特許第5732486号(P5732486)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイスの特許一覧

<>
  • 特許5732486-多色構成部品を有する腕時計 図000002
  • 特許5732486-多色構成部品を有する腕時計 図000003
  • 特許5732486-多色構成部品を有する腕時計 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5732486
(24)【登録日】2015年4月17日
(45)【発行日】2015年6月10日
(54)【発明の名称】多色構成部品を有する腕時計
(51)【国際特許分類】
   G04B 45/00 20060101AFI20150521BHJP
【FI】
   G04B45/00 Z
【請求項の数】19
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-83551(P2013-83551)
(22)【出願日】2013年4月12日
(65)【公開番号】特開2013-221940(P2013-221940A)
(43)【公開日】2013年10月28日
【審査請求日】2013年4月12日
(31)【優先権主張番号】00512/12
(32)【優先日】2012年4月13日
(33)【優先権主張国】CH
(73)【特許権者】
【識別番号】591048416
【氏名又は名称】ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ステファン・スターク
【審査官】 榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】 世界の腕時計,日本,株式会社ワールドフォトプレス,1994年 8月20日,No.19,p162
【文献】 世界の腕時計,日本,株式会社ワールドフォトプレス,1999年 6月20日,No.39,p67
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 37/18
G04B 45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ異なる色のバリエーションを使用可能である基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法であって、
前記基本的な構成部品の少なくとも一部は、互いに同じ色であり、該互いに同じ色である構成部品以外のすべての基本的な構成部品は、前記互いに同じ色以外の色であって、かつ、そのすべてが異なり、
各前記基本的な構成部品のランダムな選択を、前記アセンブリの完成品が得られるまで行い、これによって少なくとも2つの前記基本的な構成部品が異なる色となることを特徴とする、基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法。
【請求項2】
各前記基本的な構成部品のランダムな選択を、前記アセンブリの完成品が得られるまで行い、これによって前記基本的な構成部品の全てが異なる色となることを特徴とする、請求項1に記載の基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法。
【請求項3】
−第1の前記構成部品(P1)を、前記構成部品に使用可能な前記色のバリエーションの群からランダムに選択し、続いて、選択された第1の色(A1)を前記構成部品(P1)用に記憶し;
−第2の前記構成部品(P2)を、前記構成部品に使用可能な前記色のバリエーションの群のうち、前記第1の構成部品(P1)用に選択した前記第1の色(A1)を除いたものからランダムに選択し、このようにして前記構成部品(P2)用に選択された第2の色(A2)を記憶し;
−前記構成部品(Pi)の前記総数(N)に達するまで、各前記構成部品(Pi)の選択を、バリエーションの群の、色がまだ選択されていない残りから連続して行い、このようにして前記他の構成部品(Pi)用に選択された他の色(Ai)を記憶し、
−構成物が完成したら、前記アセンブリを形成するプロセスを停止する
ことを特徴とする、請求項1に記載の基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法。
【請求項4】
バリエーションの群の、色がまだ選択されていない残りから、1つの他の前記構成部品を選択するために、以下:
−各前記選択した構成部品の色を識別するための色認識手段、
−各前記選択した構成部品の前記色を記憶する記憶手段、
−各前記選択した構成部品の前記色を、過去に選択した前記構成部品の色と比較して、異なるかどうかを検査し、それが前記色と同一である場合にそれを却下し、この場合に、前記過去に選択した構成部品の前記色と異なる色が得られるまで、同じタイプの他の前記構成部品の別の色の部品を選択して、これを前記比較試験に供するための比較手段を使用することを特徴とする、請求項3に記載の基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法。
【請求項5】
前記却下は、前記選択した構成部品を、前記構成部品を除いたものと同じ色の同じバリエーションの群に戻すことにより行われることを特徴とする、請求項4に記載の基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法。
【請求項6】
前記同じ構成部品の異なる色の変形形態にそれぞれ対応する複数の群の中から、同じ色の同じバリエーションの群において前記アセンブリの各前記構成部品を選択するために、制御手段によって少なくとも1つの自動化されたマニピュレータを使用することを特徴とする、請求項5に記載の基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法。
【請求項7】
前記制御手段はまた、
−各前記選択した構成部品の色を識別するための色認識手段、
−各前記選択した構成部品の前記色を記憶する記憶手段、
−各前記選択した構成部品の前記色を、過去に選択した前記構成部品の色と比較して、異なるかどうかを検査し、それが前記色と同一である場合にそれを却下し、この場合に、前記過去に選択した構成部品の前記色と異なる色が得られるまで、同じタイプの他の前記構成部品の別の色の部品を選択して、これを前記比較試験に供するための比較手段を制御することを特徴とする、請求項6に記載の基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法。
【請求項8】
前記制御手段は、前記基本的な構成部品の少なくとも1つの構成部品をランダムに選択するための、ランダム制御手段を含むことを特徴とする、請求項6に記載の基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法。
【請求項9】
前記制御手段は、前記基本的な構成部品の少なくとも1つの構成部品をランダムに選択するための、前記ランダム制御手段を含み、前記アセンブリの形成を、各前記基本的な構成部品をランダムに選択することによって完遂することを特徴とする、請求項8に記載の基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法。
【請求項10】
前記制御手段は、前記基本的な構成部品の前記変形形態の選択を、事前に又はリアルタイムでシミュレートし、これにより、複数の前記自動化されたマニピュレータによる同時選択を制御することを特徴とする、請求項8に記載の基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法。
【請求項11】
前記制御手段は、前記構成部品の前記変形形態のランダムな順序での選択を制御することを特徴とする、請求項8に記載の基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法。
【請求項12】
前記制御手段は、前記構成部品の前記変形形態の所望の順序での選択を制御することを特徴とする、請求項8に記載の基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法。
【請求項13】
構成部品の所定の構成を有する時計アセンブリを組立てる方法であって、
前記時計アセンブリの予備組立品は、
基本的な構成部品の少なくとも一部は、互いに同じ色であり、該互いに同じ色である構成部品以外のすべての基本的な構成部品は、前記互いに同じ色以外の色であって、かつ、そのすべてが異なり、
各前記基本的な構成部品のランダムな選択を、前記予備組立品が得られるまで行い、これによって少なくとも2つの前記基本的な構成部品が異なる色となる前記予備組立品であり、
前記時計アセンブリの前記基本的な構成部品は、所望の順序で所定の位置に設定されることを特徴とする、時計アセンブリを組立てる方法。
【請求項14】
各前記基本的な構成部品を選択するために、少なくとも1つの自動化されたマニピュレータを用い、前記マニピュレータは、前記時計アセンブリが備える構造上の所定の位置に、前記構成部品を直接的に、又は他の前記構成部品の少なくとも1つの上に組付けることによって間接的に、設置することを特徴とする、請求項13に記載の時計アセンブリを組立てる方法。
【請求項15】
少なくとも1つの前記基本的な構成部品は、前記基本的な構成部品の選択より遅れて、所定の位置に設置されることを特徴とする、請求項13に記載の時計アセンブリを組立てる方法。
【請求項16】
少なくとも1つの筐体と、1セットの針と、部品の所定の構成を有し、かつそれぞれ異なる色のバリエーションを使用可能である基本的な構成部品を含む少なくとも1つの時計アセンブリとを備える、腕時計の組立て方法であって、
前記基本的な構成部品の少なくとも一部は、互いに同じ色であり、
請求項13に記載の組立て方法によって組み立てられた少なくとも1つの時計アセンブリを前記筐体に設置すること、及び、前記針のセットを続いて前記組立てられた時計アセンブリに設置することを特徴とする、腕時計の組立て方法。
【請求項17】
前記筐体及び前記針のセットは、それぞれ所定の色で選択されること、そして、請求項1に記載の基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法によって前記少なくとも1つの時計アセンブリを形成する際、前記筐体又は前記針のセットの前記所定の色のいずれの構成部品も選択することが禁じられることを特徴とする、請求項16に記載の腕時計の組立て方法。
【請求項18】
少なくとも1つの筐体(2)と、1セットの針(3)と、部品の所定の構成を有し、かつそれぞれ異なる色のバリエーションを使用可能である基本的な構成部品(5)を含む少なくとも1つの時計アセンブリ(4)とを備える、腕時計(1)であって、
前記基本的な構成部品の少なくとも一部は、互いに同じ色であり、該互いに同じ色である構成部品以外のすべての基本的な構成部品は、前記互いに同じ色以外の色であって、かつ、そのすべてが異なり、
前記筐体(2)及び前記針のセット3はそれぞれ所定の色であること、並びに
前記少なくとも1つの時計アセンブリ(4)の前記基本的な構成部品(5)の全ては、互いに異なる色であると同時に、前記筐体(2)及び前記針のセット(3)の前記所定の色とも異なる色であること
を特徴とする、腕時計(1)。
【請求項19】
前記筐体(2)と前記針のセット(3)とは、同一の前記所定の色であることを特徴とする、請求項18に記載の腕時計(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれ異なる色のバリエーションを使用可能である基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法であって、上記異なる基本的な構成部品の少なくとも一部は、互いに同じ色とする腕時計に関する。
【0002】
本発明はまた、部品の所定の構成を有する時計アセンブリの組立て方法にも関する。
【0003】
本発明はまた、少なくとも1つの筐体と、1セットの針と、部品の所定の構成を有し、かつそれぞれ異なる色のバリエーションを使用可能である基本的な構成部品を含む少なくとも1つの時計アセンブリとを備える、腕時計の組立て方法であって、上記異なる基本的な構成部品の少なくとも一部は、互いに同じ色である、方法に関する。
【0004】
本方法はまた、少なくとも1つの筐体と、1セットの針と、部品の所定の構成を有し、かつそれぞれ異なる色のバリエーションで使用可能である基本的な構成部品を含む少なくとも1つの時計アセンブリとを備える、腕時計であって、上記異なる基本的な構成部品の少なくとも一部は、互いに同じ色である、腕時計に関する。
【背景技術】
【0005】
異なる外見で入手可能な構成部品のバッチから多種多様な構成部品を得るために、特定の製造バッチを所定の構成部品について作製することが一般的であるが、これは、ある時点において、互いに見分けることができないような同様の製品を市場に提供してしまうという欠点を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、大量生産品には見えない個体群をランダムに生産して、最終的な製品において多様性を得るために、それぞれ複数の色又は異なる外見を使用可能である構成部品から、多色腕時計を生産するための工業的方法を提供することを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従って、本発明は、それぞれ複数の色又は異なる外見を使用可能である構成部品から、基本的な時計の構成部品のアセンブリを形成する方法であって、上記異なる基本的な構成部品の少なくとも一部は、互いに同じ色である、方法に関し、各上記基本的な構成部品のランダムな選択を、上記アセンブリの完成品が得られるまで行い、これによって少なくとも2つの基本的な構成部品が異なる色となることを特徴とする。
【0008】
本発明はまた、構成部品の所定の構成を有する時計アセンブリを組立てる方法にも関し、上記時計アセンブリの予備組立品を、このタイプの形成方法によって形成することを特徴とし、上記時計アセンブリの上記基本的な構成部品は、所望の順序で所定の位置に設定されることを特徴とする。
【0009】
本発明はまた、少なくとも1つの筐体と、1セットの針と、部品の所定の構成を有し、かつそれぞれ異なる色のバリエーションを使用可能である基本的な構成部品を含む少なくとも1つの時計アセンブリとを備える、腕時計の組立て方法であって、上記異なる基本的な構成部品の少なくとも一部は、互いに同じ色である、方法にも関し、上記組立て方法によって少なくとも1つの時計アセンブリを上記筐体に設置すること、及び、上記針のセットを続いて上記組立てられた時計アセンブリに設置することを特徴とする。
【0010】
本方法はまた、少なくとも1つの筐体と、1セットの針と、部品の所定の構成を有し、かつそれぞれ異なる色のバリエーションを使用可能である基本的な構成部品を含む少なくとも1つの時計アセンブリとを備える、腕時計であって、上記異なる基本的な構成部品の少なくとも一部は、互いに同じ色である、腕時計にも関し、上記筐体及び上記針のセットはそれぞれ所定の色であること、並びに、上記少なくとも1つの時計アセンブリの上記基本的な構成部品の全ては、互いに異なる色であると同時に、上記筐体及び上記針のセットの上記所定の色とも異なる色であることを特徴とする。
【0011】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照しつつ以下の詳細な説明を読むことで明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、少なくとも1つの筐体と、1セットの針と、部品の所定の構成を有し、かつ基本的な構成部品を含む少なくとも1つの時計アセンブリとを備える、腕時計の、概略正面図である。
図2図2は、各上記選択した構成部品の色を識別するための色認識手段、各上記選択した構成部品の色を記憶する記憶手段、比較手段及び自動化されたマニピュレータ手段と恊働する、制御手段の概略図である。
図3図3は、そこから構成部品を選択して時計アセンブリを形成する、異なる色の基本的な構成部品のバッチの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、大量生産品には見えない個体群をランダムに生産して、最終的な製品において多様性を得るために、それぞれ複数の色又は異なる外見を使用可能である構成部品から、多色腕時計を生産するための工業的方法を提供することを提案する。
【0014】
本発明における「色」とは特定の外見を意味し、これは通常の意味での色であってよく、又は、材料の性質に、若しくは材料に適用される熱及び/若しくは表面処理に関連してよい。
【0015】
本発明は、それぞれ異なる色のバリエーションを使用可能である基本的な時計の構成部品5のアセンブリ4を形成する方法であって、上記異なる基本的な構成部品5の少なくとも一部は、互いに同じ色とする方法に関し、各上記基本的な構成部品5のランダムな選択を、上記アセンブリ4の完成品が得られるまで行い、これによって少なくとも2つの基本的な構成部品5が異なる色となることを特徴とする。
【0016】
本方法の代替実装形態によると、各上記基本的な構成部品5のランダムな選択を、上記アセンブリ4の完成品が得られるまで行い、これによって、基本的な構成部品5の全てが互いに異なる色となる。
【0017】
本方法の代替実装形態によると、
−これらの構成部品5の中から、第1の上記構成部品(P1)を、上記構成部品に使用可能な上記色のバリエーションの群からランダムに選択し、続いて、選択された第1の色(A1)を上記構成部品(P1)用に記憶し;
−第2の上記構成部品(P2)を、上記構成部品に使用可能な上記色のバリエーションの群のうち、上記第1の構成部品(P1)用に選択した上記第1の色(A1)を除いたものからランダムに選択し、このようにして上記構成部品(P2)用に選択された第2の色(A2)を記憶し;
−上記構成部品(Pi)の上記総数(N)に達するまで、各構成部品(Pi)の選択を、バリエーションの群の、色がまだ選択されていない残りから連続して行い、続いて、他の上記構成部品(Pi)用に選択された他の色(Ai)を記憶し、
−構成物が完成したら、上記アセンブリを形成するプロセスを停止する。
【0018】
本方法の代替実装形態によると、バリエーションの群の、色がまだ選択されていない残りから、別の上記構成部品5を選択するために、以下を使用する:
−各上記選択した構成部品の色を識別するための色認識手段10、
−各上記選択した構成部品の色を記憶する記憶手段20、
−各上記選択した構成部品の色を、過去に選択した構成部品の色と比較して、異なるかどうかを検査し、それが上記色と同一である場合にそれを却下し、この場合に、過去に選択した構成部品の色と異なる色が得られるまで、同じタイプの他の上記構成部品の別の変形形態を選択して、これを上記比較試験に供するための比較手段30。
【0019】
本方法の代替実装形態によると、上記却下は、上記選択した構成部品を、上記構成部品を除いたものと同じ色の同じバリエーションの群に戻すことにより行われる。
【0020】
本方法の代替実装形態によると、上記同じ構成部品の異なる色の変形形態にそれぞれ対応する複数の群の中から、同じ色の同じバリエーションの群において上記アセンブリの各上記構成部品を選択するために、制御手段50によって少なくとも1つの自動化されたマニピュレータ40を使用する。
【0021】
本方法の代替実装形態によると、上記制御手段50はまた、
−各上記選択した構成部品の色を識別するための色認識手段10、
−各上記選択した構成部品の色を記憶する記憶手段20、
−各上記選択した構成部品の色を、過去に選択した構成部品の色と比較し、それが異なるかどうかを検査し、それが上記色と同一である場合にそれを却下し、過去に選択した構成部品の色と異なる色が得られるまで、同じタイプの他の上記構成部品の別の変形形態を選択して、これを上記比較試験に供するための比較手段30
を制御する。
【0022】
本方法の代替実装形態によると、上記制御手段50は、上記ランダムな第1の基本的な構成部品の少なくとも1つのランダムな変形形態をランダムに除去するための、ランダム制御手段を含む。
【0023】
本方法の代替実装形態によると、上記制御手段50は、上記ランダムな第1の基本的な構成部品の少なくとも1つのランダムな変形形態をランダムに除去するための、ランダム制御手段を含み、上記アセンブリ4の上記構成を、各上記基本的な構成部品の各上記変形形態をランダムに選択することによって完遂する。
【0024】
本方法の代替実装形態によると、上記制御手段50は、上記基本的な構成部品の上記変形形態の選択を、事前に又はリアルタイムでシミュレートし、これにより、複数の自動化されたマニピュレータ40による同時選択を制御する。
【0025】
本方法の代替実装形態によると、上記制御手段50は、上記構成部品の上記変形形態のランダムな順序での選択を制御する。
【0026】
本方法の代替実装形態によると、上記制御手段50は、上記構成部品の上記変形形態の所望の順序での選択を制御する。
【0027】
本発明はまた、構成部品の所定の構成を有する時計アセンブリを組立てる方法にも関し、上記時計アセンブリの予備組立品を、このタイプの形成方法に従って形成することを特徴とし、上記時計アセンブリの上記基本的な構成部品は、所望の順序で所定の位置に設定されることを特徴とする。
【0028】
本方法の代替実装形態によると、少なくとも1つの自動化されたマニピュレータ40を用いて各上記基本的な構成部品5を選択し、また、上記マニピュレータは、上記時計アセンブリ4が備える構造7上の所定の位置に、上記構成部品5を直接的に、又は他の上記構成部品5の少なくとも1つの上に組付けることによって間接的に、設置する。
【0029】
本方法の代替実装形態によると、少なくとも1つの基本的な構成部品5を所定の位置に設置することは、その選択に対して遅延して実行される。
【0030】
本発明はまた、少なくとも1つの筐体2と、1セットの針3と、部品の所定の構成を有し、かつそれぞれ異なる色のバリエーションを使用可能である基本的な構成部品5を含む少なくとも1つの時計アセンブリ4とを備える、腕時計1の組立て方法であって、上記異なる基本的な構成部品の少なくとも一部は、互いに同じ色である、方法にも関し、上記組立て方法によって少なくとも1つの時計アセンブリ4を上記筐体2に設置すること、及び、上記針のセット3を続いて上記組立てられた時計アセンブリ4に設置することを特徴とする。
【0031】
本方法の代替実装形態によると、上記筐体2及び上記針のセット3は、それぞれ所定の色で選択され、上記少なくとも1つの時計アセンブリ4を上述の形成方法に従って形成する際、上記筐体2又は上記針のセット3の上記所定の色のいずれの構成部品のいずれの変形形態を選択することも禁じられる。
【0032】
本方法は更に、少なくとも1つの筐体2と、1セットの針3と、部品の所定の構成を有し、かつそれぞれ異なる色のバリエーションを使用可能である基本的な構成部品5を含む少なくとも1つの時計アセンブリ4とを備える、腕時計1であって、上記異なる色の基本的な構成部品5の少なくとも一部は、互いに同じ色である、腕時計1にも関する。
【0033】
本発明によると、上記筐体2及び上記針のセット3はそれぞれ所定の色であり、上記少なくとも1つの時計アセンブリ4の上記基本的な構成部品5の全ては、互いに異なる色であると同時に、上記筐体2及び上記針のセット3の上記所定の色とも異なる色である。
【0034】
特定の特徴によると、この筐体2と針のセット3とは、同一の上記所定の色である。
【0035】
変形例では、腕時計1はブレスレット又はリストバンド6も含み、このブレスレット又はリストバンド6には、筐体2及び針のセット3の色と同様に、色を付けてよい。好ましくは、上記ブレスレット6、筐体2及び針のセット3は、同一の上記所定の色である。
図1
図2
図3