(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
フロントパネル(7)を引き出し容器(8)に解放可能かつ位置調整可能に固定する固定装置(6)を備える引き出しフレーム構造(5)であって、前記フロントパネル(7)は、該フロントパネル(7)に予め取り付け可能な接続要素(9)を介して前記固定装置(6)に解放可能に接続することができ、第1の調整要素(2)が、高さ方向(HR)の前記フロントパネル(7)の位置を調整するために前記容器(8)に関係付けられており、第2の調整要素(1)が、横方向(SR)の前記フロントパネル(7)の位置を調整するために前記容器(8)に関係付けられ、少なくとも前記第1の調整要素(2)および第2の調整要素(1)は、前記接続要素(9)の同じ部分に係合し、
前記第1の調整要素(2)を動かすことによって、接続要素(9)が前記容器(8)に対して横方向(SR)に移動可能であることを特徴とする、引き出しフレーム構造(5)。
ロック装置(4)が、前記フロントパネル(7)を前記引き出しフレーム構造(5)に解放可能に固定するために、前記容器(8)に関係付けられており、前記接続要素(9)は、前記ロック装置(4)をロック位置(V)から解放位置(L)に移動することによって、前記容器(8)から解放可能であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項の引き出しフレーム構造。
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロントパネルを引き出し容器に解放可能かつ位置調整可能に固定する固定装置を備える引き出しフレーム構造に関し、フロントパネルは、フロントパネルに予め取り付けられうる接続要素を介して固定装置に解放可能に接続することができ、高さ方向のフロントパネルの位置を、このような引き出しフレーム構造を有する引き出しと、引き出しフレーム構造を備える引き出しを有する家具とともに調整するために、第1の調整要素が容器に関係付けられる。
【背景技術】
【0002】
引き出しフレーム構造は、一般に、引き出しに安定性を与える、引き出しの一部を形成する。多くの場合、これらの引き出しフレーム構造は、引き出しが延長ガイドに取り付けられている引き出しの下外側領域にあり、延長ガイド自体は家具のカーカスに取り付けられている。
【0003】
一般的な種類の引き出しフレーム構造に関する国際公開第WO2009/006651(A2)パンフレットから知られる通り、フロントパネルが固定される固定装置が、フロントパネルの方向を向く引き出しフレーム構造の領域に配置されている。さらに、たとえば、高さ方向、横方向、および傾斜方向のフロントパネルの位置調整を可能にする様々な移動機構が、固定装置の領域に配置されている。その点に関して、調整要素は、高さおよび傾斜を調整するための容器(フレーム構造)に関係付けられるが、横方向調整のための調整要素は、フロントパネルに関係付けられる。その明細書で分かるように、その機構全体は、固定領域に比較的大きい空間を必要とし、非常に多くの部品を含む複雑で高価な構造のものである。
【0004】
独国特許第DE4305074(A1)号明細書は、基本的に、引き出し側壁に対してフロントパネルの高さ方向および横方向の調整を可能にする引き出しパネル固定装備品を示している。その場合、高さ方向の調整は、保持突出部と、固定部(長手方向スロット)に対するねじとによって行われる。また、高さは、ねじピンによって固定されうる。比較すると、フロントパネルの横方向の調整は、フロントパネルに接続される固定部分によって直接的に行われ−それゆえ、フロントパネルに関係付けられ、引き出しまたはその側壁には関係付けられず−引き出しまたはその側壁ではスロットを介して行われる。スロットに沿った横方向への移動は、固定ねじを緩めると実際の調整要素なしで手だけで行うことができる。
【0005】
同じように、これは、別の一般的な種類の装置のものである豪州特許第AT304802(B)号明細書にも当てはまる。その明細書によると、キャリアプレートとフロントパネルの間に横方向調整のためのスロットのみがある。開口に関連して高さ方向の調整に関与するねじは、キャリアプレートが予め取り付けられた状態のフロントパネルの解放位置にあるときのように容器に関係付けられず、ねじは、キャリアプレートのねじ穴の中に残っており−それゆえフロントパネルに関係付けられる。
【0006】
また、別の種類の装置に関係する独国特許第DE8531752(U1)号明細書においても、存在する調整ねじが接続要素(保持部品)に関係付けられていることが記載されている。さらに、横方向移動のための実際の調整要素がない。
【0007】
また、別の種類の装置に関係する独国特許第DE202007011518(U1)号明細書においても、フロントパネルに接続される装置に関係付けられる高さ方向および横方向調整のためのボルトが記載されている。換言すると、接続要素は、容器に関係付けられるキャリア部材から、またはフレーム構造から、ボルトでのみ解放することができ、それによって、調整要素が容器に関係付けられることはない。
【0008】
同様に、別の一般的な種類の装置に関する欧州特許第1639917(A1)号明細書においても、接続要素に関連するねじが示されており、さらに、実際の横方向調整要素に関する教示はない。
【先行技術文献】
【0009】
【特許文献】
【特許文献1】国際公開第WO2009/006651(A2)パンフレット
【特許文献2】独国特許第DE4305074(A1)号明細書
【特許文献3】豪州特許第AT304802(B)号明細書
【特許文献4】独国特許第DE8531752(U1)号明細書
【特許文献5】欧州特許第EP1639917(A1)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、最新技術によって改良を加えられ、構造的にさほど複雑でも高価でもなく、しかも簡素化される固定装置を備える引き出しフレーム装置を提供することである。特に、本発明は、必要な空間を少なくしたものを提供しようとするものである。とはいえ、フロントパネルの解放および位置調整に関する機能性は、基本的に維持されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の分類部分の特徴を有する引き出しフレーム構造の場合、本発明によると、横方向のフロントパネルの位置を調整するために、第2の調整要素が容器に関係付けられることでその目的が達成され、少なくとも第1および第2の調整要素は、接続要素の同じ部分に係合する。特に、第1および第2の調整要素によって係合される接続要素の部分が一体形で形成され、かつ実質的に板状構造のものである場合、固定装置に非常に狭い配向しか与えることができない。特に、引き出しフレーム構造は、そのため、最新技術との関連で下部領域において拡大されず、それによって、引き出し壁全体が15mm程度の幅となる。好ましくは、幅は11mm未満であり、最大でもわずか8mmの場合もある。
【0012】
好ましくは、第1の調整要素およびさらには第2の調整要素の両方によって係合される接続要素の部分は、一体形で形成される。しかしながら、接続要素の上記部分が、組み立てられた状態で互いに固定された移動不可能な位置関係を有する複数の部分を備えているとはいえ、請求項1に記載の部分と同じ部分を形成することも確かに考えられる。
【0013】
好ましくは、板状部分が凹所を有しており、調整要素がこの凹所に係合するものと規定されうる。
【0014】
本発明のさらなる好ましい変形物は、好ましくはウォーム状の第
2の調整要素が移動すると板状部分が容器に対して横方向に移動し、好ましくは偏心輪状の第
1の調整要素が移動すると板状部分が容器に対して高さ方向に移動する。同じ板状部分で異なる調整要素のこのような移動を可能にするために、他の調整要素による移動を妨げないように、最新技術とは対照的に精確に駆動されていない調整要素に対して、十分なクリアランスが設けられなければならない。そのために、好ましくは、一方で、第
2の調整要素と高さ方向の板状部分の凹所との間にクリアランスがあり、上記クリアランスによって第
1の調整要素の高さ方向への移動が可能であり、他方で、第
1の調整要素と横方向の板状部分の凹所との間にクリアランスがあり、上記クリアランスによって第
2の調整要素の横方向への移動が可能であるものと規定されうる。
【0015】
フロントパネルの引き出しフレーム構造に対する解放および接続を一般的に可能にするために、好ましくは、フロントパネルを引き出しフレーム構造に解放可能に固定するために、ロック装置が容器に関係付けられるものと規定することができ、接続要素は、ロック装置をロック位置から解放位置に移動することによって容器から解放されうる。その場合、弾性的に取り付けられたキャッチ部分を備えることもでき、フロントパネルの接続要素がキャッチ部分に入ると、引き出しフレーム構造にキャッチ部分が自動的に引き寄せられて直ちにロックが行われる。
【0016】
ロック装置が備えられるときでも可能な限り狭い設計形状を実現するために、好ましくは、ロック装置がやはり接続要素の板状部分に係合するものと規定される。この場合も、他の調整要素の横方向および高さ方向の移動に対して、十分なクリアランスがあるべきである。
【0017】
フロントパネルの傾斜を調整する接続要素の板状部分にやはり係合することが好ましい第3の調整要素が提供されることは、本発明において除外されるべきでない。
【0018】
好ましくは、調整要素およびロック装置は、好ましくは実際にねじ回しによって回転可能であり、移動可能であり、かつ自動ロック式であるように適合されるものとさらに規定されうる。その場合、個々の調整要素およびロック装置には、外側または内側のいずれかからねじ回しが届きうる。
【0019】
引き出しがその2つの側部領域で延長ガイドに固定されるので、引き出しフレーム構造は、通常、引き出し内の両側部にある。その場合、固定装置を備える本発明による引き出しフレーム構造は、一方の側部のみにあってもよく、両側部にあってもよい。また、ともあれ、フロントパネルでも、他の引き出しフレーム構造において行われる調整が可能であるべきである。調整要素またはロック装置が両側部に備えられる場合、調整は両側部において行われるべきである。
【0020】
また、請求項1〜
12のいずれか一項の引き出しフレーム構造を有する引き出しと、請求項
13に記載の引き出しを有する家具とに対して保護が要求される。
【0021】
本発明のさらなる詳細および利点を、以下の図面に示す実施形態を参照し、具体的な記述によって以下でさらに詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】家具の図を示す。
【
図2】最新技術に基づく固定装置の線図を示す。
【
図3】本発明による固定装置の線図を示す。
【
図4】固定装置を備える引き出しフレーム構造の分解図を示す。
【
図5】組み立てられた状態における固定装置を備える引き出しフレーム構造を示す。
【
図6】平常位置における横方向調整要素の断面を示す。
【
図7】平常位置における高さ方向調整要素の断面を示す。
【
図8】ロック状態におけるロック装置の断面を示す。
【
図9】横方向調整要素の断面領域の平面図を示す。
【
図10】横方向調整要素の末端位置の図を示す。
【
図11】横方向調整要素の末端位置の図を示す。
【
図12】高さ方向調整要素の末端位置の図を示す。
【
図13】高さ方向調整要素の末端位置の図を示す。
【
図14】ロック位置におけるロック装置を示す。
【
図15】解放位置におけるロック装置を示す。
【
図16】接続要素の二分割板状部分の線図を示す。
【
図17】接続要素における接続要素の(ラッチ)位置を示す。
【
図18】接続要素における接続要素の(ラッチ)位置を示す。
【
図19】接続要素における接続要素の(ラッチ)位置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、家具カーカス17と、家具カーカス17において押し込んで引き出すことができる引き出し17とを備える家具16を示す。この場合、引き出し15は、引き出し容器8とフロントパネル7とを実質的に備え、引き出し容器8は、引き出し底部31と、引き出し後壁32と、フレーム構造取付8および引き出しフレーム構造5とを含む。引き出しフレーム構造5は、最新技術の場合と同程度の幅であるものとして
図1に示されており、最新技術では、引き出し15の充填容積が小さく抑えられる。
【0024】
図2は、容器レール19に接続される引き出しフレーム構造5の部分と、高さ方向HRにおける中間板20を移動する第
1の調整要素2とを図式的に示す。その中間板20には、横方向SRに接続要素10を介してフロントパネル7を移動する、さらなる調整要素1が、配置される。
【0025】
本発明に従って
図3に示すように、
図2に示す中間板20はもはや必要でない。むしろ、引き出しフレーム構造5に関係付けられるのは、横方向SRと高さ方向HRに移動する少なくとも2つの調整要素1および2であり、これら2つの調整要素は、いずれも接続要素9の同じ部分10に係合し、保持延長部12(好ましくは小杭の形をした)を介して、板状部分10の移動によって引き出し容器8に対してフロントパネル7の位置を変える。さらに、固定装置6も、接続要素9の同じ板状部分10に係合することが好ましいロック装置4を有しうる。本発明に従って、「容器に関係付けられる」という表現は、フロントパネル7が取り外された状態(接続要素9がフロントパネル7に取り付けられた状態)の調整要素1および2が引き出し8(またはフレーム構造5とその固定装置6)に配置されることを意味する。
【0026】
図4は、引き出しフレーム構造5の固定装置6の基本的な構成部分を分解図で示す。その場合、容器側では、固定装置6は、実質的にU字形のプロファイル部材22を含み、ここには個々の調整要素1および2とロック装置4および4aとが配置され、プロントパネル側に接続要素9が配置される。引き出しフレーム構造5は、U字形のプロファイル部材22と、引き出し容器の前部から後側まで延在する細長い基部21とを実質的に備える。引き出し底部31の下側に配置された容器レール19が、その引き出しフレーム構造に取り付けられており、引き出し底部31を介して、引き出し15全体が延長ガイド(図示せず)に固定されうる。
【0027】
固定装置6の基本的な部分は、ウォーム13および駆動部材26を含む第
2の調整要素1と、偏心輪14および位置決めナット25を含む高さ方向HRにおける移動のための第
1の調整要素2と、ロックねじ23、ロック要素24、およびロックばね30をそれぞれ含む2つのロック要素4および4aとである。フロントパネル7を固定するとき、これに取り付けられる接続要素9が、U字形プロファイル部材22の受入手段27に導入される。その接続要素9は、個々の調整要素1および2またはロック装置4および4aにそれぞれ係合する様々な凹所11を備える板状部分10を有する。保持延長部12が、曲げ要素28を介して板上部分10にわずかに弾性的に屈曲可能に接続される。ロック装置4および4aと第
2の調整要素
1に対応する凹所11は、上から見て第2の凹所11の中に係合する第
1の調整要素2によって高さ方向に移動しうる高さ方向HRに、十分なクリアランスS
HRを有する。
【0028】
固定装置6の一様に広く同時に比較的狭い構造は、
図5ではっきり分かる。そして同様に狭く一様に広いフレーム構造アタッチメント18が、引き出しフレーム構造5のU字形プロファイル部材22を介して基部21に取り付けられうる。比較すると、特に、国際公開第2009/006651(A2)パンフレットの
図3では、下部領域で次第に広くなる引き出しフレーム構造を示しており、固定装置のすべての部分が通常はスペースを有しているはずがないので、引き出し容器の内部スペースも実質的に縮小されている。
【0029】
詳細Dは、組み立てられた状態における固定装置6を示しており、接続要素9の板状部分10は、個々の調整要素1、2およびロック装置4を有する凹所11を介して、引き出しフレーム構造5と接続される。
【0030】
図6において、ウォーム13の断面Aは、横方向SRの移動がない場合の板状部分10の平常位置を示す。
【0031】
図7において、第
1の要素2およびその偏心輪14の詳細断面Bは、高さ方向HRにおける板状部分10の平常位置を示しており、横方向SRに移動するための既に十分なクリアランスS
SRがある。位置決めナット25は、U字形プロファイル部材22(
図4参照)に対応する押込みでラッチしうる多数のノブを有しており、それによって、偏心輪14の移動後に自動ロック作用をもたらす。
【0032】
図8において、詳細断面Cは、ロック装置4のロックねじ23の断面を示しており、ロック要素24はロック位置Vで部分10に係合する。この領域でも、板状部分10は、U字形プロファイル部材22において横方向SRに十分なクリアランスS
SRを有しており、第
2の調整要素1による横方向の移動を可能にする。
【0033】
図9は、横方向の移動を示しており、接続要素9の板状部分10は、受入手段27に挿入されると、U字形プロファイル部材22の2つの側部の間のクランプ領域29に入る。板状部分10は、
図9および10の位置から出て、調整要素1のウォーム13の回転によって
図11に示す位置に入り、それによって、容器8に対するフロントパネル7の位置が変更される。その場合、クランプ領域29を中心とする板状部分10のいわゆる旋回運動がある。
図9に極端な形で示す、フロントパネル7の保持延長部12の傾斜位置を補正するために、曲げ要素28(
図4参照)が、保持延長部12と板状部分10の間の接続領域に備えられる。
【0034】
図9〜11において分かるように、フレーム構造アタッチメント18は、固定装置6全体およびU字形プロファイル部材22に既に固定されており、個々の調整要素1および2またはロック装置4は、それぞれフレーム構造アタッチメント22の開口からアクセス可能である。その場合、例示された実施形態とは対照的に、駆動は外側からも可能である。
【0035】
図12および13は、
第1の調整要素2の末端位置を示しており、詳細Gに従って、板状部分10は、U字形プロファイル部材22に対して高さ方向HRに完全に下方に配置され、
図3では、板状部分10は、U字形プロファイル部材22に対して高さ方向HRに完全に下方に配置される。板状部分10は、偏心輪14の回転によって上方および下方に移動する。
【0036】
図14の詳細Jは、板状部分10のロック位置Vにおけるロック装置4のロック要素24を示す。対照的に、
図15の詳細Kでは、ロック要素24は、ロックばね30のばね力に抗して右方向矢印で示される方向のロックねじ23の回転によって、解放位置Lに移動する。
【0037】
その点に関して
図17において分かるように、ロック装置4のロックは、板状部分10のロック溝34におけるロック要素24のラッチ係合によって行われうる。高さ方向HRに移動するためのロック溝34に関しては、任意の高さ位置においてロック要素24が板状部分10におけるロック位置Vに入りうることを保証する必要があるので、十分なクリアランスS
HRが設けられる。また、
図17からも分かるように、ロック要素24は、板状部分10が導入されると自動的にスナップ係合することができ、その場合、ロック要素24は、ロックばね30のばね力に抗して部分的に板状部分10の上端に沿って摺動しうる。好ましくは、凹所11自体は、ロック要素24がロック位置Vにスナップ係合するロック溝を形成する。そのために、
図18は、部分10がU字形プロファイル部材22に押し込まれるときのロック要素24の位置を示し、その場合、ロック要素24は、ばね20の力に抗して回転され、部分10が完全に挿入されると、ロック要素24は、上凹所11にスナップ係合されてロック位置Vに入る。換言すると、ロック装置4は、ボタンインばね荷重回転ロック(buttoned−in spring−loaded rotary lock)の形をしている。一般に、ロック装置4は、固定装置6において単独または二重に(参照符号4および4a)提供されうることに留意されたい。
【0038】
図16は、接続要素9について請求項1に列挙される部分と同じ部分が必ずしも一体形である必要がないことを示す。むしろ、同じ部分10が2つの異なる部分10aおよび10bを備えていてもよく、ただし、フロントパネル7に取り付けられた状態では、互いに固定されて、移動できない位置関係にある。
【0039】
本出願に示す調整要素1および2の実質的な利点は、これらの調整要素がいわゆる「メモリ効果」を有することである。すなわち、接続要素9が解放後に固定装置6の他の部分に再び接続されると、調整要素1および2は、これらの自動ロック作用に基づいて、既に以前に採用された位置に常に留まり、それによって、フロントパネル7を取り外して再び取り付けた後に新たな位置設定を行う必要がない。本調整要素1および2の好ましい変形物は、明らかにウォーム13および偏心輪14であるが、接続要素9の1つの同じ部分10を介して引き出し容器8に対して同様の方法で、歯車伝動装置などの他の自動ロック調整要素またはフロントパネル9の移動を可能にする他の非自動ロック調整要素を除外するものではない。