特許第5729648号(P5729648)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5729648
(24)【登録日】2015年4月17日
(45)【発行日】2015年6月3日
(54)【発明の名称】太陽電池モジュール用端子ボックス
(51)【国際特許分類】
   H02S 40/34 20140101AFI20150514BHJP
【FI】
   H02S40/34
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2011-226088(P2011-226088)
(22)【出願日】2011年10月13日
(65)【公開番号】特開2013-89643(P2013-89643A)
(43)【公開日】2013年5月13日
【審査請求日】2014年5月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000194918
【氏名又は名称】ホシデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100114959
【弁理士】
【氏名又は名称】山▲崎▼ 徹也
(72)【発明者】
【氏名】山口 廣家
(72)【発明者】
【氏名】河西 孝英
【審査官】 堀部 修平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−212688(JP,A)
【文献】 特開2001−144315(JP,A)
【文献】 特開2001−266989(JP,A)
【文献】 特開2010−251135(JP,A)
【文献】 特開2007−200697(JP,A)
【文献】 実開平02−097763(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02S 40/30 − 40/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池モジュールの外部端子に電気的に接続可能なコンタクトと、
前記コンタクトに電気的に接続されたコネクタ部材と、
前記コンタクトの収容部及び前記コネクタ部材の装着部を備えると共に、前記収容部と前記装着部とを区画する壁部材を備えたボックス本体と、を有し、
前記壁部材は断面が矩形状の挿通孔を含み、
前記コネクタ部材は、前記コンタクトに電気的に接続される扁平帯状の接続板部を含み、
前記接続板部を、前記挿通孔の全周に亘って密接させる状態で当該壁部材に挿通してあり、
前記コネクタ部材は、前記挿通孔に前記装着部の側から挿通してあり、
前記挿通孔の前記装着部の側に、前記コネクタ部材の挿通方向下手側ほど内径が連続して小さくなり、前記挿通孔に段差なくつながる凹面部を形成してあり、
前記コネクタ部材の前記挿通孔への挿通を許容し、かつ、前記ボックス本体との係止により前記コネクタ部材の前記挿通孔からの抜け出しを阻止可能な係止部を、前記コネクタ部材に設けてあり、
前記係止部は、前記装着部に形成された係止凹部に係止する太陽電池モジュール用端子ボックス。
【請求項2】
前記コンタクトが、前記コネクタ部材に電気的に接続される接続面と、前記挿通孔に挿通した前記コネクタ部材が前記接続面に重なるように案内するガイド面とを備えている請求項1記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
【請求項3】
前記コンタクトが、前記接続面に重なるように案内された前記コネクタ部材を前記接続面との間に弾性挟持可能な挟持片を備えている請求項2記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
【請求項4】
前記コネクタ部材のうちの前記装着部に存在する部分に、外部コネクタ部材に電気的に接触させる接触部と、前記接触部よりも前記壁部材の側の非接触部とを設けてあり、
前記非接触部の長さを、前記接触部の長さ以上に設定してある請求項1〜3のいずれか1項記載の太陽電池モジュール用端子ボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池モジュールの外部端子に電気的に接続可能なコンタクトと、前記コンタクトに電気的に接続されたコネクタ部材と、前記コンタクトの収容部及び前記コネクタ部材の装着部を備えると共に、前記収容部と前記装着部とを区画する壁部材を備えたボックス本体と、を有する太陽電池モジュール用端子ボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
上記太陽電池モジュール用端子ボックス(以下、端子ボックスと略称する)では、コンタクトと外部端子との接続部位の防水や防湿を図るために、コンタクトの収容部にシリコーン樹脂などのポッティング材を充填して固化させることが行われる。
コネクタ部材をコンタクトに接続するにあたって、例えば壁部材に形成した貫通孔にコネクタ部材を挿通すると、コンタクト収容部に充填した未硬化のポッティング材が、コネクタ部材と挿通孔との隙間からコネクタ部材の装着部に流入するおそれがある。
未硬化のポッティング材がコネクタ部材の装着部に流入すると、コネクタ部材のうちの、例えば外部接続用ケーブルに電気的に接続された外部コネクタ部材を電気的に接触させる接触部に付着して、電気的な接続が損なわれるおそれがある。
このような事態を防止するために、従来の端子ボックスでは、ポッティング材が装着部に流入する隙間が壁部材に形成されないように、コネクタ部材を樹脂製の壁部材にインサート成形することにより、コネクタ部材と壁部材とを一体化してある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3769509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このため、インサート成形用の金型などが必要となり、端子ボックスの製造コストが高くなるおそれがある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、製造コストの抑制を図り易く、未硬化のポッティング材がコネクタ部材の装着部に流入し難い端子ボックスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による太陽電池モジュール用端子ボックスの特徴構成は、太陽電池モジュールの外部端子に電気的に接続可能なコンタクトと、前記コンタクトに電気的に接続されたコネクタ部材と、前記コンタクトの収容部及び前記コネクタ部材の装着部を備えると共に、前記収容部と前記装着部とを区画する壁部材を備えたボックス本体と、を有し、前記壁部材は断面が矩形状の挿通孔を含み、前記コネクタ部材は、前記コンタクトに電気的に接続される扁平帯状の接続板部を含み、前記接続板部を、前記挿通孔の全周に亘って密接させる状態で当該壁部材に挿通してあり、前記コネクタ部材は、前記挿通孔に前記装着部の側から挿通してあり、前記挿通孔の前記装着部の側に、前記コネクタ部材の挿通方向下手側ほど内径が連続して小さくなり、前記挿通孔に段差なくつながる凹面部を形成してあり、前記コネクタ部材の前記挿通孔への挿通を許容し、かつ、前記ボックス本体との係止により前記コネクタ部材の前記挿通孔からの抜け出しを阻止可能な係止部を、前記コネクタ部材に設けてあり、前記係止部は、前記装着部に形成された係止凹部に係止する点にある。
【0006】
本構成の端子ボックスは、コネクタ部材をコンタクトに接続するにあたって、コネクタ部材を壁部材に対して全周に亘って密接させる状態でその壁部材に挿通してある。
したがって、本構成の端子ボックスであれば、コネクタ部材を壁部材に挿通するという製造コストの抑制を図り易い構造を採用しながら、コンタクトの収容部にポッティング材を充填しても、未硬化のポッティング材がコネクタ部材の装着部に流入し難い。
また、コネクタ部材を外部コネクタ部材に接続する際に、コネクタ部材のボックス本体に対するがたつきを防止することができる。
【0007】
【0008】
また、本構成であれば、壁部材に貫通形成した挿通孔にコネクタ部材を装着部の側から挿通するにあたって、コネクタ部材の挿入方向先端側を挿通孔に入り込むように凹面部に沿って案内することができる。
このため、コネクタ部材をボックス本体に容易に組み付けることができる。
さらに、本構成であれば、コネクタ部材の挿通孔からの抜け出しを確実に阻止することができる。
【0009】
本発明の別の特徴構成は、前記コンタクトが、前記コネクタ部材に電気的に接続される接続面と、前記挿通孔に挿通した前記コネクタ部材が前記接続面に重なるように案内するガイド面とを備えている点にある。
【0010】
本構成であれば、コネクタ部材を挿通孔に挿通する操作で、挿通孔から抜け出たコネクタ部材の挿入方向先端側を、コンタクトの接続面に重なるように案内することができる。
このため、コネクタ部材をコンタクトに接続し易い。
【0011】
本発明の別の特徴構成は、前記コンタクトが、前記接続面に重なるように案内された前記コネクタ部材を前記接続面との間に弾性挟持可能な挟持片を備えている点にある。
【0012】
本構成であれば、コンタクトとコネクタ部材とを互いに半田付け又は溶接することなく、コネクタ部材を挿通孔に挿通する操作で挟持片と接続面との間に弾性挟持して、コンタクトとコネクタ部材とを電気的に接続することができる。
【0013】
【0014】
【0015】
本発明の別の特徴構成は、前記コネクタ部材のうちの前記装着部に存在する部分に、外部コネクタ部材に電気的に接触させる接触部と、前記接触部よりも前記壁部材の側の非接触部とを設けてあり、前記非接触部の長さを、前記接触部の長さ以上に設定してある点にある。
【0016】
本構成であれば、外部コネクタ部材に対する接触部が非接触部を介して壁部材から離間するように、コネクタ部材を装着することができる。
そして、非接触部の長さを接触部の長さ以上に設定してあるので、コンタクトの収容部に充填したポッティング材が仮にコネクタ部材の装着部に流入しても、接触部に付着するおそれが少ない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】端子ボックスの斜視図である。
図2】ボックス本体の内部を示す斜視図である。
図3】ボックス本体の内部を示す分解斜視図である。
図4】ボックス本体の内部を示す一部断面平面図である。
図5図4におけるV−V線断面図である。
図6】端子ボックスの底面図である。
図7】第2実施形態におけるコンタクトの斜視図である。
図8】第2実施形態におけるボックス本体の内部を示す一部断面平面図である。
図9図8におけるIX−IX線断面図である。
図10】第3実施形態におけるボックス本体を示し、(a)は分解斜視図、(b)は内部を示す斜視図である。
図11図10(b)におけるX1−X1線断面図である。
図12】第4実施形態の要部を示す斜視図である。
図13】第5実施形態におけるコンタクトを示す斜視図である。
図14】第5実施形態における端子ボックスの底面図である。
図15図14におけるXV−XV線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1図6は、本発明による太陽電池モジュール用端子ボックスを示す。
端子ボックスは、太陽電池モジュール(図示せず)の外部端子(タブ)1と、外部接続用ケーブル(図示せず)とを電気的に接続するものである。
【0019】
端子ボックスは、太陽電池モジュールの外部端子1に半田付け又は溶接で電気的に接続可能な板金製コンタクト(端子板)2と、コンタクト2に電気的に接続された板金製コネクタ部材3と、コンタクト2の収容部4及びコネクタ部材3の装着部5(図5参照)を備えた平面視で略長方形の樹脂製ボックス本体6と、収容部4の上部開口を塞ぐ樹脂製蓋体7とを有している。
【0020】
収容部4は、ボックス本体6の底板6aに平面視で略矩形の周壁部6bと、その内側の内壁部6cとを一体成形して、内壁部6cと平面視でコの字状の周壁部分との間に、ボックス本体6の長手方向一端側において上向きに開口するように配置されている。
【0021】
収容部4の底板部分には、外部端子1を導入するための横長の端子接続孔8が貫通形成され、端子接続孔8を挟む左右両側に一対の係止爪9が一体形成され、端子接続孔8の長手方向に沿う一側縁に沿ってコンタクト2の位置決め用突条10が一体形成されている。
【0022】
装着部5は、底板6aに、ボックス本体6の長手方向に沿う半割筒状の上壁部6dを内壁部6cに亘って一体成形して、その上壁部6dと底板6aとの間に、ボックス本体6の長手方向他端側において横向きに開口する円形穴状に形成されている。
上壁部6dの外周側と底板6aとに亘って、上壁部6dの長手方向で複数の補強用リブ6eが一体成形されている。
【0023】
収容部4の内壁部6cの立ち上がり部分に沿って、底板6aから立ち上がる段部11が形成され、収容部4と装着部5とを区画する壁部材12が段部11の上面に突出形成されている。
壁部材12にはコネクタ部材3を挿通するコネクタ挿通孔13を貫通形成してある。
コネクタ挿通孔13は短辺方向に沿う間隔が狭い矩形の断面形状で形成されている。
【0024】
コネクタ部材3は、外部接続用ケーブルに電気的に接続されたソケットなどの外部コネクタ部材(図示せず)に内嵌して電気的に接続する接続ピン3aと、装着部5の内周面に内嵌される断面形状がC形の筒状板部3bと、コンタクト2に電気的に接続する扁平帯状の接続板部3cとを一体に備えている。
【0025】
したがって、装着部5は、図5に示すように、接続ピン3aを同芯状に囲む大径孔部5aと、筒状板部3bが内嵌する小径孔部5bとを有し、大径孔部5aがボックス本体6の横側方に向けて開口している。
尚、図示しないが、コネクタ部材3は、接続ピン3aに代えて、外部接続用ケーブルに電気的に接続されたプラグなどの外部コネクタ部材に外嵌するソケットを備えていてもよい。
【0026】
コネクタ部材3は、接続板部3cをコネクタ挿通孔13の内周面に対して全周に亘って密接させる状態、つまり、接続板部3cの外周面とコネクタ挿通孔13の内周面との間に隙間ができない状態で、装着部5の側からコネクタ挿通孔13に挿通して、半田付け又は溶接でコンタクト2に接続してある。
【0027】
図5に示すように、コネクタ挿通孔13の装着部5の側に、接続板部3cの挿通方向下手側ほど内径が小さくなる凹面部14を形成してある。
凹面部14は、接続板部3cをコネクタ挿通孔13に挿通する際に、接続板部3cの挿通方向先端側をコネクタ挿通孔13に案内するガイド面を構成する。
【0028】
コネクタ部材3の筒状板部3bには、図4図5に示すように、コネクタ部材3(接続板部3c)の装着部5の側からのコネクタ挿通孔13への挿通を許容し、かつ、小径孔部5bの内周面に形成した一対の係止凹部15との係止によりコネクタ部材3のコネクタ挿通孔13から装着部5の側への抜け出しを阻止可能な抜け止め用係止部16を設けてある。
【0029】
この係止部16は、挿通方向後方側ほど筒状板部3bから離れる左右一対の抜け止め片16aを筒状板部3bから切り起こして設けてある。
抜け止め片16aは、接続板部3cのコネクタ挿通孔13への挿通時には、小径孔部5bの内周面に沿う姿勢に弾性変形し、接続板部3cの先端部分がコネクタ挿通孔13から抜け出るに伴って係止凹部15に入り込むように復帰変形して抜け出しを阻止する。
【0030】
図6に示すように、底板6aには、各係止凹部15に連通する貫通孔17を形成して、貫通孔17に挿入したドライバーの先端部などで係止凹部15に入り込んでいる抜け止め片16aを係止解除側に弾性変形するように操作できるように構成してある。
【0031】
コンタクト2は、図3に示すように、底板6aに載置される矩形の基板部分2aと、基板部分2aの左右両側辺から上向き直角に折り曲げてある係止板部分2bと、基板部分2aの段部11の側の側辺から上向き直角に折り曲げてある折り曲げ板部分2cと、折り曲げ板部分2cの上端側から段部11の上面に沿うように横向き直角に折り曲げてある接続板部分2dと、接続板部分2dの壁部材12の側から斜め下向きに折り曲げてあるガイド板部分2eと、接続板部分2dの折り曲げ板部分2cの側から上向き直角に折り曲げてある上縁板部分2fとを一体に備えている。
【0032】
接続板部分2dの上面がコネクタ部材3に電気的に接続される接続面18を構成し、ガイド板部分2eの上面が、コネクタ挿通孔13に挿通した接続板部3cが接続面18に重なるように案内するガイド面19を構成している。
【0033】
基板部分2aには、外部端子1を挿通する端子挿通孔20が形成され、各係止板部分2bの上端縁には切欠き21が形成され、折り曲げ板部分2cには矩形の開口22が形成されている。
そして、段部11の端子接続孔8の側に臨む側面には左右一対の係止ピン23が一体形成され、段部11の上面にはガイド板部分2eが入り込む凹入部24が形成されている。
【0034】
コンタクト2は、基板部分2aの一側辺を位置決め用突条10に沿って当て付けながら、各係止板部分2bの切欠き21に係止爪9を係止させると共に、折り曲げ板部分2cの開口22に一対の係止ピン23を入り込ませる。
これにより、基板部分2aが底板6aに載置される状態で端子挿通孔20が端子接続孔8に連通し、かつ、ガイド板部分2eが凹入部24に入り込む位置決め状態で収容部4に固定されている。
【0035】
コネクタ部材3は、挿通孔13から抜け出た接続板部3cの先端部が接続面18に重なるようにガイド面19に案内される。
接続板部3cの先端部と接続板部分2dとの半田付け又は溶接により、コネクタ部材3とコンタクト2とが電気的に接続される。
【0036】
図5に示すように、コネクタ部材3のうちの装着部5に存在する部分に、外部コネクタ部材に電気的に接触させる接触部25と、その接触部25よりも壁部材12の側の非接触部26とを設け、非接触部26の長さL1を、接触部25の長さL2以上に設定してある。
【0037】
そして、外部端子1を半田付け又は溶接でコンタクト2に電気的に接続した状態で、ボックス本体6を太陽電池モジュールの裏面などに接着固定して、シリコーン樹脂などのポッティング材27を収容部4に充填できるように構成してある。
【0038】
〔第2実施形態〕
図7図9は、本発明の別実施形態を示す。
本実施形態では、コンタクト2における接続板部分2dの折り曲げ板部分2cの側に、第1実施形態で示した上縁板部分2fに代えて、接続面18に重なるように案内された接続板部3cの挿通方向先端部分を接続面18との間に弾性挟持可能な挟持片28を屈曲形成してある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0039】
〔第3実施形態〕
図10図11は、本発明の別実施形態を示す。
本実施形態では、コネクタ部材3の抜け止め用係止部16を接続板部3cの挿通孔13への挿通方向先端側に設けてある。
この係止部16は、挿通方向後方側ほど接続板部3cから離れる抜け止め片16aを接続板部3cから切り起こして設けてある。
抜け止め片16aは、接続板部3cの挿通孔13への挿通時には、挿通孔13の内周面に沿う姿勢に弾性変形し、挿通孔13から抜け出るに伴って復帰変形して、図11に示すように、壁部材12の外側面との係止でコネクタ部材3の抜け出しを阻止する。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0040】
〔第4実施形態〕
図12は、本発明の別実施形態を示す。
本実施形態では、コネクタ部材3の接続板部3cを挿通させる壁部材12を接続板部3cを囲むように挟み込む二つの部材29,30で構成して、この二つの部材29,30をボックス本体6に組み付けるように構成してある。
【0041】
すなわち、接続板部3cの下面に密接させる上向き密接面29aを備えた下側部材29と、接続板部3cの上面及び側端面に密接させる下向きコの字状の下向き密接面30aを備えた上側部材30とを一体に組み付けて、ボックス本体6に組み付けることができるように構成してある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0042】
〔第5実施形態〕
図13図15は、本発明の別実施形態を示す。
本実施形態では、コンタクト2が、端子ボックスの裏面31を太陽電池モジュールの裏面などの被固定面32に接着固定する際に、被固定面32に沿わせて配設してある外部端子1に対して重ね合わせることができる外部接続板部分2gを備えている。
【0043】
外部接続板部分2gは、図13に示すように、基板部分2aから下向きに切り起こして、弾性屈曲部33を備えた側面視でL字状に形成してあり、図14図15に示すように、端子接続孔8に通して先端部分34を端子ボックスの裏面31よりも外方に臨ませてある。
【0044】
そして、図15に示すように、端子接続孔8に外部端子1が臨むように端子ボックスの裏面31を被固定面32に対して接着することにより、外部接続板部分2gを外部端子1に対して重ね合わせて、半田付けや溶接で電気的に接続できるように構成してある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0045】
〔その他の実施形態〕
1.本発明による太陽電池モジュール用端子ボックスは、外部端子の一部を構成するタブなどを予めコンタクトに接続してポッティング材を収容部に充填してあっても、取り付け施工時にポッティング材を収容部に充填できるように構成してあってもよい。
2.本発明による太陽電池モジュール用端子ボックスは、コネクタ部材を、壁部材12に対して全周に亘って密着するように密接させる状態で当該壁部材に挿通してあってもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 外部端子
2 コンタクト
3 コネクタ部材
4 収容部
5 装着部
6 ボックス本体
12 壁部材
13 挿通孔
14 凹面部
16 係止部
18 接続面
19 ガイド面
25 接触部
26 非接触部
28 挟持片
L1 非接触部の長さ
L2 接触部の長さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15