特許第5730350号(P5730350)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5730350ケモカイン受容体モジュレーターとしてのピリミジンスルホンアミド誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5730350
(24)【登録日】2015年4月17日
(45)【発行日】2015年6月10日
(54)【発明の名称】ケモカイン受容体モジュレーターとしてのピリミジンスルホンアミド誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 405/14 20060101AFI20150521BHJP
【FI】
   C07D405/14CSP
【請求項の数】1
【全頁数】146
(21)【出願番号】特願2013-120663(P2013-120663)
(22)【出願日】2013年6月7日
(62)【分割の表示】特願2011-13745(P2011-13745)の分割
【原出願日】2005年8月23日
(65)【公開番号】特開2013-177447(P2013-177447A)
(43)【公開日】2013年9月9日
【審査請求日】2013年6月7日
(31)【優先権主張番号】0419235.7
(32)【優先日】2004年8月28日
(33)【優先権主張国】GB
(31)【優先権主張番号】0502544.0
(32)【優先日】2005年2月8日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】391008951
【氏名又は名称】アストラゼネカ・アクチエボラーグ
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
(74)【代理人】
【識別番号】100062144
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100067035
【弁理士】
【氏名又は名称】岩崎 光隆
(74)【代理人】
【識別番号】100156144
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 康
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・ラヌルフ・チェシャー
(72)【発明者】
【氏名】ローナ・ジェーン・コックス
(72)【発明者】
【氏名】プレムジ・メガニ
(72)【発明者】
【氏名】シェリリン・フランシス・プレストン
(72)【発明者】
【氏名】ニール・マイケル・スミス
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・ポール・ストーンハウス
【審査官】 春日 淳一
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2004/011443(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D,A61K,A61P
CAplus,REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド:
【化1】
である化合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ある種のヘテロ環式化合物、それらの製造に使用する方法および中間体、それらを含む医薬組成物および治療におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ケモカインは、喘息およびアレルギー性疾患を含む種々の疾患および障害における免疫および炎症性応答、ならびにリウマチ性関節炎およびアテローム性動脈硬化症のような自己免疫性病理において重要な役割を有する。これらの小さい分泌分子は、保存されたシステインモチーフにより特徴付けられる8−14kDaタンパク質の増え続けているスーパーファミリーである。現在、ケモカインスーパーファミリーは、特徴的構造モチーフを示す3群、C−X−C、C−CおよびC−X3−Cファミリーを含む。C−X−CおよびC−Cファミリーは、構造類似性を有し、システイン残基のNH隣接対の間の1アミノ酸挿入に基づき区別される。C−X3−Cファミリーは、他の2種のファミリーと、システイン残基のNH隣接対の間に3アミノ酸挿入を有することにより区別される。
【0003】
C−X−Cケモカインは、インターロイキン−8(IL−8)および好中球活性化ペプチド2(NAP−2)のような好中球の数個の強力な化学誘引物質および活性化物質を含む。
【0004】
C−Cケモカインは、単球およびリンパ球の強力な化学誘引物質を含むが、好中球のものは含まない。例は、ヒト単球走化性タンパク質1−3(MCP−1、MCP−2およびMCP−3)、RANTES(Regulated on Activation, Normal T Expressed and Secreted)、エオタキシンおよびマクロファージ炎症性タンパク質1αおよび1β(MIP−1αおよびMIP−1β)を含む。
【0005】
C−X3−Cケモカイン(フラクタルカインとしても既知)は中枢神経系(CNS)におけるミクログリアならびに単球、T細胞、NK細胞および肥満細胞の強力な化学誘引物質および活性化物質である。
【0006】
ケモカインの作用が、Gタンパク質共役受容体のサブファミリーにより介在されることが試験により証明されており、その中で、とりわけCCR1、CCR2、CCR2A、CCR2B、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、CCR8、CCR9、CCR10およびCCR11(C−Cファミリーに関して);CXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4およびCXCR5(C−X−Cファミリーに関して)およびC−X3−Cファミリーに関してCX3CR1と呼ばれる受容体である。これらの受容体は、これらの受容体を調節する薬剤が、上記のような障害および疾患の処置に有用であり得るため、薬剤開発の良い標的である。
【0007】
我々のPCT特許出願WO2004/011443において、ケモカイン受容体のモジュレーターとして使用するためのアミノ置換ピリミジンスルホンアミドを記載している。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、式(1):
【化1】
〔式中、
1はC3-7カルボシクリル、C1-8アルキル、C2-6アルケニルおよびC2-6アルキニルから選択される基であり;ここで、該基は所望により、フルオロ、ニトリル、−OR4、−NR56、−CONR56、−COOR7、−NR8COR9、−SR10、−SO210、−SO2NR56、−NR8SO29、フェニルまたはヘテロアリールから独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよく;ここで、フェニルおよびヘテロアリールは、所望により、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR4、−NR56、−CONR56、−COOR7、−NR8COR9、−SR10、−SO210、−SO2NR56、−NR8SO29、C1-6アルキルおよびトリフルオロメチルから独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよく;
Xは−CH2−、結合、酸素、硫黄、スルホキシド、またはスルホンであり;
2は、所望により、フルオロ、−OR4、−NR56、−CONR56、−COOR7、−NR8COR9、−SR10、−SO210、−SO2NR56、−NR8SO29から独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよいC3-7カルボシクリルであるか;
またはR2は所望によりO、S、−NR8から選択される1個、2個または3個の原子を含んでいてよい3−8員環であり、そして該環は、所望により、C1-3アルキル、フルオロ、−OR4、−NR56、−CONR56、−COOR7、−NR8COR9、−SR10、−SO210、−SO2NR56、−NR8SO29から独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよいか;
またはR2はフェニルまたはヘテロアリールであり、その各々は、所望により、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR4、−NR56、−CONR56、−NR8COR9、−SO2NR56、−NR8SO29、C1-6アルキルおよびトリフルオロメチルから独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよいか;
またはR2はC1-8アルキル、C2-6アルケニルまたはC2-6アルキニルから選択される基であり、ここで、該基はヒドロキシ、アミノ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6アルキル)アミノ、N−(C1-6アルキル)−N−(フェニル)アミノ、N−C1-6アルキルカルバモイル、N,N−ジ(C1-6アルキル)カルバモイル、N−(C1-6アルキル)−N−(フェニル)カルバモイル、カルボキシ、フェノキシカルボニル、−NR8COR9、−SO210、−SO2NR56、−NR8SO29および−CONR56から独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されており;
3はトリフルオロメチルまたは基−NR56であるか、
【0009】
またはR3はフェニル、ナフチル、単環式または二環式ヘテロアリールであり、ここで、ヘテロ環は部分的にまたは完全に飽和されていてよく、そして1個以上の環炭素原子はカルボニル基を形成してよく、そして、各フェニルまたはヘテロアリール基は、所望により、ハロ、シアノ、ニトロ、フェニル、ヘテロアリール、−OR4、−NR56、−CONR56、−COR7-、−COR20、−COOR7、−NR8COR9、−SR10、−SO210、−SO2NR56、−NR8SO29、トリフルオロメチルまたはC1-6アルキル[所望により、さらにハロ、シアノ、ニトロ、−OR20、−COOR20、−COR20、−NR1819、−CONR1819、−NR18COR19、−SO220、−SO2NR1819、NR18SO219、フェニルまたは単環式または二環式ヘテロアリールから独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよく、ここで、ヘテロ環は部分的にまたは完全に飽和されていてよく;そして、各フェニルまたはヘテロアリール基は、所望により、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR20、−NR56、−CONR56、−COR7、−COOR7、−NR8COR9、−SR10、−SO210、−SO2NR56、−NR8SO29、ヘテロアリール、C1-6アルキル(所望により、さらにハロ、シアノ、ニトロ、−OR20、−COOR20、−COR20、−NR1819、−CONR1819、−NR18COR19、−SO220、−SO2NR1819、NR18SO219から独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよい)から独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよい]から独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよいか;
またはR3はC3-7カルボシクリル、C1-8アルキル、C2-6アルケニルおよびC2-6アルキニルから選択される基であり、ここで、該基は所望により、ハロ、−OR4、−NR56、−CONR56、−COR7,−COOR7、−NR8COR9、−SR10、−SO210、−SO2NR56、−NR8SO29、フェニルまたは単環式または二環式ヘテロアリールから独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよく、ここで、ヘテロ環は部分的にまたは完全に飽和されていてよく;そして、各フェニルまたは単環式または二環式ヘテロアリール基は、所望により、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR4、−NR56、−CONR56、−COR7、−COOR7、−NR8COR9、−SR10、−SO210、−SO2NR56、−NR8SO29、C1-6アルキル、またはトリフルオロメチルから独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよく;
4は水素またはC1-6アルキルおよびフェニルから選択される基であり、ここで、該基は所望により、ハロ、フェニル、−OR11および−NR1213から独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく;
5およびR6は、独立して水素またはC1-6アルキルおよびフェニルおよび単環式または二環式ヘテロアリールから選択される基であり、ここで、ヘテロ環は部分的にまたは完全に飽和されていてよく;ここで、該基は所望により、ハロ、フェニル、−OR14、−NR1516、−COOR14、−CONR1516、−NR15COR16、−SO210、−SO2NR1516およびNR15SO216から独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよいか;
または
5およびR6は、それらが結合している窒素原子と一体となって、所望により酸素、−SO(n)−(式中、n=0、1または2)および窒素原子から選択されるさらなるヘテロ原子を含んでよい、4〜7員飽和ヘテロ環式環系を形成し、ここで、該環は所望により、フェニル、ヘテロアリール、−OR14、−COR20、−COOR14、−NR1516、−CONR1516、−NR15COR16、−SO210、−SO2NR1516、NR15SO216またはC16アルキル(所望により、さらにから独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されているハロ、−NR1516および−OR17またはシアノ、ニトロ、−OR20、−COOR20、−COR20、−NR1819、−CONR1819、−NR18COR19、−SO220、−SO2NR1819、およびNR18SO219基)から独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよく;
【0010】
10は水素またはC1-6アルキルまたはフェニルから選択される基であり、ここで、該基は所望により、ハロ、フェニル、−OR17および−NR1516から独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよく;そして、R7、R8、R9、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17の各々は、独立して水素、C1-6アルキルまたはフェニルであり;
18、R19、およびR20は水素またはC1-6アルキルまたはヘテロアリール(ここで、ヘテロ環は部分的にまたは完全に飽和されていてよい)またはフェニルから選択される基であり、ここで、該基は所望により、ハロ、ニトロ、−CN、−OR4、−NR89、−CONR89、−COR7、−COOR7、−NR8COR9、−SR10、−SO210、−SO2NR89、−NR8SO29、C1-6アルキルまたはヘテロアリールから独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよい。〕
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルを提供する。
【0011】
ある種の式(1)の化合物は、立体異性形態で存在できる。本発明は、式(1)の化合物の全ての幾何および光学異性体ならびにラセミ体を含むその混合物を包含すると理解されるべきである。
【0012】
光学活性形態の合成は、当分野で既知の有機化学の標準技術により、例えば、光学活性の出発物質から合成して、または、ラセミ形態の分割により、行うことができる。同様に、上記活性は、後記の標準実験技術を使用して、評価できる。
【0013】
本発明の範囲内で、式(1)の化合物またはその塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルは、互変異性の現象を示し得て、本明細書に記載の式は、可能性のある互変体形態の1個しか示し得ないことは、理解されよう。本発明は、全ての互変体形態およびその混合物を含み、式の図内で使用されている何らかの1個の互変体形態にのみ限定されるものではないことは理解されよう。本明細書中の式の図は、可能性のある互変体形態の1個しか示し得ず、本明細書は、ここでちょうど図式的に示すことが可能であった形ではない、化合物の全ての可能性のある互変体形態を含むことは理解すべきである。
【0014】
ある種の式(1)の化合物およびその塩は、溶媒和し、ならびに溶媒和していない形態、例えば、水和した形態で存在できることも理解されるべきである。本発明は、全てのこのような溶媒和された形態を含むことは理解すべきである。
【0015】
本発明は、前記で定義の式(1)の化合物ならびにその塩に関する。医薬組成物中で使用される塩は薬学的に許容される塩であるが、他の塩は、式(1)の化合物およびその薬学的に許容される塩の製造に有用であり得る。本発明の薬学的に許容される塩は、例えば、酸付加塩を作るのに十分に塩基性である式(1)の化合物のそのような塩である。このような酸付加塩は、例えば、ハロゲン化水素(とりわけ塩酸塩または臭化水素酸であり、その中で塩酸が特に好ましい)または硫酸またはリン酸、またはトリフルオロ酢酸、クエン酸またはマレイン酸とのような、薬学的に許容されるアニオンを供給する無機または有機酸との塩を含む。適当な塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、アルキルスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩またはp−トルエンスルホン酸塩を含む。本発明の薬学的に許容される塩はまた、例えば、塩基付加塩を作るのに十分に酸性である式(1)の化合物のそのような塩である。そのような塩は、薬学的に許容されるカチオンを供給する無機または有機塩基と形成され得る。このような無機または有機塩基との塩は、例えばリチウム、ナトリウムまたはカリウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウムまたはマグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩または有機アミン塩、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、モルホリンまたはトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミンとの塩を含む。他の塩基付加塩は、アルミニウム、亜鉛、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、エチルジアミン、メグルミン、トロメタミンまたはプロカインを含む。
【0016】
本発明は、さらに、式(1)の化合物のインビボで加水分解可能なエステルに関する。カルボキシまたはヒドロキシ基を含む式(1)の化合物のインビボで加水分解可能なエステルは、例えば人または動物体内で開裂され、親酸またはアルコールを産生する薬学的に許容されるエステルである。このようなエステルは、試験下の化合物を、例えば、試験動物に静脈内投与し、続いて動物の体液を試験することにより同定できる。
【0017】
カルボキシについての適当な薬学的に許容されるエステルは、C1-6アルコキシメチルエステル、例えばメトキシメチル、C1-6アルカノイルオキシメチルエステル、例えばピバロイルオキシメチル、フタリジルエステル、C3-8シクロアルコキシカルボニルオキシC1-6アルキルエステル、例えば1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル;1,3−ジオキソレン−2−オニルメチルエステル、例えば5−メチル−1,3−ジオキソレン−2−オニルメチル;およびC1-6アルコキシカルボニルオキシエチルエステル、例えば1−メトキシカルボニルオキシエチルを含み、本発明の化合物内の任意のカルボキシ基で形成され得る。
【0018】
ヒドロキシについての適当な薬学的に許容されるエステルは、リン酸エステル(ホスホロアミジン環状エステルを含む)のような無機エステルおよびα−アシルオキシアルキルエーテルおよび、エステルのインビボ加水分解の結果として親ヒドロキシ基(複数もある)分解される関連化合物を含む。α−アシルオキシアルキルエーテルの例は、アセトキシメトキシおよび2,2−ジメチルプロピオニルオキシメトキシを含む。ヒドロキシについての、インビボで加水分解可能なエステル形成基は、C110アルカノイル、例えばアセチル;ベンゾイル;フェニルアセチル;置換ベンゾイルおよびフェニルアセチル、C110アルコキシカルボニル(炭酸アルキルエステルとなる)、例えばエトキシカルボニル;ジ−(C14)アルキルカルバモイルおよびN−(ジ−(C14)アルキルアミノエチル)−N−(C14)アルキルカルバモイル(カルバメートとなる);ジ−(C14)アルキルアミノアセチルおよびカルボキシアセチルを含む。フェニルアセチルおよびベンゾイル上の環置換基の例は、アミノメチル、(C1-4)アルキルアミノメチルおよびジ−((C14)アルキル)アミノメチル、および環窒素原子からメチレン架橋基を介してベンゾイル環の3位または4位に結合しているモルホリノまたはピペラジノを含む。他の興味深いインビボ加水分解可能エステルは、例えば、RAC(O)O(C1-6)アルキル−CO−(式中、RAは例えば、ベンジルオキシ−(C14)アルキル、またはフェニルである)を含む。このようなエステル中のフェニル基上の適当な置換基は、例えば、4−(C14)ピペラジノ−(C14)アルキル、ピペラジノ−(C14)アルキルおよびモルホリノ−(C14)アルキルを含む。
【0019】
本明細書中、用語“アルキル”は、直鎖および分枝鎖アルキル基両方を含む。しかしながら、“プロピル”のような個々のアルキル基の言及は、直鎖形のみに特異的であり、t−ブチルのような個々の分枝鎖アルキル基の言及は、該分枝鎖形のみに特異的である。例えば、“C1-3アルキル”はメチル、エチル、プロピルおよびイソプロピルを含み、“C1-6アルキル”の例は、“C1-3アルキル”の例と、さらにt−ブチル、ペンチル、2,3−ジメチルプロピル、3−メチルブチルおよびヘキシルを含む。“C1-8アルキル”の例は、“C1-6アルキル”の例と、さらにヘプチル、2,3−ジメチルペンチル、1−プロピルブチルおよびオクチルを含む。同様の慣習が、他の用語にも適用され、例えば“C2-6アルケニル”はビニル、アリル、1−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチルブト−1−エニル、1−ペンテニルおよび4−ヘキセニルを含み、“C2-6アルキニル”の例は、エチニル、1−プロピニル、3−ブチニル、2−ペンチニルおよび1−メチルペント−2−イニルを含む。
【0020】
“C3-7カルボシクリル”は飽和、3個から7個の炭素環原子を含む部分的飽和または不飽和、単環式環であり、ここで、−CH2−基は、所望により−C(O)−で置換されていてよい。“カルボシクリル”の適当な例は、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、4−オキソシクロヘキシ−1−イルおよび3−オキソシクロヘプト−5−エン−1−イルを含む。
用語“ハロ”はフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味する。
【0021】
“C1-6アルコキシ”の例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、1−エチルプロポキシおよびヘキシルオキシを含む。“C1-6アルキルアミノ”の例は、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルアミノおよび2−メチルプロピルアミノを含む。“ジ(C1-6アルキル)アミノ”の例は、ジメチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、ジエチルアミノ、N−プロピル−N−3−メチルブチルアミノを含む。“N−(C1-6アルキル)−N−(フェニル)アミノ”の例は、N−メチル−N−フェニルアミノ、N−プロピル−N−フェニルアミノおよびN−(2−メチルブチル)−N−フェニルアミノ。“N−(C1-6アルキル)カルバモイル”の例は、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイルおよびN−(2−エチルブチルカルバモイルを含む。“N−(C1-6アルキル)−N−(フェニル)カルバモイル”の例は、N−メチル−N−フェニルカルバモイル、N−ブチル−N−フェニルカルバモイルおよびN−(3−メチルペンチル)−N−(フェニル)カルバモイルを含む。“N,N−ジ(C1-6アルキル)カルバモイル”の例は、N,N−ジメチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイルおよびN−プロピル−N−(2−メチルブチル)カルバモイルを含む。“C1-6アルキルチオ”の例は、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオおよび2−メチルブチルチオを含む。
【0022】
“ヘテロアリール”は、5個から10個の環原子を含み、その中の1個、2個、3個または4個の環原子が窒素、硫黄または酸素から選択される、単環式または二環式アリール環である。ヘテロアリールの例は、ピロリル、フラニル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサジアゾリル、オキサジアゾリル、イソチアジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ピリジノイル、ピリミジノイル(pyrimidindionyl)、ベンゾフラニル、ベンゾチエノ、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、インダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、4H−クロメン−4−オニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびナフチリジニルを含む。簡便には、ヘテロアリールはイミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、フラニル、チエニル、イソオキサゾリル、またはインダゾリルから選択される。完全に飽和されたヘテロ環式環は、オキセタニル、アゼチジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、イソキサゾリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピペラジノニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオモルホリニル−1−オキシド、チオモルホリニル−1,1−ジオキシド、オキサジナノニル、キヌクリジニル、ホモピペリジニルおよびホモピペラジニル、9−メチル−3,9−ジアザビシクロ[4.2.1]ノナニルおよびテトラヒドロピリジニルのような例を含む。
【0023】
“所望によりO、SおよびNR8から選択される1個、2個または3個の原子を含んでいてよい3−8員環”の例は、オキセタニル、アゼチジニル、ベンゾジアゾリル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、イソキサゾリジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピペラジノニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオモルホリニル−1−オキシド、チオモルホリニル−1,1−ジオキシド、オキサジナノニル、キヌクリジニル、ホモピペリジニルおよびホモピペラジニルテトラヒドロジオキサニルを含む。“4〜7員飽和ヘテロ環式環系”の例は、アゼチジニル、ピロリジニル、イソキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピペラジノニル、ホモピペラジニル、チオモルホリニル、チオモルホリニル−1−オキシド、チオモルホリニル−1,1−ジオキシド、オキサジナノニル、キヌクリジニルおよびモルホリニルを含む。
【0024】
所望により存在する置換基が“1個、2個または3個”の基から選択されるとき、この定義が、特定の基の1個から選択された全ての置換基を含むか、または該置換基が特定の基の2個以上から選択された置換基を含むことは理解すべきである。同様の慣習が“1個または2個”の基から選択される置換基にも適用される。
【0025】
1、R2、R3、およびXの簡便な意味は下記の通りである:
1がC1-8アルキルであり、ここで、該基は所望により、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ、メチルおよびトリフルオロメチルから独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよいフェニルで置換されている。
Xが−CH2−、結合、酸素、硫黄、スルホキシド、またはスルホンである。
2がC1-8アルキルであり、ここで、該基は所望により、C1-6アルコキシ、ヒドロキシおよびフルオロから独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよいか;または
2が、所望によりO、S、−NR8から選択される1個、2個または3個のヘテロ原子5−6員環であり、該環は、所望により、−OR4で置換されていてよい。
3がC3-7カルボシクリル、C1-8アルキル、−NR56、フェニル、単環式または二環式ヘテロアリールであり、ここで、ヘテロ環は部分的にまたは完全に飽和されていてよく、そして1個以上の環炭素原子はカルボニル基を形成してよく、そして、各フェニルまたはヘテロアリール基は、所望により、シアノ、ヘテロアリール、−OR4、−NR56、−CONR56、−COR7-、−COR20、−NR8COR9、−SO210、−SO2NR56、C1-6アルキル[所望により、さらに−OR20、−COR20、−NR1819、−CONR1819、フェニルまたは単環式または二環式ヘテロアリールから独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよく、ここで、ヘテロ環は部分的にまたは完全に飽和されていてよく;そして、各フェニルまたはヘテロアリール基は、所望により、ニトロ、−OR20、−NR56、−NR8COR9、ヘテロアリール、C1-6アルキル(所望により、さらにシアノ、−OR20から独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよい)から独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよい]から独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよい。
【0026】
4−R17の簡便な定義は、下記の通りである:
4が水素またはC1-6アルキルである。
5およびR6がC1-6アルキルから選択される基であるが、またはR5およびR6が、それらが結合している窒素原子と一体となって、所望により、酸素および窒素原子から選択されるさらなるヘテロ原子を含んでよい4〜7員飽和ヘテロ環式環を形成する。
7、R8、R9、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17が独立して水素、C1-6アルキルまたはフェニルである。
【0027】
18−R20の簡便な意味は下記の通りである:
18、R19およびR20が水素、フェニル、ヘテロアリール、またはC1-6アルキル(所望により、さらにNR89で置換されていてよい)である。
【0028】
1、R2、R3、およびXの好ましい意味は、下記の通りである:
1がC1-3アルキル(例えば−CH2−、−(CH2)2−、−(CH2)3−、−CH2(CH3)−または−CH2(CH3)CH2−)であり、ここで、該基は所望により、フルオロおよびクロロから独立して選択される1個、2個または3個の置換基で置換されていてよいフェニルで置換されている。ベンジルが特に好ましい。
Xが−CH2−、結合、酸素、または硫黄である。酸素が特に好ましい。
2がC1-8アルキル、例えばC1-4アルキルであり、ここで、該基は所望により、C1-3アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、シクロプロピルオキシまたはイソプロピルオキシ)、ヒドロキシおよびフルオロから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてよく、ヒドロキシが特に好ましい;または
2が所望によりOまたは−NR8から選択されるヘテロ原子を含む5員環であり、ここで、該基は−OR4で置換されていてよい。
3がC1-3アルキル(例えばメチル、エチル、イソプロピルまたはシクロプロピル)または−NR56(例えばアゼチジニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル)またはフェニルまたは単環式または二環式ヘテロアリール基(例えば1−メチルイミダゾリルまたは1,2−ジメチルイミダゾリル)である。
【0029】
4−R17の好ましい意味は、下記の通りである:
4が水素、またはC1-3アルキル(例えばメチル、エチル、シクロプロピルまたはイソプロピル)である。
5およびR6がC1-2アルキル(例えばメチルおよびエチル)から選択される基であるか、またはR5およびR6が、それらが結合している窒素原子と一体となって、4〜6員飽和ヘテロ環式環(例えばアゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル)を形成するか、または所望により、酸素(例えばモルホリニル)または窒素(例えばピペラジニル)から選択されるさらなるヘテロ原子を含んでよい。
7、R8、R9、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17が独立して水素、またはC1-2アルキル(例えばメチルまたはエチル)である。
【0030】
18−R20の好ましい意味は、下記の通りである:
18、R19およびR20が水素またはC1-6アルキル(所望により、さらにNR89で置換されていてよい)である。
【0031】
このような意味は、適当であるときに、定義、前記または後記で定義の請求の範囲または態様のいずれかと組み合わせて使用できる。
【0032】
特定の本発明の化合物は下記を含む:
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
R,S)
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[3,4−ジヒドロキシブチル]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド;および
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)プロピル]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)アゼチジン−1−スルホンアミド:および
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1S,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)アゼチジン−1−スルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]オキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−2−チアゾールスルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−4−ピリジンスルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−ピペラジンスルホンアミドN−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1,6−ジヒドロ−1−メチル−6−オキソ−3−ピリジンスルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミドN−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−メタンスルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−4−モルホリンスルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−ピロリジンスルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−シクロプロパンスルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]ピペラジン−1−スルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−{[(1R,2R)−2,3−ジヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ}−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【0033】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[[(1R,2R)−2,3−ジヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ]−4−ピリミジニル]−メタンスルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−{[(1R,2S)−2,3−ジヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ}−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−{[(1R,2S)−2,3−ジヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ}−4−ピリミジニル]−1−ピペラジンスルホンアミド
5−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]ピリミジン−4−イル}フラン−2−スルホンアミド。
【0034】
上記の化合物およびそれらの薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルの各々は、個々に取って、本発明の特定の局面である。
【0035】
本発明は、さらに、上記で定義の式(1)の化合物の製造法を提供し、それは:
(a)式(2a):
【化2】
〔式中、R1、R2およびXは、式(1)で定義の通りであり、そしてLはハロゲンのような脱離基である。〕
の化合物を、スルホンアミド(R3SO2NH2)(式中、R3は、式(1)で定義の通りである)で処理することを含み、
そしてその後所望により下記(i)、(ii)、(iii)、(iv)、または(v)を任意の順番で行う:
i)任意の保護基を除去し;
ii)式(1)の化合物を別の式(1)の化合物に変換し
iii)塩を形成させ
iv)プロドラッグを形成させ
v)インビボで加水分解可能なエステルを形成させる。
【0036】
1、R2およびXが式(1)で定義の通りである式(2a)の化合物と、R3が式(1)で定義の通りであるスルホンアミド(R3SO2NH2)との反応は、適当な塩基、溶媒および触媒存在下、熱またはマイクロ波により加熱して行うことができる。適当な塩基の例は、金属炭素塩、例えば、セシウム、カリウム、リチウムまたはナトリウムからのものを含む。最も好ましくは炭酸セシウムを使用する。適当な溶媒は、トルエンおよびエーテル、例えばアニソール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、グライムおよびジグライムを含む。好ましくは1,4−ジオキサンを使用する。本反応の温度は、10℃から120℃の間、好ましくは100℃で行うことができる。適当な触媒の例は、適当なリガンド、例えば(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス[ジフェニル−ホスフィン(Xantphos)、または2−ジシクロヘキシル−ホスフィノ−2'−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニルまたは2−ジシクロヘキシル−ホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル,1,1'−ビフェニル(XPHOS)(いずれも0.01−0.5mol当量で)存在下の、適当なパラジウム(0)源、例えばパラジウムトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)、またはテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(Pd(Ph3)4)(いずれも0.01−0.5mol当量で)である。好ましくは、触媒組合せは、100℃で、塩基としての炭酸セシウムと共に、1,4−ジオキサン中0.01−0.5mol当量のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)と2−ジシクロヘキシル−ホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル,1,1'−ビフェニル(Xphos)である;
【0037】
または(b)式(2b):
【化3】
〔式中、
1およびR3は、式(1)で定義の通りであり、Lは、ハロゲンのような脱離基であり、PGは便利な保護基または水素である。〕
の化合物を、Xが酸素または硫黄であるとき、各々アルコールHOR2またはチオールHSR2(式中、R2は、式(1)で定義の通りである)で、適当な塩基および溶媒の存在下処理し、
そしてその後所望により下記(i)、(ii)、(iii)、(iv)、または(v)を任意の順番で行う:
i)任意の保護基を除去し;
ii)式(1)の化合物を別の式(1)の化合物に変換し
iii)塩を形成させ
iv)プロドラッグを形成させ
v)インビボで加水分解可能なエステルを形成させる。
【0038】
適当な塩基は、アルカリ金属水素化物、例えばNaまたはK、または金属アルコキシド、例えばLi、NaまたはK−tert−ブトキシド、アルカリ金属ヘキサメチルジシラジド、例えばLi、NaまたはK−ヘキサメチルジシラジド、または金属炭酸塩、例えばNa、K、Csを含む。適当な溶媒は、N,N−ジメチルアミド、1−メチル−2−ピロリジノン、トルエンおよびエーテル、例えばアニソール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、グライムおよびジグライムを含む。
【0039】
また、R1およびR3が式(1)で定義の通りであり、Lがハロゲンのような脱離基であり、PGが簡便な保護基または水素であり、Xが−CH2−または結合である式(1)の化合物は、R2が式(1)で定義の通りである式(2b)の化合物から、適当なパラジウム触媒、リガンド、塩、塩基および溶媒存在下、熱またはマイクロ波加熱しながら、適当の保護されたアルケンでの“Heckカップリング”タイプ反応条件下の処理(Synlett, 2003, no 8 pp1133-1136)または適当に保護されたボロン酸またはエステルでの“鈴木カップリング”タイプ反応条件での処理(JACS, 1999, no 121, pp9550-9561, JACS 2001, no 123, pp10099-10100)により製造できる。
【0040】
“Heck”タイプカップリングについて、適当なパラジウム触媒、塩、塩基および溶媒の例は、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)、またはパラジウムジアセテート(Pd(OAc)2)を含み;添加塩は塩化カリウム、塩化テトラ−n−ブチルアンモニウムを含み;そして塩基はトリ−n−ブチルアミンまたはジ−イソプロピルエチルアミンを含み;そして溶媒はN,N−ジメチルホルムアミドまたはN−メチル−ピロリジン−2−オンを含む。
【0041】
“鈴木”タイプカップリングについて、適当なパラジウム触媒、リガンド、塩、塩基および溶媒の例は、溶媒であるテトラヒドロフランまたは1,4−ジオキサン中のパラジウムジアセテートと;リガンドであるトリ−シクロヘキシルホスフィン、または2,2'−ビス−ジシクロヘキシル−ホスフィノ−1,1'−ビフェニルまたはジ−t−ブチル−ホスフィノ−1,1'−ビフェニルまたはトリ−t−ブチルホスフィンと;塩であるリン酸カリウム(K3PO4)またはフッ化カリウムである。
【0042】
1、およびR2が式(1)で定義の通りであり、そしてXが酸素または硫黄である式(2a)の化合物は、R1が式(1)で定義の通りであり、そしてLがハロゲンのような脱離基である式(3)の化合物から、R2が式(1)で定義の通りであるアルコールHOR2またはチオールHSR2での、適当な塩基および溶媒存在下の処理により製造できる。
【化4】
【0043】
適当な塩基の例は、アルカリ金属水素化物、例えばNaまたはK、または金属アルコキシド、例えばLi、NaまたはK−tert−ブトキシド、アルカリ金属ヘキサメチルジシラジド、例えばLi、NaまたはK−ヘキサメチルジシラジド、または金属炭酸塩、例えばNa、K、Csを含む。適当な溶媒は、N,N−ジメチルアミド、1−メチル−2−ピロリジノン、エーテル、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、グライムおよびジグライムを含む。好ましくは、環境温度から還流温度でのテトラヒドロフラン中の水素化ナトリウムを用いる。
【0044】
また、R1およびR2が式(1)で定義の通りであり、そしてXが−CH2−または結合である式(2a)の化合物は、R1が式(1)で定義の通りであり、そしてLがハロゲンのような脱離基である式(3)の化合物から、適当なパラジウム触媒、リガンド、塩、塩基および溶媒存在下、熱またはマイクロ波加熱しながら、適当の保護されたアルケンでの“Heckカップリング”タイプ反応条件下の処理(Synlett, 2003, no 8 pp1133-1136)または適当に保護されたボロン酸またはエステルでの“鈴木カップリング”タイプ反応条件での処理件(JACS, 1999, no 121, pp9550-9561, JACS 2001, no 123, pp10099-10100)により製造できる。
【0045】
“Heck”タイプカップリングについて、適当なパラジウム触媒、塩、塩基および溶媒の例は、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)、またはパラジウムジアセテート(Pd(OAc)2)を含み;添加塩は塩化カリウム、塩化テトラ−n−ブチルアンモニウムを含み;そして塩基はトリ−n−ブチルアミンまたはジ−イソプロピルエチルアミンを含み;そして溶媒はN,N−ジメチルホルムアミドまたはN−メチル−ピロリジン−2−オンを含む。好ましくは、95℃で、溶媒であるN,N−ジメチルホルムアミド中のパラジウムジアセテートと塩である塩化テトラ−n−ブチルアンモニウムと塩基であるトリ−n−ブチルアミンを用いる。
【0046】
“鈴木”タイプカップリングについて、適当なパラジウム触媒、リガンド、塩、塩基および溶媒の例は、溶媒であるテトラヒドロフランまたは1,4−ジオキサン中の、パラジウムジアセテートと;リガンドであるトリ−シクロヘキシルホスフィン、または2,2'ビス−ジシクロヘキシル−ホスフィノ−1,1'−ビフェニルまたはジ−t−ブチル−ホスフィノ−1,1'−ビフェニルまたはトリ−t−ブチルホスフィンと;塩であるリン酸カリウム(K3PO4)またはフッ化カリウムである。好ましくは、還流温度で、溶媒であるテトラヒドロフラン中、パラジウムジアセテートと、リガンドである2,2'ビス−ジシクロヘキシル−ホスフィノ−1,1'−ビフェニルと、塩であるリン酸カリウム(K3PO4)を用いる。
【0047】
1およびR3が式(1)で定義の通りであり、Lがハロゲンのような脱離基であり、そしてPGが適当な保護基またはハロゲンである式(2b)の化合物は、適当な塩基、溶媒および触媒存在下、熱またはマイクロ波により加熱しながら、R1が式(1)で定義の通りであり、そしてLがハロゲンのような脱離基である式(3)の化合物と、R3が式(1)で定義の通りであり、そしてPGが適当な保護基または水素であるスルホンアミド(R3SO2NHPG)の反応により製造でき、
そしてその後所望により(i)または(ii)を任意の順番で行う:
i)何らかの保護基の添加;
ii)式(2b)の化合物の別の式(2b)の化合物への変換。
【0048】
適当な塩基の例は、アルカリ金属水素化物、例えばNaまたはK、または金属アルコキシド、例えばLi、NaまたはK−tert−ブトキシド、アルカリ金属ヘキサメチルジシラジド、例えばLi、NaまたはK−ヘキサメチルジシラジド、または金属炭酸塩、例えばNa、K、Csを含む。適当な溶媒は、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、グライムおよびジグライムを含む。反応の温度は、10℃から120℃の間で行い得る。適当な触媒の例は、適当なリガンド、例えば(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス[ジフェニル−ホスフィン(Xantphos)、または2−ジシクロヘキシル−ホスフィノ−2'−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニルまたは2−ジシクロヘキシル−ホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル,1,1'−ビフェニル(XPHOS)存在下の、適当なパラジウム(0)源、例えばテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(Pd(Ph3)4)またはトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba)3)である。
【0049】
1が式(1)で定義の通りであり、そしてLがハロゲンである式(3)の化合物は、R1が式(1)で定義の通りであり、そしてLがOHである式(3)の化合物から、ハロゲン化剤、例えばオキシ塩化リンとの反応により製造できる。本反応は、N,N−ジメチルアニリン存在下、還流温度で行い得る。
【0050】
1が式(1)で定義の通りであり、そしてLがOHである式(3)の化合物は、式(4):
【化5】
〔式中、LはOHである。〕
の化合物から、アルキルハライド(R1A)(式中、R1は、式(1)で定義の通りであり、そしてAはハロゲンである)との、適当な塩基および溶媒存在下での反応により製造できる。
【0051】
適当な塩基の例は、アルカリ金属水酸化物、例えばLi、Na、またはK、または金属炭酸塩、例えばLi、Na、KまたはCs、または金属酢酸塩、例えばLi、Na、KまたはCs、または金属アルコキシド、例えばLi、Na、K−tert−ブトキシドを含む。適当な溶媒は水、N,N−ジメチルアミド、1−メチル−2−ピロリジノン、エーテル、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、グライムおよびジグライムおよびアルコール、例えばメタノール、エタノールおよびtert−ブタノールまたはアセトニトリルを含む。好ましくは40℃の温度での、アセトニトリルおよび水中の酢酸ナトリウムを使用する。
【0052】
式(4)の化合物は、市販されているか、文献から既知であるか、または既知の技術を使用して容易に製造できる。
【0053】
式(1)の化合物またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、またはインビボで加水分解可能なエステルの製造について上記に外接した各方法において、記載の簡便なまたは適当な材料もしくは反応条件は、独立したそして異なる本発明の局面を示す。
【0054】
当業者には、本発明の方法において、ヒドロキシルまたはアミノ基のような、出発試薬または中間体化合物に存在するある種の官能基を、保護基で保護する必要があるかもしれないことが明白である。故に、式(1)の化合物の製造法は、適当な段階で、1個以上の保護基の脱離を含み得る。官能基の保護および脱保護は、‘Protective Groups in Organic Chemistry', edited by J. W. F. McOmie, Plenum Press(1973), および‘Protective Groups in Organic Synthesis', 2nd edition, T. W. Greene & P. G. M. Wuts, Wiley-Interscience(1991)に十分に記載されている。
【0055】
簡便な脱離基の例は、“Organic Chemistry” by Jonathan Clayden et al, published by Oxford University Press(3rd Edn 2005)のような標準化学教本に提供される。それらはハロゲン、メシレートおよびトシレート基を含む。ハロゲン、例えば塩素が好ましい脱離基である。
【0056】
式(1)の化合物は他の式(1)の化合物から、式(2b)の化合物は他の式(2b)の化合物から化学修飾により製造できる。化学修飾の例は、標準アルキル化、アリール化、ヘテロアリール化、アシル化、スルホニル化、リン酸化、芳香族ハロゲン化およびカップリング反応を含む。これらの反応は、新規置換基を付加するために、または既存の置換基を修飾するために使用できる。あるいは、式(1)および式(2b)の化合物における既存の置換基は、各々他の式(1)および式(2b)の化合物を産生するために、例えば、酸化、還元、除去、加水分解または他の開裂反応により修飾し得る。
【0057】
式(2a)
【化6】
〔式中、R1、R2およびXは、式(1)で定義の通りであり、そしてLがハロゲンのような脱離基である。ただし、R1がベンジルであり、Xが酸素であり、R2がメチルであるならば、Lは塩素ではなく、またはR1がベンジルであり、Xが結合であり、R2がプロピルであるならば、Lは塩素ではない。〕
の化合物は、さらなる本発明の局面を示す。
【0058】
上記式(1)の化合物は、その薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルに、上記の通り変換できる。塩は好ましくは塩基付加塩である。
【0059】
式(1)の化合物は、医薬として、特にケモカイン受容体(とりわけCXCR2)活性のモジュレーターとしての活性を有し、そして、ケモカインの過剰なまたは脱制御された産生により悪化するまたは引き起こされるヒトおよび非ヒト動物における状態/疾患の(治療的または予防的)処置に使用できる。このような状態/疾患の例は、(各々独立して)下記を含む:
【0060】
(1)呼吸管 − 慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含む閉塞性気道疾患;喘息、例えば気管支、アレルギー性、内因性、外因性および塵埃喘息、特に慢性または難治性喘息(例えば遅発性喘息および気道過剰応答);気管支炎;乾酪性鼻炎、肥厚性鼻炎、化膿性鼻炎、乾燥性鼻炎および薬物性鼻炎を含む、急性、アレルギー性、萎縮性鼻炎および慢性鼻炎;クループ性、線維素性および偽膜性鼻炎および腺病性鼻炎を含む、膜性鼻炎;神経性鼻炎(枯草熱)および血管運動神経性鼻炎を含む季節性鼻炎;サルコイドーシス、農夫肺および関連疾患、類繊維肺(fibroid lung)および特発性間質性肺炎;
【0061】
(2)骨および関節 − リウマチ性関節炎、血清反応陰性脊椎関節症(強直性脊椎炎、乾癬性関節炎およびライター病を含む)、ベーチェット病、シェーグレン症候群および全身性硬化症;
(3)皮膚 − 乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎および他の湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、水疱性天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、皮膚脈管炎(angiodermas)、脈管炎、紅斑、皮膚好酸球増加症、ブドウ膜炎、円形脱毛症および春季結膜炎;
(4)胃腸管 − セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎、分類不能腸炎、顕微鏡的大腸炎、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、非炎症性下痢、腸から離れた部位に発現する食物関連アレルギー、例えば、偏頭痛、鼻炎および湿疹;
【0062】
(5)中枢および末梢神経系 − 神経変性疾患および認知症疾患、例えばアルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症および他の運動神経疾患、クロイツフェルト−ヤコブ病および他のプリオン疾患、HIV脳症(AIDS性認知症合併症)、ハンチントン病、前頭側頭骨性認知症、レヴィー小体認知症および血管性認知症;多発神経障害、例えばギラン−バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経根筋障害、多巣性運動神経障害、神経叢障害;CNS脱髄、例えば多発性硬化症、急性播種性/出血性脳脊髄炎、および亜急性硬化性全脳炎;神経筋疾患、例えば重症筋無力症およびランバート−イートン症候群;脊髄疾患、例えば熱帯性痙攣不全対麻痺、およびスティッフマン症候群:新生物随伴症候群、例えば小脳変性および脳脊髄炎;CNS外傷;偏頭痛;および卒中;
【0063】
(6)その他の組織および全身性疾患 − アテローム性動脈硬化症、後天性免疫不全症候群(AIDS)、エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、I型糖尿病、ネフローゼ症候群、好酸球性筋膜炎、高IgE症候群、らい腫性らい、および特発性血小板減少性紫斑;手術後癒着、および敗血症;
【0064】
(7)同種移植片拒絶反応 − 例えば腎臓、心臓、肝臓、肺、骨髄、皮膚および角膜移植後の、急性および慢性のもの;および慢性移植片対宿主病;
(8)癌 − とりわけ非小細胞性肺癌(NSCLC)、悪性黒色腫、前立腺癌および扁平上皮肉腫、および腫瘍転移、非黒色腫皮膚癌および化学予防転移;
【0065】
(9)疾患 − 血管形成が上昇したCXCR2ケモカインレベルと関与するもの(例えばNSCLC、糖尿病性網膜症);
(10)嚢胞性線維症;
(11)火傷および慢性皮膚潰瘍;
(12)生殖器疾患 − 例えば排卵、月経および着床の障害、早産、子宮内膜症;
(13)再灌流傷害 − 心臓、脳、末梢四肢および他の臓器におけるもの、アテローム性動脈硬化症の阻害。
【0066】
故に、本発明は、治療において使用するための、前記で定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルを提供する。
【0067】
好ましくは本発明の化合物を、ケモカイン受容体がCXCケモカイン受容体サブファミリーに属する、より好ましくは標的ケモカイン受容体がCXCR2受容体である、疾患の処置に使用する。
【0068】
本発明の化合物で処置できる特定の状態は、癌、血管形成が上昇したCXCR2ケモカインレベルと関連する疾患、および炎症性疾患、例えば喘息、アレルギー性鼻炎、COPD、リウマチ性関節炎、乾癬、炎症性腸疾患、骨関節症または骨粗鬆症である。
【0069】
さらなる本発明の局面として、式(1)の化合物は、CX3CR1受容体のアンタゴニストとしての有用性を有し得る。このような化合物は、中枢および末梢神経系内の障害の処置およびミクログリアの活性化および/または白血球浸潤を特徴とする他の状態(例えば卒中/虚血および頭部外傷)の処置に特に有用であることが期待される。特に、本化合物は、ヒトを含む哺乳動物の神経変性障害または脱髄疾患の処置における使用が、指示される。より特に、本化合物は、多発性硬化症の処置に置ける使用が指示される。本化合物はまた疼痛、リウマチ性関節炎、骨関節症、卒中、アテローム性動脈硬化症および肺動脈高血圧の処置における使用が指示される。
【0070】
本発明の化合物はまた、ケモカイン受容体がCCRケモカイン受容体サブファミリーに属する、より好ましくは標的ケモカイン受容体がCCR2b受容体である、疾患の処置に使用する。
【0071】
さらなる局面において、本発明は、医薬として使用するための、前記で定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルを提供する。
【0072】
さらに別の局面において、本発明は、ケモカイン受容体活性の調節が有益であるヒト疾患または状態の処置用医薬として使用するための、前記で定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルの使用を提供する。
【0073】
さらに別の局面において、本発明は、喘息、アレルギー性鼻炎、癌、COPD、リウマチ性関節炎、乾癬、炎症性腸疾患、骨関節症または骨粗鬆症の処置用医薬として使用するための、ここに定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルの使用を提供する。
【0074】
さらに別の局面において、本発明は、治療において使用するための医薬の製造における前記で定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルの使用を提供する。
【0075】
さらに別の局面において、本発明は、ケモカイン受容体活性の調節が有益であるヒト疾患または状態の処置用医薬の製造における、前記で定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルの使用を提供する。
【0076】
さらに別の局面において、本発明は、喘息、アレルギー性鼻炎、癌、COPD、リウマチ性関節炎、乾癬、炎症性腸疾患、骨関節症または骨粗鬆症の処置用医薬の製造において使用するための、前記で定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルの使用を提供する。
【0077】
本明細書の文脈内で、反対の具体的指示がない限り、用語“治療”はまた“予防”を含む。用語“治療的”および“治療的に”はそれに従って解釈される。
【0078】
本発明はまた、ケモカインがケモカイン(とりわけCXCR2)受容体に結合するケモカイン介在疾患の処置法であり、患者に治療的有効量の前記で定義の式(1)の化合物、または薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルを投与することを含む、方法を提供する。
【0079】
本発明はまた炎症性疾患、とりわけ喘息、アレルギー性鼻炎、COPD、リウマチ性関節炎、乾癬、炎症性腸疾患、骨関節症または骨粗鬆症の、該疾患に罹患している、またはリスクがある患者における処置法であり、患者に治療的有効量の前記で定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルを投与することを含む、方法を提供する。
【0080】
上記の治療的使用について、投与する投与量は、もちろん、用いる化合物、投与形態、望む処置および適応される障害に依存して変化する。
【0081】
式(1)の化合物およびその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルは、それら自体でも使用できるが、一般には式(1)の化合物/塩/溶媒和物/エステル(活性成分)が薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体と混合されている医薬組成物の形で投与される。投与形態に依存して、本医薬組成物は、好ましくは0.05から99%w(重量%)、より好ましくは0.05から80%w、さらにより好ましくは0.10から70%w、およびなおより好ましくは0.10から50%wの活性成分を含み、全重量%は全組成物に基づく。
【0082】
本発明はまた、前記で定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルを、薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体と共に含む、医薬組成物も提供する。
【0083】
本発明は、さらに、前記で定義の式(1)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルと、薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体を混合することを含む、本発明の医薬組成物の製造法を提供する。本医薬組成物は、溶液、懸濁液、ヘプタフルオロアルカンエアゾールおよび乾燥粉末製剤の形で、局所的に(例えば肺および/または気道または皮膚に);または全身に、例えば、錠剤、カプセル、シロップ、粉末または顆粒の形の経口投与で、または溶液または懸濁液の形の非経腸投与で、または皮下投与でまたは坐薬の形の直腸投与でまたは経皮的に投与できる。好ましくは本発明の化合物は経口投与する。
【0084】
治療的医薬としてのそれらの使用に加えて、式(1)の化合物およびそれらの薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステルはまた、新規治療剤の研究の一部として、実験動物、例えばネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラットおよびマウスにおけるケモカイン調節活性の効果を評価するためのインビトロおよびインビボ試験系の開発および標準化における薬理学的ツールとして有用である。
【0085】
本発明は、さらに式(1)の化合物またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物またはインビボで加水分解可能なエステル、または式(1)の化合物を含む医薬組成物もしくは製剤を、喘息、アレルギー性鼻炎、癌、COPD、リウマチ性関節炎、乾癬、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、骨関節症または骨粗鬆症のいずれか一つを処置するための治療および/または薬剤と同時にまたは連続的に投与する、組合せ治療に関する。
【0086】
特に、炎症性疾患、リウマチ性関節炎、乾癬、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、COPD、喘息およびアレルギー性鼻炎の処置のために、本発明の化合物を、TNF−α阻害剤例えば抗TNFモノクローナル抗体(例えばRemicade、CDP−870およびD.sub2.E.sub7.)およびTNF受容体免疫グロブリン分子(例えばEnbrel.reg.)、非選択的COX−1/COX−2阻害剤(例えばピロキシカム、ジクロフェナク、プロピオン酸、例えばナプロキセン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェンおよびイブプロフェン、フェナメート、例えばメフェナム酸、インドメタシン、スリンダク、アパゾン、ピラゾロン、例えばフェニルブタゾン、サリチレート、例えばアスピリン)、COX−2阻害剤(例えばメロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブおよびエトリコキシブ)、低用量メトトレキサート、レフノミド;シクレソニド;ヒドロキシクロロキン、d−ペニシラミン、オーラノフィンまたは非経腸もしくは経口金と組合せ得る。症性腸疾患および過敏性腸障害のために、さらに簡便な薬剤は、スルファサラジンおよび5−ASA、局所および全身ステロイド、免疫調節剤および免疫抑制剤、抗生物質、プロバイオティクスおよび抗インテグリンを含む。
【0087】
本発明は、本発明の化合物と、ロイコトリエン生合成阻害剤、5−リポキシゲナーゼ(5−LO)阻害剤または5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)アンタゴニスト、例えばジロートン;ABT−761;フェンレウトン;テポキサリン;Abbott−79175;Abbott−85761;N−(5−置換)−チオフェン−2−アルキルスルホンアミド;2,6−ジ−tert−ブチルフェノールヒドラゾン;メトキシテトラヒドロピラン、例えばZeneca ZD−2138;化合物SB−210661;ピリジニル置換2−シアノナフタレン化合物、例えばL−739,010;2−シアノキノリン化合物、例えばL−746,530;インドールおよびキノリン化合物、例えばMK−591、MK−886、およびBAY×1005との組合せ剤に関する。
【0088】
本発明は、さらに、本発明の化合物と、L−651,392のようなフェノチアジン−3−オンから選択されるロイコトリエンLTB.sub4.、LTC.sub4.、LTD.sub4.、およびLTE.sub4に対する受容体アンタゴニスト;アミジノ化合物、例えばCGS−25019c;ベンゾキサルアミン、例えばオンタゾラスト;ベンゼンカルボキシミドアミド、例えばBIIL284/260;およびザフィルカスト、アブルカスト(ablukast)、モンテルカスト、プランルカスト、ベルルカスト(verlukast)(MK−679)、RG−12525、Ro−245913、イラルカスト(CGP45715A)、およびBAY×7195の組合せ剤に関する。
【0089】
本発明は、またさらに本発明の化合物と、アイソフォームPDE4D阻害剤を含む、PDE4の阻害剤を含む、組合せ剤に関する。
【0090】
本発明は、またさらに本発明の化合物と、抗ヒスタミンH.sub1.受容体アンタゴニスト、例えばセチリジン、ロラタジン、デスロラタジン、フェキソフェナジン、アステミゾール、アゼラスチン、およびクロロフェニラミンを含む、組合せ剤に関する。
【0091】
本発明は、またさらに本発明の化合物と、胃保護H.sub2.受容体アンタゴニストを含む、組合せ剤に関する。
【0092】
本発明は、またさらに本発明の化合物と、α.sub1.−およびα.sub2.−アドレナリン受容体アゴニスト血管収縮交感神経刺激剤、例えばプロピルヘキセドリン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、シュードエフェドリン、ナファゾリンヒドロクロライド、オキシメタゾリンヒドロクロライド、テトラヒドロゾリンヒドロクロライド、キシロメタゾリンヒドロクロライド、およびエチルノルエピネフリンヒドロクロライドを含む、組合せ剤に関する。
【0093】
本発明は、またさらに本発明の化合物と、抗コリン剤、例えばイプラトロピウムブロマイド;チオトロピウムブロマイド;オキシトロピウムブロマイド;ピレンゼピン;およびテレンゼピンを含む、組合せ剤に関する。
【0094】
本発明は、またさらに本発明の化合物と、β.sub1.ないしβ.sub4.−アドレナリン受容体アゴニスト、例えばメタプロテレノール、イソプロテレノール、イソプレナリン、アルブテロール、サルブタモール、フォルモテロール、サルメテロール、テルブタリン、オルシプレナリン、ビトルテロールメシレート、およびピルブテロール;またはテオフィリンおよびアミノフィリンを含むメチルキサンタニン;ナトリウムクロモグリケート;またはムスカリン受容体(M1、M2、およびM3)アンタゴニストを含む、組合せ剤に関する。
【0095】
本発明は、またさらに本発明の化合物と、インシュリン様増殖因子タイプI(IGF−1)摸倣物を含む、組合せ剤に関する。
【0096】
本発明は、またさらに本発明の化合物と、全身性副作用を減少させた吸入グルココルチコイド、例えばプレドニゾン、プレドニゾロン、フルニソリド、トリアムシノロンアセトニド、ベクロメタゾンジプロピオネート、ブデソニド、フルチカゾンプロピオネート、およびモメタゾンフロエートを含む、組合せ剤に関する。
【0097】
本発明は、またさらに本発明の化合物と、マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMPs)、すなわち、ストロメライシン、コラゲナーゼ、およびゼラチナーゼ、ならびにアグレカナーゼ;とりわけコラゲナーゼ−1(MMP−1)、コラゲナーゼ−2(MMP−8)、コラゲナーゼ−3(MMP−13)、ストロメライシン−1(MMP−3)、ストロメライシン−2(MMP−10)、およびストロメライシン−3(MMP−11)およびMMP−12の阻害剤を含む、組合せ剤に関する。
【0098】
本発明は、またさらに本発明の化合物と、ケモカイン受容体機能、例えばCCR1、CCR2、CCR2A、CCR2B、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、CCR8、CCR9、CCR10およびCCR11(C−Cファミリーについて);CXCR1、CXCR3、CXCR4およびCXCR5(C−X−Cファミリーについて)およびC−X3−CファミリーについてCX3CR1の他の調節化合物を含む、組合せ剤に関する。
【0099】
本発明は、またさらに本発明の化合物と、抗ウイルス剤、例えばViracept、AZT、アシクロビルおよびファムシクロビル、および抗敗血症化合物、例えばValantを含む、組合せ剤に関する。
【0100】
本発明は、またさらに本発明の化合物と、心血管治療剤、例えばカルシウムチャネルブロッカー、脂質低下剤、例えばスタチン、フィブラート、β−ブロッカー、Ace阻害剤、アンギオテンシン−2受容体アンタゴニストおよび血小板凝集阻害剤を含む、組合せ剤に関する。
【0101】
本発明は、またさらに本発明の化合物と、CNS剤、例えば抗鬱剤(例えばセルトラリン)、抗パーキンソン剤(例えばデプレニル、L−dopa、Requip、Mirapex、MAOB阻害剤、例えばセレギリン(selegine)およびラサギリン、comP阻害剤、例えばTasmar、A−2阻害剤、ドーパミン再取り込み阻害剤、NMDAアンタゴニスト、ニコチンアゴニスト、ドーパミンアゴニストおよび神経型酸化窒素合成酵素の阻害剤)、および抗アルツハイマー剤、例えばドネペジル、タクリン、COX−2阻害剤、プロペントフィリンまたはメトリホネート(metryfonate)を含む、組合せ剤に関する。
【0102】
本発明は、またさらに本発明の化合物と、(i)トリプターゼ阻害剤;(ii)血小板活性化因子(PAF)アンタゴニスト;(iii)インターロイキン変換酵素(ICE)阻害剤;(iv)IMPDH阻害剤;(v)VLA−4アンタゴニストを含む接着分子阻害剤;(vi)カテプシンs;(vii)MAPキナーゼ阻害剤;(viii)グルコース−6ホスファターゼデヒドロゲナーゼ阻害剤;(ix)カイニン−B.sub1.−およびB.sub2.−受容体アンタゴニスト;(x)抗痛風剤、例えば、コルヒチン;(xi)キサンチンオキシダーゼ阻害剤、例えば、アロプリノール;(xii)尿酸排泄促進剤、例えば、プロベネシド、スルフィンピラゾン、およびベンゾブロマロン;(xiii)成長ホルモン分泌促進物剤;(xiv)トランスフォーミング増殖因子(TGFβ);(xv)血小板由来増殖因子(PDGF);(xvi)線維芽細胞増殖因子、例えば、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF);(xvii)顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF);(xviii)カプサイシンクリーム;(xix)NKP−608C;SB−233412(talnetant);およびD−4418から成る群から選択されるタキキニンNK.sub1.およびNK.sub3.受容体アンタゴニスト;(xx)UT−77およびZD−0892から成る群から選択されるエラスターゼ阻害剤;(xxi)TNF□変換酵素阻害剤(TACE);(xxii)誘導型酸化窒素合成酵素阻害剤(iNOS)または(xxiii)TH2細胞上に発現される化学誘引物質受容体相同分子(CRTH2アンタゴニスト)。
【0103】
本発明の化合物はまた、骨粗鬆症剤、例えばラロキシフェン(roloxifene)、ドロロキシフェン、ラソフォキシフェンまたはフォサマックス(fosomax)および免疫抑制剤、例えばFK−506、ラパマイシン、シクロスポリン、アザチオプリン、およびメトトレキサートと組み合わせても使用できる。
【0104】
本発明の化合物は、骨関節症の処置のための既存の治療剤と組み合わせても使用できる。組合せで使用すべき適当な薬剤は、標準の非ステロイド性抗炎症剤(以後NSAID)、例えばピロキシカム、ジクロフェナク、プロピオン酸、例えばナプロキセン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェンおよびイブプロフェン、フェナメート、例えばメフェナム酸、インドメタシン、スリンダク、アパゾン、ピラゾロン、例えばフェニルブタゾン、サリチレート、例えばアスピリン、COX−2阻害剤、例えばセレコキシブ、バルデコキシブ、ロフェコキシブおよびエトリコキシブ、鎮痛剤および関節内治療、例えばコルチコステロイドおよびヒアルロン酸、例えばヒアルガンおよびシンビクス(synvisc)およびP2X7受容体アンタゴニストを含む。
【0105】
本発明の化合物はまた、癌の処置のための既存の治療剤と組み合わせても使用できる。組合せで使用すべき適当な薬剤は:
(i)内科的腫瘍学において使用されているとおりの、抗増殖/抗新生物剤およびそれらの組合せ、例えばアルキル化剤(例えばシスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、窒素マスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファンおよびニトロソウレア);代謝拮抗剤(例えば抗葉酸剤、例えば5−フルオロウラシルおよびテガフールのようなフルオロピリミジン、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシウレア、ゲムシタビンおよびパクリタキセル(タキソール(登録商標));抗腫瘍抗生物質(例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシンおよびミトラマイシンのようなアントラサイクリン);有糸分裂阻害剤(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシンおよびビノレルビンのようなビンカアルカロイドならびにタキソールおよびタキソテールのようなタキソイド);およびトポイソメラーゼ阻害剤(例えばエトポシドおよびテニポシド、アムサクリン、トポテカンおよびカンプトテシンのようなエピポドフィロトキシン);
【0106】
(ii)細胞増殖抑制剤、例えば抗エストロゲン(例えばタモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェンおよびヨードキシフェン(iodoxyfene))、エストロゲン受容体下方制御剤(例えばフルベストラント)、抗アンドロゲン(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミドおよびシプロテロンアセテート)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、ロイプロレリンおよびブセレリン)、プロゲストゲン(例えばメゲストロールアセテート)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール(vorazole)およびエキセメスタン)および5α−レダクターゼ阻害剤、例えばフィナステリド;
【0107】
(iii)癌細胞侵襲を阻害する薬剤(例えばマリマスタットおよびウロキナーゼプラスミノーゲン活性化物質受容体機能阻害剤のようなメタロプロテイナーゼ阻害剤);
(iv)増殖因子機能阻害剤、例えば増殖因子抗体、増殖因子受容体抗体(例えば抗erbb2抗体トラスツマブ[HerceptinTM]および抗erbb1抗体セツキシマブ[C225])、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤およびセリン/スレオニンキナーゼ阻害剤を含む、このような阻害剤、例えば上皮細胞増殖因子ファミリー阻害剤(例えばEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、例えば−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、AZD1839)、−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI−774)および6−アクリルアミド−−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(CI1033))、例えば血小板由来増殖因子ファミリー阻害剤および例えば肝細胞増殖因子ファミリー阻害剤;
【0108】
(v)抗血管新生剤、例えば血管内皮細胞増殖因子を阻害するもの、(例えば抗血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ[AvastinTM]、国際特許出願WO97/22596、WO97/30035、WO97/32856およびWO98/13354)に記載のもののような化合物および他の機構により働く化合物(例えばリノマイド(linomide)、インテグリンαvβ3機能およびアンジオスタチンの阻害剤);
【0109】
(vi)血管傷害因子、例えばコンブレタスタチンA4ならびに国際特許出願WO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434およびWO02/08213に記載の化合物;
(vii)アンチセンス治療、例えば上記の標的に対するもの、例えばISIS2503、抗rasアンチセンス;
【0110】
(viii)例えば異常遺伝子、例えば異常p53または異常BRCA1またはBRCA2を置換するためのアプローチ、GDEPT(遺伝子特異的酵素プロドラッグ治療(gene-directed enzyme pro-drug therapy))アプローチ、例えばシトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌ニトロレダクターゼ酵素を使用するもの、および化学療法または放射線療法に対する患者の耐容性を増加させるためのアプローチ、例えば多剤耐性遺伝子治療を含む、遺伝子治療アプローチ;および
【0111】
(ix)例えば患者腫瘍細胞の免疫原性を増加させるためのエキソビボおよびインビボアプローチ、例えばインターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子のようなサイトカインでのトランスフェクション、T細胞アネルギーを減少させるためのアプローチ、サイトカインでトランスフェクトした樹状細胞のようなトランスフェクトした免疫細胞を使用したアプローチ、サイトカインでトランスフェクトした腫瘍細胞系を使用したアプローチおよび抗イディオタイプ抗体を使用したアプローチを含む、免疫療法アプローチ。
【0112】
薬理学的データ
リガンド結合アッセイ
[125I]IL−8(ヒト、組み換え)を、Amersham, U.K.から購入し、2,000Ci/mmolの特異的活性であった。全ての他の試薬は、分析グレードであった。高レベルのhrCXCR2をHEK293細胞(ヒト胚腎臓293細胞ECACC No. 85120602)中で発現させた(Lee et al. (1992)J. Biol. Chem. 267, pp16283-16291)。hrCXCR2 cDNAを増幅し、ヒト好中球mRNAからクローン化した。本DNAをPCRScript(Stratagene)にクローン化し、クローンをDNAを使用して同定した。本コード配列を真核細胞発現ベクターRcCMV(Invitrogen)中にサブクローン化した。プラスミドDNAを、Quiagen Megaprep 2500を使用して調製し、HEK293細胞にLipofectamine試薬(Gibco BRL)を使用してトランスフェクトした。最も発現するクローンの細胞を、0.2%(w/v)エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)含有リン酸緩衝化食塩水中に回収し、遠心分離した(200g、5分)。本細胞ペレットを氷冷均質化緩衝液[10mM HEPES(pH7.4)、1mM ジチオスレイトール、1mM EDTAおよび一団のプロテアーゼ阻害剤(1mM フェニルメチルスルホニルフルオリド、2μg/ml ダイズトリプシン阻害剤、3mM ベンズアミジン、0.5μg/ml ロイペプチンおよび100μg/ml バシトラシン)]に再懸濁し、細胞を10分放置して膨張させた。本細胞調製物を、手持ち式のガラス臼/PTFE杵ホモゲナイザーを使用して破壊し、細胞膜を遠心分離(45分、100,000g、4℃)により回収した。本膜調製物を、タイロード塩溶液(137mM NaCl、2.7mM KCl、0.4mM NaH2PO4)、0.1%(w/v)ゼラチンおよび10%(v/v)グリセロール添加均質化緩衝液中、−70℃で貯蔵した。
【0113】
全アッセイを96ウェルMultiScreen 0.45μm 濾過プレート(Millipore, U.K.)上で行った。各アッセイは、アッセイ緩衝液[10mM HEPES(pH7.4)、1.8mM CaCl2、1mM MgCl2、0.125mg/ml バシトラシンおよび0.1%(w/v)ゼラチン添加タイロード塩溶液]中に〜50pM[125I]IL−8および膜(〜200,000細胞に相当)を含んだ。加えて、実施例の式(I)の化合物をDMSOに予め溶解し、1%(v/v)DMSOの最終濃度に到達するように添加した。本アッセイを膜添加により開始し、1.5時間、室温の後、本膜を、Millipore MultiScreen真空マニホルドを使用して濾過し、アッセイ緩衝液(バシトラシンなし)で2回洗浄した。支持プレートをMultiScreenプレート・アッセンブリから除き、フィルターを室温で乾燥させ、打ち抜き、その後Cobra γ−カウンターで計測した。
【0114】
実施例1−156の式(I)の化合物は、5.0より大きい(>)pIC50値を有することが判明した。
【0115】
細胞内カルシウム流動アッセイ
ヒト好中球を、先に記載の通り(Baly et al. (1997)Methods in Enzymology 287 pp70-72)、EDTA処理末梢血から貯蔵緩衝液[5.7mM グルコースおよび10mM HEPES(pH7.4)添加タイロード塩溶液(137mM NaCl、2.7mM KCl、0.4mM NaH2PO4)]中に調製した。
【0116】
ケモカインGROα(ヒト、組み換え)はR&D Systems(Abingdon, U.K.)から購入した。全ての他の試薬は、分析グレードであった。細胞内遊離カルシウムの変化を、蛍光測定で、好中球にカルシウム感受性蛍光色素、fluo−3を先に記載の通り負荷することにより測定した(Merritt et al. (1990)Biochem. J. 269, pp513-519)。細胞を1時間、37℃で5μM fluo−3AMエステルを含む負荷緩衝液(0.1%(w/v)ゼラチン含有貯蔵緩衝液)中で負荷し、負荷緩衝液で洗浄し、次いで5.7mM グルコース、0.1%(w/v)ウシ血清アルブミン(BSA)、1.8mM CaCl2および1mM MgCl2添加タイロード塩溶液で洗浄した。本細胞を黒色壁、透明底、96ウェルマイクロプレート(Costar, Boston, U.S.A.)にピペット輸送し、遠心分離(200g、5分、室温)した。
【0117】
実施例の式(I)の化合物を、DMSOに予め溶解し、0.1%(v/v)DMSOの最終濃度まで添加した。アッセイをA50濃度のGRO□添加により開始させ、fluo−3蛍光(λEx=490nmおよびλEm=520nm)の一過性の増加をFLIPR(Fluorometric Imaging Plate Reader, Molecular Devices, Sunnyvale, U.S.A.)を使用してモニターした。
【0118】
実施例の式(I)の化合物を試験し、ヒト好中球におけるCXCR2受容体のアンタゴニストであることが判明した。
【0119】
本発明をここで下記非限定的実施例により説明し、その中で、特記されない限り、下記のことが適用される:
(i)核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、記載されているとき、Varian Unity Inova 300または400MHz分光計で測定した。1H NMRデータを主要診断的プロトンのデルタ値の形で引用し、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対する100万分の1(ppm)として示す。
【0120】
(ii)質量分析(MS)スペクトルは、Finnigan Mat SSQ7000またはMicromass Platform分光計で測定した。
【0121】
(iii)実施例および方法の表題および副題化合物は、Advanced Chemical Development Inc, CanadaのACD/Nameプログラム(version 4.55)を使用して命名した。
【0122】
(iv)順相カラムクロマトグラフィーおよび順相HPLCは、シリカカラムを使用して行った。逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)精製は、Waters Micromass LCZとWaters 600ポンプコントローラー、Waters 2487検出器およびGilson FC024フラクションコレクターまたはWaters Delta Prep 4000またはGilson Auto Purification Systemで、Symmetry, NovaPakまたはEx-Terra逆相シリカカラムを使用して行った。
【0123】
(v)下記略語を使用する:
【表1】
【実施例】
【0124】
実施例1
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化7】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)オキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド(工程(iv)の生成物)(220mg)のメタノール(5ml)/水(0.1ml)懸濁液を、ピリジニウムp−トルエンスルホネート(20mg)を添加し、混合物を環境温度で1.5時間、次いで還流温度で20時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、水に懸濁し、酢酸エチルで抽出した(2回)。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで塩化メチレンおよびメタノール98:2混合物を溶離剤として使用して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:120mg
MS:APCI(+ve)463、[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 2.13(quintet, 2H), 3.57(m, 4H), 3.89(t, 4), 4.44(s, 2H), 4.78(t, 2H), 5.13(quintet, 1H), 6.15(s, 1H), 7.17(dq, 1H), 7.36(dq, 1H), 7.45(dt, 1H), 11.11(bs, 1H)。
【0125】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4,6−ジオール
2−メルカプトピリミジン−4,6−ジオール(55.6g)の水(735ml)中のスラリーに、酢酸ナトリウム(47.4g)を、20分にわたり完全な溶液を形成させるために撹拌しながら添加した。2,3−ジフルオロ臭化ベンジル(80g)のアセトニトリル(73.5ml)溶液を、次いで15分にわたり滴下し、得られた混合物を40℃で撹拌しながら18時間加熱した。環境温度に冷却後、得られた沈殿を次いで濾過し、H2O(1L)で洗浄し、その後真空で100℃で乾燥させて、副題化合物をクリーム色固体として得た。
収量:101.5g。
1H NMR:δ (DMSO)7.74(1H, s), 7.39-7.32(2H, m), 7.21-7.15(1H, m), 4.48(2H, s)。
【0126】
ii)4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン
、工程(i)の副題生成物(101.5g)と塩化ベンジルトリエチル塩化アンモニウム(8.6g)の1,2−ジメトキシエタン(550ml)中の混合物に、オキシ塩化リン(70ml)を添加し、混合物を85℃で5時間加熱した。反応物を冷却し、溶媒および過剰のオキシ塩化リンを真空で除去し、その後酢酸エチルと氷水に分配した。層を分離し、分離し、乾燥させた(MgSO4)有機物を真空で濃縮し、薄褐色油状物として粗生成物を得て、それは放置により固化した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(4%EtOAc/イソヘキサン)で精製し、副題化合物を白色固体として得た。収量:90g。
1H NMR:δ (DMSO)7.74(1H, s), 7.39-7.32(2H, m), 7.21-7.15(1H, m)4.48(2H, s)。
【0127】
iii)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)オキシ]−ピリミジン
2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−オール(484mg)の無水テトラヒドロフラン(10ml)溶液に、0℃で60%水素化ナトリウム(110mg)を添加し、混合物を還流温度に25分加熱した。環境温度に冷却後、4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(工程(ii)の生成物)(75mg)を添加し、反応物を還流温度でさらに90分加熱した。反応混合物を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカカラムクロマトグラフィーでイソヘキサンおよび酢酸エチルの95:5から90:10混合物を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を白色固体として得た。収量:350mg
MS:APCI(+ve)451[M+H+]
【0128】
iv)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)オキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
アゼチジン−1−スルホンアミド(420mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(71mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(37mg)、炭酸セシウム(380mg)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)オキシ]−ピリミジン(350mg)の無水ジオキサン(8ml)中の混合物を、100℃、300Wのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、10分冷却した。反応混合物を塩化メチレンで希釈し、arbocelを通して濾過し、濾液を蒸発させた。残渣をシリカカラムクロマトグラフィーでイソヘキサンおよび酢酸エチルの80:20から70:30混合物を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を白色固体として得た。
収量:220mg。
MS:APCI(+ve)551[M+H+]
【0129】
実施例2
(R,S)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[3,4−ジヒドロキシブチル]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
【化8】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[2−(2,2−ジメチル[1,3]ジオキソラン−4−イル)−エチル]−ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド(工程(iii)の生成物)(43mg)およびピリジニウムパラ−トルエンスルホネート(43mg)の、メタノール(1ml)および1滴の水中の溶液を60℃で1.5時間加熱した。溶液を冷却し、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をジクロロメタンに溶解し、水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を減圧下蒸発させた。残った黄色固体を、酢酸エチルで溶出する分取薄層クロマトグラフィーで精製した。単離生成物をジクロロメタンに溶解し、溶媒を室温で減圧下蒸発させ、表題生成物を白色固体として得た。収量20mg。
MS:APCI(−ve)459[M−1]
1H NMR:δ (DMSO)11.18(s, 1H), 7.44(t, 1H), 7.33(q, 1H), 7.14(m, 1H), 6.66(s, 1H), 4.57(d, 1H), 4.51(t, 1H), 4.45(s, 2H), 3.93(t, 4H), 3.41(m, 1H), 3.26(m, 1H), 2.71(m, 1H), 2.65(m, 1H), 2.12(p, 2H), 1.82(m, 1H), 1.53(m, 1H)。
【0130】
この中間体は下記の通り製造した:
i)(cis/trans)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[2−(2,2−ジメチル[1,3]ジオキソラン−4−イル)−ビニル]−ピリミジン
4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(0.5g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(45mg)、2,2−ジメチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン(630mg)、トリ−n−ブチルアミン(610mg)および塩化テトラ−n−ブチルアンモニウム(460mg)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(6.5ml)中の混合物を90℃で3時間加熱し、次いで室温で一晩撹拌した。反応混合物を酢酸エチルと水に分配した。有機相を水および塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣を10%ジエチルエーテルのイソヘキサン溶液で溶出するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、副題化合物を、黄色粘性油状物として得た。収量:98mg。
MS:APCI(+ve)399[M+1]
【0131】
ii)(R,S)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[2−(2,2−ジメチル[1,3]ジオキソラン−4−イル)エチル]−ピリミジン
、工程(i)の生成物(96.8mg)のエタノール(10ml)溶液を、3気圧で酸化白金(5mg)上で2日間にわたり水素化した。さらに酸化白金(20mg)を添加し、混合物をさらに3日間5気圧で水素化した。触媒を濾過し(セライト)、濾液を減圧下蒸発させた。残渣を10%ジエチルエーテルのイソヘキサン溶液で溶出するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、副題化合物を粘性油状物として得た。収量:33mg。
MS:APCI(+ve)401[M+1]
【0132】
iii)(R,S)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[2−(2,2−ジメチル[1,3]ジオキソラン−4yl)−エチル]−ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
工程(ii)の生成物(47mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(6mg)、アゼチジン−1−スルホンアミド(62mg)、2−ジシクロヘキシル−ホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(6mg)および炭酸セシウム(52mg)の無水ジオキサン(1ml)溶液を100℃で45分加熱した。反応混合物を酢酸エチルと水に分配した。酢酸(0.2ml)を添加し、分離した有機相を水および塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣を40%酢酸エチルのイソヘキサン溶液で溶出するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、副題化合物を、黄色粘性油状物として得た。収量:46mg。
MS:APCI(+ve)501[M+1]
【0133】
実施例3
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)プロピル]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
【化9】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチル]−4−ピリミジニル]アゼチジン−1−スルホンアミド(工程(ii)の生成物)(78mg)およびピリジニウムパラ−トルエンスルホネート(79mg)のメタノール(1.8ml)および1滴の水中の溶液を60℃で15分加熱した。溶液を冷却し、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をジクロロメタンに溶解し、2N 塩酸および水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を減圧下蒸発させ、粘性黄色油状物(17mg)を得た。水性洗液を合わせ、pHを水性重炭酸ナトリウムで5に合わせ、次いで酢酸エチルで抽出した。有機溶液を乾燥させ(MgSO4)、溶媒を減圧下蒸発させた。残った粘性油状物をジクロロメタンに溶解し、溶媒を室温で減圧下蒸発させ、表題生成物を白色固体として得た。収量62mg。
MS:APCI(−ve)459[M−1]
1H NMR:δ (DMSO)11.17(s, 1H), 7.44(t, 1H), 7.33(m, 1H), 7.14(m, 1H), 6.65(s, 1H), 4.45(s, 4H), 3.92(t, 4H), 3.38(m, 4H), 2.57(d, 2H), 2.12(p, 2H), 1.98(m, 1H)。
【0134】
この中間体は下記の通り製造した:
i)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチル]ピリミジン
0.5M 9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9−BBN)のテトラヒドロフラン(17.12ml)および2,2−ジメチル−5−メチレン−1,3−ジオキサン(Tet. Lett. (1988)29(45)5703-5706)(1.3g)中の溶液を、45℃で18時間加熱した。溶液を冷却し、酢酸パラジウム(II)、リン酸カリウム(1.16g)、(ビフェニル−2−イル)ジシクロヘキシル−ホスフィン(0.14g)および4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(1.5g)の混合物に窒素下撹拌しながら添加した。混合物をマイクロ波中、70℃、250Wで合計1.5時間、次いで70℃のホットプレート上2日間加熱した。反応混合物をシリカゲルに吸着させ、溶媒を減圧下蒸発させ、残渣を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィーで20%酢酸エチルのイソヘキサン溶液で精製して、黄色油状物を得た。油状物をさらにフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーでジクロロメタンで溶出して精製し、副題生成物を粘性油状物として得た。収量:110mg。
MS:APCI(−ve)399[M−1]
【0135】
ii)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチル]−4−ピリミジニル]アゼチジン−1−スルホンアミド
工程(i)の生成物(109mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(14mg)、アゼチジン−1−スルホンアミド(145mg)、2−ジシクロヘキシル−ホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル,1,1'−ビフェニル(XPHOS)(14mg)および炭酸セシウム(120mg)の無水ジオキサン(2.3ml)溶液を、100℃で45分加熱した。反応混合物を酢酸エチルと水に分配した。酢酸(0.2ml)を添加し、分離した有機相を水および塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣を40%酢酸エチルのイソヘキサン溶液で溶出するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、副題化合物を、黄色粘性油状物として得た。
収量:78mg。
MS:APCI(−ve)499[M−1]
【0136】
実施例4
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)アゼチジン−1−スルホンアミド
【化10】
表題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(150mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(25mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(25mg)、炭酸セシウム(244mg)および(2R,3R)−3−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)ブタン−2−オール(200mg)の無水ジオキサン(10ml)中の混合物を使用して製造した。を、アセトニトリル/水性0.1%酢酸アンモニウム混合物で溶出する逆相HPLCにより行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:79mg
MS:APCI(+ve)461[M+1]
1H NMR:δ (CDCl3)7.26-7.22(1H, m), 7.10-6.99(2H, m), 6.33(1H, s), 5.07-5.00(1H, m), 4.37(2H, s), 4.02(4H, t), 3.89-3.82(1H, m), 2.25(2H, quintet), 1.26-1.21(6H, m)
【0137】
この中間体は下記の通り製造した:
i)(2R,3R)−3−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)ブタン−2−オール
(2R,3R)−ブタン−2,3−ジオール(250mg)および4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(427mg)の無水テトラヒドロフラン(20ml)溶液に、環境温度で60%水素化ナトリウム(33.4mg)を添加した。15分撹拌後、反応混合物を水性塩化アンモニウム溶液と酢酸エチルに分配した。有機物を回収し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を真空下で除去し、副題化合物を無色ゴムとして得た。収量:525mg。
MS:APCI(+ve)361[M+H+]
【0138】
実施例5
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1S,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)アゼチジン−1−スルホンアミド
【化11】
表題化合物を、実施例4に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(150mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(25mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(25mg)、炭酸セシウム(244mg)および(2S,3S)−3−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)ブタン−2−オール(200mg)の無水ジオキサン(10ml)中の混合物を使用して製造した。精製を、アセトニトリル/水性0.1%酢酸アンモニウム混合物で溶出する逆相HPLCにより行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:60mg
MS:APCI(+ve)461[M+1]
1H NMR:δ (CDCl3)7.25-7.21(1H, m), 7.10-6.99(2H, m), 6.32(1H, s), 5.07-5.00(1H, m), 4.37(2H, s), 4.02(4H, t), 3.88-3.81(1H, m), 2.26(2H, quintet), 1.26-1.21(6H, m)。
【0139】
この中間体は下記の通り製造した:
i)(2S,3S)−3−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)ブタン−2−オール
副題化合物を、実施例4、工程(i)に概説の方法に従い、(2S,3S)−ブタン−2,3−ジオール(250mg)および4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(427mg)の無水テトラヒドロフラン(20ml)溶液および60%水素化ナトリウム(33.4mg)を使用して製造し、副題化合物を無色ゴムとして得た。収量:440mg。
MS:APCI(+ve)361[M+H+]
【0140】
実施例6
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]オキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化12】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2S)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−2−イルメトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド(工程(ii)の生成物)(0.34g)のメタノール(5mL)/H2O(0.1mL)溶液に、ピリジニウムp−トルエンスルホネート(78mg)を添加し、混合物を還流温度で2時間、次いで環境温度で20時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、H2Oに懸濁させ、EtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでDCM/MeOH(98:2)を溶離剤として使用して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.15g
MS:APCI(+ve)463[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)2.13(quintet, 2H), 3.42(m, 2H), 3.77(m, 1H), 3.82(t, 4H), 4.16(dd, 1H), 4.35(dd, 1H), 4.46(s, 2H), 4.67(t, 1H), 4.97(d,1H), 6.16(s, 1H), 7.17(m, 1H), 7.35(m, 1H), 7.44(m, 1H), 11.13(br s, 1H)。
【0141】
この中間体は下記の通り製造した:
i)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2S)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−2−イルメトキシ]−ピリミジン
副題化合物を実施例1、工程(iii)に概説の方法に従い、(2S)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−メタノール(0.46g)および4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物(0.75g)のTHF(8mL)溶液および60%水素化ナトリウム(39mg)を使用して製造し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.70g。
MS:APCI(+ve)403/405[M+H+]
【0142】
ii)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2S)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−2−イルメトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.25g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(83mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(43mg)、炭酸セシウム(0.44g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2S)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−2−イルメトキシ]−ピリミジン(0.40g)のジオキサン(8mL)中の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAC/イソヘキサン(1:9から1:2勾配)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を薄黄色油状物として得た。収量:0.34g
MS:APCI(+ve)543[M+H+]
【0143】
実施例7
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[[(2S)−2,3−ジヒドロキシプロピル]オキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化13】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド(工程(ii)の生成物)(0.48g)のメタノール(5mL)/H2O(0.1mL)溶液に、ピリジニウムp−トルエンスルホネート(0.12g)を添加し、混合物を還流温度で2時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、H2Oに懸濁し、EtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をDCMでトリチュレートし、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.30g
MS:APCI(+ve)463[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)2.15(quintet, 2H), 3.42(m, 2H), 3.77(m, 1H), 3.90(t, 4H), 4.17(dd, 1H), 4.35(dd, 1H), 4.46(s, 2H), 4.67(t, 1H), 4.98(d,1H), 6.16(s, 1H), 7.16(m, 1H), 7.34(m, 1H), 7.44(m, 1H), 11.13(br s, 1H)。
【0144】
この中間体は下記の通り製造した:
i)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メトキシ]−ピリミジン
副題化合物を実施例1、工程(iii)に概説の方法に従い、2,2−ジメチル−(4R)−1,3−ジオキソラン−4−メタノール(0.26g)および4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(0.50g)のTHF(5mL)溶液および60%水素化ナトリウム(79mg)を使用して製造し、副題化合物を、透明、無色油状物として得た。収量:0.47g。
MS:APCI(+ve)403/405[M+H+]
【0145】
ii)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.24g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.11g)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(55mg)、炭酸セシウム(0.57g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メトキシ]−ピリミジン(0.47g)のジオキサン(8mL)中の混合物を使用して製造した。精製は、シリカカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(3:7)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.49g
MS:APCI(+ve)503[M+H+]
【0146】
実施例8
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[[(2R)−2,3−ジヒドロキシ−1,1−ジメチルプロピル]オキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化14】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド(工程(iii)の生成物)0.34g)のDCM(9mL)中の懸濁液に、塩化鉄(III)6水和物(0.61g)を添加し、混合物を環境温度で35分撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で希釈し、DCM(3×)で希釈した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでMeOH/DCM(99:1から98:2勾配)を溶離剤として使用して精製し、表題化合物を白色泡状物として得た。収量:0.20g
MS:APCI(+ve)489[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.41(s, 3H), 1.44(s, 3H), 2.16(quintet, 2H), 3.32(m, 1H), 3.56(m, 1H), 3.87(m, 1H), 3.91(t, 4H), 4.46(m, 3H), 4.98(d, 1H), 6.06(s, 1H), 7.18(m, 1H), 7.37(m, 1H), 7.42(m, 1H), 11.06(br s, 1H)
【0147】
この中間体は下記の通り製造した:
i)α,α−2,2−テトラメチル−(4R)−1,3−ジオキソラン−4−メタノール
無水塩化セリウム(III)(8.1gの7水和物、高真空下、150℃で20時間乾燥)に、THF(10mL)、次いでメチルリチウム(1.6M、11.7mL)を添加し、反応混合物を環境温度で10分撹拌した。2,2−ジメチル−(4R)−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸メチルエステル(1g)のTHF(5mL)溶液を添加し、混合物を環境温度で1.5時間撹拌した。反応混合物をH2O(10mL)のゆっくりの添加によりクエンチし、次いでEt2Oで抽出した(2×)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:0.40g。
1H NMR:δ (CDCl3)1.16(s, 3H), 1.24(s, 3H), 1.37(s, 3H), 1.46(s, 3H), 3.83(m, 1H), 3.96(m, 2H)
【0148】
ii)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−1−メチルエトキシ]−ピリミジン
副題化合物を実施例1、工程(iii)に概説の方法に従い、α,α−2,2−テトラメチル−(4R)−1,3−ジオキソラン−4−メタノール(0.32g)および4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(0.56g)のTHF(5mL)溶液および60%水素化ナトリウム(80mg)を使用して製造し、副題化合物を薄黄色油状物として得た。収量:0.43g。
1H NMR:δ (CDCl3)1.16(s, 3H), 1.24(s, 3H), 1.55(s, 3H), 1.57(s, 3H), 3.87(dd, 1H), 4.02(dd, 1H), 4.35(t, 1H), 4.41(s, 2H), 6.38(s, 1H), 7.04(m, 2H), 7.26(m, 1H)
【0149】
iii)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.20g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(91mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(42mg)、炭酸セシウム(0.49g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−1−メチルエトキシ]−ピリミジン(0.43g)のジオキサン(8mL)中の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を薄黄色泡状物として得た。収量:0.43g
MS:APCI(−ve)529[M+H-]
【0150】
実施例9
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[[(2S)−2,3−ジヒドロキシ−1,1−ジメチルプロピル]オキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化15】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド(工程(iii)の生成物)(0.37g)のDCM(10mL)中の懸濁液に、塩化鉄(III)6水和物(0.66g)を添加し、混合物を環境温度で1時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で希釈し、DCMで抽出した(3×)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでMeOH/DCM(99:1から98:2勾配)を溶離剤として使用して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.16g
MS:APCI(+ve)489[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.42(s, 3H), 1.44(s, 3H), 2.15(quintet, 2H), 3.33(m, 1H), 3.56(m, 1H), 3.87(m, 1H), 3.90(t, 4H), 4.44(m, 3H), 4.98(d, 1H), 6.06(s, 1H), 7.17(m, 1H), 7.36(m, 1H), 7.41(m, 1H), 11.06(br s, 1H)
【0151】
この中間体は下記の通り製造した:
i)α,α−2,2−テトラメチル−(4S)−1,3−ジオキソラン−4−メタノール
無水塩化セリウム(III)(8.1gの7水和物、高真空下、150℃で20時間乾燥)にTHF(10mL)、次いでメチルリチウム(1.6M、11.7mL)を添加し、反応混合物を環境温度で10分撹拌した。2,2−ジメチル−(4S)−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸メチルエステル(1g)のTHF(5mL)溶液を添加し、混合物を環境温度で1.5時間撹拌した。反応混合物をH2O(10mL)のゆっくりした添加によりクエンチし、次いでEt2Oで抽出した(2×)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:0.75g。
1H NMR:δ (CDCl3)1.15(s, 3H), 1.24(s, 3H), 1.38(s, 3H), 1.43(s, 3H), 3.84(m, 1H), 3.97(m, 2H)
【0152】
ii)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−1−メチルエトキシ]−ピリミジン
副題化合物を実施例1、工程(iii)に概説の方法に従い、α,α−2,2−テトラメチル−(4S)−1,3−ジオキソラン−4−メタノール(0.32g)および4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(0.56g)のTHF(5mL)溶液および60%水素化ナトリウム(80mg)を使用して製造し、副題化合物を無色油状物として得た。収量:0.37g。
1H NMR:δ (CDCl3)1.15(s, 3H), 1.24(s, 3H), 1.55(s, 3H), 1.57(s, 3H), 3.88(dd, 1H), 4.02(dd, 1H), 4.35(t, 1H), 4.41(s, 2H), 6.38(s, 1H), 7.03(m, 2H), 7.26(m, 1H)
【0153】
iii)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.17g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(78mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(40mg)、炭酸セシウム(0.42g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−1−メチルエトキシ]−ピリミジン(0.37g)のジオキサン(8mL)中の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8から3:7勾配)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を薄黄色油状物として得た。収量:0.37g
MS:APCI(−ve)529[M+H-]
【0154】
実施例10
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化16】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)オキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド(工程(ii)の生成物)(0.46g)のDCM(15mL)中の懸濁液に、塩化鉄(III)6水和物(0.85g)を添加し、混合物を環境温度で30分撹拌した。炭酸水素ナトリウムの飽和溶液を添加し、次いでDCM(4×)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでMeOH/DCM(99:1から98:2勾配)を溶離剤として使用して精製し、表題化合物を白色泡状物として得た。収量:100mg
MS:APCI(−ve)475[M+H-]
1H NMR:δ (DMSO)1.43(s, 3H), 2.15(quintet, 2H), 3.63(dd, 2H), 3.73(dd, 2H), 3.92(t, 4H), 4.44(s, 2H), 4.78(t, 2H), 6.09(s, 1H), 7.17(m, 1H), 7.36(m, 1H), 7.43(m, 1H), 11.06(s, 1H)
【0155】
この中間体は下記の通り製造した:
i)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)オキシ]−ピリミジン
副題化合物を実施例1、工程(iii)に概説の方法に従い、2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−5−オール(Synthesis, 1998, p879の通り製造)(0.29g)および4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(0.51g)のTHF(5mL)溶液および60%水素化ナトリウム(80mg)を使用して製造し、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:0.44g。
1H NMR:δ (CDCl3)1.16(s, 3H), 1.24(s, 3H), 1.53(s, 3H), 3.85(d, 2H), 4.14(d, 2H), 4.38(s, 2H), 6.48(s, 1H), 7.04(m, 2H), 7.26(m, 1H)
【0156】
ii)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)オキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.22g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(97mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.52g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)オキシ]−ピリミジン(0.44g)のジオキサン(10mL)中の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8から3:7勾配)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を薄黄色油状物として得た。収量:0.46g
MS:APCI(+ve)517[M+H+]
【0157】
実施例11
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−2−チアゾールスルホンアミド
【化17】
2−[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2−チアゾリルスルホニル)アミノ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(工程(ii)の生成物)(0.11g)のTHF(3mL)溶液に、リチウムボロハイドライド(THF中2M溶液、0.23mL)を添加し、混合物を環境温度で20時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、0.5M HCl溶液でクエンチし、水層をEtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでMeOH/DCM(99:1から98:2勾配)を溶離剤として使用して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:15mg
MS:APCI(+ve)475[M+H+]
1H NMR:δ (CDCl3)1.44(d, 3H), 3.72(m, 2H), 4.34(q, 2H), 5.25(m, 1H), 5.29(s, 1H), 6.43(s, 1H), 7.03(m, 2H), 7.17(t, 1H), 7.66(s, 1H), 7.98(s, 1H)
【0158】
この中間体は下記の通り製造した:
i)2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル
副題化合物を実施例1、工程(iii)に概説の方法に従い、2−ヒドロキシ−(2R)−プロパン酸エチルエステル(1.45mL)および4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(3g)のTHF(40mL)溶液および60%水素化ナトリウム(0.55g)を使用して製造し、副題化合物を、透明、無色油状物として得た。収量:2.85g。
MS:APCI(+ve)389/391[M+H+]
【0159】
ii)2−[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2−チアゾリルスルホニル)アミノ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、2−チアゾールスルホンアミド(0.17g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(64mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(33mg)、炭酸セシウム(0.34g)および2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(0.27g)のジオキサン(5mL)中の混合物を使用して製造した。精製は、シリカカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:9から1:1勾配)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を薄黄色油状物として得た。収量:0.11g
MS:APCI(+ve)517[M+H+]
【0160】
実施例12
N−[6−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化18】
表題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.11g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.10g)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(60mg)、炭酸セシウム(0.26g)、4−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−ピリミジン(工程(ii)の生成物)(0.18g)および無水ジオキサン(5mL)の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(3:7)を溶離剤として使用して行い、関連フラクションを蒸発させた。得られた油状物をジエチルエーテル/イソヘキサンでトリチュレートし、表題化合物を白色固体として得た。収量:70mg
MS:APCI(+ve)439[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)2.13(quintet, 2H), 3.93(t, 4H), 4.50(s, 2H), 6.30(s, 1H), 7.19-7.12(m, 1H), 7.45-7.30(m, 2H), 7.79(t, 1H), 11.53(s, 1H)
【0161】
この中間体は下記の通り製造した:
i)6−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジノール
2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4,6−ピリミジンジオール(3g)のDMF(30mL)溶液に、炭酸セシウム(4.3g)およびクロロジフルオロ−酢酸ナトリウム塩(1.9g)を添加した。得られた混合物を100℃で2時間加熱した。反応混合物を冷却し、次いでH2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をH2Oで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を白色固体として得た。収量:0.4g
MS:APCI(+ve)421[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)4.53(s, 2H), 7.13-7.22(m, 1H), 7.30-7.42(m, 2H), 7.75(t, 1H)
【0162】
ii)4−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−ピリミジン
6−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジノール(工程(i)の生成物(0.4g)の1,2−ジメトキシエタン溶液に、塩化ベンジルトリエチル塩化アンモニウム(3mg)およびオキシ塩化リン(0.23mL)を添加した。得られた混合物を還流温度で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、次いでH2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をH2Oで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を、透明、無色油状物として得た。収量:0.35g
1H NMR:δ (DMSO)4.54(s, 2H), 7.12-7.22(m, 2H), 7.25(s, 1H), 7.30-7.42(m, 2H), 7.81(t, 1H)
【0163】
実施例13
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−4−ピリジンスルホンアミド
【化19】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメトキシ)エトキシ]−4−ピリミジニル]−4−ピリジンスルホンアミド(工程(iv)の生成物)(100mg)のMeOH(10mL)溶液に、p−トルエンスルホン酸(31mg)およびアニソール(0.15g)を添加した。反応物を、次いで室温で18時間撹拌した。反応物をEtOAc(100mL)とH2O(100mL)に分配した。水層を次いでさらにEtOAcで抽出した(2×100mL)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣を逆相HPLCで、TFA(0.2%)/MeCNを使用して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:50mg。
MS:APCI(+ve)496[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.13(d, 3H), 4.30(s, 2H), 5.06-5.12(m, 1H), 6.0(s, 1H), 7.07-7.38(m, 3H), 7.84(d, 2H), 8.86(d, 2H)
【0164】
この中間体は下記の通り製造した:
i)4−ピリジンスルホンアミド
4−ピリジンチオン(3.33g)の濃HCl(22.5mL)およびH2O(6mL)溶液を、塩素ガスで室温で3時間バブリングした。反応混合物を次いで氷(15g)に注ぎ、スラリーを次いで氷冷0.88アンモニア(120mL)に移した。この混合物を次いで室温で一晩撹拌し、その後真空で固体が沈殿し始めるまで濃縮した。この時点で、反応混合物を一晩冷蔵庫で冷却し、固体を、濾過により黄色固体として回収した。収量:1.51g。
1H NMR:δ (DMSO)7.73(s, 2H), 7.75(d, 2H), 8.84(d, 2H)
【0165】
ii)(2R)−1−(トリフェニルメトキシ)−2−プロパノール
(2R)−1,2−プロパンジオール(1.9mL)のトルエン(20mL)中の懸濁液に、トリエチルアミン(8.3mL)および4−ジメチルアミノピリジン(32mg)を添加した。混合物を氷冷し、1,1',1''−(クロロメチリデン)トリス−ベンゼン(6.6g)を添加し、混合物を環境温度で20時間撹拌した。反応混合物をトルエンで希釈し、次いで塩化アンモニウム溶液(2×)、次いで塩水(1×)で抽出し、有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。得られた油状物をイソヘキサンでトリチュレートし、副題化合物を白色固体として得た。収量:4g
1H NMR:δ (CDCl3)1.09(d, 3H), 2.34(d, 1H), 2.97(dt, 1H), 3.15(dd, 1H), 3.97(m, 1H), 7.23(m, 3H), 7.28(m, 6H), 7.45(m, 6H)
【0166】
iii)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメトキシ)エトキシ]−ピリミジン
副題化合物を実施例1、工程(iii)に概説の方法に従い、(2R)−1−(トリフェニルメトキシ)−2−プロパノール(1.35g)および4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物(1g)のTHF(15mL)溶液および60%水素化ナトリウム(0.18g)を使用して製造し、副題化合物を薄黄色油状物として得た。収量:1.8g。
MS:APCI(+ve)589[M+H+]
【0167】
iv)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメトキシ)エトキシ]−4−ピリミジニル]−4−ピリジンスルホンアミド
4−ピリジンスルホンアミド(工程(i)の生成物)(0.21g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.66g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメトキシ)エトキシ]−ピリミジン(工程(iii)の生成物)(0.40g)のジオキサン(20mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、3時間冷却した。反応混合物をDCMで希釈し、arbocelを通して濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を逆相HPLCで、TFA(0.2%)/MeCN系を使用して精製し、表題化合物を黄色固体として得た。収量:0.21g。
MS:APCI(+ve)711[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)8.85-8.76(m, 2H), 7.83-7.73(m, 2H),7.26-7.17(m, 18H), 6.03(s, 1H), 5.44-5.35(m, 1H), 4.29(s, 2H), 3.08-3.01(m, 2H), 1.22-1.14(m, 3H)
【0168】
実施例14
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−エトキシ−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化20】
表題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.17g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(75mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(40mg)、炭酸セシウム(0.40g)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−エトキシ−ピリミジン(工程(i)の生成物)(0.26g)のジオキサン(5mL)中の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:9)を溶離剤として使用して行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.17g
MS:APCI(+ve)417[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.27(t, 3H), 2.13(quintet, 2H), 3.90(t, 4H), 4.34(q, 2H), 4.47(s, 2H), 6.12(s, 1H), 7.15(m, 1H), 7.33(m, 1H), 7.42(m, 1H), 11.11(br s, 1H)
【0169】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−エトキシ−ピリミジン
4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(0.50g)のエタノール(5mL)溶液に、60%水素化ナトリウム(72mg)を添加し、反応混合物を環境温度で6時間撹拌した。混合物をH2Oで希釈し、EtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて、副題化合物を、透明、無色油状物として得た。収量:0.53g
MS:APCI(+ve)317/319[M+H+]
【0170】
実施例15
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−エトキシ−4−ピリミジニル]−1−ピペラジンスルホンアミド
【化21】
4−[[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−エトキシ−4−ピリミジニル]アミノ]スルホニル]−1−ピペラジンカルボン酸−1,1−ジメチルエチルエステル(工程(ii)の生成物)(0.24g)のDCM(2mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加し、反応混合物を環境温度で2.5時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣をDCM(2×)と共沸し、次いで逆相HPLCで、アセトニトリル/水性0.2%トリフルオロ酢酸混合物で溶出して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.18g
MS:APCI(+ve)446[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.28(t, 3H), 3.18(m, 4H), 3.44(m, 4H), 4.36(q, 2H), 4.47(s, 2H), 6.05(s, 1H), 7.18(m, 1H), 7.37(m, 2H), 8.73(br s, 1H), 11.33(br s, 1H)
【0171】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)4−(アミノスルホニル)−1,1−ジメチルエチルエステル−1−ピペラジンカルボン酸
1,1−ジメチルエチルエステル−1−ピペラジンカルボン酸(2.94g)のジオキサン(40mL)溶液に、スルファミド(4.0g)を添加した。反応混合物を次いで還流温度で24時間加熱した。反応混合物を冷却し、その後真空で濃縮した。残渣をEtOAc(300mL)とH2O(300mL)に濃縮し、水層をさらにEtOAcで抽出した(2×300mL)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:1)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を白色固体として得た。収量:2.03g。
1H NMR:δ (DMSO)1.41(s, 9H), 2.89(t, 4H), 3.40(t, 4H), 6.81(s, 2H)
【0172】
ii)4−[[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−エトキシ−4−ピリミジニル]アミノ]スルホニル]−1−ピペラジンカルボン酸−1,1−ジメチルエチルエステル
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、4−(アミノスルホニル)−1−ピペラジンカルボン酸−1,1−ジメチルエチルエステル(工程(i)の生成物)(0.29g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(67mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(35mg)、炭酸セシウム(0.36g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−エトキシ−ピリミジン(実施例14、工程(i)の生成物)(0.23g)のジオキサン(5mL)中の混合物を使用して製造した。精製は、シリカカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:9から1:3勾配)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:0.25g
MS:APCI(−ve)544[M+H-]
【0173】
実施例16
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化22】
表題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.14g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(60mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(30mg)、炭酸セシウム(0.32g)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−ピリミジン(工程(i)の生成物)(0.24g)のジオキサン(5mL)中の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:9から2:8勾配)を溶離剤として使用して行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.11g
MS:APCI(+ve)471[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)2.1(quintet, 2H), 3.83(t, 4H), 4.51(s, 2H), 5.03(q, 2H), 6.22(s, 1H), 7.16(m, 1H), 7.36(m, 1H), 7.42(m, 1H), 11.33(s, 1H)
【0174】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−ピリミジン
副題化合物を実施例1、工程(iii)に概説の方法に従い、2,2,2−トリフルオロエタノール(0.16mL)および4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(0.60g)のTHF(6mL)溶液および60%水素化ナトリウム(94mg)を使用して製造し、副題化合物を、透明、無色油状物として得た。収量:0.6g。
1H NMR:δ (DMSO)4.54(s, 2H, 5.14(m, 2H), 7.13(s, 1H), 7.19(m, 1H), 7.37(m, 2H)
【0175】
実施例17
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−4−ピリミジニル]−1−ピペラジンスルホンアミド
【化23】
4−[[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−4−ピリミジニル]アミノ]スルホニル]−1−ピペラジンカルボン酸−1,1−ジメチルエチルエステル(工程(i)の生成物)(0.21g)のDCM(2mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加し、反応混合物を環境温度で4時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣をEt2O(2×)と共沸し、次いで逆相HPLCで、アセトニトリル/水性0.2%トリフルオロ酢酸混合物で溶出して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.14g
MS:APCI(+ve)500[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)3.17(m, 4H), 3.50(m, 4H), 4.51(s, 2H), 5.06(q, 2H), 6.17(s, 1H), 6.96-7.42(m, 3H), 8.82(br s, 2H)
【0176】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)4−[[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−4−ピリミジニル]アミノ]スルホニル]−1−ピペラジンカルボン酸−1,1−ジメチルエチルエステル
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、4−(アミノスルホニル)−1−ピペラジンカルボン酸−1,1−ジメチルエチルエステル(実施例15、工程(i)の生成物)、0.40g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(91mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(48mg)、炭酸セシウム(0.49g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−ピリミジン(実施例16、工程(i)の生成物)(0.37g)のジオキサン(6mL)中の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:9から2:8勾配)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.22g
MS:APCI(−ve)598[M+H-]
【0177】
実施例18
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−(1,1−ジメチルエトキシ)−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化24】
表題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.16g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(70mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(36mg)、炭酸セシウム(0.37g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−(1,1−ジメチルエトキシ)−ピリミジン(工程(i)の生成物)(0.26g)のジオキサン(6mL)中の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:9から2:8勾配)を溶離剤として使用して行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.28g
MS:APCI(−ve)443[M+H-]
1H NMR:δ (DMSO)1.48(s, 9H), 2.16(quintet, 2H), 3.92(t, 4H), 4.46(s, 2H), 6.03(s, 1H), 7.17(m, 1H), 7.35(m, 1H), 7.42(m, 1H), 11.05(br s, 1H)
【0178】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−(1,1−ジメチルエトキシ)−ピリミジン
4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(2g)のTHF(20mL)溶液に、カリウムtert−ブトキシド(0.8g)を添加し、反応混合物を環境温度で20時間撹拌した。さらにカリウムtert−ブトキシド(0.8g)を添加し、反応混合物を環境温度で4時間撹拌した。混合物をH2Oで希釈し、EtOAcで抽出した(3×)。合わせた有機層をH2Oで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでMeOH/DCM(99:1から98:2勾配)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を、透明、無色油状物として得た。収量:0.68g
1H NMR:δ (DMSO)1.50(s, 9H), 4.47(s, 2H), 6.70(s, 1H), 7.19(m, 1H), 7.37(m, 2H)
【0179】
実施例19
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[[2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル]チオ]−ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
【化25】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド(工程(ii)の生成物)(0.11g)およびピリジニウムパラ−トルエンスルホネート(99mg)のメタノール(5mL)およびH2O(2滴)中の溶液を、60℃で1時間加熱した。溶液を冷却し、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をEtOAcに溶解し、H2Oで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過した。溶媒を減圧下蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(8:2)で溶出して精製し、副題生成物を黄色ゴムとして得た。ゴムをDCMおよびメタノールに溶解し、炭を通して濾過し、濾液を減圧下蒸発させた。残った固体を40℃で高真空下で乾燥させ、表題生成物を白色固体として得た。収量:50mg
MS:APCI(−ve)477[M−H]
1H NMR:δ (DMSO)2.13(m, 2H), 3.66(octet, 4H), 3.92(t, 5H), 4.49(s, 2H), 4.99(t, 2H), 6.65(s, 1H), 7.17(m, 1H), 7.36(m, 2H), 11.18(s, 1H)。
【0180】
この中間体は下記の通り製造した:
i)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)チオ]ピリミジン
ナトリウムメトキシド(0.1mLの25−30%メタノール溶液)を、エチルS−(2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)エタンチオエート(0.12g;Chem. Pharm. Bull., 2000, 48, (5), p694-707の方法に従い製造)のTHF(2mL)溶液に添加した。15分撹拌後、実施例1、工程(ii)の生成物(0.12g)を添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーでEt2O/イソヘキサン(1:9)で溶出して精製し、副題生成物 ベージュ色固体として得た。収量:0.18g。
MS:APCI(+ve)467/469[M+H]
【0181】
ii)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
副題化合物をアゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.11g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)チオ]ピリミジン(工程(i)の生成物(0.17g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)で溶出して精製し、副題化合物を無色油状物として得た。収量:0.11g
MS:APCI(+ve)567[M+H]
【0182】
実施例20
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−ピペラジンスルホンアミド
【化26】
4−[[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]アミノ]スルホニル]、1,1−ジメチルエチルエステル1−ピペラジンカルボン酸(工程(ii)の生成物)(0.23g)のDCM(3mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(3mL)を添加した。反応混合物を次いで室温で1時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣を逆相HPLCで、TFA(0.2%)/MeCN法を使用して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:77mg
MS:APCI(+ve)476[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.13(d, 3H), 3.01-3.05(m, 4H), 3.13-3.17(m, 4H), 4.34-4.41(m, 2H), 4.79(s, 1H), 4.97-5.05(m, 1H), 5.84(s, 1H), 7.10-7.16(m, 1H), 7.27-7.34(m, 1H), 7.39-7.45(m, 1H)
【0183】
この中間体は下記の通り製造した:
(i)4−[[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]アミノ]スルホニル]、1,1−ジメチルエチルエステル1−ピペラジンカルボン酸
4−(アミノスルホニル)−1,1−ジメチルエチルエステル−1−ピペラジンカルボン酸(実施例15、工程(i)の生成物)(0.40g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(1g)および(2R)−プロパン酸−2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−、エチルエステル(実施例11、工程(i)の生成物)(0.40g)のジオキサン(20mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、20分冷却した。反応物をarbocelを通して濾過し、次いでEtOAc(200mL)とH2O(200mL)に分配し、水層を次いでさらにEtOAcで抽出した(2×200mL)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて、副題化合物を透明油状物として得た。
収量:0.93g。
MS:APCI(+ve)618[M+H+]
【0184】
(ii)、4−[[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]アミノ]スルホニル]−、1,1−ジメチルエチルエステル1−ピペラジンカルボン酸
4−[[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]アミノ]スルホニル]、1,1−ジメチルエチルエステル−1−ピペラジンカルボン酸(工程(i)の生成物)(0.93g)のTHF(20mL)溶液に、2M LiBH4のTHF(3.0mL)溶液を添加した。反応混合物を次いでを、50℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、10分冷却した。反応混合物を次いで2N HClでクエンチし、揮発物を蒸発させた。残渣を次いでEtOAc(200mL)とH2O(200mL)に分配し、水層を次いでさらにEtOAcで抽出した(2×200mL)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させ、残渣を逆相HPLCで、TFA(0.2%)/MeCN法を使用して精製し、表題化合物を透明油状物として得た。
収量:0.23g。
MS:APCI(+ve)576[M+H+]
【0185】
実施例21
N−[6−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド
【化27】
表題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド(0.25g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.10g)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(60mg)、炭酸セシウム(0.26g)、4−クロロ−6−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−ピリミジン(実施例12、工程(ii)の生成物)(0.18g)および無水ジオキサン(5ml)の混合物を使用して製造した。精製は、メタノール/DCMでのトリチュレーションにより行った。得られた白色固体をH2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をH2Oで洗浄し(2×)次いで塩水および乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。得られた油状物をメタノール/DCMでトリチュレートし、表題化合物を白色固体として得た。収量:15mg
MS:APCI(+ve)464[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)3.67(s, 3H), 4.45(s, 2H), 6.38(s, 1H), 7.10-7.18(m, 1H), 7.30-7.40(m, 2H), 7.70(t, 1H), 7.82(s, 1H), 8.08(s, 1H)
【0186】
実施例22
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1,6−ジヒドロ−1−メチル−6−オキソ−3−ピリジンスルホンアミド
【化28】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメトキシ)エトキシ]−4−ピリミジニル]−1,6−ジヒドロ−1−メチル−6−オキソ−3−ピリジンスルホンアミド(工程(ii)の生成物)(0.16g)のMeOH(10mL)溶液に、p−トルエンスルホン酸(50mg)およびアニソール(0.22g)を添加した。反応物を、次いで室温で18時間撹拌した。反応物をEtOAc(100mL)とH2O(100mL)に分配した。水層を次いでさらにEtOAcで抽出した(2×100mL)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣を逆相HPLCで、を使用して精製し、TFA(0.2%)/MeCN、白色固体として得た。収量:9mg。
MS:APCI(+ve)499[M+H+]
1H NMR:δ (CD3OD)1.12(d, 3H), 3.47(s, 3H), 3.50-3.53(m, 2H), 4.30-4.33(m, 2H), 5.08-5.19(m, 1H), 5.95(s, 1H), 6.45(d, 1H), 6.93-7.11(m, 2H), 7.14-7.21(m, 1H), 7.69-7.74(m, 1H), 8.39(d, 1H)
【0187】
この中間体は下記の通り製造した:
i)[(1,6−ジヒドロ−1−メチル−6−オキソ−3−ピリジニル)スルホニル]−、1,1−ジメチルエチルエステルカルバミン酸
クロロスルホニルイソシアネート(6mL)を、2−メチル−2−プロパノール(6.5mL)のDCM(75mL)溶液に0℃で滴下した。5分後、1−メチル−2(1H)−ピリジノン(9mL)を滴下し、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン(14.5mL)も滴下した。反応混合物を次いで18時間にわたり室温まで温めた。H2O(100mL)を反応混合物に添加し、有機層を分離した。水層を次いでさらにDCMで抽出した(2×100mL)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて、副題化合物を薄黄色油状物として得た。収量:7g
1H NMR:δ (CDCl3)1.45(s, 9H), 3.62(s, 3H), 6.60-6.64(m, 1H), 7.69-7.74(m, 1H), 8.21-8.24(m, 1H)
【0188】
ii)4−ピリジンスルホンアミド−N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメトキシ)エトキシ]−4−ピリミジニル]
[(1,6−ジヒドロ−1−メチル−6−オキソ−3−ピリジニル)スルホニル]−、1,1−ジメチルエチルエステルカルバミン酸(工程(i)の生成物)(0.60g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(1g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメトキシ)エトキシ]−ピリミジン(実施例13、工程(iii)の生成物、0.40g)のジオキサン(20mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、3時間冷却した。反応混合物をDCMで希釈し、arbocelを通して濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を逆相HPLCで、TFA(0.2%)/MeCN系を使用して精製し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.12g。
MS:APCI(+ve)741[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.16-1.23(m, 3H), 3.06(d, 2H), 3.35(s, 3H), 4.33-4.41(m, 2H), 5.39-5.47(m, 1H), 6.06(s, 1H), 6.47(d, 1H), 7.04-7.11(m, 2H), 7.17-7.34(m, 17H), 7.67-7.71(m, 1H), 8.54-8.56(m, 1H)
【0189】
実施例23
2−[[6−[(1−アゼチジニルスルホニル)アミノ]−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル
【化29】
表題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.61g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.15g)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(105mg)、炭酸セシウム(0.77g)、2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(実施例11、工程(i)の生成物)(0.61g)およびジオキサン(15mL)の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでMeOH/DCM(5:95)を溶離剤として使用し、続いて逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)で行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:46mg
MS:APCI(+ve)489[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.12(t, 3H), 1.49(d, 3H), 2.14(quintet, 2H), 3.92(t, 4H), 4.05-4.16(m, 2H), 4.42(dd, 2H), 5.26(q, 1H), 6.21(s, 1H), 7.12-7.21(m, 1H), 7.31-7.41(m, 2H), 11.24(s, 1H)
【0190】
実施例24
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化30】
2−[[6−[(1−アゼチジニルスルホニル)アミノ]−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル、(実施例23の生成物)(0.40g)のTHF(10mL)中の懸濁液に、THF中の2M リチウムボロハイドライド溶液(0.82mL)を滴下し、混合物を環境温度で20時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、1M 水性塩酸でクエンチした。得られた混合物をEtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機層を1M 水性塩酸、次いで塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:1)を溶離剤として使用して精製した。得られた油状物をDCMでトリチュレートし、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.25g
MS:APCI(−ve)445[M−H-]
1H NMR δ (CD3OD)1.15(d, 3H), 2.11(quintet, 2H), 3.54(d, 2H), 3.88(t, 4H), 4.36(dd, 2H), 5.16(dt, 1H), 6.12(s, 1H), 6.93-7.12(m, 2H), 7.22-7.31(m, 1H)
【0191】
実施例25
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1S)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化31】
表題化合物を実施例24に概説の方法に従い、2−[[6−[(1−アゼチジニルスルホニル)アミノ]−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2S)−プロパン酸,エチルエステル、(工程(ii)の生成物)(0.28g)、THF(8mL)および2M リチウムボロハイドライドのTHF(0.57mL)溶液を使用して製造した。精製は、シリカカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:3)を溶離剤として使用して行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.15g
MS:APCI(−ve)445[M−H-]
1H NMR:δ (CD3OD)1.27(d, 3H), 2.23(quintet, 2H), 3.66(d, 2H), 4.00(t, 4H), 4.48(dd, 2H), 5.28(q, 1H), 6.24(s, 1H), 7.05-7.23(m, 2H), 7.33-7.43(m, 1H)
【0192】
この中間体は下記の通り製造した:
i)2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2S)−プロパン酸エチルエステル
副題化合物を実施例1、工程(iii)に概説の方法に従い、4,6−ジクロロ−2−[(2、3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(0.77g)、THF(15mL)、2−ヒドロキシ−(2S)−プロパン酸エチルエステル(0.40mL)および60%水素化ナトリウム(0.14g)を使用して製造し、副題化合物を、透明、無色油状物として得た。収量:1g
MS:APCI(+ve)389/391[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.13(t, 3H), 1.51(d, 3H), 3.99-4.17(m, 2H), 4.37-4.50(m, 2H), 5.28-5.38(m, 1H), 7.02(s, 1H), 7.13-7.23(m, 1H), 7.28-7.42(m, 2H)
【0193】
ii)2−[[6−[(1−アゼチジニルスルホニル)アミノ]−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2S)−プロパン酸エチルエステル
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.13g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(58mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(42mg)、炭酸セシウム(0.31g)、2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2S)−プロパン酸エチルエステル(工程(i)の生成物(0.25g)およびジオキサン(10mL)の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(3:7)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を、透明、無色油状物として得た。収量:0.28g
MS:APCI(+ve)489[M+H+]
【0194】
実施例26
2−[[6−[(1−アゼチジニルスルホニル)アミノ]−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパンアミド
【化32】
2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(実施例23の生成物)(103mg)のメタノール(8mL)溶液に、アンモニアガスを0℃でバブリングした。得られた混合物を密封試験管中で、環境温度で48時間撹拌した。溶媒を減圧下蒸発させ、得られた固体をエーテルでトリチュレートし、表題化合物を白色固体として得た。収量:88mg
MS:APCI(+ve)460[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.43(d, 3H), 2.13(quintet, 2H), 3.91(t, 4H), 4.45(dd, 2H), 5.21(q, 1H), 6.23(s, 1H), 7.13-7.20(m, 2H), 7.31-7.43(m, 2H), 7.59(s, 1H), 11.17(s, 1H)
【0195】
実施例27
2−[[6−[(1−アゼチジニルスルホニル)アミノ]−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−N−メチル−(2R)−プロパンアミド
【化33】
2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(実施例23の生成物)(100mg)のエタノール(1.5mL)溶液に、8M メチルアミンのエタノール溶液を添加した。得られた混合物を密封試験管中で、環境温度で16時間撹拌した。溶媒を減圧下蒸発させた。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)により行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:60mg
MS:APCI(+ve)474[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.41(d, 3H), 2.14(quintet, 2H), 2.57(d, 3H), 3.92(t, 4H), 4.43(dd, 2H), 5.26(q, 1H), 6.23(s, 1H), 7.12-7.21(m, 1H), 7.30-7.41(m, 2H), 8.00-8.07(m, 1H), 11.18(s, 1H)
【0196】
実施例28
2−[[6−[(1−アゼチジニルスルホニル)アミノ]−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸
【化34】
2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(実施例23の生成物)(0.24g)のメタノール(1mL)溶液に、1M 水性水酸化ナトリウム(1mL)を添加した。得られた混合物を環境温度で16時間撹拌した。反応混合物を2M 水性HClを使用して酸性化し、次いでEtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機層を塩水で洗浄し、次いで乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。得られた油状物をDCM/イソヘキサンでトリチュレートし、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.20g
MS:APCI(−ve)459[M−H-]
1H NMR:δ (DMSO)1.49(d, 3H), 2.13(quintet, 2H), 3.91(t, 4H), 4.43(dd, 2H), 5.23(q, 1H), 6.19(s, 1H), 7.12-7.21(m, 1H), 7.30-7.42(m, 2H)
【0197】
実施例29
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−メタンスルホンアミド
【化35】
表題化合物を実施例24に概説の方法に従い、2−[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(メチルスルホニル)アミノ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル、(工程(i)の生成物(0.28g)、THF(8mL)および2M リチウムボロハイドライドのTHF(1.3mL)中の混合物を使用して製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)により行った。得られた油状物をトルエン、DCM、次いでエーテル/イソヘキサンでトリチュレートし、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.18g
MS:APCI(−ve)440[M−H-]
1H NMR:δ (DMSO)1.17(d, 3H), 3.29(s, 3H), 3.47-3.50(m, 3H), 4.47(dd, 2H), 5.09-5.18(m, 1H), 5.99(s, 1H), 7.13-7.21(m, 1H), 7.29-7.43(m, 2H), 11.14(s, 1H)
【0198】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)2−[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(メチルスルホニル)アミノ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、メタンスルホンアミド(93mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(71mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(52mg)、炭酸セシウム(0.38g)、2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(実施例23、工程(i)の生成物)(0.30g)およびジオキサン(10mL)の混合物を使用して製造した。精製は、シリカカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:1)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を油状物として得た。収量:0.28g
MS:APCI(+ve)448[M+H+]
【0199】
実施例30
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−4−モルホリンスルホンアミド
【化36】
表題化合物を実施例24に概説の方法に従い、2−[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(4−モルホリニルスルホニル)アミノ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル、(工程(i)の生成物(0.34g)、THF(8mL)および2M リチウムボロハイドライドのTHF(1mL)中の混合物を使用して製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相として酢酸アンモニウム/アセトニトリル)により行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.25g
MS:APCI(−ve)475[M−H-]
1H NMR:δ (DMSO)1.16(d, 3H), 3.11(s, 4H), 3.42-3.53(m, 2H), 3.59(t, 4H), 4.43(dd, 2H), 4.84(t, 1H), 5.10(q, 1H), 5.98(s, 1H), 7.12-7.19(m, 1H), 7.29-7.37(m, 1H), 7.39-7.45(m, 1H)
【0200】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)2−[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(4−モルホリニルスルホニル)アミノ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、4−モルホリンスルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.19g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(71mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(52mg)、炭酸セシウム(0.38g)、2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(実施例23、工程(i)の生成物)(0.30g)およびジオキサン(10mL)の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:1)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を油状物として得た。収量:0.34g
MS:APCI(+ve)519[M+H+]
【0201】
実施例31
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−ピロリジンスルホンアミド
【化37】
表題化合物を実施例24に概説の方法に従い、2−[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1−ピロリジニルスルホニル)アミノ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル、工程(i)の生成物(0.38g)、THF(8mL)および2M リチウムボロハイドライドのTHF溶液(1.3mL)中の混合物を使用して製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)により行った。得られた油状物をメタノール、トルエン、DCM、次いでエーテル/イソヘキサンでトリチュレートし、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.15g
MS:APCI(−ve)459[M−H-]
1H NMR:δ (DMSO)1.16(d, 3H), 1.75-1.82(m, 4H), 3.27-3.38(m, 4H), 3.44-3.51(m, 2H), 4.45(dd, 2H), 5.10-5.18(m, 1H), 5.97(s, 1H), 7.13-7.20(m, 1H), 7.29-7.42(m, 2H), 10.91(s, 1H)
【0202】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)2−[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1−ピロリジニルスルホニル)アミノ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、1−ピロリジンスルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.19g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(71mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(52mg)、炭酸セシウム(0.38g)、2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(実施例23、工程(i)の生成物)(0.30g)およびジオキサン(10mL)の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:1)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を油状物として得た。収量:0.38g
MS:APCI(+ve)475[M+H+]
【0203】
実施例32
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−シクロプロパンスルホンアミド
【化38】
表題化合物を実施例24に概説の方法に従い、2−[[6−[(シクロプロピルスルホニル)アミノ]−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル、(工程(i)の生成物(0.30g)、THF(8mL)および2M リチウムボロハイドライドのTHF(2mL)溶液を使用して製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)により行った。得られた油状物をメタノール、トルエン、DCM、次いでエーテル/イソヘキサンでトリチュレートし、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.20g
MS:APCI(−ve)430[M−H-]
1H NMR:δ (DMSO)1.00-1.10(m, 4H), 1.17(d, 3H), 2.93-3.04(m, 1H), 3.47-3.50(m, 2H), 4.47(s, 2H), 5.08-5.20(m, 1H), 6.06(s, 1H), 7.11-7.21(m, 1H), 7.28-7.45(m, 2H), 11.10(s, 1H)
【0204】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)2−[[6−[(シクロプロピルスルホニル)アミノ]−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、シクロプロパンスルホンアミド(特許WO2003/099274に従い製造、0.14g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(71mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(52mg)、炭酸セシウム(0.38g)、2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(実施例23、工程(i)の生成物)(0.30g)およびジオキサン(10mL)の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:1)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を油状物として得た。収量:0.30g
MS:APCI(+ve)503[M+H+]
【0205】
実施例33
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド
【化39】
表題化合物を実施例24に概説の方法に従い、2−[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[[(1−メチル−1H−イミダゾル−4−イル)スルホニル]アミノ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(工程(i)の生成物(0.28g)、THF(8mL)および2M リチウムボロハイドライドのTHF(0.81mL)溶液を使用して製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)により行った。得られた油状物をトルエン、メタノール、次いでエーテル/イソヘキサンでトリチュレートし、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.12g
MS:APCI(−ve)470[M−H-]
1H NMR:δ (DMSO)1.14(d, 3H), 3.46(m, 2H), 3.67(s, 3H), 4.39(t, 2H), 5.01-5.14(m, 1H), 6.17(s, 1H), 7.09-7.19(m, 1H), 7.27-7.42(m, 2H), 7.80(s, 1H), 8.01(s, 1H), 11.55(s, 1H)
【0206】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)2−[[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[[(1−メチル−1H−イミダゾル−4−イル)スルホニル]アミノ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド(0.19g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(71mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(52mg)、炭酸セシウム(0.38g)、2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(実施例23、工程(i)の生成物)(0.30g)およびジオキサン(10mL)の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:1)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を油状物として得た。収量:0.28g
MS:APCI(+ve)514[M+H+]
【0207】
実施例34
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1S)−2−エトキシ−1−(ヒドロキシメチル)エトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化40】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−[[(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]−1−(エトキシメチル)エトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド、(工程(v)の生成物)(0.79g)のTHF(10mL)溶液に、THF中テトラブチルアンモニウムフルオリドの1M溶液(2.4mL)添加し、環境温度で72時間撹拌した。反応混合物をH2Oで希釈し、EtOAcで抽出した(2×)。有機層をH2O、次いで塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。得られた油状物を逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)、次いでDCM、続いてエーテル/イソヘキサンでのトリチュレーションにより精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.28g
MS:APCI(−ve)489[M−H-]
1H NMR:δ (DMSO)1.06(t, 3H), 2.13(quintet, 2H), 3.36-3.46(m, 2H), 3.54-3.59(m, 4H), 3.91(t, 4H), 4.46(dd, 2H), 4.88(t, 1H), 5.25(quintet, 1H), 6.12(s, 1H), 7.12-7.19(m, 1H), 7.30-7.38(m, 1H), 7.40-7.45(m, 1H), 11.14(s, 1H)
【0208】
この中間体は下記の通り製造した:
i)(4R)−4−(エトキシメチル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン
2,2−ジメチル−1、3−ジオキソラン−4−メタノール(1.5g)のメチルホルミルアミド(30mL)溶液に、60%水素化ナトリウム(0.50g)を少しずつ0℃で添加し、次いで環境温度に温めた。ヨードエタン(3.5mL)を混合物に0℃で添加し、次いで16時間、室温で撹拌した。反応混合物を濾過し、次いで濾液をH2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をH2O(2×)、次いで塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/Et2O(1:1)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を、透明、無色油状物として得た。収量:1g
1H NMR:δ (DMSO)1.10(t, 3H), 1.27(s, 3H), 1.32(s, 3H), 3.32-3.50(m, 4H), 3.54-3.62(m, 1H), 3.93-4.01(m, 1H), 4.11-4.20(m, 1H)
【0209】
ii)(2S)−3−エトキシ−1,2−プロパンジオール
(4R)−4−(エトキシメチル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン(工程(i)の生成物)(1g)の80%氷酢酸(30mL)溶液を、環境温度で48時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、メタノール、エタノールおよびトルエンと共沸し、次いでDCMに再溶解し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:0.55g。
1H NMR:δ (DMSO)1.10(t, 3H), 3.22-3.44(m, 6H), 3.54(quintet, 1H), 4.45(t, 1H), 4.58(d, 1H)
【0210】
iii)(2R)−1−[[(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]−3−エトキシ−2−プロパノール
(2S)−3−エトキシ−1,2−プロパンジオール(工程(ii)の生成物)(0.50g)のDCM(30mL)溶液に、tert−ブチルジメチルシリルクロライド(0.88g)、トリエチルアミン(0.43mL)および4−(ジメチルアミノ)ピリジン(31mg)を0℃で添加した。溶液を、次いで環境温度に温め、16時間撹拌した。反応混合物をH2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、蒸発させた。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を油状物として得た。収量:0.69g
1H NMR:δ (DMSO)0.07(s, 6H), 0.90(s, 9H), 1.14(t, 3H), 3.28-3.65(m, 7H), 4.70(d, 1H)
【0211】
iv)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−[[(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]−1−(エトキシメチル)エトキシ]−ピリミジン
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、4,6−ジクロロ−2−[(2、3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(0.43g)、(2R)−1−[[(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]−3−エトキシ−2−プロパノール(工程(iii)の生成物)(0.47g)、THF(20mL)および60%水素化ナトリウム(67mg)を使用して製造し、副題化合物を無色油状物として得た。収量:0.7g
MS:APCI(+ve)505/507[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)0.03(s, 6H), 0.80(s, 9H), 1.09(t, 3H), 3.39-3.50(m, 2H), 3.60(d, 2H), 3.75-3.81(m, 2H), 4.49(s, 2H), 5.35-5.44(m, 1H), 6.90(s, 1H), 7.14-7.23(m, 1H), 7.32-7.43(m, 2H)
【0212】
v)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−[[(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]−1−(エトキシメチル)エトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.29g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.13g)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(93mg)、炭酸セシウム(0.68g)、4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−[[(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル]オキシ]−1−(エトキシメチル)エトキシ]−ピリミジン(工程(iv)の生成物)(0.70g)およびジオキサン(15mL)の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(3:7)70:30を溶離剤として使用して行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.22g
MS:APCI(+ve)605[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)0.02(s, 6H), 0.84(s, 9H), 1.04-1.11(m, 3H), 2.08-2.18(m, 2H), 3.53-3.59(m, 2H), 3.72-3.77(m, 2H), 3.86-3.94(m, 4H), 3.99-4.07(m, 2H), 4.49(s, 2H), 5.34(s, 1H), 6.14(s, 1H), 7.10-7.20(m, 1H), 7.29-7.45(m, 2H), 11.17(s, 1H)
【0213】
実施例35
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
【化41】
表題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、製造した。アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.15g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(44mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2'4'6'−トリ−イソ−プロピル−1,1'ビフェニル(44mg)、炭酸セシウム(0.36g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(工程(i)の生成物(0.23g)のジオキサン(7.2mL)中の混合物に酢酸(0.67mL)を添加し、反応混合物をEtOAcで抽出した(3×)。合わせた有機層をH2Oで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(3:7)を溶離剤として使用して精製した。得られた固体をさらにイソヘキサンからのトリチュレーションにより精製し、40℃で高真空下で乾燥させて、表題化合物を黄色固体として得た。収量:0.29g。
MS:APCI(+ve)403[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)2.12(m, 2H), 3.9(m, 7H), 4.49(s, 2H), 6.15(s, 1H), 7.16(m, 1H), 7.39(m, 2H), 11.12(s, 1H)。
【0214】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン
撹拌している4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(5g)の乾燥メタノール(40mL)溶液に、60%水素化ナトリウム(0.68g)を一度に5分にわたり添加した。反応混合物を5時間撹拌し、H2Oを添加し、溶媒を部分的に蒸発させた。残渣をEtOAcで抽出し、それをH2Oで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーでEt2O/イソヘキサン(5:95)で溶出して精製し、副題化合物を白色固体として得た。収量:4.05g。
MS:APCI(+ve)303/305[M+H]
【0215】
実施例36
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]ピペラジン−1−スルホンアミド、トリフルオロ酢酸塩
【化42】
1,1−ジメチルエチル4−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イルスルファモイル]ピペラジン−1−カルボキシレート(工程(i)の生成物(0.36g)およびトリフルオロ酢酸(1mL)のジクロロメタン(4mL)溶液を、室温で30分撹拌した。溶媒を減圧下蒸発させ、残渣をトルエン(3×)で共沸した。残った淡黄色固体をEtOAcでトリチュレートし、濾過し、40℃で高真空下乾燥させ、表題化合物をクリーム色固体として得た。収量:0.24g。
MS:APCI(+ve)432[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)3.17(m, 4H), 3.40(m, 4H), 3.90(s, 3H), 4.49(s, 2H), 6.08(s, 1H), 7.18(m, 1H), 7.38(m, 2H)。
【0216】
この中間体は下記の通り製造した:
i)1,1−ジメチルエチル4−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イルスルファモイル]ピペラジン−1−カルボキシレート。
副題化合物を1,1−ジメチルエチル4−スルファモイルピペラジン−1−カルボキシレート(実施例15、工程(i)の生成物、(0.22g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.25g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して精製した。収量:0.36g
MS:APCI(−ve)530[M−H]
1H NMR:δ (CDCl3)1.45(s, 9H), 3.27(t, 4H), 3.48(t, 4H), 3.94(s, 3H), 4.40(s, 2H), 6.23(s, 1H), 7.04(m, 2H), 7.22(m, 1H)。
【0217】
実施例37
4−アセチル−N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]ピペラジン−1−スルホンアミド
【化43】
酢酸無水物(0.78mL)を、N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]ピペラジン−1−スルホンアミド、トリフルオロ酢酸塩(実施例36の表題生成物、0.84g)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1mL)のDCM(5mL)中の混合物に添加した。反応混合物を室温で30分撹拌し、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をEtOAcに溶解し、それを水性クエン酸、H2Oで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで、EtOAcで溶出して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:78mg。
MS:APCI(+ve)474[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)1.98(s, 3H), 3.20(m, 4H), 3.87(s, 3H), 3.32(br d, 4H), 4.48(s, 2H), 6.07(s, 1H), 7.17(m, 1H), 7.33(m, 1H), 7.42(t, 1H), 11.18(s, 1H)。
【0218】
実施例38
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]モルホリン−4−スルホンアミド
【化44】
表題化合物をモルホリン−4−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.20g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.25g)から実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して精製した。収量:0.26g。
MS:APCI(+ve)433[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)3.17(t, 4H), 3.59(t, 4H), 3.88(s, 3H), 4.48(s, 2H), 6.09(s, 1H), 7.17(m, 1H), 7.34(m, 1H), 7.43(t, 1H), 11.17(s, 1H)。
【0219】
実施例39
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]メタン−スルホンアミド
【化45】
表題化合物をメタンスルホンアミド(0.11g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.25g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して精製した。収量:0.12g。
MS:APCI(+ve)362[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)3.28(s, 3H), 3.87(s, 3H), 4.49(s, 2H), 6.03(s, 1H), 7.17(m, 1H), 7.37(m, 2H), 11.14(s, 1H)。
【0220】
実施例40
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]−1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド
【化46】
表題化合物を1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド(0.19g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.25g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して精製した。収量:0.11g。
MS:APCI(+ve)428[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)3.67(s, 3H), 3.83(s, 3H), 4.41(s, 2H), 6.20(s, 1H), 7.15(m, 1H), 7.36(m, 2H), 7.78(s, 1H), 8.00(s, 1H), 11.55(s, 1H)
【0221】
実施例41
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(S)−イソキサゾリジン−4−イル)オキシ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
【化47】
1,1−ジメチルエチル(S)−4−[6−(アゼチジン−1−スルホニルアミノ)−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イルオキシ]イソキサゾリジン−2−カルボキシレート(工程(ii)の生成物)(0.14g)およびトリフルオロ酢酸(1mL)のジクロロメタン(2mL)溶液を室温で30分撹拌した。溶媒を減圧下蒸発させ、残渣をトルエン(3×)で共沸した。残渣を逆相HPLCで、アセトニトリル/0.1%水性酢酸アンモニウム混合物で溶出して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:80mg。
MS:APCI(+ve)458[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)7.37(m, 2H), 7.18(m, 1H), 6.16(s, 1H), 5.65(bm, 1H), 4.49(s, 2H), 3.91-3.81(bs+t, 6H), 3.01(bs, 1H), 2.13(m, 2H)。
【0222】
この中間体は下記の通り製造した:
i)1,1−ジメチルエチル(S)−4−[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イルオキシ]−イソキサゾリジン−2−カルボキシレート。
撹拌している4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(0.25g)および1,1−ジメチルエチル(S)−4−ヒドロキシイソキサゾリジン−2−カルボキシレート(0.16g)の乾燥THF(5mL)溶液に、60%水素化ナトリウム(0.034g)を5分にわたり添加した。反応混合物を撹拌し、60℃で7日間加熱し、H2Oを添加し、溶媒を部分的に蒸発させた。残渣をEtOAcで抽出し、それをH2Oで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーでEt2O/イソヘキサン(1:9)で溶出して精製し、副題化合物をゴムとして得た。収量:0.15g。
MS:APCI(+ve)460/462[M+H]
【0223】
ii)1,1−ジメチルエチル(S)−4−[6−(アゼチジン−1−スルホニルアミノ)−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イルオキシ]イソキサゾリジン−2−カルボキシレート。
副題化合物をアゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.22g)および1,1−ジメチルエチル(S)−4−[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イルオキシ]−イソキサゾリジン−2−カルボキシレート(工程(i)の生成物(0.13g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して精製した。収量:0.14g
MS:APCI(−ve)558[M−H]
【0224】
実施例42
N−[6−((R)−2−アミノ−1−メチルエトキシ)−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
【化48】
表題化合物を1,1−ジメチルエチル[(R)−2−[6−アゼチジン−1−スルホニルアミノ)−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イルオキシ]プロピル}カルバメート(0.26g)(工程(ii)の生成物)から、実施例41に概説の方法に従い、製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して精製した。収量:0.11g
MS:APCI(+ve)446[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)1.19(d, 3H), 1.97(m, 2H), 2.99(m, 2H), 3.58(t, 4H), 4.38(q, 2H), 5.15(s, 1H), 5.97(s, 1H), 7.12(m, 1H), 7.30(m, 1H), 7.43(t, 1H), 7.49(br s, 3H)。
【0225】
この中間体は下記の通り製造した:
i)1,1−ジメチルエチル[(R)−2−[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イルオキシ]プロピル]カルバメート
副題化合物を1,1−ジメチルエチル((R)−2−ヒドロキシプロピル)カルバメート(0.15g)および4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(0.25g)から、実施例41、工程(i)に概説の方法に従い、45℃で18時間加熱して製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して精製した。収量:0.23g。
MS:APCI(−ve)444/446[M−H]
【0226】
ii)1,1−ジメチルエチル[(R)−2−[6−アゼチジン−1−スルホニルアミノ)−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イルオキシ]propy]カルバメート
副題化合物をアゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.11g)および1,1−ジメチルエチル[(R)−2−[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イルオキシ]プロピル]カルバメート(工程(i)の生成物(0.2g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して精製した。収量:0.14g
MS:APCI(−ve)544[M−H]
【0227】
実施例43
N−[(R)−2−[6−[アゼチジン−1−スルホニルアミノ]−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イルオキシ]プロピル]アセトアミド
【化49】
N−[6−((R)−2−アミノ−1−メチルエトキシ)−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド(実施例42の表題生成物)(0.05g)のジクロロメタン(10mL)中の懸濁液に、ピリジン(0.02mL)、続いて酢酸無水物(0.02mL)を添加した。混合物を一晩、室温で撹拌した。ピリジン(0.02mL)および酢酸無水物(0.02mL)を添加し、反応混合物をさらに2時間撹拌した。ピリジン(1.0mL)および酢酸無水物(0.50mL)を添加し、反応混合物をさらに2時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水性クエン酸、H2Oで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで40%EtOAcのイソヘキサン溶液を溶離剤として使用して精製した。単離生成物をさらに逆相HPLCで、アセトニトリル/水性0.1%酢酸アンモニウム混合物で溶出して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:55mg。
MS:APCI(−ve)486[M−H]
1H NMR:δ (DMSO)1.11(d, 3H), 1.80(s, 3H), 1.96(m, 2H), 3.20(m, 2H), 3.55(t, 4H), 4.34(q, 2H), 5.02(m, 1H), 5.88(s, 1H), 7.12(m, 1H), 7.29(m, 1H), 7.41(t, 1H), 7.99(t, 1H)。
【0228】
実施例44
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(R,S)−2−ジメチルアミノ−1−メチルエトキシ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
【化50】
表題化合物をアゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.15g)および2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−N,N−ジメチル−1−プロパンアミン(工程(i)の生成物(0.29g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。反応生成物を逆相HPLCで、アセトニトリル/水性0.1%酢酸アンモニウム混合物で溶出して精製し、表題化合物を黄色固体として得た。収量:0.30g
MS:APCI(+ve)474[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)1.17(d, 3H), 2.07(m, 2H), 2.24(s, 6H), 2.44(m, 1H), 2.64(m, 1H), 3.79(t, 4H), 4.24(t, 2H), 5.27(m, 1H), 6.00(s, 1H), 7.15(m, 1H), 7.33(m, 1H), 7.42(t, 1H)。
【0229】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−N,N−ジメチル−1−プロパンアミン
副題化合物を実施例41、工程(i)に概説の方法に従い、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール(80mg)、4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(0.25g)および60%水素化ナトリウム(30mg)のTHF(2mL)溶液を室温で2日間使用して製造し、副題化合物を淡黄色ゴムとして得た。収量:0.29g。
MS:APCI(+ve)374[M+H]
【0230】
実施例45
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−{[(1R,2R)−2,3−ジヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ}−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化51】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド(工程(vi)の生成物)(0.13g)のDCM(5mL)溶液に塩化鉄(III)6水和物(0.26g)を添加した。反応混合物を環境温度で1.5時間撹拌し、次いで飽和水性重炭酸ナトリウム(1mL)を添加した。層を分離し、水性物質をDCM(3×)および酢酸エチル(3×)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残った淡黄色固体をDCMからゆっくり沈殿させ、濾過し、得られた物質を最少量の冷却DCM(2×1mL)で洗浄し、表題化合物を白色粉末として得た。収量:64mg。
MS:APCI(+ve)477[M+H+]
1H NMR:δ (CDCl3)1.33(d, 3H), 2.27(quintet, 2H), 2.55(d, 1H), 3.61-3.70(m, 2H), 3.74-3.82(m, 1H), 4.02(t, 4H), 4.31-4.41(m, 2H), 5.32(quintet, 1H), 6.34(s, 1H), 6.98-7.24(m, 3H)。
【0231】
この中間体は下記の通り製造した:
i)(2S,3R)−3−(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシ酪酸
(2S,3R)−2−アミノ−3−ベンジルオキシ−酪酸(1.1g)の2M 硫酸(6.31mL)溶液に、亜硝酸ナトリウム(0.65g)の水(6mL)溶液を、反応の内部温度を0℃未満に保ちながら、2時間にわたり滴下した。反応混合物を−5℃で6時間撹拌し、次いで室温で一晩温めた。混合物を50%水性水酸化ナトリウムでpH4に調節し、次いで酢酸エチルを添加した。混合物を激しく撹拌し、濃硫酸でpH2に酸性化した。層を分離し、水層をさらに酢酸エチルで抽出した(2×)。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて、副題化合物を黄色結晶性固体として得、それをさらに精製することなく使用した。収量:0.84g。
MS:APCI(+ve)211、[M+H+]
1H NMR:δ (300 MHz, CDCl3)1.31(d, 3H), 3.99-4.05(m, 1H), 4.16(d, 1H), 4.51(d, 1H), 4.69(d, 1H), 7.22-7.38(m, 5H)。
【0232】
ii)(2R,3R)−3−(ベンジルオキシ)ブタン−1,2−ジオール
(2S,3R)−3−(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシ酪酸(工程(i)の生成物(0.79g)およびトリメチルボレート(0.67mL)の無水テトラヒドロフラン(4mL)溶液に、0℃で、ボラン−ジメチルスルフィド錯体(3mL、テトラヒドロフラン中2M)を滴下した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いでさらにボラン−ジメチルスルフィド錯体(3mL、テトラヒドロフラン中2M)を0℃で添加し、反応混合物を室温でさらに2日間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、メタノール(10mL)をゆっくり添加した。発泡が止んだとき、揮発物を蒸発させ、さらにメタノールを添加し、混合物を再び濃縮し、副題化合物を黄色油状物として得、それをさらに精製することなく使用した。収量:0.68g。
MS:APCI(+ve)197、[M+H+]
1H NMR:δ (CDCl3)1.25(d, 3H), 2.17(t, 1H), 2.77(d, 1H), 3.52-3.77(m, 4H), 4.43(d, 1H), 4.69(d, 1H), 7.27-7.39(m, 5H)。
【0233】
iii)(4R)−4−[(1R)−1−(ベンジルオキシ)エチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン
撹拌している(2R,3R)−3−(ベンジルオキシ)ブタン−1,2−ジオール(工程(ii)の生成物)(0.68g)、p−トルエンスルホン酸1水和物(34mg)および2,2−ジメトキシプロパン(0.43mL)のトルエン(10mL)溶液を、還流温度に30分加熱し、次いで無水硫酸ナトリウムを添加し、還流を2.5時間続けた。反応混合物を冷却し、EtOAcおよび飽和水性重炭酸ナトリウムで希釈し、層を分離した。有機抽出物を塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:9から1:1勾配)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を無色液体として得た。収量:0.46g。
1H NMR:δ (CDCl3)1.13(d, 3H), 1.37(s, 3H), 1.42(s, 3H), 3.60(quintet, 1H), 3.71(dd, 1H), 3.99(dd, 1H), 4.15(quintet, 1H), 4.64(d, 1H), 4.67(d, 1H), 7.24-7.38(m, 5H)。
【0234】
iv)(1R)−1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エタノール
アンモニア(濃50mL)を、一晩オーブン乾燥させた三首フラスコに、−78℃に凝縮させ、それに、(4R)−4−[(1R)−1−(ベンジルオキシ)エチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン(工程(iii)の生成物)(0.39g)のテトラヒドロフラン(7.5mL)溶液を添加した。ナトリウムを、反応混合物が暗青色になるまで小片で添加し、次いでそれを−40℃に温め、その温度で1.5時間放置し、その間さらにナトリウムを、青色があせたとき添加した。反応混合物を過剰の固体塩化アンモニウムでクエンチし、室温に温めた。エーテル(20mL)、続いて注意深く水(10mL)を添加した。層を分離し、水層をさらにエーテルで抽出した(3×)。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて、副題化合物を淡黄色液体として得、それをさらに精製することなく使用した。収量:0.24g。
1H NMR:δ (CDCl3)1.16(d, 3H), 1.37(s, 3H), 1.44(s, 3H), 3.67-3.77(m, 2H), 3.93(q, 1H), 4.00-4.05(m, 1H)。
【0235】
v)4−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1R)−1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ}ピリミジン
(1R)−1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エタノール(工程(iv)の生成物)(0.24g)の乾燥THF(10mL)溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(91mg、鉱油中60%分散として)を少しずつ、続いて、4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(0.50g)を少しずつ添加した。反応混合物を室温で48時間撹拌し、次いで飽和水性塩化アンモニウム(10mL)でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。層を分離し、水層をさらに酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:19から1:9勾配)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.42g。
MS:APCI(+ve)417/419[M+H+]
1H NMR:δ (CDCl3)1.24(d, 3H), 1.36(s, 3H), 1.40(s, 3H), 3.74(dd, 1H), 4.03(dd, 1H), 4.21(q, 1H), 4.40(s, 2H), 5.28(quintet, 1H), 6.44(s, 1H), 6.98-7.11(m, 2H), 7.26-7.31(m, 1H)。
【0236】
vi)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.20g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(33mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(17mg)、炭酸セシウム(0.18g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)−メチル]チオ]−6−[(2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)オキシ]−ピリミジン(工程(v)の生成物)(0.15g)のジオキサン(5mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、25分冷却した。飽和水性塩化アンモニウムを添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:19から3:7勾配)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:0.14g。
MS:APCI(+ve)517[M+H+]
1H NMR:δ (CDCl3)1.23(d, 3H), 1.38(s, 3H), 1.43(s, 3H), 2.25(quintet, 2H), 3.77(dd, 1H), 3.98-4.09(m, 5H), 4.24(q, 1H), 4.37(s, 2H), 5.30(quintet, 1H), 6.32(s, 1H), 6.98-7.11(m, 2H), 7.20-7.26(m, 1H)。
【0237】
実施例46
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[[(1R,2R)−2,3−ジヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ]−4−ピリミジニル]−メタンスルホンアミド
【化52】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ]−4−ピリミジニル]−メタンスルホンアミド(工程(i)の生成物)(0.23g)のDCM(5mL)溶液に、塩化鉄(III)6水和物(0.25g)を添加した。反応混合物を環境温度で2時間撹拌し、次いで飽和水性重炭酸ナトリウム(2mL)を添加した。層を分離し、水性物質DCM(3×)および酢酸エチル(3×)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残った黄色固体を10%DCMのEt2O溶液から沈殿させ、濾過し、得られた物質を最少量のEt2O(2×1mL)で洗浄して、表題化合物を白色粉末として得た。収量:24mg。
MS:APCI(+ve)436、[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.19(d, 3H), 3.29(s, 3H), 3.36-3.40(m, 2H), 3.46-3.53(m, 1H), 4.43(d, 1H), 4.48(d, 1H), 4.54-4.57(m, 1H), 4.88(d, 1H), 5.16-5.24(m, 1H), 5.98(s, 1H), 7.12-7.19(m, 1H), 7.29-7.43(m, 2H), 11.10(s, 1H)。
【0238】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ]−4−ピリミジニル]−メタンスルホンアミド
メタンスルホンアミド(0.11g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(26mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(14mg)、炭酸セシウム(0.14g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)−メチル]チオ]−6−[(2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)オキシ]−ピリミジン(実施例46、工程(v)の副題生成物(0.12g)のジオキサン(6mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、15分冷却した。飽和水性塩化アンモニウムを添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:19から3:7勾配)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:0.12g。
MS:APCI(+ve)476[M+H+]
1H NMR(CDCl3)δ 1.23(d, 3H), 1.37(s, 3H), 1.42(s, 3H), 3.22(s, 3H), 3.76(dd, 1H), 4.04(dd, 1H), 4.23(q, 1H), 4.38(s, 2H), 5.30(quintet, 1H), 6.23(s, 1H), 6.97-7.11(m, 2H), 7.22-7.28(m, 1H)。
【0239】
実施例47
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−{[(1R,2S)−2,3−ジヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ}−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化53】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド(工程(ii)の生成物)(0.13g)のDCM(5mL)溶液に、塩化鉄(III)6水和物(0.24g)を添加した。反応混合物を環境温度で1時間撹拌し、次いで飽和水性重炭酸ナトリウム(10mL)を添加した。層を分離し、水性物質DCM(3×10mL)およびEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残った淡黄色固体をDCMからゆっくり沈殿させ、濾過し、得られた物質を最少量の冷DCM(2×1mL)で洗浄して、表題化合物を白色粉末として得た。収量:45mg。
MS:APCI(+ve)477[M+H+]
1H NMR:δ (CDCl3)1.36(d, 3H), 2.27(quintet, 2H), 2.34(br s, 1H), 2.67(d, 1H), 3.59-3.65(m, 1H), 3.67-3.78(m, 2H), 4.02(t, 4H), 4.36(s, 2H), 5.23(quintet, 1H), 6.31(s, 1H), 7.00-7.10(m, 2H), 7.19-7.23(m, 1H)。
【0240】
この中間体は下記の通り製造した:
i)4−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ}ピリミジン
副題化合物を実施例1、工程(iii)に概説の方法に従い、(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エタノール(Liebigs Ann. Chem. 1987, 7-14に従い製造)(0.25g)および4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(0.53g)のTHF(20mL)溶液および60%水素化ナトリウム(80mg)を使用して製造した。粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:3)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を、透明、無色油状物として得た。収量:0.37g。
MS:APCI(+ve)417/419[M+H+]
【0241】
ii)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ]−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.16g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(33mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(17mg)、炭酸セシウム(0.28g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)−メチル]チオ]−6−[(2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)オキシ]−ピリミジン(工程(i)の生成物(0.25g)のジオキサン(10mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、20分冷却した。飽和塩化アンモニウムを添加し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(3:7)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:0.13g。
MS:APCI(+ve)517[M+H+]
【0242】
実施例48
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−{[(1R,2S)−2,3−ジヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ}−4−ピリミジニル]−1−ピペラジンスルホンアミド
【化54】
tert−ブチル4−{[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ}ピリミジン−4−イル)アミノ]スルホニル}ピペラジン−1−カルボキシレート(工程(i)の生成物(0.23g)の10%トリフルオロ酢酸/DCM(5mL)溶液を、室温で1時間撹拌した。混合物を真空で蒸発乾固した。得られた粗油状物を逆相HPLC(溶離剤として0.1%水性酢酸アンモニウムのアセトニトリル溶液の75%から5%)で精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:40mg。
MS:APCI(+ve)506[M+H+]
1H NMR δ (DMSO)1.14(d, 3H), 2.99-3.05(m, 4H), 3.11-3.17(m, 4H), 3.25-3.40(m, 2H), 3.54-3.61(m, 1H), 4.34(d, 1H), 4.41(d, 1H), 4.54(br s,1H), 4.81(d, 1H), 5.03(dq, 1H), 5.82(s, 1H), 7.09-7.16(m, 1H), 7.26-7.35(m, 1H), 7.43(dd, 1H)
【0243】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)tert−ブチル4−{[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ}ピリミジン−4−イル)アミノ]スルホニル}ピペラジン−1−カルボキシレート
副題化合物を1,1−ジメチルエチル4−スルファモイルピペラジン−1−カルボキシレート(実施例15、工程(i)の生成物)、0.26g)および4−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ}ピリミジン(実施例47、工程(i)の生成物)(0.21g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。収量:0.28g
MS:APCI(−ve)644[M−H]
【0244】
実施例49
5−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]ピリミジン−4−イル}フラン−2−スルホンアミド
【化55】
5−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメチルオキシ)エトキシ]ピリミジン−4−イル}フラン−2−スルホンアミド(工程(iv)の生成物)(0.24g)のメタノール(5mL)溶液に、パラトルエンスルホン酸水和物(58mg)およびアニソール(0.34mL)を添加した。室温で2日間撹拌後、H2O(5mL)を添加し、混合物をEtOAcで抽出した(3×10mL)。合わせた有機層を塩水(10mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、真空で蒸発乾固した。得られた粗固体を逆相HPLC(溶離剤として0.1%水性酢酸アンモニウムのアセトニトリル溶液の50%から5%勾配)で精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:10mg。
MS:APCI(+ve)541[M+H+]
1H NMR δ (CDCl3)1.28(d, 3H), 2.39(quintet, 2H), 3.70(dd, 1H), 3.76(dd, 1H), 4.20(t, 4H), 4.33(d, 1H), 4.37(d, 1H), 4.51(t, 2H), 5.31(dquintet, 1H), 6.41(s, 1H), 6.99-7.08(m, 2H), 7.11(d, 1H), 7.17-7.22(m, 1H), 7.21(d, 1H)
【0245】
この中間体は下記の通り製造した:
i)メチル5−[(tert−ブチルアミノ)スルホニル]−2−フロエート
メチル5−(クロロスルホニル)−2−フロエート(3.0g)のDCM(100mL)溶液に、tert−ブチルアミン(3.6mL)を添加した。室温で2日間撹拌後、混合物をセライトのパッドを通して濾過し、DCM(2×10mL)で洗浄した。濾液を真空で蒸発乾固した。得られた粗残渣をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を泡状物として得た。収量:2.75g。
MS:APCI(−ve)260[M−H]
【0246】
ii)5−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−N−(tert−ブチル)フラン−2−スルホンアミド
メチル5−[(tert−ブチルアミノ)スルホニル]−2−フロエート(工程(i)の生成物(2.15g)のメタノール(80mL)溶液に、アゼチジン(1.15mL)を添加した。室温で5時間撹拌後、混合物を真空で蒸発乾固した。得られた残渣をEtOAc(50mL)とH2O(50mL)に分配した。分離した有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、真空で蒸発乾固した。得られた粗物質をカラムクロマトグラフィー(溶離剤としてEtOAC)で精製し、副題化合物を薄黄色油状物として得た。収量:3g。
MS:APCI(+ve)287[M+H+]
【0247】
iii)5−(アゼチジン−1−イルカルボニル)フラン−2−スルホンアミド
5−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−N−(tert−ブチル)フラン−2−スルホンアミド(工程(ii)の生成物)(3g)のトリフルオロ酢酸(90mL)溶液を、室温で撹拌した。18時間後、混合物を真空で蒸発乾固した。得られた油状物をEt2Oでトリチュレートし、濾過し、副題化合物を白色固体として得た。収量:1.75g。
MS:APCI(+ve)231[M+H+]
【0248】
iv)5−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメチルオキシ)エトキシ]ピリミジン−4−イル}フラン−2−スルホンアミド
副題化合物を5−(アゼチジン−1−イルカルボニル)フラン−2−スルホンアミド(工程(iii)の生成物)(0.40g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメトキシ)エトキシ]−ピリミジン(実施例13、工程(iii)の生成物)(0.41g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。収量:0.25g
MS:APCI(−ve)781[M−H]
【0249】
実施例50
N−(tert−ブチル)−5−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]ピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]−2−フルアミド
【化56】
エチル(2R)−2−({6−[({5−[(tert−ブチルアミノ)カルボニル]−2−フリル}スルホニル)アミノ]−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)プロパノエート(工程(iii)の生成物)(0.25g)のTHF(10mL)溶液に、リチウムボロハイドライド(0.6mL、ヘキサン中2.0M)を0℃で滴下した。混合物を室温に温め、18時間撹拌した。0℃に冷却後、1N HCl(20mL)をゆっくり添加し、混合物をEtOAcで抽出した(3×20mL)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、真空で蒸発乾固した。得られた粗油状物を逆相HPLC(溶離剤として0.2%水性トリフルオロ酢酸のアセトニトリル溶液の75%から5%勾配)で精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:90mg。
MS:APCI(−ve)555[M−H]
1H NMR δ (CDCl3):1.27(d, 3H), 1.44(s, 9H), 3.69(dd, 1H), 3.75(dd, 1H), 4.33(d, 1H), 4.38(d, 1H), 5.26-5.33(m, 1H), 6.23(br s, 1H), 6.32(s, 1H), 6.98-7.08(m, 2H), 7.09(d, 1H), 7.17-7.21(m, 1H), 7.23(d, 1H)
【0250】
この中間体は下記の通り製造した:
i)N−(tert−ブチル)−5−シアノフラン−2−スルホンアミド
5−ホルミルフラン−2−スルホン酸ナトリウム塩(2.97g)、およびヒドロキシルアミンヒドロクロライド(1.05g)のH2O(1.35mL)および酢酸(21mL)中の溶液を、60℃で4時間加熱した。室温に冷却後、溶媒を真空で除去した。粗残渣をEt2O(3×50mL)でトリチュレートし、高真空下で乾燥させ、粗薄褐色固体を得た。この物質(3.7g)のオキシ塩化リン(100mL)溶液を60℃で18時間加熱した。室温に冷却後、混合物を氷水(100mL)とEtOAc(100mL)に分配した。水層を分離し、さらにEtOAcで抽出した(2×100mL)。合わせた有機相を塩水(100mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、真空で蒸発乾固し、粗褐色油状物を得た。この粗油状物(1.6g)のDCM(85mL)溶液に、tert−ブチルアミン(1.8mL)を添加した。室温で2日間撹拌後、混合物をセライトを通して濾過し、DCM(2×20mL)で洗浄した。濾液を真空で蒸発乾固した。得られた粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を薄黄色油状物として得た。収量:1.0g。
MS:APCI(−ve)227[M−H]
【0251】
ii)5−(アミノスルホニル)−N−(tert−ブチル)−2−フルアミド
N−(tert−ブチル)−5−シアノフラン−2−スルホンアミド(工程(i)の生成物(1.0g)のトリフルオロ酢酸(30mL)溶液を室温で24時間撹拌した。混合物を真空で蒸発乾固し、粗黄色油状物を残して、それをEt2Oでトリチュレートし、濾過し、副題化合物を白色固体として得た。収量:0.25g。
MS:APCI(−ve)245[M−H]
【0252】
iii)エチル(2R)−2−({6−[({5−[(tert−ブチルアミノ)カルボニル]−2−フリル}スルホニル)アミノ]−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)プロパノエート
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、5−(アミノスルホニル)−N−(tert−ブチル)−2−フルアミド(0.25g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(58mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(30mg)、炭酸セシウム(0.65g)および2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(実施例11、工程(i)の生成物)(0.26g)のジオキサン(10mL)中の混合物を使用して製造した。精製はEt2Oでのトリチュレーションであり、副題化合物を白色固体として得た。収量:0.25g
MS:APCI(+ve)599[M+H+]
【0253】
実施例51
5−シアノ−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]ピリミジン−4−イル}フラン−2−スルホンアミド
【化57】
5−シアノ−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメチルオキシ)エトキシ]ピリミジン−4−イル}フラン−2−スルホンアミド(工程(ii)の生成物)(0.15g)のメタノール(5mL)溶液に、パラトルエンスルホン酸水和物(39mg)およびアニソール(0.23mL)を添加した。室温で5時間撹拌後、H2O(5mL)を添加し、混合物をEtOAcで抽出した(3×10mL)。合わせた有機層を塩水(10mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、真空で蒸発乾固した。得られた粗固体を逆相HPLC(溶離剤として0.1%水性酢酸アンモニウムのアセトニトリル溶液の75%から5%)で精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:20mg。
MS:APCI(−ve)481[M+H-]
1H NMR δ (CDCl3):1.28(d, 3H), 3.71(dd, 1H), 3.76(dd, 1H), 4.34(d, 1H), 4.38(d, 1H), 5.29-5.33(m, 1H), 6.31(s, 1H), 7.00-7.11(m, 2H), 7.15(d, 1H), 7.18-7.21(m, 1H), 7.24(d, 1H)
【0254】
この中間体は下記の通り製造した:
i)5−シアノフラン−2−スルホンアミド
N−(tert−ブチル)−5−シアノフラン−2−スルホンアミド(実施例50、工程(i)の生成物)(1.0g)のトリフルオロ酢酸(30mL)溶液を、室温で24時間撹拌した。混合物を真空で蒸発乾固し、粗黄色油状物を残し、それをEt2Oでトリチュレートし、濾過した。濾液を真空で蒸発乾固し、副題化合物を薄黄色油状物として得た。収量:0.29g。
MS:APCI(−ve)171[M−H-]
【0255】
ii)5−シアノ−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメチルオキシ)エトキシ]ピリミジン−4−イル}フラン−2−スルホンアミド
副題化合物を5−シアノフラン−2−スルホンアミド(工程(i)の生成物(0.29g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメトキシ)エトキシ]−ピリミジン(実施例13、工程(ii)の生成物)(0.15g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:4から2:3勾配)副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.25g
MS:APCI(−ve)723[M−H]
【0256】
実施例52
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−ピリミジン−2−イルピペラジン−1−スルホンアミド
【化58】
表題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、4−ピリミジン−2−イルピペラジン−1−スルホンアミド(0.24g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(60mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(31mg)、炭酸セシウム(0.32g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.20g)のジオキサン(6ml)中の混合物を使用して製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8から1:1勾配)を溶離剤として使用して精製し、表題化合物を薄黄色泡状物として得た。収量:0.19g。
MS:APCI(+ve)510[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)3.26(m, 4H), 3.77(m, 4H), 3.86(s, 3H), 4.47(s, 2H), 6.08(s, 1H), 6.67(t, 1H), 7.13(m, 1H), 7.33(m, 1H), 7.40(dt, 1H), 8.37(d, 2H), 11.16(bs, 1H)
【0257】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)4−ピリミジン−2−イルピペラジン−1−スルホンアミド
副題化合物を実施例15、工程(i)に概説の方法に従い、2−ピペラジン−1−イルピリミジン(3.0g)およびスルファミド(1.2g)のジオキサン(30mL)溶液を使用して製造し、副題化合物を白色固体として得た。収量:2.06g。
1H NMR:δ (DMSO)3.00(t, 2H), 3.83(t, 2H), 6.68(t, 1H), 6.81(bs, 1H), 8.39(d, 2H)
【0258】
実施例53
N−{5−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]−4−メチル−1,3−チアゾル−2−イル}アセトアミド
【化59】
表題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、N−[5−(アミノスルホニル)−4−メチル−1,3−チアゾル−2−イル]アセトアミド(0.25g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(64mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(33mg)、炭酸セシウム(0.69g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.21g)のジオキサン(6ml)中の混合物を使用して製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2.5:7.5から4:6勾配)を溶離剤として使用して精製し、表題化合物を黄色固体として得た。収量:85mg。
MS:APCI(+ve)502[M+H]
1H NMR:δ (CDCl3)2.26(s, 3H), 2.57(s, 3H), 3.90(s, 3H), 4.38(s, 2H), 6.32(s, 1H), 7.03(m, 2H), 7.19(dt, 1H)
【0259】
この中間体は下記の通り製造した:
i)N−{5−[(tert−ブチルアミノ)スルホニル]−4−メチル−1,3−チアゾル−2−イル}アセトアミド
2−(アセチルアミノ)−4−メチル−1,3−チアゾール−5−スルホニルクロライド(1.0g)のDCM(10ml)中の懸濁液に、tert−ブチルアミン(0.92ml)を添加し、混合物を室温で2日間撹拌した。混合物をH2Oで希釈し、DCMで抽出した(3×)。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて、副題化合物をベージュ色泡状物として得た。収量1.1g。
MS:APCI(+ve)292[M+H]
【0260】
ii)N−[5−(アミノスルホニル)−4−メチル−1,3−チアゾル−2−イル]アセトアミド
N−{5−[(tert−ブチルアミノ)スルホニル]−4−メチル−1,3−チアゾル−2−イル}アセトアミド(1.1g)のTFA(10ml)溶液を、室温で3日間撹拌した。混合物を蒸発させ、TFA(10ml)に再溶解し、さらに1日間撹拌した。蒸発により、得られた油状物をDCM(2×)と共沸し、Et2Oと共沸し、副題化合物をベージュ色固体として得た。収量0.7g。
MS:APCI(+ve)236[M+H]
【0261】
実施例54
2−アミノ−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−メチル−1,3−チアゾール−5−スルホンアミド
【化60】
表題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、2−アミノ−4−メチル−1,3−チアゾール−5−スルホンアミド(0.23g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(73mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(38mg)、炭酸セシウム(0.39g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.24g)のジオキサン(6ml)中の混合物を使用して製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8から4.5:5.5勾配)を溶離剤として使用して精製し、Et2Oと共沸し、表題化合物をベージュ色固体として得た。収量:0.15g。
MS:APCI(+ve)460[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)2.42(s, 3H), 3.91(s, 3H), 4.56(s, 2H), 6.07(s, 1H), 7.18(dq, 1H), 7.35(m, 2H), 7.55(bs, 2H), 11.91(bs, 1H)
【0262】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)2−アミノ−4−メチル−1,3−チアゾール−5−スルホンアミド
N−[5−(アミノスルホニル)−4−メチル−1,3−チアゾル−2−イル]アセトアミド(実施例53、工程(ii)の生成物)(0.44g)のヒドラジン水和物(1.5ml)中の懸濁液を室温で4時間撹拌した。混合物をH2Oで希釈し、EtOAcで抽出した(4×)。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて、副題化合物をオフホワイト色固体として得た。収量0.23g。
MS:APCI(+ve)194[M+H]
【0263】
実施例55
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2S)−2,3−ジヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)メタンスルホンアミド
【化61】
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ}ピリミジン−4−イル)メタンスルホンアミド(0.23g)のMeOH(2ml)溶液に、TFA(0.4ml)を添加し、反応物を室温で20時間撹拌した。混合物を蒸発させ、飽和炭酸ナトリウム溶液に懸濁し、次いで氷酢酸で撹拌しながらpH5に再酸性化した。得られた固体を回収し、H2Oで洗浄し、乾燥させ、表題化合物をクリーム色固体として得た。収量0.17g。
MS:APCI(+ve)436[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)1.18(d, 3H), 3.26(s, 3H), 3.36(t, 2H), 3.62(quintet, 1H), 4.45(quintet, 2H), 4.60(t, 1H), 4.93(d, 1H), 5.17(quintet, 1H), 5.97(s, 1H), 7.17(m, 1H), 7.35(m, 1H), 7.40(m, 1H)
【0264】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ}ピリミジン−4−イル)メタンスルホンアミド
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、メタンスルホンアミド(0.25g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(55mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(29mg)、炭酸セシウム(0.30g)および4−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ}ピリミジン(実施例47、工程(i)の生成物)(0.25g)のジオキサン(5ml)中の混合物を使用して製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:0.25g。
MS:APCI(+ve)476[M+H]
【0265】
実施例56
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2S)−2,3−ジヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)モルホリン−4−スルホンアミド
【化62】
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ}ピリミジン−4−イル)モルホリン−4−スルホンアミド(0.20g)のMeOH(2ml)溶液にTFA(0.4ml)を添加し、反応物を室温で20時間撹拌した。混合物を蒸発させ、飽和炭酸ナトリウム溶液に懸濁し、次いで氷酢酸で撹拌しながらpH5に再び酸性化した。得られた固体を回収し、H2Oで洗浄し、乾燥させ、表題化合物を白色固体として得た。収量0.15g。
MS:APCI(+ve)507[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)1.18(d, 3H), 3.18(m, 4H), 3.33(m, 2H), 3.60(m, 5H), 4.44(q, 2H), 4.60(t, 1H), 4.89(d, 1H), 5.20(quintet, 1H), 6.03(s, 1H), 7.16(m, 1H), 7.38(m, 2H), 11.13(bs, 1H)
【0266】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ}ピリミジン−4−イル)モルホリン−4−スルホンアミド
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、4−モルホリンスルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造)(0.15g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(55mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(29mg)、炭酸セシウム(0.30g)および4−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ}ピリミジン(実施例47、工程(i)の生成物)(0.25g)のジオキサン(5ml)中の混合物を使用して製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:9から2.5:7.5勾配)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物をオフホワイト色泡状物として得た。収量:0.20g。
MS:APCI(+ve)547[M+H]
【0267】
実施例57
N−[2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル]メタンスルホンアミド
【化63】
メタンスルホンアミド(0.22g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(33mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(17mg)、炭酸セシウム(0.58g)および4−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(メチルチオ)ピリミジン(工程(i)の生成物(0.38g)のジオキサン(10mL)中の混合物を100℃で18時間加熱した。混合物を冷却し、飽和塩化アンモニウムを添加し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣を逆相HPLCで、アセトニトリル/水性0.1%TFA混合物で溶出して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:30mg。
MS:APCI(+ve)378[M+H+]
1H NMR(CDCl3)δ 2.52(3H, s), 3.21(3H, s), 4.44(2H, s), 6.73(1H, s), 6.99-7.10(2H, m), 7.21-7.24(1H, m)
【0268】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)4−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(メチルチオ)ピリミジン
4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(1.54g)のTHF(50mL)溶液に、ナトリウムメタンチオラート(0.39g)を添加した。混合物を室温に温め、撹拌を2時間続けた。飽和塩化アンモニウムを添加し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて、副題化合物を黄色固体として得た。収量:1.51g。
MS:APCI(−ve)317/319[M−H-]
【0269】
実施例58
N−[2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
【化64】
アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.32g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(33mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(17mg)、炭酸セシウム(0.58g)および4−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(メチルチオ)ピリミジン(実施例57、工程(i)の生成物)(0.38g)のジオキサン(10mL)中の混合物を100℃で18時間加熱した。混合物を冷却し、飽和塩化アンモニウムを添加し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣を逆相HPLCで、アセトニトリル/水性0.1%酢酸アンモニウム混合物で溶出して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:50mg。
MS:APCI(+ve)419[M+H+]
1H NMR(CDCl3)δ 2.25(2H, quintet), 2.51(3H, s), 4.01(4H, t), 4.43(2H, s), 6.81(1H, s), 6.98-7.10(2H, m), 7.21-7.24(1H, m)
【0270】
実施例59
N−[2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル]モルホリン−4−スルホンアミド
【化65】
4−モルホリンスルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.39g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(33mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(17mg)、炭酸セシウム(0.58g)および4−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(メチルチオ)ピリミジン(実施例57、工程(i)の生成物)(0.38g)のジオキサン(10mL)中の混合物を100℃で18時間加熱した。混合物を冷却し、飽和塩化アンモニウムを添加し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣を逆相HPLCで、アセトニトリル/水性0.1%酢酸アンモニウム混合物で溶出して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:30mg。
MS:APCI(+ve)449[M+H+]
1H NMR(CDCl3)δ 2.51(3H, s), 3.30(4H, t), 3.72(4H, t), 4.43(2H, s), 6.73(1H, s), 7.00-7.10(2H, m), 7.21-7.24(1H, m)
【0271】
実施例60
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−{[(1R,2R)−2,3−ジヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ}−4−ピリミジニル]−1−モルホリンスルホンアミド
【化66】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ]−4−ピリミジニル]−1−モルホリンスルホンアミド(工程(i)の生成物(0.17g)のDCM(5ml)溶液に、塩化鉄(III)6水和物(0.25g)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、その後さらに塩化鉄(III)6水和物(0.25g)を添加した。さらに3時間後、飽和水性重炭酸ナトリウム(1ml)を添加した。層を分離し、水性物質DCM(3×)およびEtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残った固体を逆相HPLC(勾配25−95%アセトニトリルの0.2%水性TFA溶液)で精製して、表題化合物を白色粉末として得た。収量:23mg
MS:APCI(+ve)507[M+H+]
1H NMR:δ (400 MHz, CDCl3) 1.31(d, 3H), 3.29-3.32(m, 4H), 3.60-3.80(m, 7H), 4.36(1/2Abq, 1H), 4.36(1/2Abq, 1H), 5.31(quintet, 1H), 6.23(s, 1H), 6.99-7.10(m, 2H), 7.20-7.23(m, 1H)。
【0272】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ]−4−ピリミジニル]−1−モルホリンスルホンアミド
モルホリン−4−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.239g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(33mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(17mg)、炭酸セシウム(0.176g)および4−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1R)−1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]エトキシ}ピリミジン(実施例45、工程(vii)の生成物)(0.150g)の無水ジオキサン(6ml)中の混合物を、100℃、300Wのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、20分冷却した。飽和水性塩化アンモニウムを添加し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカカラムクロマトグラフィーでEtOAcおよびイソヘキサン1:19から2:3の混合物を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を黄色ゴムとして得た。収量:0.165g
MS:APCI(+ve)547[M+H+]
【0273】
実施例61
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−{[(1S,2R)−2,3−ジヒドロキシ−1−メチルプロピル]オキシ}−4−ピリミジニル]−1−アゼチジンスルホンアミド
【化67】
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1S)−1−[(2R)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−2−イル]エトキシ}ピリミジン−4−イル)アゼチジン−1−スルホンアミド(工程(ii)の生成物)(43mg)のDCM(4ml)溶液に、塩化鉄(III)6水和物(73mg)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、その後さらに塩化鉄(III)6水和物(40mg)を添加した。3日間、−18℃の後、H2OおよびDCMを添加した。層を分離し、水性物質をさらにDCMで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。TFA(1ml)およびDCM(4ml)を残渣に添加し、反応混合物を室温で2日間撹拌した。混合物を飽和水性重炭酸ナトリウムとDCMに分配し、次いで2M 水性塩酸で中和し、層を分離し、水性物質をさらにDCMで抽出した。DCM抽出物をゆっくり蒸発させ、得られた固体を最少量の冷DCMで洗浄して、表題化合物を白色粉末として得た。収量:11mg
MS:APCI(+ve)477[M+H+]
1H NMR:δ (300 MHz, CDCl3)1.36(d, 3H), 2.27(quintet, 2H), 3.59-3.65(m, 1H), 3.68-3.78(m, 2H), 4.02(t, 4H), 4.37(s, 2H), 5.23(quintet, 1H), 6.31(s, 1H), 6.99-7.11(m, 2H), 7.19-7.23(m, 1H)。
【0274】
この中間体は下記の通り製造した:
i)4−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1S)−1−[(2R)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−2−イル]エトキシ}ピリミジン
(1S)−1−[(2R)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−2−イル]エタノール(J. Org. Chem. 1995, 60, 585-587に従い製造、0.183gの〜2:1ジアスレテオマー混合物)の乾燥THF(5ml)溶液を0℃に冷却し、それに(少しずつ)水素化ナトリウム(46mg、鉱油中60%分散として)、続いて少しずつ4,6−ジクロロ−2−(2,3−ジフルオロ−ベンジルスルファニル)−ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物、0.252g)を添加した。反応混合物を室温で24時間撹拌し、次いで飽和水性塩化アンモニウム(2ml)でクエンチし、EtOAcで希釈した。層を分離し、水層をさらにEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させて黄色油状物を残し、それをシリカカラムクロマトグラフィーでEtOAcのイソヘキサン溶液0.5から4%混合物を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を白色固体として得た。収量:0.10g
MS:APCI(+ve)457/459[M+H+]
【0275】
ii)N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1S)−1−[(2R)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−2−イル]エトキシ}ピリミジン−4−イル)アゼチジン−1−スルホンアミド
アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.131g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(22mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(11mg)、炭酸セシウム(0.117g)および4−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{(1S)−1−[(2R)−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デク−2−イル]エトキシ}ピリミジン(工程(i)の生成物(0.100g)の無水ジオキサン(5ml)中の混合物を、100℃、300Wのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、15分冷却した。飽和水性塩化アンモニウムを添加し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカカラムクロマトグラフィーでEtOAcおよびイソヘキサン1:19から3:7混合物を溶離剤として使用して、次いで逆相HPLC(勾配25−95%アセトニトリルの0.1%酢酸アンモニウム溶液)で精製し、副題化合物を無色ゴムとして得た。収量:43mg
MS:APCI(+ve)557[M+H+]
【0276】
実施例62
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]−4−エタンスルホニルピペラジン−1−スルホンアミド
【化68】
表題化合物を4−エタンスルホニルピペラジン−1−スルホンアミド(工程(i)の生成物(0.31g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.25g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:1)を溶離剤として使用して精製した。収量:0.37g
MS:APCI(+ve)524[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.17(t, 3H), 3.06(q, 2H), 3.23(d, 4H), 3.28(d, 4H), 3.88(s, 3H), 4.48(s, 2H), 6.06(s, 1H), 7.17(m, 1H), 7.33(m, 1H), 7.42(t, 1H), 11.22(bs, 1H)。
【0277】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)4−エタンスルホニルピペラジン−1−スルホンアミド
1−エタンスルホニルピペラジン(1.0g)のジオキサン(10mL)溶液に、スルファミド(0.51g)を添加した。反応物を、次いで100℃で24時間加熱した。反応物を冷却し、その後真空濃縮した。残渣をEt2O中で4時間撹拌し、混合物を濾過し、生成物を白色固体として得た。収量:1.3g。
1H NMR:δ (DMSO)1.21(t, 3H), 3.02(t, 4H), 3.09(q, 2H), 3.28(t, 4H), 6.89(s, 2H)。
【0278】
実施例63
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]−3−オキソピペラジン−1−スルホンアミド
【化69】
表題化合物を3−オキソピペラジン−1−スルホンアミド(工程(i)の生成物(0.22g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.25g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:1)を溶離剤として使用して精製し、白色固体として得た。この固体をEtOAcおよびEt2Oに溶解し、1N 水酸化ナトリウムで抽出した。塩基性溶液をEt2Oで洗浄し、希塩酸で酸性化し、EtOAcで抽出した。有機溶液をH2Oで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を真空で蒸発させ、生成物を黄色泡状物として得た。収量:40mg
MS:APCI(+ve)446[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)3.19(s, 2H), 3.43(t, 2H), 3.80(s, 2H), 3.88(s, 3H), 4.48(s, 2H), 6.03(s, 1H), 7.17(q, 1H), 7.34(m, 1H), 7.41(m, 1H), 8.07(s, 1H), 11.29(s, 1H)。
【0279】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)3−オキソピペラジン−1−スルホンアミド
副題化合物を実施例62、工程(i)に概説の方法に従い、2−オキソピペラジン(0.5g)およびスルファミド(0.45g)を使用して製造し、ベージュ色固体を得た。収量:0.83g。
1H NMR:δ (DMSO)3.14(t, 2H), 3.25(t, 2H), 3.50(s, 2H), 7.02(s, 2H), 8.04(s, 1H)。
【0280】
実施例64
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]−1,1−ジオキソチオモルホリン−4−スルホンアミド
【化70】
表題化合物を1,1−ジオキソチオモルホリン−4−スルホンアミド(0.31g、McManus, J.M. et al, J. Med. Chem(1965)8 766-776)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.25g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:1)を溶離剤として使用して精製した。収量:0.48g
MS:APCI(+ve)481[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)3.24(bt, 4H), 3.71(bm, 4H), 3.89(s, 3H), 4.49(s, 2H), 6.01(s, 1H), 7.17(m, 1H), 7.34(m, 1H), 7.40(t, 1H)。
【0281】
実施例65
4−O−{6−[(アゼチジン−1−イルスルホニル)アミノ]−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}−2,5−ジデオキシ−D−スレオ−ペンチトール
【化71】
4−O−{6−[(アゼチジン−1−イルスルホニル)アミノ]−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}−2,5−ジデオキシ−1,3−O−(4−メトキシベンジリデン)−D−スレオ−ペンチトール(工程(vii)の生成物)のMeOH(9ml)溶液に、TFA(1ml)を滴下した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を真空で濃縮し、残渣をEtOAc(20ml)に再溶解し、その後真空で直接シリカ上に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで50%EtOAc/50%イソヘキサンで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:32mg
MS:APCI(−ve)489[M+H-]
1H NMR:δ (DMSO)1.25-1.29(m, 3H), 1.73-1.80(m, 2H), 2.25(q, 2H), 3.88-3.96(m, 3H), 4.02(t, 4H), 4.32-4.40(m, 2H), 5.12-5.20(m, 1H), 6.32(s, 1H), 6.99-7.10(m, 2H), 7.21-7.25(m, 1H)
【0282】
この中間体は下記の通り製造した:
i)(2R)−2−{[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}プロパン酸
(2R)−2−ヒドロキシプロパン酸(5g)のDMF(20ml)溶液に、TBDPSCl(33.0g)およびイミダゾール(16.4g)を添加した。反応物を、次いで一晩、RTで撹拌した。反応物をEtOAc(200ml)とH2O(200ml)に分配した。有機層を回収し、10%クエン酸(200ml)、H2O(200ml)および最後に塩水(200ml)で洗浄した。有機層を、次いで回収し、乾燥させ(MgSO4)、その後真空で濃縮した。残渣をMeOH(200ml)に溶解し、氷浴で冷却し、炭酸カリウム(6.9g)のH2O溶液を添加した。室温で6時間撹拌後、溶媒を真空で除去し、残渣をH2O(100ml)で希釈した。pHを、次いで10%クエン酸でpH4に調節し、水性層を3回EtOAc(3×200ml)で抽出した。有機層を回収し、MgSO4で乾燥させ、その後真空で濃縮し、副題化合物を無色油状物として得た。収量:7.5g
MS:APCI(−ve)327、[M+H-]
【0283】
ii)エチル(4R)−4−{[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}−3−オキソペンタノエート
(2R)−2−{[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}プロパン酸(工程(i)の生成物、7.85g)のTHF(300ml)溶液にCDI(4.26g)を添加し、反応物を室温で約15分撹拌した。別のフラスコで、(71.7ml)の1M ヘプタン溶液をマロン酸水素エチル(9.47g)のTHF(300ml)溶液に0℃で添加した。この溶液を、次いでRTに温めた。アシルイミダゾール溶液を、次いでマグネシウム塩を含むフラスコに移し、反応物をその後2日間モニターした。反応が終了したとき、それを250mlの飽和水性NH4Cl溶液の添加によりクエンチした。反応混合物を、次いでEt2O(3×200ml)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して透明油状物を得て、それをシリカゲルカラムクトマトグラフィーで、4%EtOAc/96%イソヘキサンで精製した。これにより、副題化合物を無色油状物として得た。収量:2.0g
1H NMR:δ (DMSO)1.03(m, 9H), 1.11-1.19(m, 6H), 3.31(s, 2H), 4.07(q, 2H), 4.23-4.31(m, 1H), 7.37-7.52(m, 6H), 7.57-7.66(m, 4H)
【0284】
iii)4−O−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]−2,5−ジデオキシ−D−グリセロ−ペンチトール
エチル(4R)−4−{[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}−3−オキソペンタノエート(工程(ii)の生成物)(2.0g)のTHF(100ml)溶液に、2M LiBH4のTHF(12ml)溶液を添加した。反応物を、次いで室温で18時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム(200ml)を反応混合物に添加して、残っている全てのLiBH4を消費させた。反応混合物を、次いでEtOAc(3×200ml)を使用して抽出した。有機層を回収し、乾燥させ(MgSO4)、その後真空で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクトマトグラフィーで、30%EtOAc/70%イソヘキサンで精製し、副題化合物を透明油状物として得た。収量:540mg
1H NMR:δ (CDCl3)1.00-1.03(m, 3H), 1.07(s, 9H), 1.61-1.68(m, 2H), 3.63-3.84(m, 4H), 7.36-7.47(m, 6H), 7.65-7.70(m, 4H)
【0285】
iv)4−O−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]−2,5−ジデオキシ−1,3−O−(4−メトキシベンジリデン)−D−グリセロ−ペンチトール
4−O−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]−2,5−ジデオキシ−D−グリセロ−ペンチトール(工程(iii)の生成物)(0.60g)および1−(ジメトキシメチル)−4−メトキシベンゼン(0.30g)のDCM(60ml)溶液に、トス酸(60mg)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌し、その後さらに1−(ジメトキシメチル)−4−メトキシベンゼン(0.61g)を添加し、さらに2時間RTで撹拌した。反応物を直接シリカ上に濃縮し、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで10%EtOAc/90%イソヘキサンで精製した。これにより、副題化合物を透明無色油状物として得た。収量:0.45g
MS:APCI(+ve)477、[M+H+]
【0286】
v)(1R)−1−[2−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジオキサン−4−イル]エタノール
4−O−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]−2,5−ジデオキシ−1,3−O−(4−メトキシベンジリデン)−D−グリセロ−ペンチトール(工程(iv)の生成物、0.40g)のTHF溶液に、TBAF(2.76ml)を添加した。反応物を、次いで室温で18時間撹拌した。反応混合物を、次いで直接シリカ上に濃縮し、シリカゲルカラムクトマトグラフィーで、25%EtOAc/75%イソヘキサンで精製した。これにより、副題化合物を透明無色油状物として得た。収量:0.19g
MS:APCI(+ve)239[M+H+]
【0287】
vi)2−O−{6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}−1,4−ジデオキシ−3,5−O−(4−メトキシベンジリデン)−D−スレオ−ペンチトール
4−O−{6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}−2,5−ジデオキシ−1,3−O−(4−メトキシベンジリデン)−D−エリスロ−ペンチトール
(0.18g)(1R)−1−[2−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジオキサン−4−イル]エタノールおよび4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物、0.25g)の無水THF(10ml)溶液に、室温で60%水素化ナトリウム(38mg)を添加した。18時間撹拌後、反応混合物をH2O(50ml)溶液とEtOAc(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで(2×150ml)再抽出した。有機物を回収し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を真空で除去し、副題化合物を無色油状物として得た。残渣を、次いでシリカゲルカラムクトマトグラフィーで、10%EtOAc/90%イソヘキサンで精製し、2個のジアステレオ異性体を分離した。
2−O−{6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}−1,4−ジデオキシ−3,5−O−(4−メトキシベンジリデン)−D−スレオ−ペンチトール
1H NMR:δ (CDCl3)1.36(d, 3H), 1.52-1.59(m, 1H), 1.83-1.96(m, 1H), 3.80(s, 3H), 3.90-3.98(m, 1H), 4.26-4.30(m, 1H), 4.40(s, 2H), 5.28-5.33(m, 1H), 5.47(s, 1H), 6.43(s, 1H), 6.88(d, 2H), 6.96-7.10(m, 2H), 7.24-7.29(m, 1H), 7.37(d, 2H)。収量:0.15g。
4−O−{6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}−2,5−ジデオキシ−1,3−O−(4−メトキシベンジリデン)−D−エリスロ−ペンチトール
1H NMR:δ (CDCl3)1.32(d, 3H), 1.52-1.59(m, 1H), 1.86-1.98(m, 1H), 3.79(s, 3H), 3.91-4.01(m, 1H), 4.26-4.31(m, 1H), 4.40(s, 2H), 5.35-5.41(m, 1H), 5.46(s, 1H), 6.43(s, 1H), 6.86(d, 2H), 6.96-7.09(m, 2H), 7.25-7.30(m, 1H), 7.34(d, 2H)。収量:0.20g。
【0288】
vii)2−O−{6−[(アゼチジン−1−イルスルホニル)アミノ]−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}−1,4−ジデオキシ−3,5−O−(4−メトキシベンジリデン)−D−スレオ−ペンチトール
アゼチジン−1−スルホンアミド(73mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.14g)および2−O−{6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}−1,4−ジデオキシ−3,5−O−(4−メトキシベンジリデン)−D−スレオ−ペンチトール(実施例65、工程(vi)の生成物、最初に溶出したジアステレオ異性体)(0.145g)のジオキサン(10mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、30分冷却した。反応混合物を水性塩化アンモニウム溶液(50ml)とEtOAc(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した(2×150ml)。有機物を回収し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を真空で除去し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.45g。
MS:APCI(+ve)609[M+H+]
【0289】
実施例66
4−O−{6−[(アゼチジン−1−イルスルホニル)アミノ]−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}−2,5−ジデオキシ−D−エリスロ−ペンチトール
【化72】
4−O−{6−[(アゼチジン−1−イルスルホニル)アミノ]−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}−2,5−ジデオキシ−1,3−O−(4−メトキシベンジリデン)−D−エリスロ−ペンチトール(工程(i)の生成物)のMeOH(9ml)溶液に、TFA(1ml)を滴下した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を真空で濃縮し、残渣をEtOAcに再溶解し(20ml)、その後直接シリカ上で濃縮し、シリカカラムクロマトグラフィーで、50%EtOAc/50%イソヘキサンで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:12mg
MS:APCI(+ve)489[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.29(d, 3H), 1.72-1.77(m, 2H), 2.26(q, 2H), 3.83-3.94(m, 2H), 3.99-4.07(m, 5H), 4.37(s, 2H), 5.18-5.24(m, 1H), 6.32(s, 1H), 6.99-7.10(m, 2H), 7.20-7.24(m, 1H)
【0290】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)4−O−{6−[(アゼチジン−1−イルスルホニル)アミノ]−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}−2,5−ジデオキシ−1,3−O−(4−メトキシベンジリデン)−D−エリスロ−ペンチトール
アゼチジン−1−スルホンアミド(0.13g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.23g)および4−O−{6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}−2,5−ジデオキシ−1,3−O−(4−メトキシベンジリデン)−D−エリスロ−ペンチトール(実施例65、工程(vi)の生成物、2番目に溶出したジアステレオ異性体)(0.20g)のジオキサン(10mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、30分冷却した。反応混合物を水性塩化アンモニウム溶液(50ml)とEtOAc(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した(2×150ml)。有機物を回収し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を真空で除去し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.50g。
MS:APCI(+ve)609.9[M+H+]
【0291】
実施例67
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]4−メチル−ピペラジン−1−スルホンアミド
【化73】
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリチルオキシ)エトキシ]ピリミジン−4−イル}−4−メチルピペラジン−1−スルホンアミド(工程(ii)の生成物)(100mg)のDCM(3ml)溶液に、TFA(3ml)を滴下した。反応物を、次いで室温で、終了するまでその後3時間撹拌した。反応物を、次いで真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:45mg
MS:APCI(+ve)490[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.27(d, 3H), 2.31(s, 3H), 2.50(t, 4H), 3.36(t, 4H), 3.67-3.77(m, 2H), 4.31-4.41(m, 2H), 5.26-5.32(m, 1H), 6.24(s, 1H), 7.00-7.10(m, 2H), 7.19-7.24(m, 1H)
【0292】
この中間体は下記の通り製造した:
i)4−メチルピペラジン−1−スルホンアミド
1−メチルピペラジン(1.58g)のジオキサン溶液に、スルファミド(4.0g)を添加し、反応混合物を、次いで還流温度でジオキサン中で18時間加熱した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をEtOAc(100mL)とH2O(100mL)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した(2×100ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を白色固体として得た。収量:640mg
1H NMR:δ (DMSO)2.18(s, 3H), 2.37(t, 4H), 2.94(t, 4H), 6.74(s, 2H)
【0293】
ii)N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリチルオキシ)エトキシ]ピリミジン−4−イル}−4−メチルピペラジン−1−スルホンアミド
4−メチルピペラジン−1−スルホンアミド(工程(i)の生成物)(0.64g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.55g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメトキシ)エトキシ]−ピリミジン((実施例13、工程(iii)の生成物、0.50g)のジオキサン(40mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、1時間冷却した。反応混合物をDCMで希釈し、arbocelを通して濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を逆相HPLCで、TFA(0.2%)/MeCN系を使用して精製し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.22g。
1H NMR:δ (CDCl3)1.27(d, 3H), 2.21(s, 3H), 2.33-2.47(m, 4H), 3.24-3.35(m, 4H), 4.29-4.42(m, 2H), 5.42-5.54(m, 1H), 6.26(s, 1H), 6.93-7.08(m, 2H), 7.18-7.31(m, 10H), 7.37-7.41(m, 6H)
【0294】
実施例68
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−1,4−ジアゼパン−1−スルホンアミド
【化74】
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリチルオキシ)エトキシ]−4−ピリミジニル]−スルファモイル−1,4−ジアゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(工程(ii)の生成物、100mg)のDCM(3ml)溶液に、TFA(3ml)を滴下した。反応物を、次いで室温で、終了までその後3時間撹拌した。反応物を、次いで真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:62mg
MS:APCI(+ve)490[M+H+]
1H NMR:δ (DMSO)1.13(d, 3H), 1.90-1.97(m, 2H), 3.34-3.55(m, 10H), 4.36-4.42(m, 2H), 5.02-5.08(m, 1H), 5.77(s, 1H), 7.11-7.18(m, 1H), 7.29-7.36(m, 1H), 7.37-7.44(m, 1H)
【0295】
この中間体は下記の通り製造した:
i)4−スルファモイル−1,4−ジアゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
1,4−ジアゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(3.16g)のジオキサン(40ml)溶液に、スルファミド(4.0g)を添加し、反応混合物を、次いで還流温度で18時間加熱した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をEtOAc(100mL)とH2O(100mL)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した(2×100ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を白色固体として得た。収量:4.27g
1H NMR:(DMSO)δ 1.40(s, 9H), 1.70-1.77(m, 2H), 3.12-3.23(m, 4H), 3.32-3.44(m, 2H), 6.72(s, 2H)
【0296】
ii)N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリチルオキシ)エトキシ]ピリミジン−4−イル}−4−ピリミジニル]スルファモイル−1,4−ジアゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
4−スルファモイル−1,4−ジアゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(工程(i)の生成物)(0.84g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.55g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−1−メチル−2−(トリフェニルメトキシ)エトキシ]−ピリミジン(実施例13、工程(iii)の生成物、0.50g)のジオキサン(20mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、3時間冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をEtOAc(100mL)とH2O(100mL)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した(2×100ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、副題化合物を透明無色油状物として得た。収量:0.11g
1H NMR:(CDCl3)δ 1.27(d, 3H), 1.43(s, 9H), 1.88(quintet, 2H), 3.09-3.16(m, 1H), 3.24-3.30(m, 1H), 3.34-3.53(m, 8H), 4.28-4.44(m, 2H), 5.47-5.54(m, 1H), 6.03-6.11(m, 2H), 6.93-7.08(m, 2H), 7.18-7.30(m, 10H), 7.35-7.41(m, 6H)
【0297】
実施例69
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−4−エチル−ピペラジン−1−スルホンアミド
【化75】
エチル(2R)−2−[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(4−エチルピペラジン−1−イル)スルホニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)オキシ]プロパノエート(工程(i)の生成物)(0.72g)のTHF(10ml)溶液に、THF中2M LiBH4(1.3ml)を添加した。反応物を、次いで18時間、RTで撹拌した。飽和NH4Cl(150ml)を、次いで反応混合物に添加し、それをDCMで抽出した(3×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:45mg
MS:APCI(+ve)504[M+H+]
1H NMR:(CDCl3)δ 1.15(d, 3H), 1.24(t, 3H), 3.13(q, 2H), 2.50(t, 4H), 3.36(t, 4H), 3.67-3.77(m, 2H), 4.31-4.41(m, 2H), 5.32-5.26(m, 1H), 6.24(s, 1H), 7.00-7.10(m, 2H), 7.19-7.24(m, 1H)
【0298】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)エチル(2R)−2−[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(4−エチルピペラジン−1−イル)スルホニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)オキシ]プロパノエート
1−エチルピペラジン(1g)のジオキサン(10mL)溶液に、スルファミド(0.746g)を添加し、反応混合物を、次いで還流温度でジオキサン中72時間加熱した。反応混合物をSCXに充填し、(200ml)MeOH/NH3で溶出することにより精製した。溶離剤を、次いで真空で濃縮し、4−エチルピペラジン−1−スルホンアミドを白色固体として得た。4−エチルピペラジン−1−スルホンアミド(0.289g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.628g)および2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル((実施例5、工程(i)の生成物)、0.50g)のジオキサン(10mL)中の混合物を、100℃、300Wのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、30分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をEtOAc(150ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.720g
MS:APCI(+ve)546[M+H+]
【0299】
実施例70
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−4−(4−ピリジル)ピペラジン−1−スルホンアミド
【化76】
エチル(2R)−2−[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(4−ピリジン−4−イルピペラジン)スルホニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)オキシ]プロパノエート(工程(i)の生成物)(0.72g)のTHF(10ml)溶液に、THF中2M LiBH4(1.3ml)を添加した。反応物を、次いで18時間、RTで撹拌した。飽和NH4Cl(150ml)を、次いで反応混合物に添加し、それをDCMで抽出した(3×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:10mg
MS:APCI(+ve)553[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 1.16(d, 3H), 3.37-3.41(m, 4H), 3.46-3.51(m, 2H), 3.75-3.79(m, 4H), 4.40-4.48(m, 2H), 5.11-5.17(m, 1H), 6.01(s, 1H), 7.13-7.21(m, 3H), 7.31-7.39(m, 2H), 8.28(d, 2H)
【0300】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)エチル(2R)−2−[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(4−ピリジン−4−イルピペラジン−1−イル)スルホニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)オキシ]プロパノエート
1−ピリジン−4−イルピペラジン(1.23g)のジオキサン(10mL)溶液に、スルファミド(0.746g)を添加し、反応混合物を、次いで還流温度でジオキサン中72時間加熱した。反応混合物をSCXに充填し、(200ml)MeOH/NH3で溶出することにより精製した。溶離剤を、次いで真空で濃縮し、4−ピリジン−4−イルピペラジン−1−スルホンアミドを白色固体として得た。4−ピリジン−4−イルピペラジン−1−スルホンアミド(0.260g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.438g)および2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル((実施例5、工程(i)の生成物)、0.350g)のジオキサン(10mL)中の混合物を、100℃、300Wのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、30分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をEtOAc(150ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.720g
MS:APCI(+ve)595[M+H+]
【0301】
実施例71
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−(3R)−3−エチルピペラジン−1−スルホンアミド
【化77】
エチル(2R)−2−[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[((3R)−3−エチルピペラジン)スルホニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)オキシ]プロパノエート(工程(i)の生成物)(0.71g)のTHF(10ml)溶液に、THF中2M LiBH4(1.3ml)を添加した。反応物を、次いで18時間、RTで撹拌した。飽和NH4Cl(150ml)を、次いで反応混合物に添加し、それをDCMで抽出した(3×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:70mg
MS:APCI(+ve)504[M+H+]
1H NMR:(CDCl3)δ 0.87(t, 3H), 1.28(d, 3H), 1.53-1.63(m, 1H), 1.63-1.73(m, 1H), 2.79-2.88(m, 1H), 2.95-3.08(m, 2H), 3.61-3.80(m, 4H), 3.97-4.05(m, 1H), 4.08-4.16(m, 1H), 4.33-4.44(m, 2H), 5.28-5.36(m, 1H), 6.28(m, 1H), 6.99-7.12(m, 2H), 7.19-7.24(m, 1H)
【0302】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)エチル(2R)−2−[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[((3R)−3−エチルピペラジン−1−スルホンアミド)スルホニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)オキシ]プロパノエート
(3R)−3−エチルピペラジン(0.5g)のジオキサン(10mL)溶液に、スルファミド(0.373g)を添加し、反応混合物を、次いで還流温度でジオキサン中3日間加熱した。反応混合物をSCXに充填し、(200ml)MeOH/NH3で溶出することにより精製した。溶離剤を、次いで真空で濃縮し、(3R)−3−エチルピペラジン−1−スルホンアミドを白色固体として得た。(3R)−3−エチルピペラジン−1−スルホンアミド(0.260g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.438g)および2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル((実施例5、工程(i)の生成物)、0.350g)のジオキサン(10mL)中の混合物を、100℃、300Wのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、30分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をEtOAc(150ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.705g
MS:APCI(+ve)546[M+H+]
【0303】
実施例72
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−(3R,5S)−3,5−ジメチルピペラジン−1−スルホンアミド
【化78】
エチル(2R)−2−[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[((3R,5S)−3,5−ジメチルピペラジン)スルホニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)オキシ]プロパノエート(工程(i)の生成物)、0.50g)のTHF(10ml)溶液に、THF中2M LiBH4(0.9ml)を添加した。反応物を、次いで18時間、RTで撹拌した。飽和NH4Cl(150ml)を、次いで反応混合物に添加し、それをDCMで抽出した(3×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:80mg
MS:APCI(+ve)504[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 1.13(d, 6H), 3.01-3.21(m, 2H), 3.37-3.57(m, 4H), 4.33-4.43(m, 2H), 4.76-4.81(m, 2H), 4.97-5.05(m, 1H), 5.81(s, 1H), 7.09-7.17(m, 1H), 7.26-7.35(m, 1H), 7.39-7.45(m, 1H)
【0304】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)エチル(2R)−2−[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[((3R,5S)−3,5−ジメチルピペラジン)スルホニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)オキシ]プロパノエート
(2R,6S)−2,6−ジメチルピペラジン(1g)のジオキサン(10mL)溶液に、スルファミド(0.746g)を添加し、反応混合物を、次いで還流温度でジオキサン中72時間加熱した。反応混合物をEtOAc(150ml)とH2O(150ml)に分配し、水性EtOAcで再抽出した(2×150ml)。回収した有機層を乾燥させ、真空で濃縮し、(3R,5S)−3,5−ジメチルピペラジン−1−スルホンアミドを白色固体として得た(0.29g)を得た。(3R,5S)−3,5−ジメチルピペラジン−1−スルホンアミド(0.29g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.628g)および2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(実施例5、工程(i)の生成物)、0.5g)のジオキサン(10mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、30分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をEtOAc(150ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.940g
MS:APCI(+ve)546[M+H+]
【0305】
実施例73
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]ピリミジン−4−イル}−9−メチル−3,9−ジアザビシクロ[4.2.1]ノナン−3−スルホンアミド
【化79】
エチル(2R)−2−[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(9−メチル−3,9−ジアザビシクロ[4.2.1]ノン−3−イル)スルホニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)オキシ]プロパノエート(工程(i)の生成物)、0.35g)のTHF(10ml)溶液に、THF中2M LiBH4(0.6ml)を添加した。反応物を、次いで18時間、室温で撹拌した。飽和NH4Cl(150ml)を、次いで反応混合物に添加し、それをDCMで抽出した(3×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量20mg
MS:APCI(+ve)530[M+H+]
1H NMR:(CDCL3)δ 1.27(d, 3H), 1.32-1.40(m, 2H), 1.65-1.80(m, 4H), 2.54(s, 3H), 2.91-3.05(m, 2H), 3.39-3.48(m, 2H), 3.65-3.75(m, 2H), 4.03-4.11(m, 1H), 4.16-4.24(m, 1H), 4.32-4.46(m, 2H), 5.22-5.28(m, 1H), 6.19(s, 1H), 6.98-7.08(m, 2H), 7.20-7.32(m, 1H)
【0306】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)エチル(2R)−2−[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(9−メチル−3,9−ジアザビシクロ[4.2.1]ノン−3−イル)スルホニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)オキシ]プロパノエート
9−メチル−3,9−ジアザビシクロ[4.2.1]ノナン(0.56g)の1,4−ジオキサン(10ml)溶液にスルファミド(0.37g)を添加し、反応混合物を、次いで還流温度で1,4−ジオキサン中72時間加熱した。反応混合物をSCXに充填し、7N NH3/MeOH(200ml)で溶出することにより精製した。溶離剤を、次いで真空で濃縮し、9−メチル−3,9−ジアザビシクロ[4.2.1]ノナン−3−スルホンアミド(0.13g)を黄色固体として得た。9−メチル−3,9−ジアザビシクロ[4.2.1]ノナン−3−スルホンアミド(0.13g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.31g)および2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(実施例5、工程(i)の生成物)、0.25g)の1,4−ジオキサン(10mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、30分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をEtOAc(150ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量0.35g
MS:APCI(+ve)572[M+H+]
【0307】
実施例74
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]−4−ピリミジニル]−(3S)−3−メチルピペラジン−1−スルホンアミド
【化80】
エチル(2R)−2−[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[((3S)−3−メチルピペラジン−1−スルホンアミド)スルホニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)オキシ]プロパノエート(工程(i)の生成物)(0.94g)のTHF(10ml)溶液に、THF中2M LiBH4(1.8ml)を添加した。反応物を、次いで18時間、RTで撹拌した。飽和NH4Cl(150ml)を、次いで反応混合物に添加し、それをDCMで抽出した(3×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:35mg
MS:APCI(+ve)490[M+H+]
1H NMR:(CDCl3)δ 1.36(d, 3H), 1.61(d, 3H), 2.81-3.03(m, 3H), 3.20-3.39(m, 4H), 3.67-3.84(m, 2H), 4.22-4.44(m, 2H), 5.29-5.37(m, 1H), 6.18(s, 1H), 7.02-7.11(m, 2H), 7.13-7.19(m, 1H)
【0308】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)エチル(2R)−2−[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[((3S)−3−メチルピペラジン)スルホニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)オキシ]プロパノエート
(2S)−2−メチルピペラジン(0.914g)のジオキサン(10mL)溶液に、スルファミド(0.746g)を添加し、反応混合物を、次いで還流温度でジオキサン中3日間加熱した。反応混合物をEtOAc(150ml)とH2O(150ml)に分配し、水性EtOAcで再抽出した(2×150ml)。回収した有機層を乾燥させ、真空で濃縮し、(3S)−3−メチルピペラジン−1−スルホンアミドを白色固体として得た(0.27g)。(3S)−3−メチルピペラジン−1−スルホンアミド(0.27g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.628g)および2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル((実施例5、工程(i)の生成物)、0.50g)のジオキサン(20mL)の中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、30分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をEtOAc(150ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.940g
MS:APCI(+ve)532[M+H+]
【0309】
実施例75
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシ−メチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)−1,4−ジアゼパン−1−スルホンアミド
【化81】
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシ−メチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)−tert−ブチル4−(アミノスルホニル)−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシレート(1.6g)をDCM(30ml)に溶解し、溶けるまで撹拌した。この溶液に、TFA(30ml)を添加した。反応物を、次いで室温で一晩撹拌した。反応物を、次いで真空で濃縮し、得られた黄色残渣をHPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:76mg
MS:APCI(+ve)504[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 1.04(d, 3H), 1.14(d, 3H), 1.96-2.02(m, 2H), 3.16-3.24(m, 2H), 3.41-3.45(m, 4H), 3.66-3.74(m, 2H), 4.41-4.49(m, 2H), 4.99-5.05(m, 1H), 5.09(s, 1H), 7.14-7.23(m, 1H), 7.31-7.40(m, 2H), 8.65-8.72(m, 2H)
【0310】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシ−メチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)−tert−ブチル4−(アミノスルホニル)−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシレート
4−スルファモイル−1,4−ジアゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(実施例68、工程(i)の生成物)(0.541g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.55g)および(2R,3R)−3−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)ブタン−2−オール(実施例4、工程(i)の生成物)、0.541g)のジオキサン(40mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、15分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(200ml)とH2O(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×200ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:1.6g
MS:APCI(+ve)604[M+H+]
【0311】
実施例76
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシ−メチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)−(3R,5S)−3,5−ジメチルピペラジン−1−スルホンアミド
【化82】
(2R,6S)−2,6−ジメチルピペラジン(1g)のジオキサン(10mL)溶液に、スルファミド(0.746g)を添加し、反応混合物を、次いで還流温度でジオキサン中3日間加熱した。反応混合物をEtOAc(150ml)とH2O(150ml)に分配し、水性EtOAcで再抽出した(2×150ml)。回収した有機層を乾燥させ、真空で濃縮し、(3R,5S)−3,5−ジメチルピペラジン−1−スルホンアミドを白色固体として得た(1.05g)。(3R,5S)−3,5−ジメチルピペラジン−1−スルホンアミド(0.541g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.731g)および(2R,3R)−3−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)ブタン−2−オール((実施例4、工程(i)の生成物)、0.541g)のジオキサン(40mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、20分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(200ml)とH2O(200ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×200ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:80mg
MS:APCI(+ve)518[M+H+]
1H NMR:(CD3OD)δ 1.16(d, 3H), 1.22(d, 3H), 1.33(d, 6H), 2.89-2.96(m, 2H), 3.37-3.48(m, 2H), 3.78-3.85(m, 1H), 3.99-4.04(m, 2H), 4.40-4.50(m, 2H), 5.09-5.16(m, 1H), 5.99(s, 1H), 7.07-7.21(m, 2H), 7.30-7.36(m, 2H)
【0312】
実施例77
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシメチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)−ピペラジン−1−スルホンアミド
【化83】
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシメチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)tert−ブチル4−(アミノスルホニル)ピペラジン−1−カルボキシレート(1.45g)をDCM(10ml)に溶解し、均質になるまで室温で撹拌した。TFA(10ml)を、次いでゆっくり添加し、反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物を真空で濃縮し、MeOHに溶解し、分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:25mg
MS:APCI(+ve)490[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 1.02(d, 3H), 1.09(d, 3H), 3.01-3.05(m, 4H), 3.14-3.18(m, 4H), 3.64-3.71(m, 2H), 4.32-4.42(m, 2H), 4.69-4.73(m, 1H), 4.87-4.94(m, 1H), 5.84(s, 1H), 7.10-7.17(m, 1H), 7.27-7.34(m, 1H), 7.40-7.46(m, 1H)
【0313】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシメチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)tert−ブチル4−(アミノスルホニル)ピペラジン−1−カルボキシレート
4−(アミノスルホニル)−1,1−ジメチルエチルエステル−1−ピペラジンカルボン酸(0.663g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.731g)および(2R,3R)−3−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)ブタン−2−オール((実施例4、工程(i)の生成物)、0.541g)のジオキサン(40mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、1.5時間冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をEtOAc(200ml)とH2O(200ml)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した(2×200ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:1.45g
MS:APCI(+ve)590[M+H+]
【0314】
実施例78
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシメチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−スルホンアミド
【化84】
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシメチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)2−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−スルホンアミド(工程(iii)の生成物)、0.54g)を、MeOH中7N NH3溶液(20ml)に添加し、密封し、室温で1時間撹拌した。反応物を真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:180mg
MS:APCI(+ve)537[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 0.98(d, 3H), 1.04(d, 3H), 2.95(t, 2H), 3.30(t, 2H), 3.60-3.67(m, 1H), 4.22(s, 2H), 4.25-4.27(m, 2H), 4.78-4.85(m, 1H), 5.63(s, 1H), 7.09-7.15(m, 1H), 7.21-7.23(m, 1H), 7.26-7.39(m, 2H), 7.56-7.61(m, 2H)
【0315】
この中間体は下記の通り製造した:
i)N−(tert−ブチル)−2−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−スルホンアミド
2−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−スルホニルクロライド(3g)のDCM(50ml)溶液に、2−メチルプロパン−2−アミン(1.73g)を添加した。反応物を、次いで室温で18時間撹拌した。反応物をH2O(100ml)とDCM(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×200ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を無色油状物として得た。収量:3.56g
1H NMR:(DMSO)δ 1.10(s, 9H), 2.95-3.02(m, 2H), 3.80-3.86(m, 2H), 4.79-4.86(m, 2H), 7.37-7.49(m, 2H), 7.63-7.72(m, 1H)
【0316】
ii)1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−スルホンアミド
N−(tert−ブチル)−2−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−スルホンアミド(工程(i)の生成物)、1.78g)をTFAに溶解し、室温で96時間撹拌した。反応物を真空で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクトマトグラフィーで、50%EtOAc/50%イソヘキサンで精製し、副題化合物を白色固体として得た。収量:0.65g
1H NMR:(DMSO)δ 2.95-3.02(m, 2H), 3.80-3.86(m, 2H), 4.80-4.85(m, 2H), 7.38-7.43(m, 1H), 7.64-7.77(m, 2H)
【0317】
iii)N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシメチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)2−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−スルホンアミド
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−スルホンアミド(工程(ii)の生成物)、0.65g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.731g)および(2R,3R)−3−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)ブタン−2−オール(実施例4、工程(i)の生成物)、0.432g)のジオキサン(40mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、20分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(100ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×100ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣をシリカカラムクロマトグラフィーで、50%EtOAc/50%イソヘキサンで精製し、副題化合物を透明油状物として得た。収量:0.54g
MS:APCI(+ve)633[M+H+]
【0318】
実施例79
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−[(1S)−2−ヒドロキシ−1−(イソプロポキシメチル)エトキシ]ピリミジン−4−イル}−1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド
【化85】
表題化合物を実施例34に概説の方法に従い、N−{6−[(1R)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−1−(イソプロポキシメチル)エトキシ]−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}−1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド(工程(v)の生成物)(90mg)のTHF(5mL)溶液およびTHF中テトラブチルアンモニウムフルオリドの1M溶液(0.28mL)を使用して製造し、表題化合物を白色固体として得た。収量:30mg。
MS:APCI(+ve)530[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 0.98-1.04(m, 6H), 3.47-3.56(m, 4H), 3.67(s, 3H), 4.40(s, 2H), 5.14(q, 1H), 6.17(s, 1H), 7.07-7.18(m, 1H), 7.28-7.41(m, 2H), 7.79(d, 1H), 8.00(d, 1H), 11.57(s, 1H)
【0319】
この中間体は下記の通り製造した:
i)(4R)−4−(イソプロポキシメチル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン
2,2−ジメチル−1、3−ジオキソラン−4−メタノール(2g)のDMSO(50mL)溶液に、粉末水酸化カリウムを0℃で少しずつ添加し、次いで室温に温めた。2−ヨード−プロパン(43mL)を混合物に0℃で添加し、次いで72時間、室温で撹拌した。反応混合物をH2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をH2O、次いで塩水(2×)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて、副題化合物を、透明、無色油状物として得た。収量:2g
1H NMR:(DMSO)δ 1.08(d, 6H), 1.26(d, 3H), 1.31(s, 3H), 3.30-3.43(m, 2H), 3.51-3.61(m, 2H), 3.94-4.00(m, 1H), 4.08-4.15(m, 1H)
【0320】
ii)(2S)−3−イソプロポキシプロパン−1,2−ジオール
アセチルクロライドをMeOH(30mL)溶液に0℃で撹拌しながら5分滴下した。MeOH(30mL)中の(4R)−4−(イソプロポキシメチル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン(1.7g)(工程(i)の生成物)を反応混合物に滴下した。溶液を、次いで室温に温め、2時間撹拌した。反応混合物を蒸発させて、副題化合物を透明油状物として得た。収量:0.8g
1H NMR:(DMSO)δ 1.07(dd, 6H), 3.21-3.37(m, 4H), 3.47-3.55(m, 2H)
【0321】
iii)(2R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3−イソプロポキシプロパン−2−オール
副題化合物を実施例34、工程(iii)に概説の方法に従い、(2S)−3−イソプロポキシプロパン−1,2−ジオール(0.80g)(工程(ii)の生成物のDCM(10mL)溶液)、tert−ブチルジメチルシリルクロライド(1.59g)、トリエチルアミン(1.43mL)および4−(ジメチルアミノ)ピリジン(50mg)を0℃で使用して製造し、副題化合物を、透明、無色油状物として得た。収量:1.86g
1H NMR:(DMSO)δ 0.07(s, 6H), 0.91(s, 9H), 1.11(d, 6H), 3.26-3.35(m, 2H), 3.37-3.45(m, 2H), 3.49-3.61(m, 2H), 4.63(d, 1H)
【0322】
iv)4−[(1R)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−1−(イソプロポキシメチル)エトキシ]−6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン
副題化合物を実施例1、工程(iii)に概説の方法に従い、4,6−ジクロロ−2−[(2、3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)(0.46g)、(2R)−1−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−3−イソプロポキシプロパン−2−オール(工程(iii)の生成物)(0.66g)、THF(5mL)および60%水素化ナトリウム(80mg)を使用して製造し、副題化合物を無色油状物として得た。収量:0.56g
MS:APCI(+ve)519/521[M+H+]
【0323】
v)N−{6−[(1R)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−1−(イソプロポキシメチル)エトキシ]−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}−1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、アゼチジン−1−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造)(0.19g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.53g)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(39mg)、炭酸セシウム(0.28g)、4−[(1R)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−1−(イソプロポキシメチル)エトキシ]−6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(工程(iv)の生成物)(0.3g)およびジオキサン(15mL)の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)50:70を溶離剤として使用して行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:90mg
MS:APCI(+ve)645[M+H+]
【0324】
実施例80
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−[(1R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエトキシ]ピリミジン−4−イル}−1,2−ジメチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド
【化86】
表題化合物を実施例11に概説の方法に従い、エチル(2R)−2−[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1,2−ジメチル−1H−イミダゾル−4−イル)スルホニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)オキシ]プロパノエート(工程(i)の生成物(0.25g)、リチウムボロハイドライド(THF中2M溶液、0.48mL)およびTHF(6mL)の混合物を使用して製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)、次いでトルエン、DCM、次いでEt2O/イソヘキサンでのトリチュレートにより行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:44mg
MS:APCI(+ve)486[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 1.14(d, 3H), 2.27(s, 3H), 3.44-3.49(m, 2H), 3.56(s, 3H), 4.41(s, 2H), 5.02-5.14(m, 1H), 6.11(s, 1H), 7.08-7.20(m, 1H), 7.25-7.43(m, 2H), 7.92(s, 1H), 11.44(s, 1H)
【0325】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)エチル(2R)−2−[(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1,2−ジメチル−1H−イミダゾル−4−イル)スルホニル]アミノ}ピリミジン−4−イル)オキシ]プロパノエート
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、1,2−ジメチル−1H−イミダゾール−4−スルホン酸アミド(0.19g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(56mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(41mg)、炭酸セシウム(0.32g)、2−[[6−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−4−ピリミジニル]オキシ]−(2R)−プロパン酸エチルエステル(実施例11、工程(i)の生成物)(0.24g)およびジオキサン(20mL)の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでDCM/MeOH(100:1から90:10勾配)を溶離剤として使用して行い、表題化合物を黄色固体として得た。収量:0.25g
MS:APCI(+ve)528[M+H+]
【0326】
実施例81
2−{4−[2−(2,3−ジフルオロ−ベンジルスルファニル)−6−メトキシ−ピリミジン−4−イルスルファモイル]−ピペラジン−1−イル}−N,N−ジメチル−アセトアミド
【化87】
N,N−ジメチル−2−ピペラジン−1−イル−アセトアミド(0.51g)のジオキサン(20mL)溶液に、スルファミド(0.29g)を添加した。反応混合物を、次いで還流温度で24時間加熱した。反応混合物を冷却し、その後真空で濃縮し、中間体化合物をオフホワイト色固体として得た。収量:0.65g
【0327】
表題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、上記中間体化合物(0.38g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(92mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(67mg)、炭酸セシウム(0.49g)、4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.30g)およびジオキサン(10mL)の混合物を使用して製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)、次いでMeOH、続いてDCMでのトリチュレーションにより行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.24g
MS:APCI(+ve)517[M+H+]
1H NMR:(CD3OD)δ 3.00(s, 3H), 3.02(s, 3H), 3.41-3.53(m, 4H), 3.64-3.80(m, 4H), 3.97(s, 3H), 4.29(s, 2H), 4.54(s, 2H), 6.09(s, 1H), 7.08-7.25(m, 2H), 7.33-7.41(m, 1H)
【0328】
実施例82
4−ピリジン−4−イルメチル−ピペラジン−1−スルホン酸[2−(2,3−ジフルオロ−ベンジルスルファニル)−6−メトキシ−ピリミジン−4−イル]−アミド
【化88】
表題化合物を実施例81に概説の方法に従い、1−ピリジン−4−イルメチル−ピペラジン(0.53g)、スルファミド(0.29g)およびジオキサン(20mL)。続いてトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(92mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(67mg)、炭酸セシウム(0.49g)、4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.30g)およびジオキサン(10mL)の混合物を使用して製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)、次いでMeOH、続いてDCMでのトリチュレーションにより行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.23g
MS:APCI(+ve)523[M+H+]
1H NMR:(CD3OD)δ 2.77(t, 4H), 3.47(t, 4H), 3.96(s, 3H), 4.01(s, 2H), 4.51(s, 2H), 6.13(s, 1H), 7.07-7.24(m, 2H), 7.34-7.42(m, 1H), 7.99(d, 2H), 8.76(d, 2H)
【0329】
実施例83
4−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメチル)−ピペラジン−1−スルホン酸[2−(2,3−ジフルオロ−ベンジルスルファニル)−6−メトキシ−ピリミジン−4−イル]−アミド
【化89】
表題化合物を実施例81に概説の方法に従い、1−(テトラヒドロフラン−2−イル)−1−ピペラジン(0.51g)、スルファミド(0.29g)およびジオキサン(20mL)、続いてトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(92mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(67mg)、炭酸セシウム(0.49g)、4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.30g)およびジオキサン(10mL)の混合物を使用して製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)、次いでトルエン、MeOH、続いてDCMでのトリチュレーションにより行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.15g
MS:APCI(+ve)516[M+H+]
1H NMR:(CD3OD)δ 1.53-1.67(m, 2H), 1.92-2.03(m, 2H), 2.10-2.22(m, 1H), 3.13-3.96(m, 11H), 3.99(s, 3H), 4.21-4.34(m, 1H), 4.55(s, 2H), 6.08(s, 1H), 7.08-7.25(m, 2H), 7.32-7.40(m, 1H)
【0330】
実施例84
4−(3−ジメチルアミノ−プロピル)−ピペラジン−1−スルホン酸[2−(2,3−ジフルオロ−ベンジルスルファニル)−6−メトキシ−ピリミジン−4−イル]−アミド
【化90】
表題化合物を実施例81に概説の方法に従い、N、N−ジメチル−3−ピペラジン−1−イルプロパン−1−アミン(0.51g)、スルファミド(0.29g)およびジオキサン(20mL)の混合物、続いてトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(92mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(67mg)、炭酸セシウム(0.49g)、4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.30g)およびジオキサン(10mL)を使用して製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)、次いでトルエン、MeOH、続いてDCMでのトリチュレーションにより行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.14g
MS:APCI(+ve)517[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 1.85-2.00(m, 2H), 2.48-2.53(m, 10H), 2.78(s, 6H), 3.02-3.11(m, 2H), 3.90(s, 3H), 4.49(s, 2H), 6.12(s, 1H), 7.13-7.22(m, 1H), 7.30-7.44(m, 2H)
【0331】
実施例85
ピペラジン−1,4−ジスルホン酸[2−(2,3−ジフルオロ−ベンジルスルファニル)−6−メトキシ−ピリミジン−4−イル]−アミドジメチルアミド
【化91】
表題化合物をジメチルスルファモイルクロライドをN−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]ピペラジン−1−スルホンアミド、トリフルオロ酢酸塩(実施例36の生成物)(0.25g)のDCM(5mL)溶液に添加することにより製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)、次いでトルエン、DCM、続いてEt2Oでのトリチュレーションにより行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.11g
MS:APCI(+ve)539[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 2.73(s, 6H), 3.16-3.30(m, 8H), 3.88(s, 3H), 4.48(s, 2H), 6.07(s, 1H), 7.11-7.20(m, 1H), 7.29-7.45(m, 2H), 11.28(s, 1H)
【0332】
実施例86
{4−[2−(2,3−ジフルオロ−ベンジルスルファニル)−6−メトキシ−ピリミジン−4−イルスルファモイル]−ピペラジン−1−イル}−酢酸
【化92】
表題化合物を1M NaOH(1mL)を{4−[2−(2,3−ジフルオロ−ベンジルスルファニル)−6−メトキシ−ピリミジン−4−イルスルファモイル]−ピペラジン−1−イル}−酢酸エチルエステル(工程(i)の生成物)(0.31g)のMeOH(1mL)溶液への添加により製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)、次いでトルエン、DCM、続いてEt2Oでのトリチュレーションにより行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:85mg
MS:APCI(+ve)490[M+H+]
1H NMR:(CD3OD)δ 2.99-3.05(m, 4H), 3.39(s, 2H), 3.46-3.53(m, 4H), 3.92(s, 3H), 4.47(s, 2H), 6.10(s, 1H), 7.05-7.24(m, 3H), 7.35(t, 1H)
【0333】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i){4−[2−(2,3−ジフルオロ−ベンジルスルファニル)−6−メトキシ−ピリミジン−4−イルスルファモイル]−ピペラジン−1−イル}−酢酸エチルエステル
副題化合物を60%水素化ナトリウム(0.18g)を、N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]ピペラジン−1−スルホンアミド、トリフルオロ酢酸塩(実施例36の生成物)(0.53g)およびエチル2−ブロモアセテート(0.36mL)のTHF(10mL)溶液に、少しずつ添加することにより製造した。反応混合物をH2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、蒸発させて、副題化合物を油状物として得た。
MS:APCI(+ve)518[M+H+]
【0334】
実施例87
4−(2−ヒドロキシ−エチル)−ピペラジン−1−スルホン酸[2−(2,3−ジフルオロ−ベンジルスルファニル)−6−メトキシ−ピリミジン−4−イル]−アミド
【化93】
表題化合物を実施例24に概説の方法に従い、{4−[2−(2,3−ジフルオロ−ベンジルスルファニル)−6−メトキシ−ピリミジン−4−イルスルファモイル]−ピペラジン−1−イル}−酢酸エチルエステル(実施例86、工程(i)の生成物)(0.31g)、リチウムボロハイドライド(THF中1M溶液)(1.2mL)のTHF(5mL)中の混合物を使用して製造した。精製は逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよびNH4OAc/アセトニトリル移動相として)、次いでトルエン、MeOH、続いてDCMでのトリチュレーションにより行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:13mg
MS:APCI(+ve)476[M+H+]
1H NMR:(CD3OD)δ 2.52-2.61(m, 6H), 3.34(t, 4H), 3.65(t, 2H), 3.91(s, 3H), 4.47(s, 2H), 6.14(s, 1H), 7.04-7.19(m, 2H), 7.35(t, 1H)
【0335】
実施例88−107の合成
実施例88−107を、下記方法を使用して合成した:−
アルデヒド(0.2mmol)のNMP(0.8mL)溶液に、N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]ピペラジン−1−スルホンアミドトリフルオロ酢酸塩(実施例36の生成物)(65mg)をNMP溶液(0.4ml)として添加し、続いて樹脂結合シアノボロハイドライド(88mg)および酢酸(1.8μL)を添加した。反応混合物を48時間撹拌し、次いで樹脂を除去するために濾過し、続いて遠心分離し、蒸発乾固した。生成物をLCMS指示精製(固定相としてXTerraおよび移動相としてアンモニア/アセトニトリル)により精製し、表題化合物を得た。
【表2】
【表3】
【0336】
【表4】
【表5】
【0337】
実施例108
N−{2−[(3−クロロ−2−フルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}ピペラジン−1−スルホンアミド
【化94】
表題化合物を実施例15に概説の方法に従い、tert−ブチル4−[({2−[(3−クロロ−2−フルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]ピペラジン−1−カルボキシレート(工程(ii)の生成物)(0.26g)、トリフルオロ酢酸(0.5mL)およびDCM(10mL)を使用して製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)、次いでMeOH、続いてEt2Oでのトリチュレーションにより行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:40mg
MS:APCI(+ve)448[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 3.15-3.24(m, 4H), 3.36-3.48(m, 4H), 3.92(s, 3H), 4.50(s, 2H), 6.10(s, 1H), 7.22(t, 1H), 7.49-7.63(m, 2H), 8.74(s, 1H)
【0338】
この中間体は下記の通り製造した:
i)4−クロロ−2−[(3−クロロ−2−フルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン
副題化合物を実施例35、工程(i)に概説の方法に従い、4,6−ジクロロ−2−[(3−クロロ−2−フルオロベンジル)チオ]ピリミジン(特許WO2004/011443に従い製造)(0.65g)、メタノール(8mL)および60%水素化ナトリウム(88mg)を使用して製造した。収量:0.57g。
1H NMR:(CDCl3)δ 3.93(s, 3H), 4.41-4.43(m, 2H), 6.43(s, 1H), 6.99-7.05(m, 1H), 7.25-7.32(m, 1H), 7.40-7.46(m, 1H)
【0339】
ii)tert−ブチル4−[({2−[(3−クロロ−2−フルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]ピペラジン−1−カルボキシレート
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、4−クロロ−2−[(3−クロロ−2−フルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン(工程(i)の生成物)(0.26g)、4−(アミノスルホニル)−1,1−ジメチルエチルエステル−1−ピペラジンカルボン酸(実施例15、工程(i)の生成物)(0.23g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(73mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(53mg)、炭酸セシウム(0.33g)、およびジオキサン(8mL)を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8から3:7勾配)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を白色固体として得た。収量:0.26g
MS:APCI(−ve)546[M−H-]
【0340】
実施例109
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−3−ヒドロキシアゼチジン−1−スルホンアミド
【化95】
表題化合物を実施例34に概説の方法に従い、3−{[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アゼチジン−1−スルホンアミド(工程(ii)の生成物)(0.29g)およびTHF中テトラブチルアンモニウムフルオリドの1M溶液(5mL)を使用して製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)、次いでMeOH、Et2O、続いてイソヘキサンでのトリチュレーションにより行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:40mg
MS:APCI(+ve)419[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 3.70(t, 2H), 3.86(s, 3H), 3.97(t, 2H), 4.29-4.39(m, 1H), 4.46(s, 2H), 5.79(d, 1H), 6.16(s, 1H), 7.10-7.18(m, 1H), 7.32(q, 1H), 7.41(t, 1H), 11.23(s, 1H)
【0341】
この中間体は下記の通り製造した:
i)3−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシ)−アゼチジン−1−スルホンアミド
副題化合物を実施例15、工程(i)に概説の方法に従い、3−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシ)−アゼチジン(特許WO2003/072557に従い製造)(0.93g)、ジオキサン(20mL)およびスルファミド(0.34g)を使用して製造した。単離は、過剰のスルファミドを除去するために濾過により行い、濾液を、次いで真空で濃縮し、副題化合物を褐色油状物として得た。収量:1.2g
MS:APCI(−ve)389[M−H-]
【0342】
ii)3−{[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アゼチジン−1−スルホンアミド
副題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.16g)、3−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシ)−アゼチジン−1−スルホンアミド(工程(i)の生成物)(0.17g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(33mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(24mg)、炭酸セシウム(0.16g)およびジオキサン(8mL)の混合物を使用して製造した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:9から2:8勾配)を溶離剤として使用して行い、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:0.12g
MS:APCI(+ve)657[M+H+]
【0343】
実施例110
N'−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−N−メチルスルファミド
【化96】
表題化合物を実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い、4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.35g)、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−N−メチルスルファミド(Org.Letts 2004, 6(16), 2705-2708に概説の方法に従い製造)(0.18g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(73mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(53mg)、炭酸セシウム(0.39g)およびジオキサン(20mL)の混合物を使用して製造した。精製は、逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよび移動相としてTFA/アセトニトリル)、次いでMeOH、続いてEt2Oでのトリチュレーションにより行い、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.12g
MS:APCI(+ve)448[M+H+]
1H NMR(DMSO)δ 2.84(6H, s), 2.86(3H, s), 3.33(2H, t), 3.57(2H, t), 3.93(3H, s), 4.53(2H, s), 6.05(1H, s), 7.16-7.24(1H, m), 7.32-7.45(2H, m)
【0344】
実施例111
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシメチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)−(2S)−2−メチルピペラジン−1−スルホンアミド
【化97】
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシメチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)tert−ブチル4−(アミノスルホニル)ピペラジン−1−カルボキシレート(工程(ii)の生成物、0.65g)をDCM(15ml)に溶解し、均質になるまで室温で撹拌した。TFA(15ml)を、次いでゆっくり添加し、反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物を真空で濃縮し、MeOHに溶解し、分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。
収量105mg
1H NMR:(DMSO)δ 1.04(d, 3H), 1.14(d, 3H), 1.27(d, 3H), 2.82-2.91(m, 1H), 2.97-3.06(m, 1H), 3.19-3.27(m, 2H), 3.36-3.44(m, 1H), 3.67-3.77(m, 2H), 4.14-4.21(m, 1H), 4.41-4.50(m, 2H), 4.98-5.05(m, 1H), 5.91(s, 1H), 7.14-7.21(m, 1H), 7.31-7.41(m, 2H), 11.28(s, 1H)
MS:APCI(+ve)504.1[M+H+]
【0345】
この中間体は下記の通り製造した:
i)tert−ブチル(3S)−4−(アミノスルホニル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
(2S)−2−メチルピペラジン−1−スルホンアミド(0.5g)のジオキサン(40ml)溶液に、スルファミド(0.288g)を添加し、反応混合物を、次いでを、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、ジオキサン中4時間冷却した。反応混合物をDCM(100ml)とH2O(100ml)に分配し、水性DCMで再抽出した(2×100mL)。回収した有機層を乾燥させ、真空で濃縮し、副題化合物を透明無色油状物として得た(745mg)。
1H NMR:(DMSO)δ 1.11(d, 3H), 1.40(s, 9H), 2.84-3.13(m, 3H), 3.32(s, 2H), 3.64-3.72(m, 1H), 3.78-3.93(m, 1H), 6.80(s, 2H)
【0346】
ii)N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシメチルプロピル]オキシ}ピリミジン−4−イル)−tert−ブチル(3S)−4−(アミノスルホニル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル(3S)−4−(アミノスルホニル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート((工程(i)の生成物)、0.373g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.488g)および(2R,3R)−3−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)ブタン−2−オール((実施例4、工程(i)の生成物)、0.361g)のジオキサン(20ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、1.5時間冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をEtOAc(200mL)とH2O(200mL)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した(2×200ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。
収量0.65g
MS:APCI(+ve)604.5[M+H+]
【0347】
実施例112
N−[2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリミジン−4−イル]メタンスルホンアミド
【化98】
メタンスルホンアミド(0.228g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.585g)および2−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)エタノール((工程(i)の生成物)、0.400g)のジオキサン(20ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、30分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(150ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:102mg
1H NMR:(DMSO)δ 3.28(s, 3H), 3.63-3.68(m, 2H), 4.29(t, 2H), 4.47(s, 2H), 4.87(t, 1H), 6.03(s, 1H), 7.13-7.19(m, 1H), 7.31-7.43(m, 2H), 11.12(s, 1H)
MS:APCI(+ve)391.9[M+H+]
【0348】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)2−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)エタノール
4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン((実施例1、工程(ii)の生成物)、5g)およびエチレングリコール(1.517g)のTHF(100ml)溶液にNaH(1.3g)をゆっくり添加し、反応物を、次いで一晩、RTで撹拌した。反応混合物を、次いでEtOAc(200ml)とH2O(200ml)に分配した。有機層を分離し、水層をEtOAcで再抽出した(2×200ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクトマトグラフィーで、10%EtOAc/90%イソ−Hexで精製し、副題化合物を透明油状物として得た。収量:2.4g
MS:APCI(+ve)332/334[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 3.90-3.95(m, 2H), 4.42(s, 2H), 4.45-4.48(m, 2H), 6.48(s, 1H), 6.98-7.10(m, 2H), 7.24-7.30(m, 1H)
【0349】
実施例113
N−[2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリミジン−4−イル]ピペラジン−1−スルホンアミド
【化99】
N−[2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリミジン−4−イル]tert−ブチル4−(アミノスルホニル)ピペラジン−1−カルボキシレート((工程(i)の生成物)、0.70g)のDCM(20ml)溶液に、TFA(20ml)を添加した。反応物を、次いで室温で18時間撹拌した。反応物を、次いで真空で濃縮し、残渣を7N NH3/MeOH(20ml)に溶解し、室温で1時間撹拌した。反応物を、次いで真空で濃縮し、残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:33mg
MS:APCI(+ve)462[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 3.01-3.05(m, 4H), 3.13-3.17(m, 4H), 3.60-3.64(m, 2H), 4.16(t, 2H), 4.38(m, 2H), 4.79(s, 1H), 5.87(s, 1H), 7.09-7.17(m, 1H), 7.26-7.35(m, 1H), 7.41-7.46(m, 1H)
【0350】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)N−[2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリミジン−4−イル]tert−ブチル4−(アミノスルホニル)ピペラジン−1−カルボキシレート
4−(アミノスルホニル)−1,1−ジメチルエチルエステル−1−ピペラジンカルボン酸(実施例15、工程(i)の生成物)(0.637g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.385g)および2−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)エタノール(実施例112、工程(ii)の生成物、0.400g)のジオキサン(20ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、30分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(150ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.70g
MS:APCI(−ve)560[M−H-]
1H NMR:(DMSO)δ 3.28(s, 3H), 3.63-3.68(m, 2H), 4.29(t, 2H), 4.47(s, 2H), 4.87(t, 1H), 6.03(s, 1H), 7.13-7.19(m, 1H), 7.31-7.43(m, 2H), 11.12(s, 1H)
【0351】
実施例114
N−[2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリミジン−4−イル]モルホリン−4−スルホンアミド
【化100】
モルホリン−4−スルホンアミド(特許WO2004/011443に従い製造、0.399g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.585g)および2−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)エタノール(実施例112、工程(ii)の生成物)、0.400g)のジオキサン(20ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、30分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(150ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.15g
MS:APCI(+ve)463[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 3.18(t, 4H), 3.60(t, 4H), 3.66(t, 2H), 4.30(t, 2H), 4.47(s, 2H), 4.88(s, 1H), 6.10(s, 1H), 7.13-7.20(m, 1H), 7.31-7.38(m, 1H), 7.39-7.44(m, 1H)
【0352】
実施例115
N−[2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリミジン−4−イル]−アゼチジン−1−スルホンアミド
【化101】
アゼチジン−1−スルホンアミド(0.33g、特許WO2004/011443に従い製造)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.585g)および2−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)エタノール((実施例112、工程(ii)の生成物)、0.400g)のジオキサン(20ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、30分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(150ml)とH2O(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.13g
MS:APCI(+ve)433[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 2.13(quintet, 2H), 3.65-3.68(m, 2H), 3.91(t, 4H), 4.30(t, 2H), 4.47(s, 2H), 4.91(s, 1H), 6.16(s, 1H), 7.13-7.19(m, 1H), 7.30-7.38(m, 1H), 7.40-7.45(m, 1H), 11.13(s, 1H)
【0353】
実施例116
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−イソプロポキシピリミジン−4−イル}アゼチジン−1−スルホンアミド
【化102】
アゼチジン−1−スルホンアミド(0.327g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.585g)および4−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−イソプロポキシピリミジン(工程(i)の生成物)、0.400g)のジオキサン(20ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、30分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(150ml)とH2O(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.18g
MS:APCI(+ve)432[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 1.31(d, 6H), 2.26(quintet, 2H), 4.02(t, 4H), 4.41(s, 2H), 5.33(septet, 1H), 6.32(s, 1H), 6.98-7.10(m, 2H), 7.18-7.28(m, 1H)
【0354】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)4−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−イソプロポキシピリミジン
4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン((実施例1、工程(ii)の生成物、3g)のプロパン−2−オール(20ml)溶液に、NaH(0.43g)をゆっくり添加し、反応物を、次いで一晩、RTで撹拌した。反応混合物を、次いでDCM(100ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×100ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:1.8g
1H NMR:(DMSO)δ 1.26(d, 6H), 4.45(s, 2H), 5.23-5.32(m, 1H), 6.77(s, 1H), 7.14-7.22(m, 1H), 7.31-7.39(m, 2H)
【0355】
実施例117
(3S)−3−アミノ−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}ピロリジン−1−スルホンアミド
【化103】
tert−ブチル{(3S)−1−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]ピロリジン−3−イル}カルバメート(工程(ii)の生成物、0.75g)のDCM(10ml)溶液に、TFAをゆっくり添加した。反応物を、次いで室温で18時間撹拌した。反応物を真空で濃縮し、残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:70mg
MS:APCI(+ve)432[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 1.89-2.02(m, 1H), 2.07-2.20(m, 1H), 3.30-3.56(m, 4H), 3.74-3.81(m, 1H), 3.82(s, 3H), 4.43(s, 2H), 5.89(s, 1H), 7.12-7.20(m, 1H), 7.28-7.43(m, 2H)
【0356】
この中間体は下記の通り製造した:
i)tert−ブチル[(3S)−1−(アミノスルホニル)ピロリジン−3−イル]カルバメート
tert−ブチル(3S)−ピロリジン−3−イルカルバメート(1.3g)のジオキサン(50ml)溶液にスルファミド(1.55g)を添加し、反応物を110℃で18時間加熱した。反応混合物を、次いでDCM(150ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:1.44g
1H NMR:(DMSO)δ 1.39(s, 9H), 1.67-1.77(m, 1H), 1.98-2.07(m, 1H), 2.82-2.87(m, 1H), 3.06-3.13(m, 1H), 3.15-3.22(m, 1H), 3.30-3.35(m, 1H), 3.93-4.00(m, 1H), 6.72(s, 2H)
【0357】
ii)tert−ブチル{(3S)−1−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]ピロリジン−3−イル}カルバメート
tert−ブチル[(3S)−1−(アミノスルホニル)ピロリジン−3−イル]カルバメート(工程(i)の生成物)、0.525g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.429g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン((実施例35、工程(i)の生成物、0.400g)のジオキサン(20ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、40分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(150ml)とH2O(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.75g
MS:APCI(−ve)530[M−H-]
【0358】
実施例118
(3R)−3−アミノ−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}ピロリジン−1−スルホンアミド
【化104】
tert−ブチル{(3R)−1−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]ピロリジン−3−イル}カルバメート(0.75g)のDCM(10ml)溶液に、TFA(10ml)をゆっくり添加した。反応物を、次いで室温で18時間撹拌した。反応物を真空で濃縮し、残渣を分取HPLCで精製し、副題化合物を白色固体として得た。収量:0.17g
1H NMR:(DMSO)δ 1.89-2.02(m, 1H), 2.07-2.20(m, 1H), 3.30-3.56(m, 4H), 3.74-3.81(m, 1H), 3.82(s, 3H), 4.43(s, 2H), 5.89(s, 1H), 7.12-7.20(m, 1H), ), 7.28-7.43(m, 2H)
MS:APCI(+ve)431.9[M+H+]
【0359】
この中間体は下記の通り製造した:
i)tert−ブチル[(3R)−1−(アミノスルホニル)ピロリジン−3−イル]カルバメート
tert−ブチル(3R)−ピロリジン−3−イルカルバメート(1.3g)のジオキサン(50ml)溶液に、スルファミド(1.55g)を添加し、反応物を110℃で18時間加熱した。反応混合物を、次いでDCM(100ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×100ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:1.69g
1H NMR:(DMSO)δ 1.39(s, 9H), 1.68-1.76(m, 1H), 1.98-2.07(m, 1H), 2.82-2.87(m, 1H), 3.06-3.13(m, 1H), 3.15-3.22(m, 1H), 3.29-3.35(m, 1H), 3.92-4.00(m, 1H), 6.72(s, 2H)
【0360】
ii)(3S)−3−アミノ−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}tert−ブチル[(3S)−1−(アミノスルホニル)ピロリジン−3−イル]カルバメート
tert−ブチル[(3S)−1−(アミノスルホニル)ピロリジン−3−イル]カルバメート(0.525g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.429g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物、0.400g)のジオキサン(20ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、40分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(150ml)とH2O(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、表題化合物を黄色固体として得た。収量:0.77g
MS:APCI(−ve)539[M−H-]
【0361】
実施例119
(3R)−3−アミノ−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}ピロリジン−1−スルホンアミド
【化105】
tert−ブチル(3R)−4−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(0.75g)のDCM(10ml)溶液に、TFA(10ml)をゆっくり添加した。反応物を、次いで室温で18時間撹拌した。反応物を真空で濃縮し、残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.27g
MS:APCI(+ve)446[M+H+]
1H NMR:(CDCl3)δ 1.43(d, 3H), 3.07(t, 1H), 3.15(d, 1H), 3.26(d, 1H), 3.33(d, 1H), 3.60(t, 1H), 3.86(d, 1H), 3.95(s, 3H), 4.30-4.37(m, 1H), 4.42(s, 2H), 6.01(s, 1H), 6.99-7.10(m, 2H), 7.19-7.22(m, 1H)
【0362】
この中間体は下記の通り製造した:
i)tert−ブチル(3R)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
(2R)−2−メチルピペラジン(1g)のTHF(10ml)溶液に、ジ−tert−ブチルジカーボネート(1.45g)を添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を、次いでDCM(100ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を透明油状物として得た。収量:1.1g
1H NMR:(DMSO)δ 0.92(d, 3H), 1.38(s, 9H), 2.57-2.70(m, 1H), 2.76-2.81(m, 1H), 2.87-2.99(m, 1H), 3.66-3.74(m, 4H)
【0363】
ii)tert−ブチル(3R)−4−(アミノスルホニル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル(3R)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート((工程(i)の生成物)、1.1g)のジオキサン(60ml)溶液に、スルファミド(1.06g)を添加し、反応物を110℃で18時間加熱した。反応混合物を、次いでDCM(150ml)とH2O(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を薄黄色油状物として得た。収量:1.44g
1H NMR:(DMSO)δ 1.10(d, 3H), 1.39(s, 9H), 3.00-3.11(m, 3H), 3.27-3.31(m, 2H), 3.63-3.71(m, 1H), 3.79-3.87(m, 1H), 6.79(s, 2H)
【0364】
iii)tert−ブチル(3R)−4−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル(3R)−4−(アミノスルホニル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート((工程(ii)の生成物)、0.554g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.429g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物、0.400g)のジオキサン(20ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、60分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(150ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(3×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:0.75g
MS:APCI(−ve)543[M−H-]
【0365】
実施例120
(3S)−3−アミノ−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−(2S)−2−メチルピペリジン−1−スルホンアミド
【化106】
tert−ブチル(3S)−4−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(0.75g)のDCM(10ml)溶液に、TFA(10ml)をゆっくり添加した。反応物を、次いで室温で18時間撹拌した。反応物を真空で濃縮し、残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.18g
MS:APCI(+ve)446[M+H+]
1H NMR:(CDCl3)δ 1.43(d, 3H), 3.07(t, 1H), 3.15(d, 1H), 3.26(d, 1H), 3.33(d, 1H), 3.60(t, 1H), 3.86(d, 1H), 3.95(s, 3H), 4.30-4.37(m, 1H), 4.42(s, 2H), 6.01(s, 1H), 6.99-7.10(m, 2H), 7.19-7.22(m, 1H)
【0366】
この中間体は下記の通り製造した:
i)tert−ブチル(3S)−4−(アミノスルホニル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル(3S)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(0.5g)のジオキサン(40ml)溶液に、スルファミド(0.29g)を添加し、反応物を110℃で18時間加熱した。反応混合物を、次いでDCM(150ml)とH2O(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を薄黄色油状物として得た。収量:0.66g
1H NMR:(DMSO)δ 1.10(d, 3H), 1.40(s, 9H), 3.00-3.11(m, 3H), 3.26-3.34(m, 2H), 3.63-3.71(m, 1H), 3.79-3.87(m, 1H), 6.79(s, 2H)
【0367】
ii)tert−ブチル(3S)−4−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
tert−ブチル(3S)−4−(アミノスルホニル)−3−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(0.372g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.286g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン((実施例35、工程(i)の生成物、0.373g)のジオキサン(20ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、60分冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(150ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(3×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.65g
MS:APCI(−ve)544[M−H-]
【0368】
実施例121
N−[6−メトキシ−2−[(2−フェニルエチル)チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
【化107】
N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[6−メトキシ−2−[(2−フェニルエチル)チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド(工程(iii)の生成物、0.17g)のDCM(1ml)溶液およびTFA(2ml)を室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をEtOAcおよびイソヘキサンから再結晶し、表題生成物を白色固体として得た。収量:50mg。
MS:APCI(+ve)381[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)2.12(quintet, 2H), 3.00(m, 2H), 3.35(m, 2H), 3.91(t, 7H), 6.13(s, 1H), 7.23(m, 1H), 7.29(m, 4H), 11.04(bs, 1H)。
【0369】
この中間体は下記の通り製造した:
i)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]アゼチジン−1−スルホンアミド
60%水素化ナトリウム(0.42g)を、N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド(実施例35の生成物)(3.82g)の無水DMF(38ml)溶液に添加し、0℃で窒素下撹拌した。反応混合物を、4−メトキシベンジルクロライド(2.98g)を1分にわたり滴下し、続いてヨウ化カリウム(1.66g)を添加したときに、さらに15分撹拌した。室温で18時間撹拌後、反応混合物をEtOAcとH2Oに分配した。水層を分離し、さらにEtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機抽出物をH2Oで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して精製した。生成物をさらにシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーでDCM/イソヘキサン(6:4)を溶離剤として使用して精製し、副題生成物を白色固体として得た。収量:2.4g。
MS:APCI(+ve)523[M+H]
【0370】
ii)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]スルホニル]−6−メトキシピリミジン−4−イル]−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]アゼチジン−1−スルホンアミド
、工程(i)の生成物(3.3g)およびmCPBA(1.1g)のDCM中の混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物を水性チオ硫酸ナトリウム溶液(3×100ml;15g/100ml)、水性NaHCO3、H2Oで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過した。溶媒を減圧下蒸発させた、副題生成物を黄色泡状物として得た。収量:3.18g。
MS:APCI(+ve)555[M+H]
【0371】
iii)N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[6−メトキシ−2−[(2−フェニルエチル)チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
60%水素化ナトリウム(29mg)を、工程(ii)の生成物(0.36g)および2−フェニルエチルチオール(0.1g)の無水DMF(4ml)溶液に、窒素下撹拌しながら添加した。反応混合物を18時間撹拌し、EtOAcで希釈し、H2Oで洗浄した。分離した有機溶液を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーでEt2O/イソヘキサン(3:7)を溶離剤として使用して精製し、生成物を白色固体として得た。収量:0.17g。
MS:APCI(+ve)501[M+H]
【0372】
実施例122
N−{6−メトキシ−2−[[(ピリジン−4−イル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イル}アゼチジン−1−スルホンアミド
【化108】
表題化合物をN−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[6−メトキシ−2−[[(ピリジン−4−イル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド(工程(i)の生成物(46mg)から、実施例121に概説の方法に従い製造した。粗物質を分取プレートクロマトグラフィーで、EtOAcと0.5%の7N NH3/MeOHを溶離剤として使用して精製し、表題生成物を白色固体として得た。収量:31mg。
MS:APCI(+ve)368[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)2.09(bt, 2H), 3.84(bm, 7H), 4.39(bs, 2H), 6.11(bs, 1H), 7.47(bs, 2H), 8.48(bs, 2H)。
【0373】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[6−メトキシ−2−[[(ピリジン−4−イル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
60%NaH(27mg)を、4−ピリジルエタンチオールヒドロクロライド(60mg)の無水DMF(2ml)溶液に、窒素下で撹拌しながら一度に添加した。30分後、実施例121、工程(ii)の副題生成物(0.2g)を添加した。反応混合物をさらに18時間撹拌した。KOtBu(40mg)を添加し、30分後、さらにKOtBu(40mg)を添加した。10分後、KOtBu(40mg)、続いて4−ピリジルメチルブロマイドヒドロブロマイド(96mg)を添加した。反応混合物を5分撹拌し、EtOAcで希釈し、H2Oおよび水性Na2CO3で洗浄した。分離した有機溶液を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(7:3)を溶離剤として使用して精製し、生成物を黄色ゴムとして得た。収量:46mg。
MS:APCI(+ve)488[M+H]
【0374】
実施例123
N−{2−[[(2−シアノフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アゼチジン−1−スルホンアミド
【化109】
表題化合物をN−[2−[[(2−シアノフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−アゼチジン−1−スルホンアミド(60mg)(工程(i)の生成物から、実施例121に概説の方法により製造した。粗物質を分取プレートクロマトグラフィーで、EtOAc/イソヘキサン(3:7)を溶離剤として使用して精製し、表題生成物を黄色ゴムとして得た。収量:31mg。
MS:APCI(+ve)392[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)2.12(quintet, 2H), 3.90(m, 7H), 4.59(s, 2H), 6.15(s, 1H), 7.47(t, 1H), 7.66(t, 1H), 7.84(m, 2H), 11.13(bs, 1H)。
【0375】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)N−{2−[[(2−シアノフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]−N−[(4−メトキシ−フェニル)メチル}アゼチジン−1−スルホンアミド
副題化合物を実施例121、工程(ii)の生成物(0.20g)および(2−シアノフェニル)メチルブロマイド(78mg)から、実施例122、工程(i)に概説の方法により製造した。粗物質をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(3.5:6.5)を溶離剤として使用して精製し、生成物をゴムとして得た。収量:60mg
MS:APCI(+ve)512[M+H]
【0376】
実施例124
N−{6−メトキシ−2−[(フェニルメチル)チオ]ピリミジン−4−イル}アゼチジン−1−スルホンアミド
【化110】
表題化合物をN−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[2−[(フェニルメチル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド(工程(i)の生成物(46mg)から、実施例121に概説の方法により製造した。粗物質を分取プレートクロマトグラフィーで、EtOAc/イソヘキサン(3:7)を溶離剤として使用して精製し、表題生成物をゴムとして得た。収量:18mg。
MS:APCI(+ve)367[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)2.04(quintet, 2H), 3.74(t, 4H), 3.81(s, 3H), 4.36(s, 2H), 6.02(s, 1H), 7.23(m, 1H), 7.30(m, 2H), 7.48(d, 2H)。
【0377】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[6−メトキシ−2−[(フェニルメチル)チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
KOtBu(46mg)を、実施例121、工程(ii)の生成物(0.20g)およびフェニルメチルチオール(50mg)のDMF(3ml)中の混合物に窒素下撹拌しながら添加した。2.5時間後、60%NaH(12mg)を添加した。反応混合物をさらに18時間撹拌し、EtOAcで希釈し、H2Oで洗浄した。分離した有機溶液を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して精製し、生成物をゴムとして得た。収量:45mg。
MS:APCI(+ve)487[M+H]
【0378】
実施例125
N−{6−メトキシ−2−[[2(−ピラジン−2−イル)エチル]チオ]ピリミジン−4−イル}アゼチジン−1−スルホンアミド
【化111】
表題化合物をN−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[6−メトキシ−2−[2−[(ピラジン−2−イル)エチル]チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド(工程(i)の生成物(44mg)から、実施例121に概説の方法により製造した。粗物質をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(7:3)を溶離剤として使用して精製し、生成物を白色固体として得た。収量:15mg。
MS:APCI(+ve)383[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)2.12(quintet, 2H), 3.22(t, 2H), 3.43(t, 2H), 3.72(t, 4H), 3.80(s, 3H), 5.98(s, 1H), 8.49(s, 1H), 8.58(s, 1H), 8.63(s, 1H)。
【0379】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[6−メトキシ−2−[(ピラジン−2−イルエチル)チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
副題化合物を実施例121、工程(ii)の生成物(0.20g)および2−(ピラジン−2−イル)エタンチオール(57mg)から、実施例124、工程(i)に概説の方法により製造した。粗物質をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:1)を溶離剤として使用して精製し、生成物をゴムとして得た。収量:44mg。
MS:APCI(+ve)503[M+H]
【0380】
実施例126
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−1,4−ジアゼパン−1−スルホンアミド
【化112】
tert−ブチル4−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシレート(工程(i)の生成物、0.22g)の1:1 TFA:メタノール(6ml)溶液を、室温で3時間撹拌し、次いで揮発物を蒸発させ、メタノール中7Mアンモニア(5ml)を残渣に添加した。溶液を30分撹拌し、次いで揮発物を蒸発させ、得られた固体をメタノール、DCM、ジメチルスルホキシドおよびH2Oで洗浄し、表題化合物を白色粉末として得た。収量:51mg
MS:APCI(+ve)446[M+H+]
1H NMR:δ 4DMSO)1.90-1.98(2H, m), 3.17(4H, t, J=6.0 Hz), 3.36(2H, t, J=5.9 Hz), 3.49(2H, t, J=5.8 Hz), 3.77(3H, s), 4.41(2H, s), 5.78(1H, s), 7.11-7.19(1H, m), 7.28-7.37(1H, m), 7.42-7.46(1H, m)。
【0381】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)tert−ブチル4−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシレート
tert−ブチル4−(アミノスルホニル)−1,4−ジアゼパン−1−カルボキシレート(実施例75の生成物、0.277g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(45mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(24mg)、炭酸セシウム(0.242g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物、0.15g)の無水ジオキサン(6ml)中の混合物を、100℃、300Wのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、15分冷却した。飽和水性塩化アンモニウムを添加し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカカラムクロマトグラフィーでEtOAcおよびイソヘキサン1:19から3:7混合物を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:0.223g
MS:APCI(+ve)546[M+H+]
【0382】
実施例127
(3R,5S)−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−3,5−ジメチルピペラジン−1−スルホンアミド
【化113】
(3R,5S)−3,5−ジメチルピペラジン−1−スルホンアミド(実施例72の生成物、0.26g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(61mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(32mg)、炭酸セシウム(0.32g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物、0.20g)の無水ジオキサン(8ml)中の混合物を、100℃、300Wのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、15分冷却した。飽和水性塩化アンモニウム(5ml)およびEtOAc(5ml)、続いてH2Oを添加した。層を分離し、有機層をH2Oで抽出した(3×)。有機層を廃棄し、合わせた水性抽出物をさらにEtOAcで徹底的に抽出した。これらの抽出物を合わせ、飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。得られた固体をH2Oで洗浄し、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.111g
MS:APCI(+ve)460[M+H+]
1H NMR:δ (300 MHz, DMSO)1.15(d, 6H), 2.44-2.51(m, 2H), 3.08-3.23(m, 2H), 3.57(dd, 2H), 3.78(s, 3H), 4.43(s, 2H), 5.84(s, 1H), 7.12-7.19(m, 1H), 7.29-7.38(m, 1H), 7.45-7.50(m, 1H)。
【0383】
実施例128
3−アミノ−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アゼチジン−1−スルホンアミド
【化114】
tert−ブチル{1−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]アゼチジン−3−イル}カルバメート(工程(ii)の生成物、0.48g)およびTFA(2ml)のメタノール(6ml)溶液を、室温で1.5時間撹拌し、次いで揮発物を蒸発させ、メタノール中7Mアンモニア(6ml)を残渣に添加した。溶液を2時間撹拌し、次いで揮発物を蒸発させ、残渣をシリカカラムクロマトグラフィーでメタノール中DCMの2−8%混合物を使用して精製し、次いでさらに逆相HPLC(勾配5−95%アセトニトリルの0.1%水性酢酸アンモニウム溶液)で精製して、表題化合物を白色固体として得た。収量:73mg
MS:APCI(+ve)418[M+H+]
1H NMR:δ (300 MHz, DMSO)3.64(dd, 2H), 3.75-3.83(m, 1H), 3.79(s, 3H), 3.90(t, 2H), 4.43(s, 2H), 5.93(s, 1H), 7.12-7.19(m, 1H), 7.28-7.38(m, 1H), 7.43-7.48(m, 1H)。
【0384】
この中間体は下記の通り製造した:
i)tert−ブチル[1−(アミノスルホニル)アゼチジン−3−イル]カルバメート
tert−ブチルアゼチジン−3−イルカルバメートヒドロクロライド(J. Antibiot. 1986, 39, 1243-1256に従い製造、0.755g)、Proton-Sponge(登録商標)(0.85g)およびスルファミド(0.42g)のジオキサン(23ml)溶液を、還流温度で48時間加熱した。残渣をH2OとEtOAcに分配し、水層を、次いでさらにEtOAcで抽出した(4×)。合わせた有機抽出物を素早く2M 水性塩酸(3×)で、次いで飽和水性重炭酸ナトリウム、H2Oおよび飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、副題化合物を薄褐色粉末として得た。収量:0.44g
1H NMR:δ (300 MHz, DMSO)1.38(s, 9H), 3.55(t, 2H), 3.82(t, 2H), 4.09-4.18(m, 1H), 6.87(s, 2H), 7.53(d, 1H)。
【0385】
ii)tert−ブチル{1−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]アゼチジン−3−イル}カルバメート
tert−ブチル[1−(アミノスルホニル)アゼチジン−3−イル]カルバメート(0.50g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(0.12g)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(63mg)、炭酸セシウム(0.65g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物、0.400g)の無水ジオキサン(17ml)中の混合物を、100℃、300Wのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、15分冷却した。飽和水性塩化アンモニウムを添加し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカカラムクロマトグラフィーでEtOAcおよびイソヘキサン1:19から3:7混合物を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:0.48g
MS:APCI(+ve)518[M+H+]
【0386】
実施例129
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−3−ヒドロキシ−3−メチルアゼチジン−1−スルホンアミド
【化115】
3−ヒドロキシ−3−メチルアゼチジン−1−スルホンアミド(0.25g)(特許WO2004/011443に従い製造)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(13mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(10mg)、炭酸セシウム(0.68g)の混合物を4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.4g)のジオキサン(10mL)溶液で処理し、全体を、次いで還流温度で30分加熱した。H2O(10ml)、続いて1N 塩酸溶液(5ml)を添加し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/DCM(1:4)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を白色固体として得た。収量:0.5g。
MS:APCI(+ve)433[M+H+]
、APCI(−ve)431[M−H-]
1H NMR δ (DMSO):1.28(s, 3H), 3.70(d, 1H), 3.80(d, 1H), 3.85(s, 3H), 4.30(s, 2H), 5.70(s, 1H), 6.10(s, 1H), 7.18(m, 1H), 7.35(dd, 1H), 7.43(t, 1H), 11.20(bs, 1H)
【0387】
実施例130
3−アミノ−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−3−メチルアゼチジン−1−スルホンアミド
【化116】
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−3−ヒドロキシ−3−メチルアゼチジン−1−スルホンアミド(実施例129の生成物、0.2g)のTHF(5ml)溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(0.45ml)およびメタンスルホニルクロライド(0.11ml)で窒素下処理した。全体を室温で4時間撹拌した。溶媒を、次いで真空で蒸発させて乾固し、残渣をメタノール中7Nアンモニア(9ml)で処理し、次いで密封容器中、75℃で48時間加熱した。揮発物を、次いで真空で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで10%メタノールのDCM溶液で溶出して精製し、副題生成物を無色ゴムとして得た。これをEt2Oおよびイソヘキサン混合物でトリチュレートし、濾過し、表題生成物を白色固体として得た。収量:50mg。
MS:APCI(+ve)432[M+H+]
、APCI(−ve)430[M−H-]
1H NMR δ (CDCl3):1.45(s, 3H), 2.90(bs, 2H), 3.80(q, 4H), 3.94(s, 3H), 4.40(s, 2H), 6.30(s, 1H), 7.10(m, 1H), 7.20(m, 2H)
【0388】
実施例131
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−3−メチル−3−(メチルアミノ)アゼチジン−1−スルホンアミド
【化117】
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−3−ヒドロキシ−3−メチルアゼチジン−1−スルホンアミド(実施例129の生成物、0.16g)のTHF(8ml)溶液を、ジイソプロピルエチルアミン(0.5ml)およびメタンスルホニルクロライド(0.113ml)で、窒素下処理した。全体を、室温で16時間撹拌した。混合物を、次いで33%メチルアミンのエタノール(10ml)溶液で処理し、次いで密封容器中、70℃で24時間加熱した。揮発物を、次いで真空で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで、10%メタノールのDCM溶液で溶出して精製し、副題生成物を無色ゴムとして得た。これをエタノールでトリチュレートし、濾過し、表題生成物を白色固体として得た。収量:57mg。
MS:APCI(+ve)446[M+H+]
、APCI(−ve)444[M−H-]
1H NMR δ (DMSO):1.33(s, 3H), 2.35(s, 3H), 3.60(d, 2H), 3.80(s, 3H), 3.85(d, 2H), 4.40(s, 2H), 5.92(s, 1H), 7.10(m, 1H), 7.30(m, 1H), 7.40(m, 1H)
【0389】
実施例132
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−グリシルピペラジン−1−スルホンアミド、塩酸塩
【化118】
tert−ブチル(2−{4−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]ピペラジン−1−イル}−2−オキソエチル)カルバメート(工程(ii)の生成物、0.19g)の10%TFA/DCM(5mL)溶液を、室温で3時間撹拌した。溶液を蒸発させ、次いでジオキサン中4N HCl(2mL)およびMeOH(8mL)に再溶解した。蒸発により粗残渣を得て、それをEt2Oでトリチュレートし、濾過し、真空オーブンで40℃で一晩乾燥させ、表題化合物を白色固体として得た。収量:140mg。
MS:APCI(−ve)487[M−H-]
1H NMR(DMSO)δ 3.20-3.27(4H, m), 3.41-3.46(2H, m), 3.53-3.58(2H, m), 3.86(2H, s), 3.88(3H, s), 4.48(2H, s), 6.09(1H, s), 7.13-7.21(1H, m), 7.37-7.44(2H, m), 8.06(2H, br s), 11.26(1H, br s)
【0390】
この中間体は下記の通り製造した
i)N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]ピペラジン−1−スルホンアミド、塩酸塩
N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]ピペラジン−1−スルホンアミド、トリフルオロ酢酸塩(実施例36の生成物、0.6g)の4N HCl/ジオキサン(2mL)溶液およびEt2O(20mL)を室温で20分撹拌した。得られた懸濁液を濾過し、残渣を真空オーブンで40℃で2時間乾燥させ、副題化合物を白色固体として得た。収量:0.55g。
MS:APCI(+ve)432[M+H+]
【0391】
ii)tert−ブチル(2−{4−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]ピペラジン−1−イル}−2−オキソエチル)カルバメート
N−(tert−ブトキシカルボニル)グリシン(0.11g)のDMF(10mL)溶液に、1,3−ジシクロヘキシカルボジイミド(0.14g)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(94mg)を添加した。室温で1時間撹拌後、N−[2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]ピペラジン−1−スルホンアミド、塩酸塩(工程(i)の生成物、0.27g)およびN−メチルモルホリン(78μL)のDMF(5mL)溶液を滴下し、撹拌を室温で24時間続けた。混合物を濾過し、DCMで濯ぎ、濾液を蒸発させた。粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(3:2)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を泡状物として得た。収量:0.24g
MS:APCI(−ve)587[M−H]
【0392】
実施例133
4−β−アラニル−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}ピペラジン−1−スルホンアミド、塩酸塩
【化119】
表題化合物をtert−ブチル(3−{4−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]ピペラジン−1−イル}−3−オキソプロピル)カルバメート(工程(i)の生成物、0.22g)から、実施例132に概説の方法に従い製造し、白色固体として得た。収量:0.15g。
MS:APCI(+ve)503[M+H+]
1H NMR(DMSO)δ 2.66(2H, t), 2.98(2H, q), 3.19-3.26(4H, m), 3.45-3.49(2H, m), 3.51-3.54(2H, m), 3.88(3H, s), 4.48(2H, s), 6.08(1H, s), 7.14-7.20(1H, m), 7.31-7.39(1H, m), 7.40-7.44(1H, m), 7.72(2H, br s), 11.24(1H, br s)
【0393】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)tert−ブチル(3−{4−[({2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アミノ)スルホニル]ピペラジン−1−イル}−3−オキソプロピル)カルバメート
副題化合物をN−(tert−ブトキシカルボニル)β−アラニン(0.12g)から、実施例132、工程(ii)に概説の方法に従い製造した。粗物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(3:2)を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を泡状物として得た。収量:0.22g
MS:APCI(−ve)601[M−H]
【0394】
実施例134
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−スルホンアミド
【化120】
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル)2−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−スルホンアミド(0.805g)を、MeOH中7N NH3溶液(20ml)に添加し、密封し、室温で2時間撹拌した。反応物を真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:70mg
MS:APCI(+ve)479[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 3.01-3.08(m, 2H), 3.35-3.42(m, 2H), 3.83(s, 3H), 4.33-4.40(m, 2H), 4.38(s, 2H), 6.06(s, 1H), 7.09-7.20(m, 1H), 7.31-7.40(m, 2H), 7.44-7.50(m, 1H), 7.78-7.87(m, 2H), 9.00-9.09(m, 2H)
【0395】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル)2−(トリフルオロアセチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−スルホンアミド
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−スルホンアミド(実施例78、工程(ii)の生成物、0.61g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.43g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物、0.4g)のジオキサン(20ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、3時間冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(150ml)とH2O(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量:0.81g
MS:APCI(+ve)575[M+H+]
【0396】
実施例135
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル)−(2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−スルホンアミド
【化121】
(2R,5S)−2,5−ジメチルピペラジン(2g)のジオキサン(100ml)溶液にスルファミド(2.5g)を添加し、反応混合物を、次いで還流温度で、ジオキサン(100ml)中72時間加熱した。反応混合物をEtOAc(150ml)とH2O(150ml)に分配し、水性EtOAcで再抽出した(2×150ml)。有機層を回収し、乾燥させ、真空で濃縮し、(2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−スルホンアミドを白色固体として得た(1.2g)。(2S,5R)−2,5−ジメチルピペラジン−1−スルホンアミド(0.38g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.43g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物、0.4g)のジオキサン(20mL)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、4時間冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(150ml)とH2O(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、黄色固体を得た。この残渣を、次いで分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:9mg
MS:APCI(+ve)460[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 1.05(d, 3H), 1.23(d, 3H), 2.58-2.67(m, 1H), 2.72-2.80(m, 1H), 3.01-3.54(m, 4H), 3.77(s, 3H), 4.40(s, 2H), 5.83(s, 1H), 7.07-7.21(m, 1H), 7.24-7.47(m, 2H)
【0397】
実施例136
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル)−4−(アミノメチル)ベンゼンスルホンアミド
【化122】
4−(アミノメチル)ベンゼンスルホンアミド(0.37g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(1.0g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物、(0.25g)のジオキサン(20ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、3時間冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(150ml)とH2O(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、黄色固体を得た。この固体を、次いで分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:19mg
MS:APCI(+ve)453[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 3.83(s, 3H), 4.09-4.14(m, 2H), 4.37(s, 2H), 6.08(s, 1H), 7.09-7.22(m, 1H), 7.31-7.38(m, 2H), 7.66(d, 2H), 7.98(d, 2H), 8.16-8.24(m, 2H)
【0398】
実施例137
N−{2−[[(3−フルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}アゼチジン−1−スルホンアミド
【化123】
表題化合物をN−{2−[[(3−フルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]アゼチジン−1−スルホンアミド(工程(iv)の生成物)(42mg)から、実施例121に概説の方法により製造した。粗物質を分取プレートクロマトグラフィーで、EtOAc/イソヘキサン(4:6)を溶離剤として使用して精製し、表題生成物をゴムとして得た。収量:22mg。
MS:APCI(+ve)385[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)2.10(quintet, 2H), 3.87(m, 7H), 4.41(s, 2H), 6.12(s, 1H), 7.07(m, 1H), 7.33(m, 3H), 11.11(bs, 1H)。
【0399】
この中間体は下記の通り製造した:
i)N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[6−メトキシ−2−[[(2,3,4−トリフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
副題化合物をN−[6−メトキシ−2−[[(2,3,4−トリフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド(実施例146の生成物、(5.1g)から、実施例121、工程(i)に概説の方法により製造した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(2:8)を溶離剤として使用して精製し、生成物を油状物として得た。収量:4.2g。
MS:APCI(+ve)541[M+H]
【0400】
ii)N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[6−メトキシ−2−[[(2,3,4−トリフルオロフェニル)メチル]スルホニル]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
副題化合物をN−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[6−メトキシ−2−[[(2,3,4−トリフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド(工程(i)の副題生成物、4.2g)から、実施例121、工程(ii)に概説の方法により製造した。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(1:1)を溶離剤として使用して精製し、生成物を白色泡状物として得た。収量:3.3g。
MS:APCI(+ve)573[M+H]
【0401】
iii)N−[6−メトキシ−2−チオピリミジン−4−イル]−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]アゼチジン−1−スルホンアミド
NaSH(40mg)を、N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[6−メトキシ−2−[[(2,3,4−トリフルオロフェニル)メチル]スルホニル]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド(副題工程(ii)の生成物)、(0.10g)の溶液に添加し、水(1ml)中、窒素下、95℃で45分撹拌した。NaSH(40mg)、続いてDMF(1ml)を添加した。反応混合物をさらに1.5時間、95℃で撹拌し、冷却し、希HClで酸性化し、EtOAcで抽出した。分離した有機溶液を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、溶媒を減圧下蒸発させた、副題生成物を透明油状物として得た。
収量:90mg
MS:APCI(+ve)397[M+H]
【0402】
iv)N−[2−[[(3−フルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル]−N−[(4−メトキシ−フェニル)メチル]−アゼチジン−1−スルホンアミド
60%NaH(8mg)を、N−[6−メトキシ−2−チオピリミジン−4−イル]−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]アゼチジン−1−スルホンアミド(工程(iii)の副題生成物)、(90mg)の無水DMF(1ml)溶液に添加した。窒素下で5分撹拌後、(3−フルオロフェニル)メチルブロマイド(42mg)を添加した。反応混合物を室温でさらに18時間撹拌し、次いでEtOAcで希釈した。分離した有機溶液を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、溶媒を減圧下蒸発させた。粗物質をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(3:7)を溶離剤として使用して精製し、生成物をゴムとして得た。収量:47mg
MS:APCI(+ve)505[M+H]
【0403】
実施例138
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−ピロリジン−1−イルピペリジン−1−スルホンアミド
【化124】
表題化合物を実施例129に概説の方法に従い、4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.3g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(20mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(15mg)、炭酸セシウム(0.70g)および4−ピロリジン−1−イルピペリジン−1−スルホンアミド(工程(i)の生成物)、(0.4g)を使用して製造した。得られた粗物質をシリカゲルクロマトグラフィーを使用し、5%メタノールのDCMで溶出し、Et2Oと共沸して精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:0.27g
MS:APCI(+ve)500[M+H+]
、APCI(−ve)498[M−H-]
1H NMR δ (DMSO) 1.60(m, 2H), 1.90(bs, 4H), 2.10(d, 2H), 3.10(m, 5H), 3.70(d, 4H), 3.90(3, 3H), 4.50(s, 2H), 6.05(s, 1H), 7.20(m, 1H), 7.40(m, 2H)
【0404】
この中間体は下記の通り製造した:
i)4−ピロリジン−1−イルピペリジン−1−スルホンアミド
4−ピロリジン−1−イルピペリジン(0.67g)およびスルファミド(0.46g)の混合物を115℃で乾燥1,4−ジオキサン(30ml)中、16時間加熱した。溶媒を真空で蒸発させ、残渣をEtOAc(少量のメタノール含有)とH2Oに分配した。有機相を回収し、水層をさらにEtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機相を回収し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を蒸発させた。残渣をEt2Oでトリチュレートし、濾過し、副題生成物をベージュ色固体として得た。収量:0.43g
1H NMR δ (DMSO) 1.50(m, 2H), 1.70(m, 4H), 1.90(m, 2H), 2.05(m, 1H), 2.50(m, 2H), 2.60(m, 2H), 3.40(m, 4H), 6.70(s, 2H)
【0405】
実施例139
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−3−モルホリン−4−イルアゼチジン−1−スルホンアミド
【化125】
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−3−ヒドロキシアゼチジン−1−スルホンアミド(実施例109の生成物)(0.28g)のDCM(10ml)溶液を、トリエチルアミン(0.8ml)およびメタンスルホニルクロライド(0.9ml)で窒素下処理した。混合物を50℃で16時間加熱後、反応混合物をDCMと水性NaHCO3に分配した。有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、溶媒を減圧下蒸発させた。得られた残渣のMeOH(10mL)溶液に、モルホリン(8ml)およびK2CO3(0.19g)を添加し、80℃で16時間加熱した。反応混合物を、次いでEtOAcとH2Oに分配し、有機抽出物を塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、溶媒を減圧下蒸発させた。残渣を逆相HPLC(固定相としてsymmetryおよびNH4OAc/アセトニトリル移動相として)で、次いでEt2Oでのトリチュレーションにより精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量:15mg
MS:APCI(+ve)488[M+H+]
1H NMR δ (DMSO)2.23(s, 4H), 3.00-3.08(m, 1H), 3.51(t, 4H), 3.76-3.81(m, 4H), 3.87(s, 3H), 4.49(s, 2H), 6.10(s, 1H), 7.12-7.19(m, 1H), 7.29-7.38(m, 1H), 7.44(t, 1H)
【0406】
実施例140−145
実施例140−145を、下記方法を使用して合成した:−
下記表の表題化合物を、適当な2−チオ置換N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[6−メトキシ−2−チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド(工程(i)の生成物)から、実施例121に概説の方法により製造した。粗物質をマス指示精製により精製した。
【表6】
【0407】
化合物140−145の中間体は、下記の通り製造した:
i)チオ置換N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[6−メトキシ−2−チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
ナトリウムチオラート(30mg)を、撹拌している無水DMSO中のN−[(4−メトキシフェニル)メチル]−N−[6−メトキシ−2−[[(2,3,4−トリフルオロフェニル)メチル]スルホニル]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド(実施例137、工程(ii)の生成物)(0.15g)の溶液に、窒素下添加した。30分後、適当なブロマイドまたはクロライド(下記表中のR'参照)(0.81mM)を添加した。反応混合物をさらに30分撹拌し、水で希釈し、生成物をEtOAcで抽出した。分離した有機溶液を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、溶媒を減圧下蒸発させた。粗生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン混合物を溶離剤として使用して精製し、下記表の生成物、実施例140i)−145i)を得た。
【表7】
【0408】
実施例146
N−[6−メトキシ−2−[[(2,3,4−トリフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4−イル]アゼチジン−1−スルホンアミド
【化126】
表題化合物を4−クロロ−6−メトキシ−2−[[(2,3,4−トリフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン(副題工程(iii)の生成物)(7.2g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。粗物質をイソヘキサン/EtOAcからの再結晶により精製し、生成物を黄色固体として得た。収量:5.1g。
MS:APCI(+ve)421[M+H]
1H NMR:δ (DMSO) 2.13(quintet, 2H), 3.88(s, 3H), 3.90(t, 4H), 4.46(s, 2H), 6.15(s, 1H), 7.32-7.24(m, 1H), 7.53-7.46(m, 1H), 11.13(s, 1H)
【0409】
この中間体は下記の通り製造した:
i)2−[[(2,3,4−トリフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン−4,6−ジオール
副題化合物を2−チオピリミジン−4,6−ジオール(80.0g)および(2,3,4−トリフルオロフェニル)メチルブロマイド(125g)から、実施例1、工程(i)に概説の方法に従い、製造した。収量:150g。
1H NMR:δ (DMSO)4.41(s, 2H), 5.22(bs, 1H), 7.30(m, 1H), 7.49(m, 1H)。
【0410】
ii)4,6−ジクロロ−2−[[(2,3,4−トリフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン
副題化合物を工程(i)の副題生成物(150g)から、実施例1、工程(ii)に概説の方法に従い、製造した。粗物質をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーでEtOAc/イソヘキサン(3:7)を溶離剤として使用して精製し、生成物を白色固体として得た。収量:70g。
1H NMR:δ (CDCl3)4.37(s, 2H), 6.91(m, 1H), 7.06(s, 1H), 7.26(m, 1H)。
【0411】
iii)4−クロロ−6−メトキシ−2−[[(2,3,4−トリフルオロフェニル)メチル]チオ]ピリミジン
副題化合物を副題工程(ii)の生成物(25.0g)から、実施例35、工程(i)に概説の方法に従い、製造した。粗物質をイソヘキサンからの再結晶により精製し、生成物を白色結晶として得た。収量:16.4g。
MS:APCI(+ve)321/323[M+H]
【0412】
実施例147
N'−2{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)スルファミド
【化127】
表題化合物をN−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)スルファミド(工程(i)の生成物(0.26g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物)(0.25g)から、実施例1、工程(iv)に概説の方法に従い製造した。粗物質をカラムクロマトグラフィーでEtOAc/MeOH(9:1から8.5:1.5)を溶離剤として使用して精製した。収量:0.17g
MS:APCI(+ve)474[M+H]
1H NMR:δ (DMSO)1.50(bd, 2H), 1.66(m, 2H), 2.02(t, 2H), 2.20(s, 3H), 2.67(s, 3H), 2.84(bd, 2H), 3.63(m, 1H), 3.82(s, 3H), 4.44(s, 2H), 5.90(s, 1H), 7.14(q, 1H), 7.33(q, 1H), 7.41(t, 1H)。
【0413】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)スルファミド
1−メチル−4−(メチルアミノ)ピペリジン(2.6g)およびスルファミド(4.0g)の1,4−ジオキサン(30ml)溶液を110℃で18時間加熱した。反応混合物を冷却し、溶媒を減圧下蒸発させ、残渣を水に溶解した。水性溶液をEtOAcで抽出し、それを少量の飽和水性塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を減圧下蒸発させ、副題生成物を黄色固体として得た。収量:1.5g
1H NMR:δ (CDCl3)1.80(m, 4H), 2.04(dt, 2H), 2.27(s, 3H), 2.79(s, 3H), 2.91(bd, 2H), 3.74(quintet, 1H), 4.44(bs, 2H)。
【0414】
実施例148
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−モルホリン−4−イルピペリジン−1−スルホンアミド
【化128】
ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(0.48g)を、N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−オキソピペリジン−1−スルホンアミド(工程(iii)の生成物)(0.249g)、モルホリン(0.2mL)および2M 水性酢酸(0.5mL)のDCM(12mL)溶液に添加した。混合物を室温で18時間撹拌し、次いで2M 水性水酸化ナトリウム(10mL)を残渣に添加した。混合物を激しく撹拌し、次いでpH8に2M 水性塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカカラムクロマトグラフィーで酢酸エチルおよびイソヘキサン3:7から1:0混合物を溶離剤として使用し精製し、次いでメタノールからゆっくち沈殿させ、濾過し、さらにメタノールで洗浄して、表題化合物を黄色固体として得た。収量:53mg
MS:APCI(+ve)516[M+H+]
1H NMR:δ (300 MHz, DMSO)1.26-1.41(m, 2H), 1.76-1.83(m, 2H), 2.28(t, 1H), 2.41-2.44(m, 4H), 2.83(t, 2H), 3.52-3.58(m, 4H), 3.68(d, 2H), 3.88(s, 3H), 4.49(s, 2H), 6.07(s, 1H), 7.14-7.21(m, 1H), 7.31-7.47(m, 2H)。
【0415】
この中間体は下記の通り製造した:
i)1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−スルホンアミド
1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン(2mL)およびスルファミド(1.65g)の1,4−ジオキサン(28mL)溶液を還流温度で48時間加熱し、次いで揮発物を蒸発させて、表題化合物を黄色固体として得た。収量:3.4g
1H NMR:δ (300 MHz, DMSO)1.71(dd, 4H), 3.08(dd, 4H), 3.91(s, 4H), 6.77(s, 2H)。
【0416】
ii)N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−スルホンアミド
1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−スルホンアミド(工程(i)の生成物、(0.29g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(61mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(32mg)、炭酸セシウム(0.32g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物、0.20g)の無水ジオキサン(8mL)中の混合物を、100℃、300Wのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、15分冷却した。飽和水性塩化アンモニウムを添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカカラムクロマトグラフィーで酢酸エチルおよびイソヘキサン1:19から2:3混合物を溶離剤として使用して精製し、副題化合物を黄色泡状物として得た。収量:0.27g
MS:APCI(+ve)489[M+H+]
【0417】
iii)N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−オキソピペリジン−1−スルホンアミド
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−スルホンアミド(工程(ii)の生成物)(0.85g)を、50℃で2M 水性塩酸(17mL)およびTHF(17mL)混合物中加熱した。24時間後、反応物を室温に冷却し、次いで酢酸エチルで希釈し、層を分離し、有機物質を飽和水性重炭酸ナトリウム、水、飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、副題化合物を黄色油状物として得た。収量:0.83g
MS:APCI(+ve)445[M+H+]
【0418】
実施例149
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−スルホンアミド
【化129】
1−メチル−ピペラジン(0.13mL)のDCM(2mL)溶液を、酢酸(0.03mL)およびN−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−オキソピペリジン−1−スルホンアミド(実施例148、工程(iii)の生成物)(0.10g)のDCM(2mL)溶液に添加した。溶液を室温で1時間撹拌した、次いでナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(0.24g)を少しずつ添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いでDCMを蒸発させ、3M 水性水酸化ナトリウム(6mL)を残渣に添加した。混合物を激しく撹拌し、次いでpH8に2M 水性塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、飽和水性塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣を逆相HPLC(勾配25−95%アセトニトリルの0.1%水性酢酸アンモニウム溶液)で精製し、表題化合物を白色粉末として得た。収量:22mg
MS:APCI(+ve)529[M+H+]
1H NMR:δ (300 MHz, DMSO)1.26-1.42(m, 2H), 1.75-1.78(m, 2H), 2.25-2.77(m, 11H), 2.27(s, 3H), 3.63(d, 2H), 3.84(s, 3H), 4.46(s, 2H), 6.01(s, 1H), 7.13-7.20(m, 1H), 7.31-7.40(m, 1H), 7.43-7.48(m, 1H)。
【0419】
実施例150
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−ヒドロキシピペリジン−1−スルホンアミド
【化130】
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−モルホリン−4−イルピペリジン−1−スルホンアミド(実施例148)を製造するための後処理後に得られた粗物質から、2番目の生成物をまた単離した。これをさらに逆相HPLC(勾配25−95%アセトニトリルの0.1%水性酢酸アンモニウム溶液)で精製し、表題化合物を白色粉末として得た。収量:33mg
MS:APCI(+ve)447[M+H+]
1H NMR:δ (300 MHz, DMSO)1.33-1.44(m, 2H), 1.70-1.76(m, 2H), 3.00-3.08(m, 2H), 3.41-3.49(m, 2H), 3.57-3.64(m, 1H), 3.89(s, 3H), 4.49(s, 2H), 4.75(d, 1H), 6.08(s, 1H), 7.14-7.21(m, 1H), 7.32-7.47(m, 2H), 11.07(s, 1H)。
【0420】
実施例151
4−アゼチジン−1−イル−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}ピペリジン−1−スルホンアミド
【化131】
アゼチジンヒドロクロライド(0.11g)を、酢酸(0.025mL)およびN−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−オキソピペリジン−1−スルホンアミド(実施例148、工程(iii)の生成物)(0.10g)のDCM(4mL)溶液に添加した。溶液を室温で1時間撹拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(0.24g)を少しずつ添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで3M 水性水酸化ナトリウム(6mL)を残渣に添加した。混合物を激しく撹拌し、次いでpH8に2M 水性塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、次いでメタノール(1mL)を添加し、得られた懸濁液を濾過した。固体を水、メタノールおよび酢酸エチルで洗浄し表題化合物を白色粉末として得た。収量:47mg
MS:APCI(+ve)486[M+H+]
1H NMR:δ (300 MHz, DMSO)1.15-1.26(m, 2H), 1.69-1.78(m, 2H), 2.01-2.09(m, 2H), 2.47-3.51(m, 9H), 3.83(s, 3H), 4.45(s, 2H), 5.96(s, 1H), 7.13-7.20(m, 1H), 7.30-7.39(m, 1H), 7.43-7.48(m, 1H)。
【0421】
実施例152
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−(エチルアミノ)ピペリジン−1−スルホンアミド
【化132】
エチルアミン(メタノール中2M溶液0.56mL)を、酢酸(0.025mL)およびN−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−オキソピペリジン−1−スルホンアミド(実施例148、工程(iii)の生成物)(0.10g)のDCM(4mL)溶液に添加した。溶液を室温で1時間撹拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(0.24g)を少しずつ添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで3M 水性水酸化ナトリウム(6mL)を残渣に添加した。混合物を激しく撹拌し、次いでpH8に2M 水性塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、次いでメタノール(1mL)を添加し、得られた懸濁液を濾過した。固体を水、メタノールおよび酢酸エチルで洗浄し、表題化合物を非常に淡黄色の粉末として得た。収量:52mg
MS:APCI(+ve)474[M+H+]
1H NMR:δ (300 MHz, DMSO)1.17(t, 3H), 1.41-1.52(m, 2H), 1.96-2.01(m, 2H), 2.57-2.61(m, 2H), 2.94(q, 2H), 3.00-3.08(m, 1H), 3.55(d, 2H), 3.74(s, 3H), 4.40(s, 2H), 5.84(s, 1H), 7.11-7.18(m, 1H), 7.28-7.36(m, 1H), 7.44-7.49(m, 1H)。
【0422】
実施例153
4−(シクロプロピルアミノ)−N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}ピペリジン−1−スルホンアミド
【化133】
シクロプロピルアミン(0.08mL)のDCM(2mL)溶液に、酢酸(0.025mL)およびN−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}−4−オキソピペリジン−1−スルホンアミド(実施例148、工程(iii)の生成物)(0.10g)のDCM(2mL)溶液を添加した。溶液を室温で1時間撹拌し、次いでナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(0.24g)を少しずつ添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで3M 水性水酸化ナトリウム(6mL)を残渣に添加した。混合物を激しく撹拌し、次いでpH8に2M 水性塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を水で洗浄し、飽和水性塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗物質を逆相HPLC(勾配25−95%アセトニトリルの0.1%水性酢酸アンモニウム溶液)で精製し、表題化合物を白色粉末として得た。収量:21mg
MS:APCI(+ve)486[M+H+]
1H NMR:δ (300 MHz, DMSO) 0.02-0.17(m, 4H), 0.90-1.04(m, 2H), 1.53-1.58(m, 2H), 1.85-1.92(m, 1H), 2.40-2.48(m, 3H), 3.21(d, 2H), 3.48(s, 3H), 4.10(s, 2H), 5.63(s, 1H), 6.77-6.84(m, 1H), 6.95-7.03(m, 1H), 7.07-7.12(m, 1H)。
【0423】
実施例154
N−[2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(3−ヒドロキシプロポキシ)ピリミジン−4−イル]ピペラジン−1−スルホンアミド
【化134】
tert−ブチル4−({[2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(3−ヒドロキシプロポキシ)ピリミジン−4−イル]アミノ}スルホニル)ピペラジン−1−カルボキシレート(工程(ii)の生成物、0.83g)のDCM(5ml)溶液に、TFA(5ml)をゆっくり添加した。反応物を、次いで室温で18時間撹拌した。反応物を真空で濃縮し、残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量160mg
MS:APCI(+ve)476[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 2.52(q, 2H), 3.19(t, 4H), 3.44(t, 4H), 3.52(t, 2H), 4.38(t, 2H), 4.49(s, 2H), 4.59(s, 1H), 6.07(s, 1H), 6.99(s, 1H), 7.14-7.24(m, 1H), 7.31-7.45(m, 2H)
【0424】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
(i)3−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)プロパン−1−オール
4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物、3g)およびプロパン−1,3−ジオール(1.1g)のTHF(50ml)溶液に、NaH(390mg)をゆっくり添加し、反応物を、次いで室温で18時間撹拌した。反応混合物を、次いでDCM(150ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色油状物として得た。収量2.9g
MS:APCI(+ve)347/349[M+H+]
【0425】
ii)tert−ブチル4−({[2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−(3−ヒドロキシプロポキシ)ピリミジン−4−イル]アミノ}スルホニル)ピペラジン−1−カルボキシレート
4−(アミノスルホニル)−1−ピペラジンカルボン酸−1,1−ジメチルエチルエステル(実施例15、工程(i)の生成物、0.4g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.43g)および3−({6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}オキシ)プロパン−1−オール(工程(i)の生成物、0.4g)の1,4−ジオキサン(40ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、3時間冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(150ml)とH2O(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を黄色固体として得た。収量0.83g
MS:APCI(+ve)576[M+H+]
【0426】
実施例155
N−{2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−メトキシピリミジン−4−イル}ピペリジン−4−スルホンアミド
【化135】
ピペリジン−4−スルホンアミド(0.33g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.43g)および4−クロロ−2−[[(2,3−ジフルオロフェニル)メチル]チオ]−6−メトキシピリミジン(実施例35、工程(i)の生成物、0.4g)のジオキサン(20ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、2時間冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(100ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×100ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた黄色残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量13mg
MS:APCI(+ve)431[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 1.74-1.86(m, 2H), 2.00-2.10(m, 2H), 2.73-2.85(m, 2H), 3.24-3.60(m, 3H), 3.73(s, 3H), 4.40(s, 2H), 5.71(s, 1H), 7.09-7.18(m, 1H), 7.25-7.36(m, 1H), 7.42-7.50(m, 1H)
【0427】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
i)ベンジル4−(アミノスルホニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
0.88 NH3(50ml)の溶液に、ベンジル4−(クロロスルホニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(4g)を添加し、反応物を、72時間、RTで撹拌した。反応物を、次いでDCMで抽出した(3×150ml)。有機層を回収し、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、副題化合物を透明油状物として得た。収量3.3g
1H NMR:(DMSO)δ 1.40-1.52(m, 2H), 1.97-2.03(m, 2H), 2.81-2.92(m, 2H), 3.01-3.09(m, 1H), 4.07-4.12(m, 2H), 5.07(s, 2H), 6.77(s, 2H), 7.28-7.40(m, 5H)
【0428】
ii)ピペリジン−4−スルホンアミド
ベンジル4−(アミノスルホニル)ピペリジン−1−カルボキシレート(工程(i)の生成物、3.3g)をMeOH(20ml)に溶解した。この溶液に、酢酸(0.5ml)および触媒量のPd/Cを添加した。反応混合物を5バールの圧力に、水素ガス下、18時間、RTで付した。反応物をセライトを通して濾過し、濾液を真空で濃縮し、副題化合物を白色固体として得た。収量1.7g
1H NMR:(DMSO)δ 1.46-1.57(m, 2H), 1.91-1.98(m, 2H), 2.48-2.57(m, 2H), 2.85-2.93(m, 1H), 3.05-3.10(m, 2H), 5.38(s, 2H), 6.71(s, 1H)
【0429】
実施例156
N−(2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]−6−{[(trans)−2−ヒドロキシシクロペンチル]オキシ}ピリミジン−4−イル)アゼチジン−1−スルホンアミド
【化136】
アゼチジン−1−スルホンアミド(0.27g)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(50mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリ−イソプロピル−1,1'−ビフェニル(XPHOS)(50mg)、炭酸セシウム(0.43g)および(trans)−2−{6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}シクロペンタノール(工程(i)の生成物、0.50g)のジオキサン(20ml)中の混合物を、100℃、300Wでのマイクロ波中、開放容器で還流まで加熱し、1時間冷却した。反応混合物を、次いで真空で濃縮し、残渣をDCM(150ml)とH2O(150ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量74mg
MS:APCI(+ve)473[M+H+]
1H NMR:(DMSO)δ 1.61-1.84(m, 4H), 2.02-2.18(m, 2H), 2.26(q, 2H), 4.01(t, 4H), 4.11-4.18(m, 1H), 4.38(s, 2H), 4.98-5.03(m, 1H), 6.34(s, 1H), 6.98-7.11(m, 2H), 7.17-7.24(m, 1H)
【0430】
この化合物の中間体は下記の通り製造した:
(i)(trans)−2−{6−クロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン−4−イル}シクロペンタノール
4,6−ジクロロ−2−[(2,3−ジフルオロベンジル)チオ]ピリミジン(実施例1、工程(ii)の生成物)、2.3g)および(trans)−シクロペンタン−1,2−ジオール(1g)のTHF(50ml)溶液に、NaH(0.30g)をゆっくり添加し、反応物を、次いで18時間、RTで撹拌した。反応混合物を、次いでDCM(150ml)とH2O(100ml)に分配した。有機層を分離し、水層をDCMで再抽出した(2×150ml)。有機層を合わせ、乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮し、得られた透明油状物をシリカゲルカラムクトマトグラフィーで、EtOAc/イソヘキサン(2:8)で精製し、副題化合物を透明無色油状物として得た。収量0.94g
MS:APCI(+ve)373/375[M+H+]