(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、機械可読コードが形成された媒体の種類に応じて機械可読コードに記録されたデータを出力用の文字コードに変換することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る画像処理装置は、機械可読コードを含む
媒体の読取画像から、前記機械可読コードの位
置を取得する取得手段と、前記
機械可読コードの位置に基づき、前記機械可読コードに含まれる文字コードの変換方法を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された変換方法により当該文字コードを変換する変換手段と、を有する。
【0006】
また、
前記機械可読コード
の位置を示す情
報を含む変換方法特定情報に、文字コードの変換に用いる変換プログラムを特定するプログラム情報を対応付けして記憶する記憶手段を有し、前記変換手段は、前記取得手段により取得された
前記機械可読コー
ドの位置に対応する前記変換方法特定情報に対応付けられた変換プログラムを実行することで、前記機械可読コードに記録されているデータを出力用の文字コードに変換することを特徴とする。
【0007】
また、前記
読取画像には、
前記媒体上に別個に形成された、文字コード変換方法特定用
の第1機械可読コードと、所定の文字コードでデータが記録された第2機械可読コードとが
含まれており、前記取得手段は、前記
読取画像から、前記第1機械可読コードの位
置を取得
し、前記決定手段は、前記第1機械可読コードの位置に基づき、前記第2機械可読コードに含まれる文字コードの変換方法を決定することを特徴とする。
【0008】
また、前記取得手段は
、予め決められた種類に該当する機械可読コードを前記第1機械可読コードとして特定することを特徴とする。
【0009】
また、前記取得手段は、
前記媒体上の予め決められた変換方法指示領域内に形成されている機械可読コードを前記第1機械可読コードとして特定することを特徴とする。
【0010】
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、機械可読コードを含む
媒体の読取画像から、前記機械可読コードの位
置を取得する取得手段、前記
機械可読コードの位置に基づき、前記機械可読コードに含まれる文字コードの変換方法を決定する決定手段、前記決定手段により決定された変換方法により当該文字コードを変換する変換手段、として機能させる。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、機械可読コードが形成された媒体の種類に応じて機械可読コードに記録されたデータを出力用の文字コードに変換することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、媒体の読取画像から得られた機械可読コード情報に基づき変換プログラムを特定し実行することで、機械可読コードに記録されているデータを出力用の文字コードに変換することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、文字コード変換方法特定用が機械可読コード、データ記録用の機械可読コードとが別個に形成された場合にも対応することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、媒体上に形成した機械可読コードの種類によって文字コード変換方法特定用の第1機械可読コードを特定することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、媒体上における機械可読コードの形成位置によって文字コード変換方法特定用の第1機械可読コードを特定することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明によれば、機械可読コードが形成された媒体の種類に応じて機械可読コードに記録されたデータを出力用の文字コードに変換することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0019】
実施の形態1.
図1は、本発明に係る画像処理装置の一実施の形態である画像形成装置10のブロック構成図である。また、
図2は、本実施の形態における画像形成装置10のハードウェア構成図である。画像形成装置20は、スキャナ機能、コピー機能、ファイル化機能等各種機能を搭載した複合機であり、コンピュータを内蔵した装置である。
図2において、CPU21は、ROM28に格納されたプログラムにしたがってスキャナ23やプリンタエンジン25等本装置に搭載された各種機構の動作制御を行う。アドレスデータバス30は、CPU21の制御対象となる各種機構と接続してデータの通信を行う。操作パネル22は、ユーザからの指示の受け付け、情報の表示を行う。スキャナ23は、ユーザがセットした原稿を読み取り、電子データとしてHDD(Hard Disk Drive)24等に蓄積する。HDD24は、スキャナ23を使用して読み取った電子文書などの電子ファイルを格納する。プリンタエンジン25は、CPU21で実行される制御プログラムからの指示に従い出力用紙上に画像を印字する。ネットワークインタフェース(I/F)26は、ネットワーク31を接続し、本装置がQRコード等の機械可読コードから生成したデータの送信、電子メールの送受信、またブラウザ経由による本装置へのアクセスなどに利用される。RAM27は、プログラム実行時のワークメモリや電子データ送受信時の通信バッファとして利用される。ROM28は、本装置の制御や電子データの暗号、電子データの送受信に関する各種プログラムが格納されている。各種プログラムが実行されることで後述する各構成要素が所定の処理機能を発揮する。外部メディアインタフェース(I/F)27は、USBメモリ、フラッシュメモリ等の外部メモリ機器(記録媒体)とのインタフェースである。
【0020】
図1に戻り、本実施の形態における画像形成装置10は、画像読取部11、コード解析部12、変換方法決定部13、コード変換部14、変換情報記憶部15及びデータ記憶部16を有している。なお、本実施の形態の説明に用いない構成要素については
図1から省略している。画像読取部11は、スキャナ23により実現される読取手段であり、スキャナ23の原稿台にセットされた原稿1を読み取り、読取画像を生成する。本実施の形態において取り扱う原稿1には、機械可読コードが形成されているが、コード解析部12は、取得手段として設けられ、原稿1の読取画像を解析することによって機械可読コード情報を取得する。機械可読コード情報には、原稿1上における機械可読コードの位置又は機械可読コードに記録されているデータの種類を示す情報のうち少なくとも一方が含まれていればよいが、その他にも原稿1上における機械可読コードの向き(回転角度)や色等を含めてもよい。変換方法決定部13は、決定手段として設けられ、コード解析部12により取得された情報に基づき機械可読コードに含まれる文字コードの変換方法、つまりコード変換に用いる変換プログラムを決定する。コード変換部14は、変換手段として設けられ、変換方法決定部13により決定された変換方法により当該文字コードを変換する、つまり決定された変換プログラムを実行することで、所定の文字コードで機械可読コードに記録されているデータを出力用の文字コードに変換し、変換後のデータをファイル化してデータ記憶部16に保存する。
【0021】
ところで、本実施の形態における「機械可読コード」というのは、原稿等の媒体に形成され、画像形成装置10により読取可能な画像コードのことをいう。画像コードは、バーコードと同義でよく、このバーコードには、1次元シンボルである一般的なバーコードや、2次元シンボル(2次元コード)として代表的なQRコード等が含まれる。本実施の形態においては、特に断らない限り、QRコードを機械可読コードの例にして説明する。
【0022】
また、本実施の形態における画像形成装置10の読取対象とする原稿は、ユーザーが使用する所定の形式の原稿であることから、原稿の種類はおおよそ限定されている。原稿の種類が特定できると、その原稿に形成されたQRコードに記録されているデータの文字コードが特定でき、更にそのデータを出力のためにどの文字コードに変換すべきかということが特定できる。本実施の形態では、原稿の種類を、厳密には原稿に形成されたQRコードに記録されているデータの文字コードを、原稿の種類(厳密には文字コード)によって予め決められている原稿上におけるQRコードの位置や向き、QRコード全体あるいは位置検出パターン等の部分的な色、あるいはQRコードに記録されているデータの種類等を参照することで判別できるようにしている。従って、原稿の種類を判別するために、本実施の形態では、原稿の読取画像を解析することによってQRコードの位置や向き、QRコードに記録されているデータの種類を示す情報等を含む機械可読コード情報(以下、「QRコード情報」とも称する)を取得するようにした。そして、取得したQRコード情報に基づき原稿の種類を判別し、QRコードに記録されているデータの文字コード及びそのデータの出力用の文字コードを認識し、その変換前後の文字コードの変換に適合する変換プログラムを用いてQRコードに記録されているデータの文字コードを出力用の文字コードに変換するようにした。なお、出力用の文字コードは、原稿を用意した顧客指定の文字コードを想定しているが、これに限る必要はない。
【0023】
なお、QRコードのシンボルには、復号を補助するための情報の1つとして、QRコードに書き込まれているデータの種類(英数字データ、バイナリデータ、漢字データ等)を示すモード指示子が含まれている。本実施の形態では、このモード指示子を参照して原稿1に形成されたQRコードに記録されているデータの種類を特定している。
【0024】
図3は、本実施の形態における変換情報記憶部15に記憶された変換情報のデータ構成例を示す図である。
図3には、変換方法特定情報に対応させて、記録文字コード、出力文字コード、プログラム情報が対応付けされた変換情報が示されている。変換方法特定情報は、文字コードの変換に用いる変換プログラムを特定するための情報であって、コード解析部12により取得されたQRコード情報と比較される情報である。記録文字コードは、QRコードに記録されているデータの文字コードを示している。出力文字コードは、QRコードに記録されているデータを出力のために変換すべき文字コードを示している。プログラム情報は、記録文字コードに示された文字コードを出力文字コードに示された文字コードに変換するために用いられる変換プログラムを特定する情報である。プログラム情報には、変換プログラムの格納先を示す情報(フォルダ名やプログラム名)が設定されていてもよいし、変換プログラムデータそのものが格納されていてもよい。
【0025】
図3における変換方法特定情報に示した位置というのは、原稿上におけるQRコードの印刷位置を示す情報であり、本実施の形態では2次元座標で表せる。例えば、読取原稿の左上の角を原点(0,0)とすると、原稿の読取画像を解析することでQRコードの左上の角や中心の位置座標をQRコードの印刷位置として抽出する。また、向きは、QRコードの原稿上における印刷された向きである。回転角度あるいは傾きなどと称してもよい。例えば、原稿の垂直方向から傾いた角度で表現してよい。なお、本実施の形態では、QRコードの位置や向きを厳密に検出する必要はないので、例えば、向きであれば、40°としなくても、38°〜42°と範囲を指定して変換方法特定情報に設定してもよい。種類は、QRコードに記録された補助的な制御用の情報を読み取ることで得られるモードである。本実施の形態では、QRコードから少なくともモードを読み取ればよいが、型番や誤り訂正レベルなど他の情報を変換方法特定情報に含める情報として合わせて読み取るようにしてもよい。
【0026】
なお、本実施の形態においては、変換方法特定情報とQRコード情報との関係からプログラム情報が一意に特定できればよく、記録文字コード及び出力文字コードは、説明の便宜のために付加したデータ項目で、必ずしも変換情報に含めておく必要はない。
【0027】
画像形成装置10における各構成要素11〜14は、画像形成装置10に搭載されたコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPU21で動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、各記憶部15,16は、画像形成装置10に搭載されたHDD24にて実現される。あるいは、RAM27又は外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
【0028】
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
【0029】
本実施の形態において特徴的なことは、出力する際の文字コードを特定する情報をQRコードに含めたり、変換前後の文字コードをユーザに入力指定させることなく原稿の種類に応じてQRコードに記録されたデータを出力用の文字コードに変換可能にすることである。この所定の文字コードでQRコードに記録されたデータを出力用の文字コードに変換する本実施の形態におけるデータ変換処理について、
図4に示したフローチャートを用いて説明する。ここでは便宜的に、原稿には機械可読コードとしてQRコードがただ1つ印刷されているものとして説明する。
【0030】
データ変換対象のQRコードが形成された原稿1がスキャナ23にセットされ、原稿1の読み取りが指示されると、画像読取部11は、原稿1を読み取ることで読取画像を生成する(ステップ110)。コード解析部12は、読取画像を解析することによって原稿1上におけるQRコードを検出し、そのQRコードの位置を取得する。また、コード解析部12は、検出したQRコードの画像を解析することで向きや配色、データの種類等の情報を取得し、これらの取得した情報を含むQRコード情報を生成し、所定の記憶領域、例えばRAM27のワークメモリ領域あるいはHDD24に保存する(ステップ120)。
【0031】
続いて、変換方法決定部13は、コード解析部12により生成されたQRコード情報を、変換情報記憶部15に設定されている変換方法特定情報と比較、照合することで、QRコード情報に合致する変換方法特定情報を抽出する。言い換えれば、スキャナ23で読み取られた原稿の種類を特定する。仮に、QRコード情報の内容が複数の変換方法特定情報の設定内容と合致する場合、例えば変換情報記憶部15に、上方に登録されている変換方法特定情報を選出したり、合致する項目数が多い変換方法特定情報を選出したりするなどしてただ1つの変換方法特定情報を抽出するように処理する。変換方法決定部13は、このようにしてQRコード情報に合致する変換方法特定情報を特定し、この特定した変換方法特定情報に対応するプログラム情報を選出することで文字コードの変換方法を決定する(ステップ130)。言い換えれば、スキャナ23で読み取られた原稿の種類に応じた文字コードの変換方法を決定する。
【0032】
文字コードの変換に用いるプログラム情報が決定されると、コード変換部14は、プログラム情報を参照に変換プログラムを取得し、実行することで所定の文字コードでQRコードに記録されていたデータを、出力用の文字コードに変換する(ステップ140)。そして、文字コードが変換されたデータをファイル形式にてデータ記憶部16に保存する(ステップ150)。
【0033】
図3に示したデータ設定例によると、例えば、原稿の読取画像から抽出されたQRコードが(x1,y1)の位置にあってそのQRコードに記録されているデータの種類がバイナリモードであった場合、QRコードに記録されているデータの文字コードはUTF−8であり、このデータをUTF−16に変換して出力することがわかる。従って、コード変換部14は、UTF−8のデータをUTF−16に変換するための変換プログラムを実行することで当該データの文字コードを変換する。また、原稿の読取画像から抽出されたQRコードに記録されているデータの種類が漢字モードであった場合、QRコードの位置にかかわらず、QRコードに記録されているデータの文字コードはSHIFT−JISであり、このデータをUTF−16に変換して出力することがわかる。従って、コード変換部14は、SHIFT−JISのデータをUTF−16に変換するための変換プログラムを実行することで当該データの文字コードを変換する。更に、QRコードに記録されているデータの種類がバイナリモードであった場合、バイナリモードとはいってもどの文字コードで記録されているかは不明だが、QRコードが(x2,y2)の位置に形成され、かつ10°傾いている場合には、そのQRコードに記録されているデータの文字コードはBIG5と判別し、またこのデータをECU−JPに変換して出力することがわかる。
【0034】
上記説明では、便宜的に原稿上にただ1つのQRコードが印刷されていた場合を例にして説明した。複数のQRコードが印刷されている場合、QRコードそれぞれに前述したコード変換処理を実行するようにしてもよい。この場合、コード解析部12は、全てのQRコードを解析するようにしてもよいし、QRコードそれぞれに対応付けして、つまり複数のコード解析部12を画像形成装置10に設けるようにしてもよい。
【0035】
なお、本実施の形態では、機械可読コードとしてQRコードを例にして説明したが、他の種類の機械可読コードが原稿上に形成されていてもよく、また、複数の種類の機械可読コードが原稿上に混在していてもよい。
【0036】
実施の形態2.
本実施の形態では、文字コード変換方法特定用として第1機械可読コードと、所定の文字コードでデータが記録された第2機械可読コードとが別個に形成されている原稿を取り扱うことを特徴としている。上記実施の形態1では、1つの機械可読コードを文字コード変換方法特定用及びデータ記録用として兼用しているのに対し、本実施の形態では、文字コード変換方法特定用及びデータ記録用という機能毎に別個に機械可読コードを形成するものである。
【0037】
図5は、本実施の形態において読取対象とする原稿を示す概念図である。本実施の形態では、データ記録用と文字コード変換方法特定用とを機械可読コードの種類によって判別するようにしている。
図5に示した例では、QRコード3をデータ記録用として、また1次元のバーコード4を文字コード変換方法特定用として取り扱うようにしている。もちろん、これに限る必要はない。なお、原稿1は、各機械可読コードに関連付ける機能を予め認識して作成されている必要がある。
【0038】
次に、本実施の形態におけるデータ変換処理について説明する。本実施の形態における処理手順は、実施の形態1と同じでよい。ただ、本実施の形態では、2種類の機械可読コードを取り扱うため、
図4に示したフローチャートにおいてステップ120における処理内容が若干異なってくる。
【0039】
すなわち、ステップ120において、コード解析部12は、画像読取部11により生成された読取画像を解析することによって原稿上におけるQRコード3及びバーコード4を検出し、検出したバーコード4の位置、向き、配色等からQRコード情報を取得する。なお、文字コード変換方法特定用の第1機械可読コードとデータが記録された第2機械可読コードにそれぞれ対応させてコード解析部12を設けてもよい。
【0040】
この後の処理は、実施の形態1と同じでよく、変換方法決定部13は、コード解析部12により生成されたQRコード情報に対応するプログラム情報を特定し(ステップ130)、コード変換部14は、そのプログラム情報を参照に変換プログラムを取得し、実行することでQRコード3に記録されていたデータを、出力用の文字コードに変換、保存する(ステップ140,150)。
【0041】
本実施の形態では、文字コード変換方法特定用の第1機械可読コードとしてバーコード4を、データ記録用の第2機械可読コードとしてQRコード3を用いたが、第1機械可読コードと第2機械可読コードとは、予め決められた種類であって異なる種類の機械可読コードを用いれば、本実施の形態に例示した組合せ以外の機械可読コードを用いてもよい。また、複数の第1機械可読コードと第2機械可読コードとの組を原稿に形成してもよい。なお、文字コード変換方法特定用の第1機械可読コードは、日付や案件名等付加的な情報の記録用として用いるようにしてもよい。
【0042】
実施の形態3.
上記実施の形態2では、機械可読コードの種類によって文字コード変換方法特定用の第1機械可読コードとデータ記録用の第2機械可読コードとを判別できるようにした。本実施の形態では、原稿上における機械可読コードの形成位置によって判別することを特徴としている。
【0043】
図6は、本実施の形態において読取対象とする原稿を示す概念図である。本実施の形態では、データ記録用と文字コード変換方法特定用とを共にQRコードにて形成しているが、原稿1上の予め決められた変更方法指示領域6内に形成されたQRコード5は、文字コード変換方法特定用の第1機械可読コードと判別され、変更方法指示領域6の外に形成されたQRコード3は、データ記録用の第2機械可読コードと判別される。
【0044】
次に、本実施の形態におけるデータ変換処理について説明する。本実施の形態における処理手順は、実施の形態1と同じでよい。ただ、本実施の形態では、機械可読コードの形成位置によって機械可読コードの機能を異なるように取り扱うため、
図4に示したフローチャートにおいてステップ120における処理内容が若干異なってくる。
【0045】
すなわち、ステップ120において、コード解析部12は、画像読取部11により生成された読取画像を解析することによって原稿1上におけるQRコード3,5を検出する。そして、QRコード3,5の形成位置を特定すると、変更方法指示領域6内にQRコードが形成されているかどうかを判断する。
図6に例示したように、変更方法指示領域6内にQRコード5が存在する場合、QRコード5を文字コード変換方法特定用と判断する。そして、コード解析部12は、原稿1の読取画像を解析することでQRコード5の位置、向き等からQRコード情報を取得する。なお、データの種類は、QRコード5から読み取るようにしてもよいし、実施の形態1と同様に、データ記録用のQRコード3から読み取るようにしてもよい。また、文字コード変換方法特定用の第1機械可読コードとデータが記録された第2機械可読コードにそれぞれ対応させてコード解析部12を設けてもよい。この後の処理は、実施の形態1,2と同じでよいため説明を省略する。
【0046】
本実施の形態では、文字コード変換方法特定用の第1機械可読コード及びデータ記録用の第2機械可読コードを共にQRコードで形成したが、異なる種類の機械可読コードを用いるなど、本実施の形態に例示した組合せ以外の機械可読コードを用いてもよい。また、データ記録用の第2機械可読コードの形成位置と変更方法指示領域6との対応関係を予め決めておけば、複数の第1機械可読コードと第2機械可読コードとの組を原稿に形成してもよい。
【0047】
また、本実施の形態では、変更方法指示領域6を予め決めておき、変更方法指示領域6以外の領域をデータ記録用の機械可読コードの領域としたが、これとは逆でもよく、またデータ記録用の領域と変更方法指示領域6とをそれぞれ別個に明確に設定してもよい。また、データ記録用の領域と変更方法指示領域6とは重畳可能に設定可能とし、その重複した領域に機械可読コードを形成することによって、その機械可読コードを実施の形態1と同様に文字コード変換方法特定用及びデータ記録用として兼用させるようにしてもよい。
【0048】
上記各実施の形態では、情報処理装置として画像形成装置を適用した場合を例にして説明したが、例えばスキャナ機能を搭載していないパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に、スキャナによる原稿の読取画像を取得させて前述したデータ変換処理を実施させるようにしてもよい。
【解決手段】原稿1の読取画像を解析することによってQRコードの位置やQRコードに記録されているデータの種類を含むQRコード情報を生成するコード解析部12とQRコード情報を、変換情報記憶部15に設定された変換方法特定情報と比較、照合することでQRコードに記録されているデータの文字コード及び出力用の文字コードを特定し、コード変換に用いる変換プログラムを決定する変換方法決定部13と、決定された変換プログラムを実行することで所定の文字コードでQRコードに記録されているデータを出力用の文字コードに変換するデータ変換部14と、を有する。