【文献】
SHARMA A,A SINGLE INDUCTOR MULTIPLE OUTPUT CONVERTER WITH ADAPTIVE DELTA CURRENT MODE CONTROL,IEEE INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON CIRCUITS AND SYSTEMS,米国,IEEE,2006年 5月21日,P5643-5646
【文献】
DONGSHENG MA,SINGLE-INDUCTOR MULTIPLE-OUTPUT SWITCHING CONVERTERS WITH BIPOLAR OUTPUTS,PROCEEDINGS OF THE 2001 IEEE INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON CIRCUITS AND SYSTEMS,米国,IEEE,2001年 5月 6日,V3,P301-304
【文献】
WING-HUNG KI,SINGLE-INDUCTOR MULTIPLE-OUTPUT SWITCHING CONVERTERS,32ND ANNUAL IEEE POWER ELECTRONICS SPECIALISTS CONFERENCE,米国,IEEE,2001年 6月17日,V1,P226-231
【文献】
KOON S-C,INTEGRATED CHARGE-CONTROL SINGLE-INDUCTOR DUAL-OUTPUT STEP-UP/STEP-DOWN CONVERTER,IEEE INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON CIRCUITS AND SYSTEMS,米国,IEEE,2005年 5月23日,P3071-3074
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御手段が、電圧ブーストサイクル内で、前記複数のキャパシタのいずれかが前記インダクタの前記第2の端子に接続されているとき、前記インダクタの前記第2の端子を前記電気接地から切断するようにさらに適合される、請求項5に記載の電圧生成回路。
前記制御手段が、電圧ブーストサイクル内で、前記インダクタの前記第2の端子を接地に接続して、前記複数のキャパシタをすべて前記インダクタの前記第2の端子から切断し、前記インダクタをプリチャージするようにさらに適合される、請求項5または請求項6に記載の電圧生成回路。
前記制御手段が、電圧ブーストサイクル内で、前記インダクタの前記第1の端子を前記電圧源に接続して、前記インダクタの前記第2の端子を電気接地から切断するようにさらに適合される、請求項4から7のいずれか1項に記載の電圧生成回路。
電圧ブーストサイクル内で、前記複数のキャパシタのいずれかが前記インダクタの前記第2の端子に接続されているとき、前記インダクタの前記第2の端子を前記電気接地から切断するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
電圧ブーストサイクル内で、前記インダクタの前記第2の端子を接地に接続して、前記複数のキャパシタをすべて前記インダクタの前記第2の端子から切断し、前記インダクタをプリチャージするステップをさらに含む、請求項15または請求項16に記載の方法。
電圧ブーストサイクル内で、前記インダクタの前記第1の端子を前記電圧源に接続して、前記インダクタの前記第2の端子を電気接地から切断するステップをさらに含む、請求項15から17のいずれか1項に記載の方法。
複数のキャパシタの1つを前記インダクタの第2の端子に選択的に接続する前記ステップが、所与の電圧レベルに対して、現在の出力電圧レベルと基準レベルの差を表す誤差信号を生成するステップと、前記誤差信号とランプ信号を比較するステップとを含み、前記比較ステップに応じて、前記電圧レベルに対するキャパシタが選択的に接続される、請求項12から21のいずれか1項に記載の方法。
複数のキャパシタの1つを前記インダクタの第2の端子に選択的に接続する前記ステップが、所与の電圧レベルに対して、現在の出力電圧レベルと基準レベルの差を表す誤差信号を生成するステップと、前記誤差信号と前記インダクタ内の電流レベルを比較するステップとを含み、前記比較ステップに応じて、前記電圧レベルに対するキャパシタが選択的に接続される、請求項12から21のいずれか1項に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明について、例示的な実施形態を参照して例として次に説明する。実施形態は本発明を容易に理解するために記載され、また本発明はいかなる記載の実施形態の詳細にも限定されないことが、当業者には理解されるであろう。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0028】
以下の説明では、異なる図で同じ参照番号が使用される場合、1つの図の要素が別の図の要素に対応することを示す。
図2を参照して、本発明の一実施形態による電圧供給段を示す。
本発明は、単一の電圧源から複数の供給電圧を生成するために、単一のインダクタと組み合わせたスイッチおよびキャパシタの単一のアセンブリを提供する。
【0029】
図2を参照すると、電源ステージは、スイッチ102および103を含むバックステージ104と、ブーストステージ209とを含む。ブーストステージは、スイッチ106およびスイッチアレイ201を含む。
図1のインダクタ108が提供される。
図1のキャパシタ107は、複数pのキャパシタ202
1〜202
pによって置き換えられる。スイッチアレイ201は、その入力で、線116上の信号を複数pの出力線204
1〜204
pの1つに接続する。キャパシタ202
1〜202
pはそれぞれ、出力線204
1〜204
pのそれぞれ1つと接地の間に接続される。
【0030】
3つのスイッチ102、103、106およびインダクタ108は、
図1の従来のバックブースト構成の場合と同じである。スイッチ102は、電圧供給(電池110)をインダクタの第1の端子に選択的に接続する。スイッチ103は、インダクタ108の第1の端子を接地に選択的に接続する。スイッチ106は、インダクタ108の第2の端子を接地に選択的に接続する。
【0031】
スイッチアレイ201は、上述の
図1のスイッチ105に取って代わる。スイッチアレイ201は、各キャパシタ202
1〜202
pを線116上のインダクタ108の第2の端子に順に接続するように制御される。
【0032】
インダクタ108のインダクタンスにより、キャパシタ202
1〜202
pのいずれが接続されているかにかかわらず、電流を流すことができる。スイッチ201が供給から切断されると、関連する供給キャパシタにより、それぞれの出力線204
1〜204
pに接続されたそれぞれの負荷に電流を流すことができる。
【0033】
キャパシタ202
1〜202
pのいずれか1つがインダクタ108に長く接続されればされるほど、それぞれの出力電圧線204
1〜204
p上のそれぞれの供給電圧はより高く上昇する。したがって、線204
1〜204
p上のそれぞれの個々の供給を調整するための範囲が提供される。
【0034】
実際には、スイッチアレイ201が特定のキャパシタを充電するように接続されたとき、関連する出力線上に形成される電圧が監視され、基準レベルと比較される。この電圧が基準レベル(所望の電圧レベルに対応することができる)に到達すると、スイッチアレイは、次のキャパシタを充電するように切り換わることができる。
【0035】
任意の電圧出力線上に形成された出力電圧は、材料のバンドギャップを比率化したものと比較されることが好ましく、その場合、非常に精密になり、容易に変化させることができる。
【0036】
バックブーストコンバータは、電圧モード制御と電流モード制御のいずれかとともに使用されることが知られている。本発明によるバックブーストコンバータについて、第1に電圧モード制御に従って説明し、第2に特に本発明のトポロジに対して調整されたより高度な電流または充電制御方法に従って説明する。
上記で論じたように、コンバータは、バックモードとブーストモードのいずれかで動作する。バックモードとブーストモードの境界は、以下の関係によって定義される。
【数1】
【0037】
上式で、
Vbattは電池(または供給)電圧であり、
Vnは第nの電圧出力であり、
tnは第nの電圧出力で費やした時間であり、
tcycleはサイクル期間であり、
pは使用される供給電圧の数である。
【0038】
したがって、等式1は、電池電圧と、すべての出力線の両端の平均電圧とを比較することが理解される。
【0039】
本発明の実施形態の好ましい特徴は、バックブーストコンバータが、上記の関係に従ってバックモードとブーストモードの間で自動的に切り換わることである。各PWMサイクルの開始時に、等式1の状態に応じて、ブーストモードまたはバックモードが開始されることが好ましい。
【0040】
電圧モード制御の好ましい実施形態について、ブースト動作モードの場合を次に説明する。
ブーストモードでは、スイッチ102は連続して「オン」であり、スイッチ103は連続して「オフ」である。したがって、電池110は、ブーストサイクル中、インダクタ108の第1の端子に接続される。
【0041】
出力線(または出力電圧)と接地の間に各キャパシタが接続される
図2の構成は例示的であることに、さらに留意されたい。代替手段では、たとえば、各キャパシタを、より上の電圧レベルとより低い電圧レベルの間に接続することができる。1つの構成では、各キャパシタを、より上の電圧レベルと隣接するより低い電圧レベルの間に接続することができ、1つのキャパシタは、最も低い電圧レベルと接地の間に接続される。
【0042】
したがって、
図2を参照すると、代替手段では、線204
pと204
p−1の間にキャパシタ202
pを接続することができ、線204
p−1と204
3の間にキャパシタ202
p−1を接続することができ、線204
3と304
2の間にキャパシタ202
3を接続することができ、出力線204
2と204
1の間にキャパシタ202
2を接続することができ、また出力線204
1と電気接地の間にキャパシタ202
1を接続することができる。
【0043】
図3は、スイッチアレイ201の動作シーケンスの図である。このサイクルは、スイッチアレイ201のすべてのスイッチが開いた状態で開始し、またスイッチ106は閉じている。
図3は、この接続が時間t
0から時間t
1まで維持されることを示す。プリチャージ期間と呼ばれるこの時間中、インダクタ108がプリチャージされる。
【0044】
図を簡単にするために、本明細書に与える簡単な例では、シーケンスV
1〜V
pで電圧がブーストされるものとする。これは、所与の電圧シーケンスを表し、電圧レベルに基づく順序を示唆するものではない。p電圧のブーストは、任意の所望の順序で行うことができる。実際の電圧シーケンスは、各電圧供給の所期の負荷に優先的な順序とすることができる。
【0045】
図3を再び参照すると、ブーストサイクルの残り部分に対してスイッチ106が開かれる。次に時間t
1からt
2まで、線116上の信号が出力線202
1に接続され、次に時間t
2からt
3まで、線116上の信号が出力線202
2に接続され、次に時間t
3からt
4まで、線116上の信号が出力線202
3に接続される。このシーケンスは、時間t
4とt
5の間で線116上の信号が出力線202
p−1に接続されるまで、また時間t
5とt
6の間で線116上の信号が出力線202
pに接続されるまで継続する。
【0046】
図3は、ブーストステージ階またはサイクルに対する時間t
0からt
5までのPWMサイクルを表す。充電状態はそれぞれ、PWMサイクルの終端で終了する。
プリチャージ期間以外のPWMサイクルのそれぞれの期間中、それぞれのキャパシタ202
1〜202
pは、スイッチアレイ201のスイッチが出力線202
1〜202
pのそれぞれ1つを線116上のインダクタ108の第2の端子に接続したときに充電される。
【0047】
これらのキャパシタがV
1からV
pの順序で充電されると説明するが、この順序は本質的なものではない。唯一の要件は、所与のPWMブーストサイクル内で、各電圧レベルに関連するキャパシタが充電され、さらにインダクタがプリチャージされることである。
【0048】
スイッチアレイ201の場合、各スイッチ状態で費やす時間の長さ、すなわち各キャパシタが充電される時間の長さおよびプリチャージ期間の時間の長さは、出力線204上に形成される実際の電圧とその出力に対する所望の電圧の比較で決まる。したがって、PWMブーストサイクルの各期間の長さは、所与の出力電圧の場合に満たすべき基準に従って変動する。必要な電圧レベルが高ければ高いほど、キャパシタをブーストするのに必要な時間の長さはより長くなる。
【0049】
電圧制御に対するブースト動作モードについて説明したが、電圧モード制御の好ましい実施形態について、バック動作モードの場合を次に説明する。
図4は、バックモードのスイッチング動作を示す。バックモードはブーストモードに類似しているが、プリチャージサイクルが省略されている。記載の例の場合、
図1に関連するブーストモードの記載の例のとおり、V
1からV
pのシーケンスで出力線の充電が行われる。
【0050】
バックモードでは、スイッチ106は連続してオフである。スイッチ102および103は、スイッチアレイ201のスイッチングと組み合わせて制御される。
バックステージ104は、等式1のPWMバックランプ基準を超えるときはいつでも、接地に接続される。バックステージは、スイッチ103を閉じて「オン」にし、またスイッチ「102」を開いて「オフ」にすることによって、接地に接続される。スイッチ102および103は相補的(complimentary)であり、一方が閉じると他方が開き、また逆も同様である。
【0051】
接地スイッチ103がインダクタ108への入力を接地に接続するように切り換えられる時間の長さは、スイッチアレイ201の出力が現在接続されている電圧信号の誤差で決まる。バックモードでは、誤差は、電池電圧が所望の電圧レベルには高すぎることを示す。
【0052】
記載の例では、電圧V
pに対するキャパシタ202
pへの接続は、このシーケンス内でサイクルの終端前の最後のものであり、V
pに接続される時間の長さは、PWM期間が終わる前に残った残留の時間である。
バックサイクルでは、スイッチアレイ201は、ブーストモードの場合と同様に、キャパシタ間で切り換わるように制御される。各キャパシタがインダクタ108の第2の端子に接続される時間の長さは、ブーストモードの場合と同様に決まる。
【0053】
したがって、ブーストモードとバックモードのどちらでも、生成された出力電圧を基準電圧と比較して、それぞれの個々のキャパシタがスイッチアレイ201によってインダクタ108にどれだけ長く接続されるかを決定する。
図5は、上記で論じた電圧制御動作に対する例示的な制御構成を示す。
図5の目的のため、4つの電圧レベルV
1〜V
4を生成する必要があるものとする。すなわちp=4である。
【0054】
図5を参照して、例示的な構成に対する複数の電圧制御ブロック500を示す。
通常、p+1個の電圧制御ブロックが提供される。参照番号500
0で示す第1の電圧制御ブロックは、ブーストサイクル内のプリチャージ動作に関連する。参照番号500
1〜500
4で示す残りの電圧制御ブロックは、それぞれ電圧V
1〜V
4に関連する電圧出力に対するブーストサイクルまたはバックサイクル内の充電または放電に関連する。
【0055】
図3を参照して上述のように、ブースト動作では、プリチャージサイクルと、その後に続く電圧V
1〜V
4に対する連続する充電サイクルとが提供される。バックサイクルでは、プリチャージサイクルが削除され、電圧V
1〜V
4に対する連続する放電サイクルが存在する。ブーストサイクルおよびバックサイクルの連続する性質を考えると、好ましい構成では、電圧制御ブロック500は実質上カスケード接続の形で構成され、したがって、ある電圧制御ブロックが別の電圧制御ブロックの決定で開始される。
【0056】
図5をさらに参照して、電圧制御ブロックの動作について次に説明する。
ブーストサイクル内でプリチャージを提供する電圧制御ブロック500
0は、積分器502
0、比較器504
0、およびランプ発生器506
0を備える。ランプ発生器506
0は、線515上で、PWMサイクルの開始を示す入力信号を受け取る。
【0057】
そのようにして、ランプ発生器への線515上の入力信号は、ブーストサイクルの開始をもたらす。積分器502
0は、第1の入力線511
4上で、前のPWMサイクルの終端の電圧V
4を受け取り、またさらに、第2の入力線513
4上で、電圧V
4に対する所望の電圧レベルを表す基準電圧V
4refを受け取る。積分器502
0は、その出力線505
0上で、実際の電圧レベルが所望の電圧レベルより上であるか、それとも下であるかを示す誤差信号を提供し、したがって、電圧レベルV
4の誤差に関する情報をもつ誤差信号を提供する。比較器504
0は、線505
0上でこの誤差信号を受け取り、また線507
0上でランプ発生器506
0の出力を受け取る。
【0058】
比較器の出力は、線509
0上で提供される。比較器の出力は、プリチャージサイクル中、スイッチ106およびスイッチアレイ201を制御する。プリチャージサイクル中、スイッチ106はオンに切り換えられ、スイッチアレイ201のすべてのスイッチはオフになる(または開かれる)。プリチャージが完了した時点で、線509
0上の信号が状態を変化させ、スイッチ106はオフになり、またスイッチアレイ201はイネーブル(enabled)される。
【0059】
線515上の信号によってPWMサイクルを開始するとき、またその結果、線507
0上のランプを開始するとき、積分器504
0は、パルスの立上り端を生成する。パルスの立下り端は、比較器の入力が変化して比較器の出力が状態を変化させたときに生成される。したがって、線509
0上で比較器504
0によって生成されるパルスの長さは、プリチャージ期間の持続時間を決定する。
【0060】
以下でさらに説明するように、線509
0上で比較器504
0によって生成されるパルスの立下り端は、電圧V
1に関連する電圧制御ブロック500
1に対するトリガを提供する。
各電圧制御ブロック500
1〜500
3は、積分器502
1〜502
3、比較器504
1〜504
3、およびランプ発生器506
1〜506
3を含む。
【0061】
各電圧制御ブロック500
1〜500
3は、積分器502
1〜502
3への入力として、それぞれ線511
1〜511
3および513
1〜513
3上で、電圧信号および電圧基準信号を受け取るように構成される。各比較器504
1〜504
3は、入力として、線505
1〜505
3上で積分器502
1〜502
3の出力を受け取り、また線507
1〜507
3上でランプ発生器の出力を受け取る。ランプ発生器は、入力として、入力515
1〜515
3で開始信号を受け取る。各電圧制御ブロック500
1〜500
3は、線509
1〜509
3上で出力を生成する。
【0062】
電圧制御ブロック500
1〜500
3のランプ発生器506
1〜506
3への入力での開始信号は、ブーストサイクルの始まりを示す制御信号によって提供される。電圧制御ブロック500
1〜500
3は、開始信号として、それぞれ線509
1〜509
3上で出力を受け取る。
【0063】
各積分器502
1〜502
3は、信号線511
1〜511
3上で受け取った所望の出力電圧V
1〜V
3と信号線513
1〜513
3上で受け取った基準信号V
1ref〜V
3refとの間で電圧誤差を積分する。そのようにして、各積分器502
1〜502
3は、線505
1〜505
3上のその出力で、所望の出力電圧と実際の出力電圧の間の誤差を表す信号を生成する。
【0064】
各ランプ発生器506
1〜506
3は、前の電圧制御レベルに対するブースト期間の終了によってトリガされる。前の電圧制御レベルが終了すると、ランプ発生器506
1〜506
3によって出力線507
1〜507
3上でランプが開始される。生成されたランプは、所定の固定の上昇率を有する。
ランプ発生器の開始に応答して、線509
1〜509
3上でパルス信号の立上り端が生成される。
【0065】
比較器504
1〜504
3で、線507
1〜507
3上のランプが線505
1〜505
3上の積分器の出力を超えたことを検出したとき、線509
1〜509
3上の比較器504
1〜504
3の出力でパルスの立下り端が生成される。これは、電圧レベルが十分にブーストされたことを示す。次いで、所与の電圧レベルに対するブーストステージ階は終了し、スイッチは次の順の電圧レベルへ進む。
【0066】
スイッチ制御装置は、出力線509
1〜509
3に応じて、スイッチアレイ201内のスイッチの状態を変化させる。
【0067】
図5の電圧制御ブロック500はそれぞれ順に動作し、したがっていずれの時点においても1つの電圧制御ブロックだけが出力を生成していることが理解されるであろう。したがって、電圧制御ブロック500
0によって提供されるプリチャージ動作に続いて順に、電圧制御ブロック500
1によって電圧V
1のブーストがイネーブルされる。電圧V
1のブーストの終了時に、電圧制御ブロック500
2がイネーブルされて電圧V
2をブーストする。電圧V
2のブーストの終了時に、電圧制御ブロック500
3がイネーブルされて電圧V
3をブーストする。
【0068】
線509
3上の比較器504
3の出力で立下り端によって示される電圧V
3のブーストの終了時に、電圧V
4に関連する電圧制御ブロック500
4がイネーブルされる。
【0069】
電圧V
4のブーストは、このPWMサイクルの最後のブーストである。そのようにして、好ましい構成では、PWMサイクルの残り部分に対して、電圧V
4のブーストが提供される。電圧V
4のブーストの終了は、PWMサイクルの終了によってトリガされる。
【0070】
したがって、好ましい構成では、電圧制御回路500
4は、D型レジスタ520を含む。D型レジスタ520は、入力として、電圧制御段500
3の線509
3上の出力を受け取る。D型レジスタ520は、線509
3上の立下り端によって、線509
4上のその出力上で立上り端を提供して電圧V
4に対するブースト動作を開始するように設定される。次いでこれは、PWMサイクルの残り部分に対して継続する。
【0071】
D型レジスタ520は、PWMサイクルの始端で、線515上のPWMサイクル開始信号によってリセットされる。このPWMサイクル開始信号は、プリチャージ電圧制御回路500
0のランプ発生器506
0を開始するために提供されるものと同じ信号である。
【0072】
図5の回路は、各電圧レベルに対して、キャパシタをどれだけ長く充電すべきか、すなわちスイッチアレイ201がブースト動作中にスイッチをどれだけ長く選択するかを決定する。
【0073】
ブースト動作では、ブーストプリチャージスイッチ106がオンである時間の長さは、積分器502
0の出力レベルで決まる。しかし、線505
0上の積分器の出力が負である場合、ブーストプリチャージ段階を省くことができ、代わりにバック放電スイッチ103がイネーブルされる。バック放電スイッチ103は、積分器502
0出力の絶対値が線507
0上のランプより大きい間、イネーブルすることができる。積分器出力502
0の符号は、コンバータがバックモードであるか、それともブーストモードであるかを決定する。
【0074】
これは、103が連結されるときには、電圧V
1〜V
4をブーストしているのと同じときに行うことができ、一方106は、V
1〜V
4をブーストしているのと同じときに連結させることはできない。ブーストモードとバックモードを切り換える制御動作について、
図7を参照して以下にさらに論じる。
【0075】
図5を参照して説明する構成は、供給電圧のアレイに対して精密に調整された供給をもたらす。しかし、この構成の過渡応答は最大ではない。これは、2つの問題のためである。第1に、出力上のインダクタとキャパシタの共振の結果、複素極対が存在する。第2に、右半平面のゼロが存在する。
【0076】
第1の問題は、スイッチモード電源設計の当業者にはよく知られており、通常、電流モード制御などのより高度な制御技法によって解決される。
第2の問題は、電圧制御と多電源出力を組み合わせた結果である。電圧の増大が必要とされるとき、期間の1つが延びる。これは、PWMサイクルの全体的な期間を維持するためにプリチャージサイクルが短縮されることを意味する。プリチャージサイクルが短縮された結果、電圧出力がより低くなる。
【0077】
複数のサイクル後、すべての低くなった電圧の影響で、プリチャージ時間が再び増大され、最終的に電圧は、正しいレベルまで回復される。出力を低減させ、次いで再び増大させるこの動作により、応答内に、補償できない右半平面のゼロが生じる。これは、最終の出力が2つ以上の状態に応じており、これらの状態がすべて相互に依存しているために生じる。右半平面のゼロを有する影響は、さらなる補償を強いることであり、その結果、応答がより遅くなる。
【0078】
この問題に対処する最善の解決策は、右半平面のゼロを除去することである。これは、制御変数がいかなる他の従属性ももたないようにすることによって行うことができる。これは、本発明の好ましい実施形態によるより高度な制御技法によって実現される。
【0079】
電圧は、出力蓄電キャパシタ202
1〜202
p内に充電を追加することによって増大される。したがって、制御変数は充電である。より多くの電圧出力が必要とされる場合、キャパシタに入っていく充電を単に増大させればよい。充電は、オンに切り換えられている間にキャパシタに入っていく電流(すなわち、インダクタ108の電流)を測定することによって計算される。インダクタ電流の積分により、充電を表すランプをもたらす。このランプは、積分器の出力が積分した電圧誤差に到達すると終了する。正しい電圧に到達するにはより多くの充電が必要とされる場合、そのキャパシタへのスイッチのオン時間が増大される。このようにして、各電圧は、そのキャパシタが接続されている時間の長さのみに依存し、いかなる他の状態にも依存しない。
【0080】
しかし、上部の電圧段V
pは、すべての先行する段上で充電が増大する影響によって低減される。この段に対して充電制御が使用される場合、それはすべての他の段に対する充電制御と対立する。したがって、最終の電圧には異なる制御方法が使用される。充電を測定する代わりに、従来技術のブーストコンバータの場合と同様に、プリチャージ期間中の電流が測定される。スイッチを閉じた結果、電流が増大する。これは、電流変数が誤差電圧の積分された出力に等しくなるまで増大される。プリチャージ期間は終了する。
【0081】
しかし、ここには相互依存が存在する。インダクタからの充電出力が増大された場合、これは誤差電圧を提供するのに必要な電流から引かれる。これにより、右半平面のゼロが生じるが、これは、従来技術のブーストコンバータによってもたらされるものに大きさでは類似している。
【0082】
V
pレベルの電流制御は、プリチャージ電流が出力電圧の誤差によって設定された閾値レベルで終了するという点で、電流制御された単出力の変調器に類似している。この閾値電流を超えると、出力スイッチは、接地ではなく出力に接続される。これらのスイッチは、ブースト期間の終端でサイクルが終了したときに逆になる。
【0083】
しかし、多出力電源では、インダクタ電流のプロファイルが変化する。誤差制御は、上部の電圧V
pからくる。ブーストサイクル内でプリチャージ電流が終了すると、出力は、線204
p上のV
pに接続される。このサイクルは、単出力の変調器の場合と全く同様に、V
pブーストの終端で終了する。違いは、サイクルのプリチャージ部分が終了した後、他の出力が順に接続されるという点である。電流制御に関する限り、他の出力(V
p−1〜V
1)は、サイクルの放電部分の一部を形成する。既に記載のように、中間電圧は充電制御によって設定される。これは、すべての状態が第一近似で分離されることを意味する。
【0084】
V
pは、プリチャージ終了電流によって設定される。V
p−1〜V
1はそれぞれ、それぞれのキャパシタ内へ流出する充電によって設定される。より多くの充電が必要とされる場合、V
1〜V
p−1が連結される時間の長さが増大する。これにより、V
pが接続される時間の長さが低減し、その結果、従来のブーストコンバータと類似の応答が生じる。
【0085】
図6を参照して、電流/充電制御動作に対する例示的な制御構成を次に示す。
図6の制御構成は
図5のものに対応し、
図5の各電圧制御ブロック500
0〜500
4は、電圧制御ブロック600
0〜600
4に置き換えられる。他の点では、
図6では、図に示す要素が
図5に示す要素に対応し、したがって同様に機能する場合、参照を容易にし、また説明を簡潔にするために、同じ参照番号が使用される。
【0086】
図6の電圧制御ブロック600
0〜600
3はそれぞれ、
図5のランプ発生器ブロック506
0〜506
3の代わりに
図6に示すような積分器604
0〜604
3を使用することによって、
図5の電圧制御ブロック500
0〜500
3に対して適合される。
【0087】
各積分器604
0〜604
3は、共通の入力線602上で電流信号を受け取る。この電流信号は、インダクタ108内を流れている電流I
1である。電圧制御ブロック600
0の積分器604
0への第2の入力は、線606上の開始PWMサイクル信号によって提供される。電圧制御ブロック600
1〜600
3の各積分器604
1〜604
3は、第2の入力として、それぞれの線515
1〜515
3上で開始信号を受け取る。
【0088】
それぞれの電圧制御ブロック600
0〜600
3内の積分器604
0〜604
3の出力は、それぞれの線607
0〜607
3上で提供され、それぞれの比較器504
0〜504
3への第2の入力を形成する。比較器504
0〜504
3の他の入力は、
図5の構成に一致する積分器502
0〜502
3の出力によって提供される。
図5の場合と同様に、各比較器504
0〜504
3は、出力線509
0〜509
3上で出力信号を生成して、バックブーストコンバータのスイッチを制御する。
【0089】
図5の構成の場合と同様に、電圧制御回路600
4は、D型レジスタ520として実施される。D型レジスタ520は、電圧制御ブロック600
3の出力で開始される。
図6の構成は
図5のものと同様に動作し、プリチャージサイクルの後に、個々の供給電圧に関連する連続するサイクルが続く。したがって、1ブーストサイクル内でプリチャージが提供され、その後に、電圧V
1〜V
4に対するブーストサイクルが続く。バックサイクルでは、プリチャージが省略され、それぞれの電圧V
1〜V
4に対する放電サイクルだけが存在する。
【0090】
通常、
図6のそれぞれの段600
0〜600
3に対して、線511
0〜511
3上の電圧V
nと線513
0〜513
3上のV
refnの差が、積分器502
0〜502
3内で積分される。これは、単極の伝達関数を形成する。
より高次の制御ループ関数が必要とされる場合、追加の積分器および比例要素をここで挿入することができる。
【0091】
各比較器504
0〜504
3は、入力線505
0〜505
3上の信号と、積分器604
0〜604
3によって線607
0〜607
3上に生成されたランプとを比較する。線607
0〜607
3上のランプは、入力線602上で各積分器602
0〜602
3へ提供されるインダクタ116中の電流I
1の積分によって生成される。この積分は、線606または線515
1〜515
3上の信号による開始時に、積分器602
0〜602
3によって実施される。
【0092】
サイクルの始端では、積分器604
0〜604
3はゼロに設定される。サイクルが開始すると、積分器604
0〜604
3の出力を増加させることが可能になる。閾値に到達し、比較器504
0〜504
3が状態を変化させた後、スイッチアレイ201は適宜切り換えられる。
【0093】
線509
0〜509
3上の比較器504
0〜504
3の出力から、V
n充電制御サイクル(または、n=1の場合はプリチャージサイクル)を開始する開始制御信号が得られる。積分器604
0〜604
3は放電され、また回路は、次の充電制御サイクルが開始されるまで待つ。
【0094】
図6の回路は、ブーストモードまたはバックモードでの制御を可能にする。積分器502
0〜502
3は、所望の制御の順序に応じて、積分器および比例要素のアレイと置き換えることができる。インダクタ電流I
1が積分器502
0〜502
3の出力と同じレベルに到達するときに、閾値に到達すると言われており、比較器504
0〜504
3は状態を変化させる。
【0095】
本発明の実施形態の重要な特性は、バックモードからブーストモードへの遷移が透過的に行われることであり、コンバータが閾値電流に到達する能力で決まる。これは、コンバータを動作でき、外部介入なく連続的にモードを変化できることを意味する。
【0096】
しかし、ブーストモード前にバックモードが作動した場合、電流はブーストモードまで著しく異なる経路をたどる。この結果、閉ループ応答内に間隙が生じるはずである。この結果、望ましくないヒステリシス発振が生じるはずである。
【0097】
これを回避するために、通常ブーストサイクルのプリチャージ段階内でオンに切り換わるだけである接地スイッチ106が、バックモード中でも最小の時間ウィンドウだけオンになることが好ましい。
【0098】
図7を参照して、好ましい実施形態でバック動作モードとブースト動作モードの間から選択する制御回路について次に説明する。
図7の参照番号700は、制御論理702を含む制御ブロックを全体として示す。
【0099】
この制御ブロックは、制御論理702に加えて、積分器704および比較器706を含む。積分器704は、第1の入力として線511
1上で電圧V
1を受け取り、また線513
1上で基準電圧V
1refを受け取る。通常、積分器704は、入力として、電圧V
1〜V
4のいずれか1つ、およびその関連する基準信号を受け取るように適合することができる。
【0100】
積分器704は、出力線708上で、その入力の2つの電圧間の誤差を表す電圧信号生成する。線708上の誤差電圧は、比較器706への第1の入力を形成し、比較器706への第2の入力は、線602上のインダクタ電流I
1によって提供される。
図7では、制御回路について、
図6の充電/電流構成に対する制御の文脈で説明する。
図5の電圧制御構成では、制御ブロック700は通常、
図7で示す場合と同様に実施することができるが、線602上で比較器706の入力へインダクタ電流を提供するのではなく、線602が接地に接続されるはずである。
【0101】
線707上の比較器706の出力は、ブーストサイクルが必要とされるか、それともバックサイクルが必要とされるかを実質上決定する。感知された電流と積分器の出力の比較が、感知電流が電圧信号より小さいことを示す場合、ブースト動作が必要とされる。この比較が、感知電流が電圧信号より大きいことを示す場合、バック動作が必要とされる。そのようにして、線707上の比較器706の出力は、バック動作が必要とされるか、それともブースト動作が必要とされるかを示す。
【0102】
図7の制御論理702は、
図6の電圧制御段600
0および600
1をブーストモードまたはバックモードで、正確に動作するように制御する。さらに、制御論理702は、
図2のバックブーストコンバータのスイッチを、正しい動作を確実にするように制御する。
【0103】
制御論理702は、D型レジスタ710、排他的ORゲート714、インバータ721、ANDゲート720、ANDゲート718、インバータ716、ANDゲート724、およびORゲート726を含む。
【0104】
D型レジスタ710は、線708上で提供されるPWM開始信号によってクロック制御される。したがって、PWM信号の始端で、レジスタは、それぞれの入力上の状態を出力にクロックインするようにクロック制御される。D型レジスタ710は単に、サイクルがバックサイクルであるか、それともブーストサイクルであるかを決定する比較器706の出力をラッチする手段である。
【0105】
制御論理702への入力オン信号707は、比較器706の出力で決まるように、バック動作モードが必要とされるか、それともブースト動作モードが必要とされるかに応じて、ハイになったりローになったりする。
【0106】
PWM開始信号が線718上のD型レジスタ710をクロック制御した後、比較器706が状態を変化させた場合、これは、排他的NORゲート714によって検出される。排他的NORゲートは、D型レジスタの入力と出力が同じであるとき、すなわち比較器706の出力が状態を変化させてバック/ブーストがイネーブルされる前、アサートするように提供される。
【0107】
ANDゲート720への第1の入力は、D型レジスタ710の出力によって提供され、またANDゲート718への第1の入力は、D型レジスタの出力の逆数によって(インバータ721を介して)提供される。ANDゲート718および720のそれぞれへの第2の入力は、排他的NORゲート714の出力から導出される。したがって、ANDゲート718および720はそれぞれ、D型レジスタ710の出力によって提供される第1の共通の入力を受け取り、またそれぞれのANDゲート718および720に提供される第2の入力は、同じ源から導出されるが、一方は反転される。
【0108】
したがって、D型レジスタ710がハイ状態に遷移した後、ANDゲート718および720の1つだけが、その出力で信号を設定する。このようにして、排他的NORゲート714の出力に応じて、ANDゲート718とANDゲート720のいずれかの出力が、論理的にハイ状態に設定される。排他的NORゲート714の出力に基づいて、バック動作モードが必要とされる場合、ANDゲート720の出力がハイに設定され、またブースト動作が必要とされる場合、ANDゲート718の出力がハイに設定される。
【0109】
ANDゲート718および720は、バック/ブーストスイッチ、すなわち
図2のスイッチ102、103、および106までバック/ブーストイネーブル状態を伝える。これにより、バックスイッチ状態(102がオフであり、103がオンである)とブーストスイッチ状態(106がオンである)のいずれかを選択する。
【0110】
線740上のANDゲート718の出力は、ブースト動作の場合、
図6のブロック600
0をイネーブルするために使用される。さらに、線740上の信号は、プリチャージ動作に対して、
図2のバックブーストコンバータのスイッチの構成を制御するために使用される。
【0111】
バック動作の場合、線730上のANDゲート720の出力の信号は同様に、
図3のバックブーストコンバータ内のスイッチを制御するために使用される。
D型レジスタ710の(インバータ721によって)反転された出力は、ANDゲート724への第1の入力を形成する。ANDゲート724の第2の入力は、排他的NORゲート714の、インバータ716によって提供される反転された出力によって提供される。
【0112】
ANDゲート724の出力は、ブースト動作モードとバック動作モードのどちらでも、ORゲート726への入力を提供する。ORゲート726は、線728上で、
図6の構成のブロック600
1に対する開始信号である信号を提供する。
【0113】
バック状態のとき、ANDゲート720の出力がアサートされ、これは、ORゲート726を通って伝送されて、次の段をイネーブルする。ブースト状態のとき、ANDゲート720の出力はアサートされない。しかし、インバータ721は、ANDゲート724への入力の一方がブーストモードでアサートされることを意味する。
【0114】
インバータ716は、比較器706が状態を変化させるとき、ブーストプリチャージの終端でANDゲート724への他方の入力がアサートされることを意味する。これは、線728上の開始信号がブーストプリチャージ期間の終端で伝わることを意味する。
【0115】
したがって、論理702は、バック動作モードの場合、バック動作モードが必要であることが検出されると直ちに、線728上の開始信号が設定されるように動作する。しかしブースト動作モードが検出された場合、この論理は、プリチャージ動作が完了するまで線728上の開始信号を遅延させることができる。
【0116】
したがって、線740上のANDゲート718の出力は、プリチャージサイクルの開始を実現するが、プリチャージサイクルに続いて、ANDゲート724の出力が、
図6のブロック600
1内の第1の電圧ブーストの開始を制御する。
図6内のブロック600
0と600
1の間のプリチャージから電圧ブーストサイクルへの切換えは、比較器706の出力が状態を変化させることで決まる。
【0117】
したがって、
図7の制御ブロックにより、バック動作モードを実施するべきか、それともブースト動作モードを実施するべきかについての自動検出が可能になることが理解されるであろう。バックモードからブーストモードへの遷移、またはブーストモードからバックモードへの遷移は、PWMサイクルの遷移時にのみ行うことができる。PWMサイクルがバックモードとブーストモードのいずれかで始まった後、このPWMサイクルは、その持続時間全体にわたってそのモードのままである。
【0118】
図7に関する上記の議論から、バックモードを実施するか、それともブースト動作モードを実施するかに関する決定は、PWM開始信号に応答して、PWMサイクルの始まりで行われることが理解されるであろう。PWM開始信号に応答して、ブーストが必要とされるか、それともバックが必要とされるかを決定するために、比較器706の出力が評価される。ブースト動作では、比較器の出力は、プリチャージがいつ完了して個々の電圧レベルのブーストを始めるかを決定するようにさらに監視される。ブーストサイクル中の比較器の出力のいかなるさらなる変化も、そのPWMサイクル上で入力されない。
【0119】
さらに、バック動作モードでは、バックPWMサイクルを始めるための最初の終了が行われた後、比較器の出力状態のいかなる変化も、現在のPWMサイクルに影響を与えない。
電圧レベルV
1およびその関連する基準レベルに基づいて、比較器706と積分器704によって提供される積分および比較を行うための
図7内の選択は、任意であることに留意されたい。バック動作モードを開始するべきか、それともブースト動作モードを開始するべきかについて決定するために、任意の特定の電圧レベルを選択することができる。
【0120】
本発明について、本発明およびその実施形態について例示する目的で、特定の例および実施形態を参照して本明細書に説明した。本発明は、本明細書に記載のいかなる実施形態の細部にも限定されるものではない。任意の実施形態の任意の特徴を、他の実施形態の特徴と組み合わせて実施することができ、実施形態は排他的ではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。