【文献】
Samsung,Discussion on CSI-RS based CQI Reporting for Rel-10,3GPP TSG-RAN WG1#59bis,3GPP,2010年 1月12日,R1-100113
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記チャネル品質情報インデクスは、チャネル状態情報参照信号(CSI‐RS)に資源要素が割り当てられていないという仮定に更に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の各実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、別途の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮することができる。各構成要素又は特徴は、他の構成要素又は特徴と結合されない形態で実施することができる。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の各実施例において説明する各動作の順序は変更可能である。一実施例の一部の構成又は特徴は、他の実施例に含ませ、又は他の実施例の対応する構成又は特徴に置き換えることができる。
【0025】
本明細書において、本発明の各実施例は、基地局と端末との間のデータ送信及び受信の関係を中心に説明する。ここで、基地局は、端末と直接的に通信を行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書で基地局によって行われると説明した特定動作は、場合に応じては基地局の上位ノードによって行うこともできる。
【0026】
すなわち、基地局を含む多数のネットワークノードからなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる多様な動作は、基地局又は基地局以外の他のネットワークノードによって行えることは自明である。「基地局(BS)」は、固定局、ノードB、拡張ノードB(eNB)、アクセスポイント(AP)などの用語に置き替えることができる。また、本明細書において、基地局という用語は、セル又はセクタを含む概念で使用することができる。一方、中継器は、リレーノード(RN)、リレー局(RS)などの用語に置き替えることができる。「端末」は、ユーザ装置(UE)、移動機(MS)、移動体通信加入者局(MSS)、加入者局(SS)などの用語に置き替えることができる。本明細書において、アップリンク送信主体は端末又は中継器を意味することができ、アップリンク受信主体は基地局又は中継器を意味することができる。同様に、ダウンリンク送信主体は基地局又は中継器を意味することができ、ダウンリンク受信主体は端末又は中継器を意味することができる。換言すると、アップリンク送信は端末から基地局への送信、端末から中継器への送信、又は中継器から基地局への送信を意味することができる。同様に、ダウンリンク送信は、基地局から端末への送信、基地局から中継器への送信、中継器から端末への送信を意味することができる。
【0027】
以下の説明で使用される特定用語は、本発明の理解を促進するために提供されたものであり、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で他の形態に変更可能である。
【0028】
いくつかの場合、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置は省略したり、それぞれの構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で図示したりすることがある。また、本明細書全体にわたって同一の構成要素については、同一の参照符号を使用して説明する。
【0029】
本発明の各実施例は、無線接続システムであるIEEE 802システム、3GPPシステム、3GPP LTE及び高度LTE(LTE‐A)システム及び3GPP2システムのうち少なくとも一つに開示された各標準文書によって裏付けることができる。すなわち、本発明の各実施例のうち本発明の技術的思想を明確に示すために説明していない各段階又は各部分は、上記各文書によって裏付けることができる。また、本明細書で開示しているすべての用語は、上記標準文書によって説明することができる。
【0030】
以下の技術は、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、単一搬送波周波数分割多元接続(SC‐FDMA)などの多様な無線接続システムに使用することができる。CDMAは、はん用地上無線接続(UTRA)又はCDMA2000などの無線技術で具現することができる。TDMAは、世界移動体通信システム(GSM(登録商標))/一般パケット無線サービス(GPRS)/GSM(登録商標)進化用強化データ速度(EDGE)などの無線技術で具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi‐Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、進化UTRA(E‐UTRA)などの無線技術で具現することができる。UTRAは、はん用移動体通信システム(UMTS)の一部である。3GPP LTEは、E‐UTRAを使用する進化UMTS(E‐UMTS)の一部であって、ダウンリンクではOFDMAを採用し、アップリンクではSC‐FDMAを採用する。LTE‐Aは、3GPP LTEの進化版である。WiMAXは、IEEE 802.16e規格(WirelessMAN‐OFDMA Reference System)及び発展したIEEE 802.16m規格(WirelessMAN‐OFDMA Advanced system)によって説明することができる。明確性のために、以下では、3GPP LTE及び3GPP LTE‐Aシステムを主に説明するが、本発明の技術的思想がこれに制限されることはない。
【0031】
図1を参照してダウンリンク無線フレームの構造について説明する。
【0032】
セルラOFDM無線パケット通信システムにおいて、アップリンク/ダウンリンクデータパケット送信はサブフレーム単位で構成され、一つのサブフレームは、多数のOFDMシンボルを含む一定時間区間と定義される。3GPP LTE標準では、周波数分割2重通信(FDD)に適用可能なタイプ1の無線フレーム構造と、時分割2重通信(TDD)に適用可能なタイプ2の無線フレーム構造とをサポートする。
【0033】
図1は、タイプ1の無線フレームの構造を示す図である。ダウンリンク無線フレームは10個のサブフレームで構成され、一つのサブフレームは、時間領域において2個のスロットで構成される。一つのサブフレームを送信するために掛かる時間を送信時間間隔(TTI)といい、例えば、一つのサブフレームの長さは1msであり、一つのスロットの長さは0.5msであり得る。一つのスロットは、時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において多数の資源ブロック(RB)を含む。3GPP LTEシステムでは、ダウンリンクにおいてOFDMAを使用するため、OFDMシンボルが一つのシンボル区間を示す。また、OFDMシンボルは、SC‐FDMAシンボル又はシンボル区間と称することもできる。資源ブロック(RB)は、資源割り当て単位であって、一つのスロットで複数の連続的な副搬送波を含むことができる。
【0034】
一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は、循環プレフィクス(CP)の構成によって変わり得る。CPには、拡張CP(extended CP)と正規CP(normal CP)とがある。例えば、OFDMシンボルが正規CPによって構成された場合、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個であり得る。OFDMシンボルが拡張CPによって構成された場合、一つのOFDMシンボルの長さが増加し得るため、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は正規CPの場合より少ない。拡張CPの場合、例えば、一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個であり得る。端末が速い速度で移動する場合などのようにチャネル状態が不安定である場合、シンボル間干渉をより減少させるために拡張CPを使用することができる。
【0035】
正規CPが使用される場合、一つのスロットは7個のOFDMシンボルを含むため、一つのサブフレームは14個のOFDMシンボルを含む。このとき、各サブフレームの最初の2個又は3個のOFDMシンボルはPDCCHに割り当て、残りのOFDMシンボルはPDSCHに割り当てることができる。
【0036】
無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数又はサブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボルの数は多様に変更可能である。
【0037】
図2は、一つのダウンリンクスロットに対する資源グリッドの一例を示した例示図である。これは、OFDMシンボルが正規CPで構成された場合を示す。
図2を参照すると、ダウンリンクスロットは、時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数の資源ブロックを含む。ここで、一つのダウンリンクスロットは7OFDMシンボルを含み、一つの資源ブロックは12副搬送波を含むことを例示的に記述するが、これに制限されることはない。資源グリッド上のそれぞれの要素を資源要素(RE)という。例えば、資源要素a(k,l)は、k番目の副搬送波及びl番目のOFDMシンボルに位置した資源要素である。正規CPの場合、一つの資源ブロックは12×7の資源要素を含む(拡張CPの場合は12×6の資源要素を含む)。それぞれの副搬送波の間隔は15kHzであるため、一つの資源ブロックは周波数領域において約180kHzを含む。N
DLは、ダウンリンクスロットに含まれる資源ブロックの数である。N
DLの値は、基地局のスケジュールによって設定されるダウンリンク送信帯域幅によって決定することができる。
【0038】
図3は、ダウンリンクサブフレームの構造を示す図である。一つのサブフレーム内で1番目のスロットの前部分の最大3個のOFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域に該当する。残りのOFDMシンボルは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)が割り当てられるデータ領域に該当する。送信の基本単位は一つのサブフレームになる。すなわち、2個のスロットにわたってPDCCH及びPDSCHが割り当てられる。3GPP LTEシステムで使用されるダウンリンク制御チャネルには、例えば、物理制御フォーマット指示子チャネル(PCFICH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、物理HARQ指示子チャネル(PHICH)などがある。PCFICHは、サブフレームの1番目のOFDMシンボルで送信され、サブフレーム内の制御チャネル送信に使用されるOFDMシンボルの個数に対する情報を含む。PHICHは、アップリンク送信の応答としてHARQ肯定応答/否定応答(ACK/NACK)信号を含む。PDCCHを介して送信される制御情報をダウンリンク制御情報(DCI)という。DCIは、アップリンク又はダウンリンクスケジュール情報を含むか、又は任意の端末グループに対するアップリンク送信電力制御命令を含む。PDCCHは、ダウンリンク共有チャネル(DL‐SCH)の資源割り当て及び送信フォーマット、アップリンク共有チャネル(UL‐SCH)の資源割り当て情報、ページングチャネル(PCH)のページング情報、DL‐SCH上のシステム情報、PDSCH上に送信される任意接続(random access)応答などの上位階層制御メッセージの資源割り当て、任意の端末グループ内の個別端末に対する送信電力制御命令のセット、送信電力制御情報、IP電話(VoIP)の活性化などを含むことができる。複数のPDCCHを制御領域内で送信することができる。端末は、複数のPDCCHを監視することができる。PDCCHは、一つ以上の連続する制御チャネル要素(CCE)の組み合わせで送信される。CCEは、無線チャネルの状態に基づいた符号化速度でPDCCHを提供するために使用される論理割り当て単位である。CCEは、複数の資源要素グループに対応する。PDCCHのフォーマットと利用可能なビット数は、CCEの個数とCCEとによって提供される符号化速度との間の相関関係によって決定される。基地局は、端末に送信されるDCIによってPDCCHフォーマットを決定し、制御情報に巡回冗長検査ビット(CRC)を付加する。CRCは、PDCCHの所有主又は用途によって無線ネットワーク臨時識別子(RNTI)という識別子でマスクされる。PDCCHが特定端末に対するものであるときは、端末のセルRNTI(C‐RNTI)識別子をCRCにマスクすることができる。また、PDCCHがページングメッセージに対するものであるときは、ページング指示子識別子(P‐RNTI)をCRCにマスクすることができる。PDCCHがシステム情報(より具体的には、システム情報ブロック(SIB))に対するものであるときは、システム情報識別子及びシステム情報RNTI(SI‐RNTI)をCRCにマスクすることができる。端末の任意接続プリアンブルの送信に対する応答である任意接続応答を示すために、任意接続RNTI(RA‐RNTI)をCRCにマスクすることができる。
【0039】
図4は、アップリンクサブフレームの構造を示す図である。アップリンクサブフレームは、周波数領域において制御領域とデータ領域とに分割することができる。制御領域には、アップリンク制御情報を含む物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)が割り当てられる。データ領域には、ユーザデータを含む物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)が割り当てられる。単一搬送波特性を維持するために、一つの端末はPUCCH及びPUSCHを同時に送信しない。一つの端末に対するPUCCHは、サブフレームで資源ブロック対(RB pair)に割り当てられる。資源ブロック対に属する各資源ブロックは、2スロットに対して異なる副搬送波を占める。これは、PUCCHに割り当てられる資源ブロック対がスロット境界で周波数ホップすることを示す。
【0040】
複数アンテナ(MIMO)システムのモデル化
【0041】
MIMOシステムは、複数送信アンテナ及び複数受信アンテナを使用してデータの送受信効率を向上させるシステムである。MIMO技術は、全体のメッセージを受信するために単一アンテナ経路に依存せずに、複数のアンテナを介して受信される複数のデータセグメントを組み合わせて全体のデータを受信することができる。
【0042】
図5は、複数アンテナを有する無線通信システムの構成図である。
図5(a)に示したように、送信アンテナの数をN
T個に、受信アンテナの数をN
R個に増加させると、送信器や受信器だけで多数のアンテナを使用する場合と異なり、アンテナの数に比例して理論的なチャネル送信容量が増加する。したがって、送信速度を向上させ、周波数効率を画期的に向上させることができる。チャネル送信容量が増加すると、送信速度は、理論的に単一アンテナ利用時の最大送信速度(R
o)に速度増加率(R
i)を乗じた分だけ増加する。
【0044】
例えば、4個の送信アンテナ及び4個の受信アンテナを用いるMIMO通信システムでは、単一アンテナシステムに比べて理論上4倍の送信速度を獲得することができる。複数アンテナシステムの理論的容量増加が90年代中盤に証明された後、これを実質的なデータ送信速度向上に導き出すための多様な技術が現在まで活発に研究されている。また、いくつかの技術は、既に3世代の移動体通信及び次世代の無線LANなどの多様な無線通信の標準に反映されている。
【0045】
現在までの複数アンテナと関連した研究動向を見ると、多様なチャネル環境及び複数接続環境における複数アンテナ通信容量計算などと関連した情報理論観点の研究、複数アンテナシステムの無線チャネル測定及びモデル導出研究、送信信頼度向上及び送信速度向上のための時空間信号処理技術研究などのように多様な観点で活発に研究が進行している。
【0046】
複数アンテナシステムでの通信方法を、数学的モデル化を用いてより具体的に説明する。上記システムには、N
T個の送信アンテナ及びN
R個の受信アンテナが存在すると仮定する。
【0047】
送信信号を見ると、N
T個の送信アンテナがある場合、送信可能な最大情報はN
T個である。送信情報は次のように表現することができる。
【0049】
それぞれの送信情報s
1,s
2,…,s
NTは、送信電力が異なることがある。それぞれの送信電力をP
1,P
2,…,P
NTとすると、送信電力が調整された送信情報は次のように表現することができる。
【0051】
また、hat−Sは、送信電力の対角行列Pを用いて次のように表現することができる。
【0053】
送信電力が調整された情報ベクトルhat−Sに加重値行列Wが適用され、実際に送信されるN
T個の送信信号x1,x
2,…,x
NTが構成される場合を考慮すると、加重値行列Wは、送信情報を送信チャネル状況などによってそれぞれのアンテナに適切に分配する役割をする。x1,x
2,…,x
NTは、ベクトルXを用いて次のように表現することができる。
【0055】
ここで、W
ijは、i番目の送信アンテナとj番目の情報との間の加重値を意味する。Wは、プリコーディング行列とも呼ばれる。
【0056】
一方、送信信号xは、二つの場合(例えば、空間ダイバシチ及び空間多重化)によって異なる方法で考慮することができる。空間多重化の場合、異なる信号が多重化され、多重化された信号が受信側に送信され、情報ベクトルの要素が異なる値を有する。一方、空間ダイバシチの場合は、同一の信号が複数のチャネル経路によって繰り返して送信され、情報ベクトルの要素が同一の値を有する。もちろん、空間多重化及び空間ダイバシチ方式の組み合わせも考慮することができる。すなわち、同一の信号を、例えば、3個の送信アンテナを介して空間ダイバシチ方式によって送信し、残りの信号を空間多重化して受信側に送信することもできる。
【0057】
N
R個の受信アンテナがある場合、それぞれのアンテナの受信信号y
1,y
2,…,y
NRは、ベクトルとして次のように表現することができる。
【0059】
複数アンテナ無線通信システムにおいてチャネルをモデル化する場合、チャネルは、送受信アンテナインデクスによって区分することができる。送信アンテナjから受信アンテナiを経るチャネルをh
ijで表す。h
ijにおいて、インデクスの順序は、受信アンテナインデクスが先で、送信アンテナのインデクスが後であることに留意する。
【0060】
図5(b)には、N
T個の送信アンテナから受信アンテナiへのチャネルを示した。上記チャネルを束ねてベクトル及び行列形態で表示することができる。
図5(b)において、合計N
T個の送信アンテナから受信アンテナiに到着するチャネルは次のように示すことができる。
【0062】
したがって、N
T個の送信アンテナからN
R個の受信アンテナに到着するすべてのチャネルは、次のように表現することができる。
【0064】
実際のチャネルには、チャネル行列Hを経た後、加法性白色ガウス雑音(AWGN)が加えられる。N
R個の受信アンテナのそれぞれに加えられる加法性白色ガウス雑音n
1,n
2,…,n
NRは、次のように表現することができる。
【0066】
上述した数式モデル化によって、受信信号は次のように表現することができる。
【0068】
チャネル状態を示すチャネル行列Hの行及び列の数は、送受信アンテナの数によって決定される。チャネル行列Hにおいて、行の数は受信アンテナの数N
Rと同一であり、列の数は送信アンテナの数N
Tと同一である。すなわち、チャネル行列Hは、N
R×N
Tの行列になる。
【0069】
行列のランクは、互いに独立した行又は列の数のうち最小の数と定義される。したがって、行列のランクは、行又は列の数より大きくならない。チャネル行列Hのランク(rank(H))は次のように制限される。
【0071】
MIMO送信において、「ランク」は、独立に信号を送信できる経路の数を示し、「階層の数」は、それぞれの経路によって送信される信号ストリームの数を示す。一般に、送信端は信号送信に用いられるランクの数に対応する数の階層を送信するため、特別な言及がない限り、ランクは階層の数と同一の意味を有する。
【0073】
複数アンテナを使用してデータを送受信する場合、それぞれの送信アンテナと受信アンテナとの間のチャネル状況を知ると、正しい信号を受信することができる。したがって、それぞれの送信アンテナ別に別途の参照信号が存在しなければならない。ダウンリンク参照信号(CRS及び/又はDMRS)によってチャネル推定及び復調のための情報を提供することができる。
【0074】
CRSは、物理アンテナ端のチャネルを推定するために使用され、セル内のすべての端末(UE)が共通的に受信できる参照信号であって、全帯域にわたって分布する。CRSは、チャネル状態情報(CSI)取得及びデータ復調の目的で使用することができる。
【0075】
DMRS(又は端末特定参照信号)は、データ復調のために使用される参照信号であって、複数アンテナの送信時に特定端末に使用されるプリコーディング加重値を参照信号にもそのまま使用することによって、端末が参照信号を受信したとき、それぞれの送信アンテナから送信されるプリコーディング加重値と、送信チャネルが結合された均等チャネルとを推定できるようにする。既存の3GPP LTEシステム(例えば、リリース‐8)は、最大4送信アンテナ送信をサポートし、ランク1ビームフォーミングのためのDMRSが定義されている。ランク1ビームフォーミングのためのDMRSは、アンテナポートインデクス5に対する参照信号として示されることもある。
【0076】
図6は、ダウンリンクCRS及びDMRSがダウンリンク資源ブロック上にマップされるパターンを示す図である。参照信号がマップされる単位としてのダウンリンク資源ブロックは、時間上の一つのサブフレーム×周波数上の12副搬送波の単位で表現することができる。すなわち、一つの資源ブロックは、時間上に正規CPの場合は14個のOFDMシンボル長を有し、拡張CPの場合は12個のOFDMシンボル長を有する。
図6では、正規CPの場合のダウンリンク資源ブロックを示す。
【0077】
図6で、「R0」、「R1」、「R2」及び「R3」と表示された資源要素(RE)は、それぞれアンテナポートインデクス0、1、2及び3に対するCRSの位置を示す。一方、
図6で、「R5」と表示された資源要素は、既存のLTEシステム(例えば、LTEリリース‐8)で定義されるDMRSの位置を示す。
【0078】
一方、3GPP LTEの進化版であるLTE‐Aシステムでは、拡張されたアンテナ構成、高い次数のMIMO、複数セル送信、進化したMU‐MIMOなどを考慮しており、効率的な参照信号の運用と進化した送信方式をサポートするためにDMRSベースのデータ復調を考慮している。すなわち、既存の3GPP LTE(例えば、3GPP LTEリリース‐8)で定義するランク1ビームフォーミングのためのDMRS(R5)とは別途に、追加されたアンテナを介したデータ送信をサポートするために2以上の階層に対するDMRSを定義することができる。このようなDMRSは、基地局によってダウンリンク送信がスケジュールされた資源ブロック及び階層だけに存在するように設定することが望ましい。
【0079】
図6及び
図7を参照して、LTEリリース‐9又はLTE‐A(LTEリリース‐10又は以後のLTEリリース)で新しく導入されるDMRSパターンの一例について説明する(以下の説明では、簡明さのためにLTEリリース‐9システム及びLTE‐Aシステムを包括してLTE‐Aシステムと称する)。LTEリリース‐9/10 DMRSパターンで低いランクの場合に使用されるDMRSは、一つの資源ブロック内で合計12個のRE上に配置することができ、高いランクの場合は一つの資源ブロック内でDMRSを合計24個のRE上に配置することができる。すなわち、
図6で示すDMRSパターンは、ランク1〜4の場合に対するDMRSパターンを例示するものであり、ランク5〜8に対するDMRSパターンは、
図6と同一のパターンを有するが、それぞれのCDMグループが4個の階層を含むことができる。
【0080】
最大ランク8送信をサポートするためのLTEリリース‐9/10 DMRSを無線資源上に配置する際に、それぞれの階層に対するDMRSを多重化して配置することができる。時分割多重化(TDM)は、2以上の階層に対するDMRSを異なる時間資源(例えば、OFDMシンボル)上に配置することを意味する。周波数分割多重化(FDM)は、2以上の階層に対するDMRSを異なる周波数資源(例えば、副搬送波)上に配置することを意味する。符号分割多重化(CDM)は、同一の無線資源上に配置された2以上の階層に対するDMRSを該当のRS資源要素に対する各OFDMシンボル間又は各周波数副搬送波間の直交シーケンス(又は、直交カバー)を使用して多重化することを意味する。特に、DMRSが位置する各OFDMシンボル上の各RS資源要素に対してCDM方式多重化を適用するのに用いられる直交カバー符号(Orthogonal Cover Code)をOCCと略称することができる。例えば、ウォルシュ符号(Walsh code)、離散フーリエ変換(DFT)行列などをOCCとして使用することができる。
【0081】
図6のDMRSパターンは、CDMとFDMとが混合された形態を示す。例えば、CDMグループ1をポート1、2、5及び6にマップし、CDMグループ2をポート3、4、7及び8にマップすることができる。このようなマップ関係によってチャネルランク別にDMRSが占める資源要素(RE)の個数が変わり、CDM+FDM方式の場合、ランク1及び2では12REs/RB/ポートのREを使用し(
図7(a))、ランク3〜8では24REs/RB/ポートのREを使用することができる(
図7(b))。また、CDMとFDM混合方式の他に、完全なCDM方式を考慮することもできる。完全なCDM方式に従ったDMRSパターンは
図6と同一であるが、ポートマップ時にCDMグループ1はポート1、2、3及び4にマップし、CDMグループ2はポート5、6、7及び8にマップすることができる。したがって、ランク1〜4では12REs/RB/ポートのREを使用し、ランク5〜8では24REs/RB/ポートのREを使用することができる。しかし、これに制限されることはなく、送信ランクによって適切なDMRSパターンを使用することができる。
【0082】
このような二つの方式では、ランクによってDMRSが占めるREの個数が変化可能であり、24REs/RB/ポートの場合、低いランクの場合より2倍のオーバヘッド(又はDMRSが割り当てられるREの個数)を有する。
【0083】
一方、LTE‐Aシステムは、既存の3GPP LTEシステムより高いスペクトル効率性をサポートするために、拡張されたアンテナ構成を有することができる。拡張されたアンテナ構成は、例えば、8個の送信アンテナ構成であり得る。このような拡張されたアンテナ構成を有するシステムにおいて、既存のアンテナ構成で動作する各端末、すなわち、逆方向互換性をサポートする必要がある。したがって、既存のアンテナ構成による参照信号パターンをサポートし、追加的なアンテナ構成に対する新しい参照信号パターンを設計する必要がある。ここで、既存のアンテナ構成を有するシステムに新しいアンテナポートのためのCRSを追加すると、参照信号オーバヘッドが急激に増加し、データ送信速度を低下させるという短所がある。上記のような事項を考慮して、新しいアンテナポートのためのチャネル状態情報(CSI)測定のための新しい参照信号(CSI‐RS)を設計することが論議されている。CSI‐RSは、すべてのサブフレームで送信される信号ではないため、
図6び
図7では、説明の明確性のためにCSI‐RSパターンに対しては図示していない。
【0085】
3GPP LTEシステムでは、ダウンリンク受信主体(例えば、端末)がダウンリンク送信主体(例えば、基地局)に接続されているとき、ダウンリンクで送信される参照信号受信電力(RSRP)、参照信号受信品質(RSRQ)などに対する測定を任意の時間に行い、測定結果を基地局に周期的に又はイベント起動で報告することができる。
【0086】
セルラOFDM無線パケット通信システムにおいて、それぞれの端末はダウンリンクチャネル状況によるダウンリンクチャネル情報をアップリンクによって報告し、基地局は、それぞれの端末から受けたダウンリンクチャネル情報を用いてそれぞれの端末別にデータ送信のために適切な時間/周波数資源、並びに変調及び符号化方式(MCS)などを定めることができる。
【0087】
既存の3GPP LTEシステム(例えば、3GPP LTEリリース‐8システム)の場合、このようなチャネル情報はチャネル品質指示子(CQI)、プリコーディング行列指示子(PMI)及びランク指示(RI)で構成することができ、それぞれの端末の送信モードによってCQI、PMI及びRIをすべて送信し、又はそのうち一部だけを送信することもできる。CQIは、端末の受信信号品質によって定められるが、これは、一般的にダウンリンク参照信号の測定に基づいて決定することができる。このとき、実際に基地局に伝達されるCQI値は、端末が測定した受信信号品質でブロック誤り率(BLER)を10%以下に維持しながら最大の性能を出せるMCSに該当する。
【0088】
また、このようなチャネル情報の報告方式は、周期的に送信される周期的報告と、基地局の要求によって送信される非周期的報告に分けられる。
【0089】
非周期的報告の場合、基地局が端末に伝達するアップリンクスケジュール情報に含まれた要求ビットによってそれぞれの端末に設定され、それぞれの端末は、この情報を受けると、自分の送信モードを考慮したチャネル情報を、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を介して基地局に伝達することができる。
【0090】
周期的報告の場合、上位階層信号によってチャネル情報が送信される周期及び該当の周期のオフセットなどがサブフレーム単位でそれぞれの端末に信号通知され、一定の周期によってそれぞれの端末の送信モードを考慮したチャネル情報を物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を介して基地局に伝達することができる。一定の周期によってチャネル情報が送信されるサブフレームにアップリンクで送信されるデータが同時に存在する場合、該当のチャネル情報を物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)でないデータと共に、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を介して送信することができる。
【0091】
チャネル情報の周期的報告についてより具体的に見ると、CQI及びPMIフィードバックタイプによって次の表1のような4個の報告モードに分けることができる。
【0093】
CQIフィードバックタイプによって広帯域(WB)CQIと副帯域(SB)CQIとに分けられ、PMI送信可否によってPMIなしと単一PMIとに分けられる。それぞれの端末は、チャネル情報の送信周期とオフセットとの組み合わせからなる情報を上位階層からRRC信号通知によって受けることができる。端末は、提供されたチャネル情報送信周期に対する情報に基づいてチャネル情報を基地局に送信することができる。
【0094】
図8は、端末が周期的にチャネル情報を送信する方式の一例を示す。例えば、チャネル情報の送信周期が「5」で、オフセットが「1」である組み合わせの情報を端末が受けた場合、端末は、5個のサブフレーム単位でチャネル情報を送信し、0番目のサブフレームを基準にしてサブフレームインデクスが増加する方向に一つのサブフレームオフセットを置いて、PUCCHを介してチャネル情報を送信することができる。このとき、サブフレームのインデクスは、システムフレーム番号(n
f)とシステムフレーム内の20個のスロットインデクス(n
s,0〜19)の組み合わせからなり得る。一つのサブフレームは2個のスロットで構成されるため、サブフレームインデクスは、10×n
f+floor(n
s/2)と表現することができる。floor(x)関数は、xより大きくない最大の整数を意味する。
【0095】
CQIフィードバックタイプによってWB CQIのみを送信するタイプとWB CQIとSB CQIをすべて送信するタイプが存在する。WB CQIのみを送信するタイプの場合、毎CQI送信周期に該当するサブフレームで全体の帯域に対するWB CQI情報を送信する。WB周期的CQIフィードバックの送信周期は、{2,5,10,16,20,32,40,64,80,160}ms、又は送信しないように設定することができる。このとき、表1でのPMIフィードバックタイプによってPMIも送信しなければならない場合、PMI情報をCQI情報と共に送信する。WB CQI及びSB CQIをすべて送信するタイプの場合、WB CQI及びSB CQIを交互に送信する。
【0096】
図9は、WB CQI及びSB CQIをすべて送信する方式の一例を示す図である。
図9では、例えば、16個の資源ブロック(RB)で構成されたシステムを示す。システムの周波数帯域が16個のRBを有するシステムの場合、二つの帯域幅部分(BP)で構成することができ(BP0及びBP1)、それぞれのBPはそれぞれ二つのSBで構成することができ(SB0及びSB1)、それぞれのSBは4個のRBで構成することができる。このとき、システム周波数帯域が何個のRBで構成されているかによってBPの個数及びそれぞれのSBの大きさを決定し、RBの個数、BPの個数及びSBの大きさによってそれぞれのBPが何個のSBで構成されるかを決定することができる。
【0097】
WB CQIとSB CQIをすべて送信するタイプの場合、CQI送信サブフレームにWB CQIを送信した後、その次の送信サブフレームではBP0でSB0及びSB1のうちチャネル状態の良いSBに対するCQIと該当のSBのインデクスを送信し、その次の送信サブフレームではBP1でのSB0及びSB1のうちチャネル状態の良いSBに対するCQI及び該当のSBのインデクスを送信する。このようにWB CQIを送信した後、それぞれのBPに対するCQI情報を順次送信するが、このとき、1回送信したWB CQIとその次に送信されるWB CQIとの間にBPに対するCQI情報を順次1〜4回まで送信することができる。例えば、二つのWB CQI間にBPに対するCQI情報を1回送信する場合、WB CQI→BP0 CQI→BP1 CQI→WB CQIの順に送信することができる。他の例として、二つのWB CQI間にBPに対するCQI情報を4回送信する場合、WB CQI→BP0 CQI→BP1 CQI→BP0 CQI→BP1 CQI→BP0 CQI→BP1 CQI→BP0 CQI→BP1 CQI→WB CQIの順に送信することができる。二つのWB CQI間でBPに対するCQIが何回順次送信されるかに対する情報は上位階層において信号通知され、WB CQI又はSB CQIは、
図8で例示した上位階層において信号通知されるチャネル情報送信周期とオフセットとの組み合わせの情報に該当するサブフレームにおいて、PUCCHを介して送信することができる。
【0098】
このとき、PMIフィードバックタイプによってPMIも送信しなければならない場合、PMI情報をCQI情報と共に送信するが、該当のサブフレームにアップリンクデータ送信のためのPUSCHが存在する場合、PUCCHでないPUSCHを介してデータと共にCQI及びPMIを送信することができる。
【0099】
図10は、WB CQI及びSB CQIがすべて送信される場合のCQI送信方式の一例を示す図である。
図10では、
図8のようにチャネル情報送信周期が「5」であり、オフセットが「1」である組み合わせの情報が信号通知され、二つのWB CQI間にBPに対する情報が1回順次送信される場合の端末のチャネル情報送信動作の一例を示す。
【0100】
一方、RIの送信の場合、RIは、WB CQI送信周期の何倍数で送信されるかに関する情報と、その送信周期でのオフセットの組み合わせで信号通知することができる。このときのオフセットは、CQI送信オフセットに対する相対的オフセットとして定義される。例えば、CQI送信周期のオフセットが「1」であり、RIの送信周期のオフセットが「0」であると、RI送信周期のオフセットはCQI送信周期のオフセットと同一であることを意味する。RI送信周期のオフセットは、0及び負の値に定義することができる。
【0101】
図11は、
図10のようなCQI送信が設定された場合、RI送信周期がWB CQI送信周期の1倍であり、RI送信周期のオフセットが「−1」である場合を例示的に示す。RI送信周期は、WB CQI送信周期の1倍であるため、同一の周期を有し、RIオフセット値「−1」は、
図10でのCQIオフセット「1」に対する相対的な「−1」値を有することを意味するため、サブフレームインデクス0番を基準にしてRIを送信することができる。RIのオフセットが「−1」でない「0」である場合、WB CQIとRIの送信サブフレームが重なるようになり、この場合は、WB CQIを省いて(drop)RIを送信することができる。
【0102】
このような組み合わせによってCQI、PMI、RIを送信することができ、これら各情報は、上位階層のRRC信号通知によってそれぞれの端末から送信することができる。基地局は、それぞれの端末のチャネル状況及び基地局内の端末分布状況などを考慮して、それぞれの端末に適切な情報を送信することができる。
【0104】
3GPP LTE標準文書(例えば、3GPP TS36.213)では、端末がチャネル品質指示子(CQI)インデクスを計算する際に、次のような仮定を考慮することを定義している。
【0105】
(1)一つのサブフレームの最初の3個のOFDMシンボルは制御信号通知によって占有される。
【0106】
(2)主同期信号、副同期信号又は物理同報チャネル(PBCH)によって使用される資源要素はない。
【0107】
(3)非‐MBSFNサブフレームのCP長
【0108】
(4)冗長バージョン(Redundancy Version)は0である。
【0109】
(5)PDSCH送信方式は、端末に対して現在設定された送信モード(デフォルトモードであり得る)に従う。
【0110】
(6)PDSCHの資源要素当たりエネルギ(EPRE)対セル特定参照信号EPREの比は、ρ
Aの例外を有して与えられる(ρ
Aは、次のような仮定に従うことができる。端末が、任意の変調方式に対して、4個のセル特定アンテナポート構成の送信モード2に設定され、又は4個のセル特定アンテナポート構成でありながら関連したRIが1である送信モード3に設定される場合は、ρ
A=P
A+Δ
offset+10log
10(2)[dB]である。その他の場合は、任意の変調方式及び任意の階層の数に対して、ρ
A=P
A+Δ
offset[dB]である。Δ
offsetは、上位階層信号通知によって設定されるnomPDSCH‐RS‐EPRE‐Offsetパラメータによって与えられる。)
【0111】
このように定義した仮定は、CQIがチャネル品質に対する情報だけでなく、該当の端末に対する多様な情報を含んでいることを意味する。すなわち、同一のチャネル品質であっても、該当の端末の性能によって互いに異なるCQIインデクスをフィードバックできるため、一定の基準を定義する。
【0112】
図12は、一般的なCQIインデクス計算方法を示す。
図12に示すように、端末(UE)は、基地局(eNB)から参照信号(RS)を受信することができる(S1210)。端末は、受信された参照信号によってチャネルの状態を把握することができる。ここで、参照信号は、既存の3GPP LTEシステムで定義する共通参照信号(CRS)であるか、拡張されたアンテナ構成を有するシステム(例えば、3GPP LTE‐Aシステム)で定義するチャネル状態情報‐参照信号(CSI‐RS)であり得る。端末は、参照信号によって把握されたチャネルにおいてCQI計算のために与えられた仮定を満足しながら、ブロック誤り率(BLER)が10%を超えないCQIインデクスを計算することができる(S1220)。端末は、計算されたCQIインデクスを基地局に送信することができる(S1230)。
図12において、端末がチャネルの状態を把握して適切なMCSを導出する過程(S1220)は、端末具現態様で多様な方式で設計することができる。例えば、端末は、参照信号を用いてチャネル状態又は有効信号対干渉及びノイズ比(SINR)を計算することができる(S1221)。端末は、計算されたチャネル状態又は有効SINRに基づいて最も高いMCSを求めることができる(S1222)。最も高いMCSは、デコーディング時に伝送ブロック誤り率が10%を超えず、CQI計算に対する仮定を満足するMCSを意味する。端末は、求められたMCSと関連したCQIインデクスを決定し、決定されたCQIインデクスを基地局に報告することができる(S1223)。
【0113】
現在標準化が進行中のLTE‐Aシステムでは、既存のLTEシステムより向上した性能のために、帯域幅拡張、多地点協調送受信(CoMP)、中継器、複数ユーザMIMO(MU‐MIMO)送信方式などの新しい技術をサポートすることが論議されている。したがって、既存のLTEシステムに比べて複雑な形態の構造(新しい参照信号、MU‐MIMOなど)を形成しながらも、既存のLTEシステムとの共存のために後方互換性も考慮する必要がある。これによって、CQI計算時に既存のLTEシステムに比べて考慮すべき事項が増加するようになる。
【0114】
本発明は、LTE‐AシステムでCQIを計算する方法及びCQI計算に必要な仮定を提案する。簡略に説明すると、本発明は、LTE‐Aで導入が論議されているDMRSを考慮するとき、CQI計算時の既存のLTEでの方式に加えて、チャネルランクによって変化するDMRSの大きさを考慮して、現在のチャネル品質及び可用資源に適したCQIが基地局にフィードバックされるようにする方法を提案する。
【0115】
上述したように、LTE‐Aでは、PDSCH復調のための参照信号(DMRS)及びチャネル状態情報(CSI)推定のための参照信号(CSI‐RS)の導入が論議されており、このうち、DMRSは
図6のようなパターンを有することができる。上述したように、ランクによってDMRSが占めるREの個数が変わり、24REs/RB/ポートの場合、低いランクの場合より2倍のオーバヘッドを有するようになる。
【0116】
図13は、CQIインデクス計算方法の一例に対するフローチャートである。
【0117】
段階S1310において、端末は、基地局から受信された信号を用いてそれぞれのランク別に最適のPMIを決定することができる。例えば、ランク1に対する最適のPMI,ランク2に対する最適のPMI,…,ランク8に対する最適のPMI,をそれぞれ決定することができる。
【0118】
段階S1320において、端末は、決定されたPMIによってそれぞれの階層別にSINRを決定することができる。例えば、ランク2の場合に2個の階層が存在し、2個の階層のそれぞれに対するSINRを決定することができる。
【0119】
段階S1330において、端末は、階層別に決定されたSINRに基づいて符号語別にSINRを決定することができる。これは、符号語対階層マップ規則(codeword to layer mapping rule)によって決定することができる。符号語対階層マップ規則は次のように決定することができる。
【0120】
送信端のエンコーダによって符号化過程を経た一つ以上の符号語は、端末特定スクランブル信号を用いてスクランブルすることができる。スクランブルされた符号語は、送信信号の種類及び/又はチャネル状態によって2位相偏移変調(BPSK)、4位相偏移変調(QPSK)、16直交振幅変調(QAM)又は64QAM方式によって複素シンボルに変調される。その後、変調された複素シンボルは、一つ以上の階層にマップされる。単一アンテナを用いて信号を送信する場合、一つの符号語は一つの階層にそのままマップされて送信される。しかし、複数アンテナを用いて信号を送信する場合、符号語対階層マップ関係は、送信方式に応じて次の表2及び表3のように示すことができる。
【0123】
上記表2は、空間多重化方式で信号を送信する場合の例を示し、表3は、送信ダイバシチ方式で信号を送信する場合の例を示している。また、上記表2及び表3において、x
(a)(i)は、インデクスaを有する階層のi番目のシンボルを示し、d
(a)(i)は、インデクスaを有する符号語のi番目のシンボルを示す。上記表2及び表3の「階層数」項目と「符号語数」項目によって送信に用いられる符号語の数及び階層の数のマップ関係を知ることができ、「符号語対階層マップ」項目は、各符号語のシンボルがどのように階層にマップされるかを示す。
【0124】
上記表2及び表3から分かるように、一つの符号語は、一つの階層にシンボル単位でマップして送信することもできるが、表3の2番目の場合のように、一つの符号語を最大4個の階層に分散してマップすることもでき、このように一つの符号語が複数の階層に分散されてマップされる場合、各符号語をなす各シンボルは、階層別に順次マップされて送信されることが分かる。一方、単一符号語ベースの送信構成の場合、エンコーダ及び変調ブロックが一つずつ存在する。
【0125】
段階S1340において、端末は、端末性能によってそれぞれのSINRに適したスペクトル効率(SE)をそれぞれのランクの符号語別に算出することができる。
【0126】
段階S1350において、端末は、算出されたSEにPDSCHのためのREの個数(N
RE)を乗じて、それぞれの符号語別にスループットを算出することができる。
【0127】
段階S1360において、端末は、算出された符号語別スループットをランクごとに合計し、それぞれのランク別にスループットを算出することができる。
【0128】
段階S1370において、端末は、算出されたそれぞれのランク別スループットを比較し、最も大きいスループットに該当するランク値を決定することができる。
【0129】
段階S1380において、端末は、最も大きいスループットに該当するCQIインデクス及び該当のランクを基地局にフィードバックすることができる。ここで、最も大きいスループットに該当するCQIインデクスの決定は、例えば、次の表4を用いて行うことができる。表4は、例示的な4ビットCQIテーブルであって、3GPP LTE標準文書TS36.213で定義されたものである。表4で、それぞれのCQIインデクスに対して定義される効率値に上記N
REを乗じて求めたスループットと、上記S1310〜S1370過程によって端末によって算出された現在のチャネル状態で可能な最大のスループットとを比較し、最も類似する値を有する該当のCQIインデクスをフィードバックするCQIインデクスと決定することができる。
【0131】
CQIインデクスを決定する上記段階S1310〜S1380の過程は、例示的なものに過ぎず、これに制限されることはない。すなわち、端末の具現によって多様な方式でCQIインデクス値を決定することができる。
【0132】
上記のようにフィードバックするCQIインデクスを決定する際に、PDSCHのために使用されるREの個数(N
RE)が重要な因子であるが、既存のCQIインデクス算出方式ではPDSCH REの個数の変更を考慮していなかった。したがって、DMRSが導入される場合、ランクによってDMRSが割り当てられるREの個数の可変によってN
REが変更されるという点を考慮して、正確なCQI情報をフィードバックすることが必要である。換言すると、ランクによって可変するPDSCH REの個数に対する情報を考慮しない場合、基地局がCQIインデクスのフィードバックを受けて端末の状況を予想するとき、根本的な誤差を有するようになり、これは、後続するプロセスに大きな影響を及ぼすようになる。すなわち、DMRSオーバヘッドを考慮しない場合、PDSCH送信に使用可能な実際のREの個数より多いREをPDSCH送信に使用できると見なしてCQIインデクスを決定するようになる。このような誤ったCQI情報によって基地局がダウンリンクデータのコーディング率を高く決定して送信すると、実際に端末がダウンリンクデータを受信できるREの個数が基地局の予想より少ないため、エラー発生確率は高くなり、場合に応じてはダウンリンクデータ受信動作自体が不可能になる。このような誤差を減少させるために、本発明では、上記のようなCQIインデクス計算過程でランクによって調節されるDMRSのREの個数を考慮してランクによるN
REを適用した後、CQIインデクスを選択することによって、基地局と端末とが共有するCQIに対する信頼度を高められる方法を提案する。
【0133】
図7を再び参照して、CQIインデクス計算時にDMRSオーバヘッドを考慮した資源ブロック(RB)内のPDSCHのためのRE割り当てについて説明する。
図7のような場合のCQI計算のための仮定は、次の通りである。
【0134】
(1)PDCCHが一つのサブフレームの最初の3OFDMシンボル上に割り当てられる。
【0135】
(2)一つの資源ブロック(時間上の一つのサブフレームの長さ×周波数上の12個の副搬送波の長さ)内でDMRSが割り当てられるREの個数は、ランク1及び2の場合は12個であり、ランク3〜8の場合は24個である。
【0136】
(3)CSI‐RS及びLTE‐Aサブフレームは存在しない。
【0137】
上記のような仮定によって、
図7(a)及び
図7(b)の場合にPDSCH(データ)送信に割り当てられるREを決定することができる。
図7(a)は、低いランク(例えば、ランク1及び2)の場合のDMRSオーバヘッドを有する場合を示し、
図7(b)は、高いランク(例えば、ランク3〜8)の場合のDMRSオーバヘッドを有する場合を示す。
【0138】
図7(a)では、一つの資源ブロック内でのDMRSオーバヘッドが12REs/RB/ポートであり、4送信アンテナポートに対するCRSのオーバヘッドが24REs/RB/ポートであり、PDCCHは3OFDMシンボルを占め、これによって、PDSCH(データ)送信のために割り当てられるREは104REs/RB/ポートである。
【0139】
図7(b)では、一つの資源ブロック内でのDMRSオーバヘッドが24REs/RB/ポートであり、4送信アンテナポートに対するCRSのオーバヘッドが24REs/RB/ポートであり、PDCCHは3OFDMシンボルを占め、これによって、PDSCH(データ)送信のために割り当てられるREは92REs/RB/ポートである。
【0140】
図7と関連して説明したように、チャネルランクによってDMRSのためのREの数が大きな差を示す。これは、PDSCHのためのREの数がチャネルランクによって約12REまで差を示すことがあるため、CQIインデクス算出においてランクを考慮しない場合(すなわち、既存のCQIインデクス算出方式によると)、資源浪費又は資源不足による誤り率増加などの結果をもたらす。したがって、CQI計算時にチャネルランクを考慮したN
REを使用して不必要な資源の浪費を防止し、送信方式に適したCQIインデクスをフィードバックすることができる。
【0141】
また、上記の例示では、ランク1及び2の場合はDMRSオーバヘッドが12REs/RB/ポートであり、ランク3〜8の場合はDMRSオーバヘッドが24REs/RB/ポートであることを仮定したが、これに制限されることはない。本発明は、例えば、上述した完全なCDM方式の場合のように、ランク1〜4のときはDMRSオーバヘッドが12REs/RB/ポートであり、ランク5〜8のときはDMRSオーバヘッドが24REs/RB/ポートである場合にも同一の原理によって最適のCQIインデクスを算出することができる。換言すると、本発明によると、チャネルランクによってPDSCHが割り当てられるREの数(すなわち、N
RE)が変化するすべての場合に対して最適のCQIインデクスを算出及びフィードバックすることができる。
【0142】
また、それぞれのランク別にDMRSオーバヘッドを考慮する方式を適用する代わりに、ランクとは関係なく、最大のDMRSオーバヘッド(すなわち、24REs/RB/ポート)を考慮してCQIインデクスを計算することもできる。このような方式によると、DMRSオーバヘッドを考慮して最適のCQIインデクスを算出しながらも、CQI計算の複雑度をより単純化させることができる。
【0143】
中継器をサポートする無線通信システム
【0144】
図14を参照すると、中継器1420は、基地局1410と端末1431との間の送受信を転送(forwarding)する役割をする。基地局1410と中継器1420との間のリンクをバックホールリンクといい、中継器1420と端末1431との間のリンクをアクセスリンクという。基地局にはアップリンク受信及びダウンリンク送信の機能が要求され、端末にはアップリンク送信及びダウンリンク受信の機能が要求される。一方、中継器には、基地局へのバックホールアップリンク送信、端末からのアクセスアップリンク受信、基地局からのバックホールダウンリンク受信及び端末へのアクセスダウンリンク送信の機能がすべて要求される。
【0145】
一方、バックホールリンクがアクセスリンクと同一の周波数帯域で動作する場合を「帯域内(in−band)」といい、バックホールリンクとアクセスリンクとが異なる周波数帯域で動作する場合を「帯域外(out−band)」という。帯域内中継器の場合、例えば、所定の周波数帯域で基地局からのバックホールダウンリンク受信と端末へのアクセスダウンリンク送信が同時に行われるとき、中継器の送信端からの送信信号を中継器の受信端で受信することができ、これによって、中継器の無線周波フロントエンドにおいて、信号干渉又は無線周波妨害(RF jamming)が発生するおそれがある。同様に、所定の周波数帯域で端末からのアクセスアップリンクの受信と、基地局へのバックホールアップリンクの送信とが同時に行われると、中継器のRF前端で信号干渉が発生するおそれがある。このような信号干渉を回避するために、中継器で同一周波数帯域での送信及び受信が同時に起きないように設定することができる。例えば、中継器で所定の周波数帯域で所定の時間区間の間にはバックホールダウンリンクを受信し、他の時間区間の間にはアクセスダウンリンクを送信することを繰り返して行うように、バックホールダウンリンク受信とアクセスダウンリンク送信との間の時分割多重化(TDM)方式を用いることもできる。これと同様に、バックホールアップリンク送信とアクセスアップリンク受信との間のTDM方式を用いることもできる。上記のように動作する中継器を半2重中継器と称することもできる。この場合、中継器の送受信動作転換のためのガード時間が設定される必要がある。例えば、バックホールダウンリンク受信とアクセスダウンリンク送信との間の切替えのために、バックホールダウンリンク受信のために設定されたサブフレームにおいてガード時間を設定することができる。
【0146】
一般的な中継器の具現において、同一の周波数搬送波上(すなわち、同一のIFFT/FFT領域)で1ms長さのサブフレーム単位でアクセスリンクとバックホールリンクとをTDM方式で区分する(partitioning)ことができる。ここで、中継器が導入されていない無線通信システム(例えば、既存のLTEリリース‐8又は9システム)によって動作する各端末(以下、「レガシー端末」という)との接続をサポートする必要がある。すなわち、後方互換性をサポートする必要がある。このとき、中継器は、自分の領域内の各レガシー端末の測定機能をサポートする必要がある、したがって、バックホールダウンリンク送信のために設定されたサブフレーム上でも、サブフレームの最初のN(N=1、2又は3)個のOFDMシンボル区間では、中継器はバックホールダウンリンク受信を行うのではなく、アクセスダウンリンク送信を行う必要がある。
【0147】
図15は、バックホールダウンリンクサブフレーム構造の一例を示した図である。
【0148】
図15で、中継器非受信(non‐hearing)区間1510は、中継器がバックホールダウンリンク信号を受信せずにアクセスダウンリンク信号を送信する区間を意味する。この区間1510は、上述したように、1、2又は3OFDM長(バックホールダウンリンクサブフレームの最初の1〜3個のOFDMシンボル)に設定することができる。
【0149】
ガード時間1520は、中継器が送信モード/受信モードの切替えを行う区間であり、ガード時間1530は、中継器が受信モード/送信モードの切替えを行う区間である。ガード時間の長さは時間領域の値として与えるか、又は、時間サンプル(Ts)値を基準にしてk個の時間サンプル値に設定することができる。場合によって、ガード時間は一つ以上のOFDMシンボルの長さに設定することもできる。例えば、中継器バックホールダウンリンクサブフレームが連続的に設定されている場合、又は所定のサブフレームタイミング整列関係によって、サブフレームの最後の部分のガード時間1530は定義又は設定されないことがある。
【0150】
中継器バックホールダウンリンク受信区間1540において、中継器は、基地局から中継器に対するPDCCH及びPDSCHを受信することができる。これを、中継器の専用物理チャネルという意味でR‐PDCCH及びR‐PDSCHと表現することもできる。
【0151】
一方、
図6で説明したDMRSパターンは、制限された状況においてだけ、中継器バックホールダウンリンクサブフレームに適用することができる。具体的に、
図6の一般サブフレームでのDMRSパターンは、中継器がバックホールダウンリンクサブフレームの最後のOFDMシンボル(正規CPの場合は14番目のOFDMシンボル)を受信できる場合だけに使用することができる。中継器バックホールダウンリンクサブフレームの最後のシンボルがガード区間に設定される場合、
図6のようなDMRSパターンは中継器バックホールダウンリンクサブフレームに適用することができない。
【0152】
また、中継器のR‐PDCCHに対する復調のためにDMRSが使用されるバックホールダウンリンク送信を構成することができる。すなわち、R‐PDCCHは、DMRSを用いる送信ダイバシチ方式、所定のプリコーディングベースのランク‐1又は空間多重化によって送信することができる。
【0153】
これによって、中継器バックホールリンクのためにDMRSパターンを新しく設計することができる。すなわち、
図6で説明するDMRSパターン及び異なる新しいDMRSパターンを中継器バックホールダウンリンク送信のために適用することができる。一例として、
図16に示したように、
図6のDMRSパターンでダウンリンクサブフレームの最後の部分の一つ又は任意の個数のOFDMシンボルがバックホールダウンリンク送信のために使用されない状況(ガード時間が設定される状況など)を考慮して、2番目のスロットの各DMRS RE(すなわち、ダウンリンクサブフレーム上の最後の二つのOFDMシンボルで定義される各DMRS RE)を除いた形態のバックホールダウンリンクサブフレームDMRSパターンを構成することができる。もちろん、中継器バックホールダウンリンクサブフレームでガード時間が設定されない場合、
図6と同一のDMRSパターンを中継器バックホールダウンリンクに適用することもできる。
【0154】
図16のようなDMRSパターンが使用される場合も、上述した本発明の原理によって、DMRSオーバヘッドの変更によるPDSCHが割り当てられるREの個数(すなわち、N
RE)の変更を考慮した最適のCQIインデクスを計算して送信する方法を適用することができる。この場合、中継器がダウンリンク受信主体となり、マクロ基地局がダウンリンク送信主体となって中継器からのCQIインデクスのフィードバックを受けることができる。
【0155】
図16の例示では、バックホールダウンリンクサブフレームの一つの資源ブロック内でPDCCH(又は非受信区間)として3OFDMが設定され、R‐PDCCHが設定されず、ガード時間として合計2OFDMシンボルが使用される場合を仮定する。
【0156】
このとき、低いランクの場合、DMRSオーバヘッドが6REs/RB/ポートであり、データ送信に割り当てられるREは102個である。一方、高いランクの場合、DMRSオーバヘッドが12REs/RB/ポートであり、データ送信に割り当てられるREは96個である。このように、チャネルランクによってDMRSのためのREの数が大きな差を示す。これは、R‐PDSCHのためのREの数がチャネルランクによって約6REまで差を示すことがあるため、CQIインデクス算出においてランクを考慮しない場合(すなわち、既存のCQIインデクス算出方式によると)、資源浪費又は資源不足による誤り率増加などの結果をもたらすようになる。したがって、CQI計算時にチャネルランクを考慮したN
REを使用して不必要な資源の浪費を防止し、送信方式に適したCQIインデクスをフィードバックすることができる。
【0157】
本発明によると、チャネルランクによって(バックホール)ダウンリンクデータ送信に割り当てられるREの数(すなわち、N
RE)が変化するすべての場合に対して、最適のCQIインデクスを算出及びフィードバックすることができる。
【0158】
また、中継器バックホールダウンリンクにおいて、それぞれのランク別にDMRSオーバヘッドを考慮する方式を適用する代わりに、ランクとは関係なく最大のDMRSオーバヘッド(すなわち、12REs/RB/ポート)を考慮してCQIインデクスを計算することもできる。このような方式によると、DMRSオーバヘッドを考慮して最適のCQIインデクスを算出しながらも、CQI計算の複雑度をより単純化させることができる。
【0159】
一方、アクセスダウンリンクの場合、上述した基地局と端末(macro‐UE)との間のダウンリンクに対して、DMRSオーバヘッドを考慮したCQIインデクス計算及びフィードバック方法を、中継器と端末(relay‐UE)との間に同一に適用することができる。
【0160】
図17は、本発明の一実施例に係るCQI計算方法を示すフローチャートである。
【0161】
段階S1710において、端末は、基地局から受信された信号を用いてそれぞれのランク別に最適のPMIを決定することができる。
【0162】
段階S1720において、端末は、決定されたPMIによってそれぞれの階層別にSINRを決定することができる。
【0163】
段階S1730において、端末は、階層別に決定されたSINRに基づいて符号語別にSINRを決定することができる。これは、符号語対階層マップ規則に従って決定することができる。上記表2及び表3は、4送信アンテナの場合の符号語対階層マップ規則に対するものであるため、拡張されたアンテナ構成(例えば、8送信アンテナ構成)の場合は、それによって定義される符号語対階層マップ規則に従って符号語別SINRを決定することができる。
【0164】
段階S1740において、端末は、端末性能によってそれぞれのSINRに適したスペクトル効率(SE)をそれぞれのランクの符号語別に算出することができる。
【0165】
段階S1750において、端末は、ランクによって変更されるDMRSオーバヘッド(一般サブフレームの場合は、低いランクで12REであり、高いランクで24REであり、中継器バックホールサブフレームで最後のシンボルにガード時間が設定される場合は、低いランクで6REであり、高いランクで12REである)を考慮して、データ送信(PDSCH又はR‐PDSCH)に割り当てられるREの個数(すなわち、N
RE)を算出することができる。また、CQI計算の単純化のために、ランクとは関係なく最大のDMRSオーバヘッド(一般サブフレームの場合は24RE、中継器バックホールサブフレームの場合は12RE)を考慮してN
REを算出することもできる。
【0166】
段階S1760において、端末は、段階S1740で算出されたSEに段階S1750で算出されたN
REを乗じ、それぞれの符号語別にスループットを算出することができる。
【0167】
段階S1770において、端末は、算出された符号語別スループットをランクごとに合計し、それぞれのランク別スループットを算出することができる。
【0168】
段階S1780において、端末は、算出されたそれぞれのランク別スループットを比較し、最大のスループットに該当するランク値を決定することができる。
【0169】
段階S1790において、端末は、最も大きいスループットに該当するCQIインデクス及び該当のランクを基地局にフィードバックすることができる。最も大きいスループットに該当するCQIインデクスは、CQIインデクスごとに予め設定されている効率値にN
REを乗じて求めたスループットと、上記S1710〜S1780過程によって端末によって算出された現在のチャネル状態で可能な最大のスループットとを比較し、最も類似する値を有する該当のCQIインデクスを、フィードバックするCQIインデクスとして決定することができる。
【0170】
図18は、本発明に係る端末装置、中継器装置又は基地局装置の好適な実施例の構成を示した図である。端末装置、中継器装置又は基地局装置に対して同一の図面符号を使用するが、これは、それぞれの装置が同一の構成を有することを意味するのではない。すなわち、以下の説明は、端末装置、中継器装置及び基地局装置のそれぞれの別途の構成に対するものである。
【0171】
端末装置(UE)1800は、受信モジュール1810、送信モジュール1820、プロセッサ1830及びメモリ1840を含むことができる。受信モジュール1810は、各種信号、データ、情報などを基地局などから受信することができる。送信モジュール1820は、各種信号、データ、情報などを基地局などに送信することができる。プロセッサ1830は、受信モジュール1810、送信モジュール1820、メモリ1840及びアンテナ1850を含む端末装置1800の全体的な動作を制御するように構成することができる。アンテナ1850は複数のアンテナで構成することができる。
【0172】
端末装置のプロセッサ1830は、受信モジュール1810によって受信されたダウンリンク信号に対して、復調参照信号(DMRS)のオーバヘッドに基づいて決定される物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信のための資源要素の数(すなわち、N
RE)を考慮して、チャネル品質情報インデクスを算出するように構成することができる。また、端末装置のプロセッサ1830は、算出されたチャネル品質情報インデクスを上記送信モジュールによって送信するように構成することができる。
【0173】
上記DMRSのオーバヘッドは、一つの資源ブロック内で低いランク(例えば、ランク1及び2)の場合に12個の資源要素に設定し、高いランク(例えば、ランク3〜8)の場合に24個の資源要素に設定することができる。また、一つの資源ブロック内での上記DMRSのオーバヘッドは、ダウンリンク送信ランクとは関係なく24個の資源要素に設定することもできる。
【0174】
端末装置1800に対する具体的な事項、特に、端末装置1800のプロセッサ1830でCQI情報を算出する動作を具現する構成と関連した事項は、上述した本発明の多様な実施例で説明した事項と同一に適用することができる。
【0175】
端末装置のプロセッサ1830は、その他にも、端末装置が受信した情報、外部に送信する情報などを演算処理する機能を行い、メモリ1840は、演算処理された情報などを所定時間の間記憶することができ、バッファ(図示せず)などの構成要素に置き替えることができる。
【0176】
一方、中継器装置(RN)1800は、受信モジュール1810、送信モジュール1820、プロセッサ1830及びメモリ1840を含むことができる。受信モジュール1810は、バックホールダウンリンク上の各種信号、データ、情報などを基地局などから受信することができ、アクセスアップリンク上の各種信号、データ、情報などを端末などから受信することができる。送信モジュール1820は、バックホールアップリンク上の各種信号、データ、情報などを基地局などに送信することができ、アクセスダウンリンク上の各種信号、データ、情報などを端末などに送信することができる。プロセッサ1830は、受信モジュール1810、送信モジュール1820、メモリ1840及びアンテナ1850を含む中継器装置1800の全体的な動作を制御するように構成することができる。アンテナ1850は、複数のアンテナで構成することができる。
【0177】
中継器装置のプロセッサ1830は、受信モジュール1810によって受信されたバックホールダウンリンク信号に対して、復調参照信号(DMRS)のオーバヘッドに基づいて決定される中継器‐物理ダウンリンク共有チャネル(R‐PDSCH)送信のための資源要素の数を考慮して、チャネル品質情報インデクスを算出するように構成することができる。また、中継器装置のプロセッサ1830は、算出されたチャネル品質情報インデクスを送信モジュール1820によって基地局に送信するように構成することができる。
【0178】
一つの資源ブロック内での上記DMRSのオーバヘッドは、低いランク(例えば、ランク1及び2)の場合に6個の資源要素に設定し、高いランク(例えば、ランク3〜8)の場合に12個の資源要素に設定することができる。また、一つの資源ブロック内での上記DMRSのオーバヘッドは、バックホールダウンリンク送信ランクとは関係なく12個の資源要素に設定することができる。
【0179】
中継器装置1800に対する具体的な事項、特に、中継器装置1800のプロセッサ1830によってCQI情報を算出する動作を具現する構成と関連した事項は、上述した本発明の多様な実施例で説明した事項と同一に適用することができる。
【0180】
中継器装置のプロセッサ1830は、その他にも、中継器装置が受信した情報、外部に送信する情報などを演算処理する機能を行い、メモリ1840は、演算処理された情報などを所定時間の間記憶することができ、バッファ(図示せず)などの構成要素に置き換えることができる。
【0181】
一方、基地局装置(eNB)1800は、受信モジュール1810、送信モジュール1820、プロセッサ1830、メモリ1840及びアンテナ1850を含むことができる。受信モジュール1810は、各種信号、データ、情報などを端末などから受信することができる。送信モジュール1820は、各種信号、データ、情報などを端末などに送信することができる。プロセッサ1830は、受信モジュール1810、送信モジュール1820、メモリ1840及びアンテナ1850を含む基地局装置1800の全体的な動作を制御するように構成することができる。アンテナ1850は複数のアンテナで構成することができる。
【0182】
基地局装置のプロセッサ1830は、送信モジュール1820によって送信されたダウンリンク信号に対するチャネル品質情報インデクスを受信するように構成することができる。上記チャネル品質情報インデクスは、復調参照信号(DMRS)のオーバヘッドに基づいて決定される物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信のための資源要素の個数を考慮してダウンリンク受信主体(端末又は中継器)で算出することができる。また、基地局装置のプロセッサ1830は、チャネル品質情報インデクスを考慮して上記ダウンリンク信号を上記送信モジュールによって送信するように構成することができる。
【0183】
基地局装置1800に対する具体的な事項、特に、基地局装置1800のプロセッサ1830でCQI情報を受信してダウンリンク送信を行う動作を具現する構成と関連した事項は、上述した本発明の多様な実施例で説明した事項と同一に適用することができる。
【0184】
基地局装置のプロセッサ1830は、その他にも、基地局装置が受信した情報、外部に送信する情報などを演算処理する機能を行い、メモリ1840は、演算処理された情報などを所定時間の間記憶することができ、バッファ(図示せず)などの構成要素に置き替えることができる。
【0185】
上述した本発明の各実施例は、多様な手段によって具現することができる。例えば、本発明の各実施例は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの組合せなどによって具現することができる。
【0186】
ハードウェアによる具現の場合、本発明の各実施例に係る方法は、一つ又はそれ以上の特定用途集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理デバイス(PLD)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
【0187】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の各実施例に係る方法は、以上説明した機能又は各動作を行うモジュール、手順又は関数などの形態で具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶されてプロセッサによって駆動され得る。上記メモリユニットは、上記プロセッサの内部又は外部に位置し、既に公知の多様な手段によって上記プロセッサとデータを交換することができる。
【0188】
上述したように開示された本発明の好適な各実施例に対する詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。以上では、本発明の好適な各実施例を参照して説明したが、該当の技術分野の熟練した当業者であれば、本発明の領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更可能であることを理解できるであろう。例えば、当業者は、上述した各実施例に記載された各構成を互いに組み合わせる方式で用いることができる。したがって、本発明は、ここで開示した各実施形態に制限されるものではなく、ここで開示した各原理及び新規の各特徴と一致する最広の範囲を付与するためのものである。
【0189】
本発明は、その精神及び必須的特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態で具体化することができる。したがって、上記の詳細な説明は、すべての面で制限的に解釈してはならなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈によって決定しなければならず、本発明の等価的範囲内でのすべての変更は本発明の範囲に含まれる。本発明は、ここで開示した各実施形態に制限されるものではなく、ここで開示した各原理及び新規の各特徴と一致する最広の範囲を付与するためのものである。また、特許請求の範囲で明示的な引用関係のない各請求項を結合して実施例を構成し、又は出願後の補正によって新しい請求項を含ませることができる。