特許第5732310号(P5732310)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5732310
(24)【登録日】2015年4月17日
(45)【発行日】2015年6月10日
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20150521BHJP
【FI】
   G06F1/00 312E
   G06F1/00 312Z
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-105279(P2011-105279)
(22)【出願日】2011年5月10日
(65)【公開番号】特開2012-238091(P2012-238091A)
(43)【公開日】2012年12月6日
【審査請求日】2014年4月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】311012169
【氏名又は名称】NECパーソナルコンピュータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084250
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】梅津 正和
【審査官】 安島 智也
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−049405(JP,A)
【文献】 特開2002−225995(JP,A)
【文献】 特開2004−013843(JP,A)
【文献】 特開2010−072716(JP,A)
【文献】 特開2010−073088(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0225330(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
G06F 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メイン基板側筐体と、
ディスプレイ側筐体と、
前記メイン基板側筐体及び前記ディスプレイ側筐体とを連結し前記ディスプレイ側筐体を開閉可能にするヒンジ部と、
人物を検出可能な光学センサと、を有し、
前記光学センサは、前記メイン基板側筐体の前面に設けられており、
前記光学センサは、前記メイン基板側筐体の前面に設けられた透過性を有するカバー部材のレンズを通した光を感知し、
前記レンズは、水平方向を向いてフラットに配置される一方で、
前記光学センサは、前記レンズの向いた方向に対して相対的に鉛直方向上向きにチルトさせて配置される
ことを特徴とする、情報処理装置。
【請求項2】
前記レンズに対して前記光学センサと同じ傾き角でチルトしている赤外光を発する光源を有し、
前記光学センサは、前記光源が発した赤外光が前記レンズを通して前記情報処理装置外部に放射し、反射して戻ってきた反射光を感知することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関し、特に、人物を検出可能な光学センサを有する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ディスプレイ側筐体とメイン基板側筐体を有する開閉可能なノートブック型パーソナルコンピュータにおいて、ディスプレイ側筐体の上部に開閉状態を判別する光学センサを設けた情報処理装置が開示されている(特許文献1の図2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−169627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、情報処理装置に関する無駄な電力消費をなくすためのさまざまな技術が提案されている。情報処理装置に関しては、起動したままユーザが使用しない状態で放置してしまう場合があり、情報処理装置でこれを検知し、省電力モードに移行することが提案されている。
【0005】
ところが、このようにユーザの離席を検知し省電力に移行する技術を用いる場合、実際は離席をしていないのに、誤検知によって省電力に移行してしまうと不便である。したがって、誤検知をせずに適切にユーザの在席状態を検知する必要がある。
【0006】
在席状態を検知する手段としては、ユーザの座る情報処理装置の前面に向けて赤外光を発するLED(レーザ発光ダイオード)と、赤外光がユーザの体や服に反射した反射光を受光するセンサとで構成される赤外線反射型センサを活用することが考えられる。そして、デスクトップ型パーソナルコンピュータなど据え置き型では赤外線反射型センサを活用した離席センサによる省電力機能実現例が、従来存在している。
【0007】
しかしながら、ノートブック型パーソナルコンピュータなど可搬性を有する情報処理装置(以下、「ノートPC」と呼ぶ)では、誤検知をせずに適切にユーザの在席状態を検知する離席センサを実現するにあたって、前記据え置き型では想定されないような課題がある。
【0008】
離席センサでは、人物の在席や離席を検知することを目的とするが、人物以外の机や、通常情報処理装置の前面におかれるキーボードなどからの反射光を光学センサが拾う可能性がある。ノートPCでは机やテーブルの上に置かれて利用されるため、離席センサが配設される位置によっては、机やテーブルからの反射光を多く光学センサが拾ってしまい、人物からの反射光を検知してユーザの在席状態を適切に検知するという目的を達成できない可能性があった。
【0009】
特許文献1に開示された光学センサの搭載位置(ディスプレイ側筐体の上部)では、離席センサのセンサ感度がディスプレイの開閉状態の影響を強く受け、また、人物の顔からの反射光をセンスすることになるので上半身全体からの反射光を受ける場合に比べて弱い反射光で人物の在席状態を検知しなければならないことになる(図6参照)。また、メイン基板から離席センサまで長い線長の信号接続をする必要がある。
【0010】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、誤検知をせずに適切にユーザの在席状態を検知することが可能な情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本発明は、メイン基板側筐体と、ディスプレイ側筐体と、前記メイン基板側筐体及び前記ディスプレイ側筐体とを連結し前記ディスプレイ側筐体を開閉可能にするヒンジ部と、人物を検出可能な光学センサと、を有し、前記光学センサは、前記メイン基板側筐体の前面に設けられており、前記光学センサは、前記メイン基板側筐体の前面に設けられた透過性を有するカバー部材のレンズを通した光を感知し、前記レンズは、水平方向を向いてフラットに配置される一方で、前記光学センサは、前記レンズの向いた方向に対して相対的に鉛直方向上向きにチルトさせて配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、誤検知をせずに適切にユーザの在席状態を検知することが可能な情報処理装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明による実施形態の外観図である。
図2図1の情報処理装置1を正面から示す図である。
図3図2の在席状態検知センサ部10の透過断面を示す模式図である。
図4図3を横から見た模式図である。
図5図4の構成により得られるセンサ反応エリアを示す模式図である。
図6】従来の構成により得られるセンサ反応エリアを示す模式図である。
図7】従来の構成により得られるセンサ反応エリアを示す模式図である。
図8】従来の構成により得られるセンサ反応エリアを示す模式図である。
図9】従来の離席センサの構成の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を好適に実施した実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1に、本実施形態の外観を示す。
図示のように、情報処理装置1は、ディスプレイ側筐体2とメイン基板側筐体3を有するノートブック型パーソナルコンピュータである。ディスプレイ側筐体2とメイン基板側筐体3はヒンジ部4で連結しており、電気的に接続している。ヒンジ部4の態様は従来公知のものを用いることができ本実施形態では限定しない。
【0016】
本実施形態では、メイン基板側筐体3の手前側に、在席状態検知センサ部10を有する。メイン基板側筐体3は、内部にメインボードやマザーボードと呼ばれる情報処理装置1の基本的な入出力の核となるハードウェアデバイスを内蔵しており、在席状態検知センサ部10は、このメイン基板側筐体3に配設されることが好ましい。
【0017】
在席状態検知センサ部10は、例えば、図1中矢印Aで示すようにディスプレイ側筐体2の上部に設ける場合、センサ感度とセンサ実装のしやすさの2つの観点から、本実施形態の位置よりも不利である。矢印Aの搭載位置(ディスプレイ側筐体の上部)では、離席センサのセンサ感度がディスプレイの開閉状態の影響を強く受け、また、人物の顔からの反射光をセンスすることになるので上半身全体からの反射光を受ける場合に比べて弱い反射光で人物の在席状態を検知しなければならないことになる(図6参照)。また、メイン基板から離席センサまで長い線長の信号接続をする必要がある。
【0018】
他方で、例えば、図1中矢印Bで示すようにディスプレイ側筐体2の下部に設ける場合も、センサ感度とセンサ実装のしやすさの2つの観点から、本実施形態の位置よりも不利である。矢印Bの搭載位置(ディスプレイ側筐体の下部)では、矢印Aの位置と同様に、離席センサのセンサ感度がディスプレイの開閉状態の影響を強く受ける。また、キーボードからの反射光をセンスしないようセンサ反応エリアを上に向ける必要がある(図7参照)。また、配線がヒンジ部4を通るので、やはりメイン基板から離席センサまで長い線長の信号接続をする必要がある。
【0019】
したがって、本実施形態のように、メイン基板側筐体3の手前側に在席状態検知センサ部10を配設すると、ディスプレイの開閉状態の影響を受けることがなく、また、ユーザとの距離も近いので多くの反射光が得られることが期待できる。つまり、ディスプレイの角度にセンサの性能が依存しない。また、人物に最も近いため反射データが最も大きい。したがって、センサ感度が良好である。そのため、誤検知をすることなく適切にユーザの在席状態を検知することが可能になる。加えて、離席センサがメイン基板から近いので実装のしやすさも向上する。
【0020】
ところが、メイン基板側筐体の手前側に在席状態検知センサ部10を配設する場合、次の課題がある。それは、情報処理装置1が置かれる机やテーブルに赤外光が反射した反射光を拾ってしまい、反射データのノイズとなってしまうことである(図8参照)。在席状態検知センサ部10の搭載方法に工夫が必要である。しかしながら、メイン基板側筐体の手前側という配設位置のためセンサ搭載スペースがきわめて狭く、通常の方法では難しい。ところが、本実施形態では以下に述べるような構成で、この課題を解決している。
【0021】
図2に、情報処理装置1を正面から示す。
図2は、メイン基板側筐体3に対してディスプレイ側筐体2をおおむね垂直に立て、手前側(正面側)から見たものである。図示のように、在席状態検知センサ部10は、赤外光を発するレーザ発光ダイオードであるLED11と、光学式のセンサであるセンサ12を有する。
【0022】
図3に、在席状態検知センサ部10を上部から見下ろす形で透過断面を示す。
図3に示すように、LED11とセンサ12は、メイン基板側筐体3の内部に設置する。本実施形態では、センサ基板13にLED11とセンサ12が固定されており、センサ基板13から制御を受けて、LED11の発光やセンサ12の受光が行われる。センサ基板13は、支持部材15によりメイン基板側筐体3に固定される。
【0023】
レンズ14は、LED11とセンサ12のカバー部材である。好ましくは図3に示すようにLED11とセンサ12それぞれに対応して設けられ、LED11からの赤外光や、センサ12に入射する入射光を透過する。レンズ14は、赤外光を透過しやすいポリカーボネートなどで作成される。
【0024】
センサ12側のレンズ14を通して外から入ってくる入射光には、LED11が発した赤外光を情報処理装置1の前面に座る人物の服や顔などに当たって反射した反射光が含まれる可能性がある。センサ12の検知レベルが所定の閾値以上であればユーザが在席していると判断し、また別の所定の閾値以下であればユーザが離席していると判断する。
【0025】
図4に、図3を横から見た模式図を示す。
図示のように、本実施形態では、レンズ14とセンサ基板13(もしくはセンサ基板13と一体に固定されているセンサ12又はLED11)が、相対的にチルトしている構成である。このような構成のため、本実施形態によれば、図5に示すように、センサ12の反射光をセンスするエリア(センサ反応エリア)が、机やテーブルと干渉せず、情報処理装置1を操作する人物の胸のあたりになる。そのため、誤検知をすることなく適切にユーザの在席状態を検知することが可能になる。
【0026】
レンズ14とセンサ基板13が相対的にチルトする構成は、さらに具体的には、レンズ14がフラットに配置され、センサ基板13がチルトして配置されることが好ましい。ここでレンズ14がフラットであるとは、図4に示すように、水平方向を向いてレンズ14による窓が設けられている状態を指す。なお、センサ基板13のチルト角は上に向かって約21度であると好ましい。
【0027】
図9に、従来の離席センサの構成を示す。
ユーザの在席状態を適切に判断するのに十分なセンサ感度を得るためには、ある程度の離席センサの厚みが必要である(図9(a)に一例が示されている)。これに対して、赤外光の放射角度を上げる場合、従来では例えば図9(b)と(c)に示すような2つの方法がある。(b)は離席センサごと斜めに実装する方法である。しかしながらこの方法では装置の厚さが増加してしまう。他方、(c)はレンズをカットして屈折を利用して角度を上げる方法である。この場合、レンズ形状を変更する必要がある。
【0028】
本実施形態による、レンズ14とセンサ基板13が相対的にチルトする構成によれば、図9に示すような従来の構成よりもより離席センサの厚さを薄くすることができる。また、それに加えて、離席センサの実装しやすさという点でも有利である。
【符号の説明】
【0029】
1 情報処理装置
2 ディスプレイ側筐体
3 メイン基板側筐体
4 ヒンジ部
10 在席状態検知センサ部
11 LED
12 センサ
13 センサ基板
14 レンズ
15 支持部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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