【文献】
3GPP; Technical Specification Group Radio Access Network; Physical layer aspects for evolved Universal Terrestrial Radio Access (UTRA) (Release 7),3GPP TR 25.814 V7.1.0,2006年10月13日,第9、73、91、92頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ULサブフレームは、複数のSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルを含み、前記特定時間−周波数リソースと重なるSC−FDMAシンボルは、信号伝送が制限される、請求項1に記載の方法。
前記特定時間−周波数リソースでの信号伝送の制限は、ULデータを前記特定時間−周波数リソースを含む割り当てられた全体時間−周波数リソースにマッピングした後、少なくとも前記特定時間−周波数リソースからULデータをパンクチャリングすることを含む、請求項1に記載の方法。
前記時間−周波数リソースでの信号伝送の制限は、UL伝送データを前記ULサブフレーム上の時間−周波数リソースにマッピングする時、少なくとも前記特定時間−周波数リソースを飛ばしながらマッピングすることを含む、請求項1に記載の方法。
TDD(Time Division Duplex)無線通信システムにおいて上りリンク(Uplink、UL)信号を伝送するように構成された通信装置であって、
無線周波数(Radio Frequency、RF)ユニットと、
プロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、サービングセルからUL伝送活性を制限する情報を受信し、該情報を考慮してULサブフレームを伝送するように構成され、
前記ULサブフレームにおいて前記情報に対応する特定時間−周波数リソースは、信号伝送が制限され、
前記情報は、前記特定時間−周波数リソースに対応する特定信号を指示する情報を含み、前記特定信号は、RS(Reference Signal)、BCH(Broadcast Channel)、SCH(Synchronization Channel)のうち少なくとも一つを含む、通信装置。
前記ULサブフレームは、複数のSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルを含み、前記特定時間−周波数リソースと重なるSC−FDMAシンボルは、信号伝送が制限される、請求項6に記載の通信装置。
前記特定時間−周波数リソースでの信号伝送の制限は、ULデータを前記特定時間−周波数リソースを含む割り当てられた全体時間−周波数リソースにマッピングした後、少なくとも前記特定時間−周波数リソースからULデータをパンクチャリングすることを含む、請求項6に記載の通信装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の技術は、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC−FDMA(single carrier frequency division multiple access)などのような様々な無線接続システムに利用可能である。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)で実現可能である。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM(登録商標) Evolution)のような無線技術で実現可能である。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術で実現可能である。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(long term evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEの進展したバージョンである。説明を明確にするために、3GPP LTE/LTE−Aを中心に説明するが、これに本発明の技術的思想が制限されるわけではない。
【0016】
図1は、E−UMTSのネットワーク構造を示すブロック図である。E−UMTSはLTEシステムとも呼ばれる。通信ネットワークは広範囲に配置されて、音声、IMS(IP Multimedia Subsystem)を介したVoIP(Voice over IP)及びパケットデータのような様々な通信サービスを提供する。
【0017】
図1に示すように、E−UMTSネットワークは、発展したUMTS地上無線接続ネットワーク(E−UTRAN)、発展したパケットコア(EPC)、及び一つ以上のユーザー装置を含む。E−UTRANは、一つ以上の基地局(eNB)20を含み、複数の端末10は、一つのセルに位置することがある。基地局同士はX2インターフェースを介して接続される。X2ユーザープレーンインターフェース(X2−U)は、基地局同士の間に定義される。X2−Uインターフェースは、ユーザープレーンPDUの非保障伝達(non guaranteed delivery)を提供する。X2制御プレーンインターフェース(X2−CP)は、2つの隣接基地局の間に定義される。X2−CPは、eNB間のコンテクスト(context)伝達、ソース基地局とターゲット基地局間のユーザープレーントンネルの制御、ハンドオーバー関連メッセージの伝達、上りリンク負荷管理などの機能を担う。基地局は、無線インターフェースを介して端末と接続され、S1インターフェースを介してEPC(Evolved Packet Core)と接続される。S1ユーザープレーンインターフェース(S1−U)は、基地局とS−GW(Serving Gateway)間に定義される。S1制御プレーンインターフェース(S1−MME)は、基地局とMME(Mobility Management Entity)間に定義される。S1インターフェースは、EPS(Evolved Packet System)ベアラーサービス管理機能、NAS(Non−Access Stratum)シグナリングトランスポート機能、ネットワークシェアリング、MME負荷バランシング機能などを担う。
【0018】
無線通信システムにおいて、端末は基地局から下りリンク(Downlink、DL)で情報を受信し、端末は基地局に上りリンク(Uplink、UL)で情報を伝送する。基地局と端末が送受信する情報はデータ及び様々な制御情報を含み、基地局と端末が送受信する情報の種類/用途によって様々な物理チャネルが存在する。
【0019】
図2は、3GPP LTEシステムに用いられる物理チャネル及びこれらチャネルを用いた一般の信号伝送方法を説明するための図である。
【0020】
電源が消えた状態で再び電源が入ったり、新しくセルに進入した端末は、段階S101で基地局と同期を取るなどの初期セル探索(Initial cell search)作業を行う。そのために、端末は基地局からプライマリ同期チャネル(Primary Synchronization Channel、P−SCH)及びセカンダリ同期チャネル(Secondary Synchronization Channel、S−SCH)を受信して基地局と同期を取り、セルID(cell identity)などの情報を獲得する。その後、端末は基地局から物理放送チャネル(Physical Broadcast Channel、PBCH)を受信してセル内の放送情報が獲得できる。一方、端末は、初期セル探索段階で下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal、DL RS)を受信して下りリンクチャネル状態を確認してもよい。
【0021】
初期セル探索を終えた端末は、段階S102で、物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)及び物理下りリンク制御チャネル情報に基づく物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDSCH)を受信し、より具体的なシステム情報が獲得できる。
【0022】
続いて、端末は基地局への接続を完了するために、段階S103乃至段階S106のようなランダムアクセス手順(Random Access Procedure)を行えばよい。そのために、端末は、物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel、PRACH)を用いてプリアンブル(preamble)を伝送し(S103)、物理下りリンク制御チャネル及びそれに対応する物理下りリンク共有チャネルを用いてプリアンブルに対する応答メッセージを受信できる(S104)。競合ベースのランダムアクセスでは、追加の物理ランダムアクセスチャネルの伝送(S105)及び物理下りリンク制御チャネル及びそれに対応する物理下りリンク共有チャネル受信(S106)のような衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)を行ってもよい。
【0023】
上述の手順を行った端末は、その後、一般的な上り/下りリンク信号伝送手順として、物理下りリンク制御チャネル/物理下りリンク共有チャネルの受信(S107)、及び物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel、PUSCH)/物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)の伝送(S108)を行えばよい。端末が基地局に伝送する制御情報を総称して上りリンク制御情報(Uplink Control Information、UCI)と呼ぶ。UCIは、HARQ ACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat and reQuest Acknowledgement/Negative−ACK)、SR(Scheduling Request)、CSI(Channel State Information)などを含む。CSIは、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indication)などを含む。UCIは、PUCCHで伝送されるのが一般的であるが、制御情報及びトラフィックデータが同時に伝送されるべき場合にはPUSCHで伝送されることもある。また、ネットワークの要請/指示に応じてUCIがPUSCHで非周期的に伝送されることもある。
【0024】
図3に無線フレームの構造を例示する。セルラーOFDM無線パケット通信システムにおいて、上りリンク/下りリンクデータパケット伝送はサブフレーム(Subframe、SB)単位で行われ、1サブフレームは、複数のシンボルを含む時間区間で定義される。3GPP LTE標準では、FDD(Frequency Division Duplex)に適用可能なタイプ1無線フレーム(radio frame)構造と、TDD(Time Division Duplex)に適用可能なタイプ2無線フレーム構造を支援する。
【0025】
図3(a)は、タイプ1無線フレームの構造を例示する図である。下りリンク無線フレームは、10個のサブフレームで構成され、1サブフレームは時間ドメインにおいて2個のスロット(slot)で構成される。1サブフレームが伝送されるのにかかる時間をTTI(transmission time interval)という。例えば、1サブフレームの長さは1msであり、1スロットの長さは0.5msでよい。1スロットは、時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block、RB)を含む。3GPP LTEシステムでは、下りリンクにおいてOFDMを使用するので、OFDMシンボルが1シンボル区間を表す。OFDMシンボルはSC−FDMAシンボル又はシンボル区間と呼ばれることもある。リソース割当単位としてのリソースブロック(RB)は、1スロットで複数の連続した副搬送波(subcarrier)を含むとよい。
【0026】
1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、CP(Cyclic Prefix)の構成(configuration)によって異なることがある。CPには、拡張CP(extended CP)とノーマルCP(normal CP)がある。例えば、OFDMシンボルがノーマルCPにより構成された場合に、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個でよい。OFDMシンボルが拡張CPにより構成された場合に、1 OFDMシンボルの長さが増えるから、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、ノーマルCPの場合に比べて少ない。、例えば、拡張CPでは、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個であるとよい。端末が高速で移動する場合などのようにチャネル状態が不安定な場合に、シンボル間の干渉をより減らすために拡張CPが用いられることがある。
【0027】
ノーマルCPが用いられる場合に、1スロットは7個のOFDMシンボルを含むので、サブフレームは14個のOFDMシンボルを含む。サブフレームの先頭の最大3個のOFDMシンボルがPDCCH(physical downlink control channel)に割り当てられ、残りのOFDMシンボルはPDSCH(physical downlink shared channel)に割り当てられるとよい。
【0028】
図3(b)は、タイプ2無線フレームの構造を示す図である。タイプ2無線フレームは、2個のハーフフレーム(half frameけ)で構成される。ハーフフレームは5個のサブフレームを含む。サブフレームは、下りリンクサブフレーム、上りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレームのいずれか一つであればよい。スペシャルサブフレームは、TDD構成によって下りリンクサブフレーム又は上りリンクサブフレームに使用されるとよい。スペシャルサブフレームは、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、保護区間(Guard Period、GP)、UpPTS(Uplink Pilot Time Slot)を含む。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化又はチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末の上りリンク伝送同期を取るのに用いられる。保護区間は、上りリンク及び下りリンク間に下りリンク信号の多重経路遅延により上りリンクで発生する干渉を除去するための区間である。
【0029】
表1は、LTE TDDシステムに定義されたUL−DL構成(uplink−downlink configuration)を表すものである。
【0031】
*Dは下りリンクサブフレームを表し、Uは上りリンクサブフレームを表し、Sはスペシャルサブフレームを表す。
【0032】
上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、又はスロットに含まれるシンボルの数は様々に変更されてもよい。
【0033】
図4には、下りリンクスロットのリソースグリッドを例示する。
【0034】
図4を参照すると、下りリンクスロットは、時間ドメインで複数のOFDMシンボルを含む。ここでは、1個の下りリンクスロットは7(6)個のOFDMシンボルを含み、1個のリソースブロック(RB)は周波数ドメインで12個の副搬送波を含んでいる。リソースグリッド上でそれぞれの要素(element)はリソース要素(Resource Element、RE)と呼ばれる。1個のRBは12×7(6)REを含む。下りリンクスロットに含まれたRBの個数N
RBは、下りリンク伝送帯域に依存する。上りリンクスロットの構造は、OFDMシンボルがSC−FDMAシンボルに取って代わる以外は、下りリンクスロットの構造と同一である。
【0035】
図5は、下りリンクサブフレームの構造を例示する。
【0036】
図5を参照すると、サブフレーム内で1番目のスロットの先頭に位置した最大3(4)個のOFDMシンボルが、制御チャネルが割り当てられる制御領域に該当する。残りのOFDMシンボルは、PDSCH(physical downlink shared chancel)が割り当てられるデータ領域に該当する。LTEで使われる下りリンク制御チャネルとしては、PCFICH(physical control format indicator channel)、PDCCH(physical downlink control channel)、PHICH(physical hybrid ARQ indicator channel)などを含む。PCFICHは、サブフレームの最初のOFDMシンボルで伝送され、サブフレーム内で制御チャネルの伝送に使われるOFDMシンボルの個数に関する情報を運ぶ。PHICHは、上りリンク伝送に対する応答であり、HARQ ACK/NACK(acknowledgment/negative−acknowledgment)信号を運ぶ。
【0037】
PDCCHで伝送される制御情報はDCI(downlink control information)と呼ばれる。DCIは、端末又は端末グループのためのリソース割当情報及びその他制御情報を含む。例えば、DCIは、上り/下りリンクスケジューリング情報、上りリンク伝送(Tx)電力制御命令などを含む。
【0038】
PDCCHは、下りリンク共有チャネル(downlink shared channel、DL−SCH)の伝送フォーマット及びリソース割当情報、上りリンク共有チャネル(uplink shared channel、UL−SCH)の伝送フォーマット及びリソース割当情報 、ページングチャネル(paging channel、PCH)上のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上で伝送されるランダムアクセス応答のような上位層制御メッセージのリソース割当情報、端末グループ中の個別端末へのTx電力制御命令セット、Tx電力制御命令、VoIP(voice over IP)の活性化指示情報などを運ぶ。複数のPDCCHが制御領域内で伝送されてよい。端末は複数のPDCCHをモニタリング可能である。PDCCHは、一つ又は複数の連続した制御チャネル要素(control channel element、CCE)の集合(aggregation)上で伝送される。CCEは、PDCCHに無線チャネル状態に基づくコーディングレートを提供するために用いられる論理的割当ユニットである。CCEは、複数のリソース要素グループ(resource element group、REG)に対応する。PDCCHのフォーマット及びPDCCHのビット数は、CCEの個数によって決定される。基地局は、端末に伝送されるDCIによってPDCCHフォーマットを決定し、CRC(cyclic redundancy check)を制御情報に付加する。CRCは、PDCCHの所有者又は使用目的によって識別子(例、RNTI(radio network temporary identifier))でマスキングされる。例えば、PDCCHが特定端末のためのものであれば、当該端末の識別子(例、C−RNTI(cell−RNTI))がCRCにマスキングされてよい。PDCCHがページングメッセージのためのものであれば、ページング指示識別子(例、P−RNTI(paging−RNTI))がCRCにマスキングされてよい。PDCCHがシステム情報(より具体的に、システム情報ブロック(system information block、SIB))のためのものであれば、SI−RNTI(system information RNTI))がCRCにマスキングされてよい。PDCCHがランダムアクセス応答のためのものであれば、RA−RNTI(random access−RNTI)がCRCにマスキングされてよい。
【0039】
図6には、LTEで用いられる上りリンクサブフレームの構造を例示する。
【0040】
図6を参照すると、上りリンクサブフレームは、複数(例、2個)のスロットを含む。スロットはCP長によって異なる数のSC−FDMAシンボルを含むことがある。上りリンクサブフレームは周波数領域においてデータ領域と制御領域とに区別される。データ領域は、PUSCHを含んでおり、音声などのデータ信号を伝送するのに用いられる。制御領域は、PUCCHを含んでおり、上りリンク制御情報(Uplink Control Information、UCI)を伝送するのに用いられる。PUCCHは、周波数軸においてデータ領域の両端部に位置するRB対(RB pair)を含んでおり、スロットを境界にホッピングする。
【0041】
PUCCHは、下記の制御情報を伝送するのに利用可能である。
【0042】
− SR(Scheduling Request):上りリンクUL−SCHリソースを要請するのに用いられる情報である。OOK(On−Off Keying)方式で伝送される。
【0043】
− HARQ ACK/NACK:PDSCH上の下りリンクデータパケットに対する応答信号である。下りリンクデータパケットが成功的に受信されたか否かを表す。単一下りリンクコードワードに対する応答としてACK/NACK 1ビットが伝送され、2つの下りリンクコードワードに対する応答としてACK/NACK 2ビットが伝送される。
【0044】
− CQI(Channel Quality Indicator):下りリンクチャネルに対するフィードバック情報である。MIMO(Multiple Input Multiple Output)−関連フィードバック情報は、RI(Rank Indicator)及びPMI(Precoding Matrix Indicator)を含む。サブフレーム当たり20ビットが用いられる。
【0045】
端末がサブフレームで伝送可能な制御情報(UCI)の量は、制御情報伝送に可用なSC−FDMAの個数に依存する。制御情報伝送に可用なSC−FDMAは、サブフレームで参照信号伝送のためのSC−FDMAシンボル以外のSC−FDMAシンボルを意味し、SRS(Sounding Reference Signal)が設定されたサブフレームの場合は、サブフレームの最後のSC−FDMAシンボルも除外される。参照信号は、PUCCHのコヒーレント検出に用いられる。PUCCHは、伝送される情報によって7個のフォーマットを支援する。
【0046】
表2は、LTEにおいてPUCCHフォーマットとUCIとのマッピング関係を表すものである。
【0048】
図7は、LTEシステムの下りリンクRS(Reference Signal)パターンを例示する。
【0049】
図7を参照すると、LTEシステムにはユニキャストサービスのために2種類の下りリンクRSが定義されている。チャネル状態に関する情報獲得及びハンドオーバーなどの測定などのための共通RS(Common RS、CRS)0〜3、及びデータ復調のための端末−特定RS(UE−specific CRS)Dが存在する。端末−特定RSは、専用RS(dedicated RS、DRS)と呼ばれることもある。端末−特定RSは、データ復調用にのみ用いられ、CRSは、チャネル情報獲得にもデータ復調にも用いられる。CRSは、セル−特定(cell−specific)信号で、全帯域を通じて毎サブフレームごとに伝送される。LTEシステムは下りリンクで最大4個の送信アンテナを支援するので、基地局の送信アンテナ個数によって最大4個のアンテナポートに対するCRSが伝送されればよい。それぞれのアンテナポートに対するCRSは、RB内でFDM(Frequency Division Multiplexing)方法で多重化される。
【0050】
図8には、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation、CA)通信システムを例示する。LTE−Aシステムは、より広い周波数帯域を使用するために、複数の上り/下りリンク周波数ブロックを束ねてより大きい上り/下りリンク帯域幅を使用するキャリアアグリゲーション(carrier aggregation)(又は、帯域幅アグリゲーション(bandwidth aggregation))技術を用いる。それぞれの周波数ブロックはコンポーネントキャリア(Component Carrier、CC)を用いて伝送される。コンポーネントキャリアは、該当の周波数ブロックのためのキャリア周波数(又は、中心キャリア、中心周波数)と理解すればよい。
図8を参照すると、複数の上り/下りリンクコンポーネントキャリア(Component Carrier、CC))を束ねることでより広い上り/下りリンク帯域幅が支援可能である。それぞれのCCは周波数領域において互いに隣接することも、非−隣接することもある。各コンポーネントキャリアの帯域幅は、独立して定められてもよい。UL CCの個数とDL CCの個数とが異なる非対称キャリアアグリゲーションも可能である。例えば、DL CCが2個、UL CCが1個である場合は、2:1に対応するように構成可能である。DL CC/UL CCリンクはシステムに固定していてもよく、半−静的に構成されてもよい。また、システム全体帯域がN個のCCで構成されても、特定端末がモニタリング/受信できる周波数帯域はM(<N)個のCCに限定されることがある。キャリアアグリゲーションに関する様々なパラメータは、セル特定(cell−specific)、端末グループ特定(UE group−specific)又は端末特定(UE−specific)方式で設定されるとよい。一方、制御情報は、特定CCでのみ送受信できるように設定されることがある。このような特定CCをプライマリCC(Primary CC、PCC)(又はアンカーCC)と呼び、残りのCCをセカンダリCC(Secondary CC、SCC)と呼ぶことができる。
【0051】
LTE−Aは、無線リソースを管理するためにセル(cell)の概念を使用する。セルは、下りリンクリソースと上りリンクリソースとの組み合わせと定義され、上りリンクリソースは必須要素ではない。そのため、セルは、下りリンクリソース単独、又は下りリンクリソース及び上りリンクリソースの組み合わせで構成可能である。キャリアアグリゲーションが支援される場合に、下りリンクリソースのキャリア周波数(又は、DL CC)と上りリンクリソースのキャリア周波数(又は、UL CC)間のリンケージ(linkage)はシステム情報により指示されるとよい。プライマリ周波数(又はPCC)上で動作するセルをプライマリセル(Primary Cell、PCell)と呼び、セカンダリ周波数(又はSCC)上で動作するセルをセカンダリセル(Secondary Cell、SCell)と呼ぶことができる。PCellは、端末が初期接続設定(initial connection establishment)過程を行ったり、接続再−設定過程を行うのに用いられる。PCellは、ハンドオーバー過程で指示されたセルを指すこともある。SCellは、RRC接続の設定がされた後に構成可能であり、追加的な無線リソースを提供するのに用いられるとよい。PCellとSCellはサービングセルと総称されることもある。したがって、RRC_CONNECTED状態にあるが、キャリアアグリゲーションが設定されていないか、又はキャリアアグリゲーションを支援しない端末については、PCellのみで構成されたサービングセルが一つのみ存在する。一方、RRC_CONNECTED状態にあり、且つキャリアアグリゲーションが設定された端末については、一つ以上のサービングセルが存在し、全体サービングセルにはPCellと全体SCellが含まれる。キャリアアグリゲーションのために、ネットワークは、初期保安活性化(initial security activation)過程が開始された後、接続設定過程で初期に構成されるPCellに加えて、一つ以上のSCellを、キャリアアグリゲーションを支援する端末のために構成すればよい。
【0052】
クロス−キャリアスケジューリング(又はクロス−CCスケジューリング)が適用される場合に、下りリンク割当のためのPDCCHは、DL CC#0で伝送され、該当のPDSCHはDL CC#2で伝送されることがある。クロス−CCスケジューリングのために、キャリア指示フィールド(carrier indicator field、CIF)の導入が考慮されてもよい。PDCCH内でCIFが存在するか否かは、上位層シグナリング(例、RRCシグナリング)により半−静的及び端末−特定(又は端末グループ−特定)方式で設定可能である。PDCCH伝送のベースラインを要約すると、下記の通りである。
【0053】
− CIFディスエイブルド(disabled):DL CC上のPDCCHは、同DL CC上のPDSCHリソースを割り当てたり、一つのリンクされたUL CC上のPUSCHリソースを割り当て
− CIFイネイブルド(enabled):DL CC上のPDCCHは、CIFを用いて複数の束ねられたDL/UL CC中の特定DL/UL CC上のPDSCH又はPUSCHリソースを割り当て可能
CIFが存在する場合に、基地局は端末側のBD複雑度を下げるべく、PDCCHモニタリングDL CCセットを割り当てるとよい。PDCCHモニタリングDL CCセットは、束ねられた全体DL CCの一部であって、一つ以上のDL CCを含む。端末は該当のDL CC上でのみPDCCHの検出/デコーディングを行う。すなわち、基地局が端末にPDSCH/PUSCHをスケジューリングする時、PDCCHは、PDCCHモニタリングDL CCセット上でのみ伝送される。PDCCHモニタリングDL CCセットは、端末−特定(UE−specific)、端末−グループ−特定、又はセル−特定(cell−specific)方式で設定可能である。用語「PDCCHモニタリングDL CC」は、モニタリングキャリア、モニタリングセルなどの等価の用語に代えてもよい。また、端末のために束ねられたCCは、サービングCC、サービングキャリア、サービングセルなどの等価の用語に代えてもよい。
【0054】
図9は、複数のキャリアが束ねられた場合のスケジューリングを例示する。3個のDL CCが束ねられたと仮定する。DL CC AがPDCCHモニタリングDL CCに設定されたとする。DL CC A〜Cは、サービングCC、サービングキャリア、サービングセルと呼ばれることもある。CIFがディセーブルされた場合に、それぞれのDL CCは、LTE PDCCH規則に従って、CIFなしに、自身のPDSCHをスケジューリングするPDCCHのみを伝送すればよい。一方、端末−特定(或いは、端末−グループ−特定又はセル−特定)上位層シグナリングによりCIFがイネーブルされた場合に、DL CC A(モニタリングDL CC)は、CIFを用いて、DL CC AのPDSCHをスケジューリングするPDCCHに加えて、他のCCのPDSCHをスケジューリングするPDCCHも伝送可能である。この場合、DL CC B/CではPDCCHが伝送されない。
【0055】
従来のTDDシステムではセルがいずれも同一のUL−DL構成を用いるため、特定時間にセルはいずれも下りリンク伝送又は上りリンク伝送を行う。これに対し、LTE−Aのように進展したシステムでは、セルごとにUL−DL構成を独立して設定することを考慮している。こうする場合、セル間の異種UL−DL構成により、セル間干渉が増加することがある。
【0056】
図10に、TDDシステムにおいて異種UL−DL構成によるセル間干渉を例示する。UE1はeNB1セルに含まれており、UE2はeNB2セルに含まれているとする。Dは下りリンクサブフレーム、Uは上りリンクサブフレーム、Sはスペシャルサブフレームを表す。
図10は、端末が他の端末に干渉を与える状況(以下、UE−to−UE干渉)を示している。
【0057】
図10を参照すると、2つの隣接セルのUL−DL構成が異なることから、5番目と10番目のサブフレームで両セルはそれぞれ異なる伝送を行うことがある。すなわち、eNB1セルではUL伝送が行われ(例、UE1=>eNB1)、eNB2セルではDL伝送が行われることがある(例、eNB1=>UE1)。この場合、両セルの共通境界部分における端末のうち、DL信号を受信する端末(例、UE2)は、UL伝送を行う端末(例、UE1)により強い干渉を経験することがある。UE2は、セル境界に位置しているから、eNB2から受け取るDL伝送の受信強度が弱いのに対し、UE1はeNB1との距離を勘案して強いUL伝送電力を維持するわけである。そのため、eNB2へのDL伝送に失敗する確率が高くなる。ここで、両セルの共通境界部分(あるいは、セル境界)とは、隣接セルの伝送により影響を受ける領域のことを意味する。セル境界領域はRSRP(Reference Signal Received Power)/RSRQ(Reference Signal Received Quality)などに基づいて判断されるとよい。また、セル境界端末は、隣接セルの伝送により影響を大きく受ける端末のことを意味する。
【0058】
異種UL−DL構成によるセル間干渉は、複数のキャリア間にも発生することがある。例えば、、ある基地局に複数のキャリアが構成され、キャリアごとにUL−DL構成が独立して設定される場合に、
図10と類似な干渉状況が発生することがある。
【0059】
上述の問題に対する解決策として、eICIC(Enhanced Inter−Cell Interference Cancellation)で議論されているABS(Almost Blank Subframe)をeNB2において構成すればよい。ABSは、一般に、全体DL信号の中で特定の一部信号のみが伝送されるサブフレームのことを意味する。ここで、特定の一部信号としては、例えばCRSを含む。ABSは、低−負荷(low loaded)サブフレーム、低−電力サブフレーム、低−干渉サブフレームと解釈すればよい。具体的に、eNB1は、eNB2によりABSとして構成されたサブフレームにおいてUE1に上りリンク伝送をスケジューリングし、その他のサブフレームではUE1にUL伝送をスケジューリングしないとよい。こうする場合、UE1からのUL干渉によるUE2のDL性能低下を減らすことができる。しかし、測定などの用途に用いられる一部信号(例、CRS)はABSでも伝送されるので、それら信号の性能を保障するためのメカニズムが必要である。CRSは、端末が無線リンク(radio link)に失敗したか否かを判断する基準となるので、UE1の強いUL干渉がUE2のeNB2 CRS受信性能に影響を及ぼす場合、UE2は無線リンク失敗(failure)を宣言し、セル再選択を行うこともあるからである。
【0060】
図11は、基地局がビル上に設置されるなどして基地局間LOS(line of sight)が確保され、干渉が発生する場合を示す。この場合、あるセルのDL伝送が他のセルのUL伝送に干渉として働くことがある。
図11は、基地局が他の基地局に干渉を及ぼす状況(以下、eNB−to−eNB干渉)を示している。
【0061】
図11を参照すると、eNB1はULに設定され、eNB2はDLに設定されたサブフレームにおいて、eNB1のUL伝送はeNB2のDL伝送から強い干渉を受けることがある。具体的に、
図11は、eNB1がセル内の端末からUL伝送を受けるが、同時にeNB2のDL伝送からLOSによる強い干渉を受ける場合を示している。eNB1端末のUL信号は色々な経路損失(path loss)により信号強度が弱くなるのに対し、eNB2のDL信号は、距離は相対的に遠いが、LOSによる信号成分の減殺が少ないことがあるからである。
図11のようなeNB−to−eNB干渉も、
図10のUE−to−UE干渉と同様、eNB2がABSを構成し、eNB1に及ぼす干渉を低減する方法が用いられるとよい。しかし、前述したように、ABSでも一部信号(例、CRS)は伝送されるので、当該信号による干渉がeNB1のUL性能に影響を及ぼすことがある。
【0062】
以下、本発明は、互いに異なるセル(例、基地局或いはキャリア)間にDLリソース領域(例、DLサブフレーム)とULリソース領域(例、ULサブフレーム)が同時に共存する場合(すなわち、同一の周波数/時間リソースを共有する場合)に生じる干渉を低減する方案について提案する。
【0063】
本発明は、あるセルではDLリソースとして用いられる領域が、他のセルではULリソースとして用いられる場合に生じる干渉を低減するのに利用可能である。また、本発明は、キャリアアグリゲーションシステムにおいて、あるキャリアのDL伝送が他のキャリアのUL伝送(或いは、あるキャリアのUL伝送が他のキャリアのDL伝送に)干渉として働く場合に適用可能である。また、本発明は、複数のセル或いは複数のキャリアが同一のUL/DL設定を使用する途中、特定セル或いはキャリアのULリソース(或いはDLリソース)がDL伝送(或いはUL伝送)の用途に変更される場合に発生する干渉問題にも適用可能である。具体的に、本発明は、LTE−Aシステムのフレーム構造タイプ2(TDDシステム)が用いられ、隣接セル間UL−DL構成が異なる場合に発生するセル間干渉を低減するのに適用可能である。
【0064】
以下の説明において、セルは、下りリンクリソース及び上りリンクリソースの組み合わせと定義され、上りリンクリソースは必須要素ではない。そのため、セルは、下りリンクリソース単独、又は下りリンクリソース、上りリンクリソースの両方で構成可能である。リソースをキャリア観点から定義す時、単一−キャリアシステムで基地局は一つのセルを含む。一方、マルチ−キャリアシステムで基地局は複数のセルを含み、一つのセルは一つのキャリアに対応する。単一−キャリアシステムにおいて、セルは基地局と等価の意味で使われ、互いに混用されてもよい。また、セルが動作を行うということは、該当の基地局が該当のセルと関連して動作を行うということを意味する。また、セル間シグナリングは、基地局間インターフェース(例、X2インターフェース)を介して行われることもあり、基地局内のインターフェースを介して行われることもある。
【0065】
また、発明の理解を助けるために、以下の説明は、2つのセル間の干渉制御を中心に記述するが、本発明は3つ以上のセル間干渉を制御する場合にも同一/類似に適用されてもよい。また、2つのセルが存在する場合、セル間シグナリング側面で、一つのセルはソースセル(或いは伝送セル、サービングセル)と呼ばれ、他のセルは受信セル(或いは、協調セル、隣接セル、周辺セル)と呼ばれることもある。
【0066】
具体的に、本発明では、UE−to−UE干渉(
図10参照)、eNB−to−eNB干渉(
図11参照)を低減するために、UL伝送時に特定時間−周波数リソース又はそれを含む一定領域のリソースでUL信号伝送(活性)を制限することを提案する(例、ゼロ−電力伝送又は低−電力伝送)。便宜上、本提案による特定時間−周波数ULリソース又はそれを含む一定領域のULリソースは、非伝送(No Tx)ULリソース、ゼロ−電力ULリソース、伝送制限ULリソース、低−電力ULリソース、低−活性ULリソースなどと呼ばれることもある。便宜上、このようなULリソースをゼロ−電力ULリソースと総称する。一具現例として、本提案によるUL伝送(活性)制限は、UL伝送のための過程でパンクチャリング又はレートマッチングにより具現可能である。例えば、第1セル(DL伝送セル)で伝送する一部DL信号(例、CRS)に該当する周波数−時間リソースや、これを含む一定領域のリソースを、第2セルのUEが伝送するUL信号(例、PUSCH(又はPUCCH)信号)でパンクチャリング或いはレートマッチングすればよい。
【0067】
本発明による動作は、UL伝送が行われるサブフレームが隣接セルでABSと設定された場合にのみ適用されるとよい。ここで、ABSは、低−負荷サブフレーム、低−電力サブフレーム、低−干渉サブフレームを通称する。
【0068】
本発明に係る提案は、
図10のUE−to−UE場合にeNB2セル測定などのために、すなわち、eNB2セルのDL伝送に対する保護のために用いられてよい。また、本発明に係る提案は、
図11のeNB−to−eNB場合にeNB2セルの特定信号(例、CRS)による干渉影響を減らすために、すなわち、eNB1セルのUL伝送を保護するために用いられてもよい。
【0069】
図12は、本発明の一実施例に係るセル間干渉を低減するために送信端(例、端末)でパンクチャリングとレートマッチングを行う例を示している。本例は、RE#3、#6がゼロ−電力ULリソースを含むと仮定する。
【0070】
図12を参照すると、データストリームは、リソースグリッド(
図4参照)を構成するREにマッピングされた後、OFDMシンボルに変換される。ここで、データストリームは、変調シンボルを意味可能である。この場合、端末は、隣接セルで伝送する一部DL信号(例、CRS)に該当する周波数−時間リソースやそれを含む一定領域のリソースを、第2セルのUEが伝送するUL信号(例、PUSCH(又はPUCCH)信号)からパンクチャリング或いはレートマッチングすればよい。具体的に、端末は、割り当てられた全てのREに変調シンボルをマッピングした後、特定REを開けてOFDMシンボルを生成したり(パンクチャリング)、割り当てられたREのうち、特定REを除いた残りのREに変調シンボルをマッピングすればよい(レートマッチング)。RE上にマッピングされた変調シンボルは、以降、OFDM又はSC−FDMAシンボルに変換されてUL伝送されるとよい。
図12では、パンクチャリング適用時に、変調シンボル#1、#2、#4、#5、#7が伝送され、レートマッチング適用時に、変調シンボル#1、#2、#3、#4、#5が伝送される。
【0071】
本発明によれば、
図10で、強い干渉によりUE2がセル再選択を行うことを防止でき、
図11では、eNB1は、eNB2の特定信号による干渉が上りリンク伝送に流入することをデコーディング時に排除することができる。
【0072】
(セル間(例、X2)シグナリング)
本発明を具現するために、eNB1とeNB2はセル間シグナリング(例、Xシグナリング)を用いて、下記に例示する情報の全体或いは一部を交換すればよい。eNB1とeNB2は各セルのセルIDをあらかじめ知っているとする。
【0073】
1.ABSの有無
A.eNB1は、ABS構成情報をeNB2に知らせるとよい。ABS構成情報は、ABS割当を指示するサブフレームセットに関する情報を含むことができる。サブフレームセットに関する情報は、ビットマップを用いて指示すればよく、例えば、1にセッティングされたビットに該当するサブフレームがABSとして用いられるとよい。
【0074】
2.伝送される信号の種類
A.eNB1は、RS、BCH(Broadcast Channel)、SCH(Synchronization Channel)など、該当のサブフレームで伝送される信号の種類をeNB2に知らせることができる。この場合、eNB2(又はeNB2と接続した端末)は、当該信号が伝送されるリソースにおいてパンクチャリング或いはレートマッチングを行えばよい。
【0075】
B.eNB1から伝送される信号の種類についてeNB2があらかじめ知っている場合、本情報は省略されてよい。
【0076】
C.UE−to−UE干渉の場合(
図10)、本情報は、eNB2がeNB2セル内で保護されるべき信号をX2インターフェースを介してeNB1に指示する情報と解釈すればよい。一方、eNB−to−eNB干渉の場合(
図11)、本情報は、eNB2が自身の信号のうち、eNB1セルに干渉として働くことがある信号をeNB1に知らせ、eNB1セルで干渉緩和を誘導する情報と解釈すればよい。
【0077】
3.伝送される信号が属しているリソース領域
A.伝送される信号が一部のリソース領域(例、アンテナポート、データ/制御領域、OFDMシンボルなど)にのみ存在する場合、当該リソースを知らせるとよい。
【0078】
B.例えば、eNB1はeNB2にABSにおいてCRSのみが伝送されると知らせてもよい。他の例として、eNB1はeNB2にABSにおいてport0のCRSのみが伝送されると知らせてもよい。さらに他の例として、特定OFDMシンボルセットでのみCRSが伝送される場合、eNB1はeNB2に該当のOFDMシンボルを知らせてもよい。
【0079】
(UE専用シグナリング(dedicated signaling))
本例では、隣接セル間DL伝送とUL伝送とが衝突するサブフレームにおいて、UL伝送を受信するeNBがセル内のUEに、UL伝送活性を制限する情報をシグナリングすることを提案する。一例として、隣接セル間DL伝送とUL伝送とが衝突するサブフレームにおいてUL伝送を受信するeNBはセル内のUEにパンクチャリング或いはレートマッチングパターンをシグナリングしてもよい。この時、当該シグナリングは協調(coordination)を必要とする隣接セルと近づいているUE(すなわち、セル境界UE)に制限されるとよい。セル境界UEは、RSRP(Reference Signal Received Power)などのチャネル測定結果に基づいて決定可能である。本例で、シグナリング情報は、前述した隣接セルとのX2シグナリングによって指示された情報に基づいて構成されるとよく、次の情報を含めばよい。
【0080】
1.パンクチャリング或いはレートマッチングの有無
A.シグナリングされるリソースに対してパンクチャリングを行うか、レートマッチングを行うかをUEに指示可能である。
【0081】
2.パンクチャリング或いはレートマッチングが行われるリソース
A.X2シグナリングにより受け取った協調セルの情報に基づいて特定RE或いは特定領域をパンクチャリング或いはレートマッチングすることを指示してよい。
【0082】
B.例えば、特定OFDMシンボルをレートマッチングすることを指示可能である。これにより、単一キャリア性質(single carrier property)を維持可能となる。UEは、シグナリングされたOFDMシンボルを除く残りの領域に変調シンボルをマッピングし、上りリンク伝送を行えばいい。
【0083】
C.他の例として、特定アンテナポートのCRS位置をパンクチャリング或いはレートマッチングすることをシグナリングしてもよい。
【0084】
(eNB−to−eNB干渉解消のための受信機パンクチャリング)
上に提案した送信機でのパンクチャリングは、UEにパンクチャリングを行うべきリソースに関するUE専用シグナリングが必要であるという不具合がある。本例では、eNB−to−eNB干渉を低減するための他の方法として、eNB受信機でのパンクチャリングを提案する。eNB受信機でのパンクチャリングは、UEが既存の方式のまま上りリンク伝送を行い、eNBは(上で提案された)X2シグナリングにより指示された隣接セルの情報に基づいて、受信した上りリンクデータから特定RE或いは特定リソース領域の成分を除外して(例、該当のポジションに0を挿入して)、デコーディングを行えばよい。受信機でパンクチャリングを行うと、UE具現に追加的な影響無しでUEを具現でき、eNB間協調(例、X2シグナリング)により隣接セルからの干渉を低減することができる。
【0085】
図13は、本発明の実施例に係る信号伝送例を示す。
図13は、DL伝送を行うセル(
図10及び
図11でeNB2)でABSを構成し、各ABSはCRSのみを含んでおり、Txアンテナの数は2だと仮定するとき、UEの上りリンクリソースマッピング方法を示している。
図13(a)及び
図13(b)は、eNB1が伝送するCRSに対してそれぞれパンクチャリングとレートマッチングを行う場合の上りリンクデータマッピングに関する実施例である。同図で、陰影はデータが実際に伝送されないREを表す。
図13(c)は、eNB2のCRSが伝送されるOFDMシンボルに属した全てのREをレートマッチングする場合を示す。
【0086】
上述した内容は、単一セル動作及びマルチ−セル動作などにおいて干渉管理のために適用可能であり、UL/DL伝送が混在したり設定が変わる特殊の場合にも適用可能であるということは明らかである。
【0087】
図14は、本発明の一実施例に適用可能な基地局及び端末を例示する。無線通信システムにリレーが含まれる場合に、バックホールリンクにおいて通信は基地局とリレー間に行われ、アクセスリンクにおいて通信はリレーと端末間に行われる。したがって、図面に例示された基地局又は端末は状況に応じてリレーに取り替えてもよい。
【0088】
図14を参照すると、無線通信システムは、基地局(BS)110及び端末(UE)120を含んでいる。基地局110は、プロセッサ112、メモリー114及び無線周波数(Radio Frequency:RF)ユニット116を備えている。プロセッサ112は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成されるとよい。メモリー114は、プロセッサ112に接続し、プロセッサ112の動作に関連した種々の情報を記憶する。RFユニット116は、プロセッサ112に接続し、無線信号を送信及び/又は受信する。端末120は、プロセッサ122、メモリー124及びRFユニット126を備えている。プロセッサ122は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成されるとよい。メモリー124は、プロセッサ122に接続し、プロセッサ122の動作に関連した種々の情報を記憶する。RFユニット126は、プロセッサ122に接続し、無線信号を送信及び/又は受信する。基地局110及び/又は端末120は、単一アンテナ又は多重アンテナを有する。
【0089】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴が所定の形態に結合されたものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮されるべきである。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合されない形態で実施されてもよく、一部の構成要素及び/又は特徴が結合されて本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部構成や特徴は、別の実施例に含まれてもよく、別の実施例の対応する構成又は特徴に取って代わってもよい。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めたりできることは明らかである。
【0090】
本文書において、本発明の実施例は主としてリレーと基地局間の信号送受信関係を中心に説明されている。このような送受信関係は、端末と基地局間、又は端末とリレー間の信号送受信にも同一に/類似に拡張される。本文書で基地局により行われるとした特定動作は、場合によっては、その上位ノード(upper node)により行われることもある。すなわち、基地局を含む複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる種々の動作は、基地局又は基地局以外の別のネットワークノードにより実行可能であるということは明らかである。基地局は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント(access point)などの用語に代えてもよい。また、端末は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)などの用語に代えてもよい。
【0091】
本発明に係る実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などにより具現可能である。ハードウェアによる具現の場合に、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどにより具現されるとよい。
【0092】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合に、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を行うモジュール、手順、関数などの形態で具現されてもよい。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶されて、プロセッサにより駆動されるとよい。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、既に公知の様々な手段によりプロセッサとデータを交換すればよい。
【0093】
本発明は、本発明の特徴から逸脱しない範囲で別の特定の形態に具体化されてもよいことが当業者にとっては自明である。したがって、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈により決定すべきであり、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。