特許第5734639号(P5734639)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5734639トラックスケールおよび車両重量計測システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5734639
(24)【登録日】2015年4月24日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】トラックスケールおよび車両重量計測システム
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/02 20060101AFI20150528BHJP
【FI】
   G01G19/02 C
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2010-280273(P2010-280273)
(22)【出願日】2010年12月16日
(65)【公開番号】特開2012-127841(P2012-127841A)
(43)【公開日】2012年7月5日
【審査請求日】2013年12月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086737
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 和秀
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 史隆
【審査官】 三笠 雄司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−285735(JP,A)
【文献】 特開2008−180559(JP,A)
【文献】 特開2001−302158(JP,A)
【文献】 特開2008−111691(JP,A)
【文献】 特開平4−273024(JP,A)
【文献】 特開2010−151654(JP,A)
【文献】 特開昭50−92163(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G 19/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を載置する載台と該載台を支持する複数のロードセルとが、ピット内に組み込まれるトラックスケールであって、
前記載台の外周部が、前記ピットの内壁に対して接触または設定距離まで近接したことを検出する検出手段を備え、
前記検出手段は、前記載台の外周部に設置される載台側接点と、該載台側接点に対向するように前記ピットの内壁に設置されるピット側接点とをそれぞれ有し、前記設定距離まで近接したか否かに応じてオンオフする検出スイッチを複数備え、
前記検出手段の検出出力を、前記接触または前記近接したことを報知する報知手段に与える、
ことを特徴とするトラックスケール。
【請求項2】
前記載台および前記ピットは、平面視矩形であり、
前記複数の検出スイッチは、前記矩形の各辺の両端の角部近傍にそれぞれ設置される、
請求項1に記載のトラックスケール。
【請求項3】
前記設定距離が「0」に設定され、
前記検出手段は、前記載台の外周部が、前記ピットの内壁に対して接触したことを検出して、その検出出力を、前記報知手段に与える、
請求項1または2に記載のトラックスケール。
【請求項4】
前記請求項1ないし3のいずれかに記載のトラックスケールと、該トラックスケールに接続される計量装置とを備え、
前記計量装置は、前記複数のロードセルの出力に基づいて、車両の重量を演算すると共に、前記検出手段の検出出力に基づいて、前記載台の外周部が、前記ピットの内壁に対して、接触または設定距離まで近接したことを報知する、
ことを特徴とする車両重量計測システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラック等の車両の重量を計測するためのトラックスケールおよびそれを用いた車両重量計測システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ピット式のトラックスケールは、一般に、複数のロードセルと、それらロードセルに支持された載台とを、地表面を掘り下げて形成したコンクリート製のピットに組み込み、このピットに組み込んだ載台上にトラック等の車両を載せてその重量を計測するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−127930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかるトラックスケールでは、経年変化、あるいは、載台上への車両の急激な乗り込みに伴う衝撃などによって、載台の外周部が、ピットの内壁に接触してしまい、この接触状態のままで車両の重量を計測してしまう場合がある。
【0005】
計測される車両の重量値から前記接触状態の有無を判断するのは困難であり、このため、従来では、載台の外周部が、ピットの内壁に接触した状態で計測された不正確な重量値を、正確な重量値であるとして誤って認識してしまう、すなわち、誤計量してしまう場合がある。
【0006】
本発明は、上述のような点に鑑みてなされたものであって、前記誤計量を防止できるようにしたトラックスケールおよびそれを用いた車両重量計測システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明では、次のように構成している。
【0008】
(1)すなわち、本発明のトラックスケールは、車両を載置する載台と該載台を支持する複数のロードセルとが、ピット内に組み込まれるトラックスケールであって、前記載台の外周部が、前記ピットの内壁に対して接触または設定距離まで近接したことを検出する検出手段を備え、前記検出手段は、前記載台の外周部に設置される載台側接点と、該載台側接点に対向するように前記ピットの内壁に設置されるピット側接点とをそれぞれ有し、前記設定距離まで近接したか否かに応じてオンオフする検出スイッチを複数備え、前記検出手段の検出出力を、前記接触または前記近接したことを報知する報知手段に与える
【0009】
設定距離は、任意の距離とすることができるが、正確な計量に支障が生じる虞がある距離とするのが好ましく、例えば、載台の外周部が、ピットの内壁に接触する直前の距離としてもよいし、あるいは、載台の外周部が、ピットの内壁に近接してロードセルに悪影響を及ぼすような横荷重がかかる距離としてもよい。
【0010】
検出手段は、載台の外周部が、ピットの内壁に対して接触または設定距離まで近接したことを検出できればよく、接触または近接を検出する箇所は、載台の外周部の任意の箇所とすることができ、複数個所とするのが好ましいが、一箇所としてもよい。
【0011】
報知手段は、載台の外周部が、ピットの内壁に対して接触または設定距離まで近接したことを、例えば、表示や音あるいはそれらを組合せて報知するものであればよい。この報知手段は、トラックスケールに設けてもよいが、該トラックスケールに接続されて複数のロードセルの出力に基づいて、車両の重量を演算して表示する計量装置を報知手段としてもよい。
【0012】
また、載台の外周部が、ピットの内壁に対して接触または設定距離まで近接したときには、複数のロードセルの出力に基づく計量を禁止するようにしてもよい。
【0013】
本発明のトラックスケールによると、車両が載置される載台の外周部が、ピットの内壁に対して、接触または設定距離まで近接したときには、その接触または近接が検出手段によって検出され、報知手段で報知することができるので、載台の外周部が、ピットの内壁に接触あるいは近接して正確な計量が行えない状態であることを、ユーザが認識できることになり、これによって、誤計量を防止することができる。
【0015】
本発明のトラックスケールによると、載台の外周部が、ピットの内壁に対して設定距離まで近接すると、複数の検出スイッチのいずれかの検出スイッチの載台側接点が、対応するピット側接点に当接接触して出力がオンして近接を検出することができる。
【0016】
)本発明のトラックスケールの別の好ましい実施態様では、前記載台および前記ピットは、平面視矩形であり、前記複数の検出スイッチは、前記矩形の各辺の両端の角部近傍にそれぞれ設置される。
【0017】
この実施態様によると、矩形の載台の外周部が、矩形のピットの内壁に対して設定距離まで近接したことを、矩形の各角部の近傍にそれぞれ設置した複数の検出スイッチによって、精度よく検出することができる。
【0018】
(3)本発明のトラックスケールの他の実施態様では、前記設定距離が「0」に設定され、前記検出手段は、前記載台の外周部が、前記ピットの内壁に対して接触したことを検出して、その検出出力を、前記報知手段に与える。
(4)本発明の車両重量計測システムは、本発明のトラックスケールと、該トラックスケールに接続される計量装置とを備え、前記計量装置は、前記複数のロードセルの出力に基づいて、車両の重量を演算すると共に、前記検出手段の検出出力に基づいて、前記載台の外周部が、前記ピットの内壁に対して、接触または設定距離まで近接したことを報知する。
【0019】
本発明の車両重量計測システムによれば、車両が載置される載台の外周部が、ピットの内壁に対して、接触または設定距離まで近接したときには、その接触または近接が検出手段によって検出され、計量装置によって報知されるので、載台の外周部が、ピットの内壁に接触あるいは近接して正確な計量が行えない状態であることを、ユーザが認識できることになり、これによって、誤計量を防止することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、車両が載置される載台の外周部が、ピットの内壁に対して、接触または設定距離まで近接したときには、検出手段によって検出されて報知手段で報知することができるので、載台の外周部が、ピットの内壁に接触あるいは近接して正確な計量が行えない状態であることを、ユーザが認識できることになり、これによって、誤計量を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は本発明の実施形態に係るトラックスケールの設置状態の平面図である。
図2図2図1の側面図である。
図3図3図1の角部を拡大して示す平面図である。
図4図4図1の角部における近接状態を拡大して示す平面図である。
図5図5は本発明の実施形態に係る車両重量計測システムのブロック図である。
図6図6図5の指示計の動作説明に供するフローチャートである。
図7図7は本発明の他の実施形態に係る車両重量計測システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面によって本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0023】
図1は本発明の一実施形態に係るトラックスケールの設置状態を示す平面図であり、図2は、その側面図である。
【0024】
この実施形態のトラックスケール1は、車両が進入して載置される平面視矩形の載台2と、この載台2の下方の4つ角部をそれぞれ支持する4個のデジタルロードセル3とを、地表面21を掘り下げて形成したコンクリート製のピット4に組み込んだピット式のトラックスケールである。
【0025】
コンクリート製のピット4は、載台2の上面が、地表面21と同じ高さとなるように地表面21を掘り下げて形成され、鋼鉄製の載台2とピット4との間に、各デジタルロードセル3がそれぞれ設置されている。載台2の外周部である外側面2aとピット4の内壁4aとの間には、載台2の正常な揺れ動きでは、接触しないように所要の隙間が確保されている。
【0026】
この実施形態では、車両重量の誤計量を防止するために、載台2の外側面2aが、ピット4の内壁4aに対して設定距離まで近接したときには、それを検出して報知するようにしている。
【0027】
このため、平面視矩形の載台2の外側面2aが、平面視矩形のピット4の内壁4aに対して設定距離まで近接したことをそれぞれ検出する複数、この実施形態では、8個の検出スイッチ5を、矩形の各辺の両端の角部近傍にそれぞれを設けている。
【0028】
各検出スイッチ5は、載台2の外側面2aに取付けられた絶縁樹脂製のケース20に、出退自在に収納された載台側接点としての導電性の出退部材6と、ピット4の内壁4aに設けられたピット側接点としての導電板7とを備えている。各検出スイッチ5は、当該検出スイッチ5が設置されている箇所の載台2の外側面2aが、ピット4の内壁4aに対して設定距離まで近接したか否かに応じてオンオフの検出出力を与える。
【0029】
各出退部材6は、載台2の外側面2aから半球面状の当接部が突出するように、図示しないバネを介して前記ケース20内に付勢されて収納されており、当接部は、押圧されるとケース20内へ退避可能となっている。
【0030】
載台2の外側面2aからの出退部材6の突出量が、載台2の外側面2aが、ピット4の内壁4aに近接したことを検出するための設定距離に対応する。したがって、この突出量によって、設定距離を設定することができる。この設定距離は、正確な計量に支障が生じる距離とするのが好ましく、例えば、載台2の外側面2aが、ピット4の内壁4aに接触する直前の距離としてもよいし、あるいは、載台2の外側面2aが、ピット4の内壁4aに近接してデジタルロードセル3に悪影響を及ぼすような横荷重がかかる距離としてもよい。あるいは、前記横荷重がかかる直前の距離としてもよい。
【0031】
この実施形態では、載台2の外側面2aが、ピット4の内壁4aに近接してデジタルロードセル3に悪影響を及ぼすような横荷重がかかる直前の距離としている。
【0032】
各導電板7は、各出退部材6にそれぞれ対向するように、ピット4の内壁4aにそれぞれ設置されている。
【0033】
検出スイッチ5は、矩形の各辺に対応するように設けられているので、車両の進入方向である前後方向(図1及び図2の左右方向)の載台2の揺れ動きによる該載台2の外側面2aのピット内壁4aへの近接を検出することができると共に、前記進入方向に直交する方向である左右方向(図1及び図2の上下方向)の載台2の揺れ動きによる該載台2の外側面2aのピット内壁4aへの近接を検出することができる。
【0034】
更に、検出スイッチ5は、矩形の角部の近傍に設けられているので、前後左右方向以外の斜め方向の載台2の揺れ動きによる該載台2の外側面2aのピット内壁4aへの近接を検出することができる。
【0035】
各角部の各一対の検出スイッチ5は、各角部にそれぞれ設けられている各デジタルロードセル3に、図示しない配線によってそれぞれ接続されており、各デジタルロードセル3から給電されると共に、検出出力を各デジタルロードセル3に与える。
【0036】
載台2の各角部付近は、図3の平面図に示されるように、通常の状態では、載台2の外側面2aとピット4の内壁4aとの間には、所要の隙間が形成されている。この状態では、載台2の各出退部材6は、ピット4の内壁4aの導電板7に接触しておらず、各検出スイッチ5の検出出力はオフとなる。この状態では、車両の重量の正確な計測が可能である。
【0037】
これに対して、例えば、経年変化や載台2上への車両の急激な乗り込みに伴う衝撃などによって、図4の平面図に示すように、載台2が、例えば、斜め方向に移動してその外周部2aが、ピット4の内壁4aに対して設定距離を越えて近接すると、載台2の出退部材6が、ピット4の内壁4aの導電板7に当接接触し、対応する検出スイッチ5の検出出力がオンとなる。これによって、載台2の外側面2aが、ピット4の内壁4aに対して設定距離まで近接したことを検出することができる。
【0038】
図5は、上述のトラックスケール1を備える車両重量計測システムのブロック図であり、図1に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0039】
この実施形態の車両重量計測システムは、上述のトラックスケール1と、該トラックスケール1に接続された計量装置としての指示計8とを備えている。
【0040】
載台2の下方の4つ角部をそれぞれ支持する4個のデジタルロードセル3の構成は、共通であり、各デジタルロードセル3は、アナログロードセル9と、このアナログロードセル9のアナログ荷重信号をA/D変換するA/D変換器10と、上述の各角部の一対の各検出スイッチ5の出力をそれぞれA/D変換するA/D変換器11,12と、A/D変換器10のデジタル荷重信号に基づいて、重量を演算するマイコン13と、指示計8および他のデジタルロードセル3と共通回線15を介してシリアル通信するための通信部14とを備えている。また、各デジタルロードセル3は、一対の各検出スイッチ5の検出出力を、各A/D変換器11,12でそれぞれA/D変換して個別の信号線で指示計8に与える。
【0041】
各デジタルロードセル3には、指示計8から図示しない電源ラインを介して給電され、更に、各デジタルロードセル3から該デジタルロードセル3に接続された一対の各検出スイッチ5に給電される。
【0042】
アナログロードセル9は、起歪体と、この起歪体に設けられた複数のストレインゲージとを備えており、ストレインゲージは、ブリッジ回路を構成している。このアナログロードセル9は、印加された荷重に応じたアナログ荷重信号を、前記ブリッジ回路から出力する。
【0043】
指示計8は、各デジタルロードセル3とシリアル通信するための通信部16と、車両の重量の演算等を行うと共に、各部を制御するマイコン17と、各種の設定入力を行なうための操作キーを有する操作入力部18と、計量値の表示や各検出スイッチ5によって近接が検出されたときにそれを表示する表示部19とを備えている。
【0044】
この指示計8は、各デジタルロードセル3からの計量値を合計して車両の重量値などを演算すると共に、各検出スイッチ5からのオンオフの検出信号に基づいて、載台2の外側面2aが、ピット4の内壁4aに対して設定距離まで近接したか否かを判断し、近接したときには、表示部19にその旨を表示して報知する。
【0045】
図6は、この実施形態の指示計8の動作を説明するフローチャートである。
【0046】
トラックスケール1の載台2上へ車両が乗り込んで計量動作が開始されると、
いずれかの検出スイッチ5がONしているか否かを判断し(ステップS1)、いずれかの検出スイッチ5がONしているときには、そのON状態が所定期間継続したか否かを判断し(ステップS2)、所定期間継続したときには、載台2の外側面2aが、ピット4の内壁4aに設定距離まで近接したと判断して表示部19に警告表示を行ない(ステップS3)、終了する。この警告表示では、オンしている検出スイッチ5、すなわち、近接している箇所を特定する表示を併せて行う。
【0047】
ステップS1において、いずれの検出スイッチ5もONしていないときには、
安定した計測を行なうのに必要な安定期間が経過したか否かを判断し(ステップS4)、安定期間が経過したときには、各デジタルロードセル3のデジタル出力に基づいて、載台2上の車両の重量を演算する計測処理を行って終了する(ステップS5)。
【0048】
このように、載台2の外側面2aが、ピット4の内壁4aに対して設定距離まで近接して検出スイッチ5がオンすると、指示計8にその旨が表示されて報知されるので、ユーザは、載台2の外側面2aがピット4の内壁4aに、設定距離まで近接して正常な計測を行えない虞があることを把握することができ、これによって、トラックスケールのメンテナンスを行うなどの適宜の措置を取ることができる。
【0049】
この実施形態では、設定距離を、載台2の外側面2aが、ピット4の内壁4aに近接してデジタルロードセル3に悪影響を及ぼすような横荷重がかかる直前の距離としているが、上述のように、例えば、載台2の外側面2aが、ピット4の内壁4aに接触する直前の距離としてもよいし、あるいは、載台2の外側面2aが、ピット4の内壁4aに近接してデジタルロードセル3に悪影響を及ぼすような横荷重がかかる距離としてもよい。あるいは、この設定距離を「0」とし、載台2の外側面2aが、ピット4の内壁4aに接触するのを検出してもよい。
【0050】
この実施形態では、デジタルロードセル3の個数は、4個としたけれども、デジタルロードセル3の数は、任意であって、例えば、6個あるいは8個としてもよい。
【0051】
また、検出スイッチ5の個数も8個に限らず、任意であり、例えば、10個としてもよい。
【0052】
上述の実施形態では、デジタルロードセル3を用いたけれども、本発明は、デジタルロードセル3に限らず、例えば、図7に示すように、アナログロードセル9を用いてもよい。
【0053】
この場合、4個の各アナログロードセル9のアナログ荷重信号及び各アナログロードセル9に対応する各一対の検出スイッチ5の検出出力が、指示計8aの各A/D変換器10a〜12aを介してマイコン17aに入力され、車両の重量の演算および載台2の外側面2aのピット4の内壁4aへの近接が検出される。
【0054】
上述の各実施形態では、接点の接触によって、載台2の外側面2aのピット内壁4aへの接触あるいは近接を検出したけれども、本発明の他の実施形態として、例えば、近接スイッチのような非接触スイッチを用いて、載台2の外周面2aのピット内壁4aへの接触あるいは近接を検出するようにしてもよい。
【0055】
また、トラックスケールには、ロードセルに悪影響を及ぼすような横荷重がかからないように、載台の外側面が、ピットの内壁に近接するのを規制するストッパを備えたものがあり、かかるトラックスケールでは、ストッパを、上述の検出スイッチとして兼用する構成としてもよい。なお、ストッパとは、別に上述の検出スイッチを設ける構成としてもよいのは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、トラック等の車両の重量の計測に有用である。
【符号の説明】
【0057】
1 トラックスケール
2 載台
3 デジタルロードセル
4 ピット
5 検出スイッチ
6 出退部材
7 導電板
8 指示計
9 アナログロードセル
10〜12 A/D変換器
13,17 マイコン
14,16 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7