特許第5731415号(P5731415)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5731415
(24)【登録日】2015年4月17日
(45)【発行日】2015年6月10日
(54)【発明の名称】ボトル容器の保持具
(51)【国際特許分類】
   B67D 3/00 20060101AFI20150521BHJP
   B65D 25/28 20060101ALI20150521BHJP
   B65D 77/24 20060101ALI20150521BHJP
   B65D 23/10 20060101ALI20150521BHJP
【FI】
   B67D3/00 K
   B65D25/28 106Z
   B65D77/24
   B65D23/10 Z
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-386(P2012-386)
(22)【出願日】2012年1月5日
(65)【公開番号】特開2013-139281(P2013-139281A)
(43)【公開日】2013年7月18日
【審査請求日】2014年7月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000126115
【氏名又は名称】エア・ウォーター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109472
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 直之
(72)【発明者】
【氏名】守本 和正
(72)【発明者】
【氏名】部田 吉純
【審査官】 柏原 郁昭
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3127762(JP,U)
【文献】 米国特許第04834438(US,A)
【文献】 実開昭59−019528(JP,U)
【文献】 特表昭61−501021(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 3/00
B65D 23/10
B65D 25/28
B65D 77/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトル容器の筒口部が横方向から差し込まれる差込部と、
上記差込部にボトル容器の筒口部が差し込まれた状態で逆さまにしたボトル容器の肩部を上記筒口部の少なくとも両側で受ける受け部と、
上記受け部の両外側において把持可能な把持部とを備えたことを特徴とするボトル容器の保持具。
【請求項2】
上記差込部には、ボトル容器の筒口部が差し込まれた状態で、上記筒口部に対して係止して抜け止めする抜け止め機構が設けられている請求項1記載のボトル容器の保持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として飲料水を冷却もしくは加熱して供給することができる飲料水ディスペンサに用いられるボトル容器の保持具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今、国内では人々の健康面および安全面への意識が高まっている。それに連れて、飲用のミネラルウォーターの利用が急速に伸びており、一般の生活に浸透してきている。このようなミネラルウォーターは、細菌などを十分に処理したり、飲用時の不快臭を取り除いたりした処理を施すことが行われている。さらには、人体へ必須のミネラル分を水分と同時に摂取できるように調製することも行われている。
【0003】
このようなミネラルウォーターには、スーパーマーケットなどで販売される500mL〜2L程度の個人消費型のコンパクトなタイプがある。一方最近は、ミネラルウォーターをメーカー側で大容量なボトル容器に充填したものを家庭や飲食店、病院、各種オフィスなどに運搬して使用する形態も増えてきている。このようなボトル容器は、ポリエチレンやポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂製で、10〜12L程度の容量のものが一般的である。
【0004】
ここで使用されるボトル容器は、ディスペンサやサーバと称される装置にセットして、必要な時に必要な量だけ取り出すシステムで利用されている。また、飲用水が充填されたボトル容器は、相当の重量になることから、製造メーカーあるいはその仲介業者によりユーザーの元まで宅配される事が多い。
【0005】
最近では、全国各地のさまざまな顧客に対応するため、ワンウェイ方式と称される形態を採るビジネスモデルも増えてきている。このワンウェイ方式では、PETのように、各自治体において回収対象となっており、一般のユーザーでも廃棄が容易な素材を用いたカートリッジ式のボトル容器が使用される。そして、ミネラルウォーターを充填したボトル容器を、一般の宅配便業者を介してユーザーへ届け、ユーザー自身がディスペンサに装填して飲用に供したのちは、空になったボトル容器をユーザー自身が廃棄するのである。
【0006】
ここで、一般に用いられているディスペンサの多くは、温水、冷水の双方を使えるようにある程度の量のタンクを内蔵した設計である。タンクを内蔵している分だけ装置の高さが高くなり、一般には100〜120cm程度あるものが多い。このため、ユーザーに宅配されてきたボトル容器をディスペンサに設置するには、ユーザー自身がボトル容器を120〜140cm程度まで持ち上げ、さらにボトル容器を逆さまにして装填する必要がある。このとき、ボトル容器の重さが10kgを越え、嵩張るうえに形状的にも持ちにくいもので、女性や高齢者などにとっては、ボトル容器の装填作業が非常に困難であった。
【0007】
そのため、一部メーカーでは、充填量を6〜7L程度まで減量したボトル容器を用いることもあるが、この場合はボトル容器の交換頻度が増えてしまい、メンテナンスの必要性が増え、作業が煩雑化していた。
【0008】
一方で、このようなボトル容器自体を持ち上げるための工夫も成されている。
【0009】
特許文献1(特開2010−42859号)には、ボトル容器をディスペンサにセットしたり取り外したりする際に用いる吊り手部材が開示されている。この例では、吊り手部材は、あらかじめボトル容器の一部として硬質の樹脂素材で製作し付帯されている。また、容器の底面に繊維入りのテープを貼り付けて持ち上げやすくしたものも実用化されている。
【0010】
特許文献2(特開2010−126224号)は、ボトル容器を持ち上げる部材が予めボトル容器と一体化されていない例であり、着脱可能な取っ手部材をボトル容器の底面に設置して用いるものが開示されている。
【0011】
また、ミネラルウォーターのボトル容器を宅配する場合、ダンボール箱にボトル容器を収容した状態で流通させ、宅配先でも使用するまではそのまま保管されることが多い。
【0012】
図7は、ボトル容器をダンボールに収容した状態を示す。
【0013】
図7(a)に示すように、ボトル容器35の筒口部36を上にした状態で搬送・保管されるのが正常な状態である。ところが、筒口部36を上にした状態で保管していると、段ボール箱34から中身の詰まったボトル容器35を取り出す際には、筒口部36を掴んで引っ張りだすこととなる。このような作業は、お年寄りや女性など非力なユーザーには極めて困難である。
【0014】
一方、ボトル容器の底に上述したような吊り手部材が取り付けられていると、図7(b)に示すように、天地を逆にして保管し、底部側から取り出すことが行われている。
【0015】
メーカーでは箱の天地については十分管理しているものの、搬送業者でどのように扱われるかは保証の限りでない。ユーザー側では、上述したように、あえて天地を逆にして保管してしまうことが行われやすいのである。
【0016】
図7(b)のように天地を逆にした状態で保管すると、充填された水の重みでボトル容器35の肩部38が変形し、その変形がクセとして定着してしまうことが問題となる。特にワンウェイ方式で用いられるボトル容器35は肉厚が薄く設定されることから、そのような傾向が顕著である。
【0017】
図8は、ボトル容器35をディスペンサに設置して使用している状態を示す。
【0018】
前述のようなPETなどの可僥性のボトル容器35では、容器内のミネラルウォーターが流出しても内部に空気が流入しない。このため、ボトル容器35内の飲料が少なくなると、折り重なるようにして側壁部がいくらかは縮むものの、それにも限界があって、ボトル容器35内が負圧となる。この時、ディスペンサヘ逆さまの状態で設置されたボトル容器35は、内部の負圧によって内側へ凹み、ボトル容器35の筒口部36がディスペンサから浮き上がってしまうという状況が発生することがある。このような筒口部36の浮き上がり現象は、上述したように搬送・保管中に肩部38が変形したボトル容器35においてより顕著に現れる。
【0019】
「スプリングバック」とも称されるこの現象では、ボトル容器35の筒口部36が浮き上がることにより、接続された飲料ディスペンサの接続部から外れ、筒口部36から流下するミネラルウォーターが外部に漏れてしまうトラブルとなる。また、浮き上がった筒口部36から異物や細菌などがボトル容器36の内部に混入するおそれもある。
【0020】
このような現象を防止するために、例えば特許文献3(特許第4468478号)では、ボトル容器の周囲を囲う壁枠部材にボトル容器をセットし、この壁枠部材ごとディスペンサに装填している。そして、スプリングバックを防止するため、装填後に壁枠部材の外側から貫通させた差し込み部材をボトル容器の筒口部に係止することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】特開2010―42859号公報
【特許文献2】特開2010―126224号公報
【特許文献3】特許第4468478号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
特許文献1(特開2010−42859)の着脱型吊り手や、特許文献2(特開2010−126224)の一体型取っ手は、持ち上げるための部材が無い場合と比較して、ユーザーがボトル容器を持ち上げにくいという問題に対してある程度の改善はされている。
【0023】
しかしながら、容器の底面に持ち手が付いていたとしても、女性や高齢者など、身長が低いあるいは力が弱いユーザーにおいては、重量と嵩があるボトル容器をディスペンサの上まで持ち上げることは容易でない。このため、ボトル容器を装填する際に、ディスペンサの上面にこすり付けるようにしてしまう。そうすると、ディスペンサの容器差込部に対してボトル容器はきちんと垂直に嵌らずに、斜めになって装填されてしまうケースも生じる。その結果、ボトル容器の中栓と称する部品が脱落し、着脱の際に水が漏れるトラブルも発生している。
【0024】
特許文献1(特開2010−42859)の着脱型吊り手は、着脱の際にしか使用しない吊り手を、全てのボトル容器に取り付けることとなる。このため、樹脂材料の使用効率がわるく、ボトル容器の製作過程も煩雑化してコスト的なデメリットになっている。さらに、ボトル容器と吊り手の素材が異なる場合もあることから、家庭などで廃棄する際に、ユーザー側で吊り手部材を切断するなどして、分別廃棄することが必要で、非常に煩雑であった。特に、ワンウェイ方式で用いる場合には、これらのような問題は不利な材料である。
【0025】
特許文献3(特許第4468478号)は、ボトル容器の筒口部を係止させるものであり、「スプリングバック」現象の防止に対してある程度の解決は可能である。しかしながら、この形態では、ボトル容器をディスペンサに装填するために、ボトル容器の周囲を囲う壁枠部材にボトル容器をセットし、壁枠部材の外側の持ち手を使用して壁枠部材ごとディスペンサに装填する必要がある。これでは、ボトル容器の重量に各部材の重量が加算される上、さらに嵩張ってしまうため、前述の問題と同様に、女性や高齢者などには依然として扱いにくいものである。さらに、壁枠部材の外側から貫通させた差し込み部材を、装填後のボトル容器の筒口部を係止しなければならない。このような非常に複雑な作業が必要で、女性や高齢者でなくても扱いにくいものである。また、各部材が複雑で数も多いことから、ボトル容器およびディスペンサの製造メーカー側の負担が増えるうえ、コストも上昇してしまうという問題がある。
【0026】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、女性や高齢者等にも扱いやすく、しかもコストメリットが大きくなるボトル容器の保持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0027】
上記目的を達成するため、本発明のボトル容器の保持具は、ボトル容器の筒口部が横方向から差し込まれる差込部と、
上記差込部にボトル容器の筒口部が差し込まれた状態で逆さまにしたボトル容器の肩部を上記筒口部の少なくとも両側で受ける受け部と、
上記受け部の両外側において把持可能な把持部とを備えたことを要旨とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明のボトル容器の保持具は、ボトル容器の筒口部を差込部に対して横方向から差し込み、その状態で両把持部を把持してボトル容器を逆さまにすると、筒口部の少なくとも両側でボトル容器の肩部を受け部が受けてボトル容器を保持して持ち上げることができる。このような保持具を使用することにより、ボトル容器の持ち手部材を使いきりではなく再利用できるようになり、ボトル容器自体には持ち手部材を設ける必要がなくなる。
【0029】
本発明のボトル容器の保持具は、外装のダンボール箱からボトル容器を取り出す際に、ボトル容器の筒口部を差込部に対して横方向から差し込み、その状態で両把持部を把持して持ち上げることにより、筒口部側を上にしたままでダンボール箱から引き出すことができる。このように、外装のダンボール箱から取り出すときに筒口部側を上にしたままでダンボール箱から引き出すことができるため、ボトル容器の底に取り付けた従来型の持ち手部材に比べて格段に作業が行ないやすくなる。
【0030】
そして、ダンボール箱から取り出した後は、上述するようにボトル容器を逆さまにして持ち上げ、ディスペンサにセットすることができる。従来のようにボトル容器の底についた持ち手で持ち上げるよりも、ボトル容器の肩部の両側の把持部で持ち上げるほうがディスペンサにセットする作業も格段に行ないやすい。このため、容器の中栓と称する部品が脱落して着脱の際に水が漏れるようなトラブルも起こらなくなる。
【0031】
さらに、逆さまにしたボトル容器の筒口部を差込部に対して横方向から差し込んでディスペンサにセットすると、その状態で保持具がスプリングバックしようとするボトル容器のストッパーの役割を果たし、スプリングバックによる使用中のボトル容器の変形も防止できる。したがって、筒口部から流下する飲料水が外へ漏れたり、浮き上がった筒口部から異物や細菌がボトル容器の内部に混入したりするトラブルを確実に防止する。
【0032】
本発明において、上記差込部には、ボトル容器の筒口部が差し込まれた状態で、上記筒口部に対して係止して抜け止めする抜け止め機構が設けられている場合には、
ボトル容器の筒口部を差込部に対して横方向から差し込み、ダンボール箱からボトル容器を取り出すときや、逆さまにしたボトル容器を持ち上げるときに、差し込んだ筒口部が抜け止めされて容易に外れてしまわないため、作業の安全性が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の第1実施形態のボトル容器の保持具を示す斜視図である。
図2】上記ボトル容器の保持具を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図3】上記ボトル容器の使用状態を説明する図である。
図4】上記ボトル容器の使用状態を説明する図である。
図5】上記ボトル容器の使用状態を説明する図である。
図6】抜け止め機構および把持部の変形例を示す図である。
図7】ボトル容器の保管状態を説明する図である。
図8】ボトル容器がスプリングバックした状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
つぎに、本発明を実施するための形態を説明する。
【0035】
図1および図2は、本発明のボトル容器の保持具を示す図である。以下の説明では、本発明の保持具を、飲料水ディスペンサのボトル容器用に適用した例を説明する。
【0036】
この保持具30は、5つのパネル面ができるように略長方形状の板を屈曲したような状態に形成されている。
【0037】
左右対称に形成された中央の第1パネル面30aには一側辺から他側辺に向かって略U字状に切れ込んだ切欠部31が形成されている。上記切欠部31の幅は、ボトル容器の筒口部の外径が嵌る寸法に設定されている。上記第1パネル面30aは、ボトル容器の筒口部が横方向から差し込まれる差込部30aとして機能する(以下、第1パネル面と差込部には同じ符号を付して説明する)。
【0038】
上記第1パネル面30aの左右には、それぞれ斜め上に向かって翼状に延びる第2パネル面30bが形成されている。上記第2パネル面30bは、上記差込部30aにボトル容器の筒口部が差し込まれた状態で逆さまにしたボトル容器の肩部を上記筒口部の少なくとも両側で受ける受け部30bとして機能する(以下、第2パネル面と受け部には同じ符号を付して説明する)。
【0039】
上記第2パネル面30bの左右外側辺には、それぞれ上方に向かって延びる第3パネル面30cが形成されている。上記第3パネル面30cにはそれぞれ手指を差し込んで掴むための長穴開口32が形成されている。上記第3パネル面30cは、上記受け部30bの両外側において把持可能な把持部30cとして機能する(以下、第3パネル面と把持部には同じ符号を付して説明する)。
【0040】
上記差込部30aには、ボトル容器の筒口部が差し込まれた状態で、上記筒口部に対して係止して抜け止めする抜け止め機構33が設けられている。この例では、上記抜け止め機構33は、U字状の切欠部31の開放部において、両内側面でそれぞれ内側に向かって突出する突出部として形成されている。
【0041】
上記保持具30を構成する材質としては、例えば合成樹脂が好適に用いられ、具体的にはABS樹脂などをあげることができる。
【0042】
図3は、上記保持具30を用いてボトル容器35をダンボール箱34から取り出すときの状態を示す。
【0043】
上記ボトル容器35の筒口部36には、鍔部37が形成されている。この例では鍔部37が複数(具体的には3つ)形成されている。上記筒口部36に対して横方向から保持具30を位置決めして、切欠部31に筒口部36を差し込む。このとき、保持具30がいずれかの鍔部37よりも貯留部側に位置するよう差し込むことが行われる。また、図示したように、把持部30cが筒口部側になるように取り付ける。
【0044】
この状態で、把持部30cをそれぞれ把持して上方に持ち上げることにより、ダンボール箱34からボトル容器35を取り出すことができる。お年寄りや女性などの非力なユーザーにあっては、ダンボールの上部開口から上方に持ち上げるのではなく、ダンボールの開口を横にしてボトル容器を引きずり出すこともある。このような場合でも、上記保持具30を用いることにより、容易に取り出すことができる。
【0045】
図4は、上記保持具30を用いてボトル容器35をディスペンサに装着するときの状態を示す。
【0046】
上記筒口部36に対して横方向から保持具30を位置決めして、切欠部31に筒口部36を差し込む。このとき、逆さまにした状態のボトル容器35の鍔部37よりも保持具30が口筒部側に位置するよう差し込むことが行われる。また、図示したように、ダンボール箱34から取り出すときとは逆に、把持部30cが貯留部側になるように取り付ける。この状態で、両受け部30bは、逆さまにしたボトル容器35の肩部38を受ける。そして、把持部30cをそれぞれ把持して上方に持ち上げることにより、ボトル容器35を持ち上げることができる。持ち上げたボトル容器35はそのまま保持具30と一緒にディスペンサに装着する。
【0047】
図5は、上記のようにして保持具30を取り付けた状態のボトル容器35をディスペンサに装着した状態を示す。
【0048】
この飲料水ディスペンサは、ディスペンサ筐体4と、飲料水の供給源から供給された飲料水を貯留する貯留槽2と、上記貯留槽2に貯留された飲料水を供給する供給機構3とを備えている。上記ディスペンサ筐体4は、上部にボトル容器35を逆さまにして取り付け、前面に設けた供給機構3を構成するコック5から飲料水を供給するようになっている。
【0049】
ボトル容器35を逆さまにして筒口部36を下向けにした状態で、ディスペンサ筐体4の上部に設けられたボトル取付部9に取り付けられる。上記ボトル取付部9は、筒口部36が嵌合される嵌合部の中央に、ボトル容器35の口から差し込まれて飲料水の供給を受けるための受水管11が立設されている。上記ボトル容器35から供給された飲料水は、貯留槽2に貯留される。
【0050】
この状態で、保持具30が筒口部36に嵌ったままになっている。したがって、飲料水の減少に伴ってボトル容器35にスプリングバック現象が起ころうとしても、この保持具30がストッパーとなって、筒口部36が上部に浮き上がることができない。これにより、スプリングバック現象によって筒口部36が受水管11から抜けることを防止できる。
【0051】
飲料水を全て使用した後は、潰れた後のボトル容器35をディスペンサから保持具30ごと取り外す。
【0052】
上記実施形態の保持具30は、ボトル容器35の筒口部36を差込部30aに対して横方向から差し込み、その状態で両把持部30cを把持してボトル容器35を逆さまにすると、筒口部36の少なくとも両側でボトル容器35の肩部38を受け部30bが受けてボトル容器35を保持して持ち上げることができる。このような保持具30を使用することにより、ボトル容器35の持ち手部材を使いきりではなく再利用できるようになり、ボトル容器35自体には持ち手部材を設ける必要がなくなる。
【0053】
本実施形態の保持具30は、外装のダンボール箱34からボトル容器35を取り出す際に、ボトル容器35の筒口部36を差込部30aに対して横方向から差し込み、その状態で両把持部30cを把持して持ち上げることにより、筒口部36側を上にしたままでダンボール箱34から引き出すことができる。このように、外装のダンボール箱34から取り出すときに筒口部36側を上にしたままでダンボール箱34から引き出すことができるため、ボトル容器35の底に取り付けた従来型の持ち手部材に比べて格段に作業が行ないやすくなる。
【0054】
そして、ダンボール箱34から取り出した後は、上述するようにボトル容器35を逆さまにして持ち上げ、ディスペンサにセットすることができる。従来のようにボトル容器35の底についた持ち手で持ち上げるよりも、ボトル容器35の肩部38の両側の把持部30cで持ち上げるほうがディスペンサにセットする作業も格段に行ないやすい。このため、容器の中栓と称する部品が脱落して着脱の際に水が漏れるようなトラブルも起こらなくなる。
【0055】
さらに、逆さまにしたボトル容器35の筒口部36を差込部30aに対して横方向から差し込んでディスペンサにセットすると、その状態で保持具30がスプリングバックしようとするボトル容器35のストッパーの役割を果たし、スプリングバックによる使用中のボトル容器35の変形も防止できる。したがって、筒口部36から流下する飲料水が外へ漏れたり、浮き上がった筒口部36から異物や細菌がボトル容器35の内部に混入したりするトラブルを確実に防止する。
【0056】
また、上記差込部30aには、ボトル容器35の筒口部36が差し込まれた状態で、上記筒口部36に対して係止して抜け止めする抜け止め機構33が設けられているため、
ボトル容器35の筒口部36を差込部30aに対して横方向から差し込み、ダンボール箱34からボトル容器35を取り出すときや、逆さまにしたボトル容器35を持ち上げるときに、差し込んだ筒口部36が抜け止めされて容易に外れてしまわないため、作業の安全性が確保できる。
【0057】
図6は、上記のような保持具30の変形例である。
【0058】
図6(a)は、抜け止め機構の第2例である。この例では、切欠部31の開口部に、第1パネル面30aの面上に突出する突出部41が形成されている。
【0059】
図6(b)は、抜け止め機構の第3例である。この例では、切欠部31の開口部近傍に孔42が形成され、上記孔42に嵌るピン43が形成された抜け止め部材44が別部品として準備されている。
【0060】
図6(c)は、第1パネル面30aの両側に形成された第2パネル面30bがそれぞれ先端側に延びて3つのパネル面から構成されている。第2パネル面30bの両外側近傍に長穴開口32が形成されている。したがって、この例では、第2パネル面30bが受け部と把持部を兼ねている。
【0061】
図6(d)は、第1パネル面30aの両側に形成された第2パネル面30bがそれぞれ先端側に延びて3つのパネル面から構成されている。第2パネル面30bの両外側に把持用突部45が形成されている。したがって、この例では、第2パネル面30bが受け部と把持部を兼ねている。
【0062】
これらの変形例においても上記実施形態と同様の作用効果を奏する。
【符号の説明】
【0063】
2:貯留槽
3:供給機構
4:ディスペンサ筐体
5:コック
9:ボトル取付部
11:受水管
30:保持具
30a:第1パネル面(差込部)
30b:第2パネル面(受け部)
30c:第3パネル面(把持部)
31:切欠部
32:長穴開口
33:抜け止め機構
34:ダンボール箱
35:ボトル容器
36:筒口部
37:鍔部
38:肩部
41:突出部
42:孔
43:ピン
44:抜け止め部材
45:把持用突部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8