(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述の熱活性粘着剤層の温度は、加熱後においては、時間が経過するに従って低下する。そして、熱活性粘着剤層の温度が低下するに従って、熱活性粘着剤層の粘着力が低下する。よって、作業者がラベル発行装置の近傍にいないにもかかわらず、ラベルが発行されてしまうと、作業者が貼付しようとするまでの間に熱活性粘着剤層の粘着力が低下してしまい、貼付できなくなるおそれがある。したがって、作業者は、ラベル発行装置でラベルが発行されたらすぐに貼付するために、ラベル発行装置から離れることができず、利便性が低いという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、熱活性粘着剤層が設けられたラベルを発行するラベル発行装置について、利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0008】
請求項1の発明は、ラベル(1a,1b,1c,1d,1e)を発行するラベル発行装置(100)であって、前記ラベルの一方の面には、加熱されることにより粘着性を発現する熱活性粘着剤層(13)が設けられ、人の有無を感知する人感知手段(330)と、前記人感知手段により人がいることを感知されると、前記熱活性粘着剤層を加熱する熱活性手段(150)と、前記熱活性手段により前記熱活性粘着剤層を加熱されたラベルを突出可能に設けられた排出口(200)と、前記排出口から前記ラベルが突出しているか否かを検出する突出検出手段(320)と、
前記ラベルを切断する切断手段と、を備え、前記熱活性手段は、前記人感知手段により人がいることを感知され、かつ、前記突出検出手段により前記排出口から前記ラベルが突出していないことを検出されると、前記熱活性粘着剤層を加熱
し、前記ラベルに対する加熱が完了後、前記ラベルを前記切断手段により剥離することを特徴とするラベル発行装置である。
【0010】
請求項2の発明は、請求項2に記載のラベル発行装置において、帯状に形成された前記
ラベルを搬送する搬送手段(120,140)と、前記ラベルの他方の面のうち、特定領
域に位置する部分に、印字する印字手段(130)と、前記ラベルを切断する切断手段(
160)と、を備え、前記搬送手段は、前記熱活性手段により熱活性粘着剤層が加熱され
たラベルを搬送して、当該ラベルを前記排出口から突出させるとともに、前記熱活性手段
により熱活性粘着剤層が加熱されたラベルを前記排出口から突出させた後に、前記人感知
手段により人がいることを感知され、かつ、前記突出検出手段により前記排出口から前記
ラベルが突出していないことを検出されると、当該ラベルを反転搬送して、当該ラベルの
先端部を前記特定領域に位置させること、を特徴とするラベル発行装置である。
【0011】
請求項3の発明は、
請求項2に記載のラベル発行装置において、前記切断手段は、前記
排出口の近傍に設けられること、を特徴とするラベル発行装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0013】
(1)本発明のラベル発行装置は、人の有無を感知する人感知手段を備える。また、ラベル発行装置は、人感知手段により人がいることを感知されると、ラベルの一方の面に設けられた熱活性粘着剤層を加熱する熱活性手段を備える。よって、本発明のラベル発行装置は、人が近傍に入る場合に熱活性粘着剤層の加熱を行うので、人が近傍にいないにもかかわらず熱活性粘着剤層の加熱を行ってしまうのを防止できる。したがって、作業者は、被貼付物にラベルを貼付する際にのみ、ラベル発行装置の近傍にいればよいので、本発明のラベル発行装置は、利便性を向上できる。
【0014】
(2)本発明のラベル発行装置は、熱活性手段により熱活性粘着剤層を加熱されたラベルを突出可能に設けられた排出口と、排出口からラベルが突出しているか否かを検出する突出検出手段と、を備える。さらに、ラベル発行装置の熱活性手段は、人感知手段により人がいることを感知され、かつ、突出検出手段により排出口からラベルが突出していないことを検出されると、熱活性粘着剤層を加熱する。よって、ラベル発行装置は、人が近傍にいるものの、既に熱活性粘着剤層を加熱して発行したラベルが貼付されていない場合には、熱活性粘着剤層を加熱して新たなラベルを発行するという工程を実施しない。したがって、ラベルを貼付する作業を作業者が自身のペースで行うことができるので、本発明のラベル発行装置は、利便性をさらに向上できる。
【0015】
(3)本発明のラベル発行装置は、帯状に形成された前記ラベルを搬送する搬送手段と、ラベルを切断する切断手段と、を備える。また、ラベル発行装置は、ラベルの他方の面のうち、特定領域に位置する部分に、印字する印字手段を備える。さらに、ラベル発行装置の搬送手段は、熱活性手段により熱活性粘着剤層が加熱されたラベルを搬送して、このラベルを排出口から突出させる。また、ラベル発行装置の搬送手段は、熱活性手段により熱活性粘着剤層が加熱されたラベルを排出口から突出させた後に、人感知手段により人がいることを感知され、かつ、突出検出手段により排出口からラベルが突出していないことを検出されると、ラベルを搬送して、このラベルの先端部を特定領域に位置させる。よって、ラベル発行装置は、ラベルを発行すると、発行したラベルに隣接していた部分に印字手段が印字できるように、ラベルを反転搬送する。したがって、本発明のラベル発行装置は、帯状のラベルに隙間なく印字することができ、帯状のラベルのうち印刷できていない部分が発生してしまうのを防止できる。
【0016】
(4)本発明のラベル発行装置の切断手段は、排出口の近傍に設けられる。よって、本発明のラベル発行装置は、排出口から突出している部分を、帯状に形成されたラベルから剥離することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
【0019】
(実施形態)
図1は、本発明によるラベル発行装置の実施形態の概略を示す図である。
なお、
図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張したり、一部構造物を適宜省略したりして示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料、動作等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
【0020】
本実施形態のラベル発行装置100は、ラベル供給部110と、プラテンローラ120と、サーマルヘッド130と、熱活性用プラテンローラ140と、熱活性ヘッド150と、カッタ160と、ラベル位置検出センサ310と、ラベル有無検出センサ320と、人感知センサ330と、制御部400とを備えている。
【0021】
ラベル供給部110には、帯状に形成されたラベル1がロール状に巻回された状態で、回転可能に装填される。
【0022】
図2は、ラベル1の断面図である。
ラベル1は、ラベル基材11と、ラベル基材11の表面に熱発色剤を塗布して形成された熱発色剤層12と、ラベル基材11の裏面に形成された熱活性粘着剤層13とを備える。熱活性粘着剤層13は、常温では非粘着性を示すが、加熱されると粘着性を発現する。この熱活性粘着剤層13としては、例えば、熱可塑性樹脂、固体可塑性樹脂等を主成分とする感熱性粘着剤を用いることができる。
【0023】
図1に戻って、プラテンローラ120は、ラベル1の熱活性粘着剤層13と接触可能に配置されている。このプラテンローラ120は、回転駆動されることにより、ラベル供給部110から供給される帯状のラベル1を搬送する。
サーマルヘッド130は、発熱体を備えており、ラベル1を挟んでプラテンローラ120と対向する位置に、ラベル1の熱発色剤層12と接触可能に配置されている。このサーマルヘッド130は、発熱体を選択的に発熱させることで、ラベル1の熱発色剤層12を感熱発色させて、印字する。
【0024】
熱活性用プラテンローラ140は、ラベル1の熱発色剤層12と接触可能に配置されている。この熱活性用プラテンローラ140は、回転駆動されることにより、プラテンローラ120とサーマルヘッド130との間を搬送されたラベル1を搬送する。
熱活性ヘッド150は、発熱体を備えており、ラベル1を挟んで熱活性用プラテンローラ140と対向する位置に、ラベル1の熱活性粘着剤層13と接触可能に配置されている。この熱活性ヘッド150は、発熱体を発熱させることで、ラベル1の熱活性粘着剤層13を加熱する。
熱活性用プラテンローラ140と熱活性ヘッド150との間を搬送されたラベル1は、排出口200から突出される。
【0025】
カッタ160は、排出口200近傍に配置されている。作業者は、排出口200から突出しているラベル1をカッタ160に押し当てることで、排出口200から突出している部分を、帯状のラベル1から剥離することができる。
【0026】
ラベル位置検出センサ310は、プラテンローラ120近傍に配置されており、対向する位置にアイマーク2があると、ラベル位置検出信号を出力する。アイマーク2は、ラベル1の熱活性粘着剤層13の側に、所定の間隔ごとに形成されている。
ラベル有無検出センサ320は、排出口200近傍であって、排出口200からラベル1が突出している場合に突出している部分と対向する位置に、配置されている。このラベル有無検出センサ320は、対向する位置にラベル1があると、すなわちラベル1が排出口200から突出していると、ラベル検出信号を出力する。
人感知センサ330は、排出口200近傍に配置されており、排出口200近傍に作業者がいると、人感知信号を出力する。
【0027】
制御部400は、ラベル位置検出信号に応じて、プラテンローラ120及びサーマルヘッド130を制御するとともに、ラベル検出信号及び人感知信号に応じて、熱活性用プラテンローラ140及び熱活性ヘッド150を制御する。
【0028】
図3は、制御部400の構成を示すブロック図である。
制御部400は、CPU(Central Processing Unit)401と、ROM(Read Only Memory)402と、RAM(Random Access Memory)403と、搬送制御部404と、印字制御部405と、熱活性制御部406と、ラベル検出部407と、人検出部408とを備えている。
【0029】
制御部400には、外部インタフェース(外部I/F)501を介して、パーソナルコンピュータ等のホストが接続され、この制御部400は、外部I/F501を介して、ホストとの間でデータやコマンドを送受信できる。ホストから受信するデータの中には、ラベル1に印字する印字データが含まれる。
【0030】
ROM402は、所定の制御プログラムやフォントデータ等を記憶する。
CPU401は、ROM402に記憶されている制御プログラムに従って動作し、各部を制御する。
RAM403は、CPU401が動作する上で必要なデータを記憶する。
【0031】
搬送制御部404は、CPU401により制御され、第1搬送モータ502及び第2搬送モータ503に駆動信号を供給する。第1搬送モータ502は、プラテンローラ120に接続されており、搬送制御部404から供給される駆動信号に応じて、プラテンローラ120を回転駆動する。第2搬送モータ503は、熱活性用プラテンローラ140に接続されており、搬送制御部404から供給される駆動信号に応じて、熱活性用プラテンローラ140を回転駆動する。
【0032】
印字制御部405は、CPU401により制御され、サーマルヘッド130を駆動する。
熱活性制御部406は、CPU401により制御され、熱活性ヘッド150を駆動する。
【0033】
ラベル検出部407は、ラベル位置検出センサ310から出力されるラベル位置検出信号を、CPU401に供給するとともに、ラベル有無検出センサ320から出力されるラベル検出信号を、CPU401に供給する。
人検出部408は、人感知センサ330から出力される人感知信号を、CPU401に供給する。
【0034】
次に、本実施形態のラベル発行装置の動作について、
図4及び
図5を用いて、以下に説明する。
図4(a)〜(f)は、帯状のラベル1からラベル1aを剥離する一連の工程におけるラベル1の断面図である。
【0035】
なお、ラベル1aは、帯状のラベル1の先端に位置し、最初にラベル1から剥離される部分を示す。ラベル1bは、帯状のラベル1のうちラベル1aに隣接する部分であって、ラベル1aの次にラベル1から剥離される部分を示す。ラベル1c,1d,1eについても、ラベル1bと同様の部分を示す。また、ラベル1a〜1eのそれぞれの長さは、等しい。
【0036】
また、ラベル位置検出位置とは、ラベル位置検出センサ310がアイマーク2の有無を検出する位置のことであり、
図4(a),(b),(f)に示すようにラベル位置検出位置にアイマーク2があると、ラベル位置検出センサ310がラベル位置検出信号を出力する。
印字位置とは、サーマルヘッド130がラベル1の熱発色剤層12を感熱発色させて、印字する位置のことである。ラベル位置検出位置と印字位置との間隔は、ラベル1a〜1eのそれぞれの長さに等しい。
熱活性位置とは、熱活性ヘッド150がラベル1の熱活性粘着剤層13を加熱する位置のことである。
剥離位置とは、カッタ160が設けられた位置のことである。
ラベル有無検出位置とは、ラベル有無検出センサ320がラベル1の有無を検出する位置のことであり、
図4(d),(e)に示すようにラベル有無検出位置にラベル1があると、ラベル有無検出センサ320がラベル検出信号を出力する。また、ラベル有無検出センサ320がラベル検出信号を出力した場合には、排出口200近傍に作業者がいるか否かの検出を人感知センサ330が行い、作業者がいる場合には人感知信号を出力する。
【0037】
まず、ラベル発行装置100は、プラテンローラ120を回転させて、ラベル供給部110から供給される帯状のラベル1を搬送する。そして、
図4(a)に示すように、ラベル1aのアイマーク2がラベル位置検出位置に位置すると、ラベル位置検出センサ310がラベル位置検出信号を出力する。
【0038】
ここで、ラベル位置検出位置と印字位置との間隔は、上述のようにラベル1aの長さに等しいため、ラベル位置検出センサ310がラベル位置検出信号を出力した場合には、印字位置にラベル1aの先端部が位置していることとなる。そこで、ラベル位置検出センサ310がラベル位置検出信号を出力すると、サーマルヘッド130がラベル1aに対する印字を開始する。
【0039】
サーマルヘッド130がラベル1aに対する印字を開始すると、プラテンローラ120は、サーマルヘッド130と連動して、ラベル1を適宜搬送する。そして、ラベル1aに対する印字が完了すると、
図4(b)に示すように、印字データに応じた形状の印字層12−2が形成されることとなる。なお、印字層12−2とは、熱発色剤層12(図示省略)を、印字データに応じて感熱発色させたもののことである。
【0040】
次に、ラベル1aに対する印字が完了すると、ラベル発行装置100は、プラテンローラ120及び熱活性用プラテンローラ140を回転させて、ラベル1を搬送する。そして、ラベル1の搬送を所定時間行って、ラベル1aの先端部を熱活性位置に位置させる。
【0041】
次に、ラベル有無検出センサ320がラベル検出信号を出力せず、かつ、人感知センサ330が人感知信号を出力している場合、すなわち
図4(c)に示すようにラベル1が排出口200から突出しておらず、かつ、排出口200近傍に作業者がいる場合には、熱活性ヘッド150がラベル1aに対する加熱を開始する。一方、ラベル有無検出センサ320がラベル検出信号を出力する場合や、人感知センサ330が人感知信号を出力しない場合には、ラベル有無検出センサ320がラベル検出信号を出力せず、かつ、人感知センサ330が人感知信号を出力する状態になるまで、待機する。
【0042】
熱活性ヘッド150がラベル1aに対する加熱を開始すると、熱活性用プラテンローラ140は、熱活性ヘッド150と連動して、ラベル1を適宜搬送する。そして、ラベル1aに対する加熱が完了すると、
図4(d)に示すように、粘着層13−2が形成されることとなる。なお、粘着層13−2とは、熱活性粘着剤層13(図示省略)の粘着性を、加熱により発現させたもののことである。
【0043】
次に、ラベル1aに対する加熱が完了すると、ラベル発行装置100は、プラテンローラ120及び熱活性用プラテンローラ140を回転させて、ラベル1を搬送する。そして、ラベル1の搬送を所定時間行って、
図4(e)に示すように、ラベル1aの基端部、すなわちラベル1aとラベル1bとの境界部を、剥離位置に位置させる。これによれば、ラベル1aが排出口200から突出している状態となる。よって、作業者がラベル1をカッタ160に押し当てると、ラベル1aがラベル1から剥離され、ラベル1aに代わってラベル1bが、帯状のラベル1の先端に位置することとなる。
【0044】
ここで、ラベル1aがラベル1から剥離されたタイミングでは、ラベル有無検出位置にラベル1がなく、かつ、排出口200近傍に作業者がいる状態となる。このため、ラベル1aがラベル1から剥離されたタイミングでは、ラベル有無検出センサ320がラベル検出信号を出力せず、かつ、人感知センサ330が人感知信号を出力することとなる。
【0045】
そこで、ラベル有無検出センサ320がラベル検出信号を出力せず、かつ、人感知センサ330が人感知信号を出力している場合、すなわちラベル1aがラベル1から剥離された場合には、ラベル発行装置100は、プラテンローラ120及び熱活性用プラテンローラ140を逆回転させて、ラベル1を搬送する。これによれば、ラベル1がラベル供給部110側に搬送されることとなる。そして、
図4(f)に示すように、ラベル1bのアイマーク2がラベル位置検出位置に位置すると、プラテンローラ120及び熱活性用プラテンローラ140の逆回転を停止させ、ラベル位置検出センサ310がラベル位置検出信号を出力する。これによれば、印字位置にラベル1bの先端部が位置することとなる。
【0046】
図5は、ラベル発行装置の動作の流れを示すフローチャートである。
動作を開始すると、ステップS10では、制御部400が、データ入力処理を行う。このデータ入力処理では、CPU401が、ラベル1に印字する印字データを、外部I/F501を介して接続されたホストから受信し、RAM403に記憶させる。
【0047】
ステップS20では、制御部400、第1搬送モータ502、プラテンローラ120、及びサーマルヘッド130が、印字処理を行う。この印字処理では、CPU401が、RAM403に記憶されている印字データに基づいて、搬送制御部404及び印字制御部405を制御する。すると、搬送制御部404が、印字データに応じた駆動信号を第1搬送モータ502に供給し、第1搬送モータ502が、印字データに応じてプラテンローラ120を回転させて、ラベル1を搬送する。また、印字制御部405が、印字データに応じてサーマルヘッド130を駆動して、ラベル1に印字する。よって、印字処理では、印字データに応じて、プラテンローラ120及びサーマルヘッド130が連動し、ラベル1を適宜搬送しながら、ラベル1に印字することとなる。
【0048】
ステップS30では、制御部400、第1搬送モータ502、及びプラテンローラ120が、ラベル搬送処理を行う。このラベル搬送処理では、CPU401が、搬送制御部404を制御する。すると、搬送制御部404が、駆動信号を第1搬送モータ502に供給し、第1搬送モータ502が、プラテンローラ120を回転させて、ラベル1を搬送する。
【0049】
ステップS40では、制御部400及びラベル有無検出センサ320が、ラベル1が排出口200から突出しているか否かを判断する。具体的には、ラベル有無検出センサ320がラベル検出信号を出力していなければ、突出していないとCPU401が判断し、S50に進む。ラベル有無検出センサ320がラベル検出信号を出力していれば、突出しているとCPU401が判断し、S40を繰り返す。
【0050】
ステップS50では、制御部400及び人感知センサ330が、排出口200近傍に作業者がいるか否かを判断する。具体的には、人感知センサ330が人感知信号を出力していなければ、排出口200近傍に作業者がいないと判断し、S40に戻る。人感知センサ330が人感知信号を出力していれば、排出口200近傍に作業者がいると判断し、S60に進む。
【0051】
ステップS60では、制御部400、第2搬送モータ503、熱活性用プラテンローラ140、及び熱活性ヘッド150が、熱活性化処理を行う。この熱活性化処理では、CPU401が、搬送制御部404及び熱活性制御部406を制御する。すると、搬送制御部404が、駆動信号を第2搬送モータ503に供給し、第2搬送モータ503が、熱活性用プラテンローラ140を回転させて、ラベル1を搬送する。また、熱活性制御部406が、熱活性ヘッド150を駆動して、ラベル1を加熱する。よって、熱活性化処理では、熱活性用プラテンローラ140及び熱活性ヘッド150が連動し、ラベル1を適宜搬送しながら、ラベル1を加熱することとなる。
【0052】
ステップS70では、制御部400、第1搬送モータ502、第2搬送モータ503、プラテンローラ120、及び熱活性用プラテンローラ140が、ラベル搬送処理を行う。このラベル搬送処理では、CPU401が、搬送制御部404を制御する。すると、搬送制御部404が、駆動信号を第1搬送モータ502及び第2搬送モータ503に供給し、第1搬送モータ502がプラテンローラ120を回転させるとともに、第2搬送モータ503が熱活性用プラテンローラ140を回転させて、ラベル1を搬送する。
【0053】
ステップS80では、制御部400及びラベル有無検出センサ320が、ラベル1が排出口200から突出して入るか否かを判断する。具体的には、ラベル有無検出センサ320がラベル検出信号を出力していなければ、突出していないとCPU401が判断し、S90に進む。ラベル有無検出センサ320がラベル検出信号を出力していれば、突出しているとCPU401が判断し、S80を繰り返す。
【0054】
ステップS90では、制御部400及び人感知センサ330が、排出口200近傍に作業者がいるか否かを判断する。具体的には、人感知センサ330が人感知信号を出力していなければ、排出口200近傍に作業者がいないと判断し、S80に戻る。人感知センサ330が人感知信号を出力していれば、排出口200近傍に作業者がいると判断し、S100に進む。
【0055】
ステップS100では、制御部400、第1搬送モータ502、第2搬送モータ503、プラテンローラ120、及び熱活性用プラテンローラ140が、ラベル反転搬送処理を行う。このラベル反転搬送処理では、CPU401が、搬送制御部404を制御する。すると、搬送制御部404が、駆動信号を第1搬送モータ502及び第2搬送モータ503に供給し、第1搬送モータ502がプラテンローラ120を逆回転させるとともに、第2搬送モータ503が熱活性用プラテンローラ140を逆回転させて、ラベル搬送処理とは逆方向にラベル1を搬送する。
【0056】
ステップS110では、制御部400が、全ての印字を完了したか否かを判断する。具体的には、例えばラベルを5枚発行する予定の場合に、既に発行したラベルが5枚であれば、完了したと判断し、既に発行したラベルが4枚以下であれば、完了していないと判断する。そして、完了したと判断した場合には、動作の1サイクルが終了し、完了していないと判断した場合には、S20に戻る。
【0057】
以上説明したように、上述の実施形態によれば、排出口200近傍に作業者がおり、かつ、ラベル1が排出口200から突出していない場合に、ラベル1を加熱する。よって、排出口200近傍に作業者がいない場合や、既に発行したラベル1を作業者が貼付していない場合には、新たにラベル1を加熱しないので、利便性を向上できる。
【0058】
また、上述の実施形態によれば、ラベル1aを発行した後に、プラテンローラ120及び熱活性用プラテンローラ140を逆回転させて、ラベル1bの先端部を印字位置に位置させる。よって、仮にプラテンローラ120及び熱活性用プラテンローラ140を逆回転させなかった場合には印字できなかったラベル1bに、印字することができ、帯状のラベル1のうち印刷できていない部分が発生してしまうのを防止できる。
【0059】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
【0060】
(1)上述の実施形態において、カッタ160は、排出口200から突出しているラベル1を作業者によりカッタ160に押し当てられると、排出口200から突出している部分を、帯状のラベル1から剥離する例を挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えば、カッタ160は、上述のステップS70のラベル搬送処理を完了した後にラベル1に自動的に接触して、排出口200から突出している部分を、帯状のラベル1から剥離してもよい。
【0061】
(2)上述の実施形態において、プラテンローラ120及び熱活性用プラテンローラ140がラベル1を搬送する例を挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えば、新たにローラを設け、このローラがラベル1を搬送するものとしてもよい。
【0062】
なお、上述の実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。