特許第5731208号(P5731208)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5731208
(24)【登録日】2015年4月17日
(45)【発行日】2015年6月10日
(54)【発明の名称】帯状連続体供給装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 16/04 20060101AFI20150521BHJP
   B65H 23/08 20060101ALI20150521BHJP
【FI】
   B65H16/04
   B65H23/08
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-10044(P2011-10044)
(22)【出願日】2011年1月20日
(65)【公開番号】特開2012-148869(P2012-148869A)
(43)【公開日】2012年8月9日
【審査請求日】2013年12月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000130581
【氏名又は名称】サトーホールディングス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】二反田 勇一
【審査官】 西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−007120(JP,A)
【文献】 特開平09−278239(JP,A)
【文献】 特開2008−195484(JP,A)
【文献】 特開2008−049670(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 16/00−16/10
B65H 23/00−23/16
B65H 23/24−23/34
B65H 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の支管にロール状に巻回された帯状連続体と、
一端が片持ち支持されほぼ水平状態に配設された供給軸と、
前記供給軸上に前記帯状連続体の支管の円周面を支持する可動支持部材を備え、前記供給軸とともに前記帯状連続体を回転自在に
装着して下流に向けて繰り出し、かつ、前記装着した帯状連続体の重量に応じて前記可動
支持部材を作動する可動手段と、
前記可動手段を挟み対峙する位置に配設され、前記帯状連続体の重量が重たいとき前記
支管に当接する補助回転体と、
を備えたことを特徴とする帯状連続体供給装置。
【請求項2】
前記可動手段は、前記可動支持部材を上方へ付勢する弾性体を備え、前記可動支持部
材に支持された前記帯状連続体の重量が重たいときには、弾性体の付勢力に抗して前記可
動支持部材を介して前記帯状連続体を下降させて前記補助回転体に支管を当接させ、また
、帯状連続体が軽くなるに従い、前記弾性体の付勢力で前記可動支持部材を介して帯状連
続体を上昇させることを特徴とする請求項1に記載の帯状連続体供給装置。
【請求項3】
筒状の支管にロール状に巻回された帯状連続体と、
一端が片持ち支持されほぼ水平状態に配設された第1の記録媒体支持部、およびこの第
1の記録媒体支持部に対し移動可能に設けられた第2の記録媒体支持部より形成されると
ともに、前記帯状連続体を回転自在に装着して下流に向けて繰り出す記録媒体支持部と、
前記記録媒体支持部を挟み対峙する位置に、前記第1の記録媒体支持部とほぼ並行に配
設された補助回転体と、
前記第1および第2の記録媒体支持部の間に介在し、前記第2の記録媒体支持部を介し
て前記帯状連続体を上方へ付勢する弾性体を備えるとともに、装着された前記帯状連続体
の重量が重たいときには、前記弾性体の付勢力に抗して帯状連続体を下降させて前記補助
回転体に当接させ、また、帯状連続体が軽くなるに従い、前記弾性体の付勢力で第2の記
録媒体支持部を介して帯状連続体を上昇させる可動手段と、を備え、
前記第1および第2の記録媒体支持部は、可動手段を介して帯状連続体が上昇した際、
支管の内周面に当接することを特徴とする帯状連続体供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、ロール状に巻回された帯状連続体の搬送時の重量による慣性負荷を軽減できるとともに、安定した搬送を実現できる帯状連続体供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ラベルプリンタなどで使用されるロール状に巻回されたラベル、タグ連続体、カーボンリボンなどの帯状連続体の張力をロール径によって変化させるようなことが行なわれている。これは、ロール径が大きく重量が重たい場合には、帯状連続体の搬送始動時、帯状連続体の自重によって搬送負荷が生じるので搬送量が少なくなって印字が縮み、逆に、帯状連続体が消費されてロール径が小さい場合には、帯状連続体の重量は軽くなって必要以上に繰り出されるので印字が間延びする虞があるためであり、ロール状に巻回された帯状連続体にかかる張力をロール径に応じて変化させるとともに、芯部材の内径が異なっても出来る限り張力を一定に保つことができるようにした帯状連続体供給装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に示された帯状連続体供給装置によれば、ロール径残量検出手段により帯状連続体のロール径残量を複数段で検出するとともに、供給部に装着された帯状連続体の周面に当接する回動自在な張力付与ローラの回転方向を、前記ロール径の残量に応じ帯状連続体の繰出し方向、あるいは、繰り出し逆方向となるよう制御してラベル連続体の張力を一定に保とうとするものである。
しかしながら、この種の帯状連続体供給装置は、ロール径の残量変化を検出するためロール径残量検出手段としてのセンサを必要とするため部品数が多くなるばかりか、前記ロール径残量検出手段により複数段にわたってロール径を検出し、かつ、検出したロール径の残量に応じて張力付与ローラの回転方向を制御する制御手段の開発を必要とするなど、装置本体の価格が高価になるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−6546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の問題点に着目して成されたものであり、簡単な構成でロール状に巻回された帯状連続体の搬送時の重量による慣性負荷を軽減できるとともに、安定した搬送を実現できる帯状連続体供給装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の発明に係る帯状連続体供給装置は、筒状の支管にロール状に巻回された帯状連続体と、一端が片持ち支持されほぼ水平状態に配設された供給軸と、前記供給軸上に可動支持部材を備え、前記供給軸とともに前記帯状連続体を回転自在に装着して下流に向けて繰り出し、かつ、前記装着した帯状連続体の重量に応じて前記可動支持部材を作動する可動手段と、前記可動手段を挟み対峙する位置に配設され、前記帯状連続体の重量が重たいとき前記支管に当接する補助回転体と、を備えたことを特徴とする。
また、可動手段は、可動支持部材を上方へ付勢する弾性体を備え、可動支持部材に支持された帯状連続体の重量が重たいときには、弾性体の付勢力に抗して可動支持部材を介して帯状連続体を下降させて補助回転体に支管を当接させ、また、帯状連続体が軽くなるに従い、弾性体の付勢力で可動支持部材を介して帯状連続体を上昇させるようにできる。
さらに、第2の発明に係る帯状連続体供給装置は、筒状の支管にロール状に巻回された帯状連続体と、一端が片持ち支持されほぼ水平状態に配設された第1の記録媒体支持部、およびこの第1の記録媒体支持部に対し移動可能に設けられた第2の記録媒体支持部より形成されるとともに、前記帯状連続体を回転自在に装着して下流に向けて繰り出す記録媒体支持部と、前記記録媒体支持部を挟み対峙する位置に、前記第1の記録媒体支持部とほぼ並行に配設された補助回転体と、前記第1および第2の記録媒体支持部の間に介在し、前記第2の記録媒体支持部を介して前記帯状連続体を上方へ付勢する弾性体を備えるとともに、装着された前記帯状連続体の重量が重たいときには、前記弾性体の付勢力に抗して帯状連続体を下降させて前記補助回転体に当接させ、また、帯状連続体が軽くなるに従い、前記弾性体の付勢力で第2の記録媒体支持部を介して帯状連続体を上昇させる可動手段と、を備え、前記第1および第2の記録媒体支持部は、可動手段を介して帯状連続体が上昇した際、支管の内周面に当接することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の第1の発明に係る帯状連続体供給装置は、帯状連続体の重量が重たいときは、可動手段を介して可動支持部材に支持された帯状連続体を下降させ、補助回転体に当接させて回転するため、帯状連続体の繰り出しが円滑になるという効果がある。
また、可動手段が、可動支持部材を上方へ付勢する弾性体を備え、可動支持部材に支持された帯状連続体の重量が重たいときには、弾性体の付勢力に抗して可動支持部材を介して帯状連続体を下降させて補助回転体に支管を当接させるようにすれば、帯状連続体の重量による慣性負荷を軽減させることができ、また、帯状連続体が軽くなるに従い、弾性体の付勢力で可動支持部材を介して帯状連続体を上昇させるようにすれば、帯状連続体の支管と補助回転体との当接が解除されて、繰り出しにくくなるものである。
さらに、第2の発明に係る帯状連続体供給装置は、筒状の支管にロール状に巻回された帯状連続体と、一端が片持ち支持されほぼ水平状態に配設された第1の記録媒体支持部、およびこの第1の記録媒体支持部に対し移動可能に設けられた第2の記録媒体支持部より形成されるとともに、帯状連続体を回転自在に装着して下流に向けて繰り出す記録媒体支持部と、記録媒体支持部を挟み対峙する位置に、第1の記録媒体支持部とほぼ並行に配設された補助回転体と、第1および第2の記録媒体支持部の間に介在し、第2の記録媒体支持部を介して帯状連続体を上方へ付勢する弾性体を備えるとともに、装着された帯状連続体の重量が重たいときには、弾性体の付勢力に抗して帯状連続体を下降させて補助回転体に当接させ、また、帯状連続体が軽くなるに従い、弾性体の付勢力で第2の記録媒体支持部を介して帯状連続体を上昇させる可動手段と、を備え、第1および第2の記録媒体支持部は、可動手段を介して帯状連続体が上昇した際、支管の内周面に当接するようにしたので、帯状連続体Lが下降すると、支管の内周面が補助回転体4に当接して帯状連続体Lの回転を補助するため、繰り出しが円滑となり、また、帯状連続体の重さが徐々に軽くなると第2の記録媒体支持部が伸長し、支管の内周面において押し広げられた状態となった第1の記録媒体支持部および第2の記録媒体支持部が帯状連続体の支管に当接するためブレーキ作用が生じることになり、帯状連続体Lの必要以上の繰り出しを抑止できるばかりでなく、軽くなった帯状連続体の跳ね上がりを防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係る帯状連続体供給装置の第1の実施の形態が用いられるサーマルプリンタの構成を示す概略側面図である。
図2】本発明に係る帯状連続体供給装置の第1の実施の形態を図1中、矢示II方向より見た概略正面図である。
図3】同、帯状連続体供給装置の第1の実施の形態を示す概略側面図であり、帯状連続体が下降した状態を示す図である。
図4】同、帯状連続体供給装置の第1の実施の形態を示す概略側面図であり、帯状連続体が上昇した状態を示す図である。
図5】本発明に係る帯状連続体供給装置の第2の実施の形態を示す概略側面図であり、帯状連続体が下降した状態を示す図である。
図6】同、帯状連続体供給装置の第2の実施の形態を示す概略側面図であり、帯状連続体が上昇した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施の形態につき、図1ないし図4に基づいて説明する。
なお、以下においては、説明の都合上、帯状連続体Lとしては、「ラベル連続体」を例に説明するが、帯状連続体Lは、図2および図3に示すように、図示省略のラベルが仮着された台紙を支管Sにロール状に巻回して構成されている。
【0009】
図1は、本発明に係る帯状連続体供給装置の第1の実施の形態が用いられるサーマルプリンタの構成を示す概略側面図である。
【0010】
サーマルプリンタ50は、図1を参照すると、印字部として、プラテンローラ51と、複数の発熱体(図示省略)が幅方向に形成されている面がプラテンローラ51に対向するように配置されたサーマルヘッド52とを有し、帯状連続体Lを帯状連続体供給装置1より繰出してプラテンローラ51とサーマルヘッド52との間に挟持搬送し、サーマルヘッド52の発熱体を選択的に発熱させることにより帯状連続体Lの図示省略のラベルに印字を行うように構成されている。なお、53は、補助ローラである。
【0011】
図2は、図1中、矢示II方向より見た、本発明に係る帯状連続体供給装置1の第1の実施の形態を示す概略正面図、図3および図4は、帯状連続体供給装置の概略側面図であり、図3は、帯状連続体Lが上下方向における下方に押し下げられた状態を示し、また、図4は、帯状連続体Lが上下方向における上方に押し上げられた状態を示す図である。
同図に示すように、帯状連続体供給装置1は、主に、供給軸2と、可動手段3と、補助回転体4とを備える。
【0012】
供給軸2は、断面が「ロ字状」とされ、筐体54(図2における左側部)に一端が片持ち支持・固定されてほぼ水平状態に配設されており、他端(図2における右側部)は開放端とされている。
【0013】
可動手段3としての可動部3は、「弾性体」としてのバネ5と、可動支持部材6とを備えており、前記可動支持部材6は、供給軸2と同様、断面が「ロ字状」とされるとともに、供給軸2よりやや大きく形成されており、供給軸2に被せるような状態で配設されている。また、前記バネ5は、前記供給軸2と可動支持部材6との間に介在し、可動支持部材6を常時、図2ないし図4における上方に押し上げ・上昇させるように付勢している。
また、可動支持部材6の上端部6aには、ゴムや合成樹脂製の摩擦部材7が貼り付けられている。
そして、供給軸2と可動部3とにより、帯状連続体Lが装着可能、かつ、繰出し可能な「供給部」が形成されるものである。
なお、バネ5は、供給軸2の長手方向における複数箇所(図2においては3ヶ所)に設けるのが望ましいが、少なくとも筐体54側と開放端側の2箇所に設ければよい。
【0014】
補助回転体4は、一端が筐体54に片持ち状態で支持されるとともに、回転可能に設けられており、前記可動部3の可動支持部材6を挟み対峙する位置に一対配設されている。なお、補助回転体4の高さ方向の位置は、可動支持部材6が最大限上方に押し上げられた際(図4の状態)の可動支持部材6の上端部6aと供給軸2の上端部の間の任意位置である。
【0015】
次に、主に、図3および図4に基づき、帯状連続体供給装置1の動作状態を説明する。
帯状連続体供給装置1の供給軸2と可動部3とにより一体に形成された「供給部」の開放端側よりロール状に巻回された帯状連続体Lの支管Sを嵌挿すると、支管Sの内周面が可動支持部材6の上端部6aに当接・支持されて装着される。
ロール径が大きい状態の重量の重たい帯状連続体Lを装着すると、供給軸2と可動支持部材6との間に介在して可動支持部材6を常時、上方に押し上げるように付勢しているバネ5が帯状連続体Lの重さに耐え切れず付勢力に抗して縮み、可動支持部材6に支持されている帯状連続体Lは下降する。
帯状連続体Lが下降すると、支管Sの内周面が補助回転体4に当接する(図3参照)。
支管Sが補助回転体4に当接した状態で帯状連続体Lを繰出すと、補助回転体4が回転することにより支管Sを介して帯状連続体Lの回転を補助・増長させるため、繰り出しが円滑となる。
【0016】
次に、サーマルプリンタ1により帯状連続体Lが消費されロール径が小さくなって重量が軽くなってくると、帯状連続体Lの重量が徐々に軽くなり、供給軸2と可動支持部材6との間に介在しているバネ5の付勢力が復帰してくることにより伸長してきて、可動支持部材6に当接・支持される帯状連続体Lを徐々に押し上げ、支管Sの内周面と補助回転体4との接触が徐々に解除され、帯状連続体Lは可動支持部材6の上端部6aに支持される(図4参照)。
重量が軽くなった状態においては、帯状連続体Lの支管Sの内周面が可動支持部材6の上端部6aの摩擦部材7と当接して摩擦部材7によるブレーキ作用が生じるため、帯状連続体Lが軽くなったことによる必要以上の繰り出しを抑止できる。
【0017】
上述したように、ロール径が大きく重量が重たいときはバネ5が縮むことにより、可動支持部材6に支持されている帯状連続体Lを下降させ、補助回転体4に支管Sが当接して回転するため、帯状連続体Lの繰り出しが円滑となり、また、ロール径が小さくなって重量が軽くなると帯状連続体Lの支管の内周面が可動支持部材6の上端部6aの摩擦部材7と当接しブレーキ作用を起こすため、帯状連続体Lの必要以上の繰り出しを抑止できる。
【0018】
次に、図5および図6に基づき、他の実施の形態を説明する。
なお、以下において、先の実施の形態と同様の部分は同一符号を付すに止め、詳説を省略する。
図5および図6は、帯状連続体供給装置の概略側面図であり、図5は、帯状連続体Lが上下方向における下方に押し下げられた状態を示し、また、図6は、帯状連続体Lが上下方向における上方に押し上げられた状態を示す図である。
帯状連続体供給装置11は、主に、記録媒体支持部12と、可動手段13と、補助回転体4とを備える。
【0019】
記録媒体支持部11は、第1および第2の記録媒体支持部14、15を備え、第1の記録媒体支持部14は、一端(図5および図6における奥側)が筐体54に片持ち支持・固定されてほぼ水平状態に配設されており、他端(同図の手前側)は開放端とされている。
第2の記録媒体支持部15は、図5および図6における下端部が開放された断面「コ字状」とされ、第1の記録媒体支持部14より若干大きめに形成されており、第1の記録媒体支持部14に被せるような状態で配設されている。そして、第2の記録媒体支持部15は、第1の記録媒体支持部14に対し後述する可動手段13を介して移動可能に設けられている。
なお、第1および第2の記録媒体支持部14、15の長さは、最も大きいサイズの支管Sの内径Dの1/2よりも若干、大きめが望ましい。
【0020】
可動手段13としての可動部13には、「弾性体」としてのバネ5が備えられ、このバネ5は、前記第1および第2の記録媒体支持部14、15の間に介在し、第2の記録媒体支持部15を移動可能としている。すなわち、筐体54に固定された第1の記録媒体支持部14に対し、第2の記録媒体支持部15は、バネ5の付勢力により常時、上方に押し上げられている。
そして、記録媒体支持部11と可動部13とにより、帯状連続体Lが装着可能、かつ、繰出し可能な「供給部」が形成されるものである。
【0021】
補助回転体4は、一端が筐体54に片持ち状態で支持されるとともに、回転可能に設けられており、前記記録媒体支持部11を挟み対峙する位置に一対配設されている。
【0022】
次に、主に、図5および図6に基づき、帯状連続体供給装置11の動作状態を説明する。
帯状連続体供給装置11の記録媒体支持部12と可動部13により形成された「供給部」の開放端よりロール状に巻回された帯状連続体Lを嵌挿すると、支管Sの内周面が第2の記録媒体支持部15の上端部15aに当接・支持されて装着される。
ロール径が大きい状態の重量の重たい帯状連続体Lを装着すると、第1および第2の記録媒体支持部14、15の間に介在して第2の記録媒体支持部15を常時、上方に押し上げ・上昇させるように付勢しているバネ5が帯状連続体Lの重さに耐え切れず付勢力に抗して縮むため、第2の記録媒体支持部15に支持されている帯状連続体Lは押し下げられ下降する。
帯状連続体Lが下降すると、支管Sの内周面が補助回転体4に当接する(図5参照)。
支管Sが補助回転体4に当接した状態で帯状連続体Lを繰出すと、補助回転体4が回転することにより支管Sを介して帯状連続体Lの回転を補助するため、繰り出しが円滑となる。
次に、帯状連続体Lの重さが徐々に軽くなり、第1および第2の記録媒体支持部14、15の間に介在しているバネ5の付勢力が増してくることにより伸長してきて、第2の記録媒体支持部15に当接・支持されている帯状連続体Lを徐々に押し上げ・上昇させると、支管Sの内周面と補助回転体4との接触が徐々に解除され、帯状連続体Lは第2の記録媒体支持部15の上端部15aに支持される。
重量が軽くなった状態においては、筐体54に固定に固定されている第1の記録媒体支持部14に対し、増長するバネ5の付勢力により第2の記録媒体支持部15が伸長し、帯状連続体Lの支管の内周面が第1の記録媒体支持部14の下端部14aおよび第2の記録媒体支持部15の上端部15aと当接するためブレーキ作用が生じることになり、帯状連続体Lが軽くなったことによる必要以上の繰り出しを抑止できる。また、支管Sの内側において、第1および第2の記録媒体支持部14、15が恰も押し広げられた状態となるため、バネ5の弾性力で支管S、ひいては軽くなった帯状連続体Lが跳ね上がることが防止されるものである。
その他の構成、作用、効果については、先の実施の形態と略同一につき詳説を省略する。
【0023】
なお、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは言うまでもない。
【0024】
例えば、説明の都合上、「弾性体」としてはコイル状のバネ5を例に説明したが、これに限定されないことは勿論であり、供給軸2、あるいは記録媒体支持部12の長手方向に延伸させた「板バネ」であっても構わない。
【0025】
また、説明の都合上、帯状連続体Lとしては、「ラベル連続体」を例に説明したが、これに限定されないことは勿論であり、支管Sに巻回された「タグ連続体」や「カーボンリボン」などにも適応可能である。
【符号の説明】
【0026】
L 帯状連続体
S 支管
1 帯状連続体供給装置(第1の実施の形態)
2 供給軸
3 可動手段(可動部)
4 補助回転体
5 弾性体(ばね)
6 可動支持部材
6a 可動支持部材6の上端部
7 摩擦部材
11 帯状連続体供給装置(第2の実施の形態)
12 記録媒体支持部
13 可動手段(可動部)
14 第1の記録媒体支持部
15 第2の記録媒体支持部
50 サーマルプリンタ
51 プラテン
52 サーマルヘッド
53 補助ローラ
54 筐体
図1
図2
図3
図4
図5
図6