(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記1つ以上の空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、外部の冷却システムを用いることなく、前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つを自由冷却するように構成される、可動モジュールである、請求項1に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
前記1つ以上の空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、外部の冷却システムと流体連通して連結するように構成される少なくとも1つのコイルを備え、そのため前記冷却システムからの流体は、前記少なくとも1つの空気取り扱いモジュールの中の空気を冷却するために、前記少なくとも1つのコイルを通って循環することができるようになる、請求項1に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
前記1つ以上の空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上の供給空気開口部を備え、前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上の供給空気開口部を備え、前記少なくとも1つの空気取り扱いモジュールの少なくとも1つの供給空気開口部は、前記空気取り扱いモジュールが前記データセンタモジュールに連結される時に前記少なくとも1つのデータセンタモジュールの少なくとも1つの供給空気開口部と少なくとも部分的に整合し、そのため供給空気は、前記少なくとも部分的に整合された供給空気開口部を介して、前記空気取り扱いモジュールから前記データセンタモジュールへ流れることができるようになる、請求項1に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つは、相互に連結される第1のデータセンタモジュール部分と第2のデータセンタモジュール部分とを備え、前記第1のデータセンタモジュール部分および前記第2のデータセンタモジュール部分の各々は、少なくとも1つのコンピュータシステムを有する1つ以上のラックの少なくとも1つの列を備える、請求項1に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
前記現場で前記データセンタモジュールを作動することは、前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つの中の1つ以上のコンピュータシステムを自由冷却するように、前記空気取り扱いモジュールの中の1つ以上のファンを稼動することを含む、請求項7に記載のコンピューティングリソースを提供する方法。
1つ以上の電気モジュールを前記1つ以上のデータセンタモジュールのうちの少なくとも1つに連結することをさらに含み、前記電気モジュールのうちの少なくとも1つは、前記1つ以上のデータセンタモジュールの中の前記ラックマウント型コンピュータシステムのうちの少なくとも1つに電力を提供するように構成される、請求項7に記載のコンピューティングリソースを提供する方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
データセンタのためのモジュール式システムの多様な実施形態を開示する。一実施形態によると、データセンタのためのモジュール式コンピューティングシステムは、ラックマウント型コンピュータシステムを有する、1つ以上のデータセンタモジュールを含む。電気モジュールは、データセンタモジュールに連結され、データセンタモジュールの中のコンピュータシステムに電力を提供する。1つ以上の空気取り扱いモジュールは、データセンタモジュールに連結される。空気取り扱いモジュールは、少なくとも1つのファンを含む。空気取り扱いモジュールは、データセンタモジュールのうちの少なくとも1つの中の少なくとも1つのコンピュータシステムに空気を提供する。システムのモジュールは、データセンタの現場に納品する前に組立済みであってもよい。いくつかの実施形態では、モジュール式コンピューティングシステムは、作動するために電源および周囲空気だけを必要とする、スタンドアロン型の環境面で制御されたコンピューティングシステムである。
【0009】
一実施形態によると、データセンタモジュールは、第1の列のラックのコンピュータシステムを含む、第1のデータセンタモジュール部分と、第2の列のラックのコンピュータシステムを含む、第2のデータセンタモジュール部分とを含む。第1のコンピューティングモジュール部分および第2のコンピューティングモジュール部分は、相互に連結される時にコンピューティング空間を形成するように結合する。モジュールは、データセンタの現場に納品する前に組立済みであってもよい。
【0010】
一実施形態によると、データセンタのためのコンピューティングリソースを提供する方法は、現場で1つ以上の組立済みデータセンタモジュールを位置付けることを含む。データセンタモジュールは、ラックマウント型コンピュータシステムを含む。少なくとも1つのファンを含む組立済み空気取り扱いモジュールは、データセンタモジュールに連結される。空気取り扱いモジュールは、データセンタモジュールの中のコンピュータシステムに冷却空気を提供する。組立済みデータセンタモジュールは、現場で作動される。
【0011】
本明細書で使用される場合、「空気取り扱いモジュール」とは、モジュールの外部にある1つ以上のシステムまたは構成要素に空気を提供するモジュールを意味する。
【0012】
本明細書で使用される場合、「通路」とは、1つ以上のラックに隣接した空間を意味する。
【0013】
本明細書で使用される場合、「周囲」とは、システムまたはデータセンタの場所の外気の状態を言う。周囲温度は、例えば、空気取り扱いシステムの吸入口で、またはその近辺で測定される場合がある。
【0014】
本明細書に使用される場合、「コンピューティング」は、演算、データ記憶、データ検索、または通信等、コンピュータによって実施することができるあらゆる動作を含む。
【0015】
本明細書に使用される場合、「データセンタ」は、コンピュータ動作が実行されるあらゆる施設または施設の部分を含む。データセンタは、特定の機能専用または複数の機能の役目を果たすサーバを含んでもよい。コンピュータ動作の例としては、情報処理、通信、シミュレーション、および動作制御が挙げられる。
【0016】
本明細書に使用される場合、「コンピュータ室」とは、その中でラックマウント型サーバ等のコンピュータシステムが作動される建物の部屋を意味する。
【0017】
本明細書に使用される場合、「コンピュータシステム」は、多様なコンピュータシステムまたはそれらの構成要素のうちのいずれかを含む。コンピュータシステムの一例は、ラックマウント型サーバである。本明細書に使用される場合、コンピュータという用語は、当該技術分野でコンピュータとして言及される集積回路だけに限定されず、プロセッサ、サーバ、マイクロコントローラ、マイクロコンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、用途特定集積回路、および他のプログラム可能回路を広義に言及し、本明細書においてこれらの用語は同義に使用される。多様な実施形態では、メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)のようなコンピュータ可読媒体を含む場合があるが、これに限定されない。代替として、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)、磁気光ディスク(MOD)、および/またはデジタル多用途ディスク(DVD)も使用される場合がある。また、追加の入力チャンネルは、マウスおよびキーボード等のオペレータインターフェースに関連するコンピュータ周辺機器を含む場合がある。代替として、例えば、スキャナを含む場合がある、他のコンピュータ周辺機器も使用される場合がある。さらに、いくつかの実施形態では、追加の出力チャンネルは、オペレータインターフェースモニタおよび/またはプリンタを含む場合がある。
【0018】
本明細書に使用される場合、「データセンタモジュール」は、データセンタのためにコンピューティングリソースを提供することができる1つ以上のコンピュータシステムを含む、あるいは収容および/または物理的に支持するために適したモジュールを意味する。
【0019】
本明細書において使用される場合、「電気モジュール」は、電気モジュールの外部にあるシステムまたは構成要素に電力を分配するモジュールを意味する。
【0020】
本明細書において使用される場合、「蒸発冷却」は、液体の蒸発による空気の冷却を意味する。
【0021】
本明細書に使用される場合、「外部の冷却システム」は、モジュール式コンピューティングシステムの外部にある冷却システムを意味する。例えば、外部の冷却システムは、モジュール式コンピューティングシステムに連結される、冷水システムの場合がある。外部の冷却システムは、施設内部または屋外に配置される場合がある。
【0022】
本明細書に使用される場合、「自由冷却」は、空気取り扱いシステムが、外部源(施設の外側の空気等)および/またはコンピュータ室からの戻りから少なくとも部分的に空気を引き出し、空気取り扱いサブシステムの中で積極的に冷却することなく、電子機器に空気を送り込む(例えば、空気取り扱いサブシステムの中の冷却コイルを通る流体流は、流量制御弁を閉じることによって停止される)という動作を含む。
【0023】
本明細書に使用される場合、「モジュール」は、構成要素または相互に物理的に連結された構成要素の組み合わせである。モジュールは、コンピュータシステム、ラック、ブロワ、配管、分電ユニット、消火システム、および制御システム等の機能要素およびシステム、ならびにフレーム、筐体、または容器等の構造要素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、モジュールは、データセンタから離れた場所で組立済みである。
【0024】
本明細書に使用される場合、「可動」とは、モジュールがユニットとしてある場所から別の場所へ移動することを可能にする、容器、筐体、フレームまたは他の構造を有する構成要素または構成要素の組み合わせを意味する。例えば、可動モジュールは、フラットベッドトレーラ上でユニットとして移動される場合がある。いくつかの場合、可動モジュールは、配備時に床、建物、または永久構造の一部に付設されてもよい。例えば、可動モジュールは、データセンタ施設の床にボルト止めされてもよい。
【0025】
本明細書において使用される場合、「分電ユニット」は、電力を配分するために使用することができる、任意のデバイス、モジュール、構成要素、またはこれらの組み合わせを言う。分電ユニットの要素は、単一の構成要素または組立部内部に具現化されてもよく(共通のエンクロージャー内に収容される変電器およびラック分電ユニット等)、または2つ以上の構成要素または組立部の間で配分されてもよい(別個のエンクロージャーの中に各々収容される変電器およびラック分電ユニット、ならびに関連ケーブル等)。
【0026】
本明細書に使用される場合、「ラック」とは、1つ以上のコンピュータシステムを包含または物理的に支持することができる、ラック、容器、フレーム、または他の要素もしくは要素の組み合わせを意味する。
【0027】
本明細書に使用される場合、「機械冷却」とは、蒸気圧縮冷凍システムの中で生じるような、少なくとも1つの流体について機械作業を実行することが関与する工程による空気の冷却を意味する。
【0028】
本明細書に使用される場合、「電源」は、電力会社の供給から受け取る電力を含むがこれに限定されない、任意の電源からの電力を含む。所定の実施形態では、「電源」は、変電器の出力部から受ける場合がある。
【0029】
本明細書に使用される場合、「空間」とは、空間、面積、または容積を意味する。
【0030】
図1は、モジュール式コンピューティングシステムの一実施形態を例示する。モジュール式コンピューティングシステム100は、データセンタモジュール102と、空気取り扱いモジュール104と、電気モジュール106と、空気取り扱いモジュール108とを含む。空気取り扱いモジュール104は各々、データセンタモジュール102のうちの1つに冷却空気を提供する場合がある。空気取り扱いモジュール108は、電気モジュール106に冷却空気を提供する場合がある。
【0031】
データセンタモジュール102の各々は、半モジュール102Aと、半モジュール102Bとを含む。各半モジュールは、サーバラックの列116を含む。各サーバラックの列116は、いくつかのラック110を含む場合があり、各ラックは、いくつかのラックマウント型コンピュータシステムを含む(明確化のために、
図1にはコンピュータシステムを図示せず)。一実施形態では、各半モジュールは、1列に10個のラック、データセンタモジュールあたり合計で20個のラックを収容する。一実施形態では、モジュール式コンピューティングシステムは、20個のラックきざみでサイズが決定され、システムあたり最高で60個のラック(3つのデータセンタモジュール)である。一実施形態では、モジュール式コンピュータシステムの全体的サイズは、約63フィート×26フィート(発電機を含まない)である。
【0032】
電気モジュール106は、データセンタモジュール102に電力を提供する場合がある。電気モジュール106からデータセンタモジュール102へ電力を配分するための電気伝導体が、モジュール内部または外部に延びるケーブルおよび/または母線の中に提供されてもよい。いくつかの実施形態では、ケーブルは、電気モジュール106と多様なデータセンタモジュール102との間に延びる電線管またはトレイを通して提供される。
【0033】
図1に例示されるシステムでは、3つのデータセンタモジュール102が示される。しかしながら、他の実施形態では、モジュール式コンピューティングシステムは、1つまたは2つのデータセンタモジュールだけ、または4つ以上のデータセンタモジュールを含む場合がある。同様に、モジュール式コンピューティングシステムのための電気モジュールは、3未満のデータセンタモジュール、または4つ以上のデータセンタモジュールに対応するようにサイズが決定される場合がある。
【0034】
空気取り扱いモジュール104の各々は、半モジュール102Aのうちの1つおよび半モジュール102Bのうちの1つに空気を提供する。半モジュール102Aおよび半モジュール102Bは各々、そのそれぞれの空気取り扱いユニット104から冷却空気を受容するための供給空気開口部112を含む。半モジュール102Aおよび半モジュール102B各々は、空気がサーバラック110を通過した後、空気取り扱いユニットに空気を戻すように排出するための戻り空気開口部114を含む。
【0035】
図1に例示される実施形態では、空気取り扱い半モジュール104Aおよび空気取り扱い半モジュール104Bを含む、1つの空気取り扱いモジュール104は、データセンタモジュール102の半モジュール102Aおよび半モジュール102Bの両方に提供される。空気取り扱い半モジュール104Aおよび空気取り扱い半モジュール104Bは、共通チャンバを形成するように連結する場合がある。空気取り扱い半モジュール104Aの中のファン120からの空気は、空気取り扱い半モジュール104Bの中のファン120からの空気と混合してもよい。空気取り扱い半モジュール104Aおよび104Bからの混合空気は、例えば、半モジュール102Aおよび半モジュール102Bの中の供給空気開口部112を介して、データセンタモジュール102に供給されてもよい。他の実施形態では、半モジュール102Aおよび102Bの各々は、別個の空気取り扱いモジュールから空気を受容してもよい。所定の実施形態では、空気取り扱いモジュールは、2つ以上のデータセンタモジュールに連結され、かつ/または冷却空気を提供してもよい。
【0036】
一実施形態では、データセンタモジュールのための空気取り扱いユニットは、2つの半割部を組み合わせることによって形成される。例えば、データセンタモジュール102のための空気取り扱いユニットは、2つの半割部から形成されてもよく、各空気取り扱いモジュールの半割部は、1つの半モジュール102Aおよび102Bに相当する。
【0037】
いくつかの実施形態では、半モジュール102A、半モジュール102B、空気取り扱い半モジュール104A、空気取り扱い半モジュール104B、電気モジュール106、および空気取り扱いモジュール108の各々は、組立済みモジュールである。半モジュール102A、半モジュール102B、空気取り扱い半モジュール104A、空気取り扱い半モジュール104B、電気モジュール106、および空気取り扱いモジュール108の各々は、現場まで分離して運搬されてもよい。例えば、モジュールまたは半モジュールの各々は、セミトレーラで運搬可能な場合がある。現場で、半モジュール102Aおよび半モジュール102Bは、データセンタモジュール102を形成するように連結される。半モジュール102Aおよび102Bがデータセンタモジュール102を形成するように完全に連結された時、データセンタモジュール102は、密閉されたモジュールになる場合がある。
【0038】
図2は、モジュール式コンピューティングシステムの一実施形態の下の段の俯瞰図である。モジュール式コンピューティングシステム100のデータセンタモジュール102および電気モジュール106は、相互に直線状に位置付けられる。データセンタモジュール102の半モジュール102Aおよび102Bの各々は、ラック110を含む列116を含む。
図2に示される実施形態では、列116の各々は、10個のラック110を含む。しかしながら、列114は、任意の数のラックを含んでもよい。特定の実施形態では、各半モジュールは、2つ以上の列のラックを含んでもよい。空気は、供給空気開口部112を通して、取り扱いモジュール104のうちの1つからデータセンタモジュール102に供給されてもよい。空気は、データセンターモジュール102から戻り空気開口部114を通して、空気取り扱いモジュールに戻されてもよい。特定の実施形態では、ラック110から排出された空気は、周囲空気に排気されてもよい。
【0039】
図3は、モジュール式コンピューティングシステムの一実施形態の側面図である。データセンタモジュール102および電気モジュール106は、モジュール式コンピューティングシステム100の下の段を形成する。空気取り扱いモジュール104および空気取り扱いモジュール108は、モジュール式コンピューティングシステム100の上の段を形成する。空気取り扱い半モジュール104Aおよび空気取り扱い半モジュール104Bは、それぞれ、半モジュール102Aおよび半モジュール102B上に取り付けられる。空気取り扱いモジュール108は、電気モジュール106上に取り付けられる。空気取り扱いモジュール104は、ファン120を含む。ファン120は、データセンタモジュール102および電気モジュール106の中の空気を循環するように作動されてもよい。
【0040】
システムの中に配備されるデータセンタモジュールの数は、データセンタの要件に基づいて選択されてもよい。例えば、施設Aの中のデータセンタが38個のサーバラックを必要とし、施設Bが55個のサーバラックを必要とする場合、施設Aには、20個のラックのデータセンタモジュール2つ(合計で40個までのラックを収容することができる可能性がある)が提供されてもよく、施設Bには、20個のラックのデータセンタモジュールが3つ(合計で60個までのラックを収容することができる可能性がある)が提供されてもよい。加えて、時間の経過とともに、施設で必要とされるコンピューティング容量が増加する場合、データセンタにあるモジュール式コンピューティングシステムにモジュールを追加することができ、施設で必要とされるコンピューティング容量が減少する場合、データセンタにあるモジュール式コンピューティングシステムからモジュールを削減し、再配備することができる。
【0041】
図4は、電気モジュールの実施形態を例示する。電気モジュール106は、電力会社の供給等の外部電力源に連結されてもよい。電気モジュール106は、データセンタモジュール102に電力を配分してもよい。電気モジュール106は、開閉装置/機械分電盤124および無停電電源装置(UPS)126を含む。
図4には1台のUPSだけが示されるが、いくつかの実施形態では、電気モジュールは、2台以上のUPS(例えば、5台のUPS)を有してもよい。特定の実施形態では、モジュール式コンピューティングシステムのための電気モジュールは、UPSを全く有しなくてもよい。電気モジュールの構成要素への点検修理時のアクセスは、電気モジュールアクセスドア128を介してもよい。
【0042】
電気モジュール106は、モジュール式コンピューティングシステムに関連する電気的用具一式の全てを収容してもよい。一実施形態では、電気モジュール106は、1600アンペアATS、各々550kWの2台のUPS、重要分電盤、主分電盤、および機械分電盤を含む。いくつかの実施形態では、480/277Yボルトの電力がデータセンタモジュールの中のラックに分配される。
【0043】
無停電電源装置126を含むがこれに限定されない、電気モジュール106の構成要素のための冷却空気は、空気取り扱いモジュール108(
図1および
図2を参照)によって提供されてもよい。電気モジュール106は、電気モジュール供給空気開口部130と、電気モジュール戻り空気開口部132と、排気出口134とを含む。
【0044】
電気モジュール106は、消火システム136を含む。消火システムは、電気モジュール106のための消火を提供する。いくつかの実施形態では、消火システムは自動化される。一実施形態では、消火システム136は、FM−200消火ユニットを含む。特定の実施形態では、消火システム136は、データセンタの制御システムに連結される。一実施形態では、消火システムは、供給空気開口部130、戻り空気開口部132、および排気出口134上のダンパを制御する。消火システム136は、電気モジュール106で火災が検出されると、ダンパを自動的に閉じてもよい。
【0045】
電気モジュール106は、予備冷却システム138を含む。一実施形態では、予備冷却システム138は、蒸発冷却システムを含む。
【0046】
図5は、モジュール式コンピューティングシステムのためのデータセンタモジュールの実施形態を例示する。データセンタモジュール102は、半モジュール102Aと、半モジュール102Bとを含む。半モジュール102Aおよび半モジュール102Bは、現場で1つに連結される場合がある。支持柱139は、半モジュール102Aと半モジュール102Bとの接合部に提供される。半モジュール102Aは、サーバラック110Aの列116Aを含む。半モジュール102Bは、サーバラック110Bの列116Bを含む。後部通路140Aは、列116Aの後方にある。後部通路140は、サーバラック110Aの列116Aの後方の空間およびサーバラック110Bの列116Bの後方の空間に提供される。半モジュール102Aと半モジュール102Bとを連結すると、列116Aと列116Bとの間に結合通路142を形成する。支持柱137は、ラックの間に提供されてもよい。
【0047】
モジュール式コンピューティングシステム100の動作中、空気取り扱いモジュール104(
図1に図示)は、供給開口部112を通して、データセンタモジュール102に空気を供給してもよい。空気は、供給開口部112から結合通路142に流入してもよい。結合通路142からの空気は、サーバラック110Aおよびサーバラック110Bの前面144を通って通過し、サーバラック110Aおよびサーバラック110Bの中のコンピュータシステム上を通過し、次いで、サーバラック110Aおよびサーバラック110Bの背面148上の排気デバイス146を通ってサーバラックから出ていく。いくつかの実施形態では、多様なサーバラック110Aからの排気は、後方通路140の中で混合する。後方通路140からの空気は、戻り開口部114を通って、空気取り扱いモジュールに引き入れられる場合がある。特定の実施形態では、排気デバイス146は、サーバラック110Aまたはサーバラック110Bのうちの1つからの排気を後方通路140の中の空気から分離する。例えば、サーバラック110Aまたはサーバラック110Bのうちの1つからの空気は、空気取り扱いモジュール104に直接配管され、または周囲空気に直接排気されてもよい。特定の実施形態では、排気デバイス146は、ルーバーを含む。
【0048】
サーバラック110Aおよびサーバラック110Bの前面への点検修理時のアクセスは、データセンタモジュールアクセスドア150を通ってもよい。サーバラック110Aおよびサーバラック110Bの背面への点検修理時のアクセスは、ラックアクセスドア152を通ってもよい。特定の実施形態では、ラックアクセスドアは、ラック列の両端に提供される場合がある。例えば、アクセスドアは、戻り空気開口部114の各々の下方に提供される可能性がある。
【0049】
一実施形態では、半モジュール102Aおよび半モジュール102Bはそれぞれ、幅9フィート×長さ26フィート×高さ9フィートを超えない。各モジュールは、高温列、冷温列の格納配置において、10個のラックを収容する能力を有してもよい。この例において、データセンタモジュールは、20個のラックの容量を有する。一実施形態では、各ラックは、標準サイズのラックで、業者から納入したままか、または現場で構築するかのいずれかが可能である。一実施形態では、ラックは、Rittalから購入可能であるもののような、24インチ×40インチ×70インチのラックである。各データセンタモジュールは、3つの出口点、すなわち、高温列それぞれに1つ、結合冷温列に3番目を有する場合がある。
【0050】
実施形態では、データセンタモジュールは、7.5〜9.0kwの公称使用範囲を備える10kWのラックを含む。データセンタモジュール内部の周囲温度は、ラックの吸入口側で華氏95度に上昇する場合がある。一実施形態では、データセンタモジュール、電気モジュール、および空気取り扱いモジュールの最大負荷は、1MWを超えない。
【0051】
図5に例示される実施形態では、半モジュール102Aおよび半モジュール102Bの形成と調整は、相互に鏡像として表される。例えば、半モジュール102Aの供給空気開口部112は、半モジュール102Aと半モジュール102Bとの間の分割線に対して供給空気開口部112と鏡面対称であり、半モジュール102Aの戻り空気開口部114は、半モジュール102Aと半モジュール102Bとの間の分割線に対して戻り空気開口部114と鏡面対称である(戻り空気開口部114の各々は、分割線から供給空気開口部112よりも遠い)。他の実施形態では、データセンタモジュールの半割部の両方の形成と調整は、半モジュールの1つの構成が、いずれの位置でも(すなわち、左または右のいずれの側でも)交換可能に使用できるように、同一であってもよい。一実施形態では、供給空気開口部112は、戻り空気開口部114と同じサイズおよび間隔で、データセンタモジュールの中の適切な場所での挿入および除去のための空気経路を決定するように、空気取り扱いモジュールの中に適切なアダプタプレートおよび/または配管が提供される(例えば、上述のように、空気は、結合通路142に供給され、後方通路140から除去されるように)。
【0052】
図6は、データセンタモジュールを冷却するための空気取り扱いモジュールの実施形態を例示する。空気取り扱いモジュール104は、ファン120と、VFD121と、外気ベント160と、戻り空気ベント162と、戻り空気ダンパ163と、フィルタ164と、コイル166とを含む。VFD121は、ファン120に連結されていてもよい。VFD121は、ファン120を制御する際に使用するための制御システムに連結されていてもよい。一実施形態では、各空気取り扱いモジュール104は、単一のモータファンを含む。空気取り扱いモジュール104上の屋根は、それらの上に水が溜まらないように、緩やかな傾斜を有してもよい。
図3に例示されるように、半モジュール104Aまたは104Bは各々、相互に並んで位置付けられる2つのファンを有してもよい。しかしながら、空気取り扱いモジュールまたは半モジュールは、任意の数または構成のファンを有してもよい。
【0053】
モジュール式コンピューティングシステムの動作中、ファン120は、外気ベント160、戻り空気ベント162、またはこれらの組み合わせから空気を引き出し、フィルタ164を通して、チャンバ168内に空気を送り込む。空気は、チャンバ168から供給ベント170を通って流れる。供給ベントからの空気は、空気取り扱いモジュール104に連結されたデータセンタモジュール内へ通されてもよい。一実施形態では、コイル166は、冷水ループに連結される。コイル166を通過する冷水は、データセンタモジュールに入る前に、空気を冷却してもよい。別の実施形態では、コイル166は、上水道に連結される。所定の実施形態では、空気取り扱いモジュール104は、機械冷却システムおよび/または蒸発冷却システムを含んでもよく、またはこれらに連結されてもよい。
【0054】
図7は、電気モジュールを冷却するための空気取り扱いモジュールの実施形態を例示する。空気取り扱いモジュールは、空気取り扱いモジュール104の構造に概して類似の構造であってもよい。空気取り扱いモジュール108のファン120は、戻り空気配管180、外気ベント182、またはこれらの組み合わせから空気を引き出し、チャンバ184に空気を送り込んでもよく、
図6に関して空気取り扱いモジュール104について上述した様式に類似の様式で、供給空気配管186を通して空気を供給させる。空気取り扱いモジュール108はまた、機械冷却システム190も含む。機械冷却システム190は、凝縮ユニット192を含む。凝縮ユニット192は、コイル194とファン196とを含む。凝縮ユニット192は、多様な動作モード中に、電気モジュール106の中に適切な冷却を提供するように、必要に応じて作動されてもよい。凝縮ユニットの排気は、ベント198を通して排気されてもよい。空気取り扱いモジュール108は、最低外気吸入ダンパ200を含む。
【0055】
一実施形態では、空気取り扱いモジュール108は、3つのファンを含み、2つはUPS蓄電サイクル中の大量排気のため、1つのファンは、基本モジュール温度を制御するためである。
【0056】
空気取り扱いモジュール104の中の冷却構成要素は、制御システムに連結されてもよい。いくつかの実施形態では、電気モジュールには別の制御システムが提供され、データセンタモジュールの各々に対して別の制御システムが提供される。各制御システムは、データセンタモジュールの温度、圧力、流量、および湿度等の状態を測定し、測定された状態に基づいて、ファン速度、空気源、機械冷却等の、そのデータセンタモジュールの冷却システムパラメータを調整してもよい。一実施形態では、データセンタにある空気取り扱いサブシステムおよび冷水サブシステムの全ては、共通の制御ユニットを用いて制御される。他の実施形態では、各空気取り扱いサブシステムおよび冷水サブシステムのために、または空気取り扱いサブシステムおよび/または冷水サブシステムの一部のために、別のコントローラが提供される。空気取り扱いサブシステムおよび冷水サブシステムの中のデバイスは、自動、手動、またはこれらの組み合わせで制御されてもよい。
【0057】
特定の実施形態では、制御システムは、少なくとも1つのプログラマブルロジックコントローラを含む。数ある中でも、PLCは、一般的な動作状態のための必要に応じて、データセンタモジュールを通る空気流を導くために、オペレータからの指令信号に基づいて、空気取り扱いモジュールの中のダンパを開閉する場合がある。代替として、PLCは、空気流量を調節するために、完全開位置と完全閉位置との間でダンパを調節する。
【0058】
モジュール式コンピューティングシステム100は、一実施形態では熱電対である、温度測定装置を含んでもよい。代替として、温度測定装置は、抵抗温度検出器(RTD)および本明細書に記載のように冷却動作を容易にする任意のデバイスを含むが、これらに限定されない。例えば、冷水熱電対は、熱交換器からの排出時に冷水の温度を測定することを容易にするように、冷水サブシステム138内部に位置付けられてもよい。一実施形態では、そのような冷水温度は、所望の温度範囲内または設定点に制御される。適切な設定点または範囲は、いくつかの実施形態では、摂氏5度(℃)〜摂氏28度(℃)であってもよい。
【0059】
多様な実施形態では、冷却システムの1つ以上の空気取り扱いモジュールの動作は、1つ以上の状態に応答して制御されてもよい。例えば、コントローラは、温度および湿度等、1つ以上の既定の状態が満たされる時、空気取り扱いサブシステムの空気源を、戻り空気から、外気に切り替えるようにプログラムされてもよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、空気取り扱いモジュール104および空気取り扱いモジュール108は、自由冷却モードだけで作動し、冷媒冷却は全く使用されない。他の実施形態では、空気取り扱いモジュール104および空気取り扱いモジュール108のうちの1つまたは両方は、極度に高い湿度および高温の場所などにおけるように、冷媒冷却を用いて作動する場合がある。いくつかの実施形態では、空気取り扱いモジュール104および空気取り扱いモジュール108は、蒸発冷却(動作中に選択的または連続的のいずれかで)を使用する場合がある。
【0061】
モジュール式コンピューティングシステムのいくつかの実施形態では、モジュールのいくつかまたは全ては、相互に物理的に連結する場合がある。特定の実施形態では、モジュールは、ネジまたはピン等によって、まとめて固定されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、モジュールはまとめて固定されず、単純に積み重ねられ、または相互に近接して位置付けられてもよい。いくつかの実施形態では、隣接したモジュールは、レール、ピン、またはキー等の整合要素を含む場合がある。特定の実施形態では、2つの隣接したモジュールまたは2つの隣接した半モジュールのうちの1つまたは両方は、相互に連結される時に隣接した要素の間に密閉が自動的に作成されるように、密閉要素を含んでもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、モジュール式コンピューティングシステムの隣接したモジュールの接触面特徴部は、モジュールがともに連結された時に電気および/または冷却空気接続が自動的に作成されるように配設される。例えば、
図6に示される空気取り扱いモジュール104が、
図5に示されるデータセンタモジュール102に連結される時、空気取り扱い半モジュール104Aおよび104Bの各々の中の供給空気開口部170は、データセンタ半モジュール102Aおよび102Bのうちの1つの対応する供給空気開口部112と整合してもよく、空気取り扱い半モジュール104Aおよび104Bの各々の中の戻り空気開口部162は、データセンタ半モジュール102Aおよび102Bのうちの1つの中の対応する戻り空気開口部114と整合してもよい。同様に、
図7に示される空気取り扱いモジュール108が
図4に示される電気モジュール106に連結される時、空気取り扱いモジュール108の供給空気開口部186は、電気モジュール106の供給空気開口部130と整合してもよく、空気取り扱いモジュール108の戻り空気開口部180は、電気モジュール106の戻り空気開口部132と整合してもよい。このように、モジュール式コンピューティングシステム100は、空気取り扱いモジュール104がそれらのそれぞれのデータセンタモジュール102に連結され、空気取り扱いモジュール106が電気モジュール106に連結され、相互接続管を、例えば、モジュールの間に、設置する必要なく、電気モジュール108とデータセンタモジュール102との間に電気接続が作成されると直後に動作準備を整えられる場合がある。
【0063】
いくつかの実施形態では、モジュール式コンピューティングシステムのモジュールは、相互に間隔を空けて配置される場合がある。モジュールの間の接続は、適切な配管、導管、電気ケーブル、母線等を用いて作成されてもよい。
【0064】
図8は、スタンドアロン型蒸発冷却を含むモジュール式コンピューティングシステムの上の段の代替実施形態を例示する俯瞰図である。上の段210は、空気取り扱いモジュール212と、空気取り扱いモジュール214とを含む。空気取り扱いモジュール212は、モジュール式コンピューティングシステムのデータセンタモジュールのために冷却空気を提供してもよい。空気取り扱いモジュール214は、モジュール式コンピューティングシステムの電気モジュールのために冷却空気を提供してもよい。空気取り扱いモジュール212は、空気取り扱い半モジュール212Aおよび空気取り扱い半モジュール212Bから形成される。空気取り扱い半モジュール212Aおよび空気取り扱い半モジュール212Bは、共通流れチャンバ215を形成する。ファン120は、戻り空気開口部162、外気開口部216、または両方の組み合わせを通して空気を引き出す。空気は、フィルタ218および蒸発冷却システム220を通して引き出され、次いで、供給空気開口部170を通してデータセンタモジュールに送り込まれてもよい。特定の実施形態では、機械冷却システムが、蒸発冷却システム220の代わりに、またはこれに加えて提供されてもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、データセンタモジュール102および電気モジュール104の各々は、監視制御およびデータ収集(SCADA)および/または建物管理システム(BMS)を含む。一実施形態では、システムは、定期的間隔で空気および他の機械システム(例えば、UPS、開閉装置)の温度を測定し、自己調整する。SCADAシステムが適切な調整を行うことができない場合、システムはシステム要員を自動的に呼び出す。
【0066】
実施形態では、モジュール式コンピューティングシステムの電気モジュールおよびデータセンタモジュールはそれぞれ、それぞれ独自の消火システムを含む。火災がデータセンタモジュールのうちの1つで発生、もしくは別の壊滅的な事象が発生した場合、または任意の他の障害状態がデータセンタモジュールで検出された場合、そのデータセンタモジュールの中の制御システムはデータセンタモジュールをシャットダウンしてもよい。モジュールをシャットダウンすることは、消火するために、データモジュールの中の全ての気流開口部上のダンパを閉じることを含んでもよいがこれに限定されない。モジュール式コンピューティングシステムの中の損傷したデータセンタモジュールが、修理、または除去されて交換されている間、電気モジュールおよび残りのデータセンタモジュールは、動作を継続してもよい。特定の実施形態では、電気モジュールおよびデータセンタモジュールは、FM認可された絶縁を含んでもよい。特定の実施形態では、モジュールは、FM認可であってもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、モジュール式コンピューティングシステムは、認定された機器部品として(例えば、永久的な施設ではなく)そのままで位置付けられる。いくつかの実施形態では、各モジュールは、現場への出荷前に、国家認定試験機関によって予め認定されてもよい。特定の実施形態では、モジュールは、UL承認および/またはETL承認されている場合がある。モジュール式コンピューティングシステム、またはモジュール式コンピューティングシステムの一部は、ETL、SEMKO、CE/ETSI、またはUL認証されている場合がある。いくつかの実施形態では、認定されたユニットを有すると、建物検査の範囲を削減するであろう。例えば、電気検査官は、変電器/発電機の間のケーブル接続および電気モジュール106上の外部パネル、または初期配備後に増設されたいずれかの追加のデータセンタモジュール102がある場合の接続だけを検査する場合がある。モジュール式コンピューティングシステムは、このように、いくつかの実施形態では、小規模のユーティリティおよびファイバ接続だけを用いて、短時間で配備する能力を有する自己完結型システムであってもよく、これは、概して、机上の許可だけを必要とする。
【0068】
いくつかの実施形態では、(無停電電源装置、スイッチなどのような)上述した電気モジュール106の中に含まれる電気構成要素のうちのいくつかまたは全ては、オンボードのデータセンタモジュールに提供されてもよい。
図9は、別個の電気モジュールを含まないモジュール式コンピューティングシステムのデータセンタモジュールの一実施形態を例示する模式図である。モジュール式コンピューティングシステム221は、データセンタモジュール222と、空気取り扱いモジュール224とを含む。データセンタモジュール222は、半モジュール222Aおよび半モジュール222Bを含む。半モジュール222Aおよび半モジュール222Bの各々は、ラックマウント型UPS226と、分電盤228とを含む。分電盤は、ブレーカ230を含んでもよい。データセンタモジュール222は、電源に電気的に連結されてもよい。特定の実施形態では、UPSは、サーバレベルで提供される。特定の実施形態では、UPSは、モジュール式コンピューティングシステムから全て省略されてもよい。
【0069】
図1、
図2および
図3に例示される実施形態では、モジュール式コンピューティングシステム100のデータセンタモジュール102および電気モジュール106は、相互に直線状に位置付けられる。しかしながら、他の実施形態では、データセンタモジュールは、電気モジュールに対して異なる方法で配置されてもよい。例えば、電気モジュールは、2つのデータセンタモジュールの間に挟まれてもよい。別の例として、電気モジュールは、3つ以上のモジュールによって囲まれてもよい(例えば、4面全てで、または西、北、および東側で)。特定の実施形態では、電気モジュールとデータセンタモジュールとの間、または2つのデータセンタモジュールの間には、空間が提供されてもよい。
【0070】
図10は、モジュール式コンピューティングシステムを備えるコンピュータリソースを提供する一実施形態を例示する。250で、モジュール式コンピューティングシステムをともなうコンピューティングリソースを提供するための現場が選択される。いくつかの実施形態では、現場は屋外の場所である。他の実施形態では、現場は、倉庫の内部等、屋内の場所である。
【0071】
252で、データセンタのために必要なコンピューティング容量が決定される。254で、必要なコンピューティング容量から、コンピューティングシステムのためのデータセンタモジュールの数が決定される。
【0072】
256で、モジュールは現場に出荷される。モジュールは、データセンタモジュールと、電気モジュールと、空気取り扱いモジュールとを含む場合がある。各モジュールまたはモジュール(半モジュール102A等)の一部は、セミトレーラ上などのようにして、分離して運搬されてもよい。いくつかの実施形態では、モジュールまたはモジュールの一部は、工場等のある場所で組立済みで、別の場所にあるデータセンタの現場まで運搬される。しかしながら、特定の実施形態では、コンピューティングシステムのモジュールの全てまたはいくつかの部分は、データセンタの現場で組み立てられてもよい。例えば、データセンタモジュールの2つの半割部は、現場でともに連結されてもよく、ラックは、データセンタモジュールの中に設置されてもよく、またはファンまたは蒸発冷却器等の冷却システムは、空気取り扱いモジュールの中に設置されてもよい。いくつかの実施形態では、モジュールは、モジュールを現場に出荷する前に予め認定される。257で、モジュール式コンピューティングシステムは、データセンタのためのコンピューティングサービスを提供するように作動されてもよい。
【0073】
258で、データセンタでのコンピューティングのニーズが再評価される。260で、再評価に基づいて、追加モジュールが運搬され、現場で設置される場合がある。いくつかの実施形態では、1つ以上のデータセンタモジュールは、既存のモジュール式コンピューティングシステムに追加される。
【0074】
262で、モジュール式コンピューティングシステムの中のデータセンタモジュールおよび電気モジュールの状態が監視される。264で、データセンタモジュールのうちの1つは、データセンタモジュールの中の火災警告に応答して、シャットダウンされる。266で、火災で破損したデータセンタモジュールが除去され、交換される。火災で破損したモジュール以外のデータセンタモジュールは、火災で破損したデータセンタモジュールが交換される間、動作を継続してもよい。
【0075】
第1項。データセンタのためのモジュール式コンピューティングシステムであって、
1つ以上のラックマウント型コンピュータシステムを備える、1つ以上のデータセンタモジュールと、
前記1つ以上のデータセンタモジュールのうちの少なくとも1つに連結され、前記1つ以上のデータセンタモジュールの中の前記コンピュータシステムのうちの少なくとも1つに電力を提供するように構成される、1つ以上の電気モジュールと、
前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つに連結される、1つ以上の空気取り扱いモジュールであって、前記空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つのファンを備え、前記少なくとも1つの空気取り扱いモジュールは、前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つの中の少なくとも1つのコンピュータシステムに空気を提供するように構成される、1つ以上の空気取り扱いモジュールと、
を備える、モジュール式コンピューティングシステム。
【0076】
第2項。前記モジュール式コンピューティングシステムは、外部冷却システム無しに作動するように構成される、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0077】
第3項。前記1つ以上の空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、外部の冷却システム無しに、前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つを自由冷却するように構成される、可動モジュールである、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0078】
第4項。前記1つ以上の空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、外部の冷却システムと流体連通して連結するように構成される少なくとも1つのコイルを備え、そのため前記外部冷却システムからの流体は、前記少なくとも1つの空気取り扱いモジュールの中の空気を冷却するために、前記少なくとも1つのコイルを通って循環することができるようになる、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0079】
第5項。前記1つ以上の空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、前記データセンタモジュールのうちの1つ以上の頂部上に取り付けられる、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0080】
第6項。前記1つ以上の空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上の供給空気開口部を備え、前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上の供給空気開口部を備え、前記少なくとも1つの空気取り扱いモジュールの少なくとも1つの供給空気開口部は、前記空気取り扱いモジュールが前記データセンタモジュールに連結される時に前記少なくとも1つのデータセンタモジュールの少なくとも1つの供給空気開口部と少なくとも部分的に整合し、そのため供給空気は、前記少なくとも部分的に整合された供給空気開口部を介して、前記空気取り扱いモジュールから前記データセンタモジュールへ流れることができるようになる、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0081】
第7項。前記1つ以上の空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上の戻り空気開口部を備え、前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上の戻り空気開口部を備え、前記少なくとも1つの空気取り扱いモジュールの少なくとも1つの戻り空気開口部は、前記空気取り扱いモジュールが前記データセンタモジュールに連結される時に前記データセンタモジュールの少なくとも1つの戻り空気開口部と少なくとも部分的に整合し、そのため戻り空気は、前記少なくとも部分的に整合された戻り空気開口部を介して、前記データセンタモジュールから前記空気取り扱いモジュールへ流れることができるようになる、第6項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0082】
第8項。前記1つ以上の電気モジュールのうちの少なくとも1つは、可動モジュールである、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0083】
第9項。前記1つ以上のデータセンタモジュールのうちの少なくとも1つは、組立済みである、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0084】
第10項。前記1つ以上の空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、組立済みである、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0085】
第11項。前記1つ以上の電気モジュールのうちの少なくとも1つは、組立済みである、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0086】
第12項。前記電気モジュールのうちの少なくとも1つは、前記データセンタモジュールのうちの2つ以上に電力を分配する、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0087】
第13項。前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つは、組立済みの第1のモジュール部分と、組立済みの第2のモジュール部分とを備える、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0088】
第14項。前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つは、相互に連結される第1のデータセンタモジュール部分と第2のデータセンタモジュール部分とを備え、前記第1のデータセンタモジュール部分および前記第2のデータセンタモジュール部分の各々は、少なくとも1つのコンピュータシステムを有する1つ以上のラックの少なくとも1つの列を備える、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0089】
第15項。前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つは、
第1の列のラックのコンピュータシステムを備える、第1のデータセンタモジュール部分と、
第2の列のラックのコンピュータシステムを備える、第2のデータセンタモジュール部分と、を備え、
前記第1のデータセンタモジュール部分および前記第2のデータセンタモジュール部分は、前記第1のデータセンタモジュール部分の前記第1の列と、前記第2のデータセンタモジュール部分の前記第2の列との間に結合通路を形成するように結合する、
第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0090】
第16項。前記空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、前記結合通路に空気を供給するように構成され、前記ラックの第1の列のうちの前記ラックのうちの少なくとも1つは、前記結合通路からの空気を受容し、前記ラックからの空気を排出するように構成され、前記ラックの第2の列のうちの、前記ラックのうちの少なくとも1つは、前記結合通路からの空気を受容し、前記ラックからの空気を排出するように構成される、第15項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0091】
第17項。前記空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、前記ラックのうちの少なくとも1つから、既存空気のうちの少なくとも一部を除去するように構成される、第16項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0092】
第18項。前記第1のデータセンタモジュール部分および前記第2のデータセンタモジュール部分のうちの少なくとも1つは、高温通路を備え、前記高温通路に隣接した少なくとも1つのラックは、前記高温通路に空気を排出するように構成され、前記空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、前記高温通路から前記排出された空気のうちの少なくとも一部を除去するように構成される、第16項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0093】
第19項。前記空気取り扱いモジュールのうちの第1の空気取り扱いモジュールは、前記データセンタモジュールのうちの第1のデータセンタモジュールに空気を供給するように構成され、前記空気取り扱いモジュールのうちの第2の空気取り扱いモジュールは、前記データセンタモジュールのうちの第2のデータセンタモジュールに空気を供給するように構成される、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0094】
第20項。前記空気取り扱いモジュールのうちの前記第1の空気取り扱いモジュールは、前記データセンタモジュールのうちの前記第1のデータセンタモジュールの上方に設置され、前記空気取り扱いモジュールのうちの前記第2の空気取り扱いモジュールは、前記データセンタモジュールのうちの前記第2のデータセンタモジュールの上方に設置される、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0095】
第21項。前記データセンタモジュールのうちの少なくとも2つの各々のための別個の冷却空気制御システムをさらに備え、前記冷却制御システムの各々は、前記空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つの動作を制御するように構成される、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0096】
第22項。前記空気取り扱いモジュールの少なくとも1つは、機械冷却システムを備える、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0097】
第23項。前記空気取り扱いモジュールの少なくとも1つは、蒸発冷却システムを備える、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0098】
第24項。前記モジュールのうちの少なくとも2つはそれぞれ、消火システムを備え、前記消火システムのうちの少なくとも2つは、相互に独立している、第1項に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
【0099】
第25項。データセンタモジュールであって、
第1の列のラックのコンピュータシステムを備える、第1のデータセンタモジュール部分と、
第2の列のラックのコンピュータシステムを備える、第2のデータセンタモジュール部分と、を備え、
前記第1のデータセンタモジュール部分および前記第2のデータセンタモジュール部分は、相互に連結される時にコンピューティング空間を形成するように結合する、
データセンタモジュール。
【0100】
第26項。前記第1のデータセンタモジュール部分および前記第2のコンピューティングモジュール部分は、組立済みである、第25項に記載のデータセンタモジュール。
【0101】
第27項。前記第1のデータセンタモジュール部分および前記第2のコンピューティングモジュール部分は、組立済みであり、かつ相互に互換性のある、第25項に記載のデータセンタモジュール。
【0102】
第28項。前記コンピューティング空間は、前記第1のデータセンタモジュール部分の前記第1の列と、前記第2のデータセンタモジュール部分の前記第2の列との間に結合通路を備える、第25項に記載のデータセンタモジュール。
【0103】
第29項。前記ラックの第1の列のうちの前記ラックのうちの少なくとも1つは、前記結合通路からの空気を受容し、前記ラックからの空気を排出するように構成され、前記ラックの第2の列のうちの前記ラックのうちの少なくとも1つは、前記結合通路からの空気を受容し、前記ラックからの空気を排出するように構成される、第25項に記載のデータセンタモジュール。
【0104】
第30項。前記第1のデータセンタモジュール部分および前記第2のデータセンタモジュール部分のうちの少なくとも1つに連結するように構成される、1つ以上の空気取り扱いモジュールをさらに備え、前記1つ以上の空気取り扱いモジュールは、前記ラックの中の少なくとも1つのコンピュータシステムに冷却空気を提供するように構成される、第25項に記載のデータセンタモジュール。
【0105】
第31項。前記空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、相互に連結された第1の空気取り扱いモジュール部分と第2の空気取り扱いモジュール部分とを備え、前記少なくとも1つの空気取り扱いモジュールは、第1の空気取り扱いモジュール部分によって提供される空気を、前記第2の空気取り扱いモジュール部分によって提供される空気と混合するように構成される、第30項に記載のデータセンタモジュール。
【0106】
第32項。前記少なくとも1つの空気取り扱いモジュールは、前記第1のデータセンタモジュール部分および前記第2のデータセンタモジュール部分によって形成される結合通路に前記混合空気を供給するように構成される、第31項に記載のデータセンタモジュール。
【0107】
第33項。データセンタのためのコンピューティングリソースを提供する方法であって、
前記データセンタの現場に、1つ以上のラックマウント型コンピュータシステムを備える、1つ以上の組立済みデータセンタモジュールを位置付けることと、
少なくとも1つのファンを備える1つ以上の組立済み空気取り扱いモジュールを、前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つに連結することであって、前記空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、前記データセンタモジュールのうちの1つ以上の中の少なくとも1つのコンピュータシステムに冷却空気を提供するように構成される、連結することと、
前記現場で、前記1つ以上の組立済みデータセンタモジュールのうちの少なくとも1つを作動することと、
を含む、方法。
【0108】
第34項。前記現場で前記データセンタモジュールを作動することは、前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つの中の1つ以上のコンピュータシステムを自由冷却するように、前記空気取り扱いモジュールの中の1つ以上のファンを稼動することを含む、第33項に記載のコンピューティングリソースを提供する方法。
【0109】
第35項。前記1つ以上の組立済みデータセンタモジュールを位置付けることは、
第1のデータセンタモジュール部分および第2のデータセンタモジュール部分を前記現場まで分離して運搬することと、
データセンタモジュールを形成するように、前記現場で、前記第1のデータセンタモジュール部分を前記第2のデータセンタモジュール部分に連結することと、
を含む、第33項に記載のコンピューティングリソースを提供する方法。
【0110】
第36項。1つ以上の電気モジュールを前記1つ以上のデータセンタモジュールのうちの少なくとも1つに連結することをさらに含み、前記電気モジュールのうちの少なくとも1つは、前記1つ以上のデータセンタモジュールの中の前記コンピュータシステムのうちの少なくとも1つに電力を提供するように構成される、第33項に記載のコンピューティングリソースを提供する方法。
【0111】
第37項。前記現場で、少なくとも追加のデータセンタモジュールを位置付けることと、
前記現場で、少なくとも追加のデータセンタモジュールを前記少なくとも1つの電気モジュールに連結することと、
前記現場で、前記少なくとも1つの追加データセンタモジュールを作動することと、をさらに含む、
請求項36に記載のコンピューティングリソースを提供する方法。
【0112】
第38項。前記現場で、少なくとも2つのデータセンタモジュールのための冷却空気を別個に制御することをさらに含む、第36項に記載のコンピューティングリソースを提供する方法。
【0113】
第39項。前記現場で、少なくとも1つの他のデータセンタモジュールの動作を維持する一方で、前記データセンタモジュールの障害状態に応答して、前記現場で動作中の1つのデータセンタモジュールの動作をシャットダウンすることをさらに含む、第36項に記載のコンピューティングリソースを提供する方法。
【0114】
第40項。前記現場で、少なくとも1つの他のデータセンタモジュールの動作を維持する一方で、シャットダウンしていた前記データセンタモジュールを交換することをさらに含む、第39項に記載のコンピューティングリースを提供する方法。
【0115】
上記の実施形態はかなり詳細に記載されたが、上記の開示が完全に理解されると、当業者には、無数の変形および修正が明らかになるであろう。以下の特許請求の範囲は、そのような全ての変形および修正を包含するように解釈されることが意図される。
<付記1>
データセンタのためのモジュール式コンピューティングシステムであって、
1つ以上のラックマウント型コンピュータシステムを備える、1つ以上のデータセンタモジュールと、
前記1つ以上のデータセンタモジュールのうちの少なくとも1つに連結され、前記1つ以上のデータセンタモジュールの中の前記コンピュータシステムのうちの少なくとも1つに電力を提供するように構成される、1つ以上の電気モジュールと、
前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つに連結される、1つ以上の空気取り扱いモジュールであって、前記空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つのファンを備え、前記少なくとも1つの空気取り扱いモジュールは、前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つの中の少なくとも1つのコンピュータシステムに空気を提供するように構成される、1つ以上の空気取り扱いモジュールと、
を備える、モジュール式コンピューティングシステム。
<付記2>
前記1つ以上の空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、外部の冷却システムを用いることなく、前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つを自由冷却するように構成される、可動モジュールである、付記1に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
<付記3>
前記1つ以上の空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、外部の冷却システムと流体連通して連結するように構成される少なくとも1つのコイルを備え、そのため前記外部冷却システムからの流体は、前記少なくとも1つの空気取り扱いモジュールの中の空気を冷却するために、前記少なくとも1つのコイルを通って循環することができるようになる、付記1に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
<付記4>
前記1つ以上の空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上の供給空気開口部を備え、前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上の供給空気開口部を備え、前記少なくとも1つの空気取り扱いモジュールの少なくとも1つの供給空気開口部は、前記空気取り扱いモジュールが前記データセンタモジュールに連結される時に前記少なくとも1つのデータセンタモジュールの少なくとも1つの供給空気開口部と少なくとも部分的に整合し、そのため供給空気は、前記少なくとも部分的に整合された供給空気開口部を介して、前記空気取り扱いモジュールから前記データセンタモジュールへ流れることができるようになる、付記1に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
<付記5>
前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つは、相互に連結される第1のデータセンタモジュール部分と第2のデータセンタモジュール部分とを備え、前記第1のデータセンタモジュール部分および前記第2のデータセンタモジュール部分の各々は、少なくとも1つのコンピュータシステムを有する1つ以上のラックの少なくとも1つの列を備える、付記1に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
<付記6>
前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つは、
第1の列のラックのコンピュータシステムを備える、第1のデータセンタモジュール部分と、
第2の列のラックのコンピュータシステムを備える、第2のデータセンタモジュール部分と、を備え、
前記第1のデータセンタモジュール部分および前記第2のデータセンタモジュール部分は、前記第1のデータセンタモジュール部分の前記第1の列と、前記第2のデータセンタモジュール部分の前記第2の列との間に結合通路を形成するように結合する、
付記1に記載のモジュール式コンピューティングシステム。
<付記7>
データセンタモジュールであって、
第1の列のラックのコンピュータシステムを備える、第1のデータセンタモジュール部分と、
第2の列のラックのコンピュータシステムを備える、第2のデータセンタモジュール部分と、を備え、
前記第1のデータセンタモジュール部分および前記第2のデータセンタモジュール部分は、相互に連結される時にコンピューティング空間を形成するように結合する、
データセンタモジュール。
<付記8>
前記第1のデータセンタモジュール部分および前記第2のコンピューティングモジュール部分は、組立済みであり、かつ相互に互換性のある、付記7に記載のデータセンタモジュール。
<付記9>
前記コンピューティング空間は、前記第1のデータセンタモジュール部分の前記第1の列と、前記第2のデータセンタモジュール部分の前記第2の列との間に結合通路を備える、付記7に記載のデータセンタモジュール。
<付記10>
前記第1のデータセンタモジュール部分および前記第2のデータセンタモジュール部分のうちの少なくとも1つに連結するように構成される、1つ以上の空気取り扱いモジュールをさらに備え、前記1つ以上の空気取り扱いモジュールは、前記ラックの中の少なくとも1つのコンピュータシステムに冷却空気を提供するように構成される、付記7に記載のデータセンタモジュール。
<付記11>
データセンタのためのコンピューティングリソースを提供する方法であって、
前記データセンタの現場で、1つ以上のラックマウント型コンピュータシステムを備える、1つ以上の組立済みデータセンタモジュールを位置付けることと、
少なくとも1つのファンを備える1つ以上の組立済み空気取り扱いモジュールを、前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つに連結することであって、前記空気取り扱いモジュールのうちの少なくとも1つは、前記データセンタモジュールのうちの1つ以上の中の少なくとも1つのコンピュータシステムに冷却空気を提供するように構成される、連結することと、
前記現場で、前記1つ以上の組立済みデータセンタモジュールのうちの少なくとも1つを作動することと、
を含む、方法。
<付記12>
前記現場で前記データセンタモジュールを作動することは、前記データセンタモジュールのうちの少なくとも1つの中の1つ以上のコンピュータシステムを自由冷却するように、前記空気取り扱いモジュールの中の1つ以上のファンを稼動することを含む、付記11に記載のコンピューティングリソースを提供する方法。
<付記13>
前記1つ以上の組立済みデータセンタモジュールを位置付けることは、
第1のデータセンタモジュール部分および第2のデータセンタモジュール部分を前記現場まで分離して運搬することと、
データセンタモジュールを形成するように、前記現場で、前記第1のデータセンタモジュール部分を前記第2のデータセンタモジュール部分に連結することと、
を含む、付記11に記載のコンピューティングリソースを提供する方法。
<付記14>
1つ以上の電気モジュールを前記1つ以上のデータセンタモジュールのうちの少なくとも1つに連結することをさらに含み、前記電気モジュールのうちの少なくとも1つは、前記1つ以上のデータセンタモジュールの中の前記コンピュータシステムのうちの少なくとも1つに電力を提供するように構成される、付記11に記載のコンピューティングリソースを提供する方法。
<付記15>
前記現場で、少なくとも1つの追加のデータセンタモジュールを位置付けることと、
前記現場で、少なくとも1つの追加のデータセンタモジュールを前記少なくとも1つの電気モジュールに連結することと、
前記現場で、前記少なくとも1つの追加のデータセンタモジュールを作動することと、をさらに含む、
付記14に記載のコンピューティングリソースを提供する方法。