【文献】
CHEN, A. ET AL,Direct synthesis of methanethiol from H2S-rich syngas over sulfided Mo-based catalysts,JOURNAL OF MOLECULAR CATALYSIS. A, CHEMICAL,2007年12月23日,Vol.283, No.1-2,p.69-76,DOI:10.1016/j.molcata.2007.12.014
【文献】
CHEN, A.P. ET AL,Catalytic Synthesis of Methanethiol from H2S-rich Syngas Over Sulfided SiO2-supported Mo-based Catalysts,Catalysis Letters,2007年11月 6日,Vol.121, No.3-4,p.260-265,DOI:10.1007/s10562-007-9326-z
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【技術分野】
【0001】
本発明は、多量のH
2Sを含有する合成ガスからメタンチオールを合成するための担持Mo−O−K−Me
xO
y触媒の製造法であって、支持材が、無電解めっき法によって製造される(1つもしくは複数の)金属でめっきされた担体、特に(1つもしくは複数の)金属でめっきされたSiO
2である方法に関する。
【0002】
メチオニン、殺虫剤および医薬を製造するために用いられる重要な化学物質として、メタンチオールは、硫化水素のメタノールとの反応によって主に製造される。H
2Sの炭素酸化物との反応、特に、H
2S含有合成ガスからのメタンチオールの直接合成は、魅力的な代替法である。例えば、EP167,354は、TiO
2上に担持された触媒NiOまたはMoO
3の存在下での硫化水素の一酸化炭素との反応からの合成経路を開示し;中国特許CN98118186.4およびCN98118187.2は、多量のH
2Sを含有する合成ガスからのメタンチオール合成のために使用されるMo−S−K/SiO
2触媒を開示し;中国特許出願200310100496.1および200310100495は、メタンチオール合成のために遷移金属酸化物または希土類金属酸化物によって促進されるMo−O−K/SiO
2触媒を報告し、ここで、促進物質は、Co、Ni、Fe、Mnの酸化物またはLa、Ceの希土類酸化物から選択され、活性成分Mo−O−K塩基は、前駆体K
2MoO
4または(NH
4)
6Mo
7O
24・4H
2O+カリウム塩から形成される。これらの触媒は、伝統的な含浸法によって製造された。触媒は、メチルメルカプタンの高い選択性および空時収量を示すが、硫化カルボニル、メタンおよび硫化ジメチルなどの副生成物も生成させる。
【0003】
本発明の目的は、メタンチオールの高い活性および選択性を有するが、CO
2の選択性は低い、さらに改善された固体担持Mo−O−K−Me
xO
y触媒を開発することである。
【0004】
本発明の目的は:
a)多孔性担体および金属をこの担体上に無電解めっきすることによってその上に析出された金属Aからなる支持材;
b)Mo−O−K系活性成分;ならびに
c)場合によって、遷移金属酸化物または希土類金属酸化物または希土類金属酸化物の群から選択される活性促進物質Me
xO
y(式中、xおよびyは金属の価数である)を含む触媒である。
【0005】
触媒は、活性成分、場合によって活性促進物質および支持材を含む。前記活性成分はMo−O−K系成分である。前記促進物質は、遷移金属酸化物、または希土類金属酸化物の群から選択される少なくとも1つであり、特に鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、ランタンおよびセリウムの酸化物を含む群から選択され、Me
xO
y(式中、「Me」は、遷移金属または希土類金属、特にFe、Co、Ni、Mn、LaまたはCeの群から選択される金属を意味する)として表される。
【0006】
前記支持材は、無電解めっき法によって作製される、(1つもしくは複数の)金属でめっきされた担体、特に(1つもしくは複数の)金属−SiO
2である。一般に、使用される担体は多孔性であり、SiO
2、Al
2O
3、TiO
2、ゼオライトの群から選択され、特にSiO
2である。前記担体上にめっきされる前記(1つもしくは複数の)金属は、Ni、CoもしくはFe、特にNiもしくはCoの群から選択することができる。
【0007】
モリブデン酸カリウムをMo−O−K系成分の前駆体として使用する場合、本発明の触媒は、K
2MoO
4−Me
xO
y/金属−担体として示され、ここで、触媒成分の重量比は、K
2MoO
4/Me
xO
y/金属−担体=(1−30)/(0.0−25.0)/(0.1−10.0)−100、好ましくは、(15−20)/(0.0−25.0)/(0.5−8.0)−100であり;
(NH
4)
6Mo
7O
24・4H
2O+1つのカリウム塩またはMoO
3+1つのカリウム塩が、Mo−O−K系化合物の前駆体としての働きをする場合、本発明の触媒は、MoO
3−K
2O−Me
xO
y/金属−担体として表され、ここで、触媒成分の重量比は:
MoO
3/K
2O/Me
xO
y/金属−担体=(1−30)/(1−20)/(0.0−25.0)/(0.1−10.0)−100、好ましくは、(15−20)/(10−15)/(0.0−25.0)/(0.5−8.0)−100であり;前記カリウム化合物は、K
2CO
3、KOH、KNO
3およびCH
3COOKを含む群から選択される少なくとも1つである。
【0008】
化学的金属めっき法を使用して、前記1または複数の金属−担体を製造する。選択された1または複数の金属を選択された担体上にめっきし、ここで、(1つもしくは複数の)金属/担体の重量比は、(0.1−10.0)/100、好ましくは、(0.5−8.0)/100である。
【0009】
本発明は、多段階含浸による前記触媒の製造法にも関する。
【0010】
活性成分を支持材全体にわたってより均等に分布させるために、少なくとも1つのキレート試薬を含浸プロセスにおいて使用すべきである。
【0011】
前記キレート試薬または配位試薬は、クエン酸、クエン酸アンモニウム、L−グルタミン酸、酒石酸およびエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含む群から選択される少なくとも1つであり;添加されるキレート剤の量は、対応して、支持材の重量の0.1〜0.6倍、さらに好ましくは、支持材の重量の0.3〜0.6倍である。好適な量のアンモニアを添加して、浸漬液のpH値を7.0〜13.0、好ましくは8.0〜12.0に調節する。
【0012】
金属を化学めっきすることによる担体の活性化は次のように進行する(好適な方法として示す):
(1)金属めっき溶液の製造:
所与の量の選択された可溶性金属塩および所与の量の配位剤を所与の量の蒸留水中に連続して溶解させて、金属イオンの濃度が1g/l〜20g/l、好ましくは、5〜7g/lの幅があり;配位剤が少なくとも、Na
3C
6H
5O
7・2H
2O、C
6H
8O
7・H
2O、C
2H
8N
2もしくはNaKC
4H
4O
6・4H
2Oから選択される少なくとも1つであり、配位剤の濃度が1g/l〜20g/lの幅がある、金属めっき溶液を製造する。10分間撹拌を続け、次いで所与の量の安定剤(NH
4)
2SO
4もしくはNa
3C
6H
5O
7・2H
2Oを連続して上述の得られためっき溶液に添加し、続いてさらに20分間撹拌し、続いてNH
3・H
2Oをいくらか添加して、めっき溶液のpHを7.0〜13.0、好ましくは、8.0〜12.0に調節し;最後に、好適な量の蒸留水を添加して、めっき溶液中の選択された金属塩の濃度が1g/l〜20g/l、好ましくは、5〜7g/lの幅があるように溶液の容量を調節する。
(2)担体の前処理:
担体上に金属をめっきする前に、担体を好ましくは以下のプロセスによって前処理する:
a)担体を蒸留水で洗浄し、次いで乾燥し、続いて清浄な担体を4.5モル/lのH
2SO
4+0.88モル/lのH
2O
2(1:1)の溶液中に撹拌下で5分間浸漬し、続いて蒸留水で3回洗浄する;
b)清浄化された担体を活性化剤の水溶液中に撹拌下で浸漬し、前記活性化剤は、好ましくは、PdCl
2/HClであり、活性化剤の濃度は、0.05g/l〜1.0g/l、好ましくは、0.1g/l〜0.5g/lの幅があり;超音波による撹拌を、例えば30〜35分間続け、次いで蒸留水で3回洗浄する;
c)活性化担体を還元剤の水溶液中に撹拌下で浸漬し;還元剤は、好ましくは、NaH
2PO
4もしくはNaBH
4であり;還元剤の濃度は、20g/l〜30g/lの幅がある;
(3)金属の担体上へのめっきは、ステップ(2)で製造された、前処理された担体を、選択された金属のめっき溶液中に40〜85℃で30〜40分間入れることによって実施する。金属でめっきされた担体を蒸留水で、例えば3回洗浄し、次いで110℃で約6時間乾燥する。金属でめっきされた担体を支持材、例えば支持材Ni−SiO
2もしくはCo−SiO
2と称する。
【0013】
支持材の活性成分での含浸(好適な方法として示す)
(1)所与の量の前記前駆体K
2MoO
4もしくは(NH
4)
6Mo
7O
24+カリウム塩またはMoO
3+可溶性カリウム化合物および好適な量のキレート剤を蒸留水中に溶解させて、含浸溶液を生成させ;次いでこれに好適な量のNH
3・H
2Oを滴下して、含浸溶液のpHを8〜12、好ましくは、8〜10に調節し;次いで担体活性化のステップ(3)で製造された、金属めっきされた担体(30〜45メッシュ)を含浸溶液中に、室温で12時間漬け、次いで120℃で5時間乾燥させて、所望の担持されたMo−O−K触媒を製造する。
【0014】
(2)別法として、所与の量の前記前駆体K
2MoO
4もしくは(NH
4)
6Mo
7O
24+可溶性カリウム化合物またはMoO
3+カリウム塩を蒸留水中に溶解させ、次いで好適な量のNH
3・H
2Oを溶液中に滴下して、前駆体を蒸留水中に完全に溶解させて、活性成分のみを含有する含浸溶液を生成させる。
【0015】
好適な場合、所与の量の選択された可溶性遷移金属塩もしくは希土類金属塩、特にその硫酸塩、硝酸塩もしくは酢酸塩、および好適な量のキレート剤を前記溶液に添加し、これに、好適な量のNH
3・H
2Oを次いで滴下して、含浸溶液のpHを8〜12、好ましくは、8〜10に調節し;最後に、担体活性化のステップ(3)で製造された1または複数の金属でめっきされた担体(30〜45メッシュ)を含浸溶液中に室温で12時間漬け、次いで濾過し、110℃で6時間乾燥して、所望の担持されたMo−O−K−Me
xO
y触媒を製造した。
【0016】
前記触媒を、多量のH
2Sを含有する合成ガスからメタンチオールを製造する方法に使用する。反応条件は、最新技術から既知である。
【0017】
触媒を使用前8〜10時間硫化するべきである。
【0018】
本発明の触媒の反応性評価を、固定床管状リアクターにおいて、1パスあたり0.5mlの触媒を使用して実施した。反応条件は、好ましくは、CO/H
2/H
2S=1/1/2、250〜350℃、約0.05〜0.3MPaおよびGHSV=500〜3000h
-1である。生成物をGCによって分析した。全てのデータは、定常状態に達した後に取得した。
【0019】
分析結果は、本発明の触媒が、多量のH
2Sを含有する合成ガスからのメタンチール合成に関して高い触媒活性を有するだけでなく、メタンチオールの高い選択性も有するが、CO
2の選択性は低いことを示す。
【0020】
以下の実施例で本発明をさらに説明する。
【0021】
実施例1(無電解めっき)
(1)2.0gのNiSO
4・7H
2Oおよび2.0gのNa
3C
6H
5O
7・2H
2Oを50mlの蒸留水中に連続して溶解させて、めっき溶液を調製し、撹拌を10分間続け、次いで3.0gの(NH
4)
2SO
4および3.0gのNaH
2PO
4・H
2Oを上述の得られた溶液に次々に添加し、さらに20分間撹拌し、続いてNH
3・H
2Oをいくらか添加して、溶液のpHを9.0に調節し;最後に、蒸留水を添加して、めっき溶液中のNiSO
4濃度が20g/lになるように、溶液の容量を100mlに調節した;
(2)10gの清浄なSiO
2を、4.5モル/lのH
2SO
4+0.88モル/lのH
2O
2(1:1)溶液20ml中に、撹拌下5分間浸漬し、次いで蒸留水で3回洗浄し;続いて担体SiO
2を0.1g/lのPdCl
2/HCl溶液20ml中に、超音波による撹拌を30分間維持しながら浸漬し、次いで蒸留水で3回洗浄し;次のステップは、活性化担体SiO
2を30g/lのNaH
2PO
4溶液10ml中に浸漬し、同時に10秒間撹拌し、縮小した実験ステップを再度繰り返して、活性化担体を形成することであった。
(3)無電解めっきプロセスは、活性化担体SiO
2をステップ(2)で調製しためっき溶液中に約40℃で30分間浸漬することによって実施した。めっき後、NiでめっきされたSiO
2を蒸留水で3回洗浄し、383Kで4時間乾燥した。このようにして調製された支持材の担体に対する金属の重量比は、Ni−SiO
2=4.4−100であった。
(4)0.45gのK
2MoO
4および3.0gの酒石酸を6mlの蒸留水中に溶解させて、含浸溶液を生成させ、これに0.8mlのNH
3・H
2Oを滴下して、含浸溶液のpHを9に調節した。次いで、3gのステップ(3)で調製された支持材Ni−SiO
2(30〜45メッシュ)を含浸溶液中、室温で12時間浸漬し、次いで110℃で5時間乾燥させた。触媒の各成分の重量比は、K
2MoO
4/Ni−SiO
2=15/(4.4−100)であった。このようにして調製された触媒の評価結果を第1表に示す。
【0022】
実施例2、3、4
実施例1に記載されている実験ステップにしたがって触媒を調製した。ただし、めっき溶液の濃度は、それぞれ蒸留水で1倍、2倍、3倍に希釈した。すなわち、ニッケルイオン濃度は、それぞれ、10g/l、6.67g/l、5g/lであった。得られた触媒の各含有量の重量比は、それぞれ、K
2MoO
4/Ni−SiO
2=15/(2.2−100)、K
2MoO
4/Ni−SiO
2=15/(1.5−100)、K
2MoO
4/Ni−SiO
2=15/(1.1−100)であった。このようにして調製された触媒の評価結果も第1表に示した。
【0023】
実施例5、6
触媒を実施例1に記載した実験ステップにしたがって調製した。ただし、めっきされる担体SiO
2の重量は、それぞれ、8gおよび6gであった。得られた触媒の全含有量の重量比は、それぞれ、K
2MoO
4/Ni−SiO
2=15/(5.5−100)およびK
2MoO
4/Ni−SiO
2=15/(7.3−100)であった。このようにして調製された触媒の評価結果も第1表に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
実施例7、8、9、10、11
触媒を実施例3に記載した実験ステップにしたがって調製した。ただし、K
2MoO
4/支持材の重量比は、5/100、10/100、15/100、20/100、25/100の幅があった。得られた触媒の全成分の重量比は、それぞれ、K
2MoO
4/Ni−SiO
2=5/(1.5−100)、K
2MoO
4/Ni−SiO
2=10/(1.5−100)、K
2MoO
4/Ni−SiO
2=15/(1.5−100)、K
2MoO
4/Ni−SiO
2=20/(1.5−100)、K
2MoO
4/Ni−SiO
2=25/(1.5−100)の幅があった。このようにして調製された触媒の評価結果も第2表に示した。
【0026】
実施例12
(1)0.667.0gのNiSO
4・7H
2Oおよび0.667gのNa
3C
6H
5O
7・2H
2Oを50mlの蒸留水中に連続して溶解させて、めっき溶液を調製し、撹拌を10分間続け、次いで1.0gの(NH
4)
2SO
4および1.0gのNaH
2PO
4・H
2Oを次々と上述の得られた溶液に添加し、さらに20分間撹拌し、続いてNH
3・H
2Oをいくらか添加して、溶液のpHを9.0に調節し;最後に、蒸留水を添加して、めっき溶液中のNiSO
4濃度が4.12g/lとなるように、溶液の容量を100mlに調節し、
(2)10gの清浄なSiO
2を4.5モル/lのH
2SO
4+0.88モル/lのH
2O
2(1:1)溶液20ml中に撹拌下で5分間浸漬し、次いで蒸留水で3回洗浄し、続いて担体SiO
2を0.1g/lのPdCl
2/HCl溶液20ml中に浸漬し、同時に超音波による撹拌を30分間続け、次いで蒸留水で3回洗浄し;次のステップは、活性化担体SiO
2を30g/lのNaH
2PO
4溶液10ml中に浸漬し、同時に10秒間撹拌することであり;最後に縮小した実験ステップを繰り返して、活性化担体SiO
2を製造した。
(3)活性化担体SiO
2をステップ(2)において調製しためっき溶液中に42℃で30分間浸漬することによって、無電解めっきプロセスを実施した。めっき後、NiでめっきされたSiO
2を蒸留水で4回洗浄し、次いで110℃で6時間乾燥させた。このようにして調製された支持材の2つの含有量の重量比は、Ni−SiO
2=1.5−100であった。
(4)0.496gのK
2MoO
4および1.0mlのNH
3・H
2Oを5mlの蒸留水中に溶解させて、含浸溶液を生成させ;次いで0.5gの酒石酸および0.135gのNi(NO
3)
2・6H
2OをK
2MoO
4溶液に添加し、K
2MoO
4溶液のpH値は9と測定され;次いで、ステップ(3)で調製された支持材ニッケルめっきSiO
2(30〜45メッシュ)3gを含浸溶液中に室温で12時間漬け、次いで110℃で6時間乾燥させた。このようにして調製された触媒の全成分の重量比は、K
2MoO
4/NiO/Ni−SiO
2=15/1.0/(1.5−100)であった。このようにして調製された触媒の評価結果を第3表に示す。
【0027】
実施例13
実施例12で記載した実験ステップにしたがって触媒を調製した。ただし、0.1346gのCo(NO
3)
2・6H
2Oを0.135のNi(NO
3)
2・6H
2Oと置き換えた。このようにして調製された触媒の全成分の重量比は、K
2MoO
4/CoO/Ni−SiO
2=15/1.0/(1.5−100)であった。このようにして調製された触媒の評価結果も、第3表に示す。
【0028】
実施例14
触媒を実施例1において記載した実験ステップにしたがって調製した。ただし、めっき溶液を調製するためのNiSO
4・7H
2OをCoSO
4・7H
2Oと置き換え、CoSO
4・7H
2Oの量はNiSO
4・7H
2Oの量と同じであるが、めっき溶液のpH値をNH
3・H
2Oによって12に調節し;活性化担体SiO
2のめっきプロセスを80℃で実施した。得られた触媒の全成分の重量比は、K
2MoO
4/(Co−SiO
2)=15/(4−100)であった。このようにして調製された触媒の評価結果を第4表に示した。
【0029】
実施例15
実施例12で記載した実験ステップにしたがって触媒を調製した。ただし、めっき溶液を調製するための0.667gのNiSO
4・7H
2Oを0.667gのCoSO
4・7H
2Oと置き換え、一方、促進物質Me
xO
yを調製するためのNi(NO
3)
2・6H
2Oの量は0.117gであった。得られた触媒の全成分の重量比は、K
2MoO
4/NiO/Co−SiO
2=15/1/(1.5−100)であった。このようにして調製された触媒の評価結果も第4表に示す。
【0030】
実施例16
触媒を実施例15において記載した実験ステップにしたがって調製した。ただし、促進物質Me
xO
yを調製するための0.117gのNi(NO
3)
2・6H
2Oを、0.117gのCo(NO
3)
2・6H
2Oと置き換えた。得られた触媒の全成分の重量比は、K
2MoO
4/CoO/Co−SiO
2=15/1/(1.5−100)であった。このようにして調製された触媒の評価結果も第4表に示す。
【0031】
実施例17
触媒を実施例1において記載した実験ステップにしたがって調製した。ただし、0.45gのK
2MoO
4および0.5gの酒石酸を、それぞれ、3.00gの(NH
4)
6Mo
7O
24・4H
2O+0.45gのKNO
3および0.5gのクエン酸と置き換えた。得られた触媒の各成分の重量比は、MoO
3/K
2O/(Ni−SiO
2)=11/4/(4−100)であった。このようにして調製された触媒の評価結果を第5表に示す。
【0032】
実施例18
触媒を実施例12において記載した実験ステップにしたがって調製した。ただし、0.496gのK
2MoO
4を3.00gの(NH
4)
6Mo
7O
24・4H
2O+0.22gのK
2CO
3と置き換えた。得られた触媒の全成分の重量比は、MoO
3/K
2O/NiO/(Ni−SiO
2)=11/4/0.25/(1.5−100)であった。このようにして調製された触媒の分析結果を第5表に示した。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】