【文献】
ファンタジーアース THE RING of DOMINION ビギナーズプレイガイド,LOGiN 2006年4月号特別付録,日本,株式会社エンターブレイン,2006年 4月 1日,第2−9頁
【文献】
ワールドサッカーウイニングイレブン2009 レジェンドガイド,日本,株式会社コナミデジタルエンタテインメント,2009年 1月15日,初版,第12、16頁
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。
【0021】
図1は本発明の実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示す。
図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステム1はサーバ10と複数の通信端末20とを含む。サーバ10及び通信端末20は通信ネットワーク2に接続される。このため、サーバ10と通信端末20との間で相互にデータ通信が可能である。さらに、通信端末20同士の間でも相互にデータ通信が可能である。
【0022】
サーバ10は例えばサーバコンピュータによって実現される。
図2はサーバ10のハードウェア構成を示す。
図2に示すように、サーバ10は制御部11、記憶部12、光ディスクドライブ部13、及び通信部14を含む。
【0023】
制御部11は例えばマイクロプロセッサ等を含み、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って処理を実行する。記憶部12は主記憶部(例えばRAM)及び補助記憶部(例えばハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブ)を含む。光ディスクドライブ部13は光ディスクに記憶されたプログラムやデータを読み取る。通信部14は通信ネットワーク2に接続するためのインタフェースである。
【0024】
図1に示すように、サーバ10はデータベース15にアクセスできるようになっている。データベース15はサーバ10に構築されていてもよいし、サーバ10とは別のサーバコンピュータに構築されていてもよい。ゲームを提供するために必要なデータがデータベース15に記憶される。データベース15に記憶されるデータについては後述する。
【0025】
通信端末20はユーザが使用するコンピュータであり、特にユーザがゲームをプレイするために使用するコンピュータである。通信端末20は、例えば、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯用ゲーム機、携帯電話機(スマートフォンを含む)、携帯情報端末、又はパーソナルコンピュータによって実現される。
図3は通信端末20のハードウェア構成を示す。
図3に示すように、通信端末20は制御部21、記憶部22、光ディスクドライブ部23、通信部24、操作部25、表示部26、及び音声出力部27を含む。
【0026】
制御部21、記憶部22、光ディスクドライブ部23、及び通信部24はサーバ10の制御部11、記憶部12、光ディスクドライブ部13、及び通信部14と同様である。操作部25は、例えばゲームコントローラ、キー、レバー、タッチパネル、又はマウス等を含み、ユーザがゲーム操作を行うためのものである。なお、操作部25は、ユーザが音声又はジェスチャによってゲーム操作を行うためのものであってもよい。表示部26は例えば液晶表示パネル又は有機ELディスプレイ等であり、制御部21の指示に従って画面を表示する。音声出力部27は例えばスピーカ又はヘッドホン等であり、制御部21の指示に従って音声データを出力する。
【0027】
プログラムやデータは光ディスクを介してサーバ10又は通信端末20に供給される。なお、サーバ10又は通信端末20は、光ディスク以外の情報記憶媒体(例えばメモリカード)に記憶されたプログラム又はデータを読み取るための構成要素を含むようにしてもよい。また、光ディスク以外の情報記憶媒体を介してサーバ10又は通信端末20にプログラムやデータを供給するようにしてもよい。あるいは、通信ネットワーク2を介して遠隔地からサーバ10又は通信端末20にプログラムやデータを供給するようにしてもよい。
【0028】
ゲームシステム1では、複数のユーザが参加するゲームが実行される。例えば、複数のユーザが対戦するゲーム、又は複数のユーザが協力して所定の目的を達成することを目指すゲーム等が実行される。
【0029】
例えば、ゲームシステム1では、まず、ゲームに参加する複数のユーザの組み合わせがサーバ10によって自動的に決定される。そして、それらの複数のユーザが参加するゲームが開始される。
【0030】
以下では、複数のユーザが参加するゲームの一例として、複数のユーザが参加するサッカーゲームについて説明する。なお、このサッカーゲームには最大で22名のユーザが参加することが可能である。ここでは、4名のユーザU1,U2,U3,U4がサッカーゲームに参加する場合について説明する。
【0031】
なお、ユーザU1〜U4が参加するサッカーゲームでは、例えば、ユーザU1〜U4が協力して操作するサッカーチームAと、コンピュータが操作するサッカーチームBとの間の試合が行われる。あるいは、ユーザU1〜U3が協力して操作するサッカーチームAと、ユーザU4が操作するサッカーチームBとの間の試合が行われる場合もあれば、ユーザU1,U2が協力して操作するサッカーチームAと、ユーザU3,U4が操作するサッカーチームBとの間の試合が行われる場合もある。
【0032】
以下では、ユーザU1〜U4が協力して操作するサッカーチームAと、コンピュータが操作するサッカーチームBとの間の試合が行われる場合について説明する。また以下では、ユーザU1,U2,U3,U4が使用している通信端末20のことをそれぞれ「通信端末U1」、「通信端末U2」、「通信端末U3」、「通信端末U4」と記載する。
【0033】
図4はサッカーゲームの流れの一例を示す図である。
図4に示すように、まず、ユーザU1〜U4は、自分達が操作するサッカーチーム(サッカーチームA)をあらかじめ用意された複数のサッカーチームのうちから選択する(S101)。例えば、ユーザU1〜U4のうちから選出されるリーダーユーザが他のユーザとチャットを行いながらサッカーチームを選択する。
【0034】
サッカーチームの決定が完了した場合、ユーザU1〜U4は自分達のサッカーチームの作戦等を設定する(S102)。例えば、ユーザU1〜U4のうちから選出されるリーダーユーザが他のユーザとチャットを行いながら戦術等を設定する。
【0035】
具体的には、サッカーチームの作戦が設定される。あらかじめ用意された複数の作戦のうちの少なくとも一つが選択される。選択可能な作戦としては、例えば「カウンターアタック」、「サイドアタック」、及び「中央突破」等がある。ただし、選択可能な作戦はここに挙げたものに限られない。
【0036】
また、サッカーチームのフォーメーションが設定される。例えば、あらかじめ用意された複数のフォーメーションのうちのいずれかが選択されることによって、フォワード(FW)、ミッドフィルダー(MF)、及びディフェンダー(DF)の配置が決定される。
【0037】
さらに、試合に出場する選手キャラクタが選択される。すなわち、フォーメーションの各ポジションに割り当てる選手キャラクタが選択される。例えば、18名の選手キャラクタがサッカーチームに所属している場合、それら18名の選手キャラクタのうちから11名の選手キャラクタが選択される。
【0038】
作戦等の設定が完了した場合、ユーザU1〜U4は、個々に、試合に出場する選手キャラクタのうちから一の選手キャラクタを自らの操作対象として選択する(S103)。各ユーザは、操作対象として自らが選択した選手キャラクタのみを試合中に操作できる。
【0039】
操作対象の選択が完了した場合、試合が開始される(S104)。つまり、ユーザU1〜U4が協力して操作するサッカーチームAと、コンピュータが操作するサッカーチームBとの間の試合が行われる。
【0040】
この場合、ユーザU1〜U4に共通なゲーム空間が構築される。
図5はゲーム空間の一例について示す。
図5に示すゲーム空間30は、互いに直交する3つの座標軸Xw,Yw,Zwが設定された仮想3次元空間である。
【0041】
ゲーム空間30には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド32が配置され、サッカーゴールを表すオブジェクトであるゴール34がフィールド32上に配置される。また、サッカーボールを表すオブジェクトであるボール36もゲーム空間30に配置される。ゴール34の一方はサッカーチームAに関連付けられ、他方はサッカーチームBに関連付けられる。いずれか一方のサッカーチームに関連付けられたゴール34内にボール36が移動すると、他方のサッカーチームの得点イベントが発生する。
【0042】
さらに、サッカーチームAに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ38と、サッカーチームBに所属するサッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ40と、がゲーム空間30に配置される。
図5では省略されているが、サッカーチームAに所属する11名の選手キャラクタ38と、サッカーチームBに所属する11名の選手キャラクタ40と、がゲーム空間30に配置される。
【0043】
サッカーチームAに所属する選手キャラクタ38のうちの、ユーザU1の操作対象に設定されている選手キャラクタ38はユーザU1の操作に従って行動する。同様に、ユーザU2の操作対象に設定されている選手キャラクタ38はユーザU2の操作に従って行動する。また、ユーザU3,U4に関しても同様である。なお、いずれのユーザの操作対象にも設定されていない選手キャラクタ38,40はAI(人工知能)に従って行動する。
【0044】
また、ゲーム空間30には仮想カメラ42(視点)が設定される。仮想カメラ42から見たゲーム空間30を表すゲーム画面が通信端末U1〜U4の各々の表示部26に表示される。
【0045】
図6はゲーム画面の一例を示す。
図6に示すゲーム画面50には、ボール36と、サッカーチームAに所属する
5名の選手キャラクタ38A,38B,38C,38D,38Eと、サッカーチームBに所属する2名の選手キャラクタ40と、が表示されている。
【0046】
また、ゲーム画面50にはカーソル52A,52B,52C,52Dが表示されている。カーソル52Aは、ユーザU1によって操作されている選手キャラクタ38を示し、カーソル52Bは、ユーザU2によって操作されている選手キャラクタ38を示す。カーソル52Cは、ユーザU3によって操作されている選手キャラクタ38を示し、カーソル52Dは、ユーザU4によって操作されている選手キャラクタ38を示す。
【0047】
例えば、ボール36が常にゲーム画面50に表示されるようにすべく、仮想カメラ42はボール36の移動に基づいてゲーム空間30内を移動する。なお、仮想カメラ42をユーザごとに設定するようにしてもよい。すなわち、ユーザU1が操作している選手キャラクタ38Aが通信端末U1のゲーム画面50に常に表示されるようにすべく、ユーザU1のための仮想カメラ42を、ユーザU1が操作している選手キャラクタ38の移動に基づいて設定するようにしてもよい。ユーザU2,U3,U4の各々のための仮想カメラ42に関しても同様である。
【0048】
上記のようなサッカーゲームでは、ポジション(役割)に応じたゲームプレイを行うことができない熟練度の低いユーザや、ポジションに応じたゲームプレイを行うつもりがない悪質なユーザがサッカーゲームに参加する場
合がある。例えば、ディフェンダー(DF)の選手キャラクタを操作しているにも関わらず、守備をおろそかにして攻撃ばかりを行うユーザがサッカーゲームに参加する場合がある。このようなユーザが存在していると、他のユーザが不満を感じてしまう場合がある。特に、多くのユーザがサッカーゲームに参加している場合には、一部のユーザの存在によって多くの他のユーザが不満を感じてしまうことになる。
【0049】
この点、ゲームシステム1は、上記のようなユーザの存在に起因する不満を多くの他のユーザに感じさせてしまわないように図るための機能を有している。
【0050】
具体的には、ゲームシステム1では、ユーザに割り当てられたポジションに基づいて設定される評価基準に基づいて、ユーザのゲームプレイが評価される。例えば、ユーザがポジションに沿ったゲームプレイを行っているか否かや、ユーザがポジションに沿っていないゲームプレイを行っているか否かが評価される。
【0051】
そして、過去に実行されたゲームにおける評価が高いユーザは、多くのユーザが参加するゲームに参加することができるが、過去に実行されたゲームにおける評価が低いユーザは、多くのユーザが参加するゲームに参加することができなくなり、少ないユーザが参加するゲームにしか参加できなくなる。
【0052】
このような機能によれば、ユーザがポジションに沿ったゲームプレイを行わないユーザ(すなわち、ポジションに沿っていないゲームプレイを行うユーザ)は、多くのユーザが参加するゲームに参加することができなくなるため、このようなユーザの存在によって不満を感じるユーザの数を軽減できるようになる。
【0053】
以下、このような機能を実現するための構成について説明する。まず、データベース15に記憶されるデータについて説明する。
図7〜
図9はデータベース15に記憶されるデータの一例である。
【0054】
図7はユーザテーブルの一例を示す。ユーザテーブルは、ゲームシステム1が提供するサービスを利用するユーザのリストを示す。ユーザテーブルは「ユーザID」、「パスワード」、「通信端末情報」、「状態」、及び「上限参加人数レベル」フィールドを含む。
【0055】
「ユーザID」フィールドは、ユーザを一意に識別するための識別情報(ユーザID)を示す。「パスワード」フィールドは、ユーザによって指定されたパスワードを示す。「通信端末情報」フィールドは、ユーザの通信端末20と通信するために必要な情報(例えばIPアドレス等)を示す。「状態」フィールドはユーザの状態を示す。例えば、「状態」フィールドは、ユーザがゲームシステム1にログインしているか否かや、ユーザがゲームをプレイすることを要求しているか否かを示す。
【0056】
「上限参加人数レベル」フィールドはユーザの上限参加人数レベルを示す。上限参加人数レベルについては後述する。
【0057】
図8はプレイ履歴テーブルの一例を示す。プレイ履歴テーブルはユーザのプレイ履歴を示す。プレイ履歴テーブルには、ユーザが過去に参加したゲームに関する情報が登録される。プレイ履歴テーブルは「ユーザID」、「日時」、「参加ユーザ」、「対戦結果」、及び「評価結果」フィールドを含む。
【0058】
「ユーザID」フィールドはユーザテーブルの「ユーザID」フィールドと同様である。「日時」フィールドは、ユーザがゲームに参加した日時を示す。「参加ユーザ」フィールドは、ゲームに参加していた他のユーザのユーザIDを示し、「対戦結果」フィールドは対戦結果(例えば勝敗や得点等)を示す。
【0059】
「評価結果」フィールドは、過去に行われたゲームにおけるユーザのゲームプレイに対する評価結果を示す。例えば、過去に行われたゲームにおいてユーザがポジションに沿ったゲームプレイを行ったか否か、過去に行われたゲームにおいてユーザがポジションに沿っていないゲームプレイを行ったか否かや、過去に行われたゲームにおいてユーザがポジションに応じた目標(課題)を達成したか否かを示す情報が「評価結果」フィールドに登録される。
【0060】
後述するように、本実施形態では、ユーザがポジションに沿ったゲームプレイを行ったか否か、ユーザがポジションに沿っていないゲームプレイを行ったか否かや、ユーザがポジションに応じた目的(課題)を達成したか否かに基づいて、ユーザの評価値が算出されるようになっている。この評価値が「評価結果」フィールドに登録される。
【0061】
例えば評価値が高いほど、ユーザの評価が高いことを示す。すなわち、評価値が高いほど、ポジションに沿うゲームプレイを行うユーザであることを示す。一方、評価値が低いほど、ポジションに沿わないゲームプレイを行うユーザであることを示す。
【0062】
ここで、「上限参加人数レベル」について説明する。
図9は上限参加人数レベルテーブルの一例を示す。上限参加人数レベルテーブルは上限参加人数レベルを定めたテーブルである。なお、
図9において、「E1」、「E2」、「E3」、及び「E4」は所定値を示し、これらは「E1<E2<E3<E4」の関係を有する。
【0063】
図9に示す上限参加人数テーブルでは、上限参加人数レベル「1」の上限参加人数が「2名」になっている。これは、上限参加人数レベルが「1」であるユーザは、2名以下のユーザが参加するゲームのみに参加することができ、3名以上のユーザが参加するゲームには参加できないことを示す。
【0064】
また、
図9に示す上限参加人数テーブルでは、上限参加人数レベル「2」の上限参加人数が「4名」になっている。これは、上限参加人数レベルが「2」であるユーザは、4名以下のユーザが参加するゲームのみに参加することができ、5名以上のユーザが参加するゲームには参加できないことを示す。上限参加人数レベル「3」、「4」、及び「5」に関しても同様である。
【0065】
図9に示す上限参加人数テーブルでは、上限参加人数レベルが高いほど、上限参加人数が多くなるようになっている。
【0066】
ユーザの上限参加人数レベルは、過去に行われたゲームにおけるユーザの評価値に基づいて決定される。
【0067】
例えば、
図9に示す上限参加人数テーブルでは、評価値に関する条件「0≦e<E1」が上限参加人数レベル「1」に関連付けられている。これは、過去に行われたゲームにおいてユーザが獲得した評価値の統計値(例えば平均値)eが「0≦e<E1」を満足する場合に、ユーザの上限参加人数レベルが「1」に設定されることを意味している。
【0068】
また、
図9に示す上限参加人数テーブルでは、評価値に関する条件「E1≦e<E2」が上限参加人数レベル「2」に関連付けられている。これは、過去に行われたゲームにおいてユーザが獲得した評価値の統計値(例えば平均値)eが「E1≦e<E2」を満足する場合に、ユーザの上限参加人数レベルが「2」に設定されることを意味している。上限参加人数レベル「3」、「4」、及び「5」に関しても同様である。
【0069】
図9に示す上限参加人数テーブルでは、過去に行われたゲームにおいてユーザが獲得した評価値の統計値(例えば平均値)が大きいほど、上限参加人数レベルが高くなるようになっている。
【0070】
なお、過去に行われたゲームにおいてユーザが獲得した評価値の統計値(例えば平均値)としては、過去に行われた全ゲームにおけるユーザの評価値の統計値を用いるようにしてもよいし、最近N回のゲームにおけるユーザの評価値の統計値を用いるようにしてもよい。
【0071】
次に、ゲームシステム1で実現される機能ブロックについて説明する。
図10はゲームシステム1で実現される機能ブロックの一例を示す機能ブロック図である。
図10に示すように、ゲームシステム1は役割割当部60、作戦設定部62、評価部64、及び制限部66を含む。これらの機能ブロックは、例えばサーバ10の制御部11又は通信端末20の制御部21によって実現される。
【0072】
役割割当部60について説明する。役割割当部60は、ゲームにおける役割をユーザに割り当てる。例えば、上記のサッカーゲームの場合、ユーザが操作する選手キャラクタ38のポジション(FW、MF、DF、又はGK)が「ゲームにおける役割」に相当する。
【0073】
例えば、役割割当部60は、ユーザの選択操作に従って、ゲームにおける役割を当該ユーザに割り当てる。上記のサッカーゲームの場合、ユーザは自らの操作対象を試合に出場する選手キャラクタ38のうちから選択するようになっており(
図4のステップS103)、ユーザが操作対象として選択した選手キャラクタ38のポジションが「役割」としてユーザに割り当てられる。
【0074】
なお、役割割当部60は、ゲームにおける役割を自動的にユーザに割り当てるようにしてもよい。例えば、役割割当部60は、試合に出場する選手キャラクタ38のうちからユーザの操作対象をランダムに(又は所定の規則に従って)選択するようにしてもよい。この場合、自動的に選択された選手キャラクタ38のポジションが「役割」としてユーザに割り当てられることになる。
【0075】
作戦設定部62について説明する。作戦設定部62は、ゲームにおいてユーザが従うべき作戦を設定する。例えば、上記のサッカーゲームの場合、サッカーチームAの作戦が「ゲームにおいてユーザが従うべき作戦」に相当する。
【0076】
例えば、作戦設定部62は、ユーザの設定操作に従って、ゲームにおいてユーザが従うべき作戦を設定する。上記のサッカーゲームの場合、ユーザはサッカーチームAの作戦を選択するようになっており(
図4のステップS102)、ユーザによって選択された作戦が「ゲームにおいてユーザが従うべき作戦」として設定される。
【0077】
なお、作戦設定部62は、ゲームにおいてユーザが従うべき作戦を自動的に設定するようにしてもよい。例えば、作戦設定部62はサッカーチームAの作戦をランダムに(又は所定の規則に従って)選択するようにしてもよい。この場合、自動的に選択された作戦が「ゲームにおいてユーザが従うべき作戦」として設定されることになる。
【0078】
評価部64について説明する。評価部64は、役割割当部60によってユーザに割り当てられた役割に基づいて設定される評価基準に基づいて、ゲームにおける当該ユーザのゲームプレイを評価する。
【0079】
例えば、評価部64は、役割割当部60によってユーザに割り当てられた役割に基づいて設定される課題の達成状況に基づいて、ゲームにおける当該ユーザのゲームプレイを評価する。
【0080】
また例えば、評価部64(第1判定手段)は、役割割当部60によってユーザに割り当てられた役割に基づいて設定される、ユーザが行うべきであるゲームプレイを、当該ユーザが行ったか否かを判定する。また例えば、評価部64(第2判定手段)は、役割割当部60によってユーザに割り当てられた役割に基づいて設定される、ユーザが行うべきでないゲームプレイを、当該ユーザが行ったか否かを判定する。そして、評価部64は、これらの判定結果の少なくとも一方に基づいて、ゲームにおけるユーザのゲームプレイを評価する。
【0081】
本実施形態の場合、評価部64は、評価基準データに基づいて、ゲームにおける各ユーザの評価値を算出する。
【0082】
図11は評価基準データの一例を示す。なお、この評価基準データは、評価部64がアクセス可能な記憶装置に記憶される。すなわち、評価部64が通信端末20の制御部21によって実現される場合、制御部21がアクセス可能な記憶装置(例えば記憶部22)にこの評価基準データは記憶される。一方、評価部64がサーバ10の制御部11によって実現される場合、制御部11がアクセス可能な記憶装置(例えば記憶部12又はデータベース15)にこの評価基準データは記憶される。
【0083】
図11に示す評価基準データではポジション(役割)ごとに評価基準が定められている。具体的には、(a)ユーザが行うべきゲームプレイの類型、(b)ユーザが行うべきでないゲームプレイの類型や、(c)ユーザが達成すべき目標(課題)がポジションごとに定められている。
【0084】
なお、
図11において、「加点/減点区分」は、加点対象又は減点対象のいずれであるのかを示し、「点数」は、ユーザの評価値に加点される点数又はユーザの評価値から減点される点数を示す。例えば、ユーザが行うべきゲームプレイの類型の場合、加点/減点区分が「加点」に設定される。同様に、ユーザが達成すべき目標の場合、加点/減点区分が「加点」に設定される。一方、ユーザが行うべきでないゲームプレイの類型の場合、加点/減点区分が「減点」に設定される。
【0085】
例えば、ポジション「FW」に関しては、フォワード(FW)の選手キャラクタ38が行うべき行動の類型が「ユーザが行うべきゲームプレイの類型」として定められる。
図11に示す例では、「シュートを行う」が「フォワード(FW)の選手キャラクタ38が行うべき行動の類型」に相当している。
【0086】
また、ポジション「FW」に関しては、フォワード(FW)の選手キャラクタ38が達成すべき目標が「ユーザが達成すべき目標」として定められる。
図11に示す例では、「得点を入れる」が「フォワード(FW)の選手キャラクタ38が達成すべき目標」に相当している。
【0087】
また、ポジション「FW」に関しては、フォワード(FW)の選手キャラクタ38が行うべきでない行動の類型が「ユーザが行うべきでないゲームプレイの類型」として定められる。
図11に示す例では、「敵陣内で自チームの選手がボールを保持している場合に自陣内に位置している」が「フォワード(FW)の選手キャラクタ38が行うべきでない行動の類型」に相当している。
【0088】
また例えば、ポジション「DF」に関しては、ディフェンダー(DF)の選手キャラクタ38が行うべき行動の類型が「ユーザが行うべきゲームプレイの類型」として定められる。また、ディフェンダー(DF)の選手キャラクタ38が達成すべき目標が「ユーザが達成すべき目標」として定められる。
図11に示す例では、「敵チームの選手からボールを奪う」が「ディフェンダー(DF)の選手キャラクタ38が行うべき行動の類型」又は「ディフェンダー(DF)の選手キャラクタ38が達成すべき目標」に相当している。
【0089】
また、ポジション「DF」に関しては、ディフェンダー(DF)の選手キャラクタ38が行うべきでない行動の類型が「ユーザが行うべきでないゲームプレイの類型」として定められる。
図11に示す例では、「自陣内で敵チームの選手がボールを保持している場合に敵陣内に位置している」が「ディフェンダー(DF)の選手キャラクタ38が行うべきでない行動の類型」に相当している。
【0090】
本実施形態では、例えば
図12に示すような評価値テーブルが記憶される。評価値テーブルはゲームをプレイ中の各ユーザの評価値を示すデータである。なお、この評価値テーブルは、評価部64がアクセス可能な記憶装置に記憶される。
【0091】
例えば、ユーザU1が操作している選手キャラクタ38のポジションがフォワード(FW)である場合、評価部64は、ポジション「FW」に関連付けられている評価基準に基づいて、ユーザU1の評価値を更新する。例えば、ユーザU1が操作している選手キャラクタ38がシュートを行った場合、「シュートを行う」に関連付けられている点数がユーザU1の評価値に加点される。
【0092】
また例えば、ユーザU2が操作している選手キャラクタ38のポジションがディフェンダー(DF)である場合、評価部64は、ポジション「DF」に関連付けられている評価基準に基づいて、ユーザU2の評価値を更新する。例えば、ユーザU2が操作している選手キャラクタ38の自陣内で敵チームの選手キャラクタ40がボール36を保持している場合にユーザU2が操作している選手キャラクタ38が敵陣内に位置している場合、「自陣内で敵チームの選手がボールを保持している場合に敵陣内に位置している」に関連付けられている点数がユーザU2の評価値から減点される。
【0093】
なお、評価部64は、役割割当部60によってユーザに割り当てられた役割と、作戦設定部62によって設定された作戦と、に基づいて設定される評価基準に基づいて、ゲームにおける当該ユーザのゲームプレイを評価するようにしてもよい。
【0094】
図13はこの場合の評価基準データの一例を示す。
図13に示す評価基準データでは、ポジション(役割)及び作戦の組合せに評価基準が設定される。具体的には、(a)ユーザが行うべきゲームプレイの類型、(b)ユーザが行うべきでないゲームプレイの類型や、(c)ユーザが達成すべき目標(課題)が、ポジション及び作戦の組合せごとに定められる。
【0095】
例えば、ポジション「FW」及び作戦「カウンターアタック」の組合せに関しては、カウンターアタックを実現するためにフォワード(FW)の選手キャラクタ38が行うべき行動の類型が「ユーザが行うべきゲームプレイの類型」として定められ、カウンターアタックを実現するためにフォワード(FW)の選手キャラクタ38が行うべきでない行動の類型が「ユーザが行うべきでないゲームプレイの類型」として定められる。
【0096】
同様に、ポジション「DF」及び作戦「カウンターアタック」の組合せに関しては、カウンターアタックを実現するためにディフェンダー(DF)の選手キャラクタ38が行うべき行動の類型が「ユーザが行うべきゲームプレイの類型」として定められ、カウンターアタックを実現するためにディフェンダー(DF)の選手キャラクタ38が行うべきでない行動の類型が「ユーザが行うべきでないゲームプレイの類型」として定められる。
【0097】
例えば、ユーザU1〜U4が操作するサッカーチームAの作戦が「カウンターアタック」であり、かつ、ユーザU1が操作している選手キャラクタ38のポジションがフォワード(FW)である場合、評価部64は、ポジション「FW」及び作戦「カウンターアタック」の組合せに関連付けられている評価基準に基づいて、ユーザU1の評価値を更新する。
【0098】
また例えば、ユーザU1〜U4が操作するサッカーチームAの作戦が「カウンターアタック」であり、かつ、ユーザU2が操作している選手キャラクタ38のポジションがディフェンダー(DF)である場合、評価部64は、ポジション「DF」及び作戦「カウンターアタック」の組合せに関連付けられている評価基準に基づいて、ユーザU2の評価値を更新する。
【0099】
なお、
図13に示す評価基準データでは、プレイ類型又は目標を作戦ごとに変えるようにしてもよいし、異なる作戦に同一のプレイ類型又は目標を関連付けるようにしてもよい。後者の場合、同一のプレイ類型又は目標の加点/減点区分や点数を作戦ごとに変えるようにしてもよい。すなわち、ある作戦において加点対象となるプレイ類型が他の作戦では減点対象となるようにしてもよい。または、ある作戦では高い点数となっているプレイ類型が他の作戦では低い点数となるようにしてもよい。
【0100】
ゲームが終了した場合、当該ゲームに参加した各ユーザの評価値が対戦結果等とともにプレイ履歴テーブルに登録される。そして、当該ゲームに参加した各ユーザの上限参加人数レベルが更新される。例えば、過去に行われた全ゲームにおけるユーザの評価値の平均値、又は、最近N回のゲームにおけるユーザの評価値の平均値が新たに算出され、該平均値と上限参加人数レベルテーブルとに基づいて、ユーザテーブルの上限参加人数レベルが更新される。
【0101】
制限部66について説明する。制限部66は、ユーザの過去のゲームプレイに関する評価部64の評価結果に基づいて、当該ユーザが参加するゲームに参加することが可能な他のユーザの人数を制限する。
【0102】
例えば、制限部66は、ユーザの過去のゲームプレイに関する評価部64の評価結果に基づいて、基準人数を決定する。そして、制限部66は、基準人数よりも多くの他のユーザが参加するゲームに当該ユーザが参加することを制限する。言い換えれば、制限部66は、当該ユーザが参加するゲームに基準人数よりも多くの他のユーザが参加することを制限する。
【0103】
本実施形態の場合、プレイ履歴テーブルの「評価結果」フィールドに登録されている評価値が「ユーザの過去のゲームプレイに関する評価部64の評価結果」に相当する。なお、先述のように、ユーザテーブルの「上限参加人数レベル」フィールドに登録されている上限参加人数レベルは、ユーザの過去のゲームプレイに関する評価部64の評価結果によって決定されるものであるため、上限参加人数レベルも「ユーザの過去のゲームプレイに関する評価部64の評価結果」に相当している。
【0104】
例えば、ユーザU1がゲームをプレイすることを要求している場合、制限部66はユーザテーブルにアクセスし、ユーザU1の上限参加人数レベルを取得する。先述のように、ユーザU1の上限参加人数レベルは、過去に行われたゲームにおけるユーザU1の評価結果(評価値の統計値)に基づいて決定されるものである。
【0105】
例えば、ユーザU1の上限参加人数レベルが「2」である場合、制限部66はユーザU1の上限参加人数を「4名」に決定する。この場合、ユーザU1は、5名以上のユーザが参加するゲームには参加することができず、4名以下のユーザが参加するゲームにのみ参加することができる。すなわち、ユーザU1が参加するゲームに参加することが可能な他のユーザの人数(基準人数)は3名となり、ユーザU1は、3名(基準人数)よりも多くの他のユーザが参加するゲームには参加できなくなる。
【0106】
次に、以上に説明した機能ブロックを実現するためにゲームシステム1で実行される処理について説明する。
【0107】
図14は、ユーザがゲームをプレイすることを要求した場合に実行される処理の一例を示すフロー図である。サーバ10の制御部11が
図14に示す処理をプログラムに従って実行することによって、制御部11が制限部66として機能するようになる。
【0108】
図14に示すように、まず、通信端末20の制御部21は、ユーザがゲームをプレイすることを要求していることをサーバ10に通知する(S201)。
【0109】
この通知がサーバ10で受信された場合、サーバ10の制御部11は、ユーザの上限参加人数レベルをユーザテーブルから取得する(S202)。そして、制御部11(制限部66)は、ゲームに参加するユーザの組合せ(すなわち、ゲームを一緒にプレイするユーザの組合せ)を決定する(S203)。
【0110】
ここで、ステップS203について説明する。ここでは、例えば
図15に示すようなユーザU1〜U8がゲームのプレイを要求している状況を想定する。
【0111】
例えば、
図15(又は
図9)に示すように、上限参加人数レベル「1」の上限参加人数は「2名」であるため、制御部11は、上限参加人数レベルが「1」であるユーザのうちから2名のユーザを選出する。
図15に示す状況では、上限参加人数レベルが「1」であるユーザが2名存在している(U5,U6)。この場合、制御部11はこれら2名のユーザを選出し、これら2名のユーザを「ゲームに参加するユーザの組合せ」として決定する。
【0112】
また例えば、
図15(又は
図9)に示すように、上限参加人数レベル「2」の上限参加人数は「4名」であるため、制御部11は、上限参加人数レベルが「2」であるユーザのうちから4名のユーザを選出する。
図15に示す状況では、上限参加人数レベルが「2」であるユーザが4名存在している(U1,U2,U3,U4)。この場合、制御部11はこれら4名のユーザを選出し、これら4名のユーザを「ゲームに参加するユーザの組合せ」として決定する。
【0113】
なお、仮に、上限参加人数レベルが「2」であるユーザが3名しか存在していない場合、制御部11は、それら3名のユーザを「ゲームに参加するユーザの組合せ」として決定する。あるいは、制御部11は、上限参加人数レベルが「2」よりも高いユーザのうちから1名のユーザを選択し、当該1名のユーザと上記3名のユーザとの4名のユーザを「ゲームに参加するユーザの組合せ」として決定する。
【0114】
ゲームに参加するユーザの組合せが決定された場合、制御部11は、当該組合せに含まれる各ユーザの通信端末20にゲームの実行開始を指示する(S204)。
【0115】
例えば、サッカーゲームがピアツーピア方式で実行される場合、制御部11は下記情報を各ユーザの通信端末20に送信する。
(A1)ピアツーピア方式でゲームを実行することを指示する情報
(A2)ゲームサーバの役割を担うべき通信端末20を示す情報
(A3)他の通信端末20とデータ通信するために必要な情報(IPアドレス等)
【0116】
例えば、ユーザU1〜U4が「ゲームに参加するユーザの組合せ」として決定された場合であれば、制御部11は、通信端末U1〜U4のうちのいずれかを、ゲームサーバの役割を担うべき通信端末20として選択する。そして、制御部11は上記情報を通信端末U1〜U4に送信する。
【0117】
この場合、上記情報が通信端末U1〜U4に送信された後に、通信端末U1〜U4の間でデータ通信が開始され、ユーザU1〜U4が参加するサッカーゲームの実行が開始される(S205)。例えば
図4に示す手順が行われた後に、ユーザU1〜U4が協力して操作するサッカーチームAと、コンピュータが操作するサッカーチームBと、の間の試合が開始される。
【0118】
図16は、ユーザU1〜U4が協力して操作するサッカーチームAと、コンピュータが操作するサッカーチームBと、の間の試合がピアツーピア方式で実行される場合の処理の一例を示す図である。
【0119】
なお、ピアツーピア方式の場合、通信端末U1〜U4のいずれかがゲームサーバの役割を担うことになる。ここでは、通信端末U1がゲームサーバの役割を担う場合を想定する。この場合、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データが通信端末U1の記憶部22に記憶され、そのゲーム状況データの複製が通信端末U2,U3,U4の各々の記憶部22に記憶される。なお、ゲーム状況データには、ゲーム空間30に配置されるボール36、選手キャラクタ38,40や、仮想カメラ42の現在の状態(位置等)を示すデータや、現在までの得点状況や経過時間等を示すデータが含まれる。
【0120】
通信端末U1がゲームサーバの役割を担う場合、通信端末U2の制御部21は、通信端末U2のユーザU2が行ったゲーム操作に関する操作データを通信端末U1に送信する(S301)。通信端末U3,U4においても同様の処理が実行される。
【0121】
一方、通信端末U1の制御部21は、ユーザU1が行ったゲーム操作に関する操作データを取得し(S302)、通信端末U1の記憶部22に記憶されるゲーム状況データを、ステップS302で取得した操作データと、通信端末U2,U3,U4の各々から受信した操作データと、に基づいて更新する(S303)。
【0122】
その後、通信端末U1の制御部21(評価部64)はユーザU1〜U4の各々のゲームプレイを評価する(S304)。
【0123】
すなわち、制御部21は評価基準データを参照し、ユーザが操作している選手キャラクタ38のポジションと、サッカーチームAの作戦と、の組合せに関連付けられている評価基準を取得する。そして、制御部21は、当該評価基準に基づいて、ユーザのゲームプレイを評価する。例えば、制御部21は、ユーザが行うべきゲームプレイを行ったか否かを判定する。または、制御部21は、ユーザが行うべきでないゲームプレイを行ったか否かを判定する。あるいは、制御部21は、ユーザが達成すべき目標(課題)を達成したか否かを判定する。
【0124】
そして、ステップS304における評価結果と、評価基準データと、に基づいて、制御部21は、評価値テーブルに記憶されているユーザの評価値を更新する(S305)。
【0125】
例えば、加点対象のゲームプレイ(すなわち、ユーザが行うべきゲームプレイ)をユーザが行ったとステップS304において判定された場合には、当該ゲームプレイに関連付けられた点数が当該ユーザの評価値に加点される。また例えば、減点対象のゲームプレイ(すなわち、ユーザが行うべきでないゲームプレイ)をユーザが行ったとステップS304において判定された場合には、当該ゲームプレイに関連付けられた点数が当該ユーザの評価値から減点される。また例えば、加点対象の目標(すなわち、ユーザが達成すべき目標)をユーザが達成したとステップS304において判定された場合には、当該目標に関連付けられた点数が当該ユーザの評価値に加点される。
【0126】
その後、通信端末U1の制御部21は、ゲーム状況データの更新内容を通信端末U2〜U4に伝えるための更新データを通信端末U2〜U4に送信する(S306)。
【0127】
この場合、通信端末U2の制御部21は、通信端末U2の記憶部22に記憶されるゲーム状況データを、通信端末U1から受信した更新データに基づいて更新する(S308)。そして、通信端末U2では、通信端末U2の記憶部22に記憶されるゲーム状況データに基づいてゲーム画面50が更新される(S308)。通信端末U3,U4においても同様の処理が実行される。
【0128】
また同様に、通信端末U1では、通信端末U1の記憶部22に記憶されるゲーム状況データに基づいてゲーム画面50が更新される(S309)。
【0129】
なお、
図16に示した例では、ゲーム状況データの更新内容を通信端末U2〜U4に伝えるための更新データを通信端末U1が通信端末U2〜U4に送信するようになっていたが、通信端末U2〜U4において表示すべきゲーム画面50を示す画面データを通信端末U1が通信端末U2〜U4に送信するようにしてもよい。そして、通信端末U2〜U4では、通信端末U1から受信した画面データに基づいてゲーム画面50が更新するようにしてもよい。
【0130】
ピアツーピア方式で実行されたゲームが終了した場合、ゲームサーバとしての役割を担っている通信端末U1は下記情報をサーバ10に送信する。
(B1)ゲームが正常終了した旨を示す情報
(B2)ゲームの結果(対戦結果)を示す情報
(B3)評価値データ
【0131】
そして、上記情報がサーバ10で受信された場合、サーバ10の制御部11は上記情報に基づいてプレイ履歴テーブルを更新する。さらに、サーバ10の制御部11は、ゲームに参加したユーザU1〜U4の上限参加人数レベルを更新する。
【0132】
なお、上記に説明したような方式でサッカーゲームが実行される場合には、
図10に示す機能ブロックのうち、制限部66がサーバ10によって実現され、制限部66以外の機能ブロックが、ゲームサーバとしての役割を担う通信端末20によって実現されることになる。
【0133】
ところで、ユーザU1〜U4が参加するゲームをピアツーピア方式で実行する場合の処理は
図16に示した例に限られない。
【0134】
図16に示した例では、通信端末U1〜U4のいずれかがゲームサーバとしての役割を担うようになっていたが、通信端末U1〜U4が対等な立場でお互いに操作データを送信し合うようにしてもよい。
【0135】
すなわち、通信端末U1の制御部21は、ユーザU1が行ったゲーム操作に関する操作データを取得し、その操作データを他の通信端末U2〜U4に送信する。通信端末U2〜U4においても同様の処理が実行される。
【0136】
この場合、通信端末U1は、ユーザU1〜U4の各々の操作データに基づいて、通信端末U1の記憶部22に記憶されるゲーム状況データを更新する。そして、通信端末U1の制御部21(評価部64)はユーザU1のゲームプレイを評価し、その評価結果に基づいて、ユーザU1の評価値を更新する。その後、通信端末U1は、通信端末U1の記憶部22に記憶されるゲーム状況データに基づいて、通信端末U1の表示部26に表示されるゲーム画面50を更新する。通信端末U2〜U4においても同様の処理が実行される。
【0137】
また、ユーザU1〜U4が参加するゲームが正常に終了した際には、ゲーム装置U1〜U4は上記情報B1〜B3をサーバ10に送信する。
【0138】
なお、上記に説明したような方式でサッカーゲームが実行される場合には、
図10に示す機能ブロックのうち、制限部66がサーバ10によって実現され、制限部66以外の機能ブロックが各通信端末20によって実現されることになる。
【0139】
以上では、ユーザU1〜U4が参加するサッカーゲームがピアツーピア方式で実行される場合について説明したが、ユーザU1〜U4が参加するサッカーゲームはクライアント/サーバ方式で実行する場合の処理について説明する。なお、この場合、サーバ10又はサーバ10とは別のサーバコンピュータがゲームサーバとしての役割を担うことになる。ここではサーバ10がゲームサーバとしての役割を担うこととして説明する。
【0140】
図17は、ユーザU1〜U4が参加するサッカーゲームの試合をクライアント/サーバ方式で実行する場合の処理の一例を示す図である。クライアント/サーバ方式の場合、最新のゲーム状況を示すゲーム状況データがサーバ10の記憶部12(又はデータベース15)に記憶され、そのゲーム状況データの複製が通信端末U1〜U4の各々の記憶部22に記憶される。
【0141】
クライアント/サーバ方式の場合、通信端末U1は、ユーザU1が行ったゲーム操作に関する操作データをサーバ10に送信する(S401)。通信端末U2〜U4においても同様の処理が実行される。
【0142】
サーバ10の制御部11は、通信端末U1〜U4の各々から受信した操作データに基づいて、サーバ10に記憶されるゲーム状況データを更新する(S402)。また、制御部11(評価部64)はユーザU1〜U4の各々のゲームプレイを評価し(S403)、その評価結果に基づいて、ユーザU1〜U4の各々の評価値を更新する(S404)。この処理は
図16のステップS304,S305と同様である。
【0143】
また、制御部11は、ゲーム状況データの更新内容を伝えるための更新データを通信端末U1〜U4に送信する(S405)。この場合、通信端末U1は、サーバ10から受信した更新データに基づいて、通信端末U1に記憶されるゲーム状況データを更新し(S406)、更新後のゲーム状況データに基づいて、通信端末U1の表示部26にゲーム画面50を更新する(S407)。ゲーム装置U2〜U4においても同様の処理が実行される。
【0144】
なお、
図17に示した例では、ゲーム状況データの更新内容を通信端末U1〜U4に伝えるための更新データをサーバ10が通信端末U1〜U4に送信するようになっていたが、通信端末U1〜U4において表示すべきゲーム画面50を示す画面データをサーバ10が通信端末U1〜U4に送信するようにしてもよい。そして、通信端末U1〜U4は、サーバ10から受信した画面データに基づいてゲーム画面50を更新するようにしてもよい。なお、この場合、通信端末U1〜U4の各々の記憶部22にゲーム状況データの複製を記憶しておく必要がなくなる。
【0145】
クライアント/サーバ方式で実行されたサッカーゲームの試合が正常に終了した場合、サーバ10の制御部11はプレイ履歴テーブルを更新する。さらに、サーバ10の制御部11は、ゲームに参加したユーザU1〜U4の各々の上限参加人数レベルを更新する。
【0146】
なお、以上に説明したような方式でサッカーゲームが実行され、かつ、サーバ10がゲームサーバとして役割を担う場合には
図10に示すすべての機能ブロックがサーバ10(ゲーム制御装置)において実現されることになる。ただし、サーバ10以外のサーバコンピュータがゲームサーバとして役割を担う場合には、
図10に示す機能ブロックのうち、制限部66がサーバ10において実現され、制限部66以外の機能ブロックがサーバ10以外の上記サーバコンピュータにおいて実現されることになる。
【0147】
ところで、ユーザU1〜U4が参加するゲームをクライアント/サーバ方式で実行する場合の処理は
図17に示した例に限られない。
【0148】
例えば、ステップS402〜S405の処理は複数のサーバコンピュータで分担して行われるようにしてもよい。例えば、ステップS402,S405をサーバ10が実行し、ステップS403,S404を他のサーバコンピュータが実行するようにしてもよい。
【0149】
また例えば、サーバ10は全通信端末U1〜U4の操作データを各通信端末U1〜U4に送信するようにしてもよい。そして、
図17のステップS402〜S404の処理が各通信端末20で実行されるようにしてもよい。あるいは、ステップS402〜S404のうちのステップS402のみを各通信端末20で実行するようにして、ユーザの評価に関する処理(S403,S404)はサーバ10(又はサーバ10以外のサーバコンピュータ)で実行するようにしてもよい。このようにすれば、通信端末20間で操作データを送受信するピアツーピア方式と比較して、通信の秘匿性を高めることが可能になる。なお、本構成の場合、通信端末が本発明の機能ブロックを有するゲーム制御装置となる。
【0150】
以上に説明したゲームシステム1では、ユーザに割り当てられた役割に沿ったゲームプレイをユーザが行ったか否かが判定される。または、ユーザに割り当てられた役割に沿っていないゲームプレイをユーザが行ったか否かが判定される。あるいは、ユーザに割り当てられた役割に沿った課題(目標)をユーザが達成したか否かが判定される。これらの判定結果の少なくとも一つに基づいて、ユーザのゲームプレイが評価される。
【0151】
そして、過去に行われたゲームにおけるユーザの上記評価結果に基づいて、ユーザが参加するゲームの上限参加人数が制限される。例えば、評価が低いユーザの上限参加人数は少ない人数に設定され、評価が低いユーザは、少数のユーザが参加するゲームにのみ参加することができ、多数のユーザが参加するゲームには参加できなくなる。
【0152】
ゲームシステム1によれば、例えば、役割に応じたゲームプレイを行うことができない熟練度の低いユーザや、役割に応じたゲームプレイを行うつもりがない悪質なユーザに関しては、上限参加人数が少ない人数に設定され、多くのユーザが参加するゲームには参加できなくなるため、このようなユーザの存在によって多くのユーザが不満を感じてしまうことを防止することが可能になる。
【0153】
なお、ゲームシステム1によれば、役割に応じたゲームプレイを行うことができない熟練度の低いユーザは、少数のユーザが参加するゲームにおいて、役割に応じたゲームプレイを行うことができるようになることを目指して練習できるようになる。そして、熟練度が上昇することによって、役割に応じたゲームプレイをユーザが行うことができるようになれば、評価が上昇し、多数のユーザが参加するゲームにも参加できるようになる。
【0154】
なお、本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。
【0155】
[1]以上では、ゲームに参加するユーザの組合せをサーバ10が決定するようになっていたが、ゲームに参加するユーザの組合せを各ユーザが選択できるようにしてもよい。
【0156】
例えば、ユーザが、いわゆる対戦部屋を作成できるようにしたり、他のユーザが作成した対戦部屋に入室できるようにしてもよい。このようにすることによって、対戦部屋への出入に応じて、ゲームに参加するユーザの組合せをユーザがある程度選択できるようにしてもよい。
【0157】
図18は対戦部屋画面の一例を示す。
図18に示す対戦部屋画面70には複数の対戦部屋72が表示されている。また、個々の対戦部屋72には上限参加人数レベルが設定されている。
【0158】
例えば、対戦部屋72の上限参加人数レベルは、当該対戦部屋72を作成したユーザの上限参加人数レベルに設定されるようにしてもよい。例えば、上限参加人数レベルが「2」であるユーザが作成した対戦部屋72の上限参加人数レベルは「2」に設定されるようにしてもよい。あるいは、対戦部屋72に入室しているユーザのうちで上限参加人数レベルが最も低いユーザの上限参加人数レベルが、対戦部屋72の上限参加人数レベルとして設定されるようにしてもよい。
【0159】
例えば、ユーザは自らの上限参加人数レベルよりも高い上限参加人数レベルが設定されている対戦部屋72には入室することはできないようにしてもよい。すなわち、ユーザは、自らの上限参加人数レベル以下の上限参加人数レベルが設定されている対戦部屋72にのみに入室することができるようにしてもよい。
【0160】
この場合、対戦部屋72への入室可否はサーバ10が判定するようにしてもよいし、通信端末20が判定するようにしてもよい。後者の場合には、通信端末20はユーザの上限参加人数レベルをサーバ10から取得し、ユーザの上限参加人数レベルと対戦部屋72の上限参加人数レベルとを比較することによって、対戦部屋72への入室可否を判定することになる。
【0161】
なお、前者の場合であれば、制限部66がサーバ10(ゲーム制御装置)によって実現されることになり、後者の場合であれば、制限部66が通信端末20(ゲーム制御装置)によって実現されることになる。先述のように、ピアツーピア方式でゲームが実行される場合には、役割割当部60、作戦設定部62、及び評価部64が通信端末20によって実現されるため、上記後者の場合には、
図10に示すすべての機能ブロックが通信端末20(ゲーム制御装置)によって実現されることになる。
【0162】
また、対戦部屋画面70には、ユーザが入室可能な対戦部屋72のみを表示するようにし、ユーザが入室できない対戦部屋72を表示しないようにしてもよい。すなわち、対戦部屋画面70には、ユーザの上限参加人数レベル以下の上限参加人数レベルが設定されている対戦部屋72のみを表示し、ユーザの上限参加人数レベルよりも高い上限参加人数レベルが設定されている対戦部屋72を表示しないようにしてもよい。
【0163】
つまり、対戦部屋画面70の画面データを通信端末20から要求された場合、サーバ10は、当該通信端末20のユーザの上限参加人数レベルをユーザテーブルから読み出し、当該上限参加人数レベル以下の上限参加人数レベルが設定された対戦部屋72のみを示す対戦部屋画面70の画面データを通信端末20に送信するようにしてもよい。なお、この場合、各対戦部屋72の上限参加人数レベルはデータベース15又は記憶部12に記憶しておくようにすればよい。
【0164】
対戦部屋画面70には、対戦部屋72を作成するための作成ボタン74も表示されている。ユーザが作成ボタン74を選択すると、対戦部屋72が新たに作成される。この場合、ユーザの上限参加人数レベルが、新たに作成された対戦部屋72の上限参加人数レベルとして設定される。
【0165】
なお、対戦部屋72を作成するユーザが、当該対戦部屋72の上限参加人数レベルとして、自らの上限参加人数レベル以下の上限参加人数レベルを任意に設定できるようにしてもよい。例えば、対戦部屋72を作成するユーザの上限参加人数レベルが「3」である場合、当該対戦部屋72の上限参加人数レベルとして「1」〜「3」のうちのいずれかを任意に設定できるようにしてもよい。
【0166】
また、対戦部屋72を作成するユーザが上限参加人数レベルと上限参加人数との対応関係を任意に設定できるようにしてもよい。すなわち、上限参加人数レベルと上限参加人数との対応関係を
図9に示すように固定するのではなく、対戦部屋72ごとに定めるようにしてもよい。例えば、上限参加人数レベル「2」の上限参加人数を「22名」と定めることによって、上限参加人数レベルが「2」以上のユーザが22名参加可能な対戦部屋72を作成できるようにしてもよい。
【0167】
[2]役割に応じたゲームプレイを行っているか否かの評価基準に加えて、他のユーザと協調するようなゲームプレイを行っているかの評価基準を設けるようにしてもよい。言い換えれば、他のユーザとの連携を意識してゲームプレイを行っているか否かの評価基準を設けるようにしてもよい。また、リーダーとして他のユーザに適切な指示を出しているか否かの評価基準を設けるようにしてもよい。
【0168】
[3]過去に行われたゲームにおけるユーザの評価結果を役割ごとに記憶しておくようにしてもよい。すなわち、プレイ履歴テーブルには、過去に行われたゲームにおいてユーザに割り当てられたポジション(役割)も記録しておくようにしてもよい。
【0169】
そして、役割ごとに記憶されたユーザの評価結果に基づいて、ユーザが選択可能な選手キャラクタ38を制限するようにしてもよい。すなわち、過去に行われたゲームにおいて、ユーザがポジション(役割)に応じたゲームプレイを行うことができたポジション(役割)が対応付けられた選手キャラクタ38のみをユーザが選択できるようにしてもよい。
【0170】
例えば、ユーザがフォワード(役割)の選手キャラクタ38
を操作した場合の評価値の統計値(例えば平均値)が閾値以上であり、他のポジション(役割)の選手キャラクタ38を操作した場合の評価値の統計値(例えば平均値)が閾値未満である場合には、フォワードの選手キャラクタ38のみをユーザが選択できるようにしてもよい。
【0171】
なお、ユーザの上限参加人数レベルを役割ごとに決定するようにしてもよい。すなわち、ポジション(役割)ごとにユーザの上限参加人数レベルを決定するようにしてもよい。この場合、ユーザテーブルには、ポジション(役割)ごとの上限参加人数レベルが記憶されることになる。
【0172】
この場合、例えば、ユーザに割り当てられるポジション(役割)が選択された後に対戦部屋画面70が表示されることになり、対戦部屋画面70では、当該ポジション(役割)に関するユーザの上限参加人数レベルに基づいて、各対戦部屋72への入室可否が判定されるようになる。
【0173】
[4]また例えば、ゲーム空間は仮想二次元空間であってもよい。すなわち、二つの座標値によってキャラクタの位置等が表されるようにしてもよい。
【0174】
[5]また例えば、以上では、複数のユーザが参加するサッカーゲームに本発明を適用した場合について主に説明した。しかしながら、本発明はサッカーゲーム以外にも適用することが可能である。本発明は、複数のユーザが参加するゲームであって、かつ、各ユーザに役割が割り当てられるゲームに適用することが可能である。例えば、本発明は、複数のユーザが参加するロールプレイングゲームやアクションゲームにも適用することが可能である。例えば、ロールプレイングゲームの場合、ゲームキャラクタに設定される職業が「役割」に相当する。
【0175】
また、本発明は、複数のユーザが参加するゲームが単体(スタンドアロン)のゲーム装置によって実行される場合にも適用することができる。この場合、
図10に示す機能ブロックはゲーム装置(ゲーム制御装置)の制御部によって実現されることになる。