(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記圧縮機機構が前記排出開口部に向かう方向に前記ゴミを圧縮するように、前記排出開口部が、前記圧縮チャンバの、前記圧縮機機構と反対側にある、請求項1に記載のゴミ圧縮システム。
前記圧縮機機構が、前記圧縮チャンバが前記ゴミを受け取る方向と、圧縮後の前記ゴミが前記ゴミ圧縮システムから排出される方向との両方に対して略垂直な方向にゴミを圧縮する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴミ圧縮システム。
前記圧縮チャンバの幅に実質的に等しい幅と、前記圧縮チャンバの幅よりもかなり小さい高さとを有するディスクの形状に前記ゴミを圧縮し、圧縮後の前記ゴミを前記ディスクの前記形状で排出するステップを更に含む、請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法。
前記圧縮チャンバが前記ゴミを受け取る方向と、圧縮後の前記ゴミが前記ゴミ圧縮システムから排出される方向との両方に対して略垂直な方向に前記ゴミを圧縮するステップを更に含む、請求項9〜14のいずれか1項に記載の方法。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
[0007]実施形態は、ゴミを効率的に圧縮し、圧縮後のゴミの除去を簡単かつ容易にするという従来のゴミ圧縮機の課題を克服する。
【0008】
[0008]本明細書中に記載される、ゴミ圧縮に関する改良の重要な点の1つは、圧縮チャンバ内のゴミを、圧縮チャンバから容易に除去可能な、比較的小型の、圧縮後のゴミのディスクに圧縮することである。種々の実施形態では、ゴミを圧縮するための装置は、圧縮後のゴミが圧縮チャンバから除去される前に数サイクルのみ、例えば、2又は3サイクルにわたりゴミを圧縮する。ゴミを圧縮するための装置は、別個の回収箱内における貯蔵のため、圧縮後のゴミを圧縮チャンバから定期的に排出してもよい。このようにして、ゴミを圧縮するための装置はオペレータによって手動で空にされることなく大量のゴミを効率的に圧縮してもよい。更に、圧縮後のゴミは別個の回収箱内に緩い状態で回収されるため、圧縮後のゴミは回収箱から容易に除去され、かつ廃棄されてもよい。回収箱はゴミ圧縮自体の物理的手法に関わりなく圧縮後のゴミの貯蔵のための任意の適切な形状に可撓的に作製されてもよい。例えば、回収箱は、圧縮後のゴミの貯蔵容量を増加するため、かつ圧縮チャンバ又は関連の機械的装置のサイズに影響することなく所定のキャビネットスペース内に合うよう所望の限り広く、長く、及び/又は深く作製してもよい。添付の図に示される一実施形態では、回収箱は、標準航空機業界ARINC(Aeronautical Radio, Incorporated)のGAIN(ギャレーインサート)サイズ3コンパートメント(2551 Riva Road,Annapolis,Maryland,21401所在のARINC Inc.(http://www.arinc.com)から入手可能な、ARINC規格810−2「Definition of Standard Interfaces for Galley Insert(GAIN) Equipment, Physical Interfaces」を参照)内に合うような大きさにされている。一実施形態では、装置は、通常、移動中に溜まるゴミ、例えば、飛行機の飛行中に機内食、軽食及び飲料サービスにより残ったゴミを圧縮するために使用されてもよい。
【0009】
[0009]装置を含むGAINサイズ3コンパートメント内のスペースは、水平に整列された圧縮チャンバ又は箱内にゴミを垂直挿入することと、ゴミを、圧縮チャンバ内において、水平方向の圧縮機構により圧縮後のゴミのプラッタに水平方向に圧縮することと、圧縮後のゴミのプラッタを、圧縮チャンバから、下の回収箱内に水平排出することとを促進することによって効率的に利用される。
【0010】
[0010]本明細書中に記載される例示的な実施形態は航空機ギャレー内に配置されたGAINサイズ3コンパートメントという状況において示されるが、これら実施形態は、単に例示的なものであり、限定的なものとみなされるべきではない。例えば、ゴミを圧縮するための装置の実施形態は、航空機又は車両のギャレー内における他のサイズの十分に利用されていない領域内に合うよう適合されてもよい。種々の実施形態は、従って、航空機、宇宙機、船、バス、列車、レクリエーション用車両、トラック、乗用車等を含むあらゆる車両内において使用されてもよい。ゴミを圧縮するための装置の実施形態は、また、家庭、事務所、ホテル、工場、倉庫、車庫及びゴミを効率的に圧縮することが所望されうる他の建物において使用されてもよい。一般に、実施形態は効率的なゴミ圧縮が所望される任意の位置又は用途において使用されてもよい。
【0011】
[0011]一実施形態によれば、ゴミ圧縮システムは、ゴミ入れ口であって、それを通じてゴミが投入される、ゴミ入れ口と、ゴミが圧縮される圧縮チャンバであって、圧縮チャンバが、ゴミを圧縮チャンバ内に受け取るためのゴミ入れ口と連通する、閉鎖可能な受け取り開口部を有し、圧縮チャンバが、また、閉鎖可能な排出開口部を有し、それを通じて、圧縮後のゴミが排出される、圧縮チャンバと、圧縮チャンバがゴミを受け取る方向に対して略垂直な方向にゴミを圧縮するために圧縮チャンバと作動的に結合された圧縮機機構と、を含む。
【0012】
[0012]圧縮機機構が排出開口部に向かう方向にゴミを圧縮するように、排出開口部は、圧縮チャンバの、圧縮機機構と反対側にあってもよい。
【0013】
[0013]受け取り開口部は、ゴミ入れ口の下の、圧縮チャンバの上側にあってもよい。
【0014】
[0014]圧縮チャンバは略水平に向けられてもよく、圧縮チャンバがゴミを受け取る方向は略垂直に向けられてもよい。
【0015】
[0015]圧縮後のゴミは、その高さよりもかなり大きな幅を有するプラッタの形状において排出されてもよい。
【0016】
[0016]ゴミは、圧縮チャンバの幅に実質的に等しい幅と、実質的に圧縮チャンバの幅よりも小さい高さとを有するディスクに圧縮されてもよい。
【0017】
[0017]ゴミ圧縮システムは、また、圧縮チャンバの下に配置された、排出された圧縮後のゴミを受け取りかつ貯蔵する圧縮後のゴミの回収箱を含んでもよい。
【0018】
[0018]ゴミ圧縮システムは、また、ユーザインターフェースパネルを含んでもよく、それにより、ゴミ圧縮システムが局所的に制御されてもよい。
【0019】
[0019]ゴミ圧縮システムは、また、通信ネットワークインターフェースを含んでもよく、それによって、ゴミ圧縮システムがリモートに制御されてもよい。
【0020】
[0020]別の実施形態によれば、ゴミ圧縮システムは、ゴミ入れ口であって、それを通じてゴミが投入される、ゴミ入れ口と、圧縮チャンバの上方からゴミ入れ口を通じてゴミを受け取るように配置された、閉鎖可能な垂直に向く開口部を有する略水平に向く圧縮チャンバであって、ゴミが圧縮チャンバ内において圧縮され、圧縮チャンバが、また、1つの側部に、閉鎖可能な排出開口部を有し、そこを通じて圧縮後のゴミが排出される圧縮チャンバと、圧縮チャンバ内において1つの側部に向かって略水平に向く方向にゴミを圧縮するために圧縮チャンバと作動的に結合された略水平に向く圧縮機機構と、を含む。
【0021】
[0021]別の実施形態によれば、ゴミを圧縮するための方法は、ゴミ入れ口を通じて閉鎖可能な受け取り開口部から圧縮チャンバ内にゴミを受け取るステップと、圧縮チャンバの閉鎖可能な受け取り開口部を閉鎖するステップと、圧縮チャンバがゴミを受け取る方向に対して略垂直な方向にゴミを圧縮するステップと、圧縮チャンバ内の閉鎖可能な排出開口部を開くステップと、圧縮チャンバから閉鎖可能な排出開口部を通じて圧縮後のゴミを排出するステップと、を含む。
【0022】
[0022]圧縮後のゴミは、そこに向かってゴミが圧縮される圧縮チャンバの端部において圧縮チャンバから排出されてもよい。
【0023】
[0023]ゴミは圧縮チャンバ内に略垂直に向く方向に受容されてもよく、かつ略水平に向く方向に圧縮されてもよい。
【0024】
[0024]ゴミはその高さよりもかなり大きな幅を有するプラッタの形状に圧縮されてもよい。
【0025】
[0025]方法は、圧縮チャンバの下に配置された回収箱内に圧縮後のゴミを受け取りかつ貯蔵するステップを更に含んでもよい。
【0026】
[0026]種々の実施形態が図面及び以下の説明に示される。
【発明を実施するための形態】
【0028】
詳細な説明
[0039]本明細書中に記載される、ゴミ圧縮に関する改良の重要な点の1つは、圧縮チャンバ内のゴミの、圧縮チャンバから容易に除去可能な比較的小型の円板の圧縮後のゴミの圧縮である。種々の実施形態では、ゴミを圧縮するための装置は、圧縮後のゴミが圧縮チャンバから除去される前に数サイクルのみ、例えば、2又は3サイクルにわたりゴミを圧縮する。圧縮後のゴミは圧縮チャンバの内部よりも極めて小さいため、圧縮チャンバからの圧縮後のゴミの除去を困難にする大きな圧力又は摩擦力はない。例えば、圧縮後のゴミは、圧縮チャンバの内側に接する小さな側表面積を有するディスク又はプラッタ状の形であってもよい。この小さな接触表面積のため、圧縮後のゴミが圧縮チャンバから除去される際、圧縮後のゴミと圧縮チャンバの側壁との間の圧力及び摩擦力は小さい。
【0029】
[0040]実施形態は、圧縮チャンバの内壁に接触する圧縮後のゴミによる圧力及び摩擦力を円筒状の圧縮チャンバを使用することによって更に低減してもよい。例えば、圧縮後のゴミが挟まったり詰まったりするおそれのある角がないため、円形の断面を有する円筒状の圧縮チャンバは矩形の断面を有する従来の圧縮チャンバよりも有利である。更に、円筒は、正方形、矩形、三角形又は他の多角形断面を有する他の容器よりも単位容積あたり小さな側表面積を有するため、圧縮チャンバの内部側壁に接触する圧縮後のゴミの側表面間における圧力及び摩擦力が低減される。所与の単位体積の圧縮後のゴミを有する圧縮後のゴミの円盤は、矩形の断面を有する類似の圧縮チャンバにおいて同じ単位体積及び同じ上部又は底部表面積を有する圧縮後のゴミの矩形のブリックよりも、円筒状の圧縮チャンバの側壁に接触するより小さい表面積を有する。
【0030】
[0041]実施形態は、また、圧縮後のゴミの大半がディスクの中心に向かうようゴミをディスクに圧縮することによって圧縮チャンバの内部に接触する圧縮後のゴミの表面積を更に低減してもよい。荷重バランスを向上させることに加えて、小さな側表面積を有する中心に荷重がかかった圧縮後のゴミのディスクは圧縮チャンバからより簡単に除去できる。これは、中心に荷重がかかった圧縮後のゴミのディスクが同じ量の圧縮後のゴミを有する均等に荷重分配されたディスクよりも小さな側表面積を有するためである。
【0031】
[0042]満杯の際にオペレータが介在して圧縮チャンバを空にする必要なくゴミ圧縮作業を簡便に継続するため、別個の回収箱内における貯蔵のため、ゴミを圧縮するための装置は圧縮後のゴミを圧縮チャンバから定期的に排出してもよい。例えば、圧縮後のゴミは、圧縮後のゴミの測定重量、圧縮後のゴミの測定量、実施された圧縮サイクルの計数量、前回圧縮後のゴミを排出してからの経過時間、ユーザによるローカル排出コマンド入力の受信、及び通信ネットワーク上において伝送されたリモート排出コマンドの受信により自動的に排出されてもよい。
【0032】
[0043]回収箱は、圧縮チャンバ及び関連の機械的装置(例えば、圧縮アクチュエータ)を大きく作製することを必要とせず、圧縮後のゴミの回収及び貯蔵に望ましい大きさであってもよい。このようにして、ゴミを圧縮するための装置はオペレータによって手動で空にされることなく大量のゴミを効率的に圧縮してもよい。更に、圧縮後のゴミは別個の回収箱内に緩い状態で回収されるため、圧縮後のゴミは回収箱から容易に除去され、かつ廃棄されてもよい。このため、ゴミを圧縮するための従来装置の、高額な、高い引張強さを有する丈夫な圧縮チャンバライナーではなく、安価な標準的強度のゴミ箱ライナーを回収箱内において使用してもよい。
【0033】
[0044]
図1は、一実施形態による、ギャレー190内の種々のギャレーカート180A、180B、180C及び180Dに並んでいるGAINサイズ3キャビティ内のモジュラー式ギャレーゴミ圧縮機110を示す。ゴミを圧縮するための装置の実施形態は、ゴミの効率的な圧縮が所望される任意の環境において及び任意の用途のために使用してもよいが、種々の実施形態が、航空機ギャレーにおけるモジュラー式ギャレーゴミ圧縮機110としての用途という状況で以下に記載される。
図1に示されるように、モジュラー式ギャレーゴミ圧縮機110は、航空機業界標準ARINC GAINサイズ3コンパートメントに合うように設計された非常に効率的なゴミ圧縮システムとして設計されている。他の実施形態では、モジュラー式ギャレーゴミ圧縮機110は車両又はギャレーの他の十分に利用されていない領域内に合うように構成されてもよい。従来のギャレーゴミ圧縮機の代わりにそのようなシステムを使用することによって、ゴミ圧縮効率を向上させることができ、航空機群のコスト削減が実現されうる。ギャレーゴミ圧縮機110は、通常、機内食、軽食及び飲料サービス中に溜まるあらゆる航空機内のゴミを圧縮するために使用される。ギャレーゴミ圧縮機110は、動作及び使用の簡略化のために設計され、それによって、別の利点として高信頼度の性能を提供する。
【0034】
[0045]ギャレーゴミ圧縮機110は、ギャレー190内のカウンター170の高さの下のARINC GAINサイズ3コンパートメント内に設置されてもよい。ギャレーゴミ圧縮機110は、ギャレーゴミ圧縮機110の上にあるカウンター170内の差し込み部(inset)内にはまるゴミ用蓋120によって被覆されるゴミ入れ口を含んでもよい。ゴミ用蓋120が閉じられると、ゴミ用蓋120はカウンター170の表面と面一であってもよく、それによって、食事サービスの準備を含むギャレー190の標準的な使用のためゴミカウンター170のスペースの効率的な使用が容易になる。いくつかの実施形態では、ゴミ用蓋120が開かれると、ギャレーゴミ圧縮機110内のゴミ圧縮チャンバ内への開口部を露出させるために、ゴミ用蓋120はその一方の側において上方に傾斜してもよい(本明細書中の他の図に示される)。他の実施形態では、ゴミ用蓋120は、カウンター170の差し込み部内のその閉位置から水平に引き出すことによって開いてもよい。ゴミ用蓋120はソレノイド作動式ラッチ及び蓋開放センサを含んでもよい。ゴミ用蓋120は、例えば、片手の動作による、ゴミの、ギャレーゴミ圧縮機110内への簡単な挿入を容易にするための拡大されたアクセスを提供してもよい。
【0035】
[0046]ギャレーゴミ圧縮機110は、また、その前表面の上部にユーザインターフェースパネル(UIP)130を含む。UIP130は、本明細書中の別の場所に記載されるように、ギャレーゴミ圧縮機110の動作状態に関する情報を表示してもよく、かつユーザインターフェース入力操作ユニットを通じてギャレーゴミ圧縮機110の動作を制御するための入力をユーザから受け取ってもよい。
【0036】
[0047]
図2は、一実施形態による、空の圧縮後のゴミの回収箱150が部分的に押し込まれた状態の、
図1のモジュラー式ギャレーゴミ圧縮機110を示す。
図3は、一実施形態による、完全圧縮後のゴミの回収箱が完全に引き出され、ライナー160が縛られて閉じられた状態の、
図1のモジュラー式ギャレーゴミ圧縮機を示す。
【0037】
[0048]ギャレーゴミ圧縮機110では、ゴミを圧縮するための機構を、圧縮後のゴミの回収用及び貯蔵用の箱から独立させてもよい。例えば、ゴミを圧縮するための機構はギャレーゴミ圧縮機110の上部に配置されてもよく、その一方で、圧縮後のゴミの回収用及び貯蔵用の箱はギャレーゴミ圧縮機110の下部に配置されてもよい。
【0038】
[0049]ギャレーゴミ圧縮機110の下部は、その前表面の下部にアクセス用扉140を含んでもよい。アクセス用扉140はラッチによって閉位置に維持されてもよい。アクセス用扉140はその中にあるゴミ回収箱150にアクセスを提供するためヒンジを中心に回転して開いてもよい。別の実施形態では、アクセス用扉140をギャレーゴミ圧縮機110から真っ直ぐに引き出すと、ゴミ回収箱150も真っ直ぐに引き出されるように、アクセス用扉140はゴミ回収箱150と一体化されてもよい。
【0039】
[0050]ゴミ回収箱150はライナー160により裏張りされてもよい。ライナー160は圧縮後のゴミを保持してもよく、かつ圧縮後のゴミをゴミ回収箱150から簡便に除去するために閉じることができてもよい。ライナー160は、ライナー160が圧縮後のゴミで満杯になるとライナー160を閉じた状態で縛るためのひもを上端部に含んでもよい。
図3に示されるように、ライナー160の上端部が閉じた状態で縛られると、圧縮後のゴミはゴミ回収箱150から簡便に除去されてもよい。
図3に示される位置では、ゴミ回収箱150内に回収されたゴミは客室乗務員が任意の標準的なゴミバッグと同様にライナー160を単に持ち上げて出すことによって容易に取り出されてもよい。ゴミがゴミ回収箱150内において能動的に圧縮されず、むしろ、圧縮チャンバ内において圧縮された後ゴミ回収箱150内に回収されるのみであるため、ゴミ回収箱150内の圧縮後のゴミは、従来のゴミ箱内の圧縮されていないゴミと同様にゴミ回収箱150から容易に除去可能であってもよい。
【0040】
[0051]UIP130は、例えば、圧縮後のゴミが最後に回収されてから何回の圧縮サイクルが実施されたか、どれほどの圧縮された及び/又は圧縮されていないゴミがギャレーゴミ圧縮機110のゴミ回収箱150内に貯蔵されているか等の、ギャレーゴミ圧縮機110の状態についての情報を提供してもよい。UIP130は、また、制御を提供してもよく、それによって、客室乗務員がゴミ用蓋120を開けても、ゴミ用蓋120を閉じても、ゴミ圧縮サイクルを作動させても、圧縮後のゴミを圧縮チャンバから回収箱150内に排出しても、他の機能、例えば、保守及び検査を実施してもよい。UIP130を介したギャレーゴミ圧縮機110の操作は簡単かつ直感的であり、航空機に搭載された他のシステムの動作と協調してもよい。
【0041】
[0052]
図4は、圧縮された0.5リットルプラスチックボトルの数対圧縮圧力の例示的なグラフである。
図4のグラフが示すように、圧縮チャンバの圧力(横軸)が増加するにつれて、圧縮されうる0.5リットルプラスチックボトルの数は増加する。蓋のない0.5リットルプラスチックボトルは、圧縮圧力が低すぎる場合、ボトルがそれらの完全に圧縮されたサイズよりも大きなサイズにはね返る傾向がある弾性的な「スプリングバック」特性を示す。0.5リットルプラスチックボトルを効率的に圧縮するため、圧縮圧力は、それを下回るとスプリングバック特性が顕在化する限界よりも大きくすべきである。この限界は「塑性限界」と呼ばれる。
図4のグラフに示されるように、従来のゴミ圧縮機システムはわずか50psi未満の範囲の圧縮圧力を達成する。対照的に、本明細書中に記載されるゴミを圧縮するためのモジュラー装置の実施形態、例えば、ギャレーゴミ圧縮機110は、塑性限界を超える約300psiの圧縮圧力を作用し、20倍を超える高圧縮比を生じて、従来のゴミ圧縮機システムよりも多数の0.5リットルプラスチックボトルの圧縮を達成する。一実施形態では、ギャレーゴミ圧縮機110の圧縮比は約22:1であってもよい。そのような高圧縮比は、円筒状の圧縮チャンバを使用することによって効率的に達成されてもよい。小型円筒状の圧縮チャンバの対称度は低重量のゴミ圧縮機構における高圧縮圧力を促進する。
【0042】
[0053]以下、表1に示されるように、蓋のあるプラスチック0.5リットルボトルの圧縮は蓋のないプラスチック0.5リットルボトルよりも困難である。この困難の原因は蓋のあるボトルの強度である。表1は、様々な種類のゴミ圧縮機システムの典型的な圧縮圧力及びそれら各々の、蓋のあるプラスチック0.5リットルボトルの数(容量)を示す。
【0044】
[0054]以下、表2に示されるように、本明細書中に記載されるゴミを圧縮するためのモジュラー装置(例えば、ギャレーゴミ圧縮機110)は重量がより軽く、より大きな容量を有し、貴重なカートスペースを他の用途に振り向け、総所有コストを従来のゴミ圧縮機システムに比べて大幅に低減する。
【0046】
[0055]
図5は、従来のギャレーカートゴミ圧縮機の代わりにモジュラー式ギャレーゴミ圧縮機110の一実施形態を使用することから生じる航空機群における節減の例示的なグラフである。
図5に示されるように、20機の航空機群では消耗品及び燃料の両方で節減することができ、大部分の節減は燃料によるものである。群における節減は、1年目の$500,000超から10年後の$6,000,000超までの範囲である。10年後、消耗品の削減は$1,500,000超までの範囲である一方、10年後、燃料の削減は約$4,500,000までの範囲である。
【0047】
[0056]従来のゴミ圧縮システムに比べて航空機群のコスト削減に至るモジュラー式ギャレーゴミ圧縮機110の点がいくつかある。1つの例は、ゴミ用ライナー160が、ゴミ圧縮に付随する高圧縮圧力と、圧縮後のゴミが圧縮用箱の側部に強い圧力をかけることに起因する、圧縮後のゴミを圧縮用箱から引き出す強い力とに耐えるよう設計された高引張強さ有している必要はないことである。その結果、ライナー160は低コストであってもよい。加えて、低コストのライナー160は、従来のギャレーカートゴミ圧縮機において使用される高価な使い捨てのボックス及び金属箱の代わりに使用される。一般的な長距離飛行においては、1つのライナー160が、従来のギャレーカートゴミ圧縮機の3〜4つの使い捨てのボックスに取って代わることができる。一実施形態では、ゴミ回収箱150内の1つのライナー160は約35kg以下の圧縮後のゴミを保持してもよい。別の実施形態では、ゴミ回収箱150内において2つのライナー160を使用してもよく、そのそれぞれが約15kg以下の圧縮後のゴミを保持する。この実施形態では、ギャレーゴミ圧縮機110は、ライナー160内の圧縮後のゴミの重量を15kg、35kg又はいくつかの他の既定の重量制限までに制限する制御部を含んでもよい。
【0048】
[0057]ギャレーゴミ圧縮機110に伴う高い効率により、同じゴミ圧縮要件を提供するために、航空機内において従来のギャレーカートゴミ圧縮機よりもより少数のギャレーゴミ圧縮機110が必要とされうる。その結果、従来のギャレーカートゴミ圧縮機と比較すると、1つの貯蔵ゴミカート圧縮機位置が排除され、航空機上の他のギャレー位置との記念碑統合(monument consolidation)が促進されうる。加えて、小型円筒状の圧縮チャンバ及び関連の圧縮機機構による重量削減のため、ギャレーゴミ圧縮機110は、貯蔵カートを備えた従来のギャレーカートゴミ圧縮機の約120kgと比較すると、重量わずか約75kgであってもよい。
【0049】
[0058]
図6は、一実施形態による、圧縮チャンバ開状態にある、
図1のモジュラー式ギャレーゴミ圧縮機110の水平に整列された圧縮機機構510の構成要素を示す。
図6に示されるギャレーゴミ圧縮機110の構成要素は、ギャレー190のカウンター170の高さの下に配置されている。略水平に配置された圧縮チャンバ540は、摺動可能に取り外し可能なチャンバカバー550を含む。圧縮機機構510は、圧縮チャンバ540と動作通信した状態で配置された、荷重センサと、重量センサと、構造的フェイルセーフセンサとを含んでもよい。圧縮チャンバ540の形状は、圧縮プレート520に隣接する左側に開側と、
図6に示されるようにチャンバカバー550が開位置に摺動されるとゴミ用蓋120の下において開く頂部と、右側の完全に囲まれた領域であって、その上をチャンバカバー550が摺動する領域とを有してもよい。圧縮チャンバ540の下にあるのはライナー160が裏張りされたゴミ回収箱150である。回収箱150は、以下に記載されるように、圧縮チャンバ540内において圧縮され、圧縮チャンバ540から排出された後の圧縮後のゴミを回収する。
【0050】
[0059]
図6に示されるように、圧縮機機構510が圧縮チャンバ開状態にある場合、圧縮チャンバ540が圧縮プレート520に対して延びる一方で、チャンバカバー550は圧縮プレート520から離れる方に延びる。これは、開いたゴミ用蓋120から圧縮チャンバ540の上部にある開口部内への、圧縮チャンバ540内におけるゴミの配置を容易にするためである。圧縮チャンバ540の右側は圧縮機アクチュエータモータ560である。
図7〜10に示されるように、アクチュエータモータ560はゴミを圧縮するために使用される電力を提供する。いくつかの実施形態では、アクチュエータモータ560は、油圧システム列線交換ユニット(Line Replaceable Unit:LRU)を含んでもよい。
【0051】
[0060]油圧システムLRUは、圧縮機アクチュエータと、油圧ポンプを含むポンプアセンブリと、作動液リザーバとを含んでもよい。アクチュエータは圧縮チャンバ540内に挿入されるゴミをラム580を使用して圧縮する。油圧システムLRUは、油圧ポンプモータと、モータドライバ電子機器と、油圧式マニホールドと、支持アセンブリ(カラー)と、四方制御弁と、圧力変換器と、圧力リリーフ弁と、流体フィルタと、ラムセンサと、流体レベルセンサとを含んでもよい。
【0052】
[0061]油圧システムLRUは、アクチュエータを使用してゴミを圧縮するための電力を提供する油圧ポンプモータを含んでもよい。モータは、作動液リザーバからアクチュエータに流体を押し出す、ポンプアセンブリ内の油圧ポンプを駆動してもよい。アクチュエータは、例えば、3段又は多段伸縮式のアクチュエータであってもよい。システム圧力は、圧力変換器を介してシステムコントローラにより監視されてもよい。システム圧力が既定の量(例えば、3000psi)に到達すると、四方油圧制御弁のコイルへの電力を除去してもよく、弁のスプリングリターン動作が「引き込み」に戻ってもよい。アクチュエータはそれが完全に引き込まれるまで引き込まれてもよく、かつラムセンサが作動され、モータドライバがモータの作動を止めるようコントローラに信号を送ってもよい。
【0053】
[0062]油圧式アクチュエータは、例えば、航空機合金鋼で作製してもよい。3段シリンダ及びシールは、少なくとも100万サイクルの疲労寿命及び必要な破壊圧力を満たすよう設計されてもよい。この高強度の設計により、アクチュエータが総重量という代償を払うことなく継続的に高い圧縮力に達することが可能になる。
【0054】
[0063]油圧システムLRUにおいて使用されるモータは、好ましくは、荷重下において滑らかに始動し、かつ効率を犠牲にすることなく任意の速度で動作するよう設計されたブラシレスDCモータである。システムコントローラは、好ましくは、既定の(例えば、1000W)消費電力要件を満たし、オペレータへの利便性として圧縮サイクル所要時間を最小化するため消費電力を監視し、モータ速度を常時最大化する。ポンプは、また、好ましくは、荷重が最大の場合、低いモータ速度において高い圧力を提供するよう設計してもよい。
【0055】
[0064]圧縮機機構510の構成要素は機構フレーム530によってギャレーゴミ圧縮機110の上部内の所定の位置に保持されてもよい。一実施形態では、圧縮機機構510はUIP130の背後及びゴミ回収箱150のライナー160の上方にあってもよい。圧縮機構510を制御するための能動電子機器を溢れが生じうる領域の上方に配置してもよい。例えば、そのような電子機器はギャレーパネル内に配置されてもよい。電子機器を溢れが生じうる領域から離して配置することによって、ゴミ圧縮システムの破損によくある原因を排除してもよい。
【0056】
[0065]圧縮チャンバ設計は、好ましくは、円筒状であり、これは、従来の矩形の箱形設計のものよりも高い圧縮圧力を可能にする。事実、ギャレーゴミ圧縮機110では、大部分の機内ゴミの圧縮圧力は従来のゴミ圧縮機のものよりも10倍高くなりうる。これは、圧縮されていない物質の量と圧縮された物質の量との比率で比較した場合、4倍大きな圧縮効率になる。円筒状のチャンバ設計は、円筒状の圧縮チャンバ540と円筒状のチャンバカバー550とによって達成される。
【0057】
[0066]円筒状の圧縮機構510では、目詰まりを防止するため、圧縮プレート520と、圧縮チャンバ540と、チャンバカバー550とを含むステンレス鋼製の構成要素を使用してもよい。圧縮チャンバ540が圧縮後のゴミの貯蔵部から独立しているという事実と併せて、圧縮チャンバ540の円筒状の形状も目詰まりの排除に寄与する。
【0058】
[0067]動作中、客室乗務員が、ゴミ用蓋120の下のゴミ入れ口の開口部からゴミを挿入してもよい。この工程の間、
図6に示されるように、圧縮チャンバ540は開状態にある。ゴミは、その後、圧縮チャンバ540内に堆積され、圧縮チャンバ540の固い底部に載置されてもよい。ゴミが圧縮チャンバ540内に完全に挿入された後、客室乗務員はUIP130上のボタンを押してもよい、及び/又は手動でゴミ用蓋120を閉じてもよい。
【0059】
[0068]圧縮チャンバ540内にかなりの量のゴミがある上で、圧縮工程を開始するためUIP130上の「圧縮」ボタンが押されてもよい一方で、ゴミ用蓋120が閉じられる。いくつかの実施形態では、ゴミ用蓋120が閉じられると、ギャレーゴミ圧縮機110は圧縮チャンバ540が圧縮サイクルを開始するほど十分に満杯であることを自動的に検知してもよく、かつ圧縮チャンバ540内においてゴミを圧縮するに応答して圧縮サイクルが自動的に開始されてもよい。安全目的のためゴミ用蓋120が開いている間ギャレーゴミ圧縮機110ユニットは圧縮サイクルを実施しなくてもよく、ゴミ用蓋120が開いているときは圧縮が起こらないようにするための安全インターロックを含んでもよい。ゴミ圧縮工程はいくつかのサイクルにおいて繰り返されてもよく、その後、圧縮後のゴミが圧縮チャンバ540から、下の回収箱150内に空にされてもよい。圧縮後のゴミは圧縮チャンバ540が満杯になる前に回収箱150内に堆積されてもよい。
【0060】
[0069]
図7は、一実施形態による、ゴミが圧縮された状態にある、
図1のモジュラー式ギャレーゴミ圧縮機110の水平に整列された圧縮機機構510の構成要素を示す。
図8は、一実施形態による、圧縮後のゴミの排出サイクルを開始した、
図1のモジュラー式ギャレーゴミ圧縮機の水平に整列された圧縮機機構の構成要素を示す。
図9は、一実施形態による、圧縮後のゴミの排出サイクルを継続する、
図1のモジュラー式ギャレーゴミ圧縮機の水平に整列された圧縮機機構の構成要素を示す。
【0061】
[0070]圧縮サイクルが開始すると、圧縮チャンバカバー550は圧縮チャンバ540を密閉するため圧縮プレート520に対する閉位置に摺動する。圧縮機アクチュエータモータ560は、圧縮機ロッド570を使用し、圧縮プレート520に対して、圧縮チャンバ540の右端部の位置から圧縮チャンバ540の左端部の位置まで圧縮機ラム580を押す。そうすることにより、圧縮機アクチュエータモータ560は約22:1の大きな圧縮比で圧縮チャンバ540内のゴミを圧縮する。
【0062】
[0071]ラム580は、ゴミが圧縮チャンバ540の側部よりも圧縮チャンバ540のより中心に向かって誘導されるようにゴミを押す曲面を有してもよい。換言すると、ラム580の圧縮表面は外側縁部から中心まで内方向に(凹状に)傾斜してもよい。圧縮チャンバ540の側部よりも圧縮チャンバ540のより中心に向かってゴミを誘導することによって、荷重バランスを向上させてもよく、圧縮後のゴミがギャレーゴミ圧縮機110の動作中に目詰まりする可能性が低下してもよく、圧縮サイクル後、圧縮後のゴミが圧縮チャンバ540からより容易に排出されてもよい。
図8に示されるように、ラム580がゴミを圧縮した後、圧縮後のゴミ590はディスク形状に形成されてもよい。種々の実施形態では、圧縮後のゴミ590は縁よりも中心が厚くてもよく、メニスカス形状に形成されてもよく、その形状に他の不均一性を有してもよい。一般に、圧縮後のゴミ590は、高さよりも極めて大きな幅を有してもよく、その意味では、クッキー、プラッタ、ディスク等の形状で形成されてもよい。
【0063】
[0072]1つ以上の圧縮サイクルが完了した後、圧縮後のゴミは圧縮チャンバ540から排出されてもよい。排出は、客室乗務員によりUIP130を介して、遠隔制御を介して、例えば、通信ネットワークを介してコックピットから、又は圧縮チャンバ540がどれほど満杯になったかに基づき自動的に、又は圧縮後のゴミの前回の排出が実施されてから実施された圧縮サイクルの数を基に作動されてもよい。圧縮後のゴミを排出するため、圧縮チャンバ540及び圧縮チャンバカバー550は圧縮プレート520から右に移動する一方で、ラム580は圧縮チャンバ540内のかなり左の位置に移動する。その結果、
図9に示されるように、圧縮後のゴミ590は、圧縮チャンバ540からラム580によって水平に排出され、下にあるゴミ回収箱150のライナー160内に重力の力によって落下する位置にある。ギャレーゴミ圧縮機110は複数の圧縮サイクルを実施してもよく、それにより、ゴミ回収箱150が満杯になる前に圧縮後のゴミが圧縮チャンバ540からゴミ回収箱150内に排出される。
【0064】
[0073]
図6に示されるように、圧縮後のゴミが圧縮チャンバ310から回収箱320内に排出された後、さらなるゴミを圧縮チャンバ540内に挿入できるように、ゴミ圧縮機構510は開位置に戻ってもよい。
【0065】
[0074]種々の他の実施形態では、圧縮チャンバ540は、圧縮後のゴミを回収箱150内に排出するため、他の手法で、かつ他の機構を使用して開けられてもよい。例えば、圧縮プレート520は、圧縮チャンバ540から離れる方に摺動しても回転してもよい。もしくは、圧縮プレート520は、2つの半片を含んでもよく、そのそれぞれはそれぞれ、圧縮後のゴミ590を左に押し、圧縮チャンバ540から出すラム580により圧縮後のゴミを排出するためにその左側を開くため、圧縮チャンバ540の左側から離れる方に揺動、回転又は摺動する。
【0066】
[0075]図示しないが、圧縮機構510の構成要素はEボックスLRUを含んでもよい。EボックスLRUは、ギャレーゴミ圧縮機110の電子的なシステムコントローラを含む。EボックスLRUは、圧縮機アクチュエータモータ560を制御するためのUIP130と接続してもよい。EボックスLRUの電子的なシステムコントローラは、マイクロプロセッサ駆動式制御システム、ヒューズ保護、電磁干渉(electro-magnetic interference:EMI)保護、電力変換器用変圧器及び外部センサアレイを含んでもよい。
【0067】
[0076]ゴミを圧縮するためのモジュラー装置は、三相可変周波数航空機電力によって電力を供給されても、他の入力電源に適合させてもよい。ギャレーゴミ圧縮機110は他のあらゆるギャレー構成要素から独立させてもよく、かつギャレー作業デッキの構造に容易に一体化されてもよい。
【0068】
[0077]ギャレーゴミ圧縮機110の操作は、押しボタン操作、ランプ表示及びテキストメッセージ、ならびに任意の他のユーザ入力及び出力を提供する局所的に取り付けられたユーザインターフェースパネル(user interface panel:UIP)130を介するものであってもよい。ギャレーゴミ圧縮機110は、また、遠隔制御により操作されてもよい。ギャレーゴミ圧縮機110は、好ましくは、ギャレーネットワークコントローラ(galley network controller:GNC)へのコントローラエリアネットワーク(controller area network:CAN)バスインターフェース(ギャレーデータバス)を介して航空機のギャレーシステムと統合される。GNCは、好ましくは、全ネットワーク通信を処理し、ギャレー群の協調出力制御を仲介する。
【0069】
[0078]
図10は、一実施形態による、
図1のモジュラー式ギャレーゴミ圧縮機110の構成要素をより詳細に示す。
図11は、一実施形態による、
図1のモジュラー式ギャレーゴミ圧縮機110の水平に整列された圧縮機機構510の構成要素を分解図において示す。
図10及び
図11に示される要素については
図1〜3及び
図6〜9を参照して前に記載した。
【0070】
[0079]従来のギャレーカート圧縮システムと比較したギャレーゴミ圧縮機110の利点がいくつかある。そのいくつかを以下に列挙する。
ゴミを、個々に又はゴミ回収袋全体のいずれかにおいてゴミ用蓋120の下の開口部から容易にゴミ入れ口内に投入してもよい。
ギャレーゴミ圧縮機110の上部投入設計(top−loading design)は、また、廃物の圧縮を圧縮後のゴミの貯蔵から分離し、それによって、より衛生的な操作を提供する。
UIP130は簡単なワンタッチ操作を提供する。
ギャレーゴミ圧縮機110は、人間が実施する要素を最小限にするため簡便なアクセス及び操作を提供する。
高圧縮効率のために、ギャレーゴミ圧縮機110は、複数区間飛行ルートならびに長距離飛行、例えば、18時間の飛行に好適な、圧縮後のゴミの高い貯蔵容量を提供する。従って、飛行中のサービス及び袋の交換が排除されてもよく、客室乗務員が他の職務のために解放される。
圧縮後のゴミ590の、ライナー160内への重力供給を容易にすることにより、従来のギャレーカートゴミ圧縮システム内の高圧縮圧力に起因しうるライナー160の破損が防止される。
ラム580及び圧縮チャンバ540の清掃を含むギャレーゴミ圧縮機110の保守を立位から実施してもよい。従って、保守が迅速かつ簡便となり、ギャレーゴミ圧縮機110の保守費用及び総運転費用が従来のギャレーカートゴミ圧縮システムと比較して低減されうる。
ギャレーゴミ圧縮機110の修理は、簡単、迅速かつ効率的な列線交換ユニット(line replaceable unit:LRU)修理法を使用して実施してもよい。
【0071】
[0080]種々の実施形態では、ギャレーゴミ圧縮機110は以下の仕様を満たしてもよい。
性能:
圧縮圧力:316psi
体積圧縮:22:1
航空機インターフェース:
特別適合のLRU寸法:ARINC GAINサイズ3
電気:115/220V、三相、360〜800Hz、1.0KVA(最大)
重量:75kg、複合回収箱を含む
消耗ゴミ容器
丈夫なポリエチレンバッグ
回収箱にぴったり合う
破裂に耐える
使い捨て
取り付け及び取り外しが簡単
再利用可能
【0072】
[0081]
図12は、一実施形態による、ゴミを圧縮する方法を示す。
【0073】
[0082]ステップ1210では、ゴミが、圧縮チャンバ、即ち、圧縮チャンバ540内の第1の方向に受け取られる。第1の方向は垂直方向であってもよい。例えば、ユーザがゴミ用蓋120を開けてもよく、
図6に示されるように、チャンバカバー550を開位置に摺動させる一方でユーザがゴミを圧縮チャンバ540内に配置してもよい。
【0074】
[0083]ステップ1220では、圧縮チャンバの受け取り開口部は閉じられてもよい。例えば、
図7に示されるように、ユーザが圧縮チャンバ540内にゴミを配置した後、ユーザはゴミ用蓋120を閉じてもよく、かつチャンバカバー550を閉位置に摺動してもよい。
【0075】
[0084]ステップ1230では、圧縮チャンバは、圧縮チャンバ内にゴミが受け取られる第1の方向に対して略垂直な第2の方向にゴミを圧縮してもよい。例えば、ゴミは、圧縮チャンバ540内において、圧縮機ロッド570を使用して、圧縮チャンバ540の右端部の位置から圧縮チャンバ540の左端部の位置まで圧縮プレート520に対して圧縮機ラム580を押す圧縮機アクチュエータモータ560によって略水平方向に圧縮されてもよい。
【0076】
[0085]ステップ1240では、圧縮チャンバの排出開口部が開かれる。例えば、チャンバカバー550は部分的開位置に摺動させてもよい一方で、
図8に示されるように、圧縮チャンバ540はチャンバカバー550と共に圧縮プレート520から離れる方に移動する。そうすることにより、圧縮チャンバ540と圧縮プレート520との間に、圧縮後のゴミ590が露出する開口部が形成される。
【0077】
[0086]ステップ1250では、圧縮後のゴミが圧縮チャンバから排出される。例えば、
図8に示されるように、圧縮チャンバ540及びチャンバカバー550が圧縮プレート520から離れた後、
図9に示されるように、ラム580は圧縮チャンバ540及びチャンバカバー550と共に圧縮プレート520から離れてもよい。そうすることにより、圧縮後のゴミ590は、その、ラム580と圧縮プレート520との間の位置から重力の力によって解放されかつ排出される。
【0078】
[0087]ステップ1260では、圧縮後のゴミは回収箱内に受け取られかつ貯蔵される。例えば、
図9に示されるように、圧縮後のゴミ590はゴミ回収箱150内のライナー160内に落下してもよい。
【0079】
[0088]ステップ1270では、圧縮チャンバの排出開口部が閉じられる一方で、受け取り開口部が開かれる。例えば、チャンバカバー550は完全に開位置に摺動させてもよいが、圧縮チャンバ540は、
図6に示されるように、圧縮プレート520に向かって及びそれに対してチャンバカバー550と反対に動く。ギャレーゴミ圧縮機110は、その後、圧縮されるべきより多くのゴミを受け取る準備ができてもよく、
図12の方法は、圧縮後のゴミがゴミ回収箱から空にされる必要があるまで繰り返されてもよい。
【0080】
[0089]ギャレーゴミ圧縮機110から圧縮後のゴミを空にするための方法は、以下の例示的なステップを含んでもよい。ゴミが圧縮され、ゴミ回収箱150内のライナー160内に堆積された後、UIP130は、ギャレーゴミ圧縮機110のゴミ回収箱150が満杯であり、空にされるべきであるという表示を表示してもよい。ユーザが、その後、手動で、又はUIP130のユーザインターフェースを操作する、例えば、ボタンを押すことのいずれかにより扉140を開けてもよい。扉140が開かれると、ゴミ回収箱150はギャレーゴミ圧縮機110の下部から引き出されてもよい。その後、ライナー160の上端部は、閉じられた状態で縛られてもよく、圧縮後のゴミを含む閉じられたライナー160はゴミ回収箱150から引き出され、廃棄されてもよい。新しいライナー160が、その後、ゴミ回収箱150内に挿入されてもよく、ゴミ回収箱150はギャレーゴミ圧縮機110の下部に引き戻されてもよい。最後に、扉140は閉じられてもよい。
【0081】
[0090]本明細書中に引用される、刊行物、特許出願及び特許を含む全ての参考文献を、各参考文献を個々に及び具体的に示して参照により組み込み、かつその全体を本明細書中に述べるのと同じ程度、参照により本明細書に組み込む。
【0082】
[0091]本発明の原理についての理解を促進する目的で、図面に示された実施形態について述べるとともに、これらの実施形態を説明するために特定の言語を使用した。しかしながら、この特定の言語は発明の範囲を制限することを意図するものではない。また、本発明は、当該技術分野において通常の技量を有する者が通常思いつくであろうすべての実施形態を含むものと解釈すべきである。本明細書中に使用される専門用語は特定の実施形態を説明する目的のためであり、本発明の例示的な実施形態を限定することを意図するものではない。
【0083】
[0092]本明細書中に記載されるゴミを圧縮するための装置は、プロセッサと、プロセッサによって実行されるべきプログラムデータを保存するためのメモリと、ディスクドライブのような永久記憶装置と、外部デバイスとの通信を処理するための通信ポートと、ディスプレイ、キー等を含むユーザインターフェースデバイスとを含んでもよい。ソフトウェアモジュールを伴う場合、これらソフトウェアモジュールは、プロセッサによって、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD−ROM、DVD、磁気テープ、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び光学データ記憶装置のような非一時的なコンピュータ可読媒体上で実行可能なプログラム命令又はコンピュータ可読コードとして保存してもよい。コンピュータ可読記録媒体は、また、コンピュータ可読コードが保存され、分散された態様で実行されるように、ネットワークに接続されたコンピュータシステム上に分散させてもよい。この媒体は、コンピュータによって読み取り、メモリに保存し、プロセッサによって実行してもよい。
【0084】
[0093]また、本明細書の開示を使用することにより、本発明が属する当技術分野において通常の技量を有するプログラマは本発明を作成及び使用するための機能的なプログラム、コード及びコードセグメントを容易に実行してもよい。
【0085】
[0094]本発明は機能ブロック要素及び種々の処理ステップの点において記載されうる。そのような機能ブロックは所定の機能を実施するように構成されている任意の数のハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネントによって実現してもよい。例えば、本発明は、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ又は他の制御デバイスの制御下において種々の機能を実行してもよい、記憶素子、処理素子、論理素子、索引テーブル等の種々の集積回路要素を使用してもよい。同様に、本発明の要素がソフトウェアプログラミング又はソフトウェア要素を使用して実施される場合、本発明は、C、C++、Java(登録商標)、アセンブラ等のようないかなるプログラミング又はスクリプト言語で実施してもよい。種々のアルゴリズムはデータ構造、オブジェクト、プロセス、ルーチン又は他のプログラミング要素の任意の組み合わせで実施される。機能面は1つ以上のプロセッサで実行するアルゴリズムで実施してもよい。更に、本発明は、電子機器構成、信号処理及び/又は制御、データ処理等において任意の数の従来の技術を用いてもよい。最後に、本明細書中に記載される全方法の工程は、本明細書中に特に示さない限り、又は明らかに文脈と矛盾しない限り任意の適切な順序で実施してもよい。
【0086】
[0095]簡略化のため、従来の電子機器、制御システム、ソフトウェア開発及びシステムの他の機能面(及びシステムの個々の動作コンポーネントの要素)については詳細に説明しない。更に、示された種々の図に示す連結線又はコネクタは、種々の要素間の例示的な機能的関係及び/又は物理的又は論理的結合を示すことを意図したものである。実際的なデバイスには、多くの代替的又は付加的な機能的関係、物理的連結又は論理的連結が存在してもよいことに留意されたい。「機構」及び「要素」という用語は広く使用され、機械的又は物理的実施形態に限定されず、プロセッサ等と併せて、ソフトウェアルーチンを含んでもよい。
【0087】
[0096]本明細書中で使用するあらゆる例又は例示的な言い回し(例えば「など」)は、特に主張しない限り、単に本発明をよりよく説明することだけを意図し、本発明の範囲に対する制限を設けるものではない。数々の変形例や適応例は、以下の特許請求の範囲により定義される発明の精神と範囲から逸脱することなく当業者には容易に明らかであろう。従って、発明の範囲は本発明の詳細な説明によってではなく、以下の特許請求の範囲によって定義され、この範囲内におけるすべての相違は本発明に含まれるものと解釈される。
【0088】
[0097]要素が特に「必須」又は「重要」と記載されない限り、いずれの項目又は構成要素も本発明の実施に必須のものではない。また、本明細書において用いられる「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」という用語又はこれらのあらゆる変形は、技術を限定するものではないと解釈されるものと理解される。本発明を説明する文脈における(特に以下の特許請求の範囲の文脈において)用語「a」及び「an」及び「the」及び類似の指示語の使用は、本明細書中に明記されない限り、又は文脈に明らかに矛盾しない限り単数及び複数の両方に及ぶものと解釈される。更に、本明細書では、様々な要素を説明する際に、「第1」、「第2」等の用語を利用する場合があるが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではなく、ある要素から別の要素を区別するためのみに利用されると解釈すべきである。更に、本明細書中の数値範囲の詳説は、本明細書中に明記されない限り、単に範囲内に該当する各別個の数値を個々に言及する略記法としての役割を果たすことを意図しており、各別個の数値は、それが本明細書中に個々に詳述されるかのように明細書内に組み込まれる。