特許第5731479号(P5731479)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5731479HSP90阻害剤としてのレゾルシノール誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5731479
(24)【登録日】2015年4月17日
(45)【発行日】2015年6月10日
(54)【発明の名称】HSP90阻害剤としてのレゾルシノール誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 231/14 20060101AFI20150521BHJP
   C07D 261/14 20060101ALI20150521BHJP
   C07D 261/18 20060101ALI20150521BHJP
   C07D 413/12 20060101ALI20150521BHJP
   C07D 413/14 20060101ALI20150521BHJP
   C07D 453/02 20060101ALI20150521BHJP
   A61K 31/415 20060101ALI20150521BHJP
   A61K 31/42 20060101ALI20150521BHJP
   A61K 31/439 20060101ALI20150521BHJP
   A61K 31/454 20060101ALI20150521BHJP
   A61K 31/4545 20060101ALI20150521BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20150521BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20150521BHJP
   A61P 25/14 20060101ALI20150521BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20150521BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20150521BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20150521BHJP
【FI】
   C07D231/14
   C07D261/14
   C07D261/18CSP
   C07D413/12
   C07D413/14
   C07D453/02
   A61K31/415
   A61K31/42
   A61K31/439
   A61K31/454
   A61K31/4545
   A61K31/496
   A61K31/5377
   A61P25/14
   A61P25/16
   A61P25/28
   A61P35/00
【請求項の数】19
【全頁数】113
(21)【出願番号】特願2012-506450(P2012-506450)
(86)(22)【出願日】2010年4月16日
(65)【公表番号】特表2012-524743(P2012-524743A)
(43)【公表日】2012年10月18日
(86)【国際出願番号】EP2010055026
(87)【国際公開番号】WO2010121963
(87)【国際公開日】20101028
【審査請求日】2013年4月15日
(31)【優先権主張番号】09158367.4
(32)【優先日】2009年4月21日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】307012403
【氏名又は名称】ネルビアーノ・メデイカル・サイエンシーズ・エツセ・エルレ・エルレ
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブラスカ,マリア・ガブリエツラ
(72)【発明者】
【氏名】カザーレ,エレナ
(72)【発明者】
【氏名】フアーガソン,ロン
(72)【発明者】
【氏名】ポルツチ,パオロ
(72)【発明者】
【氏名】ズツコツト,フアビオ
【審査官】 春日 淳一
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2003/053368(WO,A2)
【文献】 国際公開第2008/097640(WO,A2)
【文献】 国際公開第2004/072051(WO,A1)
【文献】 BROUGH P A,JOURNAL OF MEDICINAL CHEMISTRY,米国,AMERICAN CHEMICAL SOCIETY,2007年11月20日,V51 N2,P196-218
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D,A61K,A61P
CAplus,REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
[式中、
Zは−CH=CH−、−(CH(ここで、pは0、1、2または3である)、NH、O、S、>S=O、>SOまたは>C=Oであり;
Rは場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、フェニル、ナフチル、5または6員ヘテロアリール、1個以上の酸素、硫黄または窒素原子を含む飽和または部分飽和されているヘテロ環式環であり、或いは基CONHR、CHNHR、NHCOR、NHCONHR(ここで、Rは場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル基、フェニル、ナフチル、5または6員ヘテロアリール、1個以上の酸素、硫黄または窒素原子を含む飽和または部分飽和されているヘテロ環式環である)であり;
XはN、NHまたはOであり
WはCHであり;
YはN、NHまたはOであり
はNH、NHCONHR、NHCOR、NHSOまたはCONHR基(ここで、Rは上に規定した通りである)であり;
上に規定した通りのX、Y及びWを含有する環はヘテロアリール基である]
の化合物またはその医薬的に許容され得る塩。
【請求項2】
X、Y及びWはそれぞれO、N及びCHである;或いは、
X、Y及びWはそれぞれN、O及びCHである;
請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項3】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2−(4−クロロフェノキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(3−ヒドロキシプロピル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−メトキシエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(3−メトキシプロピル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−フルオロエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−[2−(アセチルアミノ)エチル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(1−メチルピロリジン−2−イル)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−(アゼチジン−3−イルメチル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
5−[2−(4−アミノフェノキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(フラン−2−イルメチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−ベンジル−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−(シクロヘキシルメチル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[3−(1H−イミダゾル−1−イル)プロピル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
{2−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]エチル}メチルカルバミン酸tert−ブチル、
N−(トランス−4−アミノシクロヘキシル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
4−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−シクロヘキシル−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(メチルアミノ)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−{2−[4−(ベンジルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−{2−[4−(アセチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2−(4−アミノ−3−クロロフェノキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−{2,4−ジヒドロキシ−6−[4−(プロパン−2−イルアミノ)フェノキシ]フェニル}−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(プロパン−2−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−メトキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アミノシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アセチルアミノ)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アミノメチル)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ジメチルアミノメチル)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1’−メチル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−メトキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アミノシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アセチルアミノ)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アミノメチル)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ジメチルアミノメチル)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−(プロパン−2−イル−アミノ)フェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−(プロパン−2−イル−アミノ)フェノキシ)フェニル]−N−[1−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−(プロパン−2−イル−アミノ)フェノキシ)フェニル]−N−(1’−メチル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−(プロパン−2−イル−アミノ)フェノキシ)フェニル]−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−メトキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アミノシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ジメチルアミノシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アセチルアミノシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アミノメチルシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−(1’−メチル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−(プロパン−2−イル−アミノ)フェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−メトキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アミノシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−(アセチルアミノ)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−(アミノメチル)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ジメチルアミノメチル)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−(1’−メチル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
3−[2−(4−カルバモイルフェノキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
3−[2−(4−カルバモイルフェノキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
3−[2−(4−カルバモイルフェノキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
3−[2−(4−カルバモイルフェノキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−(1’−メチル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1’−メチル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(メチルアミノ)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−エチルピペリジン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−(1−シクロペンチルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−(1−シクロヘプチルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド−1,3−ジオキソラン、
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカ−9−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(3,3−ジメチル−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカ−9−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(7,12−ジオキサスピロ[5.6]ドデカ−3−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−{1−[(2R,3S)−2,3−ジメチル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル]ピペリジン−4−イル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−[1’−(シクロヘキシルメチル)−1,4’−ビピペリジン−4−イル]−5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
N−(1’−ベンジル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)−5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
(4−{4−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}ブチル)カルバミン酸tert−ブチル、
N−[1−(4−アミノブチル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
(3−{4−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}プロピル)カルバミン酸tert−ブチル、
N−[1−(3−アミノプロピル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−{2,4−ジヒドロキシ−6−[4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)フェノキシ]フェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−{2,4−ジヒドロキシ−6−[4−(プロパン−2−イルアミノ)フェノキシ]フェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−{2−[4−(シクロブチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5−{2,4−ジヒドロキシ−6−[4−(ピロリジン−1−イル)フェノキシ]フェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
4−{[(3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾル−5−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、
3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(3,3−ジメチル−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカ−9−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
5−[2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
4−(3−アミノイソオキサゾル−5−イル)−5−(4−ニトロフェノキシ)ベンゼン−1,3−ジオール、
1−{5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}−3−(1−メチルピペリジン−4−イル)尿素、
N−{5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}−1−メチルピペリジン−4−カルボキサミド、及び
N−{5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}エタンスルホンアミド
から選択される請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項4】
1a)式(II):
【化2】
(式中、PGはベンジル(Bn)、メチル(Me)、メトキシメチル(MOM)または2−メトキシエトキシメチル(MEM)基を表し、Z及びRは請求項1に規定した通りである。)
の化合物を、溶媒中、塩基の存在下で、シュウ酸エチルと縮合させ、
1b)生じた式(III):
【化3】
(式中、PG、Z及びRは、上に規定した通りである。)
の化合物を、溶媒中で、ヒドラジン水和物(NHNH・HO)、ヒドラジン塩酸塩(NHNH・HCl)またはヒドラジン硫酸塩(NHNH・HSO)と反応させて、式(IV):
【化4】
(式中、PG、Z及びRは、上に規定した通りである。)
の化合物を得るか、または
1’b)上に規定した通りの式(III)の化合物を、溶媒中で、ヒドロキシルアミン塩酸塩(NHOH・HCl)またはヒドロキシルアミン硫酸塩(NHOH・HSO)と反応させて、式(V):
【化5】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである。)
の化合物を得ること;
7a)上に規定した通りの式(IV)または(V)の化合物を、溶媒中、無機塩基と反応させ、
7b)生じた式(XXIII):
【化23】
(式中、PG、Z及びRは、上に規定した通りであり;X、Y及びWはそれぞれNH、N及びCHであるか、N、NH及びCHであるか、またはO、N及びCHである。)
の化合物を、溶媒中、活性化剤の存在下で、RNH(ここで、R請求項1に規定した通りである。)と反応させて、式(XXIV):
【化24】
(式中、X、Y、W、PG、Z、R及びRは、上に規定した通りである。)
の化合物を得るか、または
7a’)上に規定した通りの式(IV)または(V)の化合物を、溶媒中、触媒の存在下で、RNH(ここで、Rは上に規定した通りである。)と反応させて、上に規定した通りの式(XXIV)の化合物を得ること;
8a)生じた式(IV)、(V)、(XXIII)または(XXIV)の化合物である、式(XXX):
【化30】
(式中、X、Y、W、PG、Z及びRは、上に規定した通りであり、R’は、COOC、COOH、またはCONHRである。)
の化合物を、PGがベンジル基のときには、溶媒中でH及び適切な触媒で処理するか、若しくはPGがベンジルまたはメチル基のときには、溶媒中でBClまたはBBrで処理することにより脱保護して、式(XXXI):
【化31】
(式中、X、Y、W、Z、R及びR’は、前記式(XXX)の化合物において規定した通りである。)
の化合物若しくは請求項1に規定した通りの式(I)の化合物を得るか、または
9a)上に規定した通りの式(XXX)の化合物を、PGがメトキシメチル若しくは2−メトキシエトキシメチル基のときには、溶媒中、HCl−水溶液、HSO−水溶液またはトリフルオロ酢酸−水溶液と反応させて、上に規定した通りの式(XXXI)の化合物若しくは請求項1に規定した通りの式(I)の化合物を得ること;
10a)上に規定した通りの式(XXXI)の化合物を、公知の化学反応により、請求項1に規定した通りの式(I)の化合物に変換すること;
場合により、生じた上に規定した通りの式(I)の化合物を、別の請求項1に規定した通りの式(I)の化合物に変換すること;
所望により、生じた上に規定した通りの式(I)の化合物を、その医薬的に許容され得る塩に変換し、または塩を遊離の式(I)の化合物に変換すること;
を含む請求項1に定義されている式(I)の化合物またはその医薬的に許容され得る塩の製造方法。
【請求項5】
5a)請求項4に規定した式(II)の化合物を、溶媒中、塩基の存在下で、NHOH・HClまたはNHOH・HSOと反応させ、
5b)生じた式(XIX):
【化19】
(式中、PG、Z及びRは、上に規定した通りである。)
の化合物を、溶媒中、−78〜−35℃の範囲の温度で、n−ButLi及び(COOCと反応させ、
5c)生じた式(XX):
【化20】
(式中、PG、Z及びRは、上に規定した通りである。)
の化合物を、溶媒中、110〜150℃の範囲の温度で、と反応させて、式(XXI):
【化21】
(式中、PG、Z及びRは、上に規定した通りである。)
の化合物を得るか、または
6a)式(XXII):
【化22】
(式中、PG、Z及びRは、上に規定した通りである。)
の化合物を、ジクロロメタン(DCM)中、酸化剤の存在下、TEAの存在下で、プロピオール酸エチルまたは適切に置換されているプロピオン酸アミドと反応させて、上に規定した通りの式(XXI)の化合物を得ること;
7a)上に規定した通りの式(XXI)の化合物を、溶媒中、無機塩基と反応させ、
7b)生じた式(XXIII):
【化23】
(式中、PG、Z及びRは、上に規定した通りであり;X、Y及びWはそれぞれN、O及びCHである。)
の化合物を、請求項4の7b)に規定した通り反応させて、式(XXIV):
【化24】
(式中、X、Y、W、PG、Z及びRは、上に規定した通りであり、Rは請求項1に規定した通りである。)
の化合物を得るか、
7a’)上に規定した通りの式(XXI)の化合物を、溶媒中、触媒の存在下で、RNH(ここで、Rは上に規定した通りである。)と反応させて、上に記載の式(XXIV)の化合物を得るか、
7b’)上に規定した通りの式(XXIII)の化合物を、溶媒中、TEAまたはDIPEAの存在下、還流下でジフェニルホスホリルアジド(DPPA)と反応させ、
7c’)生じた式(XXV):
【化25】
(式中、X、Y、W、PG、Z及びRは、上に規定した通りである。)
の化合物を、溶媒中で、RNH(ここで、Rは上に規定した通りである。)と反応させて、式(XXVI):
【化26】
(式中、X、Y、W、PG、Z、R及びRは、上に規定した通りである。)
の化合物を得るか、
7c”)上に規定した通りの式(XXV)の化合物を、溶媒中、HCl、酢酸,HSOの存在下でHOと反応させ、
7d)生じた式(XXVII):
【化27】
(式中、X、Y、W、PG、Z及びRは、上に規定した通りである。)
の化合物を、溶媒中、活性化剤の存在下、HOBTの存在下でRCOOH(ここで、Rは上に規定した通りである。)と反応させ、若しくは溶媒中、有機塩基の存在下でRCOCl(ここで、Rは上に規定した通りである。)と反応させて、式(XXVIII):
【化28】
(式中、X、Y、W、PG、Z、R及びRは、上に規定した通りである。)
の化合物を得るか、または
7d’)上に規定した通りの式(XXVII)の化合物を、溶媒中、有機塩基の存在下でRSOCl(ここで、Rは上に規定した通りである。)と反応させて、式(XXIX):
【化29】
(式中、X、Y、W、PG、Z、R及びRは、上に規定した通りである。)
の化合物を得ること;
8a)生じた式(XXI)、(XXIV)、(XXVI)、(XXVII)、(XXVIII)または(XXIX)の化合物である、式(XXX):
【化30】
(式中、X、Y、W、PG、Z及びRは、上に規定した通りであり、R’はCOOC、CONHR、NHCONHR、NH、NHCOR、またはNHSOである。)
の化合物を、PGがベンジルまたはメチル基のときには、請求項4の8a)に規定した通り脱保護して、式(XXXI):
【化31】
(式中、X、Y、W、Z、R及びR’は、前記式(XXX)の化合物において規定した通りである。)
の化合物若しくは請求項1に規定した通りの式(I)の化合物を得るか、または
9a)上に規定した通りの式(XXX)の化合物を、PGがメトキシメチル若しくは2−メトキシエトキシメチル基のときには、請求項4の9a)に規定した通り反応させて、上に規定した通りの式(XXXI)の化合物若しくは請求項1に規定した通りの式(I)の化合物を得ること;
10a)上に規定した通りの式(XXXI)の化合物を、公知の化学反応により、請求項1に規定した通り式(I)の化合物に変換すること;
場合により、生じた上に規定した通りの式(I)の化合物を、別の請求項1に規定した通り式(I)の化合物に変換すること;
所望により、生じた上に規定した通りの式(I)の化合物を、その医薬的に許容され得る塩に変換し、または塩を遊離の式(I)の化合物に変換すること;
を含む請求項1に定義されている式(I)の化合物またはその医薬的に許容され得る塩の製造方法。
【請求項6】
請求項4に定義されている式(IV)の中間体化合物。
【請求項7】
5−(2,4,5−トリメトキシフェニル)−3−イソオキサゾールカルボン酸エチルエステル、
5−[5−エチル−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボン酸エチルエステル、
5−[5−(2−メチルプロピル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボン酸エチルエステル、
5−[5−(1−メチルエチル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボン酸エチルエステル、及び
5−[5−(1,1−ジメチルエチル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボン酸エチルエステル
を除くという条件で、請求項4に定義されている式(V)を有する中間体化合物。
【請求項8】
3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−5−イソオキサゾールカルボン酸エチルエステル
を除くという条件で、請求項5に定義されている式(XXI)の中間体化合物。
【請求項9】
3−(2,4,5−トリメトキシフェニル)−5−イソオキサゾールカルボン酸、
3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−5−イソオキサゾールカルボン酸、
5−(2,4,5−トリメトキシフェニル)−3−イソオキサゾールカルボン酸、及び
5−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−3−イソオキサゾールカルボン酸
を除くという条件で、請求項4または5に定義されている式(XXIII)を有する中間体化合物。
【請求項10】
N−エチル−5−[4’−フルオロ−4,6−ビス(フェニルメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−3−イル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[2’−メチル−4,6−ビス(フェニルメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−3−イル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[2’−フルオロ−4,6−ビス(フェニルメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−3−イル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
5−[4,6−ビス(フェニルメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−3−イル]−N−エチル−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−[2−(3−フルオロフェニル)エチル]−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−[2−(3−フルオロフェニル)エテニル]−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−[2−(4−フルオロフェニル)エチル]−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−[(1E)−2−(4−フルオロフェニル)エテニル]−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−エチル−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−[(1E)−2−フェニルエテニル]−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−(2−メチルプロピル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−(1−メチルエチル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
5−[5−(1,1−ジメチルエチル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−N−エチル−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−(2−フェニルエチル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−(2−フェニルエテニル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、及び
N−[5,6,7,8−テトラヒドロ−6−(1−ピペリジニルメチル)−2−ナフタレニル]−3−(2,4,5−トリエトキシフェニル)−5−イソオキサゾールカルボキサミド
を除くという条件で、請求項4または5に定義されている式(XXIV)を有する中間体化合物。
【請求項11】
1H−ピラゾール−3−カルボン酸,5−[5−[5−(ヒドラジニルカルボニル)−1H−ピラゾル−3−イル]−2,4−ジヒドロキシフェニル]−エチルエステル、及び
1H−ピラゾール−3−カルボン酸,5,5’−(4,6−ジヒドロキシ−1,3−フェニレン)ビス−ジエチルエステル
を除くという条件で、請求項4または5に定義されている式(XXXI)を有する中間体化合物。
【請求項12】
中間体化合物5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸及び5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸メチル。
【請求項13】
治療有効量の請求項1に定義されている式(I)の化合物及び少なくとも1つの医薬的に許容され得る担体及び/または希釈剤を含む医薬組成物。
【請求項14】
請求項1に定義されている式(I)の化合物または請求項13に定義されているその医薬組成物及び1つ以上の化学療法剤を含む抗癌治療において同時に、別々にまたは逐次使用するための配合剤としての製品。
【請求項15】
薬剤として使用するための請求項1に定義されている式(I)の化合物。
【請求項16】
変動したHSP90活性に起因する及び/または関連する疾患の治療方法において使用するための、請求項1に定義されている式(I)の化合物。
【請求項17】
変動したHSP90活性に起因する及び/または関連する疾患が、癌または神経変性障害である、請求項16に記載の式(I)の化合物。
【請求項18】
抗腫瘍活性を有する薬剤の製造における、請求項1に定義されている式(I)の化合物の使用。
【請求項19】
HSP90の活性を阻害するためのインビトロ方法であって、前記HSP90を有効量の請求項1に定義されている式(I)の化合物と接触させることを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒートショックタンパク質HSP90の活性を阻害する置換レゾルシノール誘導体に関する。従って、本発明の化合物は増殖性疾患(例えば、癌及び神経変性疾患)の治療において有用である。本発明は、前記化合物の製造方法、前記化合物を含む医薬組成物、疾患の治療方法及び前記化合物を含む医薬組成物にも関する。
【背景技術】
【0002】
癌を治療するための現在の標的治療は、腫瘍の進行を推進する特定タンパク質の同定及びこのタンパク質の作用を拮抗させることができる特定物質の同定に基づいている。製薬業界の努力の多くは非常に限定された数の十分に確認されているタンパク質標的に向けられている。一般的な欠点は、これらの特定阻害剤の治療を受けた癌患者においてしばしば見られる薬物耐性変異が生ずることである。最近、より良好な抗腫瘍効果及びより低い耐性発現の可能性を決定するために癌進行に関与するシグナル伝達の同時阻止が期待されることが共通オピニオンである。HSP90は、共通してATPに対する結合の非常に特殊なC形モデル(Bergeratフォールド)を共有しているタンパク質(DNAジャイレース、HSP90、ヒスチジンキナーゼ、mutLからのGHKL)の小ファミリーに属する。HSP90は、真核生物中での生存のために必須な細胞中で最も豊富なタンパク質の1つである。ヒト細胞はHSP90の4つのイソフォーム、すなわち構成的に発現されるサイトゾルβイソフォーム、誘導性αフォーム、小胞体中のGRP94/gp96及びミトコンドリアTRAP1/HSP75を含む。αフォーム及びβフォームは85%の配列同一性を示す。
【0003】
HSP90はシャペロン機構の主要成分であり、正常細胞中及びストレス条件下でHSP90クライアントとして称されるタンパク質の折りたたみ及び品質コントロールを触媒する。ATPアーゼ活性に厳密に依存するシャペロン活性は他の調節性コシャペロンの結合によりしっかり調節される。
【0004】
病的状態(例えば、癌または増殖性疾患)では、特定癌遺伝子の変異または過剰発現のために、また腫瘍がしばしばシャペロン機能の高い要件につながる誤って折りたたまれたタンパク質の過負荷を有しているためにHSP90が重要になるという強い証拠がある。
【0005】
構造的に、HSP90は3つの主な構造化ドメイン、すなわち非常に保存性のN末端ドメイン、中間ドメインのATPアーゼドメイン、及びC末端ドメインから構成されるホモダイマーである。N及びC末端ドメインはATPを結合し得る。現在公知の阻害剤の多く(例えば、ゲルダナマイシン、ラジシコール、ジアリールピラゾール及びプリン誘導体)はN末端ATP結合部位に対してATP競合結合性を示し、ノボビオシンはC末端ポケットに結合する阻害剤の原型である。
【0006】
今、その多くが癌の進行に厳密に関連しているキナーゼ(Her2、B−RAF V600E、bcr−Abl、Flt3、NPM−ALK、Akt,Npm−Alk、ZAP−70)、転写因子(p53、HIF)テロメラーゼ、他のシャペロンのファミリーに属するHSP90クライアントの報告数が増えつつある(Jollyら,J.Natl.Cancer Inst.,92;1564−1572(2000))。HSP90阻害はそのクライアントタンパク質を折りたたむまたは安定化させる能力を付与し、これにより折りたたまれていないタンパク質のプロテオソーム依存性分解が導かれる。これらのクライアントタンパク質の分解はしばしばHSP90阻害のマーカーとして使用されており、典型的にはHer2過剰発現細胞(例えば、BT474乳癌細胞)での化合物治療後のHer2の分解において使用されている。
【0007】
HSP90阻害剤の分野における研究の大きな動向は、始め天然化合物ゲルダナマイシンがN末端ATP結合部位に対して競合的に結合し、HSP90 ATPアーゼ活性及び機能を阻害することにより複数の腫瘍細胞の増殖を積極的に阻止し得るという証拠により進んだ。驚くことに、この化合物は、多分HSP90が腫瘍細胞中でのみ(ゲルダナマイシンに対するアフィニティーが高い)活性複合体として存在するために正常細胞においては活性でない(Kamalら,Nature 425,407−410(2003))。腫瘍に対する選択的感受性についての別の考えられる理由は、多くのHSP90阻害剤が示す腫瘍保持率である。
【0008】
ゲルダナマイシン(GDA)の半合成誘導体であるタネスピマイシン(17−AAG)は他の関連誘導体(アルベスピマイシン、17−DMAG、IPI−504)と共に熱心に臨床評価されているが、有効性は多数の要因、すなわち厄介な製剤化、活性代謝物を生成するための代謝に対する依存性、患者濃縮の欠乏、多分キノン部分に関係する肝毒性により限定されるようである。これにより、より良好な薬物様プロフィール及びより良好な耐性を有する第二世代のHSP90阻害剤の同定に対して多くの努力が払われるようになった。こうして、プリン誘導体及びジアリール−レゾルシノール誘導体が同定された。
【0009】
神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及びプリオン病)の主な原因は、プラークの形成をもたらす誤って折りたたまれたタンパク質の蓄積である。これらの誤って折りたたまれたタンパク質は、タンパク質凝集物の再成熟、分離及び再可溶化に対する分子状シャペロン(HSP70、HSP40等)に依存している。ヒートショックタンパク質は各種細胞培養モデルにおいてこの機能を与えることが判明した。HSPは、正常細胞においてHSP90によりしっかり調節されるHSF1により誘導され得る。HSP90阻害剤(例えば、ゲルダナマイシン及び17−AAG誘導体)はこの相互作用を壊して、HSP誘導し得、これにより神経保護活性、並びに誤って折りたたまれたタンパク質の再可溶化及び分離が生ずることが立証された。HSP90過剰発現はアルツハイマー病に関与する誤って折りたたまれたタンパク質の蓄積を著しく低下させ、実際凝集タウとHSP70/90レベル間の逆関係が立証された。異常なタウ凝集は、HSP90の阻害によりトリガーされるHSP70、HSP27及びHSP40の過剰発現により(分解を経て)減少され得る。パーキンソン病の管理のためにHSP90阻害剤を適用すると、パーキンソン病のマウスモデルの1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(MPTP)誘発性神経毒性に対するGDAのインビボ効果に関する根拠が見つかる。GDAは、高いHSP70レベルに密接に関連していたMPTPに起因する毒性からニューロンを保護した。加えて、HSP90過剰発現は、運動障害、多発性硬化症、球脊髄性筋萎縮症及び他の疾患に関与する誤って折りたたまれたタンパク質の蓄積を著しく減少させ得ることも判明した。
【0010】
薬理活性を有する4,6−ジ置換レゾルシノール化合物はGB1,406,345に開示されている。Nippon Kayaku Kabushiki Kaishaの名義のWO2006/101052;VernalisのWO2005/000300、WO2004/072051及びWO2004/056782;RibotargetsのWO2003/055860;Synta PharmaceuticalsのWO2008/097640;及びKyowa Hakko KogyoのWO2005/063222のような他の特許出願は、いずれもペンタヘテロ環式環の特定置換パターンを有することを特徴とするフェニル−ヘテロ環式化合物をHSP90阻害剤として記載している。
【0011】
このように開発されているにも関わらず、前記疾患に対する有効な薬物がなお要望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】英国特許出願公開第1,406,345号明細書
【特許文献2】国際公開第2006/101052号
【特許文献3】国際公開第2005/000300号
【特許文献4】国際公開第2004/072051号
【特許文献5】国際公開第2004/056782号
【特許文献6】国際公開第2003/055860号
【特許文献7】国際公開第2008/097640号
【特許文献8】国際公開第2005/063222号
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】Jollyら,J.Natl.Cancer Inst.,92;1564−1572(2000)
【非特許文献2】Kamalら,Nature 425,407−410(2003)
【発明の概要】
【0014】
以下に記載する式(I)を有する化合物がHSP90阻害剤であり、よって抗腫瘍剤及び抗神経変性剤として治療において有用であることが知見された。
【0015】
従って、本発明の第1の目的は、式(I):
【0016】
【化1】
[式中、
Zは−CH=CH−、−(CH(ここで、pは0、1、2または3である)、NH、O、S、>S=O、>SOまたは>C=Oであり;
Rは場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル、フェニル、ナフチル、5または6員ヘテロアリール、1つ以上の酸素、硫黄または窒素原子を含む飽和または部分飽和ヘテロ環式環であり、或いは基CONHR、CHNHR、NHCOR、NHCONHR(ここで、Rは場合により置換されている線状または分岐状C−Cアルキル、C−CアルケニルまたはC−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニル基、フェニル、ナフチル、5または6員ヘテロアリール、1個以上の酸素、硫黄または窒素原子を含む飽和または部分飽和ヘテロ環式環である)であり;
XはCH、N、NHまたはOであり;
W及びYは独立してCH、N、NH、OまたはSであり;
はNH、NHCONHR、NHCOR、NHSOまたはCONHR基(ここで、Rは上に規定した通りである)であり;
上に規定した通りのX、Y及びWを含有する環はヘテロアリール基である]
を有する化合物またはその医薬的に許容され得る塩を提供することである。
【0017】
特に、式(I)を有する化合物は、
Xの意味がNHであり、YがNであり、WがCHであるか、XがNであり、YがNHであり、WがCHであるならば、4−(1H−ピラゾル−3−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体;
X、Y及びWがそれぞれO、N及びCHであるならば、4−(イソオキサゾル−5−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体;
X、Y及びWがそれぞれN、O及びCHであるならば、4−(イソオキサゾル−3−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体;
X、Y及びWがそれぞれCH、O及びNであるならば、4−(1,3−オキサゾル−4−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体;
X、Y及びWがそれぞれCH、S及びNであるならば、4−(1,3−チアゾル−4−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体;
X、Y及びWがそれぞれCH、N及びSであるならば、4−(1,3−チアゾル−5−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体;
X及びWがNであり、YがOであるならば、4−(1,2,4−オキサジアゾル−3−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体;
X及びYがNであり、WがOであるならば、4−(1,3,4−オキサジアゾル−2−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体;及び
XがNHであり、Y及びWがNであるか、YがNHであり、X及びWがNであるか、またはWがNHであり、X及びYがNであるならば、4−(4H−1,2,4−トリアゾル−3−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体;
である。
【0018】
上記したように、本発明の化合物は強力なHSP90阻害剤であり、よって抗癌及び神経変性疾患治療において有用である。
【0019】
本発明は、標準の合成変換からなる方法により製造される式(I)を有するレゾルシノール誘導体の合成方法をも提供する。
【0020】
本発明は、HSP90タンパク質により媒介される疾患の治療方法をも提供する。
【0021】
本発明の好ましい方法は、癌及び神経変性障害からなる群から選択されるHSP90タンパク質により媒介される疾患を治療することである。
【0022】
本発明の別の好ましい方法は特定タイプの癌を治療することであり、前記癌には膀胱癌、乳癌,結腸癌、腎臓癌、肝臓癌、小細胞肺癌を含めた肺癌、食道癌、胆嚢癌、卵巣癌、膵臓癌、胃癌、子宮頸癌、甲状腺癌、前立腺癌、及び扁平上皮癌を含めた皮膚癌;白血病、急性リンパ球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、ヘアリーセルリンパ腫及びバーキットリンパ腫を含めたリンパ系の造血性腫瘍;急性及び慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群及び前骨髄球性白血病を含めた骨髄系の造血性腫瘍;線維肉腫及び横紋筋肉腫を含めた間葉起源の腫瘍;星状細胞腫、神経芽腫、神経膠腫及びシュワン鞘腫を含めた中枢及び末梢神経系の腫瘍;メラノーマ、セミノーマ、奇形癌、骨肉腫、色素性乾皮症、角膜黄色腫、濾胞性甲状腺癌及びカポジ肉腫を含めた他の腫瘍が含まれるが、これらに限定されない。
【0023】
本発明の別の好ましい方法は特定タイプの神経変性障害を治療することであり、前記障害にはアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、多発性硬化症及び球脊髄性筋萎縮症が含まれるが、これらに限定されない。
【0024】
本発明は更に、抗癌治療において同時に、別々にまたは逐次使用するための放射線治療または化学療法レジメンと一緒に式(I)を有する化合物を含む治療方法を提供する。更に、本発明は、HSP90タンパク質を有効量の式(I)を有する化合物と接触させることを含む前記たんぱく質の活性を阻害するためのインビトロ方法を提供する。
【0025】
本発明は、1つ以上の式(I)を有する化合物またはその医薬的に許容され得る塩及び医薬的に許容され得る賦形剤、担体または希釈剤を含む医薬組成物をも提供する。本発明はまた、式(I)を有する化合物を公知の細胞分裂抑制性または細胞傷害性物質、抗生物質タイプ物質、アルキル化剤、代謝拮抗剤、ホルモン剤、免疫物質、インターフェロンタイプ物質、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例えば、COX−2阻害剤)、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、テロメラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、抗増殖因子受容体物質、抗HER剤、抗EGFR剤、抗血管新生剤(例えば、血管新生阻害剤)、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、ras−rafシグナル伝達経路阻害剤、細胞周期阻害剤、他のcdks阻害剤、チューブリン結合剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼIII阻害剤等と一緒に含む医薬組成物を提供する。
【0026】
更に、本発明は、抗癌治療において同時に、別々にまたは逐次使用するための配合剤としての上に定義した式(I)を有する化合物またはその医薬的に許容され得る塩、またはその医薬組成物及び1つ以上の化学療法剤を含む製品またはキットを提供する。
【0027】
更に別の態様で、本発明は、薬剤として使用するための上に定義した式(I)を有する化合物またはその医薬的に許容され得る塩を提供する。
【0028】
更に、本発明は、抗腫瘍活性を有する薬剤の製造における上に定義した式(I)を有する化合物またはその医薬的に許容され得る塩の使用を提供する。
【0029】
最後に、本発明は、変動したHSP90活性に起因する及び/または関係する疾患、特に癌または神経変性障害の治療方法において使用するための上に定義した式(I)を有する化合物またはその医薬的に許容され得る塩を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0030】
別段の定めが限り、式(I)を有する化合物そのもの及びその医薬組成物、並びに前記化合物を含む治療的処置について言及する場合、本発明は本発明の化合物のすべての異性体、互変異性体、水和物、溶媒和物、複合体、N−オキシド及び医薬的に許容され得る塩を包含する。
【0031】
N−オキシドは、分子の窒素原子の1個以上で供与結合を介して結合している酸素原子がある式(I)を有する化合物である。キラル中心または別の形の異性中心が本発明の化合物中に存在するならば、エナンチオマー及びジアステレオマーを含めた異性体の全ての形態が本発明中に包含されると意図される。キラル中心を含有する化合物はラセミ混合物、エナンチオマー的に富んだ混合物として使用され得、またはラセミ混合物は公知の技術を用いて分離され得、個々のエナンチオマーを単独で使用してもよい。化合物が不飽和の炭素−炭素二重結合を有している場合には、シス(Z)及びトランス(E)異性体の両方が本発明の範囲内である。
【0032】
化合物がケト−エノール互変異性体のような互変異性体で存在し得る場合には、各互変異性体が平衡で存在していても主に1つの形態で存在していても本発明の範囲に含まれると考えられる。
【0033】
式(I)を有する化合物の医薬的に許容され得る塩には、無機または有機酸、例えば硝酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸、過塩素酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、フマル酸、乳酸、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、イセチオン酸及びサリチル酸との酸付加塩が含まれる。式(I)を有する化合物の医薬的に許容され得る塩には、無機または有機塩基、例えばアルカリまたはアルカリ土類金属(特に、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウムまたはマグネシウム)の水酸化物、炭酸塩または炭酸水素塩、非環状または環状アミン(好ましくは、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン等)との塩も含まれる。よって、別段の定めがない限り、式(I)を有する化合物中で式(1a)、(1b)、(1c)、(1d)または(1e)を有する以下の互変異性体の1つのみが示されている場合、残りの互変異性体も本発明の範囲内に含まれると意図されるべきである:
【0034】
【化2】
(式中、Z、R及びRは上に規定した通りである)。
【0035】
用語「ハロゲン原子」について、我々はフッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を意図する。
【0036】
用語「直鎖または分岐状C−Cアルキル」について、我々は例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等のような基を意図する。
【0037】
用語「C−Cアルケニル」について、我々は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含み、直鎖または分岐状であり得る脂肪族C−C炭化水素鎖を意図する。代表例には、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−または2−ブテニル等が含まれるが、これらに限定されない。
【0038】
用語「C−Cアルキニル」について、我々は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含み、直鎖または分岐状であり得る脂肪族C−C炭化水素鎖を意図する。代表例には、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−または2−ブチニル等が含まれるが、これらに限定されない。
【0039】
用語「C−Cシクロアルキル」について、我々は、別段の定めがない限り、1つ以上の二重結合を含み得るが、完全に共役しているπ−電子系を持たない3〜7員のすべての炭素単環式環を意図する。シクロアルキル基の例は、非限定的にシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン及びシクロヘキサジエンである。
【0040】
用語「ヘテロシクリル」について、我々は、1個以上の炭素原子が窒素、酸素または硫黄で置換されている3〜8員の飽和または部分不飽和炭素環式環を意図する。ヘテロシクリル基の非限定例は、例えばピラン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピラゾリン、チアゾリン、チアゾリジン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン等である。
【0041】
用語「アリール」は、1〜4個の環系を有し、場合により更に単結合により相互に縮合または連結している単炭素環式、二炭素環式または多炭素環式炭化水素であって、炭素環式環の少なくとも1つが芳香族であるものを指す。ここで、用語「芳香族」は完全に共役しているπ−電子結合系を指す。前記アリール基の非限定例はフェニル、α−またはβ−ナフチル、ビフェニル基である。
【0042】
用語「ヘテロアリール」は芳香族ヘテロ環式環、典型的にはN、OまたはSから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5〜8員のヘテロ環を指す。ヘテロアリール環が場合により芳香族及び非芳香族炭素環式及びヘテロ環式環に縮合または連結していてもよい。前記ヘテロアリール基の非限定例は、例えばピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、フェニル−ピロリル、フリル、フェニル−フリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チエニル、ベンゾチエニル、イソインドリニル、ベンゾイミダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3−トリアゾリル、1−フェニル−1,2,3−トリアゾリル、2,3−ジヒドロインドリル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾチオフェニル、ベンゾピラニル、2,3−ジヒドロベンゾオキサジニル、2,3−ジヒドロキノキサリニル等である。
【0043】
本発明によれば、別段の定めがない限り、上記R、R及びR基のいずれもが場合によりその遊離位置でハロゲン、ニトロ、オキソ基(=O)、シアノ、C−Cアルキル、ポリフッ素化アルキル、ポリフッ素化アルコキシ、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、ヒドロキシアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、C−Cシクロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、メチレンジオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、シクロアルケニルオキシ、ヘテロシクリルカルボニルオキシ、アルキリデンアミノオキシ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、シクロアルキルオキシカルボニル、ヘテロシクリルアルキルオキシカルボニル−アミノ、ウレイド、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、ヘテロシクリルアミノ、ホルミルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、ヘテロシクリルカルボニルアミノ、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、ヘテロシクリルアミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、ヒドロキシアミノカルボニル、アルコキシイミノ、アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、ヘテロシクリルスルホニルアミノ、ホルミル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、シクロアルキルカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、ヘテロシクリルアミノスルホニル、アリールチオ、アルキルチオ、ホスホネート及びアルキルホスホネートから独立して選択される1個以上の基(例えば、1〜6個の基)で置換されていてもよい。適切な場合には、これらの置換基の各々が更に1つ以上の上記した基で置換されていてもよい。
【0044】
用語「ポリフッ素化アルキルまたはポリフッ素化アルコキシ」について、我々は、2個以上のフッ素原子で置換されている上記直鎖または分岐状C−Cアルキルまたはアルコキシ基、例えばトリフルオロメチル、トリフルオロエチル、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル、トリフルオロメトキシ等を意図する。
【0045】
用語「ヒドロキシアルキル」について、我々は、ヒドロキシル基を有する上記C−Cアルキル、例えばヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル等を意図する。
【0046】
上記すべてから、例えばアリールアミノのように名前が複合名である基はそこから誘導される部分により、例えば更にアリール(ここで、アリールは先に規定した通りである)で置換されているアミノ基により慣用的に構成されるとして解釈されなければならないことは当業者には明らかである。
【0047】
また、例えばアルキルチオ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、ヘテロシクリルカルボニル、ヘテロシクリルカルボニルアミノ、シクロアルキルオキシカルボニル等のような用語はアルキル、アルコキシ、アリール、C−Cシクロアルキル及びヘテロシクリル部分が上に規定した通りである基を包含する。
【0048】
式(I)を有する化合物の好ましいクラスは、XはNHであり、YはNであり、WはCHであるか、またはXはNであり、YはNHであり、WはCHであり、Z、R及びRは上記した意味を有する化合物、今後は4−(1H−ヒドラゾル−3−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体で表される。
【0049】
式(I)を有する化合物の別の好ましいクラスは、XはOであり、YはNであり、WはCHであり、Z、R及びRは上記した意味を有する化合物、今後は4−(イソオキサゾル−5−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体で表される。
【0050】
式(I)を有する化合物の別の好ましいクラスは、XはNであり、YはOであり、WはCHであり、Z、R及びRは上記した意味を有する化合物、今後は4−(イソオキサゾル−3−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体で表される。
【0051】
式(I)を有する化合物の別の好ましいクラスは、XはCHであり、YはOであり、WはNであり、Z、R及びRは上記した意味を有する化合物、今後は4−(1,3−オキサゾル−4−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体で表される。
【0052】
式(I)を有する化合物の別の好ましいクラスは、XはCHであり、YはSであり、WはNであり、Z、R及びRは上記した意味を有する化合物、今後は4−(1,3−チアゾル−4−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体で表される。
【0053】
式(I)を有する化合物の別の好ましいクラスは、XはCHであり、YはNであり、WはSであり、Z、R及びRは上記した意味を有する化合物、今後は4−(1,3−チアゾル−5−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体で表される。
【0054】
式(I)を有する化合物の別の好ましいクラスは、X及びWはNであり、YはOであり、Z、R及びRは上記した意味を有する化合物、今後は4−(1,2,4−オキサジアゾル−3−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体で表される。
【0055】
式(I)を有する化合物の別の好ましいクラスは、X、YはNであり、WはOであり、Z、R及びRは上記した意味を有する化合物、今後は4−(1,3,4−オキサジアゾル−2−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体で表される。
【0056】
式(I)を有する化合物の別の好ましいクラスは、XはNHであり、Y及びWはNであるか、またはYはNHであり、X及びWはNであるか、またはWはNHであり、X及びYはNであり、Z、R及びRは上記した意味を有する化合物、今後は4−(4H−1,2,4−トリアゾル−3−イル)ベンゼン−1,3−ジオール誘導体で表される。
【0057】
本発明の具体的化合物(cpd.)を以下にリストする。
1. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
2. 5−[2−(4−クロロフェノキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
3. N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
4. N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
5. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
6. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
7. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
8. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
9. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
10. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(3−ヒドロキシプロピル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
11. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−メトキシエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
12. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(3−メトキシプロピル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
13. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−フルオロエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
14. N−[2−(アセチルアミノ)エチル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
15. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
16. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(1−メチルピロリジン−2−イル)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
17. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
18. N−(アゼチジン−3−イルメチル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
19. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N,N−ジメチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
20. 5−[2−(4−アミノフェノキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
21. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(フラン−2−イルメチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
22. N−ベンジル−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
23. N−(シクロヘキシルメチル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
24. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[3−(1H−イミダゾル−1−イル)プロピル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
25. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(ピペリジン−1−イル)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
26. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
27. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[3−(2−オキソピロリジン−1−イル)プロピル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
28. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
29. {2−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]エチル}メチルカルバミン酸tert−ブチル、
30. N−(トランス−4−アミノシクロヘキシル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
31. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
32. 4−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、
33. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
34. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
35. N−シクロヘキシル−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
36. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(メチルアミノ)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
37. 5−{2−[4−(ベンジルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
38. 5−{2−[4−(アセチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
39. 5−[2−(4−アミノ−3−クロロフェノキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
40. 5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
41. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
42. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
43. 5−{2,4−ジヒドロキシ−6−[4−(プロパン−2−イルアミノ)フェノキシ]フェニル}−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド、
44. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
45. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(プロパン−2−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
46. N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
47. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
48. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−メトキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
49. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アミノシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
50. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
51. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アセチルアミノ)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
52. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アミノメチル)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
53. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ジメチルアミノメチル)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
54. N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
55. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
56. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1’−メチル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
57. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
58. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
59. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−メトキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
60. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アミノシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
61. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
62. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アセチルアミノ)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
63. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アミノメチル)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
64. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ジメチルアミノメチル)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
65. N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
66. N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−(プロパン−2−イル−アミノ)フェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
67. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−(プロパン−2−イル−アミノ)フェノキシ)フェニル]−N−[1−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
68. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−(プロパン−2−イル−アミノ)フェノキシ)フェニル]−N−(1’−メチル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
69. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−(プロパン−2−イル−アミノ)フェノキシ)フェニル]−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
70. N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
71. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
72. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−メトキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
73. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アミノシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
74. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ジメチルアミノシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
75. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アセチルアミノシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
76. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アミノメチルシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
77. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
78. N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
79. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
80. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−(1’−メチル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
81. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−シアノフェノキシ)フェニル]−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
82. N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
83. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−(プロパン−2−イル−アミノ)フェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
84. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−メトキシシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
85. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−アミノシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
86. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
87. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−(アセチルアミノ)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
88. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−(アミノメチル)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
89. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(4−ジメチルアミノメチル)シクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
90. N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
91. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
92. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−(1’−メチル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
93. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−カルバモイルフェノキシ)フェニル]−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
94. 3−[2−(4−カルバモイルフェノキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
95. 3−[2−(4−カルバモイルフェノキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
96. 3−[2−(4−カルバモイルフェノキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
97. 3−[2−(4−カルバモイルフェノキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−(1’−メチル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
98. N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
99. 3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
100. 3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1’−メチル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
101. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(メチルアミノ)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
102. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−エチルピペリジン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
103. N−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
104. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
105. 5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
106. N−(1−シクロペンチルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
107. N−(1−シクロヘプチルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
108. N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
109. N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド−1,3−ジオキソラン、
110. 5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカ−9−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
111. 5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(3,3−ジメチル−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカ−9−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
112. 5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(7,12−ジオキサスピロ[5.6]ドデカ−3−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
113. 5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−{1−[(2R,3S)−2,3−ジメチル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル]ピペリジン−4−イル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
114. N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
115. N−[1’−(シクロヘキシルメチル)−1,4’−ビピペリジン−4−イル]−5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
116. N−(1’−ベンジル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)−5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
117. (4−{4−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}ブチル)カルバミン酸tert−ブチル、
118. N−[1−(4−アミノブチル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
119. (3−{4−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}プロピル)カルバミン酸tert−ブチル、
120. N−[1−(3−アミノプロピル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
121. 5−{2,4−ジヒドロキシ−6−[4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)フェノキシ]フェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
122. 5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
123. 5−{2,4−ジヒドロキシ−6−[4−(プロパン−2−イルアミノ)フェノキシ]フェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
124. 5−{2−[4−(シクロブチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
125. 5−{2,4−ジヒドロキシ−6−[4−(ピロリジン−1−イル)フェノキシ]フェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
126. 3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
127. 3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
128. 3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
129. 4−{[(3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾル−5−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、
130. 3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
131. 3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
132. 3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(3,3−ジメチル−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカ−9−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド、
133. 5−[2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド、
134. 4−(3−アミノイソオキサゾル−5−イル)−5−(4−ニトロフェノキシ)ベンゼン−1,3−ジオール、
135. 1−{5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}−3−(1−メチルピペリジン−4−イル)尿素、
136. N−{5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}−1−メチルピペリジン−4−カルボキサミド、及び
137. N−{5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}エタンスルホンアミド。
【0058】
本発明は、上に定義した式(I)を有する化合物の製造方法をも提供し、その方法は、
1a)式(II):
【0059】
【化3】
(式中、PGはベンジル(Bn)、メチル(Me)、メトキシメチル(MOM)または2−メトキシエトキシメチル(MEM)基を表し、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン)中、塩基(例えば、水素化ナトリウム、ナトリウムエトキシド、リチウム(ビス−トリメチルシリルアミド))の存在下でシュウ酸エチルと縮合させ;
1b)生じた式(III):
【0060】
【化4】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を溶媒(例えば、エタノール、THF、酢酸、ピリジン)中でヒドラジン水和物(NHNH・HO)、ヒドラジン塩酸塩(NHNH・HCl)またはヒドラジン硫酸塩(NHNH・HSO)と反応させて、式(IV):
【0061】
【化5】
(式中、PG、Z及びRは上に定義されている通りである)
を有する化合物を得るか、または
1’b)上に規定した通りの式(III)を有する化合物を溶媒(例えば、ピリジン、エタノール)中でヒドロキシルアミン塩酸塩(NHOH・HCl)またはヒドロキシルアミン硫酸塩(NHOH・HSO)と反応させて、式(V):
【0062】
【化6】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を得ること、或いは
2a)式(VI):
【0063】
【化7】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を溶媒(例えば、THF、ピリジン、ジオキサン)中、有機塩基(例えば、トリエチルアミン(TEA)、4−メチルモルホリン、エチルジイソプロピルアミン(DIPEA))の存在下でCHCHOCOCOClと反応させ;
2b)生じた式(VII):
【0064】
【化8】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を溶媒(例えば、CHCl、ピリジン、THF)中でPOClと反応させて、式(VIII):
【0065】
【化9】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を得るか、または
2’b)上記した式(VII)を有する化合物を溶媒(例えば、CHCl、ピリジン、トルエン)中でPと反応させて、式(IX):
【0066】
【化10】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を得ること、或いは
3a)式(X):
【0067】
【化11】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を溶媒(例えば、ピリジン)中、TEAの存在下でHSと反応させて、式(XI)を有する化合物を得ること、;
3b)生じた式(XI):
【0068】
【化12】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を溶媒(例えば、THF、ジオキサンまたはエタノール)中でHCOCHClCOOCHCHと反応させて、式(XII):
【0069】
【化13】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を得ること、或いは
3’a)上に規定した通りの式(X)を有する化合物を溶媒(例えば、メタノールまたはエタノール)中、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムの存在下でNHOH・HClと反応させ;
3’b)生じた式(XIII):
【0070】
【化14】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を溶媒(例えば、ジオキサンまたはピリジン)中、縮合剤(例えば、N,N−カルボニルジイミダゾール(CDI)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)または2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU))の存在下、場合により1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT)の存在下でCHCHOCOCOHと反応させて、式(XIV):
【0071】
【化15】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を得ること、或いは
4a)式(XV):
【0072】
【化16】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を溶媒(例えば、ジオキサン)中でCHCHOCOCNと反応させ;
4b)生じた式(XVI):
【0073】
【化17】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)またはジメチルアセトアミド(DMA))中でカリウムtert−ブトキシドと反応させて、式(XVII):
【0074】
【化18】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を得るか、または
4b’)上に規定した通りの式(VII)を有する化合物を溶媒(例えば、THFまたはジオキサン)中で無水酢酸及び酢酸または無水トリフルオロ酢酸と反応させて、式(XVIII):
【0075】
【化19】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を得ること、或いは
5a)上に規定した通りの式(II)を有する化合物を溶媒(例えば、エタノール、THFまたは酢酸)中、塩基(例えば、酢酸ナトリウムまたはカリウム)の存在下でNHOH・HClまたはNHOH・HSOと反応させ;
5b)生じた式(XIX):
【0076】
【化20】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を溶媒(例えば、THF)中、−78〜−35℃の範囲の温度でn−ButLi及び(COOCと反応させ;
5c)生じた式(XX):
【0077】
【化21】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を溶媒(例えば、ジオキサン、トルエン、キシレン)中、110〜150℃の範囲の温度で酸(例えば、ショウノウスルホン酸、ベンゼンスルホン酸またはトルエンスルホン酸)と反応させて、式(XXI):
【0078】
【化22】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を得ること、或いは
6a)式(XXII):
【0079】
【化23】
(式中、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物をジクロロメタン(DCM)中、酸化剤(例えば、5M NaOCl溶液またはNBS)の存在下、TEAの存在下でプロピオール酸エチルまたは適切に置換されているプロピオン酸アミドと反応させて、上に規定した通りの式(XXI)を有する化合物を得ること、或いは
7a)上に規定した通りの式(IV)、(V)、(VIII)、(IX)、(XII)、(XIV)、(XVII)、(XVIII)及び(XXI)を有する化合物を溶媒(例えば、エタノール、メタノール、THF)中、無機塩基(例えば、NaOH、LiOH、KOH)と反応させ;
7b)生じた式(XXIII):
【0080】
【化24】
(式中、X、Y、W、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を溶媒(例えば、THF、ジオキサン、DMF、DMA)中、活性化剤(例えば、DIC、TBTU、HOBT、EDC、DCC)の存在下でRNH(ここで、Rは上に規定した通りである)と反応させて、式(XXIV):
【0081】
【化25】
(式中、X、Y、W、PG、Z及びRは上に規定した通りであり、Rは請求項1に規定した通りである)
を有する化合物を得ること、或いは
7a’)上に規定した通りの式(IV)、(V)、(VIII)、(IX)、(XII)、(XIV)、(XVII)、(XVIII)及び(XXI)を有する化合物を溶媒(例えば、エタノール、THF、ジオキサン、DMF)中、触媒(例えば、シアン化カリウム、ピリジン−2−オール)の存在下でRNH(ここで、Rは上に規定した通りである)と反応させて、上に規定した通りの式(XXIV)を有する化合物を得;または
7b’)上に規定した通りの式(XXIII)を有する化合物を溶媒(例えば、ジオキサン、THF)中、TEAまたはDIPEAの存在下、還流下でジフェニルホスホリルアジド(DPPA)と反応させ;
7c’)生じた式(XXV):
【0082】
【化26】
(式中、X、Y、W、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を溶媒(例えば、ジオキサン、THF、DMF)中でRNH(ここで、Rは上に規定した通りである)と反応させて、式(XXVI):
【0083】
【化27】
(式中、X、Y、W、PG、Z、R及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を得るか、または
7c”)上に規定した通りの式(XXV)を有する化合物を溶媒(例えば、ジオキサン、THF、DMF)中、HCl、酢酸,HSOの存在下でHOと反応させ;
7d)生じた式(XXVII):
【0084】
【化28】
(式中、X、Y、W、PG、Z及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を溶媒(例えば、THF、DMF、DMA)中、活性化剤(例えば、CDI、TBTU、EDC、DICまたはDCC)の存在下、HOBTの存在下でRCOOHと反応させるか、または溶媒(例えば、THF、ピリジン、CHCl)中、有機塩基(例えば、トリエチルアミン、4−メチルモルホリン、エチルジイソプロピルアミン)の存在下でRCOOHと反応させて、式(XXVIII):
【0085】
【化29】
(式中、X、Y、W、PG、Z、R及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を得るか、または
7d’)上に規定した通りの式(XXVII)を有する化合物を溶媒(例えば、THF、ピリジン、CHCl)中、有機塩基(例えば、トリエチルアミン、4−メチルモルホリン、エチルジイソプロピルアミン)の存在下でRSOClと反応させて、式(XXIX):
【0086】
【化30】
(式中、X、Y、W、PG、Z、R及びRは上に規定した通りである)
を有する化合物を得ること、或いは
8a)生じた式(XXX):
【0087】
【化31】
(式中、Z及びRは上に規定した通りであり、R’はR、COOCまたはCOOH基である)
を有する化合物を、PGがベンジル基のときには溶媒(例えば、酢酸、エタノールまたはメタノール)中でH及び適切な触媒で処理するか、またはPGがベンジルまたはメチル基のときには溶媒(例えば、CHCl、CHCl、ClCHCHCl、CHCN)中でBClまたはBBrで処理することにより脱保護して、式(XXXI):
【0088】
【化32】
(式中、X、Y、W、Zは上に規定した通りであり、R’はCOOCまたはCOOH基である)
を有する化合物または上に規定した通りの式(I)を有する化合物を得ること、或いは
9a)上に規定した通りの式(XXX)(式中、PGはメトキシメチルまたは2−メトキシエトキシメチル基である)を有する化合物を溶媒(例えば、エタノール、メタノール)中、HCl−水溶液、HSO−水溶液またはトリフルオロ酢酸−水溶液と反応させて、上に規定した通りの式(XXXI)を有する化合物または式(I)を有する化合物を得ること、或いは
10a)上に規定した通りの式(XXXI)を有する化合物を公知の化学反応により式(I)を有する化合物に変換すること;
を含む。
【0089】
上記ステップ10aの変換のための考えられる反応の例は、
1)The Chemistry of Carboxylic Acids and Esters,Saul Patai,Interscience Publisher(John Wiley & Sons 1969)に報告されている標準手順に従った式(XXXI)(式中、R’はCOOHである)を有する化合物に変換させるための式(XXXI)(式中、R’はCOOC基である)を有する化合物の酸性または塩基性条件下での加水分解、及びその後の式(I)(式中、RはCONHR基(ここで、Rは上に規定した通りである)である)を有する対応するアミドを得るための公知の条件下でのアミド化;
2)The Chemistry of Amides,Saul Patai,Interscience Publisher(John Wiley & Sons 1970)に報告されている標準手順に従った式(I)(式中、RはCONHR基(ここで、Rは上に規定した通りである)である)を有する対応するアミドを得るための適切な第1級アミンとの反応による式(XXXI)(式中、R’はCOOC基である)を有する化合物の直接アミド化;
である。
【0090】
所要または所望により、方法は式(I)を有する化合物を公知の化学反応により式(I)を有する別の化合物を変換することを含み、及び/または所望により式(I)を有する化合物をその医薬的に許容され得る塩に変換し、塩を、式(I)を有する遊離化合物に変換することを含む。
【0091】
前記変換のための考えられる反応の例は、
1)The Chemistry of Amino Group,Saul Patai,Interscience Publisher(John Wiley & Sons 1968)に報告されている標準手段に従った対応するアミンに変換するためのアミド誘導体の還元;
2)The Chemistry of Carbonyl Group,Saul Patai,Interscience Publisher(John Wiley & Sons 1966)に報告されている標準手段に従った対応するケタールに変換するためのカルボニル誘導体のケタール化;
3)The Chemistry of Amino Group,Saul Patai,Interscience Publisher(John Wiley & Sons 1968)、またはJ.Am.Chem.Soc.,1971,93,2897、またはComprensive Organic Synthesis,Trost B.N.,Fleming L.(Eds.Pergamon Press:New York,1991;Vol.8)に報告されている標準手段に従った第1級または第2級アミの対応する第2級及び第3級アミンへのアルキル化または還元アルキル化;
である。
【0092】
以下の有用な中間体は上に定義した式(IV)、(V)、(VIII)、(IX)、(XII)、(XIV)、(XVII)、(XVIII)及び(XXI)を有するエステルであり、これらも本発明の主題であるが、ただし
5−(2,4,5−トリメトキシフェニル)−3−イソオキサゾールカルボン酸エチルエステル、
5−[5−エチル−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボン酸エチルエステル、
5−[5−(2−メチルプロピル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボン酸エチルエステル、
5−[5−(1−メチルエチル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボン酸エチルエステル,
5−[5−(1,1−ジメチルエチル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボン酸エチルエステル、及び
3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−5−イソオキサゾールカルボン酸エチルエステル
を除く。
【0093】
他の有用な中間体は上に定義した式(XXIII)を有する酸であり、これらも本発明の主題であるが、ただし
3−(2,4,5−トリメトキシフェニル)−5−イソオキサゾールカルボン酸、
3−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−5−イソオキサゾールカルボン酸、
2−(2,4,5−トリメトキシフェニル)−5−チアゾールカルボン酸、
2−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−5−チアゾールカルボン酸、
5−(2,4,5−トリメトキシフェニル)−3−イソオキサゾールカルボン酸、及び
5−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−3−イソオキサゾールカルボン酸
を除く。
【0094】
他の有用な中間体は上に定義した式(XXIV)を有するアミドであり、これらも本発明の主題であるが、ただし
N−エチル−5−[4’−フルオロ−4,6−ビス(フェニルメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−3−イル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[2’−メチル−4,6−ビス(フェニルメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−3−イル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[2’−フルオロ−4,6−ビス(フェニルメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−3−イル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
5−[4,6−ビス(フェニルメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−3−イル]−N−エチル−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−[2−(3−フルオロフェニル)エチル]−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−[2−(3−フルオロフェニル)エテニル]−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−[2−(4−フルオロフェニル)エチル]−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−[(1E)−2−(4−フルオロフェニル)エテニル]−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−エチル−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−[(1E)−2−フェニルエテニル]−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−(2−メチルプロピル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−(1−メチルエチル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
5−[5−(1,1−ジメチルエチル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−N−エチル−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−(2−フェニルエチル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、
N−エチル−5−[5−(2−フェニルエテニル)−2,4−ビス(フェニルメトキシ)フェニル]−3−イソオキサゾールカルボキサミド、及び
N−[5,6,7,8−テトラヒドロ−6−(1−ピペリジニルメチル)−2−ナフタレニル]−3−(2,4,5−トリエトキシフェニル)−5−イソオキサゾールカルボキサミド
を除く。
【0095】
他の有用な中間体は上に定義した式(XXXI)を有する化合物であり、これらも本発明の主題であるが、ただし
1H−ピラゾール−3−カルボン酸,5−[5−[5−(ヒドラジニルカルボニル)−1H−ピラゾル−3−イル]−2,4−ジヒドロキシフェニル]エチルエステル、及び
1H−ピラゾール−3−カルボン酸,5,5’−(4,6−ジヒドロキシ−1,3−フェニレン)ビス−ジエチルエステル
を除く。
【0096】
具体的には、本発明は、中間体化合物5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸及び5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸メチルを提供する。
【0097】
先に記載した合成方法に従う式(I)を有する化合物の合成は、各中間体を単離し、標準の精製技術(例えば、カラムクロマトグラフィー)により精製し、その後後続の反応を実施するように段階的に実施され得る。或いは、合成シーケンスの2つ以上のステップを、これらの2つ以上のステップから生じた化合物のみを単離し、精製するように当業界で公知の所謂「ワンポット」手順で実施し得る。
【0098】
式(I)を有する化合物の製造方法の変法によれば、出発物質及び他の反応物質は公知であり、または公知方法に従って容易に製造される。例えば、式(II)、(VI)、(X)、(XV)及び(XXII)を有する化合物は市販されており、または例えば下記実施例に記載されている公知の化学合成に従って製造され得る。
【0099】
薬理
本発明の化合物の効力をHSP90阻害に対するマーカーとしてのHer2分解を調べることにより評価した。
【0100】
HSP90は幾つかのタンパク質の折りたたみ及び品質コントロールを触媒するシャペロン機構の主要成分である。HSP90を阻害すると、そのクライアントタンパク質を折りたたみまたは安定化させて、折りたたまれていないタンパク質のプロテオソーム依存性分解をもたらす能力が付与される。今、報告されているHSP90クライアントの数は増えつつある(>100)が、HSP90シャペロン阻害を検出するために最も頻繁に使用されている方法の1つはこの効果の特異性について確かめるために短時間(通常、8〜24時間)治療後にHer2タンパク質レベルを検出することである。HSP90阻害剤の細胞活性は、BT474乳癌細胞(ATCC #HTB−20)におけるHer2タンパク質レベルの誘導損失を測定することにより評価した。細胞Her2レベルは免疫細胞化学により測定し、ArrayScan vTi計器(Cellomics Thermo Scientific)を用いて定量した。
【0101】
Her2分解アッセイ
HSP90阻害剤の細胞活性を、BT474乳癌細胞(ATCC #HTB−20)におけるHer2タンパク質レベルの誘導損失を測定することにより評価した。細胞Her2レベルを免疫細胞化学により測定し、ArrayScan vTi計器(Cellomics Thermo Scientific)を用いて定量した。
【0102】
分析は以下のように行われた:5000細胞/ウェルを96ウェルプレート(Perkin Elmer)においてDMEM/5% FCS中に接種し、37℃、5% COで48時間インキュベートする。
【0103】
次いで、培地を所要濃度で試験化合物を含有する新鮮培地と交換する。濃度曲線をDMSO中の化合物ストックからDMEM/10% FCSを用いて作成し、最終DMSO濃度は0.1%(v/v)である。各濃度ポイントにつき2つのウェルを作成し、典型的な最高化合物濃度は30μMとする。化合物を添加した後、プレートをインキュベーターに8時間戻した後、培地を3.7% パラホルムアルデヒド溶液を含有するPBSと交換することにより固定する。プレートを室温で20分間インキュベートした後、ウェルをPBSで洗浄し、0.3% トリトンX−100を含有するPBSと室温で15分間インキュベートすることにより細胞を透過性にする。ウェルを3%(w/v)BSAを含有するPBS中で1時間インキュベートすることにより非特異的結合部位をブロックする。次いで、ウェルを1%(w/v)BSAで1:100希釈した抗Her2マウスモノクローナル抗体(Anti−c−ErbB2/c−Neu,マウスmAb 3B5,Calbiochemカタログ番号OP15)を含有するPBS中で室温で1時間インキュベートする。PBSで3回洗浄した後、ウェルを2μg/mlのCy2コンジュゲートしたヤギ抗マウス二次抗体(Amersham Pharmacia Biothechカタログ番号PA 42002)(吸収極大489nm、蛍光極大506nm)及び1μg/mlのDAPI(吸収極大359nm、蛍光極大461nm)(4’,6−ジアミジン−2−フェニルインドール二乳酸塩)(Sigmaカタログ番号D 9564)核染色のために核酸を検出するための高感度染料を含有するPBS(w/v)1% BSA中でインキュベートする。更にPBSで3回洗浄した後、細胞Her2免疫反応性をZeiss 10×0.5 N.A.対物レンズを有するArrayScan vTi計器を用い、XF100フィルターを有するCytotoxity V3アルゴリズム(Cellomics/Thermo Fisher)を適用することにより評価する。各ウェルにつき少なくとも900個の細胞に相当する少なくとも10視野を読む。IC50値は、細胞Her2シグナルが未処理対照と比較して50%減少する化合物濃度を表す。
【0104】
以下の式を使用する:
IC5o=ボトム+(トップ−ボトム)/(1+10Λ((LogEC5o−X)
ここで、Xは濃度の対数であり、IC50は応答であり、IC50はS字状でボトムで始まり、トップに達する。
【0105】
インビトロ細胞増殖アッセイ
A2780ヒト卵巣細胞(1250細胞/ウェル)を白色384ウェルプレートにおいて完全培地(RPMI1640またはEMEM+10% ウシ胎児血清)に接種し、接種から24時間後0.1% DMSO中に溶解させた化合物で処理した。細胞を37℃及び5% COでインキュベートし、72時間後プレートをCellTiter−Gloアッセイ(Promega)を製造業者の説明書に従って処理した。
【0106】
CellTiter−Gloは、代謝的に活性な細胞の指標である存在するATPの定量に基づく均質方法である。光を発生させるルシフェラーゼ及びD−ルシフェリンに基づくシステムを用いてATPを定量した。発光シグナルは培養物中に存在する細胞の数に比例する。
【0107】
簡単に説明すると、25μL/ウェルの試薬溶液を各ウェルに添加し、5分間振とうした後、マイクロプレートをルミノメーターにより読む。発光シグナルは培養物中に存在する細胞の数に比例する。
【0108】
Biacoreを用いたKの測定
式(I)を有する化合物のHSP90タンパク質に対する結合アフィニティー(K)の評価をBiacore T100を用いて実施した。
【0109】
予めチップ(CM5)表面に共有結合させたAbによりhisタグを捕捉することによりHis−HSP90−N末端ドメインを固定化した。より安定なシグナルを得るためにHSP90結合後に短架橋結合手順が必要であった。
【0110】
化合物を以下のランニング緩衝液:20mM トリス/HCl(pH7.6)、150mM KCl、5mM MgCl、0.05% P20及び1% DMSOを用いて分析した。流速は50ul/分であり、結合時間は60秒であった。
【0111】
化合物を100×ストック溶液からランニング緩衝液で希釈した。各サンプル中同一のDMSO濃度とし、溶媒補正を避けるために連続希釈から異なる注入濃度を得た。化合物の漸増濃度の一連の5連続注入を実施し、結果を文献(Robert Karlssonら,“Analyzing a kinetic titration series using affinity biosensors”(Analitical Biochemistry,349(2006),136−147)に報告されている方法を用いて分析した。各分析を2回実施し、非常に高い結果の再現性を示した。
【0112】
上記アッセイを考えれば、式(I)を有する化合物は、下表1に示すHer2タンパク質分解の誘導、細胞増殖阻害活性(A2780細胞株)及びタンパク質での高い結合アフィニティーにより証明されるように顕著なHSP90阻害活性を有する結果となる。
【0113】
【表1】
【0114】
インビボ抗腫瘍効果
HSP90阻害剤の抗腫瘍活性を免疫不全マウスに移植したヒト卵巣悪性腫瘍細胞株A2780を用いてインビボで評価した。この腫瘍モデルはHSP90阻害剤に対する細胞ベースアッセイにおいて立証された感受性に基づいて選択した。
【0115】
分析は以下のように行われた:
イタリア国のHarlanからのBalb Nu/Nu雄マウス(無胸腺マウス)を紙フィルターカバーを有するケージにおいて維持し、餌及び寝床を滅菌し、水を酸性化した。A2780腫瘍を連続移植によりインビボで維持し、有効性の実験時に無胸腺マウスに皮下移植した。腫瘍が触診可能になったときから8日後に治療を開始した。HSP90阻害剤は使用直前に調製し、10mL/kgの容量で異なる用量で静脈内投与した。
【0116】
腫瘍増殖をカリパスにより評価した。2つの直径を記録し、腫瘍重量を以下の式:長さ(mm)×幅(mm)/2に従って計算した。抗腫瘍治療の効果はビヒクル治療した対照に対する治療群の腫瘍増殖抑制(TGI%)として調べた。
【0117】
化合物5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドを30及び60mg/kgで10日間連続投与した。3日毎に、腫瘍増殖及び正味体重を評価した。前記化合物は毒性の兆候なしに有意な抗腫瘍活性を示し、TGIは60mg/kgで74%、30mg/kgで53%であった。
【0118】
同一モデルで、他の化合物も有意な抗腫瘍活性を示した:例えば、
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカ−9−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド及び5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドは30及び40mg/kgを毎日静脈内投与したときそれぞれ92%及び77%のTGIを示し、
3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミドは40mg/kgを3日毎に静脈内投与したときに88% TGIとして測定された抗腫瘍活性を示した。
【0119】
インビボ薬物動態評価
本発明の化合物の薬物動態プロフィールを表2に報告されているように調べた。
【0120】
【表2】
【0121】
生物分析条件
標準及びサンプル作成
ブランクマウス血漿に適切な作業溶液をスパイクすることにより検量標準及び品質対照を作成した。
【0122】
96ウェルプレートにおいて20μLのマウス血漿に160μLのアセトニトリル/メタノール 90/10を添加することによりサンプル血漿タンパク質を沈殿させた。
【0123】
熱シールし、3分間混合した後、プレートを4000rpmで15分間遠心した。上清を最終抽出物と見なし、LC−MS−MSシステムに注入した。
【0124】
LC/MS/MSパラメーター
UPLCシステム:Waters Acquity BSM
移動相A:95:5 5mM ギ酸アンモニウム(pH3.5):アセトニトリル
移動相B:5:95 5mM ギ酸アンモニウム(pH3.5):アセトニトリル
分析カラム:BEH C18 50×2.1 1.7μm
溶離条件:
【0125】
【表3】
【0126】
全ラン時間:2.0分
流速:0.500mL/分
概算保持時間:NMS−03308086:0.67分
カラムオーブン温度:40℃
オートサンプラータイプ:Waters Acquity SM
注入容量:3μL
注入モード:Needle Overfillを有する部分ループ
オートサンプラー温度:5℃
MS計器:Waters TQD
イオン化:ES+
キャピラリー:1.5kV
コーン:70V
ソース温度:150℃
デソルベーション流及び温度:900L/時−400℃
衝突ガス流:0.2mL/分
衝突エネルギー:40
MRMトランジション:NMS−03308086:m/z 579.1>m/z 97.0
ドエル・タイム:0.1秒
LLOQ:5.0ng/mL
ULOQ:5000ng/mL
使用したソフトウェア:Mass Lynx4.1 SCN627。
【0127】
下表3は、本発明の化合物の最も重要な薬物動態パラメーターの結果を示す。下表3に示すように、本発明の代表的化合物は、高いターミナル半減期、高い分布容量、低いクリアランス及び有意な経口バイオアベイラビリティ(F%)により示されるように顕著な薬物動態プロフィールを有する。
【0128】
【表4】
【0129】
表3で使用した略号:T1/2(IV)=ターミナル半減期、Vdss=定常状態での分布容量、CL=血漿クリアランス、F=経口バイオアベイラビリティ
【0130】
本発明の化合物は単一物質として、或いは公知の抗癌治療、例えば放射線治療、或いは細胞分裂抑制性または細胞傷害性物質、抗生物質タイプ物質、アルキル化剤、代謝拮抗剤、ホルモン剤、免疫物質、インターフェロンタイプ物質、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例えば、COX−2阻害剤)、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、テロメラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、抗増殖因子受容体物質、抗HER剤、抗EGFR剤、抗血管新生剤(例えば、血管新生阻害剤)、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、ras−rafシグナル伝達経路阻害剤、細胞周期阻害剤、他のcdks阻害剤、チューブリン結合剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼIII阻害剤等と組み合わせた化学療法レジメンと一緒に投与され得る。
【0131】
固定用量として製剤化される場合、配合品は下記する用量範囲内の本発明の化合物及び認可されている用量範囲内の他の医薬活性物質を使用する。
【0132】
配合製剤が不適切な場合には、式(I)を有する化合物を公知の抗癌剤と順次使用してもよい。
【0133】
哺乳動物(例えば、ヒト)に対して投与するのに適した本発明の式(I)を有する化合物は通常ルートで投与され得、用量レベルは患者の年齢、体重、状態、並びに投与ルートに依存する。
【0134】
例えば、式(I)を有する化合物を経口投与するための適切な用量は約10〜約500mg/回、1〜5回/日の範囲であり得る。本発明の化合物は各種投与形態で、例えば錠剤,カプセル剤、糖またはフィルムコーティング錠、溶液剤または懸濁液剤の形態で経口的に;座剤の形態で直腸内に;非経口的に、例えば筋肉内に、或いは静脈内及び/または鞘内及び/または脊髄内注射または注入により投与され得る。
【0135】
本発明は、式(I)を有する化合物またはその医薬的に許容され得る塩を担体または希釈剤であり得る医薬的に許容され得る賦形剤と一緒に含む医薬組成物をも包含する。
【0136】
本発明の化合物を含有する医薬組成物は通常慣用方法に従って製造され、適切な医薬形態で投与される。例えば、固体経口形態は、活性化合物と一緒に希釈剤(例えば、ラクトース、デキストロース、サッカロース、スクロース、セルロース、トウモロコシ澱粉またはジャガイモ澱粉)、滑沢剤(例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムまたはカルシウム、及び/またはポリエチレングリコール)、結合剤(例えば、澱粉、アラビアガム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルピロリドン)、崩壊剤(例えば、澱粉、アルギン酸、アルギネートまたはグリコール酸澱粉ナトリウム)、飽和剤、染料、甘味料、湿潤剤(例えば、レシチン、ポリソルベート、ラウリルスルフェート)、並びに一般的に医薬製剤中に使用されている非毒性で医薬的に不活性の物質を含有している。これらの医薬製剤は公知方法で、例えば混合、顆粒化、錠剤化、糖コーティングまたはフィルムコーティング方法により製造され得る。
【0137】
経口投与用分散液剤の例はシロップ剤、エマルション剤及び懸濁液剤であり得る。例えば、シロップ剤は担体としてサッカロースまたはサッカロース+グリセリン及び/またはマンニトール及びソルビトールを含有し得る。
【0138】
懸濁液剤及びエマルション剤は担体として、例えば天然ガム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルアルコールを含有し得る。筋肉内注射用懸濁液剤または溶液剤は、活性化合物と一緒に医薬的に許容され得る担体、例えば滅菌水、オリーブ油、オレイン酸エチル、グリコール(例:プロピレングリコール)、及び所望により適切な量のリドカイン塩酸塩を含有し得る。
【0139】
静脈注射または注入用溶液剤は担体として滅菌水を含有し得る。好ましくは、前記溶液剤が滅菌の水性等張性食塩液溶液の形態であっても、担体としてプロピレングリコールを含有していてもよい。
【0140】
座剤は、活性化合物と一緒に医薬的に許容され得る担体、例えばカカオ脂、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤またはレシチンを含有し得る。
【0141】
以下の実施例は本発明の化合物の合成を例示する。
【実施例1】
【0142】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CNO]
【0143】
【化33】
【0144】
【化34】
【0145】
ステップ1
1−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]エタノン
1−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシフェニル]エタノン(Bulletin of the Chemical Society of Japan(1985),58(1),136−41)(5.2g,15mmol)、炭酸カリウム(3.1g,22mmol)及び1−フルオロ−4−ニトロベンゼン(2.1g,15mmol)をDMF(10mL)中に含む攪拌懸濁液を110℃で2時間加熱した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、ブライン(4×50mL)で十分洗浄した。有機相をNaSOで脱水した後、蒸発乾固した。粗な生成物をシリカゲルの小パッドを用い、ヘキサン/酢酸エチル 5/1で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(5g,73%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.33(s,3H) 3.84(m,2H) 5.11(s,2H) 5.22(s,2H) 6.46(bs,1H) 7.07(bs,2H) 6.83(bs,1H) 7.38(m,10H) 8.83(bs,1H)。
【0146】
ステップ2
4−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−2,4−ジオキソブタン酸エチル
1−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]エタノン(5.1g,11mmol)をTHF(50mL)中に含む攪拌溶液に−50℃で1M リチウム(ビス−トリメチルシリルアミド/THF溶液(12mL,12mmol)を一滴ずつ添加した。30分後、シュウ酸ジエチル(1.7mL)をTHF(15mL)中に含む溶液をゆっくり添加し、攪拌を1時間続けた。溶液をブライン(200mL)に取り、1M HCl溶液(13mL)で処理した後、酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥し、溶媒を除去した。粗な生成物をシリカゲルの小パッドを用い、ヘキサン/酢酸エチル 2/1で溶離させて濾過して、標記化合物(5.7g,75%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.13(t,3H) 3.81(q,2H) 4.17(bs,1H) 5.11(s,2H) 5.19(s,2H) 6.48(bs,1H) 7.12(bs,2H) 6.87(bs,1H) 7.43(m,10H) 8.87(bs,1H)。
【0147】
ステップ3
5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチル
4−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−2,4−ジオキソブタン酸エチル(5g,9mmol)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(0.74g,15mmol,1.2eq)をエタノール(50mL)中に含む攪拌溶液を2時間還流した。この溶液を小容量まで濃縮し、酢酸エチルで希釈した。ブラインで洗浄し、乾燥した後、溶媒を除去し、残渣を注意深くシリカゲルを用い、ヘキサン/酢酸エチル 6/1で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(4.1g,82%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.13(t,3H) 3.9(q,2H) 4.17(bs,1H) 5.10(s,2H) 5.25(s,2H) 6.45(bs,1H) 7.16(bs,2H) 6.81(bs,1H) 7.43(m,10H) 8.9(bs,1H)。
【0148】
ステップ4
5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
ストッパ付きフラスコ中の5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチル(1.8g,3.2mmol)を2M エチルアミン/THF溶液(100mL)中に含む溶液を100℃で5時間加熱した。溶媒を除去し、残渣を小容量のメタノールから結晶化して、標記化合物(1.45g,83%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.06(t,3H) 3.3(q,2H) 4.19(bs,1H) 5.10(s,2H) 5.26(s,2H) 6.35(bs,1H) 7.13(bs,2H) 6.84(bs,1H) 7.47(m,10H) 8.7(bs,1H)。
【0149】
ステップ5
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CNO]
5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(2.5g,4.5mmol)をDCM(50mL)中に含む攪拌溶液に0℃で1M BCl/DCM溶液(13.2mL,13mmol,3eq)をゆっくり添加した。室温で5時間攪拌した後、曇った溶液をDCMで希釈し、水、次いで1M NaHCO溶液で十分洗浄し、乾燥した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルを用い、ヘキサン/酢酸エチル 2/3で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(1.3g,76%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.12(t,3H) 3.22(m,2H) 6.10(bs,1H) 6.46(bs,1H) 7.79(bs,1H) 7.10(bs,2H) 8.21(bs,2H) 8.7(bs,1H) 10.70(bs,1H) 10.28(bs,1H)。
【実施例2】
【0150】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CNO
【0151】
【化35】
【0152】
【化36】
【0153】
ステップ1
5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
実施例1のステップ4と同様に操作して、ただしエチルアミンの代わりにエタノールアミンを使用して、5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドを75%の収率で製造した。
【0154】
ステップ2
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CNO
実施例1のステップ5と同様に操作して、ただし5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの代わりに5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミドを使用して、標記化合物を57%の収率で得た。
【実施例3】
【0155】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−フルオロエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CFNO]
【0156】
【化37】
【0157】
【化38】
【0158】
ステップ1
5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸
5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチル(5g,9mmol)をエタノール(150mL)中に含む攪拌溶液に1.5M KOH溶液(9mL、13.5mmol,1.5eq)を添加した。室温で3時間攪拌した後、2M HCl溶液(7.5mL)を添加し、懸濁液を酢酸エチルに取り、ブラインで洗浄した。乾燥し、溶媒を除去した後、残渣を小容量のアセトンで濯ぎ、濾別し、乾燥後、標記化合物(4.1g,86%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 4.19(bs,1H) 5.12(s,2H) 5.27(s,2H) 6.5(bs,1H) 6.87(bs,1H) 7.18(bs,2H) 7.78−7.37(m,10H) 8.65(bs,1H)。
【0159】
ステップ2
5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−フルオロエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸(0.45g,0.84mmol)をTHF(30mL)中に含む攪拌溶液にTBTU(0.300g,1.1mmol)を添加した。室温で15分間攪拌した後、2−フルオロエチルアミン塩酸塩(0.1g,1mmol)及びDIPEA(0.58mL)を順次添加した。一晩攪拌した後、懸濁液をDCMで希釈し、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、蒸発乾固した。残渣を注意深くシリカゲルを用い、ヘキサン/酢酸エチル 3/1で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(0.46g,94%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.48(m,2H) 4.48(bs,2H) 5.13(s,2H) 5.22(s,2H) 6.31(bs,1H) 7.15(bs,2H) 6.84(bs,1H) 7.35−7.46(m,10H) 8.2(bs,1H) 8.24(bs,1H) 8.83(bs,1H)。
【0160】
ステップ3
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−フルオロエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CFNO]
5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−フルオロエチル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド(0.5g,0.9mmol)をDCM(30mL)中に含む攪拌溶液に0℃で1M BCl/DCM(3mL)溶液を添加した。室温で2時間攪拌した後、溶液を1M NaHCO溶液、次いでブラインで洗浄し、乾燥した。溶媒を除去し、残渣を注意深くシリカゲルを用い、DCM/MeOH 95/5で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(0.067g,18%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.52(m,2H) 4.48(m,2H) 6.09(bs,1H) 6.46(bs,1H) 6.83(s,1H) 7.10(bs,1H) 7.10(bs,1H) 8.22(bs,1H) 8.22(bs,1H) 10.31(s,1H) 10.72(s,1H)。
【0161】
PG=(2−メトキシエトキシ)メチル(MEM)を介する5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチルの製造
[(XXXI),(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R’=CO
【0162】
【化39】
【0163】
【化40】
ステップ1
1−{2−ヒドロキシ−4,6−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]フェニル}エタノン
2,4,6−トリヒドロキシアセトフェノン(1.7g,10mmol)をTHF(50mL)中に含む攪拌溶液に0℃でDIPEA(17mL,100mmol,10eq)を添加し、次いで2−メトキシエトキシメチルクロリド(2.75g,22mmol,2.2eq)を添加した。0℃で一晩攪拌した後、溶媒を除去し、残渣を酢酸エチルに取り、1M HCl溶液、次いで1M NaHCO溶液で洗浄し、乾燥した。粗な生成物を注意深くシリカゲルを用い、ヘキサン/酢酸エチル 6/4で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(2.2g,64%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.59(s,3H) 3.23(s,3H) 3.23(s,3H) 3.42−3.51(m,4H) 3.69−3.74(m,1H) 3.75−3.80(m,2H) 5.29(s,2H) 5.35(s,2H) 6.19(d,1H) 6.26(d,1H) 13.32(s,1H)。
【0164】
ステップ2
1−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}エタノン
1−{2−ヒドロキシ−4,6−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]フェニル}エタノン(2.1g,6mmol)、炭酸カリウム(0.85g,6mmol)及び1−フルオロ−4−ニトロベンゼン(0.86g,6.1mmol)をDMSO(5mL)中に含む攪拌懸濁液を80℃で一晩加熱した。酢酸エチルで希釈した後、懸濁液をブラインで洗浄し、乾燥した。溶媒を除去した後、残渣をシリカゲルを用い、ヘキサン/酢酸エチル 6/4で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(1.6g,54%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.6(s,3H) 3.21(s,3H) 3.22(s,3H) 3.43−3.51(m,4H) 3.68−3.76(m,1H) 3.73−3.81(m,2H) 5.30(s,2H) 5.34(s,2H) 6.20(d,1H) 6.25(d,1H) 7.15(m,2H) 8.24(m,2H)。
【0165】
ステップ3
4−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}−2,4−ジオキソブタン酸エチル
実施例1のステップ2と同様に操作して、ただし1−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]エタノンの代わりに1−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}エタノンを使用して、標記化合物を64%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.37(t,3H) 3.22(s,3H) 3.25(s,3H) 3.41−3.50(m,4H) 3.70−3.71(m,1H) 3.75−3.82(m,2H) 4.38(q,2H) 4.58(bs,1H) 5.31(s,2H) 5.33(s,2H) 6.21(d,1H) 6.24(d,1H) 7.17(m,2H) 8.27(m,2H)。
【0166】
ステップ4
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチル
[(XXXI);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C
4−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}−2,4−ジオキソブタン酸エチル(0.65g,1.1mmol)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(0.01g,1.5mmol)をエタノール(10mL)中に含む攪拌溶液を3時間還流した。酢酸エチルで希釈し、ブラインで洗浄し、乾燥した後、溶媒を除去し、残渣を小容量のエタノールから結晶化して、標記化合物を73%の収率で得た。
【0167】
或いは、以下のスキームはMEM(CHOCHCHOCH)基の代わりにMOM(CHOCH)の使用を例示する。
【0168】
PG=メトキシメチルを介する5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチルの製造
[(XXXI),(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R’=CO
【0169】
【化41】
【0170】
【化42】
【0171】
ステップ1
1−[2−ヒドロキシ−4,6−ビス(メトキシメトキシ)フェニル]エタノン
温度を20℃以下に維持しながら、ジメトキシメタン(66mL,745mmol)及び臭化亜鉛(0.5g)をDCM(580mL)中に含む攪拌溶液にアセチルクロリド(53mL,745mmol)を30分間かけて一滴ずつ添加した。室温で3時間攪拌した後、溶液をDCM(1200mL)で希釈した後、5℃で冷却し、次いで1−(2,4,6−トリヒドロキシフェニル)エタノン(フロロアセトフェノン)(50g,208mmol)を少しずつ添加した後、DIPEA(208mL,1.19mol)を一滴ずつ添加した。生じた曇った溶液を一晩攪拌した後、NHCl飽和溶液で洗浄し、次いで10% クエン酸溶液で洗浄した。NaSOで脱水した後、溶媒を除去し、ほぼ純粋な残渣(78g)を次ステップのために使用した。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.60(s,3H) 3.38(s,3H) 3.44(s,3H) 5.22(s,2H) 5.30(s,2H) 6.19(d,1H) 6.24(d,1H) 13.31(s,1H)。
【0172】
ステップ2
1−[2,4−ビス(メトキシメトキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]エタノン
1−[2−ヒドロキシ−4,6−ビス(メトキシメトキシ)フェニル]エタノン(78g,298mmol)及びKCO(45.3g,328mmol)をDMSO(500mL)及び水(40mL)中に含む攪拌懸濁液に4−ニトロ−1−フルオロベンゼン(46.3g,328mmol,1.1eq)を添加した。室温で15分間攪拌した後、生じた懸濁液を55℃で6時間加熱した。冷却した後、暗色溶液を酢酸エチル(2000mL)で希釈し、10% クエン酸溶液、次いでブラインで十分洗浄し、NaSOで脱水した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルを用い、シクロヘキサン/酢酸エチル 3/1で溶離させるクラムクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(56g,52%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.38(s,3H) 3.37(s,3H) 3.41(s,3H) 5.19(s,2H) 5.28(s,2H) 6.47(d,1H) 6.76(d,1H) 7.07−7.16(m,2H) 8.20−8.28(m,2H)。
【0173】
ステップ3
4−[2,4−ビス(メトキシメトキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−2,4−ジオキソブタン酸エチル
ナトリウムtert−ブトキシド(31.5g,328mmol)及びシュウ酸ジエチル(60.5mL,3eq)をTHF(250mL)中に含む攪拌溶液に−5℃で1−[2,4−ビス(メトキシメトキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]エタノン(56g,149mmol)をTHF(350mL)中に含む溶液を一滴ずつゆっくり添加した。この温度で1時間攪拌した後、生じた溶液を更に室温で3時間攪拌した。次いで、溶液を10% クエン酸溶液(2000mL)に取り、酢酸エチルで十分抽出した。ブラインで洗浄し、NaSOで脱水した後、溶媒を除去すると、黄色がかった残渣が生じた。この残渣を軽ガソリンエーテルに取って過剰のシュウ酸ジエチルを除去して、十分に純粋な標記化合物(58g,81%の収率)を得た。
【0174】
ステップ4
5−[2,4−ビス(メトキシメトキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチル
4−[2,4−ビス(メトキシメトキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−2,4−ジオキソブタン酸エチル(71g,149mmol)をTHF(250mL)及びエタノール(500mL)中に含む攪拌溶液に室温でCHCOONa(24.4g,298mmol)及びNHOH・HCl(22.8g,328mmol)を添加した。オキシムへの変換が完了したら、結晶化を促進させるべく6M HCl溶液をpH2に達するまで一滴ずつ添加した。24時間攪拌した後、pH6に達するまでNaHPOを添加し、酢酸エチルに取った懸濁液をブラインで十分洗浄し、NaSOで脱水した。溶媒を除去し、残渣をMTBE(240mL)とヘキサン(180mL)の混合物から結晶化して、標記化合物(35g,49%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.29(t,3H) 3.38(s,3H) 3.39(s,3H) 4.34(q,Hz,2H) 5.25(s,2H) 5.33(s,2H) 6.62(d,1H) 6.89(d,1H) 6.96(s,1H) 7.15(d,2H) 8.23(d,2H)。
【0175】
ステップ5
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチル
5−[2,4−ビス(メトキシメトキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチル(25g,52mmol)をエタノール(150mL)中に含む攪拌溶液に室温でジオキサン中4M HCl溶液を添加した。溶液を5時間放置した後、溶媒を蒸発除去し、残渣をジエチルエーテルに取り、標記化合物(17.1g,83%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.28(t,3H) 4.27−4.36(m,2H) 6.10(d,1H) 6.45(d,1H) 6.86−6.89(m,1H) 7.07−7.16(m,2H) 8.18−8.25(m,2H) 10.35(s,1H) 10.77(s,1H)。
【実施例4】
【0176】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(メチルアミノ)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CO]
【0177】
【化43】
【0178】
【化44】
【0179】
ステップ1
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸
[(XXXI);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=COOH]
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチル(3.5g,10mmol)をエタノール(50mL)中に含む攪拌溶液に室温で2M NaOH溶液(5.5mL,1.1eq)を添加した。3時間攪拌した後、生じた溶液を濃縮し、酢酸エチルで希釈し、1M HCl溶液、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水した。溶媒を除去し、小容量のアセトンから結晶化した後、標記化合物(2.1g,65%の収率)を得た。
【0180】
ステップ2
{2−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]エチル}メチルカルバミン酸tert−ブチル
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CONHC16NO
【0181】
【化45】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸(0.032g,0.09mmol)をN,N’−ジメチルアセトアミド(0.5mL)中に含む懸濁液にTBTU(0.034mg,0.11mmol)及びDIPEA(0.017mL,0.18mmol)をすべて1ドラムバイアル(4mL作業容量)で添加した。混合物を室温で30分間攪拌した。次いで、DMA(0.5mL)中に溶解させた(2−アミノエチル)メチルカルバミン酸tert−ブチル(0.023g,0.13mmol)を添加し、反応物を室温で更に16時間攪拌した。16時間後、HPLC分析は出発物質の生成物への変換を示した。溶媒を真空中で除去した。
【0182】
ステップ3
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[2−(メチルアミノ)エチル]イソオキサゾール−3−カルボキサミドトリフルオロ酢酸塩
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CO]
ステップ1で製造した{2−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]エチル}メチルカルバミン酸tert−ブチル化合物に、TFA/DCM(1:1)(0.5mL)をバイアルに充填し、周囲温度で1時間攪拌した。次いで、溶媒を真空中で除去し、生成物を以下に示すプロトコルに従って半分取HPLCにより精製した。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.56(t,3H) 3.05(qd,2H) 3.46−3.54(m,2H) 6.11(d,1H) 6.47(d,1H) 6.83(s,1H) 7.09−7.12(m,2H) 8.22(d,2H) 8.32(br.s.,1H) 8.81(t,1H) 10.35(br.s.,1H) 10.76(s,1H)。
【実施例5】
【0183】
5−[3,5−ジヒドロキシ−2−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C11O]
【0184】
【化46】
実施例4のステップ1及び2と同様に操作して、ただし(2−アミノエチル)メチルカルバミン酸tert−ブチルの代わりに4−アミノピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを使用して、標記化合物を13%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.72(qd,2H) 1.91(m,2H) 2.91−3.06(m,2H) 3.96−4.08(m,1H) 6.11(d,1H) 6.48(d,1H) 6.83(s,1H) 7.10(d,2H) 8.22(d,2H) 8.82(d,1H) 10.35(s,1H) 10.77(s,1H)。
【実施例6】
【0185】
N−(1−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C13O]
【0186】
【化47】
実施例4のステップ1と同様に操作して、ただし(2−アミノエチル)メチルカルバミン酸tert−ブチルの代わりに(R)−(+)−3−アミノキヌクリジンを使用して、標記化合物を54%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.88(br.s.,1H) 6.07(d,1H) 6.43(d,1H) 6.79(s,1H) 7.07(d,2H) 8.19(d,2H) 8.61(d,1H) 9.61−11.41(m,2H)。
【実施例7】
【0187】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−エチルピペリジン−3−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C15O]
【0188】
【化48】
実施例4のステップ1と同様に操作して、ただし(2−アミノエチル)メチルカルバミン酸tert−ブチルの代わりに1−エチル−ピペリジン−3−イルアミンを使用して、標記化合物を43%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 0.98(t,Hz,3H) 3.80−3.96(m,1H) 6.11(d,1H) 6.47(d,1H) 6.82(s,1H) 7.01−7.17(m,2H) 8.15−8.27(m,2H) 8.35(br.s.,1H) 10.31(s,1H) 10.73(br.s.,1H)。
【実施例8】
【0189】
N−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C13O]
【0190】
【化49】
実施例4のステップ1と同様に操作して、ただし(2−アミノエチル)メチルカルバミン酸tert−ブチルの代わりに1−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−エタノンを使用して、標記化合物を38%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.98(s,3H) 3.02−3.15(m,2H) 3.68(d,1H) 3.79(d,1H) 3.89−4.07(m,2H) 4.13(d,1H) 4.31(d,1H) 6.10(dd,2H) 6.46(d,2H) 6.81(d,2H) 7.10(d,4H) 7.97(s,1H) 8.22(d,4H) 8.60(d,1H) 8.64(d,1H) 10.30(s,2H) 10.72(s,2H)。
【実施例9】
【0191】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1121O]
【0192】
【化50】
実施例4のステップ1と同様に操作して、ただし(2−アミノエチル)メチルカルバミン酸tert−ブチルの代わりに1,2,2,2,6,6−ペンタメチル−ピペリジン−4−イルアミンを使用して、標記化合物を21%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 0.96−1.10(m,12H) 1.35−1.48(m,2H) 1.53−1.67(m,2H) 2.16(br.s.,3H) 4.02−4.20(m,1H) 6.10(d,1H) 6.46(d,1H) 6.79(s,1H) 7.04−7.15(m,2H) 8.15−8.27(m,2H) 8.46(d,1H) 10.31(br.s.,1H) 10.71(br.s.,1H)。
【実施例10】
【0193】
実施例4のステップ1と同様に操作して、ただし適切なアミンを使用して、下表に挙げられている標記化合物を製造した。
【0194】
【表5】
【実施例11】
【0195】
N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1221O]
【0196】
【化51】
5−[3,5−ジヒドロキシ−2−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(0.75g,1.7mmol)及びシクロヘキサノン(0.24g,1.5eq)をDMF(25mL)中に含む攪拌溶液に(CHNBH(CHCOO)(1.33g,3eq)を少しずつ添加した。室温で3時間攪拌した後、溶液を酢酸エチルに取り、ブラインで十分洗浄した。NaSOで脱水した後、溶媒を除去し、残渣を注意深くシリカゲルを用い、酢酸エチル/ヘキサン 7/3で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(0.57g,64%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 6.11(d,1H) 6.47(d,1H) 6.81(s,1H) 7.05−7.14(m,2H) 8.17−8.26(m,2H) 10.34(br.s.,1H) 10.66−10.87(m,1H)。
【実施例12】
【0197】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1’−メチル−1,4’−ビピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O、N=O,W=CH,R=C1222O]
【0198】
【化52】
実施例11と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりに1−メチル−ピペリジン−4−オンを使用して、標記化合物を46%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.39(qd,2H) 1.50(qd,2H) 1.59−1.73(m,4H) 1.80(td,2H) 2.12(td,2H) 2.11(s,3H) 2.76(d,2H) 2.82(d,2H) 3.59−3.73(m,1H) 5.98(br.s.,1H) 6.37(br.s.,1H) 6.86(s,1H) 7.08(d,2H) 8.21(d,2H) 8.45(d,1H)。
【実施例13】
【0199】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1222O]
【0200】
【化53】
実施例11と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりにテトラヒドロ−ピラン−4−オンを使用して、標記化合物を73%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.69(br.s.,1H) 3.87(dd,2H) 6.10(d,1H) 6.46(d,1H) 6.80(s,1H) 7.00−7.17(m,2H) 8.13−8.29(m,2H) 8.52(d,1H) 10.30(br.s.,1H) 10.72(br.s.,1H)。
【実施例14】
【0201】
N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1219O]
【0202】
【化54】
実施例11と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりに4,4−ジフルオロ−シクロヘキサノンを使用して、標記化合物を57%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.18(t,2H) 2.43(t,1H) 2.81(d,2H) 3.58−3.78(m,1H) 6.10(d,1H) 6.45(d,1H) 6.80(s,1H) 7.09(d,2H) 8.21(d,2H) 8.51(d,Hz,1H) 10.30(br.s.,1H) 10.72(br.s.,1H)。
【実施例15】
【0203】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1423
【0204】
【化55】
実施例11と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりに1,4−ジオキサ−スピロ−[4,5]デカン−8−オンを使用して、標記化合物を46%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.93(t,2H) 2.36(t,2H) 3.95(s,6H) 4.45(d,1H) 6.10(d,1H) 6.46(d,1H) 6.81(s,1H) 7.09(d,2H) 8.22(d,2H) 10.32(s,1H) 10.73(br.s.,1H)。
【実施例16】
【0205】
(トランス)N−{1−[4−(アセチルアミノ)シクロヘキシル]ピペリジン−4−イル}−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1423
【0206】
【化56】
実施例11と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりに4−アセトアミド−シクロヘキサノンを使用して、標記化合物を18%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.60−3.89(m,2H) 6.10(d,1H) 6.47(d,Hz,1H) 6.80(s,1H) 7.01−7.17(m,2H) 7.68(d,1H) 8.13−8.29(m,2H) 8.56(br.s.,1H) 10.33(br.s.,1H) 10.74(br.s.,1H)。
【実施例17】
【0207】
(シス)N−{1−[4−(アセチルアミノ)シクロヘキシル]ピペリジン−4−イル}−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1423
【0208】
【化57】
実施例16の母液を注意深くシリカゲルを用い、ヘキサン/酢酸エチル 4/1、次いで4/2で溶離させるクロマトグラフィーにかけ、アセトンから結晶化した後、標記化合物を11%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 6.10(d,1H) 6.46(d,1H) 6.80(s,1H) 7.05−7.15(m,2H) 7.70(d,2H) 8.12−8.30(m,2H) 8.54(br.s.,1H) 10.32(s,1H) 10.73(br.s.,1H)。
【実施例18】
【0209】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−[1−(プロパン−2−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C17O]
【0210】
【化58】
実施例11と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりにアセトンを使用して、標記化合物を64%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 6.11(d,1H) 6.49(d,1H) 6.81(s,1H) 7.05−7.13(m,2H) 8.15−8.26(m,2H) 8.63(br.s.,1H) 10.35(br.s.,1H) 10.77(br.s.,1H)。
【実施例19】
【0211】
N−[1−(シクロヘキシルメチル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1323O]
【0212】
【化59】
実施例11と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりにシクロヘキサンカルバルデヒドを使用して、標記化合物を73%の収率で得た。
H NMR(400Hz,DMSO−d)δ ppm 6.11(d,1H) 6.48(d,1H) 6.82(s,1H) 7.10(d,2H) 8.22(d,2H) 10.34(s,1H) 10.76(s,1H)。
【実施例20】
【0213】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−{1−[トランス−4−(トリフルオロメチル)シクロヘキシル]ピペリジン−4−イル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1320O]
【0214】
【化60】
実施例11と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりに4−トリフルオロメチル−シクロヘキサノンを使用して、標記化合物を57%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.70(br.s.,1H) 6.05−6.13(m,1H) 6.46(d,1H) 7.05−7.16(m,2H) 8.22(d,2H) 8.50(d,1H) 10.30(br.s.,1H) 10.71(br.s.,1H)。
【実施例21】
【0215】
N−(1−シクロペンチルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1119O]
【0216】
【化61】
実施例11と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりにシクロペンタノンを使用して、標記化合物を71%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.17−1.82(m,11H) 1.97(m,1H) 2.94(m,2H) 3.57−3.84(m,1H) 6.10(d,1H) 6.46(d,1H) 6.80(s,1H) 6.99−7.21(m,2H) 8.02−8.31(m,2H) 8.53(d,1H) 10.31(br.s.,1H) 10.70(br.s.,1H)。
【実施例22】
【0217】
N−(1−シクロヘプチルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1323O]
【0218】
【化62】
実施例11と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりにシクロヘプタノンを使用して、標記化合物を38%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.24−1.88(m,16H) 2.05−2.30(m,1H) 2.63−3.01(m,2H) 3.71(br.s.,1H) 6.10(d,1H) 6.46(d,1H) 6.80(s,1H) 7.00−7.20(m,2H) 8.12−8.29(m,2H) 8.54(br.s.,1H) 10.32(br.s.,1H) 10.73(br.s.,1H)。
【実施例23】
【0219】
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1317O]
【0220】
【化63】
実施例11と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりにベンズアルデヒドを使用して、標記化合物を64%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 6.10(d,1H) 6.47(d,1H) 6.80(s,1H) 7.09(d,2H) 8.21(d,2H) 10.33(s,1H) 10.74(br.s.,1H)。
【実施例24】
【0221】
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド二塩酸塩
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C11O]
【0222】
【化64】
【0223】
【化65】
【0224】
ステップ1
5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}イソオキサゾール−3−カルボン酸カリウム
5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}イソオキサゾール−3−カルボン酸エチルエステル(15.6g,27.7mmol)をエタノール(75mL)中に含む攪拌溶液に室温で1M KOH(55.5mL,55mmol,2eq)をエタノール中に含む溶液を添加した。一晩攪拌した後、沈殿を集め、小容量のエタノール、次いでエーテルで洗浄して、標記化合物(12.3g,77%の収率)を得た。
【0225】
ステップ2
4−{[(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}イソオキサゾール−3−カルボン酸カリウム(3.8g,6.6mol)をDMF(50mL)中に含む攪拌溶液に0℃でTBTU(2.34g,7.3mmol,1.1eq)を少しずつ添加した。20分間攪拌した後、4−アミノピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.6g,8mmol,1.2eq)をDMF(25mL)中に含む溶液を添加し、反応物を室温で一晩放置した。反応混合物を酢酸エチルに取り、水、次いでブラインで十分洗浄した。NaSOで脱水した後、溶媒を除去し、残渣を注意深くシリカゲルを用い、酢酸エチル/ヘキサン 4/7の混合物で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(3.1g,65%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.31−1.46(m,12H) 1.62−1.73(m,2H) 2.77(br.s.,1H) 3.18(s,3H) 3.19(s,3H) 3.38−3.49(m,4H) 3.58−3.74(m,4H) 3.90(m,2H) 5.28(s,2H) 5.36(s,2H) 6.61(d,1H) 6.83(s,1H) 6.89(d,1H) 7.01−7.20(m,2H) 8.13−8.24(m,2H) 8.61(d,1H)。
【0226】
ステップ3
4−{[(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−アミノフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
4−{[(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(5.3g,7.4mmol)をジオキサン(100mL)と水(20mL)の混合物中に含む攪拌溶液に100℃で亜鉛末(1g,14.8mmol,2eq)及び塩化アンモニウム(3.9g,74mmol,10eq)を少しずつ添加した。30分間攪拌した後、反応混合物を冷却し、酢酸エチルで希釈した。1M NaCO溶液で洗浄した後、有機相をNaSOで脱水し、溶媒を除去した。粗な生成物をシリカゲルの小パッドを用い、ヘキサン/酢酸エチル 3/1で溶離させることにより濾過して、標記化合物(4.38g,86%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.30−1.45(m,12H) 1.62−1.74(m,2H) 2.76(br.s.,1H) 3.17(s,3H) 3.19(s,3H) 3.37−3.48(m,4H) 3.57−3.75(m,4H) 3.91(m,2H) 5.29(s,2H) 5.37(s,2H) 6.62(d,1H) 6.81(s,1H) 6.85(d,1H) 7.01−7.18(m,2H) 8.11−8.21(m,2H) 8.60(d,1H)。
【0227】
ステップ4
4−{[(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
4−{[(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−アミノフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(4.55g,6.6mmol)及び37% HCHO溶液(4mL,50mmol,3.7eq)をDMF(25mL)とAcOH(15mL)の混合物中に含む攪拌溶液に室温で(CHNBH(OAc)(8.65g,33mmol,2.5eq)を少しずつ添加した。2.5時間攪拌した後、溶液を酢酸エチルで希釈し、1M NaHCO溶液で十分洗浄した。NaSOで脱水した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルを用い、ヘキサン/酢酸エチル 6/4で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(2.87g,34%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.31−1.44(m,12H) 1.61−1.75(m,2H) 2.77(br.s.,1H) 2.93(s,6H) 3.17(s,3H) 3.18(s,3H) 3.38−3.49(m,4H) 3.55−3.72(m,4H) 3.91(m,2H) 5.28(s,2H) 5.36(s,2H) 6.63(d,1H) 6.82(s,1H) 6.86(d,1H) 7.08−7.19(m,2H) 8.11−8.21(m,2H) 8.62(d,1H)。
【0228】
ステップ5
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド二塩酸塩
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C11O]
4−{[(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(3.57g,5mmol)をエタノール(30mL)中に含む攪拌溶液にジオキサン中4M HCl溶液(15mL)を添加した。50℃で1時間加熱した後、溶液を小容量まで蒸発させた。冷却後、沈殿を集め、小容量の冷エタノールで洗浄し、乾燥して、標記化合物(1.46g,66%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.94−2.11(m,6H) 3.04(s,6H) 3.06−3.13(m,2H) 3.34−3.37(m,2H) 3.94−3.97(s,1H) 6.25(d,1H) 6.41(d,1H) 6.95(m,2H) 7.10(m,1H) 7.26(1H,s) 7.43(dd,2H) 9.45(m,4H)。
【実施例25】
【0229】
N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1221O]
【0230】
【化66】
実施例11と同様に操作して、ただし5−[3,5−ジヒドロキシ−2−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の代わりに5−[3,5−ジヒドロキシ−2−(4−(ジメチルアミノ)フェノキシ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド二塩酸塩を使用して、標記化合物を45%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.87(s,6H) 5.66(d,1H) 6.15(d,1H) 6.72−6.77(m,2H) 6.78(s,1H) 6.87−6.93(m,2H) 8.84(br.s.,1H) 9.82(s,1H) 10.22(s,1H)。
【実施例26】
【0231】
N−(1−シクロヘキシルピペリジン−4−イル)−5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド1,3−ジオキソラン
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1322
【0232】
【化67】
実施例25と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりに1,4−ジオキサ−スピロ[4,5]デカン−8−オンを使用して、標記化合物を72%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.65(br.s.,5H) 2.87(s,6H) 3.79−3.93(m,5H) 5.65(d,1H) 6.15(d,1H) 6.74(d,2H) 6.78(s,1H) 6.90(d,2H) 8.79(br.s.,1H) 9.83(s,1H) 10.23(s,1H)。
【実施例27】
【0233】
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカ−9−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1424
【0234】
【化68】
実施例25と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりに1,5−ジオキサ−スピロ[5.5]ウンデカン−9−オンを使用して、標記化合物を58%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.87(s,6H) 3.79(dt,4H) 5.65(d,1H) 6.14(d,1H) 6.71−6.76(m,2H) 6.77(s,1H) 6.83−6.98(m,2H) 8.60(br.s.,1H) 9.81(s,1H) 10.21(s,1H)。
【実施例28】
【0235】
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(3,3−ジメチル−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカ−9−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1628
【0236】
【化69】
実施例25と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりに3,3−ジメチル−1,5−ジオキサ−スピロ[5.5]ウンデカン−9−オンを使用して、標記化合物を63%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 0.88(s,6H) 1.19−1.32(m,2H) 1.41(br.s.,2H) 1.58(br.s.,3H) 1.75(br.s.,2H) 2.19(m,6H) 2.82(br.s.,2H) 2.87(s,6H) 3.38−3.44(m,4H) 3.73(br.s.,1H) 5.65(d,1H) 6.14(d,1H) 6.65−6.80(m,3H) 6.85−6.97(m,2H) 8.52(br.s.,1H) 9.80(s,1H) 10.19(s,1H)。
【実施例29】
【0237】
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(7,12−ジオキサスピロ[5.6]ドデカ−3−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1526
【0238】
【化70】
実施例25と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりに7,12−ジオキサ−スピロ[5.6]ドデカン−3−オンを使用して、標記化合物を46%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.08−2.42(m,3H) 2.87(s,8H) 3.58(br.s.,4H) 3.74(br.s.,1H) 5.65(d,1H) 6.14(d,1H) 6.70−6.76(m,2H) 6.77(s,1H) 6.87−6.93(m,2H) 8.55(br.s.,1H) 9.81(br.s.,1H) 10.20(br.s.,1H)。
【実施例30】
【0239】
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−{1−[(2R,3S)−2,3−ジメチル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル]ピペリジン−4−イル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1627
【0240】
【化71】
実施例25と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりに(2S,3R)−2,3−ジメチル−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−8−オンを使用して、標記化合物を53%の収率で得た。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.04(d,3H) 1.07(d,3H) 2.87(s,6H) 4.05(br.s.,1H) 4.15−4.27(m,2H) 5.65(d,1H) 6.15(d,1H) 6.70−6.78(m,2H) 6.79(s,1H) 6.86−6.95(m,2H) 8.88(br.s.,1H) 9.41(br.s.,1H) 9.83(s,1H) 10.22(s,1H)。
【実施例31】
【0241】
N−[1−(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)ピペリジン−4−イル]−5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1422
【0242】
【化72】
実施例25と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりに4,4−ジフルオロシクロヘキサノンを使用して、標記化合物を37%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.53(m,4H) 1.73(br.s.,6H) 2.01(td,2H) 2.20(t,2H) 2.44(td,1H) 2.83(m,2H) 2.87(s,6H) 3.71(br.s.,1H) 5.65(d,1H) 6.14(d,1H) 6.71−6.76(m,2H) 6.77(s,1H) 6.85−6.94(m,2H) 8.51(d,1H) 9.80(s,1H) 10.19(s,1H)。
【実施例32】
【0243】
N−[1−(シクロヘキシルメチル)ピペリジン−4−イル]−5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1832O]
【0244】
【化73】
実施例25と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりにシクロヘキサンカルバルデヒドを使用して、標記化合物を44%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.87(s,6H) 5.65(d,1H) 6.14(d,1H) 6.72−6.77(m,2H) 6.78(s,1H) 6.86−6.93(m,2H) 9.82(s,1H) 10.21(s,1H)。
【実施例33】
【0245】
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1826O]
【0246】
【化74】
実施例25と同様に操作して、ただしシクロヘキサノンの代わりにベンズアルデヒドを使用して、標記化合物を56%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.63(br.s.,2H) 1.74(br.s.,2H) 2.00(br.s.,2H) 2.82(br.s.,2H) 2.87(s,6H) 3.77(br.s.,1H) 5.65(d,1H) 6.14(d,1H) 6.74(d,2H) 6.77(s,1H) 6.90(d,2H) 7.32(br.s.,5H) 8.55(br.s.,1H) 9.81(s,1H) 10.21(s,1H)。
【実施例34】
【0247】
[4,4,4−トリフルオロブチル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1016O]
【0248】
【化75】
5−[3,5−ジヒドロキシ−2−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩(0.32g,0.8mmol)、DIPEA(0.28g,2.4mmol,3eq)及び4−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−ブタン(0.17g,0.9mol,1.1eq)をDMF(15mL)中に含む攪拌溶液を65℃で4時間加熱した。溶液を酢酸エチルに取り、ブラインで十分洗浄した後、NaSOで脱水した。溶媒を除去した後、残渣をジエチルエーテルから2回結晶化して、標記化合物(0.19g,43%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.55(qd,2H) 1.61(quin,2H) 1.69(dq,2H) 1.94(td,2H) 2.15−2.28(m,2H) 2.31(t,2H) 2.80(d,2H) 3.69(m,1H) 6.10(d,1H) 6.45(d,1H) 6.80(s,1H) 7.10(d,2H) 8.22(d,2H) 8.51(d,1H) 10.30(br.s.,1H) 10.72(br.s.,1H)。
【実施例35】
【0249】
4−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]−1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]ピペリジニウム
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1122O]
【0250】
【化76】
実施例34と同様に操作して、ただし4−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−ブタンの代わりに(3−ブロモ−プロピル)ジメチル−アミン塩酸塩を使用して、標記化合物を37%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.42−1.61(m,4H) 1.68(dd,2H) 1.84−1.95(m,2H) 2.11(s,6H) 2.19(t,2H) 2.24(t,2H) 2.81(d,2H) 3.61−3.75(m,1H) 6.09(d,1H) 6.46(d,1H) 6.80(s,1H) 7.09(d,2H) 8.21(d,2H) 8.50(d,1H)。
【実施例36】
【0251】
(4−{4−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}ブチル)カルバミン酸tert−ブチル
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1528
【0252】
【化77】
実施例34と同様に操作して、ただし4−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−ブタンの代わりに(4−ブロモ−ブチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを使用して、標記化合物を42%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.37(s,9H) 1.48−1.61(m,2H) 1.70(m,2H) 1.92(m,2H) 2.24(br.s.,2H) 2.83(br.s.,2H) 2.86−2.95(m,2H) 3.69(br.s.,1H) 6.10(d,1H) 6.46(d,1H) 6.78(m,1H) 6.80(s,1H) 6.98−7.18(m,2H) 8.01−8.33(m,2H) 8.53(d,1H) 10.31(br.s.,1H) 10.72(br.s.,1H)。
【実施例37】
【0253】
N−[1−(4−アミノブチル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド二塩酸塩
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C1020O]
【0254】
【化78】
実施例24のステップ5と同様に操作して、ただし4−{[(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの代わりに(4−{4−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}ブチル)カルバミン酸tert−ブチルを使用して、標記化合物を67%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.61(td,1H) 3.99(m,1H) 6.12(d,1H) 6.49−6.51(m,1H) 6.83(s,1H) 7.05−7.15(m,2H) 7.88(br.s.,3H) 8.13−8.30(m,2H) 8.89(d,1H) 9.99(br.s.,1H) 10.35−10.39(m,1H) 10.79(s,1H)。
【実施例38】
【0255】
(3−{4−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}プロピル)カルバミン酸tert−ブチル
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C18O]
【0256】
【化79】
実施例34と同様に操作して、ただし4−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−ブタンの代わりに(3−ブロモ−プロピル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを使用して、標記化合物を57%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 6.10(d,1H) 6.46(d,1H) 6.77(br.s.,1H) 7.01−7.23(m,2H) 8.12−8.29(m,2H) 8.54(br.s.,1H) 10.30(s,1H) 10.72(br.s.,1H)。
【実施例39】
【0257】
N−[1−(3−アミノプロピル)ピペリジン−4−イル]−5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド二塩酸塩
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C18O]
【0258】
【化80】
実施例24のステップ5と同様に操作して、ただし(4−{4−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}ブチル)カルバミン酸tert−ブチルの代わりに(3−{4−[({5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}カルボニル)アミノ]ピペリジン−1−イル}プロピル)カルバミン酸tert−ブチルを使用して、標記化合物を55%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.40−1.73(m,6H) 1.89(m,2H) 2.27−2.35(m,2H) 2.72−2.87(m,4H) 6.06(d,1H) 6.44(d,1H) 6.77(s,1H) 6.96−7.14(m,2H) 8.13−8.21(m,2H) 8.27(s,2H) 8.47(d,1H)。
【実施例40】
【0259】
5−{2,4−ジヒドロキシ−6−[4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)フェノキシ]フェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C13O]
【0260】
【化81】
実施例24のステップ4と同様に操作して、ただし4−{[(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−アミノフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの代わりにN−(1−メチルピペリジン−4−イル)−5−{2−[4−(アミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド、ホルムアルデヒドの代わりにテトラヒドロ−ピラン−4−オンを使用して、標記化合物を53%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.75−1.87(m,8H) 2.28(s,3H) 2.32−2.48(m,4H) 2.26−2.58(m,4H) 3.38−3.42(m,5H) 3.96−4.0(m,4H) 4.21(m,1H) 6.25(d,1H) 6.41(d,1H) 6.62(m,2H) 7.01(m,2H) 7.26(s,1H)。
【実施例41】
【0261】
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C13O]
【0262】
【化82】
実施例39と同様に操作して、ただしテトラヒドロ−ピラン−4−オンの代わりにホルムアルデヒドを使用して、標記化合物を76%の収率で得た。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.55−1.67(m,2H) 1.67−1.77(m,2H) 1.89−1.98(m,2H) 2.16(s,3H) 2.71−2.79(m,2H) 2.87(s,6H) 3.64−3.78(m,1H) 5.65(d,1H) 6.14(d,1H) 6.73−6.76(m,2H) 6.77(s,1H) 6.87−6.92(m,2H) 8.52(d,1H) 9.80(s,1H) 10.19(br.s.,1H)。
【実施例42】
【0263】
5−{2,4−ジヒドロキシ−6−[4−(プロパン−2−イルアミノ)フェノキシ]フェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(イソプロピルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C13O]
【0264】
【化83】
実施例40と同様に操作して、ただしテトラヒドロ−ピラン−4−オンの代わりにアセトンを使用して、標記化合物を56%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.12(d,6H) 1.53−1.67(m,2H) 1.68−1.75(m,2H) 1.86−1.96(m,2H) 2.14(s,3H) 2.68−2.79(m,2H) 3.43−3.54(m,1H) 3.62−3.77(m,1H) 5.29(d,1H) 5.64(d,1H) 6.10(d,1H) 6.52−6.59(m,2H) 6.76(s,1H) 6.77−6.81(m,2H) 8.51(d,1H)。
【実施例43】
【0265】
5−{2−[4−(シクロブチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(シクロブチルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C13O]
【0266】
【化84】
実施例40と同様に操作して、ただしテトラヒドロ−ピラン−4−オンの代わりにシクロブタノンを使用して、標記化合物を23%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.11(d,6H) 1.51−1.68(m,6H) 1.63−1.71(m,2H) 1.86−1.95(m,2H) 2.14(s,3H) 2.7−2.8(m,2H) 3.42−3.55(m,1H) 3.65−3.78(m,1H) 5.3(d,1H) 5.6(d,1H) 6.10(d,1H) 6.54−6.6(m,2H) 6.76(s,1H) 6.77−6.81(m,2H) 8.51(d,1H)。
【実施例44】
【0267】
5−{2,4−ジヒドロキシ−6−[4−(ピロリジン−1−イル)フェノキシ]フェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(4−ピロリジン−1−イル)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C13O]
【0268】
【化85】
N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−5−{2−[4−(アミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド(1.8g,4.2mmol)、2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン(1.1g,8.4mmol,2eq)及び5M 硫酸溶液(3mL)をメタノール/テトラヒドロフラン 1/1の混合物(50mL)中に含む攪拌溶液に室温でNaBH(0.46g,12mmol,4eq)を少しずつ添加した。1時間攪拌した後、溶媒を除去し、酢酸エチルに取った残渣をNaHCO飽和溶液で洗浄した。NaSOで脱水した後、溶液を小容量まで濃縮し、濾過し、乾燥した後、標記化合物(0.75g,39%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.61(m,2H) 1.67−1.77(m,2H) 1.83−2.03(m,6H) 2.14(s,3H) 2.69−2.80(m,3H) 3.15−3.24(m,4H) 3.63−3.78(m,1H) 5.61(d,1H) 6.11(d,1H) 6.46−6.65(m,2H) 6.77(s,1H) 6.85−6.93(m,2H) 8.51(d,1H)。
【実施例45】
【0269】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−アミノフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CNO]
【0270】
【化86】
【0271】
【化87】
【0272】
ステップ1
5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(1.45g,2.6mmol)及び塩化アンモニウム(1.4g,6.4mmol,10eq)をジオキサン(18mL)及び水(3mL)中に含む攪拌溶液に粉末状Zn(0.7g,10mmol,4eq)を添加した。100℃で2時間加熱した後、溶液を濾過し、濾液を酢酸エチルで希釈し、1M NaHCO溶液で洗浄した。乾燥後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルを用い、ヘキサン/酢酸エチル 3/1で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(0.69g,49%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.07−1.12(m,3H) 3.22−3.29(m,2H) 5.01−5.04(m,2H) 5.19−5.23(m,2H) 5.98(d,1H) 6.53−6.61(m,2H) 6.64(d,1H) 6.69−6.76(m,2H) 6.82−6.84(m,1H) 7.26−7.45(m,10H) 8.69−8.75(m,1H)。
【0273】
ステップ2
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−アミノフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CNO]
実施例1のステップ5と同様に操作して、ただし5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの代わりに5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミドを使用して、標記化合物を35%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.09(t,3H) 3.20−3.29(m,2H) 5.76(d,1H) 6.22(d,1H) 6.76(s,1H) 6.84−6.97(m,4H) 8.65(t,1H) 9.95(br.s.,1H) 10.33(s,1H)。
【実施例46】
【0274】
5−{2−[4−(アセチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−アセチルアミノフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CNO]
【0275】
【化88】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(1g,2.8mmol)をピリジン(30mL)及び無水酢酸(0.32g,3mmol)中に含む攪拌溶液を1時間還流した。溶媒を除去し、残渣を2M HCl溶液、次いで2M NaHCO及びブラインで十分洗浄した。乾燥後、溶媒を除去し、粗な生成物をシリカゲルの小パッドを用い、ヘキサン/酢酸エチル 2/3で溶離させるクロマトグラフィーにかけ、ジエチルエーテルから結晶化後、標記化合物(0.75g,67%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.06−1.13(m,3H) 2.02(s,3H) 3.19−3.29(m,2H) 5.74(d,1H) 6.22(d,1H) 6.76(s,1H) 6.92−6.99(m,2H) 7.53−7.59(m,2H) 8.66(t,1H) 9.93(s,1H) 10.32(s,1H)。
【実施例47】
【0276】
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CNO]
【0277】
【化89】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(0.55g,1.5mmol)、酢酸(0.2mL)及び37% ホルムアルデヒド/HO溶液(1mL)をエタノール(30mL)中に含む攪拌溶液にナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.29g,2.5mmol)を添加した。室温で1時間攪拌した後、溶媒を除去し、残渣を酢酸エチルに取り、2M NaHCO溶液、次いでブラインで洗浄し、乾燥した。溶媒を除去した後、残渣をジエチルエーテルから2回結晶化して、標記化合物(0.24g,42%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.06−1.13(m,3H) 2.02(s,3H) 2.92(s,6H) 3.19−3.29(m,2H) 5.74(d,1H) 6.22(d,1H) 6.76(s,1H) 6.92−6.99(m,2H) 7.53−7.59(m,2H) 8.66(t,1H) 9.93(s,1H) 10.32(s,1H)。
【実施例48】
【0278】
5−{2−[4−(イソプロピルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(イソプロピルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CNO]
【0279】
【化90】
実施例47と同様に操作して、ただしホルムアルデヒドの代わりにアセトンを使用して、標記化合物を35%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.05−1.15(m,3H) 1.13(m,6H) 2.02(s,3H) 2.91(s,6H) 3.15−3.27(m,2H) 3.49(,1H) 5.29(m,1H) 5.75(d,1H) 6.21(d,1H) 6.76(s,1H) 6.90−6.96(m,2H) 7.54−7.69(m,2H) 8.63(t,1H) 9.94(s,1H) 10.37(s,1H)。
【実施例49】
【0280】
5−{2−[4−(ベンジルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ベンジルアミノ)フェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CNO]
【0281】
【化91】
実施例47と同様に操作して、ただしホルムアルデヒドの代わりにベンズアルデヒドを使用して、標記化合物を53%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.06−1.13(m,3H) 1.11(m,6H) 1.25(s,2H) 2.03(s,3H) 2.89(s,6H) 3.14−3.28(m,2H) 3.47(,1H) 5.28(m,1H) 5.77(d,1H) 6.23(d,1H) 6.74(s,1H) 6.92−6.97(m,2H) 7.33−7.48(m,5H) 7.53−7.68(m,2H) 8.65(t,1H) 9.95(s,1H) 10.39(s,1H)。
【実施例50】
【0282】
5−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(4,4,4−トリフルオロブチル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ジメチルアミノフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C16O]
【0283】
【化92】
実施例34と同様に操作して、ただし5−[3,5−ジヒドロキシ−2−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド塩酸塩の代わりに5−[3,5−ジヒドロキシ−2−(4−ジメチルアミノ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド二塩酸塩を使用して、標記化合物を27%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.86−2.88(m,2H) 3.74(br.s.,1H) 5.65(d,1H) 6.14(d,1H) 6.73−6.76(m,1H) 6.77(s,1H) 6.86−6.94(m,1H) 8.53(d,1H) 9.80(s,1H) 10.19(s,1H)。
【実施例51】
【0284】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−{1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]ピペリジン−4−イル}イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CONHC19
【0285】
【化93】
実施例34と同様に操作して、ただし4−ブロモ−1,1,1−トリフルオロ−ブタンの代わりに2−ブロモエチル−ジメチル−アミン塩酸塩を使用して、標記化合物を42%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 6.12(d,1H) 6.53(d,1H) 6.83(s,1H) 7.09(d,2H) 8.21(d,2H) 10.40(br.s.,1H) 10.82(s,1H)。
【実施例52】
【0286】
3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−5−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R=CNO]
【0287】
【化94】
【0288】
【化95】
【0289】
ステップ1
1−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−ヒドロキシエタンイミン
1−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]エタノン(15g,32mmol)、NHOH・HCl(3g,42mmol)及びCHCOONa(3.5g,42mmol)をエタノール(150mL)及び酢酸(250mL)中に含む攪拌溶液を5時間還流した。溶媒を除去し、酢酸エチルに取った残渣を2M NaHCO溶液、次いでブラインで十分洗浄した。NaSOで脱水した後、溶媒を除去し、油状残渣をシリカゲルの小パッドを用い、ヘキサン/酢酸エチル 6/3で溶離させることにより濾過して、標記化合物(13.3g,88%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.27(s,3H) 5.13(s,2H) 5.18(s,2H) 7.14(dd,2H) 7.38(m,10H) 8.28(dd,2H) 10.8(bs,1H)。
【0290】
ステップ2
3−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−5−ヒドロキシ−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−カルボン酸エチル
1−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−ヒドロキシエタンイミン(10g,44mmol)の攪拌溶液に−78℃でヘキサン中2M n−ButLi(45mL,44mmol)を一滴ずつ添加し、攪拌を−78℃で1時間、次いで室温で30分間続けた。−78℃で再冷却した後、曇った溶液にシュウ酸ジエチル(3.22g,22mmol)をTHF(50mL)中に含む溶液をカニューレを介して導入した。混合物を室温で16時間加温した後、NHCl飽和溶液(100mL)を添加した。有機層及び水性層を分離し、後者を酢酸エチルで希釈し、ブラインで十分洗浄した。NaSOで脱水した後、溶媒を除去し、残渣をシリカゲルを用い、酢酸エチル/ヘキサン 7/5で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(2.7g,17%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.27(t,3H) 3.54(q,1H) 3.66(d,1H) 4.24(t,2H) 4.82(bs,1H) 5.13(s,2H) 5.19(s,2H) 6.27(d,1H) 6.35(d,1H) 7.12−7.50(m,12H) 8.28(m,2H)。
【0291】
ステップ3
3−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチル
3−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−5−ヒドロキシ−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−5−カルボン酸エチル(8.5g,14mmol)及びトシン酸水和物(5.5g,29.5mmol,2.1eq)をトルエン(150mL)中に含む攪拌溶液を6時間還流した。冷却した後、溶液を1M NaCO溶液、次いでブラインで洗浄した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルの小パッドを用い、ヘキサン/酢酸エチル 5/1で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(6.3g,79%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.41(t,3H) 4.34(q,1H) 5.11(s,2H) 5.15(s,2H) 6.27(d,2H) 7.16(d,2H) 7.11−7.52(m,10H) 8.25(m,2H)。
【0292】
ステップ4
3−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−5−カルボキサミド
実施例1のステップ4と同様に操作して、ただし5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチルの代わりに3−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチルを使用して、標記化合物を47%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.17(t,3H) 3.41(q,1H) 5.10(s,2H) 5.16(s,2H) 6.32(d,2H) 6.84(s,1H) 7.16(m,2H) 7.13−7.53(m,10H) 7.66(bs,1H) 8.23(m,2H) 10.23(bs,1H)。
【0293】
ステップ5
3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−5−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R=CNO]
実施例1のステップ5と同様に操作して、ただし5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの代わりに3−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−5−カルボキサミドを使用して、標記化合物を23%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.18(t,3H) 3.43(q,1H) 5.13(s,2H) 5.19(s,2H) 6.34(d,2H) 6.84(s,1H) 7.18(m,2H) 7.75(bs,1H) 8.31(m,2H) 10.07(bs,2H) 10.23(bs,1H)。
【0294】
1,3−二極性付加環化を介する別のルートも本発明の主題である:
3−[2,4−ジメトキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチルの製造
[(XXI),(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R’=CO
【0295】
【化96】
【0296】
【化97】
【0297】
ステップ1
1−[2,4−ジメトキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−ヒドロキシメタンイミン
実施例52のステップ1と同様に操作して、ただし1−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]エタノンの代わりに2,4−ジメトキシ−6−(4−ニトロ−フェノキシ)−ベンズアルデヒドを使用して、標記化合物をジアステレオマーの混合物として73%の収率で得た。
【0298】
ステップ2
3−[2,4−ジメトキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチル
1−[2,4−ジメトキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−ヒドロキシメタンイミン(2.06g,6.7mmol)及びプロピオン酸エチル(3.28mL,32.4mmol,5eq)をDCM中に含む攪拌溶液に0℃で15% NaOCl溶液(65mL)を一滴ずつゆっくり添加した。一晩攪拌した後、有機相を分離し、水性相をDCMで2回抽出した。有機相をプールし、1M NaSO溶液、次いでブラインで洗浄し、NaSOで脱水した。溶媒を除去し、残渣を注意深くシリカゲルを用い、ヘキサン/酢酸エチル 8/2で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(1.6g,57%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.29(t,3H) 3.82(s,H) 3.85(s,3H) 4.33(q,2H) 6.49(d,1H) 6.72(d,1H) 6.97−7.12(m,2H) 7.27(s,1H) 8.13−8.26(m,2H)。
【0299】
3−[2,4−ジメトキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−4−カルボン酸エチル
【0300】
【化98】
ヘキサン/酢酸エチル 8/3での溶離を連続して、標記化合物(0.42g,15%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.12(t,3H) 3.75(s,3H) 3.82(s,3H) 4.13(q,2H) 6.49(d,1H) 6.68(d,1H) 6.91−7.04(m,2H) 8.09−8.18(m,2H) 9.53(s,1H)。
【0301】
3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチルの製造
[(XXXI),(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R’=CO
【0302】
【化99】
実施例1のステップ5と同様に操作して、ただし5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの代わりに3−[2,4−ジメトキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチルを使用して、標記化合物を37%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.31(t,3H) 4.32(q,2H) 6.51(d,1H) 6.73(d,1H) 6.95−7.15(m,2H) 7.29(s,1H) 8.12−8.23(m,2H) 10.13−10.26(bs,2H)。
【0303】
3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチルの製造
[(XXXI),(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R’=CO
【0304】
【化100】
【0305】
【化101】
【0306】
ステップ1
2−ヒドロキシ−4,6−ビス(メトキシメトキシ)ベンズアルデヒド
ジメトキシメタン(26.4mL,30mmol)及び臭化亜鉛(0.180g,0.08mmol)をジクロロメタン(200mL)中に含む攪拌溶液に10℃でアセチルクロリド(21.2mL,24mmol)を一滴ずつゆっくり添加し、攪拌をこの温度で1時間、次いで室温で3時間続けた。溶液を5℃で冷却し、2,4,6−トリヒドロキシベンズアルデヒド(21.1g,30mmol)を少しずつ添加した後、DIPEA(83.2mL,4.8eq)の溶液を一滴ずつゆっくり添加した。曇った溶液を一晩攪拌し、次いでDCM(200mL)を添加し、NHCl飽和溶液(300mL)で洗浄した後、NaSOで脱水した。溶媒を除去し、シリカゲルの小パッドを用い、シクロヘキサン/酢酸エチル 9/1で溶離させることにより濾過して、標記化合物(21g,65%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.13(br.s.,2H) 3.39(s,3H) 3.43(s,3H) 5.24−5.28(m,2H) 5.31(s,2H) 6.20(d,1H) 6.29(d,1H) 10.07−10.17(m,1H) 12.17(s,1H)。
【0307】
ステップ2
2,4−ビス(メトキシメトキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)ベンズアルデヒド
実施例1のステップ2と同様に操作して、ただし1−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]エタノンの代わりに2−ヒドロキシ−4,6−ビス(メトキシメトキシ)ベンズアルデヒドを使用して、標記化合物を74%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.38(s,3H) 3.37(s,3H) 3.41(s,3H) 5.19(s,2H) 5.28(s,2H) 6.47(d,1H) 6.76(d,1H) 7.07−7.16(m,2H) 8.20−8.28(m,2H)。
【0308】
ステップ3
(E)−1−[2,4−ビス(メトキシメトキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−ヒドロキシメタンイミン
実施例52のステップ1と同様に操作して、ただし1−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]エタノンの代わりに2,4−ビス(メトキシメトキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)ベンズアルデヒドを使用して、標記化合物をジアステレオマーの混合物として81%の収率で得た。
【0309】
ステップ4
3−[2,4−ビス(メトキシメトキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチル
実施例55のステップ2と同様に操作して、ただし1−[2,4−ジメトキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−ヒドロキシメタンイミンの代わりに(E,Z)−1−[2,4−ビス(メトキシメトキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−ヒドロキシメタンイミンを使用して、標記化合物を65%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.29(t,3H) 3.34(s,4H) 3.39(s,3H) 4.34(q,2H) 5.24(s,2H) 5.26(s,2H) 6.60(d,1H) 6.87(d,1H) 7.05−7.13(m,2H) 7.32(s,1H) 8.18−8.23(m,2H)。
【0310】
ステップ5
3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチル
[(XXXI),(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R=CO
3−[2,4−ビス(メトキシメトキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチル(25g,64.7mmol)をエタノール(125mL)中に含む攪拌溶液に室温でジオキサン中4M HCl(25mL,100mmol)を添加した。4時間後、溶媒を除去し、残渣を小容量のエタノールから結晶化して、標記化合物(18.3g,90%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.26−1.31(m,3H) 4.33(q,2H) 6.07(d,1H) 6.43(d,1H) 7.04−7.08(m,2H) 7.26(s,1H) 8.15−8.21(m,2H) 10.14(s,1H) 10.37(s,1H)。
【実施例53】
【0311】
3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R=C13O]
【0312】
【化102】
【0313】
【化103】
【0314】
ステップ1
3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸
[(XXXI);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R=C13O]
【0315】
【化104】
3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチル(4g,10mmol)をエタノール(50mL)中に含む攪拌溶液に室温で2M NaOH溶液(6mL)を添加した。5時間攪拌した後、溶液を酢酸エチルで希釈し、2M HCl溶液(7mL)で処理した。有機相をブラインで洗浄し、NaSOで脱水した。溶媒を除去し、残渣を小容量のアセトンに取り、乾燥した後、標記化合物(2.8g,76%の収率)を得た。.
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 6.05(d,1H) 6.40(d,1H) 6.65(br.s.,1H) 7.01−7.09(m,2H) 8.17−8.21(m,2H) 10.07(s,1H) 10.27(s,1H)。
【0316】
ステップ2
3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R=C13O]
実施例6のステップ1と同様に操作して、ただし5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸の代わりに3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸、(2−アミノエチル)メチルカルバミン酸tert−ブチルの代わりに1−メチル−ピペリジン−4−イルアミンを使用して、標記化合物を68%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.48−1.62(m,2H) 1.64−1.74(m,2H) 1.82−1.97(m,2H) 2.14(s,3H) 2.73(d,2H) 3.66(d,1H) 6.08(d,1H) 6.43(d,1H) 6.98−7.07(m,2H) 7.09(s,1H) 8.14−8.23(m,2H) 8.69(d,1H) 10.13(br.s.,2H)。
【実施例54】
【0317】
3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R=C13O]
【0318】
【化105】
【0319】
【化106】
【0320】
ステップ1
3−[2−(4−アミノフェノキシ)−4,6−ビス(メトキシメトキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチル
実施例24のステップ3と同様に操作して、ただし4−{[(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの代わりに3−[2,4−ビス(メトキシメトキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチルを使用して、標記化合物を65%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.29(t,3H) 3.34(s,4H) 3.39(s,3H) 4.34(q,2H) 5.24(s,2H) 5.26(s,2H) 6.64(d,1H) 6.69−6.76(m,2H) 6.82−6.84(m,1H) 7.26−7.45(m,10H)。
【0321】
ステップ2
3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ビス(メトキシメトキシ)フェニル}イソオキサゾール−5−カルボン酸エチル
実施例24のステップ4と同様に操作して、ただし4−{[(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−アミノフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの代わりに3−[2−(4−アミノフェノキシ)−4,6−ビス(メトキシメトキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチルを使用して、標記化合物を75%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.32(t,3H) 2.87(s,6H) 3.32(s,4H) 3.33(s,3H) 4.37(q,2H) 5.09−5.12(m,2H) 5.18(s,2H) 6.06(d,1H) 6.62(d,1H) 6.70−6.76(m,2H) 6.86−6.94(m,2H) 7.35(s,1H)。
【0322】
ステップ3
3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−5−カルボン酸エチル
実施例24のステップ5と同様に操作して、ただし4−{[(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ジメチルアミノフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの代わりに3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ビス(メトキシメトキシ)フェニル}イソオキサゾール−5−カルボン酸エチルを使用して、標記化合物を83%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.32(t,3H) 2.87(s,6H) 4.37(q,2H) 5.65(d,1H) 6.12(d,1H) 6.70−6.76(m,2H) 6.86−6.92(m,2H) 7.29(s,1H) 9.68(s,1H) 9.88(s,1H)。
【0323】
ステップ4
3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−5−カルボン酸
実施例53のステップ1と同様に操作して、ただし3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸エチルの代わりに3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−5−カルボン酸エチルを使用して、標記化合物を74%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.87(s,6H) 5.65(d,1H) 6.12(d,Hz,1H) 6.70−6.81(m,2H) 6.85−6.93(m,2H) 7.16−7.27(m,1H) 9.67(s,1H) 9.86(s,1H)。
【0324】
ステップ5
3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R=C13O]
実施例4のステップ1と同様に操作して、ただし3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸の代わりに3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−5−カルボン酸、(2−アミノエチル)メチルカルバミン酸tert−ブチルの代わりに1−メチル−ピペリジン−4−イルアミンを使用して、標記化合物を84%の収率で得た。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.61(m,2H) 1.75(m,2H) 2.02(m,2H) 2.20(br.s.,3H) 2.82(m,2H) 2.87(s,6H) 3.63−3.82(m,1H) 5.65(d,1H) 5.97−6.24(m,1H) 6.59−6.82(m,2H) 6.83−6.92(m,2H) 7.15(s,1H) 8.76(d,1H) 9.67(s,1H) 9.84(s,1H)。
【実施例55】
【0325】
4−{[(3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾル−5−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R=C1019
【0326】
【化107】
実施例4のステップ1及び2と同様に操作して、ただし3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−5−カルボン酸の代わりに3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾール−5−カルボン酸、(2−アミノエチル)メチルカルバミン酸tert−ブチルの代わりに4−アミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用して、標記化合物を72%の収率で得た。
【実施例56】
【0327】
3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド二塩酸塩
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R=C11O]
【0328】
【化108】
4−{[(3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}イソオキサゾル−5−イル)カルボニル]アミノ}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(5.4g,10mmol)をジオキサン(20mL)中に含む攪拌溶液にジオキサン中4M HCl溶液(30mL)を添加した。3時間攪拌した後、沈殿を濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥して、標記化合物(3.8g,86%の収率)を得た。
【実施例57】
【0329】
3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R=C1423
【0330】
【化109】
実施例26と同様に操作して、ただし5−[3,5−ジヒドロキシ−2−(4−(ジメチルアミノ)フェノキシ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド二塩酸塩の代わりに3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド二塩酸塩を使用して、標記化合物を58%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.85−2.88(m,6H) 3.70−3.80(m,1H) 3.84(s,3H) 5.65(d,1H) 6.11(d,1H) 6.70−6.78(m,2H) 6.86−6.94(m,2H) 7.14(s,1H) 8.77(br.s.,1H) 9.67(s,1H) 9.84(s,1H)。
【実施例58】
【0331】
3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−[1−(3,3−ジメチル−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカ−9−イル)ピペリジン−4−イル]イソオキサゾール−5−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−(ジメチルアミノ)フェノキシ,X=N,Y=O,W=CH,R=C1729
【0332】
【化110】
実施例28と同様に操作して、ただし5−[3,5−ジヒドロキシ−2−(4−(ジメチルアミノ)フェノキシ)フェニル]−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド二塩酸塩の代わりに3−{2−[4−(ジメチルアミノ)フェノキシ]−4,6−ジヒドロキシフェニル}−N−(ピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−5−カルボキサミド二塩酸塩を使用して、標記化合物を62%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 0.87−0.92(m,6H) 1.30(br.s.,2H) 1.50(br.s.,2H) 2.83−2.88(m,6H) 3.39−3.46(m,4H) 3.95(br.s.,1H) 5.60−5.69(m,1H) 6.12(d,1H) 6.69−6.78(m,2H) 6.83−6.94(m,2H) 7.16(s,1H) 8.92(br.s.,1H) 9.66−9.71(m,1H) 9.86(s,1H)。
【実施例59】
【0333】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(ベンジルオキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=ベンジルオキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CNO]
【0334】
【化111】
【0335】
【化112】
【0336】
ステップ1
1−{2−(ベンジルオキシ)−4,6−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]フェニル}エタノン
1−{2−ヒドロキシ−4,6−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]フェニル}エタノン(3.53g,10mmol)、炭酸カリウム(1.7g,14mmol)をDMF(15mL)中に含む攪拌懸濁液に臭化ベンジル(2.1g,12mmol)を添加した。一晩攪拌した後、反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、ブラインで十分洗浄した。有機相を乾燥し、蒸発乾固した。粗な生成物をシリカゲルの小パッドを用い、ヘキサン/酢酸エチル 7/1で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(3.25g,73%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 2.35(s,3H) 3.22(s,3H) 3.25(s,3H) 3.37(t,4H) 3.39(t,4H) 3.51(t,3H) 3.53(t,3H) 5.22(s,2H) 6.47(bs,1H) 6.49(bs,1H) 7.32−7.40(m,5H)。
【0337】
ステップ2
4−{2−(ベンジルオキシ)−4,6−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]フェニル}−2,4−ジオキソブタン酸エチル
実施例1のステップ2と同様に操作して、ただし1−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]エタノンの代わりに1−{2−(ベンジルオキシ)−4,6−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]フェニル}エタノンを使用して、標記化合物を83%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.13(t,3H) 4.17(bs,1H) 3.21(s,3H) 3.26(s,3H) 3.36(t,4H) 3.37(t,4H) 3.52(t,3H) 3.54(t,3H) 3.81(q,2H) 5.21(s,2H) 6.49(bs,1H) 6.48(bs,1H) 7.34−7.46(m,5H)。
【0338】
ステップ3
5−{2−(ベンジルオキシ)−4,6−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]フェニル}イソオキサゾール−3−カルボン酸エチル
実施例1のステップ3と同様に操作して、ただし4−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−2,4−ジオキソブタン酸エチルの代わりに4−{2−(ベンジルオキシ)−4,6−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]フェニル}−2,4−ジオキソブタン酸エチルを使用して、標記化合物を48%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.44(t,3H) 3.35(s,2H) 3.37(s,3H) 3.55−3.59(m,4H) 3.81−3.84(m,4H) 4.48(q,2H) 5.10(st,2H) 5.19(s,2H) 5.29(s,2H) 6.46(d,1H) 6.48(d,1H) 7.10(s,1H) 7.28−7.44(m,5H)。
【0339】
ステップ4
5−{2−(ベンジルオキシ)−4,6−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]フェニル}−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
実施例1のステップ4と同様に操作して、ただし5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチルの代わりに5−{2−(ベンジルオキシ)−4,6−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]フェニル}イソオキサゾール−3−カルボン酸エチルを使用して、標記化合物を68%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.18(t,3H) 3.46(s,2H) 3.39(s,3H) 3.54−3.58(m,4H) 3.80−3.83(m,4H) 4.47(q,2H) 5.11(st,2H) 5.18(s,2H) 5.31(s,2H) 6.48(d,1H) 6.51(d,1H) 7.13(s,1H) 7.28−7.47(m,5H) 10.03(bs,1H)。
【0340】
ステップ5
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(ベンジルオキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=ベンジルオキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CNO]
5−{2−(ベンジルオキシ)−4,6−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]フェニル}−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミド(0.35g,0.66mmol)、4M HCl溶液(3mL,12mmol)をエタノール(10mL)中に含む溶液を3時間放置した。濃縮した後、溶液を酢酸エチルで希釈し、1M NaHCO溶液、次いでブラインで洗浄し、NaSOで脱水した。溶媒を除去した後、粗な生成物を小容量のアセトンから結晶化して、標記化合物(0.23g,73%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.20(t,3H) 3.48(s,2H) 5.17(s,2H) 6.18−6.25(2d,2H) 7.30−7.44(m,5H) 10.11−10.24(bs,3H)。
【実施例60】
【0341】
5−[2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジヒドロキシフェニル]−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)イソオキサゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=ベンジルオキシ,X=O,Y=N、W=CH,R=C13O]
【0342】
【化113】
実施例59のステップ4及び5と同様に操作して、ただしエチルアミンの溶液の代わりにニートな1−メチル−ピペリジン−4−イルアミンを使用して、標記化合物を37%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.49−1.67(m,2H) 1.67−1.76(m,2H) 1.85−2.00(m,2H) 2.15(s,3H) 2.71−2.79(m,2H) 3.63−3.78(m,1H) 5.09(s,2H) 6.06−6.12(m,2H) 6.72(s,1H) 7.25−7.45(m,5H) 8.52(d,1H) 9.87(br.s.,1H) 10.05(br.s.,1H)。
【実施例61】
【0343】
4−(3−アミノイソオキサゾル−5−イル)−5−(4−ニトロフェノキシ)ベンゼン−1,3−ジオール塩酸塩
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=NH
【0344】
【化114】
【0345】
【化115】
【0346】
ステップ1
(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル
5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}イソオキサゾール−3−カルボン酸カリウム(12.5g,21.8mmol)をHO(50mL)と酢酸エチル(300mL)の二相系中に含む攪拌懸濁液に10℃で2M HCl溶液(12mL,24mmol)を一滴ずつ添加した。30分間攪拌した後、層を分離し、有機相をNaSOで脱水した。溶媒を除去し、ジオキサン(100mL)とTEA(3.5mL,24mmol)の混合物中に溶解した反応生成物を室温でジフェニルホスホリルアジド(6.7g,24mmol)で一滴ずつ処理した。25分間攪拌した後、生じた溶液をジオキサン(100mL)とtert−ブタノール(50mL)の還流混合物に一滴ずつ添加した。1時間攪拌した後、溶媒を除去し、粗な反応混合物をシリカゲルの小パッドを用い、ヘキサン/酢酸エチル 3/2で溶離させることにより濾過して、標記化合物(7.3g,56%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.49(s,9H) 3.35−3.36(s,6H) 3.55(m,2H) 3.81(t,2H) 5.18(s,2H) 5.32(s,2H) 6.24(d,1H) 6.36(d,1H) 7.17(m,2H) 8.22(m,2H) 10.41(b.s.,1H)。
【0347】
ステップ2
4−(3−アミノイソオキサゾル−5−イル)−5−(4−ニトロフェノキシ)ベンゼン−1,3−ジオール塩酸塩
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=NH
(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(12.5g,24.2mmol)及びジオキサン中4M HCl(20mL)をエタノール(100mL)中に含む攪拌溶液を5時間放置した。溶媒を除去し、残渣を小容量のエタノール/水 3/1から2回結晶化し、乾燥させた後、標記化合物(5.2g,63%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 6.22(d,1H) 6.37(d,1H) 6.75(s,1H) 7.95(d,2H) 8.22(dd,2H) 8.1(b.s.,3H)。
【実施例62】
【0348】
1−{5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}−3−(1−メチルピペリジン−4−イル)尿素塩酸塩
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C14O]
【0349】
【化116】
【0350】
【化117】
【0351】
ステップ1
1−(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)−3−(1−メチルピペリジン−4−イル)尿素
[(XXVI);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C14O]
5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}イソオキサゾール−3−カルボン酸カリウム(3.1g,5.5mmol)をHO(10mL)と酢酸エチル(90mL)の二相系中に含む攪拌懸濁液に10℃で2M HCl溶液(3mL,6mmol)を一滴ずつ添加した。30分間攪拌した後、層を分離し、有機相をNaSOで脱水した。溶媒を除去し、反応生成物をTEA(0.8mL,6mmol)を含有するジオキサン(20mL)中に溶解し、室温でジフェニルホスホリルアジド(1.7g,6mmol)で一滴ずつ処理した。30分間攪拌した後、生じた溶液を還流ジオキサン(30mL)に一滴ずつ添加した。20分間還流した後、1−メチル−ピペリジン−4−イルアミン(0.95g,8.25mmol)を添加し、還流を30分間続けた。冷却した後、溶媒を除去し、酢酸エチル中に溶解した残渣をブラインで十分洗浄した。NaSOで脱水し、溶媒を除去した後、残渣をシリカゲルを用い、CHCl/CHOH 8/2で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(1.67g,47%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.75(m,4H) 2.27(s,3H) 2.66(m,4H) 3.33(s,6H) 3.56(t,4H) 3.75(m,1H) 3.85(t,4H) 5.18(s,2H) 5.332(s,2H) 6.24−6.36(m,3H) 7.14−7.22(m,3H) 6.24(dd,2H) 9.35(s,1H)。
【0352】
ステップ2
1−{5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}−3−(1−メチルピペリジン−4−イル)尿素塩酸塩
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C14O]
1−(5−{2,4−ビス[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル}イソオキサゾル−3−イル)−3−(1−メチルピペリジン−4−イル)尿素(2.5g,3.8mmol)及び6M HCl(5mL,30mmol)をエタノール(50mL)中に含む溶液を15分間還流した。小容量まで濃縮した後、標記化合物(0.76g,42%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.89−1.96(m,4H) 3.45(s,3H) 3.21(m,4H) 3.74(m,1H) 6.17(dd,1H) 6.32(dd,1H) 7.25(b.s.,1H) 7.23(dd,2H) 8.25(dd,2H) 9.31(m,2H) 9.67(b.s.,1H)。
【実施例63】
【0353】
N−{5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}−1−メチルピペリジン−4−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=C13O]
【0354】
【化118】
4−(3−アミノイソオキサゾル−5−イル)−5−(4−ニトロフェノキシ)ベンゼン−1,3−ジオール塩酸塩(1.3g,4mmol)をピリジン(35mL)及びTEA(1.68mL,12mmol,3eq)中に含む攪拌溶液に室温で1−メチル−ピペリジン−4−カルボニルクロリド塩酸塩(0.8g,5mmol)を少しずつ添加した。3時間攪拌した後、O−アシル誘導体を加水分解するために1M NaOH溶液(10mL)を添加した。1時間攪拌した後、1M HCl溶液(12mL)を添加し、溶液を小容量まで濃縮した後、酢酸エチルを添加した。有機相を2M NaHCO、次いでブラインで十分洗浄し、NaSOで脱水した。残渣を注意深くシリカを用い、CHCl/CHOH/濃NHOH溶液 80/20/1で溶離させるクロマトグラフィーにかけて、標記化合物(0.4g,22%の収率)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.87(m,4H) 2.34(s,3H) 2.56(m,4H) 5.97(dd,1H) 6.41(dd,1H) 7.22(dd,1H) 7.41(b.s.,1H) 8.25(dd,2H) 8.84(b.s.,2H) 9.25(s,1H)。
【実施例64】
【0355】
N−{5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾル−3−イル}エタンスルホンアミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=O,Y=N,W=CH,R=CNOS]
【0356】
【化119】
実施例42と同様に操作して、ただし1−メチル−ピペリジン−4−カルボニルクロリド塩酸塩の代わりにエタンスルホニルクロリドを使用して、標記化合物を27%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 1.41(t,3H) 3.32(q,2H) 5.97(dd,1H) 6.41(dd,1H) 7.22(dd,1H) 7.41(b.s.,1H) 8.25(dd,2H) 8.84(b.s.,2H) 9.11(s,1H)。
【実施例65】
【0357】
3−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=N,Y=N,W=CH,R=CNO
【0358】
【化120】
【0359】
【化121】
【0360】
ステップ1
3−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチル
4−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−2,4−ジオキソブタン酸エチル(1g,1.75mmol)及びヒドラジン一水和物(0.25mL,4.4mmol)をエタノール(20mL)中に含む攪拌溶液を1時間還流した。形成された沈殿を濾別し、エタノールで洗浄し、乾燥して、標記化合物(0.69g,70%の収率)を得た。
H NMR(40MHz,DMSO−d)δ ppm 1.23(t,3H) 4.16−4.25(m,2H) 5.14(s,2H) 5.21(s,2H) 6.54(d,1H) 6.86(d,1H) 7.05(s,2H) 7.25−7.49(m,10H) 8.15−8.20(m,2H)。
【0361】
ステップ2
5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
実施例2と同様に操作して、ただし5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチルの代わりに3−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−5−カルボン酸エチルを使用して、標記化合物を75%の収率で得た。
H NMR(40MHz,DMSO−d)δ ppm 3.52(q,2H) 4.75(t,1H) 5.13(s,2H) 5.19(s,2H) 5.83(s,2H) 6.67(s,1H) 7.28−7.45(m,10H) 7.63(d,2H) 8.17(t,1H) 8.26(d,2H) 9.38(s,2H) 9.40(s,1H)。
【0362】
ステップ3
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=N,Y=N,W=CH,R=CNO
実施例1のステップ5と同様に操作して、ただし5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−エチルイソオキサゾール−3−カルボキサミドの代わりに5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドを使用して、標記化合物を58%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.52(q,2H) 4.75(t,1H) 5.83(s,2H) 6.67(s,1H) 7.63(d,ろ2H) 8.17(t,1H) 8.26(d,2H) 9.38(s,2H) 9.40(s,1H)。
【実施例66】
【0363】
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−フルオロエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=N,Y=N,W=CH,R=CFNO]
【0364】
【化122】
【0365】
【化123】
【0366】
ステップ1
5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]ピラゾール−3−カルボン酸
実施例3のステップ1と同様に操作して、ただし5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸エチルの代わりに5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]ピラゾール−3−カルボン酸エチルを使用して、標記化合物を76%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 4.19(bs,1H) 5.12(s,2H) 5.27(s,2H) 6.5(bs,1H) 7.36(bs,1H) 7.18(bs,2H) 7.78−7.37(m,10H) 8.65(bs,1H)。
【0367】
ステップ2
5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−フルオロエチル)ピラゾール−3−カルボキサミド
実施例3のステップ2と同様に操作して、ただし5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]イソオキサゾール−3−カルボン酸の代わりに5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]ピラゾール−3−カルボン酸を使用して、標記化合物を48%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.48(m,2H) 4.48(bs,2H) 5.13(s,2H) 5.22(s,2H) 6.5(bs,1H) 7.15(bs,2H) 6.84(bs,1H) 7.35−7.46(m,10H) 8.2(bs,1H) 8.24(bs,1H) 8.83(bs,1H)。
【0368】
ステップ3
5−[2,4−ジヒドロキシ−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−フルオロエチル)ピラゾール−3−カルボキサミド
[(I);(Z)−R=4−ニトロフェノキシ,X=N,Y=N,W=CH,R=CFNO]
実施例3のステップ3と同様に操作して、ただし5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−フルオロエチル)ピラゾール−3−カルボキサミドの代わりに5−[2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(4−ニトロフェノキシ)フェニル]−N−(2−フルオロエチル)ピラゾール−3−カルボキサミドを使用して、標記化合物を89%の収率で得た。
H NMR(400MHz,DMSO−d)δ ppm 3.50−3.65(m,2H) 4.45−4.64(m,2H) 5.84(s,2H) 6.69(s,1H) 7.61−7.68(m,2H) 8.22−8.31(m,2H) 8.48(t,1H) 9.35−9.43(m,2H)。
【0369】
分析方法1:
分析は、2996 PDA(UV−VIS)及びAcquity ELSDTM検出器を備えたWaters Acquity UPLCTM Systemを用いて実施した。原子質量測定のために、LCシステムをWaters Acquity 3100 SQDTMシングル四重極質量分析計に結合させた。Waters Acquity UPLCTM BEH C18,1.7μm,2.1×50mmカラムを45℃、以下の二成分溶媒系及び勾配で0.7mL/分の流速で使用した。
移動相A:HO/アセトニトリル中(95:5)0.1% トリフルオロ酢酸;
移動相B:アセトニトリル/HO(95:5)。
【0370】
【表6】
【0371】
分析方法2:
分析は、996 PDA(UV−VIS)及びS.E.D.E.R.E.SEDEX 55,ELSD検出器を備えたWaters Alliance HT 2795 Systemeを用いて実施した。原子質量測定のために、LCシステムをWaters/Micromass ZQTMシングル四重極質量分析計に結合させた。Waters Atlantis dC18,3μm,4.6×50mmカラムを以下の二成分溶媒系及び勾配で1.4mL/分の流速で使用した。
移動相A:酢酸アンモニウム 5mM/アセトニトリル(95:5)−pH5.2;
移動相B:アセトニトリル/HO(95:5)。
【0372】
【表7】
【0373】
分析方法3:
分析は、996 PDA(UV−VIS)検出器を備えたWaters Alliance HT 2795 Systemeを用いて実施した。原子質量測定のために、LCシステムをWaters/Micromass ZQTMシングル四重極質量分析計に結合させた。Waters Ascentis Express C18,2.7μm,4.6×50mmカラムを以下の二成分溶媒系及び勾配で1.0mL/分の流速で使用した。
移動相A:HO/アセトニトリル(95:5)中0.1% トリフルオロ酢酸;
移動相B:アセトニトリル/HO(95:5)。
【0374】
【表8】
【0375】
質量分析計パラメーター:(方法1)
【0376】
【表9】
【0377】
質量分析計パラメーター:(方法2及び3)
【0378】
【表10】
【0379】
半分取HPLC方法:
すべての精製を4つの独立した二成分フローストリームポンプ、2つの波長(220及び254nm)をモニターする4チャンネルフローセルを有するUV検出器及び4つのフラクションコレクターを備えたBiotage Parallex Flex Systemを用いて実施した。分別は254nmで実施した。Waters XTerra Prep RP18,5μm,100×19mmカラムを20mL/分の流速で使用した。分析用HPLC分析から得た所望の生成物の保持時間に従って勾配を適用した。
標準二成分溶媒系:
移動相A:HO/アセトニトリル(95:5)中0.1% トリフルオロ酢酸;
移動相B:アセトニトリル。
【0380】
勾配A:
【0381】
【表11】
【0382】
勾配B:
【0383】
【表12】
【0384】
勾配C:
【0385】
【表13】
【0386】
勾配D:
【0387】
【表14】