特許第5731072号(P5731072)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5731072
(24)【登録日】2015年4月17日
(45)【発行日】2015年6月10日
(54)【発明の名称】はさみ
(51)【国際特許分類】
   B26B 13/06 20060101AFI20150521BHJP
   A45D 26/00 20060101ALI20150521BHJP
【FI】
   B26B13/06
   A45D26/00 D
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-530613(P2014-530613)
(86)(22)【出願日】2013年3月11日
(65)【公表番号】特表2014-531236(P2014-531236A)
(43)【公表日】2014年11月27日
(86)【国際出願番号】KR2013001926
(87)【国際公開番号】WO2013151245
(87)【国際公開日】20131010
【審査請求日】2014年3月12日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0034696
(32)【優先日】2012年4月4日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0025495
(32)【優先日】2013年3月11日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514061393
【氏名又は名称】キム、ジョンピョ
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジョンピョ
【審査官】 亀田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2000−0000508(KR,A)
【文献】 登録実用新案第3046909(JP,U)
【文献】 特開平08−155155(JP,A)
【文献】 実開昭60−165199(JP,U)
【文献】 実開昭62−073803(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26B 13/00 − 17/00
A45D 26/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を切削するために一方向に曲げられた第1の切刃を有する第1の切削部と、
前記第1の切削部の一面を取り囲んで閉鎖された多角形に形成された第2の切刃を有する第2の切削部と、
前記第1の切削部の一側において前記第1の切削部を支持する第1のフレーム部と、
前記第2の切削部の一側において前記第2の切削部を支持する第2のフレーム部と、
前記第1の切削部が回動により前記第2の切削部と接触するように、前記第1のフレーム部及び第2のフレーム部をヒンジ結合させる結合部と、を備え、
前記第1の切削部が前記結合部を軸として回動する、前記第1の切刃の外周面は、前記第2の切刃の内周面に接触し、
前記第1の切刃が一地点において段差を付けて折り曲げられ、前記第2の切刃は、前記第1の切刃の外周面を取り囲んで閉鎖された多角形に形成され、前記第1の切刃の折り曲げられた地点における内角は、前記多角形を形成する隣接した2直線の内角と同一であり、または前記内角よりも大きく形成されたことを特徴とする
さみ。
【請求項2】
前記第1の切削部及び第2の切削部の少なくともいずれか一つは、前記第1の切削部の外周面が、前記第2切削部の内周面に接触した状態において前記第1の切削部または第2の切削部の一部を離隔させる接触防止段を有することを特徴とする請求項1に記載のはさみ。
【請求項3】
前記接触防止段は、前記第1の切削部の外周面方向から内周面方向に折曲形成され、前記第1の切刃及び第1の支持台との間に位置することを特徴とする請求項2に記載のはさみ。
【請求項4】
前記接触防止段は、前記第2の切削部の内周面方向から外周面方向に陥没形成された離隔溝を有し、前記第2の切刃及び第2の支持台との間に位置することを特徴とする請求項2に記載のはさみ。
【請求項5】
前記第1の切削部は、前記第1の切刃の一端から延長形成され、前記第1の切刃を支持する第1の支持台をさらに有し、前記第2の切削部は、前記第2の切刃の一端から延長形成され、前記第2の切刃を支持する少なくとも一つの第2の支持台をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のはさみ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、はさみに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、人々は、鼻毛の手入れのための道具として、鼻毛カッター、鼻毛はさみ等を使っている。このような道具の切刃部は、鼻の内部と直接当接するため、切削が可能であり、かつ人体に害を与えないようにしなければならない。
【0003】
また、鼻毛は、鼻の内部形状に沿って存在するので、均一な鼻毛の手入れをするためには、円形の切刃が必要である。
【0004】
しかし、従来、鼻の中に入る程度の比較的にサイズの小さなはさみ等を用いており、その結果、使用者が、はさみの切刃に傷を負ってしまうという使用上の問題点があった。
【0005】
最近、このような問題を解決するために、鼻毛の手入れをするための道具として、自動鼻毛カッター、またははさみ切刃の先端部を円形にしたはさみ等が開発されており、このような技術は、大韓民国公開特許公報第10−2007−0016994号、大韓民国登録実用新案公報第20−0255136号等に提示されている。
【0006】
しかしながら、鼻毛カッターの場合、鼻毛がカッターに流入し、またはバッテリ及びモータに異常が生じ、故障が多いという問題があった。また、不規則な鼻毛がカッターの切刃の形状通りに切削されるので、所望の部分の鼻毛を均衡に切削することが困難であった。
【0007】
一方、はさみ切刃の先端部を円形にしたはさみは、単に先端部のみを円形に作製したものであるので、鼻の内部に傷を負わせるという問題があった。
【0008】
これにより、均一かつ便利に鼻毛の手入れをするのに限界があった。しかも、細心の注意を払って切削しようとすれば、少量の鼻毛の手入れをし、また、鏡で自身の鼻孔を観察しなければならないので、時間を多く消耗した。
【0009】
また、鼻毛を効率的に切削するために、はさみを垂直に回して操作しなければならないという不便さがあった。
【0010】
鼻毛は、日常生活において清潔を維持するために必須に管理しなければならないので、上述した問題点を解決することができる鼻毛管理装置が必要である。したがって、便利かつ安全であり、手入れの度に、効果的に鼻毛を切削することができる鼻毛管理装置についての技術が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、安全かつ効果的な切削が可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した目的を達成するために、本発明の一態様によるはさみは、対象物を切削するために一方向に曲げられた第1の切刃を有する第1の切削部と、前記第1の切削部の一面を取り囲んで閉鎖された環形または多角形に形成された第2の切刃を有する第2の切削部と、前記第1の切削部の位置側において前記第1の切削部を支持する第1のフレーム部と、前記第2の切削部の一側において前記第2の切削部を支持する第2のフレーム部と、前記第1の切削部が回動により前記第2の切削部と接触するように、前記第1のフレーム部及び第2のフレーム部をヒンジ結合させる結合部と、を備え、前記第1の切削部が前記結合部を軸として回動する場合、前記第1の切刃の外周面は、前記第2の切刃の内周面に接触するように設けられてもよい。
【0013】
また、第1の切削部及び第2の切削部の少なくともいずれか一つは、前記第1の切削部の外周面が、前記第2切削部の内周面に接触する場合、前記第1の切削部または第2の切削部の一部を離隔させる接触防止段を有してもよい。
【0014】
また、接触防止段は、前記第1の切削部の外周面方向から内周面方向に折曲形成され、前記第1の切刃及び第1の支持台との間に位置するように設けられてもよい。
【0015】
また、接触防止段は、前記第2の切削部の内周面方向から外周面方向に陥没形成された離隔溝を有し、前記第2の切刃及び第2の支持台との間に位置するように設けられてもよい。
【0016】
また、第1の切削部は、前記第1の切刃の一端から延長形成され、前記第1の切刃を支持する第1の支持台をさらに有し、前記第2の切削部は、前記第2の切刃の一端から延長形成され、前記第2の切刃を支持する少なくとも一つの第2の支持台をさらに有してもよい。
【0017】
また、第1の切刃が丸めに折り曲げられた鉤状に形成される場合、前記第2の切刃は、前記第1の切刃の外周面を取り囲んで閉鎖された環形に形成され、前記第2の切刃の中心点を基準として、前記中心点から前記第1の切刃までの直線距離は、前記第1の切刃から前記第1の支持台の方向に行くほど次第に減少するように設けられてもよい。
【0018】
また、第1の切刃が一地点において段差を付けて折り曲げられる場合、前記第2の切刃は、前記第1の切刃の外周面を取り囲んで閉鎖された多角形に形成され、前記第1の切刃の折り曲げられた地点における内角は、前記多角形を形成する隣接した2直線の内角と同一であり、または前記内角よりも大いに形成されてもよい。
【0019】
また、第1の切刃と接触する第2の切刃の一面には、ジグザグ模様に凹凸が形成されてもよい。
【0020】
上述した目的を達成するために、本発明の他の態様によるはさみは、対象物を切削するために閉鎖された環形に形成された第1の切刃を有する第1の切削部と、前記第1の切削部の一面を取り囲んで鉤状に折曲形成された第2の切刃を有する第2の切削部と、前記第1の切削部の一側において前記第1の切削部を支持する第1のフレーム部と、前記第2の切削部の一側において前記第2の切削部を支持する第2のフレーム部と、前記第1の切削部が回動により前記第2の切削部と接触するように、前記第1のフレーム部及び第2のフレーム部をヒンジ結合する結合部と、を備え、前記第1の切削部が前記結合部を軸として回動する場合、前記第1の切削部の外周面は、前記第2の切削部の内周面に接触するように設けられてもよい。
【0021】
また、第1の切削部は、前記第1の切削部の外周面が、前記第2の切削部の内周面に接触する場合、前記第1の切削部の一部を離隔させる接触防止段を有し、前記接触防止段は、前記第1の切削部の外周面方向から内周面方向に折曲形成され、前記第1の切刃及び第1の支持台の間に位置するように設けられてもよい。
【0022】
また、第1の切削部は、前記第1の切刃の一端から延長形成され、前記第1の切刃を支持する少なくとも一つの第1の支持台をさらに有し、前記第2の切削部は、前記第2の切刃の一端から延長形成され、前記第2の切刃を支持する第2の支持台をさらに有してもよい。
【0023】
また、第1の切刃の中心点を基準として、前記中心点から前記第2の切刃までの直線距離は、前記第2の支持台から前記第2の切刃の方向に行くほど次第に減少するように設けられてもよい。
【0024】
上述した目的を達成するために、本発明のまた他の態様によるはさみは、対象物を切削するために閉鎖された環形に形成された第1の切刃を有する第1の切削部と、前記第1の切削部の一面を取り囲んで前記第1の切刃と同一の曲率に形成された第2の切刃を有する第2の切削部と、前記第1の切削部の一側において前記第1の切削部を支持する第1のフレーム部と、前記第2の切削部の一側において前記第2の切削部を支持する第2のフレーム部と、前記第1の切削部が回動により前記第2の切削部と接触するように、前記第1のフレーム部及び第2のフレーム部をヒンジ結合させる結合部と、を備え、前記第1の切削部が前記結合部を軸として回動する場合、前記第1の切削部の外周面は、前記第2の切削部の内周面に接触するように設けられてもよい。
【0025】
また、第2の切削部は、前記第1の切削部の外周面が、前記第2の切削部の内周面に接触する場合、前記第2の切削部の一部を離隔させる接触防止段を有し、前記接触防止段は、前記第2の切削部の内周面方向から外周面方向に折曲形成され、前記第2の切刃及び第2の支持台の間に位置するように設けられてもよい。
【0026】
また、第1の切削部は、前記第1の切削部の外周面が、前記第2の切削部の内周面に接触する場合、前記第1の切削部の一部を離隔させる接触防止段を有し、前記接触防止段は、前記第1の切削部の外周面方向から内周面方向に折曲形成され、前記第1の切刃及び第1の支持台の間に位置するように設けられてもよい。
【0027】
また、第1の切削部は、前記第1の切刃の一端から延長形成され、前記第1の切刃を支持する少なくとも一つの第1の支持台をさらに有し、前記第2の切削部は、前記第2の切刃の一端から延長形成され、前記第2の切刃を支持する少なくとも一つの第2の支持台をさらに有してもよい。
【0028】
一方、第1のフレーム及び第2のフレームの一端には、円形の把持手段がそれぞれ形成され、前記第1の切削部及び第2の切削部は、前記把持手段の平面を基準として前記把持手段と垂直となる方向に形成されてもよい。
【発明の効果】
【0029】
上述した本発明によると、以下のような効果がある。
【0030】
第一、本発明は、既存のはさみの切刃とは異なる環形の切刃を与えることにより、使用者が傷を追う可能性を減少させるという効果がある。
【0031】
第二、本発明は、取っ手の運動方向と垂直な切刃の運動方向を与えることにより、既存のはさみを垂直に回して操作しなければならなかった使用者に、切削の便宜性を提供するという効果がある。
【0032】
第三、本発明は、既存のはさみの切刃とは異なる環形の切刃を与えることにより、使用者が均一に対象物を切削することができるという効果がある。
【0033】
第四、本発明は、既存のはさみの切刃とは異なる環形の切刃を与えることにより、使用者が鼻毛を切削するとき、鏡で自身の鼻孔を観察しなくてもよいので、時間効率を増加させるという効果がある。
【0034】
第五、本発明は、取っ手の運動方向と垂直な切刃の運動方向を与えることにより、既存のはさみ刃の方向と垂直方向に対象物を切る必要があるとき、このような機能が必要な内科用の手術はさみまたはその他の生活用はさみにも適用可能であるという効果がある。
【0035】
第六、本発明は、第1の切削部及び第2の切削部が接触する場合、接触防止段により、第1の切削部または第2の切削部の一部が離隔する。すなわち、本発明は、鼻毛またはその他の切削対象物が、各切削部に無理やり挟まれてしまい、切削効率を阻害することを防止するという効果がある。
【0036】
第七、切削面が形成された第1の切刃または第2の切刃に凹凸状が形成されているので、鼻毛のような微細な切削対象物の切削時、各凹凸に位置させて切削することができるので、切削が容易かつ迅速であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の第1の実施例によるはさみを示す斜視図である。
図2】本発明の第1の実施例による第1の切削部及び第2の切削部を示す正面図である。
図3】本発明の第1の実施例によるはさみを示す斜視図である。
図4】本発明の第1の実施例による第1の切削部及び第2の切削部を示す正面図である。
図5】本発明の第1の参考例によるはさみを示す分解斜視図である。
図6】本発明の第1の参考例によるはさみを示す側面図である。
図7】本発明の第2の参考例による第1の切削部及び第2の切削部を示す正面図である。
図8】本発明の第3の参考例による第1の切削部及び第2の切削部を示す正面図である。
図9】本発明の第3の参考例による第1の切削部及び第2の切削部を示す正面図である。
図10】本発明の第3の参考例によるはさみを示す分解斜視図である。
図11】本発明の第4の参考例による第1の切削部及び第2の切削部を示す正面図である。
図12】本発明の第5の参考例による第1の切削部及び第2の切削部を示す正面図である。
図13】本発明の第4の参考例によるはさみを示す分解斜視図である。
図14】本発明の実施例による第1の切削部及び第2の切削部を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、添付した図面に基づき、本発明の好適な実施例について詳述するが、既に周知された技術的部分については、説明を簡潔にするために省略または圧縮する。
【0039】
本発明によるはさみ10は、第1の切削部100、第2の切削部200、第1のフレーム部300、第2のフレーム部400、結合部500、及び接触防止段130、131、132、230、231を備えて構成され、これについて、図1乃至図13を参照して説明する。
【0040】
第1の切削部100は、対象物を切削するためのものであり、第1の切刃110、111、112、113、114及び第1の支持台120、121、122、123、134を有する。第1の切刃110、111、112、113、114には、対象物を切削するために一方向に傾斜して切削面が形成される。
【0041】
第1の支持台120、121、122、123、134は、第1の切刃110、111、112、113、114を支持するように、第1の切刃110、111、112、113、114の一端から延長形成され、第1の切刃110、111、112、113、114と一体で構成され、第1の支持台120、121、122、123、134の個数は、第1の切刃110、111、112、113、114の外形に応じて少なくとも一つ以上有してもよい。
【0042】
第2の切削部200は、第1の切削部100の一面と接触し、対象物を切削し、第2の切刃及び第2の支持台を有する。第2の切刃は、第1の切刃110、111、112、113、114の一面と接触して対象物を切削し、第2の切刃の一面には、一方向に傾斜して切削面が形成される。
【0043】
第1のフレーム部300は、第1の切削部100の第1の支持台120、121、122、123、134と結合して第1の切削部100を支持し、第1のフレーム部300は、実施形態に応じて、第1の切削部100の一側から延長されて一体で形成され、または第1の切削部100とは別途に形成され、第1の切削部100と切削されてもよい。
【0044】
若し、第1のフレーム部300が第1の切削部100と別途に形成され、第1の切削部100と結合される場合は、第1のフレーム部300は、第1の支持台120、121、122、123、134の位置を固定させる固定板310、311、312を有し、第1の支持台120、121、122、123、134が固定板310、311、312に挿入結合されるように、固定板310、311、312の一面には固定用溝が形成される。
【0045】
第2のフレーム部400は、第2の切削部200の第2の支持台と結合して第2の切削部200を支持し、第2のフレーム部400は、第2の切削部200の一側から延長され、第2の切削部200と一体で形成され、または第2の切削部200とは別途に形成され、第2の切削部200と結合されてもよい。
【0046】
第2のフレーム部400が、第2の切削部200と別途に形成され、第2の切削部200と結合される場合、第2のフレーム部400は、第2支持台の位置を固定させる少なくとも一つの固定板410、411、412を有し、第2の支持台が固定板410、411、412に挿入結合されるように、固定板410、411、412の一面には固定用溝が形成される。
【0047】
一方、第1の切刃110、111、112、113、114及び第2の切刃の形態に応じて、各切刃を支持する支持台は、複数で構成されてもよく、このような支持台を固定するための固定板や固定用溝の個数も変更可能である。
【0048】
第1のフレーム部300及び第2のフレーム部400が第1の切削部100及び第2の切削部200と別途に形成される場合は、長時間使用により磨耗した第1の切刃110、111、112、113、114または第2の切刃の交替が便利であるという効果があり、第1の切削部100、第2の切削部200、第1のフレーム部300及び第2のフレーム部400が、一つの結合部500によりヒンジ結合されることにより、はさみ10の製造工程時、結合が容易であり、製造単価を節減することができる。
【0049】
一方、第1のフレーム部300及び第2のフレーム部400の一端には、使用者の指が位置可能な円形の把持手段がそれぞれ形成され、第1の切削部100及び第2の切削部200は、把持手段の平面を基準として把持手段と垂直となる方向に形成される。
【0050】
結合部500は、第1の切削部100が回動により第2の切削部200と接触され、切削対象物を切削可能に、第1のフレーム部300及び第2のフレーム部400をヒンジ結合させる。すなわち、第1の切削部100及び第2の切削部200は、結合部500を回転軸として左右方向に移動することが可能である。
【0051】
接触防止段130、131、132、230、231は、第1の切削部100及び第2の切削部200の少なくともいずれか一つに設けられ、第1の切削部100が第2の切削部200と接触する場合、第1の切削部100または第2の切削部200の一部を離隔させる。また、接触防止段130、131、132、230、231は、第1の切削部100及び第2の切削部200の形態に応じて、多数の実施形態に変更され得る。
【0052】
<第1の参考例>
本発明の第1の参考例による第1の切刃110は、一定の曲率を有し、丸めに折り曲げられた鉤状に形成され、第2の切刃210は、第1の切刃110の外周面を取り囲んで閉鎖された環形に形成される。図2に示すように、第1の切刃110が第2の切刃210と接触する場合は、第1の切刃110が第2の切刃210の環形の下に密着することにより、第1の切刃110の外周面が第2の切刃210の内周面に接触するようになる。
【0053】
本発明の第1の参考例による接触防止段130は、第1の切刃110及び第1の支持台120の間に位置する。第1の切刃110の外周面が第2の切刃210の内周面に接触する場合、第1の切削部100の一部が第2の切削部200と離隔するように、接触防止段130は、第1の切削部100の外周面から内周面方向に折り曲げられて形成される。
【0054】
すなわち、第1の参考例は、切削面が形成された第1の切刃110及び第2の切刃210の間でのみ接触が行われ、第1の切削部100に形成された接触防止段130により、第1の切削部100及び第2の切削部200の間に空き空間が発生するので、第1の切刃110以外の部分に鼻毛が挟まれ、切削効率を阻害することを防止する。
【0055】
第1の切刃110と接触する第2の切刃210の一面には、ジグザグ模様で凹凸240が形成されてもよい。図2では、歯状の凹凸240が第2の切刃210に形成されているが、屈曲のあるジグザグ形態であれば、いずれの形態の変形も可能であり、参考形態に応じては、第2の切刃210の凹凸240に接触する第1の切刃110に凹凸240を形成してもよい。
【0056】
一方、図4に示すように、第1の切刃110は、第2の切刃210の中心点600を基準として、中心点600から第1の切刃110までの直線距離が第1の切刃110から第1の支持台120の方向に行くほど次第に減少するように形成される。ここで、第2の切刃210の中心点600とは、第2の切刃210を構成する環形の円周を形成するための地点のことをいう。
【0057】
したがって、使用者により、第1の切刃110の外周面が第2の切刃210の内周面に密着する場合、第1の切刃110が第2の切刃210と密着する過程において所定の圧力が発生し、このとき、発生した圧力により切削効率が向上する。
【0058】
図5に示すように、第1のフレーム部300の固定板310は、第2のフレーム部400の二つの固定板410間に位置し、結合部500を軸として回動し、切削動作が行われる。
【0059】
一方、第1の切刃110及び第2の切刃210は、一方向に傾斜した切削面を形成することにより、鼻毛が第2の切刃210の凹凸240に位置する場合、第1の切刃110が、第2の切刃210と接触した状態で、第2の切刃210の傾斜した切削面に沿って滑るように移動しながら、鼻毛の切削動作が行われるので、切削効率が向上するという効果がある。
【0060】
<第2の参考例>
本発明の第2の参考例による第1の切刃111は、鉤状に形成され、第2の切刃211は、閉鎖された環形に形成される。第1の切刃111が第2の切刃211と接触する場合、第1の切刃111の外周面が第2の切刃211の内周面に接触することは、第1の参考例と同一である。
【0061】
図7に示すように、第2の切刃211の接触防止段230は、第2の切刃211及び第2の支持台221の間に位置し、第2の切削部200の内周面から外周面方向に陥没形成された離隔溝を有する。すなわち、接触防止段230は、第1の切刃111の外周面が第2の切刃211の内周面に接触する場合、第2の切削部200の一部が第1の切削部100と離隔するようにする。
【0062】
第2の参考例の第1の切刃111または第2の切刃211にも、第1の参考例のような凹凸240を形成することが可能であり、第1の切刃111は、第2の切刃211の中心点600を基準として、中心点600から第1の切刃111までの直線距離が、第1の切刃111から第1の支持台121の方向に行くほど次第に減少するように形成される。
【0063】
<第3の参考例>
本発明の第3の参考例による第1の切刃112は、閉鎖された環形に形成され、第2の切刃212は、鉤状に形成される。図8に示すように、第1の切刃112が第2の切刃212と接触する場合、第1の切刃112が第2の切刃212の鉤の下に密着することにより、第1の切刃112の外周面が第2の切刃212の内周面に接触するようになる。
【0064】
図9に示すように、第2の切刃212は、第1の切刃112の中心点600を基準として、中心点600から第2の切刃212までの直線距離が、第2の支持台222から第2の切刃212の方向に行くほど次第に減少するように形成される。
【0065】
本発明の第3の参考例による接触防止段131は、第1の切刃112及び第1の支持台122の間に位置する。第1の切刃112の外周面が第2の切刃212の内周面に接触する場合、第1の切削部100の一部が第2の切削部200と離隔するように、接触防止段131は、第1の切削部100の外周面から内周面方向に折曲形成される。
【0066】
もちろん、実施形態に応じては、接触防止段131が第2の切刃212及び第2の支持台222の間に位置し、第2の切刃212の内周面から外周面方向に陥没形成された離隔溝で構成されることも可能である。
【0067】
<第4の参考例>
本発明の第4の参考例による第1の切刃113及び第2の切刃213は、閉鎖された環形に形成されることにより、各切刃を支持する第1の支持台123及び第2の支持台223が複数で構成され、第2の切刃213の直径は、第1の切刃113の直径よりも大きく形成される。
【0068】
図11に示すように、接触防止段231は、第2の切刃213及び第2の支持台223の間に位置する。また、接触防止段231は、第1の切刃113の外周面が、第2の切刃213の内周面に接触する場合、第1の切削部100の一部が第2の切削部200と離隔するように、第2の切削部200の内周面から外周面方向に折曲形成される。
【0069】
また、第4の参考例では、第1の切刃113及び第2の切刃213が閉鎖された環形に形成されることにより、接触防止段231が第2の切刃213及びこれを支持する複数の第2の支持台223の間においてそれぞれ形成されることが好ましい。
【0070】
<第5の参考例>
本発明の第5の参考例による第1の切刃114及び第2の切刃214は、閉鎖された環形に形成されることにより、各切刃を支持する第1の支持台124及び第2の支持台224が複数で構成され、第2の切刃214の直径は、第1の切刃114の直径よりも大きく形成される。
【0071】
図12に示すように、接触防止段132は、第1の切刃114及び第1の支持台124の間に位置し、第1の切刃114の外周面が第2の切刃214の内周面に接触する場合、第1の切削部100の一部が第2の切削部200と離隔するように、第1の切削部100の外周面から内周面方向に折曲形成される。
【0072】
また、第5の参考例では、第1の切刃114及び第2の切刃214が閉鎖された環形に形成されることにより、接触防止段132が、第1の切刃114及びこれを支持する複数の第1の支持台124の間においてそれぞれ形成されることが好ましい。
【0073】
<実施例>
本発明の実施例による第1の切刃115は、一地点において段差を付けて折り曲げられた「フ」字状に形成され、第2の切刃215は、第1の切刃115の外周面を取り囲んで閉鎖された多角形の形態に形成される。
【0074】
第1の切刃115が第2の切刃215と接触する場合、第1の切刃115の外周面が第2の切刃215の内周面に接触することは、第1の参考例と同一である。
【0075】
一方、図14に示すように、第1の切刃115の折り曲げられた地点における内角A2は、第2の切刃215の多角形を形成する隣接した2直線の内角A1と同一であっても、2直線の内角A1よりも大きく形成されてもよい。
【0076】
使用者により、第1の切刃115の外周面が第2の切刃215の内周面に密着するとき、第1の切刃の内角A2が第2の切刃の内角A1よりも大きく形成される場合は、第1の切刃115が第2の切刃215と密着する過程において、所定の圧力が発生するようになる。このとき、発生した圧力により切削効率が向上し、同一の内角に形成された切刃に比べてより強い力で切削することが可能である。
【0077】
上述したように、本発明についての具体的な説明は、添付図面を参照した実施例により行われているが、上述した実施例は、本発明の好適な例として説明しただけであるので、本発明が、上記した実施例にのみ限られるものと理解されてはならず、本発明の権利範囲は、後述する請求の範囲及びその等価概念として理解されなければならない。
【符号の説明】
【0078】
10 さみ
100 第1の切削部
110、111、112、113、114、115 第1の切刃
120、121、122、123、124、125 第1の支持台
130、131、132 接触防止段
200 第2の切削部
210、211、212、213、214、215 第2の切刃
220、221、222、223、224、225 第2の支持台
230、231 接触防止段
240 凹凸
300 第1のフレーム部
310、311、312 固定板
320、321、322 固定用溝
330 把持手段
400 第2のフレーム部
410、411、412 固定板
420、421、422 固定用溝
430 把持手段
500 結合部
510 結合孔
600 中心点
A1、A2 内角
図1
図2
図3
図4
図5
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図14