(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態の情報機器について図面を用いて以下説明する。なお、本実施形態については、テレビ放送受信チューナを搭載したパーソナルコンピュータ(PC)に内蔵されるハードディスク等の記憶装置に放送番組を記録する構成を例として説明しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、所謂クラウドコンピューティング技術を利用して、放送局やプロバイダ側に設置されたサーバに記憶された番組をネットワーク通信を介して受信したものを視聴するシステム構成をとるものであってもよい。また、情報機器としては、PCに限定されず、スマートフォンなどの携帯情報端末や地上波デジタル放送に対応した家庭用テレビジョンであってもよい。
【0011】
また、本実施形態においては、上述の通り、自動的に情報機器の記憶装置に記録された放送番組を再生する構成を例として説明しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、DVDやブルーレイディスク等に記録された動画コンテンツや静止画コンテンツを再生する構成を組み合わせたりするものであってもよい。
【0012】
本実施形態の情報機器1の機能ブロックについて
図1を用いて説明する。本実施形態の情報機器1は、送受信部11と、コンテンツ記録部12と、人物特定情報記録部13と、表示部14と、選択部15と、電子番組表記録部16と、再生部17と、制御部18と、I/F19と、内部バス20で構成される。
【0013】
送受信部11は、放送局と接続されるテレビ放送チューナである。送受信部11において、放送局から放送番組コンテンツや、これに付随する番組情報を受信する。付随する番組情報とは、例えば放送波と共に送信される電子番組表(EPG)データ等である。本実施形態において、情報機器1と放送局との接続は、有線又は無線のいずれによるものであってもよい。
【0014】
コンテンツ記録部12は、受信した放送番組コンテンツを記録(録画)する、例えばHDDなどの大容量記録装置である。コンテンツ記録部12の容量が大きいほど、より多くの放送番組コンテンツを記録することができることは言うまでもない。コンテンツ記録部12の詳細については後述する。
【0015】
人物特定情報記録部13は人物特定情報を記録する。人物特定情報とは、文字通り人物を特定する情報であり、例えば、上述した放送番組コンテンツに登場する人物の名前であったり、その人物の属するグループであったり、あるいはその人物の顔写真等が該当する。本実施形態においては、視聴者が、予め人物特定情報記録部13に人物特定情報を登録しておく態様をとるが、これに限定されず、例えば過去に上述した電子番組表データの各番組情報から抽出したものを登録するものであってもよい。
【0016】
表示部14は、上述した放送番組コンテンツを後述する再生部17による再生により情報機器1の表示画面に映し出すことはもちろんであるが、人物の名前を主情報として、この人物が登場(出演)する複数の録画済みの放送番組コンテンツのタイトルを1画面に一覧表示する。一覧表示の詳細については後述する。
【0017】
選択部15は、例えば情報機器1の表示画面に映し出された矢印マークに代表される操作アイコン等により画面上の各種アイコンを選択する選択手段である。視聴者は、この操作アイコンをマウスなどの入力デバイスを操作することにより動かし、所望の放送番組のタイトル表示アイコンの枠内に到達したときにマウスの左クリックを押圧することで所望の放送番組を選択する。本実施形態においては、視聴者により放送番組のタイトル表示アイコンが選択されたとき、後述する再生部17によりその放送番組の再生が開始される。
【0018】
電子番組表記録部16は、送受信部11によって放送番組コンテンツと共に受信した電子番組表データを記録する。電子番組表データには、例えば、各放送番組コンテンツのタイトル、番組内容、出演者、放送時間、放送チャンネル、放送局等の各種情報が含まれている。
【0019】
再生部17は、例えば上述した放送番組コンテンツのタイトル表示アイコンの選択処理を受けて、所定の放送番組コンテンツを再生する。
【0020】
制御部18には、各種プログラムが格納されたROM及び情報機器1を駆動させる際に制御部18が必要とするパラメータ等を一時的に格納するRAMが内蔵される。制御部18は、上記ROMに格納されたプログラムを実行することで、情報機器1を駆動させる。
【0021】
I/F19は、例えば外付けHDDやDVDレコーダなどの記録装置を接続してデータの入出力を行うインターフェースである。また、内部バス20は、情報機器1の上述した各構成部を電気的に接続し、制御部18が他の構成部へアクセスするためや、各構成部間でのデータの移動に使用される。
【0022】
次に、本実施形態のコンテンツ記録部12及び人物特定情報記録部13の詳細について、
図2を用いて説明する。コンテンツ記録部12は、コンテンツ画像記録部121及びコンテンツ情報記録部122で構成される。コンテンツ画像記録部121には放送番組コンテンツが記録される。また、コンテンツ情報記録部122には放送番組コンテンツに付随する番組情報が記録される。
【0023】
また、人物特定情報記録部13は、人名記録部131、グループ記録部132及び顔画像記録部133で構成される。人名記録部131には所定の人物の名前が記録される。また、グループ記録部132には、視聴者の設定により、所定の人物が所属するグループのグループ名など、所定の人物がカテゴライズされる属性情報が記録される。なお、グループ記録部132には、番組のタイトルの一部に冠されるような著名なグループ名の場合は、電子番組表データから抽出したものが記録されるものであってよい。さらに、顔画像記録部133には、所定の人物の顔画像が記録される。
【0024】
次に、本実施形態の情報機器1の表示画面に表示される画面モードの一例について
図3を用いて説明する。本実施形態の画面モード200において、最上欄には、所定の人物を特定する情報(これを主情報とする。)として、顔画像表示201と、人物特定表示202(ここでは『N田敦子』)とが表示される。また、上下に配されたスクロールアイコン203に矢印形状の操作アイコン228を重ねた状態で、視聴者がマウス等をクリックすることにより、最上欄の表示が遷移する。
【0025】
例えば、図の例で言えば、スクロールアイコン203のクリック前には『N田敦子』に付随する情報として、『俳優』、『199X年12月12日生』の情報が表示されているが、スクロールアイコン203のクリックにより、隠れて見えなかった追加の情報が表示される。一方、スクロールアイコン203をクリックすることにより、『N田敦子』から、別の人物を特定する情報に遷移する態様であってもよい。
【0026】
なお、最上欄の右上には編集アイコン204が配され、右端には表示される画面の全表示に対する相対的な表示位置関係を表すスクロールバー205が配されている。相対的な表示位置は図の斜線で表すスクロールメータ2051により判断する。このスクロールメータ2051は、欄に表示される表示内容が増えるほど縦方向の長さが短くなっていく。編集アイコン204に上記操作アイコン228を重ねた状態でマウスをクリックすると、人物を特定する情報を編集する編集画面が別に表示される。編集画面においては、図示を省略するが、例えば、『N田敦子』に付随する別の情報を新たに追加したり、新たな人物の情報を追加したり、『N田敦子』の情報が不要になったときに削除したりできる。
【0027】
また、本実施形態の画面モード200において、画面下2/3を占める下欄には、上記の主情報に関連のあるデータが表示される。ここでは、出演シリーズ211と、番組情報221と、人物の属性を示す人物属性情報231等の各欄がフィルタ表示されている。ここでいうフィルタ表示とは、主情報に関連性のあるデータを属性ごとに分類表示する概念をいう。なお、この欄の上下にもスクロールアイコン212が配され、このスクロールアイコン212の操作により、ここで表示されていない他のフィルタを表示させることができる。さらに、この欄の右端にスクロールバー214が配されているが、上述した最上欄におけるスクロールバー205と同様の態様であるため、説明を省略する。
【0028】
視聴者は、各欄の右端に配された三角形状のフィルタ表示アイコン213、222、232によって各欄の詳細内容を表示状態としたり、非表示状態としたりする。つまり、視聴者は、操作アイコン228を表示させたいフィルタのフィルタ表示アイコンに重ね合わせてマウスをクリックすることにより、非表示状態から表示状態へ遷移させる。このとき、フィルタ表示アイコンは非表示状態のとき逆三角形状であったものが、三角形状に変化する。
【0029】
本実施形態の画面モード200でいえば、出演シリーズ211の欄は非表示状態となっているため、詳細内容は表示されず『出演シリーズ(1/1)』のみが帯表示されており、フィルタ表示アイコン213は逆三角形状である。
【0030】
一方、番組情報221の欄は表示状態となっており、詳細内容として『N田敦子』の出演する『Nるほど・ザ・ハイスクール』の番組表示アイコン224と『季刊NKB』の番組表示アイコン225とが、『出演番組(10/10件)』の帯表示とともに表示され、フィルタ表示アイコン222は三角形状である。
【0031】
なお、『Nるほど・ザ・ハイスクール』の番組表示アイコン224の右上には、この番組が視聴可能であることを示す再生可能表示アイコン226が表示され、『季刊NKB』の番組表示アイコン225の右上には、この番組が録画中であることを示す録画表示アイコン227が表示されている。
【0032】
また、番組情報221の欄には、上記『Nるほど・ザ・ハイスクール』及び『季刊NKB』の2番組のみが表示されているが、残り8件の番組情報については、欄の左右に配されたスクロールアイコン223を上述と同様に操作して左右方向にスクロールさせることにより表示させることができる。ここでは、録画中の『季刊NKB』の番組表示アイコン225が末端表示であるため、欄下に配されたスクロールバー229のスクロールメータ2291が一番右端に表示される。
【0033】
視聴者が、マウスを操作して操作アイコン228を番組表示アイコン224に重ねた状態で、マウスを左クリックにより選択することで『Nるほど・ザ・ハイスクール』の再生が開始される。また、『季刊NKB』については、未だ録画中であるが、上記と同様に選択することで、選択するまでに録画されていた内容を視聴する、所謂『追っかけ再生』をすることもできる。
【0034】
さらに、人物属性情報231の欄は表示状態となっており、詳細内容として『N田敦子』が所属する『NKB37』のグループ表示アイコン234が『グループ(1/1件)』の帯表示とともに表示され、フィルタ表示アイコン232は三角形状である。また、本欄においても左右にスクロールアイコン233が表示されているが、本欄におけるグループデータは『NKB37』のみであるため、スクロールアイコン233を操作しても表示内容は変化せず、スクロールバーは表示されない。なお、仮に『N田敦子』が複数の異なるグループに属している場合は、『NKB37』のグループ表示アイコン234に加えて、異なるグループ名のグループ表示アイコンが表示される。これにより、ユーザーは特定の人物が所属するグループのグループ名を網羅的に把握することができる。なお、人物属性情報231は上記グループに限定されず、例えば人物がタレントであれば所属事務所等であってもよい。
【0035】
なお、本実施形態においては、主情報が上述した人物の名前としての『N田敦子』であるが、これを上述した編集アイコン204により、人物属性情報231としてのグループ名『NKB37』に変更することも可能である。この場合は、『N田敦子』が出演する番組に関わらず、『NKB37』に属する他のメンバーが出演する番組表示が番組情報の欄に表示される。
【0036】
また、上述のように主情報を『N田敦子』から『NKB37』に変更した場合に、『NKB37』に所属する『N田敦子』を含むメンバーの名前を、
図4における他の実施形態に係る画面モード300に示すように一覧表示させてもよい。
図4のについて、上述した
図3の説明に準じて具体的に説明するが、
図3と重複する内容については省略する。
【0037】
図4における他の実施形態に係る画面モード300において、最上欄にはグループ名情報301として『NKB37』が表示される。なお、『NKB37』に付随する情報として『NKB37』のグループ属性を示す『アイドルグループ』及び『NKB37』の結成年度を示す『200X年結成』が表示される。
【0038】
また、
図4における他の実施形態に係る画面モード300において、画面下の約2/3を占める欄には、出演シリーズ311と、番組情報321と、人物情報331等の各欄がフィルタ表示されている。番組情報321については
図3の説明と概ね同様であるが、本実施形態では主情報であるグループ名で特定されるグループが出演する番組の番組表示アイコンが表示される。また、グループが出演する番組の番組情報表示アイコンに加えて、グループに所属するメンバーが出演する番組の番組表示アイコンを表示するようにしてもよい。これにより、グループ名では特定できない番組の番組表示アイコンも表示されるので、ユーザーは関連する番組情報を網羅的に把握することができる。
【0039】
さらに、人物情報331には、『NKB37』に所属するメンバーのメンバー名が『メンバー(10/10件)』の帯表示とともに一覧表示される。ここでは、『NKB37』に所属するメンバーである『N田敦子』のメンバー名情報アイコン334と、『志N田まり子』のメンバー名情報アイコン335と、『渡N部真由』のメンバー名情報アイコン336が表示される。なお、本実施形態において、人物情報331に表示されるメンバー名情報アイコンとして、『NKB37』に所属する全メンバーのメンバー名情報アイコンを一覧表示してもよい。一方、上述した番組情報321の欄に表示された番組表示アイコンで特定される番組に出演するメンバーのメンバー名情報アイコンだけを一覧表示してもよい。『NKB37』に所属するメンバーであっても、番組に出演していないメンバーは表示させないことで、ユーザーは番組に出演するメンバー情報のみを確実に把握することができる。
【0040】
続いて、本実施形態の情報機器1における処理手順について
図5を用いて説明する。まず、『おまかせ録画』等の自動録画機能により、複数の放送番組コンテンツが順次、コンテンツ記録部12に記録される(ステップS1)。例えば、上述の例で言えば、『N田敦子』の出演する『Nるほど・ザ・ハイスクール』と『季刊NKB』を含む放送番組コンテンツが順次記録されていく。
【0041】
次に、人物を特定する情報を人物特定情報記録部13に記録(登録)する。例えば、上述の例で言うと、人物の名前としての『N田敦子』、『N田敦子』の顔画像、及び『NKB37』を記録(登録)する(ステップS2)。
【0042】
次に、制御部18により、記録された放送番組コンテンツに付随するコンテンツ情報としての番組情報と、人物特定情報記録部13に記録された人物特定情報とを照合し、番組情報中に人物特定情報と一致する情報が含まれるか否かを判定する(ステップS3)。例えば、『Nるほど・ザ・ハイスクール』の番組情報中に『N田敦子』の名前があるか否かを判定するのである。上述の番組情報中に人物特定情報と一致する情報が含まれるとき(ステップS3、Yes)、次のステップS4へ進む。
【0043】
次に、表示部14により、人物特定情報とコンテンツ情報としての番組情報に含まれる番組のタイトル名(コンテンツ特定情報)とが関連付けて情報機器1の表示画面に表示される(ステップS4)。つまり、上述した
図3のように表示される。
【0044】
視聴者は、選択部15を介して、コンテンツ特定表示としての番組のタイトル名を表す番組表示アイコンを選択する(ステップS5)。例えば、『Nるほど・ザ・ハイスクール』の番組表示アイコン224を選択する。
【0045】
番組表示アイコン224の選択を受け、再生部17により『Nるほど・ザ・ハイスクール』の再生が開始される(ステップS6)。
【0046】
一方、番組情報中に人物特定情報と一致する情報が含まれないとき(ステップS3、No)、ステップS3の処理を再び繰り返す。
【0047】
上述したように、本実施形態によれば、人物特定情報とコンテンツ特定情報とを関連付けて表示させることができるので、おまかせ録画等で複数の番組が大量に記録されても、視聴者は特定の人物が出演する番組情報を容易に把握することが可能となり、さらに特定の人物が出演する番組をすばやく再生することが可能となる。
【0048】
なお、上述する各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更実施が可能である。例えば、上記機能は、アセンブラ、C言語などのプログラミング言語などで記述されたコンピュータ実行可能なプログラムにより実現することができる。
【0049】
また、上述した本実施形態では、人物特定情報としての人物名やグループ名と一致する情報が含まれる所望の番組情報を表示した態様を説明しているが、本発明はこれに限定されず、例えば記録された放送番組コンテンツについて画像認識処理を施して抽出した特定の人物の顔画像と、人物特定情報として記録された顔写真等を照合して一致した放送番組コンテンツに関する番組情報を表示させることとしてもよい。