(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
上述したように、我々は、上に規定されている通りの式(I)の化合物がPARP−2に比して強力且つ選択的なPARP−1阻害剤であり、よって癌、心血管疾患、神経系損傷の治療において及び抗炎症治療のために有用であることを知見した。従って、本発明は、PARP−1タンパク質により媒介される疾患の治療方法をも提供する。
【0020】
本発明の好ましい方法は、癌、心血管疾患、神経系損傷及び炎症からなる群から選択されるPARP−1タンパク質により媒介される疾患を治療することである。
【0021】
本発明の別の好ましい方法は、特定タイプの癌を治療することであり、前記癌には膀胱癌、乳癌、結腸癌、腎臓癌、肝臓癌、小細胞肺癌を含めた肺癌、食道癌、胆嚢癌、卵巣癌、膵臓癌、胃癌、子宮頸癌、甲状腺癌、前立腺癌、及び扁平上皮癌を含めた皮膚癌のような癌;白血病、急性リンパ球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、ヘアリーセルリンパ腫及びバーキットリンパ腫を含めたリンパ系の造血性腫瘍;急性及び慢性骨髄性白血病、骨髄異形性症候群及び前骨髄球性白血病を含めた骨髄系の造血性腫瘍;線維肉腫及び横紋筋肉腫を含めた間葉起源の腫瘍;星状細胞腫、神経芽腫、神経膠腫及びシュワン鞘腫を含めた中枢及び末梢神経系の腫瘍;メラノーマ、セミノーマ、奇形癌腫、骨肉腫、色素性乾皮症、角膜黄色腫、濾胞性甲状腺癌及びカポジ肉腫を含めた他の腫瘍が含まれるが、これらに限定されない。
【0022】
本発明の別の好ましい方法は特定タイプの心血管疾患を治療することであり、前記疾患には心筋再潅流傷害、心筋症、糖尿病性心血管機能不全が含まれるが、これらに限定されない。
【0023】
本発明の別の好ましい方法は特定タイプの中枢神経系損傷を治療することであり、前記損傷には卒中、脳損傷及び神経変性障害が含まれるが、これらに限定されない。
【0024】
本発明は更に、抗癌治療において同時に、別にまたは逐次使用するための式(I)の化合物を放射線治療または化学療法レジメンと組み合わせて含む治療方法を提供する。
【0025】
更に、本発明は、PARP−1タンパク質を有効量の式(I)の化合物と接触させることを含む前記タンパク質活性を選択的に阻害するための方法を提供する。
【0026】
本発明は、1つ以上の式(I)の化合物またはその医薬的に許容され得る塩及び医薬的に許容され得る賦形剤、担体または希釈剤を含む医薬組成物をも提供する。
【0027】
また、本発明は、式(I)の化合物を公知の細胞増殖抑制性または細胞傷害性物質、抗生物質タイプ物質、アルキル化剤、代謝拮抗物質、ホルモン剤、免疫物質、インターフェロンタイプ物質、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例えば、COX−2阻害剤)、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、テロメラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、抗増殖因子受容体剤、抗HER剤、抗EGFR剤、抗血管形成剤(例えば、血管形成阻害剤)、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、ras−rafシグナル伝達経路阻害剤、細胞周期阻害剤、他のcdks阻害剤、チューブリン結合剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤等と組み合わせて含む医薬組成物をも提供する。
【0028】
加えて、本発明は、上に規定されている通りの式(I)の化合物またはその医薬的に許容され得る塩またはその医薬組成物及び1つ以上の化学療法剤を含む抗癌治療において同時に、別にまたは逐次使用するための配合剤とての製品またはキットを提供する。
【0029】
さらに別の態様で、本発明は、薬剤として使用するための上に規定されている通りの式(I)の化合物またはその医薬的に許容され得る塩を提供する。
【0030】
更に、本発明は、PARP−1タンパク質により媒介される疾患の治療用薬剤の製造における上に規定されている通りの式(I)の化合物またはその医薬的に許容され得る塩の使用を提供する。
【0031】
最後に、本発明は、PARP−1タンパク質により媒介される疾患、好ましくは癌、心血管疾患、神経系損傷及び炎症の治療方法において使用するための上に規定されている通りの式(I)の化合物またはその医薬的に許容され得る塩を提供する。
【0032】
本発明は、標準の合成変換からなる方法により製造される式(I)の置換誘導体の合成方法をも提供する。
【0033】
本発明の化合物中にキラル中心または別の形の異性体中心が存在するならば、エナンチオマー及びジアステレオマーを含めた前記異性体のすべての形態が本発明に包含されると意図される。キラル中心を含む化合物はラセミ混合物、エナンチオマー的に富む混合物として使用され得、ラセミ混合物は公知技術を用いて分離され得、個々のエナンチオマーは単独で使用され得る。化合物が不飽和炭素−炭素二重結合を有している場合には、シス(Z)及び(E)異性体が本発明の範囲に入る。
【0034】
用語「式(I)の化合物の医薬的に許容され得る塩」は、親化合物の生物学的有効性及び特性を保持している前記塩を指す。前記塩には、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、リン酸、硫酸、過塩素酸等)または有機酸(例えば、酢酸、アスコルビン酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、(D)または(L)乳酸、(D)または(L)リンゴ酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、安息香酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、ケイ皮酸、マンデル酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、イセチオン酸及びマロン酸)との酸付加塩が含まれる。
【0035】
式(I)の化合物の医薬的に許容され得る塩には、無機または有機塩基、例えばアルカリまたはアルカリ土類金属、特にナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウムまたはマグネシウムの水酸化物、炭酸塩または炭酸水素塩、非環状または環状アミン、好ましくはメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン等との塩も含まれる。
【0036】
本発明の第二の主題に相当するスクリーニング方法の好ましい実施形態では、PARPタンパク質及び上に規定されている通りの式(II)の化合物を前混合する。
【0037】
スクリーニング方法の別の好ましい実施形態では、PARPタンパク質及び試験化合物を前混合する。
【0038】
スクリーニング方法の更に好ましい実施形態では、PARPタンパク質はPARP−1、PARP−2及びPARP−3である。
【0039】
用語「PARPタンパク質」は完全長未変性タンパク質及びその断片を包含する。
【0040】
別段の定めがない限り、式(I)の化合物そのもの及びその医薬組成物、または前記化合物を含む治療的処置を言及する場合、本発明は本発明の化合物のすべての異性体、互変異性体、水和物、溶媒和物、複合体、担体、N−オキシド及び医薬的に許容され得る塩を含む。
【0041】
化合物がケト−エノール互変異性体のような互変異性体で存在し得る場合、平衡状態でまたは1つの異性体が主流で存在していても各互変異性体が本発明の範囲に含まれると考えられる。
【0042】
用語「ハロゲン原子」に関し、我々はフッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を意図する。
【0043】
用語「線状または分岐状C
1−C
6アルキル」に関して、我々は例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等のような基を意図する。
【0044】
用語「C
2−C
6アルケニル」に関して、我々は少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有し、線状または分岐状であり得る脂肪族C
2−C
6炭化水素鎖を意図する。代表例にはエテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−または2−ブテニル等が含まれるが、これらに限定されない。
【0045】
用語「C
2−C
6アルキニル」に関して、我々は少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有し、線状または分岐状であり得る脂肪族C
2−C
6炭化水素鎖を意図する。代表例にはエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−または2−ブチニル等が含まれるが、これらに限定されない。
【0046】
用語「C
3−C
7シクロアルキル」に関して、我々は1つ以上の二重結合を含み得るが、完全に共役されているπ電子系を持たない3から7員のすべて炭素の単環式環を意図する。シクロアルキル基の例は、非限定的にシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン及びシクロヘキサジエンである。
【0047】
用語「ヘテロシクリル」に関して、我々は炭素原子の1個以上がヘテロ原子(例えば、窒素、酸素及び硫黄)で置換されている3から8員の飽和または部分不飽和炭素環式環を意図する。ヘテロシクリル基の非限定例は、例えばピラン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピラゾリン、チアゾリン、チアゾリジン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン等である。
【0048】
用語「アリール」は、1から4個の環系を含み、場合により更に単結合により相互に縮合または連結されている単、二または多−炭素環式炭化水素であって、前記炭素環式環の少なくとも1つが芳香族である炭素環式炭化水素を指す。ここで、用語「芳香族」は完全に共役しているπ電子結合系を指す。前記アリール基の非限定例はフェニル、α−またはβ−ナフチル、またはビフェニル基である。
【0049】
本明細書中で使用されている用語「ヘテロアリール」は、芳香族ヘテロ環式環、典型的にはN、OまたはSから選択される1から3個のヘテロ原子を有する5から8員ヘテロ環を指す。ヘテロアリール環が場合により更に芳香族及び非芳香族炭素環式及びヘテロ環式環に縮合または連結していてもよい。前記ヘテロアリール基の非限定例は、例えばピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、フェニル−ピロリル、フリル、フェニル−フリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チエニル、ベンゾチエニル、イソインドリニル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3−トリアゾリル、1−フェニル−1,2,3−トリアゾリル、2,3−ジヒドロインドリル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾチオフェニル、ベンゾピラニル、2,3−ジヒドロベンゾオキサジニル、2,3−ジヒドロキノキサリニル等である。
【0050】
本発明によれば、特に断りがない限り、上記L、RからR
11基は場合によりその遊離位置でハロゲン、ニトロ、オキソ基(=O)、シアノ、C
1−C
6アルキル、ポリフッ素化アルキル、ポリフッ素化アルコキシ、C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、ヒドロキシアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、C
3−C
7シクロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、メチレンジオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、シクロアルケニルオキシ、ヘテロシクリルカルボニルオキシ、アルキリデンアミノオキシ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、シクロアルキルオキシカルボニル、ヘテロシクリルアルキルオキシカルボニル、アミノ、ウレイド、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、ヘテロシクリルアミノ、ホルミルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、ヘテロシクリルカルボニルアミノ、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、ヘテロシクリルアミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、ヒドロキシアミノカルボニルアルコキシイミノ、アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、ヘテロシクリルスルホニルアミノ、ホルミル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、シクロアルキルカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、ヘテロシクリルアミノスルホニル、アリールチオ、アルキルチオ、ホスホネート及びアルキルホスホネートから独立して選択される1個以上の基、例えば1から6個の基で置換されていてもよい。また、適切ならば、上記置換基の各々が更に1つ以上の上に挙げた基で置換されていてもよい。
【0051】
好ましくは、置換基はハロゲン、シアノ、ニトロ、NHCOR
5、COR
5、NR
6R
7、NR
6COR
5、OR
8、SR
8、SOR
11、SO
2R
11、NHSOR
11、NHSO
2R
11、R
9R
10N−C
1−C
6アルキル、R
9O−C
1−C
6アルキル、場合により更に置換されている線状または分岐状C
1−C
6アルキル、C
3−C
7シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリール基から選択され、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10及びR
11は上に規定されている通りである。
【0052】
用語「ポリフッ素化アルキル」または「ポリフッ素化アルコキシ」に関して、我々は2個以上のフッ素原子で置換されている上記線状または分岐状C
1−C
6アルキルまたはアルコキシ基、例えばトリフルオロメチル、トリフルオロエチル、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル、トリフルオロメトキシ等を意図する。
【0053】
用語「ヒドロキシアルキル」に関して、我々はヒドロキシル基を有する上記C
1−C
6アルキル、例えばヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル等を意図する。
【0054】
上記すべてから、その名前がアリールアミノのような複合名の基は誘導元の部分により、例えば更に上に規定されている通りであるアリールで置換されているアミノ基により慣用的に解釈されると意図されなければならないことは当業者にとって明らかである。
【0055】
同様に、用語(例えば、アルキルチオ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、ヘテロシクリルカルボニル、ヘテロシクリルカルボニルアミノ、シクロアルキルオキシカルボニル等)には前記したアルキル、アルコキシ、アリール、C
3−C
7シクロアルキル及びヘテロシクリル部分が上に規定されている通りである基が含まれる。
【0056】
好ましくは、本発明は、
Lが場合により置換されている線状または分岐状C
2−C
6アルキル、或いはこれが結合している窒素原子を含めることにより場合により置換されているヘテロシクリルまたはヘテロシクリルC
1−C
6アルキルを表し;
R及びR
1が独立して水素原子、場合により置換されている線状または分岐状C
1−C
6アルキルまたはCOR
5基であり、或いはこれらが結合している窒素原子と一緒に場合により置換されているヘテロシクリルまたはヘテロアリール基を形成し;
R
2及びR
3が独立して水素またはハロゲン原子、またはニトロ、アミノ、ヒドロキシ、COR
5、または場合により置換されている線状または分岐状C
1−C
6アルキル基であり;
R
4が場合により置換されているアリールまたはヘテロアリール基であり;
R
5が場合により置換されている線状または分岐状C
1−C
6アルキルである;
ことを特徴とする上に規定されている通りの式(I)の化合物またはその医薬的に許容され得る塩を提供する。
【0057】
より好ましくは、
Lが場合により置換されている線状または分岐状C
2−C
4アルキル基、或いはこれが結合している窒素原子を含めることにより場合により置換されているヘテロシクリルを表し;
R及びR
1が独立して水素原子、場合により置換されている線状または分岐状C
1−C
4アルキルまたはCOR
5基、或いはこれらが結合している窒素原子と一緒に場合により置換されているピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニルまたはピロリル基を形成し;
R
2及びR
3が独立して水素、塩素またはフッ素原子、またはニトロ、アミノ、ヒドロキシ、COR
5、または場合により置換されている線状または分岐状C
1−C
4アルキル基であり;
R
4が場合により置換されているフェニルまたはチエニル基であり;
R
5が場合により置換されている線状または分岐状C
1−C
4アルキル基である;
ことを特徴とする上に規定されている通りの式(I)の化合物またはその医薬的に許容され得る塩を提供する。
【0058】
本発明の具体的に好ましい化合物を以下にリストする:
1. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
2. N−[2−(1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−エチル]−アセトアミド、
3. 4−(3−アミノ−プロポキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
4. N−[3−(1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−プロピル]−アセトアミド、
5. 3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
6. 3−フェニル−4−(2−ピペラジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
7. 4−[2−(4−アセチル−ピペラジン−1−イル)−エトキシ]−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
8. N−[3−(1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−プロピル]−ベンズアミド、
9. 3−(3−メトキシ−フェニル)−4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
10. 3−(3−メトキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
11. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
12. 4−(3−メチルアミノ−プロポキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
13. 3−フェニル−4−(2−ピロル−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
14. 3−フェニル−4−(3−ピペラジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
15. 3−フェニル−4−(3−ピロル−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
16. 4−(2−メチルアミノ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
17. 4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
18. 4−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
19. 4−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エトキシ]−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
20. 4−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロポキシ]−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
21. 3−フェニル−4−(3−ピロリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
22. 4−(4−アミノ−ブトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
23. 3−(4−メトキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
24. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
25. 4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(4−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
26. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
27. 3−(4−ヒドロキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
28. 4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
29. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−チオフェン−3−イル−2H−イソキノリン−1−オン、
30. 7−アセチル−3−フェニル−4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
31. 6−ニトロ−3−フェニル−4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
32. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−ヒドロキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
33. 3−(3−ヒドロキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
34. 6−ニトロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
35. 7−ニトロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
36. 7−アミノ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
37. 7−クロロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
38. 7−フルオロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
39. 4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
40. 6−アミノ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
41. 6−クロロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
42. 6−フルオロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
43. 7−フルオロ−3−(3−メトキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
44. 3−(3−クロロ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
45. 7−フルオロ−3−(3−ヒドロキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
46. 4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(3−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
47. 4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(3−ヒドロキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
48. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−クロロ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
49. 4−(2−アミノ−エトキシ)−5−メチル−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
50. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−クロロ−フェニル)−7−フルオロ−2H−イソキノリン−1−オン、
51. 3−フェニル−4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
52. 4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
53. 3−フェニル−4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
54. 4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
55. 5−メチル−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
56. 4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−5−メチル−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
57. 7−フルオロ−5−メチル−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
58. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−クロロ−フェニル)−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
59. 3−(3−クロロ−フェニル)−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
60. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−クロロ−フェニル)−7−フルオロ−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
61. 3−(3−クロロ−フェニル)−7−フルオロ−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
62. 4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
63. 7−フルオロ−3−(4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
64. 4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(3−メトキシ−フェニル)−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
65. 7−フルオロ−3−(3−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
66. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−7−フルオロ−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
67. 3−(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−7−フルオロ−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
68. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−7−フルオロ−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
69. 3−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−7−フルオロ−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
70. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
71. 3−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
72. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
73. 3−(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
74. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−メトキシ−フェニル)−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
75. 3−(3−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
76. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−2H−イソキノリン−1−オン、
77. 3−(4−メトキシ−フェニル)−5−メチル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
78. 4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(4−フェノキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン、
79. 7−フルオロ−3−(4−フェノキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
80. 4−(2−アミノ−エトキシ)−3−ベンジル−7−フルオロ−2H−イソキノリン−1−オン、
81. 3−ベンジル−7−フルオロ−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
82. 4−(2−アミノ−エトキシ)−8−フルオロ−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン、
83. 8−フルオロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン、
84. 4−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−7−フルオロ−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン、
85. 7−フルオロ−3−フェニル−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)イソキノリン−1(2H)−オン、
86. 4−(3−アミノプロポキシ)−7−フルオロ−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン塩酸塩、
87. 4−[3−(ベンジルアミノ)プロポキシ]−7−フルオロ−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン、
88. 4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]−7−フルオロ−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン、
89. 7−フルオロ−4−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン、及び
90. 7−フルオロ−3−フェニル−4−[2−(フェニルアミノ)エトキシ]イソキノリン−1(2H)−オン。
【0059】
本発明は、上に規定されている通りの式(I)の化合物の製造方法をも提供する。従って、本発明の方法は、
ステップ1)式(III):
【0060】
【化3】
(式中、R
2及びR
3は上に規定されている通りである。)
の化合物を式(IV):
【0061】
【化4】
(式中、R
4は上に規定されている通りであり、Lgは適当な離脱基を表す。);
の化合物を用いてアルキル化し;
ステップ2)生じた式(V):
【0062】
【化5】
(式中、R
2、R
3及びR
4は上に規定されている通りである。)
の化合物を脱水環化し;
ステップ3)生じた式(VI):
【0063】
【化6】
(式中、R
2、R
3及びR
4は上に規定されている通りである。)
の化合物を転位させて、式(VII):
【0064】
【化7】
(式中、R
2、R
3及びR
4は上に規定されている通りである。)
の化合物を得;或いは
ステップ4)式(VIII)の化合物を式(IX):
【0065】
【化8】
(式中、R
4は上に規定されている通りであり、R
12はC
1−C
6アルキルまたはアリールC
1−C
6アルキル基である。)
の化合物と反応させ;
ステップ3a)生じた式(X):
【0066】
【化9】
(式中、R
4及びR
12は上に規定されている通りである。)
の化合物を転位させて、上に規定されている通りの式(VII)(式中、R
2及びR
3は共に水素原子である。)の化合物を得;
ステップ5)上に規定されている通りの式(VII)の化合物を式(XI):
【0067】
【化10】
(式中、R、R
1、L及びLgは上に規定されている通りである。)
の化合物を用いてアルキル化して、上に規定されている通りの式(I)の化合物を得、または式(XII):
X’−L−Lg
(式中、Lは場合により置換されている線状または分岐状C
2−C
6アルキルまたはC
3−C
7シクロアルキル基であり、Lgは上に規定されている通りであり、X’は適当な離脱基または適当なリビング基に変換され得る基を表す。)
の化合物を用いてアルキル化し;
ステップ6)生じた式(XIII):
【0068】
【化11】
(式中、R
2、R
3、R
4及びX’は上に規定されている通りであり、Lは場合により置換されている線状または分岐状C
2−C
6アルキルまたはC
3−C
7シクロアルキル基である。)
の化合物を式(XIV):
R−NH−R
1
(式中、R及びR
1は上に規定されている通りである。)
の化合物と反応させて、上に規定されている通りの式(I)の化合物を得る;
ことを含む。
【0069】
所要または所望により、上記方法は、公知の化学反応により式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換し;及び/または所望により、式(I)の化合物をその医薬的に許容され得る塩に変換し、または塩を(I)の遊離化合物に変換することを含む。
【0070】
式(I)または式(XIII)の化合物の式(I)または式(XIII)の別の化合物への可能な変換のための公知の化学反応は、例えば
変換A)所要により、R及び/またはR
1が保護基を含んでいるときには対応する未保護の上に規定されている通りの式(I)の化合物を得るための上に規定されている通りの式(I)の化合物の脱保護;
変換B)上に規定されている通りの式(I)(式中、R
4は環の自由位置で−OR
12により置換されているアリール、アリールC
1−C
6アルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールC
1−C
6アルキル基であり、R
12は上に規定されている通りである。)の化合物の上に規定されている通りの式(I)(式中、R
4は自由位置で−OHにより置換されているアリール、アリールC
1−C
6アルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールC
1−C
6アルキル基である。)の化合物への変換;
変換C)上に規定されている通りの式(I)(式中、R
2またはR
3はニトロ基である。)の化合物の上に規定されている通りの式(I)(式中、R
2またはR
3はアミノ基である。)の化合物への変換;
変換D)対応するジアゾ誘導体を介する上に規定されている通りの式(I)(式中、R
2またはR
3はアミノ基である。)の化合物の上に規定されている通りの式(I)(式中、R
2またはR
3はCl、Br、FまたはIのようなハロゲン原子である。)の化合物への変換;
変換E)上に規定されている通りの式(I)(式中、R及び/またはR
1は水素原子である。)の化合物の式(I)(式中、R及びR
1は上に規定されている通りであるが、COR
5でも共に水素原子でもない)の化合物への変換;
変換F)上に規定されている通りの式(I)(式中、R及び/またはR
1は水素原子である。)の化合物の上に規定されている通りの式(I)(式中、RまたはR
1はCOR
5であり、R
5は上に規定されている通りである。)の化合物への変換;
変換G)変換AからDで記載した手順により、または基X’を適当なリビング基に変換することによる上に規定されている通り式(XIII)の化合物の式(XIII)の別の化合物への変換;
である。
【0071】
上記した方法はすべて公知の方法に従って、当業界で公知の適当な条件下で実施され得る類似方法である。
【0072】
以下のスキーム1は本発明の方法のステップシーケンスを例示する。
【0073】
【化12】
方法のステップ1によれば、上に規定されている通りの式(III)の化合物を適当な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン等)中、塩基(例えば、炭酸ナトリウム、カリウムまたはセシウム、水酸化ナトリウムまたはカリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等)の存在下で式(IV)(式中、Lgは離脱基、例えばハロゲン(例:臭素、塩素またはヨウ素)、p−トルエンスルホネート、メタンスルホネートまたはトリフルオロメタンスルホネートである。)の化合物と0℃から還流の範囲の温度で反応させると、上に規定されている通りの式(V)の化合物が得られる。
【0074】
方法のステップ2によれば、上に規定されている通りの式(V)の化合物を水を連続除去するのに適した装置において溶媒(例えば、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレン等)中、触媒量の酸(例えば、p−トルエンスルホン酸、ショウノウスルホン酸等)の存在下で還流すると、上に規定されている通りの式(VI)の化合物が生ずる。脱水環化は、Wang,S.ら,J.Bioorg.Med.Chem.Lett.,2002,12,2367−2370に記載されているように実施され得る。
【0075】
方法のステップ3によれば、上に規定されている通りの式(VI)の化合物を不活性雰囲気下、適当な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)中、塩基(例えば、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド等)の存在下で加温すると、上に規定されている通りの式(VII)の化合物が得られる。転位は、Schenker,K.,Helv.Chim.Acta,1968,51,413−21またはWang,S.ら,J.Bioorg.Med.Chem.Lett.,2002,12,2367−2370に記載されていように実施され得る。
【0076】
方法のステップ4によれば、Peukert,S.ら,Synthesis,2005,9,1550−1554に記載されているように、ラセミ混合物、エナンチオマー的に富む混合物または個々のエナンチオマーとして使用される上に規定されている通りの式(VIII)の化合物をマイクロ波照射下で上に規定されている通りの式(IX)の化合物と反応させると、上に規定されている通りの式(X)の化合物が得られ得る。
【0077】
方法のステップ3aによれば、ステップ4においてラセミ混合物、エナンチオマー的に富む混合物または個々のエナンチオマーとして得られた上に規定されている通りの化合物(X)を還流下、溶媒(例えば、メタノールまたはエタノール)中で塩基(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等)で処理すると、上に規定されている通りの化合物(VII)が形成された。転位はPeukert,S.ら,Synthesis,2005,9,1550−1554に記載されているように実施され得る。
【0078】
方法のステップ5によれば、上に規定されている通りの式(VII)の化合物を適当な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、アセトン、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン等)中、適当な塩基(例えば、炭酸ナトリウム、カリウムまたはセシウム、炭酸水素ナトリウムまたはカリウム、トリエチルアミン、ジアソプロピルエチルアミン、ピリジン、水素化ナトリウムまたはカリウム等)の存在下で0℃から還流の範囲の温度で上に規定されている通りの式(XI)の化合物と反応させると、上に規定されている通りの式(I)の化合物が得られる。Lgが臭素の場合には、反応を溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミド中、塩基として炭酸セシウムを用いて室温で実施することが有利である。Lgが塩素の場合には、ヨウ化カリウムを添加し、反応を塩基として炭酸カリウム、溶媒としてメタノールを用いてマイクロ波照射下で実施することが有利である。
【0079】
また、上に規定されている通りの式(VII)の化合物を溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、アセトン、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン等)中、適当な塩基(例えば、炭酸ナトリウム、カリウムまたはセシウム、炭酸水素ナトリウムまたはカリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、水素化ナトリウムまたはカリウム等)の存在下で0℃から還流の範囲の温度で上に規定されている通りの式(XII)(式中、Lg及びX’は上に規定されている通りである。)の化合物と反応させると、上に規定されている通りの(XIII)の化合物が得られる。
【0080】
方法のステップ6によれば、その後上に規定されている通りの式(XIII)の化合物を適当な溶媒(例えば、アセトニトリル、ジオキサン、メタノール、エタノールまたはN,N−ジメチルホルムアミド)中、塩基(例えば、炭酸ナトリウム、カリウムまたはセシウム、炭酸水素ナトリウムまたはカリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等)の存在下で0℃から還流の範囲の温度でまたはマイクロ波条件を用いて上に規定されている通りの式(XIV)の化合物と反応させると、上に規定されている通りの式(I)の化合物が得られる。
【0081】
方法の変換Aによれば、式(I)の化合物中のRまたはR
1が窒素保護基(例えば、tert−ブトキシカルボニル、4−メトキシベンジル、2,4−ジメトキシベンジル及びトリフェニルメチル保護基)を含んでいる場合には、適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジオキサン、低級アルコール(例:メタノールまたはエタノール))中、酸性条件下、好ましくは無機または有機酸(例えば、塩酸、トリフルオロ酢酸またはメタンスルホン酸、三臭化ホウ素または三塩化アルミニウム)の存在下、室温から還流の範囲の温度でこれらの保護基を除去することにより上に規定されている通りの式(I)の別の化合物を得ることができる。
【0082】
式(I)の化合物中のRまたはR
1が窒素保護基(例えば、ベンジルオキシカルボニル等)を含んでいる場合には、適当な溶媒(例えば、エタノール、メタノール、酢酸エチルまたはその混合物)中、還元条件下で、例えば水素及び水素化触媒の存在下でこれらの保護基で除去することにより上に規定されている通りの式(I)の別の化合物を得ることができる。触媒は通常金属、最も多くの場合にはパラジウム誘導体(例えば、炭素担持パラジウム、水酸化パラジウムまたはパラジウム黒)である。
【0083】
式(I)の化合物中のRまたはR
1が窒素保護基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル等)を含んでいる場合には、適当な溶媒(例えば、メタノール、エタノール、水、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)中、塩基性条件(例えば、炭酸ナトリウム、カリウムまたはセシウム、水酸化ナトリウム、カリウムまたはバリウム、ヒドラジン、ピペリジン、モルホリン等)下、室温から還流の範囲の温度でこれらの保護基を除去することにより上に規定されている通りの式(I)の別の化合物を得ることができる。
【0084】
方法の変換Bによれば、上に規定されている通りの式(I)(式中、R
4は環の有利位置で−OR
12により置換されているアリール、アリールC
1−C
6アルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールC
1−C
6アルキル基であり、R
12は上に規定されている通りである。)の化合物は、適当な溶媒(例えば、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、酢酸、無水酢酸等)中、0℃から還流の範囲の温度で酸(例えば、臭化水素酸、三臭化ホウ素、塩化アルミニウム等)を用いることにより式(I)(式中、R
4は環の有利位置で−OHにより置換されているアリール、アリールC
1−C
6アルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールC
1−C
6アルキル基である。)の別の化合物に変換され得る。
【0085】
方法の変換Cによれば、上に規定されている通りの式(I)(式中、R
2またはR
3はニトロ基である。)の化合物は、適当な溶媒(例えば、メタノール、エタノール、ジオキサン等)中、水素化触媒(例えば、炭素担持パラジウム、水酸化パラジウム、パラジウム黒、ラネーNi等)の存在下で適当な還元剤(例えば、分子状水素、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、ギ酸、ギ酸アンモニウム等)と室温から還流の範囲の温度で反応させることにより式(I)(式中、R
2またはR
3はアミノ基である。)の別の化合物に変換され得る。或いは、この変換は、場合により適当な溶媒(例えば、メタノール、エタノール)中でプロトン酸(例えば、塩酸、酢酸等)の存在下、室温から還流の範囲の温度で金属(例えば、錫、鉄、亜鉛等)を用いて実施され得る。
【0086】
方法の変換Dによれば、上に規定されている通りの式(I)(式中、R
2またはR
3はアミノ基である。)の化合物は、適当な溶媒(例えば、アセトニトリル、テトラヒドロフラン等)中、0℃から室温の範囲の温度で亜硝酸アルキル及び塩化銅(II)または臭化銅(II)と反応させることにより式(I)(式中、R
2またはR
3は塩素または臭素原子のようなハロゲンである。)の別の化合物に変換され得る。或いは、同じ変換は塩酸または臭化水素酸の存在下で0℃から室温の範囲の温度で亜硝酸ナトリウムまたはカリウム及び塩化銅(II)または臭化銅(II)を用いることにより実施され得る。更に、上に規定されている通りの式(I)(式中、R
2またはR
3はNH
2基である。)の化合物は、溶媒(例えば、o−ジクロロベンゼン)中、0℃から還流の範囲の温度でニトロソニウムテトラフルオロボレートと反応させることにより式(I)(式中、R
2またはR
3はフッ素である。)の別の化合物に変換され得る。或いは、同じ変換は溶媒(例えば、o−ジクロロベンゼン)中で亜硝酸アルキル及び三フッ化ホウ素を用いて、またはジクロロメタン中で四フッ化ケイ素を用いて、または亜硝酸ナトリウムまたはカリウム及びフッ化水素ピリジン複合体を用いて0℃から還流の範囲の温度で実施され得る。
【0087】
方法の変換Eによれば、式(I)(式中、R及び/またはR
1は水素原子である。)の化合物は、出発物質を適当な溶媒(例えば、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、酢酸、N,N−ジメチルホルムアミド等)中、還元剤(例えば、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド、テトラメチルアンモニウムトリアセトキシボロハイドライド、ナトリウムシアノボロハイドライド、ナトリウムボロハイドライド、亜鉛)の存在下で、場合によりプロトン酸(例えば、塩酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸等)の存在下またはルイス酸(例えば、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化錫(IV)、塩化チタン(IV)、三フッ化ホウ素等)の存在下で0℃から室温の範囲の温度で適当なアルデヒドまたはケトンと反応させることにより式(I)(式中、R及び/またはR
1はCOR
5でも両方が水素原子でもない)の別の化合物に変換され得る。或いは、変換は適当な塩基(例えば、炭酸ナトリウム、カリウムまたはセシウム、炭酸水素ナトリウムまたはカリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等)の存在下で0℃から還流の範囲の温度で適当なRまたはR
1誘導体(例えば、対応するヨウ化物、臭化物、塩化物、メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩等)を用いることにより実施され得る。
【0088】
方法の変換Fによれば、上に規定されている通りの式(I)(式中、R及び/またはR
1は水素原子である。)の化合物は、溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等)中、適当な塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等)の存在下で0℃から還流の範囲の温度でR
5COCl(式中、R
5は上に規定されている通りである。)と反応させることにより式(I)(式中、R及び/またはR
1はCOR
5である。)の別の化合物に変換され得る。或いは、変換は溶媒(例えば、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等)中、適当なカップリング剤(例えば、クロロギ酸アルキル)、適当なカルボジイミド(例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド等)の存在下、場合によりHOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)または他のカップリング剤(例えば、カルボニルジイミダゾール、BOP(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート)、TBTU(2−(1H−ベンゾトリアゾル−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート)、HATU(O−(7−アザベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)等)の存在下で、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン等、炭酸ナトリウムまたはカリウム)の存在下で0℃から還流の範囲の温度で式R
5COOH(式中、R
5は上に規定されている通りである。)の化合物と反応させることにより実施され得る。
【0089】
方法の変換Gによれば、上に規定されている通りの式(XIII)(式中、X’はOHである。)の化合物は式(XIII)(式中、X’は別のリビング基である。)の別の化合物に変換され得る。この変換は適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等)中、適当なハロゲン化系(例えば、I
2/Ph
3PまたはCBr
4+イミダゾール)の存在下で0℃から還流の範囲の温度で実施され得る。上記した方法はすべて、公知の方法に従って、例えばSmith,Michael−March’s Advanced Organic Chemistry:reactions mechanisms and structure−第6版,Michael B.Smith and Jerry March,John Wiley & Sons Inc.,New York(NY),2007に報告されているような当業界で公知の適当な条件下で実施され得る類似方法である。
【0090】
上記した方法の中間体は本明細書に上記した変換反応と同様に操作することにより別の中間体に変換され得る。
【0091】
上記すべてから、式(I)の他の化合物を得るべく当業界で公知の方法に従って処理することにより更に別の官能基に加工し得る官能基を有する式(I)の化合物が本発明の範囲に入ると意図されることは当業者にとって明らかである。
【0092】
式(I)の化合物の製造方法のいずれの方法も、出発物質及び他の反応物質は公知であるかまたは公知方法に従って容易に製造される。式(III)、(IV)、(VIII)、(IX)、(XI)及び(XII)の化合物は市販されており、または公知方法に従って製造され得る。
【0093】
上記すべてから、式(I)の化合物を上記方法の任意の改変に従って製造する場合、出発物質またはその中間体内の望ましくない副反応を生ずる恐れがある官能基は慣用の技術に従って適切に保護されなければならないことは当業者にとって明らかである。また、これらの保護されていない化合物への変換は、例えばGreene,Theodora W.and Wuts,Peter G.M.−Protective Groups,Organic Synthesis,第3版,John Wiley & Sons Inc.,New York(NY),1999に記載されている公知手順に従って実施され得る。
【0094】
容易に認識されるように、上記した方法に従って製造した式(I)の化合物が異性体の混合物として得られたならば、該混合物を慣用技術に従って式(I)の単一異性体に分離することは本発明の範囲内である。
【0095】
ラセミ分割するための慣用技術には、例えばジアステレオマー塩誘導体の分割結晶化、分取キラルHPLC等が含まれる。1つ以上の不斉中心を含有する化合物を分離するための一般的方法は、例えばJacques.Jean;Collet,Andre;Wilen,Samuel H.,−Enantiomers,Racemates,and Resolutions,John Wiley & Sons Inc.,New York(NY),1981に報告されている。
【0096】
加えて、本発明の式(I)の化合物は当業界で広く公知のコンビナトリアル化学技術に従っても、例えば中間体間で上記反応を並行に及び/または逐次実施することにより、固相合成(SPS)条件下で処理することにより製造され得る。
【0097】
上述したように、スクリーニング方法で使用するプローブは上に規定されている通りの式(II)の化合物である。
【0098】
好ましくは、本発明は、X
−で表される対イオンが過塩素酸塩、トリフルオロ酢酸塩等であり、R
13が水素原子またはメチルであり、mが0または1であり、mが1のときにはnは好ましくは6であり、より好ましくはX
−はトリフルオロ酢酸塩であることを特徴とする上に規定されている通りの式(II)のプローブを提供する。
【0099】
上に規定されている通りの式(II)の化合物は、完全長未変性タンパク質及びその断片を含めたPARPタンパク質へ結合させる際に非常に有効なプローブである。
【0100】
偏光シグナルは、例えばSaphire2(Tecan)のようなプレートリーダーにより測定され得る。試験化合物の置換能力は酵素のNADポケットに対する化合物のアファニティーと相関している。試験化合物のアフィニティー結合定数(KD)及びDC
50は実施例の欄に説明するように測定され得る。
【0101】
本発明のアッセイは、蛍光シグナルを与える上に規定されている通りの式(II)の化合物のプローブとしての使用に基づいている。
【0102】
本発明の上に規定されている通りの式(II)の好ましい化合物は、
P1 9−ジメチルアミノ−11,11−ジメチル−1−(3−{メチル−[(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イルカルバモイル)−メチル]−カルバモイル}−プロピル)−2,3,4,11−テトラヒドロ−ナフト[2,3−g]キノリニウムトリフルオロ酢酸塩、
P2 9−ジメチルアミノ−11,11−ジメチル−1−[3−(3−{[(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イルカルバモイル)−メチル]−アミノ}−プロピルカルバモイル)−プロピル]−2,3,4,11−テトラヒドロ−ナフト[2,3−g]キノリニウムトリフルオロ酢酸塩、または
P3 9−ジメチルアミノ−11,11−ジメチル−1−[3−(6−{[(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イルカルバモイル)−メチル]−アミノ}−ヘキシルカルバモイル)−プロピル]−2,3,4,11−テトラヒドロ−ナフト[2,3−g]キノリニウムトリフルオロ酢酸塩
である。
【0103】
本発明は、上に規定されている通りの式(II)の化合物の製造方法をも提供し、その方法は、
ステップi)式(XV):
【0104】
【化13】
(式中、Lgは上に規定されている通りである。)
の化合物を式(XVI):
R
13−NH
2
(式中、R
13は上に規定されている通りである。)
の化合物と反応させて、式(XVII):
【0105】
【化14】
(式中、R
13及びBは上に規定されている通りであり、mは0である。)
の化合物を得るか、または
ステップia)上に規定されている通りの式(XV)の化合物を式(XVIa):
【0106】
【化15】
(式中、R
13及びBは上に規定されている通りであり、mは1であり、R
14は水素原子、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル等である。)
の化合物と反応させ;
ステップib)所要により、生じた式(XVIIa):
【0107】
【化16】
(式中、R
13及びBは上に規定されている通りであり、mは1であり、R
14はメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル基等である。)
の化合物を式(XVII)(式中、R
14は水素原子である。)の化合物に変換し;
ステップii)生じた上に規定されている通りの式(XVII)の化合物を式(XVIII):
【0108】
【化17】
(式中、X
−は上に規定されている通りである。)
の化合物とカップリングして、上に規定されている通りの式(II)の最終化合物を得;
所要により、式(II)の化合物をX
−が異なる式(II)の別の化合物に変換する。
【0109】
式(XV)の出発化合物は、例えばWO 2001042219に詳細に記載されているように製造され得る。式(XVIII)の化合物はCha,J.H.ら,J.Med.Chem.,2005,48,7513−7516に記載されており、そのNHSエステルとして活性化されているATTO 610蛍光部分は市販されている(ドイツ国ジーゲンに所在のATTO−TEC GmbH)。
【0110】
以下のスキーム2は、式(II)(式中、R
13、R
14、B及びmは上に規定されている意味を有する。)の化合物の製造方法を示す。
【0111】
【化18】
方法のステップi及びiaによれば、上に規定されている通りの式(XV)の化合物を適当な溶媒(例えば、アセトニトリル、ジオキサン、メタノール、エタノールまたはN,N−ジメチルホルムアミド)中、塩基(例えば、水酸化ナトリウムまたはカリウム、炭酸ナトリウム、カリウムまたはセシウム、炭酸水素ナトリウムまたはカリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等)の存在下0℃から還流の範囲の温度で上に規定されている通りの式(XVI)または(XVIa)の化合物と反応させると、上に規定されている通りの化合物(XVI)から出発すると上に規定されている通りの式(XVII)の化合物、上に規定されている通りの化合物(XVIa)から出発すると上に規定されている通りの式(XVIIa)の化合物が得られる。
【0112】
方法のステップibによれば、式(XVIIa)(式中、m=1、R
14はメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル基等である。)の化合物は対応する窒素保護基を除去することにより上に規定されている通りの式(XVI)の化合物に変換される。特に、保護基(例えば、tert−ブトキシカルボニル等)は、適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジオキサン、低級アルコール(例:メタノールまたはエタノール))中、酸性条件下、好ましくは無機または有機酸(例えば、塩酸、トリフルオロ酢酸またはメタンスルホン酸)の存在下室温から還流の範囲の温度で除去され得る。保護基(例えば、ベンジルオキシカルボニル等)は、適当な溶媒(例えば、メタノール、エタノール、ジオキサン等)中、水素化触媒(例えば、炭素担持パラジウム、水酸化パラジウム、パラジウム黒、ラネーNi等)の存在下室温から還流の範囲の温度で適当な還元剤(例えば、分子状水素、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、ギ酸、ギ酸アンモニウム等)を用いて除去され得る。保護基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル等)は、適当な溶媒(例えば、メタノール、エタノール、水、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)中、塩基性条件(例えば、炭酸ナトリウム、カリウムまたはセシウム、水酸化ナトリウム、カリウムまたはバリウム、ヒドラジン、ピペリジン、モルホリン等)下で室温から還流の範囲の温度で除去され得る。
【0113】
方法のステップiiによれば、上に規定されている通りの式(XVII)の化合物を溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)中、適当な塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等)の存在下で0℃から室温の範囲の温度で式(XVIII)の化合物と反応させると、所望の式(II)の化合物が得られる。
【0114】
薬理
化合物力価をPARP−1阻害のためのマーカーとしてポリ(ADP−リボース)(PAR)連鎖形成の阻害を測定することにより評価した。
【0115】
PARP−1は、NAD+のニコチンアミド及びADP−リボースへの開裂を触媒し、次いで後者を分岐状核酸様ポリマーポリ(ADP−リボース)を合成するために使用するDNA損傷誘導性ポリメラーゼである。インビボで、最も豊富なポリ(ADP−リボシル化)タンパク質はPARP−1そのものであり、次はヒストンである。PARP−1はこのDNA損傷誘導性活性の90%に関与し、残りの10%はPARP−2による。
【0116】
本明細書中で使用されている短縮形及び略語は以下の意味を有する:
PAR(ポリ(ADP−リボース))、
MEM(最少必須培地)、
FCS(ウシ胎児血清)、
FBS(ウシ胎児血清)、
PBS(リン酸緩衝食塩水)、
LC−MS(液体クロマトグラフィー−質量分析)、
HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、
DC
50(半数置換濃度)、
IC
50(半数阻害濃度)、
STD(標準偏差)。
【0117】
細胞アッセイ
PARP−1阻害剤の細胞活性をHeLa細胞(ECACC)における過酸化水素誘導性PAR形成の阻害を測定することにより評価した。細胞PARレベルを免疫細胞化学により測定し、ArrayScan vTi計器(Cellomics Thermo Scientific)を用いて定量した。
【0118】
研究は以下のように実施した:96ウェルプレート(Perkin Elmer)において6000細胞/ウェルをMEM/10% FCSに接種し、37℃、5% 二酸化炭素で24時間インキュベートした。次いで、試験化合物を所要濃度で30分間添加した。次いで、過酸化水素を0.1mMの濃度で15分間添加することによりDNA損傷を誘導した。濃度曲線をDMSO中の化合物ストックからMEM/10% FCSを用いて作成し、最終DMSO濃度は0.002%(v/v)であった。濃度毎に2つのウェルを作成し、典型的な最高化合物濃度は20μM、連続希釈は1:3とした。プレートを乾燥し、冷メタノール/アセトン(70:30)溶液を室温で15分間添加することにより固定し、固定溶液を吸引し、ウェルを5分間風乾させた後、PBS中で脱水した。ウェルを5%(w/v)FBS、0.05% トゥイーン20を含有するPBS中で30分間インキュベートすることにより非特異的結合部位をブロックした。次いで、ウェルをブロッキング溶液を用いて1:200希釈した抗PARマウスモノクローナル抗体(Anti−PAR,マウスmAb 10H,Tulipカタログ番号1020)を含有するPBS中で室温で1時間インキュベートした。PBSで3回洗浄した後、ウェルを2μg/mlのCy2コンジュゲートしたヤギ抗マウス二次抗体(Amersham Pharmacia Biotech,カタログ番号PA 42002)(吸収極大489nm,蛍光極大506nm)及び1μg/mlの核酸染色のための高感度染料であるDAPI(吸収極大359nm,蛍光極大461nm)(4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール二乳酸塩)(Sigmaカタログ番号D9564)を含有するPBS(w/v)5% FBS、0.05% トゥイーン20中でインキュベートした。PBSで更に3回洗浄した後、細胞PAR免疫反応性をZeiss 10×0.5開口数対物レンズを有するArrayScan vTi計器を用い、XF100フィルターを有する細胞毒性V3アルゴニズム(Cellomics/Thermo Fisher)を適用することにより評価した。ウェル毎に少なくとも900個の細胞に相当する少なくとも10個の視野を観察した。IC
50値は、細胞PARシグナルを未処理対照に比して50%減少させる化合物濃度を表す。
【0119】
以下の式を使用する:
IC
50=ボトム+(トップ−ボトム)/(1+10
Λ((LogEC
50−X)))
Xは濃度の対数である。IC
50は応答である。IC
50はボトムで始まり、S字状でトップに達する。
【0120】
上記アッセイを考えると、式(I)の化合物により10μM以下のIC
50値でPAR形成が阻害された(表3)。
【0121】
生化学アッセイ
当該の各種PARPイソフォームに対する試験化合物のアフィニティー及びその選択性を置換アッセイで定量した。
【0122】
このアッセイは、NAD結合ポケットに結合し、プローブのPARP−1、2及び3に結合したときに観察される偏光シグナルの有意な変化を利用する式(II)のプローブの使用に基づいている。
【0123】
滴定実験で、プローブ(II)のFL PARP−1、2及び3に結合する能力について試験した。次いで、アッセイ性能(Z’ファクター)及びプローブのその足場及び公知の市販されているPARP阻害剤による置換を評価した。すべての実験で、Saphire2プレートリーダー(Tecan)を用いて偏光シグナルを測定した。データ分析はDynafitソフトウェアを用いて実施した。特に、滴定データは以下の式:酵素+プローブ⇔複合酵素−プローブに当てはめ、置換データは以下の式:酵素+プローブ⇔複合酵素−プローブ、酵素+化合物⇔複合酵素−化合物に当てはめ、これによりプローブ及び化合物の酵素に対する結合を手動で排除する(純粋な競合メカニズム)。置換データもExcelスプレッドシート(米国シアトルに所在のMicrosoft Inc.)を用いて4パラメーターロジスティックモデル(4PL)またはHill−Slopeモデルに当てはめて、DC
50を計算した。DC
50値は、偏光シグナルが未処理対照に比して50%低下する化合物濃度を表す。
【0124】
滴定実験は次のように実施した:50nM プローブ(化合物P1)、5μMから0の濃度のFL PARP−1、2及び3であり、希釈は50mM トリスHCl(pH7.8)、150mM NaCl、10mM MgCl
2、0.001% トリトンX100、1% DMSO(バッファー1)で1:1.5に段階的に実施した。類似の手順を化合物P3滴定に対して実施した。
【0125】
得られた結果(下表1に示す。)は、プローブ(化合物P1)が試験したPARPのイソフォームのすべてに結合し得ることを示した。化合物P3については、PARP−1 KDのみを報告する。Z’ファクター(Z’=1−(3
*(SDプローブ+タンパク質+SDプローブ)/(平均プローブ+タンパク質−平均プローブ)))を次のように求めた:50nM プローブ(化合物P1)、250nMのPARP−1及び2,200nMのPARP−3。化合物P3をプローブとして使用したとき、PARP−1濃度は100nMに等しかった。いずれの場合も、Z’は0.7より高く、アッセイがロバストであったことを示している(表1)。
【0127】
アッセイを以下のように実施した置換アッセイにおいて3−アミノベンズアミド(3−AB)及びPJ−34を用いて確認した。まず試験化合物の連続希釈物を100% DMSO中で作成し、1%最終DMSO濃度とするためにアッセイバッファー1で更に希釈した。3−ABは最高濃度として100μMで試験し、10μMはPJ−34最高濃度であった。酵素をPARP−1(化合物P3をプローブとして使用したときには100nM)及びPARP−2の場合には250nMの最終濃度で存在させ、PARP−3の場合には200nMを使用した。プローブ(化合物P1または化合物P3)最終濃度は50nMであった。予め希釈した化合物に対して酵素及びプローブ(化合物P1または化合物P3)の混合物を添加した。結果(表2)は、プローブ(化合物P1または化合物P3)は試験したPARPイソフォームのすべてから3−AB及びPJ−34により完全に置換され得ることを示し、プローブ(化合物P1または化合物P3)結合が特異的であることが分かる。従って、アフィニティー結合定数(KD)を純粋競合メカニズムを用いて当てはめることにより調べた。KD値は3つの独立した実験の平均である。
【0128】
予想したように、3−ABはPARPイソフォームの中で選択的でなく、PJ−34に比して低いアフィニティーを示した。
【0129】
【表2】
総合すると、これらの結果は置換アッセイが特異的であることを示している。更に、試験した標準PARP阻害剤の力価を定量的に評価し、従ってアッセイの中で選択性を評価することができる。
【0130】
化合物P1またはP3のいずれかを使用することにより、同一アッセイを使用して表3に報告されている式(I)の幾つかの代表的化合物を評価するために使用した。
【0131】
【表3】
上記から、式(I)の化合物が生化学及び細胞アッセイの両方において強力且つ選択的なPARP−1阻害剤であることは当業者にとって明らかである。
【0132】
薬物動態
化合物の薬物動態プロフィール及び経口バイオアベイラビリティーを特別な薬物動態研究においてマウス(Balb,Nu/Nu,Harlan,イタリア)で調べた。静脈ボーラス投与のために化合物を10% トゥイーン80/デキストロース中で製剤化し、経口投与は0.5% メチルセルロース中で製剤化した化合物を用いて実施した。10mg/kgの用量で1回投与し、ルート毎に3匹の雄動物を使用した。血液サンプルはすべて静脈投与から5分、30分、1時間、6時間、24時間後に、経口投与から15分、30分、1時間、6時間、24時間後に伏在静脈から採取した。96ウェルプレートにおいて10 lの血漿に対して200 lのメタノールを添加して血漿タンパク質を沈降させることにより血漿サンプルを作成した。キャッピングし、渦状混合した後、プレートを6℃で3700rpmで15分間遠心した。上清を最終抽出物とみなし、LC−MS−MSシステム(HPLCシステム:Atlantis HILIC Silica 50
*2.1mm 5.0 M分析カラムを用いるHewlett Packard 1100シリーズ;MS計器:Perkin Elmer SCIEX API 2000;ポジティブイオン化モードでTurboイオンスプレーを用いて実施)に注入した。定量の下限は5.0ng/ml、定量の上限は10000ng/mlである。分析はWatsonパッケージ(バージョン6.4.0.04)及びExcelスプレッドシート(米国シアトルに所在のMicrosoft Inc.)を用いて実施した。非コンパートメント法(線形台形則及び自然対数変換した血漿濃度対時間データの線形回帰分析)を使用した。静脈内投与した後、C
0をC
0.083に等しく設定した。平均経口対IV(静脈内)投与−正規化血漿AUC(曲線下面積)値の比から絶対バイオアベイラビリティー(F)を計算した。
【0133】
本明細書中で使用した略号は以下の意味を有する:
AUC(最後の検出可能な濃度までの血漿濃度対時間曲線の下の面積)、
Cl(血漿クリアランス)、
C
max(最大血漿濃度)、
T
1/2(ターミナル半減期)、
V
dss(定常状態での分布容量)。
【0134】
幾つかの式(I)の代表的化合物について薬物動態パラメーターを評価し、表4中に平均値として報告する。
【0135】
【表4】
上記から、式(I)の化合物が良好乃至優秀な薬物動態プロフィール及び経口バイオアベイラビリティーを有していることが当業者には明らかである。
【0136】
インビボ有効性研究
Harlan(イタリア)からのBalb無胸腺Nu/Nu雄マウスを実験または他の科学的目的で使用する動物の保護に関する欧州共同体理事会指令no.86/609/EECに従って維持した。ケージには紙フィルターカバーを被せ、飼料及び寝わらは滅菌し、酸性化水を用いた。Capan−1ヒト膵臓癌腫瘍の断片を皮下に移植した。触診可能な腫瘍(100から200mm
3)を有するマウスを選択し、対照群及び治療群にランダムに分けた。各群7匹の動物とした。治療はランダム化後1日目に始めた。式(I)の化合物をメトセル懸濁液として100mg/kgの用量で毎日または1日2回指定時間経口ルートにより投与した。腫瘍寸法を実験中カリパスを用いて定期的に測定し、腫瘍質量はSimeoni M.ら,Cancer Res.,64,1094−1101(2004)に記載されているように計算した。腫瘍増殖抑制(TGI,%)は式:%TGI=100−(治療群の平均腫瘍重量/対照群の平均腫瘍重量)
*100に従って計算した。
【0137】
式(I)の幾つかの代表的化合物の化合物(25)、化合物(39)及び化合物(11)をCapan−1 BRCA−2変異マウスモデルで単剤としての抗腫瘍活性について評価した。毒性は体重減少及び動物の生存率に基づいて評価した。結果を表5中に報告する。
【0138】
【表5】
式(I)の代表的化合物の化合物(39)をCapan−1 BRCA−2変異マウスモデルでテモゾロマイドと併用したときの抗腫瘍活性について評価した。化合物(39)を100mg/kgの用量で1日2回、連続10日間(1日目から10日目)経口ルートにより投与した。テモゾロマイドは3、4、5、6及び7日目に50mg/kgの用量で経口ルートにより投与した。腫瘍増殖及び体重を3日毎に測定した。腫瘍増殖はカリパスにより評価した。2つの寸法を記録し、腫瘍重量を以下の式:長さ(mm)×幅
2/2に従って計算した。抗腫瘍治療の効果を腫瘍の指数増殖の開始の遅れとして評価した(文献Anticancer drugs,7:437−60,1996を参照されたい)。この遅れ(T−C値)は、治療群(T)及び対照群(C)腫瘍が所定の大きさ(1g)に達するのに要した時間(日)の差として定義した。毒性は体重減少及び動物の生存率に基づいて評価した。結果を表6中に報告する。
【0139】
【表6】
化合物(39)をテモゾロマイドと組み合わせたときに観察されたT−Cは、単一治療で得られたT−Cの単純な相加による予想以上に優れており、強い相乗効果が分かった。
【0140】
上記から、式(I)の化合物が単剤として良好な腫瘍増殖阻害活性、細胞傷害剤と組み合わせて相乗的腫瘍増殖阻害活性を有することは当業者にとって明らかである。
【0141】
実験欄
場合により医薬的に許容され得る塩の形態の本発明の式(I)の具体的化合物を参照する場合、実験欄及び特許請求の範囲を参照されたい。下記実施例を参照して、本発明の化合物を本明細書中に記載されている方法または当業界で公知の他の方法を用いて合成した。
【0142】
本明細書中で使用されている短縮形及び略語は以下の意味を有する:
min(分)、
mmol(ミリモル)、
DMSO(ジメチルスルホキシド)、
ESI(エレクトロスプレーイオン化)。
【0143】
限定を加えることなく本発明をより良く理解する目的で、ここで以下の実施例を提示する。
【0144】
方法、スキーム及び実施例中で使用されている記号及び慣例は同時期の科学文献、例えばthe Journal of the American Chemical Societyまたはthe Journal of Biological Chemistry中で使用されているものと一致する。
【0145】
特に断らない限り、材料はすべて市販供給業者から最良のグレードで入手し、更に精製することなく使用した。無水溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン及びトルエン)はAldrich Chemical Companyから入手した。空気または水分に感受性の化合物が関与する反応はすべて窒素またはアルゴン雰囲気下で実施した。
【0146】
(一般的精製及び分析方法)
フラッシュクロマトグラフィーはシリカゲル(Merckグレード9395,60A)を用いて実施した。HPLCは、996 Waters PDA検出器を備えたWaters 2790 HPLCシステム及びエレクトロスプレー(ESI)イオン源を備えたMicromass mod.ZQシングル四重極質量分析計を用いて、Waters X Terra RP 18(4.6×50mm,3.5μm)カラムを用いて実施した。移動相Aは酢酸アンモニウム5mMバッファー(pH5.2,酢酸−アセトニトリルで95:5)、移動相Bは水−アセトニトリル(5:95)であった。8分間で10→90% Bの勾配、2分間90% Bを保持した。220nm及び254nmでUV検出した。流速は1mL/分であった。注入容量は10μLであった。フルスキャン質量範囲は100から800amuであった。キャピラリー電圧は2.5KVであった。ソース温度は120℃であった。コーンは10Vであった。質量をm/z比として示す。
【0147】
所要により、化合物を996 Waters PDA検出器及びMicromass mod.ZMDシングル四重極質量分析計、エレクトロスプレーイオン化、ポジティブモードを備えたWaters分取HPLC 600を用いて、Waters Symmetry C18(19×50mm,5 m)カラムまたはWaters X Terra RP 18(30×150mm,5μm)カラムでの分取HPLCにより精製した。移動相Aは水−0.01% トリフルオロ酢酸、移動相Bはアセトニトリルであった。8分間で10→90% Bの勾配、2分間90% Bを保持した。流速は20mL/分であった。或いは、移動相Aは水−0.1% NH
3、移動相Bはアセトニトリルであった。8分間で10→100% Bの勾配、2分間100% Bを保持した。流速は20mL/分であった。
【0148】
1H NMR分光測定は、5mm二重共鳴プローブ[1H(15N−31P)ID_PFG Varian]を備えた400.45MHzで操作するMercury VX 400を用いて実施した。
【実施例1】
【0149】
ステップ1
2−[2−(3−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−エトキシ]−ベンズアミド
サリチルアミド(5g,36.5mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(60mL)中に含む懸濁液に2−ブロモ−1−(3−メトキシ−フェニル)−エタノン(8.36g,36.5mmol)及び炭酸カリウム(7.57g,54.7mmol)を添加した。混合物を室温で一晩攪拌した。攪拌しながら水を添加し、沈殿を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥して、9g(90%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):8.41(br.s.,1H),7.99(dd,J=7.8,1.8Hz,1H),7.69(br.s.,1H),7.67(ddd,J=7.7,1.5,0.9Hz,1H),7.57(dd,J=2.5,1.5Hz,1H),7.52(t,J=8.0Hz,1H),7.51(ddd,J=8.4,7.3,2.0Hz,1H),7.29(ddd,J=8.3,2.6,0.9Hz,1H),7.29(dd,J=8.3,0.9Hz,1H),7.09(ddd,J=7.8,7.3,1.0Hz,1H),5.77(s,2H),3.85(s,3H)。
【0150】
この同一方法に従って、ただし適当に置換されている出発物質を用いて、以下の化合物を製造した:
2−(2−オキソ−2−フェニル−エトキシ)−ベンズアミド
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):8.41(br.s.,1H),8.08(dd,J=8.4,1.2Hz,2H),7.99(dd,J=7.7,1.8Hz,1H),7.72(t,J=7.4Hz,1H),7.69(br.s.,1H),7.60(t,J=7.7Hz,2H),7.51(ddd,J=8.2,7.4,2.0Hz,1H),7.28(d,J=8.2Hz,1H),7.09(t,J=7.5Hz,1H),5.78(s,2H)。
【0151】
5−アセチル−2−(2−オキソ−2−フェニル−エトキシ)−ベンズアミド
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):8.56(d,J=2.4Hz,1H),8.35(br.s.,1H),8.08(dd,J=8.2,1.5Hz,2H),8.09(dd,J=8.8,2.4Hz,1H),7.86(br.s.,1H),7.73(t,J=7.4Hz,1H),7.61(t,J=7.6Hz,2H),7.40(d,J=8.8Hz,1H),5.90(s,2H),2.57(s,3H)。
【0152】
2−[2−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−エトキシ]−ベンズアミド
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):3.88(s,3H),5.71(s,2H),7.06−7.09(m,1H),7.09−7.14(m,2H),7.24−7.29(m,1H),7.47−7.53(m,1H),7.66(d,J=1.46Hz,1H),7.98(dd,J=7.75,1.77Hz,1H),8.02−8.10(m,2H),8.46(br.s.,1H)。
【0153】
5−クロロ−2−(2−オキソ−2−フェニル−エトキシ)−ベンズアミド
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):8.39(br.s.,1H),8.07(dd,J=7.8,1.2Hz,2H),7.91(d,J=2.8Hz,1H),7.87(br.s.,1H),7.72(t,J=7.4Hz,1H),7.60(t,J=8.0Hz,2H),7.57(dd,J=8.8,2.9Hz,1H),7.34(d,J=8.9Hz,1H),5.80(s,2H)。
【0154】
5−フルオロ−2−(2−オキソ−2−フェニル−エトキシ)−ベンズアミド
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):8.47(br.s.,1H),8.07(dd,J=8.4,1.3Hz,2H),7.87(br.s.,1H),7.72(t,J=7.6Hz,1H),7.69(dd,J=9.6,3.2Hz,1H),7.60(t,J=7.7Hz,2H),7.39(ddd,J=9.0,7.6,3.3Hz,1H),7.34(dd,J=9.1,4.5Hz,1H),5.78(s,2H)。
【0155】
4−ニトロ−2−(2−オキソ−2−フェニル−エトキシ)−ベンズアミド
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):8.42(br.s.,1H),8.15(d,J=8.7Hz,1H),8.13(d,J=2.1Hz,1H),8.12(dd,J=7.7,1.3Hz,2H),8.02(br.s.,1H),7.94(dd,J=8.5,2.1Hz,1H),7.75(tt,J=7.4,1.3Hz,1H),7.62(t,J=7.7Hz,2H),5.97(s,2H)。
【0156】
5−ニトロ−2−(2−オキソ−2−フェニル−エトキシ)−ベンズアミド
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):8.76(d,J=3.0Hz,1H),8.38(dd,J=9.1,3.0Hz,1H),8.36(br.s.,1H),8.08(dd,J=8.3,1.1Hz,2H),8.05(br.s.,1H),7.74(tt,J=7.4,1.3Hz,1H),7.61(t,J=7.7Hz,2H),7.52(d,J=9.3Hz,1H),5.97(s,2H)。
【0157】
3−メチル−2−(2−オキソ−2−フェニル−エトキシ)−ベンズアミド
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):7.96(dd,J=8.4,1.2Hz,2H),7.93(br.s.,1H),7.68(tt,J=7.3,1.3Hz,1H),7.55(t,J=8.0Hz,2H),7.51(ddd,J=7.7,1.7,0.4Hz,1H),7.48(br.s.,1H),7.35(ddd,J=7.5,1.7,0.7Hz,1H),7.13(t,J=7.6Hz,1H),5.42(s,2H),2.31(s,3H)。
【0158】
2−[2−(3−クロロ−フェニル)−2−オキソ−エトキシ]−ベンズアミド
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):8.35(br.s.,1H),8.13(t,J=1.8Hz,1H),8.02(ddd,J=7.7,1.5,1.0Hz,1H),7.98(dd,J=7.8,1.8Hz,1H),7.79(ddd,J=8.1,2.2,1.0Hz,1H),7.70(br.s.,1H),7.63(t,J=7.9Hz,1H),7.51(ddd,J=8.4,7.3,2.0Hz,1H),7.31(dd,J=8.4,0.7Hz,1H),7.09(ddd,J=7.8,7.3,1.0Hz,1H),5.78(s,2H)。
【0159】
5−フルオロ−2−[2−(3−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−エトキシ]−ベンズアミド
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):8.47(br.s.,1H),7.87(br.s.,1H),7.69(dd,J=9.5,3.1Hz,1H),7.66(ddd,J=7.7,1.6,1.0Hz,1H),7.56(dd,J=2.4,1.6Hz,1H),7.51(t,J=7.9Hz,1H),7.39(ddd,J=9.0,7.6,3.2Hz,1H),7.34(dd,J=9.1,4.5Hz,1H),7.29(ddd,J=8.3,2.7,0.8Hz,1H),5.76(s,2H),3.85(s,3H)。
【0160】
5−フルオロ−2−[2−(4−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−エトキシ]−ベンズアミド
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):8.53(br.s.,1H),8.04(d,J=9.0Hz,2H),7.85(br.s.,1H),7.68(dd,J=9.6,3.2Hz,1H),7.38(ddd,J=9.1,7.6,3.3Hz,1H),7.32(dd,J=9.1,4.4Hz,1H),7.11(d,J=8.9Hz,2H),5.71(s,2H),3.87(s,3H)。
【0161】
2−[2−(3−クロロ−フェニル)−2−オキソ−エトキシ]−5−フルオロ−ベンズアミド
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):8.41(br.s.,1H),8.12(t,J=1.8Hz,1H),8.01(dt,J=8.0,1.2Hz,1H),7.88(br.s.,1H),7.79(ddd,J=8.0,2.2,1.0Hz,1H),7.69(ddd,J=9.6,3.0,0.5Hz,1H),7.63(t,J=7.9Hz,1H),7.39(ddd,J=9.1,7.4,3.2Hz,1H),7.36(ddd,J=9.1,4.6,0.5Hz,1H),5.77(s,2H)。
【0162】
2−(2−オキソ−2−チオフェン−3−イル−エトキシ)−ベンズアミド
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.31−1.40(m,2H),1.40−1.52(m,4H),1.67(quin,J=6.59Hz,2H),2.24(br.s.,6H),3.51(t,J=6.23Hz,2H),6.85(d,J=8.79Hz,2H),7.51(ddd,J=8.00,7.08,1.28Hz,3H),7.51(d,J=8.67Hz,2H),7.77(ddd,J=8.18,7.02,1.28Hz,1H),7.86(d,J=7.95Hz,1H),8.20(ddd,J=7.93,1.10,0.49Hz,1H),9.75(s,1H),11.05(s,1H)。
【0163】
ステップ2
3−(3−メトキシ−フェニル)−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン
2−[2−(3−メトキシ−フェニル)−2−オキソ−エトキシ]−ベンズアミド(9g,31.5mmol)及びp−トルエンスルホン酸(0.3g,1.58mmol)をトルエン(0.3L)中に含む懸濁液を十分に攪拌し、これをディーン・スターク装置を用いて2時間還流した。溶媒を減圧下で濃縮した後、残渣を酢酸エチル及びジエチルエーテルで処理し、生じた固体を濾過し、上記溶媒の混合物で洗浄し、真空中で乾燥して、7.55g(83%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):9.76(s,1H),7.78(dd,J=7.8,1.6Hz,1H),7.57(ddd,J=8.1,7.3,1.8Hz,1H),7.30(t,J=8.0Hz,1H),7.29(td,J=7.5,1.2Hz,1H),7.14(dd,J=8.1,0.8Hz,1H),7.05(ddd,J=7.7,1.6,0.9Hz,1H),7.01(dd,J=2.3,1.8Hz,1H),6.94(ddd,J=8.3,2.5,0.8Hz,1H),6.91(d,J=0.4Hz,1H),3.78(s,3H)。
【0164】
この同一方法に従って、ただし適当に置換されている出発物質を用いて、以下の化合物を製造した:
3−フェニル−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):9.77(s,1H),7.78(dd,J=7.7,1.6Hz,1H),7.57(ddd,J=8.2,7.4,1.8Hz,1H),7.36−7.50(m,5H),7.29(td,J=7.6,0.9Hz,1H),7.14(dd,J=8.2,0.7Hz,1H),6.87(s,1H)。
【0165】
7−アセチル−3−フェニル−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):9.97(s,1H),8.36(d,J=2.2Hz,1H),8.13(dd,J=8.5,2.4Hz,1H),7.38−7.52(m,5H),7.28(d,J=8.5Hz,1H),6.90(s,1H),2.61(s,3H)。
【0166】
3−(4−メトキシ−フェニル)−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):3.76(s,3H),6.77(s,1H),6.94(d,J=8.91Hz,3H),7.13(dd,J=8.06,0.73Hz,1H),7.28(td,J=7.54,1.04Hz,1H),7.39(d,J=8.91Hz,2H),7.56(ddd,J=8.06,7.32,1.83Hz,1H),7.77(dd,J=7.81,1.71Hz,1H),9.72(s,1H)。
【0167】
7−クロロ−3−フェニル−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):9.95(s,1H),7.75(d,J=2.7Hz,1H),7.63(dd,J=8.7,2.8Hz,1H),7.37−7.52(m,5H),7.20(d,J=8.7Hz,1H),6.90(s,1H)。
【0168】
7−フルオロ−3−フェニル−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):9.93(s,1H),7.51(dd,J=9.0,3.2Hz,1H),7.38−7.49(m,6H),7.20(dd,J=8.9,4.5Hz,1H),6.90(s,1H)。
【0169】
8−ニトロ−3−フェニル−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):10.15(s,1H),8.12(dd,J=8.5,2.2Hz,1H),8.04(d,J=8.5Hz,1H),7.94(d,J=2.2Hz,1H),7.48−7.52(m,2H),7.38−7.44(m,3H),6.95(s,1H)。
【0170】
7−ニトロ−3−フェニル−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):10.13(s,1H),8.55(d,J=2.8Hz,1H),8.40(dd,J=9.0,3.0Hz,1H),7.48−7.53(m,2H),7.41(s,4H),6.92(s,1H)。
【0171】
9−メチル−3−フェニル−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):9.76(s,1H),7.58(dd,1H),7.42−7.50(m,3H),7.33−7.42(m,3H),7.16(t,J=7.6Hz,1H),6.97(s,1H),2.31(s,3H)。
【0172】
3−(3−クロロ−フェニル)−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):9.82(s,1H),7.78(dd,J=7.7,1.7Hz,1H),7.57(td,1H),7.53−7.54(m,1H),7.40−7.47(m,3H),7.30(td,J=7.6,1.1Hz,1H),7.14(dd,J=8.1,0.8Hz,1H),6.97(s,1H)。
【0173】
7−フルオロ−3−(3−メトキシ−フェニル)−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):9.91(s,1H),7.51(dd,J=8.9,3.2Hz,1H),7.43(ddd,J=8.9,8.1,3.3Hz,1H),7.30(t,J=7.9Hz,1H),7.20(dd,J=8.9,4.5Hz,1H),7.04(ddd,J=7.7,1.6,0.9Hz,1H),7.01(t,J=2.0Hz,1H),6.93(s,1H),6.94(ddd,J=8.3,2.6,0.9Hz,1H),3.78(s,3H)。
【0174】
7−フルオロ−3−(4−メトキシ−フェニル)−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):9.87(s,1H),7.50(dd,J=9.0,3.2Hz,1H),7.42(ddd,J=8.9,8.1,3.3Hz,1H),7.39(d,J=8.9Hz,2H),7.19(dd,J=8.9,4.6Hz,1H),6.95(d,J=8.8Hz,2H),6.79(s,1H),3.76(s,3H)。
【0175】
3−(3−クロロ−フェニル)−7−フルオロ−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):9.97(s,1H),7.53−7.56(m,1H),7.50(dd,J=8.9,3.2Hz,1H),7.36−7.47(m,4H),7.21(dd,J=8.9,4.5Hz,1H),6.99(s,1H)。
【0176】
3−チオフェン−3−イル−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):7.10(s,1H),7.14(dd,J=8.12,0.92Hz,1H),7.28(td,J=7.50,1.15Hz,1H),7.31(dd,J=5.13,1.34Hz,1H),7.56(ddd,J=8.39,7.11,1.83Hz,1H),7.57(dd,J=5.13,2.93Hz,1H),7.67(dd,J=2.87,1.28Hz,1H),7.75(dd,J=7.75,1.65Hz,1H),9.80(s,1H)。
【0177】
ステップ3
4−ヒドロキシ−3−(3−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン
3−(3−メトキシ−フェニル)−4H−ベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−5−オン(1g,3.74mmol)をジオキサン(20mL)中に含む懸濁液に厳重に酸素を排除した雰囲気下で水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液)(0.225g,5.6mmol)を添加し、混合物を100℃で45分間加熱した。室温まで冷却した後、pH1まで2N 塩酸を添加した後、生成物が完全に沈殿するまで水を添加した。固体を濾過し、水で洗浄し、真空中で乾燥して、0.82g(82%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):10.93(br.s.,1H),8.28(s,1H),8.22(ddd,J=8.0,1.4,0.6Hz,1H),7.96(d,J=8.0Hz,1H),7.79(ddd,J=8.3,7.0,1.5Hz,1H),7.54(ddd,J=8.0,7.0,1.2Hz,1H),7.37(t,J=7.9Hz,1H),7.28(dt,J=7.7,1.2Hz,1H),7.24(dd,J=2.6,1.6Hz,1H),6.96(ddd,J=8.2,2.5,1.0Hz,1H),3.82(s,3H)。
【0178】
この同一方法に従って、ただし適当に置換されている出発物質を用いて、以下の化合物を製造した:
4−ヒドロキシ−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):10.96(s,1H),8.26(s,1H),8.22(dd,J=8.0,0.8Hz,1H),7.96(d,J=7.8Hz,1H),7.79(td,J=7.6,1.3Hz,1H),7.66−7.71(m,2H),7.54(ddd,J=8.0,7.1,1.1Hz,1H),7.43−7.49(m,2H),7.36−7.41(m,1H)。
【0179】
7−アセチル−4−ヒドロキシ−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.27(s,1H),8.77(d,J=1.6Hz,1H),8.44(s,1H),8.28(dd,J=8.5,2.0Hz,1H),8.04(d,J=8.5Hz,1H),7.71(d,J=7.7Hz,2H),7.49(t,J=7.3Hz,2H),7.42(t,J=7.2Hz,1H),2.69(s,3H)。
【0180】
4−ヒドロキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):3.81(s,3H),7.02(d,J=8.91Hz,2H),7.51(ddd,J=8.03,7.05,1.16Hz,1H),7.63(d,J=8.79Hz,2H),7.77(ddd,J=8.24,7.02,1.34Hz,1H),7.93(ddd,J=8.06,0.98,0.61Hz,1H),8.14(s,1H),8.20(ddd,J=8.06,1.34,0.60Hz,1H),10.90(s,1H)。
【0181】
7−フルオロ−4−ヒドロキシ−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.13(s,1H),8.38(s,1H),8.02(dd,J=9.1,5.4Hz,1H),7.87(dd,J=9.5,2.8Hz,1H),7.66−7.71(m,1H),7.65−7.68(m,2H),7.44−7.49(m,2H),7.37−7.41(m,1H)。
【0182】
4−ヒドロキシ−6−ニトロ−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.45(s,1H),8.75(d,J=2.2Hz,1H),8.72(s,1H),8.44(d,J=8.7Hz,1H),8.25(dd,J=8.8,2.3Hz,1H),7.70(d,J=7.8Hz,2H),7.50(t,J=7.3Hz,2H),7.44(t,J=7.3Hz,1H)。
【0183】
4−ヒドロキシ−7−ニトロ−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.55(s,1H),8.93(d,J=2.3Hz,1H),8.64(s,1H),8.54(dd,J=9.0,2.5Hz,1H),8.14(d,J=8.9Hz,1H),7.71(dd,J=7.3,1.4Hz,2H),7.43−7.54(m,3H)。
【0184】
3−(3−クロロ−フェニル)−4−ヒドロキシ−2H−イソキノリン−1−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.05(s,1H),8.46(s,1H),8.22(ddd,J=8.1,1.3,0.5Hz,1H),7.97(d,J=8.1Hz,1H),7.80(ddd,J=8.2,7.0,1.3Hz,1H),7.74(t,J=1.6Hz,1H),7.64(dt,J=7.4,1.4Hz,1H),7.56(ddd,J=8.0,7.0,1.2Hz,1H),7.49(td,J=7.8,0.4Hz,1H),7.45(ddd,J=7.9,2.0,1.3Hz,1H)。
【0185】
4−ヒドロキシ−5−メチル−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン
MS 計算値:251.0946;MS 実測値:251.0950。
ESI(+)MS:m/z 252(MH
+)。
【0186】
7−フルオロ−4−ヒドロキシ−3−(3−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.10(s,1H),8.41(s,1H),8.02(dd,J=9.1,5.3Hz,1H),7.87(dd,J=9.5,2.7Hz,1H),7.68(td,J=8.8,2.8Hz,1H),7.37(t,J=7.9Hz,1H),7.27(dt,J=7.8,1.2Hz,1H),7.23(dd,J=2.4,1.6Hz,1H),6.96(ddd,J=8.2,2.6,0.9Hz,1H),3.82(s,3H)。
【0187】
7−フルオロ−4−ヒドロキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.06(s,1H),8.27(s,1H),7.99(dd,J=9.1,5.2Hz,1H),7.85(dd,J=9.5,2.7Hz,1H),7.67(td,J=8.8,2.8Hz,1H),7.62(d,J=8.9Hz,2H),7.02(d,J=8.9Hz,2H),3.81(s,3H)。
【0188】
3−(3−クロロ−フェニル)−7−フルオロ−4−ヒドロキシ−2H−イソキノリン−1−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.20(s,1H),8.58(s,1H),8.03(dd,J=8.9,5.2Hz,1H),7.88(dd,J=9.4,2.7Hz,1H),7.73(t,J=1.5Hz,1H),7.70(td,J=8.8,2.8Hz,1H),7.63(dt,J=7.5,1.3Hz,1H),7.42−7.52(m,2H)。
【0189】
4−ヒドロキシ−3−チオフェン−3−イル−2H−イソキノリン−1−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):7.52(ddd,J=7.99,7.08,1.16Hz,1H),7.63(dd,J=5.07,2.99Hz,1H),7.78(ddd,J=8.24,7.02,1.34Hz,1H),7.80(dd,J=5.07,1.28Hz,1H),7.97(ddd,J=8.18,0.98,0.60Hz,1H),8.11(dd,J=2.99,1.28Hz,1H),8.20(ddd,J=8.00,1.34,0.49Hz,1H),8.55(s,1H),10.85(s,1H)。
【0190】
ステップ5
{2−[3−(3−メトキシ−フェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
2=R
3=H,R
1=t−ブトキシカルボニル,R
4=3−メトキシフェニル)
4−ヒドロキシ−3−(3−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン(3.79g,14.19mmol)をN,N−ジメチルアセトアミド(90mL)中に含む溶液に(2−ブロモ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.18g,14.19mmol)及び炭酸セシウム(5.09g,15.6mmol)を添加し、生じた混合物をアルゴン下、室温で2時間攪拌した。水を反応混合物に添加し、これを酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を少なくとも3回水で洗浄した後、蒸発乾固した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン 1/1)により精製して、3.2g(55%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.18(s,1H),8.23(ddd,J=7.9,1.2,0.6Hz,1H),7.89(d,J=8.0Hz,1H),7.78(ddd,J=8.1,7.0,1.3Hz,1H),7.57(ddd,J=8.0,7.0,1.2Hz,1H),7.40(t,J=7.9Hz,1H),7.30(dt,J=8.2,1.2Hz,1H),7.24(dd,J=2.4,1.5Hz,1H),7.01(ddd,J=8.2,2.6,0.9Hz,1H),6.84(t,J=5.4Hz,1H),3.83(s,3H),3.49(t,J=5.8Hz,2H),3.08(q,J=6.0Hz,2H),1.36(s,9H)。
【0191】
この同一方法に従って、ただし適当に置換されている出発物質を用いて、以下の化合物を製造した:
[2−(1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
2=R
3=H,R
1=t−ブトキシカルボニル,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.36(s,9H),3.06(q,J=5.61Hz,2H),3.46(t,J=5.79Hz,2H),6.82(t,J=5.55Hz,1H),7.56(ddd,J=8.08,7.04,1.22Hz,1H),7.70(dd,J=8.11,1.52Hz,2H),7.78(ddd,J=8.17,7.07,1.34Hz,1H),7.88(d,J=7.92Hz,1H),8.24(ddd,J=7.92,1.34,0.61Hz,1H),11.21(s,1H)。
【0192】
[3−(1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R=R
2=R
3=H,R
1=t−ブトキシカルボニル,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.35(s,9H),1.61(quin,J=6.70Hz,2H),2.91(q,J=6.40Hz,2H),3.49(t,J=6.22Hz,2H),6.65(t,J=5.97Hz,1H),7.56(ddd,J=8.01,6.73,1.46Hz,1H),7.67(dd,J=8.11,1.52Hz,2H),7.80(ddd,J=8.05,6.83,1.22Hz,1H),7.84(dd,J=8.15,1.40Hz,1H),8.24(ddd,J=8.05,1.22,0.70Hz,1H),11.22(s,1H)。
【0193】
4−[2−(1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−エチル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
(I;L=CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=N−t−ブトキシカルボニル−ピペラジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.39(s,9H),2.20(t,J=5.00Hz,4H),2.34(t,J=5.00Hz,2H),2.46(t,J=5.73Hz,2H),3.42(t,J=5.79Hz,2H),3.56(t,J=5.42Hz,2H),7.56(ddd,J=8.05,7.07,1.10Hz,1H),7.68(dd,J=8.05,1.46Hz,2H),7.82(ddd,J=8.17,7.07,1.34Hz,1H),7.98(d,J=8.17Hz,1H),8.23(dd,J=7.98,0.79Hz,1H),11.21(s,1H)。
【0194】
{2−[3−(4−メトキシ−フェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
2=R
3=H,R
1=t−ブトキシカルボニル,R
4=4−メトキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.37(s,9H),3.08(q,J=5.25Hz,2H),3.46(t,J=5.74Hz,2H),3.83(s,3H),6.83(t,J=5.61Hz,1H),7.04(d,J=8.91Hz,2H),7.54(ddd,J=8.03,7.05,1.16Hz,1H),7.66(d,J=8.91Hz,2H),7.77(ddd,J=8.12,7.02,1.34Hz,1H),7.86(d,J=7.93Hz,1H),8.22(ddd,J=7.93,1.34,0.50Hz,1H),11.14(s,1H)。
【0195】
[2−(7−フルオロ−1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
3=H,R
2=7−F,R
1=t−ブトキシカルボニル,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.37(s,1H),7.95(dd,J=8.8,5.3Hz,1H),7.90(dd,J=9.4,2.7Hz,1H),7.69(dd,J=7.9,1.5Hz,2H),7.67(td,J=8.9,2.8Hz,1H),7.44−7.53(m,3H),6.81(t,J=5.3Hz,1H),3.45(t,J=5.8Hz,2H),3.05(q,J=5.4Hz,2H),1.36(s,9H)。
【0196】
{2−[3−(3−クロロフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
2=R
3=H,R
1=t−ブトキシカルボニル,R
4=3−クロロフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.29(s,1H),8.24(ddd,J=7.9,1.1,0.6Hz,1H),7.89(d,J=8.1Hz,1H),7.80(ddd,J=8.1,7.0,1.3Hz,1H),7.71−7.75(m,1H),7.66−7.70(m,1H),7.59(ddd,1H),7.50−7.54(m,2H),6.84(t,J=5.4Hz,1H),3.49(t,J=5.7Hz,2H),3.08(q,J=5.4Hz,2H),1.36(s,9H)。
【0197】
[2−(5−メチル−1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
2=H,R
3=5−メチル,R
1=t−ブトキシカルボニル,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.23(s,1H),8.14(ddd,J=8.1,1.5,0.5Hz,1H),7.70(dd,J=8.0,1.5Hz,2H),7.53−7.58(m,J=7.4,1.4,0.5,0.5,0.5,0.5Hz,1H),7.44−7.52(m,3H),7.41(t,J=7.6Hz,1H),6.55(t,J=5.6Hz,1H),3.28−3.31(m,2H),2.92(q,J=5.9Hz,2H),2.75(s,3H),1.34(s,9H)。
【0198】
{2−[7−フルオロ−3−(3−メトキシ−フェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
3=H,R
2=7−F,R
1=t−ブトキシカルボニル,R
4=3−メトキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.34(s,1H),7.96(dd,J=8.8,5.2Hz,1H),7.90(dd,J=9.4,2.7Hz,1H),7.67(td,J=8.8,2.9Hz,1H),7.40(t,J=7.9Hz,1H),7.29(d,J=7.9Hz,1H),7.21−7.25(m,1H),7.01(ddd,J=8.2,2.6,0.8Hz,1H),6.77−6.87(m,1H),3.83(s,3H),3.48(t,J=5.7Hz,2H),3.08(q,J=5.6Hz,2H),1.36(s,9H)。
【0199】
{2−[7−フルオロ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
3=H,R
2=7−F,R
1=t−ブトキシカルボニル,R
4=4−メトキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.29(s,1H),7.93(dd,J=9.0,5.3Hz,1H),7.88(dd,J=9.3,2.7Hz,1H),7.65(d,J=8.8Hz,2H),7.66(ddd,J=9.0,8.0,2.8Hz,1H),7.04(d,J=8.9Hz,2H),6.82(t,J=5.2Hz,1H),3.82(s,3H),3.45(t,J=5.6Hz,2H),3.08(q,J=5.7Hz,2H),1.36(s,9H)。
【0200】
{2−[3−(3−クロロ−フェニル)−7−フルオロ−1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
3=H,R
2=7−F,R
1=t−ブトキシカルボニル,R
4=3−クロロフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.43(s,1H),7.96(dd,J=8.8,5.3Hz,1H),7.90(dd,J=9.3,2.7Hz,1H),7.70−7.74(m,1H),7.64−7.71(m,2H),7.50−7.53(m,2H),6.83(t,J=5.6Hz,1H),3.49(t,J=5.7Hz,2H),3.07(q,J=5.4Hz,2H),1.36(s,9H)。
【0201】
[2−(1−オキソ−3−チオフェン−3−イル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
2=R
3=H,R
1=t−ブトキシカルボニル,R
4=チオフェン−3−イル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.40(s,6H),3.21−3.28(m,2H),3.60(t,J=5.55Hz,2H),7.08(br.s.,1H),7.55(td,J=7.54,1.16Hz,1H),7.67(dd,J=5.07,2.99Hz,1H),7.74(dd,J=5.13,1.34Hz,1H),7.78(ddd,J=8.15,6.99,1.34Hz,1H),7.84−7.88(m,1H),8.17(dd,J=2.81,1.22Hz,1H),8.22(dd,J=7.99,0.67Hz,1H),11.09(s,1H)。
【0202】
7−アセチル−3−フェニル−4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物30)
(I;L=CH
2−CH
2,R
2=7−アセチル,R
3=H,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.49(br.s.,1H),8.77(d,J=1.5Hz,1H),8.27(dd,J=8.5,1.9Hz,1H),8.13(d,J=8.5Hz,1H),7.71(dd,J=8.0,1.5Hz,2H),7.44−7.57(m,3H),3.54(br.s.,2H),2.69(s,3H),2.40(br.s.,2H),2.21(br.s.,4H),1.43(br.s.,4H),1.34(br.s.,2H)。
【0203】
6−ニトロ−3−フェニル−4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物31)
(I;L=CH
2−CH
2,R
2=6−ニトロ,R
3=H,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.67(br.s.,1H),8.80(br.s.,1H),8.45(d,J=8.8Hz,1H),8.27(dd,J=8.7,2.1Hz,1H),7.69−7.74(m,2H),7.48−7.59(m,3H),3.55(br.s.,2H),2.39(br.s.,2H),2.23(br.s.,4H),1.28−1.45(m,6H)。
【0204】
4−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−7−フルオロ−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン(化合物84)
(I;L=CH
2CH
2,R
2=F,R
3=H,R=R
1=メチル,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.37(s,1H),8.02(dd,J=5.25,8.91Hz,1H),7.89(dd,J=2.69,9.40Hz,1H),7.64−7.76(m,4H),7.34−7.55(m,4H),3.53(t,J=5.74Hz,2H),2.35−2.45(m,2H),2.07(s,6H)。
【0205】
4−[(7−フルオロ−1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロイソキノリン−4−イル)オキシ]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
(I;Lはこれらが結合している窒素と一緒に=ピペリジン−4−イル,R
2=F,R
3=H,R=tert−ブトキシカルボニル,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.39(s,1H),7.87−7.96(m,1H),7.63−7.74(m,1H),7.43−7.53(m,1H),4.82(dt,J=4.26,8.21Hz,1H),4.14(dd,J=3.30,5.74Hz,1H),3.56−3.64(m,1H),3.14−3.22(m,1H)。
【0206】
3−(3−メトキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物10)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RとR
1は一緒に=ピペリジノ,R
4=3−メトキシフェニル)
4−ヒドロキシ−3−(3−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン(766mg,2.86mmol)をメタノール(29mL)中に含む懸濁液に1−(3−クロロ−プロピル)−ピペリジン塩酸塩(1.45g,5.73mmol)、炭酸カリウム(1.58g,11.5mmol)及びヨウ化カリウム(47mg,0.286mmol)を添加し、混合物を一時的に冷却しながら85℃でマイクロ波に15分間かけた。溶媒を真空中で濃縮し、混合物をジクロロメタン及び飽和炭酸水素ナトリウム溶液を用いて後処理した。有機層をブラインで洗浄した後、蒸発乾固した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール 96/4)により精製して、456mg(41%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.19(s,1H),8.23(dd,J=7.9,0.6Hz,1H),7.90(d,J=7.9Hz,1H),7.80(ddd,J=8.2,7.0,1.3Hz,1H),7.56(ddd,J=8.0,7.0,1.1Hz,1H),7.40(t,J=7.9Hz,1H),7.27(dt,J=7.9,1.1Hz,1H),7.23(dd,J=2.5,1.5Hz,1H),7.02(ddd,J=8.2,2.6,0.7Hz,1H),3.83(s,3H),3.55(t,J=6.2Hz,2H),2.22(br.s.,6H),1.68(br.s.,2H),1.45(br.s.,4H),1.37(br.s.,2H)。
【0207】
この同一方法に従って、ただし適当に置換されている出発物質を用いて、以下の化合物を製造した:
3−(3−メトキシ−フェニル)−4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物9)
(I;L=CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
4=3−メトキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.29−1.39(m,2H),1.39−1.50(m,4H),2.24(br.s.,4H),2.44(t,J=4.82Hz,2H),3.57(t,J=5.42Hz,2H),3.84(s,3H),7.03(ddd,J=8.29,2.56,0.85Hz,1H),7.25(dd,J=2.38,1.52Hz,1H),7.29(ddd,J=7.68,1.34,0.98Hz,1H),7.41(t,J=7.92Hz,1H),7.56(td,J=7.56,1.10Hz,1H),7.81(ddd,J=8.17,7.07,1.34Hz,1H),7.56(ddd,J=7.98,7.13,1.10Hz,1H),8.23(ddd,J=8.05,1.22,0.49Hz,1H),11.17(s,1H)。
【0208】
3−(4−メトキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物23)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
4=4−メトキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.40(br.s.,2H),1.51(br.s.,4H),1.76(br.s.,2H),2.35(s,6H),3.53(t,J=6.10Hz,2H),3.83(s,3H),7.06(d,J=8.79Hz,2H),7.54(ddd,J=8.15,6.93,1.04Hz,1H),7.63(d,J=8.79Hz,2H),7.79(ddd,J=8.06,7.05,1.10Hz,1H),7.85(d,J=8.06Hz,1H),8.22(d,J=7.81Hz,1H),11.17(br.s.,1H)。
【0209】
3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オントリフルオロ酢酸塩(化合物5)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
4=フェニル)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ(ppm):1.36(qt,J=12.80,3.29Hz,1H),1.80(d,J=14.14Hz,2H),1.89(dq,J=10.80,5.80Hz,2H),2.72−2.85(m,2H),2.87−2.98(m,2H),3.55(t,J=5.91Hz,2H),7.56−7.62(m,1H),7.83(d,J=3.66Hz,2H),8.26(d,J=7.92Hz,1H),8.92(br.s.,1H),11.29(s,1H)。
【0210】
4−[3−(1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−プロピル]−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=N−t−ブトキシカルボニル−ピペラジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.39(s,9H),1.65(quin,J=6.43Hz,2H),2.18(t,J=4.20Hz,4H),2.23(t,J=6.89Hz,2H),3.23(t,J=4.50Hz,4H),3.53(t,J=6.16Hz,2H),7.56(ddd,J=8.17,7.19,1.22Hz,1H),7.65−7.70(m,2H),7.81(ddd,J=7.80,7.30,1.22Hz,1H),7.88(ddd,J=8.00,1.10,0.60Hz,1H),8.23(ddd,J=8.05,1.22,0.50Hz,1H),11.21(s,1H)。
【0211】
6−ニトロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物34)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R
2=H,R
3=6−ニトロ,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.69(br.s.,1H),8.52(d,J=2.2Hz,1H),8.46(d,J=8.8Hz,1H),8.27(dd,J=8.7,2.3Hz,1H),7.70(dd,J=7.9,1.6Hz,2H),7.46−7.58(m,3H),3.56(t,J=6.2Hz,2H),2.25(br.s.,6H),1.69(br.s.,2H),1.45(br.s.,4H),1.36(br.s.,2H)。
【0212】
7−ニトロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物35)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R
2=H,R
3=7−ニトロ,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.77(br.s.,1H),8.91(d,J=2.3Hz,1H),8.49(dd,J=9.0,2.5Hz,1H),8.06(d,J=9.0Hz,1H),7.62−7.71(m,2H),7.48−7.56(m,3H),3.51(t,J=6.2Hz,2H),2.04−2.91(m,6H),1.32−1.74(m,8H)。
【0213】
7−クロロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物37)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R
2=7−Cl,R
3=H,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.42(s,1H),8.17(d,J=2.0Hz,1H),7.93(d,J=8.5Hz,1H),7.82(dd,J=8.7,2.3Hz,1H),7.67(dd,J=8.1,1.6Hz,2H),7.43−7.55(m,3H),3.51(t,J=6.3Hz,2H),2.18(br.s.,6H),1.62(quin,J=6.7Hz,2H),1.42(br.s.,4H),1.28−1.38(m,2H)。
【0214】
7−フルオロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物38)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R
2=7−F,R
3=H,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.37(s,1H),7.97(dd,J=8.9,5.2Hz,1H),7.89(dd,J=9.4,2.8Hz,1H),7.69(td,J=8.7,2.8Hz,1H),7.67(dd,J=8.1,1.5Hz,2H),7.42−7.53(m,3H),3.51(t,J=6.2Hz,2H),2.22(br.s.,6H),1.64(quin,J=6.4Hz,2H),1.43(br.s.,4H),1.35(br.s.,2H)。
【0215】
3−(3−クロロ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物44)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
4=3−クロロフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.29(s,1H),8.24(ddd,J=7.9,1.2,0.5Hz,1H),7.91(ddd,J=8.1,1.1,0.6Hz,1H),7.81(ddd,J=8.2,7.0,1.3Hz,1H),7.73(td,J=1.6,0.9Hz,1H),7.64(tt,J=3.7,1.7Hz,1H),7.58(ddd,J=8.0,7.0,1.2Hz,1H),7.51−7.54(m,2H),3.55(t,J=6.2Hz,2H),2.19(t,J=7.0Hz,6H),1.65(quin,J=6.6Hz,2H),1.43(quin,J=5.4Hz,4H),1.30−1.39(m,2H)。
【0216】
メチル−[3−(1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R=メチル,R
1=t−ブトキシカルボニル,R
2=R
3=H,R
4=フェニル)
MS 計算値:408.2049;MS 実測値:408.2046。
ESI(+)MS:m/z 409(MH
+)。
【0217】
4−(3−ジエチルアミノ−プロポキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物18)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R=R
1=エチル,R
2=R
3=H,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.09(br.s.,6H),1.80(br.s.,2H),3.57(t,J=5.85Hz,2H),7.47−7.55(m,3H),7.58(ddd,J=8.02,6.55,1.52Hz,1H),7.68(dd,J=7.99,1.52Hz,2H),7.82(td,J=8.05,1.10Hz,1H),8.25(d,J=7.93Hz,1H),8.91(br.s.,1H),11.27(br.s.,1H)。
【0218】
3−フェニル−4−(2−ピロル−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物13)
(I;L=CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=ピロール,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):3.65(t,J=5.12Hz,2H),4.04(t,J=5.12Hz,2H),6.06(t,J=2.13Hz,2H),6.75(t,J=2.07Hz,2H),7.23(d,J=8.05Hz,1H),7.44−7.49(m,2H),7.49−7.54(m,1H),7.59−7.65(m,1H),7.65−7.70(m,2H),8.20(dd,J=7.93,0.73Hz,1H),11.21(s,1H)。
【0219】
3−フェニル−4−(3−ピロル−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物15)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=ピロール,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.90(quin,J=6.60Hz,2H),3.50(t,J=5.97Hz,2H),3.80(t,J=7.13Hz,2H),5.91(t,2H),6.55(t,J=2.07Hz,2H),7.56(dd,J=8.05,4.15Hz,1H),7.65−7.71(m,2H),7.80(d,J=3.54Hz,2H),8.24(dt,J=7.93,0.91Hz,1H),11.23(s,1H)。
【0220】
3−フェニル−4−(3−ピロリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物21)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=ピロリジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.74(br.s.,6H),2.63(br.s.,6H),3.55(t,J=6.10Hz,2H),7.57(ddd,J=8.05,6.89,1.28Hz,1H),7.68(dd,J=8.05,1.46Hz,1H),7.81(ddd,J=8.17,6.95,1.22Hz,1H),7.87(dd,J=8.20,1.20Hz,1H),8.24(d,J=7.56Hz,1H),11.24(s,1H)。
【0221】
7−フルオロ−3−(3−メトキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物43)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R
2=H,R
3=7−F,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
4=3−メトキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.41(s,1H),9.43(br.s.,1H),7.91(dd,J=9.2,4.9Hz,1H),7.91(dd,J=9.5,2.8Hz,1H),7.72(td,J=8.7,2.8Hz,1H),7.44(t,J=8.0Hz,1H),7.26(dt,J=7.9,1.0Hz,1H),7.21(dd,J=2.4,1.6Hz,1H),7.06(ddd,J=8.3,2.6,0.9Hz,1H),3.84(s,3H),3.57(t,J=5.9Hz,2H),3.24−3.39(m,2H),2.92(td,J=8.1,5.1Hz,2H),2.70−2.83(m,2H),1.94(dq,J=11.0,5.8Hz,2H),1.57−1.83(m,4H),1.26−1.70(m,2H)。
【0222】
4−(2−クロロ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン
4−ヒドロキシ−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン(180mg,0.76mmol)をメタノール(6mL)中に含む懸濁液に炭酸カリウム(315mg,2.28mmol)及び1−ブロモ−2−クロロエタン(190 L,2.28mmol)を添加し、混合物を120℃で10分間マイクロ波にかけた。溶媒を減圧下で濃縮し、生じた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン 1/2)により精製して、100mg(44%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.21(br.s.,1H),8.23(dd,J=7.9,0.7Hz,1H),7.94(d,J=7.7Hz,1H),7.81(ddd,J=8.2,7.0,1.4Hz,1H),7.66−7.72(m,2H),7.55(ddd,J=8.0,7.1,1.2Hz,1H),7.42−7.52(m,3H),3.55(t,J=5.9Hz,2H),2.55(t,J=5.9Hz,2H),2.25−2.35(m,4H),1.62(dt,4H)。
【0223】
{3−[(7−フルオロ−1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロイソキノリン−4−イル)オキシ]プロピル}カルバミン酸tert−ブチル
(I;L=CH
2CH
2CH
2,R
2=F,R
3=R=H,R
1=tert−ブトキシカルボニル,R
4=フェニル)
7−フルオロ−4−ヒドロキシ−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン(0.45g,1.76mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(18mL)中に含む溶液に(3−ブロモ−プロピル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.38g,1.58mmol)及び水素化ナトリウム(0.084g,3.56mmol)を添加し、生じた混合物をアルゴン下、室温で2時間攪拌した。水を反応混合物に添加し、これを酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水で少なくとも3回洗浄した後、蒸発乾固した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン 4/6)により精製して、0.4g(55%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.37(s,1H),7.85−7.95(m,2H),7.61−7.72(m,3H),7.41−7.54(m,3H),6.65(br.s.,1H),3.48(t,J=6.16Hz,2H),2.86−2.95(m,2H),1.60(t,J=6.77Hz,2H),1.34−1.37(m,8H)。
【0224】
この同一方法に従って、ただし適当に置換されている出発物質を用いて、以下の化合物を製造した:
7−フルオロ−3−フェニル−4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エトキシ]イソキノリン−1(2H)−オン
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.36(s,1H),8.08(dd,J=5.25,8.91Hz,1H),7.89(dd,J=2.75,9.34Hz,1H),7.66−7.74(m,3H),7.41−7.54(m,3H),4.47(t,J=2.50Hz,1H)。
【0225】
ステップ6
4−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン(化合物54)
(I;L=CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=モルホリノ,R
4=フェニル)
4−(2−クロロ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン(20mg,0.07mmol)をアセトニトリル(0.35mL)中に含む懸濁液に炭酸カリウム(11mg,0.08mmol)及びモルホリン(7 L,0.08mmol)を添加し、混合物を120℃で1時間マイクロ波にかけた。溶媒を減圧下で濃縮し、生じた粗生成物を分取HPLCにより精製して、7mg(28%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.22(br.s.,1H),8.24(d,J=7.7Hz,1H),8.00(d,J=7.8Hz,1H),7.80−7.86(m,1H),7.67−7.71(m,2H),7.57(t,J=7.6Hz,1H),7.43−7.53(m,3H),3.54−3.60(m,2H),3.51(br.s.,4H),2.42−2.48(m,2H),2.25(br.s.,4H)。
【0226】
この同一方法に従って、ただし適当に置換されている誘導体を用いて、以下の化合物を製造した:
3−フェニル−4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物51)
(I;L=CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.19(br.s.,1H),8.23(ddd,J=7.9,1.3,0.7Hz,1H),8.01(ddd,J=8.1,1.0,0.4Hz,1H),7.80(ddd,J=8.2,7.0,1.3Hz,1H),7.66−7.70(m,2H),7.55(ddd,J=8.0,7.1,1.1Hz,1H),7.43−7.52(m,3H),3.53(t,J=5.5Hz,2H),2.40(t,J=5.5Hz,2H),2.21(t,J=4.9Hz,4H),1.42(quin,J=5.4Hz,4H),1.33(q,J=5.6Hz,2H)。
【0227】
4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン(化合物52)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=エチル,R
2=R
3=H,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.20(br.s.,1H),8.23(ddd,J=8.1,1.3,0.5Hz,1H),7.98(ddd,J=8.2,1.1,0.6Hz,1H),7.81(ddd,J=8.2,7.0,1.3Hz,1H),7.66−7.71(m,2H),7.56(ddd,J=8.1,7.0,1.2Hz,1H),7.43−7.53(m,3H),3.50(t,J=6.3Hz,2H),2.51−2.54(m,2H),2.36(q,J=7.1Hz,4H),0.85(t,J=7.1Hz,6H)。
【0228】
3−フェニル−4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物53)
(I;L=CH
2−CH
2−,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=ピロリジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.21(br.s.,1H),8.23(dd,J=7.9,0.7Hz,1H),7.94(d,J=7.7Hz,1H),7.81(ddd,J=8.2,7.0,1.4Hz,1H),7.66−7.72(m,2H),7.55(ddd,J=8.0,7.1,1.2Hz,1H),7.42−7.52(m,3H),3.55(t,J=5.9Hz,2H),2.55(t,J=5.9Hz,2H),2.25−2.35(m,4H),1.62(dt,4H)。
【0229】
4−[3−(ベンジルアミノ)プロポキシ]−7−フルオロ−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン(化合物87)
(I;L=CH
2CH
2CH
2,R
2=F,R
3=R=H,R
1=ベンジル,R
4=フェニル)
4−(3−アミノプロポキシ)−7−フルオロ−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン塩酸塩(50mg,0.14mmol)をメタノール(1mL)中に含む懸濁液に酢酸ナトリウム(23mg,0.28mmol)、塩化亜鉛(10.5mg,1.12mmol)及びベンズアルデヒド(21 l,0.21mmol)を添加し、生じた混合物を室温で18時間攪拌した。次いで、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(10.5mg,0.28mmol)を添加し、反応物を4時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、生じた固体残渣を酢酸エチルで希釈し、水で2回洗浄した。合わせた有機層を蒸発乾固し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール 9/1)により精製して、32mg(57%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.17(s,1H),7.83−7.95(m,2H),7.61−7.70(m,3H),7.39−7.49(m,3H),7.26−7.34(m,5H),7.18−7.26(m,1H),3.64(s,2H),3.55(t,J=6.16Hz,2H),1.66(quin,J=6.16Hz,2H)。
【0230】
4−[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]−7−フルオロ−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オントリフルオロ酢酸塩(化合物88)
(I;L=CH
2CH
2,R
2=F,R
3=H,R=R
1=エチル,R
4=フェニル)
7−フルオロ−4−(2−ヨードエトキシ)−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン(20mg,0.048mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)中に含む溶液に炭酸カリウム(13.5mg,0.097mmol)及びジエチルアミン(0.01ml,0.097mmol)を添加した。混合物を100℃で3時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をジクロロメタンで希釈し、水で2回洗浄した。合わせた有機層を蒸発乾固し、粗生成物を逆相クロマトグラフィーにより精製して、2mg(3%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):0.85(t,J=7.1Hz,6H),2.32−2.40(m,4H),2.52−2.55(m,2H),3.48(t,J=6.1Hz,2H),7.44−7.52(m,3H),7.65−7.70(m,2H),7.71(ddd,J=8.8,8.8,2.7Hz,1H),7.89(dd,J=9.3,2.7Hz,1H),8.07(dd,J=8.8,5.2Hz,1H),8.32(幅広シグナル,1H)。
【0231】
この同一方法に従って、ただし適当に置換されている誘導体を用いて、以下の化合物を製造した:
7−フルオロ−4−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オントリフルオロ酢酸塩(化合物89)
(I;L=CH
2CH
2,R
2=F,R
3=H,RはR
1と一緒に=4−メチルピペラジン−1−イル,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.40(s,1H),8.05(dd,J=5.31,8.97Hz,1H),7.91(dd,J=2.75,9.34Hz,1H),7.75(td,J=2.81,8.79Hz,1H),7.64−7.71(m,2H),7.43−7.56(m,3H)。
【0232】
7−フルオロ−3−フェニル−4−[2−(フェニルアミノ)エトキシ]イソキノリン−1(2H)−オントリフルオロ酢酸塩(化合物90)
(I;L=CH
2CH
2,R
2=F,R
3=R=H,R
1=R
4=フェニル)
MS+1 計算値:375.1504;MS+1 実測値:375.1504。
ESI(+)MS:m/z 375(MH
+)。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.39(s,1H),7.98(dd,J=5.13,9.03Hz,1H),7.88(dd,J=2.75,9.34Hz,1H),7.67−7.73(m,2H),7.61(td,J=2.81,8.73Hz,1H),7.44−7.53(m,3H),6.99−7.06(m,2H),6.48−6.54(m,1H),6.45(dd,J=1.04,8.61Hz,2H),5.43−5.50(m,1H),3.59(t,J=5.92Hz,2H),3.13−3.22(m,2H)。
【実施例2】
【0233】
4−(3−アミノプロポキシ)−7−フルオロ−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン塩酸塩(化合物86)
(I;L=CH
2CH
2CH
2,R
2=F,R
3=R=R
1=H,R
4=フェニル)
{3−[(7−フルオロ−1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロイソキノリン−4−イル)オキシ]プロピル}カルバミン酸tert−ブチル(620mg,1.5mmol)をジオキサン中4M 塩酸(7mL)中に含む溶液を室温で4時間攪拌した。溶媒を蒸発乾固し、塩酸塩が沈殿するまで固体残渣をジエチルエーテルで処理した。生成物を濾過により集め、ジエチルエーテルで洗浄して、490mg(95%)の標記化合物を白色固体として得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.42(s,1H),7.87−7.94(m,2H),7.72(td,J=2.81,8.73Hz,4H),7.64−7.68(m,2H),7.44−7.55(m,3H),3.52−3.60(m,2H),2.67−2.75(m,2H),1.72−1.83(m,2H)。
【0234】
この同一方法に従って、ただし適当に置換されている出発物質を用いて、以下の化合物を製造した:
7−フルオロ−3−フェニル−4−(ピペリジン−4−イルオキシ)イソキノリン−1(2H)−オン塩酸塩(化合物85)
(I;Lはこれが結合している窒素と一緒に=ピペリジン−4−イル,R
2=F,R
3=R=H,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.43(s,1H),8.22−8.55(m,2H),7.92(dd,J=2.81,9.28Hz,1H),7.84−7.89(m,1H),7.72(td,J=2.81,8.73Hz,1H),7.61−7.68(m,2H),7.44−7.55(m,4H),3.80−3.92(m,1H),2.86(br.s.,2H),2.67(dt,J=1.85,3.75Hz,2H),1.79(br.s.,2H),1.52(br.s.,2H)。
【実施例3】
【0235】
変換A
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物11)
(I;L=CH
2−CH
2−,R=R
1=R
2=R
3=H,R
4=3−メトキシフェニル)
{2−[3−(3−メトキシ−フェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.2g,7.8mmol)をメタノール(10mL)中に含む溶液にジオキサン中4M 塩酸(10mL)を添加し、混合物をアルゴン雰囲気下、室温で4時間攪拌した。溶媒を蒸発乾固し、塩酸塩が沈殿するまで固体残渣をメタノール、次いでジエチルエーテルで処理した。生成物を濾過により集め、ジエチルエーテルで洗浄して、2.62g(97%)の標記化合物を白色固体として得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.27(s,1H),8.25(dd,J=8.0,0.8Hz,1H),8.11(br.s.,3H),7.98(d,J=7.8Hz,1H),7.83(ddd,J=8.1,7.1,1.3Hz,1H),7.59(ddd,J=8.0,7.1,1.1Hz,1H),7.43(t,J=7.9Hz,1H),7.33(dt,J=7.8,1.0Hz,1H),7.24(dd,J=2.3,1.8Hz,1H),7.05(ddd,1H),3.84(s,3H),3.72(t,J=5.5Hz,2H),2.96(sxt,J=5.5Hz,2H)。
【0236】
この同一方法に従って、ただし適当に置換されている出発物質を用いて、以下の化合物を製造した:
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物1)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=R
2=R
3=H,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):2.95(sxt,J=5.36Hz,2H),3.68(t,J=5.42Hz,2H),7.59(ddd,J=8.02,7.04,1.16Hz,1H),7.83(ddd,J=8.17,7.07,1.34Hz,1H),7.96(d,J=8.17Hz,1H),7.98(br.s.,3H),8.26(ddd,J=8.05,1.22,0.50Hz,1H),11.30(s,1H)。
【0237】
4−(3−アミノ−プロポキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物3)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R=R
1=R
2=R
3=H,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.74−1.85(m,2H),2.67−2.77(m,2H),3.57(t,J=6.10Hz,2H),7.58(ddd,J=8.11,4.88,3.35Hz,1H),7.67(dd,J=7.92,1.58Hz,2H),7.70(br.s.,3H),8.25(d,J=7.92Hz,1H),11.27(s,1H)。
【0238】
4−(3−メチルアミノ−プロポキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物12)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R=メチル,R
1=R
2=R
3=H,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.77−1.87(m,2H),2.49(t,J=5.49Hz,3H),2.73−2.83(m,2H),3.57(t,J=6.04Hz,2H),7.58(dt,J=8.05,4.15Hz,1H),7.67(dd,J=7.99,1.52Hz,2H),7.83(d,J=3.66Hz,2H),8.25(d,J=8.05Hz,1H),8.48(br.s.,2H),11.28(s,1H)。
【0239】
4−(4−アミノ−ブトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物22)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2−CH
2,R=R
1=R
2=R
3=H,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.57(br.s.,4H),2.69(br.s.,2H),3.49(br.s.,2H),7.58(dt,J=7.99,4.18Hz,1H),7.73(br.s.,3H),7.69(dd,J=8.05,1.34Hz,2H),7.83(d,J=3.66Hz,2H),8.26(d,J=7.93Hz,1H),8.73(br.s.,1H),11.26(s,1H)。
【0240】
3−フェニル−4−(2−ピペラジン−1−イル−エトキシ)−2H−イソキノリン−1−オン二塩酸塩(化合物6)
(I;L=CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=ピペラジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):3.66−3.73(m,2H),3.77(br.s.,2H),7.59(ddd,J=8.05,7.07,1.10Hz,1H),7.66−7.72(m,2H),7.83(ddd,J=8.11,7.13,1.34Hz,1H),7.96(d,J=8.05Hz,1H),8.25(dd,J=7.92,0.73Hz,1H),9.43(br.s.,3H),11.30(s,1H)。
【0241】
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(4−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物24)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=R
2=R
3=H,R
4=4−メトキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):2.97(sxt,J=5.54Hz,2H),3.68(t,J=5.43Hz,2H),3.84(s,3H),7.02−7.09(m,2H),7.52−7.60(m,1H),7.66−7.72(m,2H),7.81(td,J=7.63,1.34Hz,1H),7.95(d,J=7.81Hz,1H),8.06−8.14(m,3H),8.24(dd,J=7.93,0.73Hz,1H),11.22(s,1H)。
【0242】
3−フェニル−4−(3−ピペラジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン二塩酸塩(化合物14)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=ピペラジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.94(br.s.,2H),3.57(t,J=5.79Hz,2H),7.58(ddd,J=8.02,6.49,1.71Hz,1H),7.65−7.72(m,2H),7.82(ddd,J=8.05,7.02,1.22Hz,1H),7.86(dd,J=8.20,1.22Hz,0H),8.25(d,J=7.93Hz,1H),9.37(br.s.,2H),11.28(s,1H),11.44(br.s.,1H)。
【0243】
4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物39)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=R
3=H,R
2=7−F,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.46(br.s.,1H),8.07(dd,J=9.1,5.2Hz,1H),8.07(br.s.,3H),7.92(dd,J=9.3,2.7Hz,1H),7.66−7.77(m,3H),7.40−7.57(m,3H),3.67(t,J=5.2Hz,2H),2.94(t,J=5.4Hz,2H)。
【0244】
4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(4−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物25)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=R
3=H,R
2=7−F,R
4=4−メトキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.38(s,1H),8.02(dd,J=8.9,5.2Hz,1H),7.98(br.s.,3H),7.90(dd,J=9.3,2.8Hz,1H),7.71(td,J=8.7,2.8Hz,1H),7.67(d,J=8.8Hz,2H),7.06(d,J=8.9Hz,2H),3.83(s,3H),3.65(t,J=5.4Hz,2H),2.98(sxt,J=5.4Hz,2H)。
【0245】
4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(3−メトキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物46)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=R
3=H,R
2=7−F,R
4=3−メトキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.42(s,1H),8.05(dd,J=8.8,5.2Hz,1H),7.99(br.s.,3H),7.92(dd,J=9.3,2.7Hz,1H),7.73(td,J=8.7,2.8Hz,1H),7.43(t,J=8.0Hz,1H),7.29−7.33(m,1H),7.21−7.25(m,1H),7.05(ddd,J=8.3,2.6,0.9Hz,1H),3.84(s,3H),3.69(t,J=5.4Hz,2H),2.92−3.04(m,2H)。
【0246】
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−クロロ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物48)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=R
2=R
3=H,R
4=3−クロロフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.34(s,1H),8.23(ddd,J=7.9,1.2,0.5Hz,1H),7.97(br.s.,3H),7.94(d,J=8.1Hz,1H),7.82(ddd,J=8.1,7.1,1.3Hz,1H),7.72(t,J=1.8Hz,1H),7.67(dt,J=6.4,2.0Hz,1H),7.59(ddd,J=8.0,7.1,1.0Hz,1H),7.48−7.55(m,2H),3.68(t,J=5.4Hz,2H),2.89−3.02(m,2H)。
【0247】
4−(2−アミノ−エトキシ)−5−メチル−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物49)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=R
3=H,R
2=5−メチル,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.33(br.s.,1H),8.16(ddd,J=7.9,1.4,0.5Hz,1H),7.74(br.s.,3H),7.70(dd,J=7.8,1.8Hz,2H),7.59(ddd,J=7.3,1.4,0.7Hz,1H),7.47−7.56(m,3H),7.44(t,J=7.6Hz,1H),3.54(t,J=6.0Hz,2H),2.76(s,3H),2.68(t,J=6.0Hz,2H)。
【0248】
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−クロロ−フェニル)−7−フルオロ−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物50)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=R
3=H,R
2=7−F,R
4=3−クロロフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.51(s,1H),8.05(dd,J=9.0,5.2Hz,1H),7.98(br.s.,3H),7.93(dd,J=9.3,2.7Hz,1H),7.74(t,J=1.7Hz,1H),7.74(td,J=8.8,2.8Hz,2H),7.69(dt,J=6.7,1.8Hz,1H),7.57(dt,J=7.9,1.9Hz,1H),7.54(t,J=8.1Hz,1H),3.69(t,J=5.3Hz,2H),2.98(br.s.,1H)。
【0249】
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−チオフェン−3−イル−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物29)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=R
2=R
3=H,R
4=チオフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):3.13−3.20(m,2H),3.79(t,J=5.25Hz,2H),7.54−7.61(m,2H),7.69−7.74(m,2H),7.82(td,J=7.63,1.34Hz,2H),7.95(d,J=8.18Hz,2H),8.13(br.s.,3H),8.18(t,J=2.07Hz,1H),8.24(dd,J=7.93,0.73Hz,1H),11.18(s,1H)。
【実施例4】
【0250】
変換B
7−フルオロ−3−(3−ヒドロキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物45)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
3=H,R
2=7−F,R
4=3−ヒドロキシフェニル)
7−フルオロ−3−(3−メトキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物43)(68mg,0.166mmol)を無水ジクロロメタン(1mL)中に含む溶液に三臭化ホウ素(ジクロロメタン中1M)(1mL,1mmol)を添加し、混合物をアルゴン雰囲気下、室温で一晩攪拌した。溶媒を減圧下で濃縮し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトン/メタノール中7N アンモニア:93/3/3/1→88/6/5/1)により精製すると、遊離塩基が生じた。次いで、これを一般的な化学手順に従って塩酸塩に変換して、58mg(81%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.35(s,1H),9.73(s,1H),9.49(br.s.,1H),7.88−7.92(m,2H),7.71(td,J=8.8,2.7Hz,1H),7.32(t,J=8.1Hz,1H),7.05−7.08(m,2H),6.89(ddd,J=8.1,2.3,1.0Hz,1H),3.56(t,J=5.8Hz,2H),2.90(dt,J=10.6,5.3Hz,2H),2.70−2.82(m,J=12.3,12.3,9.2,3.5Hz,2H),1.87−2.01(m,2H),1.60−1.81(m,6H),1.29−1.42(m,2H)。
【0251】
この同一方法に従って、ただし適当に置換されている出発物質を用いて、以下の化合物を製造した:
4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(3−ヒドロキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物47)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=R
3=H,R
2=7−F,R
4=3−ヒドロキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.35(s,1H),9.70(s,1H),8.03(dd,J=8.9,5.2Hz,1H),7.99(br.s.,3H),7.90(dd,J=9.3,2.7Hz,1H),7.72(td,J=8.7,2.8Hz,1H),7.31(t,J=7.8Hz,1H),7.12(dt,J=7.9,1.4Hz,1H),7.09(t,J=2.0Hz,1H),6.88(ddd,J=8.1,2.4,0.7Hz,1H),3.69(t,J=5.4Hz,2H),2.98(sxt,J=5.4Hz,2H)。
【0252】
4−(2−アミノ−エトキシ)−7−フルオロ−3−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン臭化水素酸塩(化合物28)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=R
3=H,R
2=7−F,R
4=4−ヒドロキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):3.00(br.s.,2H),3.65(t,J=5.37Hz,2H),6.88(d,J=8.67Hz,2H),7.55(d,J=8.67Hz,2H),7.70(td,J=8.73,2.81Hz,1H),7.90(br.s.,3H),7.89(dd,J=9.28,2.81Hz,2H),8.00(dd,J=8.97,5.31Hz,1H),9.85(s,1H),11.30(s,1H)。
【0253】
3−(3−ヒドロキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物33)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
2=R
3=H,R
4=3−ヒドロキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.10(s,1H),9.57(s,1H),8.22(dd,J=8.0,0.8Hz,1H),7.89(d,J=7.9Hz,1H),7.79(ddd,J=8.1,7.0,1.3Hz,1H),7.54(ddd,J=8.0,7.0,1.1Hz,1H),7.28(t,J=8.1Hz,1H),7.08(t,J=1.7Hz,1H),7.07(dt,J=6.6,1.2Hz,1H),6.84(ddd,J=8.1,2.4,0.9Hz,1H),3.53(t,J=6.2Hz,2H),2.22(t,J=7.0Hz,6H),1.66(quin,J=6.7Hz,2H),1.43(quin,J=5.1Hz,4H),1.28−1.39(m,J=5.3,5.3,5.3,5.3,4.8Hz,2H)。
【0254】
3−(4−ヒドロキシ−フェニル)−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物27)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
2=R
3=H,R
4=4−ヒドロキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.31−1.40(m,2H),1.40−1.52(m,4H),1.67(quin,J=6.59Hz,2H),2.24(br.s.,6H),3.51(t,J=6.23Hz,2H),6.85(d,J=8.79Hz,2H),7.51(ddd,J=8.00,7.08,1.28Hz,3H),7.51(d,J=8.67Hz,2H),7.77(ddd,J=8.18,7.02,1.28Hz,1H),7.86(d,J=7.95Hz,1H),8.20(ddd,J=7.93,1.10,0.49Hz,1H),9.75(s,1H),11.05(s,1H)。
【0255】
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(3−ヒドロキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物32)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=R
2=R
3=H,R
4=3−ヒドロキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.19(s,1H),9.72(s,1H),8.24(dd,J=8.1,0.7Hz,1H),8.08(br.s.,3H),7.96(d,J=8.1Hz,1H),7.82(td,J=7.6,1.3Hz,1H),7.58(dd,J=15.1,1.1Hz,1H),7.31(t,J=7.9Hz,1H),7.09−7.15(m,2H),6.88(ddd,J=8.1,2.2,1.0Hz,1H),3.72(t,J=5.4Hz,2H),2.91−3.05(m,2H)。
【0256】
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物26)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=R
2=R
3=H,R
4=4−ヒドロキシフェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):2.64(t,J=5.74Hz,2H),3.46(t,J=5.74Hz,2H),6.81−6.89(m,2H),7.48−7.56(m,3H),7.78(td,J=7.60,1.28Hz,1H),7.90(d,J=7.93Hz,1H),8.20(dd,J=8.12,0.67Hz,1H)。
【実施例5】
【0257】
変換C
7−アミノ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物36)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
2=7−アミノ,R
3=H,R
4=フェニル)
7−ニトロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物35)(575mg,1.41mmol)をジオキサン(15mL)中に含む懸濁液にシクロヘキセン(5mL,49.4mmol)及び炭素担持パラジウム(10重量%充填)(250mg)を添加した後、混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で3時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、セライトパッドを介して濾過し、次いでジオキサンで洗浄した。溶媒を減圧下で濃縮し、生じた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトン/メタノール中7N アンモニア:90/5/5/1)により精製して、210mg(39%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):10.75(s,1H),7.64(dd,J=7.3,1.3Hz,2H),7.61(d,J=8.5Hz,1H),7.45(t,J=7.4Hz,2H),7.38(t,J=7.3Hz,1H),7.35(d,J=2.4Hz,1H),7.07(dd,J=8.5,2.4Hz,1H),5.63(s,2H),3.49(t,J=6.2Hz,2H),2.24(br.s.,6H),1.64(br.s.,2H),1.45(br.s.,4H),1.36(br.s.,2H)。
【0258】
この同一方法に従って、ただし適当に置換されている出発物質を用いて、以下の化合物を製造した:
6−アミノ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物40)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
2=6−アミノ,R
3=H,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):10.54(br.s.,1H),7.88(d,J=8.7Hz,1H),7.63(d,J=7.7Hz,2H),7.46(t,J=7.4Hz,2H),7.41(t,J=7.3Hz,1H),6.79(d,J=2.2Hz,1H),6.74(dd,J=8.7,2.2Hz,1H),5.97(s,2H),3.45(t,J=6.5Hz,2H),2.16(br.s.,4H),2.12(t,J=7.4Hz,2H),1.61(quin,J=6.9Hz,2H),1.39(quin,J=5.3Hz,4H),1.26−1.36(m,2H)。
【実施例6】
【0259】
変換D
6−クロロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物41)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
2=6−クロロ,R
3=H,R
4=フェニル)
塩化銅(II)(34mg,0.25mmol)をアセトニトリル(1mL)中に含む懸濁液に亜硝酸tert−ブチル(37 L,0.316mmol)を一滴ずつ添加した。混合物を氷浴を用いて冷却し、6−アミノ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物40)(80mg,0.21mmol)をアセトニトリル(1.5mL)中に含む懸濁液を添加した。反応混合物をアルゴン雰囲気下、室温で一晩攪拌した後、水及びジクロロメタンを用いて後処理した。分離した有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で1回洗浄した後、減圧下で濃縮し、生じた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトン/メタノール中7N アンモニア:90/5/5/1)により精製して、32mg(38%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.37(s,1H),8.22(d,J=8.7Hz,1H),7.84(d,J=2.0Hz,1H),7.67(dd,J=8.0,1.5Hz,2H),7.57(dd,J=8.5,2.1Hz,1H),7.43−7.54(m,3H),3.51(t,J=6.2Hz,2H),2.20(t,J=6.8Hz,6H),1.61(quin,J=6.6Hz,2H),1.44(quin,J=5.4Hz,4H),1.28−1.38(m,2H)。
【0260】
6−フルオロ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物42)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,RはR
1と一緒に=ピペリジノ,R
2=6−フルオロ,R
3=H,R
4=フェニル)
ニトロソニウムテトラフルオロボレート(67mg,0.57mmol)をジクロロメタン(1mL)中に含む懸濁液に6−アミノ−3−フェニル−4−(3−ピペリジン−1−イル−プロポキシ)−2H−イソキノリン−1−オン(化合物40)(145mg,0.38mmol)をジクロロメタン(1mL)中に含む懸濁液をアルゴン雰囲気下、0℃で攪拌しながら添加した。次いで、反応混合物を室温で一晩攪拌した。1,2−ジクロロベンゼン(1mL)を添加し、混合物を170℃で30分間加熱した。溶媒を減圧下で濃縮し、反応物を水及びジクロロメタンを用いて後処理した。分離した有機層を減圧下で濃縮し、生じた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール/アセトン/メタノール中7N アンモニア:95/2/2/1)により精製して、25mg(17%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.30(s,1H),8.29(dd,J=8.8,5.9Hz,1H),7.67(dd,J=8.0,1.5Hz,2H),7.62(dd,J=10.2,2.5Hz,1H),7.44−7.54(m,3H),7.39(td,J=8.8,2.6Hz,1H),3.51(d,J=12.2Hz,2H),2.22(br.s.,6H),1.63(quin,J=6.6Hz,2H),1.45(quin,J=5.2Hz,4H),1.29−1.40(m,2H)。
【実施例7】
【0261】
変換E
4−(2−メチルアミノ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン(化合物16)
(I;L=CH
2−CH
2,R=メチル,R
1=R
2=R
3=H,R
4=フェニル)
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン塩酸塩(化合物1)(25mg,0.079mmol)をギ酸(0.1mL)中に含む溶液にホルムアルデヒド(水中37%)(8μL,0.08mmol)を添加し、混合物を1時間還流した。溶媒を減圧下で濃縮し、生じた粗生成物を分取HPLCにより精製して、12mg(51%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):2.18(s,3H),2.63(t,2H),3.58(t,J=5.43Hz,2H),7.57(ddd,1H),7.70(dd,J=8.05,1.46Hz,2H),7.82(ddd,J=8.14,7.04,1.28Hz,1H),7.92(d,J=7.80Hz,1H),8.24(ddd,J=8.05,1.22,0.40Hz,1H)。
【0262】
この同一方法に従って、ただし適当に置換されている出発物質を用いて、以下の化合物を製造した:
4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン(化合物17)
(I;L=CH
2−CH
2,R=R
1=メチル,R
2=R
3=H,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):2.08(s,6H),2.43(br.s.,2H),3.54(t,J=5.73Hz,2H),7.56(ddd,J=8.02,7.04,1.16Hz,1H),7.69(dd,J=8.05,1.46Hz,2H),7.81(ddd,J=8.14,7.04,1.28Hz,1H),7.93(d,J=7.80Hz,1H),8.23(ddd,J=8.05,1.10,0.50Hz,1H),11.22(s,1H)。
【0263】
4−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エトキシ]−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン二塩酸塩(化合物19)
(I;L=CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=N−メチル−ピペラジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):2.78(br.s.,3H),7.49(t,J=7.40Hz,1H),7.53(t,J=7.40Hz,2H),7.59(ddd,J=8.05,7.13,0.79Hz,1H),7.69(d,J=7.90Hz,2H),7.84(ddd,J=8.11,7.13,1.10Hz,1H),7.96(d,J=8.05Hz,1H),8.25(d,J=7.44Hz,1H),11.29(br.s.,1H)。
【0264】
4−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロポキシ]−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン二塩酸塩(化合物20)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=N−メチル−ピペラジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.89(br.s.,2H),2.79(br.s.,3H),3.56(t,J=5.85Hz,2H),7.48(t,J=7.40Hz,1H),7.53(t,J=7.50Hz,2H),7.58(ddd,J=8.02,6.43,1.89Hz,1H),7.69(d,J=7.70Hz,2H),7.82(td,J=8.05,0.98Hz,1H),7.85(dd,J=8.05,1.50Hz,1H),8.25(d,J=7.93Hz,1H),11.27(br.s.,1H)。
【実施例8】
【0265】
変換F
N−[3−(1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−プロピル]−アセトアミド(化合物4)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R=アセチル,R
1=R
2=R
3=H,R
4=フェニル)
4−(2−アミノ−エトキシ)−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン(化合物1)(150mg,0.45mmol)をジクロロメタン(6mL)中に含む溶液にトリエチルアミン(190 L,1.36mmol)及びアセチルクロリド(39.3 L,0.55mmol)をアルゴン雰囲気下、0℃で添加し、混合物を室温で一晩攪拌した。次いで、反応混合物を水で洗浄し、層を分離し、水性層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、生じた粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール 97:3)により精製して、64mg(42%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):2.18(s,3H),2.63(t,2H),3.58(t,J=5.43Hz,2H),7.57(ddd,1H),7.70(dd,J=8.05,1.46Hz,2H),7.82(ddd,J=8.14,7.04,1.28Hz,1H),7.92(d,J=7.80Hz,1H),8.24(ddd,J=8.05,1.22,0.40Hz,1H)。
【0266】
この同一方法に従って、ただし適当に置換されている出発物質を用いて、以下の化合物を製造した:
N−[2−(1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−エチル]−アセトアミド(化合物2)
(I;L=CH
2−CH
2,R=アセチル,R
1=R
2=R
3=H,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.78(s,3H),3.19(q,J=5.70Hz,2H),3.46(t,J=5.61Hz,2H),7.56(ddd,1H),7.81(ddd,J=8.29,7.02,1.30Hz,1H),7.88(ddd,J=8.29,0.91,0.51Hz,1H),7.94(t,J=5.67Hz,1H),8.24(ddd,J=8.05,1.22,0.49Hz,1H),11.22(s,1H)。
【0267】
4−[2−(4−アセチル−ピペラジン−1−イル)−エトキシ]−3−フェニル−2H−イソキノリン−1−オン(化合物7)
(I;L=CH
2−CH
2,R
2=R
3=H,RはR
1と一緒に=N−アセチル−ピペラジノ,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.98(s,3H),2.20(t,J=4.69Hz,2H),2.27(t,J=4.40Hz,2H),2.49(t,J=5.25Hz,2H),3.58(t,J=5.30Hz,1H),7.57(ddd,J=7.95,7.10,0.67Hz,1H),7.69(dd,J=8.11,1.40Hz,2H),7.83(ddd,J=8.14,7.10,1.22Hz,1H),8.00(d,J=8.05Hz,1H),8.24(d,J=7.56Hz,1H),11.22(s,1H)。
【0268】
N−[3−(1−オキソ−3−フェニル−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−4−イルオキシ)−プロピル]−ベンズアミド(化合物8)
(I;L=CH
2−CH
2−CH
2,R=ベンゾイル,R
1=R
2=R
3=H,R
4=フェニル)
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):1.78(quin,J=6.64Hz,2H),3.26(q,J=6.50Hz,2H),3.56(t,J=6.28Hz,2H),7.55(ddd,J=8.01,7.04,1.04Hz,1H),7.69(d,J=7.80Hz,2H),7.86(d,J=7.90Hz,1H),8.23(ddd,J=7.98,1.20,0.60Hz,1H),8.32(t,J=5.42Hz,1H),11.22(s,1H)。
【0269】
7−フルオロ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オンの製造
7−フルオロ−3−フェニル−4−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エトキシ]イソキノリン−1(2H)−オン(590mg,1.54mmol)をメタノール(12mL)中に含む溶液にp−トルエンスルホン酸(88mg,0.46mmol)を添加し、生じた混合物を55℃で2時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をジクロロメタンで希釈し、水性飽和炭酸水素ナトリウム溶液で2回洗浄した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、438mg(95%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.36(s,1H),8.08(dd,J=5.25,8.91Hz,1H),7.89(dd,J=2.75,9.34Hz,1H),7.66−7.74(m,3H),7.41−7.54(m,3H),4.47(t,J=2.50Hz,1H)。
【0270】
7−フルオロ−4−(2−ヨードエトキシ)−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オンの製造
7−フルオロ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン(100mg,0.33mmol)をアセトニトリル(10 mL)中に含む溶液にトリフェニルホスフィン(350mg,1.33mmol)、イミダゾール(90mg,1.33mmol)及びヨウ化物(251mg,0.99mmol)を添加し、混合物をアルゴン下、室温で18時間攪拌した。混合物をセライトを介して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:6/4)により精製して、57mg(42%)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.41(s,1H),8.06(dd,J=5.13,9.03Hz,1H),7.90(dd,J=2.62,9.34Hz,1H),7.64−7.76(m,3H),7.43−7.56(m,4H),3.70(t,J=6.16Hz,2H),3.22−3.27(m,2H)。
【実施例9】
【0271】
ステップi
2−メチルアミノ−N−(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イル)−アセトアミド
2−クロロ−N−(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イル)−アセトアミド(XV)(150mg,0.52mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1.4mL)中に含む攪拌懸濁液にエタノール中メチルアミンの33%溶液(9mL,mM)を添加した。反応混合物を室温で3時間攪拌した。次いで、エタノールを減圧下で蒸発させ、混合物をジエチルエーテルで希釈し、濾過した。次いで、薄黄色固体を収集し、エーテル、次いで冷水で洗浄し、乾燥した。標記化合物を中程度の収率(100mg、68%)で得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.68(s,1H),10.33(br.s.,1H),8.61(d,J=2.1Hz,1H),8.34(dd,J=7.9,1.1Hz,1H),8.26(d,J=8.2Hz,1H),7.89(ddd,J=8.2,7.1,1.4Hz,1H),7.70(dd,J=8.7,2.2Hz,1H),7.67(ddd,J=7.9,7.2,0.7Hz,1H),7.35(d,J=8.8Hz,1H),3.68(s,2H),2.54(s,3H)。
【0272】
ステップia
(
3−{[(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イルカルバモイル)−メチル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
2−クロロ−N−(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イル)−アセトアミド(XV)(50mg,0.17mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中に含む攪拌懸濁液に(3−アミノ−プロピル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.09mL,0.51mmol)及びトリエチルアミン(0.036mL,0.26mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌し、蒸発乾固した後、Waters X Terra RP 18(19×250mm,5 m)カラムを用いて分取HPLCにより精製した。移動相Aは0.05% アンモニア/アセトニトリル:95/5であり、移動相Bはアセトニトリル/水:95/5であった。15分で10→75% Bの勾配。所望の化合物を含有する画分を乾燥して、32mg(44%の収率)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.65(s,1H),10.09(br.s.,1H),8.63(d,J=2.0Hz,1H),8.33(dd,J=7.9,1.2Hz,1H),8.28(d,J=8.2Hz,1H),8.12−8.12(m,1H),7.88(ddd,J=8.2,7.1,1.4Hz,1H),7.72(dd,J=8.8,2.0Hz,1H),7.66(ddd,J=8.0,7.1,0.7Hz,1H),7.33(d,J=8.8Hz,1H),6.83(t,J=5.7Hz,1H),3.47(br.s.,2H),3.02(q,J=6.8Hz,2H),2.68(t,J=7.3Hz,2H),1.63(quin,J=6.9Hz,2H),1.37(s,9H)。
【0273】
(
6−{[(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イルカルバモイル)−メチル]−アミノ}−ヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
2−クロロ−N−(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イル)−アセトアミド(XV)(65mg,0.23mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中に含む攪拌懸濁液に(6−アミノ−ヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル塩酸塩(175mg,0.69mmol)及びトリエチルアミン(0.097mL,0.69mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌し、ジクロロメタンで希釈し、生じた溶液をまず水、次いでブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固した。粗生成物をWaters X Terra RP 18(19×250mm,5 m)カラムを用いて分取HPLCにより精製した。移動相Aは0.05% アンモニア/アセトニトリル:95/5であり、移動相Bはアセトニトリル/水:95/5であった。15分で10→75% Bの勾配。所望の化合物を含有する画分を乾燥して、50mg(47%の収率)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.62(br.s.,1H),9.90(br.s.,1H),8.65(d,J=1.7Hz,1H),8.33(dd,J=8.5,1.2Hz,1H),8.30(d,J=8.0Hz,1H),7.88(ddd,J=8.3,7.1,1.1Hz,1H),7.74(dd,J=8.7,1.9Hz,1H),7.65(t,J=7.6Hz,1H),7.31(d,J=8.7Hz,1H),6.73(t,J=5.5Hz,1H),3.27−3.33(m,2H),2.89(q,J=6.5Hz,2H),2.55(t,J=7.0Hz,2H),1.97−2.61(m,1H),1.17−1.51(m,8H),1.36(s,9H)。
【0274】
ステップib
2−(3−アミノ−プロピルアミノ)−N−(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イル)−アセトアミド塩酸塩
(3−{[(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イルカルバモイル)−メチル]−アミノ}−プロピル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(32mg,0.075mmol)をジクロロメタン(1mL)中に溶解し、ジオキサン中4N 塩酸(1mL)を添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した後、蒸発させて、32mg(97%の収率)の標記化合物を得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.72(s,1H),10.90(s,1H),9.29(d,J=0.6Hz,2H),8.62(d,J=2.0Hz,1H),8.35(dd,J=7.9,1.2Hz,1H),8.22(d,J=8.2Hz,1H),7.98(br.s.,3H),7.91(ddd,J=8.2,7.1,1.3Hz,1H),7.69(dd,J=8.8,2.2Hz,1H),7.68(ddd,J=7.9,7.2,0.9Hz,1H),7.38(d,J=8.8Hz,1H),4.00(t,J=4.5Hz,2H),3.11(br.s.,2H),2.92(sxt,J=6.4Hz,2H),2.00(quin,J=7.6Hz,2H)。
【0275】
2−(6−アミノ−ヘキシルアミノ)−N−(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イル)−アセトアミドトリフルオロ酢酸塩
(6−{[(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イルカルバモイル)−メチル]−アミノ}−ヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(45mg,0.097mmol)をジクロロメタン(5mL)中に溶解し、トリフルオロ酢酸(1.5mL)を添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌し、蒸発させ、ジエチルエーテルに取り、濾過し、集めた固体を真空下で乾燥して、30mg(65%の収率)の標記化合物を薄黄色固体として得た。
1H NMR(DMSO−d
6)δ(ppm):11.72(s,1H),10.67(s,1H),8.93(dt,J=10.7,5.4Hz,2H),8.58(d,J=2.1Hz,1H),8.35(dd,J=8.1,1.2Hz,1H),8.22(d,J=8.2Hz,1H),7.91(ddd,J=8.2,7.1,1.4Hz,1H),7.69(ddd,J=7.9,7.2,0.7Hz,1H),7.65(dd,J=9.0,2.3Hz,1H),7.67(br.s.,3H),7.38(d,J=8.7Hz,1H),3.99(t,J=5.4Hz,2H),2.95−3.06(m,2H),2.72−2.85(m,2H),1.64(quin,J=7.1Hz,2H),1.53(quin,J=7.0Hz,2H),1.33(dt,J=6.9,3.4Hz,4H)。
【0276】
ステップii
9−ジメチルアミノ−11,11−ジメチル−1−(3−{メチル−[(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イルカルバモイル)−メチル]−カルバモイル}−プロピル)−2,3,4,11−テトラヒドロ−ナフト[2,3−g]キノリニウムトリフルオロ酢酸塩
(化合物P1;X
−=CF
3CO
2−,R
13=メチル,m=0)
2−メチルアミノ−N−(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イル)−アセトアミド(3.65mg,0.013mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(0.3mL)中に含む攪拌溶液にジイソプロピルエチルアミン(0.0067mL,0.039mmol)及びATTO 610 NHSエステル過塩素酸塩(XVIII)(5mg,0.0085mmol)を窒素下で添加し、反応物を室温で3時間攪拌した。次いで、混合物を蒸発させ、生じた粗生成物をHypersil(21×250mm,5μm)カラムを用いて分取HPLCにより精製した。移動相Aは0.1% トリフルオロ酢酸/アセトニトリル:95/5であり、移動相Bはアセトニトリル/水:95/5であった。20分で0→70% Bの勾配。所望の化合物を含有する画分を乾燥して、1.6mgの標記化合物を得た。
MS 計算値:654.3444;MS 実測値:654.3447。
ESI(+)MS:m/z 654(M
+)。
【0277】
この同一方法に従って、ただし適当な出発物質を用いて、以下の化合物を製造した:
9−ジメチルアミノ−11,11−ジメチル−1−[3−(3−{[(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イルカルバモイル)−メチル]−アミノ}−プロピルカルバモイル)−プロピル]−2,3,4,11−テトラヒドロ−ナフト[2,3−g]キノリニウムトリフルオロ酢酸塩
(化合物P2;X
−=CF
3CO
2−,R
13=H,m=1,B=(CH
2)
3−NH−)
MS 計算値:697.3866;MS 実測値:697.3864。
ESI(+)MS:m/z 697(M
+)。
【0278】
9−ジメチルアミノ−11,11−ジメチル−1−[3−(6−{[(6−オキソ−5,6−ジヒドロ−フェナントリジン−2−イルカルバモイル)−メチル]−アミノ}−ヘキシルカルバモイル)−プロピル]−2,3,4,11−テトラヒドロ−ナフト[2,3−g]キノリニウムトリフルオロ酢酸塩
(化合物P3;X
−=CF
3CO
2−,R
13=H,m=1,B=(CH
2)
6−NH−)
MS 計算値:739.4337;MS 実測値:739.4333。
ESI(+)MS:m/z 739(M
+)。