特許第5729981号(P5729981)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5729981-ナセル及び機器を備えた集合体 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5729981
(24)【登録日】2015年4月17日
(45)【発行日】2015年6月3日
(54)【発明の名称】ナセル及び機器を備えた集合体
(51)【国際特許分類】
   F03D 11/00 20060101AFI20150514BHJP
   F03D 11/04 20060101ALI20150514BHJP
【FI】
   F03D11/00 Z
   F03D11/04 Z
【請求項の数】6
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2010-261292(P2010-261292)
(22)【出願日】2010年11月24日
(65)【公開番号】特開2011-112052(P2011-112052A)
(43)【公開日】2011年6月9日
【審査請求日】2013年9月26日
(31)【優先権主張番号】09014634.1
(32)【優先日】2009年11月24日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】390039413
【氏名又は名称】シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100061815
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄
(74)【代理人】
【識別番号】100112793
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳大
(74)【代理人】
【識別番号】100128679
【弁理士】
【氏名又は名称】星 公弘
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100156812
【弁理士】
【氏名又は名称】篠 良一
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(72)【発明者】
【氏名】セーレン エーマン リンド
【審査官】 田谷 宗隆
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−527676(JP,A)
【文献】 独国特許発明第102008034747(DE,B3)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03D 11/00
F03D 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナセルと、風車の少なくとも1つの機器と、を備えた集合体において、
前記少なくとも1つの機器は、環境的なパラメータを測定するように構成され、前記ナセルの外部に位置し且つ前記機器がナセルの上方に突出するように前記ナセルの頂部に配置され、
前記機器がロッドと接続されており、
チャネルが前記ナセルの壁部を貫通しており、
前記チャネルが、前記ロッド及び前記ロッドに配置された機器が前記チャネルを通って第1の位置と第2の位置との間を移動させられるように、前記ロッドと協働
前記機器が、据付け及び/又は保守のための第1の位置において前記ナセルの内側に位置決めされ、
前記機器が、機器の作動のための第2の位置において前記ナセルの外側に位置決めされることを特徴とする、ナセルと、風車の少なくとも1つの機器と、を備えた集合体。
【請求項2】
前記チャネルが、前記ロッドの長手方向軸線が鉛直方向であるように、前記ナセルの上側を貫通している、請求項1記載の集合体。
【請求項3】
前記チャネルが、前記ロッドよりも大きな直径を有しており、これにより、前記ロッドが、設けられた機器と一緒にチャネル内を案内されるようになっている、請求項1又は2記載の集合体。
【請求項4】
前記ロッドが、テレスコープ機構を有している、請求項1から3までのいずれか1項記載の集合体。
【請求項5】
前記ロッドが中空であり、電線が中空の前記ロッド内に配置及び案内されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の集合体。
【請求項6】
前記チャネルが、Oリングシールと協働するように使用される一体化されたフランジを有しており、
前記ロッドが、水、空気又は塩分に対する実質的に密閉されたシールを形成すべくOリングと協働するように使用される一体化されたフランジを有している、請求項1記載の集合体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風車のナセルと、風車の少なくとも1つの機器とを備えた集合体に関する。
【背景技術】
【0002】
風車の機器を支持するために機器バーを使用することが知られている。バーはナセルの頂部に配置されており、通常、風向計、風速計、航空障害灯等を有している。
【0003】
機器は、風車の耐用寿命の間にメンテナンス、保守、交換又は修理する必要がある。つまり、作業員はこのためにナセルから出なければならない。この作業は、風車の高さにより危険である。時には、天候条件及び高い風速等により、ナセルから出られないこともある。
【0004】
機器バーは、クレーンを用いて、計画された現場においてナセルの頂部に配置される必要がある。つまり、作業員は、クレーンを案内しかつ機器バーをナセルに固定するために、ナセルに登らなければならない。この作業も危険である。
【0005】
図4は、今日行われるようなこの種の作業の様子を示している。機器INSを支持するバーBはナセルNの頂部に配置されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、据付け及びメンテナンスの間の作業員の安全かつ確実な作業を可能にする、ナセル及び少なくとも1つの機器を備えた改良された集合体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は請求項1の特徴によって達成される。好適な構成は従属請求項の目的である。
【0008】
本発明によれば、集合体は、風車のナセルと少なくとも1つの機器とを含んでいる。
【0009】
機器はロッドに接続されている。好適には、機器はロッドの端部に配置されている。
【0010】
チャネルはナセルの壁部を貫通している。チャネルは、ロッド及びロッドに設けられた機器がチャネルを通って第1の位置と第2の位置との間を移動させられるように、ロッドと協働する。機器は、据付け及び保守のための第1の位置においてナセルの内側に位置決めされるのに対し、機器は、機器の作動のための第2の位置においてナセルの外側に位置決めされる。
【0011】
本発明による組立て作業によれば、機器のメンテナンス作業及び保守作業は、ナセルの内部から極めて容易にかつ危険なく行うことができる。
【0012】
さらに、もはや機器バーの据付けのためにクレーンを使用する必要はない。機器は、必要とされる時にいつでも、クレーンを使用することなく、ナセルの内部から提供される。
【0013】
ここで本発明を図面を参照してより詳細に説明する。図面は様々な例を示しており、発明の範囲を限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明による集合体を示している。
図2図1の集合体の細部を示している。
図3図1及び図2の集合体の細部を示している。
図4】本願の導入部に記載されたナセルの頂部における作業状況を示している。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は本発明による集合体を示している。
【0016】
ナセルNの頂部には多数の機器INSが位置決めされている。機器INSはナセルNの外側に配置されている。機器INSはナセルNの上方へ突出している。
【0017】
機器INSは、環境的なパラメータを測定するために使用されるか、警告のために使用されるか、又はアンテナ等の通信デバイスとして使用されてよい。機器は、風向計、風速計、航空障害灯等を含んでよい。
【0018】
図2は、図1に示された集合体の細部を示している。この図は、ナセルNの内側からナセルNの上側TSNを見た図を示している。
【0019】
機器INSはロッドに取り付けられている。この例では、チューブTBはこのために使用されている。チューブTBはチャネルCH内に配置されている。チャネルCHは例えばナセルNの上側TSNを貫通している。
【0020】
機器は、ロッド又はチューブTBの一体化された部分として構成することもできる。
【0021】
チャネルCHは、チューブTBよりも大きな直径を有しているので、チューブTBは、専用の機器INSと一緒にチャネル内を摺動することができる。
【0022】
つまり、機器をナセルN内へ移動させるたり、機器INSをナセルNから環境中へ送出することができる。
【0023】
図3は、図1及び図2に示された集合体の細部を、ナセルNの内側からの拡大図で示している。
【0024】
チャネルCHはナセルNの壁部を貫通している。チャネルCHは、OリングシールORSと協働するために使用される一体化されたフランジを有している。
【0025】
チューブTBは、チューブTBのほとんどの部分がチャネルCH内に挿入された時にOリングシールORSと協働するために使用される一体化されたフランジをも有している。
【符号の説明】
【0026】
N ナセル、 INS 機器、 TSN 上側、 TB チューブ、 CH チャネル、 ORS Oリングシール
図1
図2
図3
図4