特許第5731447号(P5731447)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5731447
(24)【登録日】2015年4月17日
(45)【発行日】2015年6月10日
(54)【発明の名称】収納具及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   B42F 7/08 20060101AFI20150521BHJP
   B65D 30/22 20060101ALI20150521BHJP
【FI】
   B42F7/08
   B65D30/22 L
【請求項の数】5
【全頁数】37
(21)【出願番号】特願2012-157891(P2012-157891)
(22)【出願日】2012年7月13日
(65)【公開番号】特開2014-19002(P2014-19002A)
(43)【公開日】2014年2月3日
【審査請求日】2013年4月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000115821
【氏名又は名称】株式会社リヒトラブ
(74)【代理人】
【識別番号】100079577
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 全啓
(72)【発明者】
【氏名】田中 莞二
(72)【発明者】
【氏名】有本 佳照
(72)【発明者】
【氏名】猪原 裕二
(72)【発明者】
【氏名】金原 研一
【審査官】 砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−74698(JP,A)
【文献】 実開昭63−134783(JP,U)
【文献】 実開平1−158174(JP,U)
【文献】 実開昭60−26874(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42F 1/00−23/00
B65D 6/00−13/02
B65D 30/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表胴部と、裏胴部と、前記表胴部と裏胴部との間に連設された、収納部とを含み、
前記収納部は、
底面部と、前記底面部の一端及び他端からのびて形成される側面部とを有し、
更に、前記底面部は、表胴部に固定される一方の底部連結端部と、裏胴部に固定される他方の底部連結端部とを備え、
前記側面部は、表胴部に固定される一方の側部連結端部と、裏胴部に固定される他方の側部連結端部とを備え、
前記表胴部は、前記収納部の前記固定される一方の底部連結端部の端縁に対応する部位において折り返し、該一方の底部連結端部を表胴部の主面の底部の領域と折り返し領域とにより挟み、収納部の一方の底部連結端部に固定され、且つ、前記収納部の前記固定される一方の側部連結端部を表胴部の側部に固定され、
前記裏胴部は、前記収納部の前記固定される他方の底部連結端部の端縁に対応する部位において折り返し、該他方の底部連結端部を裏胴部の主面の底部の領域と折り返し領域とにより挟み、収納部の他方の底部連結端部に固定され、且つ、前記収納部の前記固定される他方の側部連結端部を裏胴部の側部に固定された、収納具。
【請求項2】
前記収納部は、
表胴部及び裏胴部の底部及び側部と略々平行にのびる山折部及び谷折部を有する蛇腹状
に形成され、
前記収納部の底部連結端部は、前記山折部及び谷折部と略々平行にのび、表胴部及び裏
胴部の底部の内側面に接し合うように形成された、請求項1に記載の収納具。
【請求項3】
前記収納部の底面部の底部連結端部と前記表胴部及び裏胴部の底部の折り返し領域とが重なり合い、且つ前記収納部の側面部と前記表胴部及び裏胴部の側部の領域とが重なり合って固定されるとともに、収納部並びに表胴部及び裏胴部の隅部において、前記収納部の底部連結端部並びに表胴部及び裏胴部の底部の折り返し領域と前記収納部の側部連結端部並びに表胴部及び裏胴部の側部の領域とが重なり合って固定された、請求項1又は請求項2に記載の収納具。
【請求項4】
前記表胴部及び裏胴部の折り返し領域における、折曲部とは反対側の端縁には、前記収
納部の側部連結端部及び側部連結端部に連設された側面構成材と重ならないように逃げ用
凹部を形成され、表胴部及び裏胴部の折り返し領域を収納部の側部連結端部の一部に重ね
合わせて固定された、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の収納具。
【請求項5】
底部を有する表胴部と、底部を有する裏胴部と、前記表胴部と裏胴部との間に連設され
る側面部及び底面部を有する収納部とによって、収納具を製造する方法であって、
表胴部の底部に固定される収納部の一方の底部連結端部と表胴部の側部に固定される収
納部の一方の側部連結端部とを、側面部と底面部とが交わる隅部において所定の角度を有
して重なり合うように位置決めをして重ね合わせる、連結端部の重ね合わせステップと、
前記重ね合わされた収納部の一方の底部連結端部と収納部の一方の側部連結端部とを固
定する、第1の連結端部固定ステップと、
裏胴部の底部に固定される収納部の他方の底部連結端部と裏胴部の側部に固定される収
納部の他方の側部連結端部とを、側面部と底面部とが交わる隅部において所定の角度を有
して重なり合うように位置決めをして重ね合わせる、連結端部の重ね合わせステップと、
前記重ね合わされた収納部の他方の底部連結端部と収納部の他方の側部連結端部とを固
定する、第2の連結端部固定ステップと、
表胴部を、収納部の一方の底部連結端部及び収納部の一方の側部連結端部の上に重ね合
わせ、表胴部の底部に連設された折り返し領域を折曲部において折り返し、表胴部の主面
の底部の領域と該折り返し領域とにより、前記固定された収納部の一方の底部連結端部及
び収納部の側部連結端部の重なり合う部位を挟み、表胴部の折り返し領域と収納部の一方
の底部連結端部及び収納部の一方の側部連結端部とを固定する、第1の底部連結端部及び
側部連結端部並びに折り返し領域の固定ステップと、
裏胴部を、収納部の他方の底部連結端部及び収納部の他方の側部連結端部の上に重ね合
わせ、裏胴部の底部に連設された折り返し領域を折曲部において折り返し、裏胴部の主面
の底部の領域と該折り返し領域とにより、前記固定された収納部の他方の底部連結端部及
び収納部の他方の側部連結端部の重なり合う部位を挟み、裏胴部の折り返し領域と収納部
の他方の底部連結端部及び収納部の他方の側部連結端部とを固定する、第2の底部連結端
部及び側部連結端部並びに折り返し領域の固定ステップとを含む、収納具の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は収納具及びその製造方法に関し、特にたとえば、蛇腹状の襠部を備え、カード体,小物などを収納して、保管,持ち運びするための収納部が形成されたエンベロープ、ホルダーやドキュメントファイルなどの収納具及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このような収納具としては、例えば、襠部を蛇腹状に形成したドキュメントファイルがある。このドキュメントファイル1は、長手方向に延びる細長い形状を備えた底部2と、この底部2に連設された表面部3及び裏面部4と、これら表面部3及び裏面部4の間を連結する蛇腹状のマチ部5と、前記裏面部4の上縁に連設されて表面部3側との間の空間を閉塞可能なカバー部6とを備えて構成されている(例えば、特許文献1及び図28参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−58170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、このような従来のドキュメントファイルでは、表面部及び裏面部の底縁が、切断した状態の切り放しで、その表面が滑らかでないために、手触りが悪く、手で持ち歩くときに手が痛く感じることがある。又、ドキュメントファイルを手で持ち歩くために軽量化を図るべく、表面部及び裏面部を薄い素材で形成すると、蛇腹状の襠部の反発により、側縁領域が広がって、中央付近の表面部及び裏面部がわん曲することがある。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、手触りがよく、保型性に優れた収納具及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の請求項1にかかる収納具は、表胴部と、裏胴部と、前記表胴部と裏胴部との間に連設された、収納部とを含み、前記収納部は、底面部と、前記底面部の一端及び他端からのびて形成される側面部とを有し、更に、前記底面部は、表胴部に固定される一方の底部連結端部と、裏胴部に固定される他方の底部連結端部とを備え、前記側面部は、表胴部に固定される一方の側部連結端部と、裏胴部に固定される他方の側部連結端部とを備え、前記表胴部は、前記収納部の前記固定される一方の底部連結端部の端縁に対応する部位において折り返し、該一方の底部連結端部を表胴部の主面の底部の領域と折り返し領域とにより挟み、収納部の一方の底部連結端部に固定され、且つ、前記収納部の前記固定される一方の側部連結端部を表胴部の側部に固定され、前記裏胴部は、前記収納部の前記固定される他方の底部連結端部の端縁に対応する部位において折り返し、該他方の底部連結端部を裏胴部の主面の底部の領域と折り返し領域とにより挟み、収納部の他方の底部連結端部に固定され、且つ、前記収納部の前記固定される他方の側部連結端部を裏胴部の側部に固定された、収納具である。
この発明の請求項2にかかる収納具においては、前記収納部は、表胴部及び裏胴部の底部及び側部と略々平行にのびる山折部及び谷折部を有する蛇腹状に形成され、前記収納部の底部連結端部は、前記山折部及び谷折部と略々平行にのび、表胴部及び裏胴部の底部の内側面に接し合うように形成された、請求項1に記載の収納具である。
この発明の請求項3にかかる収納具は、前記収納部の底面部の底部連結端部と前記表胴部及び裏胴部の底部の折り返し領域とが重なり合い、且つ前記収納部の側面部と前記表胴部及び裏胴部の側部の領域とが重なり合うとともに、収納部並びに表胴部及び裏胴部の隅部において、前記収納部の底部連結端部並びに表胴部及び裏胴部の底部の折り返し領域と前記収納部の側部連結端部並びに表胴部及び裏胴部の側部の領域とが重なり合って固定された、請求項1又は請求項2に記載の収納具である。
この発明の請求項4にかかる収納具は、前記表胴部及び裏胴部の折り返し領域における、折曲部とは反対側の端縁には、前記収納部の側部連結端部及び側部連結端部に連設された側面構成材と重ならないように逃げ用凹部を形成され、表胴部及び裏胴部の折り返し領域を収納部の側部連結端部の一部に重ね合わせて固定された、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の収納具である。
この発明の請求項5にかかる収納具の製造方法は、底部を有する表胴部と、底部を有する裏胴部と、前記表胴部と裏胴部との間に連設される側面部及び底面部を有する収納部とによって、収納具を製造する方法であって、表胴部の底部に固定される収納部の一方の底部連結端部と表胴部の側部に固定される収納部の一方の側部連結端部とを、側面部と底面部とが交わる隅部において所定の角度を有して重なり合うように位置決めをして重ね合わせる、連結端部の重ね合わせステップと、前記重ね合わされた収納部の一方の底部連結端部と収納部の一方の側部連結端部とを固定する、第1の連結端部固定ステップと、裏胴部の底部に固定される収納部の他方の底部連結端部と裏胴部の側部に固定される収納部の他方の側部連結端部とを、側面部と底面部とが交わる隅部において所定の角度を有して重なり合うように位置決めをして重ね合わせる、連結端部の重ね合わせステップと、前記重ね合わされた収納部の他方の底部連結端部と収納部の他方の側部連結端部とを固定する、第2の連結端部固定ステップと、表胴部を、収納部の一方の底部連結端部及び収納部の一方の側部連結端部の上に重ね合わせ、表胴部の底部に連設された折り返し領域を折曲部において折り返し、表胴部の主面の底部の領域と該折り返し領域とにより、前記固定された収納部の一方の底部連結端部及び収納部の側部連結端部の重なり合う部位を挟み、表胴部の折り返し領域と収納部の一方の底部連結端部及び収納部の一方の側部連結端部とを固定する、第1の底部連結端部及び側部連結端部並びに折り返し領域の固定ステップと、裏胴部を、収納部の他方の底部連結端部及び収納部の他方の側部連結端部の上に重ね合わせ、裏胴部の底部に連設された折り返し領域を折曲部において折り返し、裏胴部の主面の底部の領域と該折り返し領域とにより、前記固定された収納部の他方の底部連結端部及び収納部の他方の側部連結端部の重なり合う部位を挟み、裏胴部の折り返し領域と収納部の他方の底部連結端部及び収納部の他方の側部連結端部とを固定する、第2の底部連結端部及び側部連結端部並びに折り返し領域の固定ステップとを含む、収納具の製造方法である。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、表胴部と、裏胴部と、前記表胴部と裏胴部との間に連設された、収納部とを含み、前記収納部は、底面部と、前記底面部の一端及び他端からのびて形成される側面部とを有し、更に、前記底面部は、表胴部に固定される一方の底部連結端部と、裏胴部に固定される他方の底部連結端部とを備え、前記側面部は、表胴部に固定される一方の側部連結端部と、裏胴部に固定される他方の側部連結端部とを備え、前記表胴部は、前記収納部の前記固定される一方の底部連結端部の端縁に対応する部位において折り返し、該一方の底部連結端部を表胴部の主面の底部の領域と折り返し領域とにより挟み、収納部の一方の底部連結端部に固定され、且つ、前記収納部の前記固定される一方の側部連結端部を表胴部の側部に固定されているので、表胴部及び裏胴部の手触りがよく、保型性にも優れている。
請求項2の発明によれば、前記収納部が、表胴部及び裏胴部の底部及び側部と略々平行
にのびる山折部及び谷折部を有する蛇腹状に形成され、前記収納部の底部連結端部は、前
記山折部及び谷折部と略々平行にのび、表胴部及び裏胴部の底部の内側面に接し合うよう
に形成されているので、保型性に優れた収納具を得ることができる。
請求項3の発明によれば、前記収納部の底面部の底部連結端部と前記表胴部及び裏胴部
の底部の折り返し領域とが重なり合い、且つ前記収納部の側面部と前記表胴部及び裏胴部
の側部の領域とが重なり合うとともに、収納部並びに表胴部及び裏胴部の隅部において、
前記収納部の底部連結端部並びに表胴部及び裏胴部の底部の折り返し領域と前記収納部の
側部連結端部並びに表胴部及び裏胴部の側部の領域とが重なり合って固定されているので
、保型性に優れた収納具を得ることができる。
請求項4の発明によれば、前記表胴部及び裏胴部の折り返し領域における、折曲部とは
反対側の端縁には、前記収納部の側部連結端部及び側部連結端部に連設された側面構成材
と重ならないように逃げ用凹部を形成され、表胴部及び裏胴部の折り返し領域を収納部の
側部連結端部の一部に重ね合わせて固定されているので、収納部を表胴部及び裏胴部の端
縁の近傍において立ち上げて、所定の形状の収納部を形成することができる。
この発明の収納具の製造方法によれば、底部を有する表胴部と、底部を有する裏胴部と
、前記表胴部と裏胴部との間に連設される側面部及び底面部を有する収納部とによって、
収納具を製造する方法であって、表胴部の底部に固定される収納部の一方の底部連結端部
と表胴部の側部に固定される収納部の一方の側部連結端部とを、側面部と底面部とが交わ
る隅部において所定の角度を有して重なり合うように位置決めをして重ね合わせる、連結
端部の重ね合わせステップと、前記重ね合わされた収納部の一方の底部連結端部と収納部
の一方の側部連結端部とを固定する、第1の連結端部固定ステップと、裏胴部の底部に固
定される収納部の他方の底部連結端部と裏胴部の側部に固定される収納部の他方の側部連
結端部とを、側面部と底面部とが交わる隅部において所定の角度を有して重なり合うよう
に位置決めをして重ね合わせる、連結端部の重ね合わせステップと、前記重ね合わされた
収納部の他方の底部連結端部と収納部の他方の側部連結端部とを固定する、第2の連結端
部固定ステップと、表胴部を、収納部の一方の底部連結端部及び収納部の一方の側部連結
端部の上に重ね合わせ、表胴部の底部に連設された折り返し領域を折曲部において折り返
し、表胴部の主面の底部の領域と該折り返し領域とにより、前記固定された収納部の一方
の底部連結端部及び収納部の側部連結端部の重なり合う部位を挟み、表胴部の折り返し領
域と収納部の一方の底部連結端部及び収納部の一方の側部連結端部とを固定する、第1の
底部連結端部及び側部連結端部並びに折り返し領域の固定ステップと、裏胴部を、収納部
の他方の底部連結端部及び収納部の他方の側部連結端部の上に重ね合わせ、裏胴部の底部
に連設された折り返し領域を折曲部において折り返し、裏胴部の主面の底部の領域と該折
り返し領域とにより、前記固定された収納部の他方の底部連結端部及び収納部の他方の側
部連結端部の重なり合う部位を挟み、裏胴部の折り返し領域と収納部の他方の底部連結端
部及び収納部の他方の側部連結端部とを固定する、第2の底部連結端部及び側部連結端部
並びに折り返し領域の固定ステップとを含むので、表胴部及び裏胴部の手触りがよく、保
型性にも優れた収納具を得ることができる。
【0008】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴及び利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】この発明の第1の実施の形態の収納具の収納部の構造の展開状態を示す斜視図解図である。
図2】この発明の第1の実施の形態の収納具の収納部を閉じた状態を示す斜視図解図である。
図3A】収納部の断面図解図である。
図3B】収納部の断面図解図である。
図3C】収納具の側面図解図である。
図3D】収納具の底面図解図である。
図3E】収納具の平面図解図である。
図3F】襠部材の隅部の構造を示す斜視図解図である。
図3G】襠部材の隅部の構造を示す斜視図解図である。
図3H】襠部材の隅部の構造を示す斜視図解図である。
図4A】襠部材の展開状態を示す底面図解図である。
図4B】襠部材の展開状態を示す底面拡大図解図である。
図4C図4Bの隅角部の拡大図解図である。
図4D図4Cに示すA−A断面図解図である。
図5A】襠部材の展開状態を示す平面図解図である。
図5B】襠部材の展開状態を示す平面拡大図解図である。
図5C】襠部材の展開状態を示す底面拡大図解図である。
図6】襠部材により収納部を組み立てる方法を示す平面図解図である。
図7】襠部材により収納部を組み立てる方法を示す仕切部材をつけた平面図解図である。
図8】仕切部材の正面図解図である。
図9】襠部材に仕切部材を固定する方法を示す斜視図解図である。
図10】収納部の斜視図解図である。
図11】表胴部構成部材の正面図解図である。
図12】表胴部構成部材により表胴部を形成する方法を示す断面図解図であり、(A)は組み立て前の状態を示す図で、(B)は襠部材との結合前の状態を示す図である。
図13】裏胴部構成部材の正面図解図である。
図14】裏胴部構成部材により裏胴部を形成する方法を示す断面図解図であり、(A)は組み立て前の状態を示す図で、(B)は襠部材との結合前の状態を示す図である。
図15】襠部材により収納部を組み立てる方法を示す斜視図解図である。
図16】襠部材により収納部を組み立てる方法を示す斜視図解図である。
図17】襠部材により収納部を組み立てる方法を示す斜視図解図である。
図18】襠部材により収納部を組み立てる方法を示す斜視図解図である。
図19】襠部材により収納部を組み立てる方法を示す斜視図解図である。
図20】襠部材により収納部を組み立てる方法を示す斜視図解図である。
図21】襠部材により収納部を組み立てる方法を示す斜視図解図である。
図22】この発明の第2の実施の形態の収納具の斜視図解図である。
図23】この発明の第2の実施の形態の断面図解図である。
図24A】襠部材の他の例の展開状態を示す底面拡大図解図である。
図24B】襠部材の他の例の展開状態を示す平面拡大図解図である。
図25】第1傾斜折曲部などの他の例を示す図解図である。
図26】第1傾斜折曲部などのさらに他の例を示す図解図である。
図27】収納部を有する収納具の説明図である。
図28】従来例の説明図である。
図29】従来例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
この発明にかかる収納具10は、胴部20と、胴部20の内面に設けられた、蛇腹状の構造を備えた収納部30とを有している。
この収納具10は、複数の用紙、カード体等の被収納物Xを並列して合わせて収納するものであり、例えばノート、クレジットカード、名刺、小物等の収納に適している。
【0011】
胴部20は、比較的硬質なプラスチック板製であり、収納部30を覆う適宜な広さを有する略方形状の表胴部22及び略方形状の裏胴部24を含む。
更に、裏胴部24は、その上端に開口部32を覆うカバー部26が連設されている。カバー部26は、開口覆部28aと前垂部28bとを有する。
【0012】
表胴部22は、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂で、図11に示すような第1胴部材220の一部によって構成される。
第1胴部材220は、溶着し得る一枚の比較的軟質の板状体である。
第1胴部材220は、略方形状の表胴本体222を備えており、表胴本体222は、表胴本体222の下側の底部224と、表胴本体222の右側の第1側部226と、表胴本体222の左側の第2側部228と、開口部領域230とを有している。
第1胴部材220は、表胴本体222の底部224に、直線状の折曲部224aを介して連設された折り返し領域232を備える(図11及び図12参照)。
折曲部224aは、略々直線状の凹条を水平に連続しており、胴部20の下端縁を構成するために、折り曲げられるように薄肉に形成されている。
折り返し領域232は、収納部30を溶着するために、略帯状で溶着する広さを有する。
【0013】
裏胴部24は、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂で、図13に示すような第2胴部材240の一部によって構成される。
第2胴部材240は、溶着し得る一枚の比較的硬質の板状体である。
第2胴部材240は、略方形状の裏胴本体242を備えており、裏胴本体242は、裏胴本体242の下側の底部244と、裏胴本体242の右側の第1側部246と、裏胴本体242の左側の第2側部248と、開口部領域250とを有している。
第2胴部材240は、裏胴本体242の底部244に、直線状の折曲部244aを介して連設された折り返し領域252を備える(図13及び図14参照)。
折曲部244aは、略々直線状の凹条を水平に連続しており、胴部20の下端縁を構成するために、折り曲げられるように薄肉に形成されている。
折り返し領域252は、収納部30を溶着するために、略帯状で溶着する広さを有する。
第2胴部材240は、裏胴本体242の上部に、カバー部26が連設されている。
【0014】
収納部30は、底縁部52及び右側側縁部54及び左側側縁部56を連結して一体成形された、比較的軟質なプラスチックシート製の襠部材70と、前記襠部材70に連結される第1主面部42及び第2主面部44を構成する仕切部材170とによって構成される。
前記襠部材70は、矩形状の底面部72と、底面部72の一方向における一端からのびて形成される、一端部を構成する矩形状の第1側面部74と、前記底面部72の一方向における他端からのびて形成される、他端部を構成する矩形状の第2側面部76とを含む。
第1側面部74と第2側面部76とは、対称に形成されている。
【0015】
収納部30は、前記表胴部22と前記裏胴部24との間において開口部32を有する袋状部34が連続して複数並列して設けられている。
袋状部34は、比較的柔軟なプラスチックシート製であり、略方形の第1主面部42と底縁部52並びに右側側縁部54及び左側側縁部56を挟んで第1主面部42に対向する略方形の第2主面部44とを連結されて収納部30を形成する。
【0016】
各袋状部34を構成する底面部72は、底面山折部82と底面山折部82との間及び第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112との間において形成されている(図3参照)。
各袋状部34を構成する底面部72は、底面谷折部84において手前側の底面構成材72aと向こう側の底面構成材72bとに分割されている。
【0017】
各袋状部34を構成する第1側面部74は、第1側面谷折部94と第1側面谷折部94との間及び第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112もしくは第1拡張線部150との間において形成されている(図3参照)。
各袋状部34を構成する第1側面部74は、第1側面山折部92において手前側の第1側面構成材74aと向こう側の第1側面構成材74bとに分割されている。
各袋状部34を構成する第2側面部76は、第1側面谷折部94と第1側面谷折部94との間及び第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122もしくは第2拡張線部152との間において形成されている(図3参照)。
各袋状部34を構成する第2側面部76は、第2側面山折部102において手前側の第2側面構成材76aと向こう側の第2側面構成材76bとに分割されている。
【0018】
襠部材70は、胴部20と連結するための接続代78を、その長手両端縁に形成される(図3図4及び図5参照)。接続代78は、底面部72及び第1側面部74並びに第2側面部76の一方向にのびる。
接続代78は、胴部20の底部224及び底部244に連設された底面部72の一方の(手前側の)底部連結端部86及び他方の(向こう側の)底部連結端部88と、第1側面部74の手前側に連設された右側の手前側の第1側部連結端部96及び左側の向こう側の第1側部連結端部98と、第1側面部74の向こう側に連設された右側の手前側の第2側部連結端部106及び左側の向こう側の第2側部連結端部108とによって、構成される。
底面部72に連設された底部連結端部86及び底部連結端部88は、底面部72と同じ長さを備え、山折りもしくは谷折りして、外側面が胴部20の底部224及び底部244の内側面と接着される。
第1側面部74の手前側の第1側部連結端部96及び向こう側の第1側部連結端部98並びに第2側面部76の手前側の第2側部連結端部106及び向こう側の第2側部連結端部108は、第1側面部74及び第2側面部76と同じ長さを備え、外側面が胴部20の第1側部226及び第2側部228並びに第1側部246及び第2側部248の内側面と接着される。
【0019】
襠部材70の第3底面山折部82A,第3底面谷折部84A及び底部連結端部86の端縁は、直線状であり、それぞれ平行に形成されており、底部連結端部86は、第1胴部材220の折曲部224aに平行に折り返し領域232に固定される。
襠部材70の第4底面山折部82B,第4底面谷折部84B及び底部連結端部88の端縁は、直線状であり、それぞれ平行に形成されており、底部連結端部88は、第2胴部材240の折曲部244aに平行に折り返し領域252に固定される。
【0020】
襠部材70の手前側の第1側部連結端部96は、第1胴部材220の第1側部226の端縁に平行に第1側部226に固定され、襠部材70の手前側の第2側部連結端部106は、第1胴部材220の第2側部228の端縁に平行に第2側部228に固定される。
襠部材70の向こう側の第1側部連結端部98は、第2胴部材240の第1側部246の端縁に平行に第1側部246に固定され、襠部材70の向こう側の第2側部連結端部108は、第2胴部材240の第2側部248の端縁に平行に第2側部248に固定される。
【0021】
第1胴部材220の折り返し領域232の下端縁と折曲部224aとは、平行な直線状であり、襠部材70の第3底面山折部82A及び第3底面谷折部84Aとは、平行な直線状である。
そして、第1胴部材220の底部224の内側面と折り返し領域232の内側面との間に襠部材70の底部連結端部86を挟み込んだときに、第1胴部材220の折曲部224aと襠部材70の第3底面山折部82A及び第3底面谷折部84Aとは平行にして、襠部材70の底部連結端部86は、第1胴部材220の底部224の内側面と折り返し領域232の内側に固定される。
第2胴部材240の折り返し領域252の下端縁と折曲部244aとは、平行な直線状であり、襠部材70の第4底面山折部82B及び第4底面谷折部84Bとは、平行な直線状である。
そして、第2胴部材240の底部244の内側面と折り返し領域252の内側面との間に襠部材70の底部連結端部88を挟み込んだときに、第2胴部材240の折曲部244aと襠部材70の第4底面山折部82B及び第4底面谷折部84Bとは平行にして、襠部材70の底部連結端部88は、第2胴部材240の底部244の内側面と折り返し領域252の内側に固定される。
【0022】
底部連結端部86は、その左右の端部が手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106の下端部の重ね合わせ領域と重ね合わされる、重ね合わせ領域を構成している。
底部連結端部88は、その左右の端部が向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108の下端部の重ね合わせ領域と重ね合わされる、重ね合わせ領域を構成している。
【0023】
襠部材70は、最も手前側にある、すなわち表胴部22側にある向こう側の底面構成材72b2に続いて、手前側の介在底面構成材72a1が第3底面谷折部84Aを挟んで連設されている。
そして、襠部材70は、手前側の介在底面構成材72a1に続いて、第3底面山折部82Aを挟んで底部連結端部86が連設されている。
第3底面山折部82Aと第3底面谷折部84Aとは平行であり、手前側の介在底面構成材72a1は、底部連結端部86の幅(第1側面部74と第2側面部76との間における水平方向の幅)より短い幅であり、正面視方形状に形成されている。
底部連結端部86は、手前側の介在底面構成材72a1の第1側面部74側の右端より突き出た第1重ね合わせ部86aと手前側の介在底面構成材72a1の第2側面部76側の左端より突き出た第2重ね合わせ部86bとを有している。
【0024】
襠部材70は、最も向こう側にある、すなわち裏胴部24側にある手前側の底面構成材72a2に続いて、向こう側の介在底面構成材72b1が第4底面谷折部84Bを挟んで連設されている。
そして、襠部材70は、向こう側の介在底面構成材72b1に続いて、第4底面山折部82Bを挟んで底部連結端部88が連設されている。
第4底面山折部82Bと第4底面谷折部84Bとは平行であり、向こう側の介在底面構成材72b1は、底部連結端部88の幅(第1側面部74と第2側面部76との間における水平方向の幅)より短い幅であり、正面視方形状に形成されている。
底部連結端部88は、向こう側の介在底面構成材72b1の第1側面部74側の右端より突き出た第3重ね合わせ部88aと向こう側の介在底面構成材72b1の第2側面部76側の左端より突き出た第4重ね合わせ部88bとを有している。
【0025】
手前側の第1側部連結端部96は、襠部材70を展開した状態において、前記手前側の介在底面構成材72a1と並んで、手前側の介在底面構成材72a1の長さ方向にのびており、最も手前側の介在底面構成材72a1に近い左端に、第5重ね合わせ部96aを有している。
手前側の第2側部連結端部106は、襠部材70を展開した状態において、前記手前側の介在底面構成材72a1と並んで、手前側の介在底面構成材72a1の長さ方向にのびており、最も手前側の介在底面構成材72a1に近い右端に、第6重ね合わせ部106aを有している。
【0026】
向こう側の第1側部連結端部98は、襠部材70を展開した状態において、前記向こう側の介在底面構成材72b1と並んで、向こう側の介在底面構成材72b1の長さ方向にのびており、最も向こう側の介在底面構成材72b1に近い左端に、第7重ね合わせ部98aを有している。
向こう側の第2側部連結端部108は、襠部材70を展開した状態において、前記向こう側の介在底面構成材72b1と並んで、向こう側の介在底面構成材72b1の長さ方向にのびており、最も向こう側の介在底面構成材72b1に近い右端に、第8重ね合わせ部108aを有している。
【0027】
最も表胴部22側にある向こう側の底面構成材72b2と最も表胴部22側にある向こう側の第1側面構成材74b1との間に形成された、最も表胴部22側にある向こう側の隅部構成材60b1は、第5重ね合わせ部96aと隣接する。
最も表胴部22側にある向こう側の底面構成材72b2と最も表胴部22側にある向こう側の第2側面構成材76b1との間に形成された、最も表胴部22側にある向こう側の隅部構成材62b1は、第6重ね合わせ部106aと隣接する。
最も裏胴部24側にある手前側の底面構成材72a2と最も裏胴部24側にある手前側の第1側面構成材74a1との間に形成された、最も裏胴部24側にある手前側の隅部構成材60a1は、第7重ね合わせ部98aと隣接する。
最も裏胴部24側にある手前側の底面構成材72a2と最も裏胴部24側にある手前側の第2側面構成材76a1との間に形成された、最も裏胴部24側にある手前側の隅部構成材62a1は、第8重ね合わせ部108aと隣接する。
【0028】
手前側の第1側部連結端部96の下端縁は、第3側面山折部92Aの端に至る第1切り込み96bにより、折り曲げ可能な重ね合わせ領域を構成している。
向こう側の第1側部連結端部98の下端縁は、第3側面谷折部92Bの端に至る第2切り込み98bにより、折り曲げ可能な重ね合わせ領域を構成している。
第1胴部材220の折り返し領域232は、下端縁の右側に、正面視半円弧状の第1逃げ用凹部234aを凹設され、且つ、下端縁の左側に、正面視半円弧状の第2逃げ用凹部234bを凹設されている。
【0029】
手前側の第2側部連結端部106の下端縁は、第4側面山折部102Aの端に至る第3切り込み106bにより、折り曲げ可能な重ね合わせ領域を構成している。
向こう側の第2側部連結端部108の下端縁は、第4側面谷折部102Bの端に至る第4切り込み108bにより、折り曲げ可能な重ね合わせ領域を構成している。
【0030】
第1胴部材220の第1逃げ用凹部234aは、向こう側の第1側面構成材74b1及び向こう側の隅部構成材60b1と対向する。
第1胴部材220の第2逃げ用凹部234bは、向こう側の第2側面構成材76b1及び向こう側の隅部構成材62b1と対向する。
第1胴部材220の第1逃げ用凹部234aは、表胴部22の内側面より立ち上がる向こう側の第1側面構成材74b1及び向こう側の隅部構成材60b1と対向して、向こう側の第1側面構成材74b1及び向こう側の隅部構成材60b1を立ち上げることができるように構成されている。
第1胴部材220の第2逃げ用凹部234bは、表胴部22の内側面より立ち上がる向こう側の第2側面構成材76b1及び向こう側の隅部構成材62b1と対向して、向こう側の第2側面構成材76b1及び向こう側の隅部構成材62b1を立ち上げることができるように構成されている。
第2胴部材240の折り返し領域252は、下端縁の右側に、正面視半円弧状の第1逃げ用凹部254aを凹設され、且つ、下端縁の左側に、正面視半円弧状の第2逃げ用凹部254bを凹設されている。
【0031】
第2胴部材240の第1逃げ用凹部254aは、手前側の第1側面構成材74a1及び手前側の隅部構成材60a1と対向する。
第2胴部材240の第2逃げ用凹部254bは、手前側の第2側面構成材76a1及び手前側の隅部構成材62a1と対向する。
第2胴部材240の第1逃げ用凹部254aは、裏胴部24の内側面より立ち上がる手前側の第1側面構成材74a1及び手前側の隅部構成材60a1と対向して、手前側の第1側面構成材74a1及び手前側の隅部構成材60a1を立ち上げることができるように構成されている。
第2胴部材240の第2逃げ用凹部254bは、裏胴部24の内側面より立ち上がる手前側の第2側面構成材76a1及び手前側の隅部構成材62a1と対向して、手前側の第2側面構成材76a1及び手前側の隅部構成材62a1を立ち上げることができるように構成されている。
【0032】
前記表胴部22を有する第1胴部材220は、前記収納部30の前記固定される一方の底部連結端部86の端縁に対応する部位において折り返し、該一方の底部連結端部86を表胴部22の主面の底部224の領域と折り返し領域232とにより挟み、収納部30の一方の底部連結端部86に固定される。
前記裏胴部24を有する第2胴部材240は、前記収納部30の前記固定される他方の底部連結端部88の端縁に対応する部位において折り返し、該他方の底部連結端部88を裏胴部24の主面の底部244の領域と折り返し領域252とにより挟み、収納部30の他方の底部連結端部88に固定される。
【0033】
前記収納部30の底面部72の底部連結端部86と前記表胴部22の底部224の折り返し領域232とが重なり合い、且つ前記収納部30の第1側面部74及び第2側面部76と前記表胴部22の第1側部226及び第2側部228の領域とが重なり合うとともに、収納部30並びに表胴部22の第1隅部60及び第2隅部62において、前記収納部30の底部連結端部86並びに表胴部22の底部224の折り返し領域232と前記収納部30の手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106並びに表胴部22の第1側部226及び第2側部228の領域とが重なり合って固定される。
底部連結端部86は、その右の端部の第1重ね合わせ部86aが手前側の第1側部連結端部96の下端部の重ね合わせ領域(第5重ね合わせ部96a)と重ね合わされ、且つその左側の端部の第2重ね合わせ部86bが手前側の第2側部連結端部106の下端部の重ね合わせ領域(第6重ね合わせ部106a)と重ね合わされる。
【0034】
前記収納部30の底面部72の底部連結端部88と前記裏胴部24の底部244の折り返し領域252とが重なり合い、且つ前記収納部30の第1側面部74及び第2側面部76と前記裏胴部24の第1側部246及び第2側部248の領域とが重なり合うとともに、収納部30並びに裏胴部24の第1隅部60及び第2隅部62において、前記収納部30の底部連結端部88並びに裏胴部24の底部244の折り返し領域252と前記収納部30の向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108並びに裏胴部24の第1側部246及び第2側部248の領域とが重なり合って固定される。
底部連結端部88は、その右の端部の第3重ね合わせ部88aが向こう側の第1側部連結端部98の下端部の重ね合わせ領域(第7重ね合わせ部98a)と重ね合わされ、且つその左側の端部の第4重ね合わせ部88bが向こう側の第2側部連結端部108の下端部の重ね合わせ領域(第8重ね合わせ部108a)と重ね合わされる。
【0035】
前記表胴部22の折り返し領域232は、折曲部224aとは反対側の端縁には、前記収納部30の手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106並びに手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106に連設された手前側の第2側面構成材76aと重ならないように第1逃げ用凹部234a及び第2逃げ用凹部234bを形成されている。第1逃げ用凹部234a及び第2逃げ用凹部234bは、手前側の第2側面構成材76aに対向させて、表胴部22の折り返し領域232を収納部30の手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106の一部に重ね合わせて固定される。
前記裏胴部24の折り返し領域252は、折曲部244aとは反対側の端縁には、前記収納部30の向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108並びに向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108に連設された向こう側の第2側面構成材76bと重ならないように第1逃げ用凹部254a及び第2逃げ用凹部254bを形成されている。第1逃げ用凹部254a及び第2逃げ用凹部254bは、向こう側の第2側面構成材76bに対向させて、裏胴部24の折り返し領域252を収納部30の向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108の一部に重ね合わせて固定される。
【0036】
収納部30を第1胴部材220及び第2胴部材240に固定し連続して収納部30を蛇腹状に形成したとき、手前側の介在底面構成材72a1は、向こう側の底面構成材72b2と対向する。
収納部30を第1胴部材220及び第2胴部材240に固定し連続して収納部30を蛇腹状に形成したとき、向こう側の介在底面構成材72b1は、手前側の底面構成材72a2と対向する。
【0037】
手前側の第1側部連結端部96は、向こう側の第1側面構成材74b1と対向する。
手前側の第2側部連結端部106は、向こう側の第2側面構成材76b1と対向する。
向こう側の第1側部連結端部98は、手前側の第1側面構成材74a1と対向する。
向こう側の第2側部連結端部108は、手前側の第2側面構成材76a1と対向する。
【0038】
底部224を有する表胴部22及び底部244を有する裏胴部24と、前記表胴部22と裏胴部24との間に連設される第1側面部74及び第2側面部76及び底面部72を有する収納部30とを固定することによって、収納具10を製造する方法は、次の工程(ステップ)を含む。
【0039】
(連結端部の重ね合わせステップ)
まず、表胴部22の底部224に固定される収納部30を構成する襠部材70の一方の底部連結端部86と表胴部22の第1側部226及び第2側部228に固定される収納部30の一方の手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106とを、第1側面部74及び第2側面部76と底面部72とが交わる第1隅部60及び第2隅部62において所定の角度を有して重なり合うように位置決めをして重ね合わせる(図15ないし図17参照)。
この実施の形態においては、表胴部22の底部224の内側面に手前側の介在底面構成材72a1を対向させ、底部連結端部86の端縁を第1胴部材220の折曲部224aに平行に沿わせる。また、表胴部22の第1側部226及び第2側部228の近傍の内側面に、手前側の第1側部連結端部96を第1側部226及び第2側部228に平行に沿わせる。
底部連結端部86は、その右の端部の第1重ね合わせ部86aが手前側の第1側部連結端部96の下端部の重ね合わせ領域(第5重ね合わせ部96a)と重ね合わされ、且つその左側の端部の第2重ね合わせ部86bが手前側の第2側部連結端部106の下端部の重ね合わせ領域(第6重ね合わせ部106a)と重ね合わされる。
【0040】
(第1の連結端部固定ステップ)
前記重ね合わされた収納部30の一方の底部連結端部86と収納部30の一方の手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106とを固定する(図18参照)。
この実施の形態においては、まず、表胴部22の内側面と重ね合わされた収納部30の手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106を複数個所スポット溶着するとともに、表胴部22と重ね合わされた底部連結端部86の第1重ね合わせ部86aと手前側の第1側部連結端部96の第5重ね合わせ部96aとの部位及び底部連結端部86の第2重ね合わせ部86bと手前側の第2側部連結端部106の第6重ね合わせ部106aとの部位を、それぞれ1箇所スポット溶着する。
【0041】
(連結端部の重ね合わせステップ)
裏胴部24の底部244に固定される収納部30を構成する襠部材70の他方の底部連結端部88と裏胴部24の第1側部246及び第2側部248に固定される収納部30の他方の向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108とを、第1側面部74及び第2側面部76と底面部72とが交わる第1隅部60及び第2隅部62において所定の角度を有して重なり合うように位置決めをして重ね合わせる(図17参照)。
この実施の形態においては、裏胴部24の底部244の内側面に向こう側の介在底面構成材72b1を対向させ、底部連結端部88の端縁を第2胴部材240の折曲部244aに平行に沿わせる。また、裏胴部24の第1側部246及び第2側部248の近傍の内側面に、向こう側の第1側部連結端部98を第1側部246及び第2側部248に平行に沿わせる。
底部連結端部88は、その右の端部の第3重ね合わせ部88aが向こう側の第1側部連結端部98の下端部の重ね合わせ領域(第7重ね合わせ部98a)と重ね合わされ、且つその左側の端部の第4重ね合わせ部88bが向こう側の第2側部連結端部108の下端部の重ね合わせ領域(第8重ね合わせ部108a)と重ね合わされる。
【0042】
(第2の連結端部固定ステップ)
前記重ね合わされた収納部30を構成する襠部材70の他方の底部連結端部88と収納部30の他方の向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108とを固定する(図17参照)。
この実施の形態においては、まず、裏胴部24の内側面と重ね合わされた収納部30の向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108を複数個所スポット溶着するとともに、裏胴部24と重ね合わされた底部連結端部88の第3重ね合わせ部88aと向こう側の第1側部連結端部98の第7重ね合わせ部98aとの部位及び底部連結端部88の第4重ね合わせ部88bと向こう側の第2側部連結端部108の第8重ね合わせ部108aとの部位を1箇所スポット溶着する。
【0043】
(第1の底部連結端部及び手前側の第1側部連結端部及び手前側の第2側部連結端部並びに折り返し領域の固定ステップ)
表胴部22を、収納部30の一方の底部連結端部86及び収納部30の一方の手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106の上に重ね合わせ、表胴部22の底部224に連設された折り返し領域232を折曲部224aにおいて折り返し、表胴部22の主面の底部224の領域と該折り返し領域232とにより、前記固定された収納部30の一方の底部連結端部86及び収納部30の手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106の重なり合う部位を挟み、表胴部22の折り返し領域232と収納部30の一方の底部連結端部86及び収納部30の一方の手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106とを固定する(図19ないし図21参照)。
この実施の形態においては、表胴部22の内側面と重ね合わされた収納部30の底部連結端部86と表胴部22の底部224及び折り返し領域232とを複数個所スポット溶着するとともに、表胴部22の底部224及び折り返し領域232と重ね合わされた底部連結端部86の第1重ね合わせ部86aと手前側の第1側部連結端部96の第5重ね合わせ部96aと及び底部連結端部86の第2重ね合わせ部86bと手前側の第2側部連結端部106の第6重ね合わせ部106aとを、それぞれ2箇所スポット溶着する。
【0044】
(第2の底部連結端部及び向こう側の第1側部連結端部及び向こう側の第2側部連結端部並びに折り返し領域の固定ステップ)
裏胴部24を、収納部30の他方の底部連結端部88及び収納部30の他方の向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108の上に重ね合わせ、裏胴部24の底部244に連設された折り返し領域252を折曲部244aにおいて折り返し、裏胴部24の主面の底部244の領域と該折り返し領域252とにより、前記固定された収納部30の他方の底部連結端部88及び収納部30の他方の向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108の重なり合う部位を挟み、裏胴部24の折り返し領域252と収納部30の他方の底部連結端部88及び収納部30の他方の向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108とを固定する(図19ないし図21参照)。
この実施の形態においては、裏胴部24の内側面と重ね合わされた収納部30の底部連結端部88と裏胴部24の底部244及び折り返し領域252とを複数個所スポット溶着するとともに、裏胴部24の底部244及び折り返し領域252と重ね合わされた底部連結端部88の第3重ね合わせ部88aと向こう側の第1側部連結端部98の第7重ね合わせ部98aと及び底部連結端部88の第4重ね合わせ部88bと向こう側の第2側部連結端部108の第8重ね合わせ部108aとを、それぞれ2箇所スポット溶着する。
【0045】
襠部材70を第1胴部材220及び第2胴部材240に固定する方法としては、超音波溶着によるスポットに溶着する方法、ミシンにより縫製する方法等がある。
【0046】
収納部30は、前記表胴部22と前記裏胴部24との間において開口部32を有する袋状部34が連続して複数並列して設けられている。
袋状部34は、比較的柔軟なプラスチックシート製であり、略方形の第1主面部42と底縁部52及び右側側縁部54並びに左側側縁部56を挟んで第1主面部42に対向する略方形の第2主面部44とを連結されて収納部30を形成する。
【0047】
収納部30は、底縁部52と右側側縁部54とが交わる第1隅部60及び底縁部52と左側側縁部56とが交わる第2隅部62が、傾斜折曲部によって丸みを有するいわゆる面取りされた隅部の構造を有し、底縁部52と右側側縁部54と交差する部分及び底縁部52と左側側縁部56とが交差する部分は、曲線折曲部によって角張らず、丸みを有している。
【0048】
直線状の底縁部52及び底縁部52に交差する直線状の右側側縁部54並びに直線状の、左側側縁部56は、隣接する底縁部52、右側側縁部54及び左側側縁部56が適宜な間隔をおいて重なり複数並列して連続されて、袋状部34を蛇腹状に並列されるように形成されている。
収納部30を構成する袋状部34は、各袋状部を構成する隣り合う第1袋状部34aと第2袋状部34bとの間に第1主面部42及び第2主面部44を設けられ、区画されている。
第1袋状部34aは、対向する第1主面部42と第2主面部44とによって囲まれた、収納空間を備え、第1袋状部34aと手前側において隣り合う第2袋状部34bは、前記第1袋状部34aを形成する第2主面部44と第2主面部44に対向する第1主面部42とによって囲まれた、収納空間を備える。更に、第2袋状部34bに手前側において隣り合う第1袋状部34aは、前記第2袋状部34bを形成する第1主面部42と第1主面部42に対向する第2主面部44とによって囲まれた、収納空間を備える。
右側側縁部54と左側側縁部56との間において、第1主面部42と第2主面部44とが離れるように構成された直線状の開口縁部58を形成されている。
【0049】
この袋状部34は、被収納物Xを収納可能であり、前記並列された複数の袋状部34の各開口部32間の空間が伸縮自在に形成されている。
右側側縁部54及び左側側縁部56は、垂直方向にのびており、水平方向にのびる開口縁部58及び底縁部52と直交ないしは交差する。
【0050】
収納部30は、開口部32を有する袋状部34が底縁部52、右側側縁部54及び左側側縁部56が複数並列して連続して連結されており、開口部32を構成する開口縁部58が複数並列され、隣接する第1袋状部34aと第2袋状部34bとを連設する袋状部34の開口縁部58の間の空間が伸縮自在に形成されたものである。袋状部34を構成する各第1袋状部34a及び第2袋状部34bは同形、同大で、開口縁部58及び底縁部52は、それぞれ水平面上に一直線に並び、右側側縁部54及び左側側縁部56は、垂直面上に一直線に並ぶ。
この実施の形態においては、開口縁部58と底縁部52とは平行で、開口縁部58及び底縁部52と右側側縁部54及び左側側縁部56とは、直交する。
右側側縁部54及び左側側縁部56は、底縁部52の左右端と開口縁部58の左右端との間において、形成されている。
収納部30が胴部20の表胴部22と裏胴部24との間に固定されることにより、胴部20の開閉に伴って収納部30の開口部32側が拡がる略扇子状又は底縁部52及び右側側縁部54及び左側側縁部56が均等に広がる蛇腹状ないしはアコーディオン状に伸縮する。
【0051】
収納部30は、底縁部52及び右側側縁部54及び左側側縁部56を連結して一体成形された、襠部材70と、前記襠部材70に連結される第1主面部42及び第2主面部44を構成する仕切部材170とにより形成される。
【0052】
上端に開口部32を有する収納部30を構成する襠部材70は、組み立てられて収納部30を形成された収納部30の下縁の両隅部が、丸みを有するいわゆる面取りされた隅部の構造を備えるように構成されている。
面取りされた隅部の構造は、収納部30を構成する一端部と、前記一端部以外の他端部であって前記一端部に直交する方向にのびる他端部とを有する隅部において、前記収納部30の前記一端部の直線状の稜線と前記収納部30の前記他端部の直線状の稜線とが、丸みを有する曲線状の稜線(曲線折曲部)を介して、斜めに傾斜折曲部によって接続されたことを特徴する。
【0053】
前記襠部材70は、矩形状の底面部72と、前記一端部を構成する底面部72の一方向における一端からのびて形成される、前記他端部を構成する矩形状の第1側面部74と、及び前記底面部72の前記一方向における他端からのびて形成される、前記他端部を構成する矩形状の第2側面部76とを含む。
第1側面部74と第2側面部76とは、対称に形成されている。
【0054】
前記底面部72は、その前記一方向に直交する直交方向(前後方向)における中間に、稜線を構成する底面折曲部80を形成されている。
前記第1側面部74は、その前記直交方向(前後方向)における中間に、稜線を構成する第1側面折曲部90を形成されている。
前記第2側面部76は、その前記直交方向(前後方向)における中間に、稜線を構成する第2側面折曲部100を形成されている。
前記底面折曲部80及び前記第1側面折曲部90間に、稜線を構成する第1傾斜折曲部110が斜めに形成され、前記底面折曲部80及び前記第2側面折曲部100間に、稜線を構成する第2傾斜折曲部120が斜めに形成されている。
前記底面折曲部80及び前記第1側面折曲部90は、それぞれ、曲線状の向こう側の第1曲線折曲部130及び手前側の第1曲線折曲部132を介して前記第1傾斜折曲部110に接続されている。第1側面折曲部90と第1傾斜折曲部110とは、上方の向こう側の第1曲線折曲部130により斜交するように接続され、底面折曲部80と第1傾斜折曲部110とは、下方の手前側の第1曲線折曲部132により斜交するように接続されている。
更に、前記底面折曲部80及び前記第2側面折曲部100は、それぞれ、曲線状の向こう側の第2曲線折曲部140及び手前側の第2曲線折曲部142を介して前記第2傾斜折曲部120に接続されている。第2側面折曲部100と第2傾斜折曲部120とは、上方の向こう側の第2曲線折曲部140により斜交するように接続され、底面折曲部80と第2傾斜折曲部120とは、下方の手前側の第2曲線折曲部142により斜交するように接続されている。
【0055】
底面折曲部80と第1側面折曲部90とは、平行で、空間をあけて並列されており、且つ、底面折曲部80の外側(右側端)と第1側面折曲部90の内側(左側端)とは、面取りされた第1隅部60を形成するための適宜な間隔をおいて向き合う。
襠部材70を展開した状態において、底面折曲部80の外側(右側端)と第1傾斜折曲部110の手前側端とは、手前側の第1曲線折曲部132を介して接続されており、且つ、第1側面折曲部90の内側(左側端)と第1傾斜折曲部110の向こう側端とは、向こう側の第1曲線折曲部130を介して接続されている。
底面折曲部80と第2側面折曲部100とは、平行で、空間をあけて並列されており、且つ、底面折曲部80の外側(左側端)と第2側面折曲部100の内側(右側端)とは、面取りされた第2隅部62を形成するための適宜な間隔をおいて向き合う。
襠部材70を展開した状態において、底面折曲部80の外側(左側端)と第2傾斜折曲部120の手前側端とは、手前側の第2曲線折曲部142を介して接続されており、且つ、第2側面折曲部100の内側(右側端)と第2傾斜折曲部120の向こう側端とは、向こう側の第2曲線折曲部140を介して接続されている。
【0056】
前記底面折曲部80は、前記底面部72の前記前後方向における中央において外側に向けて突出した、稜線を有する底面谷折部84、及び前記底面谷折部84の両側において内側に向けて突出する底面山折部82を含む。
前記第1側面折曲部90は、前記第1側面部74の前後方向(襠部材70を展開した状態における幅方向)における中央で内側に向けて突出する第1側面山折部92、及び前記第1側面山折部92の両側で外側に向けて突出した、稜線を有する第1側面谷折部94を含む。
前記第2側面折曲部100は、前記第2側面部76の前後方向(襠部材70を展開した状態における幅方向)における中央で内側に向けて突出する第2側面山折部102、及び前記第2側面山折部102の両側で外側に向けて突出した、稜線を有する第2側面谷折部104を含む。
【0057】
襠部材70を展開した状態において、第1袋状部34aの向こう側の第1曲線折曲部130と、第1袋状部34aに隣接する第1袋状部34aと第2袋状部34bとの間の手前側の第1曲線折曲部132との間には、第3傾斜折曲部112が形成されている。そして、第3傾斜折曲部112は、向こう側の第1曲線折曲部130及び手前側の第1曲線折曲部132とは、接続されていない。
襠部材70を展開した状態において、第1袋状部34aの向こう側の第2曲線折曲部140と、第1袋状部34aに隣接する第1袋状部34aと第2袋状部34bとの間の手前側の第2曲線折曲部142との間には、第4傾斜折曲部122が形成されている。そして、第4傾斜折曲部122は、向こう側の第2曲線折曲部140及び手前側の第2曲線折曲部142とは、接続されていない。
襠部材70を展開した状態において、第1傾斜折曲部110と第3傾斜折曲部112とは、約90度の角度を有しており、又、第2傾斜折曲部120と第4傾斜折曲部122とは、約90度の角度を有している。
【0058】
底面山折部82と底面谷折部84とは、平行で、面取りされた第1隅部60を形成するための適宜な間隔をおいて並列されており、底面谷折部84の外側(右側端)と第1側面谷折部94の内側(左側端)とは、面取りされた第1隅部60を形成するための適宜な間隔をおいて向き合う。
襠部材70を展開した状態において、底面谷折部84の外側(右側端)と第1傾斜折曲部110の手前側端とは、丸みを有する隅部を形成するための手前側の第1曲線折曲部132を介して接続されており、且つ、第1側面谷折部94の内側(左側端)と第1傾斜折曲部110の向こう側端とは、丸みを有する隅部を形成するための向こう側の第1曲線折曲部130を介して接続されている。
襠部材70を展開した状態において、底面谷折部84の外側(左側端)と第2傾斜折曲部120の手前側端とは、丸みを有する隅部を形成するための手前側の第2曲線折曲部142を介して接続されており、且つ、第2側面谷折部104の内側(右側端)と第2傾斜折曲部120の向こう側端とは、丸みを有する隅部を形成するための向こう側の第2曲線折曲部140を介して接続されている。
【0059】
襠部材70を展開した状態における向こう側の第1曲線折曲部130は、第1側面谷折部94(を延長した線)と第1傾斜折曲部110(を延長した線分)とに内接する円の一部の円弧により構成されている。
襠部材70を展開した状態における手前側の第1曲線折曲部132は、底面谷折部84(を延長した線)と第1傾斜折曲部110(を延長した線分)とに内接する円の一部の円弧により構成されている。
襠部材70を展開した状態における向こう側の第2曲線折曲部140は、第2側面谷折部104(を延長した線)と第1傾斜折曲部110(を延長した線分)とに内接する円の一部の円弧により構成されている。
襠部材70を展開した状態における手前側の第2曲線折曲部142は、底面谷折部84(を延長した線)と第2傾斜折曲部120(を延長した線分)とに内接する円の一部の円弧により構成されている。
而して、向こう側の第1曲線折曲部130及び手前側の第1曲線折曲部132の領域は、折り曲げ易くしたために、わん曲した丸みを備える隅角部を形成される。
向こう側の第2曲線折曲部140及び手前側の第2曲線折曲部142の領域は、折り曲げ易くしたために、わん曲した丸みを備える隅角部を形成される。
【0060】
第1側面山折部92と第1側面谷折部94とは平行で、面取りされた第1隅部60を形成するための適宜な間隔をおいて並列されており、第1側面谷折部94の内側(左側端)と底面谷折部84の外側(右側端)とは、面取りされた第1隅部60を形成するための適宜な間隔をおいて向き合う。
底面谷折部84と第1側面山折部92とは、一直線状に並んでおり、第1側面山折部92の内側(左側端)は、底面谷折部84とは接することなく、手前側の第1曲線折曲部132の近くに至るが間隔をおいている。
第1側面山折部92の内側(左側端)の近くから、第1側面谷折部94の内側(左側端)及び向こう側の第1曲線折曲部130の近くに至る、直線状の第3傾斜折曲部112が形成されている。
第1傾斜折曲部110と第3傾斜折曲部112とは、略90度の角度を備えており、第1側面谷折部94の内側(左側端)から、底面山折部82を挟んで形成された向こう側の底面谷折部84と手前側の底面谷折部84とに向けてのびている。
第1側面山折部92の内側(左側端)と第3傾斜折曲部112の内側(左側端)とは適宜な間隔をあけて形成してもよく、又、図24A及び図24Bにおいて示すように連続されてもよい。
【0061】
第2側面山折部102と第2側面谷折部104とは、平行で、面取りされた第2隅部62を形成するための適宜な間隔をおいて並列されており、第2側面谷折部104の内側(右側端)と底面谷折部84の外側(左側端)とは、面取りされた第2隅部62を形成するための適宜な間隔をおいて向き合う。
底面谷折部84と第2側面山折部102とは、一直線状に並んでおり、第2側面山折部102の内側(右側端)は、底面谷折部84とは接することなく、手前側の第2曲線折曲部142の近くに至るが間隔をおいている。
第2側面山折部102の内側(右側端)の近くから、第2側面谷折部104の内側(右側端)及び向こう側の第2曲線折曲部140の近くに至る、直線状の第4傾斜折曲部122が形成されている。
第2傾斜折曲部120と第4傾斜折曲部122とは、略90度の角度を備えており、第2側面谷折部104の内側(右側端)から、底面山折部82を挟んで形成された向こう側の底面谷折部84と手前側の底面谷折部84とに向けてのびている。
第2側面山折部102の内側(右側端)と第4傾斜折曲部122の内側(右側端)とは適宜な間隔をあけて形成してもよく、又、図24A及び図24Bにおいて示すように連続されてもよい。
【0062】
第1側面山折部92と第1側面谷折部94との間隔及び向こう側の第1曲線折曲部130と手前側の第1曲線折曲部132との間隔は、第1隅部60の形状、傾斜角度を決定する。
第2側面山折部102と第2側面谷折部104との間隔及び向こう側の第2曲線折曲部140と手前側の第2曲線折曲部142との間隔は、第2隅部62の形状、傾斜角度を決定する。
すなわち、第1傾斜折曲部110は、襠部材70を展開した状態において、第1側面山折部92と第1側面谷折部94及び向こう側の第1曲線折曲部130と手前側の第1曲線折曲部132に囲まれた方形の対角線であることにより、第1隅部60の形状、傾斜角度を決定する。
第2傾斜折曲部120は、襠部材70を展開した状態において、第2側面山折部102と第2側面谷折部104及び向こう側の第2曲線折曲部140と手前側の第2曲線折曲部142に囲まれた方形の対角線であることにより、第2隅部62の形状、傾斜角度を決定する。
【0063】
底面谷折部84と第1側面谷折部94及び第2側面谷折部104とは谷折りされている。また、第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112と第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122とは、谷折りされている。
而して、底面谷折部84と第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112とは、それぞれ谷底が手前側の第1曲線折曲部132を介して連続し、且つ、第1側面谷折部94と第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112とは、それぞれ谷底が向こう側の第1曲線折曲部130を介して連続する(図3参照)。
また、底面谷折部84と第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122とは、それぞれ谷底が手前側の第2曲線折曲部142を介して連続し、且つ、第2側面谷折部104と第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122とは、それぞれ谷底が向こう側の第2曲線折曲部140を介して連続する(図3参照)。
ここにおいて、谷折りとは、平面視(開口部32から見たとき)谷折りであり、底面視(下から見たとき)は山折りとなる。すなわち、底面谷折部84と第1側面谷折部94及び第2側面谷折部104と第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112と第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122とは、谷折りされたとき、平面視(開口部32から見たとき)谷底が、底面視(下から見たとき)の稜線を構成する。
【0064】
第1側面山折部92及び第1側面谷折部94と第2側面山折部102及び第2側面谷折部104とは対称であり、第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112と第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122とは対称である。
手前側の第1側面構成材74a及び向こう側の第1側面構成材74bと手前側の第2側面構成材76aと向こう側の第2側面構成材76bとは対称である。
手前側の隅部構成材60a及び向こう側の隅部構成材60bと手前側の隅部構成材62a及び向こう側の隅部構成材62bとは対称である。
【0065】
前記収納部30を構成するために並列された複数の前記底面部72、前記第1側面部74及び前記第2側面部76は、蛇腹状に形成され、前記収納部30の内部を前記底面部72の直交方向において仕切るための第1主面部42及び第2主面部44からなる仕切部が、前記収納部30の内部に形成されている。
仕切部を構成する第1主面部42及び第2主面部44は、同形、同大の仕切部材170により構成されている。
仕切部材170は、比較的柔軟なプラスチックシート製であり、その両端の接続部172及び接続部174を第1袋状部34aと第2袋状部34bとを形成するために、第1側面部74と第2側面部76に接着されて、第1側面部74と第2側面部76との間に架設される。
仕切部材170は、第1側面山折部92を挟んだ面側である向こう側の第1側面谷折部94及び手前側の第1側面谷折部94の向こう側の面に、接続部172を接し合わせて接着され、且つ、第2側面山折部102を挟んだ面側である向こう側の第2側面谷折部104及び手前側の第2側面谷折部104の向こう側の面に、接続部174を接し合わせて接着されている。
更に、仕切部材170は、底面山折部82の向こう側の面に、接続部176を接し合わせて接着されている。
向こう側の第1側面谷折部94及び第2側面谷折部104と手前側の第1側面谷折部94及び第2側面谷折部104との間において第1袋状部34aの収納空間が形成される。
また、第1袋状部34aに隣り合う第2袋状部34bは、第1袋状部34aを構成する手前側の第1側面谷折部94及び第2側面谷折部104と、それに対向する向こう側の第1側面谷折部94及び第2側面谷折部104との間において、収納空間が形成される。
【0066】
第1側面山折部92及び第1側面谷折部94の内側で向こう側の第1曲線折曲部130との境界の近くにおいて、第1側面山折部92と第1側面谷折部94に直交して第1拡張線部150が形成されている。
第2側面山折部102及び第2側面谷折部104の内側で向こう側の第2曲線折曲部140との境界の近くにおいて、第2側面山折部102と第2側面谷折部104に直交して第2拡張線部152が形成されている。
そして、第1拡張線部150と第1側面山折部92との交差部分は、袋状部34に多くの被収納物Xを収納したときに、外方に向けて第1側面山折部92の外側領域とともに拡張する。
【0067】
前記襠部材70は、一枚のポリプロピレン等のプラスチック製シートを、図4Dにおいて示すようにトムソン加工によって形成される溝により、底面部72、第1側面部74及び第2側面部76に区画されることにより構成されている。
【0068】
襠部材70は、矩形状の底面部72と、前記一端部を構成する底面部72の一方向における一端から右側方向にのびて形成される、前記他端部を構成する第1側面部74と、前記底面部72の前記一方向における他端から左側方向にのびて形成される、前記他端部を構成する第2側面部76とを含む。
前記底面部の前記一方向に直交する前後方向における中間に、稜線を構成する底面折曲部が形成されている。
襠部材70は、底面部72、第1側面部74及び第2側面部76によって一つの袋状部34を形成されるように構成されており、第1袋状部34aに続いて向こう側から順に、同一形状の第2袋状部34b、第1袋状部34a、第2袋状部34bと並列されている。
【0069】
前記第1側面部74は、その前記前後方向における中間に、稜線を構成する第1側面折曲部90を形成されている。
前記第2側面部76は、その前記前後方向における中間に、稜線を構成する第2側面折曲部100を形成されている。
前記底面折曲部80及び前記第1側面折曲部90間に、稜線を構成する第1傾斜折曲部110が斜めに形成されている。
前記底面折曲部80及び前記第2側面折曲部100間に、稜線を構成する第2傾斜折曲部120が斜めに形成されている。
【0070】
前記底面折曲部80及び前記第1側面折曲部90は、それぞれ、上方にある曲線状の向こう側の第1曲線折曲部130及び下方にある手前側の第1曲線折曲部132を介して前記第1傾斜折曲部110に接続され、さらに前記底面折曲部80及び前記第2側面折曲部100は、それぞれ、上方にある曲線状の向こう側の第2曲線折曲部140及び下方にある手前側の第2曲線折曲部142を介して前記第2傾斜折曲部120に接続されている。
【0071】
前記底面折曲部80は、前記底面部72の前記前後方向(襠部材70を展開した状態における幅方向)における中央で外側に突出した、稜線を有する底面谷折部84、及び前記底面谷折部84の両側で内側に突出する底面山折部82を含む。
前記第1側面折曲部90は、前記第1側面の前後方向(襠部材70を展開した状態における幅方向)における中央で内側に突出する第1側面山折部92、及び前記第1側面山折部92の両側で外側に突出した、稜線を有する第1側面谷折部94を含む。
前記第2側面折曲部100は、前記第2側面の前後方向(襠部材70を展開した状態における幅方向)における中央で内側に突出する第2側面山折部102、及び前記第2側面山折部102の両側で外側に突出した、稜線を有する第2側面谷折部104を含む。
【0072】
各袋状部34を構成する底面部72は、底面山折部82と底面山折部82との間及び第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112との間において形成されている。
各袋状部34を構成する底面部72は、底面谷折部84において手前側の底面構成材72aと向こう側の底面構成材72bとに分割されている。
【0073】
各袋状部34を構成する第1側面部74は、第1側面谷折部94と第1側面谷折部94との間及び第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112もしくは第1拡張線部150との間において形成されている。
各袋状部34を構成する第1側面部74は、第1側面山折部92において手前側の第1側面構成材74aと向こう側の第1側面構成材74bとに分割されている。
各袋状部34を構成する第2側面部76は、第1側面谷折部94と第1側面谷折部94との間及び第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122もしくは第2拡張線部152との間において形成されている。
各袋状部34を構成する第2側面部76は、第2側面山折部102において手前側の第2側面構成材76aと向こう側の第2側面構成材76bとに分割されている。
【0074】
各袋状部34を構成する第1隅部60は、向こう側の第1曲線折曲部130と手前側の第1曲線折曲部132とを結ぶ線もしくは第1拡張線部150と第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112との間において形成されている。
各袋状部34を構成する第1隅部60は、第1側面山折部92において手前側の隅部構成材60aと向こう側の隅部構成材60bとに分割されている。
各袋状部34を構成する第2隅部62は、向こう側の第2曲線折曲部140と手前側の第2曲線折曲部142とを結ぶ線もしくは第1拡張線部150と第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122との間において形成されている。
各袋状部34を構成する第2隅部62は、第2側面山折部102において手前側の隅部構成材62aと向こう側の隅部構成材62bとに分割されている。
【0075】
襠部材70は、底面折曲部80の底面谷折部84を谷折りし、且つ、底面山折部82を山折りして底面部72を形成する。
襠部材70は、第1側面部74を向こう側の第1曲線折曲部130と手前側の第1曲線折曲部132とにおいて折り曲げて底面部72より立ち上げ、第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112を底面部72と斜交させ且つ第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112を第1側面部74と斜交させて、第1側面山折部92及び第1側面谷折部94を垂直に立ち上げる(図3参照)。
襠部材70は、第2側面部76を向こう側の第2曲線折曲部140と手前側の第2曲線折曲部142とにおいて折り曲げて底面部72より立ち上げ、第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122を底面部72と斜交させ且つ第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122を第2側面部76と斜交させて、第2側面山折部102及び第2側面谷折部104を垂直に立ち上げる(図3参照)。
襠部材70は、第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112を谷折りして、第1隅部60を形成するとともに、第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122を谷折りして、第2隅部62を形成する。
【0076】
襠部材70は、第1側面山折部92を内側に向けて山折りし、且つ、第1側面谷折部94を外側に向けて谷折りして第1側面部74を形成する。
襠部材70は、第2側面山折部102を内側に向けて山折りし、且つ、第2側面谷折部104を外側に向けて谷折りして第2側面部76を形成する。
手前側の底面構成材72aの内面と向こう側の底面構成材72bの内面とは、底面谷折部84を挟んで向き合う。
手前側の第1側面構成材74aの外面及び手前側の隅部構成材60aの外面と向こう側の第1側面構成材74bの外面及び向こう側の隅部構成材60bの外面とは、第1側面山折部92を挟んで向き合う。
通常、手前側の第1側面構成材74aと手前側の隅部構成材60aとは、面一(平面状)に連続し、且つ向こう側の第1側面構成材74bと向こう側の隅部構成材60bとは面一(平面状)に連続する。
手前側の底面構成材72aと手前側の第1側面構成材74a及び手前側の隅部構成材60aとは、第3傾斜折曲部112を介して、略々垂直に立ち上がる。
向こう側の底面構成材72bと向こう側の第1側面構成材74b及び向こう側の隅部構成材60bとは、第1傾斜折曲部110を介して、略々垂直に立ち上がる。
手前側の第2側面構成材76aの外面及び手前側の隅部構成材62aの外面と向こう側の第2側面構成材76bの外面及び向こう側の隅部構成材62bの外面とは、第2側面山折部102を挟んで向き合う。
通常、手前側の第2側面構成材76aと手前側の隅部構成材62aとは、面一(平面状)に連続し、且つ向こう側の第2側面構成材76bと向こう側の隅部構成材62bとは面一(平面状)に連続する。
手前側の底面構成材72aと手前側の第2側面構成材76a及び手前側の隅部構成材62aとは、第4傾斜折曲部122を介して、略々垂直に立ち上がる。
向こう側の底面構成材72bと向こう側の第2側面構成材76b及び向こう側の隅部構成材62bとは、第2傾斜折曲部120を介して、略々垂直に立ち上がる。
第1側面谷折部94と1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112とのなす角度は、正面視において鈍角である(図3参照)。
底面谷折部84と第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112とのなす角度は、正面視において鈍角である(図3参照)。
第2側面谷折部104と第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122とのなす角度は、正面視において鈍角である(図3参照)。
底面谷折部84と第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122とのなす角度は、正面視において鈍角である(図3参照)。
而して、襠部材70により、手前側から、第1袋状部34a、第2袋状部34b、第1袋状部34a、第2袋状部34bの順に並列された袋状部34を備えた、収納部30が形成される。
【0077】
手前側の第1側面構成材74a及び向こう側の第1側面構成材74bと手前側の隅部構成材60a及び向こう側の隅部構成材60bと手前側の底面構成材72a及び向こう側の底面構成材72bとに囲繞された各袋状部34が形成される。
手前側の第2側面構成材76a及び向こう側の第2側面構成材76bと手前側の隅部構成材62a及び向こう側の隅部構成材62bと手前側の底面構成材72a及び向こう側の底面構成材72bとに囲繞された各袋状部34が形成される。
【0078】
底面谷折部84と第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112とは、それぞれ谷底が手前側の第1曲線折曲部132を介して連続し、且つ、第1側面谷折部94と1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112とは、それぞれ谷底が向こう側の第1曲線折曲部130を介して連続する(図3参照)。
また、底面谷折部84と第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122とは、それぞれ谷底が手前側の第2曲線折曲部142を介して連続し、且つ、第2側面谷折部104と第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122とは、それぞれ谷底が向こう側の第2曲線折曲部140を介して連続する(図3参照)。
ここにおいて、谷折りとは、平面視(開口部32から見たとき)谷折りであり、底面視(下から見たとき)は山折りとなる。すなわち、底面谷折部84と第1側面谷折部94及び第2側面谷折部104と第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112と第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122とは、谷折りされたとき、平面視(開口部32から見たとき)谷底が、底面視(下から見たとき)の稜線を構成する。
【0079】
第1側面山折部92及び第1側面谷折部94と第2側面山折部102及び第2側面谷折部104とは対称であり、第1傾斜折曲部110及び第3傾斜折曲部112と第2傾斜折曲部120及び第4傾斜折曲部122とは対称である。
手前側の第1側面構成材74a及び向こう側の第1側面構成材74bと手前側の第2側面構成材76aと向こう側の第2側面構成材76bとは対称である。
手前側の隅部構成材60a及び向こう側の隅部構成材60bと手前側の隅部構成材62a及び向こう側の隅部構成材62bとは対称である。
【0080】
前記収納部30の前記一端部(底面部72)の直線状の稜線(底面谷折部84)と前記収納部30の前記他端部(第1側面部74及び第2側面部76)の直線状の稜線(第1側面谷折部94及び第2側面谷折部104)とが、曲線状の稜線(向こう側の第1曲線折曲部130,手前側の第1曲線折曲部132,向こう側の第2曲線折曲部140,手前側の第2曲線折曲部142)を介して斜めに接続されているので、前記一端部(底面部72)の直線状の稜線(底面谷折部84)及び前記他端部(第1側面部74及び第2側面部76)の直線状の稜線(向こう側の第1曲線折曲部130,手前側の第1曲線折曲部132,向こう側の第2曲線折曲部140,手前側の第2曲線折曲部142)を挟むシート状部(手前側の底面構成材72a,向こう側の底面構成材72b,手前側の第1側面構成材74a,向こう側の第1側面構成材74b,手前側の第2側面構成材76a,向こう側の第2側面構成材76b,手前側の隅部構成材60a,向こう側の隅部構成材60b,手前側の隅部構成材62a,向こう側の隅部構成材62b)とを折曲して稜線を形成しても隅部(向こう側の第1曲線折曲部130,手前側の第1曲線折曲部132,向こう側の第2曲線折曲部140,手前側の第2曲線折曲部142の付近)の角がとがって突出することなく、丸みを備える隅部となる。しかも、稜線(底面谷折部84)と稜線(第1側面谷折部94及び第2側面谷折部104)とが直交して交わることなく、前記一端部(底面部72)と前記他端部(第1側面部74及び第2側面部76)とが、傾斜折曲部(第1傾斜折曲部110,第3傾斜折曲部112,第2傾斜折曲部120,第4傾斜折曲部122)を介して斜めに接続された、いわゆる面取りした構造となる。
【0081】
この発明は、前記実施の形態の収納具10に限定されることなく、この発明の思想に基づき、種々変更することができる。
例えば、図23に示すように、襠部材70によって形成される底面部72,第1側面部74及び第2側面部76は、蛇腹状ではなく、平面状の襠部を構成するように、平面状の底面部72の左端に、角張った第1隅部60を介して平面状の第1側面部74が立設され、平面状の底面部72の右端に、角張った第2隅部62を介して平面状の第2側面部76を立設されてもよい。
【0082】
襠部材70は、胴部20と連結するための接続代78を、その長手両端縁に形成される(図23及び図24参照)。接続代78は、底面部72及び第1側面部74並びに第2側面部76の一方向にのびる。
接続代78は、胴部20の底部224及び底部244に連設された底面部72の一方の(手前側の)底部連結端部86及び他方の(向こう側の)底部連結端部88と、第1側面部74の手前側に連設された右側の手前側の第1側部連結端部96及び左側の向こう側の第1側部連結端部98と、第1側面部74の向こう側に連設された右側の手前側の第2側部連結端部106及び左側の向こう側の第2側部連結端部108とによって、構成される。
底面部72に連設された底部連結端部86及び底部連結端部88は、底面部72と同じ長さを備え、山折りもしくは谷折りして、外側面が胴部20の底部224及び底部244の内側面と接着される。
第1側面部74の手前側の第1側部連結端部96及び向こう側の第1側部連結端部98並びに第2側面部76の手前側の第2側部連結端部106及び向こう側の第2側部連結端部108は、第1側面部74及び第2側面部76と同じ長さを備え、外側面が胴部20の第1側部226及び第2側部228並びに第1側部246及び第2側部248の内側面と接着される。
【0083】
襠部材70の第3底面山折部82A,第3底面谷折部84A及び底部連結端部86の端縁は、直線状であり、それぞれ平行に形成されており、底部連結端部86は、第1胴部材220の折曲部224aに平行に折り返し領域232に固定される。
襠部材70の第4底面山折部82B,第4底面谷折部84B及び底部連結端部88の端縁は、直線状であり、それぞれ平行に形成されており、底部連結端部88は、第2胴部材240の折曲部244aに平行に折り返し領域252に固定される。
【0084】
襠部材70の手前側の第1側部連結端部96は、第1胴部材220の第1側部226の端縁に平行に第1側部226に固定され、襠部材70の手前側の第2側部連結端部106は、第1胴部材220の第2側部228の端縁に平行に第2側部228に固定される。
襠部材70の向こう側の第1側部連結端部98は、第2胴部材240の第1側部246の端縁に平行に第1側部246に固定され、襠部材70の向こう側の第2側部連結端部108は、第2胴部材240の第2側部248の端縁に平行に第2側部248に固定される。
【0085】
第1胴部材220の折り返し領域232の下端縁と折曲部224aとは、平行な直線状であり、襠部材70の第3底面山折部82A及び第3底面谷折部84Aとは、平行な直線状である。
そして、第1胴部材220の底部224の内側面と折り返し領域232の内側面との間に襠部材70の底部連結端部86を挟み込んだときに、第1胴部材220の折曲部224aと襠部材70の第3底面山折部82A及び第3底面谷折部84Aとは平行にして、襠部材70の底部連結端部86は、第1胴部材220の底部224の内側面と折り返し領域232の内側に固定される。
第2胴部材240の折り返し領域252の下端縁と折曲部244aとは、平行な直線状であり、襠部材70の第4底面山折部82B及び第4底面谷折部84Bとは、平行な直線状である。
そして、第2胴部材240の底部244の内側面と折り返し領域252の内側面との間に襠部材70の底部連結端部88を挟み込んだときに、第2胴部材240の折曲部244aと襠部材70の第4底面山折部82B及び第4底面谷折部84Bとは平行にして、襠部材70の底部連結端部88は、第2胴部材240の底部244の内側面と折り返し領域252の内側に固定される。
【0086】
底部連結端部86は、その左右の端部が手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106の下端部の重ね合わせ領域と重ね合わされる、重ね合わせ領域を構成している。
底部連結端部88は、その左右の端部が向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108の下端部の重ね合わせ領域と重ね合わされる、重ね合わせ領域を構成している。
【0087】
前記表胴部22を有する第1胴部材220は、前記収納部30の前記固定される一方の底部連結端部86の端縁に対応する部位において折り返し、該一方の底部連結端部86を表胴部22の主面の底部224の領域と折り返し領域232とにより挟み、収納部30の一方の底部連結端部86に固定される。
前記裏胴部24を有する第2胴部材240は、前記収納部30の前記固定される他方の底部連結端部88の端縁に対応する部位において折り返し、該他方の底部連結端部88を裏胴部24の主面の底部244の領域と折り返し領域252とにより挟み、収納部30の他方の底部連結端部88に固定される。
【0088】
前記収納部30の底面部72の底部連結端部86と前記表胴部22の底部224の折り返し領域232とが重なり合い、且つ前記収納部30の第1側面部74及び第2側面部76と前記表胴部22の第1側部226及び第2側部228の領域とが重なり合うとともに、収納部30並びに表胴部22の第1隅部60及び第2隅部62において、前記収納部30の底部連結端部86並びに表胴部22の底部224の折り返し領域232と前記収納部30の手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106並びに表胴部22の第1側部226及び第2側部228の領域とが重なり合って固定される。
底部連結端部86は、その右の端部の第1重ね合わせ部86aが手前側の第1側部連結端部96の下端部の重ね合わせ領域(第5重ね合わせ部96a)と重ね合わされ、且つその左側の端部の第2重ね合わせ部86bが手前側の第2側部連結端部106の下端部の重ね合わせ領域(第6重ね合わせ部106a)と重ね合わされる。
【0089】
前記収納部30の底面部72の底部連結端部88と前記裏胴部24の底部244の折り返し領域252とが重なり合い、且つ前記収納部30の第1側面部74及び第2側面部76と前記裏胴部24の第1側部246及び第2側部248の領域とが重なり合うとともに、収納部30並びに裏胴部24の第1隅部60及び第2隅部62において、前記収納部30の底部連結端部88並びに裏胴部24の底部244の折り返し領域252と前記収納部30の向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108並びに裏胴部24の第1側部246及び第2側部248の領域とが重なり合って固定される。
底部連結端部88は、その右の端部の第3重ね合わせ部88aが向こう側の第1側部連結端部98の下端部の重ね合わせ領域(第7重ね合わせ部98a)と重ね合わされ、且つその左側の端部の第4重ね合わせ部88bが向こう側の第2側部連結端部108の下端部の重ね合わせ領域(第8重ね合わせ部108a)と重ね合わされる。
【0090】
前記表胴部22の折り返し領域232は、折曲部224aとは反対側の端縁には、前記収納部30の手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106並びに手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106に連設された手前側の第2側面構成材76aと重ならないように第1逃げ用凹部234a及び第2逃げ用凹部234bを形成されている。第1逃げ用凹部234a及び第2逃げ用凹部234bは、手前側の第2側面構成材76aに対向させて、表胴部22の折り返し領域232を収納部30の手前側の第1側部連結端部96及び手前側の第2側部連結端部106の一部に重ね合わせて固定される。
前記裏胴部24の折り返し領域252は、折曲部244aとは反対側の端縁には、前記収納部30の向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108並びに向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108に連設された向こう側の第2側面構成材76bと重ならないように第1逃げ用凹部254a及び第2逃げ用凹部254bを形成されている。第1逃げ用凹部254a及び第2逃げ用凹部254bは、向こう側の第2側面構成材76bに対向させて、裏胴部24の折り返し領域252を収納部30の向こう側の第1側部連結端部98及び向こう側の第2側部連結端部108の一部に重ね合わせて固定される。
【0091】
なお、第1傾斜折曲部110は、図25に示すように、少なくとも一部分が途切れていてもよい。同様に、第2傾斜折曲部120などの他の傾斜折曲部も、少なくとも一部分が途切れていてもよい。
また、底面折曲部80の底面谷折部84や第1側面折曲部90の第1側面谷折部94も、図26に示すように、それぞれ、少なくとも一部分が途切れていてもよい。同様に、他の谷折部や山折部となる折曲部の少なくとも一部分が途切れていてもよい。
さらに、傾斜折曲部と谷折部や山折部となる折曲部とは、それぞれ、少なくとも一部分が途切れていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0092】
この発明にかかる収納具10は、エンベロープ、ホルダー、ドキュメントファイル、エキスパンディングファイル、手提げケース等の、各種収納具に利用される。
【符号の説明】
【0093】
10 収納具
20 胴部
22 表胴部
24 裏胴部
26 カバー部
28a 開口覆部
28b 前垂部
30 収納部
32 開口部
34 袋状部
34a 第1袋状部
34b 第2袋状部
42 第1主面部
44 第2主面部
52 底縁部
54 右側側縁部
56 左側側縁部
58 開口縁部
60 第1隅部
60a,62a,60a1,62a1 手前側の隅部構成材
60b,62b,60b1,62b1 向こう側の隅部構成材
62 第2隅部
70 襠部材
72 底面部
72a,72a2 手前側の底面構成材
72a1 手前側の介在底面構成材
72b,72b2 向こう側の底面構成材
72b1 向こう側の介在底面構成材
74 第1側面部
74a,74a1 手前側の第1側面構成材
74b,74b1 向こう側の第1側面構成材
76 第2側面部
76a,76a1 手前側の第2側面構成材
76b,76b1 向こう側の第2側面構成材
78 接続代
80 底面折曲部
82 底面山折部
82A 第3底面山折部
82B 第4底面山折部
84 底面谷折部
84A 第3底面谷折部
84B 第4底面谷折部
86,88 底部連結端部
86a 第1重ね合わせ部
86b 第2重ね合わせ部
88a 第3重ね合わせ部
88b 第4重ね合わせ部
90 第1側面折曲部
92 第1側面山折部
92A 第3側面山折部
92B 第3側面谷折部
94 第1側面谷折部
96 手前側の第1側部連結端部
96a 第5重ね合わせ部
96b 第1切り込み
98 向こう側の第1側部連結端部
98a 第7重ね合わせ部
98b 第2切り込み
100 第2側面折曲部
102 第2側面山折部
102A 第4側面山折部
102B 第4側面谷折部
104 第2側面谷折部
106 手前側の第2側部連結端部
106a 第6重ね合わせ部
106b 第3切り込み
108 向こう側の第2側部連結端部
108a 第8重ね合わせ部
108b 第4切り込み
110 第1傾斜折曲部
112 第3傾斜折曲部
120 第2傾斜折曲部
122 第4傾斜折曲部
130 向こう側の第1曲線折曲部
132 手前側の第1曲線折曲部
140 向こう側の第2曲線折曲部
142 手前側の第2曲線折曲部
150 第1拡張線部
152 第2拡張線部
170 仕切部材
172,174,176 接続部
220 第1胴部材
222 表胴本体
224,244 底部
224a,244a 折曲部
226,246 第1側部
228,248 第2側部
230,250 開口部領域
232,252 折り返し領域
234a,254a 第1逃げ用凹部
234b,254b 第2逃げ用凹部
240 第2胴部材
242 裏胴本体
X 被収納物
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24A
図24B
図25
図26
図27
図28
図29