(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1遮断器ギア軸及び前記第2遮断器ギア軸の上下移動の際、前記第1遮断器ギア及び前記第2遮断器ギアが前記駆動機ギアから離脱しないように、前記駆動機ギアの厚さを前記第1遮断器ギア軸及び前記第2遮断器ギア軸の上下移動量より厚く形成することを特徴とする、請求項4に記載の多回転駆動機のための遠隔位置検出装置。
【背景技術】
【0002】
一般に、船舶、プラントなどにバルブが設置される場合、タンクや海中のように深水中に設置されるから人の接近が困るので、遠隔操作器をバルブ上端に付着し、遠隔で油圧でバルブを操作している。
【0003】
一般的な油圧駆動機の場合はシリンダー状のもので、シリンダーの内部の開放側と遮蔽側はシリンダーヘッドまたはピストンによって分離されていることにより、開放側または遮蔽側に送られる流量によってバルブの位置を遠隔で確認することができる。
【0004】
しかし、多回転のために使われる多回転駆動機(Multi Turn Actuator)の場合、駆動方式としてたいてい油圧によって持続的に回転する油圧モーターを使っているが、このような油圧モーターの場合、内部で回転させた流体が反対側に流出される構造を取ることにより、開放と遮蔽が互いに密閉していないため、前記シリンダーのような流量感知式では位置を認知することが不可能な問題点がある。
【0005】
一方、大部分の遠隔操作型多回転駆動機の場合、バルブの位置を遠隔で認知するために、電気式リミットスイッチを設置して確認する方式を使っているが、電気式リミットスイッチの場合、正確性は優れるが、深水中で使うのに安全性及び水密性が落ちる問題点がある。
【0006】
また、電気式リミットスイッチの場合には、バルブ側のリミットスイッチを油圧操作部まで電気線を連結しなければならない不便さがある。さらに、電気線が中間に切断されるとか停電されるときには電源供給が中断されてバルブの位置を検出することができない問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前記の問題を解決するためになされたもので、油圧遮断器を使用して、バルブの作動中には多回転駆動機に作動油が流れるようにし、バルブが完全開放状態または完全遮蔽状態になったときは油圧を遮断して油圧を閉じこめる方式で遠隔でバルブの位置を検出することができる多回転駆動機のための遠隔位置検出装置を提供することにその目的がある。
【0008】
また、本発明は、別途の電気式リミットスイッチなしに、バルブの開閉位置を遠隔で正確で安全に検出することができる多回転駆動機のための遠隔位置検出装置を提供することにその他の目的がある。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は前述した課題に制限されなく、ここに述べなかった本発明が解決しようとするさらに他の課題は以降の記載から本発明が属する技術分野で通常の知識を持った者に明らかに理解可能であろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために、本発明による多回転駆動機のための遠隔位置検出装置は、油圧ポンプから供給される作動油によって回転力を発生させてバルブを開閉する多回転駆動機;前記多回転駆動機に連結される第1油圧ライン上に設けられ、前記バルブが開放側に全く移動することによって前記多回転駆動機への作動油供給を遮断する第1油圧遮断器;前記多回転駆動機に連結される第2油圧ライン上に設けられ、前記バルブが遮蔽側に全く移動することによって前記多回転駆動機への作動油供給を遮断する第2油圧遮断器;前記第1油圧ラインの他端及び前記第2油圧ラインの他端に連結され、前記第1油圧遮断器または前記第2油圧遮断器が遮断される場合、作動油の供給及び回収を中断させるソレノイドバルブ;前記第1油圧遮断器と前記ソレノイドバルブとの間に設けられ、前記第1油圧ラインで発生する第1油圧値が前もって設定された圧力スレショルド値以上であれば、前記バルブの完全開放状態を検出する第1圧力計;及び前記第2油圧遮断器と前記ソレノイドバルブとの間に設けられ、前記第2油圧ラインで発生する第2油圧値が前記圧力スレショルド値以上であれば、前記バルブの完全遮蔽状態を検出する第2圧力計;を含む。
【0011】
また、本発明の第1油圧遮断器は、第1遮断器本体と、前記第1遮断器本体の一側面に設けられ、前記第1油圧ラインに連結される第1遮断器流路と、前記第1遮断器本体の他側面において前記第1遮断器流路より高い位置に設けられ、前記多回転駆動機に連結される第2遮断器流路と、前記第1遮断器本体内から上下方向に伸び、下部が前記第1遮断器流路に連結され、上部が前記第2遮断器流路に連結され、前記第2遮断器流路との連結地点では内径が縮径される第3遮断器流路と、前記第3遮断器流路内に上下移動可能に収容され、前記第3遮断器流路の縮径部より大きな直径に形成される第1流路遮断ボールと、前記第1遮断器本体の上側に設けられ、前記多回転駆動機に連動して回転する第1遮断器ギアと、前記第1遮断器ギアから前記第3遮断器流路の内部まで伸び、前記第1流路遮断ボールの上端に接触し、回転によって前記第1流路遮断ボールを上下方向に移動させる第1遮断器ギアと、を含むことができる。
【0012】
また、本発明の第2油圧遮断器は、第2遮断器本体と、前記第2遮断器本体の一側面に設けられ、前記第2油圧ラインに連結される第4遮断器流路と、前記第2遮断器本体の他側面において前記第4遮断器流路より高い位置に設けられ、前記多回転駆動機に連結される第5遮断器流路と、前記第2遮断器本体内から上下方向に伸び、下部が前記第4遮断器流路に連結され、上部が前記第5遮断器流路に連結され、前記第5遮断器流路との連結地点では内径が縮径される第6遮断器流路と、前記第6遮断器流路内に上下移動可能に収容され、前記第6遮断器流路の縮径部より大きな直径に形成される第2流路遮断ボールと、前記第2遮断器本体の上側に設けられ、前記多回転駆動機に連動して回転する第2遮断器ギアと、前記第2遮断器ギアから前記第6遮断器流路内部まで伸び、前記第2流路遮断ボールの上端に接触し、回転によって前記第2流路遮断ボールを上下方向に移動させる第2遮断器ギアと、を含むことができる。
【0013】
また、本発明の多回転駆動機は、上下方向に設けられ、前記バルブを開閉するための回転力を伝達する駆動機回転軸と、前記駆動機回転軸上に設けられ、前記駆動機回転軸と連動して回転する駆動機ギアとを含み、前記第1油圧遮断器と前記第2油圧遮断器が前記駆動機回転軸の両側に配置され、前記第1遮断器ギアと前記第2遮断器ギアが前記駆動機ギアの両側にそれぞれ締結されて回転し、前記第1遮断器ギア軸と前記第2遮断器ギア軸は互いに反対方向にネジ部が形成され、前記駆動機ギアの一方向回転に連動して前記第1遮断器ギア軸が上昇して前記第3遮断器流路を遮断し、前記第2遮断器ギア軸が下降して前記第6遮断器流路を開放し、前記駆動機ギアの他方向回転に連動して前記第1遮断器ギア軸が下降して前記第3遮断器流路を開放し、前記第2遮断器ギア軸が上昇して前記第6遮断器流路を遮断することができる。
【0014】
また、本発明においては、前記第1遮断器ギア軸及び前記第2遮断器ギア軸の上下移動の際、前記第1遮断器ギア及び前記第2遮断器ギアが前記駆動機ギアから離脱しないように、前記駆動機ギアの厚さを前記第1遮断器ギア軸及び前記第2遮断器ギア軸の上下移動量より厚く形成することができる。
【0015】
また、本発明においては、前記バルブが開放中または遮蔽中の状態では、前記第1油圧値と前記第2油圧値が互いに同一であり、前記バルブの完全開放状態では、前記第1油圧値が前記第2油圧値より高く、前記バルブの完全遮蔽状態では、前記第2油圧値が前記第1油圧値より高いことができる。
【0016】
また、本発明のソレノイドバルブは、前記バルブを開放するために、前記第1油圧ラインを前記油圧ポンプの供給端に連結し、前記第2油圧ラインを油圧タンクの回収端に連結する第1バルブ流路を形成し、前記バルブを遮蔽するために、前記第2油圧ラインを前記油圧ポンプの供給端に連結し、前記第1油圧ラインを前記油圧タンクの回収端に連結する第2バルブ流路を形成し、前記バルブが完全開放状態及び完全遮蔽状態では、前記第1油圧ライン及び前記第2油圧ラインの他端を、前記油圧ポンプの供給端及び前記油圧タンクの回収端から遮断して油圧を維持させる中間バルブ遮断路を形成することができる。
【発明の効果】
【0017】
前記課題の解決手段によって、本発明の多回転駆動機のための遠隔位置検出装置は、油圧遮断器を使用して、バルブの作動中には多回転駆動機に作動油が流れるようにし、バルブが完全開放状態または完全遮蔽状態になったときは油圧を遮断して油圧を閉じこめる方式で遠隔でバルブの位置を検出することができる効果がある。
【0018】
また、本発明の多回転駆動機のための遠隔位置検出装置は、別途の電気式リミットスイッチなしに、バルブの開閉位置を遠隔で正確で安全に検出することができる効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以上のような本発明の解決しようとする課題、課題の解決手段、発明の効果を含んだ具体的な事項は次に記載する実施例及び図面に含まれている。本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は添付図面に基づいて詳細に後述する実施例を参照すれば明らかになるであろう。
【0021】
以下、添付図面に基づいて本発明をより詳細に説明する。
【0022】
図1〜
図4は本発明の一実施例による多回転駆動機のための遠隔位置検出装置を説明する図である。具体的に、
図1は本発明の一実施例による多回転駆動機のための遠隔位置検出装置を説明するために概略的に示した図、
図2は本発明の一実施例による第1油圧遮断器の断面図、
図3は本発明の一実施例による第2油圧遮断器の断面図、
図4は本発明の一実施例による多回転駆動機と第1油圧遮断器及び第2油圧遮断器の締結状態を示した断面図である。
【0023】
図1〜
図4に示すように、本発明の一実施例による多回転駆動機のための遠隔位置検出装置は、多回転駆動機110、第1油圧遮断器120、第2油圧遮断器130、ソレノイドバルブ140、第1圧力計150及び第2圧力計160を含む。
【0024】
多回転駆動機110は油圧ポンプから供給される作動油によって回転力を発生させてバルブ10を開閉する。具体的に、バルブ10は船舶、プラントなどにおいてタンクや深海に設置されるから、一側で内部にガイド孔が形成され、ガイド孔の内周面にネジ部が形成されるバルブ本体と、ネジ部に噛み合って回転し、ガイド孔に沿って移動してバルブを開放させるとか遮蔽させるスクリューとを含む。多回転駆動機110はスクリューに連結されて回転力を提供するようになる。
【0025】
すなわち、多回転駆動機110は作動油の油圧によって回転力を生成する油圧モーターの一種である。多回転駆動機110は、第1油圧ライン121と第2油圧ライン131が両側に連結され、一側に作動油が供給され、他側から作動油が回収される動作によって発生する油圧によって回転力を発生させるようになる。本発明の一実施例による多回転駆動機110の構造的特徴及び動作特性については、
図2及び
図3に示した第1油圧遮断器120及び第2油圧遮断器130の構造について調べた後、多回転駆動機110と第1油圧遮断器120及び第2油圧遮断器130との締結関係を示した
図4によってより詳細に説明する。
【0026】
第1油圧遮断器120は多回転駆動機110に連結される第1油圧ライン121上に設けられ、バルブ10が開放側に全く移動することによって多回転駆動機110への作動油供給を遮断する。
【0027】
具体的に、
図2を参照すれば、第1油圧遮断器120は、第1遮断器本体122と、第1遮断器本体122の一側面に設けられ、第1油圧ライン121に連結される第1遮断器流路123と、第1遮断器本体122の他側面において第1遮断器流路123より高い位置に設けられ、多回転駆動機110に連結される第2遮断器流路124と、第1遮断器本体122内で上下方向に伸び、下部が第1遮断器流路123に連結され、上部が第2遮断器流路124に連結され、第2遮断器流路124との連結地点では内径が縮径される第3遮断器流路125と、第3遮断器流路125内に上下移動可能に収容され、第3遮断器流路125の縮径部より大きな直径に形成される第1流路遮断ボール126と、第1遮断器本体122の上側に設けられ、多回転駆動機110に連動して回転する第1遮断器ギア127と、第1遮断器ギア127から第3遮断器流路125の内部まで伸び、第1流路遮断ボール126の上端に接触し、回転によって第1流路遮断ボール126を上下方向に移動させる第1遮断器ギア軸128とを含むことができる。
【0028】
このような構造によって、第1遮断器ギア127が回転することによって第1遮断器ギア軸128が上下に動き、第1遮断器本体122の内部で第1遮断器ギア軸128の下部の第1流路遮断ボール126が油圧で押し上げられて油圧を遮断する動作特性を示す。
【0029】
すなわち、バルブ10の開放のために作動油が第1油圧遮断器120を通じて多回転駆動機110に供給される場合、第1遮断器流路122から第2遮断器流路123の方向に作動油の油圧が発生し、第3遮断器流路124内では第1流路遮断ボール126の上昇力を発生させる。この際、
図2の(a)のように第1遮断器ギア127が回転によって下方に移動した場合、第1遮断器ギア軸128が下方に移動して第1流路遮断ボール126の上昇を抑制して第1油圧遮断器120の開放状態を維持させる。また、
図2の(b)のように第1遮断器ギア127が回転によって上方に移動した場合、第1遮断器ギア軸128が上方に移動して第1流路遮断ボール126が上昇する。これにより、バルブ10の完全開放状態では第3遮断器流路125の縮径部を第1流路遮断ボール126が塞いで第1油圧遮断器120の遮断状態を維持させる。一方、油圧に加え、第1流路遮断ボール126の上昇力をさらに提供するために、第2流路遮断ボール136の下側に弾性スプリングを介設することも可能である。
【0030】
ここで、
図2は第1油圧遮断器120を通じて多回転駆動機110に作動油が供給される方向の場合を示したもので、反対に第1油圧遮断器120を通じて多回転駆動機110から作動油が回収される方向の場合には、第2遮断器流路124を通じて第1遮断器流路123に作動油が移動するので、第1遮断器ギア軸128の上下位置に構わず、作動油の油圧によって第1流路遮断ボール126がいつも下方に移動した状態を維持するようになる。これにより、回収される方向の場合、第1油圧遮断器120の遮断なしにいつも作動油の回収動作を遂行することができる。
【0031】
第2油圧遮断器130は多回転駆動機110に連結される第2油圧ライン131上に設けられ、バルブ10が遮蔽側に全く移動することによって多回転駆動機110への作動油供給を遮断する。
【0032】
具体的に、
図3を参照すれば、第2油圧遮断器130は、第2遮断器本体132と、第2遮断器本体132の一側面に設けられ、第2油圧ライン131に連結される第4遮断器流路133と、第2遮断器本体132の他側面において第4遮断器133流路より高い位置に設けられ、多回転駆動機110に連結される第5遮断器流路134と、第2遮断器本体132内から上下方向に伸び、下部が第4遮断器流路133に連結され、上部が第5遮断器流路134に連結され、第5遮断器流路134との連結地点では内径が縮径される第6遮断器流路135と、第6遮断器流路135内に上下移動可能に収容され、第6遮断器流路135の縮径部より大きな直径に形成される第2流路遮断ボール136と、第2遮断器本体132の上側に設けられ、多回転駆動機110に連動して回転する第2遮断器ギア137と、第2遮断器ギア137から第6遮断器流路135の内部まで伸び、第2流路遮断ボール136の上端に接触し、回転によって第2流路遮断ボール136を上下方向に移動させる第2遮断器ギア軸138とを含むことができる。
【0033】
このような構造により、第2遮断器ギア137が回転することによって第2遮断器ギア軸138が上下に動き、第2遮断器本体132の内部で第2遮断器ギア軸138の下部の第2流路遮断ボール136が油圧によって押し上げられて油圧を遮断する動作特性を示す。
【0034】
すなわち、バルブ10の遮蔽のために作動油が第2油圧遮断器130を通じて多回転駆動機110に供給される場合、第4遮断器流路132から第5遮断器流路133の方向に作動油の油圧が発生し、第6遮断器流路134内では第2流路遮断ボール136の上昇力を発生させる。この際、
図3の(a)のように第2遮断器ギア137が回転によって下方に移動した場合、第2遮断器ギア軸138が下方に移動して第2流路遮断ボール136の上昇を抑制して第2油圧遮断器130の開放状態を維持させる。また、
図2の(b)のように第2遮断器ギア137が回転によって上方に移動した場合、第2遮断器ギア軸138が上方に移動して第2流路遮断ボール136が上昇する。これにより、バルブ10の完全遮蔽状態では第6遮断器流路135の縮径部を第2流路遮断ボール136が塞いで第2油圧遮断器130の遮断状態を維持させる。一方、油圧に加え、第2流路遮断ボール136の上昇力をさらに提供するために第2流路遮断ボール136の下側に弾性スプリングを介設することも可能である。
【0035】
ここで、
図3は第2油圧遮断器130を通じて多回転駆動機110に作動油が供給される方向の場合を示したものであり、反対に第2油圧遮断器130を通じて多回転駆動機110から作動油が回収される方向の場合には、第5遮断器流路134を通じて第4遮断器流路133に作動油が移動するので、第2遮断器ギア軸138の上下位置に構わず、作動油の油圧によって第2流路遮断ボール136がいつも下方に移動した状態を維持するようになる。これにより、回収される方向の場合、第2油圧遮断器130の遮断なしにいつも作動油の回収動作を遂行することができる。
【0036】
一方、多回転駆動機110と第1油圧遮断器120及び第2油圧遮断器130との締結関係を示した
図4を参照すれば、本発明の一実施例による多回転駆動機110は、作動油の油圧によって回転する油圧駆動部111と、油圧駆動部111の下側に上下方向に設けられ、バルブ10を開閉するための回転力を伝達する駆動機回転軸112と、駆動機回転軸112上に設けられ、駆動機回転軸112と連動して回転する駆動機ギア113とを含む。
【0037】
ここで、第1油圧遮断器120と第2油圧遮断器130が駆動機回転軸112の両側に配置され、第1遮断器ギア127と第2遮断器ギア137が駆動機ギア113の両側にそれぞれ締結されて回転する。
【0038】
また、第1遮断器ギア軸128と第2遮断器ギア軸138は互いに反対方向にネジ部が形成され、駆動機ギア113の一方向回転に連動して第1遮断器ギア軸128が上昇して第3遮断器流路125を遮断し、第2遮断器ギア軸128が下降して第6遮断器流路135を開放する。
【0039】
反対に、駆動機ギア113の他方向回転に連動して第1遮断器ギア軸128が下降して第3遮断器流路125を開放し、第2遮断器ギア軸138が上昇して第6遮断器流路135を遮断する。
【0040】
このように、第1遮断器ギア127と第2遮断器ギア137が駆動機ギア113の両側にそれぞれ締結され、第1遮断器ギア軸128と第2遮断器ギア軸138が互いに反対方向にネジ部が形成される構造によって駆動機ギア113の回転方向に第1遮断器ギア127と第2遮断器ギア137が一緒に連動して駆動されることが可能となる。
【0041】
また、本発明の一実施例においては、第1遮断器ギア軸128及び第2遮断器ギア軸138の上下移動の際、第1遮断器ギア127及び第2遮断器ギア137が駆動機ギア113から離脱しないように、駆動機ギア113の厚さを第1遮断器ギア軸128及び第2遮断器ギア軸138の上下移動量より厚く形成することが好ましい。
【0042】
ソレノイドバルブ140は第1油圧ライン121の他端及び第2油圧ライン131の他端に連結され、第1油圧遮断器120または第2油圧遮断器130が遮断される場合、作動油の供給及び回収を中断させる。具体的に、ソレノイドバルブ140は、バルブ10を開放するため、第1油圧ライン121を油圧ポンプ20の供給端に連結し、第2油圧ライン131を油圧タンク30の回収端に連結する第1バルブ流路141を形成する。また、ソレノイドバルブ140は、バルブ10を遮蔽するため、第2油圧ライン131を油圧ポンプ20の供給端に連結し、第1油圧ライン121を油圧タンク30の回収端に連結する第2バルブ流路142を形成する。また、ソレノイドバルブ140は、バルブ10が完全開放状態及び完全遮蔽状態では、第1油圧ライン121及び第2油圧ライン131の他端を、油圧ポンプ20の供給端及び油圧タンク30の回収端から遮断して油圧を維持させる中間バルブ遮断路143を形成することができる。
【0043】
一方、本発明の一実施例による多回転駆動機のための遠隔位置検出装置は、ソレノイドバルブ140のそれぞれの流路141、142、143に動作させるために別途のコントローラー(図示しない)をさらに備えることができ、バルブ10が完全開放状態及び完全遮蔽状態の場合、中間バルブ遮断路143の状態に切り替えるためには、第1油圧遮断器120及び第2油圧遮断器130の遮断動作を遮断器ギア軸の位置を感知する位置センサー、あるいは遮断動作の際に圧力の急激な増加を感知する圧力センサーなどによってコントローラーがこれを感知することにより、中間バルブ遮断路143の状態に切り替えることができる。また、多回転駆動機110の駆動機ギア113の回転量などを感知して切り替えるか、あるいはバルブ10の完全開放または完全遮蔽の命令後に一定時間が経過した時点に中間バルブ遮断路143の状態に切り替える方法も可能である。
【0044】
第1圧力計150は第1油圧遮断器120とソレノイドバルブ140との間に設けられ、第1油圧ライン121で発生する第1油圧値が前もって設定された圧力スレショルド値以上であれば、バルブ10の完全開放状態を検出する。
【0045】
第2圧力計160は第2油圧遮断器130とソレノイドバルブ140との間に設けられ、第2油圧ライン131で発生する第2油圧値が圧力スレショルド値以上であれば、バルブ10の完全遮蔽状態を検出する。
【0046】
例えば、第1油圧遮断器120及び第2油圧遮断器130の遮断動作なしに、専ら油圧ポンプ20の油圧で多回転駆動機110を作動させる場合、油圧は一定圧力である40bar以上に上昇しなく、油圧ポンプ20の作動を止めれば再び自然圧である0barに戻る。一方、第1油圧遮断器120または第2油圧遮断器130の遮断動作が成されれば、高圧である80bar以上まで形成され、この時は油圧ポンプ20の作動を止めても第1油圧遮断器120または第2油圧遮断器130によって油圧が遮断され、第1油圧ライン121と第2油圧ライン131の他端がソレノイドバルブ140によって遮断されるので、自然圧に戻らないで既存の圧力を維持するようになる。
【0047】
すなわち、本発明の一実施例においては、圧力スレショルド値を80barに前もって設定し、バルブ10の開放動作中に第1圧力計150によって第1油圧ライン121で発生する第1油圧値が80bar以上であれば、バルブ10が完全開放状態であることを感知することができる。また、バルブ10の遮蔽動作中に第2圧力計160によって第2油圧ライン131で発生する第2油圧値が80bar以上であれば、バルブ10が完全遮蔽状態であることを感知することができる。一方、80barは圧力スレショルド値の一例で、感度の調節のために一定範囲内で80barより低くまたは80barより高く設定することも可能である。
【0048】
また、本発明の他の実施例においては、第1油圧値と第2油圧値の大小を比較してバルブ10の動作状態を感知することも可能である。具体的に、バルブ10が開放中または遮蔽中の状態では、第1油圧値と第2油圧値が互いに同一になり、バルブ10の完全開放状態では、第1油圧遮断器120の遮断によって第1油圧値が第2油圧値より高くなり、バルブ10の完全遮蔽状態では、第2油圧遮断器130の遮断によって第2油圧値が第1油圧値より高くなることを用いて、バルブ10の開放または遮蔽の動作中、完全開放状態、完全遮蔽状態を検出することができる。
【0049】
図5は本発明の一実施例による多回転駆動機のための遠隔位置検出装置の動作特性を説明する図である。
【0050】
図5の(a)はバルブ10が開放中の状態を示したもので、ソレノイドバルブ140が第1バルブ流路141を形成し、油圧ポンプ20の供給端から第1油圧ライン121を通じて第1油圧遮断器120及び多回転駆動機110の順に作動油が供給されて多回転駆動機110を一方向に回転させる。その後、供給された作動油は第2油圧遮断器130を通じて第2油圧ライン131を経って油圧タンク30に回収される。この際、
図4を参照すれば、駆動機ギア113が一方向に回転し、第1遮断器ギア127が駆動機ギア113に連動して回転し、第1遮断器ギア軸128が上昇するようになり、第2遮断器ギア137が駆動機ギア113に連動して回転し、第2遮断器ギア軸138が下降するようになる。この際、多回転駆動機110を駆動するための正常油圧が40barであると仮定すれば、第1圧力計150及び第2圧力計160はいずれも40barの油圧値を示す。
【0051】
図5の(b)はバルブ10の完全開放状態を示したもので、第1遮断器ギア軸128が上端まで上昇すれば(
図2及び
図4参照)、第1流路遮断ボール126が第1油圧遮断器120の内部流路を遮断するようになり、第1油圧ライン121の一端が急に遮断され、油圧ポンプ20によって第1油圧ライン121での油圧が瞬間的に増加するようになる。まもなく、ソレノイドバルブ140が中間バルブ遮断路143を形成し、第1油圧ライン121の他端が遮断される。これにより、第1油圧ライン121には油圧が増加した状態が維持されるので、第1圧力計150は前もって設定された圧力スレショルド値である80bar以上を示すようになるので、バルブ10が完全開放状態であることを遠隔で検出することができる。この時の第2圧力計160は40bar以下の油圧値を示す。
【0052】
図5の(c)はバルブ10が遮蔽中の状態を示したもので、ソレノイドバルブ140が第2バルブ流路142を形成し、油圧ポンプ20の供給端から第2油圧ライン131を通じて第2油圧遮断器130及び多回転駆動機110の順に作動油が供給されて多回転駆動機110を他方向に回転させる。その後、供給された作動油は第1油圧遮断器120を通じて第1油圧ライン121を経って油圧タンク30に回収される。この際、
図4を参照すれば、駆動機ギア113が他方向に回転し、第2遮断器ギア137が駆動機ギア113に連動して回転して第2遮断器ギア軸138が上昇するようになり、第1遮断器ギア127が駆動機ギア113に連動して回転し、第1遮断器ギア軸128が下降するようになる。この際、多回転駆動機110を駆動するための正常油圧が40barであると仮定すれば、第2圧力計160及び第1圧力計150はいずれも40barの油圧値を示す。
【0053】
図5の(d)はバルブ10の完全遮蔽状態を示したもので、第2遮断器ギア軸138が上端まで上昇すれば(
図3及び
図4参照)、第2流路遮断ボール136が第2油圧遮断器130の内部流路を遮断するようになり、第2油圧ライン131の一端が急に遮断され、油圧ポンプ20によって第2油圧ライン131での油圧が瞬間的に増加するようになる。まもなく、ソレノイドバルブ140が中間バルブ遮断路143を形成し、第2油圧ライン131の他端が遮断される。これにより、第2油圧ライン131には油圧が増加した状態が維持されるので、第2圧力計160は前もって設定された圧力スレショルド値である80bar以上を示すようになるので、バルブ10が完全遮蔽状態であることを遠隔で検出することができる。この時の第1圧力計150は40bar以下の油圧値を示す。
【0054】
このように、本発明の一実施例においては、遠隔で油圧ポンプで発生した油圧がソレノイドバルブを通じて供給されて多回転駆動機が作動するようになる。そして、バルブが全く開閉する場合、油圧遮断器が作動して油圧ラインを遮断するようになる。この際、遠隔でソレノイドバルブを中間程度に復帰させたとき、完全開放状態と完全遮蔽状態の各油圧ライン上の油圧が減少しないで作動時の圧力を維持するようになり、これを認知してバルブの開閉を確認することができる。
【0055】
また、油圧遮断器の場合、遮断器ギアが回転することによって遮断器ギア軸が上下に動き、遮断器の本体内部で流路遮断ボールが油圧によって押し上げられて油圧を遮断する形態を持つ。
【0056】
また、油圧遮断器は多回転駆動機の開放側と遮蔽側にそれぞれ一つずつ設置され、駆動機回転軸及び駆動機ギアが回転することによって油圧遮断器の遮断器ギアを回転させる形態を持つ。
【0057】
したがって、本発明の一実施例による多回転駆動機のための遠隔位置検出装置は油圧遮断器を使用して、バルブが作動中日の時は多回転駆動機で作動油が流れるようにして、バルブが完全開放状態または完全遮蔽状態になった時油圧を遮断して油圧を閉じこめる形態で遠隔でバルブの位置を検出することができる利点があり、別途の電気式リミットスイッチなく、バルブの開閉位置を遠隔で正確で安全に検出することができる利点がある。
【0058】
このように、前述した本発明の技術的構成は本発明が属する技術分野の当業者が本発明のその技術的思想や必須特徴を変更しなくても他の具体的な形態に実施することができることを理解することができる。
【0059】
したがって、以上に説明した実施例はすべての面で例示的なもので限定的なものではないものに理解しなければならなく、本発明の範囲は前記詳細な説明よりは後述する特許請求範囲によって決められ、特許請求範囲の意味及び範囲とその等価の概念から導出されるすべての変更または変形の形態が本発明の範囲に含まれるものに解釈しなければならない。