(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5732065
(24)【登録日】2015年4月17日
(45)【発行日】2015年6月10日
(54)【発明の名称】自己遮蔽型傾斜コイル
(51)【国際特許分類】
A61B 5/055 20060101AFI20150521BHJP
G01R 33/385 20060101ALI20150521BHJP
【FI】
A61B5/05 340
A61B5/05 331
A61B5/05 362
A61B5/05 360
G01N24/06 510Y
【請求項の数】19
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-540133(P2012-540133)
(86)(22)【出願日】2010年11月22日
(65)【公表番号】特表2013-511361(P2013-511361A)
(43)【公表日】2013年4月4日
(86)【国際出願番号】US2010057650
(87)【国際公開番号】WO2011063342
(87)【国際公開日】20110526
【審査請求日】2013年11月8日
(31)【優先権主張番号】61/263,280
(32)【優先日】2009年11月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512129837
【氏名又は名称】ビューレイ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ViewRay Incorporated
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100125874
【弁理士】
【氏名又は名称】川端 純市
(72)【発明者】
【氏名】シュマリュ・エム・シュヴァルツマン
(72)【発明者】
【氏名】ゴードン・ディ・ディミースター
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・エル・パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ・エフ・デンプシー
【審査官】
亀澤 智博
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−213507(JP,A)
【文献】
特開2009−112870(JP,A)
【文献】
国際公開第2008/122899(WO,A1)
【文献】
国際公開第2009/107005(WO,A2)
【文献】
特開2008−212667(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/055
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
器具とともに使用される水平オープン磁気共鳴イメージングシステム(MRI)のための自己遮蔽型傾斜コイル集合体であって、上記オープンMRIは長手方向の軸並びにギャップにより分離された第1の磁石及び第2の磁石を有し、上記器具は上記ギャップの部分内に位置し、
上記自己遮蔽型傾斜コイル集合体は、
第1の部分及び第2の部分を有する支持構造を備え、
上記各支持構造部分は、それぞれ第1及び第2の磁石の内側に装着され、
上記自己遮蔽型傾斜コイル集合体は、
上記各支持構造部分内に配置された複数の遮蔽コイルと、
上記複数の遮蔽コイルと上記長手方向の軸との間の上記各支持構造部分内に配置された複数の一次傾斜コイルと、
上記一次傾斜コイルと上記遮蔽コイルとの間に設けられた複数の電気的接続とを備え、
上記複数の電気的接続は、上記ギャップから少なくとも5センチメータにおいて位置し、上記器具において誘導された複数の渦電流を減少させることを特徴とする自己遮蔽型傾斜コイル集合体。
【請求項2】
上記各一次傾斜コイルは実質的に、上記長手方向の軸の周りの複数の円筒型導体として形成されたことを特徴とする請求項1記載の自己遮蔽型傾斜コイル集合体。
【請求項3】
上記各一次傾斜コイルは直接的に冷却されたことを特徴とする請求項1記載の自己遮蔽型傾斜コイル集合体。
【請求項4】
上記各一次傾斜コイルは、中空導体を備えたことを特徴とする請求項3記載の自己遮蔽型傾斜コイル集合体。
【請求項5】
2つの冷却ユニットをさらに備えたことを特徴とする請求項4記載の自己遮蔽型傾斜コイル集合体。
【請求項6】
上記MRIは複数の外端を有し、上記一次傾斜コイルと上記遮蔽コイルとの間の上記複数の電気的接続は実質的に、上記MRIの上記複数の外端において位置することを特徴とする請求項1記載の自己遮蔽型傾斜コイル集合体。
【請求項7】
上記MRIは複数の外端とギャップに対向する複数の端とを有し、上記各支持構造部分は、上記MRIの上記複数の外端と、上記ギャップに対向する複数の端との両方において装着されたことを特徴とする請求項1記載の自己遮蔽型傾斜コイル集合体。
【請求項8】
水平オープン磁気共鳴イメージングシステム(MRI)のための自己遮蔽型傾斜コイル集合体であって、上記オープンMRIは長手方向の軸並びにギャップにより分離された第1の磁石及び第2の磁石を有し、
上記自己遮蔽型傾斜コイル集合体は、
第1の部分及び第2の部分を有する支持構造を備え、
上記各支持構造部分は、それぞれ第1の磁石及び第2の磁石の内側に装着され、
上記自己遮蔽型傾斜コイル集合体は、
上記各支持構造部分内に配置された複数の遮蔽コイルを備え、
上記複数の遮蔽コイルは実質的に、上記長手方向の軸の周りの複数の円筒型導体として形成され、
上記自己遮蔽型傾斜コイル集合体は、
上記複数の遮蔽コイルと上記長手方向の軸との間の上記各支持構造部分内に配置された複数の一次傾斜コイルを備え、
上記複数の一次傾斜コイルは実質的に、上記複数の長手方向の軸の周りの複数の円筒型導体として形成され、
上記自己遮蔽型傾斜コイル集合体は、
上記複数の一次傾斜コイルと上記複数の遮蔽コイルとの間の複数の接続導体を備え、
上記ギャップの近くの上記複数の一次傾斜コイルの集合及び上記ギャップの近くの複数の遮蔽コイルの集合が最小限化されるように、上記複数の一次傾斜コイル及び上記複数の遮蔽コイルが配置されることを特徴とする自己遮蔽型傾斜コイル集合体。
【請求項9】
上記各一次傾斜コイルは、直接的に冷却された中空導体を備えたことを特徴とする請求項8記載の自己遮蔽型傾斜コイル集合体。
【請求項10】
上記MRIは複数の外端を有し、上記複数の一次傾斜コイルと上記複数の遮蔽コイルとの間の上記複数の接続導体は実質的に、上記MRIの上記複数の外端に位置することを特徴とする請求項8記載の自己遮蔽型傾斜コイル集合体。
【請求項11】
上記MRIは複数の外端及びギャップに対向する複数の端を有し、上記各支持構造部分は上記MRIの上記複数の外端及び上記ギャップに対向する複数の端の両方で装着されることを特徴とする請求項8記載の自己遮蔽型傾斜コイル集合体。
【請求項12】
水平オープン磁気共鳴イメージングシステム(MRI)のための自己遮蔽型傾斜コイル集合体であって、上記オープンMRIは長手方向の軸並びにギャップにより分離された第1の磁石及び第2の磁石を有し、
上記自己遮蔽型傾斜コイル集合体は、
第1の部分と第2の部分を有する支持構造を備え、
上記各支持構造部分は、それぞれ第1の磁石及び第2の磁石の内側に装着され、
上記自己遮蔽型傾斜コイル集合体は、
上記各支持構造部分内に配置された複数の遮蔽コイルと、
上記複数の遮蔽コイルと上記長手方向の軸との間の上記各支持構造部分内に配置された複数の一次傾斜コイルと、
上記ギャップから少なくとも5センチメータに位置し、上記複数の一次傾斜コイルと上記複数の遮蔽コイルとの間の複数の電気的接続とを備え、
上記各一次傾斜コイルは、直接的に冷却された中空導体を備え、
上記ギャップの近くの上記複数の一次傾斜コイルの集合及び上記ギャップの近くの複数の遮蔽コイルの集合が最小限化されるように、上記複数の一次傾斜コイル及び上記複数の遮蔽コイルが配置されることを特徴とする自己遮蔽型傾斜コイル集合体。
【請求項13】
水平オープン磁気共鳴イメージングシステム(MRI)のための傾斜コイル集合体であって、上記オープンMRIは長手方向の軸並びにギャップにより分離された第1の磁石及び第2の磁石を有し、
上記傾斜コイル集合体は、
上記第1の磁石と上記長手方向の軸との間に位置する複数の第1の遮蔽コイルと、
上記第2の磁石と上記長手方向の軸との間に位置する複数の第2の遮蔽コイルと、
上記複数の第1の遮蔽コイルと上記長手方向の軸との間に位置する複数の第1の一次傾斜コイルと、
上記複数の第2の遮蔽コイルと上記長手方向の軸との間に位置する複数の第2の一次傾斜コイルと、
上記複数の第1の遮蔽コイル及び上記複数の第2の遮蔽コイル並びに上記複数の第1の一次傾斜コイル及び上記複数の第2の一次傾斜コイルのすべてを含む支持構造とを備え、
上記支持構造の一部は、上記複数の第1のコイル及び上記複数の第2のコイルの位置合わせを容易化するために上記ギャップを横切ることを特徴とする傾斜コイル集合体。
【請求項14】
上記ギャップを横切る上記支持構造の上記部分は、内部形成物を備えたことを特徴とする請求項13記載の傾斜コイル集合体。
【請求項15】
上記ギャップを横切る上記支持構造の上記部分は、上記支持構造にわたって均一な放射線減衰値を有することを特徴とする請求項13記載の傾斜コイル集合体。
【請求項16】
上記放射線減衰値は、コバルト60ガンマ放射線ビームに対して5パーセント以下であることを特徴とする請求項15記載の傾斜コイル集合体。
【請求項17】
水平オープン磁気共鳴イメージングシステム(MRI)及び器具を用いた使用のための傾斜コイル集合体であって、上記オープンMRIは長手方向の軸及びギャップにより分離された複数の磁石を有し、上記器具は上記長手方向の軸に対して垂直にかつ上記ギャップを通って放射された放射線ビームを発生させる放射線装置を含み、
上記傾斜コイル集合体は、
上記複数の磁石と上記長手方向の軸との間に少なくとも部分的に位置する複数の遮蔽コイルと、
上記複数の遮蔽コイルと上記長手方向の軸との間に少なくとも部分的に位置する複数の一次傾斜コイルとを備え、
上記複数の一次傾斜コイルのうちの少なくとも1つは上記オープンMRIの上記ギャップを横切って、そして第1の放射線減衰値を有し、
上記傾斜コイル集合体は、
上記複数の遮蔽コイルと上記複数の一次傾斜コイルとを含む支持構造を備え、
上記支持構造は上記ギャップを横切る部分を有し、上記放射線ビームの減衰が上記支持構造部分及び上記ギャップを横切る少なくとも1つの傾斜コイルを通過するにつれて実質的に均一となるように、上記第1の放射線減衰値に対して実質的に等しい第2の放射線減衰値を有することを特徴とする傾斜コイル集合体。
【請求項18】
上記ギャップを横切る少なくとも1つの一次傾斜コイルはアルミニウムであることを特徴とする請求項17記載の傾斜コイル集合体。
【請求項19】
上記ギャップを横切る上記支持構造の上記部分にアルミナを含浸させたことを特徴とする請求項18記載の傾斜コイル集合体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気共鳴イメージング(“MRI”)のためのシステム及び方法に関し、特に傾斜コイル集合体並びにそれらの製造及び磁器共鳴イメージングシステムを用いた使用のための方法に関する。
【0002】
関連出願の相互参照
この出願は、2009年11月20日出願の発明の名称“自己遮蔽型分割傾斜コイル”を有する米国仮出願第61/263,280号の利益を主張し、その出願は参照によりここに組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
磁気共鳴イメージング、もしくは核磁気共鳴イメージングは主として、人体の内部構造及び機能を視覚化するために放射線医学において最も一般的に使用される医療のイメージング技術である。MRIは、例えば、非特許文献1により説明され、参照によりここに組み込まれる。本開示は、磁気共鳴に関し、特に水平(ソレノイド磁気)MRIに関する。それは、医療磁気共鳴イメージングとともに特定の応用を見出し、それらに対する特定の参照を用いて説明されるであろう。しかしながら、当該開示はまた、他の複数のタイプの磁気共鳴イメージングシステムや磁気共鳴分光システムなどとともに応用が見出されることが認識されるべきである。
【0004】
磁気共鳴イメージングにおいて、複数の線形磁場傾斜が空間符号化のために使用される。複数の傾斜コイルが、これらの複数の線形磁場傾斜を発生させるために使用される。典型的な複数の水平MRIは、装置の長さにわたる複数の水平円筒型の傾斜コイル集合体を有する。複数の水平「オープン」MRIは、閉所恐怖症の患者のために開発された。複数のオープンMRIは、中心にギャップを有する分割の主磁石を有し、典型的には当該患者のために障害物のない開口を提供するために複数の分割傾斜コイルもまた有する。より最近は、例えば複数の放射線治療装置、複数の生体検査、複数のアブレーション装置、複数の外科用装置、超音波、PET、SPECT、CTなどの複数のMRI及び複数のオープンMRIと組み合わせた種々の治療及び複数のイメージング撮像手段を含むことが望まれるようになった。例えば、オープンMRIのギャップ領域内にそのような複数の器具を載置することが望まれるであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0,197,564号明細書
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】E.MARK HAACKE ET AL., “MAGNETIC RESONANCE IMAGING,”PHYSICAL PRINCIPLES AND SEQUENCE DESIGN(Wiley−Liss 1999).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、傾斜コイルの近くの複数の導体を加熱する問題のみならず、MRIの動作に関連する種々の複数の磁場からの干渉のためこの配置による複数の問題が存在する。
【0008】
従って、改良された複数のMRI傾斜コイル集合体及び当該MRI傾斜コイル集合体を製造する複数の方法の必要性が存在する。さらに、複数の水平オープンMRIのための改良された複数の傾斜コイル集合体、及び追加的な複数の医療装置とともに水平オープンMRIの動作を可能とする複数の傾斜コイル集合体の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
複数の傾斜コイル集合体並びにそれらの製造及び複数の水平MRI内の使用のための複数の方法が開示される。いくつかの複数の実施態様は、そのギャップ内に置かれたオープンMRIと器具とともに使用されてもよい。ここに開示された複数の傾斜コイル集合体の複数の実施態様は、一次傾斜コイル及び遮蔽コイルを含んでもよく、また、ギャップ内に置かれた任意の器具において誘導される複数の渦電流を減少させるために、オープンMRIのギャップから十分な距離となるように設けられてもよい、一次傾斜コイルと遮蔽コイルとの間の複数の電気的接続を含んでもよい。
【0010】
いくつかの複数の実施態様において、一次傾斜コイルと遮蔽コイルは実質的に、複数の円筒型導体として形成されてもよい。
【0011】
さらに別の複数の実施態様において、放射状方向に方向付けされた複数の導体の集合(concentration)が少なくともオープンMRIのギャップから5センチメータにおいて位置するように、集合体内の複数の導体は配置される。
【0012】
別の複数の実施形態において、一次傾斜コイルと遮蔽コイルとを接続する複数の電気的接続もしくは複数の導体は、ギャップから少なくとも5センチメータにおいて位置してもよいし、もしくはMRIの複数の外端において位置する。
【0013】
いくつかの複数の実施態様において、各一次傾斜コイルは直接的に冷却されてもよく、各一次傾斜コイルはまた、中空導体であってもよい。
【0014】
いくつかの複数の実施態様において、傾斜コイル集合体はMRIの複数の外端及びギャップに対向する複数の端との両方に装着されてもよい。
【0015】
オープンMRIとともに使用された、本開示の別の複数の実施態様において、ここに開示された複数の傾斜コイル集合体は、複数の一次傾斜コイルと複数の遮蔽コイルのすべてを含み、複数のコイルの位置合わせが容易化されるように、オープンMRIのギャップを横切る部分を有する支持構造を含んでもよい。
【0016】
いくつかの複数の実施態様において、ギャップを横切る支持構造の部分が内部形成物であってもよい。
【0017】
別の複数の実施態様において、ギャップを横切る支持構造の部分は、当該構造にわたって均一である放射線減衰値を有してもよく、またコバルト60ガンマ放射線ビームに対して5パーセント以下の放射線減衰値を有してもよい。
【0018】
オープンMRI及び当該オープンMRIのギャップを通過するように放射された放射線ビームとともに使用された、本開示のいくつかの実施態様において、ここに開示された複数の傾斜コイル集合体は、オープンMRIのギャップを横切る複数の一次傾斜コイルのうちの少なくとも1つの一次傾斜コイルを有してもよく、ここで、少なくとも1つのコイルは第1の放射線減衰値を有し、その集合体はまた、ギャップを横切る支持構造を含みかつ第1の放射線減衰値と実質的に等しい第2の放射線減衰値を有する。その結果、放射線ビームの減衰はそれが支持構造及びギャップを横切る少なくとも1つの傾斜コイルを通過するにつれて実質的に均一になるであろう。
【0019】
いくつかの複数の実施態様において、ギャップを横切る少なくとも1つの一次傾斜コイルはアルミニウムであってもよい。さらに別の複数の実施態様において、ギャップを横切る支持構造の部分にアルミナを含浸させてもよい。
【0020】
本開示のこれらの及び他の複数の特徴、複数の態様、及び複数の利点は、以下の説明及び特許請求の範囲を参照してより理解されるであろう。
【0021】
本開示の複数の特徴、複数の態様、及び複数の実施態様が、添付した複数の図面とともに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本開示のいくつかの複数の実施形態を用いて使用されるように、その中心のギャップ領域に位置する器具を有する水平オープンMRIの斜視図を図示する。
【
図2】
図1に図示されたシステムのいくつかの複数の実施形態の簡単化された断面図を図示する。
【
図3】
図2に図示された傾斜コイル集合体のいくつかの複数の実施形態の簡単化されかつ拡大された断面図を図示する。
【
図4】
図2に図示された傾斜コイル集合体の代わりの実施形態の簡単化されかつ拡大された断面図を図示する。
【
図5A】X傾斜一次コイルの実施形態の簡単化されたレイアウトを図示する
【
図5B】
図5Aに図示されたX傾斜一次コイルの実施形態を用いて使用された導体の実施形態の断面図を図示する。
【
図5C】
図5Aに図示されたX傾斜一次コイルの実施形態の広げられた1つの象限に対する複数の電流パスのチャートを図示する。
【
図6A】X傾斜遮蔽コイルの実施形態の簡単化されたレイアウトを図示する。
【
図6B】
図6Aに図示されたX傾斜遮蔽コイルの実施形態を用いて使用された導体の実施形態の断面図を図示する。
【
図6C】
図6Aに図示されたX傾斜遮蔽コイルの実施形態の広げられた1つの象限に対する複数の電流パスのチャートを図示する。
【
図7A】Y傾斜一次コイルの実施形態の簡単化されたレイアウトを図示する。
【
図7B】
図7Aに図示されたY傾斜一次コイルの実施形態を用いて使用された導体の実施形態の断面図を図示する。
【
図7C】
図7Aに図示されたY傾斜一次コイルの実施形態の広げられた1つの象限に対する複数の電流パスに対するチャートを図示する。
【
図8A】Y傾斜遮蔽コイルの実施形態の簡単化されたレイアウトを図示する。
【
図8B】
図8Aに図示されたY傾斜遮蔽コイルの実施形態を用いて使用された導体の実施形態の断面図を図示する。
【
図8C】
図8Aに図示されたY傾斜遮蔽コイルの実施形態の広げられた1つの象限に対する複数の電流パスのチャートを図示する。
【
図9A】Z傾斜一次コイルの実施形態の簡単化されたレイアウトを図示する。
【
図9B】
図9Aに図示されたZ傾斜一次コイルの実施形態を用いて使用された導体の実施形態の断面図を図示する。
【
図9C】
図9Aに図示されたZ傾斜一次コイルの実施形態の半分に対する軸上の位置の複数の電流パスのチャートを図示する。
【
図10A】Z傾斜遮蔽コイルの実施形態の簡単化されたレイアウトを図示する。
【
図10B】
図10Aに図示されたZ傾斜遮蔽コイルの実施形態を用いて使用された導体の実施形態の断面図を図示する。
【
図10C】
図10Aに図示されたZ傾斜遮蔽コイルの実施形態の半分に対する軸上の位置の複数の電流パスのチャートを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示の傾斜コイル集合体は、任意のタイプの水平磁気共鳴イメージング(MRI)システムを用いて使用されてもよい。特に、それは2つの半分の水平MRI磁石の間のギャップを含む分割ソレノイド、もしくは水平「オープン」MRIを用いた使用のために十分に適合される。さらに、ここで開示された複数の傾斜コイル集合体は、そのギャップ内で動作される追加の医療器具を用いて使用される水平オープンMRIを用いた使用のために十分に適合される。
図1は、ギャップ領域102を有する水平オープンMRI100を有するそのような装置を図示する。器具104は、構台110上のギャップ領域102に装着される。また、患者106及び患者ベッド108が図示される。いくつかの複数の実施形態において、構台110は、患者106の周りに(すなわち、
図1に図示されたZ軸の周りに)器具104を再配置するために使用される。
【0024】
図1の実施形態は、特許文献1の一部において説明された、譲受人の現在の出願人であるビューレイ・インコーポレイテッド(ViewRay, Inc.)のシステムの複数の構成要素を含めることができ、当該特許文献1が参照によりここに組み込まれる。例えば、器具104は、放射線治療装置及び関連するマルチリーフコリメータ(MLC)が備えられ、第1のイメージング水平オープンMRIと組み合わせて、特許文献1に説明されるように、治療中に目標となる場所を明らかにする改良された放射線治療を可能とする。1つの集合体だけが
図1の器具104として図示される一方で、いくつかの複数の実施形態は、器具104と関連する複数の集合体を含むことができる。例えば、いくつかの複数の実施形態は、Z軸の周りに分布されたギャップ102に装着され、構台110上のZ軸の周りに回転可能な(
図1に図示されない)3つの放射線ヘッド集合体を含んでもよい。ここで開示された複数の実施形態のいくつかの複数の態様が特許文献1により開示されたビューレイシステムに関して説明される一方で、そのような複数の態様は開示された傾斜コイル集合体を用いた使用のためには必要とされない。ここで開示された傾斜コイル集合体は、関連する器具104の使用を用いて、もしくは用いないで、任意のタイプのMRIにおいて使用されてもよい。さらに、器具104を利用する複数のシステムのために、そのような複数の器具は、例えば複数の放射線源、もしくはLINACなどの複数の放射線治療装置に限定されないが、MRIを用いて使用された任意のタイプの器具を含むことができる。
【0025】
図2は、
図1に図示されたシステムの断面図である。
図2の実施形態は、ギャップ102により分離された、一対の主磁石200a及び200bを含む水平オープンMRI100を図示する。MRIは、患者ベッド108上方のインタレスト202の領域を画像化するために使用される。MRI100は、図示されない、例えば複数のRFコイルと潜在的に1つのもしくはそれ以上のシムコイルとを含むRFシステムなどの追加的な従来の複数の構成要素を含むことができる。複数の図面において及びこの開示を通して使用された座標系は、MRIボアを通り抜ける長手方向の軸をZ軸と呼ぶ。X軸はZ軸に対して垂直にかつMRI100の左右に延在し、Y軸はZ軸に対して垂直にかつMRI100のボトムからトップに延在する。
【0026】
ここで開示された傾斜コイル集合体204の実施形態は、以下に詳細説明された、その関連する冷却機206a,bと増幅器208と一緒に
図2に図示される。この実施形態において、MRIギャップ近くのみならず複数の主磁石の両外端において位置する複数の架台212により支持される。例示的な複数の架台は、例えばエアロテクノロジーズの部門であるE−A−Rスペシャリティコンポジットにより販売されたIsoDamp(登録商標)C1002などの複数の振動分離装置である。傾斜コイル集合体204は、主磁石200a,bに対して直接的に装着されてもよい。しかしながら、(主磁石200a,bにより発生された)主磁場の存在している中の傾斜コイル集合体204における電流は、複数のトルクと、複数の力と、主磁石200a,bの中に振動及び加熱を駆動させてボイルオフを増加させることができる複数の振動とを作り出す。主磁石200a,bの外端とギャップ端との両方における複数の架台212の包含により、改良された振動分離を提供して傾斜コイル集合体204の支持されない範囲(スパン)を減少させることができる。
【0027】
図3は、傾斜コイル集合体204の実施形態の拡大された、より詳細な断面図を図示する。傾斜コイル集合体204のこの実施形態は、X,Y及びZ遮蔽コイル(それぞれに300,302,304)並びにZ,X及びY一次傾斜コイル(それぞれに306,308,310)を含む。また、当該実施形態は、(ギャップ102から離れた)傾斜コイル集合体204の複数の外端に位置する(X遮蔽コイル300をX一次コイル310に接続し、Y遮蔽コイル302をY一次コイル308に接続し、Z遮蔽コイル304をZ一次コイル306に接続する)各それぞれのコイルのペア間の複数の接続部312を含む。コイル300−310は、例えばエポキシ樹脂などの材料から作られてもよい支持構造314内に配置される。
【0028】
実施例として、この実施形態のいくつかの複数の実装において、約200ミリの幅で、傾斜コイル集合体204の複数の外端間の長さが約2190ミリであるギャップ102を有するMRIと組み合わせて、傾斜コイル集合体204の内径を約800ミリとすることができ、外径を約1044ミリとすることができる。これらの複数の寸法は、単なる実施例として提供され、複数の寸法は変化させてもよいので、限定するものと考えるべきでない。
【0029】
開示された傾斜コイル集合体204は、患者106に対して制約されない物理的な接近のためにギャップ102を開いた状態のままとするために、2つの分離した半分として形成されてもよい。そのようなオープンの構成は、例えば放射線治療システムなどの追加的な器具104を用いた使用を可能とする。しかしながら、任意の障害が、例えば器具104から放射されてもよい放射線ビームなどの過剰な減衰を結果として生じさせない限り、ギャップ102が完全にオープンの状態のままとする必要はない。本実施形態において、傾斜コイル集合体204は、支持構造314のギャップ部分316を有する単一の構造物を有する。ギャップ部分316は、ギャップ102を横切り、(例えば、コバルト60ガンマ放射線源が使用された場合は5パーセント以下である)均一かつ最小限の放射線減衰のために構成された薄い、均一な構造である。好ましい実施形態において、ギャップ部分316は、例えばエポキシ繊維ガラスもしくはエポキシ炭素繊維構造などの、放射線環境内で安定した材料から作られる連続的な内部形成物の一部分である。その厚さは、例えば約5ミリとすることができ、その密度は、例えば2g/cm
3以下もしくはそれと同等とすることができる。
【0030】
この連続的な構造物の1つの利点は、傾斜コイル集合体204の複数の反対側が必然的に位置合わせされ、面倒な2つの部分傾斜の位置合わせの問題と、関連する非対称の複数の渦電流と、複数の画像磁場とを取り除くことである。本実施形態のもう1つの利点は、改良された機械的なダンピングとサポート(支持)とにあり、動作中に複数の傾斜コイルにより経験された複数の力と複数のトルクとを機械的にバランスをとって安定化させることである。ギャップ部分316はそれに切り込みを入れられた複数のアクセスポートが備えられるか、もしくは傾斜コイル集合体204の設置の後に除去される、と考えられる。
【0031】
図4は、ギャップ102を横切る複数の傾斜コイルを含む、支持構造400のギャップ部分に対する代わりの実施形態を図示する。複数のZ傾斜コイルには必然的にギャップが形成されるが、この実施形態において、一次Xコイル308及び一次Yコイル310は、ギャップ102を横切って連続的とすることができ、例えばアルミニウムにてなる(例えば、直接的に冷却された複数のシートコイルもしくは複数の巻線導体など。)。アルミニウムは銅よりも低い密度を有する導体の例であり、従って、傾斜コイル集合体は、放射線治療を領域202に供給する器具104を用いて使用される複数の応用に有利となるであろう。この実施形態の重要な態様は、支持構造400は、減衰が当該構造にわたって一致するように、包含された複数の導体の減衰を整合させる放射線減衰を有する、ということである。複数のアルミニウムコイルの場合において、支持構造400は、例えばガラスもしくは炭素の複数のフィラメント及び例えば複数のコイル間のアルミナなどの複数の適切なフィラーを用いた、エポキシフィラメント巻線管を含むことができる。この代わりの設計の均一な減衰は、正確な放射線放射及び複数の線量計算を容易化させるであろう。
【0032】
図4の代わりの実施形態は、その増加された厚さと複数の傾斜コイルの包含のために、(放射線治療装置を器具104として含むケースに対して)より大きなビーム減衰を有するであろう。しかしながら、この実施形態は、MRIの視界の使用可能な磁場を増加させることの利点を有する。その理由は、それは分割の設計と関連する傾斜磁場力の線形性の損失を経験しないであろうし、横断する複数の傾斜磁場の放射状のロールオーバの問題を回避するであろうからである。
【0033】
いま、
図3を参照して
図5から
図10を見ると、傾斜コイル及び遮蔽コイルの特定の複数の実施形態がより詳細に説明されるであろう。本実施形態は、ギャップに利用された器具104を有する水平オープンMRIを参照して説明されるが、当該開示の多くの複数の態様が関連する複数の器具なしに使用された1つの磁石のMRIに適合化されてもよいことが理解される。本実施例の器具104は、例えば上述した放射線治療装置などとすることができるが、例えば複数の生体検査、複数のアブレーション装置、複数の外科用装置、超音波検査、PET、SPECT、CT、LINACなどの多数の他の治療撮像手段もしくはイメージング撮像手段が、本開示を用いて使用されてもよいことが理解される。
【0034】
本実施例の放射線装置は、例えば特許文献1において開示されかつ参照によりここに組み込まれた、関連する複数のマルチリーフコリメータ(複数のMLC)を用いた、3つの均等に間隔が空けられたコバルト60のヘッドを備える。複数のMLCは典型的に、複数の放射線ビームの複数の部分をブロックして予め決定された治療プランに従ってそれらを成形して、特定の複数のパタンを形成するためにシフトする、コンピュータ制御された複数のタングステン箔から成る。これらのMLCは好ましくは、ギャップ102に接近して設置されるか、もしくは当該ギャップ102内に設置され、典型的には、両方が導電性材料である、アルミニウムハウジングを有するタングステンから作られる。そのような複数の材料が傾斜コイル集合体204の複数の電流を変化させる時間近辺に設置された場合は、複数の渦電流がそれらの中に誘導されるであろう。器具104内に誘導された複数の渦電流が装置における電力消費を結果として生じさせるであろうし、またイメージング(撮像)が妨害される。複数のMLCのケースにおいて、加熱により個々の複数の箔の熱膨張を生じさせてそれらの動作を妨害するかもしれない。開示されたシステムを用いて使用されてもよい複数の導電性材料を含む他の複数の器具は、同様の複数の問題と直面するであろう。
【0035】
本開示された傾斜コイル集合体204は、複数の導体の共通の複数の集合をギャップ102から話して移動させることにより、これらの複数の課題を減少させる。例えば、複数の水平分割傾斜において、傾斜から遮蔽に対する複数の相互接続は典型的に、ギャップ102に対向する複数の傾斜コイル集合体の隣接した複数の放射状表面に位置する。しかしながら、本開示された傾斜コイル集合体204は、そのような複数のコネクタ312をギャップ102から離して移動させる。例えば、複数のコネクタは好ましくは、ギャップ102から少なくとも50ミリの間隔が空けられてもよいが、本開示は複数のコネクタはギャップ102から50ミリよりも接近していてもよいことが考えられる。
図3及び
図4に図示された実施形態において、複数のコネクタ312は、傾斜コイル集合体204の複数の外端において位置する。放射状に方向付けされた複数の導体により作り出された電流の密度をギャップ102から離して移動させることは、任意の器具104において誘導された複数の渦電流を減少させるであろう。さらに、長手方向に方向付けされた複数の導体もしくは複数のループの複数の集合がギャップ102近くで最小限化され、複数の指紋コイルの複数のアイは好ましくは、ギャップ102から少なくとも50ミリにおいて位置する。さらに、従来の複数の水平分割磁石の傾斜コイルはギャップ102の領域に沿って放射状に方向付けされた複数のループを含む一方で、本開示は好ましくは、任意のそのような放射状に方向付けされた複数の導体をギャップ102から少なくとも50ミリ移動させる。
図5から
図10において開示された例示的な複数の実施形態において、傾斜及び遮蔽コイルは実質的には円筒型形状である。円筒型形状が好まれる一方で、開示された複数のコイルは、ギャップ102近くに追加的な導体及び複数の電流密度を結果として生じさせない他の複数の形状とすることができる。
【0036】
いま、
図5Aに図示された例示的なX傾斜一次コイル308を参照すると、当該コイルは、その同一の複数の象限のそれぞれにおいて、11回の前方へのターンと2回の逆のターンとを含む。複数のターン間の複数の接続(例えば、複数のジャッグルなど。)は技術において一般的であるので図示されない。複数の電流パス(すべて1回のターン)の中心軌跡が
図5Cに図示される。X傾斜一次コイル308は、推進力及びトルク力を補償するために、ギャップ102から離れたその複数の端における複数の逆のターンを含む。特にこの補償は、この実施形態の一部として説明された支持構造316(もしくは400)の薄い、連続的なギャップ部分上の複数の力を減少させる。同様に、Y傾斜コイル310は、
図7A及び
図7Cに図示されるように、11回の前方へのターン(巻き)及び2回の逆のターンを含む。この実施形態のX及びY傾斜(300及び302)の両方に対する遮蔽コイルは、
図6A、
図6C、
図8A及び
図8Cに図示されるように、それらの同一の象限のそれぞれにおいて5回のターンを含む。この実施形態のZ傾斜一次コイル(306)は、
図9A及び
図9Cに図示されるように、全体で42回のターンを有し、Z傾斜遮蔽コイルは、
図10A及び
図10Cに図示されるように、全体で28回のターンを有する。ここで説明された例示的な複数のコイルのいくつかの複数の実装のための追加的な複数のパラメータが、以下の表1において詳細説明される。
【0038】
16mT/mの傾斜強度及び約200mT/m/msのスルーレートを含む、表1の複数のパラメータのオーダで性能仕様を満たすために、高電圧かつ大電流能力を有する電流ドライバが望ましい。本実施形態において、傾斜コイル集合体204は、他の複数の増幅器もしくは複数の増幅器が使用されるが、例えば650Aの最大電流かつ2000Vの最大電圧を送ることができるシーメンスSQ傾斜増幅器などの増幅器208を用いて駆動される。好ましくは、本開示の複数のコイルに存在する大電流と複数の電流密度は、各コイルのコアによる直接冷却により冷却される。本実施形態は、MRI100の各端において分離した冷却機(206a及び206b)を利用し、各一次コイル及び遮蔽コイルが、
図5B、
図6B、
図7B、
図8B、
図9B及び
図10Bにおいて断面が図示された中空コアを用いて作られる。この実施形態において、X及びY一次コイル並びに遮蔽コイルの断面の寸法を互いに同一にすることができ、例えば幅7ミリ、高さ5.1ミリであって、4.6ミリ×2.6ミリの内部サイズとなるように構成することができる。例示的なZ一次コイル及び遮蔽コイルの寸法は、例えば6ミリの内径を有し8ミリ×8ミリのサイズで構成することができる。直接冷却が本実施例において使用される一方で、例えば間接冷却もしくは直接冷却と間接冷却との組み合わせなどの技術において知られた他の複数の冷却方法が使用されてもよい。
【0039】
開示された複数の原理に従った種々の複数の実施形態が上述説明された一方で、それらは例示だけの方法により提示されたのであって、限定されないということが理解されるべきである。従って、1つのもしくは複数の発明の広さ及び範囲は、上述説明された例示的な複数の実施形態のいずれかにより限定されるべきでないが、この開示から公表する特許請求の範囲及びそれらの均等物に従ってだけに定義されるべきである。さらに、上述説明された複数の利点は、任意の発行された特許請求の範囲の、複数の利点のいずれかもしくはすべてを伴う複数のプロセス及び複数の構造に対する応用を制限することは意図されない。
【0040】
さらに、セクションの冒頭説明は、この開示から公表されるかもしれないいくつかの複数の請求項において設定される1つのもしくは複数の発明を制限しないであろうし、特徴付けもしないであろう。特に、実施例の方法により、冒頭説明は「技術分野」と呼ぶのだけれど、かかる特許請求の範囲は、いわゆる技術分野を説明するためのこの冒頭説明のもとで選択された言語により制限されるべきでない。さらに、「背景技術」における技術説明は、技術がこの開示における任意の1つのもしくは複数の発明に対する従来技術であることの自白として解釈されるべきでない。「課題を解決するための手段」もまた、公表された特許請求の範囲において説明された1つのもしくは複数の発明の特徴として解釈されるべきでない。さらに、一般的にこの開示に対する任意の参照、もしくは単数における言語「発明」の使用は以下に説明された複数の請求項の範囲に関して任意の制限を意味することは意図されない。複数の発明は、この開示から公表する複数の請求項の複数の限定に従って説明されてもよく、従ってそれらにより保護される複数の請求項は、1つのもしくは複数の発明及びそれらの複数の均等物を定義する。