(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記管理モジュールは、前記複数の格納スペースを前記オーダーの出荷順序に従って配置されるよう更に動作可能であり、前記管理モジュールは、前記オーダーの前記出荷順序に従って、前記オーダーホルダのための格納スペースを選択するよう動作可能である、請求項1に記載のシステム。
前記管理モジュールは、前記出荷順序において先に出荷されるオーダーのための格納場所の背後の格納場所内に、前記出荷順序において後に出荷されるオーダーを配置するよう動作可能である、請求項2に記載のシステム。
前記第1の移動ドライブユニット、前記第2の移動ドライブユニット、及び前記第3の移動ドライブユニットのうちの少なくとも2つは、同じ移動ドライブユニットである、請求項1に記載のシステム。
前記第1の移動ドライブユニット、前記第2の移動ドライブユニット、及び前記第3の移動ドライブユニットは、異なる移動ドライブユニットである、請求項1に記載のシステム。
前記優先順位メッセージは、前記第3の移動ドライブユニットに命令して、前記格納スペースから前記オーダーホルダを取り出す前に最新のタスク割当てに応答させる、請求項1に記載のシステム。
前記優先順位メッセージは、前記第3の移動ドライブユニットに命令して、前記格納スペースから前記オーダーホルダを取り出すために従前のタスク割当てを取り消させ或いは更新させる、請求項1に記載のシステム。
前記優先順位メッセージは、前記第3の移動ドライブユニットに命令して、前記格納スペースから前記オーダーホルダを取り出すために実行中のタスクを中断させる、請求項1に記載のシステム。
前記オーダーの出荷順序に従って前記複数の格納スペースを配置すること、及び前記オーダーの前記出荷順序に従って前記オーダーホルダのための前記格納スペースを選択することを更に含む、請求項10に記載の方法。
前記出荷順序において後に出荷されるオーダーは、出荷順序において先に出荷されるオーダーのための格納場所の背後の格納場所内に配置される、請求項11に記載の方法。
前記第1の移動ドライブユニット、前記第2の移動ドライブユニット、及び前記第3の移動ドライブユニットのうちの少なくとも2つは、同じ移動ドライブユニットである、請求項10に記載の方法。
前記第1の移動ドライブユニット、前記第2の移動ドライブユニット、及び前記第3の移動ドライブユニットは、異なる移動ドライブユニットである、請求項10に記載の方法。
前記優先順位メッセージは、前記第3の移動ドライブユニットに命令して、前記格納スペースから前記オーダーホルダを取り出す前に最新のタスク割当てに応答させる、請求項10に記載の方法。
前記優先順位メッセージは、前記第3の移動ドライブユニットに命令して、前記格納スペースから前記オーダーホルダを取り出すために従前のタスク割当てを取り消させ或いは更新させる、請求項10に記載の方法。
前記優先順位メッセージは、前記第3の移動ドライブユニットに命令して、前記格納スペースから前記オーダーホルダを取り出すために実行中のタスクを中断させる、請求項10に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、在庫システム10の特定の一実施例を示す。在庫システム10は、在庫システム10によって受信されるかあるいは生成される在庫要求16を満たすことを目的として、在庫物品40の格納及び取出しをする。
図1中に示される在庫システム10の実施例は、管理モジュール12、ユーザ14、複数の移動ドライブユニット20、複数の在庫ホルダ30、複数のオーダーホルダ32、在庫ステーション50、出荷ステーション52、導入ステーション54、及び処理ステーション56を有する。これらの要素は、在庫システム10によって受信される在庫要求を遂行することに関連する多種のタスクを完了するよう、在庫システム10の作業スペース60内において相互作動する。要求を満たすオーダー42の作成、格納、及び取出しを管理することによって、在庫システム10の特定の実施例は、向上された要求遂行を与えることができる。
【0012】
管理モジュール12は、在庫システム10の適切な構成要素に対してタスクを割り当て、該タスクの完了において多種の構成要素の作動を協調させる。かかるタスクは、在庫物品40の移動及び処理、オーダー42の作成、及び在庫システム10の構成要素の維持に関連し得る。管理モジュール12は、かかるタスクを実行するよう在庫システム10の特定の構成要素を選択し得、かかる作動の完了を促進するために適切なコマンド及び/又はデータを該選択された構成要素に対して伝達し得る。管理モジュール12は、
図1では単一の個別構成要素として図示されるが、複数の構成要素にも相当し得る。例えば、管理モジュール12は、在庫システム10の移動ドライブユニット20の一部又は他の要素に相当し得るか、あるいはそれらを有し得る。結果として、管理モジュール12と特定の移動ドライブユニット20、在庫ステーション50、又は以下に記載される他の構成要素との間のなんらかの相互作用又はステベの相互作用は、特定の実施例において、該構成要素と在庫システム10における他の同様の構成要素との間のピアツーピア通信に相当し得る。
【0013】
管理モジュール12は、上述された機能性を与えるよう適しているソフトウェア及び/又はハードウェアの適切な組合せを有し得る。特定の実施例において、管理モジュール12は、プロセッサ15及びメモリ17を有する。メモリ17は、作動中に管理モジュール12によって使用されるプロセッサ命令及び他の情報を格納し得、プロセッサ15は、上述された機能性を部分的あるいは全体的に与えるようプロセッサ命令を実行する。
【0014】
ユーザ14は、特手の実施例において、在庫システム10の人間である操作者、又は、在庫ステーション50、出荷ステーション52、又は導入ステーション54等である在庫システム10の特定の要素の操作者に相当する。ユーザ14は、在庫システム10において格納された在庫物品40を選ぶこと及び在庫システム10における在庫物品40を補充すること等である在庫物品40に関する含むタスクを行なう。以下の説明は、ユーザ14が人間に相当する在庫システム10の実施例に焦点を置くが、ユーザ14は、在庫物品40に関するタスクを完了することができるロボット、又は他の自動化された構成要素に相当してもよい。
【0015】
移動ドライブユニット20は、在庫ホルダ30及びオーダーホルダ32を作業スペース60内における位置間において動かす。移動ドライブユニット20は、在庫システム10のホルダ30及び32及び/又は他の要素の特徴及び構造に基づく在庫システム10における使用に対して適切である装置又は構成要素に相当し得る。在庫システム10の特定の一実施例において、移動ドライブユニットは、在庫システム10の作業スペースを自由に動き回るよう構成される独立した電源内蔵式の装置に相当する。他の実施例において、移動ドライブユニット20は、作業スペース60を横断する軌道、レール、ケーブル、クレーンシステム、あるいは、他の誘導又は支持要素に沿ってホルダ30及び32を動かすよう構成される軌道(tracked)在庫システムの要素に相当する。
【0016】
移動ドライブユニット20の多種の実施例は、適切に在庫ホルダ30と相互作用し且つそれを動かすよう構成され得る一方、特定の実施例において移動ドライブユニット20は、それ自体を特定のホルダ30又は32の下方に位置付け且つホルダ30又は32にドッキングすることによって、在庫ホルダ30及び/又はオーダーホルダ32を動かすよう構成される。特定のホルダ30又は32にドッキングした結果、移動ドライブユニット20は、ホルダ30又は32に結合し得るか、並びに/あるいはホルダ30又は32を支持し得る。ドッキング後、関連する移動ドライブユニット20は続いて、ドッキングされたホルダ30又は32を移動、回転、及び/又は操作することができる。
【0017】
移動ドライブユニット20はまた、管理モジュール12と通信することができ、選択されたホルダ30又は32を識別する情報を受信するか、あるいは作動中に管理モジュール12又は移動ドライブユニット20によって使用されるべきなんらかの他の適切な情報を交換するようにされる。移動ドライブユニット20は、管理モジュール12と、ワイヤレスに、移動ドライブユニット20と管理モジュール12との間における有線接続を使用して、並びに/あるいは他の適切な方途において、通信し得る。一般的に、移動ドライブユニット20は、在庫システム10の構造及び特徴に基づいた適切な方途において、動力を与えられ得、推進され得、また制御され得る。
【0018】
在庫ホルダ30は、在庫物品40を格納する。特定の一実施例において、在庫ホルダ30は、各々が異なる種類の在庫物品40を保持することができる複数の格納容器を有する。在庫ホルダ30は、在庫ホルダ30が移動ドライブユニット20とドッキング及び/又は結合し得るよう適切な構成要素を有し得、移動ドライブユニット20によって運ばれること、ロールされること、又は動かされることができる。特定の実施例において、在庫ホルダ30は、在庫ホルダ30を動かすとき移動ドライブユニット20によって与えられる推進を補完するよう、更なる推進を与え得る。更には、各在庫ホルダ30は、複数の面(face)を有し、各容器は、在庫ホルダ30の1つ又はそれより多くの面をアクセス可能であり得る。移動ドライブユニット20は、適切な時間において在庫ホルダ30を回転するよう構成され得、特定の面及び該面に関連付けられる容器を在庫システム10の操作者又は他の構成要素に対してを提示するようにする。
【0019】
在庫物品40は、自動化された在庫システム10における格納、取出し、及び/又は処理に対して適切であるなんらかの対象物に相当する。一例として、在庫システム10は通信販売又は倉庫設備に相当し得、在庫物品40は該設備において格納される商品に相当し得る。他の例として、在庫システム10は商品返品設備に相当し得、在庫物品40は顧客によって返品される商品に相当し得る。更に他の例として、在庫システム10は製造設備に相当し得、在庫物品40は、カスタマイズされるコンピュータシステムに対する電子構成要素等である完成製品へと組み立てられるべき製造キットの個別の構成要素に相当し得る。
【0020】
オーダーホルダは、オーダー42、及び特定の実施例においては出荷コンテナ44を格納する。オーダーホルダ32は、オーダーホルダが移動ドライブユニット20に対してドッキング及び/又は結合し得るよう適している構成要素を有し得、移動ドライブユニット20によって運ばれること、ロールされること、又は動かされることができる。特定の実施例において、オーダーホルダ32は、オーダーホルダ32を動かすとき移動ドライブユニット20によって与えられる推進を補完するよう、更なる推進を与え得る。更には、特定の実施例において、特定の構成要素は、異なる時間において在庫ホルダ30及びオーダーホルダ32の両方としての役割を果たし得る。更に、特定の実施例において、構成要素は、在庫物品40及びオーダー42をいずれも格納することによって在庫ホルダ30及びオーダーホルダ32の両方としての役割を同時に果たし得る。
【0021】
オーダーホルダ32は、各々が異なるオーダー42を保持することができる複数の格納容器を有し得る。更に、オーダーホルダ32は、各々が行き先までの出荷中にオーダー42を格納、保持、及び/又は封入(enclosing)することができる出荷コンテナ44を有してストックされ得る。かかる出荷コンテナ44は、オーダーが送付先まで運ばれ得る箱、パレット、又は他の出荷コンテナに相当し得る。あるいは、オーダーホルダ32は、容器又はパーティションを有さないこともあり得、その代りに総括して格納される一群のオーダー42又は単一のオーダー42のみを保持し得る。例えば、オーダーホルダ32は、1つ又はそれより多くのオーダー42が格納されるパレットを支持し得るか、有し得るか、あるいはそれに相当し得る。更には、特定の実施例において、このパレット自体は、格納されたオーダー42が出荷され得る出荷コンテナ44に相当し得る。
【0022】
オーダー42は各々、在庫要求16に応じて作られている1つ又はそれより多くの在庫物品40の集合に相当し得る。特定の実施例において、オーダー42は、在庫要求16において有される情報に基づきユーザ14によって多種の在庫ホルダ30から選択される在庫物品40を有する。以下に更に説明される通り、オーダー42を作成した後、ユーザ14は、作成したオーダー42の在庫物品40をオーダーホルダ32の特定の容器又はオーダーホルダ32によって保持される特定の出荷コンテナ44に配置し得る。オーダー42は続いて、適切な時間において、対応する在庫要求16によって識別される指定された送付先、又は関連するオーダー42に関連付けられる送付先まで出荷され得る。
【0023】
在庫ステーション50は、在庫物品40に関する特定のタスクの完了に対して割り当てられる位置に相当する。かかるタスクは、在庫ホルダ30からの在庫物品40の移動(removal)、在庫ホルダ30における在庫物品40の格納、在庫ホルダ30からオーダーホルダ32までの在庫物品40の移送、在庫ホルダ30における在庫物品40の計数、及び/又は他の適切な方途における在庫物品40の処理又はハンドリングを有し得る。例えば、図示され例において、在庫ステーション50において位置決めされるユーザ14は、オーダー42を作成するよう在庫物品40を在庫ホルダ30から選択し、続いてユーザ14はそれをオーダーホルダ32に格納する。
図1は単一のみの在庫ステーション50を有するが、在庫システム10の個別の実施例は、適切な数の在庫ステーション50を有し得る。更に、特定の実施例において、在庫システム10によって作成される複数又は全てのオーダー42は、複数の異なる在庫ステーション50においてユーザ14によって行なわれる段階を介して作成され得る。例えば、特定のオーダー42は、第1のユーザ14が1つ又はそれより多くの要求された在庫物品40を第1の在庫ステーション50における関連付けられるオーダーホルダ32に格納することによって、続いて、関連付けられたオーダーホルダ32が第2の在庫ステーション50に運搬された後に、第2のユーザ14が1つ又はそれより多くの追加的な在庫物品40を第2の在庫ステーション50における関連付けられるオーダーホルダ32に格納することによって、作成され得る。
【0024】
出荷ステーション52は、オーダーが送付先まで出荷され得るか、あるいは在庫システム10から移動され得る位置に相当する。オーダー42がオーダーホルダ32におかれるときに出荷コンテナ44において格納されない場合、オーダー42は、出荷ステーション52において出荷コンテナ44に梱包され得る。特定の実施例において、出荷ステーション52は、積載ドック、貨物室、又は、配達トラック又は他の輸送車両が在庫システム10に入るか近付き得、且つオーダー42が輸送車両に積載され得る他のエリアに相当し得るか、それらにおいて位置決めされる。他の実施例において、出荷ステーション52は、ユーザ14が出荷サービスの配送作業者に対して梱包されたオーダー42を任せ得る受付エリアに相当し得る。
【0025】
導入ステーション54は、新しいオーダーホルダ32又は空にされたオーダーホルダ32が在庫システム10における使用に対して準備され得る位置に相当する。特定の実施例において、オーダーホルダ32は、導入ステーション54において、そのオーダーホルダ32によって格納されるオーダー42が配置されるべき出荷コンテナ44を有してストックされ得る。更には、導入ステーション54は、関連するオーダー42、及び/又は該オーダーホルダ32によって保持される出荷コンテナ44を識別する情報を管理モジュール12に対して伝達し得る。管理モジュール12は、この識別を使用して、関連するオーダーホルダ32及びそれに関連付けられるオーダー42の位置及び/又は状況を追跡し得る。特定の実施例において、オーダーホルダ32は、オーダー42が作成される際と同一の位置において準備され得、故に導入ステーション54は、在庫ステーション50に相当し得るか、あるいはそれと同一の場所に位置決めされ得る。オーダーホルダ32を在庫システム10における使用に対して準備する工程は、
図3に関して以下においてより詳細に説明される。
【0026】
処理ステーション56は、オーダー42が在庫システム10から送付先に対して出荷される前、あるいは在庫システム10から移動される前に、作成されているかあるいは部分的に作成されているオーダー42において特定の付加価値のあるタスクが行なわれ得る位置に相当する。なんらかの適切なタスクは、処理ステーション56においてオーダー42に対して行なわれ得る。在庫システム10の特定の実施例における処理ステーション56で行なわれるタスクは、制限的ではないが、オーダー検査、製品組立て、梱包、ロギング、品質管理、及び/又は現在のオーダー42を遂行することの他の適切な態様を有し得る。
【0027】
特定の実施例において、在庫ステーション50、出荷ステーション52、及び導入ステーション54は、特定のタスクが作業スペース60内において完了され得る単なる物理的な位置に相当し得る。他の実施例において、在庫ステーション50は、物理的位置、並びに関連するタスクを行なうための適切な機器の両方に相当し得る。かかる機器は、特定の実施例において、関連するタスクに関連付けられるデータを維持するためのコンピュータ、在庫システム10に出入りする在庫物品40又はホルダ30又は32の流れを監視するためのスキャナ、管理モジュール12と通信するための通信インターフェイス、及び/又は、在庫物品40又はオーダー42に関連されるタスクを行なうための他の適した機器を有し得る。
図1は、在庫ステーション50、出荷ステーション52、導入ステーション54、及び処理ステーション56の特定の数及び構造を包含する在庫システム10の特定の実施例を図示するが、他の実施例は、適切な数であるこれらのステーションの各々を有し得る。
【0028】
作動において、ユーザ14及び在庫システム10の多種の構成要素は、在庫システム10によって受信されたかあるいは生成された在庫要求16の遂行に関するタスクを完了する。本明細書及び添付の特許請求の範囲の目的上、管理モジュール12は、在庫要求16を他の構成要素から受信されること、在庫要求16を取り出すためにメモリにアクセスすること、又は、在庫要求を生成するよう管理モジュール12のプロセッサを利用することによって、在庫要求を受信し得る。更には、在庫要求16は、他の位置に出荷されるべき在庫物品40を識別又は提示し得る。一例として、通信販売システムにおいて、在庫要求16は、インターネットを介して顧客又は小売業者によって出された電子オーダーに相当し得る。他の例として、倉庫システムにおいて、在庫要求16は、小売業者に対する特定の分類の在庫物品40のスケジュールされた配達を容易にするために管理モジュール12自体によって生成される在庫物品40のリストに相当し得る。しかしながら、より一般的には、在庫要求16は、特別な在庫物品40を識別し並びに/あるいは特別な在庫物品40の収集及び/又は出荷を開始する適切な情報に相当し得る。
【0029】
在庫要求16に応じて、管理モジュール12は、在庫要求16に関連される特定のタスクを完了するよう適切な構成要素を選択し得、関連のタスクの完了をトリガするよう選択された構成要素に対して1つ又はそれより多くのタスク割当て(アサインメント)を送信する。各タスク割当て18は、特定の構成要素によって完了されるべき1つ又はそれより多くのタスクを定義付け、説明し、並びに/あるいは識別する。かかるタスクは、在庫物品40の取出し、格納、梱包、及び出荷、及び/又は在庫システム10の構成要素の管理に関連し得る。タスク割当て18は、適した方途において関連する構成要素に対して伝達される適切な情報に相当し得るが、特定の実施例において、タスク割当て18は各々、802.11、802.15.4、又はBluetoothワイヤレス通信規格に従って関連する構成要素に送信される1つ又はそれより多くのパケットを有する。管理モジュール12によって在庫システム10の多種の構成要素に対して送信されるタスク割当て18は、関連する構成要素の構造及び性能に依存して、異なる種類の信号、メッセージ、命令、及び/又はデータに相当し得る。
【0030】
特には、管理モジュール12は、関連する在庫要求16によって要求されるオーダー42の作成、梱包、及び出荷前処理を容易にするよう、タスク割当て18を生成し得る。例えば、在庫要求16を満たすオーダー42を作成するために、管理モジュール12は、在庫要求16によって要求される在庫物品40を現在格納している1つ又はそれより多くの在庫ホルダ30(図示される例においては在庫ホルダ30a−c)を識別し得る。管理モジュール12は続いて、かかる在庫ホルダ30の位置を指定する1つ又はそれより多くのタスク割当て18を生成し得、続いて在庫ステーション50に対してかかる在庫ホルダ30の運搬を要求するよう、選択された移動ドライブユニット20等である在庫システム10の適切な構成要素に対して生成されたタスク割当て18を送信し得る。結果として、選択された一式の移動ドライブユニット20は、要求された在庫物品40を格納する在庫ホルダ30まで動き得、かかる在庫ホルダ30にドッキングし得る。選択された一式の移動ドライブユニット20は続いて、
図1に示される通り関連する在庫ホルダ30を在庫ステーション50まで動かし得る。
【0031】
加えて、管理モジュール12は、現在作成されているオーダー42(ここでは「現在のオーダー」と称される)に関連付けられる在庫物品40を格納するオーダーホルダ32を選択し得る。管理モジュール12は、適切な基準、要因、又は検討事項に基づいてオーダーホルダ32を選択し得る。一例として、管理モジュール12は、現在のオーダー42において有される在庫物品40に基づいて現在のオーダー42に対するオーダーホルダ32を選択し得る。より具体的には、管理モジュール12は、選択されたオーダーホルダ32が複数又は全ての同一の在庫ホルダ30から満たされる1つ又はそれより多くの他のオーダー42を有するという事実に基づいて、現在のオーダー42を格納するオーダーホルダ32を選択し得る。これにより、複数のオーダー42を満たす際に使用されるべき1つ又はそれより多くの選択された在庫ホルダ30は、選択されたオーダーホルダ32において格納され得、関連するオーダー42を満たすよう使用される時間及びシステムリソースは、低減され得る。
【0032】
他の例として、管理モジュール12は、現在のオーダー42が在庫システム10から出荷又は移動される前に、現在のオーダー42に対して完了されるべきタスクに基づいてオーダーホルダ32を選択し得る。これらのタスクは、オーダー検査、製品組立て、梱包、ロギング、品質管理、及び/又は現在のオーダー42を遂行することの他の適した態様に関連し得る。例えば、通信販売システムにおいて、現在のオーダー42が、エアクッション又は他の梱包材料を有して梱包されることを要求する壊れやすい物品を有する場合、管理モジュール12は、同一又は関連する梱包を要求する他のオーダー42が格納される、あるいは格納されるであろうオーダーホルダ32を選択し得る。貨物処理システムにおいて、管理モジュール12は、現在のオーダー42における貨物物品が受けるべきである検査(手作業検査、X線等)の種類に基づいてオーダーホルダ32を選択し得る。
【0033】
更に他の例として、管理モジュール12は、送付先、トラック車のルート、出荷用配達業者、出荷種別、回収時間(retrieval time)、及び/又は、在庫システム10からのオーダー42の出荷又は移動に関連付けられる他の検討事項に基づいて、オーダーホルダ32を選択し得る。例えば、在庫倉庫システムにおいて、管理モジュール12は、特定の小売販売店に対する他のオーダー42が格納されるか、あるいは格納されるであろうオーダーホルダ32を選択し得る。通信販売システムにおいて、配達の特定の種別(例えば翌朝配達)又は特定の出荷サービスによる配達に対するオーダー42を満たすとき、管理モジュール12は、同一の配達の種別又は出荷サービスを使用して出荷される他のオーダー42を格納する、あるいは格納されるであろうオーダーホルダ32を選択し得る。
【0034】
更に他の例として、管理モジュール12は、現在のオーダー42を保持するよう使用される出荷コンテナ44の寸法に基づいてオーダーホルダ32を選択し得る。これにより、管理モジュール12は、その寸法を有する出荷コンテナ44を維持するよう具体的に構成された特定のオーダーホルダ32に対して、あるいは、関連する出荷コンテナ44に対して適切な寸法を有する開放容器を備えるオーダーホルダ32に対して、現在のオーダー42を割り当て得る。更には、現在のオーダー42が出荷される出荷コンテナ33の寸法に基づいてオーダーホルダ32を選択することによって、管理モジュール12はまた、多種のオーダーホルダ32間においてオーダー42の重量及びスペースを均等に分配することができる。
【0035】
現在のオーダー42に対して適切なオーダーホルダ32を選択したあと、管理モジュール12は、選択されたオーダーホルダ32(図示される例においてはオーダーホルダ32a)又はその現在位置を識別する1つ又はそれより多くのタスク割当て18を生成し得る。管理モジュール12は続いて、在庫ステーション50までのオーダーホルダ32aの運搬を要求するよう、生成されたタスク割当て18を選択された移動ドライブユニット20等である在庫システム10の適切な構成要素まで送信する。結果として、特定の移動ドライブユニット20は、オーダーホルダ32にまで動き得、オーダーホルダ32aにドッキングし得る。関連する移動ドライブユニット20は続いて、
図1に示される通りオーダーホルダ32aを在庫ステーション50まで動かし得る。
【0036】
適切な在庫ホルダ30及びオーダーホルダ32が在庫ステーション50において位置決めされると、ユーザ14は続いて、在庫要求16を遂行するオーダー42の作成に関連される複数のタスクを始め得る。在庫要求16のコンテンツに依存して、管理モジュール12は、ユーザ14、及び/又は現在のオーダー42に対して選択されるべき在庫物品40を識別する在庫ステーション50、及び/又はかかる在庫物品40を格納する特定の在庫ホルダ30上の容器に対してタスク割当て18を生成し得る。管理モジュール12は続いて、かかるタスク割当て18をユーザ14及び/又は在庫ステーション50に対して送信し得、関連付けられるオーダー42の梱包においてユーザ14を誘導する。代替的又は追加的に、在庫システム10は、特定の実施例において、各々が在庫ホルダ30の1つの特定の格納容器に関連付けられる複数のステータスインジケータを有し得、管理モジュール12は、現在のオーダー42の梱包を通してユーザ14を誘導することを目的としてかかるステータスインジケータに対してタスク割当て18を送信し得る。
【0037】
管理モジュール12が適切な構成要素に対してタスク割当て18を送信すると、ユーザ14は、現在のオーダー42を梱包し始め得る。現在のオーダー42の梱包の一部として、ユーザ14は、適切な在庫ホルダ30a−cから1つ又はそれより多くの在庫物品40を選択し、選択された在庫物品40をオーダーホルダ32まで移送する。例えば、管理モジュール12は、ユーザ14に対して、タスク割当て18、在庫ホルダ30a−cのステータスインジケータ、又は在庫システム10の他の要素(例えばレーザポインタ、コンピュータ生成音響プロンプト)を介して、現在のオーダー42に対して選択されるべき適切な在庫物品40を示し得る。ユーザ14は続いて、示された在庫物品40の適切な数のユニットを夫々の在庫ホルダ30からオーダーホルダ32aまで運搬する。
【0038】
上述された通り、オーダーホルダ32aは、各々が特定のオーダー42の在庫物品40を保持するよう意図される複数の容器を有し得る。更には、オーダーホルダ32aは、1つ又はそれより多くの出荷コンテナ44を有してストックされ得る。結果として、ユーザ14は、現在のオーダー42に対して指定された特定のホルダ容器又は出荷コンテナ44においてオーダー42に対する在庫物品40を格納し得る。例えば、
図3に関して以下においてより詳細に説明される通り、空の出荷コンテナ44は、オーダーホルダ32が在庫システム10における仕事を割り当てられるとき、あるいは作動中の他の適切な時間において、オーダーホルダ32に配置され得る。かかる出荷コンテナ44は続いて、在庫要求16が在庫システム10によって受信される際に在庫要求16に関連付けられ得、ユーザ14は、所定の在庫要求16を遂行するオーダー42の在庫物品40を在庫要求16に関連付けられた出荷コンテナ44に配置し得る。
【0039】
特定の実施例において、管理モジュール12によって生成されるタスク割当て18はまた、現在のオーダー42に加えられるべき要求された在庫物品40に対する順番又はシーケンスを特定し得る。結果として、ユーザ14は、一定の重量、寸法、及び/又はバランスのガイドラインを満たすオーダー42を作り得る。例えば、特定の実施例において、オーダーホルダ32は、パレットを有し得るか、パレットに相当し得、現在のオーダー42に関連付けられるタスク割当て18は、要求された在庫物品40がパレットに対して加えられるべきであるオーダー42を示し得る。ユーザ14は、例えば、在庫物品40をパレット上へと積載するよう指示され得、より重い在庫物品40は、最初に積載されるため、パレットの下方層において配置される。ユーザ14は続いて、より重い在庫物品40の上部における層としてより軽量の在庫物品40を積載するよう指示され得る。したがって、その結果現在のオーダー42を作成する一部としてユーザ14によって形成されるパレットは、よりバランスに優れ得、在庫システム10内における運搬中又は出荷中に横転することはあまりなくなり得る。
【0040】
更には、要求された在庫物品40がそれに従ってパレットに加えられる順番又はシーケンスを特定することによって、管理モジュール12は、送付先においてパレットの開梱を容易にするようパレットを作成することを促進し得る。結果として、管理モジュール12によって生成されるタスク割当て18は、現在のオーダー42における在庫物品40に対する予期されるかあるいは所望される開梱オーダーに基づいて順番又はシーケンスを特定し得る。例えば、特定の実施例において、管理モジュール12は、店舗又は小売店舗における売り場レイアウトが重複するパレットを積載するようオーダーを特定するタスク割当て18を生成し得る。結果として、パレットは、その送付先に到着するときに、パレットにおいて在庫物品40を整理し直す必要なく容易に開梱され得る。
【0041】
ユーザ14が、受信された在庫要求16によって識別される在庫物品40を選択し、それをオーダーホルダ32aまで動かすと、在庫システム10は、オーダーホルダ32a(及び該オーダーホルダ32において格納されるオーダー42)を処理ステーション56、出荷ステーション52、又は、オーダー42が処理又は出荷されるまで格納され得る作業スペース60内における格納スペース62まで運搬し得る。特定の実施例において、オーダーホルダ32aは、適切な場合に、オーダーホルダ32aにおける格納に適する他のオーダー42と共に積載されるよう、在庫ステーション50において留まり得る。ユーザ14が選択されたオーダーホルダ32a上へと追加的なオーダー42を積載した後、在庫システム10は続いて、上述された通りオーダーホルダ32aを運搬し得る。
【0042】
現在のオーダー42がオーダーホルダ32aにおいて格納された後にオーダーホルダ32aの運搬を容易にするよう、管理モジュール12は、オーダーホルダ32aの次の行き先を識別する1つ又はそれより多くの追加的なタスク割当て18を生成し得、このタスク割当て18を適切な移動ドライブユニット20まで送信し得る。関連する移動ドライブユニット20は続いて、かかる次の行き先までオーダーホルダ32aを動かし得る。かかる次の行き先において、オーダーホルダ32a及び/又はオーダーホルダ32aにおける他のオーダー42は、格納、処理、又は出荷され得る。在庫システム10の状況及び/又は構造に依存して、移動ドライブユニット20は、かかる次の行き先においてオーダーホルダ32aから解放され得、選択されたオーダーホルダ32aを処理又は格納のためにそこに残す。あるいは、移動ドライブユニット20は、かかる次の行き先において待機し得、オーダーホルダ32aは格納又は処理され、その後適切な時間に、オーダーホルダ32aを1つ又はそれより多くの追加的な行き先まで運搬する。
【0043】
一例として、特定の実施例において、移動ドライブユニット20は、一定のタスクがオーダーホルダ32aによって保持される1つ又はそれより多くのオーダー42に対して行なわれ得る処理ステーション56までオーダーホルダ32aを運搬し得る。処理ステーション56において、ユーザ14又は在庫システム10の自動化された構成要素は、オーダー検査、製品組立、梱包、ロギング、品質管理、及び/又は、現在のオーダー42を遂行することの他の適した態様に関するタスクを行ない得る。結果として、かかる実施例において、管理モジュール12は、処理ステーション56の位置を特定するタスク割当て18を生成し、また、オーダーホルダ32aを処理ステーション56まで動かす適切な移動ドライブユニット20に対してこのタスク割当て18を送信し得る。関連する移動ドライブユニット20は続いて、オーダーホルダ32aを処理ステーション56まで動かす(
図1における矢印102によって示される通り)。
【0044】
他の例として、特定の実施例において、管理モジュール12は、オーダーホルダ32aにおいて格納されるオーダー42に対して追加的なアクションが取られ得るまでオーダーホルダ32aが格納される、格納スペース62を選択し得る。結果として、かかる実施例において、管理モジュール12は、選択された格納スペース62の位置を特定するタスク割当て18を生成し得、タスク割当て18を移動ドライブユニット20に対して送信し得る。関連する移動ドライブユニット20は続いて、オーダーホルダ32aを選択された格納スペース62まで動かす(
図1における矢印104によって示される通り)。管理モジュール12は、適切な基準、要因、又は検討事項に基づいて格納スペース62を選択し得る。
【0045】
例えば、管理モジュール12は、オーダーホルダ32aが在庫システム10によって出荷されるよう準備ができたオーダー42を保持するという事実に基づき、オーダーホルダ32aに対する格納スペース62を選択し得る。結果として、管理モジュール12は、出荷ステーション52(積載ドック、又はオーダー42の出荷に関連付けられる在庫システム10の他のエリア等)に近いオーダーホルダ32に対して格納スペース62を選択し得る。更には、管理モジュール12は、オーダーホルダ32aにおいて格納される1つ又はそれより多くのオーダー42に対する出荷時間又は日付に基づいて、オーダーホルダ32aに対する格納スペース62を選択し得る。これによって管理モジュール12は、夫々のオーダー42が出荷されるシーケンスを認識するインテリジェントな方途においてオーダーホルダ32に対する格納スペース62を用意し得る。例えば、遠い将来に在庫システム10から出荷される予定であるオーダー42を格納するオーダーホルダ32は、より早く出荷される予定であるオーダー42を格納するオーダーホルダ32の後方に格納され得る。
【0046】
在庫システム10は続いて、オーダーホルダ32aにおいて格納されるオーダー42に対して追加的なアクションが取られ得るまで、選択された格納スペーにおいてオーダーホルダ32aを格納し得る。特定の実施例において、オーダーホルダ32aは、配達送付先、サービスの種別、及び/又は、車両又はそれが提供するサービスの他の特性に基づいて、オーダーホルダ32における1つ又はそれより多くのオーダー42の配達に適している配達トラック又は他の運搬車両が到着するまで、格納スペース62において格納され得る。例えば、在庫システム10は、特定のオーダーホルダ32を同一の送付先にされているオーダー42で満たし得、続いて、該送付先まで移動する配達トラックが到着するか、あるいは積載するよう準備ができるまで、格納スペース62においてオーダーホルダ32を格納し得る。同様に、在庫システム10は、特定の出荷サービスによる出荷に対するオーダー42でオーダーホルダ32を満たし得、続いて、該出荷サービスに対する配達業者がかかるオーダー42を受け取るよう到着するまで、格納スペース62においてオーダーホルダ32を格納し得る。しかしながら、より一般的には、オーダーホルダ32は、適切な事象が発生するか、あるいは条件が満たされるまで、格納スペース62において格納され得る。
【0047】
在庫システム10は、適切な時間において、オーダーホルダ32を、在庫ステーション50(
図1中、矢印106で図示される通り)、処理ステーション56(矢印108で図示される通り)、又は格納スペース62(矢印110で図示される通り)から出荷ステーション52まで動かし得、オーダー42の出荷を促進する。オーダー42は続いて、関連するオーダーホルダ32から選択され得、また、在庫システム10から特定の送付先まで出荷され得るか、あるいは在庫システム10から移動され得る。特定の実施例において、在庫システム10の適切な構成要素(管理モジュール12等)は、トリガイベントに関連付けられる特定のオーダー42の出荷を開始するよう管理モジュール12を促すトリガイベントの発生を検出し得る。例えば、特定の実施例において、在庫システム10の構成要素は、配達トラックの到着を検出し得る。特定の実施例において、メッセージは、管理モジュール12に対して送信され、配達トラックが在庫システム10に関連付けられる積載ドックに到着するときに配達トラックを識別する。管理モジュール12は続いて、この配達トラックによって配達又は運搬されるべき特定のオーダー42に対する出荷処理を開始するよう、在庫システム10の適切な要素に命令し得る。しかしながら、より一般的には、トリガイベントは、特定のオーダー42の出荷が処理され得るかあるいは処理されるべきであることを示す適切なイベントに相当し得る。
【0048】
更には、特定の実施例において、在庫システム10は、関連するオーダー42の出荷を最適化するよう出荷ステーション52までのオーダー42の運搬を組織するよう構成され得る。結果として、在庫システム10は、関連するオーダー42によって利用される出荷コンテナの寸法、かかるオーダー42の送付先、及び/又はかかるオーダー42において有される在庫物品40等である適切な検討事項に基づいて、出荷ステーション52まで運搬するよう適切なオーダー42及び/又は適切なオーダーホルダ32を識別し得る。更に、関連する検討事項は、オーダーホルダ32におけるオーダー42をグループ化するよう本来利用される検討事項とは異なり得る。故に、特定の実施例において、在庫システム10は、在庫システム10が在庫システム10内における状況の変化に動的に応じ得るように、管理モジュール12にオーダー42を組織及び運搬させるよう十分な可撓性を与え得る。更に、出荷ステーション52に対するオーダー42の運搬を順序づけることによって、在庫システム10は、正確なオーダー42が適切な時間に出荷ステーション52まで動かされるだけではなく、配達及び/又は荷おろしを単純化するためオン特定の順番において在庫システム10から移動される(例えば配達トラックに積載される)、ことを確実なものとし得る。
【0049】
システムまでの適切なオーダー42の運搬を促進するよう、管理モジュール12は、出荷ステーション52又はその位置を識別するタスク割当て18を生成し得、また適切な移動ドライブユニット20に対してかかるタスク割当て18を送信し得る。選択された移動ドライブユニット20は続いて、関連するオーダーホルダ32まで動き得、関連するオーダーホルダ32を指定された出荷ステーション52まで運搬し得る。更には、特定の実施例において、管理モジュール12は、タスク割当て18を生成し得、指定されたオーダーホルダ32が出荷ステーション52まで動かされるべきである順番又はシーケンス、並びに/あるいは、オーダーホルダ32が出荷ステーション52に動かされ次第位置付けられるべきである順番又はシーケンスを識別するように、タスク割当て18を適切な移動ドライブユニット20に対して送信し得る。この順番又はシーケンスは、タスク割当て18において特定され得るか、あるいはオーダーホルダ32によって確定され得る(例えば、移動ドライブユニット20がタスク割当てを受信する順番に基づく)。
【0050】
出荷ステーション52において、ユーザ14は、選択されたオーダーホルダ32から1つ又はそれより多くのオーダー42を移動させ得、また、中間又は最終送付先までのかかるオーダー42の出荷を開始し得るか、あるいは在庫システム10からオーダー42を移動させ得る。例えば、ユーザ14は、特定の送付先まで出荷される1つ又はそれより多くのオーダー42の特定の群を選択し得、該オーダー42を選択されたオーダーホルダ32から移動させ得る。ユーザ14は続いて、かかるオーダー42を配達トラック又は該送付先までの配達に対する他の運搬車両に積載し得る。同様に、ユーザ14は、特定の配達サービスによって配達される1つ又はそれより多くのオーダー42の特定の群を選択し得、また、現場配達ピックアップ中等に、該配達サービスに対する配達業者にかかるオーダー42を引き渡し得る。一般的に、ユーザ14は、選択されたオーダー42の出荷を開始するよう適した段階、又は選択されたオーダー42を在庫システム10から移動させるよう適した段階を取り得る。
【0051】
選択されたオーダー42の出荷は、特定の実施例において、在庫システム10の外部の他の集まり又は要素によって完了され得る。あるいは、特定の実施例において、在庫システム10は、配達トラック、又は最終送付先までのオーダー42の配達を促進するよう適している他の機器を有し得る。かかる実施例において、在庫システム10は、少なくとも部分的にも、選択されたオーダー42を最終送付先まで出荷するよう責任を負い得る。
【0052】
加えて、特定の実施例において、在庫システム10は、適切なトリガイベントの発生に応じて一定のオーダー42のハンドリングの優先順位を付けるよう構成され得る。結果として、影響されるオーダー42に関連付けられる1つ又はそれより多くのタスクは、より迅速に、並びに/あるいは他のオーダー42に関連するタスクより先に、完了され得る。例えば、管理モジュール12は、配達トラックが到着したことを示す情報を受信するとき、該配達トラックによって配達されるべきオーダー42に関わるタスクを優先するよう、在庫システム10の多種の構成要素に命令し得る。
【0053】
特定の実施例において、管理モジュール12は、優先順位メッセージ64を影響を及される構成要素に対して送信することによって関連するタスクを優先するよう多種の構成要素に命令し得る。優先順位メッセージ64は、受信する構成要素に該構成要素によって完了されるタスク又は該構成要素に関連付けられるタスクの優先順位レベルを調整するよう命令する、適切な形状の通信に相当し得る。例えば、特定の実施例において、優先順位メッセージ64は、特定の構成要素に対して通信されるメッセージに相当し得、該構成要素によって維持されるキューにおけるタスクを整理するよう該構成要素に命令する。あるいは、特定の実施例において、在庫システム10の一定の構成要素は、前のタスク割当て18より優位に立つ後に受信されたタスク割当て18を有する最も最近のタスク割当て18に応じるよう構成され得る。かかる実施例において、優先順位メッセージ64は、構成要素によって受信される前のタスク割当て18をキャンセルするか、あるいはそれに優先するタスク割当て18に相当し得る。
【0054】
結果として、在庫システム10は、影響されるオーダー42を作成するよう在庫ステーション50において実行されるピッキングタスク、出荷に対して影響されるオーダー42を準備するよう処理ステーション56において実行される処理タスク、及び/又は、影響されるオーダー42に関わる在庫システム10内において完了される多種の他のタスクを優先させることができる。これにより在庫システム10は、待機時間を制限し得、また配達リソース又は他のシステムアセットをより効率的に使用し得る。この工程は、
図4に関連して以下により詳細に説明される。
【0055】
故に、全体的に、オーダーホルダ32に積載するための上述された技術により、ユーザ14は、在庫物品40を出荷の準備に対するオーダー42を迅速且つ効率的に仕分け得る。更に、積載されたオーダーホルダ32を格納スペース62において格納することによって、在庫システム10は、梱包と出荷との間の遅延が梱包されたオーダー42を作業スペース障害物にさせない、ことを確実にし得る。更には、オーダー42のインテリジェントな混合(itelligent mix)でオーダーホルダ32を満たすことによって、在庫システム10はまた、格納スペース、作業スペース、通路、処理機器、配達リソース、及び、梱包されたオーダー42の格納、処理、及び出荷における他のシステムアセットの使用を最適化し得る。結果として、在庫システム10の一定の実施例は、複数の作動上の利益を与え得る。それでもなお、特定の実施例は、かかる利益のうち複数又は全てを与え得るか、あるいは与え得ない。
【0056】
更に、上述の説明は、在庫システム10の一実施例に焦点をおき、該在庫システム10において、特定の在庫物品40は、物品の種類によってグループ分けされた在庫ホルダ30へと積載され、続いてかかる在庫物品40を有するオーダー42の作成に先立って在庫システム10において格納されている。しかしながら、特定の実施例において、在庫物品40は、オーダー42を満たすよう使用される前に在庫システム10において格納され得ないか、あるいは、任意の臨時のグループ分けにおいて在庫ホルダ30において格納され得る。かかる実施例において、管理モジュール12は、かかる未分類グループからのオーダーの作成を管理し得る。
【0057】
図示されるように、特定の実施例において、在庫システム10は、出荷サービスに対する処理設備に相当し得、在庫物品40は、出荷サービスによって配達されるべきパッケージに相当し得る。パッケージは、在庫ステーション50に到着するとき、あるいはその近くに積み重ねられるとき、任意に選択される在庫ホルダ30において格納され得る。例えば、顧客又は営業所からパッケージをピックアップする責任を負っている入来する配達トラックは、到着する際、パレット等である在庫ホルダ30において格納される多数のパッケージを在庫システム10まで配達し得る。管理モジュール12は続いて、最終送付先、営業所、運搬ハブ(空港等)、及び/又は出荷チェーンにおける他の場所までの配達に対してかかるパッケージを分類する工程を管理し得る。結果として管理モジュール12は、在庫ステーション50に持ち込まれるパレット又は在庫ステーション50の近くの積み重ねから、関連するパッケージの適切な最終送付先又は出荷チェーンにおける次の場所に関連付けられるオーダーホルダ32まで、かかるパッケージを動かす工程を通してユーザ14を誘導し得る。
【0058】
図2は、在庫システム10の特定の一実施例の作動例を示すフローチャートである。
図2中に示される段階はいずれも、適切なところで組合せ、修正、又は削除され得、追加的な段階はまた、フローチャートに加えられ得る。更に、段階は、本発明の範囲から逸脱することなく適切な順番において行なわれ得る。
【0059】
作動は、段階200において、在庫物品40を要求する在庫要求16を受信する管理モジュール12で始まる。在庫要求16は、在庫システム10から出荷されるべき1つ又はそれより多くの要求された在庫物品40を特定、説明、及び/又は指定する。在庫要求16に応じて、段階202において在庫要求16を満たすよう適切なシステム構成要素の集合を選択する。
【0060】
かかる構成要素を選択する一部として、管理モジュール12は、在庫要求16を遂行するオーダー42を格納するオーダーホルダ32を選択し得る。管理モジュール12は、このオーダーホルダ32を選択するよう、適切な検討事項、基準、及び/又は要因を使用し得る。例えば、特定の実施例において、管理モジュール12は、在庫要求16によって示される送付先、出荷サービス、及び/又は配達種別に関連付けられるオーダー42を現在格納しているオーダーホルダ32を識別することによって、オーダーホルダ32を選択し得る。
【0061】
タスクを完了するよう適切な要素を選択した後、管理モジュール12は、段階204において完了されるべきタスクを説明する1つ又はそれより多くのタスク割当て18を生成する。管理モジュール12は続いて、生成されたタスク割当て18を1つ又はそれより多くの選択された構成要素に対して送信する。例えば、段階206において、管理モジュール12は、タスク割当て18を選択された移動ドライブユニット20に対して送信し得、選択されたオーダーホルダ32を識別する。選択された移動ドライブユニット20は続いて、段階208においてオーダーホルダ32を在庫ステーション50まで動かし得る。特定の実施例において、移動ドライブユニット20はまた、特定のオーダーホルダ32のもとにそれ自体を位置付けること及び該在庫ホルダ30にドッキングすることによって、オーダーホルダ32を動かす。
【0062】
更には、段階210において、管理モジュール12は、選択された在庫ホルダ30を識別するタスク割当て18を選択された移動ドライブユニット20に対して送信し得る。かかるタスク割当て18に応じて、選択された移動ドライブユニット20は、段階212において選択された在庫ホルダ30を在庫ステーション50まで動かす。特定の実施例において、移動ドライブユニット20は、特定の在庫ホルダ30のもとにそれ自体を位置付けること及び該在庫ホルダ30にドッキングすることによって、在庫ホルダ30を動かす。
【0063】
適切な在庫ホルダ30及びオーダーホルダ32が在庫ステーション50まで動かされると、ユーザ14は、段階214において1つ又はそれより多くの要求された在庫物品40を1つ又はそれより多くの選択された在庫ホルダ30から選択する。ユーザ14は続いて、段階216において要求された在庫物品40を選択されたオーダーホルダ32において格納する。段階218において、移動ドライブユニット20は、オーダーホルダ32を格納スペース62まで動かし得る。段階220において、在庫システム10は続いて、適切な時間まで、選択されたオーダーホルダ32(及び段階214乃至216において作成されたオーダー42)を格納スペース62において格納する。
【0064】
段階222において、管理モジュール12は、トリガイベントを検出する。上述された通り、管理モジュール12は、所定のイベントの発生を検出することによって、並びに/あるいは、在庫システム10の他の構成要素が所定のイベントの発生を検出したことを示すものを受信することによって、トリガイベントを検出し得る。トリガイベントの検出に応じて、
選択された移動ドライブユニット20は、オーダーホルダ32をその格納スペース62から取り出す。
段階208でオーダーホルダ32を在庫ステーション50まで動かすために選択される移動ドライブユニット20のうちの少なくとも2つ、段階212で選択される在庫ホルダ30を在庫ステーション50まで動かすために選択される移動ドライブユニット20、及び段階222でオーダーホルダ32を格納スペース62から取り出すために選択される移動ドライブユニット20は、同じ移動ドライブユニットであってもよいし、異なる移動ドライブユニットであってもよい。
【0065】
特定の実施例において、オーダーホルダ32は、段階224においてオーダーホルダ32の格納スペース62を識別するタスク割当て18を生成する管理モジュール12によって取り出され得る。管理モジュール12は続いて、段階226においてタスク割当て18を移動ドライブユニット20に対して送信する。関連する移動ドライブユニット20は続いて、段階228においてオーダーホルダ32を出荷ステーション52まで動かし得る。
【0066】
段階230において、出荷ステーション52を操作するユーザ14は、出荷に対してオーダーホルダ32から1つ又はそれより多くのオーダー42を選択する。ユーザ14は続いて、段階230において選択されたオーダー42の出荷を始め得る。その後、在庫要求16を遂行することに関する在庫システム10の作動は、
図2に示される通り終了し得る。
【0067】
図3は、オーダーホルダ32が使用に対して準備され得る導入ステーション54の作動を示す。上述された通り、在庫システム10の特定の実施例は、オーダーホルダ32が在庫システム10における使用に対して準備される1つ又はそれより多くの導入ステーション54を有し得る。使用されるオーダーホルダ32(ここではオーダーホルダ32b)をオーダーする準備の一部として、特定の実施例において、ユーザ14は、出荷コンテナ33を有して関連するオーダーホルダ32bを積載し得る。出荷コンテナ44は、オーダー42を出荷するよう適切なコンテナに相当し得る。
【0068】
加えて、特定の実施例において、オーダーホルダ32b及び出荷コンテナ44は各々、関連する構成要素を独自に識別する識別体(identifier)を有するか、あるいは識別体に対して取り付けられる。例えば、オーダーホルダ32bは、オーダーホルダ32bを独自に識別するホルダ識別体302を有し得る一方、各出荷コンテナ44は、取り付けられる出荷コンテナ44を独自に識別するコンテナ識別体304を有する。ホルダ識別体302及びコンテナ識別体304は、バーコード、無線周波数識別(RFID)タグ、又は、識別体302及び304が取り付けられる構成要素を独自に識別する情報をアクティブ又はパッシブに与え得る他の適切な要素に相当し得る。
【0069】
更に、導入ステーション54は、1つ又はそれより多くの識別体リーダ306を有し得る。該識別体リーダ306は、ホルダ識別体302及びコンテナ識別体304によって与えられる情報の読込み、検出、又は受信をすることができ、また、この情報を例えば管理モジュール12に対して伝達することができる。識別体リーダ306は、バーコードスキャナ、RFレシーバ、又は、在庫システム10において使用される識別体から情報を受信するよう適しているハードウェア及び/又はソフトウェアの適切な組合せに相当し得るか、あるいはそれらを有し得、この情報を在庫システム10の適切な構成要素に対して伝達する。結果として、オーダーホルダ32bを使用に対して準備する一方、ユーザ14は、識別体リーダ306を使用してオーダーホルダ32bのホルダ識別体302を読み込み得、ホルダ識別体302を識別する情報を管理モジュール12に対して伝達し得る。ユーザ14は更に、オーダーホルダ32bにおいて格納される出荷コンテナ44の各々のコンテナ識別体304を読み込むよう識別体リーダ306を使用し得、各出荷コンテナ44を識別する情報を管理モジュール12に対して伝達し得る。
【0070】
管理モジュール12は続いて、オーダーホルダ32b、及び管理モジュール12によって保持されるデータベース308においてオーダーホルダ32bによって格納される出荷コンテナ44を識別する情報を格納し得る。この情報は、オーダーホルダ32bと、オーダーホルダ32bにおいて格納される出荷コンテナ44の各々との間における関連を有し得る。オーダーホルダ32b及び出荷コンテナ44の状態が在庫システム10の作動中に変わるため、管理モジュール12は、データベース308において有される情報を追加又は更新し得る。特定の実施例において、データベース308は、在庫システム10におけるオーダーホルダ32の位置、オーダー42及び/又は該オーダーホルダ32によって格納される出荷コンテナ44を格納し得る。更には、管理モジュール12は、完了する適切なタスク、又は該タスクを完了するよう利用する適切な構成要素を確定するよう、データベース308において格納された情報を使用し得る。全体的に、データベース308は、作動中に管理モジュール12によって使用されるべき適切な情報を有し得る。
【0071】
一例として、管理モジュール12が特定の送付先に配達されるべき在庫要求16又は特定の配達サービスによって配達されるべき在庫要求16を受信するとき、管理モジュール12は、同一の送付先にあるいは同一の配達サービスによって配達されるべき1つ又はそれより多くのオーダー42を現在格納するオーダーホルダ32を選択するよう、データベース308において格納された情報を利用し得る。また管理モジュール12は、適切な在庫ステーション50までの選択されたオーダーホルダ32の運搬を促進するようタスク割当て18を生成する際、データベース308における情報(例えば、選択されたオーダーホルダ32の現在位置)を使用し得る。更には、管理モジュール12は、関連するオーダーホルダ32及び/又は関連する出荷コンテナ44に対する記録を更新し得、受信された在庫要求16を満たすオーダー42がオーダーホルダ32又は出荷コンテナ44において格納されるという事実を反映する。
【0072】
他の例として、特定の送付先に向かう配達トラックが到着したことを示す情報を管理モジュール12が受信するとき、管理モジュール12は、該送付先に向かう1つ又はそれより多くのオーダー42及び該オーダー42を現在格納しているオーダーホルダ32を識別するようデータベース308にアクセスし得る。管理モジュール12は続いて、該オーダーホルダ32の適切な出荷ステーション52までの運搬を目的として、移動ドライブユニット20を該オーダー42の各々に対して方向付けるタスク割当て18を生成し得る。更に、管理モジュール12は、配達トラックに積載されるべきオーダー42を識別する1つ又はそれより多くのタスク割当て18を生成し得、かかるタスク割当て18を関連する出荷ステーション52及び/又は該出荷ステーション52を作動させるユーザ14に対して送信する。ユーザ14は続いて、かかるタスク割当て18を使用して、出荷ステーション52にもたらされるオーダーホルダ32から、指定された送付先に配達されるべきオーダー42を選択し、かかるオーダー42を配達トラックに積載するようにし得る。結果として、特定の実施例において、データベース308において保持された情報により、管理モジュール12は、在庫システム10の作動をより効率的に管理し得る。
【0073】
図4は、在庫システム10の特定の一実施例の一例としての作動を図示するフローチャートである。より具体的には、
図4は、在庫システム10によって受信される特定の在庫要求16に関連付けられるトリガイベントを検出し、かかる在庫要求16のハンドリングの優先順位を付ける際の在庫システム10の作動を図示する。
図4中に示される段階はいずれも、適切なところで組合せ、修正、又は削除され得、追加的な段階はまた、フローチャートに追加され得る。更に、段階は、ション発明の範囲から逸脱することなく適切な順番で行なわれ得る。
【0074】
本例において作動は、段階400において始まり、管理モジュール1212は、1つ又はそれより多くの在庫物品40を要求する第1の在庫要求16を受信する。段階402において、管理モジュール12は、1つ又はそれより多くのタスクを有する第1の組に対するタスク割当て18を生成する。このタスクの第1の組は、第1の在庫要求16を満たすことの一部として在庫システム10の多種の構成要素によって完了されるべきである。段階404において、管理モジュール12は、第1の組のタスクに対するタスク割当て18を在庫システム10の適切な構成要素に対して送信する。上述された通り、かかるタスク割当て18は、オーダー42を作成するよう在庫物品40をグループ化すること、出荷に対してオーダー42を準備すること、オーダー42を在庫システム10内における多種の位置間において運搬すること、及び/又は、オーダー42を集荷するか、オーダー42を出荷サービスまで配達すること、に関連する。段階406において、第1の組のタスクに関連付けられるタスク割当て18を受信する構成要素は、第1の組のタスクを実行し始める。
【0075】
一例として、特定の実施例において、第1の組のタスクは、オーダー42を作成することを目的として、在庫物品40を在庫ホルダ30から選ぶことに関連する1つ又はそれより多くのタスクを有し得る。特には、各タスクは、特定の在庫物品40を有する1つ又はそれより多くのユニットを、関連する在庫物品40を格納する在庫ホルダ30から第1の在庫要求16に関連付けられるオーダーホルダ32及び/又は出荷コンテナ44まで動かす、ことに関わり得る。他の例として、特定の実施例において、第1の組のタスクは、オーダー42に関連付けられる在庫物品40が対応するオーダーホルダ32及び/又は出荷コンテナ44において配置された後に、オーダー42を処理することに関連する1つ又はそれより多くのタスクを有し得る。かかるタスクは、出荷コンテナ44を梱包材料で満たすこと、出荷コンテナ44をテーピングすること、出荷ラベルを貼付すること、品質管理確認を行なうこと、オーダー42をロギングすること、及び/又は出荷に対してオーダー42を準備することの他の態様に関わり得る。更に他の例として、第1の組のタスクは、オーダーホルダ32及び/又は出荷コンテナ44の出荷ステーション52までの運搬に関連する1つ又はそれより多くのタスクを有し得る。しかしながら一般的には、第1の組のタスクにおけるタスクは、第1の在庫要求16に対応する第1のオーダー42を作ること、出荷に対して第1のオーダー42を準備すること、第1のオーダー42を運搬すること、第1のオーダー42を中間又は最終送付先まで出荷すること、及び/又は第1のオーダー42を満たすことの他の適切な態様に関連し得る。
【0076】
段階408において、管理モジュール12は、1つ又はそれより多くの在庫物品40を要求する第2の在庫要求16を受信する。段階410において、管理モジュール12は、1つ又はそれより多くのタスクを有する第2の組に対するタスク割当てを生成する。この第2の組のタスクは、第2の在庫要求16を満たすことに一部として在庫システム10の多種の構成要素によって完了されるべきである。段階412において、管理モジュール12は、第2の組のタスクに対するタスク割当て18を在庫システム10の構成要素に対して送信する。第1の組のタスクと同様に、第2の組のタスクは、第2の在庫要求16に対応する第2のオーダー42を作ること、出荷に対して第2のオーダー42を準備すること、第2のオーダー42を在庫システム10内における多種の位置間において運搬すること、及び/又は、第2のオーダー42を中間又は最終送付先まで出荷すること、の態様に関連し得る。段階414において、第2の組のタスクに関連付けられるタスク割当て18を受信する構成要素は、第2の組のタスクを実行し始める。
【0077】
段階416において、管理モジュール12は、第2の在庫要求16に関連付けられるトリガイベントを検出する。
図1に対して上述された通り、トリガイベントは、適切なイベントを有し得、該イベントは、特定のオーダー42の出荷を開始し、
特定のオーダー42の出荷を可能にし、特定のオーダー42の出荷に対する時間又はスケジュールを画定し、並びに/あるいはオーダー42出荷のタイミングに影響を及すものである。例えば、特定の実施例において、管理モジュール12によって検出されたトリガイベントは、第2のオーダー42を配達するよう意図される運搬車両の到着であり得る。
【0078】
更に、特定の実施例において、在庫システム10は、いつオーダー42を出荷するための特定の状態が間もなく満たされるかという情報を与えられ得る。例えば、在庫システム10は、いつ運搬車両が在庫システム10で仕事をするよう出荷サービスによって派遣されているか、あるいは、いつ運搬車両の到着が接近しているかという情報を与えられ得る。故に、特定の実施例において、管理モジュール12は、出荷の状態が間もなく満たされることを示す情報の受信を検出することによって、トリガイベントを検出し得る。
【0079】
更には、特定の実施例において、管理モジュール12は、特定のオーダー42を出荷するための一定の条件が満たされるときを確定するようスケジュールを保持し得る。例えば、管理モジュール12は、特定の出荷サービスが在庫システム10から出て行くパッケージをピックアップするときを示すスケジュールを保持する。在庫システム10は続いて、一例として、スケジュールされた時間において、あるいはスケジュールされた時間の前の所定の期間中に、スケジュールにおける条件によって影響を及されるオーダー42の処理を速めるか、あるいは調整するよう構成され得る。故に、特定の実施例において、管理モジュール12は、現在の時間が特定の条件が満たされたスケジュールされた時間に合致することを確定することによって、トリガイベント検出し得る。例えば、管理モジュールは、現在の時間が特定の出荷サービスに対するスケジュールされたピックアップ時間に合致することを確定することによって、トリガイベントを検出し得る。あるいは、管理モジュール12は、現在の時間が特定の条件が満たされるスケジュールされた時間の所定の範囲内にあると確定することによって、トリガイベントを検出し得る。例えば、管理モジュール12は、現在の時間がスケジュールされたピックアップ時間から15分以下であることを確定することによって、トリガイベントを検出し得る。
【0080】
管理モジュール12が第2の組におけるタスクに関連付けられるトリガイベントを検出した後、管理モジュール12は、第2の組における1つ又はそれより多くのタスクの優先順位をつける。管理モジュール12は、在庫システム10及びその構成要素の性能及び構成に依存して適切なように関連するタスクの優先順位をつけ得る。例えば
図4中の段階418−422に示される通り、管理モジュール12は、特定の実施例において、優先順位メッセージ64を生成し、優先順位メッセージ64を第1及び第2の組のタスクを実行する1つ又はそれより多くの構成要素に対して送信し得る。
【0081】
上述された通り、優先順位メッセージ64は各々、適切な形状の通信に相当し得、受信する構成要素に該構成要素によって完了されるべきタスク又は構成要素に関連付けられるタスクの優先順位レベルを調整するよう命令する。在庫システム10の1つ又はそれより多くの構成要素は、第2の組における関連するタスクの前に完了しているはずの第1の組におけるタスクを完了させる(あるいは完了を促進させる)ことに先立って、第2の組におけるタスクを完了させる(あるいは完了を促進させる)ことによって、優先順位メッセージ64に応答し得る。
【0082】
より具体的には、段階420において示される通り、在庫システム10の多種の構成要素は、第2の組におけるタスクを完了し、続いて段階422において、在庫システム10の多種の構成要素は、第1の組におけるタスクを完了する。故に、管理モジュール12による優先順位付けの結果として、第2のオーダー42の1つ又はそれより多くのタスクは、第1のオーダー42の1つ又はそれより多くのタスクに先立って完了される。第1の組のタスクは総じて、第2の組のより前に完了され得る一方、特定の実施例において、第2の組における少なくとも1つのタスクは、関連する第2の組におけるタスクに先立って完了されているはずの第1の組における少なくとも1つのタスクより前に完了される。在庫システム10の作動は、続いて、第1及び第2の在庫要求16を満たすことに対して終了し得る。
【0083】
優先順位づけがどのように発生し得るかに関する一例として、特定の実施例において、管理モジュール12は、第1のタスク割当てを移動ドライブユニット20に対して送信し得、該移動ドライブユニット20に第1のオーダーホルダ32を在庫ステーション50まで動かすよう命令する。トリガイベントを検出した後、管理モジュール12は、段階418の一部として、優先順位メッセージ64(追加的なタスク割当て18等)を該移動ドライブユニット20に対して送信し得、代わりに第2のオーダーホルダ32を在庫ステーション50まで動かすよう移動ドライブユニット20に命令する。第2のタスク割当て18を受信した結果、関連する移動ドライブユニット20は、第1のオーダーホルダ32の運搬を中止し、その代りに在庫ステーション50までの第2のオーダーホルダ32の運搬を開始する。
【0084】
他の例として、特定の実施例において、管理モジュール12は、第1のタスク割当て18を第1の在庫要求16によって要求される在庫物品40を識別する在庫ステーション50に対して送信し得る。管理モジュール12はまた、第2のタスク割当て18を第2の在庫要求16によって要求される在庫物品40を識別する在庫ステーション50に対して送信し得る。在庫ステーション50におけるコンピュータスクリーン又は他の形状のディスプレイは、在庫ステーション50において作成されている多種のオーダー42において有されるべき在庫物品40を識別する順番のキューをユーザ14に対して表示し得る。ユーザ14は、このディスプレイに基づき、第1及び第2のオーダー42において有される在庫物品40を選び得る。トリガイベントを検出した後、管理モジュール12は、段階418の一部として、優先順位メッセージ64を在庫ステーション50に対して送信し得、第1のオーダー42に対する在庫物品40より先である第2のオーダー42に対する在庫物品40をオーダーされた順に表示すること、又はユーザ14に第1のオーダー42を完了する前に第2のオーダー42を作成させることを、コンピュータに命令する。
【0085】
故に、管理モジュール12は、在庫システム10において完了されるタスクの優先順位を調整することによって、オーダー42が遂行される順番に影響を与え得る。結果として、特定の実施例において、管理モジュール12は、配達アセット又は在庫システム10において使用可能である他のリソースの使用を最適化する。したがって、管理モジュール12は、特定の実施例において作動上の利益を与え得る。しかしながら、特定の実施例は、上述された利点の全て又は複数を有し得るか、あるいは1つも有し得ない。
【0086】
本発明は、複数の実施例を有して説明されてきたが、多くの変更、変形、代替案、変換、及び修正は、当業者に対して提案され得、本発明は、かかる変更、変形、代替案、変換、及び修正を添付の請求項の範囲内にあるものとして包含する、ことが意図される。