(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
インクを吐出する複数のノズルを有し、当該複数のノズルが列状に配設された記録ヘッドと、前記記録ヘッドを支持するヘッド支持部材と、を有し、記録媒体上に画像を形成する画像記録装置における、前記ヘッド支持部材に対する前記記録ヘッドの取り付け方法であって、
前記記録ヘッドを前記ヘッド支持部材に対して仮位置決めを行い、一時的に固定する仮位置決め工程と、
前記複数のノズルのうちの一部のノズルからなる特定ノズルもしくは一部のノズル群からなる特定ノズル群に対して所定の位置関係で設けられた基準マークを撮像することで、当該基準マークの位置を検出する基準マーク位置検出工程と、
前記特定ノズルもしくは特定ノズル群からインクを吐出させ、その吐出された飛行中のインク滴を撮像することで、当該インク滴の飛行特性を検出する飛行特性検出工程と、
飛行特性検出工程で検出された特定ノズルもしくは特定ノズル群からのインク滴の飛行特性に基づいて、前記基準マーク位置からインク滴を吐出したと仮定した場合における、記録媒体上のインク着弾位置を推定するインク着弾位置推定工程と、
インク着弾位置推定工程によって求められたインク着弾推定位置を、前記ヘッド支持部材に関連づけられて予め決められる、前記基準マーク位置からインク滴を吐出したと仮定した場合における、目標とするインク着弾位置に一致するように、前記記録ヘッドをヘッド支持部材に対して位置調整する位置調整工程と、
前記位調整工程後に前記ヘッド支持部材に前記記録ヘッドを固定する固定工程と、
を有することを特徴とする記録ヘッドの取り付け方法。
前記特定ノズルもしくは特定ノズル群は、当該ノズルからインクが吐出された際に、前記基準ノズルの位置を撮像する撮像手段に着弾しないノズルが選定されることを特徴とする請求項2に記載の記録ヘッドの取り付け方法。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の画像記録装置の記録ヘッドの取り付け方法を適用するヘッド支持部材に記録ヘッドが固定されたヘッドユニットの外観構成を示している。ヘッドユニット26は、ヘッド支持部材4と、それに取り付けられた記録ヘッド1とによって構成されている。
【0015】
記録ヘッド1には、600個のノズルが一定間隔で直線状のノズル列1として形成されている。以下の説明において、ノズル列1の各ノズルは、第1ノズル(3−1)〜第600ノズル(3−600)の番号を付与している。
図2は、画像記録装置の主要部を横から見た模式図である。尚、鉛直下向きをZ軸方向、記録媒体の搬送方向をY軸方向とする。搬送方向と直交するX軸方向を主走査方向(記録媒体幅方向)とする。X軸およびY軸を含む記録媒体の記録面はZ軸に対して直交している。
【0016】
この画像記録装置は、例えば、シアン:Cyan(c)、ブラック:Black(k)、マゼンタ:Magenta(m)、及びイエロー:Yellow(y)の4色のインクを用いてカラー画像記録を行う。そのため、少なくとも4個のヘッドユニット26c〜26yを備えている。各ヘッドユニット26c〜26yは、ヘッドユニットホルダ18に固定されている。
【0017】
図示しない給紙カセットから取り出された記録媒体24は、一対の給紙ローラ19によって搬送機構に受け渡される。搬送機構は、2つのローラ20,21によって駆動される無端ベルト22によって構成される。無端ベルト22に保持され、搬送される記録媒体24が各記録ヘッド1の下を通過するときに、各記録ヘッド1からインクが吐出されて記録媒体24上に画像が形成される。画像記録が完了した記録媒体24は、一対の排紙ローラ23によって、矢印方向に排出され、図示しない排出トレイ等に収容される。
【0018】
図3は、ヘッドユニットホルダ18を上から見た模式図である。ヘッドユニットホルダ18には、複数の位置決めピン37(37a、37b、37c)が設けられている。本実施形態の位置決めピン37では、1つのヘッドユニット26に3個の位置決めピン37a、37b、37cを用いて位置を規定する。この例では、ヘッドユニット26毎に3個、計12個を設けている。なお、ヘッドユニット26の取り付け位置を破線で示している。
【0019】
位置決めピン37の位置は、それぞれ、工場において設計に基づいて、高精度に調整されている。いずれかの記録ヘッド1に、故障が生じた場合は、その記録ヘッド1を含むヘッドユニット26の単位で良品に交換する。各ヘッドユニット26において、位置決めピン37に接している部分を基準として所定の位置にドットが形成できるように記録ヘッド1の位置が調整されている。
【0020】
したがって、ヘッドユニット26を交換するときは、新たなヘッドユニット26を該当する位置決めピン37に当て付けることによって、交換前と同じ位置にドットが記録される。このため、ヘッドユニットホルダ18に対して、ヘッドユニット26の位置を別個に調整する必要がない。尚、以下の説明において、位置決めピン37に接するヘッドユニット26におけるヘッド支持部材4の3箇所を基準面と称する。
【0021】
仮に、記録ヘッド1のノズルから吐出されるインク滴の方向が、ヘッドユニットホルダ18の下面に対して垂直で、且つ全ノズルで吐出されたインク滴の移動速度が同じであれば、ヘッド支持部材4に対して記録ヘッド1を設計上の位置に合わせて固定すればよい。
【0022】
しかし、実際には、記録ヘッドは、それぞれに個体差を有しているため、
図19,20に示すように、ノズルによって、吐出角度もインク滴の移動速度も異なっている。以降の説明において、インク滴の吐出角度と移動速度を飛行特性と称する。
図19,20では、矢印17x−100、17x−110等は、インク滴の吐出角度と移動速度を示している。従って、吐出角度や移動速度によるドット形成位置(着弾位置)のずれを補正しなければ、ヘッドユニット26を交換した際に、位置調整不要とすることはできない。
【0023】
本実施形態のヘッド位置調整装置は、記録ヘッド1をヘッド支持部材4に固定するときに、このずれ量を補正した位置に記録ヘッドを調整する。尚、図示を省略しているが、ヘッドユニットホルダ18にはインク供給や電気配線などのために孔などが適宜加工されている。
【0024】
図4は、画像記録装置におけるヘッドユニット26を含むヘッドユニットホルダ18及び、搬送機構を上から見た模式図を示している。この例では、4本のヘッドユニット26c〜26yは、ノズル列の方向が記録媒体の搬送方向に直交するように配置されている。ノズル列の方向をX軸とする。前述のとおりX軸、Y軸、Z軸は互いに直交している。
【0025】
次に、
図5に示すヘッド位置調整装置のブロック図を参照して、その構成について詳細に説明する。
ヘッド位置調整装置27は、大別して、ノズル位置検出部28と、ドット位置ずれ情報取得部31と、ヘッド位置制御部34とで構成される。
【0026】
ノズル位置検出部28は、ノズルと対向して、該ノズルを撮像するノズル撮像部29と、ノズル撮像部29で撮像された画像データを解析してノズル位置を検出する第1の画像処理部30を含み構成される。ドット位置ずれ情報取得部31は、記録ヘッド1を駆動して、インク滴を吐出させるヘッド駆動部40と、記録ヘッド1から吐出されたインク滴を撮像する飛滴撮像部32と、飛滴撮像部32で撮像された画像データを解析してインク滴の吐出角度と移動方向を測定する第2の画像処理部33を含み構成される。ヘッド位置制御部34は、ヘッド位置駆動機構36と、それを制御するヘッド位置駆動機構制御部35を含み構成されている。
【0027】
ヘッド位置制御部34は、ノズル位置検出部28から入力されるノズル位置の情報と、ドット位置ずれ情報取得部31から入力されるドット位置ずれ情報とに基づいて、ヘッド位置駆動機構による記録ヘッドの位置調整量を計算する。ヘッド位置制御部34は、この計算結果である位置調整量データをヘッド位置駆動機構制御部35に入力する。ヘッド位置駆動機構制御部35は、入力された位置調整量データをヘッド位置駆動機構36の制御信号に変換して、ヘッド位置駆動機構36に入力する。ヘッド位置駆動機構36は、入力される制御信号に応じて記録ヘッド1を移動する。
【0028】
次に、本実施形態のヘッド位置調整装置の外観構成について説明する。
図6(a)は、本実施形態のヘッド位置調整装置を上から見た外観構成を示す図、
図6(b)は、ヘッド位置調整装置のヘッドクランプに記録ヘッドが把持された状態を示す図である。
図6(a),(b)において、鉛直下方向をZ軸とする。
【0029】
本実施形態のヘッド位置調整装置27は、フレーム42内に各構成部位が組み付けられて構成される。フレーム42の底面(基準面)は、Z軸に直交している。フレーム42の底面の一辺と平行になるY軸を設定し、Y軸及びZ軸に直交する方向にX軸を設定して説明する。
【0030】
フレーム42の底面の上には、ノズル位置検出部28のノズル撮像部29に相当する2つのCCDカメラ10,11が固定されている。CCDカメラ10,11の光軸は、共にZ軸と平行に調整されている。
【0031】
CCDカメラ10および11の位置は、設計上の第1ノズルの位置および第600ノズルの位置がそれぞれの撮影画像の中心に映るように調整されている。なお、本実施形態では、位置調整を容易にするために、撮像画像の中心を基準として設定しているが、中心に限定されるものではなく、撮像対象が撮像画像に入る範囲あれば、撮像画像の中心から外れた位置であってもよい。
【0032】
また、フレーム42の底面には、移動ステージ8が設けられている。移動ステージ8は可動部8a及び固定部8bにより構成される。可動部8aは、固定部8bに沿ってX軸方向に直線往復移動が可能である。可動部8aの上には、飛滴撮像部32に相当するCCDカメラ12が搭載されている。このCCDカメラ12の光軸は、Y軸と平行になるように調整されている。移動ステージ8は後述するヘッドクランプに記録ヘッドを把持させるときにCCDカメラを退避させるために設置されている。また、飛滴撮像部32に相当する他のCCDカメラ13がフレームに固定されている。CCDカメラ13の光軸は、X軸に平行に調整されている。
【0033】
さらに、フレーム42の底面の上には、移動ステージ(XYステージ)6が設けられている。移動ステージ6は、可動部6a及び固定部6bにより構成される。可動部6aは、固定部6bに対して、X軸方向及びY軸方向に平行移動が可能である。移動ステージ6の可動部6aの上には、移動ステージ7が実装されている。
【0034】
この移動ステージ7は、可動部7a及び固定部7bにより構成される。可動部7aは、固定部7bに対して、XY平面内で回転移動が可能である。回転軸は、移動ステージ7の中央にある。移動ステージ7には、
図8に示すヘッドクランプ昇降機構14が搭載されている。
【0035】
さらに、ヘッドクランプ昇降機構14の上には、ヘッドクランプ機構9が載っている。ヘッドクランプ9には開閉できる腕があり、記録ヘッド1を把持することができる。移動ステージ6、移動ステージ7、及びヘッドクランプ9はヘッド位置駆動機構36を構成しており、記録ヘッド1を前後、左右、上下、及び回転移動をさせることができる。
図6(b)では、ヘッドクランプ9が記録ヘッド1を保持した状態の例を示している。さらに、フレーム42には、記録ヘッドから吐出されるインク滴を受ける廃液受け15が設けられている。
【0036】
図7(a)は、ヘッド位置調整装置27を正面から見た構成を示している。記録ヘッド1とヘッド支持部材4も示されている。
図7(b)は、ヘッド位置調整装置27のヘッドクランプ昇降機構14がヘッドクランプ9を上に移動した状態を示す図である。
図8は、ヘッド位置調整装置27を側面から見た構成を示している。
図7(b)及び
図8において、ヘッドクランプ昇降機構14は、記録ヘッド1を把持するヘッドクランプ9を上方に移動して、記録ヘッド1の上面をヘッド支持部材4の下面に当て付けている。
【0037】
記録ヘッド1の位置調整を行う間、ヘッド位置調整装置27には、ヘッド支持部材4が保持されている。ヘッド支持部材4の上面は、Z軸に直交するフレーム42の上面に押し当てられている。また、フレーム42には、固定された3本のピン41a、41b、41cが設けられ、
図16に示すように、これら3本のピンに当て付けることによってヘッド支持部材4の位置は一定の位置に保たれている。尚、これらのピン41a,41b,41cの位置関係は、画像記録装置の位置決めピン37a,37b,37cと同じになっている。また、これらのピン41a,41b,41cと、CCDカメラ10及びCCDカメラ11の位置関係はそれぞれ不変となるように、ピン41a,41b,41c、CCDカメラ10及びCCDカメラ11はそれぞれフレーム42上にてその位置が決められている。
【0038】
第1ノズルおよび第600の設計上の位置は、
図16に示すようにヘッド支持部材4の基準面からの距離で予め定められており、第1ノズルの設計上の位置(座標)は(X1,Y)、第600ノズルの設計上の位置(座標)は(X600,Y)である。CCDカメラ10が撮像する画像の中心は、第1ノズルの設計上に位置に予め一致するように固定されており、またCCDカメラ11が撮像する画像の中心は、第600ノズルの設計上の位置に予め一致するように固定されている。
【0039】
記録ヘッドから吐出されるインク滴をCCDカメラ12は、Y軸(マイナス)方向から撮像し、CCDカメラ13は、X軸(マイナス)方向から撮像する。CCDカメラ12はXZ平面内の吐出角度の測定に用いられる。同様に、CCDカメラ13は、YZ平面内の吐出角度の測定に用いられる。CCDカメラ12は、移動ステージ8aに搭載されているので、ステージ8aをX軸方向に移動することによって、複数のノズルについて吐出されるインク滴を撮像して、吐出角度を測定することができる。CCDカメラ13は、焦点を調整することによって、任意のノズルから吐出されるインク滴を撮像することができる。
【0040】
次に、
図9に示すフローチャート参照して、本実施形態の記録ヘッドの固定の動作について詳細に説明する。
ヘッドクランプ9が調整対象となる記録ヘッド1を両側から把持すると共に、記録ヘッド1をヘッド支持部材に仮固定する(ステップS1)。まず、移動ステージ8の可動部8aをX軸のマイナスの方向へ移動し、
図6(a)に示す位置に停止する。次に、移動ステージ6及び7をそれぞれ予め定めたホームポジションに移動する。ここで、ホームポジションとは、
図6(a)及び
図6(b)に示した位置であり、設計図どおりの形状で吐出角度が0であるような理想的な記録ヘッドをヘッド支持部材の設計上の位置に取り付けるときのヘッドクランプ9の位置である。
【0041】
最後に、ヘッドクランプ昇降機構14によってヘッドクランプ9を下げ、
図7(a)で示す位置で停止する。この状態でヘッドクランプ9の腕を開き、調整対象となる記録ヘッド1の供給を受け、ヘッドクランプ9の腕を閉じヘッドクランプ9に記録ヘッド1を把持する。ヘッドクランプ昇降機構14によってヘッドクランプ9を上方向(Z軸)に移動させ、記録ヘッド1がヘッド支持部材4に倣うように付勢し、仮固定する。
【0042】
次に、CCDカメラ10及び11でそれぞれノズル面2を撮像し、基準マーク位置を検出する(ステップS2)。ここでは、記録ヘッド1の第1ノズルと第600ノズルをそれぞれ基準マークとしている。第1ノズルと第600ノズルは、記録ヘッド1に形成されているノズル列上に沿って形成されており、隣接するノズル(第1ノズルであれば第2ノズルに相当、第600ノズルであれば第599ノズルに相当)との間隔が、記録ヘッド1に形成されているノズル群における互いの隣接ノズル間ピッチと同等になるような位置関係で形成されている。
【0043】
つまり、第1ノズル及び第600ノズルは、それと隣接するノズルに対して所定の位置関係になるように、その位置が決められている。さらに、第1ノズル及び第600ノズルは、後述する特定ノズルに対しても所定の位置関係になるように、その位置が決められている。
尚、基準マークは、記録ヘッド1の位置(姿勢)を特定するため、少なくとも2つ以上が好ましい。また、後述するように、基準マークはノズルに限定されるものではない。
【0044】
図14(a)は、CCDカメラ10によって撮像された画像を示している。仮固定(調整開始)時における実際の(撮像された)第1ノズルの位置をP1A(X1A、Y1A)で示す。また、第1ノズルの設計上の位置をP1(X1、Y)で示す。一方、
図14(b)は、CCDカメラ11によって撮像された画像を示している。仮固定(調整開始)時における実際の(撮像された)第600ノズルの位置をP600A(X600A、Y600A)で示す。また、第600ノズルの設計上の位置をP600(X600、Y)で示す。通常、記録ヘッド1の仮固定(調整開始)時点では、それぞれのノズルの位置はそれぞれの設計上の位置からずれている。なお、実際の各ノズルの位置P1A,P600Aは、
図5に示した第1の画像処理部30によって算出される。
【0045】
次に、基準マークである第1ノズルの位置を設計上の位置であるP1(X1、Y)に、第600ノズルの位置をP600(X600、Y)にそれぞれ一致させるように、記録ヘッド1を移動させる(ステップS3)。
ここでは、CCDカメラ10,11により記録ヘッド1のノズル面上に形成されている第1ノズルと第600ノズルを撮像し、それらの位置を追跡しながら、移動ステージ6と移動ステージ7を動かして第1ノズルの位置をP1、第600ノズルの位置をP600へ移動させ、一致させる。
【0046】
次に、予め特定ノズルに設定されているノズル群から吐出されるインク滴の飛行特性、即ち、吐出角度と移動速度を測定する(ステップS4)。ここでいう特定ノズルとは、そのノズルからインクを吐出してもCCDカメラ10,11に着弾せず、CCDカメラ10,11の撮像になんら影響を与えないノズルであって、本実施形態では、第100ノズルから第490ノズルまでの、10ノズルおきの40個のノズルを特定ノズルに設定している。
【0047】
図19は、特定ノズルから吐出されるXZ平面におけるインク滴の吐出角度と移動速度を示している。ベクトル17x−100は、第100ノズル3−100から吐出されるインク滴の方向と速度を示している。同様に、17x−110は、第110ノズル3−110から吐出されるインク滴の方向と速度を、17x−490は、第490ノズル3−490から吐出されるインク滴の方向と速度を、それぞれに示している。
【0048】
また、
図20は、YZ平面におけるインク滴の飛行特性を示している。このように、各ノズルから吐出されるインク滴の方向は、Z軸方向からずれていたり、ノズルによって方向や速度がばらついている。
【0049】
本実施形態では、以下説明する方法により、40個の特定ノズルについて吐出角度と移動速度を測定し、飛行特性を算出する。
まず、移動ステージ8の可動部8aを移動して、CCDカメラ12が第100ノズルから吐出されるインク滴を撮像できる位置に移動する。移動が完了したらヘッド駆動部41が記録ヘッド1を駆動し、第100のズルからインク滴を吐出させてインク滴の吐出角度と移動速度を測定する。
【0050】
ここで、インク滴の飛行特性、即ち、吐出角度と移動速度を測定する方法はいくつかあるが、本実施形態では、マルチストロボ撮像を用いる。すなわち、CCDカメラ12,13のそれぞれの撮像範囲をインク滴が飛行する間、CCDカメラ12,13を露光した状態(受光による電荷蓄積可能状態)で、不図示のストロボ発光装置によって複数回のストロボ光を当てる。
図12は、CCDカメラ12で撮像した画像の模式図を示し、
図13は、CCDカメラ13で撮像した画像の模式図を示している。
【0051】
図12及び
図13において、3回ずつ写ったインク滴にそれぞれ近似直線17x、17yを引く。吐出角度の基準は、Z軸とする。CCDカメラ12,13のそれぞれの撮像画像の縦軸は、Z軸に平行に調整されている。従って、近似直線17x、17yと画像の縦軸に平行な直線16との成す角θx及びθyをそれぞれに求めれば、これらが吐出角度である。これらの処理は、
図5に示した画像処理部33によって行われる。また、
図12に示すインク滴の間隔距離Dをマルチストロボの発光時間間隔で割ってインク滴のZ軸 方向の移動速度v1を求める。
【0052】
次に、得られた飛行特性より、記録ヘッド1の位置調整量を計算する(ステップS5)。尚、ここでの記録ヘッド1の位置調整量とは、具体的には、基準マークである第1ノズル及び第600ノズルの位置調整量に相当する。
まず、得られた吐出角度によって、ノズルの位置と記録される着弾するドットの位置との間にずれが生じるので、それを補正するための記録ヘッド1の位置調整量を求める。
【0053】
図10、
図11に示すように、画像記録時のノズル面と記録媒体との距離をhとすると、特定ノズル3aから吐出されたインク滴は、3aを通りヘッド支持部材の上面に垂直な線16が記録媒体に交わる点MからX軸方向にdx、Y軸方向にdyだけずれた位置に到達する。このときのずれ量dx、dyは次式で求めることができる。
dx=tan(θx)×h
dy=tan(θy)×h
これらのずれ量の符号を反転したものが位置調整量となる。ここで、ノズル列3がX軸にほぼ平行で、かつ第1ノズルと第600ノズルの間隔の設計値に対する誤差が小さいので、第1ノズルと第600のノズルのX軸方向成分の位置調整量は同じと見なせる。よって、40個の特定ノズルのdx値の平均値をdxaとすれば、−dxaが各ノズルの位置調整量となる。
【0054】
Y軸方向については、
図17に示すように、40個の特定ノズルについて、dyの値をプロットし、近似直線43を引く。この近似直線から第1ノズルにおけるずれ量dy1と第600ノズルにおけるずれ量dy600を推定する。
【0055】
従って、第1ノズルからインクが吐出されたと仮定した場合のインク着弾位置が、設計上の位置P1になるための、第1ノズルのY方向の位置調整量は−dy1となる。また、第600ノズルからインクが吐出されたと仮定した場合のインク着弾位置が、設計上の位置P600になるための、第600ノズルのY方向の位置調整量は−dy600となる。設計上の第1ノズルの設計上の位置はP1(X1,Y1)であるので、第1ノズルの移動補正後の位置(調整目標位置)をP1B(X1B,Y1B)とすると、
X1B=X1−dxa
Y1B=Y1−dy1
となる。
【0056】
同様に、第600ノズルの設計上の位置はP600(X600、Y600)であるので、第600ノズルの移動後の位置(調整目標位置)をP600B(X600B,Y600B)とすると、
X600B=X600−dxa
Y600B=Y600−dy600
となる。P1Bの位置を
図15(a)に、P600Bの位置を
図15(b)に示す。
【0057】
これまでの演算は、ノズルから吐出されるインク滴の移動速度が、記録ヘッド1の左右、つまりノズル配列方向において差がない場合には有効である。しかし、記録ヘッド1の左右で、つまりノズル配列方向において、インク滴の移動速度に差がある場合は、記録ヘッド1の左右でインク滴が吐出されてから記録媒体に到達するまでの時間に差が生じるので、記録媒体上のドットの位置にさらにY軸方向のずれが生じる。以下、さらに、記録ヘッド1の左右でインク滴の移動速度に差がある場合を考慮した補正方法について説明する。
【0058】
ノズルから記録媒体までの距離をh、インク滴のZ軸方向の移動速度をv1とすると、インク滴が吐出されてから記録媒体に到達するまでの時間tは、次式で表せる。
t=h/v1
この間に記録媒体が移動する距離Lは、記録媒体の移動速度をv2とすると次式で表せる。
L=v2×t=v2*h/v1
100番から490番までの間から選ばれた40個の特定ノズルについて、このLの値を計算して、
図18に示すようにプロットする。プロットした点を近似する直線44を引き、第1ノズルのL値であるL1と、第600ノズルのL値であるL600を推定する。次式でΔLを計算する。
ΔL=L600−L1
記録媒体はY軸のプラスの方向に移動しているので、インク滴の速度が速いノズルに対してインク滴の速度が遅いノズルの位置をY軸のプラス方向に補正すればよい。第1ノズルに比較して、第600ノズルの方がインク滴の速度が遅い場合は、ΔLは、正の値となる。よって、ΔLが正の場合は、第600ノズルの方をY軸プラス方向に補正すればよい。近似直線44の傾きを補正するには、第1ノズルと第600ノズルで反対方向にΔLの半分ずつを補正すればよい。従って、第1ノズルの補正量は、−ΔL/2となり、第600ノズルの補正量は、+ΔL/2となる。
【0059】
図15(a)に示した吐出角度に関する補正の目標位置P1Bに、さらにこのインク滴の移動速度に関する補正を加えたものをP1C(X1C,Y1C)、
図15(b)に示した吐出角度に関する補正の目標位置P600Bに、このインク滴の移動速度に関する補正を加えたものをP600C(X600C,Y600C)とすると、
X1C=X1B
Y1C=Y1B−ΔL/2=Y1−dy1−ΔL/2
X600C=X600B
Y600C=Y600B+ΔL/2=Y600−dy600+ΔL/2
となる。
【0060】
図15(a)に求めたP1Cの位置を、
図15(b)に求めたP600Cの位置を示す。尚、第1ノズルと第600ノズルの間隔は一定であるから、XY平面において記録ヘッド1の角度を変えると、第1ノズルのx座標と第600ノズルのx座標の間隔が変わる。このため、厳密には、ヘッドの角度を変えると少なくとも一方のx座標を合わせることができないが、記録ヘッド1を傾ける角度は微小であるので、このx座標のずれは小さく無視することができる。
【0061】
次に、ノズル位置がステップS5で計算した位置になるように記録ヘッド1を移動させる(ステップS6)。
ここでは、上述した計算で求められた補正後の目標位置にノズル位置を一致させるように、記録ヘッド1を移動させる。つまり、第1ノズルの位置を
図15(a)に示すP1Cに、第600ノズルの位置を
図15(b)に示すP600Cの位置に移動させる。これは、前述したステップS3と同様に、CCDカメラ10,11により、第1ノズルと第600ノズルの位置を撮像し、それらの位置を確認・追跡しながら、移動ステージ6と移動ステージ7を動かして第1ノズルの位置をP1C、第600ノズルの位置をP600Cへ移動させて、一致させる。
【0062】
第1ノズルの位置をP1Cに、第600ノズルの位置をP600Cに一致させたならば、最後に、記録ヘッド1の位置を固定する(ステップS7)。記録ヘッド1とヘッド支持部材4の接している部分に接着剤を塗布して両者を接着する。接着が完了したらヘッドクランプ9の腕を開いて記録ヘッド1を放す。以上の方法により、支持部材4に対する記録ヘッド1の固定が終了する。
【0063】
第1ノズルの位置をP1Cに、第600ノズルの位置をP600Cに一致させた状態で、記録ヘッド1を支持部材4に固定することで、記録ヘッド1から吐出したインクの着弾位置を支持部材4に対して規定することが可能となる。即ち、支持部材4をヘッドユニットホルダ18に取り付ける際、ヘッドユニットホルダ18に設けられた3個の位置決めピン37a、37b、37cによって、ヘッドユニットホルダ18に対する支持部材4の姿勢が決まる。
【0064】
このヘッドユニットホルダ18に支持部材4が取り付けられた際、その支持部材4に固定された記録ヘッド1から吐出されるインク着弾位置は、常に設計上の位置となる。また、記録ヘッド1の不良などによりヘッドユニット26ごと交換した場合でも、支持部材4をヘッドユニットホルダ18に位置決めして取り付けるだけで、インク着弾位置を記録ヘッド1の交換前と同じにすることが可能となる。
【0065】
以上説明したように、本実施形態によれば、基準マークとしてのノズル位置の検出と飛行特性の測定を同時に行うことができるので、調整時間を短縮することができ、効率よく記録ヘッド位置の調整を行うことができる。また、吐出角度とギャップ距離から補正量を算出するようにしたので、ドット又は調整パターンを形成する必要がなく、ドット位置を検出するためのカメラも必要ない。したがって装置を簡素で安価にすることができる。
【0066】
[第2の実施形態]
次に、
図21及び
図22を参照して、第2の実施形態について説明する。
図21は、本実施形態の記録ヘッドの位置調整方法を表したフローチャート、
図22(a)は、第2の実施形態における、調整完了後の第1ノズルの位置を表した模式図、
図22(b)は、調整完了後の第600ノズルの位置を表した模式図である。
【0067】
図22(a)は、CCDカメラ10で撮像した画像を示しており、ステップS14の開始時点の第1ノズルの像の位置はP1Aであるものとして説明する。同様に、
図22(b)は、CCDカメラ11で撮像した画像を表しており、第600ノズルの像の位置はP600Aであるものとする。尚、
図22(a)に示すP1及び
図22(b)に示すP600は、それぞれインク着弾位置の目標位置(補正後のこの目標位置にドットが形成されれば良い、という位置)を示している。尚、本実施形態のステップにおいて、第1の実施形態と同等の手順であった場合には、前述した事項であるとして、詳細な説明は省略する。
【0068】
最初に、ヘッドクランプ9に記録ヘッド1を把持させると共に、記録ヘッド1をヘッド支持部材に仮固定する(ステップS11)。その後、CCDカメラ10及び11でノズル面2を撮像し、基準マークとしての第1ノズル及び第600ノズルの位置を検出する(ステップS12)。なお、仮固定された状態における第1ノズルの位置を
図22(a)にてP1A、第600ノズルの位置を
図22(b)にてP600Aとして、それぞれ図示している。
【0069】
次に、仮固定した状態の記録ヘッド1からインクを吐出し、吐出角度と移動速度の測定を行う(ステップS13)。インクを吐出するのは前述した第1の実施形態と同様に、特定ノズルとして選定した第100ノズルから第490ノズルまで10ノズル毎に計40個のノズルである。それらのノズルから吐出されたインク滴の飛行特性としての吐出角度と移動速度を測定する。
【0070】
次に、得られた飛行特性に基づき、第1ノズル及び第600ノズルからインクが吐出された場合の、インク着弾推定位置を計算する(ステップS14)。
まず、測定によって得られた吐出角度に基づいて、第1ノズルと第600ノズルのインク着弾推定位置を求める。
【0071】
図10及び
図11に示すように、画像記録時のノズル面と記録媒体との距離をhとすると、特定ノズル3aから吐出されたインク滴は、3aを通りヘッド支持部材の上面に垂直な線16が記録媒体に交わる点MからX軸方向にdx、Y軸方向にdyだけずれた位置に着弾する。このときの特定ノズルの位置とインク着弾位置とのずれ量dx、dyは次式で求めることができる。
dx=tan(θx)×h
dy=tan(θy)×h
このdx、dyを特定ノズル40個分について求める。そして、第1の実施形態のステップ5(
図17参照)と同様に、40個の特定ノズルdx、dyについて、それぞれプロットし、近似直線を引く。この近似直線から第1ノズルの位置P1Aからインクを吐出したと仮定した場合の、インク着弾推定位置P1Eを求める。同様に、この近似直線から第600ノズルの位置P600Aからインクを吐出したと仮定した場合の、インク着弾推定位置P600Eを求める(
図22参照)。
【0072】
インク着弾推定位置P1E、P600Eがそれぞれに求められたならば、次に記録ヘッド1の位置調整量を求める。(ステップS15)
具体的には、第1ノズルの現在位置P1Aから吐出したインクの着弾推定位置P1Eを設計上の着弾位置P1に移動する位置調整量が第1ノズルの位置調整量となる。したがって、
図22(a)に示すベクトルV1(X1V, Y1V)が第1ノズルの位置調整量である。ベクトルV1の要素は次式で計算できる。
【0073】
X1V = X1 − X1E
Y1V = Y1 − Y1E
ノズルの位置と、そのノズルから吐出されたインクの着弾位置との関係は、ノズルの位置を移動しても変わらないので、現在の第1ノズルの位置P1AにベクトルV1を加えた点P1Bが第1ノズルの目標位置となる。同様に第600について
図22(b)に示す位置調整量としてのベクトルV600と、第600ノズルの目標位置P600Bを求める。
【0074】
次に、ステップS16では、ステップS15で求めた位置調整量だけ、第1ノズル、第600ノズルが移動するように記録ヘッド1を移動させる。即ち、
図22(a)に示すP1Aにある第1ノズルを目標位置P1Bの位置に一致させ、
図22(b)に示すP600Aの位置にある第600ノズルを目標位置P600Bの位置に一致させるように、記録ヘッド1を動かす。最後に、記録ヘッド1をヘッド支持部材4に接着してヘッド固定作業は終了する(ステップS17)。
【0075】
このようにしてヘッド支持部材4に記録ヘッド1が固定されたヘッドユニット26であれば、ヘッド支持部材4に対してインク着弾位置が規定されることになる。このため、ヘッドユニット26を交換しても、ヘッドユニットホルダ18に対する交換後のヘッドユニット26の取り付け位置が交換前のヘッドユニット26と変わらなければ、交換後のヘッドユニット26からのインク着弾位置は、交換前のヘッドユニット26からのインク着弾位置と同じになり、ヘッドユニット交換時のインク着弾位置補正作業が容易になる。
【0076】
なお、前述した実施形態では、インク吐出可能なノズルを基準マークとして用いていたが、これに限定されるものではなく、
図23に示すように、第1ノズルと第600ノズルの両外側に刻印などの特別なマークを付け、これを基準マークとして用いてもよい。尚、マークの位置も必ずしもノズル近傍に限定されるものではなく、CCDカメラ10,11によって撮像され、その位置が特定される形態であれば良い。
【0077】
以上説明した各実施形態は、以下の発明の要旨を含んでいる。
1.インクを吐出するノズルを複数有し、当該複数のノズルが列状に配設された記録ヘッドと、前記記録ヘッドを支持するヘッド支持部材と、を有し、記録媒体上に画像を形成するインクジェットプリンタにおける、前記ヘッド支持部材に対する前記記録ヘッドの取付け方法において、
(1)前記記録ヘッドを前記ヘッド支持部材に対して固定可能に仮位置決めする仮位置決め工程と、
(2)前記ノズル列の一部の第1のノズルを撮像することで、当該第1のノズルの位置を検出するノズル位置検出工程と、
(3)前記第1のノズル以外の複数のノズルのうちの一部または全部の第2のノズルからインクを吐出させ、その吐出された飛行中のインク滴を撮像することで、当該インク滴の飛行方向を検出する飛行方向検出工程と、
(4)ノズル位置検出工程で検出された第1のノズル位置と、飛行方向検出工程で検出された第2のノズルからのインク飛行方向と、に基づいて、前記第1のノズルから吐出されたインク滴の記録媒体上でのインク着弾位置を推定するインク着弾位置推定工程と、
(5)インク着弾位置推定工程によって求められたインク着弾位置を、前記ヘッド支持部材に関連づけられて予め決められる理想のインク着弾位置に一致するように、前記記録ヘッドをヘッド支持部材に対して位置調整する位置調整工程と、
(6)位調整工程後に前記ヘッド支持部材に記録ヘッドを固定する固定工程と、
を有することを特徴とする記録ヘッドの取付け方法。
【0078】
2.前記位置調整工程は、
(5−1)インク着弾位置推定工程によって求められたインク着弾位置を、前記ヘッド支持部材に関連づけられて予め決められる理想のインク着弾位置に一致させるための第1のノズルの目標位置を算出する目標位置算出工程と、
(5−2)目標位置算出工程によって算出された第1のノズルの目標位置に、第1のノズルの位置が一致するように、前記記録ヘッドをヘッド支持部材に対して位置調整する位置調整工程と、
を有することを特徴とする前記(1)項に記載の記録ヘッドの取付け方法。
3.前記第1のノズルは、前記ノズル列上の複数のノズルのうち、互いに離間する少なくとも2つのノズルであることを特徴とする前記(1)項に記載の記録ヘッドの取付け方法。
4.前記第1のノズルは、前記ノズル列上の複数のノズルのうち、両端に位置するノズルを含むことを特徴とする前記(3)項に記載の記録ヘッドの取付け方法。
【0079】
5.前記第2のノズルは、そのノズルからインクが吐出されたときに、前記第1のノズルを撮像する撮像手段に着弾しないノズルが選定されることを特徴とする前記(1)項に記載のヘッド位置調整方法。
6.前記ノズル位置検出工程の後に、第1のノズルが前記ヘッド支持部材に関連づけられて予め決められる理想のノズル位置に一致するように、記録ヘッドをヘッド支持部材に対して位置調整する事前位置調整工程をさらに有し、当該事前位置調整工程後に、飛行方向検出工程を実施することを特徴とする前記(1)項に記載のヘッド位置調整工程。
【0080】
7.インクを吐出するノズルを複数有し、当該複数のノズルが列状に配設された記録ヘッドと、前記記録ヘッドを支持するヘッド支持部材と、を有し、記録媒体上に画像を形成するインクジェットプリンタにおける、前記ヘッド支持部材に対する前記記録ヘッドの取付け方法において、
(1)前記記録ヘッドを前記ヘッド支持部材に対して固定可能に仮位置決めする仮位置決め工程と、
(2)前記記録ヘッドに設定された基準マークを撮像することで、当該基準マークの位置を検出する基準マーク位置検出工程と、
(3)前記ノズル列における複数のノズルのうちの一部または全部のノズルからインクを吐出させ、その吐出された飛行中のインク滴を撮像することで、当該インク滴の飛行方向を検出する飛行方向検出工程と、
(4)飛行方向検出工程によって求められた飛行方向からインク着弾位置を推定する着弾位置推定工程と、
(5)着弾位置推定工程によって求められたインク着弾推定位置が、前記ヘッド支持部材に関連づけられて予め決められる理想のインク着弾位置に一致させるための基準マーク目標位置を算出する基準マーク目標位置算出工程と、
(6)基準マーク目標位置算出工程によって算出された基準マークの目標位置に、基準マークの位置が一致するように、前記記録ヘッドをヘッド支持部材に対して位置調整する位置調整工程と、
(7)位調整工程後に前記ヘッド支持部材に記録ヘッドを固定する固定工程と、
を有することを特徴とする記録ヘッドの取付け方法。