(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、内部電極間のショート不良を改善するとともに、電圧印加時に積層セラミック電子部品によって発生するアコースティックノイズを低減することができる積層セラミック電子部品に関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態は、誘電体層を含み、対向する第1、第2主面、対向する第1、第2側面及び対向する第1、第2端面を有するセラミック本体と、上記セラミック本体の内部に形成され、容量を形成するための重畳領域を有する容量部と上記容量部から上記第1側面に露出するように延長形成された第1リード部を有し、上記第1及び第2端面に露出する第1内部電極と、上記誘電体層を介して上記第1内部電極と交互に積層され、且つ上記第1内部電極と絶縁され、上記容量部から第1側面に露出するように延長形成された第2リード部を有し、上記第1端面及び第2端面と一定間隔離隔されて形成される第2内部電極と、上記第1リード部、第2リード部とそれぞれ連結されて形成される第1、第2外部電極と、上記セラミック本体の第1側面、第1及び第2端面に形成される絶縁層と、を含む積層セラミック電子部品を提供する。
【0011】
上記第1及び第2端面間の長さをL、上記第2内部電極が上記第1及び第2端面と離隔された長さをそれぞれLm1及びLm2とするとき、0.01≦(Lm1+Lm2)/L≦0.08を満たすことができる。
【0012】
上記第1及び第2内部電極は、上記セラミック本体の実装面に対して垂直に配置されてよい。
【0013】
上記第1外部電極は、上記セラミック本体の第1主面、第2主面及び第2側面のうち一つ以上に延長形成されてよい。
【0014】
上記第2外部電極は、上記セラミック本体の第1主面、第2主面及び第2側面のうち一つ以上に延長形成されてよい。
【0015】
上記絶縁層はエポキシ、耐熱性高分子、ガラス及びセラミックからなる群より選択された一つ以上を含んでよい。
【0016】
上記絶縁層は、上記第1及び第2内部電極の露出部を全て覆うように形成されてよい。
【0017】
上記絶縁層は、上記セラミック本体の第1側面から測定される第1及び第2外部電極の高さより低く形成されてよい。
【0018】
本発明の他の実施形態は、誘電体層を含み、対向する第1、第2主面、対向する第1、第2側面及び対向する第1、第2端面を有するセラミック本体と、上記セラミック本体の内部に形成され、容量を形成するための重畳領域を有する容量部と上記容量部から上記第1側面に露出するように延長形成された第1リード部を有し、上記第1及び第2端面に露出する第1内部電極と、上記誘電体層を介して上記第1内部電極と交互に積層され、且つ上記第1内部電極と絶縁され、上記容量部から第1側面に露出するように延長形成された第2リード部を有し、上記第1端面及び第2端面と一定間隔離隔されて形成される第2内部電極と、上記第1リード部、第2リード部とそれぞれ連結されて形成される第1、第2外部電極と、上記セラミック本体の第1側面、第1及び第2端面に形成される絶縁層と、を含み、上記第2内部電極が上記第1及び第2端面と離隔された長さは1〜150μmである積層セラミック電子部品を提供する。
【0019】
上記第1及び第2端面の間の長さをL、上記第2内部電極が上記第1及び第2端面と離隔された長さをそれぞれLm1及びLm2とするとき、0.01≦(Lm1+Lm2)/L≦0.08を満たすことができる。
【0020】
上記第1及び第2内部電極は、上記セラミック本体の実装面に対して垂直に配置されてよい。
【0021】
上記第1外部電極は、上記セラミック本体の第1主面、第2主面及び第2側面のうち一つ以上に延長形成されてよい。
【0022】
上記第2外部電極は、上記セラミック本体の第1主面、第2主面及び第2側面のうち一つ以上に延長形成されてよい。
【0023】
上記絶縁層はエポキシ、耐熱性高分子、ガラス及びセラミックからなる群より選択された一つ以上を含んでよい。
【0024】
上記絶縁層は、上記第1及び第2内部電極の露出部を全て覆うように形成されてよい。
【0025】
上記絶縁層は、上記セラミック本体の第1側面から測定される第1及び第2外部電極の高さより低く形成されてよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一実施形態によると、第1内部電極はセラミック本体の端面に露出し、第2内部電極は露出しないように形成することで、内部電極間のショート不良を改善することができる。
【0027】
本発明の一実施形態によると、容量部を形成する第1及び第2内部電極の重畳領域が増加し、積層セラミックキャパシタの容量が増加することができる。
【0028】
また、外部で異なる極性の電圧が印加される第1及び第2内部電極間の距離が近くなり、カレントループ(current loop)が短くなることができる。これにより等価直列インダクタンス(ESL、Equivalent Series Inductance)が低くなることができる。
【0029】
また、本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタによると、印刷回路基板上の実装面積を最小化することができ、アコースティックノイズを著しく減少させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下では、添付の図面を参照し、本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0032】
図1は本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタの概略的な構造を示した斜視図であり、
図2は
図1に示された積層セラミックキャパシタのセラミック本体を示す概略的な斜視図であり、
図3は
図1の第1内部電極と第1外部電極の結合構造を示した断面図であり、
図4は
図1の第2内部電極と第2外部電極の結合構造を示した断面図であり、
図5は
図1の第1及び第2内部電極と第1及び第2外部電極の結合構造を示した断面図である。
【0033】
本実施形態による積層セラミックキャパシタは、2端子垂直積層型キャパシタであってよい。「垂直積層型(vertically laminated or vertical multilayer)」とは、キャパシタ内に積層された内部電極が回路基板の実装領域面に垂直に配置されることを意味し、「2端子(2−terminal)」とは、キャパシタの端子として2個の端子が回路基板に接続されることを意味する。
【0034】
図1〜
図5を参照すると、本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタ100は、セラミック本体110と、上記セラミック本体の内部に形成される内部電極121、122と、上記セラミック本体の一面に形成される絶縁層141、143、144と、外部電極131、132とを含んでよい。
【0035】
本実施形態におけるセラミック本体110は、対向する第1主面5及び第2主面6と、上記第1主面及び第2主面を連結する第1側面1、第2側面2、第1端面3及び第2端面4とを有することができる。上記セラミック本体110の形状は、特に制限されないが、図示されたように六面体であってよい。本発明の一実施形態によると、セラミック本体の第1側面1は回路基板の実装領域に配置される実装面となることができる。
【0036】
本発明の一実施形態によると、x−方向は第1及び第2外部電極が所定の間隔を置いて形成される方向であり、y−方向は内部電極が誘電体層を介して積層される方向であり、z−方向は内部電極が回路基板に実装される方向であることができる。
【0037】
本発明の一実施形態によると、上記セラミック本体110は複数の誘電体層111が積層されて形成されることができる。上記セラミック本体110を構成する複数の誘電体層111は焼結された状態であり、隣接する誘電体層同士は、境界が確認できないほど一体化されていてもよい。
【0038】
上記誘電体層111は、セラミック粉末、有機溶剤及び有機バインダーを含むセラミックグリーンシートを焼成することにより形成することができる。上記セラミック粉末は高い誘電率を有する物質であって、これに制限されないが、チタン酸バリウム(BaTiO
3)系材料、チタン酸ストロンチウム(SrTiO
3)系材料などを用いることができる。
【0039】
本発明の一実施形態によると、セラミック本体110の内部には内部電極が形成されることができる。
【0040】
図3〜
図5を参照すると、第1極性の第1内部電極121と第2極性の第2内部電極122を一対にすることができ、一誘電体層111を介して対向するようにy−方向に配置されることができる。
【0041】
本発明の一実施形態によると、第1及び第2内部電極121、122は積層セラミックキャパシタの実装面、即ち、第1側面1に垂直に配置されてよい。
【0042】
本発明において、第1及び第2は異なる極性を意味することができる。
【0043】
本発明の一実施形態によると、第1及び第2内部電極121、122は導電性金属を含む導電性ペーストにより形成されてよい。
【0044】
上記導電性金属はこれに制限されないが、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)またはこれらの合金であってよい。
【0045】
誘電体層を形成するセラミックグリーンシート上に、スクリーン印刷法またはグラビア印刷法のような印刷法により導電性ペーストで内部電極層を印刷することができる。
【0046】
内部電極層が印刷されたセラミックグリーンシートを交互に積層して焼成し、セラミック本体を形成することができる。
【0047】
本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタ100は、上記セラミック本体110の内部に形成され、容量を形成するための重畳領域を有する容量部120と上記容量部120から上記第1側面1に露出するように延長形成された第1リード部121aを有し、上記第1及び第2端面3、4に露出する第1内部電極121と、上記誘電体層111を介して上記第1内部電極121と交互に積層され、且つ上記第1内部電極121と絶縁され、上記容量部120から第1側面1に露出するように延長形成された第2リード部122aを有し、上記第1及び第2端面3、4と一定間隔離隔されて形成される第2内部電極122とを含んでよい。
【0048】
上記第1内部電極121は上記第1及び第2端面3、4に露出するように形成され、上記第2内部電極122は上記第1及び第2端面3、4と一定間隔離隔されて形成されるため、セラミック本体の切断時に切断ストレスにより対向する内部電極の位置ずれ現象による内部電極間のショート不良を改善することができる。
【0049】
具体的には、上記第1及び第2端面3、4に露出するように形成された第1内部電極121と、上記第1及び第2端面3、4と一定間隔離隔されて形成された第2内部電極122とが交互に積層されるため、内部電極間のショート不良を改善することができる。
【0050】
上記第1及び第2内部電極121、122は異なる極性の外部電極と連結されるためにそれぞれ第1及び第2リード部121a、122aを有し、上記第1及び第2リード部121a、122aは上記セラミック本体110の第1側面1に露出することができる。
【0051】
本発明の一実施形態によると、積層セラミックキャパシタは垂直積層型であり、第1及び第2リード部121a、122aはセラミック本体の同一面に露出することができる。
【0052】
本発明の一実施形態によると、内部電極のリード部は、内部電極を形成する導体パターンのうち幅Wが増加してセラミック本体の一面に露出した領域を意味することができる。
【0053】
上記第1及び第2内部電極121、122は重畳される領域によって静電容量を形成し、異なる極性の外部電極と連結される第1及び第2リード部121a、122aは重畳される領域を有さない。
【0054】
上記のように第1及び第2リード部121a、122aは重畳されずに絶縁されているため、セラミック本体の切断時に切断ストレスにより対向する内部電極の位置ずれ現象による内部電極間のショート不良を改善することができる。
【0055】
上記第1リード部121aと第2リード部122aは重畳されないため、上記第1内部電極121と上記第2内部電極122は絶縁されることができる。
【0056】
図5を参照すると、上記第1及び第2端面3、4間の長さをL、上記第2内部電極122が上記第1及び第2端面3、4と離隔された長さをそれぞれLm1及びLm2とするとき、0.01≦(Lm1+Lm2)/L≦0.08を満たすことができる。
【0057】
上記のように、上記第1及び第2端面3、4間の長さL、及び上記第2内部電極122が上記第1及び第2端面3、4と離隔された長さLm1、Lm2が0.01≦(Lm1+Lm2)/L≦0.08を満たすように調節することで、容量増加及びショート不良減少の効果を得られる。
【0058】
上記容量増加の効果は、第1内部電極と第2内部電極との重畳領域が増加したことによるもので、上記ショート不良減少の効果は、上述のように上記第1及び第2端面3、4に露出するように形成された第1内部電極121と、上記第1及び第2端面3、4と一定間隔離隔されて形成された第2内部電極122とが交互に積層されたことに因る。
【0059】
上記(Lm1+Lm2)/Lが0.01未満では、上記第2内部電極122が上記第1及び第2端面3、4と離隔された長さが短くて内部電極間のショート不良が発生することがある。
【0060】
上記(Lm1+Lm2)/Lが0.08を超えると、第1内部電極と第2内部電極との重畳領域が小さくて静電容量の増加効果がない。
【0061】
図3〜
図5を参照すると、セラミック本体110の第1側面1に引出された第1内部電極121の第1リード部121aと連結されるように第1外部電極131が形成され、セラミック本体110の第1側面1に引出された第2内部電極122の第2リード部122aと連結されるように第2外部電極132が形成されてよい。
【0062】
上記第1外部電極131は第1リード部121aと連結されるために上記セラミック本体の第1側面1に形成され、上記セラミック本体の第1端面3に延長形成されることができるが、これに制限されない。
【0063】
また、上記第2外部電極132は第2リード部122aと連結されるために上記セラミック本体の第1側面1に形成され、上記セラミック本体の第2端面4に延長形成されることができるが、これに制限されない。
【0064】
即ち、上記第1外部電極131は、上記セラミック本体110の第1主面5、第2主面6及び第2側面2のうち一つ以上に延長形成されてよい。
【0065】
また、上記第2外部電極132は、上記セラミック本体110の第1主面5、第2主面6及び第2側面2のうち一つ以上に延長形成されてよい。
【0066】
従って、本発明の一実施形態によると、上記第1外部電極131は、上記セラミック本体110の第1側面1に引出された第1内部電極121の第1リード部121aと連結され、且つ上記セラミック本体110の長さ方向の一側端部を囲むように形成されることができる。
【0067】
また、上記第2外電極132は、上記セラミック本体110の第1側面1に引出された第2内部電極122の第2リード部122aと連結され、且つ上記セラミック本体110の長さ方向の他側端部を囲むように形成されることができる。
【0068】
上記第1及び第2外部電極131、132は、導電性金属を含む導電性ペーストにより形成されることができる。
【0069】
上記導電性金属はこれに制限されないが、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、すず(Sn)またはこれらの合金であってよい。
【0070】
上記導電性ペーストは絶縁性物質をさらに含んでよく、これに制限されないが、例えば、上記絶縁性物質はガラスであってよい。
【0071】
上記第1及び第2外部電極131、132の形成方法は、特に制限されず、上記セラミック本体をディッピング(dipping)して形成してもよく、メッキなどの他の方法を用いることもできる。
【0072】
一方、本発明の一実施形態によると、
図5に示されたように、セラミック本体110の第1側面、第1端面及び第2端面1、3、4には絶縁層141、143、144が形成されることができる。
【0073】
上記第1側面1に形成された絶縁層141は、第1及び第2外部電極131、132の間に形成されることができる。
【0074】
上記第1側面1に形成された絶縁層141は、第1側面に露出した第1リード部121aを覆うように形成され、第1側面に露出した第1及び第2内部電極121、122の重畳領域を全て覆うように形成されることができる。
【0075】
本発明の一実施形態によると、
図5に示されたように上記第1側面1に形成された絶縁層141は、第1及び第2外部電極の間のセラミック本体の一面を完全に埋めるように形成されてよい。
【0076】
また、図示しなかったが、本発明の一実施形態によると、第1側面1に形成された絶縁層141は、第1リード部121aのみを覆うように形成され、第1及び第2外部電極131、132と所定間隔を置いて形成されてよい。
【0077】
一方、第1及び第2端面3、4には、露出した第1内部電極121の露出部分を全て覆うように絶縁層143、144が形成されることができる。
【0078】
本発明の一実施形態によると、第1側面1に形成された絶縁層141の高さは第1外部電極131または第2外部電極132の高さより低く形成されることができる。上記絶縁層及び外部電極の高さは実装面、即ち、第1側面を基準に測定されることができる。
【0079】
本実施形態によると、上記第1側面1に形成された絶縁層141の高さが第1及び第2外部電極131、132の高さより低いため、積層セラミックキャパシタ100が回路基板上により安定的に実装されることができる。
【0080】
また、第1及び第2外部電極131、132は、セラミック本体の第1側面1の一部に形成されてよい。
【0081】
上記絶縁層141、143、144は特に制限されないが、例えば、エポキシ、耐熱性高分子、ガラス及びセラミックからなる群より選択された一つ以上を含んでよい。
【0082】
本発明の一実施形態によると、上記絶縁層141、143、144はセラミックスラリーで形成されてよい。
【0083】
上記セラミックスラリーの量及び形状を調節することで、絶縁層141、143、144の形成位置及び高さを調節することができる。
【0084】
上記絶縁層141、143、144は、焼成工程によりセラミック本体を形成した後、上記セラミック本体にセラミックスラリーを塗布及び焼成して形成することができる。
【0085】
他の方法としては、セラミック本体を形成するセラミックグリーンシート上に絶縁層を形成するセラミックスラリーを塗布し、セラミックグリーンシートとともに焼成して形成することができる。
【0086】
上記セラミックスラリーの塗布方法は特に制限されないが、例えば、スプレー方式で噴射したり、ローラーを利用して塗布することができる。
【0087】
上記第1側面1に形成された絶縁層141は、セラミック本体の一面に露出した第1リード部121aを覆って内部電極間の短絡を防止し、耐湿特性低下などの内部欠陥を防止することができる。
【0088】
本発明の他の実施形態による積層セラミック電子部品は、誘電体層111を含み、対向する第1、第2主面5、6、対向する第1、第2側面1、2及び対向する第1、第2端面3、4を有するセラミック本体110と、上記セラミック本体110の内部に形成され、容量を形成するための重畳領域を有する容量部120と上記容量部120から上記第1側面1に露出するように延長形成された第1リード部121aを有し、上記第1及び第2端面3、4に露出する第1内部電極121と、上記誘電体層111を介して上記第1内部電極121と交互に積層され、且つ上記第1内部電極121と絶縁され、上記容量部120から第1側面1に露出するように延長形成された第2リード部122aを有し、上記第1及び第2端面3、4と一定間隔離隔されて形成される第2内部電極122と、上記第1リード部、第2リード部121a、122aとそれぞれ連結されて形成される第1、第2外部電極131、132と、上記セラミック本体110の第1側面、第1端面及び第2端面1、3、4に形成される絶縁層141、143、144とを含み、上記第2内部電極122が上記第1及び第2端面3、4と離隔された長さは1〜150μmであることができる。
【0089】
上記第1及び第2端面間の長さをL、上記第2内部電極が上記第1及び第2端面と離隔された長さをそれぞれLm1及びLm2とするとき、0.01≦(Lm1+Lm2)/L≦0.08を満たすことができる。
【0090】
上記第1及び第2内部電極は、上記セラミック本体の実装面に対して垂直に配置されることができる。
【0091】
上記第1外部電極は、上記セラミック本体の第1主面、第2主面及び第2側面のうち一つ以上に延長形成されてよい。
【0092】
上記第2外部電極は、上記セラミック本体の第1主面、第2主面及び第2側面のうち一つ以上に延長形成されてよい。
【0093】
上記絶縁層はエポキシ、耐熱性高分子、ガラス及びセラミックからなる群より選択された一つ以上を含んでよい。
【0094】
上記絶縁層は、重畳された第1及び第2内部電極の露出部を全て覆うように形成されることができる。
【0095】
上記絶縁層は、上記セラミック本体の第1側面から測定される第1及び第2外部電極の高さより低く形成されることができる。
【0096】
上述した本発明の一実施形態と異なる構成要素を中心に説明し、同じ構成要素に対する詳しい説明は省略する。
【0097】
本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタ100は、上記第2内部電極122が上記第1及び第2端面3、4と離隔された長さが1〜150μmであることができる。
【0098】
上記のように、上記第2内部電極122が上記第1及び第2端面3、4と離隔された長さが1〜150μmになるよう調節することで、セラミック本体の切断時に切断ストレスにより対向する内部電極の位置ずれ現象による内部電極間のショート不良を改善することができる。
【0099】
具体的には、上記第1内部電極121は上記第1及び第2端面3、4に露出するように形成され、上記第2内部電極122は上記第1及び第2端面3、4と一定間隔離隔されて形成されるため、セラミック本体の切断時に切断ストレスにより対向する内部電極の位置ずれ現象による内部電極間のショート不良を改善することができる。
【0100】
即ち、上記第1及び第2端面3、4に露出するように形成された第1内部電極121と、上記第1及び第2端面3、4と一定間隔離隔されて形成された第2内部電極122とが交互に積層されるため、内部電極間のショート不良を改善することができる。
【0101】
上記第2内部電極122が上記第1及び第2端面3、4と離隔された長さが1μm未満では、離隔された長さが短いため、内部電極間のショート不良が発生することがある。
【0102】
上記第2内部電極122が上記第1及び第2端面3、4と離隔された長さが150μmを超えると、第1内部電極と第2内部電極との重畳領域が小さいため、静電容量増加の効果がない。
【0103】
下表1は、本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタにおいて、上記第1及び第2端面3、4間の長さL、及び上記第2内部電極122が上記第1及び第2端面3、4と離隔された長さLm1、Lm2による相対静電容量、ショート発生率及び耐湿負荷不良率を比較したものである。
【0104】
相対静電容量とは、一般的な積層セラミックキャパシタの静電容量対比本発明による積層セラミックキャパシタの静電容量の百分率値を意味する。
【0105】
静電容量及びショート発生率は、試料に4V電圧を加えてから静電容量を測定し、短絡されて通電される場合をショートが発生したと判断した。
【0106】
耐湿負荷不良率は80℃、80%の相対湿度条件下で、24時間絶縁抵抗を測定し、ショートが発生したときを不良と判断した。
【0107】
サンプルは、0603サイズ(0.6mm×0.3mm×0.3mm)、静電容量2.2μFを有する機種の製品を基準に選定した。
【0109】
上記表1を参照すると、本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタは、本発明の数値範囲から外れると、ショート発生率、耐湿負荷不良率が増加することが分かる。
【0110】
一方、本発明の数値範囲を満たすと、ショート発生率及び耐湿負荷不良率が低下することが分かる。
【0111】
下表2は、本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタにおいて、上記第2内部電極122が上記第1及び第2端面3、4と離隔された長さによる相対静電容量、ショート発生率及び耐湿負荷不良率を比較したものである。
【0112】
相対静電容量とは、一般的な積層セラミックキャパシタの静電容量対比本発明による積層セラミックキャパシタの静電容量の百分率値を意味する。
【0113】
静電容量及びショート発生率は、試料に4V電圧を加えてから静電容量を測定し、短絡されて通電される場合をショートが発生したと判断した。
【0114】
耐湿負荷不良率は80℃、80%の相対湿度条件下で、24時間絶縁抵抗を測定し、ショートが発生したときを不良と判断した。
【0115】
サンプルは、長さ×幅×高さが2.0mm×1.25mm×1.25mm、静電容量2.2μFを有する機種の製品を基準に選定した。
【0117】
上記表2を参照すると、本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタは、本発明の数値範囲から外れると、相対静電容量の低下またはショート発生率及び耐湿負荷不良率が増加することが分かる。
【0118】
一方、本発明の数値範囲を満たすと、静電容量が増加し、ショート発生率と耐湿負荷不良率が低下することが分かる。
【0119】
本発明の一実施形態によると、第1及び第2内部電極は第1側面に露出する部分にも重畳領域が形成され、積層セラミックキャパシタの容量が増加することができる。
【0120】
また、第1及び第2内部電極をセラミック本体の一側面に交互に露出させることで、内部電極間のショート不良を改善することができる。
【0121】
また、外部で異なる極性の電圧が印加される第1及び第2内部電極間の距離が近くなり、カレントループ(current loop)が短くなることができる。これにより等価直列インダクタンス(ESL、Equivalent Series Inductance)が低くなることができる。
【0122】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。