特許第5733772号(P5733772)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5733772キャビン付きフォークシフトのシム取り付け構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5733772
(24)【登録日】2015年4月24日
(45)【発行日】2015年6月10日
(54)【発明の名称】キャビン付きフォークシフトのシム取り付け構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 27/06 20060101AFI20150521BHJP
   B62D 25/08 20060101ALI20150521BHJP
   B66F 9/075 20060101ALI20150521BHJP
【FI】
   B62D27/06
   B62D25/08 A
   B66F9/075 E
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-146159(P2014-146159)
(22)【出願日】2014年7月16日
【審査請求日】2014年7月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232807
【氏名又は名称】ニチユ三菱フォークリフト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木瀬 健太郎
【審査官】 田合 弘幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−106490(JP,A)
【文献】 特開2009−67565(JP,A)
【文献】 特開昭62−157195(JP,A)
【文献】 特開2002−29458(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 27/06
B62D 25/08
B62D 25/12
B62D 21/18
B66F 9/075
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体フレームの外側にキャビンが取り付けられたキャビン付きフォークリフトにおいて、
前記キャビンの下部側面は、前記車体フレームの側面を覆うように設けられており、
前記キャビンの前面又は後面は、前記キャビンの下部側面と前記車体フレームの側面との間の空隙に対応する位置に、前記空隙にシムを挿入するためのシム挿入口である切欠きが設けられており、
前記車体フレームは、前記シムを固定するための第一及び第二の固定穴が設けられ、前記第一の固定穴は前記シム挿入口に対応する位置に設けられており、
前記シムは、細長薄板状であって、かつ、前記第一の固定穴と前記第二の固定穴にわたるように配置されて、前記第一の固定穴及び前記第二の固定穴でボルト固定されている、
シム取り付け構造。
【請求項2】
前記第一の固定穴及び前記第二の固定穴が、互いに上下方向に離間して設けられている、請求項1に記載のシム取り付け構造。
【請求項3】
前記第一の固定穴及び第二の固定穴の上下方向の中間に、シム位置調整用の開口が設けられている、請求項1又は2に記載のシム取り付け構造。
【請求項4】
車体フレームの外側にキャビンが取り付けられたキャビン付きフォークリフトにおいて、車体フレームとキャビンとの間にシムを取り付ける方法であって、
前記キャビンの下部側面は、前記車体フレーム側面を覆うように設けられており、
前記キャビンの前面又は後面は、前記キャビンの下部側面と前記車体フレームの側面との間の空隙に対応する位置に、前記空隙にシムを挿入するためのシム挿入口である切欠きが設けられており、
(1)細長薄板状の前記シムを、前記シム挿入口から前記空隙に挿入する工程、
(2)前記シムを、前記車体フレーム側面に設けられた第一の固定穴まで達するように挿入して、第一の固定穴でボルト固定する工程、
(3)前記(2)でボルト固定されたシムを、ボルト固定部を支点として回転させることによって、前記車体フレームの側面に設けられた第二の固定穴の位置に合うように位置調整する工程、
(4)前記(3)で位置調整されたシムを、前記第二の固定穴でボルト固定する工程を含む方法。
【請求項5】
前記第一の固定穴と第二の固定穴の近傍に、シム位置調整用の開口が設けられており、
前記工程(3)において、前記開口を通してシムの位置を目視しながら、位置調整を行う、請求項4に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャビンを有するフォークリフトにおいて、車体フレームとキャビンとの間に挿入されるシムの取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
フォークリフトの車体にキャビンを取り付けた、キャビン付きフォークリフトが公知である。例えば特許文献1には、冷蔵、冷凍の低温倉庫内で使用されるキャビン付きフォークリフトであって、車体後部の運転席を覆うように箱型のキャビンが車体と一体的に形成されたものが開示されている。特許文献1の発明は、キャビン付きフォークリフトにおけるキャビン内の結露を防止することを目的として、キャビン内部の金属桟等の金属が露出した箇所に、断熱材を貼着する発明である。特許文献1には、発泡材からなる断熱材を用いることで、断熱効果だけでなく振動吸収効果も得られたことが記載されている。しかしながら、キャビンと車体との具体的な取り付け構造に関しては特に言及されていない。
【0003】
また特許文献2は、キャビン付きフォークリフトにおいて、キャビン内に配置されたバッテリーケースのメンテナンスを容易にすることを目的としている。特許文献2の発明は、バッテリーケースのカバーの横幅をバッテリーケースよりも小さくして、バッテリーケースのカバーと車体との間隙を大きくすることによって、カバーを引き上げたときにドアの把手等と干渉することなく、カバーを容易に大きく引き上げてメンテナンス作業を能率良く行うことができるものである。特許文献2には、車体上にキャビンが取り付けられていることが示されているが、車体とキャビンとの取り付け構造に関しては特に言及されていない。
【0004】
上記のとおりキャビン付きフォークリフトにおいて、キャビンの断熱やキャビン内の配置については様々な検討がされている。しかしながら、キャビンと車体との取り付け構造については検討が進んでいなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−106490号
【特許文献2】特許第3877114号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
キャビンは、車体フレームの外部に車体を覆うように取り付けられ、ボルトによって車体フレームに固定される。組立性を向上させ、製作誤差を許容するために、キャビンと車体フレームとの間には隙間が設けられている。また、キャビンのガタツキやボルトの緩みを防止する等の目的で、ボルト固定箇所のキャビンと車体フレームとの隙間には、シムが挿入されている。従来、シムの取り付けは、車体フレームのボルト固定箇所の近傍に設けた穴から、車体フレームとキャビンとの隙間にシムを滑り込ませて、ボルト留めをすることによって行われていた。しかしながらこの方法では、手探りでシムを挿入せねばならず、キャビンや車体のレイアウトによっては車体フレームもしくはキャビンに大きな切欠きを設けねばならない、キャビンに大きな切欠きを設けた場合キャビンのデザインが悪くなる、特殊な形状のシムを準備せねばならないという問題があった。
【0007】
本発明は上記の実情に鑑み、車体フレームもしくはキャビンに大きな切欠きを設けることなく、かつ、取り付け作業が容易で作業効率の良いシムの取り付け構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明者は上記課題を検討する中で、従来は1箇所の固定箇所に対して各1枚のシムを挿入していたところ、シムを細長い板状に変更し、1枚のシムを複数の固定箇所にわたして固定することによって、1箇所ごとにシムを挿入して位置を調整する必要がなくなり、作業効率が向上することや、シムを共通化して部品点数を低減できることを見出した。さらに発明者は、シム挿入穴について、従来、車体フレームに設けていたシム挿入穴を、キャビン壁面に設けた切欠きで代替することによって、シムをキャビンの外部から挿入することが可能となるため作業が簡単になり、また、車体フレームに大きな切欠きを設ける必要がないため、強度や断熱性の点でも有利であることを見出し、本発明に至った。
【0009】
すなわち本発明は、
車体フレームの外側にキャビンが取り付けられたキャビン付きフォークリフトにおいて、
前記キャビンの下部側面は、前記車体フレームの側面を覆うように設けられており、
前記キャビンの前面又は後面は、前記キャビンの下部側面と前記車体フレームの側面との間の空隙に対応する位置に、前記空隙にシムを挿入するためのシム挿入口である切欠きが設けられており、
前記車体フレームは、前記シムを固定するための第一及び第二の固定穴が設けられ、前記第一の固定穴は前記シム挿入口に対応する位置に設けられており、
前記シムは、細長薄板状であって、かつ、前記第一の固定穴と前記第二の固定穴にわたるように配置されて、前記第一の固定穴及び前記第二の固定穴でボルト固定されている、
シム取り付け構造に関する。
【0010】
また本発明は、前記第一の固定穴及び前記第二の固定穴が、互いに上下方向に離間して設けられていることが好ましい。
【0011】
また本発明は、前記第一の固定穴及び第二の固定穴の上下方向の中間に、シム位置調整用の開口が設けられていることが好ましい。
【0012】
また本発明は、車体フレームの外側にキャビンが取り付けられたキャビン付きフォークリフトにおいて、車体フレームとキャビンとの間にシムを取り付ける方法であって、
前記キャビンの下部側面は、前記車体フレームの側面を覆うように設けられており、
前記キャビンの前面又は後面は、前記キャビンの下部側面と前記車体フレームの側面との間の空隙に対応する位置に、前記空隙にシムを挿入するためのシム挿入口である切欠きが設けられており、
(1)細長薄板状の前記シムを、前記シム挿入口から前記空隙に挿入する工程、
(2)前記シムを、前記車体フレーム側面に設けられた第一の固定穴まで達するように挿入して、第一の固定穴でボルト固定する工程、
(3)前記(2)でボルト固定されたシムを、ボルト固定部を支点として回転させることによって、前記車体フレームの側面に設けられた第二の固定穴の位置に合うように位置調整する工程、
(4)前記(3)で位置調整されたシムを、前記第二の固定穴でボルト固定する工程を含む方法に関する。
【0013】
また本発明は、前記第一の固定穴と第二の固定穴の近傍に、シム位置調整用の開口が設けられており、前記工程(3)において、前記開口を通してシムの位置を目視しながら、位置調整を行うことが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
従来は車体フレームに設けた穴から手探りでシムを挿入し、ボルト固定する作業が必要であったところ、本発明によれば、キャビンの外部からシムを見ながら挿入することが可能で、車体フレームにブラケットが溶接されている場合等でも支障なく挿入及び固定作業を行える。また本発明によれば、挿入したシムの一箇所を固定し、続いてその固定箇所を支点としてシムを回転させて、シムの他箇所を固定することができる。すなわち、シムの挿入及び固定作業が容易かつ効率的であり、作業者への負担が少ない。また、車体フレームにシム挿入用の穴を設ける必要がないため、強度及び断熱性に優れた車体フレームとすることができる。さらに、シムを共通化することが可能で部品点数が削減できるため、製造コストにおいても有利である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】キャビン付きフォークリフトの全体を示す後方斜視図。
図2】荷役装置を除いたキャビン付きフォークリフトを示す前方斜視図。
図3】前面パネルを除いたキャビン付きフォークリフトの拡大斜視図。
図4】キャビンの前面に設けられたシム挿入口を示す図。
図5】シムの取り付け手順を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面にもとづいて、本発明に係るキャビン付きフォークリフトのシム取り付け構造を説明するが、本発明は図面に示された実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書においてフォークリフトやキャビンの側面とは、運転者からみて左手及び右手方向の側面を意味し、上下方向とは鉛直方向を意味する。
【0017】
図1はキャビン付きフォークリフト1の全体を示す後方斜視図である。キャビン付きフォークリフト1の車体2の後部には運転席(不図示)が設けられている。運転席や駆動装置、バッテリー等の全体を覆うように箱型のキャビン3が車体2に取り付けられている。車体2の前部には左右一対のマスト4が立設されており、このマスト4の前面にはマスト4に沿って上下動するフォーク5が設けられている。マスト4の上部後面側、キャビン3の上方には商品等の落下物から車体やオペレーターを保護するためのガード6が設けられている。キャビン3の後面片側にはオペレーターが乗り降りするためのドア7が開閉自在に設けられている。なお、キャビン付きフォークリフト1の運転操作や機能は通常のフォークリフトと同様である。
【0018】
図2は荷役装置を除いたキャビン付きフォークリフト1を示す前方斜視図である。キャビン3の上部の前面は透明の窓8でありキャビン内部の運転席(不図示)からの視界が確保されている。キャビン3の上部の左右側面は、金属桟9の設けられた窓である。キャビン3の下部の側面は、キャビン側面パネル10で覆われている。キャビン側面パネル10は下部側面の全体を覆い、その前端部は湾曲してキャビンの前面まで延在している。キャビン3の下部の前面には、前面カバー11、及び、係止金具12が配設されたバッテリー収納部13が設けられている。前面カバー11は取り外し可能であり、内部には主に駆動装置の配線類が収容されている。バッテリー収納部13の内部には主にバッテリーが収容されている。キャビン側面パネル10のボルト14は、シムLを介して、キャビン3と車体フレーム20とを連結している(図5)。
【0019】
図3は、前面カバー11を取り外した、キャビン下部前面の拡大斜視図である。キャビン下部前面には実際には駆動装置の配線やブラケット等が配置されているが、理解容易のために省略している。フォークリフトの外部は全体的にキャビン3で覆われている。車体フレーム20の外部にはキャビン側面パネル10が重なり、車体フレーム20に設けられた位置調整開口23を通じて側面パネル10が視認できる。キャビン側面パネル10と車体フレーム20の間には1〜4mm程度の空隙が存在している。
【0020】
車体フレーム20には、キャビンと車体フレームを固定する箇所である、固定穴21、固定穴22が設けられており(図5)、シムLを介してキャビン側面パネル10と車体フレーム20とがボルト24で固定されている。
【0021】
キャビンの前面開口には周縁部17が設けられている。周縁部17は、側端部に上下方向に延在する切欠き18を有している。切欠き18は、車体フレーム20とキャビン側面パネル10との間の間隙に対応する位置に設けられている(図4に詳述)。またキャビン側面パネル10の前端には凹部16が形成されている。切欠き18と凹部16によって、キャビン前面には上下方向に延在する開口が形成されており、当該開口がシム挿入口Sとして用いられる。
【0022】
シム挿入口Sの幅は、シムが挿入できれば特に制限はないが、2〜5mm程度とすることができる。またシム挿入口Sは、車体フレーム20に設けられた固定穴21に対応する位置に設けられている。すなわち、シム挿入口S及び固定穴21は略同一の上下位置に設けられており、シム挿入口Sからシムを真っ直ぐに挿入すると、固定穴21に達するようになっている。また別の態様として、シム挿入口Sを固定穴21に対して上方又は下方に設けて、シム挿入口Sからシムを斜め下方又は上方に挿入することで固定穴21に達するような構成とすることも可能である。シム挿入口Sの上下方向の長さは、シムを挿入して固定穴21に達するようにできる限り特に制限されないが、例えば50〜150mm程度とすることができる。
【0023】
図4はキャビン前面の拡大図であり、キャビンに設けられたシム挿入口Sを着色で示している。図3と同様にキャビン3の前面カバー11は取り外されている。また、キャビンの内部に位置する車体フレーム20を点線で示している。キャビン側面パネル10はその前端が湾曲してキャビン前面まで延在しており、キャビン前面パネルと連続している。また、キャビン側面パネル10の端には凹部16が形成されている。キャビンの前面の開口の周囲には周縁部17が形成されており、周縁部17の外端には切欠き18が形成されている。
【0024】
キャビン側面パネル10の凹部16、及び、キャビン前面に設けられた切欠き18によって、シム挿入口S(着色部)が形成されている。シム挿入口Sは、車体フレーム20とキャビン側面パネル10との間の空隙に対応する位置に設けられているので、シム挿入口Sから、車体フレームとキャビン側面との間にシムを挿入することができる。
【0025】
図5は、シムを挿入ないし固定する手順を模式的に示した図である。図5はフォークリフトのキャビン室内側から側方方向を見る図面であり、図面の右側がフォークリフトの前方を示す。シムLは両端近傍にボルト貫通用の穴が形成された、細長薄板状の金属部材である。車体フレーム20には予め、第一の固定箇所及び第二の固定箇所がボルト貫通用の穴21、22として形成されている。シムの長さ、幅、厚みは、シム挿入口Sから固定穴21に達するように挿入することが可能で、さらに固定穴21と固定穴22にわたるように配置されうるものであれば特に制限されないが、例えば長さ200〜300mm、幅30〜50mm、厚み0.8〜3.2mm程度とすることができる。
【0026】
取り付け工程において、まずシムLは、シム挿入口Sを通じてキャビンの外部前方から、車体フレーム20とキャビン側面パネル10との間隙に挿入される(丸付き数字1の矢印)。シムLを挿入していき、シムLのボルト穴が、車体フレーム20の固定穴21まで達したところで、キャビン外部側面から、シムLを介して車体フレーム20までボルトを挿通し、締結する。これによってシムLの一端が、第一の固定穴21で固定される。
【0027】
続いて、ボルト固定した箇所(第一の固定穴21)を支点として、シムLを下方に回転させる(丸付き数字2の矢印)。シムLのボルト穴が第二の固定穴22に達するまで位置を調整し、シムLが第二の固定穴22まで達したところで、キャビン外部側面からシムLを介して車体フレーム20までボルトを挿通し、締結する。車体フレーム20には、位置調整用の開口23が設けられており、開口23を通じてシムLの位置を目視しながら位置調整を行うことができる。必要に応じて、開口23から工具や手を差し入れてシムLを動かすことも好ましい。
【0028】
シム位置調整用の開口23は、図示された例では固定穴21、22の上下方向の中間に、斜めに形成された長方形の開口部であるが、第一の固定穴21で固定されたシムLを、第二の固定穴22まで動かす際にシムLが通過する軌跡上に設けられ、シムLを目視ないし調整することが可能な開口であれば形状や大きさは特に制限されない。開口23は例えば、弧状や扇形の開口でもよく、複数の開口であってもよい。
【0029】
図示の例はキャビン前面にシム挿入口を設けていたが、同様の構成でキャビン後面にシム挿入口を設けることもできる。また、一枚のシムで固定される複数の固定箇所は、互いに上下方向に設けられていることが好ましいが、必ずしも鉛直方向上下でなくてもよい。
【符号の説明】
【0030】
1 キャビン付きフォークリフト
2 車体
3 キャビン
4 マスト
5 フォーク
6 ガード
7 ドア
8 ガラス窓
9 桟
10 キャビン側面パネル
11 キャビン前面カバー
12 係止金具
13 バッテリー収納部
14 ボルト
16 凹部
17 周縁部
18 切欠き
20 車体フレーム
21、22 固定穴
23 位置調整用開口
24 ボルト
S シム挿入口
L シム
【要約】
【課題】車体フレームもしくはキャビンに大きな切欠きを設けることなく、取り付け作業が容易で作業効率の良いシムの取り付け構造を提供すること。
【解決手段】車体フレームの外側にキャビンが取り付けられたキャビン付きフォークリフトにおいて、前記キャビンの下部側面は、前記車体フレーム側面を覆うように設けられており、前記キャビンの前面又は後面は、前記キャビンの下部側面と前記車体フレームの側面との間の空隙に対応する位置に、前記空隙にシムを挿入するためのシム挿入口である切欠きが設けられており、前記車体フレームは、前記シムを固定するための第一及び第二の固定穴が設けられ、前記第一の固定穴は前記シム挿入口に対応する位置に設けられており、前記シムは、細長薄板状であって、かつ、前記第一の固定穴と前記第二の固定穴にわたるように配置されて、前記第一の固定穴及び前記第二の固定穴でボルト固定されている、シム取り付け構造である。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5