(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5728181
(24)【登録日】2015年4月10日
(45)【発行日】2015年6月3日
(54)【発明の名称】油圧クラッチ
(51)【国際特許分類】
F16D 48/02 20060101AFI20150514BHJP
B60K 6/442 20071001ALI20150514BHJP
B60W 10/30 20060101ALI20150514BHJP
B60W 20/00 20060101ALI20150514BHJP
B60K 6/38 20071001ALI20150514BHJP
B60W 10/02 20060101ALI20150514BHJP
【FI】
F16D25/14 640T
B60K6/442ZHV
B60K6/20 380
B60K6/38
B60K6/20 360
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2010-197995(P2010-197995)
(22)【出願日】2010年9月3日
(65)【公開番号】特開2012-52647(P2012-52647A)
(43)【公開日】2012年3月15日
【審査請求日】2013年7月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000225050
【氏名又は名称】GKNドライブラインジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】佐山 正幸
【審査官】
河端 賢
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−258279(JP,A)
【文献】
特開2006−307927(JP,A)
【文献】
特開2001−003954(JP,A)
【文献】
特開平11−078588(JP,A)
【文献】
実開平03−053670(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 48/02
F16H 61/00
B60K 6/38
B60K 6/442
B60W 10/02
B60W 10/30
B60W 20/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動モータとエンジンとが搭載され、前記電動モータと前記エンジンとのいずれか一方の駆動源で駆動される主駆動系と他方の駆動源で駆動される副駆動系とを備えた車両に用いられ、前記他方の駆動源から前記副駆動系に伝達される駆動力を断続するクラッチ部と、このクラッチ部の断続を操作する油圧駆動系とを備えた油圧クラッチであって、
前記油圧駆動系は、オイルを貯留するストレーナと、少なくとも前記電動モータと前記エンジンとのうち作動された駆動源によって作動され前記ストレーナに貯留されたオイルに油圧を付与するオイルポンプと、少なくとも流通するオイルが大気圧とされた大気圧路と前記オイルポンプによって油圧が付与されたオイルが流通する油圧路とを有する油圧回路とを有し、
前記油圧回路には、前記クラッチ部の接続が解除された状態で前記油圧路を流通するオイルの油圧を低下させる低下手段が設けられ、
前記低下手段は、前記ストレーナから前記オイルポンプまでの前記大気圧路と前記油圧路とを連通する油路と、この油路に設けられ前記クラッチ部の接続が解除された通常のON状態で前記油路を常時開放させ前記クラッチ部が油圧を必要とする場合に作動されてOFF状態で前記油路を閉塞するON−OFFバルブとを有することを特徴とする油圧クラッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に適用される油圧クラッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電動モータとエンジンとを搭載した車両としては、エンジンとこのエンジンに駆動される発電機と走行用バッテリを搭載し、この発電機によって発電された電力及びバッテリに蓄えられた電力によってモータを駆動し走行するハイブリッド型電気自動車が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このハイブリッド型電気自動車では、モータの回転を変速して駆動輪に伝達する走行用変速機と、エンジンの回転を変速して発電機に伝える発電用変速機と、走行用変速機及び発電用変速機に潤滑油を供給する単一の油圧ポンプとを備えている。
【0004】
そして、油圧ポンプの駆動源をエンジンとモータとのいずれか一方に選択することにより、油圧ポンプが常時駆動され、単一の油圧ポンプで確実に走行用変速機及び発電用変速機に潤滑油を供給することができる潤滑構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−315059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のようなハイブリッド型電気自動車に適用されている油圧ポンプを起動源として、電動モータ又はエンジンから車輪に伝達される駆動力を断続するクラッチ部の断続を操作する油圧クラッチが考えられる。このような油圧クラッチでは、オイルポンプによって油圧が付与されたオイルが流通されクラッチ部を作動させる油圧回路が必要となる。
【0007】
しかしながら、上記特許文献1のような油圧ポンプを油圧クラッチのオイルポンプとして適用してしまうと、車両の走行中には常時オイルポンプが作動されているので、油圧回路を流通するオイルは常時油圧が付与されている状態となっている。
【0008】
このため、クラッチ部を接続させる場合にはその油圧によってクラッチ部を作動させればよいが、クラッチ部の接続を解除状態とさせておきたい場合、例えば、単一の駆動源によって車両を駆動したい場合には油圧回路を流通するオイルに油圧を付与する必要がないも関わらず、油圧が付与された状態となっている。
【0009】
従って、クラッチ部の接続が不必要な場合にも、油圧回路を流通するオイルに油圧が付与されているので、車両の駆動ロスが大きくなる可能性がある。
【0010】
そこで、この発明は、車両の駆動ロスを削減することができる油圧クラッチの提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、電動モータとエンジンとが搭載され、前記電動モータと前記エンジンとのいずれか一方の駆動源で駆動される主駆動系と他方の駆動源で駆動される副駆動系とを備えた車両に用いられ、前記他方の駆動源から前記副駆動系に伝達される駆動力を断続するクラッチ部と、このクラッチ部の断続を操作する油圧駆動系とを備えた油圧クラッチであって、前記油圧駆動系は、オイルを貯留するストレーナと、少なくとも前記電動モータと前記エンジンとのうち作動された駆動源によって作動され前記ストレーナに貯留されたオイルに油圧を付与するオイルポンプと、
少なくとも流通するオイルが大気圧とされた大気圧路と前記オイルポンプによって油圧が付与されたオイルが流通する油圧路とを有する油圧回路とを有し、前記油圧回路には、前記クラッチ部の接続が解除された状態で前記
油圧路を流通するオイルの油圧を低下させる低下手段が設けられ、前記低下手段は、
前記ストレーナから前記オイルポンプまでの前記大気圧路と前記油圧路とを連通する油路と、
この油路に設けられ前記クラッチ部の接続が解除された通常のON状態で前記油路を常時開放させ前記クラッチ部が油圧を必要とする場合に作動されてOFF状態で前記油路を閉塞するON−OFFバルブとを有することを特徴とする。
【0012】
この油圧クラッチでは、油圧回路にクラッチ部の接続が解除された状態で油圧回路を流通するオイルの油圧を低下させる低下手段が設けられているので、クラッチ部の接続が解除されているときの油圧回路を流通するオイルの油圧を低下させることができる。
【0013】
従って、このような油圧クラッチでは、クラッチ部の接続が不必要な場合に、油圧回路を流通するオイルの油圧を低下させることができ、車両の駆動ロスを削減することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、車両の駆動ロスを削減することができる油圧クラッチを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る油圧クラッチが搭載された車両のシステムを示す図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る油圧クラッチの油圧回路を示す図である。
【
図3】本発明の第2実施形態に係る油圧クラッチの油圧回路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1〜
図3を用いて本発明の実施の形態に係る油圧クラッチについて説明する。
【0017】
(第1実施形態)
図1,
図2を用いて第1実施形態について説明する。
【0018】
本実施の形態に係る油圧クラッチ1は、電動モータ201とエンジン203とが搭載され、電動モータ201で駆動される主駆動系205とエンジン203で駆動される副駆動系207とを備えた車両に用いられ、エンジン203から副駆動系207に伝達される駆動力を断続するクラッチ部3と、このクラッチ部3の断続を操作する油圧駆動系5とを備えている。
【0019】
また、油圧駆動系5は、オイルを貯留するストレーナ7と、少なくとも電動モータ201とエンジン203とのうち作動された駆動源によって作動されストレーナ7に貯留されたオイルに油圧を付与するオイルポンプ9と、このオイルポンプ9によって油圧が付与されたオイルが流通されクラッチ部3を作動させる油圧回路11とを有する。
【0020】
そして、油圧回路11には、クラッチ部3の接続が解除された状態で油圧回路11を流通するオイルの油圧を低下させる低下手段13が設けられている。
【0021】
また、低下手段13は、油圧回路11とストレーナ7との間に設けられ油圧回路11とストレーナ7との間をオイルが流通可能な油路15と、この油路15に設けられ作動によって開放されるノーマルオープンタイプのON−OFFバルブ17とを有する。
【0022】
まず、
図1を用いて本発明の実施の形態に係る油圧クラッチが適用された車両のシステムについて説明する。
【0023】
図1に示すように、車両には、駆動源として電動モータ201とエンジン203とが搭載されている。電動モータ201からの駆動力は、変速機構209を介して差動機構211に伝達され、差動機構211から左右の車輪213,215に配分される。エンジン203からの駆動力は、クラッチ部3の接続により、変速機構209を介して差動機構211に伝達され、差動機構211から左右の車輪213,215に配分される。このような車両は、主として電動モータ201によって駆動されており、電動モータ201から車輪213,215までの駆動力の伝達経路が主駆動系205となっており、エンジン203から車輪213,215までの駆動力の伝達経路が副駆動系207となっている。
【0024】
このような車両において、車両に搭載された蓄電池217の容量が少ないときには、車両はエンジン203を駆動源とする副駆動系207によって駆動される。このとき、エンジン203からの駆動力は、発電機としてのジェネレータ219を介して蓄電池217に充電される。加えて、電動モータ201もジェネレータとして機能しており、エンジン203からの駆動力は、変速機構209から電動モータ201(ジェネレータとして機能)を介して蓄電池217に充電される。
【0025】
このように車両は、走行状況によって電動モータ201とエンジン203との駆動源を選択し、エンジン203を選択した場合の駆動力は、クラッチ部3を接続することによって他の機構に伝達される。以下、このようなクラッチ部3を備えた油圧クラッチ1について説明する。
【0026】
図1,
図2に示すように、油圧クラッチ1は、上述したクラッチ部3と、油圧駆動系5とを備えている。油圧駆動系5は、ストレーナ7と、オイルポンプ9と、油圧回路11とを有している。
【0027】
ストレーナ7は、車両内の潤滑油などのオイルを貯留している。このストレーナ7に貯留されたオイルは、オイルポンプ9によって流通される。
【0028】
オイルポンプ9は、変速機構209と連結されており、変速機構209の駆動によって作動される。このようにオイルポンプ9を変速機構209の駆動によって作動させることにより、変速機構209には電動モータ201とエンジン203とのいずれの駆動源からも駆動力が伝達されるので、電動モータ201とエンジン203とのどちらの駆動源を選択してもオイルポンプ9を作動させることができる。このオイルポンプ9は、ストレーナ7に貯留されたオイルに油圧を付与して油圧回路11を流通させる。
【0029】
油圧回路11は、流通するオイルが大気圧とされた大気圧路Raと、オイルポンプによって油圧が付与されたオイルが流通する油圧路Rpと、クラッチ部3を断続操作するピストン(不図示)を作動可能な制御圧に調整されたオイルが流通する制御圧路Rcとを備えている。これらの大気圧路Raと油圧路Rpと制御圧路Rcとの間には、リリーフバルブ19とプレッシャレギュレータ21と、油圧路Rpから制御圧路Rc又は大気圧路Raとを切換える電磁バルブ23とが設けられている。
【0030】
リリーフバルブ19は、大気圧路Raと油圧路Rpとの間に設けられている。このリリーフバルブ19は、油圧路Rpを流通するオイルの圧力が基準値以上に上昇した場合に開放するように作動され、油圧路Rpと大気圧路Raとを連通させる。
【0031】
プレッシャレギュレータ21は、大気圧路Raと油圧路Rpとの間に設けられている。このプレッシャレギュレータ21は、大気圧路Raと油圧路Rpとの連通を制御しながら油圧路Rpを流通するオイルの圧力が基準値の範囲内となるように調整する。
【0032】
電磁バルブ23は、大気圧路Raと油圧路Rpと制御圧路Rcとの間に設けられている。この電磁バルブ23は、油圧路Rpから供給される所定圧のオイルをクラッチ部3に導入し、図示外のピストンを作動させるべく、図示外のシリンダ内に流入させて、クラッチ部3の断続を行う。また、クラッチ部3を断切させるときには、油圧路Rpの圧力オイルを大気圧路Raに連通させるべく、電磁バルブ23のスプールを作動させる。なお、制御圧路Rcには、圧力を検知する圧力センサ25が設けられており、クラッチ部3の作動に係るオイル油圧をモニタリングし、作動状態を適切に保持している。また、この電磁バルブ23に吸入されるオイルは、油圧路Rpに設けられたフィルタ27を介して流通されている。
【0033】
このような油圧回路11には、クラッチ部3の接続が解除された状態、すなわちエンジン203が駆動源として機能していないときに、油圧回路11を流通するオイルの油圧を低下させる低下手段13が設けられている。
【0034】
低下手段13は、油路15と、ノーマルオープンタイプのON−OFFバルブ17とを備えている。油路15は、ストレーナ7からオイルポンプ9までの大気圧路Raと油圧路Rpとを連通し、ストレーナ7と油圧路Rpとの間をオイルが流通可能となるように設けられている。この油路15には、ON−OFFバルブ17が設けられている。
【0035】
ON−OFFバルブ17は、ONで開放し、OFFで閉塞する常時はON状態にある電磁バルブとなっている。このON−OFFバルブ17は、クラッチ部3の接続が解除された通常のON状態で通路が開放されることにより、油路15で油圧路Rpと大気圧路Raとが連通されて油圧路Rpを流通するオイルの油圧が低下される。一方、クラッチ部3が油圧を必要とする場合、電磁バルブを作動させてOFF状態にして、油圧路Rpを流通するオイルの油圧が保持される。これにより、必要時以外に油圧路Rpを流通するオイルの油圧を低下させることができ、車両の駆動ロスを大幅に削減できる。なお、油路15にON−OFFバルブ17を設けることにより、ストレーナ7と油圧路Rpとの間の油圧を制御できるので、後述する第2実施形態におけるワンウェイバルブ107(
図3参照)を設けなくて済み、油圧回路11を簡略化することができる。
【0036】
なお、油圧回路11の大気圧路Raを流通するオイルは、変速機構209に流通されて変速機構209を潤滑・冷却した後、ストレーナ7に回収されて貯留される。
【0037】
このような油圧クラッチ1では、油圧回路11にクラッチ部3の接続が解除された状態で油圧回路11を流通するオイルの油圧を低下させる低下手段13が設けられているので、クラッチ部3の接続が解除されているときの油圧回路11を流通するオイルの油圧を低下させることができる。
【0038】
従って、このような油圧クラッチ1では、クラッチ部3の接続が不必要な場合に、油圧回路11を流通するオイルの油圧を低下させることができ、車両の駆動ロスを削減することができる。
【0039】
また、低下手段13は、油圧回路11とストレーナ7との間に設けられ油圧回路11とストレーナ7との間をオイルが流通可能な油路15と、この油路15に設けられ作動によって開放されるノーマルオープンタイプのON−OFFバルブ17とを有するので、簡易な制御によって油圧を低下させることができると共に、ワンウェイバルブ107を設けなくて済み、油圧回路11を簡略化することができる。
【0040】
(第2実施形態)
図3を用いて第2実施形態について説明する。
【0041】
本実施の形態に係る油圧クラッチ101は、低下手段103は、油圧回路11に設けられ油圧回路11を流通するオイルの油圧を制御するプレッシャレギュレータ21と、このプレッシャレギュレータ21のドレン側に設けられ作動によって閉塞されるノーマルクローズタイプのON−OFFバルブ105とを有する。なお、第1実施形態と同一の構成には、同一の記号を記して説明を省略するが、第1実施形態と同一の構成であるので、構成及び機能説明は第1実施形態を参照するものとし省略するが、得られる効果は同一である。
【0042】
図3に示すように、低下手段103は、プレッシャレギュレータ21と、ノーマルクローズタイプのON−OFFバルブ105とを備えている。プレッシャレギュレータ21の大気圧路Raへの排油側であるドレン側には、ON−OFFバルブ105が設けられている。
【0043】
ON−OFFバルブ105は、ONで閉塞し、OFFで開放する常時はON状態である電磁バルブとなっている。このON−OFFバルブ105は、クラッチ部3(
図1参照)の接続が解除された状態で、通常のON状態で通路が閉塞されることにより、プレッシャレギュレータ21のドレン側を閉塞してプレッシャレギュレータ21を強制的に作動させ、油圧路Rpを流通するオイルの油圧を低下させる。一方、クラッチ部3が油圧を必要とする場合には、電磁バルブをOFF状態にして油圧路Rpを流通するオイルの油圧を上昇させる。これにより、必要時以外に油圧路Rpを流通するオイルの油圧を低下させることができ、車両の駆動ロスを大幅に削減できる。また、ノーマルクローズタイプのON−OFFバルブ105をプレッシャレギュレータ21のドレン側に設けることにより、バルブの仕様圧力が低く、オイルの流量も少ないため、小型で低圧、かつ省電力のON−OFFバルブ105を適用でき、バルブの信頼性も向上させることができる。
【0044】
なお、この油圧クラッチ101の油圧回路11には、ストレーナ7とオイルポンプ9とを連結する大気圧路Raと油圧路Rpとの間にワンウェイバルブ107が設けられている。このワンウェイバルブ107は、油圧路Rpを流通するオイルの圧力の上昇によって閉塞されて大気圧路Raと油圧路Rpとの間を遮断し、油圧路Rpを流通するオイルの圧力の下降によって開放されて大気圧路Raと油圧路Rpとの間を連通させる。
【0045】
このような油圧クラッチ101では、低下手段103が油圧回路11に設けられ油圧回路11を流通するオイルの油圧を制御するプレッシャレギュレータ21と、このプレッシャレギュレータ21のドレン側に設けられ作動によって閉塞されるノーマルクローズタイプのON−OFFバルブ105とを有するので、簡易な制御によって油圧を低下させることができると共に、小型で低圧、かつ省電力のON−OFFバルブ105を適用でき、バルブの信頼性も向上させることができる。
【0046】
なお、本発明の実施の形態に係る油圧クラッチでは、第1実施形態において、ストレーナと油圧路との間を連結する油路を設け、この油路にノーマルオープンタイプのON−OFFバルブを設けているが、第2実施形態におけるワンウェイバルブに替えてノーマルオープンタイプのON−OFFバルブを配置してもよい。この場合、既存の油圧回路に大きな設計変更を伴うことなく、低下手段を設けることができる。
【0047】
本発明によれば、車輪が回転する場合には、オイルポンプは回転させられるが、このような駆動車のレイアウトを採用した場合でも、上述した低下手段を設けることで、オイルポンプによる駆動ロスを格段に低減することができる。
【符号の説明】
【0048】
1,101…油圧クラッチ
3…クラッチ部
5…油圧駆動系
7…ストレーナ
9…オイルポンプ
11…油圧回路
13,103…低下手段
15…油路
17…ON−OFFバルブ(ノーマルオープンタイプ)
105…ON−OFFバルブ(ノーマルクローズタイプ)
201…電動モータ
203…エンジン
205…主駆動系
207…副駆動系