(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1レベルは、前記液晶表示装置が利用できる最高電圧であり、前記第2レベルは、前記液晶表示装置が利用できる最低電圧であることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
マトリクス状に配列されて、第1副画素及び第2副画素を含む複数の画素と、基板上に形成される複数の第1ゲート線及び第2ゲート線と、前記基板上に形成される複数の第1データ線及び第2データ線とを有し、
前記第1副画素は、前記第1ゲート線及び前記第1データ線に接続される第1スイッチング素子、前記第1ゲート線及び前記第2データ線に接続される第2スイッチング素子、前記第1及び第2スイッチング素子に接続される第1液晶キャパシタを含み、
前記第2副画素は、前記第2ゲート線及び前記第1データ線に接続される第3スイッチング素子、前記第2ゲート線及び前記第2データ線に接続される第4スイッチング素子、前記第3及び第4スイッチング素子に接続される第2液晶キャパシタを含み、
前記第1副画素及び前記第2副画素には、1つの画像情報から得られたそれぞれ異なるデータ電圧が印加され、
前記第1副画素及び前記第2副画素は、各々複数の枝電極を有する第1副画素電極及び第2副画素電極を含み、
前記第1副画素及び前記第2副画素のそれぞれにおいて前記第1副画素電極の枝電極と前記第2副画素電極の枝電極は互いに噛み合って交互に配置され、
前記第1副画素電極及び前記第2副画素電極の枝電極は、前記ゲート線に斜めに形成され、
前記画素の各々は、1つ以上のフレーム期間において画像を表示した後、低階調の画像を少なくとも1フレーム間表示するか、画像の一部を低階調として低階調とした部分をスクロールして毎フレーム表示することを特徴とする液晶表示装置。
結合キャパシタ、第1副画素及び第2副画素を各々含んで隣接する第1画素及び第2画素と、基板上に形成されるゲート線と、前記基板上に形成される第1データ線、第2データ線及び第3データ線とを有し、
前記第1画素の第1副画素は、前記ゲート線及び前記第1データ線に接続される第1スイッチング素子、前記ゲート線及び前記第2データ線に接続される第2スイッチング素子、前記第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子に接続される第1液晶キャパシタを含み、
前記第1画素の結合キャパシタは、前記第1スイッチング素子に接続されており、前記第1画素の第2副画素は、前記第2スイッチング素子、前記結合キャパシタ及び前記第2スイッチング素子の間に接続される第2液晶キャパシタを含み、
前記第2画素の第1副画素は、前記ゲート線及び前記第2データ線に接続される第3スイッチング素子、前記ゲート線及び前記第3データ線に接続される第4スイッチング素子、前記第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子に接続される第3液晶キャパシタを含み、
前記第2画素の結合キャパシタは、前記第4スイッチング素子に接続されており、前記第2画素の第2副画素は、前記第3スイッチング素子、及び、前記結合キャパシタ及び前記第3スイッチング素子の間に接続される第4液晶キャパシタを含み、
前記第1画素の第1副画素、前記第1画素の第2副画素、前記第2画素の第1副画素、及び、前記第2画素の第2副画素は、各々複数の枝電極を有し、
前記第1画素の第1副画素、前記第1画素の第2副画素、前記第2画素の第1副画素、及び、前記第2画素の第2副画素の枝電極は、前記ゲート線に斜めに形成され、
前記第1画素及び前記第2画素の各々は、1つ以上のフレーム期間において画像を表示した後、低階調の画像を少なくとも1フレーム間表示するか、画像の一部を低階調として低階調とした部分をスクロールして毎フレーム表示することを特徴とする液晶表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、添付した図面を用いながら、本発明の実施形態を、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、多様な形態で実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
図面は、各種層及び領域を明確に表現するために、厚さを拡大して示している。明細書全体を通じて類似した部分については同一の参照符号を付けている。層、膜、領域、板等の部分が、他の部分の「上に」あるとするとき、これは他の部分の「すぐ上に」ある場合に限らず、その中間に更に他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の「すぐ上に」あるとするとき、これは中間に他の部分がない場合を意味する。
【0042】
本発明の一実施例による液晶表示装置について添付図を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例に係る液晶表示装置のブロック図であり、
図2は本発明の一実施例に係る液晶表示装置の構造とともに1つの画素を示す等価回路図であり、
図3は本発明の一実施例に係る液晶表示装置の1つの画素の等価回路図である。
図1を参照すると、本発明の一実施例に係る液晶表示装置は、液晶表示板組立体300、ゲート駆動部400、データ駆動部500、階調電圧生成部800及び信号制御部600を含む。
【0043】
図1及び
図3を参照すると、液晶表示板組立体300は等価回路的に複数の信号線(G
i、D
j、D
j+1)と、これに接続されてほぼマトリクス状配列された複数の画素(pixel)(PX)を含む。これに対して、
図2に示される構造において、液晶表示板組立体300は互いに対向する下部及び上部表示板(100、200)とその間に挟持された液晶層3を有する。
【0044】
信号線(G
i、D
j、D
j+1)はゲート信号(走査信号とも言う)を伝達する複数のゲート線(G
i)とデータ電圧を伝達する複数対のデータ線(D
j、D
j+1)を含む。ゲート線(Gi)はほぼ行方向に延長されて互いにほぼ平行であり、データ線(D
j、D
j+1)はほぼ列方向に延長されて互いにほぼ平行である。
各画素(PX)、例えば、i番目(i=1、2、…、n)ゲート線(G
i)とj番目及びj+1番目(j=1、2、…、m)データ線(D
j、D
j+1)に接続される画素(PX)は、信号線(G
i、D
j、D
j+1)に接続される第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)とこれに接続される液晶キャパシタ(Clc)及び第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Qstb)を含む。第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)は必要に応じて省略することができる。
【0045】
第1/第2スイッチング素子(Qa/Qb)は、下部表示板100に設けられた薄膜トランジスタ等の三端子素子とすることができ、その制御端子はゲート線(G
i)に接続されており、入力端子はデータ線(D
j/D
j+1)に接続されており、出力端子は液晶キャパシタ(Clc)及び第1/第2ストレージキャパシタ(Csta/Cstb)に接続されている。
【0046】
図2及び
図3を参照すると、液晶キャパシタ(Clc)は、下部表示板100の第1画素電極(PEa)と第2画素電極(PEb)を2端子とし、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の間の液晶層3は誘電体として機能する。第1画素電極(PEa)は第1スイッチング素子(Qa)に接続され、第2画素電極(PEb)は第2スイッチング素子(Qb)に接続される。
図2の構成と異なり、第2画素電極(PEb)を上部表示板200に設けることも可能であり、この場合、第2画素電極(PEb)はスイッチング素子に接続されずに別途の共通電圧(Vcom)が印加される。液晶層3は誘電率異方性を有し、液晶層3の液晶分子は電場のない状態でその長軸が2つの表示板の表面に対して垂直をなすように配向される。
【0047】
第1及び第2画素電極(PEa、PEb)を含む画素電極(PE)及び共通電極(CE)はそれぞれ異なる層に形成されるか、同じ層に形成されている。液晶キャパシタ(Clc)の補助的な役割を果たす第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)は、下部表示板100に設けられた別途の電極(図示せず)が第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の各々と絶縁体を介在してオーバーラップして形成される。
【0048】
一方、色表示を実現するために各画素(PX)が基本色(primary color)のうちの1つを固有に表示する空間分割方式、各画素(PX)が時間によって交互に基本色を表示する時間分割方式により、これら基本色の空間的、時間的作用で所望の色が認識されるようにする。基本色の例としては赤色、緑色、青色などの三原色がある。
図2は空間分割の一例であって、各画素(PX)が第1及び第2画素電極(PEa、PEb)に対応する上部表示板200の領域に基本色のうちの1つを表示するカラーフィルタ(CF)を備えている。
図2の構成とは異なり、カラーフィルタ(CF)を下部表示板100の第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の上又は下に形成することも可能である。
【0049】
液晶表示板組立体300には少なくとも1つの偏光子(図示せず)が取り付けられている。
再び
図1を参照すると、階調電圧生成部800は、画素(PX)の透過率に係る全体階調電圧又は限定数の階調電圧(以下、基準階調電圧という)を生成する。(基準)階調電圧は、共通電圧(Vcom)に対して正の値を有するものと、負の値を有するものを含む。
【0050】
ゲート駆動部400は、液晶表示板組立体300のゲート線に接続されてゲートオン電圧(Von)とゲートオフ電圧(Voff)の組み合わせからなるゲート信号をゲート線に印加する。
データ駆動部500は、液晶表示板組立体300のデータ線に接続されており、階調電圧生成部800からの階調電圧を選択し、これをデータ電圧としてデータ線に印加する。階調電圧生成部800が階調電圧を全て提供するのではなく、限定数の基準階調電圧のみを提供する場合には、データ駆動部500は基準階調電圧を分圧して所望のデータ電圧を生成するように構成できる。
【0051】
信号制御部600は、ゲート駆動部400及びデータ駆動部500等を制御する。
このような駆動装置(400、500、600、800)の各々は、少なくとも1つの集積回路チップの形態で液晶表示板組立体300上に直接装着するか、フレキシブルプリント回路フィルム(図示せず)の上に装着してTCP(tape carrier package)の形態で液晶表示板組立体300に取り付けるか、別途の印刷回路基板(図示せず)の上に取り付けることもできる。また、これら駆動装置(400、500、600、800)は、信号線及び薄膜トランジスタスイッチング素子等とともに液晶表示板組立体300に集積することもできる。さらに、駆動装置(400、500、600、800)は単一チップで集積することもでき、この場合、これらの少なくとも1つ又はこれらを構成する少なくとも1つの回路素子は単一チップの外側に位置してもよい。
【0052】
次に、
図4及び
図5、
図1〜
図3を参照して、本発明の一実施例に係る液晶表示装置の駆動方法の一例を詳細に説明する。
図4は本発明の一実施例に係る液晶表示装置の断面図であり、
図5は本発明の一実施例に係る液晶表示装置のデータ線に印加される電圧と画素を示す図である。
まず、
図1を参照すると、信号制御部600は、外部のグラフィック制御部(図示せず)から入力画像信号(R、G、B)及びその表示を制御する入力制御信号を受信する。入力画像信号(R、G、B)は、各画素(PX)の輝度(luminance)情報を有しており、輝度は決められた数、例えば、1024(=2
10)、256(=2
8)又は64(=2
6)個の階調(gray)を有する。入力制御信号の例としては、垂直同期信号(Vsync)と水平同期信号(Hsync)、メインクロック信号(MCLK)、データイネーブル信号(DE)等がある。
【0053】
信号制御部600は、入力画像信号(R、G、B)と入力制御信号に基づいて入力画像信号(R、G、B)を液晶表示板組立体300の動作条件に合うように適宜処理し、ゲート制御信号(CONT1)及びデータ制御信号(CONT2)等を生成した後、ゲート制御信号(CONT1)をゲート駆動部400に送信し、データ制御信号(CONT2)と処理した画像信号(DAT)をデータ駆動部500に送信する。
【0054】
信号制御部600からのデータ制御信号(CONT2)に従ってデータ駆動部500は1行の画素(PX)に対するデジタル画像信号(DAT)を受信し、各デジタル画像信号(DAT)に対応する階調電圧を選択することによってデジタル画像信号(DAT)をアナログデータ電圧に変換した後、これを当該データ線に印加する。
ゲート駆動部400は、信号制御部600からのゲート制御信号(CONT1)に従ってゲートオン電圧(Von)をゲート線(G
i)に印加し、このゲート線(G
i)に接続された第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)をターンオンさせる。するとデータ線(D
j、D
j+1)に印加されたデータ電圧がターンオンした第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)を介して当該画素(PX)に印加される。即ち、第1画素電極(PEa)には第1スイッチング素子(Qa)を介して第1データ線(D
j)に流れるデータ電圧が印加され、第2画素電極(PEb)には第2スイッチング素子(Qb)を介して第2データ線(D
j+1)に流れるデータ電圧が印加される。この場合、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)に印加されるデータ電圧は、画素(PX)が表示しようとする輝度に対応するデータ電圧であり、共通電圧(Vcom)に対して各々極性が反対である。
【0055】
このように第1及び第2画素電極(PEa、PEb)に印加された極性がそれぞれ異なる2つのデータ電圧の差は、液晶キャパシタ(Clc)の充電電圧、つまり、画素電圧として現れる。液晶キャパシタ(Clc)の両端に電位差が生じると、
図4に示したように、表示板(100、200)の表面に平行な電場が第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の間の液晶層3に生成される。液晶分子31が正の誘電率異方性を有する場合、液晶分子31はその長軸が電場方向と平行するように傾き、その傾いた程度は画素電圧の大きさによって異なる。このような液晶層3をEOC(electrically-induced optical compensation)モードという。また液晶分子31らの傾斜程度に応じて液晶層3を通過する光の偏光の変化が変わる。このような偏光の変化は、偏光子によって光透過率の変化として現れ、これによって画素(PX)は画像信号(DAT)の階調が示す輝度を表示する。
【0056】
1水平周期(1Hともいい、水平同期信号Hsync及びデータイネーブル信号DEの一周期と同じである)を単位として、このような過程を繰り返すことによって、すべてのゲート線に対して順次にゲートオン電圧(Von)を印加し、すべての画素(PX)にデータ電圧を印加して、1フレームの画像を表示する。
1フレームが終了すれば次のフレームが開始され、各画素(PX)に印加されるデータ電圧の極性が直前フレームでの極性と逆になるようにデータ駆動部500に印加される反転信号(RVS)の状態が制御される(フレーム反転)。この場合、1フレーム期間内でも反転信号(RVS)の特性に応じて1つのデータ線を介して流れるデータ電圧の極性が周期的に変化するように構成することができ(例:行反転、ドット反転)、また1つの画素行に印加されるデータ電圧の極性がそれぞれ異なるように構成することができる(例:列反転、ドット反転)。
【0057】
図5は本発明の一実施例に係る液晶表示装置において隣接する4つの画素の液晶キャパシタの充電電圧が14V、10V、5V及び1Vであり、液晶表示装置が利用できる最低電圧は0V、最高電圧は14Vである場合、各データ線に印加される電圧を表示した図である。
図5を参照すると、各画素は2つのデータ線(D
j、D
j+1/D
j+2、D
j+3/D
j+4、D
j+5/D
j+6、D
j+7)に接続されている。1つの画素に接続された2つのデータ線(D
j、D
j+1/D
j+2、D
j+3/D
j+4、D
j+5/D
j+6、D
j+7)には共通電圧(Vcom)に対してそれぞれ異なる極性を有するそれぞれ異なるデータ電圧が印加され、2つのデータ電圧の差が各画素(PX)における画素電圧になる。例えば、共通電圧(Vcom)が7Vの場合、第1画素の目標画素電圧は14Vであるので、第1及び第2データ線(D
j、D
j+1)には各々14V及び0Vが印加され、第2画素の目標画素電圧は10Vであるので、第3及び第4データ線(D
j+2、D
j+3)には各々12V及び2Vが印加され、第3画素の目標画素電圧は5Vであるので、第5及び第6データ線(D
j+4、D
j+5)には各々9.5V及び4.5Vが印加され、第4画素の目標画素電圧は1Vであるので、第7及び第8のデータ線(D
j+6、D
j+7)には各々7.5V及び6.5Vが印加される。
【0058】
このように1画素(PX)に共通電圧(Vcom)に対する極性がそれぞれ異なる2つのデータ電圧を印加することによって駆動電圧を高め、液晶分子の応答速度を高くすることができ、液晶表示装置の透過率を向上させることができる。また1画素(PX)に印加される2つのデータ電圧の極性が互いに逆であるので、データ駆動部500における反転形態が列反転又は行反転である場合にも、ドット反転駆動と同様にフリッカー(flicker)による画質劣化を防止できる。
【0059】
また1画素(PX)における第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)がターンオフする場合、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)に印加される電圧はいずれも各々のキックバック電圧だけ下降するので、画素(PX)の充電電圧の変化が殆どない。これによって液晶表示装置の表示特性を向上させることができる。
さらに、表示板(100、200)に対して垂直配向する液晶分子31を使用する場合、液晶表示装置のコントラスト比を高くすることができ、広視野角を実現することができる。また正の誘電率異方性を有する液晶分子31は、負の誘電率異方性を有する液晶分子に比べて誘電率異方性が大きく、回転粘度が低くて、速い応答速度が得られ、液晶分子31の傾斜方向が電場の方向によって確実に定義されるため、外部の影響による液晶分子31の配列に乱れが生じても速やかに再整列して良好な表示特性を示すことができる。
【0060】
次に、
図6〜
図10、
図1〜
図5を参照して、本発明の一実施例に係る液晶表示装置の駆動方法の他の例を詳細に説明する。
図6は本発明の一実施例に係る液晶表示装置の画素電極とテクスチャ部分を示す図であり、
図7は本発明の一実施例に係る液晶表示装置の断面図であり、
図8は本発明の一実施例に係る液晶表示装置の駆動方法の示す図であり、
図9は本発明の一実施例に係る駆動方法を示す図であり、
図10は本発明の他の実施例に係る駆動方法を示す図である。
【0061】
まず
図6及び
図7を参照すると、本実施例による液晶表示板組立体も同様に、
図2に示す液晶表示板組立体のように、互いに対向する下部及び上部表示板(100、200)とその間に挟持された液晶層3を含み、下部表示板100には第1及び第2画素電極(191a、191b)を有する。
液晶層3の液晶分子31らは電場のない状態でその長軸が2つの表示板(100、200)の表面に対して垂直をなすように配向されている。
【0062】
第1及び第2画素電極(191a、191b)に共通電圧(Vcom)に対して極性がそれぞれ異なる2つのデータ電圧が印加されると、液晶層3の液晶分子31は
図7に示すように、表示板(100、200)と水平になるように傾く。しかし第1及び第2画素電極(191a、191b)から同一距離に位置する液晶分子31は、ある一方に傾斜しない場合もあり、初期の垂直配向状態を維持して、
図6及び
図7に示すように、周りより輝度の低いテキスチャ(A)が2つの画素電極(191a、191b)の間に発生し得る。
【0063】
図9を参照すると、本実施例による液晶表示装置の駆動方法は、上記
図1〜
図5の液晶表示装置の駆動方法と同様に、一定時間内に表示しようとするN個フレームの画像を表示する(例えば、60Hz駆動の場合、1秒に60個フレームの画像が表示される)。N個フレームの画像を表示した後に、
図9に示すように、1フレームの低階調画像(Ig)をさらに表示し、その後、表示しようとするN個フレームの画像を表示する。
【0064】
液晶表示装置がホワイトのような高階調の輝度を表示する場合、
図8に示すように、外部から圧力が加わると2つの画素電極(191a、191b)の間のテキスチャ(A)部分の液晶分子31が表示板(100、200)に水平に配列される。これは液晶表示装置の透過率に寄与して、テキスチャ(A)部分が黄色化(yellowish)したしみ(stainまたはbruising)として視認される。このようなしみは、外部からの圧力が除去されても液晶層3の強い電場によって液晶分子31が横になった状態を維持し、時間が経っても消えないこともある。
【0065】
本実施例のように、一定数のフレームの画像を表示した後、低階調の1フレームの画像(Ig)を表示すると、テキスチャ(A)部分で強い電場によって表示板(100、200)に水平に配列された液晶分子31が、外部からの影響が消えると、再び表示板(100、200)に垂直に復帰されて、
図8に示すように、しみが無くなり本来のホワイトを表示する。この場合、低階調画像(Ig)の階調は、外部からの圧力等の影響が消えた後、高階調の画像におけるしみが消えるような階調、或いはそれ以下の階調であって、高階調に対するデータ電圧の2/3以下のデータ電圧に相当する階調とすることができる。
【0066】
なお、他の実施例においては、追加される低階調フレームの画像(Ig)の数は1つ以上であってもよい。
次に、
図10を参照して、本発明の他の実施例に係る液晶表示装置の駆動方法について説明する。
図10を参照すると、毎フレームの画像で1つの行又は複数行の画素が低階調を表示し、低階調の1つの行又は複数の行は、液晶表示装置がn個フレームの画像を表示する間、表示画面の一端から他端までスクロールしながら移動する。この場合、低階調の行又は複数の行の階調も同様に、外部からの圧力等の影響が消えた後、高階調の画像におけるしみが無くなるような階調、或いはそれ以下の階調であって、高階調に対するデータ電圧の2/3以下のデータ電圧に相当する階調とすることができる。
【0067】
図10の構成とは異なって、低階調の行は表示画面の下側から上側、左側から右側、或いは右側から左側にスクロールするように構成できる。
本実施例のように、毎フレームに外部から視認され難い低階調の行又は複数の行を追加して表示画面でスクロールすることによって、外部圧力等の影響によって横になった液晶分子31を強い電場から解放し、外部の圧力が無くなった後に元の状態に復帰させることができる。これによって黄色化等の表示不良を除去することができる。
【0068】
上記のように、垂直配向された液晶分子31を含む液晶表示装置で高階調の画像を表示する場合、低階調の画像又は行を追加することにより、外部からの圧力等の影響によって表示板(100、200)に水平に配列され、外部の影響が消えても強い電場のため横になっている液晶分子31を元に復帰させることができる。
次に、
図11及び
図12を参照して上記液晶表示板組立体の一例について詳細に説明する。
【0069】
図11は本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体の配置図であり、
図12は
図11の液晶表示板組立体のXII-XII線による断面図である。
図11及び
図12を参照すると、本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体は、互いに対向する下部表示板100と上部表示板200及びこれら2つの表示板(100、200)の間に挟持された液晶層3を有する。
【0070】
まず、下部表示板100について説明する。絶縁基板110の上に複数のゲート線121と複数の維持電極線131を有する複数のゲート導電体が形成されている。ゲート線121はゲート信号を伝達し、主に図の横方向に延長され、各ゲート線121は上部に突出した複数対の第1及び第2ゲート電極(124a、124b)を有する。
維持電極線131は、共通電圧(Vcom)等の所定電圧が印加され、主に図の横方向に延長されている。各維持電極線131は、隣接する2つのゲート線121の間に位置し、上側のゲート線121との距離より下側のゲート線121との距離がより近い。各維持電極線131は、図の上下方向に長く延長された複数対の第1及び第2維持電極(133a、133b)と広い面積の維持拡張部137を有する。第1及び第2維持電極(133a、133b)は、下側ゲート線121の第1及び第2ゲート電極(124a、124b)付近から上側のゲート線121付近まで棒状に形成されている。維持拡張部137は、下側の2つ角部が切られたほぼ長方形であり、第1及び第2維持電極(133a、133b)の下端を互いに連結している。このような維持電極(133a、133b)及び維持拡張部137をはじめとする維持電極線131の形状及び配置は、図示したものに限定されるものではなく適宜変更することが可能である。
【0071】
ゲート導電体(121、131)は単一膜や多重膜構造を有する。ゲート導電体(121、131)の上には窒化シリコン(SiNx)又は酸化シリコン(SiOx)等からなるゲート絶縁膜140が形成されている。
ゲート絶縁膜140の上には水素化非晶質又は多結晶シリコン等からなる複数対の第1及び第2島状半導体(154a、154b)が形成されている。第1及び第2半導体(154a、154b)は、各々第1及び第2ゲート電極(124a、124b)の上に位置している。
【0072】
第1半導体154aの上には一対の島状オーミックコンタクト部材(163a、165a)が形成されており、第2半導体154bの上にも一対の島状オーミックコンタクト部材(図示せず)が形成されている。オーミックコンタクト部材(163a、165a)はリン等のn型不純物が高濃度にドーピングされているn+水素化非晶質シリコン等の物質からなるシリサイド(silicide)で形成される。
【0073】
オーミックコンタクト部材(163a、165a)及びゲート絶縁膜140の上には複数対の第1及び第2データ線(171a、171b)と複数対の第1及び第2ドレイン電極(175a、175b)を含むデータ導電体が形成されている。
第1及び第2データ線(171a、171b)はデータ信号を伝達し、主に図の縦方向に延長され、ゲート線121及び維持電極線131と交差する。第1及び第2データ線(171a、171b)は、第1及び第2ゲート電極(124a、124b)に向かってU字状に折曲された複数対の第1及び第2ソース電極(173a、173b)を有する。
【0074】
第1/第2ドレイン電極(175a/175b)は、棒状の一端部と広い面積の第1/第2拡張部(177a/177b)を有する。第1/第2ドレイン電極(175a/175b)の棒状の一端部は、第1/第2ゲート電極(124a/124b)を中心に第1/第2ソース電極(173a/173b)と対向し、曲がっている第1/第2ソース電極(173a/173b)で一部覆われている。第1及び第2拡張部(177a、177b)の外部輪郭線は、下層の維持拡張部137の外部輪郭線とほぼ類似している。第1拡張部177aは維持拡張部137の左側半分とオーバーラップし、第2拡張部177bは維持拡張部137の右側半分とオーバーラップしている。
【0075】
第1/第2ゲート電極(124a/124b)、第1/第2ソース電極(173a/173b)及び第1/第2ドレイン電極(175a/175b)は、第1/第2半導体(154a、154b)とともに第1/第2薄膜トランジスタ(TFT)(Qa/Qb)を構成し、第1/第2薄膜トランジスタ(Qa/Qb)のチャンネルは、第1/第2ソース電極(173a/173b)と第1/第2ドレイン電極(175a/175b)の間の第1/第2半導体(154a/154b)に形成される。
【0076】
データ導電体(171a、171b、175a、175b)は単一膜や多重膜構造を有する。
オーミックコンタクト部材(163a、165a)は、その下記の半導体(154a、154b)とその上のデータ導電体(171a、171b、175a、175b)の間にのみ存在して、これらの間の接触抵抗を低下させる。半導体(154a、154b)にはソース電極(173a、173b)とドレイン電極(175a、175b)の間をはじめとして、データ導電体(171a、171b、175a、175b)で覆われずに露出している部分がある。
【0077】
データ導電体(171a、171b、175a、175b)及び露出した半導体(154a、154b)部分の上には無機絶縁物又は有機絶縁物等からなる保護膜180が形成されている。
保護膜180には第1及び第2拡張部(177a、177b)を露出させる複数のコンタクトホール(接触孔)(185a、185b)が形成されている。保護膜180の上にはITO(indium tin oxide)又はIZO(indium zinc oxide)等の透明な導電物質やアルミニウム、銀、クロム又はその合金等の反射性金属からなる複数対の第1及び第2画素電極(191a、191b)を含む複数の画素電極191が形成されている。
【0078】
図11に示すように、1つの画素電極191の全体的外観は四角形状であり、第1及び第2画素電極(191a、191b)は間隙91を間において噛み合っている。第1及び第2画素電極(191a、191b)は全体的に仮想の横中央線(CL)を境にして上下対称をなし、上下2つの副領域に分けられる。
第1画素電極191aは、下端の突出部、左側の縦幹部、縦幹部の中央部から図の右側に延長された横幹部、さらに複数の枝部を有する。横中央線(CL)を基準に上部に位置する枝部は、縦幹部又は横幹部から図の右側上方に斜めに延長され、下部に位置する枝部は、縦幹部又は横幹部から図の右側下方に斜めに延長されている。枝部がゲート線121又は横中央線(CL)となす角度は約45度である。
【0079】
第2画素電極191bは、下端の突出部、右側の縦幹部、上端及び下端の横幹部と複数の枝部を含む。上端及び下端の横幹部は、各々縦幹部の上端及び下端から左側に横方向に延長されている。横中央線(CL)を基準に上部に位置する枝部は、縦幹部又は上端の横幹部から図の左側下方に斜めに延長され、下部に位置する枝部は、縦幹部又は下端の横幹部から図の左側の上方に斜めに延長されている。第2画素電極191bの枝部もまた、ゲート線121や横中央線(CL)となす角度が約45度である。横中央線(CL)を中心に上部及び下部の枝部は互いに直角をなす。
【0080】
第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝部は、一定の間隔をおいて互いに噛み合って交互に配置されて櫛状をなす。
第1/第2画素電極(191a/191b)は、コンタクトホール(185a/185b)を介して、第1/第2ドレイン電極(175a/175b)と物理的、電気的に接続されており、第1/第2ドレイン電極(175a/175b)からデータ電圧が印加される。第1及び第2副画素電極(191a、191b)は、その間の液晶層3部分と共に液晶キャパシタ(Clc)を構成し、第1及び第2薄膜トランジスタ(Qa、Qb)がターンオフした後も印加された電圧を維持する。
【0081】
第1/第2副画素電極(191a/191b)に接続された第1/第2ドレイン電極(175a/175b)の第1/第2拡張部(177a/177b)は、ゲート絶縁膜140を介在して維持拡張部137とオーバーラップし、第1/第2ストレージキャパシタ(Csta/Cstb)を構成し、第1/第2ストレージキャパシタ(Csta/Cstb)は液晶キャパシタ(Clc)の電圧維持能力を強化する。
【0082】
次に、上部表示板200について説明する。
透明なガラス又はプラスチック等からなる絶縁基板210の上に遮光部材220が形成されている。遮光部材220は、画素電極191間の光漏れを防止し、画素電極191と対向する開口領域を設定する。
基板210及び遮光部材220の上にはまた、複数のカラーフィルタ230が形成されている。カラーフィルタ230は、殆ど遮光部材220で覆われた領域内に設けられ、画素電極191列に沿って長く延長されている。各カラーフィルタ230は、赤色、緑色及び青色の三原色等、基本色のうちの1つを表示する。
【0083】
カラーフィルタ230及び遮光部材220の上には蓋膜(overcoat)250が形成されている。蓋膜250は(有機)絶縁物で形成され、カラーフィルタ230が露出するのを防止し、平坦面を提供する。蓋膜250は省略可能である。
表示板(100、200)の内側面には配向膜(11、21)が塗布されており、これらは垂直配向膜である。
【0084】
表示板(100、200)の外側面には偏光子(図示せず)が設けられている。
下部表示板100と上部表示板200の間に挟持された液晶層3は、正の誘電率異方性を有する液晶分子31を含み、液晶分子31は電場のない状態でその長軸が2つの表示板(100、200)の表面に対して垂直に配向されている。
第1及び第2画素電極(191a、191b)に互いに極性が異なるデータ電圧を印加すると、表示板(100、200)の表面に、ほぼ水平の電場(electric field)が生成される。これにより、初期に表示板(100、200)の表面に対して垂直に配向されていた液晶層3の液晶分子が電場に応答してその長軸が電場の方向に水平な方向に傾き、液晶分子が傾いた程度に応じて液晶層3の入射光の偏光変化の程度が変わる。このような偏光の変化は、偏光子によって透過率の変化として現れ、これによって液晶表示装置が画像を表示する。
【0085】
このように、垂直配向された液晶分子31を用いると、液晶表示装置のコントラスト比を大きくすることができ、広視野角を実現することができる。また、1つの画素(PX)に共通電圧(Vcom)に対する互いに極性の異なる2つのデータ電圧を印加することによって駆動電圧を高め、応答速度を高くすることができる。さらに、上記のように、キックバック電圧の影響がなくなり、フリッカー現象等を防止できる。
【0086】
以下、
図13を参照して本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体について説明する。
図13は本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体の構造とともに1つの画素を示す等価回路図である。
図13に示すように、本実施例による液晶表示板組立体も同様に、複数のゲート線(G
i)、複数対のデータ線(D
j、D
j+1)を含む信号線とこれに接続される複数の画素(PX)を有する。液晶表示装置は構造的には、互いに対向する下部及び上部表示板(100、200)とその間に挟持された液晶層3を有する。
【0087】
各画素(PX)は信号線(G
i、D
j、D
j+1)に接続された第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)、液晶キャパシタ(Clc)とストレージキャパシタ(Cst)を含む。
本実施例では、
図2及び
図3に示される実施例と異なって、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)が絶縁体を介在してオーバーラップして、1つのストレージキャパシタ(Cst)を構成する。このように各画素(PX)に1つのストレージキャパシタ(Cst)を形成すると、共通電圧(Vcom)の伝達のための配線を別に形成しなくて済み、開口率が向上する。
【0088】
なお、第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)、液晶キャパシタ(Clc)、カラーフィルタ(CF)、偏光子(図示せず)、並びにこのような液晶表示板組立体を含む液晶表示装置の動作及び効果については、
図1〜
図5と同様であるので詳細な説明は省略する。
以下、
図14を参照して、本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体について説明する。
【0089】
図14は本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体の構造とともに1つの画素を示す等価回路図である。
図14に示すように、本実施例による液晶表示板組立体も同様に、複数のゲート線(G
i)、複数対のデータ線(D
j、D
j+1)を含む信号線とこれに接続された複数の画素(PX)を有する。液晶表示装置は構造的には、互いに対向する下部及び上部表示板(100、200)とその間に挟持された液晶層3を有する。
【0090】
各画素(PX)は、信号線(G
i、D
j、D
j+1)に接続された第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)、液晶キャパシタ(Clc)と第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)を含む。
第1/第2スイッチング素子(Qa/Qb)は、下部表示板100に設けられた薄膜トランジスタ等の三端子素子とすることができ、その制御端子はゲート線(G
i)に接続されており、入力端子はデータ線(D
j/D
j+1)に接続されており、出力端子は液晶キャパシタ(Clc)及び第1/第2ストレージキャパシタ(Csta/Cstb)に接続される。
【0091】
液晶キャパシタ(Clc)は、下部表示板100の第1及び第2画素電極(PEa、PEb)を2端子とし、同時に第1画素電極(PEa)又は第2画素電極(PEb)と共通電極(CE)を2端子とすることができる。第1/第2画素電極(PEa/PEb)は、第1/第2スイッチング素子(Qa/Qb)に接続されており、共通電極(CE)は、下部表示板100の1つの画素(PX)領域内の全面に形成され、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)を有する画素電極(PE)と異なる層に形成されている。共通電極(CE)には共通電圧(Vcom)等の決められた電圧が印加され、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)には共通電圧(Vcom)を基準にそれぞれ異なる極性のデータ電圧が各々印加される。一方、液晶層3は正の誘電率異方性を有し、液晶層3の液晶分子は、電場のない状態でその長軸が2つの表示板の表面に対して垂直に配向されている。
【0092】
第1/第2ストレージキャパシタ(Csta/Cstb)は、第1/第2画素電極(PEa/PEb)が共通電極(CE)と絶縁体を介在してオーバーラップしてなる。これに対して、第1又は第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)は、第1又は第2画素電極(PEa、PEb)が絶縁体を媒介にしてすぐ上の前段ゲート線(図示せず)や別個の信号線(図示せず)と各々オーバーラップするように構成できる。
【0093】
画素電極(PE)に対応する上部表示板200の領域には基本色中の1つを表示するカラーフィルタ230を備えている。
図14の構成とは異なり、カラーフィルタ(CF)を下部表示板100の画素電極(PE)の上又は下に形成することも可能である。
液晶表示板組立体には少なくとも1つの偏光子(図示せず)が備えられている。
このような液晶表示板組立体を含む液晶表示装置の動作及び効果については、
図1〜
図5と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0094】
以下、
図15及び
図16を参照して
図14に示す液晶表示板組立体の一例について説明する。
図15は本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体の配置図であり、
図16は
図15の液晶表示板組立体のXVI-XVI線による断面図である。
本実施例による液晶表示板組立体の層状構造は、遮光部材とカラーフィルタ以外は、
図11及び
図12に示される液晶表示板組立体の層状構造とほぼ同じである。
【0095】
まず、下部表示板100について説明する。
絶縁基板110の上に複数対の第1及び第2ゲート電極(124a、124b)を有する複数のゲート線121及び複数の共通電圧線271が形成されている。
共通電圧線271は共通電圧(Vcom)を伝達し、ゲート線121とほぼ平行に図の横方向に延長されている。共通電圧線271は、隣接する2つのゲート線121の間に位置し、2つのゲート線121からほぼ同じ距離で離れている。
【0096】
基板110及び共通電圧線271の上には複数の共通電極270が形成されている。共通電極270は長方形でマトリクス状配列されており、ゲート線121の間の空間を殆ど充填している。共通電極270は、共通電圧線271に接続され、共通電圧(Vcom)が印加される。共通電極270は、ITOやIZO等の透明な導電物質からなる。
ゲート線121、共通電圧線271及び共通電極270の上にはゲート絶縁膜140が形成されている。ゲート絶縁膜140は、ゲート線121と共通電極270が互いに短絡するのを防止し、これらの上に形成される他の導電性薄膜との間の電気的絶縁をはかる。
【0097】
ゲート絶縁膜140の上には複数対の第1及び第2島状半導体(154a、154b)、複数対の第1及び第2島状オーミックコンタクト部材(163a、165a)、複数対の第1及び第2データ線171と複数対の第1及び第2ドレイン電極(175a、175b)が順に形成されている。
第1及び第2データ線(171a、171b)、第1及び第2ドレイン電極(175a、175b)と、露出した第1及び第2半導体(154a、154b)部分の上には、窒化シリコンや酸化シリコン等からなる下部保護膜180pが形成されている。
【0098】
下部保護膜180pの上には所定間隔で分離されて、複数の開口部227を有する遮光部材220が形成されている。遮光部材220は上下に長く形成された直線部と、薄膜トランジスタに対応する四角形部分を含み、光漏れを防止する。遮光部材220には第1及び第2ドレイン電極(175a、175b)の上に位置する複数の貫通孔(225a、225b)が形成されている。
【0099】
下部保護膜180p及び遮光部材220の上には複数のカラーフィルタ230が形成されている。カラーフィルタ230は、殆ど遮光部材220で覆われた領域内に設けられている。
ここで下部保護膜180pは、カラーフィルタ230の顔料が露出した半導体(154a、154b)部分に流入するのを防止することができる。
【0100】
遮光部材220及びカラーフィルタ230の上には上部保護膜180qが形成されている。上部保護膜180qは、窒化シリコン又は酸化シリコン等の無機絶縁物質からなり、カラーフィルタ230が分離されるのを防止し、カラーフィルタ230から流入する溶剤(solvent)のような有機物による液晶層3の汚染を抑えて画面駆動時の残像等の表示不良を防止する。
【0101】
遮光部材220及びカラーフィルタ230のうちの少なくとも1つは、上部表示板200に位置する構成であってもよく、この場合、下部表示板100の下部保護膜180pと上部保護膜180qのうちの1つは省略することができる。
上部保護膜180q及び下部保護膜180pには第1及び第2ドレイン電極(175a、175b)を露出させる複数のコンタクトホール(185a、185b)が形成されている。
【0102】
上部保護膜180qの上には複数対の第1及び第2画素電極(191a、191b)が形成されている。第1及び第2画素電極(191a、191b)は、各々複数の枝電極とこれらを連結する縦連結部を有し、下部の共通電極270とオーバーラップしている。
第1画素電極191aの縦連結部は、共通電極270の左側辺に沿って図の上下方向に長く延長されている。共通電圧線271の位置を基準に上部に位置する枝電極は、連結部から図の右側下方に斜めに延長されており、下部に位置する枝電極は、連結部から図の右側上方に斜めに延長されている。
【0103】
第2画素電極191bの縦連結部は、共通電極270の右側辺に沿って図の上下方向に長く延長されている。共通電圧線271の位置を基準に上部に位置する枝電極は、連結部から図の左側上方に斜めに延長されており、下部に位置する枝電極は連結部から図の左側下方に斜めに延長されている。
第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝電極は、所定の間隔を置いて互いに噛み合って交互に配置されて櫛状をなす。
【0104】
下部表示板100と上部表示板200の間に挟持された液晶層3は、正の誘電率異方性を有する液晶分子31を含み、液晶分子31は電場のない状態でその長軸が2つの表示板(100、200)の表面に対して垂直に配向されている。
第1/第2ドレイン電極175a/175bからデータ電圧が印加される第1及び第2副画素電極(191a、191b)は、その間の液晶層3部分と共に液晶キャパシタ(Clc)を構成し、第1及び第2薄膜トランジスタ(Qa、Qb)がターンオフした後も印加された電圧を維持する。
【0105】
第1/第2画素電極(191a/191b)と共通電極270はまた、ゲート絶縁膜140、下部及び上部保護膜(180p、180q)を誘電体として第1/第2ストレージキャパシタ(Csta/Cstb)を構成し、液晶キャパシタ(Clc)の電圧維持能力を強化する。第1/第2画素電極(191a/191b)と共通電極270の間に位置するカラーフィルタ230の一部は除去されて、第1/第2ストレージキャパシタ(Csta/Cstb)の保持容量を増加させる。
【0106】
第1/第2副画素電極(191a/191b)に接続された第1/第2ドレイン電極(175a/175b)の第1/第2拡張部(177a/177b)は、ゲート絶縁膜140を介在して維持拡張部137とオーバーラップして、第1/第2ストレージキャパシタ(Csta/Cstb)を構成し、第1/第2ストレージキャパシタ(Csta/Cstb)は、液晶キャパシタ(Clc)の電圧維持能力を強化する。
【0107】
さらに、下部及び上部表示板(100、200)の内側面には配向膜11、21が形成されている。2つの配向膜(11、21)は水平配向膜である。
共通電極270に共通電圧(Vcom)が印加され、第1及び第2画素電極(191a、191b)には、共通電圧(Vcom)を基準に互いに極性の異なる2つのデータ電圧が印加されると、表示板(100、200)の表面にほぼ水平の電場が液晶層3に生成される。これによって液晶層3の液晶分子31は、その長軸が電場に水平に傾き、傾斜程度によって入射光の偏光程度が変わる。なお、本実施例では第1及び第2画素電極(191a、191b)の間の液晶層3に生成される電場以外に、共通電極270と第1及び第2画素電極(191a、191b)の間の液晶層3に生成される電場によって液晶分子31の応答速度をさらに向上させることができ、液晶表示装置の透過率を一層高めることができる。一方、電場の水平成分は、第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝電極にほぼ垂直になり、
図15に示すように、枝電極の傾いた方向が共通電圧線271を基準にそれぞれ異なるので、液晶分子31の傾いた方向を様々にして広視野角を得ることができる。
【0108】
以下、
図17に基づいて、本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体について説明する。
図17は本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体の構造とともに1つの画素を示す等価回路図である。
図17に示すように、本実施例による液晶表示板組立体も
図14に示す実施例と同様に、複数のゲート線(G
i)、複数対のデータ線(D
j、D
j+1)を含む信号線と、これに接続された複数の画素(PX)を有する。
【0109】
各画素(PX)は、信号線(G
i、D
j、D
j+1)に接続された第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)、液晶キャパシタ(Clc)、第1及び第2液晶キャパシタ(Clca、Clcb)と、第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)を含む。
本実施例では、
図14に示す実施例と異なって、共通電極(CE)が上部表示板200の全面に形成され、第1/第2液晶キャパシタ(Clca/Clcb)は、下部表示板100の第1/第2画素電極(PEa/PEb)と上部表示板200の共通電極(CE)を2端子とし、液晶キャパシタ(Clc)は、下部表示板100の第1及び第2画素電極(PEa、PEb)を2端子とする。
【0110】
また第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)は、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)を有する画素電極(PE)と、別個の信号線(図示せず)又はすぐ上の前端ゲート線(図示せず)が絶縁体を媒介としてオーバーラップしてなる。
本実施例では、それぞれ異なる極性のデータ電圧が印加される第1及び第2画素電極(PEa、PEb)は、液晶層3に表示板(100、200)に水平な電場を生成する。同時に下部表示板100の第1及び第2画素電極(PEa、PEb)と上部表示板200の共通電極(CE)も液晶層3に電場を生成し、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の周縁エッジ(edge)が共通電極(CE)と共に電場を歪曲して、画素電極(PEa、PEb)の周縁エッジに垂直の水平成分を作る。これによって正の誘電率異方性を有する液晶層3の液晶分子は、該電場に平行に傾き、傾斜程度によって液晶層3の入射光の偏光の変化程度が変わる。
【0111】
なお、他の実施例においては、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)が絶縁体を介在して互いにオーバーラップして、1つのストレージキャパシタ(図示せず)を構成する。
以下、
図18及び
図19を参照して
図17に示した液晶表示板組立体の一例について説明する。
【0112】
図18は本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体の配置図であり、
図19は
図18の液晶表示板組立体のXIX-XIX線による断面図である。
本実施例による液晶表示板組立体の層状構造は、
図11及び
図12に示す液晶表示板組立体の層状構造とほぼ同様である。
まず、下部表示板100について説明する。絶縁基板110の上に複数対の第1及び第2ゲート電極(124a、124b)を有する複数のゲート線121及び複数の維持電極線131が形成されており、その上にはゲート絶縁膜140が形成されている。ゲート絶縁膜140の上には複数対の第1及び第2線状半導体(151a、151b)、複数対の第1及び第2線状オーミックコンタクト部材161aと複数対の第1及び第2島状オーミックコンタクト部材165a、並びに複数対の第1及び第2データ線(171a、171b)と複数対の第1及び第2ドレイン電極(175a、175b)が順に形成されている。その上には保護膜180、第1及び第2画素電極(191a、191b)と配向膜11が順に形成されている。
【0113】
次に、上部表示板200について説明する。絶縁基板210の上に遮光部材220、カラーフィルタ230、蓋膜250、共通電極270と配向膜21が順に形成されている。
本実施例では、
図11及び
図12に示す液晶表示板組立体と異なり、第1及び第2半導体(151a、151b)が線状であり、ソース電極(173a、173b)及びドレイン電極(175a、175b)に沿って突出した第1及び第2突出部(154a、154b)を有する。また線状オーミックコンタクト部材161aもデータ線(171a、171b)に沿って延長された線状であり、ソース電極(173a、173b)に沿って突出した突出部163aを有する。線状半導体(151a、151b)は、データ線(171a、171b)、ドレイン電極(175a、175b)及びその下部のオーミックコンタクト部材(161a、163a、165a)と実質的に同じ平面形状を有する。
【0114】
このような下部表示板100を本発明の一実施例により製造する方法において、データ線(171a、171b)とドレイン電極(175a、175b)、半導体(151a、151b)及びオーミックコンタクト部材(161a、163a、165a)を1度のフォト工程により形成する。
また維持電極線131が隣接する2つのゲート線121の間に位置し、2つのゲート線121からの距離がほぼ同一である。第1及び第2画素電極(191a、191b)各々がゲート絶縁膜140と保護膜180を介在して維持電極線131とオーバーラップして、第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)を構成する。この場合、第1及び第2画素電極(191a、191b)と維持電極線131がオーバーラップする部分の保護膜180は除去してもよい。
【0115】
第1及び第2画素電極(191a、191b)は、各々横部と複数の縦部を有する。第1画素電極191aの横部は下端に位置し、複数の縦部は横部から図の上方に延長されている。第2画素電極191bの横部は上端に位置し、複数の縦部は横部から図の下方に延長されている。第1及び第2画素電極(191a、191b)の横部及び縦部は、互いにほぼ直角をなし、第1及び第2画素電極(191a、191b)の縦部は交互に配置されている。
【0116】
他にも
図1〜
図5、
図6及び
図7に示す液晶表示板組立体及びこれを含む液晶表示装置の様々な特徴は、
図18及び
図19に示す液晶表示板組立体にも適用できる。
以下、
図20を参照して、本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体について説明する。
図20は本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体の構造とともに1つの画素を示す等価回路図である。
【0117】
図20に示すように、本実施例による液晶表示板組立体も
図8に示す実施例と同様に、複数のゲート線(G
i)、複数対のデータ線(D
j、D
j+1)を有する信号線と、これに接続された複数の画素(PX)を有する。
本実施例における各画素(PX)は、信号線(G
i、D
j、D
j+1)に接続された第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)、液晶キャパシタ(Clc)と第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)を含む。
【0118】
第1/第2スイッチング素子(Qa/Qb)の制御端子は、ゲート線(G
i)に接続されており、入力端子はデータ線(D
j/D
j+1)に接続されており、出力端子は第1/第2画素電極(PEa/PEb)に接続される。液晶キャパシタ(Clc)は、下部表示板100の第1及び第2画素電極(PEa、PEb)を2端子とする。液晶キャパシタ(Clc)は、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)を2端子とし、その間の液晶層3を誘電体として含む。第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の間の距離は位置によって距離が変わる。第1及び第2画素電極(PEa、PEb)には共通電圧(Vcom)を基準にそれぞれ異なる極性を有するデータ電圧が印加される。一方、液晶層3は正の誘電率異方性を有し、液晶層3の液晶分子は電場のない状態でその長軸が2つの表示板の表面に対して垂直に配向されている。
【0119】
第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)は、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)と別個の信号線(図示せず)やすぐ上の前端ゲート線(図示せず)と絶縁体を媒介としてオーバーラップするように構成される。
なお、他の実施例として、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)が絶縁体を介在してオーバーラップして、1つのストレージキャパシタ(図示せず)をなすように構成できる。
【0120】
本実施例では、共通電圧(Vcom)を基準にそれぞれ異なる極性のデータ電圧が印加される第1及び第2画素電極(PEa、PEb)が表示板(100、200)にほぼ水平な電場を液晶層3に生成し、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の間の距離が短い場合、長い場合に比べてより強い電場が生成される。よって第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の間の距離が短い所に位置する液晶分子が、電場に平行な方向に対して傾く程度がさらに大きくなり、光透過率も向上する。このように、1つの画素(PX)において光透過率の異なる2つの領域が存在するので、第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の間の距離を適宜調整することによって、側面ガンマ曲線を正面ガンマ曲線に最も近づくようにすることができ、その結果、側面視認性を向上させることができる。また第1及び第2画素電極(PEa、PEb)の間の距離が長い部分と短い部分を混合することで、液晶表示装置の透過率を向上させることができる。
【0121】
他に、カラーフィルタ(CF)、偏光子(図示せず)、本実施例による液晶表示板組立体を含む液晶表示装置の動作及び効果については、
図1〜
図5と同様であるので詳細な説明は省略する。
以下、
図21及び
図22を参照して
図20に示す液晶表示板組立体の一例について説明する。
【0122】
図21は本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体の配置図であり、
図22は
図21の液晶表示板組立体のXXII-XXII線による断面図である。
本実施例による液晶表示板組立体の層状構造は、
図11及び
図12に示す液晶表示板組立体の層状構造とほぼ同様である。
まず、下部表示板100について説明する。絶縁基板110の上に複数対の第1及び第2ゲート電極(124a、124b)を含む複数のゲート線121及び複数の維持電極線131が形成され、その上にはゲート絶縁膜140が形成されている。ゲート絶縁膜140の上には複数対の第1及び第2島状半導体(154a、154b)、複数対の第1及び第2島状オーミックコンタクト部材(163a、165a)、並びに複数対の第1及び第2データ線(171a、171b)と複数対の第1及び第2ドレイン電極(175a、175b)が順に形成されている。その上には保護膜180、複数の枝部を含む第1及び第2画素電極(191a、191b)と配向膜11が順に形成されている。第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝部はゲート線121又は維持電極線131とほぼ45度をなして図の斜め方向に延長されている。
【0123】
次に、上部表示板200について説明する。絶縁基板210の上に遮光部材220、カラーフィルタ230、蓋膜250、共通電極270と配向膜21が順に形成されている。
本実施例では
図11及び
図12に示す実施例と異なり、第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝部間の間隔の広い低階調領域(LA)と、間隔の狭い高階調領域(低階調領域(LA)を除いた残りの領域)が存在する。高階調領域は上部、下部及び中部の3部分に分けられ、低階調領域(LA)は高階調領域の上部又は下部と中部との間に位置し、くの字形状をなしている。低階調領域(LA)で第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝部間の間隔は6μm〜20μmであり、高階調領域で第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝部間の間隔は2μm〜5μmである。低階調領域(LA)と高階調領域において、第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝部間の間隔と枝部の幅は変更可能である。
【0124】
このように1つの画素(PX)で第1及び第2画素電極(191a、191b)間の間隔を様々にすることによって液晶分子31の傾斜角度を多様にすることができ、1つの画像情報に対してそれぞれ異なる輝度で表示することができる。第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝部間の間隔を適宜調整することで、側面からの画像を正面からの画像に最大に近づくようにして側面視認性を向上させることができ、透過率が向上する。
【0125】
他に、維持電極線131が下方に突出した複数の維持電極137を有し、第1及び第2ドレイン電極(175a、175b)の各々が維持電極137とオーバーラップして、第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)を構成する。
また第1及び第2データ線(171a、171b)は、第1及び第2ゲート電極(124a、124b)に向けてC字形状又は逆C字形状に折曲された複数対の第1及び第2ソース電極(173a、173b)を有する。
【0126】
さらに、
図1〜
図5、
図6及び
図7に示す液晶表示板組立体及びこれを含む液晶表示装置の特徴は、
図21及び
図22に示す液晶表示板組立体にも適用できる。
以下、
図23〜
図25を参照して
図20に示す液晶表示板組立体の他の例について説明する。
図23〜
図25は各々本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体の配置図である。
【0127】
まず、
図23に示す液晶表示板組立体について説明する。
本実施例による液晶表示板組立体は、
図21及び
図22に示す液晶表示板組立体とほぼ同様である。
しかし下部表示板100又は上部表示板200に遮光部材220をさらに有し、遮光部材220は画素電極191間の光漏れを防止し、画素電極191と対向する開口領域を設定する。
【0128】
また第1及び第2画素電極(191a、191b)の間の間隔の長い低階調領域(LA)が第1及び第2画素電極(191a、191b)の間の間隔の短い高階調領域(低階調領域(LA)を除いた残りの領域)の上部及び下部に分けられて位置し、第1及び第2画素電極(191a、191b)の間の間隔も
図21と異なるように構成できる。低階調領域(LA)における第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝部間の間隔は6μm〜20μmであり、高階調領域における第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝部間の間隔は2μm〜5μmである。
【0129】
以下、
図24に示す液晶表示板組立体について説明する。
本実施例による液晶表示板組立体の層状構造は、
図21及び
図22に示す液晶表示板組立体の層状構造とほぼ同様である。以下では
図21及び
図22に示す実施例と異なる点を中心に説明する。
まず、下部表示板(図示せず)について説明する。絶縁基板(図示せず)の上に複数対の第1及び第2ゲート電極(124a、124b)を有する複数のゲート線121及び複数の維持電極線131を含む複数のゲート導電体が形成されている。
【0130】
維持電極線131は複数対の第1及び第2維持電極(133a、133b)を有する。第1及び第2維持電極(133a、133b)は一定の距離を置いて位置し、各々図の上下に長く延長されて、下端に拡張部を有する。維持電極(133a、133b)を含む維持電極線131は、上部の第1及び第2画素電極(191a、191b)とオーバーラップして、第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)を形成する。
【0131】
ゲート導電体(121、131)の上にはゲート絶縁膜(図示せず)、複数対の第1及び第2島状半導体(154a、154b)、複数対の第1及び第2島状オーミックコンタクト部材(図示せず)、並びに複数対の第1及び第2データ線(171a、171b)と複数対の第1及び第2ドレイン電極(175a、175b)が順に形成されている。
第1/第2データ線(171a/171b)は、第1/第2ゲート電極(124a/124b)に向けて図の右側/左側に延長されて、W字状に曲がる複数対の第1/第2ソース電極(173a/173b)を有する。第1/第2ドレイン電極(175a/175b)は、一対の棒状端部と面積の広い他側端部を有する。
【0132】
第1及び第2データ線(171a、171b)、第1及び第2ドレイン電極(175a、175b)及び露出した半導体(154a、154b)部分の上には保護膜180が形成されており、その上に第1及び第2画素電極(191a、191b)が形成されている。
第1画素電極191aは、縦部192a、横部193a、上部枝部194a及び下部枝部195aを有する。横部193aは縦部192aをほぼ垂直二等分し、図の右側に延長されている。上部枝部194aは横部193aを基準に図の上側に位置し、縦部192a又は横部193aから図の右側上方に斜めに延長されている。下部枝部195aは横部193aを基準に図の下側に位置し、縦部192a又は横部193aから図の右側下方に斜めに延長されている。
【0133】
第2画素電極191bは、縦部192b、上部横部193b1、下部横部193b2、上部枝部194b及び下部枝部195bを有する。縦部192bは、第1画素電極191aの横部193aを間に置いて縦部192aと対向し、上部及び下部横部(193b1、193b2)は、各々縦部192bの上端及び下端から図の左側に延長されて縦部192bとほぼ直角をなす。上部枝部194bは、第1画素電極191aの横部193aを基準に図の上側に位置し、第2画素電極191bの縦部192b又は上部横部193b1から図の左側下方に斜めに延長されている。下部枝部195bは、第1画素電極191aの横部193aを基準に下側に位置し、第2画素電極191bの縦部192a又は下部横部193b2から図の左側上方に斜めに延長されている。
【0134】
第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝部(194a、194b、195a、195b)は、ゲート線121又は維持電極線131とほぼ45度をなす。
第1及び第2画素電極(191a、191b)の上部及び下部枝部(194a、194b、195a、195b)は交互に配置されており、隣接する第1及び第2画素電極(191a、191b)間の距離が長い部分と短い部分が交互に位置する。
【0135】
このように1つの画素において、第1画素電極191aと第2画素電極191bの間の距離が長い部分と短い部分を交互に一緒に位置させて、液晶層3に生成される電場の強さを多様にし、液晶分子31の傾斜角度も多様にすることができ、液晶表示装置の側面視認性を向上させ、透過率を向上させることができる。
なお、他の実施例においては、第1及び第2画素電極(191a、191b)の間の間隔が短い部分に続いて間隔の長い部分が複数位置するように構成できる。又は第1及び第2画素電極(191a、191b)の間の間隔の長い部分に続いて間隔の短い部分が複数位置するように構成できる。他に、第1及び第2画素電極(191a、191b)の間の距離を調整するか、間隔の短い部分と長い部分の配置を調整して、透過率を最大にし、側面視認性を向上させることができる。
【0136】
また、、保護膜(図示せず)及び画素電極(191a、191b)の上には配向膜(図示せず)が形成されている。
次に、上部表示板(図示せず)について説明する。絶縁基板(図示せず)の上に遮光部材(図示せず)、カラーフィルタ(図示せず)、蓋膜(図示せず)及び配向膜(図示せず)が順に形成されている。
【0137】
なお、
図21及び
図22に示す液晶表示板組立体の特徴は、
図24に示す液晶表示板組立体にも適用できる。
以下、
図25に示す液晶表示板組立体について説明する。
本実施例による液晶表示板組立体は
図24に示す液晶表示板組立体とほぼ同様である。以下、
図24に示す実施例と異なる点を中心に説明する。
【0138】
図24に示す液晶表示板組立体と異なって、本実施例では維持電極線131が隣接する2つのゲート線121のうち下側に位置するゲート線121に隣接し、上層の第1及び第2ドレイン電極(175a、175b)と各々オーバーラップし、上方に突出した第1及び第2維持電極(133a、133b)を有する構成とすることができる。このとき第1及び第2維持電極(133a、133b)は、ゲート絶縁膜140を介在して第1及び第2ドレイン電極(175a、175b)の広い面積の部分と各々オーバーラップして、第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)を形成するように構成できる。
【0139】
また本実施例による液晶表示板組立体は、保護膜180の上に第1及び第2画素電極(191a、191b)を有し、第1及び第2画素電極(191a、191b)の外周形状は全体的に長方形である。
第1画素電極191aは図の上下に長く延長された左側縦部192a、図の上下に短く延長された右側縦部198a、上部横部193a、これら192a、193a、198aから延長されている複数の屈曲枝部195a及び複数の直線枝部197a、さらに、図の下から上まで長く延長されて3回曲がる一対の中央屈曲部196aを有する。第2画素電極191bは、図の上下に短く延長された左側縦部198b、図の上下に長く延長された右側縦部192b、下部横部193b、これら192b、193b、198bから延長されている複数の屈曲枝部195b及び複数の直線枝部197b、さらに、図の下から上まで長く延長されて3回曲がる一対の中央屈曲部196bを有する。
【0140】
第1画素電極191aの屈曲枝部195a、直線枝部197a及び中央屈曲部196aは、第2画素電極191bの屈曲枝部195b、直線枝部197b及び中央屈曲部196bとそれぞれ交互に配置されており、隣接する屈曲枝部(195a、195b)の間又は直線枝部(197a、197b)の間の距離は、隣接する中央屈曲部(196a、196b)の間の距離より長い。従って中央屈曲部(196a、196b)の間に生成される電場の強さが屈曲枝部(195a、195b)又は直線枝部(197a、197b)の間に生成される電場の強さより強く、液晶層(図示せず)の液晶分子が傾斜する角度がより大きい。このように1つの画素(PX)における液晶分子の傾ける角度を異なるように構成することによって1つの画素(PX)における輝度を多様にすることができ、画素電極(191a、191b)の間の間隔を調節して、液晶表示装置の側面視認性を向上させることができる。
【0141】
以下、
図26を参照して、本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体について説明する。
図26は本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体の構造とともに1つの画素を示す等価回路図である。
図26に示すように、各画素(PX)は一対の第1及び第2副画素(PXh、PXl)を含む。第1/第2副画素(PXh/PXl)は、液晶キャパシタ(Clch/Clcl)及びストレージキャパシタ(Csth/Cstl)を含む。第1及び第2副画素(PXh、PXl)のうちの少なくとも1つはゲート線、データ線及び液晶キャパシタ(Clch、Clcl)に接続された2つのスイッチング素子(図示せず)を含む。
【0142】
液晶キャパシタ(Clch/Clcl)は、下部表示板100の第1副画素電極(PEha/PEla)と第2副画素電極(PEhb/PElb)を2つの端子とし、第1副画素電極(PEha/PEla)と第2副画素電極(PEhb/PElb)の間の液晶層3は誘電体として機能する。第2副画素電極(PEhb、PElb)は、各々別途のスイッチング素子(図示せず)に接続されており、第1副画素電極(PEha、PEla)のうちの少なくとも1つについても別途のスイッチング素子(図示せず)に接続される。また、第2副画素電極(PEhb、PElb)が上部表示板200に具備されてもよく、この場合、第2副画素電極(PEhb、PElb)はスイッチング素子に接続されることなく別途の共通電圧(Vcom)の印加を受けるように構成できる。一方液晶層3の液晶分子は、正の誘電率異方性を有し、表示板(100、200)に垂直に配向されている。
【0143】
液晶キャパシタ(Clch/Clcl)の補助的な役割を果たすストレージキャパシタ(Csth/Cstl)は、下部表示板100の第1副画素電極(PEha/PEla)と第2副画素電極(PEhb/PElb)が絶縁体を介在してオーバーラップするように構成される。
なお、カラーフィルタ(CF)及び偏光子(図示せず)については、上記実施例と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0144】
以下、
図27を参照して
図26に示す液晶表示板組立体の一例について詳細に説明する。
図27は本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体の2つの副画素の等価回路図である。
図27に示すように、本実施例による液晶表示板組立体は、ゲート線(G
i)、隣接する第1及び第2データ線(D
j、D
j+1)を含む信号線とこれに接続される画素(PX)を有する。
【0145】
画素(PX)は一対の第1及び第2副画素(PXh、PXl)を含む。第1/第2副画素(PXh/PXl)は、各々ゲート線(G
i)及びデータ線(D
j/D
j+1)に接続される第1及び第2スイッチング素子(Qha、Qhb/Qla、Qlb)とこれに接続される液晶キャパシタ(Clch/Clcl)、並びに第1及び第2ストレージキャパシタ(Cstha、Csthb/Cstla、Cstlb)を含む。
【0146】
第1及び第2データ線(D
j、D
j+1)には共通電圧(Vcom)に対して反対極性のデータ電圧が印加される。
第1/第2副画素(PXh/PXl)の第1スイッチング素子(Qha/Qla)の制御端子及び入力端子は、各々ゲート線(G
i)及び第1データ線(D
j)に接続されており、第1/第2副画素(PXh/PXl)の第2スイッチング素子(Qhb/Qlb)の制御端子及び入力端子は、各々ゲート線(G
i)及び第2データ線(D
j+1)に接続されている。また第1スイッチング素子(Qha/Qla)の出力端子は、液晶キャパシタ(Clch/Clcl)及び第1ストレージキャパシタ(Cstha/Cstla)に接続されており、第2スイッチング素子(Qhb/Qlb)の出力端子は液晶キャパシタ(Clch/Clcl)及び第2ストレージキャパシタ(Csthb/Cstlb)に接続される。
【0147】
また第1/第2副画素(PXh/PXl)の第1及び第2スイッチング素子(Qha、Qhb/Qla、Qlb)のドレイン電極とゲート電極は、第1及び第2寄生キャパシタ(Cgdha、Cgdhb/Cgdla、Cgdlb)を形成する。
本実施例では、第1及び第2寄生キャパシタ(Cgdha、Cgdhb、Cgdla、Cgdlb)の容量を調節することによって、各液晶キャパシタ(Clch、Clcl)の両端子におけるキックバック電圧の大きさを変え、結果的に各副画素(PXh、PXl)の充電電圧が異なるように構成する。
【0148】
例えば、第1及び第2データ線(D
j、D
j+1)に各々7Vと−7Vが印加され、第1副画素(PXh)の第2寄生キャパシタ(Cgdhb)と第2副画素(PXl)の第1寄生キャパシタ(Cgdla)におけるキックバック電圧の大きさが0.5Vであり、第1副画素(PXh)の第1寄生キャパシタ(Cgdha)と第2副画素(PXl)の第2寄生キャパシタ(Cgdlb)におけるキックバック電圧の大きさが1Vの場合を説明する。ゲート線(G
i)にゲートオフ電圧(Voff)が印加されると、液晶キャパシタ(Clch、Clcl)の両端の電圧が各々キックバック電圧だけ低くなって、液晶キャパシタ(Clch)の両端に6Vと−7.5Vが印加されて、充電電圧が13.5Vになり、液晶キャパシタ(Clcl)の両端には6.5Vと−8Vが印加されて、充電電圧が14.5Vになる。これにより、第1及び第2副画素(PXh、PXl)の画素電圧は、各々13.5Vと14.5になり液晶分子の傾斜角度をそれぞれ異なるようにし、第1及び第2副画素(PXh、PXl)における光透過率がそれぞれ異なるよう構成することができる。このように第1及び第2寄生キャパシタ(Cgdha、Cgdhb、Cgdla、Cgdlb)の容量を調節することで、液晶表示装置の視認性を向上させることができ、データ電圧を小さくしなくて済むので液晶表示装置の透過率を向上させることができる。
【0149】
液晶キャパシタ(Clch、Clcl)及び第1及び第2ストレージキャパシタ(Cstha、Csthb、Cstla、Cstlb)については、既に説明したので詳細な説明は省略する。
以下、
図28A及び
図28Bを参照して
図27に示す液晶表示板組立体の一例について説明する。
【0150】
図28Aは本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体の配置図であり、
図28Bは
図28Aの液晶表示板組立体のスイッチング素子を拡大した配置図である。
本実施例による液晶表示板組立体の層状構造は、
図21及び
図22に示す液晶表示板組立体の層状構造とほぼ同様である。
まず、下部表示板(図示せず)について説明する。絶縁基板(図示せず)の上に複数対の第1ゲート電極(124ha、124la)と第2ゲート電極(124hb、124lb)を有する複数のゲート線121及び複数の維持電極(133h、133l)を含む複数対の上部及び下部維持電極線(131h、131l)が形成されている。その上にはゲート絶縁膜(図示せず)、複数対の第1半導体(154ha、154la)と第2半導体(154hb、154lb)、複数対の第1島状オーミックコンタクト部材(図示せず)と第2島状オーミックコンタクト部材(図示せず)、第1ソース電極(173ha、173la)と第2ソース電極(173hb、173lb)を含む複数対の第1及び第2データ線(171a、171b)と複数対の第1ドレイン電極(175ha、175la)と第2ドレイン電極(175hb、175lb)、保護膜(図示せず)、並びに複数対の第1副画素電極(191ha、191la)と第2副画素電極(191hb、191lb)が順に形成されている。
【0151】
次に、上部表示板(図示せず)について説明する。絶縁基板(図示せず)の上に遮光部材(図示せず)、カラーフィルタ(図示せず)、蓋膜(図示せず)と配向膜(図示せず)が順に形成されている。
ゲート線121、維持電極線(131h、131l)は、画素(PX)領域の中心を横切って延長され、ゲート線121は維持電極線(131h、131l)の間に位置する。
【0152】
第1副画素(PXh)の第1及び第2副画素電極(191ha、191hb)はゲート線121を基準に上部に位置し、第2副画素(PXl)の第1及び第2副画素電極(191la、191lb)はゲート線121を基準に下部に位置する。第1/第2副画素領域(PXh/PXl)で第1及び第2副画素電極(191ha、191hb/191la、191lb)はゲート線121に対して斜めに延長される複数の枝部を含み、第1及び第2副画素電極(191ha、191hb/191la、191lb)の枝部は交互に配置されている。
【0153】
本実施例では
図28Bに示すように、第1副画素(PXh)の第2スイッチング素子(Qhb)を構成する第2ゲート電極124hbと第2ドレイン電極175hb間の重畳面積が、第1副画素(PXh)の第1スイッチング素子(Qha)を構成する第1ゲート電極124haと第1ドレイン電極175ha間の重畳面積より小さくてもよい。例えば、第2スイッチング素子(Qhb)を構成する第2ゲート電極124hbと第2ドレイン電極175hb間の重畳面積と、第1スイッチング素子(Qha)を構成する第1ゲート電極124haと第1ドレイン電極175ha間の重畳面積の比率は1:1.1〜1:10、又は1:2〜1:6である。さらに、ゲート電極(124ha、124hb)とオーバーラップするドレイン電極(175a、175b)が線状(line shape)である場合、重畳面積の比率はドレイン電極(175a、175b)の幅の比率と一致する。即ち、第2ドレイン電極175hbの幅D2と第1ドレイン電極175haの幅D1の比率は1:1.1〜1:10であってもよく、1:2〜1:6であってもよい。
【0154】
また、第2副画素(PXl)の第1スイッチング素子(Qla)を構成する第1ゲート電極124laと第1ドレイン電極175la間の重畳面積が第2スイッチング素子(Qlb)を構成する第2ゲート電極124lbと第2ドレイン電極175lb間の重畳面積より小さくてもよい。例えば、第1スイッチング素子(Qla)の第1ゲート電極124laと第1ドレイン電極175la間の重畳面積と、第2スイッチング素子(Qlb)の第2ゲート電極124lbと第2ドレイン電極175lb間の重畳面積の比率は1:1.1〜1:10であってもよく、1:2〜1:6であってもよい。さらに、ゲート電極124la、124lbとオーバーラップするドレイン電極(175la、175lb)が線状である場合、重畳面積の比率はドレイン電極(175la、175lb)の幅の比率と一致する。即ち、第1ドレイン電極175laの幅D3と第2ドレイン電極175lbの幅D4の比率は、1:1.1〜1:10であってもよく、1:2〜1:6であってもよい。
【0155】
このように、第1及び第2ゲート電極(124ha、124hb、124la、124lb)と第1及び第2ドレイン電極)175ha、175hb、175la、175lb)の重畳面積の比率を調節して、寄生キャパシタ(Cgdha、Cgdhb、Cgdla、Cgdlb)の容量を調節することができる。
このような重畳面積の比率を保持する場合、第1副画素(PXh)の第1寄生キャパシタ(Cgdha)の容量が第2寄生キャパシタ(Cgdhb)の容量より1.1〜10倍大きくするか、第2副画素(PXl)の第2寄生キャパシタ(Cgdlb)の容量が第1寄生キャパシタ(Cgdla)の容量より1.1〜10倍大きくすることができる。
【0156】
また第1副画素(PXh)の第1寄生キャパシタ(Cgdha)の容量は、第2副画素(PXl)の第2寄生キャパシタ(Cgdlb)の容量と実質的に同一にすることができる。そして、第1副画素(PXh)の第2寄生キャパシタ(Cgdhb)の容量は、第2副画素(PXl)の第1寄生キャパシタ(Cgdla)の容量と実質的に同一にすることができる。
【0157】
このようにして第1及び第2副画素(PXh、PXl)の充電電圧、つまり、画素電圧の大きさを変化させて側面視認性を向上させることができる。
また第1及び第2データ線(171a、171b)に印加されるデータ電圧の極性が反対であるため、駆動電圧を上昇させて液晶分子の応答速度を高めることができ、液晶表示装置の透過率を向上させることができる。
【0158】
なお、
図21及び
図22に示す実施例における色々な特徴は、本実施例にも適用可能である。
以下、
図29を参照して
図26に示す液晶表示板組立体の他の例について説明する。
図29は本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体の2つの副画素の等価回路図である。
【0159】
本実施例による液晶表示板組立体は、
図27に示す液晶表示板組立体とは異なり、第1/第2副画素(PXh/PXl)が1つのストレージキャパシタ(Csth/Cstl)を有する。このように各副画素(PXh、PXl)に1つのストレージキャパシタ(Csth、Cstl)を形成することで、共通電圧(Vcom)の伝達のための配線を別に形成しなくて済み、開口率が向上する。
【0160】
以下、
図30〜
図33及び
図1を参照して
図26に示す液晶表示板組立体の他の例について説明する。
図30〜
図33は、各々本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体の2つの副画素の等価回路図である。
図30を参照すると、本実施例による液晶表示板組立体は、ゲート線(G
i)及び隣接する第1〜第4データ線(D
j、D
j+1、D
j+2、D
j+3)を含む信号線と、これに接続された画素(PX)を有する。
【0161】
画素(PX)は一対の第1及び第2副画素(PXh、PXl)を含み、各副画素(PXh/PXl)は、各々ゲート線(G
i)及びデータ線(D
j、D
j+1/D
j+2、D
j+3)に接続される第1及び第2スイッチング素子(Qha、Qhb/Qla、Qlb)と、これに接続された液晶キャパシタ(Clch/Clcl)、ストレージキャパシタ(Csth/Cstl)を含む。
【0162】
このような液晶表示板組立体を含む液晶表示装置において、信号制御部600が1つの画素(PX)に対する入力画像信号(R、G、B)を受信して、2つの副画素(PXh、PXl)に対する出力画像信号(DAT)に変換してデータ駆動部500に伝送する。他に、階調電圧生成部800で2つの副画素(PXh、PXl)に対する階調電圧群を別途形成し、これを交互にデータ駆動部500に提供するか、データ駆動部500でこれを交互に選択することによって、2つの副画素(PXh、PXl)にそれぞれ異なる電圧を印加するように構成できる。しかしこの場合、2つの副画素(PXh、PXl)の合成ガンマ曲線が正面の基準ガンマ曲線に近づくように画像信号を補正したり階調電圧群を形成してもよい。例えば、正面の合成ガンマ曲線は、該液晶表示板組立体に最適に決められた正面の基準ガンマ曲線と一致するようにし、側面の合成ガンマ曲線は正面の基準ガンマ曲線と最も近づくようにする。このようにして、液晶表示装置の側面視認性を向上させることができる。
【0163】
また第1/第2副画素(PXh/PXl)に接続されるデータ線(D
j、D
j+1/D
j+2、D
j+3)に印加されるデータ電圧の極性を反対にして、駆動電圧を高めて透過率及び応答速度を向上させることができる。
図31に示すように、本実施例による液晶表示板組立体は、
図30に示す液晶表示板組立体と異なり、第1/第2副画素(PXh/PXl)が1つのストレージキャパシタ(Csth/Cstl)を含む。さらに、
図13又は
図30に示す実施例のおける説明は本実施例にも適用可能である。
【0164】
図32に示すように、本実施例による液晶表示板組立体は、隣接する第1及び第2ゲート線(G
i、G
i+1)、第1及び第2データ線(D
j、D
j+1)を含む信号線とこれに接続される画素(PX)を有する。
画素(PX)は一対の第1及び第2副画素(PXh、PXl)を含み、第1/第2副画素(PXh/PXl)は、第1及び第2スイッチング素子(Qha、Qhb/Qla、Qlb)とこれに接続された液晶キャパシタ(Clch/Clcl)、並びに第1及び第2ストレージキャパシタ(Cstha、Csthb/Cstla、Cstlb)を含む。
【0165】
本実施例による液晶表示板組立体は、
図31に示す液晶表示板組立体と異なり、1つの画素(PX)をなす第1及び第2副画素(PXh、PXl)が列方向に隣接し、それぞれ異なるゲート線(G
i、G
i+1)に接続されている。
図26に示す実施例では、第1及び第2副画素(PXh、PXl)に同一時間にそれぞれ異なるデータ電圧が印加されるが、本実施例では、第1及び第2副画素(PXh、PXl)に時差を置いてそれぞれ異なるデータ電圧が印加される。このように2つの副画素(PXh、PXl)の画素電圧を異なるようにして視認性を向上させることができる。また上記実施例と同様に、第1及び第2副画素(PXh、PXl)の液晶キャパシタ(Clch、Clcl)の両端に印加される電圧が共通電圧(Vcom)に対してそれぞれ異なる極性を有するように構成することで、同じ効果を得ることができる。
【0166】
一方、
図33に示す液晶表示板組立体は、
図32に示した液晶表示板組立体と異なり、第1/第2副画素(PXh/PXl)が1つのストレージキャパシタ(Csth/Cstl)を含む。
以下、
図34を参照して
図26に示す液晶表示板組立体の他の例について説明する。
図34は本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体の2つの副画素の等価回路図である。
【0167】
図34に示すように、本実施例による液晶表示板組立体は、ゲート線(G
i)及び隣接する第1及び第2データ線(D
j、D
j+1)を含む信号線と、これに接続された画素(PX)を有する。以下では上記実施例と異なる点を中心に説明する。
画素(PX)は一対の第1及び第2副画素(PXh、PXl)と2つの副画素(PXh、PXl)に接続される結合キャパシタ(Ccp)を含む。第1副画素(PXh)は、第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)とこれに接続される液晶キャパシタ(Clch)と、第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)を含む。第2副画素(PXl)は、結合キャパシタ(Ccp)に接続される第2スイッチング素子(Qb)とこれに接続される液晶キャパシタ(Clcl)と、第2ストレージキャパシタ(Cstb)を含む。
【0168】
第1スイッチング素子(Qa)は、ゲート線(G
i)からのゲート信号に従ってデータ線(D
j)からのデータ電圧を液晶キャパシタ(Clch)及び結合キャパシタ(Ccp)に印加し、第2スイッチング素子(Qb)は、データ線(D
j)のデータ電圧と反対極性のデータ電圧をデータ線(D
j+1)から受信して、2つの液晶キャパシタ(Clch、Clcl)に印加する。これによって第2副画素(PXl)の液晶キャパシタ(Clcl)の両端に印加される電圧は、第1副画素(PXh)の液晶キャパシタ(Clch)の両端に印加される電圧より結合キャパシタ(Ccp)の両端に印加される電圧だけ小さいので、液晶キャパシタ(Clcl)に充電された電圧は、液晶キャパシタ(Clch)に充電された電圧に比べて常に小さい。
【0169】
液晶キャパシタ(Clch、Clcl)の充電電圧の適正比率は、結合キャパシタ(Ccp)の静電容量を調節することによって得ることができる。このようにして、液晶表示装置の側面視認性を向上させることができる。
上記実施例における色々な特徴は本実施例による液晶表示板組立体にも適用可能である。
【0170】
以下、
図35を参照して
図34に示す液晶表示板組立体の一例について説明する。
図35は本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体の配置図である。
本実施例による液晶表示板組立体の層状構造もまた、
図21及び
図22に示す液晶表示板組立体の層状構造とほぼ同様である。
まず、下部表示板(図示せず)について説明する。絶縁基板(図示せず)の上に複数対の第1及び第2ゲート電極(124a、124b)を含む複数のゲート線121、複数の維持電極線131及び横電極137を含む複数の連結電極135が形成されている。その上にはゲート絶縁膜(図示せず)、複数対の第1及び第2半導体(154a、154b)、複数対の第1及び第2島状オーミックコンタクト部材(図示せず)、複数対の第1及び第2データ線(171a、171b)と複数対の第1及び第2ドレイン電極(175a、175b)、保護膜(図示せず)、並びに複数対の第1及び第2副画素電極(191ha、191la)を含む第1画素電極191aと第2画素電極191bとが順に形成されている。
【0171】
第1副画素電極191haは上部及び下部副画素電極(191hau、191had)を含み、第2副画素電極191laは上部及び下部副画素電極(191hau、191had)の間に位置する。上部及び下部副画素電極(191hau、191had)は、コンタクトホール(187d、187u)を介して下層の連結電極135に接続されて同一電圧が印加される。
【0172】
第1副画素電極191haの上部及び下部副画素電極(191hau、191had)は、各々縦部及び複数の枝部を含み、第2副画素電極(191laは横部197la及び枝部を含み、第2画素電極191bは図の上下に長く延長された縦部、横部及び複数の枝部を含む。第1画素電極191aの枝部と第2画素電極191bの枝部が交互に配置されている。隣接する第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝部とその間の液晶層3は、液晶キャパシタ(Clch、Clcl)を構成し、第2副画素電極191laの横部197laは、第1副画素電極191haと同一電圧が印加される下層の連結電極135の横電極137とオーバーラップして結合キャパシタ(Ccp)を構成する。また維持電極線131と第1及び第2画素電極(191a、191b)が各々オーバーラップして、第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)を構成する。
【0173】
一方、
図34の液晶表示板組立体及び上記実施例の特徴は本実施例にも適用可能である。
以下、
図36を参照して
図26に示す液晶表示板組立体の他の例について詳細に説明する。
図36は本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体の2つの副画素の等価回路図である。
【0174】
図36に示すように、本実施例による液晶表示板組立体は、隣接する2つのゲート線(G
i、G
i+1)、第1及び第2データ線(D
j、D
j+1)及び共通電圧線(図示せず)を含む信号線とこれに接続される複数の画素(PX)を有する。
各画素(PX)は第1及び第2副画素(PXh、PXl)及び昇圧部(BU)を含む。第1/第2副画素(PXh/PXl)は第1スイッチング素子(Qha/Qla)及び第2スイッチング素子(Qb)、液晶キャパシタ(Clch/Clcl)、第1ストレージキャパシタ(Cstha/Cstla)及び第2ストレージキャパシタ(Cstb)を含む。昇圧部(BU)は第3スイッチング素子(Qc)と第4スイッチング素子(Qb)及び昇圧キャパシタ(Cb)を含む。
【0175】
第1/第2副画素(PXh/PXl)の第1スイッチング素子(Qha/Qla)の制御端子はゲート線(G
i)に接続されており、入力端子は第1データ線(D
j)に接続されており、出力端子は液晶キャパシタ(Clch/Clcl)及び第1ストレージキャパシタ(Cstha/Cstla)に接続される。第2スイッチング素子(Qb)の制御端子はゲート線(G
i)に接続されており、入力端子は第2データ線(D
j+1)に接続されており、出力端子は液晶キャパシタ(Clch/Clcl)及び第2ストレージキャパシタ(Cstb)に接続される。
【0176】
第3スイッチング素子(Qc)の制御端子はゲート線(G
i)に接続されており、入力端子は共通電圧を伝達する別個の共通電圧線(図示せず)に接続されており、出力端子は第4スイッチング素子(Qb)及び昇圧キャパシタ(Cb)に接続される。
第4スイッチング素子(Qb)の制御端子は後端ゲート線(G
i+1)に接続されており、入力端子は第1スイッチング素子(Qla)の出力端子、液晶キャパシタ(Clcl)及び第1ストレージキャパシタ(Cstla)に接続されており、出力端子は第3スイッチング素子(Qc)の出力端子及び昇圧キャパシタ(Cb)に接続される。
【0177】
本実施例による液晶表示板組立体を含む液晶表示装置の動作は以下のとおりである。
まず、データ線(D
j)に共通電圧(Vcom)を基準に極性がプラス(+)のデータ電圧が印加され、データ線(D
j+1)には極性がマイナス(−)のデータ電圧が印加されることを例として説明する。
ゲート線(G
i)にゲートオン電圧(Von)が印加されると、これに接続される第1〜第3薄膜トランジスタ(Qha、Qla、Qb、Qc)がターンオンする。これによって、データ線(D
j)のデータ電圧(+)は、ターンオンした第1スイッチング素子(Qha、Qla)を介して液晶キャパシタ(Clch、Clcl)の一端子に印加され、第2スイッチング素子(Qb)を介して、データ線(D
j+1)のデータ電圧(−)が液晶キャパシタ(Clch、Clcl)の他の端子に印加される。
【0178】
一方、共通電圧(Vcom)が第3薄膜トランジスタ(Qc)を介して、昇圧キャパシタ(Cb)の一端子に印加され、昇圧キャパシタ(Cb)は、第1スイッチング素子(Qha)の出力端子の電圧と共通電圧(Vcom)との差が充電される。
その後、ゲート線(G
i)にゲートオフ電圧(Voff)が印加され、次のゲート線(G
i+1)にゲートオン電圧(Von)が印加されると、第1〜第3薄膜トランジスタ(Qha、Qla、Qb、Qc)はターンオフし、第4薄膜トランジスタ(Qb)がターンオンする。すると第1スイッチング素子(Qla)の出力端子に集約されたプラス(+)電荷と、第3スイッチング素子(Qc)の出力端子に集約されたマイナス(−)電荷が互いに混合され、これによって第1スイッチング素子(Qla)の出力端子の電圧は低くなり、第3スイッチング素子(Qc)の出力端子の電圧が上昇する。昇圧キャパシタ(Cb)の一端子の第3スイッチング素子(Qc)の出力端子の電圧が上昇すると、孤立状態の第1スイッチング素子(Qha)の出力端子の電圧もともに上昇し、これによって液晶キャパシタ(Clch)の両端の電圧差が大きくなる。これに対して、第1スイッチング素子(Qla)の出力端子の電圧は下降するので、液晶キャパシタ(Clcl)両端の電圧も下降する。
【0179】
これと反対に、第1データ線(D
j)に共通電圧(Vcom)を基準に極性がマイナス(−)のデータ電圧が印加される場合は、キャパシタ(Clch、Clcl、Cstha、Cstla、Cb、Cstb)の両端に集約された電荷が上記説明と逆になる。
本実施例では、印加されるデータ電圧の極性に関係なく、第1副画素(PXh)の液晶キャパシタ(Clch)の充電電圧を第2副画素(PXl)の液晶キャパシタ(Clcl)の充電電圧より常に高く維持することができる。従って、全体的な輝度及び透過率の減少なしに液晶キャパシタ(Clch、Clcl)の充電電圧を異ならせて2つの副画素(PXh、PXl)の輝度を異ならせることができる。
【0180】
また、ゲート線(G
i)にゲートオン電圧が印加されるたびに第3薄膜トランジスタ(Qc)によって昇圧キャパシタ(Cb)の電圧が共通電圧(Vcom)に更新(refresh)されるので前フレーム(frame)による残像を除去することができる。
同時に第1及び第2データ線(D
j、D
j+1)にそれぞれ異なる極性のデータ電圧が印加されて、液晶表示装置の透過率及び応答速度等を高めることができ、上記実施例による効果は本実施例にも適用できる。
【0181】
なお、他の実施例においては、第1ストレージキャパシタ(Cstha/Cstla)と第2ストレージキャパシタ(Cstb)の代わりに、第1/第2副画素(PXh/PXl)が1つのストレージキャパシタ(図示せず)を含むことができる。
以下、
図37を参照して
図2に示す液晶表示板組立体の他の例について説明する。
図37は、本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体の2つの画素の等価回路図である。
【0182】
まず、
図2及び
図37を参照すると、本実施例による液晶表示板組立体も互いに対向する下部及び上部表示板(100、200)とその間に挟持された液晶層3を有する。
本実施例による液晶表示板組立体は、ゲート線(G
i)及び隣接する第1、第2及び第3データ線(D
j、D
j+1、D
j+2)を含む信号線と、これに接続される第1及び第2画素(PXn、PXn+1)を有する。
【0183】
ゲート線(G
i)、データ線(D
j、D
j+1、D
j+2)、第1画素電極(PEa)及び第2画素電極(PEb)は金属層をパターニングして形成する。ゲート線(G
i)とデータ線(D
j、D
j+1、D
j+2)はそれぞれ異なる層に形成されており、その間には絶縁体が存在する。第1及び第2画素電極(PEa、PEb)はそれぞれ異なる層に形成するか、あるいは同一層に形成することができる。
図37の液晶表示板組立体では、第1〜第3データ線(D
j、D
j+1、D
j+2)をいずれも同一層に形成している。
【0184】
各画素(PX
n、PX
n+1)は、第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)、液晶キャパシタ(Clc)と、第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)を含む。
第1画素(PXn)の第1スイッチング素子(Qa)は、ゲート線(G
i)及び第1データ線(D
j)に接続されており、第1画素(PXn)の第2スイッチング素子(Qb)は、ゲート線(G
i)及び第2データ線(D
j+1)に接続されており、第2画素(PX
n+1)の第1スイッチング素子(Qa)は、ゲート線(G
i)及び第3データ線(D
j+2)に接続されており、第2画素(PX
n+1)の第2スイッチング素子(Qb)は、ゲート線(G
i)及び第2データ線(D
j+1)に接続されている。即ち、隣接する第1画素(PXn)の第2スイッチング素子(Qb)と第2画素(PX
n+1)の第2スイッチング素子(Qb)は、同一のデータ線(D
j+1)(以下、共有データ線という)に接続されている。
【0185】
第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)は、下部表示板100に設けられた薄膜トランジスタ等の三端子素子とすることができ、その制御端子はゲート線(G
i)に接続されており、入力端子はデータ線(D
j、D
j+1、D
j+2)に接続されており、出力端子は液晶キャパシタ(Clc)と第1及び第2ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)に各々接続されている。
【0186】
再び
図2を参照すると、液晶層3に含まれる液晶分子は誘電率異方性を有し、液晶層3の液晶分子は電場のない状態でその長軸が2つの表示板(100、200)の表面に対して垂直に配向されている。また、液晶分子は電場のない状態でその長軸が表示板(100、200)に対して水平に配向される。
なお、液晶キャパシタ(Clc)及びストレージキャパシタ(Csta、Cstb)等については既に説明したので詳細な説明は省略する。
【0187】
以下、
図38及び
図39を参照して、本発明の一実施例に係る液晶表示装置の動作について説明する。
図38及び
図39は、本発明の一実施例に係る液晶表示装置において、液晶表示装置が利用できる最低電圧が0V、最高電圧が14V、共通電圧(Vcom)が7Vである場合、各々連続する2フレームで隣接する4つの画素の液晶キャパシタの充電電圧と各データ線に印加される電圧を示す図である。
【0188】
図38及び
図39を参照すると、隣接する2つの画素の間には1つのデータ線(D
j+1、D
j+4)があり、2つの画素(PX)がこれらデータ線(D
j+1、D
j+4)、即ち、共有データ線(D
j+1、D
j+4)に共通に接続されている。共有データ線(D
j+1、D
j+4)にはフレームごとに最高駆動電圧(例えば14V)と最低駆動電圧(0V)が交互に印加される。即ち、1フレームにおいて
図38に示すように、共有データ線(D
j+1、D
j+4)に0Vが印加されると、次のフレームにおいて
図39に示すように、共有データ線(D
j+1、D
j+4)に14Vが印加される。
【0189】
まず、
図38を参照すると、共有データ線(D
j+1、D
j+4)に0Vが印加される。第1画素の目標充電電圧は14Vとして第1データ線(D
j)には14Vのデータ電圧が印加され、第2画素の目標充電電圧は10Vとして第2データ線(D
j+2)には10Vが印加され、第3画素の目標充電電圧は5Vとして第3データ線(D
j+3)には5Vが印加され、第4画素の目標充電電圧は1Vとして第4データ線(D
j+5)には1Vが印加される。この場合、隣接する画素は左側に印加される電圧を基準に互いに反対極性の電圧が印加されて反転駆動が可能であり、表示特性を向上させることができる。
【0190】
次のフレームにおいて、
図39に示すように、共有データ線(D
j+1、D
j+4)には最高駆動電圧の14Vが印加される。第1画素の目標充電電圧は13Vとして第1データ線(D
j)には1Vのデータ電圧が印加され、第2画素の目標充電電圧は8Vとして第2データ線(D
j+2)には6Vが印加され、第3画素の目標充電電圧は6Vとして第3データ線(D
j+3)には8Vが印加され、第4画素の目標充電電圧は3Vとして第4データ線(D
j+5)には11Vが印加される。従って各画素には直前フレームの極性と反対極性の電圧が印加され、隣接する画素にも同様に互いに反対極性の電圧が印加される。
【0191】
本実施例において、隣接する画素の間に共有データ線が配置されており、データ線の数を減らして液晶表示板組立体の開口率を向上させることができ、データ駆動部の数を減らして液晶表示装置の製造費用を節減することができる。
以下、
図40を参照して、本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体について詳細に説明する。
【0192】
図40は本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体の2つの画素の等価回路図である。
図40に示すように、本実施例による液晶表示板組立体も同様に、ゲート線(G
i)、隣接する第1、第2及び第3データ線(D
j、D
j+1、D
j+2)を含む信号線とこれに接続された第1及び第2画素(PX
n、PX
n+1)を含み、各画素(PX
n、PX
n+1)は第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)、液晶キャパシタ(Clc)を含む。
【0193】
図40の液晶表示板組立体は、
図37の液晶表示板組立体と異なり、各画素(PX
n、PX
n+1)が1つのストレージキャパシタ(Cst)を含み、共通電圧(Vcom)の伝達のための配線を別に形成しなくて済むので開口率が向上する。ストレージキャパシタ(Cst)は、第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)の出力端子が絶縁体を介在してオーバーラップするように形成することができる。
【0194】
以下、
図41及び
図42と、
図1を参照して、本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体について説明する。
図41及び
図42は、本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体の2つの画素の等価回路図である。
図41及び
図42に示すように、本実施例に係る液晶表示板組立体は、ゲート線(G
i)、隣接する第1及び第2データ線(D
j、D
j+1)を含む信号線と、これに接続された第1及び第2画素(PX
n、PX
n+1)を含み、各画素(PX
n、PX
n+1)は第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)、液晶キャパシタ(Clc)を含む。
【0195】
図41及び
図42の液晶表示板組立体は、各画素(PX
n、PX
n+1)がストレージキャパシタ(Cst)を有する。これに対し、各画素(PX
n、PX
n+1)が第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)に各々接続された第1及び第2ストレージキャパシタ(図示せず)を含むように構成できる。
図41及び
図42の液晶表示板組立体は、
図37又は
図40の液晶表示板組立体と異なり、各画素の間にデータ線が形成されず、ゲート線(G
i)と水平に形成される共有データ線(D
k)を含む構成である。共有データ線(D
k)は、他のデータ線(D
j、D
j+1)と同一層に形成されず、ゲート線(G
i)と同一層に形成されている。共有データ線(D
k)は、他のデータ線(D
j、D
j+1)と異なり、データ駆動部500に接続されていない。従って、データ駆動部500から電圧が印加されるのではなく、外部から最高電圧及び最低電圧について1フレーム単位で変動する電圧が別に印加される。
【0196】
なお、
図41の液晶表示板組立体は、共有データ線(D
k)が該当画素(PX
n)を中心にゲート線(G
i)と同一側に配置されており、
図42の液晶表示板組立体は、共有データ線(D
k)が該当画素(PXn)を中心にゲート線(G
i)と反対側に配置されている。
図41及び
図42の液晶表示板組立体は、
図37又は
図40の液晶表示板組立体に比べてデータ線及びデータ駆動部500の数を減らすことができ、液晶表示板組立体の開口率を向上させ、かつ製造費用を節減することができる。
【0197】
以下、
図2及び
図42を参照して、本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体について詳細に説明する。
図43は本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体の2つの画素の等価回路図である。
図2及び
図43に示すように、本実施例による液晶表示板組立体は、
図37に示す液晶表示板組立体とほぼ同様であるが、各画素(PX
n、PX
n+1)がそれぞれ異なる静電容量を有する第1及び第2液晶キャパシタ(Clch、Clcl)を含む点で異なる。
図43に示すように、第1液晶キャパシタ(Clch)は、二端子の間の距離が第2液晶キャパシタ(Clcl)に比べて長い。このため、第1及び第2液晶キャパシタ(Clch、Clcl)の両端に同一電圧が印加されても誘電体として作用する液晶層3に生成される電場の強さが異なるため、2つの液晶キャパシタ(Clch、Clcl)の液晶分子の傾斜程度が異なる。従って液晶キャパシタ(Clch、Clcl)の両端子間の距離を調節することにより、液晶表示装置の側面からの画像を正面からの画像に最大限近づけることができ、側面視認性を向上させることができる。
【0198】
なお、ゲート線(G
i)、データ線(D
j、D
j+1、D
j+2)、第1及び第2スイッチング素子(Qa、Qb)と、ストレージキャパシタ(Csta、Cstb)等については
図37に示す実施例と同様であるので詳細な説明は省略する。
以下、
図44〜
図47をそれぞれ参照して
図43に示す液晶表示板組立体の一例について詳細に説明する。
【0199】
図44〜
図47は、各々本発明の一実施例に係る液晶表示板組立体の2つの画素(PX
n、PX
n+1)に関する配置図である。
まず、
図44に示すように、本実施例による液晶表示板組立体の平面構造及び層状構造は、
図21及び
図22に示す液晶表示板組立体とほぼ同様である。以下、
図21及び
図22に示す実施例と異なる点を中心に説明する。
【0200】
図21及び
図22と異なる点は、本実施例による液晶表示板組立体は、複数のデータ線171と隣接する画素(PX
n、PX
n+1)の間に位置する複数の共有データ線172を含む点である。
次に、各画素(PX
n、PX
n+1)が含む第1及び第2画素電極(191a、191b)についてさらに説明する。
【0201】
第1画素電極191aは、図の上下に長く延長された左側縦部192a、左側縦部192aの中央部分から図の右側に延長された中央横部193aと、複数の上部及び下部枝部(194a、195a)を含む。上部枝部194aは中央横部193aを基準に図の上部に位置し、左側縦部192aと中央横部193aから図の右側上方に斜めに延長される。下部枝部195aは中央横部193aを基準に図の下部に位置し、左側縦部192aと中央横部193aから図の右側下方に斜めに延長される。上部及び下部枝部(194a、195a)間の間隔は、画素(PX
n、P
Xn+1)の図の上部及び下部と中央部分では狭く、その他の低階調領域(LA)では広い。
【0202】
第2画素電極191bは、図の上下に長く延長される右側縦部192b、右側縦部192bの上端及び下端から図の左に延長される上部及び下部横部(193b1、193b2)と、複数の上部及び下部枝部(194b、195b)を含む。上部枝部194bは、中央横部193aを基準に図の上部に位置し、右側縦部192bと上部横部193b1から図の左側下方に斜めに延長され、下部枝部195bは中央横部193aを基準に図の下部に位置し、右側縦部192bと下部横部193b2から図の左側上方に斜めに延長される。上部及び下部枝部(194b、195b)間の間隔も同様に、画素(PX
n、PX
n+1)の図の上部及び下部と中央部分では狭く、その他の低階調領域(LA)では広い。
【0203】
さらに、第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝部(194a、194b、195a、195b)は交互に配置されており、低階調領域(LA)では他の領域に比べて枝部(194a、194b、195a、195b)間の間隔が広い。これによる効果については、
図21及び
図22をはじめとする他の実施例と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0204】
また各画素(PX
n、PX
n+1)において、第1/第2ゲート電極(124a/124b)、第1/第2ソース電極(173a/173b)及び第1/第2ドレイン電極(175a/175b)は、第1/第2半導体(154a、154b)とともに第1/第2薄膜トランジスタ(Qa/Qb)を構成し、第1/第2薄膜トランジスタ(Qa/Qb)のチャンネルは、第1/第2ソース電極(173a/173b)と第1/第2ドレイン電極(175a/175b)の間の第1/第2半導体(154a/154b)に形成される。
【0205】
隣接する2つの画素(PX
n、PX
n+1)は、各々図の右側及び左側において共有データ線172に接続される。左側画素(PX
n)の第1画素電極191aは、第1薄膜トランジスタ(Qa)を介してデータ線171からデータ電圧が印加され、第2画素電極191bは、第2薄膜トランジスタ(Qb)を介して共有データ線172から最高駆動電圧又は最低駆動電圧が印加される。また右側画素(PX
n+1)の第1画素電極191aは、第2薄膜トランジスタ(Qb)を介して共有データ線172から最高駆動電圧又は最低駆動電圧が印加され、第2画素電極191bは、第1薄膜トランジスタ(Qa)を介してデータ線171からデータ電圧が印加される。
【0206】
次に、
図45に示すように、本実施例による液晶表示板組立体は、上記
図44に示した液晶表示板組立体とほぼ同様であるが、第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝部間の間隔は長く、低階調領域(LA)には第1及び第2画素電極(191a、191b)の枝部間の間隔は短い部分がある点で相違する。
次に、
図46に示すように、本実施例による液晶表示板組立体の層状構造もまた
図24に示した液晶表示板組立体の層状構造とほぼ同様である。以下、
図24に示す実施例と異なる点を中心に説明する。
【0207】
本実施例による液晶表示板組立体は、複数のデータ線171と隣接する画素(PX
n、PX
n+1)の間に位置する共有データ線172を含む。
次に、各画素(PX
n、PX
n+1)が含む第1及び第2画素電極(191a、191b)について説明する。
第1画素電極191aは、各画素(PX
n、PX
n+1)の下端に位置する横部193aと横部193aから図の上方に斜めに延長され、左右に3回折曲されて図の上下に連結された逆くの字形状の複数の屈曲枝部196aを有する。第2画素電極191bもまた図の上端に位置する横部193bと横部193bから図の下方に斜めに延長され、左右に3回折曲されて図の上下に連結された逆くの字形状の複数の屈曲枝部196bを有する。第1及び第2画素電極(191a、191b)の屈曲枝部(196a、196b)は交互に配置されており、画素(PX
n、PX
n+1)の左側の部分では屈曲枝部(196a、196b)間の間隔が短く、右側領域では屈曲枝部(196a、196b)間の間隔が長い。これによる効果については、
図21及び
図22をはじめとする他の実施例と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0208】
なお、データ線171及び共有データ線172と第1及び第2画素電極(191a、191b)については、上記実施例と同様であるので詳細な説明は省略する。
以下、
図47に示すように、本実施例による液晶表示板組立体の層状構造もまた
図25に示した液晶表示板組立体の層状構造とほぼ同様である。ここでは、
図25に示した実施例と異なる点を中心に説明する。
【0209】
本実施例による液晶表示板組立体も同様に、複数のデータ線171と隣接する画素(PX
n、PX
n+1)の間に位置する複数の共有データ線172を含む。
各画素(PX
n、PX
n+1)が含む第1及び第2画素電極(191a、191b)について説明する。
第1画素電極191aは図の上下に長く延長される左側縦部192a、上端横部193a、上端横部193aから図の下方に延長され、左右に3回折曲された一対の縦屈曲部196a、右側縦屈曲部196aの中間から図の右側に延長される横部197a、右側縦屈曲部196aの下側屈曲点からの図の下方に延長される縦部198a、そして複数の斜線枝部を含む。第2画素電極191bは、右側縦部192b、下端横部193b、下端横部193bからの図の上方に延長され、左右に3回折曲された一対の縦屈曲部196b、縦屈曲部196bの上側屈曲点から図の左方に延長される上部横部197b、縦屈曲部196bの下側屈曲点から図の左方に延長される下部横部198b、そして複数の斜線枝部を含む。第1及び第2画素電極(191a、191b)の斜線枝部は、ゲート線121に対してほぼ45度の角度をなす。
【0210】
第1及び第2画素電極(191a、191b)の斜線枝部は、交互に配置されており間隔が一定である。第1及び第2画素電極(191a、191b)の縦屈曲部(196a、196b)間の間隔は、隣接する第1及び第2画素電極(191a、191b)の斜線枝部間の間隔より短く、液晶層3の液晶分子の傾斜角度がより大きいので透過率も高い。なお、
図21及び
図22をはじめとする他の実施例の説明が適用できる。
【0211】
またデータ線171及び共有データ線172と第1及び第2画素電極(191a、191b)については、上記実施例と同様であるので詳細な説明は省略する。
このように、
図44〜
図47に示す実施例において、1つの画素(PX
n、PX
n+1)の第1画素電極191aと第2画素電極191bの間の距離が長い部分と短い部分を交互に位置させて、液晶層3に生成される電場の強さを異なるようにすることができ、液晶分子31の傾斜角度も異なるようにすることができ、液晶表示装置の側面視認性を向上させ、かつ透過率を向上させることができる。
【0212】
他に、第1及び第2画素電極(191a、191b)間の間隔の短い部分の後に、間隔の長い部分を複数位置させることができる。又は第1及び第2画素電極(191a、191b)の間の間隔の長い部分の後に、間隔の短い部分を複数位置させることも可能である。さらに、第1及び第2画素電極(191a、191b)の間の距離を調節するか、間隔の短い部分と長い部分の配置を調節して、透過率を最大化し、側面視認性を向上させることができる。
【0213】
以下、
図48を参照して、本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体について詳細に説明する。
図48は本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体の構造とともに1つの画素を示す等価回路図である。
図48を参照すると、各画素(PX)は一対の副画素を含み、各副画素は液晶キャパシタ(Clch、Clcl)及びストレージキャパシタ(Csth、Cstl)を含む。2つの副画素のうちの少なくとも1つはゲート線、データ線及び液晶キャパシタ(Clch、Clcl)に接続される2つのスイッチング素子(図示せず)を含む。
【0214】
液晶キャパシタ(Clch/Clcl)は、下部表示板100の第1副画素電極(PEha/PEla)と第2副画素電極(PEhb/PElb)を2つの端子とし、第1副画素電極(PEha/PEla)と第2副画素電極(PEhb/PElb)の間の液晶層3は誘電体として機能する。第2副画素電極(PEhb、PElb)は、各々別途のスイッチング素子(図示せず)に接続されており、第1副画素電極(PEha、PEla)のうちの少なくとも1つについても別途のスイッチング素子(図示せず)に接続されている。又は第2副画素電極(PEhb、PElb)が互いに分離されておらず、1つの電極として1つのスイッチング素子(図示せず)に接続されるように構成できる。また、第2副画素電極(PEhb、PElb)を上部表示板200に設けることもでき、この場合、第2副画素電極(PEhb、PElb)は、スイッチング素子に接続されずに別途の共通電圧(Vcom)が印加される。一方、液晶層3の液晶分子は誘電率異方性を有し、表示板(100、200)に垂直に配向されている。液晶分子は表示板(100、200)に水平に配向することも可能である。
【0215】
液晶キャパシタ(Clch/Clcl)の補助的な役割を果たすストレージキャパシタ(Csth/Cstl)は、下部表示板100の第1副画素電極(PEha/PEla)と第2副画素電極(PEhb/PElb)が絶縁体を介在してオーバーラップするように構成できる。
なお、カラーフィルタ(CF)及び偏光子(図示せず)については、上記実施例と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0216】
以下、
図49〜
図51を参照して
図48に示す液晶表示板組立体の一例について詳細に説明する。
図49〜
図51は、各々本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体の2つの副画素の等価回路図である。
まず、
図49に示すように、本実施例による液晶表示板組立体は、ゲート線(G
i)、隣接する第1及び第2データ線(D
j、D
j+1)、ゲート線(G
i)と隣接する共有データ線(D
k)を含む信号線と、これに接続される画素(PX)を有する。
【0217】
画素(PX)は一対の副画素(PXh、PXl)を含み、各副画素(PXh/PXl)は、各々対応するゲート線(G
i)及びデータ線(D
j/D
j+1)に接続されている。第1及び第2スイッチング素子(Qha、Qhb/Qla、Qlb)とこれに接続される液晶キャパシタ(Clch/Clcl)、第1及び第2ストレージキャパシタ(Cstha、Csthb/Cstla、Cstlb)を含む。
【0218】
第1及び第2ストレージキャパシタ(Cstha、Csthb/Cstla、Cstlb)は、別途備える電極と第1及び第2画素電極(PEha、PEhb/PEla、PElb)の各々とが絶縁体を介在することで形成できる。また、各副画素(PXh/PXl)は1つのストレージキャパシタ(Csth/Cstl)を含むように構成できる。
第1副画素(PXh)の第1スイッチング素子(Qha)は、ゲート線(G
i)及び第1データ線(D
j)に接続されており、第1副画素(PXh)の第2スイッチング素子(Qhb)は、ゲート線(G
i)及び共有データ線(D
k)に接続されており、第2副画素(PXl)の第1スイッチング素子(Qla)は、ゲート線(G
i)及び第2データ線(D
j+1)に接続されており、第2副画素(PXl)の第2スイッチング素子(Qlb)はゲート線(G
i)及び共有データ線(D
k)に接続されている。即ち、隣接するスイッチング素子(Qhb、Qlb)は、同一のデータ線(D
k)に接続されている。共有データ線(Dk)については、既に説明したので詳細な説明は省略する。第1及び第2スイッチング素子(Qha、Qlb)についても既に説明したので詳細な説明は省略する。
【0219】
このような液晶表示板組立体を含む液晶表示装置において、信号制御部600が1つの画素(PX)に対する入力画像信号(R、G、B)を受信して、2つの副画素(PXh、PXl)に対する出力画像信号(DAT)に変換し、データ駆動部500に伝送できる。また、階調電圧生成部800において、2つの副画素(PXh、PXl)に対する階調電圧群を別に形成し、これを交互にデータ駆動部500に提供するか、データ駆動部500でこれを交互に選択することによって2つの副画素(PXh、PXl)にそれぞれ異なる電圧を印加することができる。この場合、2つの副画素(PXh、PXl)の合成ガンマ曲線が正面の基準ガンマ曲線に近づくように画像信号を補正したり、階調電圧群を形成することが望ましい。例えば、正面の合成ガンマ曲線は、該液晶表示板組立体に最適に決められた正面の基準ガンマ曲線と一致するようにし、側面の合成ガンマ曲線は正面の基準ガンマ曲線に最も近づくようにする。
【0220】
次に、
図50に示すように、本実施例による液晶表示板組立体は、隣接する第1及び第2ゲート線(G
i、G
i+1)、データ線(D
j)、ゲート線(G
i)と隣接する共有データ線(D
k)を含む信号線と、これに接続された画素(PX)を有する。画素(PX)は、一対の副画素(PXh、PXl)を含み、各副画素(PXh/PXl)は、スイッチング素子(Qha、Qhb/Qla、Qlb)とこれに接続された液晶キャパシタ(Clch/Clcl)、第1及び第2ストレージキャパシタ(Cstha、Csthb/Cstla、Cstlb)を含む。
【0221】
図50の液晶表示板組立体が
図49の液晶表示板組立体と異なる点は、2つの副画素が列方向に隣接し、それぞれ異なるゲート線(G
i、G
i+1)に接続される点である。即ち、第1副画素(PXh)の第1スイッチング素子(Qha)は第1ゲート線(G
i)及びデータ線(D
j)に接続されており、第1副画素(PXh)の第2スイッチング素子(Qhb)は第1ゲート線(G
i)及び共有データ線(D
k)に接続されており、第2副画素(PXl)の第1スイッチング素子(Qla)は第2ゲート線(G
i+1)及びデータ線(D
j)に接続されており、第2副画素(PXl)の第2スイッチング素子(Qlb)は第2ゲート線(G
i+1)及び共有データ線(D
k)に接続されている。即ち、各副画素(PXh、PXl)の第1/第2スイッチング素子(Qha、Qla/Qhb、Qlb)は同一のデータ線(D
j/D
k)に接続されている。
【0222】
液晶キャパシタ(Clch、Clcl)と第1及び第2ストレージキャパシタ(Cstha、Csthb/Cstla、Cstlb)、並びにこのような液晶表示板組立体を含む液晶表示装置の動作等については上記実施例と実質的に同様であるので詳細な説明は省略する。しかし、
図49に示す液晶表示装置において、1つの画素(PX)をなす2つの副画素(PXh、PXl)に同一の時間にデータ電圧が印加されるのに対し、本実施例では2つの副画素(PXh、PXl)に時間差を置いてデータ電圧が印加される。
【0223】
次に、
図51に示すように、本実施例による液晶表示板組立体は、ゲート線(G
i)、隣接する第1〜第3データ線(D
j、D
j+1、D
j+2)を含む信号線とこれに接続された画素(PX)を有する。
画素(PX)は、一対の副画素(PXh、PXl)を含み、各副画素(PXh/PXl)は、各々対応するゲート線(G
i)及びデータ線(D
j/D
j+2)に接続されている第1スイッチング素子(Qha/Qla)、ゲート線(G
i)及び共有データ線(D
j+1)に接続されている第2スイッチング素子(Qhb/Qlb)、これに接続される液晶キャパシタ(Clch/Clcl)、並びに第1及び第2ストレージキャパシタ(Cstha、Csthb/Cstla、Cstlb)を含む。
【0224】
本実施例による液晶表示板組立体は、
図49に示す液晶表示板組立体とほぼ同様であるが、共有データ線(D
j+1)がゲート線(G
i)と水平に形成されず、副画素(PXh、PXl)の間に形成されている点で相違する。共有データ線(D
j+1)は、他のデータ線(D
j、D
j+2)と同じ層に形成され、データ駆動部500に接続されて電圧が印加される。
【0225】
以下、
図52〜
図58を参照して
図48に示す液晶表示板組立体の他の例について詳細に説明する。
図52〜
図58は、各々本発明の他の実施例に係る液晶表示板組立体の2つの画素の等価回路図である。
まず、
図52に示すように、本実施例による液晶表示板組立体は、第1及び第2ゲート線(G
i、G
i+1)、第1、第2及び第3データ線(D
j、D
j+1、D
j+2)を含む信号線と、これに接続された2つの画素(PX
n、PX
n+1)を含み、各画素(PX
n、PX
n+1)は一対の副画素(PXh、PXl)を含み、各副画素(PXh/PXl)はスイッチング素子(Qha、Qhb/Qla、Qlb)とこれに接続された液晶キャパシタ(Clch/Clcl)、並びに第1及び第2ストレージキャパシタ(Cstha、Csthb/Cstla、Cstlb)を含む。
【0226】
図52の液晶表示板組立体が
図49の液晶表示板組立体と異なるのは、行方向に隣接するスイッチング素子(Qhb、Qlb)は、第2データ線(D
j+1)、つまり共有データ線(D
j+1)に共通に接続される点である。即ち、第1画素(PXn)の第1副画素(PXh)の第2スイッチング素子(Qhb)、第2画素(PX
n+1)の第1副画素(PXh)の第2スイッチング素子(Qhb)、第1画素(PXn)の第2副画素(PXl)の第2スイッチング素子(Qlb)及び第2画素(PX
n+1)の第2副画素(PXl)の第2スイッチング素子(Qlb)はいずれも共有データ線(D
j+1)に接続されている。
【0227】
また
図52の液晶表示板組立体が
図51の液晶表示板組立体と異なる点は、1つの画素(PX
n/PX
n+1)をなす2つの副画素(PXh、PXl)が列方向に隣接し、それぞれ異なるゲート線(G
i、G
i+1)に接続されることである。これについては
図50の実施例と実質的に同様であるので詳細な説明は省略する。
次に、
図53に示すように、本実施例による液晶表示板組立体は、ゲート線(G
i)、隣接する第1〜第3データ線(D
j、D
j+1、D
j+2)を含む信号線とこれに接続される2つの画素(PX
n、PX
n+1)を有する。各画素(PX
n、PX
n+1)については、上記
図34に示す液晶表示板組立体と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0228】
本実施例では、隣接する2つの画素(PX
n、PX
n+1)の第2スイッチング素子(Qb)がゲート線(G
i)及び共有データ線(D
j+1)に接続されている。
本実施例による液晶表示板組立体は、共有データ線(D
j+1)がゲート線(G
i)と水平に形成されず、2つの画素(PX
n、PX
n+1)の間に形成されている。共有データ線(D
j+1)については既に説明したので詳細な説明は省略する。
【0229】
次に、
図54に示す液晶表示板組立体は
図53に示す液晶表示板組立体での説明と同様であるが、本実施例では、共有データ線(D
k)が各画素(PX
n、PX
n+1)の間に形成されず、ゲート線(G
i)と水平に形成されている点で相違する。共有データ線(D
k)は、他のデータ線(D
j、D
j+1)と同じ層に形成されず、ゲート線(G
i)と同じ層に形成されている。共有データ線(D
k)は、他のデータ線(D
j、D
j+1)と異なって、データ駆動部500に接続されていない。従ってデータ駆動部500から電圧が印加されるのではなく、外部から最高電圧及び最低電圧が1フレーム単位で変動する電圧が別途印加される。
【0230】
次に、
図55に示すように、本実施例による液晶表示板組立体は、ゲート線(G
i)、隣接する第1〜第3データ線(D
j、D
j+1、D
j+2)を含む信号線とこれに接続される2つの画素(PX
n、PX
n+1)を有する。
各画素(PX
n、PX
n+1)については、上記
図29に示す液晶表示板組立体と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0231】
本実施例では、隣接する2つの画素(PX
n、PX
n+1)の第2スイッチング素子(Qhb、Qlb)がゲート線(G
i)及び共有データ線(D
j+1)に接続されている。2つの画素(PX
n、PX
n+1)の間に形成される共有データ線(D
j+1)については、既に説明したので詳細な説明は省略する。
次に、
図56に示すように、本実施例による液晶表示板組立体は、
図55に示す液晶表示板組立体とほぼ同様であるが、共有データ線(D
k)が各画素(PX
n、PX
n+1)の間に形成されず、ゲート線(G
i)と水平に形成されている。次に、
図57を参照すると、本実施例による液晶表示板組立体は、ゲート線(G
i)、隣接する第1〜第3データ線(D
j、D
j+1、D
j+2)及び共通電圧線(図示せず)を含む信号線とこれに接続される2つの画素(PX
n、PX
n+1)を有する。
【0232】
各画素(PX
n、PX
n+1)については、上記
図36に示す液晶表示板組立体と同様であるので詳細な説明は省略する。
本実施例では、隣接する2つの画素(PX
n、PX
n+1)の第2スイッチング素子(Qb)がゲート線(G
i)及び共有データ線(D
j+1)に接続されている。
次に、
図58を参照すると、本実施例による液晶表示板組立体は、
図57に示す液晶表示板組立体とほぼ同様であるが、共有データ線(D
k)が各画素(PX
n、PX
n+1)の間に形成されず、ゲート線(G
i)と水平に形成されている。
【0233】
図37〜
図57に示す液晶表示板組立体を含む液晶表示装置にも、
図38及び
図39に示される駆動方法が適用できる。また液晶層の液晶分子は正の誘電率異方性を有し、電場のない状態で表示板(100、200)に垂直に配向される。この場合、液晶層に電場が生成されると液晶分子が電場方向に平行に傾斜して、光の偏光状態を変化させる。正の誘電率異方性を有する液晶分子を使用する場合、負の誘電率異方性を有する液晶分子に比べて回転粘度が低く、より速い応答速度を得ることができる。さらに、液晶分子31の傾斜方向が電場の方向に確実に定義されるので、外部の影響による液晶分子31の配列に乱れが生じても、速やかに再整列して、良好な表示特性を実現することができる。
【0234】
以上、本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施例には限定されない。特許請求の範囲で定義されている本発明の基本概念を利用して多様な変形及び改良が可能であろう。それらの変形及び改良形態も本発明の技術的範囲に属すると解されるべきである。