(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記化合物αは、N,N’−ビス(2−アミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−2,4−ジヒドラジニル−1,3,5−トリアジン、2−(N,N’−ジ−3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−4,6−ジ(2−アミノエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2−(2−アミノエチル)アミノ−4,6−ジ(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリアセトキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロペノオキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリベンゾキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(トリエトキシシリルへキシル)アミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(トリエトキシシリルドデシル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリアセトキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロペノオキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリベンゾキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(トリエトキシシリルヘキシルアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、N,N’−ビス(2−ジメチルアミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス(2−アミノヘキシル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス{2−[ビス−(2-アミノエチル)アミノ]エチル}−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス(12−アミノドデシル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミンの群の中から選ばれる少なくとも一つである
ことを特徴とする請求項5の表面処理方法。
前記化合物αは、N,N’−ビス(2−アミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−2,4−ジヒドラジニル−1,3,5−トリアジン、2−(N,N’−ジ−3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−4,6−ジ(2−アミノエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2−(2−アミノエチル)アミノ−4,6−ジ(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリアセトキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロペノオキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリベンゾキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(トリエトキシシリルへキシル)アミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(トリエトキシシリルドデシル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリアセトキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロペノオキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリベンゾキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(トリエトキシシリルヘキシルアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、N,N’−ビス(2−ジメチルアミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス(2−アミノヘキシル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス{2−[ビス−(2-アミノエチル)アミノ]エチル}−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス(12−アミノドデシル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミンの群の中から選ばれる少なくとも一つである
ことを特徴とする請求項12の表面処理方法。
前記化合物αが基板上に設けられる前に、洗浄処理、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、紫外線照射、酸処理、アルカリ処理、水蒸気処理及び化成処理の群の中から選ばれる一つまたは二つ以上の処理が前記基板に行われる
ことを特徴とする請求項1〜請求項13いずれかの表面処理方法。
前記化合物αは、N,N’−ビス(2−アミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−2,4−ジヒドラジニル−1,3,5−トリアジン、2−(N,N’−ジ−3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−4,6−ジ(2−アミノエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2−(2−アミノエチル)アミノ−4,6−ジ(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリアセトキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロペノオキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリベンゾキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(トリエトキシシリルへキシル)アミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(トリエトキシシリルドデシル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリアセトキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロペノオキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリベンゾキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(トリエトキシシリルヘキシルアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、N,N’−ビス(2−ジメチルアミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス(2−アミノヘキシル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス{2−[ビス−(2-アミノエチル)アミノ]エチル}−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス(12−アミノドデシル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミンの群の中から選ばれる少なくとも一つである
ことを特徴とする請求項22の表面処理剤。
【発明を実施するための形態】
【0027】
第1の発明は新規化合物である。特に好ましくは同一表面機能化剤となる新規化合物である。前記新規化合物は、前記一般式[I]で表される。前記一般式[I]中、R
1,R
2,R
3,R
4はH又は官能基である。この官能基は、例えば元素C,O,N,Sの群の中から選ばれる少なくとも一つの元素を有する。前記官能基は、好ましくは、炭化水素基である。前記炭化水素基は、好ましくは、脂肪族炭化水素基である。脂肪族炭化水素基は、好ましくは、アルキル基である。前記炭化水素基は直鎖型でも分岐型でも良い。前記炭化水素基は、好ましくは、炭素数が1〜10である。連結基X,Z,Q,Vは、例えば元素C,O,N,Sの群の中から選ばれる少なくとも一つの元素を有する。連結基X,Vは、好ましくは、炭化水素基である。中でも、炭素数が1〜18の炭化水素基である。前記炭化水素基は、好ましくは、脂肪族炭化水素基である。脂肪族炭化水素基は、好ましくは、アルキル基である。前記炭化水素基は直鎖型でも分岐型でも良い。前記炭化水素基は−S−,−O−,−NHCO−,−N<,−NH−を含んでも良い。連結基Q、Zは、好ましくは、−NH−,−N<,−O−,−S−,−NHCO−である。官能基Wは、好ましくは、−NR
5R
6,−NHOH,−NH(CH
2)
pOH,−N((CH
2)
pOH)
2,−N(CH
2)
pNH−Y(Z(V−M(R
3)
n(OR
4)
3−n)(Q(X−NR
1R
2))である。R
1,R
2,R
3,R
4はH又は官能基である。R
1とR
2とR
3とR
4とは、全てが同じでも、異なるものでも良い。この官能基は、例えば元素C,O,N,Sの群の中から選ばれる少なくとも一つの元素を有する。前記官能基は、好ましくは、炭化水素基である。中でも、炭素数が1〜10の炭化水素基である。前記炭化水素基は、好ましくは、脂肪族炭化水素基である。特に、アルキル基である。R
5,R
6は炭化水素基である。中でも、炭素数が1〜10の炭化水素基である。前記炭化水素基は、好ましくは、脂肪族炭化水素基である。脂肪族炭化水素基は、好ましくは、アルキル基である。X,Z,Q,Vは連結基である。連結基X,Z,Qが無い場合も有る(但し、X,Z,Qの全てが無い場合は除かれる)。連結基X,Z,Q,Vは、例えば元素C,O,N,Sの群の中から選ばれる少なくとも一つの元素を有する。連結基X,Vは、好ましくは、炭化水素基である。中でも、炭素数が1〜18の炭化水素基である。前記炭化水素基は、好ましくは、脂肪族炭化水素基である。脂肪族炭化水素基は、好ましくは、アルキル基である。前記炭化水素基は直鎖型でも分岐型でも良い。前記炭化水素基は−S−,−O−,−NHCO−,−N<,−NH−を含んでも良い。連結基Q、Zは、好ましくは、−NH−,−N<,−O−,−S−,−NHCO−である。Yは骨格である。この骨格はトリアジン環(C
3N
3)を有する。好ましくは、前記トリアジン環には、直接、−NH
2,−N
3(アジ基)が結合していない。MはSi,Al,Tiの群の中から選ばれる少なくとも一つである。pは1以上の整数である。特に、1〜12の整数である。nは0,1又は2である。aは、好ましくは、8以下の整数である。
前記新規化合物は、特に、前記一般式[II]または前記一般式[III]で表される。前記一般式[II][III]中、R
1,R
2,R
3,R
4はH又は官能基である。前記官能基は、好ましくは、炭化水素基である。前記炭化水素基は、好ましくは、脂肪族炭化水素基である。脂肪族炭化水素基は、好ましくは、アルキル基である。前記炭化水素基は直鎖型でも分岐型でも良い。前記炭化水素基は、好ましくは、炭素数が1〜10である。連結基X,Qは、例えば元素C,O,N,Sの群の中から選ばれる少なくとも一つの元素を有する。連結基Xは、好ましくは、炭化水素基である。前記炭化水素基は、好ましくは、脂肪族炭化水素基である。脂肪族炭化水素基は、好ましくは、アルキル基である。前記炭化水素基は直鎖型でも分岐型でも良い。前記炭化水素基は、好ましくは、炭素数が1〜18である。前記炭化水素基は−S−,−O−,−NHCO−,−N<,−NH−を含んでも良い。連結基Qは、好ましくは、−NH−,−N<,−O−,−S−,−NHCO−である。本発明において、トリアジン環は、C
3N
3を有する複素環であれば良い。本発明において、トリアジン環は、メラミン構造(C
3N
3N
3H
3)をも含む意味で用いられている。トリアジン環は1,3,5−トリアジン環が好ましい。aは、好ましくは、8以下の整数である。mは、好ましくは、1〜18の整数である。好ましくは、前記トリアジン環には、直接、−NH
2,−N
3(アジ基)が結合していない。前記一般式[I][II][III]において、前記官能基{(NR
1R
2)
aX−Q},W,{Z(V−M(R
3)
n(OR
4)
3−n)},{NH(CH
2)
mSi(R
3)
n(OR
4)
3−n},N{(CH
2)
mSi(R
3)
n(OR
4)
3−n}
2は、好ましくは、トリアジン環の骨格(Y)のCに結合している。特に、{NH(CH
2)
mSi(R
3)
n(OR
4)
3−n},N{(CH
2)
mSi(R
3)
n(OR
4)
3−n}
2は、Nと前記骨格YのCとの結合(C−N結合)を介して、骨格Yに結合している。{(NR
1R
2)
aX−Q},{Z(V−M(R
3)
n(OR
4)
3−n)}は、X,Q,Z,Vの末端官能基の元素と前記骨格(Y)のCとの結合(C−N結合、C−C結合、C−O結合)を介して、骨格Yに結合している。
前記新規化合物は、好ましくは、末端に結合したアミノ基が第1級アミノ基である。
前記新規化合物は、例えばN,N’−ビス(2−アミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−2,4−ジヒドラジニル−1,3,5−トリアジン、2−(N,N’−ジ−3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−4,6−ジ(2−アミノエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2−(2−アミノエチル)アミノ−4,6−ジ(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリアセトキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロペノオキシシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリベンゾキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(トリエトキシシリルへキシル)アミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(トリエトキシシリルドデシル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリアセトキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロペノオキシシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリベンゾキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(トリエトキシシリルヘキシルアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、N,N’−ビス(2−ジメチルアミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス(2−アミノヘキシル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス{2−[ビス−(2-アミノエチル)アミノ]エチル}−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、又はN,N’−ビス(12−アミノドデシル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミンである。前記具体例は、ほんの、数例が例示されたに過ぎない。勿論、これ以外にも、幾つもの化合物が挙げられる。しかし、限が無いので省略される。
前記新規化合物は、例えば下記一般式[IV]又は[V]で表される。
一般式[IV]
一般式[V]
上記一般式[IV][V]中、A,B,C,Dは、例えば下記の基である。
A=−N(R
a)R
b−Si(R
c)
n(OR
d)
3−n,or
−N{R
b−Si(R
c)
n(OR
d)
3−n}
2
B=−N(R
e)R
f(NH
2)
m,or −N{R
f(NH
2)
m}
2
C=A,B,or −N(R
g)R
h
D=R
i
[但し、R
a,R
e,R
gはH又は炭化水素基である。R
b,R
c,R
d,R
f,R
h,R
iは炭化水素基である。nは0,1又は2である。mは1又は2である。前記炭化水素基は、−S−,−O−,−NHCO−,−N<,−NH−を含む場合と、含まない場合とが有る。前記炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。]
前記炭化水素基は、好ましくは、脂肪族炭化水素基である。前記脂肪族炭化水素基は、好ましくは、アルキル基である。
前記R
aは、好ましくは、炭素数が1〜12である。前記R
bは、好ましくは、炭素数が1〜12である。前記R
cは、好ましくは、炭素数が1〜6である。前記R
dは、好ましくは、炭素数が1〜6である。前記R
eは、好ましくは、炭素数が1〜12である。前記R
fは、好ましくは、炭素数が1〜12である。前記R
gは、好ましくは、炭素数が1〜12である。前記R
hは、好ましくは、炭素数が1〜12である。前記R
iは、好ましくは、炭素数が1〜12である。
A,B,C,Dの具体例が幾つか下記に示される。但し、これに限られない。
{A=-NH-(CH
2)l-Si(O(CH
2)n(CH
3))
3,
-N((CH
2)l-Si(O(CH
2)n(CH
3)
3,
-NH-(CH
2)l-Si(CH
3)(O(CH
2)n(CH
3))
2,or
-NH-C
6H
4-O-(CH
2)l-Si(O(CH
2)n(CH
3))
3
B=-NH-(CH
2)l(NH
2),or -N((CH
2)l(NH
2)
2
C=A,B,-NH(CH
2)lCH
3,-N((CH
2)lCH
3)
2,or
-N(CH
2CH=CH
2)((CH
2)mCH
3)
D=-(CH
2)
p-
l,m,n,,p:1以上の整数}
{A=-NH-(CH
2)l-Si(O(CH
2)n(CH
3))
3,
-NH-(CH
2)l-Si(CH
3)(O(CH
2)n(CH
3))
2,or
-NH-C
6H
4-O-(CH
2)l-Si(O(CH
2)n(CH
3))
3,
B=-NH-(CH
2)l(NH
2),or -N((CH
2)l(NH
2)
2
C=A,orB
D=-(CH
2)
p-
l,n,p:1以上の整数}
{A=-N((CH
2)l-Si(O(CH
2)n(CH
3))
3,
-N((CH
2)l-Si(CH
3)(O(CH
2)n(CH
3))
2)
2,or
-N-(C
6H
4-O-(CH
2)l-Si(O(CH
2)n(CH
3)
2)((CH
2)pCH
3)
B=-NH-(CH
2)l(NH
2),or -N((CH
2)l(NH
2)
2
C=A,orB
D=-(CH
2)
p-
l,n,p:1以上の整数}
【0028】
第2の発明は表面処理剤である。特に好ましくは同一表面機能化剤であると言うことも可能な表面処理剤である。前記表面処理剤は、例えば前記化合物αによる接着を目的としてなされる剤である。前記表面処理剤は、例えば前記化合物αによる化学的反応または物理的吸着を目的としてなされる剤である。前記表面処理剤は、化合物αである。又は、化合物αを含むものである。前記化合物αは、M−OH基および/またはM−OH生成基(M:金属元素)と、アミノ基と、トリアジン環とを少なくとも有する。前記M−OH基および/またはM−OH生成基は、好ましくは、前記トリアジン環の炭素原子に、直接または間接的に(連結基を介して)、結合している。前記アミノ基は、好ましくは、前記トリアジン環の炭素原子(C)に、直接または間接的に(連結基を介して)、結合している。前記アミノ基の少なくとも一つのアミノ基は、前記トリアジン環の炭素原子(C)に、間接的に、結合している。前記間接的に結合したアミノ基は、少なくとも、末端位置に存在している。前記末端位置のアミノ基は一つ以上有る。例えば、一つ、又は二つである。前記M−OH基および/またはM−OH生成基(M:金属元素)は一つ以上有る。Mは、好ましくは、Si,Al,Tiである。前記トリアジン環は一つ以上である。例えば、一つ又は二つである。前記末端に結合したアミノ基は、好ましくは、第1級アミノ基である。前記M−OH基および/またはM−OH生成基(M:金属元素)は、特に、好ましくは、アルコキシシリル基である。1分子中に第1級アミノ基とアルコキシシリル基とを有した化合物αは、化合物αが金属材料、セラミックス材料、高分子材料などの中から選ばれる材料と接触した場合、これらの材料と化合物αとの間での反応による化学結合の生成(又は強い吸着)により、材料表面に強く結合している。例えば、10
−6Paを越える超高真空下に長時間放置していても、化合物αが揮散することが無い場合を、ここでは、強い密着(吸着)と言っている。化学結合(反応)している場合も、勿論、化合物αの揮散は起こらない。このような状態はXPSによる分析が可能である。1分子中に第1級アミノ基とアルコキシシリル基との両方を有する化合物は、シランカップリング剤として市販されている。しかしながら、従来のシランカップリング剤は、金属材料、セラミックス材料、高分子材料などの何れにも吸着(反応)するようなものでは無い。例えば、材料の種類が変わると、シランカップリング剤の種類や処理条件も異なって来る。特に、表面に−OHを殆ど持たない材料(例えば、高分子材料)の場合は、強い密着や化学結合は殆ど起こらない。すなわち、一つのシランカップリング剤で多くの場合に対応できると言った多様性に富むものは未だ無い。つまり、本発明の如きの特長を奏することが出来て無い。この点において、本発明の化合物αは従来のシランカップリング剤とは大きく異なっている。前記化合物αは、好ましくは、前記一般式[I]で表される化合物である。中でも、前記一般式[II]又は[III]で表される化合物である。例えば、一般式[IV],[V]で表される化合物である。好ましくは、前記トリアジン環には、直接、−NH
2,−N
3(アジ基)が結合していない。前記化合物αは、好ましくは、末端に結合したアミノ基が第1級アミノ基である。特に、N,N’−ビス(2−アミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−2,4−ジヒドラジニル−1,3,5−トリアジン、2−(N,N’−ジ−3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−4,6−ジ(2−アミノエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2−(2−アミノエチル)アミノ−4,6−ジ(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリアセトキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロペノオキシシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリベンゾキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(トリエトキシシリルへキシル)アミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(トリエトキシシリルドデシル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリアセトキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロペノオキシシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリベンゾキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(トリエトキシシリルヘキシルアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、N,N’−ビス(2−ジメチルアミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス(2−アミノヘキシル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス{2−[ビス−(2-アミノエチル)アミノ]エチル}−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、又はN,N’−ビス(12−アミノドデシル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミンである。
【0029】
第3の発明は表面処理方法である。前記化合物αを用いた処理方法である。前記表面処理は、例えば前記化合物αによる接着を目的としてなされる。前記表面処理は、例えば前記化合物αによる化学的反応または物理的吸着を目的としてなされる。第3の発明は、例えば前記化合物αを含む溶液を基板上に塗布する方法である。塗布方法としては、例えば浸漬方法、噴霧方法、刷毛塗り方法などが挙げられる。勿論、これに限られない。塗布方法の代わりに、蒸発方法が用いられることもある。第3の発明は、例えば化合物αを蒸発させ、蒸発した化合物αを基板上に付着(堆積)させる方法である。勿論、蒸発方法よりも塗布方法の方が簡単である。かつ、コストも低廉である。前記化合物αが基板上に設けられる前に、好ましくは、次の群の中から選ばれる一つまたは二つ以上の処理が前記基板に行われる。例えば、洗浄処理、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、紫外線照射、酸処理、アルカリ処理、水蒸気処理及び化成処理である。前記化合物αが基板上に設けられた後、必要に応じて、加熱処理が行われる。前記化成処理には、例えばI族元素の水酸化物、I族元素の塩、II族元素の水酸化物、II族元素の塩、アンモニア、アンモニウム塩、ヒドラジン、ヒドラジン誘導体、アミン類、リン酸、リン酸塩、炭酸塩、カルボン酸、カルボン酸塩、ケイ酸、ケイ酸塩及びフッ化物等が用いられる。前記化成処理により、金属表面に皮膜等が形成される。
【0030】
各種の材料からなる基板を前記化合物αで処理した(例えば、前記化合物αを塗布することで基板表面に設けた)ならば、同一表面機能の材料が得られる。基板は、勿論、バルクの物性が異なるものの、表面物性は基本的には同じである。これらの材料の表面物性として、金属触媒吸着性、化学的及び生体的化合物反応性、メタライジング性、耐熱性、耐腐食性、酸化防止性、UV安定性、疎水性、親水性、ハンダ付着性、接合性、電気伝導性、着色性、染色性、印刷性及び転写性などが期待される。更に、表面を種々の機能性化合物や官能基含有化合物(シランカップリング剤)のような官能基及び機能賦与剤により処理すると、触媒性、化学的及び生体的反応性、メタライジング性、耐熱性、耐腐食性、酸化防止性、UV安定性賦与、疎水性、撥水性、親油性及び親水性、ハンダ付着性、接合性、粘着性、電気絶縁性、電気伝導性、防汚染性、抗菌性、平滑性及び粗面性、耐摩耗性、着色性、染色性、印刷性、転写性、加飾性、生体適合性、発光性及び光選択吸収性等の賦与を可能とする異種機能性及び官能基表面含有材料表面が得られると考えられる。
【0031】
物造りにおける加工組立作業において、表面特性の影響は益々大きくなって来た。物造りにおける部材の種類と量、加工工程数と加工時間、組立工程と組立時間などの要素数が膨れ上がり、物造りは困難に直面している。この困難性の一つの原因は、部材の表面特性が異なり、同じものが無いことが考えられる。これに対して、これまで、多くの材料について、多くの表面処理技術が開発されて来た。この表面処理技術は重要である。しかしながら、時代変化は競争の激化を引き起こした。これまでのキャッチアップ技術では変化に対応できない。技術が進んだ国ほど競争に勝てなくなって来ている。このような状況を打破する為、従来のキャッチアップ技術とは概念を異にする革新的な技術の開発が重要になった。従来の表面処理技術の持つ材料依存性を打破し、多くの材料に対して、1種類の処理剤で、同じような方法により、同一表面状態を達成できたならば、上記課題は大きく解決されるであろう。このような材料無依存性を付与する表面処理剤(同一表面機能化剤)は、金属材料、セラミックス材料、高分子材料などの多くの材料に対して「密着性機能」「反応性機能」「多様性機能」の3機能を備えていることが必要である。
【0032】
同一表面機能化剤によって得られた同一表面機能化被膜は、材料の種類に拘わらず、一定の密着強度(凝集破壊を示す)を有する。剥離試験により、多くの材料に対して、界面剥離を起こさないことが大事である。すなわち、材料が変わっても、十分な密着強度と凝集破壊を示すことが大事である。更に、同一表面機能化剤は、色々な異なる機能表面に変化させる場合に、反応性機能が利用される。従って、被膜全体(又は一部)に化学反応を起こさせ、その部分を異なる機能に変化させる役割を有する必要がある。このような機能が付与された材料は、材料表面が種々の役割をする多様性機能を有することも大事である。しかも、簡単な方法で付与されると言うことも大事である。特別な方法によらなければ実現できないと言うことであれば、それは実用化が難しい。
【0033】
全ての材料の物性は、バルクの性質と、表面の性質との総和である。物造りには、これらの性質が熟知されてなければならない。例えば、材料の表面特性には、濡れ性、粘着性、撥水性、親水性、接着性、吸着性、平滑性、保水性、帯電性、反応性、硬度など沢山の因子が有る。これを理解するだけでも大変な時間と労力を必要とする。このような物造りの煩雑さを回避して、素早く物造りが行えるようにする為には、材料の表面が同一の状態であることが大事である。すなわち、同一表面が達成されたならば、上記のような多因子を理解するより便利である。かつ、実用的である。このように、物造りのスピードアップを図る為には、材料の表面の均一化(同一化)が不可欠である。しかしながら、これまで1種類の化合物で、多くの材料(金属、セラミックス及び有機材料)の表面状態を、約90%以上の程度で均一化する方法は知られていない。
【0034】
このような観点から、検討が行われた。そして、前記化合物αを基板表面に接触させた場合、前記化合物αが基板材料と反応(又は強く吸着)して、表面は、例えばヒドロキシシリル基(又はアルコキシシリル基)やアミノ基を持つようになり、基板の特性が大きく改質される。表面機能化剤(前記化合物α)が基板に反応して化学結合で連結されているか、又は強い吸着力によって密着しているかは、XPS分析において、前記表面機能化剤(前記化合物α)の特有元素であるN,Siの検出から明白である。前記表面機能化剤(前記化合物α)をヒドロキシシリル基および/またはアミノ基と反応(又は吸着)する他の化合物に接触させると、表面は他の機能を有する表面に変化する。このようにして、意図する機能性表面又は有用性表面に改質することが出来る。得られた表面機能化材料は、親水化及び疎水化に可逆的に変換される両親媒材料、機能化有機材料の全面及び部分メタライジング、機能化有機材料と金属材料、セラミックス材料及び有機材料等の材料との流動体接着及び非流動体接着、機能化金属材料の無電解めっき及び電気めっき、機能化金属材料の防食及び表面酸化防止等多数の利用化が可能となる。
【0035】
前記化合物αが設けられた基板は、それ自体が最終製品である場合が考えられる。しかしながら、次の工程に進む中間材であると言う場合も多い。
【0036】
前記化合物αに官能基及び/又は機能賦与剤を接触させて処理すると、前者と後者が反応する。そして、異種官能基及び異種機能性表面含有材料が得られる。これらの材料はそれ自身の機能で製品となる場合と、これらの同種及び異種材料を接合、貼合せ及び組立により、複合製品として有用となる場合がある。めっきが行われる場合も有る。
【0038】
[表面処理剤]
本発明の表面処理剤は、「密着性機能」「反応性機能」「多様性機能」を有する。
より具体的に説明すると、前記化合物αである。又は、前記化合物αを含む混合物である。
【0039】
前記化合物αは、より好ましくは、前記一般式[I]で表される。更に好ましくは、例えば前記一般式[II]又は前記一般式[III]で表される。例えば、前記一般式[IV]又は[V]で表される。例えば、N,N’−ビス(2−アミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−2,4−ジヒドラジニル−1,3,5−トリアジン、2−(N,N’−ジ−3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−4,6−ジ(2−アミノエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2−(2−アミノエチル)アミノ−4,6−ジ(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリアセトキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロペノオキシシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ジ(トリベンゾキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(トリエトキシシリルへキシル)アミノ−1,3,5−トリアジン、6−(2−アミノエチル)アミノ−2,4−ビス(トリエトキシシリルドデシル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(メチルエチルケトキシミノシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリアセトキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロペノオキシシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリイソプロポキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ジ(トリベンゾキシシリル)プロピルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(トリエトキシシリルヘキシルアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジ(2−アミノエチル)アミノ−6−ビス(トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、N,N’−ビス(2−ジメチルアミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス(2−アミノヘキシル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、N,N’−ビス{2−[ビス−(2-アミノエチル)アミノ]エチル}−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、又はN,N’−ビス(12−アミノドデシル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミンである。
【0040】
前記化合物は、例えば[反応式1][反応式2]を経て合成される。
【0041】
上記反応に使用される溶剤は、アミノ基、アルコキシシリル基、及びアルコキシシリル基に含まれる官能基と反応しないことが大事である。このような条件を満たす溶剤は、アミノ基とアルコキシシリル基含有官能基との組合せにより異なる。従って、一義的に決めることは困難である。しかしながら、例えば水、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、セルソルブ、カルビトール等)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、脂肪族炭化水素(例えば、ヘキサン、オクタン、デカン、ドデカン、オクタデカン等)、エステル(例えば、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、フタル酸メチル)、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、エチルブチルエーテル、アニソール等)、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0042】
上記反応において、反応温度は、骨格となるトリアジン化合物と、アミノ基(例えば、第1級ジアミン又は第1級トリアミン)やアルコキシシリル基含有化合物の官能基との活性に支配される為、一義的には決まらない。しかしながら、大体、−20℃〜200℃である。好ましくは、−10℃〜100℃である。−20℃より低い温度であると、反応速度が遅く、生産性が劣る。200℃以上では、オートクレーブ等の設備が必要となる場合が増える。かつ、反応速度が高くなり過ぎ、副生成物が生成し易くなる。このようなことから、好ましい温度は前記の通りである。
【0043】
骨格となるトリアジン化合物の炭素元素一つに対するアミノ化合物(第1級ジアミンや第1級トリアミン)の比率(モル比)は、後者/前者が1以上であることが大事である。一般的には、前記比率が2〜10である。前記比率が1未満であると、目的物は殆ど得られない場合や原料が残存する。前記比率が10を越えて大きくなると、不純物の生成量が減少するものの、未反応アミン類の除去に時間が掛ってしまう。かつ、生産の効率が悪い。次に、アルコキシシリル基含有化合物の比率(モル比)も、後者/前者が1以上であることが大事である。一般的には、前記比率が1.05〜1.50である。前記比率が1未満であると、未反応原料が残存し、収量が低下する。前記比率が1.50を超えて大きくなると、不純物の生成量が増大する。かつ、生産効率が悪い。
【0044】
前記化合物αが2種類以上の混合物の場合でも、前記処理は有効である。この為、反応生成物は単一化合物に単離せずとも、そのまま使用できる。主にここで得られる化合物は化合物αで示されるモノマーが主体であるが、合成過程で副生する末端アミノ基を有するトリアジンと未反応炭素原子を有するトリアジンが反応したダイマー、オリゴマー、アルコキシシリル基の縮合物および/またはそれらの混合物である。
【0045】
得られた化合物α(一般式[I]で表される化合物)は塗布手段により基板上に設けられる。例えば、前記化合物α(一般式[I]で表される化合物)が液体でなければ、これが溶媒中に添加される。この溶液中に基板が浸漬されることで、前記化合物αは基板上に設けられる。前記溶液が噴霧されることでも、前記化合物αは基板上に設けられる。スピンコート法を用いることも出来る。刷毛塗り法を用いることも出来る。その他にも、各種の塗布方法を採用できる。塗布方法以外では、前記化合物αを蒸発させ、基板上に堆積させる方法を用いることも出来る。しかしながら、何れにせよ、塗布方法は、非常に、簡単に実施できる。そして、塗布と言った方法でも、前記化合物αは基板と強く密着する。或いは、化学反応が起きて、結合する。すなわち、前記化合物αが基板に接触したのみで、両者は強く密着したものとなっている。それ故、同一表面機能が奏される。
【0046】
前記化合物αの平均膜厚は約1nm〜20nmである。前記化合物αが基板に対して化学的に結合した場合、前記化合物αの膜厚は更に薄い。化学反応による結合ではないものの、密着力が強い場合、前記化合物αの膜厚は比較的厚い方である。厚いと言っても、それは、化学反応による結合の場合と比べて、厚いと言うに過ぎない。前記化合物αが基板表面と化学反応によって結合している場合、平均膜厚は1〜5nm程度である。強い吸着によって前記化合物αが基板に結合している場合は、前記厚さ(1〜5nm)よりも厚い。密着力が強いとは、10
−6Paの超高真空下に長時間放置していても、化合物αが揮散することが無い場合である。このような状態下にあれば、XPSによる分析が可能である。尚、前記密着強度は、シリコーンゴムを接着させた時、シリコーンゴム相が破壊するレベルである。そして、この力は、化学結合している場合に相当するとも言える。このような密着力は分子間力では考えられない強さである。
【0047】
前記塗布に際して用いられる溶媒は、前記反応に使用される溶剤と同様な溶媒が使用可能である。すなわち、水、アルコール、ケトン、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、エステル、エーテル、及びこれらの混合物が挙げられる。化合物αの濃度は約0.001wt%〜10wt%である。0.001wt%未満の薄すぎる場合は効果が乏しい。10wt%を越えた濃すぎる場合は後処理に手間が掛かる。塗布処理時の温度は−20℃〜200℃程度である。処理時間は0.1秒〜12時間程度である。化合物αの濃度と処理温度と処理時間とは互いに関連しており、最適解は実験を繰り返すことで得られる。
【0048】
化合物αが基板上に塗布あるいは蒸発(蒸着)法で設けられた後、この処理基板は、真空雰囲気下、常圧下、又は加圧下で、−20℃(好ましくは15℃以上)〜200℃に保持される。保持時間は0.1秒〜12時間である。これは、化合物αの基板上への定着処理と考えることが出来る。
【0049】
前記化合物αの膜は、前記膜が化学反応を伴った場合、酸アミド基(−CONH−)、アミノ基(NH
2−,−NH−)、アルコキシシリル基(−SiOR)、及び/又はハイドロオキシシリル基(−SiOH)を有する。前記膜が強い密着によって生成した場合、アミノ基(NH
2−,−NH−)、アルコキシシリル基(−SiOR)、及び/又はハイドロオキシシリル基(−SiOH)を有する。水または水溶液中では、アルコキシシリル基は、加水分解して、ハイドロオキシシリル基に変化している。アルコキシシリル基は、湿気に触れている間に、加水分解し、ハイドロオキシシリル基に変化する。アミノ基(NH
2−,−NH−)やトリアジン環の電子局在窒素とハイドロオキシシリル基との間では、水素結合(H…N…H)、及び/又は塩結合(>NH
2−…
+OSi<)が形成される。このことが、基板表面を、実質上、同一なものとしていると思われる。すなわち、前記化合物αの膜が同一表面機能化を奏していると考えられる。
【0050】
前記化合物αの膜は、多くの材料(例えば、オレフィン樹脂、ナイロン樹脂、ポリビニルアルコール等の樹脂材料:ガラス、アルミナなどのセラミックス材料:Cu,Alなどの金属材料)に対して、強く結合している。この結合力は、一次結合や二次結合の範中で説明できない。XPSの分析における窒素原子の原子状態から推測すると、窒素原子に電子が流れ込んでいることが確認された。窒素原子の電子過剰状態が、ロンドンの分散力となって、オレフィン樹脂にも強い密着性を示すと考えられる。同一表面機能化膜の特徴は、膜の横と下との相互作用により安定化の結果と思われる。一般の材料では、上下左右が同程度の分子間力で膜が形成されている。同一表面機能化膜では、横方向の結合力が下方向より強い。
【0051】
反応または吸着により基板に結合した前記化合物αの膜は、表面に、アミノ基、アルコキシシリル基、及び/又はハイドロキシシリル基を有している。従って、前記化合物αの膜の表面には反応性官能基が有る。この反応性官能基が利用され、更に多くの反応性や機能性が付与される。
【0052】
[機能賦与剤、反応性賦与剤]
前記化合物αの膜の表面には、アミノ基、アルコキシシリル基、及び/又はハイドロキシシリル基が存在する。これ等の官能基は反応性を有する。従って、各種の物質(試薬)との反応が可能になる。例えば、同種官能性試薬、異種官能性試薬、ナノ粒子分散試薬との間で反応が起きる。このような物質(試薬)による表面処理により、多種多様な機能を有する材料に変換される。
【0053】
同種官能性試薬とは、同一の官能基を2個以上含有する。例えば、ジ(ヒドロキシフェニル)メタン、ジ(2,4−ヒドロキシメチル)フェノール、ジ(2,4−ヒドロキシメチル)−3,5−キシレノール、ジ(2,4−ヒドロキシメチル)−m−クレゾール、メラミン、トリメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、トリメトキシメチルメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、グアナミン、テトラメチル尿素、シアヌール酸、フタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ロジンコハク酸、無水フタル酸、トリメリット酸無水物、ロジン無水マレン酸、ピロメリット酸無水物、ジハイドロオキシジメチルシリコン、トリハイドロオキシメチルシリコン、オクタンジチオール、テトラチオグリコール酸ペンタエリスリトール、1,4−ジメルカプトベンゼン、1,3,5−トリメルカプトベンゼン、1,5−ジメルカプトナフタリン、2,4,6−トリチオール−1,3,5―トリアジン、2,4−ジチオール−6−ジブチルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジチオール−6−アニリノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジチオール−6−(N−フェニル)アミノアニリノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジチオール−6−(N−フェニル)アミノイソイソプロピルアニリノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジチオール−6−(N−フェニル)アミノフェノキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジチオール−6−(N−アリル2−パーフルオロオクチル)エチルアミノフェノキシ−1,3,5−トリアジン、パーフロロオクタノイルクロリド、パーフルオロデカン酸、パーフルオロアゼリック酸、3−(1H,1H,7H−ドデカンフルオロヘプチルオキシ)−1,2−エポキシプロパン, 1,3,5−フェニルアミノベンゼン、1,3−ナフチルアミノベンゼン、1,5−ジアミノナフタレン、ビス3−(N,N−ジメチルアミノフェニル)アミン、トリス(4−アミノフェニル)アミン、ビス(4−アミノフェニル)アミン、N−フェニル−2,4−アニリノアミン、ビス(1,4−フェニルアニノ)ベンゼン、ヘキサメチレンジイソシアナート、トルイレンジイソシアナート、トリイソシアナートフェニルメタン、ジシクロヘキシルジメチルメタン、p,p’−ジイソシアナート、ヘキサメチレンジメチルカーバメイト、トルイレンジエチルカーバメイト、2,2’−ビス(4−グリシジルフェニル)プロパン、ジグリシジルオクタン、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、ジグリシジルエーテル、ジビニルベンゼンジオキサイド、2,6−ジグリシジルフェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0054】
異種官能性試薬としては次のような化合物が挙げられる。例えば、6−アルコキシシリルプロピルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールモノナトリウム、6−ビス(3−アルコキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオールモノナトリウム、6−N−シクロヘキシル−N−(3−(トリエトキシシリル)プロピルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール・モノナトリウム、ビニルメトキシシロキサンホモポリマー、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2,4−ビス(2−アミノエチルアミノ)−6−(3−トリエトキシシリルプロピルアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジヒドラジノ−6−(3−トリエトキシシリルプロピルアミノ)−1,3,5−トリアジン、6−アルコキシシリルプロピルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール、6−アルコキシシリルプロピルアミン、6−ビス(3−アルコキシシリルプロピル)アミン、6−N−シクロヘキシル−N−(3−(トリエトキシシリル)プロピルアミン)、ビニルメトキシシロキサンホモポリマー、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシラン、トリエトキシシリルウンデカナル、4−アミノブチルトリエトキシシラン、m−アミノフェニルトリエトキシシラン、11−アミノウンデシルトリメトキシシラン、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)ピロール、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、アミノプロピルシラントリオール、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルシラントリオール、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−トリメトキシシリルプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アミン、3−(トリエトキシシリル)プロピル琥珀酸無水物、6−アジドスルホニルヘキシルトリエトキシシラン、2−(4−クロロスルホンニル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシラン、(3−グリシジオキシプロピル)トリメトキシシラン、10−(カーボメトキシ)デシルヂメチルメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、7−ブロモヘプチルトリメトキシシラン、3−イソシアネイトプロピルトリエトキシシラン、(3−トリエトキシシリル)−t−ブチルカーバメイト、2−(ジフェニルホスフィノ)エチルトリエトキシシラン、ジエチルホスフェイトエチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、5−(ビシクロヘプチニル)トリエトキシシラン、(3−シクロペンタジダイエンプロピル)トリエトキシシラン、2,4−ジチオール−6−(トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジチオール−6−トリエトキシシリルプロピルチオ−1,3,5−トリアジン、2−チオール−4,6−ジ(N,N’−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2−チオール−4,6−ジ(トリエトキシシリルプロピルチオ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアジド−6−(トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン、2−アジド−4,6−ジ(N,N’−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン, ヘキサデカフルオロドデカ−11−エニル−1−トリメトキシシラン、[トリス(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)ジメチルシロキサン]クロロシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0055】
ナノ粒子分散試薬とは、粒子径が1nm〜100nmのタンパク質や酵素などの生体関連のナノ粒子分散試薬、ポリマーナノ粒子(単分散あるいは多分散ポリマーナノ粒子)分散試薬、金属ナノ粒子分散試薬、金属酸化物ナノ粒子分散試薬、金属無機塩ナノ粒子分散試薬、金属ナノ粒子分散試薬などである。これらは、気相法(化学反応法、熱CVD法、プラズマCVD法、分子線エピタキシー法、蒸発濃縮法、スパッタ法、EB加熱法、ガス中蒸発法、レーザーアブレーシオン法、抵抗加熱法)、液相法(化学的液相法、化学反応沈殿法、マイクロ波加熱法、逆ミセル法、正常ミセル法、水熱合成法、ゾルゲル法、物理的液相法、噴霧乾燥法)、固相法(焼成法、加熱炉法)などで製造される。金属ナノ粒子としては、例えばFe,Co,Ni,Au,Ag,Cu,Sn,Pb,Ge,In,Pt,Zn等のナノ粒子が挙げられる。金属酸化物ナノ粒子としては、Fe
3O
4,CeO
2,BaTiO
3,PbSrTiO
3,CaPt
0.05Ti
0.95O
3,Al
2O
3,MgO,Mn
3O
4,NiO,SiO
2,TiO
2,ZrO
2,YO
3−ZnO
2,クレイ等のナノ粒子が挙げられる。金属無機塩ナノ粒子としては、AgCl,AgBr,錫化合物(例えば、ギ酸第一錫、酢酸第一錫、プロピオン酸第一錫、酪酸第一錫、吉草酸第一錫、カプロン酸第一錫、カプリル酸第一錫、カプリン酸第一錫、ラウリル酸第一錫、安息香酸第一錫、マレイン酸第一錫、フマル酸第一錫、メトキシ第一錫、エトキシ第一錫、プロポキシ第一錫、ブトキシ第一錫、ペンタオキシ第一錫、ヘキサオキシ第一錫、フェノキシ第一錫、ベンジルオキシ第一錫など)等のナノ粒子が挙げられる。生体関連のナノ粒子としては、タンパク質、バクテリア、ウイルス、DNA、抗体、酵素、ホルモン等のナノ粒子が挙げられる。ポリマーナノ粒子としては、例えばポリチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ヘキシル、ポリアクリル酸アミド、ポリジメチルアクリル酸アミド、ポリイソプロピルアクリル酸アミド、ポリ酢酸ビニル等のナノ粒子が挙げられる。その他にも、例えばフラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、ZnS,PbSe等のナノ粒子も挙げられる。
【0056】
前記基板表面に結合した前記化合物αに前記剤(機能賦与剤および/または反応性賦与剤)が接触すると、多種多様な機能を有する材料になる。前記接触は、塗布方法や蒸着方法あるいはスパッタ方法などの中から選ばれる適宜な手段が採用される。塗布に際して用いられる溶剤は、前記化合物αの塗布に際して挙げられたと同様な溶剤が使用できる。濃度、処理時間、処理温度、後処理も、前記化合物αの塗布に際して挙げられた技術思想が準用できる。前記剤(機能賦与剤および/または反応性賦与剤)の膜厚は、適宜設定される。前記化合物αと前記剤(機能賦与剤および/または反応性賦与剤)とは、例えば化学結合、イオン結合、水素結合、ファンデルワールス力、ロンドンの分散力などの密着力により、結合する。
【0057】
[基板]
本発明において、対象となる基板は、各種のものが挙げられる。例えば、金属材料である。セラミックス材料である。有機高分子材料である。無機高分子材料である。或いは、前記材料が複合された複合材料である。形態も特に限定されることは無い。例えば、板、棒、柱、球、半球、枠、繊維、糸、粉体、不織布、布、網、発砲体、フイルム、シート、積層体など各種の形態のものに適用できる。
【0058】
前記金属材料は、各種の金属、合金、形状記憶合金、超弾性合金、機能性金属、アモルファス金属、又は繊維強化金属ブロックなどが挙げられる。金属材料構成元素としては、例えばBe,Mg,Ca,Sr,Ba,Ra,Sc,Y,Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Fe,Co,Rh,Ir,Ni,Pd,Pt,Cu,Ag,Au,Zn,Cd,Hg,Al,Ge,Sn,Pb,Sb,Bi,Ndが挙げられる。合金としては、例えば鉄合金(鋼(スチール)、炭素鋼、鋳鉄)、銅合金(りん青銅、黄銅、キュプロニッケル、ベリリウム銅、チタン銅)、アルミニウム合金(Al以外の合金成分がCu,Mn,Zn,Ni等の群の中から適宜選択)、マグネシウム合金(Mg以外の合金成分がZn,Ca等の群の中から適宜選択)、亜鉛合金、鈴合金、ニッケル合金、金合金、銀合金、白金合金、パラジウム合金、鉛合金、チタン合金(α型、β型、α+β型合金)、カドミウム合金、ジルコニウム合金、コバルト合金、クロム合金、モリブデン合金、タングステン合金、マンガン合金、フェライト系ステンレス、マルテンサイト系ステンレス、オースチナイト系ステンレス、析出強化型ステンレス、ニッケル−チタン合金、鉄−マンガン−チタン合金、超弾性合金(ニッケル−チタン合金)などが挙げられる。勿論、これ等に限られるものでは無い。
【0059】
前記金属材料は、化合物αで処理されるに先立って、好ましくは、表面の洗浄が行われる。例えば、ウエット洗浄(水系:純水、水道水、機能水 非水系:炭化水素系、不燃性溶剤系)が行われる。或いは、ドライ洗浄(紫外線、オゾン、紫外線+オゾン、プラズマ、コロナ放電、アルゴンエアロゾル、液化炭酸ガス)が行われる。
【0060】
前記セラミックス材料は、陶磁器(カオリン、蛙目粘土、陶石、長石、珪石、石英、アルミナ等)、ガラス、セメント、石膏、放浪などが挙げられる。組成上からは、酸化物系、ジルコニア系、水酸化物系、炭化物系、炭酸塩系、窒化物系、ハロゲン化物系、リン酸塩系などのものが挙げられる。具体的には、チタン酸バリウム、Bi
2Sr
2Ca
2Cu
3O
10、高温超伝導セラミックス、窒化ホウ素、フェライト、チタン酸ジルコン酸鉛、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ステアタイト、酸化亜鉛、チッ化アルミニウム、フォルステライト、コーディエライト、サイアロン、マシナブルセラミックス、ジルコン、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ムライト、カーボンブラック、ホワイトカーボン、シリカ系珪藻土、焼成珪藻土、石英/珪石、クリストバライト、カオリナイト、カオリンクレー、焼成クレー、タルク、白雲母、絹雲母、ウォラストナイト、蛇紋石、パイロフィライト、炭酸カルシウム、バライト、酸化チタン、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、酸化アルミニウム等が挙げられる。勿論、これ等に限られるものでは無い。
【0061】
前記セラミックス材料も、化合物αで処理されるに先立って、好ましくは、表面の洗浄が行われる。例えば、ウエット洗浄が行われる。或いは、ドライ洗浄が行われる。
【0062】
前記有機高分子材料は、代表的には、C−C結合や、C−H結合を有する。熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、繊維強化プラスチック、光硬化性樹脂、加硫ゴム、未架橋ゴム等が挙げられる。高分子を構成する骨格としては、二次元線状構造のものと、三次元網目構造のものとが有る。二次元線状構造ポリマーとしては、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース、二酢酸セルロース等のセルロースエステル(誘導体)、デンプン、酢酸ビニル樹脂、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体、石油樹脂、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、スチレン共重合体、クロマン・インデン樹脂、テルペン樹脂、スチレン・ジビニルベンゼン共重合体、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン共重合(ABS)樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルニトリル、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリシアノアクリレート、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢ビ共重合体(EVA)樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン・エチレン共重合体、フッ化ビニリデン・プロピレン共重合体、1,4−トランスポリブタジエン、1,2−トランスポリブタジエン、ポリオキシメチレン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、フェノール・ホルマリン樹脂、クレゾール・フォルマリン樹脂、レゾルシン樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グリプタル樹脂、変性グリプタル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブテレンテレフタレート(PBT)、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステルアクリレート、アリルエステル樹脂、ポリカーボネート(PC)、6−ナイロン、6’6−ナイロン、6’10−ナイロン、ポリイミド(PI)、ポリ(p−フェニレンピロメリットイミド)、ポリ(p−フェニレンビフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボキシイミド)、ポリ(p−フェニレンオキシジフタルイミド)、ポリ(p−フェニレンベンゾフェノン−3,4,3’,4’−テトラカルボキシイミド)、ポリ(p−フェニレンジフェニルスルホン−3,4,3’,4’−テトラカルボキシイミド)、ポリ(p−フェニレンシクロブタン1,2,3,5−テトラカルボキシイミド)、カプトン類、ポリアミド、ポリベンズイミダゾール、ポリアミドイミド、ケイ素樹脂、付加硬化型シリコ−ンゴム、重合硬化型シリコ−ンゴム(側鎖ビニル基含有ポリシロキサン、両末端ビニル基含有ポリシロキサン)、縮合硬化型シリコ−ンゴム、付加硬化型シリコ−ン樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂(EP)、ポリフェニレンオキサイド、ポリジメチルフェニレンオキサイド、ポリフェニレンオキサイド(又はポリジメチルフェニレンオキサイド)とトリアリルイソシアヌルとのポリマーアロイ、ポリフェニレンオキサイド(又はポリジメチルフェニレンオキサイド)とトリアリルイソシアヌルとパーオキサイドとのポリマーアロイ、ポリキシレン、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリシクロオレフィン(COP)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES),ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶樹脂(LCP)、ポリウレタン(U)、天然ゴム、1,4−シスブタジエンゴム、イソプレンゴム、ポリクロロプレン、スチレン・ブタジエン共重合ゴム(SBR)、水素添加スチレン・ブタジエン共重合ゴム、アクリルニトリル・ブタジエン共重合ゴム(NBR)、水素添加アクリルニトリル・ブタジエン共重合ゴム、ポリブテンゴム、ポリイソブチレンゴム、エチレン・プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチレンオキサイド−エピクロロヒドリン共重合体ゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロルスルフォン化ポリエチレンゴム、アルキル化クロルスルフォン化ポリエチレンゴム、クロロプレンゴム、塩素化アクリルゴム、臭素化アクリルゴム、フッ素ゴム(FKM)、エピクロルヒドリンとその共重合ゴム、塩素化エチレンプロピレンゴム、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴムテトラフロロエチレン、ヘキサフロロプロピレンとフッ化ビニリデンとテトラフルオロロエチレンなどの単独重合体ゴム及びこれらの二元及び三元共重合体ゴム、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合ゴム、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合ゴム、エチレンアクリルゴム、パーオキサイド型シリコーンゴム、付加型シリコーンゴム、縮合型シリコーンゴム、エポキシゴム、ウレタンゴム(UR)、両末端不飽和基エラストマー等が挙げられる。前記高分子材料は、多くの場合、架橋剤、架橋促進剤、架橋助剤、ラジカル開始剤、カチオン開始剤、光重合開始剤、スコーチ防止剤、安定剤、老化防止剤、紫外線防止剤、充填剤、補強剤、可塑剤、軟化剤、着色剤、粘度調整剤などの添加剤の幾つかを含む。三次元網目構造ポリマーは、前記二次元線状ポリマーに架橋剤(必要に応じて、更に、架橋促進剤や架橋助剤)を添加した配合物を、熱及び/又は光の存在下で架橋させることにより得られる(ポリマー架橋型高分子)。勿論、モノマーに架橋剤(必要に応じて、更に、架橋促進剤や架橋助剤)を添加した配合物を、熱及び/又は光の存在下で重合させることにより得られる(モノマー架橋型高分子)。モノマー架橋型高分子におけるモノマーは、例えばビニル基、アクリレート基、メタアクリレート基、エポキシ基、イソシアナート基、或いはオキセタン基と言った重合性モノマーである。例えば、ウレタンアクリレ−ト系モノマー、エポキシアクリレ−ト系モノマー、エステルアクリレ−ト系モノマー、アクリレ−ト系モノマー、エポキシ系モノマー、ビニルエーテル系モノマー等が挙げられる。具体的には、アクリレート類が挙げられる。例えば、n−アルキルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、β−ヒドロキシエチルアクリレート、ジエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、β−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリシジルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジアルキルアミノエチルアクリレート、2−シアノエチルアクリレート、β−エトキシエチルアクリレート、アリールアクリレート、ベンゾイルオキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアルコールとε−カプロラクトンとの付加物アクリレート、イソボロニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトレエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、アセタールグリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールとε−カプロラクトンとの付加物ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシレートトリアクリレート、トリメチロールプロパンポリプロポキシレートトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールとε−カプロラクトンとの付加物、ヘキサアクリレート、アクリロキシエチルフォスフェート、フロロアルキルアクリレート、スルホプロピルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、アクリル酸との付加反応により得られたエポキシ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートとジオールとジイソシアネートとを反応させて得られたポリウレタンアクリレート、アクリル酸とポリカルボン酸とポリオールとを反応させて得られたポリエステルアクリレートポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート等である。メタクリレート類も挙げられる。例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−ジエチルアミノエチルメタクリレート、2−t−ブチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニールメタクリレート、ノニルフェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ボルニルメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、グリセロールメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、メタクリル酸との付加反応により得られたエポキシメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートとジオールとジイソシアネートとを反応させて得られたポリウレタンメタクリレート、メタクリル酸とポリカルボン酸とポリオールとを反応させて得られたポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート等である。その他にも、メタクリロキシエチルフォスフェート、ビス・メタクリロキシエチルフォスフェート、アロオキセタン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、3−エチル−3−(ヘキシロキシメチル)オキセタン、キシリレンジオキセタン、フェニルオキセタン、オキセタニルシルセスキオキサン、3−エチル−3−(ヘプチルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(オクチルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ドデシルオキシメチル)オキセタン、ビスフェノールA、F型エポキシモノマー、ノボラック型エポキシモノマー、トルエンジイソシアナート等も挙げられる。勿論、これ等に限られない。重合開始剤、架橋剤、架橋促進剤、架橋助剤には各種のものが用いられる。例えば、パーオキサイド類、カチオン重合開始剤、光開始剤、硫黄、硫黄系架橋促進剤、ポリオール系架橋剤、ポリアミン系架橋剤、
ポリチオール系架橋剤、アクリレート系架橋助剤、メタクリレート系架橋助剤、アリル系架橋助剤等である。具体的には、アゾビスブチロニトリル、ベンゾフェノン、ミヒラアーケトン、ベンゾインイソプロピルエーテル、クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパンが挙げられる。アセトフェノン誘導体も挙げられる。例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等である。ベンゾインエーテル系化合物も挙げられる。例えば、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル等である。ベンジルジメチルケタールなどのケタール誘導体化合物も挙げられる。その他にも、ハロゲン化ケトン、アシルフォスフィンオキシド、アシルフォスフォナート、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、フェニルジメチルスルホニュウムクロリド、トリアリールスルホニュウムヘキサフルオロフォスフェート、トリアジンジチオール系架橋剤、樹脂架橋剤、ポリオール架橋剤、H末端シロキサン系架橋剤、シラノール縮合系架橋剤なども挙げられる。ジベンゾチアゾイルジスルフィド、4−モルホリノジチオベンゾチアゾール、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾイルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾイルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾイルスルフェンアミド、N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾイルスルフェンアミドN−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾイルスルフェンアミド、テトラメチルチューラムジスルフィド、テトラエチルチューラムジスルフィド、テトラブチルチューラムジスルフィド、テトラオクチルチューラムジスルフィド、アミン類、ヘキサメチレンテトラミン、ザリゲン、第四級アンモニュウム塩、ホスホニュウム塩、ジアルキルスズ有機酸塩、チタネート、ポリエチレングリコール、塩化白金酸、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、酸化鈴、酸化鉄、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、脂肪酸ナトリウム、オクチル酸カルシウム、イソオクチル酸カリウム、カリウムブトキサイド、オクチル酸セシウム、イソステアリン酸カリウム、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、ドデカンジオール、ヘキサメチレンジアミン、ドデカンジアミン、末端ジアミノポリエチレングリコール、末端ジアミノポリプロピレングリコール、ベンゼンジチオール、ヘキサンジチオール、1,10−デカンジチオール、1,12−ドデカンジチオール、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタアクリレート、ジアリルエーテル、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレートも挙げられる。三次元網目構造ポリマー(熱硬化性樹脂、架橋ゴム)は、例えば二次元線状ポリマー(又は低分子モノマー)100重量部に対し、架橋剤、架橋促進剤や架橋助剤を、各々、0.1〜20重量部(好ましくは、0.5〜10重量部)を添加した組成物を、20〜350℃の温度で、0.1秒〜200分間に亘って、ロールシーティング加工、カレンダーロール加工、プレス加工、押出加工及び射出成形加工することで得られる。二次元線状構造ポリマー(熱可塑性樹脂、未架橋ゴム)も公知の方法で得られる。光硬化樹脂は、光硬化樹脂を構成する組成物に対し、大気中、窒素雰囲気中、アルゴン雰囲気中、或いは減圧中で、UV装置(例えば、高圧水銀UVランプ、低圧水銀UVランプ、蛍光式UVランプ(ショートARCキセノンランプ、ケミカルランプ)、メタルハライドランプ)を用い、10mJ/m
2〜20kJ/m
2の割合で、200〜400nmの範囲の紫外線を照射することにより得られる。光硬化樹脂を構成する組成物は、例えば光重合触媒を含む。その量は、例えばエポキシ基を有する化合物100重量部に対し、0.01〜5重量部である。光重合触媒の配合割合が0.01重量部未満の少ない場合には、光を照射しても、エポキシ基の開環反応が十分に進行しない。5重量部を越えて多く配合しても、反応が改善されるものでは無い。加硫ゴムは、ガラス転移温度が−20℃以下の線状重合体と、架橋剤と、架橋促進剤などの所望の成分を含む組成物が、0〜300℃(好ましくは、60〜180℃)の温度下で、0.1〜120分間(好ましくは、5〜60分間)維持することにより得られる。温度が低いと、反応時間が掛かり過ぎ、生産性が悪くなる。逆に、温度が高いと、エネルギーコストが掛かり過ぎる。従って、上記のような条件で行われる。高分子材料としては塗膜も挙げられる。尚、塗膜単独の場合は少ない。すなわち、塗膜は複合材の場合が多い。塗膜は、一般的には、二次元線状ポリマー(熱可塑性樹脂)に架橋剤、架橋促進剤、架橋助剤、溶剤を混合し、これを塗布、乾燥することで得られる。必要に応じて、重合処理も行われる。前記有機高分子材料は、必要に応じて、充填剤、機能性添加剤を有する。機能性添加剤は所望の機能を発現する添加剤である。機能性添加剤は補強剤であったりする。前記剤としては、例えばカーボンブラック、炭酸カルシウム、タルク、扁平タルク、ミストロンタルク、クレー、カオリン、扁平カオリン、セルロース、セライト、扁平クレー、カオリン、ガラス、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、マイカ、シリカが挙げられる。補強剤としては、例えばレーヨン、ナイロン、ポリエステル、ビニロン、スチール、ケブラ、炭素繊維、ガラス繊維などが挙げられる。これ等は繊維の形態であったり、布の形態であったりする。その他、銅、ニッケル、銀、金、スズ、カーボンなどの紛体が挙げられる。導電材も挙げられる。アルミナ、窒化珪素、窒化アルミナ、炭化珪素、ダイヤモンドなどの伝熱材も挙げられる。添加量は、目的に応じた量である。安定剤(老化防止剤、紫外線防止剤)も用いられる場合が有る。安定剤は、高分子材料の信頼性を高める。例えば、アミン・ケトン系縮合物(例えば、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン等)、芳香族第二級アミン化合物(例えば、オクチルジフェニルアミン、4,4−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、N,N−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン等)、モノ及びビスフェノール系化合物(例えば、スチレン化フェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−フェノール、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,2−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)2,5−ジ-t-ブチルヒドロキノン等)、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−Znメルカプトベンゾイミダゾール、ニッケルジメチルジチオカーバメイト、1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)チオウレア、ジラウリル−3,3−チオジプロピオネート、トリス(ノニル化フェニル)フォスファイト、2−(4−ヒドロキシ−3,5−t−ブチル)アニリノ−1,3,5−トリアジン−4,6−ジチオール、2−(4−フェニルアミノ)アニリノ−1,3,5−トリアジン−4,6−ジチオール、2−(N−アニリノフェニル)−N’−イソプロピルアミノ−1,3,5−トリアジン−4,6−ジチオール、4−ジ(N−アニリノフェニル−N’−イソプロピルアミノ)−1,3,5-トリアジン−6−チオール、2,4−ジ(N−アニリノフェニル−N’−イソプロピルアミノ)−1,3,5−トリアジン−6−チオール、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチオール,ビス(2,4−ジチオール−1,3,5−トリアジニル−6−アミノ)ベンゼン、2−トリエトキシシリルプロピルアミノ−1,3,5−トリアジン−4,6−ジチオール等が挙げられる。特に、抗酸化性基を有するトリアジンチオール等の硫黄系または燐系化合物が用いられる。添加量は、目的に応じた量である。
【0063】
前記複合材料は、前記金属材料と前記セラミッククス材料と前記高分子材料との適宜な組合せになる。例えば、金属材料の表面にセラミックス材料が設けられたものである。金属材料の表面に高分子材料が設けられたものである。セラミックス材料の表面に金属材料が設けられたものである。セラミックス材料の表面に高分子材料が設けられたものである。その他にも各種の組み合わせが有る。組合せになる場合、材料Aと材料Bとの接合で構成される。勿論、これに限られない。複合材料が前記接合で構成される場合、各々の材料は予め清浄処理が行われる。或いは、例えばシランカップリング剤等で処理される。
【0064】
前記表面処理剤で処理された基板の一方を被着体とし、前記表面処理剤で処理された(又は、処理されていない)基板の他方を接着体とし、両者を接合することにより、多種多様な複合製品が得られる。これらの材料を無電解メッキ液に浸漬(又は、吹き付け)し、続いて電気メッキすることにより、メッキ製品が得られる。メッキ後のメタライジング製品にレジストを塗布して、メッキ膜をエッチングすることにより回路基板を作ることも出来る。基板表面に溝や流路を造り、疎水化後(又は、親水化後)に同一材料を貼り合せると、疎水化(又は、親水化)されたマイクロ流路を簡単に作ることが出来る。導電性複合体、磁性複合体、又は熱伝導性複合体に接着性を賦与すると、金属材料、セラミックス材料、高分子材料、又は複合性高分子材料に対して、流動体接合(加工接合や架橋接合)又は非流動体接合(組立接合)が可能となる。電子機器、材料分野、自動車分野、ロボット分野、建築・建設分野、環境・エルギー分野など多くの産業分野において、本発明は有効である。デジタル機器、携帯・モバイル機器、高周波モジュール機器、ネットワーク機器は、近年、多機能化、高性能化、小型化が急速に進んでいる。これを実現する手段の一つとして、マイコンやSoC、メモリ等の複数チップを一つのパッケージに納めたSiP(System in Package)製品、CoC製品等が拡大している。機器の更なる高性能化や高機能化を実現する為のSiP技術が求められている。高性能化や高機能化を実現するためには微小部分の接合技術の進化が不可欠である。このような分野においても本発明は有効である。
【0065】
以下、具体的な実施例が挙げられ、本発明が説明される。但し、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものでは無い。本発明の特長が大きく損なわれない限り、各種の変形例や応用例も本発明に含まれることは言うまでも無い。
【0066】
[実施例1]
6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジクロリド(TEDC)及びN,N’−ビス(2−アミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン(TEDDA)は、以下の反応式(1−1)及び反応式(1−2)に従って、合成された。
【0067】
500mLの三ッ口フラスコに、撹拌子と、塩化シアヌル(CC:18.325g;99.37mmol:関東化学工業株式会社製)とが入れられた。温度計および滴下ロートが取り付けられた。フラスコ内がアルゴン雰囲気下に置かれた。これに、THF(200mL)が加えられた。−20℃に冷却された。この後、3−トリエトキシシリルプロピルアミン(28mL;120mmol:チッソ株式会社製)/THF(20mL:関東化学工業株式会社製)溶液が、30分に亘って、徐々に、滴下された。滴下後、トリエチルアミン(17mL;122mmol:和光純薬工業株式会社製)/THF(20mL:関東化学工業株式会社製)溶液が、30分に亘って、徐々に、滴下された。滴下後、−20℃で1時間の撹拌が行われた。反応後、副生成物のトリエチルアミン塩酸塩が濾別された。この後、ロータリーエバポレーターにて濃縮、減圧乾燥が行われた。これにより、粗精製物が得られた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム)による精製が前記粗精製物に対して行われた。精製物(6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジクロリド(31.820g;84.96mmol)は淡黄色オイルであった。NMRデータ等は下記の通りであった。
【0068】
次に、300mLの三ッ口フラスコに、撹拌子と、エチレンジアミン(11mL;165mmol:東京化成工業株式会社製:モレキュラーシーブで精製)とが入れられた。フラスコ内がアルゴン雰囲気下に置かれた。6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジクロリド(7.821g;21.18mmol)とTHF(60mL)との混合溶液が、滴下された。滴下後、反応溶液が徐々に90℃に加熱された。この後、17時間に亘る反応が行われた。この後、室温に冷却された。セライトを通して、吸引濾過が行われた。濾液がロータリーエバポレーターにて濃縮された。この後、減圧乾燥が行われた。シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製が行われた。これにより、淡黄色オイルのN,N’−ビス(2−アミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン(TEDDA,6.063g;収率69%)が得られた。得られた化合物の同定は元素分析、NMRスペクトル、MS測定により行われた。元素分析値N%はパーキンエルマモデル2400CHN分析装置により、NMRスペクトル測定は日本ブルカーAC400Pにより、MSはJEOL JMS−700により行われた。
【0069】
[実施例2]
下記の反応式に沿った反応が行われた。
【0070】
200mLの三ッ口フラスコに、撹拌子と、ヒドラジン一水塩(4.0mL;82mmol:東京化成工業株式会社製)とが入れられた。フラスコ内がアルゴン雰囲気下に置かれた。これが0℃に冷却された。この状態で、6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジクロリド(3.734g;10.11mmol)とエタノール(50mL)との混合溶液が滴下された。滴下後、反応溶液が徐々に50℃に加熱された。この後、50℃下で2時間に亘る反応が行われた。反応後、析出した白色固体が吸引濾過にて濾別された。カラムクロマトグラフによる精製が行われた。これにより、無色粉末の6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−2,4−ジヒドラジニル−1,3,5−トリアジン(DTEDH:3.403g;9.44mmol;収率93%)が得られた。この化合物は、空気と接触すると、空気中の炭酸ガスを吸収し、析出したが、NMR分析結果から目的化合物であることが判った。NMRデータ等は下記の通りであった。
【0072】
塩化シアヌル(CC)とジ(N,N’−トリエトキシシリルプロピル)アミンとからDTEDCが合成された。この後、エタノールとトリエチルアミン(TEA)との存在下で、DTEDCとエチレンジアミンとの反応が行われた。反応溶液の濾過が行われた。この後、1〜10mmHgの減圧下で、溶剤と未反応のエチレンジアミンとが留去された。これをメタノール溶液に溶解し、活性炭を入れて脱色した。濃縮後、シリカゲルクロマトカラムによる精製が行われた。これを濃縮することにより、淡黄色のシロップが得られた。このものは、元素分析データ、NMRスペクトル等から、2−(N,N’−ジ−3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−4,6−ジ(2−アミノエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン(DTEDEA)であることが判った。
【0074】
塩化シアヌル(CC)とジ(トリエトキシシリルプロピル)アミンとからDTECが合成された。この後、エタノールとトリエチルアミン(TEA)との存在下で、DTECとエチレンジアミンとの反応が行われた。反応溶液の濾過が行われた。この後、10mmHgの減圧下で、溶剤と未反応のエチレンジアミンとが留去された。これがメタノール溶液に溶解された。活性炭による脱色が行われた。濃縮後、シリカゲルクロマトカラムによる精製が行われた。これを濃縮することにより、淡黄色のシロップが得られた。このものは、元素分析データ、NMRスペクトル等から、2−(2−アミノエチ)アミノ−4,6−ジ(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジ(DTEEA)であることが判った。
【0075】
[実施例5]
実施例1の化合物(TEDDA)による表面処理が行われた例である。
10mm×20mm×0.1mmの基板が用意された。前記基板は、Ti板、Mo板、Ni板、Cu板、Al板、Ag板、Pt板、Sn板、SUS316板、黄銅板である。すなわち、10種類の基板が用意された。各々の基板に対して、エタノール中で、40℃下で、15分間に亘る超音波脱脂が行われた。この後、エタノールでリンスが行われた。これにより、表面が清浄化された。清浄化後、真空デシケータ中で乾燥が行われた。
【0076】
上記処理後の基板が、TEDDA含有(0.1wt%)水溶液中に浸漬された。10分経過した後、基板が引き上げられた。この後、蒸留水で十分なリンスが行われた。この後、20℃の乾燥デシケータに真空下(0.1mmHg以下)で24時間に亘って放置された。
【0077】
上記処理後、TEDDA処理基板のXPS分析が行われた。XPS分析装置は線光電子分光分析装置(アルバックファイ製:PHI−Quntera SXM Scanning X-ray Microprobe、照射角度45度)である。
【0078】
上記TEDDAの代わりに、比較例として、アミノプロピルトリエトキシシラン(APS:アヅマックス製AIS0610.0)が用いられて、同様に行われた。
【0079】
XPS分析結果が下記の表−1に示される。
表−1
【0080】
表−1から次のことが判る。TEDDA処理基板は、APS処理基板に比べて、全体として、表面金属濃度と酸素濃度が減少し、かつ、窒素濃度とシリコン濃度が大幅に増加している。これは、TEDDAが基板表面に強く吸着(結合)しているのに対して、APSは基板表面に殆ど吸着(結合)していないことを示している。この分析ではX線の照射角度が45度であるので、凡そ、最表面から7nmの深さまでの元素が測定される。TEDDA処理基板の表面分析では金属原子が十分に観察されるので、TEDDA膜の厚さは7nm以下であることが判る。XPS分析では10
−6Pa以下で測定されているので、TEDDAが基板に、通常の分子間力より高い結合力(化学結合に匹敵する結合力)で、吸着(結合)していることが理解される。
【0081】
[実施例6]
実施例1の化合物(TEDDA)による表面処理が行われた例である。
10mm×10mm×0.1mmの基板が用意された。前記基板は、アルミナ板、炭化ケイ素板、窒化アルミニウム板、酸化亜鉛板、カーボン板、ガラス板、ジルコニア板、陶磁器板、セメント板、石膏板である。すなわち、10種類の基板が用意された。そして、前記実施例5と同様な処理が行われた。
【0082】
上記TEDDAの代わりに、比較例として、アミノプロピルトリエトキシシラン(APS)が用いられて、同様に行われた。
【0083】
XPS分析結果が下記の表−2に示される。
表−2
【0084】
表−2から次のことが判る。TEDDA処理基板は、APS処理基板(比較例)に比べて、全体として、表面金属濃度と酸素濃度が減少し、かつ、窒素濃度とシリコン濃度が大幅に増加している。AlN板はAlとNからなる為、SiC板はSiとCとからなる為、前述の傾向は顕著でないものの、同様なことが窺われる。すなわち、セラミックス材料表面にTEDDAが強く吸着(結合)していることが判る。この分析ではX線の照射角度が45度であるので、凡そ、最表面から7nmの深さまでの元素が測定される。TEDDA処理基板の表面分析では金属原子が十分に観察されるので、TEDDA膜の厚さは7nm以下であることが判る。XPS分析では10
−6Pa以下で測定されているので、TEDDAが基板に、通常の分子間力より高い結合力(化学結合に匹敵する結合力)で、吸着(結合)していることが理解される。
【0085】
[実施例7]
実施例1の化合物(TEDDA)による表面処理が行われた例である。
10mm×20mm×0.2mmの基板が用意された。前記基板は、ポリエチレン板(PE:LD−PE:07−127−01:株式会社ハギテック製)、ポリプロピレン板(PP:コクゴ製:07−175−04)、テトラフルオロエチレン板(PTFE:NO.903UL:日東電工株式会社製)、ポリオキシメチレン板(POM:ジュラコンM25−44:ポリプラスチック社製)、ナイロン板(PA6:P07−142−04、コクゴ製)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート板(PEN:帝人ジュポン株式会社製:テオネックス(R))、ポリエチレンテレフタレート板(PET:東レコン、東レ株式会社製)、ポリエーテルエーテルケトン板(PEEK:PEEK450G:八十島プロシード株式会社製)、ポリフェニレンサルファイド板(PPS:C−130SG:出光興産株式会社製)、及びポリカーボネート板(PC:07−145−04:コクゴ製)、ポリイミド板(PI:カプトン、東レデュポン社製)、ウレタン板(UR:07−007−01:コクゴ製)である。そして、前記実施例5と同様な処理が行われた。
【0086】
上記TEDDAの代わりに、比較例として、アミノエチルアミノプロピルトリエトキシシラン(AEPS,アヅマックス製SIT8398.0)が用いられて、同様に行われた。
【0087】
XPS分析結果が下記の表−3に示される。
表−3
【0088】
表−3から次のことが判る。TEDDA処理基板は、AEPS処理基板(比較例)に比べて、表面炭素濃度と酸素濃度が減少し、かつ、窒素濃度とシリコン濃度が大幅に増加している。窒素濃度は、窒素が含まれるPA6以外、TEDDA処理によって、いずれも、大幅に増加している。ケイ素を含む樹脂が使用されていない為、本発明の場合、全てが、ケイ素を含む。PTFEは、吸着量が少ないものの、明らかに、かなりな密着力で結合している。これは、TEDDAが樹脂材料表面に強く吸着していることを示している。この分析ではX線の照射角度が45度であるので、凡そ、最表面から7nmの深さまでの元素が測定される。従って、TEDDA膜の厚さは7nm以下であることが判る。XPS分析では10
−6Pa以下で測定されているので、TEDDAが基板に、通常の分子間力より高い結合力(化学結合に匹敵する結合力)で、吸着(結合)していることが理解される。
【0089】
[実施例8]
実施例1の化合物(TEDDA)による表面処理が行われた例である。
エチレンプロピレンダイエンラバー(EPDM,JSR−EP)、シリコーンゴム板(Q:SH−851U:東レ・ダウコーニング株式会社製)、スチレンブタジエンゴム(SBR:Nipol 1500:日本ゼオン株式会社製)、ニトリルブタジエンゴム(NBR:DN300:日本ゼオン株式会社製)、フッ素ゴム(FKM:G−901:ダイキン工業株式会社製)が用意された。これ等の材料に、FEFブラック(東京材料株式会社製)、DCP、及びZnOが混合され、二本ロールで混練された。そして、厚さ2mmの未架橋ゴムシートが得られた。これらの未架橋ゴムシートを重ねて金型に入れ、真空熱加圧装置(ミカドテクノス株式会社製:バキュウムボーイVM01−1010VM)により、160℃で、30分間、2MPaのプレス圧が掛けられた。これにより、架橋が行われた。このようにして各々のゴム製の基板が得られた。そして、前記実施例5と同様な処理が行われた。
【0090】
上記TEDDAの代わりに、比較例として、アミノエチルアミノプロピルトリエトキシシラン(AEPS,アヅマックス製SIT8398.0)が用いられて、同様に行われた。
【0091】
XPS分析結果が下記の表−4に示される。
表−4
【0092】
表−4から次のことが判る。架橋ゴム材料のうち、Q(架橋シリコーンゴム)はケイ素、NBRは窒素が材料の構成成分として含まれている。しかし、他のゴムはケイ素や窒素を含まない。従って、TEDDA処理基板及び未処理基板の表面分析において、N,Siの存在・増加はTEDDAが架橋ゴムに反応(又は、強い吸着)により表面に存在するからであることが判る。表面の分子鎖が摂動しているゴムにTEDDAが結合(吸着)していることは驚きである。
【0093】
[実施例9]
実施例1の化合物(TEDDA)による表面処理が行われた例である。
基板は複合材料である。すなわち、表−5に記載の充填剤がQ,PE,SBR,PA6,及びPPS等の高分子材料にブレンドされた。Q及びSBRに対する充填剤のブレンドは二本ロールで、PEとPA6に対する充填剤のブレンドはニーダーを用いて行われた。そして、120℃〜180℃の温度で5分間に亘って金型によるプレス成形が行われ、10mm×20mm×0.1mmの基板が得られた。そして、前記実施例5と同様な処理が行われた。
【0094】
上記TEDDAの代わりに、比較例として、アミノエチルアミノプロピルトリエトキシシラン(AEPS,アヅマックス製SIT8398.0)が用いられて、同様に行われた。
【0095】
XPS分析結果が下記の表−5に示される。
表−5
【0096】
表−5から次のことが判る。複合材料の中、Q(架橋シリコーンゴム)はSi、NBRはNが構成成分として含まれるが、他のものはSi,Nを含まない。従って、TEDDA処理複合材料及び未処理複合材料の表面分析において、N,Siの存在及び増加はTEDDAが複合材料表面に反応(又は、強い吸着)して存在していることが判る。
【0097】
[実施例10]
実施例5dの基板(TEDDA処理Cu板)、実施例5eの基板(TEDDA処理Al板)、実施例5iの基板(TEDDA処理SUS316板)、実施例6fの基板(TEDDA処理SiO
2板)、実施例7と同様な処理を経たPI板(PI:カプトン、東レデュポン社製)、実施例7と同様な処理を経たUR板(UR:07−007−01:コクゴ製)が用意された。
実施例5dで用いられたCu板、実施例7bで用いられたPP板、実施例8bで用いられたQ板が用意された。TEDDA処理は行われていない。これ等の基板に対して超音波脱脂(エタノール中 40℃ 15分間)が行われた。この後、エタノールによるリンスが行われた。更に、コロナ放電処理(信光電気計測株式会社製のコロナマスター 出力電圧;9kV(表面電圧) 発振周波数:20kHz 温度:20℃)が行われた。
上記TEDDA処理基板と、上記TEDDA未処理基板とが、TEDDA膜が挟まれるように、対向配置された。この後、1MPaのプレスが掛けられた。プレス温度は120℃であった。プレス時間は10分間であった。
【0098】
実施例7と同様な処理を経たPI板(PI:カプトン、東レデュポン社製)、実施例5iの基板(TEDDA処理SUS316板)が用意された。
TEDDA処理SUS316板(実施例5iの基板)に対しては、更に、アクリルウレタン系塗料(U:ウレッコート、複合資材株式会社)が塗布された。そして、硬化処理(50℃;24時間)が行われた。この後、実施例5iと同様に、アクリルウレタン系塗膜の上にTEDDA水溶液による表面処理が行われた。
これ等TEDDA処理基板が、触媒処理液(上村工業株式会社製のNP−8;150mL/L HCl;150mL/L)中に、浸漬(温度:25℃ 時間:1分間)された。これにより、表面にPd−Sn触媒が担持された。このPd−Sn触媒が担持された基板が、無電解銅メッキ浴(上村工業株式会社製のスルカップPSY−1A;100ml/L スルカップPSY−1B;55ml/L 18.5%ホルマリン水溶液;20mL/L)中に、浸漬(温度:33℃ 時間:20分間)された。この後、電気メッキが行われた。この電気メッキに用いられた電解浴は、上村工業株式会社製のスルカップETN浴(CuSO4・5H2O;80g/L H2SO4;200g/L Cl−;50ppm)、スルカップETN−1A浴(1ml/L)、スルカップETN−1B浴(10ml/L)である。電流は2.5A/dm2であった。時間は60分間であった。温度は25℃であった。このようにして得られたCuメッキ膜の厚さは30μmであった。
【0099】
上記TEDDAの代わりに、比較例として、AEPS(アヅマックス製)が用いられて、同様に行われた。
【0100】
本実施例で得られたサンプルについて、下記の測定が行われたので、その結果が表−6に示される。接着強度(密着強度)の測定には、剥離試験装置(島津製作所製のオートグラフP−100)が用いられた。測定時における剥離速度は5mm/minの条件であった。
表−6
【0101】
表−6によれば、本発明になるサンプルは、接着強度(密着強度)が非常に大きなことが判る。
【0102】
[実施例11]
500mLの三ッ口フラスコに、撹拌子とN,N−ジメチルエチレンジアミン(20.0g;0.230mmol)とが入れられた。フラスコ内がアルゴン雰囲気下に置かれた。これに、THF(200mL)が加えられた。6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジクロリド(8.3g;22.5mmol)とTHF(100mL)との混合溶液が、滴下された。滴下後、反応溶液が徐々に90℃に加熱された。この後、8時間に亘る反応が行われた。この後、室温に冷却された。セライトを通して、吸引濾過が行われた。濾液がロータリーエバポレーターにて濃縮された。この後、減圧乾燥が行われた。これにより、淡黄色オイルのN,N’−ビス(2−ジメチルアミノエチル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン(9.1g;収率86%)が得られた。得られた化合物の同定は元素分析、NMRスペクトル、MS測定により行われた。元素分析値N%はパーキンエルマモデル2400CHN分析装置により、NMRスペクトル測定は日本ブルカーAC400Pにより、MSはJEOL JMS−700により行われた。
【0103】
[実施例12]
300mLの三ッ口フラスコに、撹拌子と1,6−へキサンジアミン(46.5g;0.40mol)とが入れられた。フラスコ内がアルゴン雰囲気下に置かれた。これに、THF(80g)が加えられた。6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジクロリド(14.8g;0.04mol)とTHF(20g)との混合溶液が、滴下された。滴下後、反応溶液が徐々に加熱された。この後、還流下で5時間に亘る反応が行われた。この後、室温に冷却された。セライトを通して、吸引濾過が行われた。濾液がロータリーエバポレーターにて濃縮された。この後、減圧乾燥が行われた。これにより、淡黄色オイルのN,N’−ビス(2−アミノヘキシル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン(TEDHDA,19.9g;収率94%)が得られた。得られた化合物の同定は元素分析、NMRスペクトル、MS測定により行われた。元素分析値N%はパーキンエルマモデル2400CHN分析装置により、NMRスペクトル測定は日本ブルカーAC400Pにより、MSはJEOL JMS−700により行われた。
【0104】
[実施例13]
300mLの三ッ口フラスコに、撹拌子とトリス(2−アミノエチル)アミン(29.3g;0.20mmol)とが入れられた。フラスコ内がアルゴン雰囲気下に置かれた。これに、THF(40g)が加えられた。6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジクロリド(7.8g;0.02mol)とTHF(10g)との混合溶液が、滴下された。滴下後、反応溶液が徐々に90℃に加熱された。この後、8時間に亘る反応が行われた。この後、室温に冷却された。セライトを通して、吸引濾過が行われた。濾液がロータリーエバポレーターにて濃縮された。この後、減圧乾燥が行われた。これにより、淡黄色オイルのN,N’−ビス{2−[ビス−(2-アミノエチル)アミノ]エチル}−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン(TEBTTA,11.2g;収率95%)が得られた。得られた化合物の同定は元素分析、NMRスペクトル、MS測定により行われた。元素分析値N%はパーキンエルマモデル2400CHN分析装置により、NMRスペクトル測定は日本ブルカーAC400Pにより、MSはJEOL JMS−700により行われた。
【0105】
[実施例14]
500mLの三ッ口フラスコに、撹拌子と1,12−ドデカンジアミン(40.1g;0.20mol)とが入れられた。フラスコ内がアルゴン雰囲気下に置かれた。これに、THF(200g)が加えられた。6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジクロリド(7.8g;0.02mol)とTHF(10g)との混合溶液が、滴下された。滴下後、反応溶液が徐々に加熱された。この後、還流下で10時間に亘る反応が行われた。この後、室温に冷却された。セライトを通して、吸引濾過が行われた。濾液がロータリーエバポレーターにて濃縮された。この後、減圧乾燥が行われた。これにより、無色オイルのN,N’−ビス(12−アミノドデシル)−6−(3−トリエトキシシリルプロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン(TEDDDA,13.1g;収率94%)が得られた。得られた化合物の同定は元素分析、NMRスペクトル、MS測定により行われた。元素分析値N%はパーキンエルマモデル2400CHN分析装置により、NMRスペクトル測定は日本ブルカーAC400Pにより、MSはJEOL JMS−700により行われた。
【0106】
尚、前記[0022]等で挙げられた他の化合物も同様にして合成される。
【0107】
[実施例15]
実施例5dで用いられたCu板が用意された。TEDDA(実施例1)、DTEDH(実施例2)、DTEDEA(実施例3)、DTEEA(実施例4)、TEDDMA(実施例11)、TEDHDA(実施例12)、TEBTTA(実施例13)、TEDDDA(実施例14)が用いられた。実施例5と同様な表面処理が行われた。
実施例7bで用いられたPP板が用意された。化合物αによる処理は行われていない。この基板に対して超音波脱脂(エタノール中 40℃ 15分間)が行われた。この後、エタノールによるリンスが行われた。更に、コロナ放電処理(信光電気計測株式会社製のコロナマスター 出力電圧;9kV(表面電圧) 発振周波数:20kHz 温度:20℃)が行われた。
上記各化合物の処理Cu基板と、上記未処理PP基板とが、各化合物膜が挟まれるように、対向配置された。この後、1MPaのプレスが掛けられた。プレス温度は120℃であった。プレス時間は10分間であった。
【0108】
PI板(PI:カプトン、東レデュポン社製)が用意された。TEDDA(実施例1)、TEDHDA(実施例12)、TEBTTA(実施例13)、TEDDDA(実施例14)が用いられた。実施例5と同様な表面処理が行われた。
これ等の処理基板が、触媒処理液(上村工業株式会社製のNP−8;150mL/L HCl;150mL/L)中に、浸漬(温度:25℃ 時間:1分間)された。これにより、表面にPd−Sn触媒が担持された。このPd−Sn触媒が担持された基板が、無電解銅メッキ浴(上村工業株式会社製のスルカップPSY−1A;100ml/L スルカップPSY−1B;55ml/L 18.5%ホルマリン水溶液;20mL/L)中に、浸漬(温度:33℃ 時間:20分間)された。この後、電気メッキが行われた。この電気メッキに用いられた電解浴は、上村工業株式会社製のスルカップETN浴(CuSO4・5H2O;80g/L H2SO4;200g/L Cl−;50ppm)、スルカップETN−1A浴(1ml/L)、スルカップETN−1B浴(10ml/L)である。電流は2.5A/dm2であった。時間は60分間であった。温度は25℃であった。このようにして得られたCuメッキ膜の厚さは30μmであった。
【0109】
本実施例で得られたサンプルについて、下記の測定が行われたので、その結果が表−7に示される。接着強度(密着強度)の測定には、剥離試験装置(島津製作所製のオートグラフP−100)が用いられた。測定時における剥離速度は5mm/minの条件であった。
表−7
【0110】
表−7によれば、本発明になるサンプルは、接着強度(密着強度)が非常に大きなことが判る。
【0111】
実施例1において、エチレンジアミン(11mL)がエチレンジアミン(7mL)に変更された以外は、同様に行われた。その結果、TEDDAの単量体とTEDDAの二量体(前記[0027]に記載の一般式参照)との混合物が得られた。すなわち、単量体と二量体との混合物(混合割合はエチレンジアミン量によって変化した。)が得られた。この混合物からの二量体の単離は簡単でなかった。実施例5と同様に前記混合物による表面処理が行われた。この表面処理の結果は実施例5の表面処理の結果と同様であった。
【0112】
本発明の表面処理剤は、多くの基板に適用可能であるから、多様性を有することが判る。
基板表面に設けられた化合物αは反応性に富むことから、この反応特性を利用して、各種の分野に応用できる。例えば、化合物αとの反応(吸着)が可能な化合物Xを基板上に設けたい場合でも、これは簡単である。
本発明は様々な分野(例えば、装飾品、回路基板、その他複合化製品)に適用できることが理解される。