(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5732128
(24)【登録日】2015年4月17日
(45)【発行日】2015年6月10日
(54)【発明の名称】インクジェットプリンター用インクカートリッジ
(51)【国際特許分類】
B41J 2/175 20060101AFI20150521BHJP
【FI】
B41J2/175 313
B41J2/175 167
【請求項の数】11
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-504098(P2013-504098)
(86)(22)【出願日】2010年11月22日
(65)【公表番号】特表2013-525139(P2013-525139A)
(43)【公表日】2013年6月20日
(86)【国際出願番号】CN2010078943
(87)【国際公開番号】WO2011127734
(87)【国際公開日】20111020
【審査請求日】2013年11月21日
(31)【優先権主張番号】201010155221.8
(32)【優先日】2010年4月16日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512246042
【氏名又は名称】珠海納思達企業管理有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100081053
【弁理士】
【氏名又は名称】三俣 弘文
(72)【発明者】
【氏名】陳保全
(72)【発明者】
【氏名】買志争
【審査官】
小澤 尚由
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3156861(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3157392(JP,U)
【文献】
特開昭63−281849(JP,A)
【文献】
特開2006−021397(JP,A)
【文献】
特開2009−142991(JP,A)
【文献】
特開昭63−207652(JP,A)
【文献】
特開平01−020148(JP,A)
【文献】
特開2006−062248(JP,A)
【文献】
特開2002−144598(JP,A)
【文献】
特開2003−237108(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01−2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、インクカートリッジ(1)と、インク残量を検知する検知機構を含むインクジェットプリンター用インクカートリッジにおいて、
前記筐体は、インクを貯留するインクタンク(11)と、プリンターの印刷ヘッドにインクを供給するインク吐出口(8)を含み、
前記インク残量を検知する検知機構は、前記プリンター上の第1センサー(104)とマッチングする第1検知部(2)と、前記プリンター上の第2センサー(102)とマッチングする第2検知部と、回復部品(4)を含み、
前記第2検知部は、可動アーム(6)と、筐体に設けられた軸(7)と を含み、
前記可動アーム(6)は、前記軸(7)を介して前記筐体の回転軸と接続され、前記可動アーム(6)を筐体の装着向きの反対方向に動かす引張力を引き起こさせる引張力発生部(5)を含み、
前記前記インクカートリッジは、インクカートリッジ内部のインク残量を、前記可動アーム(5)を動かす力に転換できる伝動部材を含み、
前記伝動部材は、アームとアーム回転軸からなるアーム部材であり、
前記アームの一端は、斜面状で前記可動アームのインク残量検知部位に対応する
ことを特徴とするインクジェットプリンター用のインクカートリッジ。
【請求項2】
前記引張力発生部(5)は、引張バネであり、その一端はインクカートリッジの壁に、他端は前記可動アーム(6)に接続される
ことを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
【請求項3】
前記引張力発生部(5)は、圧縮バネであり、その一端は前記回復部品(4)に、他端は前記可動アーム(5)に接続される
ことを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ。
【請求項4】
前記引張力発生部(5)は、1組の互いに吸引する磁石であり、このうちの一方の磁極は前記インクカートリッジの壁に、他方の磁石は前記可動アーム(5)上に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
【請求項5】
前記引張力発生部(5)は、1組の互いに反発する磁石であり、このうち一方の磁極は前記回復部品(4)上に、他方の磁石は前記可動アーム(5)上に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
【請求項6】
前記回復部品(4)は、その一端は筐体の前壁と常時接続し、他端はプリンターのインクカートリッジ収容スペースの内壁と接続する板ばねであり、
前記回復部品(4)の前記他端に隣接する部位には支持部があり、
前記可動アーム(5)は、前記回復部品(4)の支持部によって支持される
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項7】
前記伝動部材は、アームとアーム回転軸からなるアーム部材であり、
前記インクタンク(11)の1つの側壁は、柔軟性のある薄膜であり、
前記アームの一端は、柔軟性のある薄膜に固定され、
前記伝動部材は、インク残量が少なくなったときに可動アームをインクカートリッジの装着方向と反対方向に移動させる
ことを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
【請求項8】
前記支持部は、前記回復部品(4)の中部に設けられたホックである
ことを特徴とする請求項6に記載のインクカートリッジ。
【請求項9】
前記インクタンク(11)内には、弾性部材が設けられ、
前記弾性部材は、前記伝動部材を構成するアームと柔軟性のある薄膜が固定されている場所に設けられている
ことを特徴とする請求項7に記載のインクカートリッジ。
【請求項10】
前記伝動部材を構成するアームの一端は、柔軟性のある薄膜の表面に固定されている
ことを特徴とする請求項7に記載のインクカートリッジ。
【請求項11】
前記伝動部材を構成するアームの一端は、柔軟性のある薄膜の表面に固定され、
前記アームが前記インクタンク(11)を貫通する位置には、出口孔が設けられ、
前記出口孔と前記アーム部材には、密封リングが設けられている
ことを特徴とする請求項7に記載のインクカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンター用インクカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンターに用いるインクカートリッジは、インクを貯留するインクタンクと、プリンターの記録ヘッドにインクを供給する吐出口と、インクカートリッジやと、インク残量を検知する検知機構から構成されている。インクカートリッジをプリンターに装着した後に、正常に作動できるよう、インクカートリッジは2種類の検知機構を含む。 インクカートリッジをプリンターに装着する際に、まず一つの検知機構はプリンター上の第2センサーの発光部から発射される光が第2センサーの受光部に届かないようにする。装着作業が進むにつれ、第2センサーの発光部から発射される光が第2センサーの受光部に届くようになり、その後別の検知機構が第1センサーの発光部から発射される光が第1センサーの受光部に戻れないようにする。最後に第1、第2センサーにそれぞれ対応する発光部から発射される光が個々に対応する受光部に戻れないようにして装着検知を終える。この時プリンターから次の操作に関する指示が出される。前記インクカートリッジ検知とインク残量検知に使用された主な技術は次のとおり。この方案における検知機構は主にセンサーから発射される光を遮断する形であり、検出を実現している。その動作原理は次のとおり。インクカートリッジをプリンターに装着する時、まずプリンター内部の第2センサーの発射する光を光を通さない第2検知部品が遮断し、次に第2センサーの発射する光を光を通さない第2検知部が遮断して接続状態にして、第1センサーの発射する光を第1検知部が遮断し、最後に第2センサーの発射する光を光を通さない第3検知部が遮断し、第1センサーの発射する光を第1検知部が遮断する。この時プリンターは、インクカートリッジが装着済であることを表示し、次の手順に関する指示を出す。前記第3検知部は光を通す部分と通さない可動アームから構成され、可動アームの位置はインクカートリッジ内部のインク残量の変化を応じて変化することができ、第2センサーから発射される光が第3検知部によって遮断されているどうかでインクカートリッジ内のインク残量の検出を実現する。
【0003】
この技術では、可動アームがインクタンクの中にあるため、インクの表面張力は、第3検知部によって吸着されてしまい、装着状態やインク残量検知のエラーを引き起こす恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中国特許出願第CN200910105619.8号明細書
【0005】
上記のインクカートリッジに見受けられる欠陥にかんがみて、特許文献1は、別のタイプのインクカートリッジ、すなわち被検知の可動アームがインクタンクの外部に位置するインクカートリッジを開示する。可動アームは、板バネの移動にあわせて移動し、装着検知時の第2検知部と第3検知部に取って代わることができる。インク切れの検知は、インク残量に応じて変化するソフトサポートキャップの変形とともに、可動アームが移動して、インク残量の検知を実現する。そこで、プリンター上の第2センサーとセットの第2検知機構と筐体上に設けられたインクタンクに接続するソフトサポートキャップと併用する。前記第2検知機構は、可動アームと筐体の軸と筐体に設けられた板バネを含み、前記可動アームは、軸で筐体本体の回転軸と接続し、板バネは可動アームの重力によって可動アームの下部に接続される。装着する時は、板バネは、可動アームと接続しなくなる。可動アームは、重力で軸を中心に回転移動し、垂直位置になる前に、ソフトサポートキャップと接続する。かくして、インク切れ検知を実現する。具体的な方法については、
図1に示すとおり、従来のインクジェットプリンター用のインクカートリッジ1にはインク残量を検知するインク検知機構と、これに含まれるプリンター上のセンサーと併用する検知部102および筐体に設けられたインクタンクと連通するソフトサポートキャップ3が含まれている。この仕組みでは、インクタンクの中のインクが切れると、ソフトサポートキャップが変形し、センサーから発射される光が変えられる。しかしソフトサポートキャップの場合、その硬度を調節するのは難しく、遮断部自身の重力と併用すると、検知エラーが起こりやすい。また、遮断部は、ソフトサポートキャップ3による支持がなくなると、自らの重力で移動するようになり、遮断部にインクが付着し、あるいはその他異物があると、インクの表面張力あるいは異物の吸着力により、アームモジュールの移動に偏差が生じてしまう、更にセンサー検知にもエラーが生じる。
本発明に係る実施形態例において、弾力を利用して第2遮断部の技術的誤差および外物の影響による検知エラーを解決することができた。
【0006】
上記特許には次のような欠点がある。可動アームの質量やソフトサポートキャップの厚さ、およびインクタンク内部の圧力は、どれも制御するのが難しく、技術上の実現可能性が低い。例えば可動アームの質量が大きく、かつソフトサポートキャップが薄いときは、インクカートリッジの中にインクがあるにもかかわらず、ソフトサポートキャップは、可動アームを支持することができず、インクカートリッジ装着検知エラーだけでなく、インク切れ検知エラーさえ発生する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、従来のインクジェットプリンターに用いるインクカートリッジを装着する時に、可動アームの重力の影響で、装着検知エラーが発生してしまうという技術的課題を解決することである。かくして、上記の欠点を有さないインクジェットプリンターに用いるインクカートリッジを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
筐体、インクカートリッジやインク残量を検知する検知機構と引張力発生部を含み、前記筐体はインクを貯留するインクタンク、プリンターの印刷ヘッドにインクを供給するインク吐出口を含み、前記インクカートリッジとインク残量を検知する検知機構はプリンター上の第1センサーと対応する第1検知部、プリンター上の第2センサーと対応する第2検知部、回復部品を含む。前記第2検知部は可動アームと筐体に設けられた軸を含み、前記可動アームは軸を介して筐体の回転軸と接続し、可動アームを筐体の装着向きの反対方向に移動させる引張力を発生する一つの引張力発生部を含むことを特徴とするインクジェットプリンターに用いるインクカートリッジ。
【0009】
本発明の一実施例によれば、前記引張力発生部は一つの引張バネであり、その一端はインクカートリッジ壁と、他端は可動アームとそれぞれ接続する。
【0010】
本発明の一実施例によれば、前記引張力発生部はバネであり、その一端は回復部品に、他端は可動アームにそれぞれ接続される。
【0011】
本発明の一実施例によれば、前記引張力発生部は1組の互いに吸引する磁石であり、このうち一方の磁極はインクカートリッジの壁に、他方の磁極は可動アームの上に設けられている。
【0012】
本発明の一実施例によれば、前記引張力発生部は1組の互い反発する磁石であり、このうち一方の磁極は回復部品の上に、他方の磁極は可動アームの上に設けられている。
【0013】
本発明の一実施例によれば、前記回復部品は板バネであり、前記板バネの一端は筐体の前壁と固定的に接続し、他端はプリンターのインクカートリッジ収容スペースの内壁と接続する。前記板バネの上には支持部があり、前記可動アームは前記回復部品上の支持部によって支持されている。
【0014】
本発明の一実施例によれば、インクカートリッジ内部のインク残量を可動アームを動かす力に転換できる伝動部材を含む。
【0015】
本発明の一実施例によれば、前記伝動部材はアーム部品であり、前記アーム部品はアームとアーム回転軸を含み、前記インクタンクの少なくとも1つの側壁は柔軟性のある薄膜であり、前記アームの一端は柔軟性のある薄膜と固定的に接続し、他端は斜面状であり、かつ前記可動アームのインク残量検知部位に対応する。
【0016】
本発明の一実施例によれば、前記支持部は、回復部品の中部に設けられた支持ひずみである。
【0017】
本発明の一実施例によれば、前記支持部は、回復部品の中部に設けられたホックである。
【0018】
本発明の一実施例によれば、前記インクタンク内には弾性部材が設けられ、前記弾性部材はアームと柔軟性のある薄膜が固定的に接続する場所に設けられている。
【0019】
本発明の一実施例によれば、前記アームの一端は柔軟性のある薄膜の表面と固定的に接続している。
【0020】
本発明の一実施例によれば、前記アームの一端は柔軟性のある薄膜の表面と固定的に接続し、前記アームが前記インクタンクを貫通する位置には出口孔が設けられ、前記出口孔と前記アーム部品には密封リングが設けられている。
【発明の効果】
【0021】
上記技術的手段を採用した場合、新たに引張力発生部を追加したため、前記引張力発生部は可動アームをインクカートリッジの装着向きの反対方向に移動させる引張力を発生することができるようになる。装着検知を行う際に、引張力発生部は可動アームをインクカートリッジの装着向きの反対方向に移動させることにより、可動アームの重力がなくであり、も装着検知がきるようになり、可動アームの重力による装着検知への影響が殆どなくなり、従来のインクジェットプリンターに用いるインクカートリッジを装着するときに可動アームの重力による装着検知エラーが発生するという技術的課題を解決した。
【0022】
さらにインクカートリッジ内部のインク残量を可動アームを動かす力に転換できる伝動部材を含み、伝動部材は、インクカートリッジ内部のインク残量を可動アームを動かす力に転換し、可動アームをインク残量検知位置から偏移させる或いは固定させることであり、インクの残量を検出し、これによりインク残量の検出精度が向上した。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】従来のインクカートリッジの検知機構の斜視図である。
【
図2】本発明に係るインクカートリッジの斜視図である。
【
図3】本発明に係るインクカートリッジを収納するキャリッジの断面図である。
【
図4】本発明に係るインクカートリッジをキャリッジに装着する途中の状態を示す部分断面図である。
【
図5】本発明に係るインクカートリッジをキャリッジに装着した状態を示す部分断面図である。
【
図6】本発明に係るインクカートリッジ内部構造を示す正面図である。
【
図8】本発明に係る第2検知機構の検知原理を説明する概念図である。
【
図9】本発明に係る実施例1における引張力発生部の正面図である。
【
図10】本発明に係る実施例2における引張力発生部の正面図である。
【
図11】本発明に係る実施例3における引張力発生部の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図2に示すように、本発明のインクカートリッジ1は、インクタンク11(
図7参照)と、装着検知機構(第1検知部2と可動アーム6)と、インク残量検知機構(可動アーム6とアーム部材9(
図7参照))と、インク吐出口8と、イジェクト機構(回復部品4)とを有する。
【0025】
インクタンク11は、所定量のインクを収納し、その一つの外壁は、変形可能な薄い膜から構成され、インク吐出口8を介して、プリンターにインクを供給する。
【0026】
装着検知機構は、第1検知部2と第2検知部とを有する。第2検知部は可動アーム6と軸7を含む。
【0027】
インクカートリッジ1を、キャリッジ10(
図3)に搭載する際に、可動アーム6の第2信号遮断部61(
図8)は、第2センサー102の発射する第2信号を一時遮断する。第1検知部2は、第1センサー104の発射する第1信号を遮断する。その後装着作業を継続する。
図7,8において、可動アーム6は、回復部品4と引張力発生部(スプリング)5による作用のもとであり、装着方向とは反対方向に向かって軸7を中心に回転しながら、第2センサー102から離れる方向に移動し、第2センサー102を遮断しなくなる。
第2遮断部6は、軸7を中心にアーム部材9の一端にある抵続部93まであり、回転し、接続部93に当たり、回転移動を中断する。
装着作業を継続すると、第2センサー102は、再び可動アーム6の第2信号遮断部61によって遮断される。この時点で、第1センサー104は第1検知部2によって、第2センサー102は可動アーム6によってそれぞれ遮断される。
装着検知が終了すると、回復部品4は板バネであり、板バネの一端は本体の前壁と固定的に接続し、他端はプリンターのインクカートリッジ収容スペースの壁と接続する。板バネの上には支持部位があり、可動アームは回復部品上の支持部位によって支持される。支持部位は支持ひずみかホックである。
【0028】
インク検知機構は、第2遮断部6とアーム部材9を含み、このうちアーム部材9はアーム91とアーム回転軸95を含み、アーム91の一端は斜面状の接続部93であり、アーム91の他端はフラット92形成する。もちろんインクカートリッジ内部のインク残量を可動アームを動かす力に転換で、きるインクタンクと連通したサポートキャップ等のその他伝動部材をアーム部材として使ってもよい。
【0029】
インク残量を検知する過程において、インクが一定の量(2〜3ml)まであり、消費されると、インクタンク11の可変型薄膜壁に大きなひずみが発生し、アーム91のフラット92は薄膜と常時接続し、フラット92はL方向(
図7参照)に沿って移動し、アーム91はアーム回転軸95によって接続部93と連動し、接続部93は偏移して可動アーム6の位置に到着し、可動アーム6と接続しなくなる。可動アーム6は引張力発生部5の力F(
図8参照)の作用のもとで、第2センサー102を遮断する位置から離れ、第2センサーの信号を遮断しなくなる。プリンターはこのときインクカートリッジ1内部のインクがまもなく切れると検出することかで、きる。
【0030】
インク吐出口8は一つの密封部を含む。インクカートリッジを装着した後、プリンターのインク供給針と協働して密封措置によりインク漏れを防ぐ。未装着のとき、密封部は単独密封によりインクタンク11内部で、のインク漏れを防ぐこともで、きる。
【0031】
イジェクト機構は回復部品4を含み、インクカートリッジが係止部材105によって固定されていない時、回復部品4はインクカートリッジ1をキャリッジ10から押し出し、インクカートリッジを取り外しやすくすることがで、きる。
【0032】
インクカートリッジ1をキャリッジ10から取り出すとき、回復部品4は可動アーム6を装着当初の位置まで、戻すことがで、きる。
【0033】
図3に示すように、プリンターのキャリッジ10はプリンターのインク供給口101、第2センサー102、突起103、第1センサー104および係止部材105を含む。
【0034】
このうち:プリンターのインク供給口101は、インクカートリッジ1を装着した後、インクカートリッジのインク吐出口8と協働してインクを印刷ヘッドまで、送ることがで、きる。
【0035】
第2センサー102は、第1センサー104と協働してインクカートリッジ1の装着検知を実現し、インクカートリッジ1内部のインク残量に変化が生じたとき、インクカートリッジ内部のインク残量を検出することがで、きる。
【0036】
突起103は回復部品4と接続し、回復部品4をひずみ状態にさせることがで、きる。
第1センサー104は、第2センサー102と協働してインクカートリッジ1の装着検知機能を実現することがで、きる。
【0037】
係止部材105は、インクカートリッジの上部の突起と協働してインクカートリッジ1をキャリッジ10の中に押さえつけることがで、きる。
【0038】
図4に示すように、インクカートリッジを装着する際に、可動アーム6の第2信号遮断部61は第2センサー102の発射する第2信号をひとまず遮断する。このとき第1検知部2は第1センサー104を遮断しておらず、キャリッジ10にある係止部材105はインクカートリッジ1の装着過程において当初の位置からそれた場所にあり、インクカートリッジの装着が完了した後に元の位置に戻る。
【0039】
図5に示すように、インクカートリッジを装着し終えると、第1センサー104は第1検知部2によって、第2センサー102は可動アーム6によってそれぞれ遮断される。しかもこの時プリンターのキャリッジ10にある突起103はインクカートリッジ1の回復部品4と接続する。回復部品4はひずみ状態にあり、キャリッジ10の係止部材105はインクカートリッジ1が装着された後にある位置に固定される。プリンターのインク供給口101はインクカートリッジのインク吐出口8と密封して連通する。
【0040】
図6に示すように、インクカートリッジ1内部にあるインク残量検知関連機構として機能する部分はアーム部材9であり、アーム部材9はインクタンクの薄膜壁の変化にあわせて軸を中心に移動してインク残量の検出を行う。プリンターのインク供給口はインクカートリッジ1のインクタンク11内部のインクを抜き出せる一定の吸引力を持っている。インクタンク11の外部と連通する部分はインク吐出口8だけであり、そのためインクが減ると、インクタンク11の体積に変化が生じ、これにあわせてインクタンク11の薄膜壁にひずみが生じ始める。
【0041】
図7に示すように、アーム部材91の一端のフラット92は両面接着剤或いは係止部によってインクタンク11の薄膜壁と固定的に接続されている。薄膜壁にひずみが生じたとき、フラット92はL方向に沿って移動し、アーム91はアーム回転軸95を介して接続部93と連動し、接続部93は可動アーム6の位置に偏移して接続すると、可動アーム6と接続しなくなる。
【0042】
インクカートリッジ1の薄い膜の壁に生じるひずみの発生位置は薄いフィルムの厚さと受ける圧力に左右されるため、インクが間もなく切れようとするときだけフラット92と薄い膜の接続部にひずみが生じさせるために、インクタンク11の内部、フラット92の所定の位置に一つのバネ24を設置して内部圧力のバランス化を図り、フラット92と薄い膜との接続部に最終的にひずみが生じるように確保する。
【0043】
図8に示すように、装着検知を行う時に、可動アーム6は軸7を中心に移動し、最初は可動アーム6が第1位置に位置し、その第2信号遮断部61が第2信号を遮断する。装着作業中、可動アーム6は引張力発生部5の力Fの作用のもとで、移動し始める。アーム部材9の接続部93にぶつかると、その接続力fと力Fは、可動アーム6を第2位置に停留させることがで、きる。この位置はインクカートリッジを装着した後の遮断位置で、可動アーム6が第2位置にあるとき、その第2信号遮断部61は第2信号を再度遮断する。以上をもって装着検知が終了する。
【0044】
図9に示すように、本発明の実施例1において、インクカートリッジの引張力発生部5はバネ構造である。バネの一端は可動アーム6の上に固定し、他端は回復部品と接続する。可動アーム6に対する弾力はF(
図8参照)方向に沿って作用する。
【0045】
図10に示すように、本発明の実施例2において、インクカートリッジの引張力発生部5は引張バネ構造である。バネの一端は可動アーム6の上に固定し、他端はインクカートリッジ1に固定される。可動アームに対する弾力はF(
図8参照)方向に沿って作用する。
【0046】
図11に示すように、本発明の実施例3において、インクカートリッジの引張力発生部5はねじりバネ構造である。ねじりバネの一端は可動アーム6の上に固定し、他端は軸7に固定される。可動アームに対するねじり力はF(
図8参照)方向に沿って作用する。
【0047】
引張力発生部は1組の互いに吸引する磁石で、あってもよい。このうち一つの磁極はインクカートリッジの壁に、もう一つは可動アームの上に設けられる。
【0048】
さらに引張力発生部は。1組の互い反発する磁石で、あってもよい。このうち一方の磁極は回復部品の上に、他方の磁極は可動アームの上に設けられる。
【0049】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するものであり、この技術分野の当業者であり、あれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、あり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号であり、も明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一であり、はない。これは上記した理由による。用語「又は」に関して、例えば「A又はB」は、「Aのみ」、「Bのみ」ならず、「AとBの両方」を選択することも含む。特に記載のない限り、装置又は手段の数は、単数か複数かを問わない。
【符号の説明】
【0050】
1 ・・・ インクカートリッジ
2 ・・・ 第1検知部
3 ・・・ ソフトサポートキャップ
4 ・・・ 回復部品
5 ・・・ 引張力発生部
6 ・・・ 可動アーム
7 ・・・ 軸
8 ・・・ インク吐出口
9 ・・・ アーム部材
10 ・・・ キャリッジ
11 ・・・ インクタンク
61 ・・・ 第2信号遮断部
91 ・・・ アーム
92 ・・・ フラット
93 ・・・ 接続
95 ・・・ アーム回転軸
101 ・・・ プリンターインク供給口
102 ・・・ 第2センサー
103 ・・・ 突起
104 ・・・ 第1センサー
105 ・・・ 係止部材
24 ・・・ バネ