(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
液晶基板に所定電圧の検査信号を印加してアレイを駆動し、前記液晶基板に電子線を照射して得られる二次電子を走査し、前記走査で得られる走査画像に基づいて液晶基板のアレイを検査する液晶アレイ検査装置の信号処理方法であって、
走査画像から取得した検出ピクセル座標の中から、列方向に連続する検出ピクセル座標の最大長の連続座標列を求め、当該最大長の連続座標列を基準として、前記走査画像から取得した検出ピクセル座標の中から二次元配列ピクセルの各ピクセルに対応する検出ピクセル座標を列方向に探索するための探索用ピクセル座標を求める探索用ピクセル座標工程と、
前記探索用ピクセル座標と前記走査画像から取得した検出ピクセル座標との座標比較によって、前記探索用ピクセル座標に近傍する検出ピクセル座標から列方向の検出ピクセル座標を探索する検出ピクセル座標工程とを備え、
前記探索した列方向の検出ピクセル座標の検出ピクセルを検査対象ピクセルとしてアレイ検査を行うことを特徴とする、液晶アレイ検査装置の信号処理方法。
液晶基板に所定電圧の検査信号を印加してアレイを駆動し、前記液晶基板に電子線を照射して得られる二次電子を走査し、前記走査で得られる走査画像に基づいて液晶基板のアレイを検査する液晶アレイ検査装置であって、
走査画像から取得した検出ピクセル座標の中から、列方向に連続する検出ピクセル座標の最大長の連続座標列を求め、当該最大長の連続座標列を基準として、前記走査画像から取得した検出ピクセル座標の中から二次元配列ピクセルの各ピクセルに対応する検出ピクセル座標を列方向に探索するための探索用ピクセル座標を求める探索用ピクセル座標部と、
前記探索用ピクセル座標と前記走査画像から取得した検出ピクセル座標との座標比較によって、前記探索用ピクセル座標に近傍する検出ピクセル座標から列方向の検出ピクセル座標を探索する検出ピクセル座標部とを備え、
前記探索した列方向の検出ピクセル座標の検出ピクセルを検査対象ピクセルとしてアレイ検査を行うことを特徴とする、液晶アレイ検査装置。
【背景技術】
【0002】
液晶アレイ検査装置において、電子ビームやイオンビーム等の荷電粒子ビームを基板上で二次元的に走査して得られる走査画像を用いることができる。
【0003】
例えば、TFTディスプレイ装置に用いるTFTアレイ基板の製造工程では、製造されたTFTアレイ基板が正しく駆動するかの検査が行われるが、このTFTアレイ基板検査では、荷電粒子ビームとして例えば電子ビームを用いて、TFTアレイ基板を走査することで走査画像を取得し、この走査画像に基づいて検査を行っている。(特許文献1,2)
【0004】
例えば、検査対象の液晶基板のアレイに検査信号を印加し、電子ビームやイオンビーム等の荷電粒子ビームを基板上で二次元的に走査し、ビーム走査で得られる走査画像に基づいて基板検査を行うアレイ検査装置が知られている。アレイ検査では、電子線の照射によって放出される二次電子をフォトマルチプライヤなどによってアナログ信号に変換して検出し、この検出信号の信号強度に基づいてアレイ欠陥を判定している。
【0005】
アレイ検査は、走査画像上のピクセル位置を検出し、検出したピクセル位置における走査画像の信号強度に基づいて行う。ピクセル位置の検出は、走査画像を画像処理してピクセル座標を検出し、検出したピクセル座標を液晶基板に設定されたピクセル配置に合わせて配列することで行う。
【0006】
走査画像上のピクセル位置の検出において、液晶基板を載置するステージの移動誤差や電子ビームの照射位置のずれ等によって、走査画像上のピクセル位置に位置ずれが生じ、設定したピクセル位置に対して異なるピクセルが対応付けられる不都合が生じる場合がある。このピクセル位置の位置ずれによる不都合を回避するために、ピクセル座標の配列において、設定したピクセル位置とピクセルとの対応関係にずれが生じないように、検出したピクセル座標をピクセル配置への並べ替えを行っている。
【0007】
このピクセル座標の並べ替えは、ピクセル配列の列毎に行われる。ここで、ピクセル配列の列は電子ビームの走査方向に対応するものであり、ピクセル配列の列毎でピクセル座標を並べ替えることによって、同一のステージ位置において電子ビームを走査した際の位置ずれを回避する。並べ替えは、先頭列(1列目)のピクセル座標位置を算出し、2列目以降は先頭列で算出した座標位置に基づいて算出し、検出ピクセル座標の中から、算出した各列のピクセル座標位置の近傍にある検出座標を探索することで行われる。
【0008】
図17は従来の液晶アレイ検査の手順を説明するためのフローチャートである。
図17のフローチャートにおいて、液晶基板上を走査して走査画像を取得し(S10)、取得した走査画像からピクセルを検出し、検出ピクセル座標を取得する。ピクセルの検出は、走査画像の検出信号の信号強度によって行うことができる。また、検出ピクセル座標は、検出信号を取得した際のステージの位置や電子ビームの照射位置等から取得することができる(S20)。
【0009】
ピクセル座標の並べ替えを行うために探索用ピクセル座標を算出し(S30,S40)、算出した探索用ピクセル座標に基づいて検出ピクセル座標を探索し(S50)、探索した検出ピクセル座標に対応する検出ピクセルを用いて検査を行う(S60)。
【0010】
探索用ピクセル座標の算出では、はじめに先頭列(1列目)の探索用ピクセル座標を算出し(S30)、次に2列目以降の探索用ピクセル座標を算出する(S40)。先頭列(1列目)の探索用ピクセル座標は、列方向(x方向)の検出ピクセル座標において両端の検出ピクセル座標を用いて算出し、2列目以降の探索用ピクセル座標は、1列目の探索用ピクセル座標にy方向のピッチを加算することで算出する。
【0011】
図18,19は、1列目の探索用ピクセル座標の算出を説明するためのフローチャートおよび説明図である。
【0012】
はじめに、走査画像の検出信号から検出ピクセル座標を取得する。例えば、走査画像の白部(高信号強度部)の検出ピクセルの座標から取得する。
図19(a)は検出ピクセルの座標位置を十字の印で示している(S31)。
【0013】
検出した検出ピクセル座標の内、列方向の検出ピクセル座標をハフ変換し、これらの検出ピクセル座標を通る直線を算出する。
図19(b)はハフ変換で求めた直線を示している(S32)。
【0014】
直線の近傍にある検出ピクセル座標の内で、列方向の両端の検出ピクセル座標の座標値を算出する。
図19(c)中の丸印は両端の検出ピクセル座標を示している(S33)。算出した左右両端の検出ピクセル座標を元にして先頭列(1列目)の探索用ピクセル座標を算出する。
図19(d)中の×印は探索用ピクセル座標を示している。探索用ピクセル座標は、例えば左右両端の検出ピクセル座標に列方向(x方向)のピッチΔxを加算あるいは減算することで算出することができる。
【0015】
図19(e)は、得られた探索用ピクセル座標(図中の×印)を用いて検出ピクセル座標を探索する状態を示し、探索用ピクセル座標の近傍の検出ピクセル座標を探索する。図中の破線で示す丸印は、探索用ピクセル座標の近傍する領域を示している。近傍する領域の範囲は、例えば上記の丸印の径によって定めることができる。
図19(f)中の破線内の検出ピクセル座標は、探索によって得られた検出ピクセル座標を示している(S34)。
【0016】
次に、1列目の探索用ピクセル座標を元にし、y方向のピッチΔyを加算することによって、2列目以降の探索用ピクセル座標を算出する(S35)。算出した探索用ピクセル座標の近傍にある検出ピクセル座標を探索する(S36)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
前記したように、先頭列(1列目)の探索用ピクセル座標を算出する際に、列方向の両端の検出ピクセル座標の座標値を基準としている。このとき、列方向の両端の検出ピクセル位置が走査画像の歪みやムラによって、何れか一方の端部が別の列のピクセルを検出する場合が生じる。
【0019】
このように、列方向の両端の検出ピクセル位置の何れか一方が別の列のピクセルを誤検出し、この誤検出したピクセルのピクセル座標に基づいて探索用ピクセル座標を算出すると、先頭列(1列目)の探索用ピクセル座標に誤差が生じることになる。誤差を含んだ探索用ピクセル座標を用いて検出ピクセル座標を探索すると、ピクセル位置の検出を正常に行うことができないという問題が発生する。
【0020】
図20は検出ピクセル座標の誤検出を説明するための図である。
図20は
図19と同様な状態を示し、先頭列(1列目)の左端の検出ピクセル位置に位置ずれがある場合を示している。
【0021】
図20(c)は、直線の近傍にある検出ピクセル座標から列方向の両端の検出ピクセル座標の座標値を算出する際、左端において2列目の検出ピクセル座標を近傍する検出ピクセル座標として検出した場合を示している。
【0022】
左端の検出ピクセル座標として別の列の検出ピクセル座標を誤検出した場合には、
図20(d)に示すように誤った探索用ピクセル座標が算出される。
図20(d)は、列の左方の探索用ピクセル座標が位置ずれした状態を示している。これによって、検出ピクセル座標は2列目のピクセル座標が検出され、正常なピクセル位置の検出ができなくなる。
【0023】
図20(e)は、得られた探索用ピクセル座標(図中の×印)を用いて検出ピクセル座標を探索する状態を示し、探索用ピクセル座標の近傍の検出ピクセル座標を探索する。
図20(f)の破線内の検出ピクセル座標は、探索によって得られた検出ピクセル座標を示している。左端の検出ピクセル座標は2列目の探索ピクセル座標であるため、左方と右方の探索用ピクセル座標が位置ずれすることになる。この位置ずれした探索用ピクセル座標に基づいて行う検出ピクセル座標の検出は誤検出の要因となる。
【0024】
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、走査画像から得られた検出ピクセル座標から各ピクセルに対応する検出ピクセル座標を検出する際に、検出ピクセル座標の誤検出を低減することを目的とする。
【0025】
走査画像から得られた検出ピクセル座標から、各ピクセルに対応する検出ピクセル座標の検出に用いる列方向の探索用ピクセル座標を抽出する際に、走査画像から得られる検出ピクセル座標に位置ずれがあった場合であっても、列方向の検出ピクセル座標を誤りなく抽出して正しい探索用ピクセル座標を形成し、これによって検出ピクセル座標の誤検出を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明は、液晶基板に所定電圧の検査信号を印加してアレイを駆動し、液晶基板に電子線を照射して得られる二次電子を走査し、この走査で得られる走査画像に基づいて液晶基板のアレイを検査する液晶アレイ検査において、液晶基板上のアレイに対応するピクセルと、走査画像から得られる検出ピクセルの座標とを対応付けることによって、アレイ検査に用いるピクセルを特定するための信号処理に係わる。本発明は、液晶基板上のピクセルと走査画像から得られる検出ピクセル座標との対応付けにおいて、基準となる検出ピクセル座標として、従来の列方向の両端の検出ピクセル座標に代えて、列内において検出ピクセル座標が連続する座標列を用いる。
【0027】
これによって、列端部の検出ピクセル座標に位置ずれが生じた場合であっても、検出ピクセル座標の位置ずれを低減することができる。また、列端部の検出ピクセル座標に位置ずれに限らず、列内の検出ピクセル座標に位置ずれが生じた場合であっても、検出ピクセル座標の位置ずれを低減することができる。これは、列内において連続する複数の検出ピクセル座標を用いることで、各検出ピクセル座標の位置ずれによる影響を低減することができるためである。
【0028】
本発明は、液晶アレイ検査装置の信号処理方法の態様、および液晶アレイ検査装置の態様とすることができる。
【0029】
本発明の液晶アレイ検査装置の信号処理方法の態様は、液晶基板に所定電圧の検査信号を印加してアレイを駆動し、前記液晶基板に電子線を照射して得られる二次電子を走査し、前記走査で得られる走査画像に基づいて液晶基板のアレイを検査する液晶アレイ検査装置の信号処理方法において、走査画像中の二次元配列ピクセルから、検出ピクセル座標が列方向に連続する座標列を求め、この座標列を基準として、列方向の検出ピクセル座標を探索するための探索用ピクセル座標を求める探索用ピクセル座標工程と、前記の工程で求めた探索用ピクセル座標と検出ピクセル座標とを座標比較することによって、探索用ピクセル座標に近傍する検出ピクセル座標を検出し、列方向の検出ピクセル座標を探索する検出ピクセル座標工程とを備える。
【0030】
検出ピクセル座標工程で探索した検出ピクセル座標の検出ピクセルを検査対象ピクセルとしてアレイ検査を行う。
【0031】
本発明の探索用ピクセル座標工程は、二次元配列ピクセルのピクセル座標において、1列目の探索用ピクセル座標を算出する第1の工程と、第1の工程で算出した1列目に基づいて2列目以降の探索用ピクセル座標を算出する第2の工程とを備える。
【0032】
第1の工程は、走査画像中の二次元配列ピクセルから、検出ピクセル座標が列方向に連続する座標列を算出する座標列工程と、連続する座標列を基準とし、座標列の検出ピクセル座標、および列方向において座標列から各端部方向の検出ピクセル座標を用いて1列目の探索用ピクセル座標を算出する1列目工程とを備える。連続する座標列において、列内において座標列を構成する検出ピクセル座標の座標数が最大である座標列を基準とすることができる。
【0033】
第2の工程は、第1の工程で算出した探索用ピクセル座標に、列方向と直交する方向のピッチを加算して2列目以降の探索用ピクセル座標を算出する2列目工程を備える。
【0034】
また、1列目工程において、1列目の探索用ピクセル座標は、座標列の検出ピクセル座標、および列方向において座標列から各端部方向の検出ピクセル座標を用いて最小二乗法によって算出する。
【0035】
本発明の液晶アレイ検査装置の態様は、液晶基板に所定電圧の検査信号を印加してアレイを駆動し、前記液晶基板に電子線を照射して得られる二次電子を走査し、走査で得られる走査画像に基づいて液晶基板のアレイを検査する液晶アレイ検査装置において、走査画像中の二次元配列ピクセルから、検出ピクセル座標が列方向に連続する座標列を求め、求めた座標列を基準として、列方向の検出ピクセル座標を探索するための探索用ピクセル座標を求める探索用ピクセル座標部と、探索用ピクセル座標と検出ピクセル座標との座標比較によって、探索用ピクセル座標に近傍する検出ピクセル座標を検出し、列方向の検出ピクセル座標を探索する検出ピクセル座標部とを備える。検出ピクセル座標部で探索した検出ピクセル座標の検出ピクセルを検査対象ピクセルとしてアレイ検査を行う。
【0036】
本発明の探索用ピクセル座標部は、二次元配列ピクセルのピクセル座標において、1列目の探索用ピクセル座標を算出する第1の算出部と、第1の工程で算出した1列目に基づいて2列目以降の探索用ピクセル座標を算出する第2の算出部とを備える。
【0037】
第1の算出部は、走査画像中の二次元配列ピクセルから、検出ピクセル座標が列方向に連続する座標列を算出し、連続する座標列を基準とし、座標列の検出ピクセル座標、および列方向において座標列から各端部方向の検出ピクセル座標を用いて1列目の探索用ピクセル座標を算出する。連続する座標列において、列内において座標列を構成する検出ピクセル座標の座標数が最大である座標列を基準とすることができる。
【0038】
第1の算出部は、1列目の探索用ピクセル座標の算出において、1列目の探索用ピクセル座標を、座標列の検出ピクセル座標、および列方向において座標列から各端部方向の検出ピクセル座標を用いて最小二乗法によって算出することができる。
【0039】
第2の算出部は、第1の算出部で算出した探索用ピクセル座標に前記列方向と直交する方向のピッチを加算して2列目以降の探索用ピクセル座標を算出する。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、走査画像から得られた検出ピクセル座標から各ピクセルに対応する検出ピクセル座標を検出する際に、検出ピクセル座標の誤検出を低減することができる。
【0041】
本発明によれば、走査画像から得られた検出ピクセル座標から、各ピクセルに対応する検出ピクセル座標の検出に用いる列方向の探索用ピクセル座標を抽出する際に、走査画像から得られる検出ピクセル座標に位置ずれがあった場合であっても、列方向の検出ピクセル座標を誤りなく抽出して正しい探索用ピクセル座標を形成し、これによって検出ピクセル座標の誤検出を低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
【0044】
本発明の液晶検査装置の概略構成を
図1の概略説明図を用いて説明し、本発明の液晶検査装置による概略処理を
図2のフローチャートを用いて説明する。
【0045】
本発明の1列目の探索用ピクセル座標の算出について
図3〜
図13を用いて説明し、本発明の2列目の探索用ピクセル座標の算出について
図14,15を用いて説明し、本発明の液晶検査装置の各処理機能を
図16のブロック図を用いて説明する。
【0046】
図1は、本発明の液晶アレイ検査装置の構成例を説明するための概略ブロック図である。なお、
図1に示す例では、液晶基板に電子線を照射し、液晶基板から放出される二次電子を検出し、検出強度から撮像画像を取得する構成例を示している。
【0047】
図1において、液晶アレイ検査装置1は、液晶基板100を載置しXY方向に搬送自在とするステージ2と、ステージ2の上方位置にステージ2から離して配置された電子銃3と液晶基板100のパネル101のピクセル(図示していない)から放出される二次電子を検出する検出器4とを備える。
【0048】
ステージ2はステージ駆動制御部6によって駆動が制御され、電子銃3は電子線走査制御部5によって電子線の照射および液晶基板100上の走査が制御される。検出器4で検出された二次電子の検出信号は信号処理部10で処理され、検査部20においてピクセルの欠陥判定等の検査に用いられる。
【0049】
電子線走査制御部5,ステージ駆動制御部6,信号処理部10、検査部20の各部の駆動動作は制御部7によって制御される。また、制御部7は、液晶アレイ検査装置1の全体の動作を含む制御を行う機能を有し、これらの制御を行うCPUおよびCPUを制御するプログラムを記憶するメモリ等によって構成することができる。
【0050】
ステージ2は、液晶基板100を載置するとともに、ステージ駆動制御部6によってX軸方向およびY軸方向に移動自在であり、また、電子銃3から照射される電子線は電子線走査制御部5によってX軸方向あるいはY軸方向に振らせることができる。ステージ駆動制御部6および電子線走査制御部5は単独あるいは協働動作によって、電子線を液晶基板100上で走査させ、液晶基板100のパネル101の各ピクセルに照射させることができる。
【0051】
図2は本発明の液晶アレイ検査の手順を説明するためのフローチャートである。
図2のフローチャートにおいて、液晶基板上を走査して走査画像を取得し(S1)、取得した走査画像からピクセルを検出し、検出ピクセル座標を取得する。ピクセルの検出は、走査画像の検出信号の信号強度によって行うことができる。また、検出ピクセル座標は、検出信号を取得した際のステージの位置や電子ビームの照射位置等から取得することができる(S2)。
【0052】
ピクセル座標の並べ替えを行うために探索用ピクセル座標を算出し(S3,S4)、算出した探索用ピクセル座標に基づいて検出ピクセル座標を探索し(S5)、探索した検出ピクセル座標に対応する検出ピクセルを用いて検査を行う(S6)。
【0053】
探索用ピクセル座標の算出は、はじめに先頭列(1列目)の探索用ピクセル座標を算出し(S3)、次に2列目以降の探索用ピクセル座標を算出する(S4)。先頭列(1列目)の探索用ピクセル座標は、列方向(x方向)の検出ピクセル座標において連続する検出ピクセル座標を検出し、検出した連続する座標列を基準とし、連続座標列の検出ピクセル座標と列内の残りの検出ピクセル座標を用いて算出する(S3)。2列目以降の探索用ピクセル座標は、1列目の探索用ピクセル座標にy方向のピッチを加算することで算出する(S4)。
【0054】
以下、
図3〜
図13を用いて先頭列(1列目)の探索用ピクセル座標の算出を説明し、
図14,15を用いて2列目以降の探索用ピクセル座標の算出を説明する。
【0055】
図3〜
図5は、先頭列(1列目)の探索用ピクセル座標の算出を説明するためのフローチャートであり、
図6〜
図10は先頭列(1列目)の探索用ピクセル座標の算出を説明するための説明図である。
【0056】
はじめに、走査画像の検出信号から検出ピクセル座標を取得する。例えば、走査画像の白部(高信号強度部)の検出ピクセルの座標から取得する。
図6(a)は検出ピクセルの座標位置を十字の印で示している(S301)。
【0057】
検出した検出ピクセル座標の内、列方向の検出ピクセル座標をハフ変換し、これらの検出ピクセル座標を通る直線を算出する。
図6(b)はハフ変換で求めた直線を示している(S302)。
【0058】
1列目に相当する検出ピクセル座標の中から一つの検出ピクセル座標を選択し(S303)、S303で選択した検出ピクセル座標とS302で算出した直線の傾きを用いて、第1の仮想ピクセル座標テーブルを作成する(S304)。
図6(c)は選択した検出ピクセル座標を破線の丸印で示し、
図6(d)は選択した検出ピクセル座標と直線の傾きから算出した第1仮想ピクセル座標を示している。図中において、第1仮想ピクセル座標は×印で示している。
【0059】
第1仮想ピクセル座標は、例えば、選択した検出ピクセル座標を通ると共に、ハフ変換で算出した直線の傾きを有する直線上において、選択した検出ピクセル座標を基準位置とし、この基準位置から列方向(x方向)に所定のピッチΔxの間隔の位置にある座標を算出することで求めることができる。
【0060】
図11は各座標テーブルの一例を示す図である。
図11(a)は検出ピクセル座標テーブルの一例を示し、走査画像の検出信号から取得された検出ピクセル座標を、列方向(x方向)とこの列方向と直交する方向(y方向)のピクセル配列に仮に対応付けして配置することで形成される。
【0061】
この検出ピクセル座標テーブルは、走査画像の検出信号から取得された検出ピクセル座標を検出順に配置したものである。そのため、検出位置に誤差がある場合には、位置ずれによってピクセルの配置位置と、テーブル上でその配置位置に記載された検出ピクセル座標との間にずれが生じ、異なるピクセルの検出ピクセル座標が記載されている場合がある。本発明は、この位置ずれを修正してピクセルに対応する正しい検出ピクセル座標を求めるものである。
【0062】
図11(b)は第1仮想ピクセル座標テーブルの一例を示している。この例では、左端の検出ピクセル座標(x11,y11)を基準とし、直線の傾きをtanθとしたとき、x方向についてはピクセル配置に基づいて予め定められたx方向ピッチ(Δx)を順に加算し、y方向については直線の傾きをtanθによるy方向ピッチ(tanθ・Δx)を順に加算することで第1仮想ピクセル座標を算出する。
【0063】
次に、登録座標を形成する。登録座標は、探索用ピクセル座標を確定するために仮に登録を行う座標であり、以後に説明する第1仮想ピクセル座標を用いてこの登録座標を修正することによって探索用ピクセル座標を求める(S305)。
【0064】
登録座標テーブルから登録座標を読み出し(S305a)、登録座標テーブルに既に登録されているか否かを判定する(305b)。登録座標テーブルに登録座標が登録されていない場合には、第1仮想ピクセル座標と検出ピクセル座標のx座標を比較し(S305c)、第1仮想ピクセル座標のx座標の近傍に検出ピクセル座標が無い場合には、検出ピクセル座標を登録座標への登録を行わない(S305e)。一方、第1仮想ピクセル座標のx座標の近傍に検出ピクセル座標が有る場合には、その近傍の検出ピクセル座標を登録座標に登録する(S305f)。
【0065】
図6(e)は第1仮想ピクセル座標と検出ピクセル座標のx座標の比較を示し、
図6(f)はx座標を比較することで行う登録座標への登録を示している。例えば、x座標のずれが予め定めておいたしきい値よりも小さい場合には登録座標とし、x座標のずれが予め定めておいたしきい値よりも大きい場合には登録座標としない。
【0066】
図6(f)において、例えば、左方から2番目の検出ピクセル座標は第1仮想ピクセル座標の近傍に有るため登録座標として登録し、左方から3番目の検出ピクセル座標は第1仮想ピクセル座標の近傍に無いため登録座標として登録しない。
【0067】
S305aにおいて、既に登録された登録座標が有る場合には、登録座標と検出ピクセル座標のy座標を比較し(S305d)、検出ピクセル座標のy座標が登録座標のy座標よりも小さい場合には、S305fの工程で既存の登録座標に代えて検出ピクセル座標を登録座標として登録する。一方、検出ピクセル座標のy座標が登録座標のy座標よりも大きい場合には、登録座標をそのままとする。なお、y座標の比較において、等号時における判定はいずれに設定してもよい。
【0068】
図7において、
図7(a),(b)は登録座標と検出ピクセル座標との一関係例を示し、
図7(c),(d)は登録座標と検出ピクセル座標のy方向の比較を示し、図中の左方から3番目および右方から2番目の検出ピクセル座標については、登録座標よりもy方向に小さい座標であるため、既存の登録座標に代えて検出ピクセル座標を登録座標として登録を更新する。この登録座標の更新処理は、y方向の座標が小さい検出ピクセル座標を用いることによって、位置ずれによるバラツキを解消する。
【0069】
図11(c)は登録座標テーブルの一例を示している。登録座標テーブルにおいて、1列目の左から3番目の登録座標は未登録である状態を示している。
【0070】
図8は検出ピクセル座標と登録座標との関係を示し、
図8(a)は1列目および2列目検出ピクセル座標を示し、
図8(b)は1列目の列内の登録座標を示している。また、
図9および
図10は第2仮想ピクセル座標の形成を説明する図を示している。
【0071】
S305で形成した登録座標において、登録された座標数の個数をあらかじめ定めておいたしきい値と比較し、登録座標の個数がしきい値よりも少ない場合には、S303に戻って別の形成ピクセル座標を選択し、第1仮想ピクセル座標および登録座標を再度形成する。この工程により、登録座標の個数が少ないことによって生じる探索用ピクセル座標の誤差を回避する(S306)。
【0072】
次に、登録座標から連続する座標列を求める(S307)。連続する座標列を求めるには、列内の登録座標について、隣接する登録座標のx方向の距離(ピッチ)を算出し(S307a)、このx方向距離とあらかじめ定めておいたしきい値とを比較する(S307b)。
【0073】
x方向距離がしきい値よりも小さい場合には、連続座標列として設定し(S307c)、x方向距離がしきい値よりも大きい場合には、次の隣接する登録座標についてS307a,S307bの処理を行う。S307a〜S307cの処理工程を全登録座標について行い(S307d)、連続座標列を求める。なお、x座標の比較において、等号時における判定はいずれに設定してもよい。
【0074】
列内に複数の連続座標列がある場合には、連続座標列の長さを求め(S308)、最大長の連続座標列を求める。なお、連続座標列の長さは、連続座標列を構成する登録座標の個数によって求めることができる。
図9(a)は、列内において検出した連続座標列の一例を示し、図中の破線の矩形によって連続座標列を示している(S309)。
【0075】
最大長の連続座標列に含まれる登録座標を用いて、最小二乗法により第2仮想ピクセル座標テーブルを作成する。
図9(b)中の×印は、最小二乗法により作成した第2仮想ピクセル座標を示し、
図11(d)は第2仮想ピクセル座標テーブルの一例を示している(S310)。
【0076】
S310で作成した第2仮想ピクセル座標テーブルの仮想ピクセル座標を更新する。この第2仮想ピクセル座標テーブルの仮想ピクセル座標の更新は、S311〜S320の工程において、列内において連続座標列以外の登録座標を順に適用することで行う。この仮想ピクセル座標の更新は、連続座標列を基準として、この連続座標列から両方向に登録座標を順に用いることで行う。S311〜S315は連続座標列から右方(あるいは左方)に向かう更新処理であり、S316〜S320は連続座標列から左方(あるいは右方)に向かう更新処理である。
【0077】
S311〜S315の更新処理において、最大長の連続座標列のx方向の左端(又は右端)から右方向(左方向)に向かって第2仮想ピクセル座標テーブルの仮想ピクセル座標と登録座標とを比較し(S311)、両座標のx方向のずれをあらかじめ定めておいたしきい値と比較する。
図9(c)は、最大長の連続座標列のx方向の左端から右方向に向かって行う比較を示している(S312)。S312の比較において、座標ずれがしきい値よりも小さい場合には、最大長の連続座標列に比較に用いた登録座標を追加する。
図9(d)は、最大長の連続座標列に登録座標を加え、最小二乗法を行って第2仮想ピクセル座標を求め、座標ずれを比較する状態を示している(S313)。一方、座標ずれがしきい値よりも大きい場合には、S311において次の登録座標について仮想ピクセル座標と比較する。
【0078】
登録座標を追加した連続座標列を用いて、最小二乗法により第2仮想ピクセル座標テーブルを更新する。
図9(e)は、最大長の連続座標列にさらに次の登録座標を加え、最小二乗法を行って第2仮想ピクセル座標を求め、座標ずれを比較する状態を示している(S314)。
【0079】
S311〜S314について、連続座標列から右方(あるいは左方)にある登録座標についてS311〜S314を繰り返す(S315)。
【0080】
図9(f)は、最大長の連続座標列の右方の端部側にある登録座標を加え、最小二乗法を行って第2仮想ピクセル座標を求め、座標ずれを比較する状態を示している。
【0081】
次に、S316〜S320の更新処理において、最大長の連続座標列のx方向の右端(又は左端)から左方向(右方向)に向かって第2仮想ピクセル座標テーブルの仮想ピクセル座標と登録座標とを比較する。
図10(a)は、列内において検出した連続座標列の一例を示し、図中の破線の矩形によって連続座標列を示している(S316)。
【0082】
仮想ピクセル座標と登録座標のx方向のずれをあらかじめ定めておいたしきい値と比較する(S317)。S317の比較において、座標ずれがしきい値よりも小さい場合には、最大長の連続座標列に比較に用いた登録座標を追加する。
図10(b)は座標ずれの比較、および登録座標の追加を示している (S318)。一方、座標ずれがしきい値よりも大きい場合には、S316において次の登録座標について仮想ピクセル座標と比較する。
【0083】
登録座標を追加した連続座標列を用いて、最小二乗法により第2仮想ピクセル座標テーブルを更新する。
図10(c)は次の登録座標との座標ずれの比較、および登録座標の追加を示している(S319)。S316〜S319について、連続座標列から左方(あるいは右方)にある登録座標についてS316〜S319を繰り返す。
【0084】
図10(e)は、最大長の連続座標列にさらに次の登録座標を加え、最小二乗法を行って第2仮想ピクセル座標を求め、座標ずれを比較する状態を示している(S320)。なお、S312,S317のx座標の比較において、等号時における判定はいずれに設定してもよい。
【0085】
S310〜S320の工程で作成した第2仮想ピクセル座標を先頭列(1列目)の探索用ピクセル座標とする。
図10(f)は第2仮想ピクセル座標を示している(S321)。
【0086】
本発明の探索用ピクセル座標は、連続座標列を基準として、左方および右方にある登録座標を用いて順に第2仮想ピクセル座標テーブルを作成して形成することによって、従来の列内の両端の点を基準とすることによる位置ずれの影響を低減することができる。
【0087】
図12および
図13を用いて、最大長の連続座標列とこの連続座標列に続く登録座標とを用い、最小二乗法によって第2仮想ピクセル座標を算出する例を説明する。
図12は最大長の連続座標列から右方にある登録座標を用いた算出を示し、
図13は最大長の連続座標列から左方にある登録座標を用いた算出を示している。
【0088】
図12(a)は、最大長の連続座標列と、この連続座標列を用いて最小二乗法によって算出した第2仮想ピクセル座標テーブルを示している。
図12(b)は、最大長の連続座標列と、この連続座標列と右方方向で最初に現れる登録座標とを用いて最小二乗法によって算出して更新した第2仮想ピクセル座標テーブルを示している。
【0089】
図12(c)は、最大長の連続座標列と、この連続座標列と右方方向に現れる全登録座標とを用いて最小二乗法によって算出して更新した第2仮想ピクセル座標テーブルを示している。
【0090】
また、
図13(a)は、最大長の連続座標列と、この連続座標列を用いて最小二乗法によって算出した第2仮想ピクセル座標テーブルを示している。
図13(b)は、最大長の連続座標列と、この連続座標列と左方方向で最初に現れる登録座標とを用いて最小二乗法によって算出して更新した第2仮想ピクセル座標テーブルを示している。
【0091】
図13(c)は、最大長の連続座標列と、この連続座標列と左方方向に現れる全登録座標とを用いて最小二乗法によって算出して更新した第2仮想ピクセル座標テーブルを示している。
【0092】
次に、
図14,
図15を用いて、2列目以降の探索用ピクセル座標の算出について説明する。
【0093】
探索用ピクセル座標の算出を行う列において、前列で求めた探索用ピクセル座標において、各登録座標のy座標にy方向のピッチΔyを加算して探索用ピクセル座標を求める。次列についても、前列で求めた探索用ピクセル座標の各登録座標のy座標にy方向のピッチΔyを加算して探索用ピクセル座標を求める。この加算処理を繰り返すことによって2列目以降の探索用ピクセル座標を算出する(S402)。探索用ピクセル座標の近傍にある検出ピクセル座標を検出する(S403)。
【0094】
図16は、本発明の液晶アレイ検査装置が備える信号処理部10が行う処理を実行するための各機能を説明するための図である。なお、
図16に示す各ブロックは機能を説明するためであり、必ずしも対応するハードウエアで動作させる構成に限らず、CPUおよびメモリ、およびCPUを制御して各機能を実行させるプログラムによってソフトウエアで動作させる構成とすることもできる。
【0095】
図16において、信号処理部10は、検出信号から走査画像を形成する走査画像形成部11と、走査画像からピクセルおよび検出ピクセル座標を検出するピクセル検出部12と、検出した検出ピクセル座標および信号強度を記録しておく検出ピクセルデータ記録部13と、および探索用ピクセル座標検出部14とを備える。
【0096】
検査部20は、探索用ピクセル座標検出部14で検出した探索用ピクセル座標を用いて、ピクセルを特定し検査を行う。
【0097】
探索用ピクセル座標検出部14は、走査画像から取得した検出ピクセル座標において、ピクセル検査のために各ピクセルに対応した検出ピクセル座標を探索するための探索用ピクセル座標を検出する。この探索用ピクセル座標は、走査画像から取得した検出ピクセル座標に含まれる位置ずれを補償して、各ピクセルに対応した検出ピクセル座標を探索するためのピクセル座標である。
【0098】
探索用ピクセル座標検出部14は、直線算出部14Aと、第1仮想ピクセル座標テーブル作成部14Bと、登録座標形成部14Cと、連続座標列検出部14Dと、第2仮想ピクセル座標テーブル作成部14Eと、探索用ピクセル座標テーブル作成部14Fと、座標テーブル14Gとを備える。
【0099】
座標テーブル14Gは、第1仮想ピクセル座標テーブル14a、登録座標テーブル14b、第2仮想ピクセル座標テーブル14c、探索用ピクセル座標テーブル14dの各座標テーブルを記憶する。
【0100】
直線算出部14Aは、検出ピクセルデータ記録部13に記録された検出ピクセル座標に基づいて、先頭列(1列目)の検出ピクセル座標を近似する直線を算出する。直線の算出は、先頭列(1列目)にあると仮定される検出ピクセル座標の各xy座標をハフ変換して、原点から直線に引いた法線の長さと角度のパラメータを求める。このパラメータは直線を表している。
【0101】
第1仮想ピクセル座標テーブル作成部14Bは、直線算出部14Aで算出した直線の角度および検出ピクセル座標の一点に基づいて、列内にある検出ピクセルの仮の座標を作成し、第1仮想ピクセル座標として第1仮想ピクセル座標テーブル14aに記憶する。
【0102】
登録座標形成部14Cは、第1仮想ピクセル座標テーブル作成部14Bで作成した第1仮想ピクセル座標テーブルと検出ピクセルデータ記録部13に記録する検出ピクセル座標とを比較して登録座標を形成し、登録座標テーブル14bに記録する。
【0103】
連続座標列検出部14Dは、登録座標形成部14Cで形成した登録座標に基づいて列内で連続する座標列を検出する。
【0104】
第2仮想ピクセル座標テーブル作成部14Eは、連続座標列検出部14Dで検出した連続座標列および検出ピクセル座標に基づいて最小二乗法によって検出ピクセルの仮の座標を作成し、第2仮想ピクセル座標として第2仮想ピクセル座標テーブル14cに記憶する。
【0105】
探索用ピクセル座標テーブル作成部14Fは、第2仮想ピクセル座標テーブル作成部14Eで最終的に作成した第2仮想ピクセル座標を探索用ピクセル座標とし、探索用ピクセル座標テーブル14dに記憶する。
【0106】
検査部20のピクセル抽出部20aは、探索用ピクセル座標に基づいて検出ピクセルデータ記録部検査対象のピクセルを抽出し、そのピクセルの検出信号の信号強度を取得する。ピクセル検査部20bは、取得した信号強度に基づいて、欠陥検出等のアレイ検査を行う。