(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ、本発明の望ましい実施形態をより詳しく説明する。本発明には多様な変更を加えてもよく、様々な形態を有するものでもよいため、特定の実施形態を図面に例示し、本明細書で詳しく説明する。しかし、これは本発明を特定の開示形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変形物、均等物、ないしは代替物を含むものと理解されるべきである。各図面を説明する際には、類似する参照符号を類似する構成要素に対して使用した。本発明を明確に説明するために、添付図面において、構造物のサイズを実際より拡大して示した。第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明するにあたって使用されるが、各構成要素は使用される用語によって限定されるものではない。各用語は一つの構成要素を他の構成要素と区別する目的で使用されるものであって、例えば、明細書中において、第1構成要素を第2構成要素に書き換えてもよく、同様に第2構成要素を第1構成要素としてもよい。文脈上、明白に異なる意味を有しない限り、単数表現は複数の表現を含む。
【0014】
本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを示すものであって、一つまたはそれ以上の別の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を排除しないものと理解されるべきである。また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上に」あると記載される場合は、これらが他の部分の「すぐ上に」ある場合のみでなく、その中間にさらに他の部分がある場合も含む。同様に、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「下に」あると記載される場合、これらが他の部分の「すぐ下に」ある場合のみでなく、その中間にさらに他の部分がある場合も含む。
【0015】
図1は、本発明の実施形態における表示装置のブロック図である。
図2、
図3、及び
図4は、
図1に示す表示装置の多様なローカルディミング方式における光源モジュールの概念図である。
【0016】
図1を参照すると、表示装置は光源モジュール100A、ローカルディミング駆動部100B、表示パネル200A、及びパネル駆動部200Bを含む。
【0017】
光源モジュール100Aは、表示パネル200Aに光を提供する。例えば、光源モジュール100Aは複数の発光ブロックBに分けられ、発光ブロックBの輝度は、個別的に制御されてローカルディミング駆動される。各発光ブロック(例えば、B1)は少なくとも一つの光源を有する。前記光源は蛍光ランプ及び発光ダイオードを含むものでもよい。
【0018】
光源モジュール100Aの発光ブロックBは、
図2から
図4に示すように、1次元及び2次元のローカルディミング構造を有するものでもよい。
【0019】
例えば、
図2に示すように、光源モジュール100Aは、第1方向にI個、第1方向と交差する第2方向にJ個に分けられたI×J個の発光ブロック(B1,…,BI×J)を含む2次元ローカルディミング構造を有するものでもよい。
【0020】
図3に示すように、光源モジュール100Aは、第1方向にI個に分けられたI個の発光ブロック(B1,…,BI)を含むか、または、
図4に示すように光源モジュール100Aは第2方向にJ個に分けられたJ個の発光ブロック(B1,…,BJ)を含む1次元ローカルディミング構造を有するものでもよい。前記I及びJは自然数である。
図2、
図3、及び
図4に示すように、ローカルディミング構造を有する光源モジュール100Aは、各発光ブロックの隣接する発光ブロックの輝度に影響されるものであってもよい。
【0021】
画素に提供される光の輝度である画素輝度が、一つの発光ブロックが発光できる発光最大輝度より大きくなると、ローカルディミング駆動部100Bは、前記画素に対応する画素データを低階調に補正し、発光ブロックの輝度を個別的に制御する。以下においてローカルディミング駆動部100Bを機能別に構成要素に分けて説明するが、ローカルディミング駆動部100Bの構成要素は、一つのモジュールに具現されるか、または所定の個数にグルーピングされた複数のモジュールで具現されるか、あるいは多様な方式のモジュールで具現されるものでもよい。
【0022】
ローカルディミング駆動部100Bは、光源駆動部140及び画素補正部180を含む。光源モジュール140は、ディミングレベル決定部110及び発光駆動部130を含み、表示パネル200Aに表示される画像に対応する画素データに基づいて発光ブロックの輝度を個別的に制御する。
【0023】
ディミングレベル決定部110は、画素データを光源モジュール100Aの発光ブロックBに応じて複数の画像ブロックに分ける。ディミングレベル決定部110は、各画像ブロックに含まれる画素データの階調によるヒストグラムを利用して画像ブロックの代表階調を算出する。前記代表階調は画像ブロックに含まれる画素データの平均階調または最大階調であってもよい。ディミングレベル決定部110は、画像ブロックの代表階調を利用して発光ブロックBのディミングレベルをそれぞれ決める。図示はしていないが、ディミングレベル決定部110は、ローパスフィルタを通じて時間的及び空間的にディミングレベルを補正するものでもよい。
【0024】
発光駆動部130は、発光ブロックBのディミングレベルに基づいて発光ブロックBを駆動する駆動信号を生成する。それぞれの駆動信号は、パルス幅が変調されたPWM信号であってもよく、前記ディミングレベルはPWM信号のデューティ比(duty ratio)に対応するものであってもよい。
【0025】
画素補正部180は、画素輝度決定部150及び補正部170を含む。
【0026】
画素輝度決定部150は、発光ブロックBのディミングレベルを利用して表示パネル200Aに提供される光の輝度分布を判断し、判断された光の輝度分布を利用してそれぞれの画素Pに提供される光の輝度(以下、「画素輝度」と称する)を決める。
【0027】
補正部170は、補正係数α’を利用して画素データGを補正して補正データG’を生成する。
【0028】
一般的に画素補正関係式は下記の式(1)のように示される。
【0030】
前記Lmaxwhiteは、光源モジュール100Aがフルホワイト(full−white)で駆動する場合の輝度(以下、「最大ホワイト輝度」と称する)であり、前記Gmaxは、画素データの最大階調であり、前記Lpixellightは、画素輝度決定部150で決められた画素輝度であり、γはガンマ値である。
【0031】
式(1)から一般補正係数αは下記の式(2)のように示される。
【0033】
式(1)及び(2)を参照すると、画素データGと補正データG’との間の関係は一般補正係数αによって変化する。画素輝度Lpixellightと最大ホワイト輝度Lmaxwhiteとが同一である場合、一般補正係数αは「1」になるため、画素データGと補正データG’とは同一になる。つまり、この場合には画素データGは補正されない。
【0034】
例えば、ホワイト階調の透過率を有する画素Pに一つの発光ブロックを点灯して第1画素輝度Lpixellight1を提供する第1の場合、ホワイト階調の透過率を有する画素Pに複数の発光ブロックを点灯して第2画素輝度Lpixellight2を提供する第2の場合、及びホワイト階調の透過率を有する画素Pに全ての発光ブロックを点灯してホワイト階調の透過率を有する画素Pに第3画素輝度Lpixellight3を提供する第3の場合をそれぞれ調べてみる。第1画素輝度Lpixellight1は第2画素輝度Lpixellight2より低く、第2画素輝度Lpixellight2は第3画素輝度Lpixellight3より低く、第3画素輝度Lpixellight3は最大ホワイト輝度Lmaxwhiteと同一である。
【0035】
まず、第1及び第2の場合を調べてみると、第1画素輝度Lpixellight1及び第2画素輝度Lpixellight2は、最大ホワイト輝度Lmaxwhiteより低いため、一般補正係数αは「1」より大きい数となる。式(1)によると、補正データG’は画素データGより高階調である。つまり、画素データGがホワイト階調、つまり「255」(8bit基準)であるため、補正データG’は「255」より高階調に算出されるが、画素Pが表示できる最大階調が「255」であるため補正データG’は実質的に「255」になる。
【0036】
一方、第3の場合を調べてみると、第3画素輝度Lpixellight3は最大ホワイト輝度Lmaxwhiteと同一であるため、一般補正係数αは「1」になる。式(1)によって、補正データG’は画素データGと同一の階調「255」になる。
【0037】
結果的に、第1、第2、及び第3の場合は、全て同一階調の補正データG’に補正されるため、画素Pは同一の透過率を有する。したがって、第1、第2、及び第3の場合が連続して実行された場合、画素Pの透過率は同一である反面、画素Pに提供される光の輝度が変化するため、フリッカー現象が発生することがある。特に、動画において字幕が表示される場合は、光の急激な変化が引き起こされてフリッカー現象が発生することがある。
【0038】
このような問題点を解決するために、本発明の実施形態における補正部170は、下記の式(3)のような画素補正関係式を適用してもよい。
【0040】
補正係数α’は、設定された発光最大輝度Lminwhiteと画素輝度Lpixellightとの関係式で定義される。発光最大輝度Lminwhiteは、最大ホワイト輝度Lmaxwhiteより低い輝度である。例えば、発光最大輝度Lminwhiteは、一つの発光ブロックが発光することのできる最大輝度である。
【0042】
式(3)及び(4)を参照すると、画素データGと補正データG’との関係は補正係数α’によって変化する。画素輝度Lpixellightが発光最大輝度Lminwhiteより大きいと、補正係数α’は「1」より小さくなるため、画素データGは低階調の補正データG’に逆補正される。
【0043】
例えば、ホワイト階調の透過率を有する画素Pに一つの発光ブロックを点灯して第1画素輝度Lpixellight1を提供する第1の場合と、ホワイト階調の透過率を有する画素Pに複数の発光ブロックを点灯して第2画素輝度Lpixellight2を提供する第2の場合と、ホワイト階調の透過率を有する画素Pに全ての発光ブロックを点灯して第3画素輝度Lpixellight3を提供する第3の場合とをそれぞれ調べてみる。第1画素輝度Lpixellight1が「250」であり、第2画素輝度Lpixellight2が「251」であり、第3画素輝度Lpixellight3が「255」であり、発光最大輝度Lminwhiteは第1画素輝度Lpixellight1と同一であり、最大ホワイト輝度Lmaxwhiteは第3画素輝度Lpixellight3と同一である場合を仮定する。
【0044】
第1の場合、式(3)及び(4)に従うと、補正係数α’は「1」であり、補正データG’は画素データGと同一の階調「255」である。第2の場合、式(3)に従うと、補正係数α’は(0.99)
Cであり、式(4)に従うと、補正データG’は255×(0.99)
Cである。ここで、Cは、1/γである。第3の場合、式(3)に従うと、補正係数α’は(0.98)
Cであり、式(4)に従うと、補正データG’は255×(0.98)
Cである。
【0045】
第1の場合の補正データG’に対応する画素の透過率を第1透過率とする場合、第2の場合の補正データG’に対応する画素の透過率は第1透過率より小さい第2透過率であり、第3の場合の補正データG’に対応する画素の透過率は第2透過率より小さい第3透過率である。
【0046】
結果的に、画素輝度Lpixellightが発光最大輝度Lminwhiteより大きい場合、画素データは相対的に低階調に補正されて画素の透過率が減少する。その結果、同一階調の画素データに対して実質的に同一の明るさを表示することができる。
【0047】
補正部170で補正された補正データG’によって画素Pに表示される画像の輝度Ldisplayは、下記の式(5)のように示される。
【0049】
前記Aperture Ratioは、画素Pの透過率である。
【0050】
これによって、ローカルディミング駆動の際に発生するフリッカー現象を防ぐことができ、特に動画において字幕表示によって発生する輝度変化によるフリッカー現象を防ぐことができる。
【0051】
表示パネル200Aは画像を表示する。例えば、表示パネル200Aは、m×n個の複数画素を含み、各画素Pは、データ配線DLとゲート配線GLとに接続されたスイッチング素子TR、スイッチング素子TRに接続された液晶キャパシタCLC、及びストレージキャパシタCSTを含む。前記m及びnは自然数である。
【0052】
パネル駆動部200Bは、タイミング制御部230、データ駆動部250、及びゲート駆動部270を含む。
【0053】
タイミング制御部230は、データ駆動部250及びゲート駆動部270にタイミング制御信号を提供する。タイミング制御部230は、タイミング制御信号に基づいて画素補正部180から提供された補正データG’をデータ駆動部250に提供する。
【0054】
データ駆動部250は、補正データG’をアナログのデータ電圧に変換して表示パネル200Aのデータ配線DLに出力する。画素Pは、データ配線DLに電気的に接続され、前記画素Pは補正データG’に対応する透過率を有する。例えば、補正データG’が「255」階調(8bit基準)であれば、前記画素の透過率は最大(例えば、100%)であり、補正データG’が「0」階調であれば、前記画素の透過率は最小(例えば、0%)である。
【0055】
ゲート駆動部270は、タイミング制御信号に基づいてゲート信号を生成し、ゲート信号を表示パネル200Aのゲート配線GLに出力する。
【0056】
図5は、相対輝度による補正係数の変化を示すグラフである。
図6は、
図5に示す「A」部分の拡大図である。
【0057】
図5及び
図6を参照すると、第1グラフRLeは、本発明の実施形態の表示装置における、任意の画素に対する画素輝度Lpixellightの変化による補正係数αの変化を示すグラフであり、第2グラフRLnは、一般的な表示装置における、任意の画素に対する画素輝度Lpixellightの変化による補正係数αの変化を示すグラフである。
【0058】
第2グラフRLnを参照すると、画素輝度Lpixellightが小さくなると補正係数αは増加し、画素輝度Lpixellightが増加すると補正係数αは「1」に近くなる。つまり、画素輝度Lpixellightが最大ホワイト輝度Lmaxwhiteに到達すると、補正係数αは「1」になる。
【0059】
例えば、任意の画素に該当する画素データが、最大階調255(8bit基準)より小さい階調250である場合、前記画素に提供される光の画素輝度Lpixellightが小さいので、1より大きい補正係数αを適用して高階調の補正データを生成する。従って、画素に提供される光の輝度が低くても画素の透過率を増加させて、元の階調に該当する明るさを表示することができる。
【0060】
しかし、画素データが最大階調255である場合、画素輝度Lpixellightの変化に関係なく、補正データは255になる。画素に最大ホワイト輝度Lmaxwhiteより低い輝度の光が提供される場合、前記画素データは、「1」より大きい補正係数αが適用されて255より高階調の補正データに補正される。しかし、画素で表示可能な最大階調が255であるため、前記補正データは255になる。
【0061】
一方、画素に最大ホワイト輝度Lmaxwhiteのような輝度の光が提供される場合、前記画素データに「1」である補正係数αが適用されて補正データは255になる。このように画素データが255である場合、画素輝度Lpixellightが最大ホワイト輝度Lmaxwhiteであるかまたは最大ホワイト輝度Lmaxwhiteより低い輝度である場合の全てにおいて、補正データは255になる。従って、画素の透過率は同一である反面、画素輝度Lpixellightが互いに異なり、同一階調で表示される明るさが互いに異なるためフリッカー現象が発生する。
【0062】
一方、第1グラフRLeを参照すると、補正係数αは画素輝度Lpixellightが発光最大輝度Lminwhiteで「1」になり、補正係数αは画素輝度Lpixellightが発光最大輝度Lminwhiteより小さい場合には1より大きくなり、補正係数αは画素輝度Lpixellightが発光最大輝度Lminwhiteより大きい場合には1より小さくなる。
【0063】
例えば、任意の画素に提供される画素輝度Lpixellightが発光最大輝度Lminwhiteより小さい場合には、1より大きい補正係数αを適用して高階調の補正データを得る。画素輝度Lpixellightが発光最大輝度Lminwhiteと同一である場合には、画素データと実質的に同一階調の補正データを得る。また、画素輝度Lpixellightが発光最大輝度Lminwhiteより大きい場合には、1より小さい補正係数αを適用して低階調の補正データを得る。従って、画素輝度Lpixellightに従って画素の透過率を制御する画素データを補正することにより、元の階調に該当する明るさを表示することができる。
【0064】
また、第1グラフRLeによると、画素が最大階調の255である場合、画素輝度Lpixellightに従って画素データを補正して255階調に該当する明るさを表示するものでもよい。例えば、画素に発光最大輝度Lminwhiteより大きい輝度の光が提供される場合、画素データは「1」より小さい補正係数αが適用されて255より低い階調の補正データに補正される。従って、画素輝度Lpixellightが増加すると、画素の透過率を減少させて255階調に対応する明るさを表示することができる。
【0065】
このように、第2グラフRLnによると、画素データの全体階調範囲のうち、特定階調以上の高階調は同一の補正データを有する反面、第1グラフRLeによると、全体階調範囲に対して補正データを有するものであってもよい。これにより、画像の表示品質を向上させることができ、また、同一階調に対して同一の明るさを表示することによってフリッカー現象を防ぐことができる。
【0066】
図7及び
図8は、
図1の表示装置の駆動方法を説明するためのフローチャートである。
図9は、
図1の画素輝度決定部に適用されるルックアップテーブルの概念図である。
【0067】
図1、
図7、及び
図8を参照すると、ディミングレベル決定部110は、外部から画素データを受信する(ステップS110)。ディミングレベル決定部110は受信した画素データを光源モジュール100Aの発光ブロックBに応じて複数の画像ブロックに分ける。ディミングレベル決定部110は、各画像ブロックの代表階調を利用して発光ブロックのディミングレベルを決定する(ステップS130)。ディミングレベルは時間的及び空間的にローパスフィルタを通じて補正されてもよい。
【0068】
発光駆動部130は、ディミングレベルに基づいて発光ブロックBの輝度を制御する駆動信号を生成して発光ブロックBに提供する。これによって、発光ブロックBはローカルディミング駆動する(ステップS150)。
【0069】
一方、画素補正部180は、ディミングレベルを利用して画素データGを補正して補正データG’を出力する(ステップS210)。
【0070】
例えば、画素輝度決定部150は、ディミングレベル決定部210から提供されたディミングレベルを利用して、表示パネル200Aに提供される光の輝度分布を判断し、判断された光の輝度分布を利用してそれぞれの画素Pに提供される光の輝度である画素輝度Lpixellightを決定する(ステップS220)。
【0071】
補正部170は、式(3)及び式(4)に示す画素補正関係式を利用して画素データGに対応する補正データG’を求める(ステップS230)。ここでは、補正部170が画素補正関係式を利用して補正データG’を算出する例を挙げている。しかし、補正部170は、
図9に示すように、画素輝度Lpixellightに対応する補正係数α’が保存されたルックアップテーブルを利用して補正データG’を求めるものであってもよい。
図9に示すルックアップテーブルは、ガンマ(γ)が「2.2」であり、発光最大輝度Lminwhiteが「208」である場合の一例として、16等級間隔でサンプリングされた発光最大輝度Lminwhiteに対応する補正係数α’を示す。この場合、ルックアップテーブルに保存されていないその他の等級の発光最大輝度Lminwhiteに対応する補正係数α’は、補間(interpolation)方式を利用して算出されてもよい。または、ルックアップテーブルには、全体等級、例えば、0から255等級の発光最大輝度Lminwhiteに対応する補正係数α’が保存されるものでもよい。
【0072】
ステップ(S230)は次のステップ(S231〜S237)を含む。
【0073】
まず、画素輝度Lpixellightが発光最大輝度Lminwhiteより小さい場合(ステップS231)、補正係数α’が「1」より大きくなるため、補正部170は、画素データGを相対的に高階調の補正データG’に補正する(ステップS232)。次に、画素輝度Lpixellightが発光最大輝度Lminwhiteと同一である場合(ステップS233)、補正係数α’が「1」になるため、補正部170は、画素データGを画素データGと同一階調の補正データG’に補正する(ステップS234)。次に、画素輝度Lpixellightが発光最大輝度Lminwhiteより大きい場合(ステップS235)、補正係数α’が「1」より小さくなるため、補正部170は、画素データGを低階調の補正データG’に補正する(ステップS236)。
【0074】
タイミング制御部230は、画素補正部180から提供された補正データG’をタイミング制御信号に基づいてデータ駆動部250に提供する。
【0075】
データ駆動部250は、補正データG’をアナログのデータ電圧に変換してデータ配線DLに出力する。ゲート駆動部270は、データ駆動部250の出力タイミングに同期されてゲート配線GLに出力する。表示パネル200Aにはローカルディミング駆動する発光ブロックBの明るさによって補正された画像が表示される(ステップS250)。
【0076】
従って、ローカルディミング駆動する周辺の発光ブロックの輝度変化による表示パネルの輝度変化を減らすことができるため、動画または画面転換の際に発生するフリッカー現象を改善することができる。
【0077】
図10、
図11、及び
図12は、
図1に示す表示装置に表示された画面の輝度変化を説明するための概念図である。
【0078】
図10は、7つの発光ブロックからなる光源モジュールのうち、一つの発光ブロックを点灯する場合に、表示パネル上に表示される第1テストパターンTP1を示す概念図である。
図11は、光源モジュールのうち、隣接する2つの発光ブロックが点灯する場合に、表示パネル上に表示される第2テストパターンTP2を示す概念図である。
図12は、光源モジュールの発光ブロックを全て点灯する場合に、表示パネル上に表示される第3テストパターンTP3を示す概念図である。
【0079】
一般的に、表示装置においては、第1から第3のテストパターンTP1、TP2、TP3が連続的に表示される場合、2つの発光ブロックから光の提供を受ける第2テストパターンTP2のホワイト階調に対応する画素は、一つの発光ブロックから光の提供を受ける第1テストパターンTP1のホワイト階調に対応する画素より輝度が高い。また、7つの発光ブロックから光の提供を受ける第3テストパターンTP3のホワイト階調に対応する画素は、第2テストパターンTP2のホワイト階調に対応する画素より輝度が高い。このように、同一の階調の画素は隣接する発光ブロックの点灯による影響によって表現される明るさに差が生じてフリッカー現象が発生する。
【0080】
以下においては、第1テストパターンTP1から第3テストパターンTP3が連続的に表示される場合の、本発明の実施形態における表示装置の駆動方法を説明する。
【0081】
図1及び
図10を参照すると、光源モジュール100Aは、第1発光ブロックB1、第2発光ブロックB2、第3発光ブロックB3、第4発光ブロックB4、第5発光ブロックB5、第6発光ブロックB6、及び第7発光ブロックB7を含む1次元ローカルディミング構造を有する。光源モジュール100Aに対向する表示パネル200Aに第1テストパターンTP1が表示される場合を説明する。第1テストパターンTP1の第5発光ブロックB5に対応する画像ブロックはホワイト階調「255」(8bit基準)の画像であり、残りの第1発光ブロックB1、第2発光ブロックB2、第3発光ブロックB3、第4発光ブロックB4、第6発光ブロックB6、及び第7発光ブロックB7に対応する画像ブロックはブラック階調「0」の画像である。
【0082】
ディミングレベル決定部110は、第1テストパターンTP1に対応して第1発光ブロックB1、第2発光ブロックB2、第3発光ブロックB3、第4発光ブロックB4、第5発光ブロックB5、第6発光ブロックB6、及び第7発光ブロックB7のディミングレベルを決める。つまり、第5発光ブロックB5は最大ディミングレベルを有し、残りの第1発光ブロックB1、第2発光ブロックB2、第3発光ブロックB3、第4発光ブロックB4、第6発光ブロックB6、及び第7発光ブロックB7は最小ディミングレベルを有する。発光駆動部130は、ディミングレベルに基づいて、第5発光ブロックB5を最大輝度で駆動し、残りの第1発光ブロックB1、第2発光ブロックB2、第3発光ブロックB3、第4発光ブロックB4、第6発光ブロックB6、及び第7発光ブロックB7を最小輝度で駆動、つまり消灯する。例えば、第5発光ブロックB5は、発光最大輝度Lminwhiteを有する。光源モジュール100Aがフルホワイトで駆動される場合の最大ホワイト輝度Lmaxwhiteを「255」とすると、一つの発光ブロックのみが点灯される場合の発光ブロックの発光最大輝度Lminwhiteを「242」と仮定する。
【0083】
一方、画素輝度決定部150は、ディミングレベルを利用して表示パネル200Aに提供される光の輝度分布を判断し、判断された光の輝度分布を利用して画素Pのそれぞれに提供される光の輝度である画素輝度Lpixellightを決める。第5発光ブロックB5の発光最大輝度が「242」であるため、第5発光ブロックB5には、点灯された隣接発光ブロックが存在しないため隣接発光ブロックの影響を受けない。従って、第5発光ブロックB5から光の提供を受ける画素の画素輝度Lpixellightは第5発光ブロックB5の発光最大輝度である約242になる。
【0085】
従って、補正部170は、第5発光ブロックB5に対応する画素の補正データG’として「255」を生成して、タイミング制御部230に提供する。データ駆動部250は前記画素に補正データG’である「255」に対応するデータ電圧を印加することによって前記画素を約100%の透過率で駆動する。
【0086】
図1及び
図11を参照して、表示パネル200Aに第2テストパターンTP2が表示される場合を説明する。第2テストパターンTP2では、第4発光ブロックB4及び第5発光ブロックB5に対応する画像ブロックはホワイト階調「255」の画像であり、残りの第1発光ブロックB1、第2発光ブロックB2、第3発光ブロックB3、第6発光ブロックB6、及び第7発光ブロックB7に対応する画像ブロックはブラック階調「0」の画像である。
【0087】
ディミングレベル決定部110は、第2テストパターンTP2に対応して第1発光ブロックB1、第2発光ブロックB2、第3発光ブロックB3、第4発光ブロックB4、第5発光ブロックB5、第6発光ブロックB6、及び第7発光ブロックB7のディミングレベルを決める。第4発光ブロックB4及び第5発光ブロックB5は最大ディミングレベルを有し、残りの第1発光ブロックB1、第2発光ブロックB2、第3発光ブロックB3、第6発光ブロックB6、及び第7発光ブロックB7は最小ディミングレベルを有する。発光駆動部130は、ディミングレベルに基づいて、第4発光ブロックB4及び第5発光ブロックB5を最大輝度で駆動し、残りの第1発光ブロックB1、第2発光ブロックB2、第3発光ブロックB3、第6発光ブロックB6、及び第7発光ブロックB7を消灯する。
【0088】
画素輝度決定部150は、画素Pのそれぞれに提供される光の輝度である画素輝度Lpixellightを決める。第4発光ブロックB4及び第5発光ブロックB5は互いに隣接して配置されるため、第4発光ブロックB4及び第5発光ブロックB5のそれぞれの輝度は、互いの輝度に影響を与える。従って、第4発光ブロックB4及び第5発光ブロックB5は、それぞれ発光最大輝度Lminwhite「242」より高く、最大ホワイト輝度Lmaxwhite「255」より低いホワイト輝度「244」を有する。つまり、画素輝度決定部150は、第4発光ブロックB4及び第5発光ブロックB5から光の提供を受ける画素の画素輝度Lpixellightを、発光最大輝度Lminwhite「242」より高い約244に決定する。
【0090】
従って、補正部170は、第4発光ブロックB4及び第5発光ブロックB5に対応する画素の補正データG’として「253」を生成してタイミング制御部230に提供する。データ駆動部250は、前記画素に補正データG’である「253」に対応するデータ電圧を印加することによって前記画素を約99%の透過率で駆動する。
【0091】
図1及び
図12を参照して、表示パネル200Aに第3テストパターンTP3が表示される場合を説明する。第3テストパターンTP3は全体画像の全てがホワイト階調「255」の画像である。
【0092】
ディミングレベル決定部110は、第3テストパターンTP3に対応して第1発光ブロックB1、第2発光ブロックB2、第3発光ブロックB3、第4発光ブロックB4、第5発光ブロックB5、第6発光ブロックB6、及び第7発光ブロックB7のディミングレベルを全て最大輝度に決める。
【0093】
画素輝度決定部150は、画素Pのそれぞれに提供される光の輝度である画素輝度Lpixellightを決定する。光源モジュール100Aがフルホワイトで駆動されることによって、それぞれの画素の画素輝度Lpixellightは最大ホワイト輝度Lmaxwhiteの255になる。
【0095】
従って、補正部170は、補正データG’である「249」をタイミング制御部230に提供する。データ駆動部250は、画素に補正データG’「249」に対応するデータ電圧を印加することによって前記画素を約97.6%の透過率で駆動する。
【0096】
図10から
図12において説明したように、画素輝度Lpixellightが発光最大輝度Lminwhiteより大きい場合、画素データGは逆補正されて相対的に画素の透過率を減少させる。従って、同一階調の元の画像に対しては同一の明るさを表示することができる。これによってローカルディミング駆動の際、動画または画面転換において発生するフリッカー現象を改善することができる。
【0097】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、各種の変形例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと理解される。