【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成すべく、本発明の第1の態様の可読性評価方法は、画像として表示するための文章及びその表示態様を評価対象とする
可読性評価方法であって、任意の文章及びその表示態様から取得可能な所定の複数の可読性因子の各数値を、上記評価対象から可読性判定値として
評価値取得手段が取得する判定値取得ステップと、上記所定の複数の可読性因子の各数値と可読性評価値との関係を示す所定の評価式と、上記判定値取得ステップで取得した複数の可読性判定値とを用いて、上記評価対象の可読性評価値を
評価値算出手段が算出する評価値算出ステップと、上記評価対象の可読性を、上記評価値算出ステップで算出
された可読性評価値に基づいて
評価手段が評価する評価ステップと、を備える。
上記評価ステップは、上記所定の複数の可読性因子の各最適値を含むように該複数の可読性因子毎に予め設定された各推奨範囲に、上記判定値取得ステップで取得された各可読性判定値が含まれるか否かをそれぞれ判定する第1の判定ステップと、予め設定された評価値適正範囲に、上記評価値算出ステップで算出され可読性評価値が含まれるか否かを判定する第2の判定ステップと、を含み、上記評価手段は、上記判定値取得ステップで取得された全ての可読性判定値が上記各推奨範囲にそれぞれ含まれると上記第1の判定ステップで判定し、且つ上記評価値算出ステップで算出された可読性評価値が上記評価値適正範囲に含まれると上記第2の判定ステップで判定した場合に、上記評価対象の可読性が良好であると評価する。
【0009】
本発明の第1の態様の可読性評価装置は、画像として表示するための文章及びその表示
態様を評価対象として特定する対象特定手段と、任意の文章及びその表示態様から取得可
能な所定の複数の可読性因子の各数値を、上記評価対象から可読性判定値として取得する
判定値取得手段と、上記所定の複数の可読性因子の各数値と可読性評価値との関係を示す
所定の評価式と、上記判定値取得手段が取得した複数の可読性判定値とを用いて、上記評
価対象の可読性評価値を算出する評価値算出手段と、上記評価対象の可読性を、上記評価
値算出手段が算出した可読性評価値に基づいて評価する評価手段と、画面を有する表示手
段と、上記評価手段の評価結果を示す画像を上記画面に表示させる表示制御手段と、を備
える。
上記評価手段は、上記所定の複数の可読性因子の各最適値を含むように該複数の可読性因子毎に予め設定された各推奨範囲に、上記判定値取得手段が取得した各可読性判定値が含まれるか否かをそれぞれ判定する第1の判定処理と、予め設定された評価値適正範囲に、上記評価値算出手段が算出した可読性評価値が含まれるか否かを判定する第2の判定処理とを実行し、上記判定値取得手段が取得した全ての可読性判定値が上記各推奨範囲にそれぞれ含まれると上記第1の判定処理で判定し、且つ上記評価値算出手段が算出した可読性評価値が上記評価値適正範囲に含まれると上記第2の判定処理で判定した場合に、上記評価対象の可読性が良好であると評価する。
【0010】
本発明の第1の態様の可読性評価プログラムは、コンピュータを、画像として表示するための文章及びその表示態様を評価対象として特定する対象特定手段、任意の文章及びその表示態様から取得可能な所定の複数の可読性因子の各数値を、上記評価対象から可読性判定値として取得する判定値取得手段、上記所定の複数の可読性因子の各数値と可読性評価値との関係を示す所定の評価式と、上記判定値取得手段が取得した複数の可読性判定値とを用いて、上記評価対象の可読性評価値を算出する評価値算出手段、上記評価対象の可読性を、上記評価値算出手段が算出した可読性評価値に基づいて評価する評価手段、及び上記評価手段の評価結果を示す画像を表示手段の画面に表示させる表示制御手段、として機能させるためのプログラムである。
上記評価手段は、上記所定の複数の可読性因子の各最適値を含むように該複数の可読性因子毎に予め設定された各推奨範囲に、上記判定値取得手段が取得した各可読性判定値が含まれるか否かをそれぞれ判定する第1の判定処理と、予め設定された評価値適正範囲に、上記評価値算出手段が算出した可読性評価値が含まれるか否かを判定する第2の判定処理とを実行し、上記判定値取得手段が取得した全ての可読性判定値が上記各推奨範囲にそれぞれ含まれると上記第1の判定処理で判定し、且つ上記評価値算出手段が算出した可読性評価値が上記評価値適正範囲に含まれると上記第2の判定処理で判定した場合に、上記評価対象の可読性が良好であると評価する。
【0011】
上記第1の態様の可撓性評価方法、可撓性評価装置及び可撓性評価プログラムでは、所定の複数の可読性因子の各数値を可撓性判定値として評価対象から取得し、所定の評価式と評価対象から取得した複数の可読性判定値とを用いて評価対象の可読性評価値を算出し、算出した可読性評価値に基づいて評価対象の可読性を評価する。従って、文章全体の可撓性を、複数の可撓性因子から算出した可撓性評価値によって、総合的に且つ定量的に評価することができる。
【0012】
また、評価者の主観的な嗜好に左右される評価を排除することができ、可撓性を客観的に評価することができる。
【0013】
従って、事前に決められた所定の文章を画面上に表示する場合において、表示する文章の形態(文字形状やレイアウトなど)を設計する設計者は、表示する文章の形態の可読性を評価して設計に反映させることができる。
【0017】
さらに、上記可撓性評価方法、可撓性評価装置及び可撓性評価プログラムでは、所定の複数の可読性因子の各数値を可撓性判定値として評価対象から取得し、所定の評価式と評価対象から取得した複数の可読性判定値とを用いて評価対象の可読性評価値を算出し、取得した各可読性判定値がそれぞれ対応する各推奨範囲に含まれ、且つ算出した可読性評価値が評価値適正範囲に含まれる場合に、評価対象の可読性が良好であると評価する。
【0018】
すなわち、複数の可読性因子の数値が全て推奨範囲に含まれ、且つ文章全体の可読性評価値も評価値適正範囲に含まれている場合に、評価対象の可読性が良好であると評価される。
【0019】
従って、評価対象の可撓性をさらに総合的に評価することができ、評価結果の信頼性が向上する。
【0020】
本発明の第2の態様の可読性評価方法は、上記第1の態様の方法であって、上記推奨範囲から外れた可読性判定値が存在すると上記第1判定ステップで判定された場合、上記推奨範囲から外れた可読性判定値の可読性因子が修正対象因子であると修正対象決定手段が決定する第1の修正対象決定ステップを備える。
本発明の第3の態様の可読性評価方法は、上記第2の態様の方法であって、上記判定値取得ステップで取得
された全ての可読性判定値が上記推奨範囲に含まれると上記第1の判定ステップで判定
され、且つ上記評価値算出ステップで算出
された可読性評価値が上記評価適正範囲から外れていると上記第2の判定ステップで判定
された場合、
上記修正対象決定手段が、上記各推奨範囲よりも狭く且つ上記各最適値を含むように上記所定の複数の可読性因子毎に予め設定された各最適範囲と、上記判定値取得ステップで取得した各可読性判定値とをそれぞれ比較し、上記最適範囲から外れた可読性判定値の可読性因子が修正対象因子であると決定する第2の修正対象決定ステップを備える。
【0021】
本発明の第2の態様の可読性評価装置は、上記第1の態様の装置であって、上記推奨範囲から外れた可読性判定値が存在すると上記評価手段が上記第1の判定処理で判定した場合、上記推奨範囲から外れた可読性判定値の可読性因子が修正対象因子であると決定する第1の修正対象決定処理を実行する修正対象決定手段を備える。
本発明の第3の態様の可読性評価装置は、上記第2の態様の装置であって、
上記修正対象決定手段は、上記判定値取得手段が取得した全ての可読性判定値が上記推奨範囲に含まれると
上記評価手段が上記第1の判定
処理で判定し、且つ上記評価値算出手段が算出した可読性評価値が上記評価適正範囲から外れていると
上記評価手段が上記第2の判定
処理で判定した場合、上記各推奨範囲よりも狭く且つ上記各最適値を含むように上記所定の複数の可読性因子毎に予め設定された各最適範囲と、上記判定値取得手段が取得した各可読性判定値とをそれぞれ比較し、上記最適範囲から外れた可読性判定値の可読性因子が修正対象因子であると決定する第2の修正対象決定処理を実行
し、上記表示制御手段は、上記修正対象決定手段が決定した可読性因子を示す画像を上記画面に表示させる。
【0022】
本発明の第2の態様の可読性評価プログラムは、上記第1の態様のプログラムであって、上記コンピュータを、上記推奨範囲から外れた可読性判定値が存在すると上記評価手段が上記第1の判定処理で判定した場合、上記推奨範囲から外れた可読性判定値の可読性因子が修正対象因子であると決定する第1の修正対象決定処理を実行する修正対象決定手段としてさらに機能させる。
本発明の第3の態様の可読性評価プログラムは、上記第2の態様のプログラムであって、
上記修正対象決定手段は、上記判定値取得手段が取得した全ての可読性判定値が上記推奨範囲に含まれると
上記評価手段が上記第1の判定
処理で判定し、且つ上記評価値算出手段が算出した可読性評価値が上記評価適正範囲から外れていると
上記評価手段が上記第2の判定処理で判定した場合、上記各推奨範囲よりも狭く且つ上記各最適値を含むように上記所定の複数の可読性因子毎に予め設定された各最適範囲と、上記判定値取得手段が取得した各可読性判定値とをそれぞれ比較し、上記最適範囲から外れた可読性判定値の可読性因子が修正対象因子であると決定する第2の修正対象決定処理を実行
し、上記表示制御手段は、上記修正対象決定手段が決定した可読性因子を示す画像を上記画面に表示させる。
【0023】
上記
第2又は第3の態様の可撓性評価方法、可撓性評価装置及び可撓性評価プログラムでは、評価対象の可読性が良好ではないと評価した場合、複数の可読性因子の中の何れが修正対象因子であるかを決定する。
【0024】
従って、文章の表示形態を設計する設計者は、評価対象の可読性が良好ではないと評価された際に、可読性を向上させるために変更を要する可読性因子を容易に知ることができ、設計作業を効率的に行うことができる。
【0025】
本発明の第4の態様の可読性評価方法は、上記第3の態様の方法であって、上記評価対象の可読性因子のうち上記第1又は第2の修正対象決定ステップで決定
された修正対象因子の可読性判定値を
、再構築手段が上記修正対象因子の最適値に変更することによって上記評価対象の表示態様を再構築し、再構築
された表示態様で上記評価対象の文章を
表示制御手段が表示手段の画面に表示する修正表示ステップを備える。
【0026】
本発明の第4の態様の可読性評価装置は、上記第3の態様の装置であって、上記評価対象の可読性因子のうち
上記修正対象決定手段が上記第1又は第2の修正対象決定
処理で決定した修正対象因子の可読性判定値を該修正対象因子の最適値に変更することによって上記評価対象の表示態様を再構築する再構築手段を備え、上記表示制御手段は、上記再構築手段が再構築した表示態様で上記評価対象の文章を上記画面に表示する。
【0027】
本発明の第4の態様の可読性評価プログラムは、上記第3の態様のプログラムであって、上記コンピュータを、上記評価対象の可読性因子のうち
上記修正対象決定手段が上記第1又は第2の修正対象決定
処理で決定した修正対象因子の可読性判定値を該修正対象因子の最適値に変更することによって上記評価対象の表示態様を再構築する再構築手段、としてさらに機能させ、上記表示制御手段は、上記再構築手段が再構築した表示態様で上記評価対象の文章を上記画面に表示する。
【0028】
上記第4の態様の可撓性評価方法、可撓性評価装置及び可撓性評価プログラムでは、評価対象の可読性が良好ではないと評価した場合、修正対象因子を最適値に変更することによって評価対象の表示態様を再構築して画面に表示する。
【0029】
従って、文章の表示形態の設計作業をさらに効率良く行うことができる。