(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
【0014】
≪第1実施形態≫
<照明装置>
図1は、第1実施形態に係る照明装置の斜視図である。
照明装置は、LED(Light Emitting Diode)素子を有する直管形LEDランプ100と、直管形LEDランプ100を保持するとともに直管形LEDランプ100に給電する照明器具200と、を備えている。
【0015】
直管形LEDランプ100は、LED素子の光を透過する樹脂製(例えば、アクリル樹脂)の透光部101(
図4参照)と、LED素子から発する熱を放熱する金属製(例えば、アルミニウム)の放熱部102(
図4参照)とで、円筒形状の管が形成され、円筒形状の管の内部に、LED素子が配列された基板103(
図4参照)が配置されている。また、直管形LEDランプ100の両端には、口金104A,104Bが設けられている。
【0016】
照明器具200は、器具ベース201と、ソケット202A,202Bと、器具ベース201を覆う器具カバー203と、保持具1と、を備えている。
ソケット202A,202Bは、器具ベース201に固定され、直管形LEDランプ100の口金104A,104Bと嵌合することができるようになっている。
【0017】
なお、照明器具200から直管形LEDランプ100への給電は、特許文献2のように、交流電流を給電する方式であってもよく、特許文献3のように、直流電流を給電する方式であってもよい。
また、特許文献2のように、給電のためのコネクタ(図示せず)を介して照明器具200から直管形LEDランプ100へ給電する方式であって、ソケット202A,202Bには通電されず、直管形LEDランプ100を機械的に保持する保持機構としての役割を果たすものであってもよく、特許文献3のように、照明器具200のソケット202A,202Bと直管形LEDランプ100の口金104A,104Bとを介して給電する方式であって、ソケット202A,202Bは給電機構としての役割を果たすとともに、直管形LEDランプ100を機械的に保持する保持機構としての役割を果たすものであってもよい。
【0018】
<保持具の構成>
照明器具200は、長手方向(直管形LEDランプ100を保持するソケット202Aとソケット202Bとを結ぶ方向)の略中央に、直管形LEDランプ100を保持する保持具1を備えており、直管形LEDランプ100が長手方向に沿ってたわむことを抑止することができるようになっている。
【0019】
次に、
図2および
図3を用いて照明器具200が備える保持具1の構成について説明する。なお、
図2および
図3は、
図1とは上下が反対に図示されている。
図2(a)は、保持具1の斜視図である。
保持具1は、ホルダ10と、係止部材20と、スペーサ30と、を備え、ネジ40(後述する
図3および
図4参照)により、固定面である器具カバー203(器具ベース201)(
図1および後述する
図4参照)に固定されている。
【0020】
図2(b)は、ホルダ10の斜視図である。
ホルダ10は、直管形LEDランプ100を保持する部材であり、適度の硬さと適度の弾力性を持つ帯板を、打ち抜き加工、曲げ加工して、開口部10aを有するように形成され、直管形LEDランプ100を着脱自在に保持することができるようになっている。なお、ホルダ10は、経年劣化を防ぐため、金属製(例えば、鉄、SUS)であることが望ましい。
【0021】
開口部10aの一端側である回動端11は、o形状に曲げ加工されている。一方、開口部10aの他端側である開閉端12は、一部が開口したc形状に曲げ加工されている。
また、ホルダ10は、曲げ加工により、直管形LEDランプ100を挟持して保持するための第1ホルダ部13Aが先端側におよび第2ホルダ部13Bが基端側に形成されている。なお、第1ホルダ部13Aおよび第2ホルダ部13Bにわたって切り抜き13hが形成されており、ホルダ10の弾力性が調整されている。
また、ホルダ10の底部14(器具カバー203に固定される側)には、保持具1を器具カバー203に固定するためのネジ40(後述する
図3および
図4参照)が貫通する貫通孔14hが形成されている。
【0022】
図2(c)は、係止部材20の斜視図である。
係止部材20は、ホルダ10の開口部10aを開放状態、または閉塞状態とするための部材であり、適度の硬さを持つ棒材を曲げ加工して形成される。なお、係止部材20も、経年劣化を防ぐため、金属製(例えば、鉄、SUS)であることが望ましい。
係止部材20は、一辺の略中央部が切断された略矩形環に形成されており、略中央部が切断された一辺である回動軸部21と、回動軸部21と対向する一辺である係止部22と、が形成されている。
【0023】
回動軸部21は、ホルダ10の回動端11に挿入され、回動端11に挿入された回動軸部21を回転軸として係止部材20が回動することができるようになっている。
ホルダ10の回動端11と開閉端12とが近づくように弾性変形させ、係止部材20を回転(
図4において時計回り)させることにより、係止部材20の係止部22がホルダ10の開閉端12に係止される状態にすることができるようになっている。また、係止部22が開閉端12に係止される状態から、回動端11と開閉端12とが近づくように弾性変形させ、係止部材20を開閉端12方向に逆方向に回転(
図4において反時計回り)させることにより、係止を解除することができるようになっている。
係止部22がホルダ10の開閉端12に係止されることにより、ホルダ10の開口部10aを閉塞状態(後述する
図4(b)(c)参照)とすることができるようになっており、係止部22と開閉端12との係止が解除されることにより、ホルダ10の開口部10aを開放状態(後述する
図4(a)参照)とすることができるようになっている。
【0024】
図2(d)は、スペーサ30の斜視図である。
スペーサ30は、ホルダ10の高さ方向の位置を調整するとともに、ホルダ10と器具カバー203(器具ベース201)とを電気的に絶縁するための部材である。なお、スペーサ30は樹脂製の絶縁素材(例えば、ポリプロピレン、ポリカーボネート)であることが望ましい。
スペーサ30は、固定面である器具カバー203と接するベース部31と、ネジ孔32hおよび突起部32aが形成された押さえ部32とを有している。
【0025】
図3を用いて、ホルダ10、スペーサ30およびネジ40の関係について更に説明する。
図3は、保持具1の一部を拡大した断面図である。
図3に示すように、スペーサ30の押さえ部32に形成されたネジ孔32hに沿って、ベース部31の方向に、突起部32aが形成されている。
ホルダ10をスペーサ30のベース部31と押さえ部32との間に挿入すると、スペーサ30の突起部32aがホルダ10の貫通孔14hに入り込むので、ホルダ10とスペーサ30とが容易に分離することができないようになる。
これにより、保持具1をネジ40で器具カバー203(
図1および後述する
図4参照)に固定する際、ホルダ10とスペーサ30とが容易に分離することを抑止できるので、組み付け作業の作業性を向上させることができる。
【0026】
また、ネジ孔32hに沿って形成された突起部32aがホルダ10の貫通孔14hに入り込むため、ホルダ10とネジ40とが接することが抑止できる。
これにより、絶縁素材のスペーサ30により、ホルダ10とネジ40とが絶縁され、即ち、ホルダ10とネジ40が固定される器具カバー203(器具ベース201)とを絶縁することができるようになっている。
【0027】
<保持具の作用>
次に、
図4を用いて照明器具200が備える保持具1の作用について説明する。
図4は、直管形LEDランプ100および保持具1を備える照明器具200を、長手方向を法線とする面で切断した断面図である。
【0028】
図4(a)は、係止部材20の係止部22とホルダ10の開閉端12との係止が解除されている状態を示す。
図4(a)に示すように、ホルダ10の開口部10aは開放状態となっており、直管形LEDランプ100を保持具1(ホルダ10)に自在に着脱することができるようになっている。
【0029】
図4(b)は、直管形LEDランプ100をホルダ10の第1ホルダ部13Aで保持し、係止部材20の係止部22がホルダ10の開閉端12に係止されている状態を示す。
図4(b)に示すように、直管形LEDランプ100が第1ホルダ部13Aで保持されているので、直管形LEDランプ100が長手方向に沿ってたわむことを抑止し、直管形LEDランプ100が照明器具200から脱落することを抑止することができる。
また、ホルダ10の開口部10aは、係止部材20により閉塞状態となっており、ホルダ10はこれ以上広がることができないようになっている。このため、直管形蛍光ランプと比較して重い直管形LEDランプ100であっても、保持具1で直管形LEDランプ100を保持することができるようになっている。
【0030】
図4(c)は、直管形LEDランプ100をホルダ10の第2ホルダ部13Bで保持し、係止部材20の係止部22がホルダ10の開閉端12に係止されている状態を示す。
図4(c)に示すように、直管形LEDランプ100が第2ホルダ部13Bで保持されているので、直管形LEDランプ100が長手方向に沿ってたわむことを抑止し、直管形LEDランプ100が照明器具200から脱落することを抑止することができる。
また、ホルダ10の開口部10aは、係止部材20により閉塞状態となっており、ホルダ10はこれ以上広がることができないようになっている。このため、第2ホルダ部13Bにおいても保持力が向上し、直管形蛍光ランプと比較して重い直管形LEDランプ100であっても、保持具1で直管形LEDランプ100を保持することができるようになっている。
【0031】
保持具1は、
図4(b)および
図4(c)に示すように、保持具1の固定面である器具カバー203からの高さが異なる位置で直管形LEDランプ100を保持することができるようになっている。
このため、ソケット202A,202Bの形状が異なる(直管形LEDランプ100をソケット202A,202Bに取り付けた際、器具カバー203から直管形LEDランプ100までの高さが異なる)照明器具200であっても、第1実施形態の保持具1を使用することができる。特に、直管形蛍光ランプを使用する照明器具を換装して、LEDランプ100を使用する照明器具200に換装する場合、第1実施形態の保持具1はソケットの形状が異なる照明器具に対応することができるので、直管形蛍光ランプを使用する照明器具に取り付けられているソケットを再利用することができる。
また、ベース部31の高さが異なるスペーサ30を適宜組み合せて保持具1を構成することにより、より適切な位置で直管形LEDランプ100を保持することができる保持具1とすることができる。
【0032】
なお、
図4(c)に示すように、直管形LEDランプ100の金属製の放熱部102と保持具1の金属製のホルダ10とが接触して導通可能な状態となる場合があるが、
図3に示すように、スペーサ30によりホルダ10とネジ40(即ち、器具ベース201および器具カバー203)とは絶縁されている。放熱部102に外部からの電位が印加されることがないようになっている。これは、放熱部102と基板103上の回路パターンとは距離が短いため、LED素子の駆動電圧を大きく超える電位が放熱部102に印加されると、放熱部102と基板103上の回路パターンとの絶縁が破壊されるおそれがあるためである。
【0033】
<変形例:逆富士形照明器具>
図1および
図4において、保持具1を備える照明器具200は、トラフ形であり保持具1の固定面(器具カバー203)が水平である場合について説明したが、これに限られるものではない。2灯式の逆富士形照明器具のように保持具1の固定面が傾斜していてもよい。
図5は、直管形LEDランプ100および保持具1を備える逆富士形の照明器具210を、長手方向を法線とする面で切断した断面図である。
【0034】
図5に示すように、逆富士形の照明器具210において、保持具1は、ホルダ10の回動端11がホルダ10の開閉端12よりも下方となるように配置されることが望ましい。
このように保持具1を配置することにより、係止部材20の係止部22とホルダ10の開閉端12との係止が解除されている状態において、係止部材20が重力により垂れ下がり(破線で示す係止部材20参照)、ホルダ10の開閉端12と、係止部材20の係止部22とが大きく離れるので、係止部材20が係止状態で有るか否かを容易に判断することができるようになっている。
また、直管形LEDランプ100の交換時において、係止部材20がホルダ10の回動端11から垂れ下がるため、ホルダ10の開口部10aをふさぐことなく、直管形LEDランプ100の交換作業の邪魔にならないようになっている。
【0035】
また、直管形LEDランプ100がたわんでも、係止部材20の係止部22がホルダ10の開閉端12に係止されている状態を維持するようになっているため、直管形LEDランプ100を保持具1で保持することができる。
【0036】
<変形例:照明器具200への直管形LEDランプ100の取り付け方法>
ここまでは、ソケット202A,202B(
図1参照)の位置に対応する第1ホルダ部13Aまたは第2ホルダ部13Bで直管形LEDランプ100を保持した状態でホルダ10を弾性変形させ係止部材20により係止するものとして説明した。
しかし、開口部10aの側である第1ホルダ部13Aに直管形LEDランプ100を保持した状態において、ホルダ10を弾性変形させ係止部材20により係止する場合、弾性変形する領域が短いため、変形させるのに大きな力が必要となる場合がある。
【0037】
図6は、直管形LEDランプ100の取り付け方法の変形例である。なお、ソケット202A,202Bは、つきあわせ形のソケットであり、ソケット202Aが可動側、ソケット202Bが固定側として説明する。
図6(a)の示す係止部材20の係止が解除されホルダ10の開口部10a(
図2参照)が開放されている状態から、直管形LEDランプ100をホルダ10の第2ホルダ部13Bで保持する状態でホルダ10の回動端11(
図2参照)と開閉端12(
図2参照)とが近づくように弾性変形させ、
図6(b)に示す係止部材20が係止される状態にする。
この際、ホルダ10の第1ホルダ部13Aから回動端11、開閉端12までを弾性変形させるため、大きな力を必要とせず弾性変形させることができる。
【0038】
そして、
図6(c)に示すように、直管形LEDランプ100の口金104Aをソケット202Aに押し込みながら、直管形LEDランプ100を第2ホルダ部13Bの位置から第1ホルダ部13Aの位置へ移動させ、
図6(d)に示すように、直管形LEDランプ100の口金104Bをソケット202Bに嵌合させることにより、直管形LEDランプ100を照明器具200に取り付けることができる。
この際、作業者は、直管形LEDランプ100を把持して第2ホルダ部13Bの位置から第1ホルダ部13Aの位置へ移動させる。
【0039】
このように、
図6(a)から(d)に示す手順で直管形LEDランプ100を照明器具200に取り付けることにより、作業性が向上する。なお、直管形LEDランプ100を照明器具200から取り外す場合には、
図6(a)から(d)に示す手順を逆に行えばよい。
【0040】
≪第2実施形態≫
次に、第2実施形態に係る照明装置について説明する。
第2実施形態に係る照明装置は、第1実施形態に係る照明装置(
図1参照)と比較して、保持具の構成が異なっている。その他の構成は同様であり、説明を省略する。
【0041】
図7は、第2実施形態に係る照明装置に用いられる保持具1Aを説明する図であり、(a)は保持具1Aの分解斜視図である。
保持具1Aは、吊り下げ部材50と、係止保持部材60と、照明器具200の器具カバー203に保持具1Aを固定するためのネジ40と、を備えている。
【0042】
図7(a)に示すように、吊り下げ部材50は、底部51と、吊り下げ部材50の両端に設けられた側面部52と、により構成され、ネジ40により照明器具200の器具カバー203に固定される部材である。なお、経年劣化を防ぐため、吊り下げ部材50は金属製(例えば、鉄、SUS)であることが望ましい。
吊り下げ部材50の底部51(器具カバー203に固定される側)には、ネジ40が貫通する貫通孔51hが形成されている。
吊り下げ部材50の側面部52には、底部51の側が広く開口する略T字形状の係止穴53A、係止穴53Bが形成されている。
【0043】
図7(a)に示すように、係止保持部材60は、略U字状の部材であり、両端の先端には、係止部61と、くびれ部62とが形成されている。なお、経年劣化を防ぐため、係止保持部材60も金属製(例えば、鉄、SUS)であることが望ましい。
係止部61の幅は、略T字形状の係止穴53A、係止穴53Bのうち底部51の側の広く開口した領域を通過することができるようになっているが、略T字形状の係止穴53A、係止穴53Bのうち底部51の側とは反対側の狭く開口した領域を通過することができないようになっている。
くびれ部62の幅は、略T字形状の係止穴53A、係止穴53Bのうち底部51の側の広く開口した領域および底部51の側とは反対側の狭く開口した領域を通過することができるようになっている。
【0044】
図7(b)は保持具1Aが直管形LEDランプ100を保持している状態の斜視図である。
係止保持部材60の係止部61が、略T字形状の係止穴53Aのうち底部51の側の広く開口した領域を通過して、底部51の側とは反対側の狭く開口した領域を通過することができないため、係止部61が係止穴53Aに係止され、保持具1A(吊り下げ部材50、係止保持部材60、ネジ40)で直管形LEDランプ100を保持することができるようになっている。
【0045】
このように保持具1Aは、直管形LEDランプ100を保持することができる。また、保持具1Aの吊り下げ部材50および係止保持部材60は、帯板を打ち抜き加工、曲げ加工して、製作することができる。
なお、
図7(b)において、係止部61を係止穴53Aに挿入して係止するものとして説明したが、係止部61を係止穴53Bに挿入して係止してもよい。これにより、保持具1Aの固定面である器具カバー203からの高さが異なる位置で直管形LEDランプ100を保持することができる。
【0046】
≪第3実施形態≫
次に、第3実施形態に係る照明装置について説明する。
第3実施形態に係る照明装置は、第1実施形態に係る照明装置(
図1参照)と比較して、保持具の構成が異なっている。その他の構成は同様であり、説明を省略する。
【0047】
図8は、第3実施形態に係る照明装置に用いられる保持具1Bを説明する図であり、(a)は保持具1Bの分解斜視図であり、(b)は保持具1Bが直管形LEDランプ100を保持している状態の斜視図である。
保持具1Bは、吊り下げ部材55と、係止保持部材60と、照明器具200の器具カバー203に保持具1Bを固定するためのネジ40と、を備えている。
【0048】
図8(a)に示すように、吊り下げ部材55は、底部56と、底部56の両側に設けられた屈曲部57と、吊り下げ部材55の両端に設けられた側面部58と、により構成され、ネジ40により照明器具200の器具カバー203に固定される部材である。なお、経年劣化を防ぐため、吊り下げ部材55は金属製(例えば、鉄、SUS)であることが望ましい。
吊り下げ部材55の底部56(器具カバー203に固定される側)には、ネジ40が貫通する貫通孔56hが形成されている。
吊り下げ部材55の屈曲部57から側面部58にわたって、係止穴59が形成されている。係止穴59は、屈曲部57において広く開口し、側面部58において狭く開口する。
【0049】
図8(a)に示すように、係止保持部材60は、略U字状の部材であり、両端の先端には、係止部61と、くびれ部62とが形成されている。なお、経年劣化を防ぐため、係止保持部材60も金属製(例えば、鉄、SUS)であることが望ましい。
係止部61の幅は、係止穴59のうち屈曲部57の広く開口した領域を通過することができるようになっているが、係止穴59のうち側面部58の狭く開口した領域を通過することができないようになっている。
くびれ部62の幅は、係止穴59のうち屈曲部57の広く開口した領域および側面部58の狭く開口した領域を通過することができるようになっている。
【0050】
図8(b)は保持具1Bが直管形LEDランプ100を保持している状態の斜視図である。
係止保持部材60の係止部61が、係止穴59のうち屈曲部57の広く開口した領域を通過して、係止穴59のうち側面部58の狭く開口した領域を通過することができないため、係止部61が係止穴59に係止され、保持具1B(吊り下げ部材55、係止保持部材60、ネジ40)で直管形LEDランプ100を保持することができるようになっている。
【0051】
このように保持具1Bは、直管形LEDランプ100を保持することができる。また、保持具1Bの吊り下げ部材55および係止保持部材60は、帯板を打ち抜き加工、曲げ加工して、製作することができる。
【0052】
また、係止保持部材60の係止部61を吊り下げ部材55の係止穴59に係止させる際には、係止保持部材60を器具カバー203の方向に移動させ係止部61が係止穴59のうち屈曲部57の広く開口した領域を通過させた後、係止保持部材60の両端の係止部61が離れるように付勢しながら係止保持部材60を器具カバー203の方向とは逆方向に移動させることにより係止させることができるので、第2実施形態に係る保持具1Aと比較して、容易に係止させることができる。
【0053】
<その他の変形例>
なお、本発明は、上記第1から第3実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
【0054】
第1実施形態に係る保持具1および第2実施形態に係る保持具1Aにおいて、直管形LEDランプ100を保持可能な位置が2ヶ所(第1実施形態において、第1ホルダ部13A、第2ホルダ部13B。第2実施形態において、係止穴53A,53Bによって決定される直管形LEDランプ100の保持位置)あるものとして説明したが、これに限られるものではない。ホルダ10の形状や吊り下げ部材50の形状を変更して、3ヶ所以上の直管形LEDランプ100を保持可能な位置が形成されていてもよく、直管形LEDランプ100を保持可能な位置が1ヶ所のみであってもよい。
また、
図1において、照明器具200は1本の直管形LEDランプ100に対して1つの保持具1が設けられているものとして説明したが、これに限られるものではなく、1本の直管形LEDランプ100に対して複数の保持具1が設けられている照明器具であってもよい。
【0055】
第2実施形態に係る保持具1Aおよび第3実施形態に係る保持具1Bにおいて、
図7(b)および
図8(b)に示すように、係止保持部材60が樹脂製の透光部101で直管形LEDランプ100を保持するようになっているため、吊り下げ部材50,55と器具カバー203とは直接取り付けられているものとしたが、これに限られるもののではなく、第1実施形態に係る保持具1と同様に絶縁素材からなるスペーサを介して、吊り下げ部材50,55と器具カバー203(器具ベース201)とが絶縁されるように構成されていてもよい。