(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5735675
(24)【登録日】2015年4月24日
    
      
        (45)【発行日】2015年6月17日
      
    (54)【発明の名称】換気扇
(51)【国際特許分類】
   F24F   7/10        20060101AFI20150528BHJP        
【FI】
   F24F7/10 101F
【請求項の数】7
【全頁数】12
      (21)【出願番号】特願2014-48488(P2014-48488)
(22)【出願日】2014年3月12日
    
      (65)【公開番号】特開2014-181895(P2014-181895A)
(43)【公開日】2014年9月29日
    【審査請求日】2014年3月12日
      (31)【優先権主張番号】201320127025.9
(32)【優先日】2013年3月19日
(33)【優先権主張国】CN
    
      
        
          (73)【特許権者】
【識別番号】508123423
【氏名又は名称】広東松下環境系統有限公司
          (73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
          (74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中  光雄
          (74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島  睦
          (74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部  博史
        
      
      
        (72)【発明者】
          【氏名】楊  徳聡
              
            
        
        (72)【発明者】
          【氏名】鄭  俊榮
              
            
        
        (72)【発明者】
          【氏名】坪佐  大輔
              
            
        
      
    
      【審査官】
        河野  俊二
      
    (56)【参考文献】
      
        【文献】
          特開2009−180480(JP,A)      
        
        【文献】
          特開2003−194383(JP,A)      
        
        【文献】
          特開2010−127584(JP,A)      
        
        【文献】
          特開2012−154527(JP,A)      
        
        【文献】
          特開2000−77131(JP,A)      
        
      
    (58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F      7/10        
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
  換気扇本体と、頂面上に設置されたモータおよびコンデンサボックスとを含み、前記モータには、モータリード線を延出させるための出線孔が設けられる換気扇であって、
  前記コンデンサボックスは台座とカバーとからなり、前記コンデンサボックスの前記カバーの前記モータに向う内側壁には、前記モータリード線を貫通させるための第1配線孔が設けられ、前記コンデンサボックスの前記台座の前記モータに向う内側壁には、前記モータリード線を貫通させるための第2配線孔が設けられ、前記第1配線孔の上方の前記カバーの頂面は、前記モータ方向へ遮水板を延設し、前記第1配線孔と前記第2配線孔はずらして設置され、前記第2配線孔と前記第1配線孔との間に、前記モータリード線を低く押える圧線リブを設け、前記圧線リブの最下端面の高さは第2配線孔より低いことを特徴とする換気扇。
【請求項2】
  前記遮水板は、前記モータの前記出線孔を上方から遮蔽するように延設されることを特徴とする請求項1に記載の換気扇。
【請求項3】
  前記第2配線孔と前記第1配線孔との間に、前記モータリード線を低く押える圧線リブが設けられ、前記圧線リブは前記第2配線孔を囲んで設置され、前記圧線リブと前記台座との間には、前記モータリード線を貫通させる孔以外の部分に、前記圧線リブと前記台座とを接続する防水底板が設置されることを特徴とする請求項1または2に記載の換気扇。
【請求項4】
  前記コンデンサボックスの前記カバーの前記モータから離れた側の外側壁には、電源線を貫通させる第3配線孔が設けられ、前記コンデンサボックスの前記台座の台座内側壁と台座外側壁とを接続する接続壁には、前記電源線を貫通させる第4配線孔が設けられ、前記第4配線孔の位置が前記第3配線孔より高く、前記電源線は前記第3配線孔を貫通した後、曲がって前記第4配線孔に入り、前記コンデンサボックス内の配線端子に接続することを特徴とする請求項1に記載の換気扇。
【請求項5】
  前記コンデンサボックスの前記カバーの頂面内側には、前記第4配線孔に対応した位置に、前記カバーに一体成形した圧線部が設けられ、前記圧線部には弧形の圧線溝が設けられることを特徴とする請求項4に記載の換気扇。
【請求項6】
  前記コンデンサボックス内には、アースに接続されるアース接続部が設けられ、前記台座の外側壁には、前記アース接続部近傍の部分に切り欠き部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の換気扇。
【請求項7】
  前記カバーの上面は前記第1配線孔から前記第2配線孔の下方へ傾斜することを特徴とする請求項1に記載の換気扇。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
  本発明は換気扇に関し、特に換気扇のコンデンサボックスの防水構造に関する。
 
【背景技術】
【0002】
  図1Aは公知の換気扇の模式図である。
図1Bは公知の換気扇の防水蓋の内部模式図である。
図1A、
図1Bに示すように、換気扇1は、換気扇枠組み2と、枠組み2の頂面6上に設置されたモータ3およびコンデンサボックス4とを含み、コンデンサボックス4の外部には、コンデンサボックス4およびその周囲を覆う防水蓋5がさらに設けられる。
 
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
  上記従来技術の換気扇1は、水滴が配線孔8を介してコンデンサボックス4の内部に入ることを防止するために、コンデンサボックス4の外部全体を覆う防水蓋5を設けるとともに、該防水蓋5をねじによって枠組み2の頂面6上に固定する必要がある。このような構成では、コストも組立工数も増加する。
【0004】
  また、アースねじはコンデンサボックス4内に取り付けられる。空間が限られるため、ユーザはアースとコンデンサボックス4との接続操作を行なうとき、アースねじを外してアースをアースねじに接続してから、アースねじをコンデンサボックス4の上方からアースねじの取付孔7に取り付ける必要がある。上方からアースねじを取り付ける場合、アースねじ又はアースねじ上のワッシャーは脱落しやすく、配線操作は非常に不便である。
【0005】
  上記課題を解決するために、本発明は、防水効果を確保できるとともに取り付けが容易である防水構造を有する換気扇を提供する。
 
【課題を解決するための手段】
【0006】
  上記目的を実現するために、本発明は、換気扇本体と、頂面上に設置されたモータおよびコンデンサボックスとを含み、前記モータには、モータリード線を延出させるための出線孔が設けられる換気扇であって、前記コンデンサボックスは台座とカバーとからなり、前記コンデンサボックスの前記カバーの前記モータに向う内側壁には、前記モータリード線を貫通させるための第1配線孔が設けられ、前記コンデンサボックスの前記台座の前記モータに向う内側壁には、前記モータリード線を貫通させるための第2配線孔が設けられ、前記第1配線孔の上方の前記カバーの頂面は、前記モータ方向へ遮水板を延設し、前記第1配線孔と前記第2配線孔はずらして設置され、前記第2配線孔と前記第1配線孔との間に、前記モータリード線を低く押える圧線リブを設け、前記圧線リブの最下端面の高さは第2配線孔より低い換気扇を提供する。
 
【発明の効果】
【0007】
  本発明の効果は、防水効果を確保するとともに、コストおよび組立工数を節約することにある。
 
 
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1B】従来の換気扇の防水蓋の内部模式図である。
 
【
図2B】本発明の実施の形態1によるコンデンサボックスのカバーの模式図である。
 
【
図2C】本発明の実施の形態1によるコンデンサボックスの台座の模式図である。
 
【
図2D】本発明の実施の形態1によるコンデンサボックスが取り付けられた後の模式図である。
 
【
図2E】実施の形態1による
図2Dにおけるコンデンサボックスのカバーを外した場合の模式図である。
 
【
図3B】本発明の実施の形態2によるコンデンサボックスのカバーの模式図である。
 
【
図3C】本発明の実施の形態2におけるモータリード線を外した場合のコンデンサボックスの台座の模式図である。
 
 
【発明を実施するための形態】
【0009】
  本発明の一の態様にかかる換気扇は、換気扇本体と、頂面上に設置されたモータおよびコンデンサボックスとを含み、前記モータには、モータリード線を延出させるための出線孔が設けられる換気扇であって、前記コンデンサボックスは台座とカバーとからなり、前記コンデンサボックスの前記カバーの前記モータに向う内側壁には、前記モータリード線を貫通させるための第1配線孔が設けられ、前記コンデンサボックスの前記台座の前記モータに向う内側壁には、前記モータリード線を貫通させるための第2配線孔が設けられ、前記第1配線孔の上方の前記カバーの頂面は、前記モータ方向へ遮水板を延設し、前記第1配線孔と前記第2配線孔はずらして設置され、前記第2配線孔と前記第1配線孔との間に、前記モータリード線を低く押える圧線リブを設け、前記圧線リブの最下端面の高さは第2配線孔より低いことを特徴とする。
 
【0010】
  また、前記遮水板は、前記モータの前記出線孔を上方から遮蔽するように延設されるようにしてもよい。
 
【0011】
  また、前記第2配線孔と前記第1配線孔との間に、前記モータリード線を低く押える圧線リブが設けられ、前記圧線リブは前記第2配線孔を囲んで設置され、前記圧線リブと前記台座との間には、前記モータリード線を貫通させる孔以外の部分に、前記圧線リブと前記台座とを接続する防水底板が設置されるようにしてもよい。
 
【0012】
  また、前記コンデンサボックスの前記カバーの前記モータから離れた側の外側壁には、電源線を貫通させる第3配線孔が設けられ、前記コンデンサボックスの前記台座の台座内側壁と台座外側壁とを接続する接続壁には、前記電源線を貫通させる第4配線孔が設けられ、前記第4配線孔の位置が前記第3配線孔より高く、前記電源線は前記第3配線孔を貫通した後、曲がって前記第4配線孔に入り、前記コンデンサボックス内の配線端子に接続するようにしてもよい。
 
【0013】
  また、前記コンデンサボックスの前記カバーの頂面内側には、前記第4配線孔に対応した位置に、前記カバーに一体成形した圧線部が設けられ、前記圧線部には弧形の圧線溝が設けられるようにしてもよい。
 
【0014】
  また、前記コンデンサボックス内には、アースに接続されるアース接続部が設けられ、前記台座の外側壁には、前記アース接続部近傍の部分に切り欠き部が設けられるようにしてもよい。
 
【0015】
  また、前記カバーの上面は前記第1配線孔から前記第2配線孔の下方へ傾斜するようにしてもよい。
 
【0016】
  以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
 
【0017】
  (実施の形態1)
  
図2A〜
図2Eは本発明の実施の形態1の模式図である。
 
【0018】
  図2A〜
図2Cに示すように、換気扇100は、換気扇本体110と、頂面111上に設置されたモータ120およびコンデンサボックス200とを含み、前記モータ120には、モータリード線121を延出させるための出線孔122(
図2Eに示す)が設けられる。
 
【0019】
  前記コンデンサボックス200は台座210とカバー220とからなる。コンデンサボックス200のカバー220の前記モータ120に向う内側壁221には、前記モータリード線121を貫通させるための第1配線孔222が設けられている。コンデンサボックス200の台座210の前記モータ120に向う内側壁211には、前記モータリード線121を貫通させるための第2配線孔212が設けられている。前記第1配線孔222上方の前記カバー220の頂面は、前記モータ120方向へ遮水板223を延設し、前記第1配線孔222と前記第2配線孔212はずらして設置される。本発明におけるずらして設置されることとは、第1配線孔222の中心と第2配線孔212の中心とが正対しない(それぞれの中心の位置が合わない)ことをいう。
 
【0020】
  本発明において、コンデンサボックス200の台座210およびカバー220のモータ120に向う側壁は内側壁であり、モータ120から離れた側の側壁は外側壁である。
 
【0021】
  第1配線孔222の上方のカバー220の頂面が、モータ120方向へ遮水板223を延設するため、遮水板223は上方から第1配線孔222を遮蔽する。屋根に付着した湿気が凝縮してなる水滴が、コンデンサボックス200のカバー220の頂面上に滴下しても、水滴は遮水板223の上面を経て換気扇本体110の頂面111に落下する。したがって、水滴は、第1配線孔222に落ちて第1配線孔222を介してコンデンサボックス200内に入ることはない。
 
【0022】
  また、カバー220の上面は第1配線孔222から第2配線孔212の下方へ傾斜する。したがって、屋上に付着した湿気が凝縮してなる水滴が、コンデンサボックス200のカバー220の頂面に滴下しても、水滴はカバー220の上面の第2配線孔212に流れてから換気扇本体110の頂面111に落下する。これにより、前記水滴が第1配線孔222および第2配線孔212を通ってからコンデンサボックス200の台座210内に入り、電気部品に接触して故障を起こすことを防止することができる。
 
【0023】
  さらに、前記第1配線孔222と第2配線孔212がずらして設置されることにより、第1配線孔222はカバー220内側壁221の中央部からずらして一側に設置され、第2配線孔212は台座210内側壁211の中央部に近接して設置され、第1配線孔222と第2配線孔212との間には一定の空間が設けられる。このように、コンデンサボックス200周囲の水滴は、第1配線孔222とモータリード線121との間の隙間を介してコンデンサボックス200に入っても、第1配線孔222と第2配線孔212との間の空間に入った後、コンデンサボックス200の台座210の内側壁211に衝突して受け止められるようになり、第2配線孔212を介してコンデンサボックス200の台座210内に入って電気部品に接触することはない。さらに、第1配線孔222と第2配線孔212がずらしているため、モータリード線121は第1配線孔222および第2配線孔212という2つの孔に係止され、過度に引張られることはない。
 
【0024】
  したがって、上記構造により、従来技術のようにコンデンサボックス周囲を覆う防水蓋を取り付ける必要がなく、コストおよび組立工数を節約する。
 
【0025】
  更なる防水を実現するために、第2配線孔212と第1配線孔222との間に、前記モータリード線121を低く押える圧線リブ213を設けてもよく、該圧線リブ213の最下端面214の高さは第2配線孔212より低い。該圧線リブ213はコンデンサボックス200の台座210に一体成形され、コンデンサボックス200の台座210の内側壁211からモータ120方向へ延設される。上記構造により、モータリード線121はモータ120の出線孔122(
図2Eに示す)から延出した後、コンデンサボックス200のカバー220の第1配線孔222を貫通してから圧線リブ213の最下端面214下方を貫通し、圧線リブ213によって、換気扇本体110の頂面111に近い又は換気扇本体110の頂面111に密着する位置、即ち第1配線孔222および第2配線孔212より低い位置に押えられ、そして上方に向って台座210の第2配線孔212内に入り、略V字型を形成する。このように、水滴はモータリード線121の外部に付着しても、圧線リブ213によって下方へ押えられたモータリード線121に沿って、下方に向って換気扇本体110の頂面111へ流れるものであり、上方に向って第2配線孔212へ流れることはない。
 
【0026】
  図2D〜
図2Eに示すように、前記コンデンサボックス200のカバー220の前記モータ120から離れた側の外側壁224には、電源線を貫通させる第3配線孔225が設けられている。前記コンデンサボックス200の前記台座210の台座内側壁211と台座外側壁216とを接続する接続壁217には、電源線を貫通させる第4配線孔215が設けられている。前記電源線は前記第3配線孔225を貫通した後、曲がって上方の第4配線孔215に入り、コンデンサボックス200内の配線端子250に接続する。
 
【0027】
  上記構造により、電源線を貫通させる第3配線孔225と第4配線孔215はそれぞれ、カバー220の外側壁224と台座210の接続壁217に位置する。したがって、電源線は第3配線孔225を貫通した後、曲がって第4配線孔215に入る。このように、ユーザが電源線をコンデンサボックス200外から引張っても、コンデンサボックス200の台座210の接続壁217が電源線を係止し得るため、電源線は過度に引っ張られることはなく、断線したりすることはない。
 
【0028】
  また、コンデンサボックス200の外部の水滴は、第3配線孔225を介してコンデンサボックス200のカバー220内に入っても、第3配線孔225と第4配線孔215との間の接続壁217に衝突して受け止められる。さらに、前記第4配線孔215の位置が前記第3配線孔225より高いため、水滴は、コンデンサボックス200のカバー220内に入ってからコンデンサボックス200の台座210に入ることはない。
 
【0029】
  さらに、
図2Eに示すように、前記コンデンサボックス200内には、アースに接続されるアース接続部230が設けられる。前記台座外側壁216には、前記アース接続部230近傍の部分に切り欠き部218が設けられる。
 
【0030】
  本実施の形態1によると、アース端子を有しないアースを用いる場合、ユーザはコンデンサボックス200のカバー220を上方へ開けてから、アースねじを緩め、前記外側壁の切り欠き部218からアースをワッシャーの下方へ挿入した後、ねじを締めてワッシャーをしっかり挟めば、アースの接続を完成することができる。ねじを完全に外してからアース接続の操作を行なう必要がないため、非常に便利である。
 
【0031】
  本実施の形態1によると、アース端子を有するアースを用いる場合、ユーザはコンデンサボックス200のカバー220を上方へ開けてから、アースねじをはずし、アース端子およびワッシャーを切り欠き部からアースねじの取付孔に入らせた後、ねじを取り付けてワッシャーをしっかり挟めば、アースの接続を完成することができ、非常に便利である。
 
【0032】
  (実施の形態2)
  
図3A〜
図3Cは本発明の実施の形態2の模式図である。
 
【0033】
  図3A〜
図3Cに示すように、この実施の形態2において、第1配線孔222上方の前記カバー220の頂面が前記モータ120の方向へ延設した遮水板223’は、第1実施例における遮水板223よりも大きい。前記遮水板223’は、前記モータ120の出線孔122を上方から遮蔽するように延設される。このように、屋上に付着した水蒸気が凝縮して水滴となって滴下しても、水滴は遮水板223’の上面を経て換気扇本体110の頂面111に落下する。したがって、水滴は、モータリード線121に落ちて第1配線孔222を介してコンデンサボックス200のカバー220内に入ることはない。
 
【0034】
  さらに、万一にモータ120が短絡する場合、コンデンサボックス200のカバー220の遮水板223’はモータ120の出線孔から飛び散った火花を受け止め、火花が換気扇100外へ飛び散ることを防止することができる。
 
【0035】
  したがって、防水効果を確保するとともに、安全性を向上させる。
 
【0036】
  また、この実施の形態2において、圧線リブ214’は前記第2配線孔212を囲んで設置される。前記圧線リブ214’と前記台座210との間には、モータリード線121を貫通させる孔219以外の部分に、前記圧線リブ214’と前記台座210とを接続する防水底板226が設置される。したがって、水滴はモータリード線121の外部に付着しても、圧線リブ214’によって下方へ押えられたモータリード線121に沿って下方へ流れるものであり、上方に向って第2配線孔212へ流れることはない。
 
【0037】
  さらに、換気扇本体110の頂面111の水滴がコンデンサボックス200のカバー220と本体頂面111との間の隙間を経てコンデンサボックス200のカバー220内へ飛び散っても、水滴は防水底板226に受け止められるものであり、第2配線孔212を介してコンデンサボックス200の台座210内に入ることはない。これにより、防水効果を向上させることができる。
 
【0038】
  この実施の形態2における他の構造は実施の形態1と同じである。ここでは重複記載を省略する。
 
【0039】
  (実施の形態3)
  
図4は本発明の実施の形態3の模式図である。
 
【0040】
  図4に示すように、この実施の形態3において、前記コンデンサボックス200の台座210’とカバー220’とは一体成形するように設置され、前記コンデンサボックス200の台座210’とカバー220’との間には折り曲げ可能な辺240が設けられる。
 
【0041】
  前記コンデンサボックス200のカバー220’の頂面内側には、前記第4配線孔215に対応した位置に、前記カバー220’に一体成形した圧線部260が設けられ、前記圧線部260には弧形の圧線溝261が設けられる。
 
【0042】
  カバー220’が辺240を介して閉まる場合、カバー220’の圧線部260と台座210’の第4配線孔215とは電源線を挟むとともに、弧形の圧線溝261によって電源線を押えて電源線の緩みを防止する。このように、従来技術のようにねじを介して圧線片を取り付けることをしなくても、圧線操作を完成することができる。これにより、コストおよび組立工数を節約することができる。
 
【0043】
  この実施の形態3における他の構造は実施の形態1または実施の形態2と同じである。ここでは重複記載を省略する。
 
【0044】
  なお、この実施の形態3における圧線部260に設けられた弧形の圧線溝261は、実施の形態1または実施の形態2に設置されてもよい。
 
【0045】
  なお、上記様々な実施の形態のうちの任意の実施の形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
 
 
【符号の説明】
【0046】
100    換気扇
110    換気扇本体
111    頂面
120    モータ
121    モータリード線
122    出線孔
200    コンデンサボックス
210    台座
210’  台座
211    内側壁
212    第2配線孔
213    圧線リブ
214    最下端面
214’  圧線リブ
215    第4配線孔
216    台座外側壁
217    接続壁
218    切り欠き部
219    孔
220    カバー
220’  カバー
221    内側壁
222    第1配線孔
223    遮水板
223’  遮水板
224    外側壁
225    第3配線孔
226    防水底板
230    アース接続部
240    辺
250    配線端子
260    圧線部
261    弧形の圧線溝