特許第5730441号(P5730441)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5730441押出ヘッドをクリーニングする方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5730441
(24)【登録日】2015年4月17日
(45)【発行日】2015年6月10日
(54)【発明の名称】押出ヘッドをクリーニングする方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 47/08 20060101AFI20150521BHJP
   B29C 49/04 20060101ALI20150521BHJP
【FI】
   B29C47/08
   B29C49/04
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-513914(P2014-513914)
(86)(22)【出願日】2011年6月7日
(65)【公表番号】特表2014-520005(P2014-520005A)
(43)【公表日】2014年8月21日
(86)【国際出願番号】EP2011002781
(87)【国際公開番号】WO2012167802
(87)【国際公開日】20121213
【審査請求日】2014年2月18日
(31)【優先権主張番号】61/494,152
(32)【優先日】2011年6月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591112326
【氏名又は名称】マウザー−ヴェルケ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Mauser−Werke GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン コイシュ
(72)【発明者】
【氏名】フランク シュラー
【審査官】 今井 拓也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−289081(JP,A)
【文献】 特開平07−144355(JP,A)
【文献】 実開昭61−125415(JP,U)
【文献】 特開平08−332668(JP,A)
【文献】 特開2003−305761(JP,A)
【文献】 特表2010−507512(JP,A)
【文献】 特開平09−174659(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 47/08
B29C 49/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チューブ状のプリフォームとしてリング状の押出ノズルから吐出される若しくは押し出される熱可塑性プラスチックの押し出しの際に押出ヘッドをクリーニングする方法において、
前記チューブ状のプリフォームを、ノズルから押し出された直後に、互いに向かい合って配置された部分円状かつ条片状の少なくとも2つの押圧エレメントによって外側から取り囲むと同時に前記少なくとも2つの部分円状の押圧エレメントの半径方向運動によって短時間変向させ、圧縮し、この際に、リング状の押出ノズルの流出間隙の近傍領域に両側で付着した堆積物を前記チューブ状のプリフォームによって拭き取り、運び出し、変向及び圧縮中に、前記チューブ状のプリフォーム自体をクリーニングエレメントとして使用することを特徴とする、押出ヘッドをクリーニングする方法。
【請求項2】
前記押出ノズルをクリーニングするための前記チューブ状のプリフォームの変向を所定の時間間隔で行う、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記押出ノズルをクリーニングするための前記チューブ状のプリフォームの変向を、後にスラッグ片としてブロー成形が完了した中空体から廃棄片として分離されるチューブ片が押出ノズルから押し出されたらすぐに行う、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記チューブ状のプリフォームの変向後は、クリーニング除去すべき付着物が固着しているチューブ片をその後の製造プロセスから排除する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
チューブ状のプリフォームの変向を部分円状の押圧エレメントによって行い、該押圧エレメントは前記プリフォームを押出ノズルのすぐ下側で、外側からほぼ360°にわたって取り囲み、内側に向かって変向させる、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
押出ヘッド(10)をクリーニングする装置を備えた、押出ノズル(14)から熱可塑性プラスチックを押し出す押出ヘッド(10)において、
前記押出ノズル(14)のすぐ下方に、部分円状かつ条片状の押圧エレメントの形の少なくとも2つの機械的な係合手段(22)が設けられており、該係合手段には、前記少なくとも2つの係合手段(22)を半径方向で摺動させることができ、従って、押し出されたチューブ状のプリフォーム(12)と外側から作用接触させることができるように、相応の駆動装置(24)が設けられていて、これにより前記チューブ状のプリフォーム(12)は半径方向で変向され、圧縮され、この際、前記係合手段(22)は前記押出ノズル(14)の下方で無接触式に動くので、前記係合手段(22)と前記押出ノズル(14)との間には機械的な接触が生じないことを特徴とする押出ヘッド。
【請求項7】
前記機械的な係合手段(22)は、アクチュエータ(24)によって半径方向可動に形成されている2つ又はそれ以上の円区分エレメント(26)を有している、請求項6記載の押出ヘッド。
【請求項8】
前記円区分エレメント(26)は押し出されたプリフォーム(12)を外側からほぼ360°にわたって取り囲み、進入位置においてほぼ閉じた1つの円環を形成する、請求項7記載の押出ヘッド。
【請求項9】
前記アクチュエータ(24)には、電気ニューマチック式又は電気ハイドロリック式又は電気式の駆動装置が設けられている、請求項7又は8記載の押出ヘッド。
【請求項10】
前記係合手段(22)は高さ方向で及び/又は深さ方向(半径方向)で調節可能に形成されている、請求項6から9までのいずれか1項記載の押出ヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押出ノズルから吐出される(押し出される)熱可塑性プラスチックの押し出しの際に押出ヘッドをクリーニングする方法及び装置に関する。
【0002】
問題点:
ポリオレフィンのような熱可塑性プラスチックの加工の際には、主として例えばHDPEのような中分子及び高分子タイプのポリエチレンにおける押出ブロー成形の際に、特に継続的なチューブ押し出しを行う継続的な押し出しの際に、しかしながら断続的なチューブ押し出し(貯えヘッド、アキュムレータヘッド)の際にも、以下のような不都合な作用が生じる。
【0003】
溶融液状プラスチックの押し出しの際には、溶融液状プラスチックは押出装置(例えば押出ヘッド)の内側で高圧下にある。押出ノズルからの吐出後、プラスチックは大気圧まで放圧され、膨張する。このような押出過程で、時間の経過に伴い、連続押出では特に、ゲル状の生成物(潤滑剤、添加剤)が高温のプラスチックストランドから分離して、ノズル開口、即ちリングノズルの近傍に、主としてコアの内側で、しかしながら外側のノズル開口部にも、障害となる材料ケーキング(粘結体)として堆積する。この場合、リング状の押出ノズルでは、この堆積物が見えないという問題も生じる。堆積物(析出物)は、ポリマ溶剤の低分子成分(例えば短いポリマ鎖、添加剤、ろう質の成分)により生じるものであって、溶融物押し出しの際に、突然の減圧及び壁面剪断応力の減少に基づき、ノズル通路の押し出し縁部に付着する。
【0004】
ゲル状の生成物は常に高温作用下にあり、比較的短時間で樹脂化及び炭化する。これは継続的に増大する析出物を脆弱化させ、制御されることなく破壊若しくは破砕させる。数センチメートルの長さとなり得るこのような小片又は破片は、押し出されたチューブ内に落ち、欠陥製品を形成することになる(例えば樽製造の際には、このような多孔質の炭化粒子が溶接シーム領域に到ると不密な底面溶接シームが生じる恐れがある)。
【0005】
粒子は例えば、ブロー成形された完成品(例えば栓付き樽)の内壁にルーズにしか付着/接着できず、中空体に実際の充填物を充填する際に、剥離及び落下し、この充填物内に到り、この充填物を汚染する恐れがある。
【0006】
堆積物(ゲル状の生成物、ケーキング)は最初は低い粘性の粘度を有している。しかしながらノズル及びコアの高い温度に基づき、周囲空気からの酸素の影響下で、時間の経過に伴い堆積物は酸化し、最終的には炭化により第1の固体領域が形成されるほど粘性は増大する。
【0007】
押出ノズルにおけるこのような外側の堆積物は、制御不能に成長する。特にチューブ状のプリフォームがリングノズルから吐出されるブロー成形技術では、継続的に溶融物が押し出される際には特に、押出ノズルの内側のコア領域は見えなくなる。
【0008】
堆積物は成長し過ぎて脆くなると、時々、通過する溶融物チューブの内壁によって剥離され、完成品、例えばプラスチック製栓付き樽の内表面に接着する。これにより、不都合なことには、樽の充填後、充填物の汚染が生じる。
【0009】
樽体の内壁から後に剥離した場合、これは搬送ポンプを詰まらせる又は損傷させることとなり、充填物のさらなる処理プロセスを著しく損なうこととなる。このような炭化粒子が、ブロー成形された容器の溶接シーム領域に位置している場合、これにより、容器は極めて不都合かつ許容できないほど脆弱になってしまう恐れがある(不密性)。
【0010】
さらにこのような堆積物は、長手方向のストリップを形成し、従って、押し出され次いでブロー成形される製品を視覚的及び/又は技術的に損なう恐れがある。
【0011】
このような現象は「die build-up(ダイ・ビルドアップ)」とも言われ、この場合、ノズル出口における熱的に損傷されたポリマの堆積物により不都合な表面不均一性が生じる。市場で入手可能なプラスチックでは、通常、壁の滑り作用に影響を与えるための各添加物(例えば安定剤又は流れ促進剤)は、付着する析出物となる、若しくは付着する析出物を発生させる。
【0012】
背景技術:
このような問題は例えば、ブローフィルム押し出し成形の分野でも公知である。この場合、堆積物は、スクレーパ又は除去ブレードのような機械的なクリーニング装置によって剥離され、フィルムブロー成形では、巻き付けスピンドル交換の際にその都度生じる廃棄物領域へと搬送される。
【0013】
しかしながら、このようなこれまで普通に行われている押出工具のクリーニングの際には、主として手動でノズルコアの機械的なクリーニングを溶融物の押出縁部のすぐ下方で行うために、押出プロセスを停止しなければならない。
【0014】
押出プロセスの停止により、一方では静止状態に基づく製造ロスが生じ、他方では装置をその後、通常は熟練工によって再び始動させ、安定的な運転状態にもっていかなければならない。
【0015】
発明の課題:
本発明の課題は、先行技術の欠点を解消し、継続的な押出装置の運転中、製造プロセスを中断することなく機能する、押出工具、特にコアを備えたリングノズルの出口領域をクリーニングする方法及び装置を提供することである。この場合、材料堆積物は所望のように導出され、製造プロセスから排除されるのが望ましい。
【0016】
この課題は、方法技術的には本発明による請求項1の特徴によれば、チューブ状のプリフォームを短時間変向させ、圧縮し、この際に、押出ノズルの流出間隙の近傍領域に外側から付着した堆積物をチューブ状のプリフォームによって拭き取り、運び出すことにより解決される。本発明の核心は、変向中に、前記チューブ状のプリフォーム自体をクリーニングエレメントとして使用することにある。
【0017】
このように簡単な方法で、押出プロセス中に形成され、押出ノズルの近傍に固着したケーキングを、製造プロセスを中断することなく継続的な押し出し成形の稼動中に剥離し、除去することができる。
【0018】
本発明の実施態様では、前記押出ノズルをクリーニングするための前記チューブ状のプリフォームの変向を所定の時間間隔で行う。即ち好ましくは、前記押出ノズルをクリーニングするための前記チューブ状のプリフォームの変向を、後にスラッグ片としてブロー成形が完了した中空体から廃棄片として分離されるチューブ片が押出ノズルから押し出されたらすぐに行う。
【0019】
材料堆積物を所望のように導出し、製造プロセスから排除することができるようにするために、前記チューブ状のプリフォームの変向後は、クリーニングすべき付着物が固着しているチューブ片をその後の製造プロセスから排除する。
【0020】
本発明の好適な構成によれば、チューブ状のプリフォームの変向を部分円状の押圧エレメントによって行い、該押圧エレメントは前記プリフォームを押出ノズルのすぐ下側で、外側からほぼ360°にわたって取り囲み、内側に向かって変向させる。
【0021】
押出ノズルから押し出される熱可塑性プラスチックの押し出しの際に押出ヘッドをクリーニングする本発明による装置は、本発明の課題を解決するために、押出ノズルのすぐ下方に機械的な係合手段が設けられていて、該係合手段には、該係合手段を、押し出されたチューブ状のプリフォームと作用結合させることができるように、相応の駆動装置が設けられていることを特徴としている。
【0022】
機械的な係合手段は、簡単な構成では例えば、2つ又はそれ以上の円区分エレメントを有しており、これらの円区分エレメントは、アクチュエータによって半径方向で調節する、即ち動かすことができ、進入位置でほぼ閉じた1つの円環を形成する。アクチュエータは種々様々な形式で操作することができ、このために例えば、電気ニューマチック式の、又は電気ハイドロリック式の、又は電気式の駆動装置を設けることができる。
【0023】
作用形式:
1つの円環を形成する閉じた円区分エレメントは、押し出された溶融チューブを、押出ノズルのすぐ下方で、調節可能な時間の間、半径方向で圧縮する。圧縮された溶融チューブは設定された時間の間、半径方向内方に向かって、コアの縁部上を流れ、これによりこの領域に堆積している材料を所望のように連行する。
【0024】
円区分エレメントの進入時点並びに進入状態の保持時間は自由に選択可能であり、調節可能である。
【0025】
クリーニング時間は好適には、全体として円形に剥離されるリング状の堆積物が、その後製造される容器のスラッグ廃棄領域に位置するように調節される。
【0026】
この場合、押し出された溶融チューブ自体をクリーニング媒体として使用する。係合手段又はアクチュエータ又は円区分エレメントとノズル工具との間に機械的な接触は生じない。これにより内側に位置するノズルコアのクリーニングは、掻き取り又は削り取り又は切断を行うような機械的補助手段による直接的な関与なしに行われる。特別な形式のノズルクリーニングにより、ノズル領域における精密に製作された流路ジオメトリを損傷することがない。
【0027】
円区分エレメントは押出ノズルの下側で無接触式に動く。好適には、係合手段は、押し出されるチューブに適合させることができるように、高さ方向で及び/又は深さ方向(半径方向)で調節可能に形成されている。
【0028】
ノズルクリーニングの際には、継続的に溶融物の押し出しが行われているので、チューブをノズルコアに対して短時間圧縮することにより同時に、チューブは周方向で(外方に向かって)ノズル押出縁部と進入した円区分エレメントとの間で膨張する。外方に向かっても膨張した溶融チューブはこれにより、外側のノズル押出縁部に付着したリング状の堆積物も連行する。
【0029】
方法技術的に、クリーニングサイクル(例えば、2時間毎、xサイクル毎)はクリーニングの繰り返し(1x又は複数回連続)により自由に調節可能であり、加工する素材の堆積傾向及びケーキングの成長に応じて調節される。汚染されたチューブ区分又は汚染されたスラッグ廃棄物は所望の通り分離され、排除される。これにより素材サイクル(再粉砕)が、炭化堆積物を含む材料によって不純化されることが防止される。完全にクリーニングすべきスラッグ領域が小さすぎる場合(例えば、チューブ押出速度が高すぎる場合)、例えば、それに続く部材全体を排除し、廃棄することもできる(1つの押出製品のみ)。
【0030】
本発明の方法と、このために構成された装置とは、好適には基本的に、継続的な溶融物押し出しを行う全ての押出ブロー成形機械に後から取り付けることができる。原則的にこの方法と相応の装置とは勿論、断続的な溶融物押し出しを行う貯えヘッド機械でも使用可能であり、後から取り付けることができる。
【0031】
この方法及び特別な装置の使用可能性は多岐にわたり、種々様々な押出ヘッド構造と組み合わせ可能であるので、例えば(軸方向の壁厚さ調節を行わない)固定式のノズル・コア構造、(軸方向の壁厚さ調節のみを行う)従来のノズル・コア構造、又は押し出されたチューブ状のプリフォームの完全に調節可能な壁厚さを有する、(軸方向及び半径方向の壁厚さ調節を行う=PWDS)静的及び/又は動的にフレキシブルに調節可能な直径ジオメトリを有したノズル及び/又はコアと組み合わせ可能である。
【0032】
以下に本発明を、図面に概略的に示した実施例につき詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明による押出ヘッドの横断面図であり、詳細図において操作位置「開」を示した図である。
図2】本発明による押出ヘッドの横断面図であり、詳細図において操作位置「閉」を示した図である。
図3】操作位置「開」にある2つの円区分係合手段を有した本発明による押出ヘッドを下方から見た図である。
図4】操作位置「閉」にある2つの円区分係合手段を有した本発明による押出ヘッドを下方から見た図である。
図5】操作位置「開」にある4つの円区分係合手段を有した本発明による押出ヘッドを下方から見た図である。
図6】操作位置「閉」にある4つの円区分係合手段を有した本発明による押出ヘッドを下方から見た図である。
図7】2つのスラッグ片を有したブロー成形された栓付き樽を示す側面図である。
【0034】
図1では符号10で本発明による押出ヘッドが示されている。この押出ヘッド10では、加熱された熱可塑性プラスチックから成るチューブ状のプリフォーム12が押出ノズル14から吐出される。押出ノズル14は外側ではケーシングリング16によって、内側ではコア18によって画定される。コア18は、ブロー成形すべき中空体の必要に応じて押出過程中に、溶融液状プラスチック(例えばHD−PE)から成る押し出しプリフォーム12の壁厚さを変更若しくは調節することができるように、軸方向で調節可能に形成されている。
【0035】
押出ノズル14の近傍では、押出プロセス中に、内側のコア18の外縁部に、及び外側のケーシングリング16の内縁部にも環状のケーキング(凝結物)20が形成され、このケーキングは大きくなりすぎると、時として制御不能となり落下し、不都合なことにその都度の完成品を使用不能なものとする。
【0036】
このような不都合な作用を規制し、このようなケーキング20を除去する過程を管理して行うことができるようにするために、本発明による押出ヘッド10には2つ又はそれ以上の係合手段22が設けられており、これらの係合手段22はそれぞれ1つのアクチュエータ24によって操作可能である。
【0037】
係合手段は、ニッパ状かつ条片状押圧工具として形成されており、この押圧工具は、押出ヘッドの押出ノズル14のすぐ下側に配置されていて、移動駆動装置を備えているので、押し出されるプラスチックチューブに対して垂直方向の延在内へと旋回して入り込むことができる。リング状の押し出しノズル用の押圧工具は、少なくとも2つの又はそれ以上のニッパ状の部分円形の押圧エレメントから成っており、これらの押圧エレメントは、押し出されたプラスチックチューブを外側から取り囲み、プラスチックチューブの押し出し方向に対してほぼ直交方向で移動することができる。押圧エレメント若しくは係合手段22は、押出ノズル14のすぐ下側で、ケーシング側の押出ノズルの外側リング16に又は押出ヘッド10のケーシングに直接設けられたアクチュエータ24に取り付けられている。
【0038】
拡大して示した円区分には、内側のコア18の外縁部に付着したリング状のケーキング20が明瞭に示されている。係合手段22はこの場合、「開」の位置にあり、チューブ状のプリフォーム12はこのリング状のケーキング20に密に接して流過する。
【0039】
これに対して、図2では係合手段22がそれぞれアクチュエータ24を介して「閉」の位置にもたらされており、押し出されたチューブ状のプリフォーム12に作用結合している。この場合、チューブ状のプリフォーム12は短時間、内方へと変向され、内側のコア18の外縁部に付着したリング状のケーキング20を拭き取っていることが示されている。これによりケーキング20は、チューブ状のプリフォーム12の内面に付着(接着)し、運び出される。しかしながら同時に、係合手段22の上側のチューブ状のプリフォーム12も短時間、圧縮され、外方に向かって押されるので、ここでは、外側のケーシングリング16の内縁部にも同様に付着したリング状のケーキング20が押し出され、拭き取られ、チューブ状のプリフォーム12の外面に接着し、運び出される。即ちこの場合、チューブ状のプリフォーム12は、変向中、それ自体、クリーニングエレメントとして使用される。
【0040】
図3には、本発明による押出ヘッド10を下方から見た平面図が示されており、この場合、両係合手段22はそれぞれのアクチュエータ24と共に「開」位置にあることがわかる。両係合手段22はこの実施例では、可動に懸架されたそれぞれ2つの90°の円区分エレメント26から成っており、これらの円区分エレメント26はチューブ状のプリフォーム12からはまだ、明らかに間隔を置いて位置している。
【0041】
これに対して、図4では係合手段22がそれぞれアクチュエータ24によって「閉」位置にもたらされており、4つの円区分エレメント26は、押し出されたチューブ状のプリフォーム12に作用結合されている。これによりチューブ状のプリフォーム12は内方へと変向され、リング状のケーキング20に押し付けられ、これによりこのケーキング20はチューブ状のプリフォーム12に内側で付着若しくは接着し、次いで制御されながら運び出される。
【0042】
図5には、本発明による押出ヘッド10の別の構成が下方から見た平面図で示されており、この場合、両係合手段22はそれぞれのアクチュエータ24と共に「開」位置にあり機能していない。この場合、4つの90°の円区分エレメント26にはそれぞれ固有のアクチュエータ24が設けられている。図6では係合手段22は「閉」位置にもたらされており、4つの円区分エレメント26はプリフォーム12に作用結合している。この場合、チューブ状のプリフォーム12は外側から完全に取り囲まれており、4つの90°の円区分エレメント26は進入した位置でほぼ閉じた1つの円環を形成している。本発明によればこの場合、押し出されたプラスチックチューブは「クリーニング手段」として使用される。この場合、チューブは押し出し過程中、短時間、相応の係合手段若しくは係合装置によって側方に押され、移動させられ、これによりケーキングは「拭き取られ」、プラスチックチューブに「接着」する。アクチュエータ24には選択的に、電気ニューマチック式の、又は電気ハイドロリック式の、又は電気式の駆動装置を設けることができる。
【0043】
係合手段は、押し出されるチューブの特別な状態及び相応の圧縮による意図的な変向に適合させることができるように、好適には高さ方向で及び/又は深さ方向(半径方向)で調節可能に形成されている。
【0044】
図7には、ブロー成形された製品の例として、プラスチック製栓付き樽28が示されている。この樽はブロー成形型から取り出されたばかりのものであり、上方及び下方の樽縁部にはまだ、圧潰された廃棄片、いわゆるスラッグ片30がくっついている。
【0045】
本発明の方法によれば、ケーキング20は、押出ノズルからちょうどこの廃棄片の領域へと送られ、これにより通常、埋め込まれたこの炭化残留物による製品破損は生じない。
【0046】
本発明によれば、方法及び装置的に比較的簡単かつ安価に、僅かな構造的な手間で、継続的な押し出し稼動中に製造プロセスを中断することなく、押し出し工具の押出領域を自動的にクリーニングすることができる技術が教示されている。この場合、製品不良を引き起こす材料堆積物は所望のように排出され、制御されて製造プロセスから排除される。
【符号の説明】
【0047】
10 押出ヘッド
12 チューブ状のプリフォーム
14 押出ノズル
16 ケーシングリング
18 コア
20 ケーキング
22 係合手段
24 アクチュエータ
26 円区分エレメント
28 プラスチック製栓付き樽
30 スラッグ片
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7