特許第5735510号(P5735510)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5735510N1−置換−5−フルオロ−2−オキソピリミジノン−1(2H)−カルボキサミド誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5735510
(24)【登録日】2015年4月24日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】N1−置換−5−フルオロ−2−オキソピリミジノン−1(2H)−カルボキサミド誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 239/47 20060101AFI20150528BHJP
   A01N 43/54 20060101ALI20150528BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20150528BHJP
【FI】
   C07D239/47 ZCSP
   A01N43/54 F
   A01P3/00
【請求項の数】4
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2012-523955(P2012-523955)
(86)(22)【出願日】2010年8月5日
(65)【公表番号】特表2013-501727(P2013-501727A)
(43)【公表日】2013年1月17日
(86)【国際出願番号】US2010044588
(87)【国際公開番号】WO2011017545
(87)【国際公開日】20110210
【審査請求日】2013年8月1日
(31)【優先権主張番号】61/232,245
(32)【優先日】2009年8月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501035309
【氏名又は名称】ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100126354
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】ボーベル,ティモティー
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン,クリスティー
(72)【発明者】
【氏名】ロースバーチ,ベス
(72)【発明者】
【氏名】マーティン,ティモティー
(72)【発明者】
【氏名】オーウェン,ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】ポバンズ,マーク
(72)【発明者】
【氏名】トーンバーグ,スコット
(72)【発明者】
【氏名】ウェブスター,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ,チェンリン
【審査官】 伊藤 幸司
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−515776(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A01N
A01P
CAPLUS/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物
【化13】


[式中、Rは、
H、
1〜3個のRで場合により置換されていてもよいC−Cアルキル、
1〜3個のRで場合により置換されていてもよいC−Cアルケニル、
1〜3個のRで場合により置換されていてもよいC−Cアルキニル、
フェニル又はベンジルがそれぞれ、1〜3個のR、又は5若しくは6員飽和若しくは不飽和環系、又は5−6縮合環系、又は6−6縮合環系(それぞれ1〜3個のヘテロ原子を含有し、各環は1〜3個のR、1〜3個のRで場合により置換されていてもよいビフェニル若しくはナフチルで場合により置換されていてもよい)で場合により置換されていてもよいフェニル又はベンジル、
−(CHROR
−C(=O)R
−C(=S)R
−C(=O)OR
−C(=S)OR
−(CHRN(R)R10
−C(=O)N(R)R10、又は
−C(=S)N(R)R10であり、
mは、整数1〜3であり、
は、H、又はRで場合により置換されていてもよいC−Cアルキルであり、
あるいは、R及びRは一緒に、=CR11N(R12)R13を形成することができ、
は、−C(=O)N(R)R10、又は−C(=S)N(R)R10であり、
は独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、ハロチオ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシル、又はC−Cトリアルキルシリルであり、
は独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、ハロチオ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、C−Cジアルキルアミノ、C−Cアルコキシカルボニル、又はC−Cアルキルカルボニル、ニトロ、ヒドロキシル、又はシアノであり、
は、H、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、ベンジル、又はフェニルであり、ベンジル又はフェニルはそれぞれ1〜3個のRで場合により置換されていてもよく、
は、H、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシアルキル、C−Cアルキルカルボニル、フェニル、又はベンジルであり、フェニル又はベンジルはそれぞれ、1〜3個のR、又は5若しくは6員飽和若しくは不飽和環系、又は5−6縮合環系、又は6−6縮合環系(それぞれ1〜3個のヘテロ原子を含有し、各環は1〜3個のR、1〜3個のRで場合により置換されていてもよいビフェニル若しくはナフチルで場合により置換されていてもよい)で場合により置換されていてもよく、
は、H、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシアルキル、フェニル、又はベンジルであり、フェニル又はベンジルはそれぞれ、1〜3個のR、又は5若しくは6員飽和若しくは不飽和環系、又は5−6縮合環系、又は6−6縮合環系(それぞれ1〜3個のヘテロ原子を含有し、各環は1〜3個のR、1〜3個のRで場合により置換されていてもよいビフェニル若しくはナフチルで場合により置換されていてもよい)で場合により置換されていてもよく、
は、H、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシアルキル、C−Cアルキルアルコキシカルボニル、C−Cアルキルカルボニル、−(CHSCHフェニル、又はベンジルであり、フェニル又はベンジルはそれぞれ、1〜3個のR、又は5若しくは6員飽和若しくは不飽和環系、又は5−6縮合環系、又は6−6縮合環系(それぞれ1〜3個のヘテロ原子を含有し、各環は1〜3個のR、1〜3個のRで場合により置換されていてもよいビフェニル若しくはナフチルで場合により置換されていてもよい)で場合により置換されていてもよく、
10は、H、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシアルキル、C−Cアルキルカルボニル、ベンジルであり、ベンジルは、1〜3個のRで場合により置換されていてもよく、
あるいは、R及びR10は一緒に、1〜3個のヘテロ原子を含有する5又は6員飽和又は不飽和環を形成することができ、各環は、1〜3個のRで場合により置換されていてもよく、
11は、H又はC−Cアルキルであり、
12は、H、シアノ、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルカルボニル、フェニル、又はベンジルであり、フェニル又はベンジルはそれぞれ、1〜3個のR、又は5若しくは6員飽和若しくは不飽和環系、又は5−6縮合環系、又は6−6縮合環系(それぞれ1〜3個のヘテロ原子を含有し、各環は1〜3個のR、1〜3個のRで場合により置換されていてもよいビフェニル若しくはナフチルで場合により置換されていてもよい)で場合により置換されていてもよく、
あるいは、R11及びR12は一緒に、1〜3個のヘテロ原子を含有する5又は6員飽和又は不飽和環を形成することができ、各環は、1〜3個のRで場合により置換されていてもよく、
13は、H、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルカルボニル、フェニル、又はベンジルであり、フェニル又はベンジルはそれぞれ、1〜3個のRで場合により置換されていてもよく、
あるいは、R12及びR13は一緒に、1〜3個のヘテロ原子を含有する5又は6員飽和又は不飽和環を形成することができ、各環は、1〜3個のRで場合により置換されていてもよい(ただし、式中、Rは、H、
は、H、
は、−C(=O)N(R)R10
は、H、
10は、Cアルキル、である化合物、
および、
式中、Rは、H、
は、H、
は、−C(=O)N(R)R10
は、Cアルキル、
10は、H、である化合物をのぞく)]。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物、及び植物学的に許容される担体材料を含む、真菌病原体を防除するための組成物。
【請求項3】
真菌病原体が、リンゴ黒星病(ベンチュリア・イナクアリス(Venturia inaequalis))、コムギの葉枯病(セプトリア・トリチシ(Septoria tritici))、テンサイの斑点病(セルコスポラ・ベチコラ(Cercospora beticola))、ラッカセイの斑点病(セルコスポラ・アラキジコラ(Cercospora arachidicola)及びセルコスポリジウム・ペルソナツム(Cercosporidium personatum))、並びにバナナの黒シガトカ病(ミコスファエレラ・フィジエンシス(Mycosphaerella fijiensis))である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
植物に対する真菌の攻撃を防除又は予防するための方法であって、
殺真菌有効量の少なくとも1種の請求項1に記載の化合物を、植物、植物に隣接する領域、植物の成長を支持するように適合された土壌、植物の根、植物の茎葉、及び植物を生産するように適合された種子の少なくとも1つに施用する工程を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2009年8月7日に出願された米国特許仮出願第61/232245号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
殺真菌剤は、農業に関連する真菌に起因する損傷から植物を防御し、及び/又は植物を治癒するように作用する、天然又は合成起源の化合物である。一般に、すべての状況で有用な単一の殺真菌剤はない。したがって、より良好な性能を有する可能性があり、使用がより容易であり、安価である殺真菌剤を生成するための研究が引き続き行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、N1−置換−5−フルオロ−2−オキソピリミジノン−1(2H)−カルボキサミド化合物、及び殺真菌剤としてのそれらの使用に関する。本開示の化合物は、子嚢菌類、担子菌類、不完全菌類、及び卵菌類からの防御を提供する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一実施形態は、式Iの化合物を含むことができ、
【化1】

式中、Rは、
H、
1〜3個のRで場合により置換されていてもよいC−Cアルキル、
1〜3個のRで場合により置換されていてもよいC−Cアルケニル、
1〜3個のRで場合により置換されていてもよいC−Cアルキニル、
フェニル又はベンジルはそれぞれ、1〜3個のR、又は5若しくは6員飽和若しくは不飽和環系、又は5−6縮合環系、又は6−6縮合環系(それぞれ1〜3個のヘテロ原子を含有し、各環は1〜3個のR、1〜3個のRで場合により置換されていてもよいビフェニル若しくはナフチルで場合により置換されていてもよい)で場合により置換されていてもよいフェニル又はベンジル、
−(CHROR
−C(=O)R
−C(=S)R
−C(=O)OR
−C(=S)OR
−(CHRN(R)R10
−C(=O)N(R)R10、又は
−C(=S)N(R)R10であり、
mは、整数1〜3であり、
は、H、又はRで場合により置換されていてもよいC−Cアルキルであり、
あるいは、R及びRは一緒に、=CR11N(R12)R13を形成することができ、
は、−C(=O)N(R)R10、又は−C(=S)N(R)R10であり、
は独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、ハロチオ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシル、又はC−Cトリアルキルシリルであり、
は独立して、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、ハロチオ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、C−Cジアルキルアミノ、C−Cアルコキシカルボニル、又はC−Cアルキルカルボニル、ニトロ、ヒドロキシル、又はシアノであり、
は、H、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、ベンジル、又はフェニルであり、ベンジル又はフェニルはそれぞれ1〜3個のRで場合により置換されていてもよく、
は、H、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシアルキル、C−Cアルキルカルボニル、フェニル、又はベンジルであり、フェニル又はベンジルはそれぞれ、1〜3個のR、又は5若しくは6員飽和若しくは不飽和環系、又は5−6縮合環系、又は6−6縮合環系(それぞれ1〜3個のヘテロ原子を含有し、各環は1〜3個のR、1〜3個のRで場合により置換されていてもよいビフェニル若しくはナフチルで場合により置換されていてもよい)で場合により置換されていてもよく、
は、H、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシアルキル、フェニル、又はベンジルであり、フェニル又はベンジルはそれぞれ、1〜3個のR、又は5若しくは6員飽和若しくは不飽和環系、又は5−6縮合環系、又は6−6縮合環系(それぞれ1〜3個のヘテロ原子を含有し、各環は1〜3個のR、1〜3個のRで場合により置換されていてもよいビフェニル若しくはナフチルで場合により置換されていてもよい)で場合により置換されていてもよく、
は、H、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシアルキル、C−Cアルキルアルコキシカルボニル、C−Cアルキルカルボニル、−(CHSCHフェニル、又はベンジルであり、フェニル又はベンジルはそれぞれ、1〜3個のR、又は5若しくは6員飽和若しくは不飽和環系、又は5−6縮合環系、又は6−6縮合環系(それぞれ1〜3個のヘテロ原子を含有し、各環は1〜3個のR、1〜3個のRで場合により置換されていてもよいビフェニル若しくはナフチルで場合により置換されていてもよい)で場合により置換されていてもよく、
10は、H、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシアルキル、C−Cアルキルカルボニル、ベンジルであり、ベンジルは、1〜3個のRで場合により置換されていてもよく、
あるいは、R及びR10は一緒に、1〜3個のヘテロ原子を含有する5又は6員飽和又は不飽和環を形成することができ、各環は、1〜3個のRで場合により置換されていてもよく、
11は、H又はC−Cアルキルであり、
12は、H、シアノ、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルカルボニル、フェニル、又はベンジルであり、フェニル又はベンジルはそれぞれ、1〜3個のR、又は5若しくは6員飽和若しくは不飽和環系、又は5−6縮合環系、又は6−6縮合環系(それぞれ1〜3個のヘテロ原子を含有し、各環は1〜3個のR、1〜3個のRで場合により置換されていてもよいビフェニル若しくはナフチルで場合により置換されていてもよい)で場合により置換されていてもよく、
あるいは、R11及びR12は一緒に、1〜3個のヘテロ原子を含有する5又は6員飽和又は不飽和環を形成することができ、各環は、1〜3個のRで場合により置換されていてもよく、
13は、H、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルカルボニル、フェニル、又はベンジルであり、フェニル又はベンジルはそれぞれ、1〜3個のRで場合により置換されていてもよく、
あるいは、R12及びR13は一緒に、1〜3個のヘテロ原子を含有する5又は6員飽和又は不飽和環を形成することができ、各環は、1〜3個のRで場合により置換されていてもよい。
【0005】
本開示の別の実施形態は、下記の化合物及び植物学的に許容される担体材料を含む、真菌の攻撃を防除又は予防するための殺真菌組成物を含むことができる。
【0006】
本開示のさらに別の実施形態は、植物に対する真菌の攻撃を防除又は予防するための方法であって、殺真菌有効量の1種又はそれ以上の下記の化合物を、真菌、植物、植物に隣接する領域、及び植物を生産するように適合された種子の少なくとも1つに施用する工程を含む方法を含むことができる。
【0007】
用語「アルキル」は、分岐、非分岐、又は環状炭素鎖を指し、これにはメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが含まれる。
【0008】
用語「アルケニル」は、1つ又はそれ以上の二重結合を含有する、分岐、非分岐、又は環状炭素鎖を指し、これにはエテニル、プロペニル、ブテニル、イソプロペニル、イソブテニル、シクロヘキセニルなどが含まれる。
【0009】
用語「アルキニル」は、1つ又はそれ以上の三重結合を含有する、分岐又は非分岐炭素鎖を指し、これにはプロピニル、ブチニルなどが含まれる。
【0010】
本明細書を通じて、用語「R」は、別段の記載のないかぎり、C2−8アルキル、C3−8アルケニル、又はC3−8アルキニルからなる基を指す。
【0011】
用語「アルコキシ」は、−OR置換基を指す。
【0012】
用語「アルコキシカルボニル」は、−C(O)−OR置換基を指す。
【0013】
用語「アルキルカルボニル」は、−C(O)−R置換基を指す。
【0014】
用語「アルキルスルホニル」は、−SO−R置換基を指す。
【0015】
用語「ハロアルキルスルホニル」は、Rが、Cl、F、I、若しくはBr、又はそれらの任意の組み合わせで完全に又は部分的に置換されている、−SO−R置換基を指す。
【0016】
用語「アルキルチオ」は、−S−R置換基を指す。
【0017】
用語「ハロチオ」は、3又は5個のF置換基で置換されている硫黄を指す。
【0018】
用語「ハロアルキルチオ」は、Cl、F、I、若しくはBr、又はそれらの任意の組み合わせで置換されている、アルキルチオを指す。
【0019】
用語「アルキルアミノカルボニル」は、−C(O)−N(H)−R置換基を指す。
【0020】
用語「ジアルキルアミノカルボニル」は、−C(O)−NR置換基を指す。
【0021】
用語「アルキルアルコキシカルボニル」は、−(CHC(O)OR置換基を指す。
【0022】
用語「アルキルシクロアルキルアミノ」は、アルキル基で置換されている、シクロアルキルアミノ置換基を指す。
【0023】
用語「トリアルキルシリル」は、−SiRを指す。
【0024】
用語「シアノ」は、−C≡N置換基を指す。
【0025】
用語「ヒドロキシル」は、−OH置換基を指す。
【0026】
用語「アミノ」は、−NH置換基を指す。
【0027】
用語「アルキルアミノ」は、−N(H)−R置換基を指す。
【0028】
用語「ジアルキルアミノ」は、−NR置換基を指す。
【0029】
用語「アルコキシアルコキシ」は、nが1〜3であり、mが0〜2である、−O(CHO(CHCHを指す。
【0030】
用語「アルコキシアルキル」は、アルキル上のアルコキシ置換基を指す。
【0031】
用語「ハロアルコキシアルキル」は、Cl、F、Br、若しくはI、又はそれらの任意の組み合わせで完全に又は部分的に置換されている、アルキル上のアルコキシ置換基を指す。
【0032】
用語「ヒドロキシアルキル」は、ヒドロキシル基で置換されている、アルキルを指す。
【0033】
用語「ハロアルコキシ」は、−OR−X−置換基を指し、Xは、Cl、F、Br、若しくはI、又はそれらの任意の組み合わせである。
【0034】
用語「ハロアルキル」は、Cl、F、I、若しくはBr、又はそれらの任意の組み合わせで置換されている、アルキルを指す。
【0035】
用語「ハロアルケニル」は、Cl、F、I、若しくはBr、又はそれらの任意の組み合わせで置換されている、アルケニルを指す。
【0036】
用語「ハロアルキニル」は、Cl、F、I、若しくはBr、又はそれらの任意の組み合わせで置換されている、アルキニルを指す。
【0037】
用語「ハロゲン」又は「ハロ」は、F、Cl、Br、及びIと定義される、1つ又はそれ以上のハロゲン原子を指す。
【0038】
用語「ヒドロキシカルボニル」は、−C(O)−OH置換基を指す。
【0039】
用語「ニトロ」は、−NO置換基を指す。
【0040】
本開示を通じて、式Iの化合物への言及は、式Iの光学異性体及び塩、並びにその水和物も含むものとして解釈される。具体的には、式Iが分岐鎖アルキル基を含有するとき、そのような化合物には、その光学異性体及びラセミ体が含まれると理解される。代表的な塩には、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩などが含まれる。さらに、式Iの化合物は、互変異性体を含むことができる。
【0041】
本明細書に開示されるある種の化合物は、1つ又はそれ以上の異性体として存在できる。1つの異性体が他の異性体より活性であり得ることを当業者は理解するであろう。本開示に開示される構造は、明確にするために1つの幾何形態のみで示されるが、その分子のすべての幾何及び互変形態を表わすことが意図される。
【0042】
化学結合及び歪みエネルギーの規則を満たし、生成物が依然として殺真菌活性を示すならば、別段の指示のないかぎり、さらなる置換が許容されることも当業者に理解される。
【0043】
本開示の別の実施形態は、式Iの化合物、又は該化合物を含む組成物を、土壌、植物、植物の一部、茎葉、及び/又は種子に施用することを含む、植物病原性有機体による攻撃から植物を防御する、又は植物病原性有機体が寄生した植物を処置するための式Iの化合物の使用である。
【0044】
さらに、本開示の別の実施形態は、式Iの化合物及び植物学的に許容される担体材料を含む、植物病原性有機体による攻撃から植物を防御する、及び/又は植物病原性有機体が寄生した植物を処置するために有用な組成物である。
【0045】
本発明のさらなる特徴及び利点は、現時点で認識される本発明を実施する最良の形態を例示する、実例となる以下の実施形態の詳細な説明を考慮することにより、当業者には明らかとなるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本開示の化合物は、化合物として、又は化合物を含む製剤として、多種多様な公知の技法によって施用することができる。例えば、化合物は植物の商業的価値を損なうことなく、様々な真菌を防除するために、植物の根、種子、又は茎葉に施用することができる。これらの材料は、一般に用いられる製剤型のいずれかの形態、例えば液剤、粉剤、水和剤、フロアブル濃縮剤、又は乳化性濃縮剤として施用することができる。
【0047】
好ましくは、本開示の化合物は、1種又はそれ以上の式Iの化合物を植物学的に許容される担体と共に含む、製剤の形態で施用される。濃縮製剤は、施用のために、水又は他の液体に分散することができ、又は製剤は、粉末様若しくは粒状であることができ、それをさらに処理することなく施用できる。製剤は、農業化学分野で慣例的な手順に従って調製することができる。
【0048】
本開示は、それによって1種又はそれ以上の化合物を殺真菌剤として送達及び使用するために製剤化することができる、すべてのビヒクルを企図する。典型的に、製剤は、水性懸濁剤又は乳剤として施用される。そのような懸濁剤又は乳剤は、通常、水和剤として公知である、固体の水溶性、水懸濁性、若しくは乳化性製剤から、又は通常、乳化性濃縮剤、水性懸濁剤、若しくはフロアブル濃縮剤として公知である、液体から製造することができる。これらの化合物の抗真菌剤としての活性を著しく妨げることなく、所望の有用性を生じるならば、これらの化合物に添加することのできる任意の材料を用いてよいことが容易に理解される。
【0049】
圧縮して水分散性粒剤を形成することのできる水和剤は、1種又はそれ以上の式Iの化合物、不活性担体、及び界面活性剤の緊密な混合物を含む。水和剤中の化合物の濃度は、水和剤の総重量に対して約10重量%から約90重量%、より好ましくは約25重量%から約75重量%であることができる。水和剤製剤の調製において、化合物は、任意の微粉化固体、例えばプロフィライト(prophylite)、タルク、チョーク、石膏、フラー土、ベントナイト、アタパルジャイト、デンプン、カゼイン、グルテン、モンモリロナイト粘土、珪藻土、精製ケイ酸塩などと化合することができる。そのような操作において、微粉化担体及び界面活性剤は、典型的に化合物とブレンドされ、粉砕される。
【0050】
式Iの化合物の乳化性濃縮剤は、通常の濃度、例えば濃縮剤の総重量に対して、適切な液体中、約10重量%から約50重量%の化合物を含むことができる。化合物は、水混和性溶媒、又は水不混和性有機溶媒と乳化剤との混合物である、不活性担体に溶解することができる。濃縮剤は、水及び油で希釈して、水中油型乳剤の形態で噴霧混合物を形成することができる。有用な有機溶媒には、芳香族化合物、特に石油の高沸点ナフタレン及びオレフィン部分、例えば重質芳香族ナフサが含まれる。他の有機溶媒も用いることができ、例えば、ロジン誘導体を含むテルペン系溶媒、脂肪族ケトン、例えばシクロヘキサノン、及び複合アルコール、例えば2−エトキシエタノールである。
【0051】
本発明において有利に用いることができる乳化剤は、当業者が容易に決定することができ、種々の非イオン性、アニオン性、カチオン性、及び両性乳化剤、又は2種以上の乳化剤のブレンドが含まれる。乳化性濃縮剤の調製に有用な非イオン性乳化剤の例としては、ポリアルキレングリコールエーテル、並びにアルキル及びアリールフェノール、脂肪族アルコール、脂肪族アミン、又は脂肪酸とエチレンオキシド、プロピレンオキシドの縮合生成物、例えば、ポリオール又はポリオキシアルキレンで可溶化されたエトキシ化アルキルフェノール及びカルボン酸エステルが挙げられる。カチオン性乳化剤には、第四級アンモニウム化合物、及び脂肪アミン塩が含まれる。アニオン性乳化剤には、アルキルアリールスルホン酸の油溶性塩(例えば、カルシウム)、硫酸化ポリグリコールエーテルの油溶性塩、及びリン酸化ポリグリコールエーテルの適切な塩が含まれる。
【0052】
本発明の化合物の乳化性濃縮剤の調製に用いることのできる代表的な有機液体は、芳香族液体、例えばキシレン、プロピルベンゼン留分;又は混合ナフタレン留分、鉱油、置換芳香族有機液体、例えばジオクチルフタラート;ケロセン;種々の脂肪酸のジアルキルアミド、特に脂肪グリコール及びグリコール誘導体、例えばジエチレングリコールのn−ブチルエーテル、エチルエーテル、又はメチルエーテル、及びトリエチレングリコールのメチルエーテルなどのジメチルアミドである。2種以上の有機液体の混合物も乳化性濃縮剤の調製に用いることができる。有機液体には、キシレン、及びプロピルベンゼン留分が含まれ、一部の例ではキシレンが最も好ましい。界面活性分散剤は、典型的に液体製剤において、分散剤と1種又はそれ以上の化合物を合わせた重量に対して0.1から20重量%の量で用いることができる。製剤はまた、他の適合性添加剤、例えば、植物成長調節剤、及び農業で用いられる他の生物活性化合物も含有できる。
【0053】
水性懸濁剤は、水性懸濁剤の総重量に対して、約5から約50重量%の範囲の濃度で水性ビヒクルに分散された、1種又はそれ以上の式Iの水不溶性化合物の懸濁剤を含む。懸濁剤は、1種又はそれ以上の化合物を微細に粉砕し、水と上記と同じ種類から選択された界面活性剤からなるビヒクルに粉砕材料を強く混合することによって調製される。水性ビヒクルの密度及び粘度を増大するために、他の成分、例えば無機塩、及び合成又は天然ゴムも添加することができる。多くの場合、水性混合物を調製し、器具、例えばサンドミル、ボールミル、又はピストン型ホモジナイザで均質にすることによって、同時に粉砕し、混合するのが最も有効である。
【0054】
水性乳剤は、水性乳剤の総重量に対して、約5から約50重量%の範囲の濃度で水性ビヒクルに乳化された、1種又はそれ以上の水不溶性駆除活性(pesticidally active)成分の乳剤を含む。駆除活性成分が固体である場合、水性乳剤を調製する前に、適切な水不混和性溶媒に溶解しなければならない。乳剤は、液体駆除活性成分、又はその水不混和性溶液を、典型的に上述のとおり乳剤の形成及び安定化を助ける界面活性剤を含む水性媒質に乳化することによって調製される。これは多くの場合、高剪断ミキサ又はホモジナイザによって提供される強力な混合を用いて達成される。
【0055】
式Iの化合物はまた、土壌への施用に特に有用である、粒状製剤として施用することもできる。粒状製剤は一般に、粗く粉砕された不活性材料、例えばアタパルジャイト、ベントナイト、珪藻土、粘土、又は類似の安価な物質から完全になる、又は大部分がそれらからなる不活性担体に分散された、粒状製剤の総重量に対して約0.5から約10重量%の化合物を含有する。そのような製剤は通常、化合物を適切な溶媒に溶解し、約0.5から約3mmの範囲の適切な粒径に予め形成した粒状担体にそれを適用することによって調製される。適切な溶媒は、化合物が実質的又は完全に溶解できる溶媒である。そのような製剤は、担体及び化合物及び溶媒のドウ又はペーストを製造し、押し砕き、乾燥して、所望の粒状粒子を得ることによっても調製することができる。
【0056】
式Iの化合物を含有する粉剤は、粉末形態の1種又はそれ以上の化合物を、適切な粉末状農業用担体、例えば、カオリン粘土、粉砕火山岩などと緊密に混合することによって調製することができる。粉剤は、粉剤の総重量に対して、約1から約10重量%の化合物を適切に含有することができる。
【0057】
製剤は、標的作物及び有機体への化合物の付着、湿潤、及び浸透を共化するために、アジュバント界面活性剤をさらに含有することができる。これらのアジュバント界面活性剤は、場合により製剤の成分として、又はタンクミックス(tank mix)として用いることができる。アジュバント界面活性剤の量は、典型的に水の噴霧体積に対して、0.01から1.0体積%、好ましくは0.05から0.5体積%まで多様となる。適切なアジュバント界面活性剤には、これに限定されるものではないが、エトキシ化ノニルフェノール、エトキシ化合成又は天然アルコール、エステル又はスルホコハク酸の塩、エトキシ化有機シリコーン、エトキシ化脂肪アミン、及び界面活性剤と鉱油又は植物油とのブレンドが含まれる。製剤には、水中油型乳剤、例えば、その開示を参照により明確に本明細書に組み入れる、米国特許出願第11/495228号に開示されているものなどを含むことができる。
【0058】
製剤は場合により、他の駆除化合物を含有する併用剤を含むことができる。そのような追加の駆除化合物は、施用のために選択された媒質において本発明の化合物と適合性であり、本発明の化合物の活性に拮抗しない、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺節足動物剤、殺菌剤、又はそれらの組み合わせであることができる。したがって、そのような実施形態において、他の駆除化合物は、同一又は異なる駆除用途のための補助毒物として用いられる。併用剤中、式Iの化合物と駆除化合物は、一般に1:100から100:1の重量比で存在できる。
【0059】
本開示の化合物は、他の殺真菌剤と組み合わせて、それらの殺真菌混合物及び相乗混合物を形成することもできる。本開示の殺真菌化合物は多くの場合、より広範な種類の望ましくない疾病を防除するために、1種又はそれ以上の他の殺真菌剤と併せて施用される。他の殺真菌剤と併用されるとき、本発明の化合物は、他の殺真菌剤と共に製剤化するか、他の殺真菌剤とタンク混合するか、又は他の殺真菌剤と連続して施用することができる。そのような他の殺真菌剤には、2−(チオシアナトメチルチオ)−ベンゾチアゾール、2−フェニルフェノール、8−ヒドロキシキノリンスルファート、アメトクトラジン、アミスルブロム、アンチマイシン、アンペロマイセス・キスカリス(Ampelomyces quisqualis)、アザコナゾール、アゾキシストロビン、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・サブチリス株ZAT713、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、ベンジルアミノベンゼン−スルホナート(BABS)塩、重炭酸塩、ビフェニル、ビスメルチアゾール、ビテルタノール、ビキサフェン、ブラストサイジン−S、ホウ砂、ボルドー混合物、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブピリメート、カルシウムポリスルフィド、カプタホル、キャプタン、カルベンダジム、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、クラザフェノン(chlazafenone)、クロロネブ、クロロタロニル、クロゾリネート、コニオスリウム・ミニタンス(Coniothyrium minitans)、水酸化銅、オクタン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、硫酸銅(三塩基性)、酸化第一銅、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ダゾメット、デバカルブ、ジアンモニウムエチレンビス−(ジチオカルバマート)、ジクロフルアニド、ジクロロフェン、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾコートイオン、ジフルメトリム、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ジノブトン、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジチアノン、ドデモルフ、ドデモルフアセタート、ドジン、ドジン遊離塩基、エジフェンホス、エネストロビン、エポキシコナゾール、エタボキサム、エトキシキン、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンピラザミン、フェンチン、フェンチンアセタート、フェンチンヒドロキシド、ファーバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルモルフ、フルオピコリド、フルオピラム、フルオロイミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルチアニル、フルトラニル、フルトリアフォル、フルキサピロキサド、フォルペット、ホルムアルデヒド、フォセチル、フォセチル−アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、グアザチンアセタート、GY−81、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イマザリルスルファート、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イミノクタジントリアセタート、イミノクタジントリス(アルベシラート)、ヨードカルブ、イプコナゾール、イプフェンピラゾロン、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、カスガマイシン、カスガマイシンヒドロクロリド水和物、クレソキシム−メチル、ラミナリン、マンカッパー、マンコゼブ、マンジプロパミド、マネブ、メパニピリム、メプロニル、メプチル−ジノカップ、塩化第二水銀、酸化第二水銀、塩化第一水銀、メタラキシル、メフェノキサム、メタラキシル−M、メタム、メタム−アンモニウム、メタム−カリウム、メタム−ナトリウム、メトコナゾール、メタスルホカルブ、メチルヨージド、メチルイソチオシアナート、メチラム、メトミノストロビン、メトラフェノン、ミルジオマイシン、ミクロブタニル、ナーバム、ニトロタール−イソプロピル、ヌアリモール、オクチリノン、オフレース、オレイン酸(脂肪酸)、オリサストロビン、オキサジキシル、オキシン−銅、オキスポコナゾールフマラート、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンフルフェン、ペンタクロロフェノール、ペンタクロロフェニルラウラート、ペンチオピラド、フェニル水銀アセタート、ホスホン酸、フタリド、ピコキシストロビン、ポリオキシンB、ポリオキシン、ポリオキソリム、重炭酸カリウム、カリウムヒドロキシキノリンスルファート、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロパモカルブヒドロクロリド、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ピラゾホス、ピリベンカルブ、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピリオフェノン、ピロキロン、キノクラミン、キノキシフェン、キントゼン、レイノウトリア・サッカリネンシス(Reynoutria sachalinensis)抽出物、セダキサン、シルチオファム、シメコナゾール、ナトリウム2−フェニルフェノキシド、重炭酸ナトリウム、ナトリウムペンタクロロフェノキシド、スピロキサミン、硫黄、SYP−Z071、SYP−Z048、タール油、テブコナゾール、テブフロキン、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファナート−メチル、チラム、チアジニル、トルクロホス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、バリダマイシン、バリフェナラート、バリフェナル、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、カンジダ・オレオフィラ(Candida oleophila)、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、グリオクラジウム(Gliocladium)種、フレビオプシス・ギガンテア(Phlebiopsis gigantea)、ストレプトミセス・グリセオビリディス(Streptomyces griseoviridis)、トリコデルマ(Trichoderma)種、(RS)−N−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(メトキシメチル)−スクシンイミド、1,2−ジクロロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトラフルオロアセトン水和物、1−クロロ−2,4−ジニトロナフタレン、1−クロロ−2−ニトロプロパン、2−(2−ヘプタデシル−2−イミダゾリン−1−イル)エタノール、2,3−ジヒドロ−5−フェニル−1,4−ジチ−イン1,1,4,4−テトラオキシド、2−メトキシエチル水銀アセタート、2−メトキシエチル水銀クロリド、2−メトキシエチル水銀シリカート、3−(4−クロロフェニル)−5−メチルローダニン、4−(2−ニトロプロプ−1−エニル)フェニルチオシアナート(thiocyanateme)、アンプロピルフォス、アニラジン、アジチラム、バリウムポリスルフィド、Bayer 32394、ベノダニル、ベンキノックス、ベンタルロン、ベンザマクリル、ベンザマクリル−イソブチル、ベンザモルフ、ビナパクリル、ビス(メチル水銀)スルファート、ビス(トリブチルスズ)オキシド、ブチオベート、カドミウムカルシウム銅亜鉛クロマートスルファート、カルバモルフ、CECA、クロベンチアゾン、クロラニホルメタン、クロルフェナゾール、クロルキノックス、クリンバゾール、シクラフラミド、シペンダゾール、シプロフラム、デカフェンチン、ジクロン、ジクロゾリン、ジクロブトラゾール、ジメチリモール、ジノクトン、ジノスルホン、ジノテルボン、ジピリチオン、ジタリムホス、ドジシン、ドラゾキソロン、EBP、ESBP、エタコナゾール、エテム、エチリム(ethirim)、フェナミノスルフ、フェナパニル、フェニトロパン、5−フルオロシトシン及びその殺真菌剤前駆体(profungicide)、フルオトリマゾール、フルカルバニル、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、フルメシクロックス、フロファナート、グリオジン、グリセオフルビン、ハラクリナート、Hercules 3944、ヘキシルチオホス、ICIA0858、イソパムホス(isopamphos)、イソバレジオン、メベニル、メカルビンジド、メタゾキソロン、メトフロキサム、メチル水銀ジシアンジアミド、メトスルホバックス、ミルネブ、無水ムコクロル酸、ミクロゾリン、N−3,5−ジクロロフェニル−スクシンイミド、N−3−ニトロフェニルイタコンイミド、ナタマイシン、N−エチルメルクリオ−4−トルエンスルホンアニリド、ニッケルビス(ジメチルジチオカルバマート)、OCH、フェニル水銀ジメチルジチオカルバマート、フェニル水銀ニトラート、ホスジフェン(phosdiphen)、ピコリナミドUK−2A及びその誘導体、プロチオカルブ、プロチオカルブヒドロクロリド、ピラカルボリド、ピリジニトリル、ピロキシクロル、ピロキシフル、キナセトール、キナセトールスルファート、キナザミド、キンコナゾール、ラベンザゾール、サリチルアニリド、SSF−109、スルトロペン、テコラム、チアジフルオール、チシオフェン、チオクロルフェンヒム、チオファネート、チオキノックス、チオキシミド、トリアミホス、トリアリモール、トリアズブチル、トリクラミド、ウルバシド(urbacid)、及びザリラミド、並びにそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0060】
さらに、本発明の化合物は、施用のために選択された媒質において本発明の化合物と適合性であり、本発明の化合物の活性に拮抗しない、殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺節足動物剤、殺菌剤、又はそれらの組み合わせを含む他の駆除剤と組み合わせて、それらの駆除混合物及び相乗混合物を形成することができる。本開示の殺真菌化合物は、より広範な種類の望ましくない害虫を防除するために、1種又はそれ以上の他の駆除剤と併せて施用することができる。他の駆除剤と併用されるとき、本発明の化合物は、他の駆除剤と共に製剤化するか、他の駆除剤とタンク混合するか、又は他の駆除剤と連続して施用することができる。典型的な殺虫剤には、これに限定されるものではないが、抗生物質殺虫剤、例えばアロサミジン、及びツリンギエンシン;大環状ラクトン殺虫剤、例えばスピノサド、及びスピネトラム;アベルメクチン殺虫剤、例えばアバメクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、及びセラメクチン;ミルベマイシン殺虫剤、例えばレピメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンオキシム、及びモキシデクチン;ヒ素殺虫剤、例えばヒ酸カルシウム、アセト亜ヒ酸銅、ヒ酸銅、ヒ酸鉛、亜ヒ酸カリウム、及び亜ヒ酸ナトリウム;植物性殺虫剤、例えばアナバシン、アザジラクチン、d−リモネン、ニコチン、ピレトリン、シネリン、シネリンI、シネリンII、ジャスモリンI、ジャスモリンII、ピレトリンI、ピレトリンII、クアッシア、ロテノン、リアニア、及びサバディラ;カルバマート殺虫剤、例えばベンダイオカルブ、及びカルバリル;ベンゾフラニルメチルカルバマート殺虫剤、例えばベンフラカルブ、カルボフラン、カルボスルファン、デカルボフラン、及びフラチオカルブ;ジメチルカルバマート殺虫剤、例えばジミタン(dimitan)、ジメチラン、ヒキンカルブ、及びピリミカルブ;オキシムカルバマート殺虫剤、例えばアラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、メソミル、ニトリラカルブ、オキサミル、タジムカルブ、チオカルボキシム、チオジカルブ、及びチオファノックス;フェニルメチルカルバマート殺虫剤、例えばアリキシカルブ、アミノカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、カルバノレート、クロエトカルブ、ジクレシル(dicresyl)、ジオキサカルブ、EMPC、エチオフェンカルブ、フェネタカルブ、フェノブカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メトルカルブ、メキサカルバート、プロマシル、プロメカルブ、プロポクスル、トリメタカルブ、XMC、及びキシリルカルブ;乾燥殺虫剤、例えばホウ酸、珪藻土、及びシリカゲル;ジアミド殺虫剤、例えばクロラントラニリプロール、シアントラニリプロール、及びフルベンジアミド;ジニトロフェノール殺虫剤、例えばジネックス、ジノプロップ、ジノサム、及びDNOC;フッ素殺虫剤、例えばバリウムヘキサフルオロシリカート、クリオライト、ナトリウムフルオリド、ナトリウムヘキサフルオロシリカート、及びスルフルラミド;ホルムアミジン殺虫剤、例えばアミトラズ、クロルジメホルム、ホルメタナート、及びホルムパラナート;燻蒸殺虫剤、例えばアクリロニトリル、二硫化炭素、四塩化炭素、クロロホルム、クロルピクリン、p−ジクロロベンゼン、1,2−ジクロロプロパン、エチルホルマート、エチレンジブロミド、エチレンジクロリド、エチレンオキシド、シアン化水素、ヨードメタン、メチルブロミド、メチルクロロホルム、メチレンクロリド、ナフタレン、ホスフィン、スルフリルフルオリド、及びテトラクロロエタン;無機殺虫剤、例えばホウ砂、カルシウムポリスルフィド、オレイン酸銅、塩化第一水銀、カリウムチオシアナート、及びナトリウムチオシアナート;キチン合成阻害剤、例えばビストリフルロン、ブプロフェジン、クロルフルアズロン、シロマジン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ペンフルロン、テフルベンズロン、及びトリフルムロン;幼若ホルモン模倣物、例えばエポフェノナン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、及びトリプレン;幼若ホルモン、例えば幼若ホルモンI、幼若ホルモンII、及び幼若ホルモンIII;脱皮ホルモンアゴニスト、例えばクロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、及びテブフェノジド;脱皮ホルモン、例えばα−エクジソン、及びエクジステロン;脱皮阻害剤、例えばジオフェノラン;プレコセン、例えばプレコセンI、プレコセンII、及びプレコセンIII;未分類昆虫成長調節剤、例えばジシクラニル;ネライストキシン類似体殺虫剤、例えばベンスルタップ、カルタップ、チオシクラム、及びチオスルタップ;ニコチノイド殺虫剤、例えばフロニカミド;ニトログアニジン殺虫剤、例えばクロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、及びチアメトキサム;ニトロメチレン殺虫剤、例えばニテンピラム、及びニチアジン;ピリジルメチル−アミン殺虫剤、例えばアセタミプリド、イミダクロプリド、ニテンピラム、及びチアクロプリド;有機塩素殺虫剤、例えばブロモ−DDT、カンフェクロル、DDT、pp’−DDT、エチル−DDD、HCH、γ−HCH、リンデン、メトキシクロル、ペンタクロロフェノール、及びTDE;シクロジエン殺虫剤、例えばアルドリン、ブロモシクレン、クロルビシクレン、クロルデン、クロルデコン、ディルドリン、ジロール、エンドスルファン、α−エンドスルファン、エンドリン、HEOD、ヘプタクロル、HHDN、イソベンザン、イソドリン、ケレバン、及びミレックス;有機ホスファート殺虫剤、例えばブロムフェンビンホス、クロルフェンビンホス、クロトシキホス、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメチルビンホス、ホスピレート、ヘプテノホス、メトクロトホス、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、ナフタロホス、ホスファミドン、プロパホス、TEPP、及びテトラクロルビンホス;有機チオホスファート殺虫剤、例えばジオキサベンゾホス、ホスメチラン、及びフェントアート;脂肪族有機チオホスファート殺虫剤、例えばアセチオン、アミトン、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルメホス、デメフィオン、デメフィオン−O、デメフィオン−S、デメトン、デメトン−O、デメトン−S、デメトン−メチル、デメトン−O−メチル、デメトン−S−メチル、デメトン−S−メチルスルホン、ジスルホトン、エチオン、エトプロホス、IPSP、イソチオエート、マラチオン、メタクリホス、オキシデメトン−メチル、オキシデプロホス、オキシジスルホトン、ホレート、スルホテップ、テルブホス、及びチオメトン;脂肪族アミド有機チオホスファート殺虫剤、例えばアミジチオン、シアントエート、ジメトエート、エトエート−メチル、ホルモチオン、メカルバム、オメトエート、プロトエート、ソファミド、及びバミドチオン;オキシム有機チオホスファート殺虫剤、例えばクロルホキシム、ホキシム、及びホキシム−メチル;複素環有機チオホスファート殺虫剤、例えばアザメチホス、クマホス、クミトエート、ジオキサチオン、エンドチオン、メナゾン、モルホチオン、ホサロン、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、及びキノチオン;ベンゾチオピラン有機チオホスファート殺虫剤、例えばジチクロホス、及びチクロホス;ベンゾトリアジン有機チオホスファート殺虫剤、例えばアジンホス−エチル、及びアジンホス−メチル;イソインドール有機チオホスファート殺虫剤、例えばジアリホス、及びホスメット;イソオキサゾール有機チオホスファート殺虫剤、例えばイソキサチオン、及びゾラプロホス;ピラゾロピリミジン有機チオホスファート殺虫剤、例えばクロルプラゾホス、及びピラゾホス;ピリジン有機チオホスファート殺虫剤、例えばクロルピリホス、及びクロルピリホス−メチル;ピリミジン有機チオホスファート殺虫剤、例えばブタチオホス、ダイアジノン、エトリムホス、リリムホス、ピリミホス−エチル、ピリミホス−メチル、プリミドホス、ピリミタート、及びテブピリムホス;キノキサリン有機チオホスファート殺虫剤、例えばキナルホス、及びキナルホス−メチル;チアジアゾール有機チオホスファート殺虫剤、例えばアチダチオン、リチダチオン、メチダチオン、及びプロチダチオン;トリアゾール有機チオホスファート殺虫剤、例えばイサゾホス、及びトリアゾホス;フェニル有機チオホスファート殺虫剤、例えばアゾトエート、ブロモホス、ブロモホス−エチル、カルボフェノチオン、クロルチオホス、シアノホス、サイチオアート、ジカプトン、ジクロフェンチオン、エタホス、ファムフール、フェンクロルホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フェンチオン−エチル、ヘテロホス、ジョードフェンホス、メスルフェンホス、パラチオン、パラチオン−メチル、フェンカプトン、ホスニクロル、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス、テメホス、トリクロルメタホス−3、及びトリフェノホス;ホスホナート殺虫剤、例えばブトネート、及びトリクロルホン;ホスホノチオアート殺虫剤、例えばメカルホン;フェニルエチルホスホノチオアート殺虫剤、例えばホノホス、及びトリクロロナート;フェニルフェニルホスホノチオアート殺虫剤、例えばシアノフェンホス、EPN、及びレプトホス;ホスホロアミダート殺虫剤、例えばクルホマート、フェナミホス、ホスチエタン、メホスホラン、ホスホラン、及びピリミメタホス;ホスホロアミドチオアート殺虫剤、例えばアセフェート、イソカルボホス、イソフェンホス、イソフェンホス−メチル、メタミドホス、及びプロペタムホス;ホスホロジアミド殺虫剤、例えばジメホックス、マジドックス、ミパホックス、及びシュラーダン;オキサジアジン殺虫剤、例えばインドキサカルブ;オキサジアゾリン殺虫剤、例えばメトキサジアゾン;フタルイミド殺虫剤、例えばジアリホス、ホスメット、及びテトラメトリン;ピラゾール殺虫剤、例えばテブフェンピラド、トルフェンピラド;フェニルピラゾール殺虫剤、例えばアセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロール、及びバニリプロール;ピレスロイドエステル殺虫剤、例えばアクリナトリン、アレトリン、ビオアレトリン、バルトリン、ビフェントリン、ビオエタノメトリン、シクレトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、β−シフルトリン、シハロトリン、γ−シハロトリン、λ−シハロトリン、シペルメトリン、α−シペルメトリン、β−シペルメトリン、θ−シペルメトリン、ζ−シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、ジメフルトリン、ジメトリン、エンペントリン、フェンフルトリン、フェンピリトリン、フェンプロパトリン、フェンバレレート、エスフェンバレレート、フルシトリネート、フルバリネート、τ−フルバリネート、フレトリン(furethrin)、イミプロトリン、メペルフルトリン、メトフルトリン、ペルメトリン、ビオペルメトリン、トランスペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレスメトリン、レスメトリン、ビオレスメトリン、シスメトリン、テフルトリン、テラレトリン、テトラメトリン、テトラメチルフルトリン、トラロメトリン、及びトランスフルトリン;ピレスロイドエーテル殺虫剤、例えばエトフェンプロックス、フルフェンプロックス、ハルフェンプロックス、プロトリフェンブト、及びシラフルオフェン;ピリミジンアミン殺虫剤、例えばフルフェネリム、及びピリミジフェン;ピロール殺虫剤、例えばクロルフェナピル;テトラミン酸殺虫剤、例えばスピロテトラマト;テトロン酸殺虫剤、例えばスピロメシフェン;チオ尿素殺虫剤、例えばジアフェンチウロン;尿素殺虫剤、例えばフルコフロン、及びスルコフロン;並びに未分類殺虫剤、例えばクロサンテル、ナフテン酸銅、クロタミトン、EXD、フェナザフロル、フェノキサクリム、ヒドラメチルノン、イソプロチオラン、マロノベン、メタフルミゾン、ニフルリジド、プリフェナート、ピリダベン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ラフォキサニド、スルホキサフロル、トリアラテン、及びトリアザメート、並びにそれらの任意の組み合わせが

含まれる。
【0061】
さらに、本発明の化合物は、施用のために選択された媒質において本発明の化合物と適合性であり、本発明の化合物の活性に拮抗しない、除草剤と組み合わせて、それらの駆除混合物及び相乗混合物を形成することができる。本開示の殺真菌化合物は、多種多様な望ましくない植物を防除するために、1種又はそれ以上の除草剤と併せて施用することができる。除草剤と併用されるとき、本発明の化合物は、除草剤と共に製剤化するか、除草剤とタンク混合するか、又は除草剤と連続して施用することができる。典型的な除草剤には、これに限定されるものではないが、アミド除草剤、例えばアリドクロル、ベフルブタミド、ベンザドックス、ベンジプラム、ブロモブチド、カフェンストロール、CDEA、シプラゾール、ジメテナミド、ジメテナミド−P、ジフェナミド、エプロナズ、エトニプロミド、フェントラザミド、フルポキサム、ホメサフェン、ハロサフェン、イソカルバミド、イソキサベン、ナプロパミド、ナプタラム、ペトキサミド、プロピザミド、キノナミド、及びテブタム;アニリド除草剤、例えばクロラノクリル、シサニリド、クロメプロップ、シプロミド、ジフルフェニカン、エトベンザニド、フェナシュラム、フルフェナセット、フルフェニカン、メフェナセット、メフルイジド、メタミホップ、モナリド、ナプロアニリド、ペンタノクロール、ピコリナフェン、及びプロパニル;アリールアラニン除草剤、例えばベンゾイルプロップ、フラムプロップ、及びフラムプロップ−M;クロロアセトアニリド除草剤、例えばアセトクロール、アラクロール、ブタクロール、ブテナクロール、デラクロール、ジエタチル、ジメタクロール、メタザクロール、メトラクロール、S−メトラクロール、プレチラクロール、プロパクロール、プロピソクロール、プリナクロール、テルブクロール、テニルクロール、及びキシラクロール;スルホンアニリド除草剤、例えばベンゾフルオール、ペルフルイドン、ピリミスルファン、及びプロフルアゾール;スルホンアミド除草剤、例えばアシュラム、カルバスラム、フェナシュラム、及びオリザリン;チオアミド除草剤、例えばクロルチアミド、抗生物質除草剤、例えばビラナホス;安息香酸除草剤、例えばクロラムベン、ジカンバ、2,3,6−TBA、及びトリカンバ;ピリミジニルオキシ安息香酸除草剤、例えばビスピリバック、及びピリミノバック;ピリミジニルチオ安息香酸除草剤、例えばピリチオバック;フタル酸除草剤、例えばクロルタール;ピコリン酸除草剤、例えばアミノピラリド、クロピラリド、及びピクロラム;キノリンカルボン酸除草剤、例えばキンクロラック、及びキンメラック;ヒ素除草剤、例えばカコジル酸、CMA、DSMA、ヘキサフルラート(hexaflurate)、MAA、MAMA、MSMA、亜ヒ酸カリウム、及び亜ヒ酸ナトリウム;ベンゾイルシクロヘキサンジオン除草剤、例えばメソトリオン、スルコトリオン、テフリルトリオン、及びテンボトリオン;ベンゾフラニルアルキルスルホナート除草剤、例えばベンフレセート、及びエトフメセート;ベンゾチアゾール除草剤、例えばベンザゾリン;カルバマート除草剤、例えばアシュラム、カルボキサゾールクロルプロカルブ、ジクロルメート、フェナシュラム、カルブチレート、及びテルブカルブ;カルバニラート除草剤、例えばバルバン、BCPC、カルバスラム、カルベタミド、CEPC、クロルブファム、クロルプロファム、CPPC、デスメジファム、フェニソファム、フェンメジファム、フェンメジファム−エチル、プロファム、及びスエップ(swep);シクロヘキセンオキシム除草剤、例えばアロキシジム、ブトロキシジム、クレトジム、クロプロキシジム、シクロキシジム、プロホキシジム、セトキシジム、テプラロキシジム、及びトラルコキシジム;シクロプロピルイソオキサゾール除草剤、例えばイソキサクロルトール、及びイソキサフルトール;ジカルボキシイミド除草剤、例えばシニドン−エチル、フルメジン、フルミクロラック、フルミオキサジン、及びフルミプロピン;ジニトロアニリン除草剤、例えばベンフルラリン、ブトラリン、ジニトラミン、エタルフルラリン、フルクロラリン、イソプロパリン、メタルプロパリン、ニトラリン、オリザリン、ペンジメタリン、プロジアミン、プロフルラリン、及びトリフルラリン;ジニトロフェノール除草剤、例えばジノフェネート、ジノプロップ、ジノサム、ジノセブ、ジノテルブ、DNOC、エチノフェン、及びメジノテルブ;ジフェニルエーテル除草剤、例えばエトキシフェン;ニトロフェニルエーテル除草剤、例えばアシフルオルフェン、アクロニフェン、ビフェノックス、クロメトキシフェン、クロルニトロフェン、エトニプロミド、フルオロジフェン、フルオログリコフェン、フルオロニトロフェン、ホメサフェン、フリルオキシフェン、ハロサフェン、ラクトフェン、ニトロフェン、ニトロフルオルフェン、及びオキシフルオルフェン;ジチオカルバマート除草剤、例えばダゾメット、及びメタム(metam);ハロゲン化脂肪族除草剤、例えばアロラック、クロロポン、ダラポン、フルプロパネート、ヘキサクロロアセトン、ヨードメタン、メチルブロミド、モノクロロ酢酸、SMA、及びTCA;イミダゾリノン除草剤、例えばイマザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、及びイマゼタピル;無機除草剤、例えばアンモニウムスルファマート、ホウ砂、カルシウムクロラート、硫酸銅、硫酸第一鉄、アジ化カリウム、カリウムシアナート、アジ化ナトリウム、ナトリウムクロラート、及び硫酸;ニトリル除草剤、例えばブロモボニル、ブロモキシニル、クロロキシニル、ジクロベニル、ヨードボニル、イオキシニル、及びピラクロニル;有機リン除草剤、例えばアミプロホス−メチル、アニロホス、ベンスリド、ビラナホス、ブタミホス、2,4−DEP、DMPA、EBEP、ホサミン、グルホシネート、グルホシネート−P、グルホサート、及びピペロホス;フェノキシ除草剤、例えばブロモフェノキシム、クロメプロップ、2,4−DEB、2,4−DEP、ジフェノペンテン、ジスル、エルボン、エトニプロミド、フェンテラコール、及びトリホプシム;オキサジアゾリン除草剤、例えばメタゾール、オキサジアルギル、オキサジアゾン:オキサゾール除草剤、例えばフェノキサスルホン;フェノキシ酢酸除草剤、例えば4−CPA、2,4−D、3,4−DA、MCPA、MCPA−チオエチル、及び2,4,5−T;フェノキシ酪酸除草剤、例えば4−CPB、2,4−DB、3,4−DB、MCPB、及び2,4,5−TB;フェノキシプロピオン酸除草剤、例えばクロプロップ、4−CPP、ジクロルプロップ、ジクロルプロップ−P、3,4−DP、フェノプロップ、メコプロップ、及びメコプロップ−P;アリールオキシフェノキシプロピオン酸除草剤、例えばクロラジホップ、クロジナホップ、クロホップ、シハロホップ、ジクロホップ、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ−P、フェンチアプロップ、フルアジホップ、フルアジホップ−P、ハロキシホップ、ハロキシホップ−P、イソキサピリホップ、メタミホップ、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ−P、及びトリホップ;フェニレンジアミン除草剤、例えばジニトラミン、及びプロジアミン;ピラゾール除草剤、例えばピロキサスルホン;ベンゾイルピラゾール除草剤、例えばベンゾフェナップ、ピラスルホトール、ピラゾリネート、ピラゾキシフェン、及びトプラメゾン;フェニルピラゾール除草剤、例えばフルアゾレート、ニピラクロフェン、ピノキサデン(pioxaden)、及びピラフルフェン;ピリダジン除草剤、例えばクレダジン、ピリダフォル、及びピリデート;ピリダジノン除草剤、例えばブロムピラゾン、クロリダゾン、ジミダゾン、フルフェンピル、メトフルラゾン、ノルフルラゾン、オキサピラゾン、及びピダノン;ピリジン除草剤、例えばアミノピラリド、クリオジネート、クロピラリド、ジチオピル、フルロキシピル、ハロキシジン、ピクロラム、ピコリナフェン、ピリクロル、チアゾピル、及びトリクロピル;ピリミジンジアミン除草剤、例えばイプリミダム、及びチオクロリム;第四級アンモニウム除草剤、例えばシペルコート、ジエタムコート、ジフェンゾコート、ジコート、モルファムコート、及びパラコート;チオカルバマート除草剤、例えばブチレート、シクロエート、ジ−アレート、EPTC、エスプロカルブ、エチオレート、イソポリネート、メチオベンカルブ、モリネート、オルベンカルブ、ペブレート、プロスルホカルブ、ピリブチカルブ、スルファレート、チオベンカルブ、チオカルバジル、トリ−アレート、及びバーナレート;チオカルボナート除草剤、例えばジメキサノ、EXD、及びプロキサン;チオ尿素除草剤、例えばメチウロン;トリアジン除草剤、例えばジプロペトリン、インダジフラム、トリアジフラム、及びトリヒドロキシトリアジン;クロロトリアジン除草剤、例えばアトラジン、クロラジン、シアナジン、シプラジン、エグリナジン、イパジン、メソプラジン、プロシアジン、プログリナジン、プロパジン、セブチラジン、シマジン、テルブチラジン、及びトリエタジン;メトキシトリアジン除草剤、例えばアトラトン、メトメトン、プロメトン、セクブメトン、シメトン、及びテルブメトン;メチルチオトリアジン除草剤、例えばアメトリン、アジプロトリン、シアナトリン、デスメトリン、ジメタメトリン、メトプロトリン、プロメトリン、シメトリン、及びテルブトリン;トリアジノン除草剤、例えばアメトリジオン、アミブジン、ヘキサジノン、イソメチオジン、メタミトロン、及びメトリブジン;トリアゾール除草剤、例えばアミトロール、カフェンストロール、エプロナズ、及びフルポキサム;トリアゾロン除草剤、例えばアミカルバゾン、ベンカルバゾン、カルフェントラゾン、フルカルバゾン、イプフェンカルバゾン、プロポキシカルバゾン、スルフェントラゾン、及びチエンカルバゾン−メチル;トリアゾロピリミジン除草剤、例えばクロランスラム、ジクロスラム、フロラスラム、フルメツラム、メトスラム、ペノキススラム、及びピロキススラム;ウラシル除草剤、例えばベンズフェンジゾン、ブロマシル、ブタフェナシル、フルプロパシル、イソシル、レナシル、サフルフェナシル、及びテルバシル;尿素除草剤、例えばベンズチアズロン、クミルロン、シクルロン、ジクロラル尿素、ジフルフェンゾピル、イソノルロン、イソウロン、メタベンズチアズロン、モニソウロン、及びノルロン;フェニル尿素除草剤、例えばアニスロン、ブツロン、クロルブロムロン、クロレツロン、クロロトルロン、クロロクスロン、ダイムロン、ジフェノキスロン、ジメフロン、ジウロン、フェヌロン、フルオメツロン、フルオチウロン、イソプロツロン、リニュロン、メチウロン、メチルダイムロン、メトベンズロン、メトブロムロン、メトキスロン、モノリニュロン、モニュロン、ネブロン、パラフルロン、フェノベンズロン、シデュロン、テトラフルロン、及びチジアズロン;ピリミジニルスルホニル尿素除草剤、例えばアミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン、クロリムロン、シクロスルファムロン、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルセトスルフロン、フルピルスルフロン、フォラムスルフロン、ハロスルフロン、イマゾスルフロン、メソスルフロン、メタゾスルフロン、ニコスルフロン、オルトスルファムロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン、プロピリスルフロン、ピラゾスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロン、及びトリフロキシスルフロン;トリアジニルスルホニル尿素除草剤、例えばクロルスルフロン、シノスルフロン、エタメトスルフロン、ヨードスルフロン、メトスルフロン、プロスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリフルスルフロン、及びトリトスルフロン;チアジアゾリル尿素除草剤、例えばブチウロン、エチジムロン、テブチウロン、チアザフルロン、及びチジアズロン;並びに未分類除草剤、例えばアクロレイン、アリルアルコール、アミノシクロピラクロル、アザフェニジン、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ビシクロピロン、ブチダゾール、カルシウムシアナミド、カンベンジ

クロル、クロルフェナック、クロルフェンプロップ、クロルフルラゾール、クロルフルレノール、シンメチリン、クロマゾン、CPMF、クレゾール、シアナミド、o−ジクロロベンゼン、ジメピペレート、エンドタール、フルオロミジン、フルリドン、フルロクロリドン、フルルタモン、フルチアセット、インダノファン、メチルイソチオシアナート、OCH、オキサジクロメホン、ペンタクロロフェノール、ペントキサゾン、フェニル水銀アセタート、プロスルファリン、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、キノクラミン、ロデタニル、スルグリカピン、チジアジミン、トリジファン、トリメツロン、トリプロピンダン、及びトリタック(tritac)が含まれる。
【0062】
本開示の別の実施形態は、真菌の攻撃を防除又は予防する方法である。この方法は、土壌、植物、根、茎葉、種子、若しくは真菌の場所、又は寄生を予防する場所(例えば、穀類又はブドウ植物に施用)に、殺真菌有効量の1種又はそれ以上の式Iの化合物を施用することを含む。化合物は、低い植物毒性を示しながら、殺真菌レベルで種々の植物を処置するのに適している。化合物は、防御及び/又は根絶様式の両方で有用であり得る。
【0063】
これらの化合物は、特に農業用途に関して、著しい殺真菌効果を有することが見出された。化合物の多くは、農作物及び園芸植物で用いるのに特に有効である。さらなる利益には、これに限定されるものではないが、植物の健康状態の向上、植物の産出高の向上(例えば、バイオマスの増大、及び/又は有用成分の含量の増大)、植物の成長力の向上(例えば、植物成長の向上、及び/又はより緑色の葉)、植物の質の向上(例えば、ある種の成分の含量又は組成の向上)、並びに植物の非生物及び/又は生物ストレスに対する耐性の向上が含まれる。
【0064】
前述の真菌に対する化合物の有効性は、殺真菌剤としての化合物の一般的有用性を確立するものであることを、当業者は理解するであろう。
【0065】
化合物は、真菌病原体に対して広範な活性を有する。代表的な病原体には、これに限定されるものではないが、コムギ葉枯病(セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)、ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)としても公知である)、リンゴ黒星病(ベンチュリア・イナクアリス(Venturia inaequalis)、並びにテンサイ(セルコスポラ・ベチコラ(Cercospora beticola))、ラッカセイ斑点病(セルコスポラ・アラキジコラ(Cercospora arachidicola)及びセルコスポリジウム・ペルソナツム(Cercosporidium personatum))、及び他の作物のセルコスポラ斑点病、並びにバナナの黒シガトカ病(ミコスファエレラ・フィジエンシス(Mycosphaerella fujiensis))を含むことができる。施用される活性材料の正確な量は、施用される具体的な活性材料だけでなく、所望の特定の作用、防除する真菌種、及びその成長段階、並びに化合物と接触する植物又は他の産物の部分にも依存する。したがって、すべての化合物、及びそれを含有する製剤は、同様の濃度で、又は同じ真菌種に対して、等しく有効ではない可能性がある。
【0066】
これらの化合物は、疾病抑制及び植物学的に許容される量で、植物に用いるのに有効である。用語「疾病抑制及び植物学的に許容される量」は、防除が望まれる植物の疾病を消滅又は抑制するが、植物には著しく有毒ではない化合物の量を指す。この量は、一般に約0.1から約1000ppm(100万分率)であり、1から500ppmが好ましい。必要とされる化合物の正確な量は、防除する真菌疾病、用いる製剤の種類、施用方法、特定の植物種、気象条件などによって異なる。適切な施用割合は、典型的に約0.10から約4ポンド/エーカー(平方メートル当たり約0.01から0.45g、g/m)の範囲である。
【0067】
本明細書に示す任意の範囲又は所望の値は、本明細書における教示の理解に関して当業者に明らかなように、求められる効果を失うことなく拡大及び変更することができる。
【0068】
式Iの化合物は、周知の化学的手順を用いて製造することができる。本開示において具体的に言及されない中間体は、市販されているか、化学文献に開示の経路によって調製することができるか、又は標準的な手順を用いて、市販の出発材料から容易に合成することができる。
【0069】
以下の実施例は、本開示の化合物の様々な態様を例示するために示されるものであり、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【実施例】
【0070】
実施例1:4−(ジメチルアミノ−メチレンアミノ)−5−フルオロ−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−カルボン酸プロピルアミド(1)の調製
【化2】

7ミリリットル(mL)のスクリューキャップ式バイアルに、ジクロロメタン(CHCl;5ミリリットル(mL))、N’−(5−フルオロ−2−ヒドロキシ−ピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムアミジン(200ミリグラム(mg)、1.09ミリモル(mmol))、及びプロピルイソシアナート(94mg、1.10mmol)を加えた。混合物を室温で16時間(h)振盪した。蒸発させ、CHCl及びヘプタンから粗生成物を再結晶した後、表題化合物を白色固体として単離した(274mg、94%)。mp266〜268℃;1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 10.42 (br s, IH), 8.84 (s, IH), 8.46 (d, J = 6.6 Hz, IH), 3.39-3.30 (m, 2H), 3.25 (s, 6H), 1.70-1.57 (m, 2H), 0.97 (t, J = 7.4 Hz, 3H); ESIMS m/z 270 ([M+H]+).
【0071】
化合物2を、実施例1のとおり調製した。
【0072】
実施例2:(E)−N−ベンジル−4−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−5−フルオロ−2−オキソピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(3)の調製
【化3】

N’−(5−フルオロ−2−ヒドロキシ−ピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムアミジン(0.25g、1.35mmol)のCHCl(5mL)中の懸濁液に、ベンジルイソシアナート(0.187mL、1.49mmol)を添加して溶液を形成し、それを室温で一晩攪拌した。混合物をCHCl(100mL)で希釈し、ブライン(2×50mL)で洗浄した。合わせた水層をCHCl(2×25mL)で抽出した。有機抽出物を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物を順相クロマトグラフィ(勾配、メタノール/CHCl)、次いで逆相クロマトグラフィ(勾配、水(HO)中アセトニトリル(CHCN))で精製した。生じた溶液を減圧下で濃縮して、沈殿物を形成した。混合物をCHCl(4×100mL)で抽出し、乾燥(NaSO)し、濾過し、濃縮して、白色固体として、(E)−N−ベンジル−4−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−5−フルオロ−2−オキソピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(0.268g、62%)を得た。mp147〜150℃;1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 10.83 (t, J = 4.94 Hz, 1H), 8.81 (s, IH), 8.44 (d, J = 6.59 Hz, IH), 7.32-7.22 (m, 5H), 4.56 (d, J= 5.93 Hz, 2H), 3.21 (s, 3H), 3.20 (s, 3H); ΕSIMS m/z 318.2 ([M+H]+).
【0073】
実施例3:4−アミノ−5−フルオロ−2−オキソ−N−ペンチルピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(4)の調製
【化4】

N’−(5−フルオロ−2−ヒドロキシ−ピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムアミジン(0.25g、1.35mmol)のCHCl(5mL)中の懸濁液に、ペンチルイソシアナート(0.194mL、1.49mmol)を添加して溶液を形成し、それを室温で3時間攪拌した。溶媒を除去して、固体残留物を得て、それを逆相クロマトグラフィ(勾配、CHCN/HO)で精製して、白色固体として、4−アミノ−5−フルオロ−2−オキソ−N−ペンチルピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(0.022g、6%)を得た。mp289〜292℃;1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.27 (t, J = 5.49 Hz, IH), 8.43 (s, IH), 8.32 (d, J = 7.58 Hz, IH), 8.19 (s, IH), 3.24 (q, J= 6.99 Hz, 2H), 1.51-1.46 (m, 2H), 1.3-1.21 (m, 4H), 0.85 (t, J = 6.59 Hz, 3H); ESIMS m/z 241.2 ([M-H]-).
【0074】
実施例4:4−アミノ−N−シクロペンチル−5−フルオロ−2−オキソピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(5)の調製
【化5】

N’−(5−フルオロ−2−ヒドロキシ−ピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムアミジン(0.25g、1.35mmol)のCHCl(5mL)中の懸濁液に、シクロペンチルイソシアナート(0.168mL、1.49mmol)を添加して溶液を形成し、それを室温で3時間攪拌した。溶媒を除去して、固体残留物を得て、それを逆相クロマトグラフィ(勾配、CHCN/HO)で精製して、白色固体として、4−アミノ−N−シクロペンチル−5−フルオロ−2−オキソピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(0.018g、5%)を得た。mp294〜297℃;1H NMR (300 MHz, DMSO-J6) δ 10.37 (d, J = 6.59 Hz, 1H), 8.43 (s, IH), 8.32 (d, J = 7.58 Hz, 1H), 8.18 (s, 1H), 4.03 (sext, J= 6.92 Hz, 1H), 1.94-1.85 (m, 2H), 1.68-1.39 (m, 6H); ESIMS m/z 239.1 ([M-H]-)
【0075】
実施例5:4−アミノ−5−フルオロ−2−オキソ−N−フェニルピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(6)の調製
【化6】

4−アミノ−5−フルオロ−ピリミジン−2−オール(0.25g、1.94mmol)の乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(DMF;5mL)中の懸濁液に、フェニルイソシアナート(0.231mL、2.13mmol)を添加し、混合物を室温で1時間攪拌した。懸濁液を吸引濾過し、ジエチルエーテル(EtO;3×10mL)で洗浄した。生じた固体を一晩風乾して、白色固体として、4−アミノ−5−フルオロ−2−オキソ−N−フェニルピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(0.32g、66%)を得た。mp275〜277℃(dec);1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.81 (s, 1H), 8.63 (s, IH), 8.43 (d, J = 7.25 Hz, 1H), 8.35 (s, 1H), 7.55 (d, J= 7.58 Hz, 2H), 7.37 (t, J= 7.58 Hz, 2H), 7.13 (t, J = 7.25 Hz, 1H); ESIMS m/z 247.1 ([M-H]-).
4−アミノ−5−フルオロ−ピリミジン−2−オールは市販され購入可能である。
【0076】
表Iの化合物7〜13を、実施例5のとおり合成した。
【0077】
実施例6:4−アミノ−N−(3−クロロフェニル)−5−フルオロ−2−オキソピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(14)の調製
【化7】

実施例5の手順を用いたが、溶媒としてDMFの代わりにテトラヒドロフラン(THF)を用い、4−アミノ−5−フルオロ−ピリミジン−2−オール(0.25g、1.94mmol)と3−クロロフェニルイソシアナート(0.260mL、2.13mmol)を反応させて、白色固体として、4−アミノ−N−(3−クロロフェニル)−5−フルオロ−2−オキソピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(0.45g、82%)を得た。mp250〜252℃;1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.82 (s, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.43 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 8.35 (s, 1H), 7.29-7.20 (m, 2H), 7.06 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 6.71 (d, J = 8.4 Hz, 1H); ESIMS m/z 280.9 ([M-H]-).
【0078】
表Iの化合物15〜27を、実施例6のとおり合成した。
【0079】
実施例7:5−フルオロ−4−(2−フルオロベンジルアミノ)−2−オキソ−N−フェニルピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(28)の調製
【化8】

25mLのスクリュートップ式バイアルに、5−フルオロ−4−(2−フルオロベンジルアミノ)ピリミジン−2−オール(74.3mg、0.313mmol)、THF(2mL)、及びイソシアナトベンゼン(0.33mL、0.313mmol)を充填した。その後、生じた混合物をオービタルシェーカで4.5時間攪拌し、真空で濃縮乾固した。次いで、乾燥した材料を順相クロマトグラフィ(勾配、EtOAc/ヘキサン)で精製して、白色固体として、5−フルオロ−4−(2−フルオロベンジルアミノ)−2−オキソ−N−フェニルピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(75.3mg、68%)を得た。mp154〜157℃;1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 12.65 (s, 1H), 8.51 (d, J= 7.1 Hz, 1H), 7.63-7.55 (m, 2H), 7.46 (td, J= 7.5, 1.7 Hz, 1H), 7.41-7.28 (m, 3H), 7.19-7.05 (m, 3H), 6.03 (s, 1H), 4.86 (d, J = 5.9 Hz, 2H); ESIMS m/z 355 ([M-H]-).
【0080】
化合物29〜32を、実施例7のとおり調製した。
【0081】
実施例8:(E)−4−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−N,N−ジエチル−5−フルオロ−2−オキソピリジン−1(2H)−カルボチオアミド(33)の調製
【化9】

25mLのスクリュートップ式バイアルに、(E)−N’−(5−フルオロ−2−ヒドロキシピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルホルムイミドアミド(99.7mg、0.541mmol)、CHCN(5mL)、及びBSA(0.0665mL、0.272mmol)を充填した。その後、生じた混合物を80℃で19時間、ロータリシェーカで攪拌した。室温に冷却した後、チオホスゲン(0.0415mL、0.544mmol)を添加し、反応混合物を室温で90分間、ロータリシェーカで攪拌した。この時点で、ジエチルアミン(0.112mL、1.08mmol)を添加し、反応混合物をさらに室温で1時間攪拌した。不均一混合物をフリット漏斗に注ぎ入れ、生じた濾液を真空で濃縮した。その後、この粗製材料を順相クロマトグラフィ(勾配、0から100% EtOAc/ヘキサン)で精製して、淡黄色固体として、(E)−4−((ジメチルアミノ)メチレンアミノ)−N,N−ジエチル−5−フルオロ−2−オキソピリジン−1(2H)−カルボチオアミド(25.9mg、16%)を得た。mp118〜123℃;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.60 (s, 1H), 8.41 (d, J= 3.2 Hz, 1H), 3.20 (s, 3H), 3.34 (q, J = 6.7 Hz, 4H), 3.09 (s, 3H), 1.17 (s, 3H), 1.08 (s, 3H); ESIMS m/lz 300 ([M+H]+).
【0082】
実施例9:4−アミノ−5−フルオロ−N−メチル−2−オキソ−N−フェニルピリミジン−1(2H)−カルボチオアミド(34)の調製
【化10】

25mLのスクリュートップ式バイアルに、4−アミノ−5−フルオロピリミジン−2−オール(100.1mg、0.775mmol)、CHCN(3mL)、及びBSA(0.284mL、1.162mmol)を充填した。その後、生じた混合物を65℃で90分間、ロータリシェーカで攪拌した。室温に冷却した後、メチル(フェニル)カルバモチオ酸クロリド(157.6mg、0.849mmol)を添加し、反応混合物を65℃で16時間、ロータリシェーカで攪拌した。室温に冷却した後、反応混合物をCHCl(100mL)で希釈し、NaCl飽和水溶液(50mL×2)で洗浄した。その後、有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、真空で濃縮して、緑色の油を得た。その後、この粗製材料を順相クロマトグラフィ(勾配、0から35% MeOH/CHCl)で精製して、純度90%のベージュ/緑色の固体として、4−アミノ−5−フルオロ−N−メチル−2−オキソ−N−フェニルピリミジン−1(2H)−カルボチオアミド(80.1mg、37%)を得た。mp192〜196℃;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.16 (d, J= 6.7 Hz, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.38 (m, 2H), 7.34-7.26 (m, 3H), 3.71 (s, 3H); ESIMS m/z 279 ([M+H]+).
【0083】
化合物35〜37を、実施例9のとおり調製した。
【0084】
実施例10:4−アセトアミド−N−エチル−5−フルオロ−2−オキソピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(38)の調製
【化11】

N−(5−フルオロ−2−ヒドロキシピリミジン−4−イル)アセトアミド(米国特許第3309359号のとおり調製;0.25g、1.46mmol)の乾燥THF(5mL)中の懸濁液に、エチルイソシアナート(0.127mL、1.61mmol)を添加し、混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を真空で除去し、固体残留物をEtO(10mL)に懸濁した。懸濁液を吸引濾過し、EtO(2×10mL)で洗浄した。生じた固体を真空で乾燥して、白色固体として、4−アセトアミド−N−エチル−5−フルオロ−2−オキソピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(0.350g、99%)を得た。mp233〜235℃;1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.89 (s, 1H), 10.01 (s, 1H), 8.62 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 3.40-3.27 (m, 2H), 2.30 (s, 3H), 1.15 (t, J= 7.2 Hz, 3H); ESIMS m/z 241([M-H]-).
【0085】
化合物39〜48を、実施例10のとおり調製した。
【0086】
実施例11:N−エチル−5−フルオロ−4−(3−(2−メトキシベンジル)ウレイド)−2−オキソピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(49)の調製
【化12】

1−(5−フルオロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)−3−(2−メトキシベンジル)尿素(米国特許出願公開第2010022538号のとおり調製;0.25g、0.855mmol)の乾燥THF(5mL)中の懸濁液に、エチルイソシアナート(0.074mL、0.941mmol)を添加し、混合物を室温で3時間攪拌した。溶媒を真空で除去し、固体残留物をEtO(10mL)に懸濁した。懸濁液を吸引濾過し、EtO(2×10mL)で洗浄した。生じた固体を真空で乾燥して、白色固体として、N−エチル−5−フルオロ−4−(3−(2−メトキシベンジル)ウレイド)−2−オキソピリミジン−1(2H)−カルボキサミド(0.150g、48%)を得た。mp248〜250℃;1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 10.56 (s, 1H), 9.92 (s, 1H), 9.68 (s, 1H), 8.55 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.33-7.20 (m, 2H), 7.02 (d, J= 7.9 Hz, 1H), 6.91 (dd, J= 7.9, 6.9 Hz, 1H), 4.41 (d, J= 6.0 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.38-3.24 (m, 2H), 1.14 (t, J = 7.2 Hz, 3H). ESIMS m/z 362 ([M-H]-).
【0087】
化合物50〜53を、実施例11のとおり調製した。
【表1】






【0088】
実施例7:殺真菌活性の評価:コムギの葉枯病(ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola);アナモルフ:セプトリア・トリチシ(Septoria tritici);BayerコードSEPTTR)
コムギ植物(品種Yuma)を、ポット当たり7〜10個の苗で、第一葉が完全に出現するまで、温室において50%鉱物土壌/50%ソイルレスMetroミックスで種子から生育させた。殺真菌剤処置前又は処置後、これらの植物に、セプトリア・トリチシの胞子水性懸濁液を接種した。接種後、植物を相対湿度100%に保持して(暗加湿チャンバ(dew chamber)で1日、次いで照光加湿チャンバで2〜3日)、胞子を発芽させ、葉に感染させた。その後、疾病を発現させるために、植物を温室に移した。
【0089】
以下の表は、これらの実験で評価したときの本開示の典型的な化合物の活性を示す。試験化合物の疾病防除における有効性は、処置した植物の疾病の重症度を評価し、次いで、未処置接種植物の疾病レベルに基づいて、重症度を防除率に変換することによって求めた。
表IIの各例において評価基準は以下のとおりである:
【数1】

【表2】