【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明において、その課題は、請求項1に係るパイル層、及び、請求項12に係る製造方法で達成される。また、本発明の課題は、請求項10に係る不織布又は不織布材で達成される。
【0017】
特に、本発明の課題は、複数の炭素繊維を備えた束を有するパイル層によって達成されて、少なくとも一部の束が湾曲した延伸方向を有し、その湾曲した延伸方向は、束末端間の第一曲率(K1)の湾曲した頂点領域と、束末端に位置する第二曲率(K2)の少なくとも一つの束末端領域とを有し、第一曲率(1)は、第二曲率(K2)よりも特に少なくとも50%以上大きい。
【0018】
束の曲率の算術符号については考慮しない。曲率は、その曲率の大きさのみに関する。
【0019】
本発明によると、湾曲した延伸方向を有する各束は、個別の第一曲率(K1)及び個別の第二曲率(K2)を有する。しかしながら、湾曲した延伸方法を有する複数の束が、測定精度内において均一な第一曲率(K1)又は第二曲率(K2)を示すことも本発明の範囲内である。しかしながら、各場合において実質的には、束は、その同じ束の頂点領域において第一曲率(K1)を有し、その同じ束の束末端領域において第一曲率(K1)よりも小さい第二曲率(K2)を有する。同様に、両方の束末端領域が、それぞれ個別の第二曲率(K2)を有するか、又は定量的に同一の第二曲率(K2)を有することも可能である。
【0020】
頂点領域とは、最大の曲率を有する束の領域として理解される。また、頂点領域との用語については、以下に示される実施形態においても説明する。特に、本発明に係る頂点領域は、最大の曲率を有する延伸方法に沿った点を含む。対照的に、束末端領域は特に個々の束の末端の点を含む。
【0021】
本発明の枠組み内において、束の曲率は、その束内の全ての繊維の平均化された延伸方向から求められる。このため、束内の繊維の個々の空間的位置を求めて、平均位置を束内の各繊維の比較可能な部分から計算する。特に、束内の繊維が円形断面にわたって密に詰まっている領域において、平均延伸方向は実質的に、その断面に関して束の中心に位置している繊維のものに対応する。しかしながら、繊維が散開していると、束の末端における場合において典型的なように、個々の繊維の全ての比較可能な部分の層を平均化することによって、束の平均延伸方向を計算することができる。十分な検討に基づいて、当業者は、平均延伸方向を求めるように平均値を計算することができる。
【0022】
束の湾曲した延伸方向は典型的に、束の異なる箇所において異なる曲率を有する。曲率を求めるため、延伸方向の所定の領域を、円に内接させて、その内接円の円周方向線が、対応する箇所における束の延伸方向と接線方向で一致するようにする。この点に関して、頂点領域に対する内接円は、束末端領域に対する第二内接円よりも大きな第一曲率(K1)を有し、束末端領域は相対的に大きい半径を有するが小さい第二曲率(K2)を有する。
【0023】
本発明に係る解決策は更に、以下のステップを含むパイル層の製造方法を含む:炭素繊維を含む束を梳綿機内に導入するステップ; 束を一本一本の繊維に完全には孤立させず、追加の繊維とその束内の炭素繊維を絡み合わせるように梳綿機を作動させるステップと、梳綿機からパイル層を取り外すステップ。
【0024】
この場合、梳綿プロセスを、梳綿機内に導入された束が個々の繊維に分解することを防止するように調整しなければならない。しかしながら、一本一本の個々の繊維を、束と共に梳綿機内に入れることを完全に防止しなくてもよい。導入されると、束は分解可能な状態で存在するか、又は炭素繊維及び/又は他の繊維と既に絡み合っているものとなり得る。特に、束は、固められていない又は更に処理されていないランダムな配置の繊維内に存在し得て、繊維は、部分的に孤立して束から飛び出していて、他の繊維と絡み合っている。
【0025】
梳綿機内における束の完全な分解を防止するため、回転ステップ又は作動ステップの数、又は梳綿機が含むローラー間の距離を調整することができる。また、個々のローラーの表面を、束を一本一本の個々の繊維に完全にバラバラに分解しないように適切に調整することができる。また、梳綿機のローラーに含まれる部品の幾何学的な調整も想定可能である。
【0026】
この点に関して、本発明の応用の枠組み内において、束は、実質的に平行な方向に少なくとも部分的に延伸している繊維の塊として理解され、束内の繊維密度は、周囲の繊維密度と比較して少なくとも部分的に高い。この点に関して、束は、周囲から目立っているので、目視でも良好に識別可能であり、大抵の場合、束として容易に識別可能である。また、束は、一本一本の個々の繊維の凝集物も有し得て、機械的応力に晒された際に束が一本一本の個々の繊維になることを防止する。
【0027】
本発明に係るパイル層の利点は、パイル層が束を含み、繊維が一本一本の個々の繊維に分解していない点である。これは、特に、繊維の長手方向において束に作用する機械的応力に関して、パイル層に特別な強度を与える。互いに整列していない孤立した繊維と比較して、これは、顕著に優れた程度で壊れずに、繊維の延伸方向において、外力(例えば後で製造されて束内に導入される繊維複合材に作用する)を束が吸収することを可能にする。
【0028】
湾曲した延伸方向によって、束は、ほぼ束末端領域における繊維の延伸方向内において優先方向を示すだけでなく、ほぼ頂点領域の接線方向にも優先方向を有する。従って、湾曲した延伸方向は、束が力の吸収に関する優先方向を有するだけではなく、接線方向に起因する他の優先方向も有することを保証する。例えば、これによって、少なくとも一つの優先方向、特に少なくとも二つの優先方向を有するパイル層を製造することが可能になる。上述の点に関する更なる説明は、図面に対する以下の説明からも明らかとなる。
【0029】
パイル層を製造する間において、梳綿機内に導入された繊維が一本一本の個々の繊維に完全にバラバラにならず、そのプロセスにおいて梳くことによってパイル層内で動かされるので、パイル層内の個々の束が再配向される。梳綿プロセスは、束に湾曲した延伸方向を与えるようにその束を構成する。梳綿プロセス中において、個々の束は、梳綿機の各ローラーの部品の歯によって捕えられて、梳綿機内に生じたパイル層の周囲の繊維に対して動かされる。プロセスにおいて生じるせん断力が、束を周囲の繊維に対して湾曲させる。ここで、湾曲した延伸方向部は、曲率の異なる少なくとも二つの領域を有する。また、梳綿プロセスは、束を部分的にバラバラに分解して、個々の繊維がパイル層内の孤立した繊維及び束内の繊維と絡み合わさる。
【0030】
本発明に係るパイル層の特に有利な実施形態は、複数の湾曲した束の配向が実質的に同一である点によって区別され、これは、湾曲した束の束末端領域の少なくとも一方の延伸方向が、他の湾曲した束の他の束末端領域と比較して本質的に同一配向の延伸方向を有することを意味する。この場合も、束に含まれる全ての繊維の平均延伸方向が参酌される。
【0031】
特に束の末端のうち一方の平均延伸方向が他の束の末端の延伸方向から10°以内で逸脱している場合に、同一の配向が得られる。最大の曲率を有する頂点における束の延伸方向に垂直な交差線も、好ましくは実質的に同一の方向を示し、配向を定める際に描くことができる。交差線の方向が10°以上異ならない限りにおいても、実質的に同一の配向が得られる。この点に関して、配向の考えられる定義に関する図面の説明も参照されたい。
【0032】
パイル層のこのような実施形態では、同一の向きの束の大部分が、あまり配向していないパイル層と比較して、後に製造される繊維複合材に対してパイル層の強度増強効果を有することが有利である。束の配向は、束末端領域の延伸方向に本質的に平行な方向において主に力の吸収を改善する。また、それに垂直な方向における安定性も改善される。何故ならば、これは実質的に頂点領域の平均化された繊維の延伸方向だからである。特に、これは、頂点領域の最大曲率と一致する領域内の束の平均延伸方向に当てはまる。この領域は曲率を有し、典型的にはそこにおける繊維密度の増大も、束の延伸方向に対する接線方向において強度を増大させる。
【0033】
一実施形態では、湾曲した束の二つの束末端の各々が第二曲率(K2)を有する束領域を有し、特に、それら二つの第二曲率(K2)は、第一曲率(K1)よりも小さく、好ましくは少なくとも50%小さい。特に、二つの第二曲率(K2)が実質的にゼロに等しい場合、束の配向増強効果が更に改善される。これは、実質的にゼロに等しくないが典型的には或る程度小さい第二曲率(K2)でも達成可能である。
【0034】
この場合、実質的にゼロであるとは、第二曲率(K2)が第一曲率(K1)よりも少なくとも二十倍小さいことを意味する。
【0035】
また、第一曲率(K1)が個々の束の平均長さに対する逆数よりも大きい実施形態も想定される。これは、頂点領域の特に適切な曲率を保証して、束の長さに対応する円周方向線の円の曲率よりも大きい。
【0036】
本発明の有利な実施形態では、パイル層内の全ての束の少なくとも50%、好ましくは少なくとも90%、特に好ましくは98%が湾曲した延伸方向を有するようにすることもできる。整列レベルの増加と共に、本発明に係るライナー層を含んで後で製造される繊維複合材に対する強度の増加的な改善が達成可能である。
【0037】
他の実施形態では、一つの湾曲した束の二つの束末端の間の最小距離が、頂点領域と二つの束末端のうち一方との間の最大距離よりも小さいようにすることもできる。結果として、束末端は、パイル層に適切な強度を与えるのに十分な長さを有し、これは、後に製造される繊維複合材の強度を改善するのにも役立つ。
【0038】
一実施形態では、束末端が互いに大幅に平行な延伸方向を有することによって、強度増強効果を更に改善することが第一に望ましい。この理由は、束末端が同等の配向を有する場合に比較的多くの繊維がパイル層の方向を正確に指すことによって、強度を有利に改善することができるからである。束末端領域が直線的な延伸方向に対して最大でも20°しか互いに逸脱していない場合に、実質的に平行な延伸方向が存在する。
【0039】
特に有利な実施形態では、第二曲率(K2)が実質的にゼロであるようにすることもできる。ここで、実質的にゼロとは、第二曲率(K2)が、第一曲率(K1)とは少なくとも20倍異なり、ここで少なくとも20倍とは、第一曲率(K1)の20倍に基づいて計算された曲率よりも大きいことを意味する。この種の小さな第二曲率(K2)は、良好で実施的に真っ直ぐな束末端の延伸方向を保証して、パイル層に適切な強度を与えることを可能にして、後で製造される繊維複合材の強度を改善するのにも役立つ。
【0040】
一実施形態では、4cm
2の表面積内に3本以上の束が含まれるようにすることもできる。これは、パイル層に有利な強度を与えて、後に製造される繊維複合材の強度を改善するのにも役立つ。特に、湾曲した束は力の指向性吸収に特に適しているので、力の指向性吸収が、後に製造させる繊維複合材において改善される。
【0041】
本発明の他の実施形態では、炭素繊維を含む複数の束が、15cm以下、特に10cm以下の長さであるようにすることができる。長さが短くなると、繊維の含有量を一定に保ちながら、パイル層内の相対的な束の含有量を改善することができる。しかしながら、束が好ましくは一つの優先方向において適切な配向を有する部分を有して、強度の方向特定改善を達成するという要求が必要となり得る。また、これは、湾曲した束が最小長さ以下にならないようにすることも要する。何故ならば、そうしないと、強度増強効果が不十分になるからである。他の実施形態では、湾曲した束が、略2cmの下限長さ以下にならないようにすることが有利となり得る。
【0042】
一実施形態では、パイル層に含まれる全ての繊維の最大5%の割合が、15cm以上の長さを有するようにすることもできる。場合によっては、特に繊維が15cm以上の複数の線を含む分布を有することが望ましい。何故ならば、これによって、繊維を提供するための再利用プロセスを用いることも可能になり、これは、繊維が一般的に15cm以下の短さでは保証することができない。
【0043】
一実施形態では、好ましくはパイル層内の湾曲した束の平均束長さが少なくとも100%、場合によっては200%以上変化するようにすることもできる。また、平均束長さが少なくとも500%変化する実施形態も想定可能である。特に、これら実施形態は、パイル層内の複数の湾曲した束に関する。束長さを変化させることは、梳綿機内に導入する前の更なるサイズ選択プロセスを経ていないパイル層内の束を提供することを可能にする。例えば、更なるサイズ選択を有していない再利用プロセス由来の束を、本発明に係るパイル層内で処理することができる。炭素繊維構造は、このような再利用プロセスにおいて前処理可能であるが、サイズ選択は行われていない、結果として、炭素繊維をランダムに切断して、最大長さを保証することができる一方、繊維長さの分布又は束長さの分布は、製造コストを減少させるために更に調整されていない。
【0044】
他の実施形態では、湾曲した束が、束から飛び出していて束に含まれていない他の繊維と絡み合った複数の炭素繊維を有するようにすることもできる。これは一方ではパイル層内の束の固定を向上させ、他方では、湾曲した束の周囲におけるパイル層の繊維含有量を増大させる。これによって、パイル層及びそれから後に製造される繊維複合材の強度を有利に改善することができる。
【0045】
本発明の他の実施形態では、束から飛び出している炭素繊維が、束の長さの最大50%の長さを有するようにすることもできる。これは、繊維が湾曲した束の中に十分に固定されたままであることを確保する。
【0046】
他の実施形態では、パイル層が、湾曲した束に含まれていない炭素繊維を有し、その炭素繊維の長さは1cm以下であり、特に0.5cm以下であるようにすることもできる。従って、パイル層は比較的短いステープルファイバー(スフ)も含み、これは、パイル層に含まれる複数の束よりも顕著に短いものであり得る。本実施形態では、繊維を再利用プロセスから得られるようにすることもでき、そのプロセスは、繊維長に関して繊維又は束を前処理(準備)しない。また、比較的短い繊維を生成するように繊維を前処理する再利用プロセスを用いることもできて、これは、処理される布の前処理についてあまり穏やかでないプロセスである。この場合でも、その前処理は、布に含まれる束が完全にバラバラになり一本一本の個々の繊維に分解されないことを保証する。例えば、これは、適切な処理時間又は適切に調整された処理強度によって達成可能である。
【0047】
好ましい実施形態では、複数の湾曲した束が、少なくとも200本、好ましくは少なくとも500本、特に好ましくは1000本の炭素繊維を含むようにすることもできる。本実施形態に係るその数は、特に、パイル層内の複数の湾曲した束に関する。従って、パイル層の方向に依存した強度が適切に調整可能であり、例えば、後に製造される繊維複合材の所定の方向に依存した強度を与えることができる。また、これは、再利用プロセスからの炭素繊維布(典型的には撚糸毎に2000本以上の繊維を備えた撚糸を有する)を使用することを可能にする。適切な前処理プロセスでは、再利用される布に含まれる束を前処理して、撚糸を最少数の繊維へと解く。続いて梳綿機で処理することによって、束を更にバラバラに分解することができるが、本発明に係るパイル層内に複数の繊維を残す程度以上にはバラバラにしない。
【0048】
特に好ましい実施形態では、パイル層が、最大50g/m
2で10g/m
2以上、好ましくは35g/m
2から25g/m
2の間の単位面積当たりの質量(単位面積当たりの重量)を有するようにすることができる。このようなパイル層は、後に製造される炭素繊維材において十分な強度を有する一方、部品の重量を大幅に減少させることができるので、特に自動車産業において望まれる。特に、本実施形態に係る単位面積当たりの質量は、貴重な原材料、炭素繊維を効率的に使用することを可能にするのと同時に、強度に課される最少要求の順守を保証する。従って、必要とされる強度と示される重量との間の比が特に有利である。
【0049】
また、本発明の課題は、上記又は下記のパイル層の実施形態のうち一つに係るパイル層を少なくとも二つ有する不織布又は不織不材(特に互いにニードリングされている)を含む実施形態においても達成される。少なくとも二つのパイル層を不織布又は不織布材へと処理することによって、パイル層の強度増強特性を更に改善することができる。特に、方向又は配向に関連する利点を、少なくとも二つのパイル層を互いに適切に配向させることによって、調整することができる。例えば、一つのパイル層を第一配向で不織布又は不織布材内に配置する一方、第二パイル層を第一配向とは異なる第二配向で配置することができる。これによって、不織布又は不織材内に複数の優先方向を定めることができる。この場合、湾曲した束は、少なくとも二つのパイル層をニードリング処理することによって互いに固定可能である。本発明では、ニードリングの結果として束が一本一本の個々の繊維にバラバラに分解することを防止することが意図されている。
【0050】
不織布材の他の好ましい実施形態では、上述の実施形態に係るパイル層を固めるためにニードリング処理するようにすることができる。ニードリング処理は、パイル層に含まれる繊維を更に絡み合わせることによって(特に局所的なレベルで絡み合わせる)、局所的に固めることができる。パイル層が、十分な数の十分に密なステッチでニードリング処理されると、顕著に改善された強度を、パイル層構造全体に与えることができる。
【0051】
不織布又は不織布材の他の実施形態では、一つのパイル層内の湾曲した束の配向が、他のパイル層内の湾曲した束の配向から、少なくとも5°、特に15°、30°、45°、60°、75°、又は90°の角度で異なって逸脱するようにすることができる。特に、これは、定められた角度逸脱で不織布又は不織布材内に優先方向を簡単に発生させることを可能にする。これは、自動車を製造する処理の枠組み内において非常に有利である。何故ならば、優先方向を、その応用に応じて適切に調整することができるからである。
【0052】
本発明の他の実施形態では、少なくとも二つのパイル層を互いにニードリング処理するか、固めるために一つのパイル層をニードリング処理することもでき、平均で、1cm
2の面積に対して、少なくとも1個のニードリングパンチ、好ましくは少なくとも5個のニードリングパンチが存在する。指定される領域は、ニードリング処理されたパイル層の領域に関係し、好ましくは、パイル層の全領域を表す。ニードリングパンチを導入することで、パイル層を固めてその処理を改善することができる。ニードリングプロセスは、上述のように、特に局所的に固める。ニードリングパンチの選択された密度によって、本実施形態では、複数の局所的に固められた箇所が、パイル層の選択された領域全体を固めるのに十分高いものであることが保証される。これは、特に、パイル層の均一な分布が1cm
2の個々のサブユニット内に存在していて、各サブユニットが本発明に係るニードリングパンチの数を有する場合に可能となる。更に、ニードリングパンチは、パイル層に十分な数の開口を提供して、液体樹脂又はポリマーでのより効率的な含浸を可能にする。この理由は、開口がニードリングの厚さ全体にわたって、つまりは本実施形態において規定されるように、パイル層の厚さ全体にわたって、樹脂又はポリマーを効率的に伝えることを可能にするからである。これは、含浸時間を減少させて、パイル層を含む部品の製造時間も減少させる。
【0053】
本発明の課題に対する解決策の更なる側面では、上述のパイル層、上述の不織布又は上述の不織布材を有する樹脂含浸部品を提供することもできて、その部品は特に自動車部品として設計されている。このような部品は、他の布構造とは別に又は共に、上述のパイル層、不織布、不織布材を有することができる。特に、上述のパイル層、不織布、不織布材が、主に負荷を吸収するために設けられた構造及び/又は織物と共にその部品に含まれることができる。更に、上述のパイル層、不織布又は不織布材を有する自動車部品は、自動車のパッシブセーフティを保証するように提供されなくてもよい。特に、こうした部品は、自動車の外皮の一部として設計されることが好ましい。部品は樹脂で含浸可能であり、完全な含浸、又は部分的な含浸を得ることができる。また、樹脂含浸部品を硬化させることができる。本実施形態に係る樹脂での含浸は、適切なポリマーでの含浸も含む。
【0054】
以下、本発明に係るパイル層、不織布、不織布材及びパイル層の製造方法の多様な実施形態が、図面に基づいて本発明を詳述するために用いられる。説明される実施形態は、特許請求される発明の全容を限定するものではない。特に、特許請求される特徴はそれぞれ、別々に、また上述の特徴と共に特許請求される。結果として、本発明の観点から適切な全ての技術的に可能な特徴の組み合わせが本願において特許請求される。
【0055】
追加的な実施形態は従属項から把握可能である。