【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様によれば、A)下記の式(I)
【0012】
【化1】
【0013】
(式中、PaとPbは、カチオン重合可能な基から独立して選択され;x+yは1以上の整数であり;SpとSp’は、脂環式炭化水素基、直鎖状脂肪族炭化水素基、または分岐鎖状脂肪族炭化水素基から独立して選択され;R
1とR
2は、独立して、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基である)で示されるオルガノシロキサン成分A;B)下記の式(II)
【0014】
【化2】
【0015】
(式中、nは7〜300の範囲の整数であり;x+yは1以上の整数であり;PaとPbは、カチオン重合可能な基から独立して選択され;SpとSp’は、脂環式炭化水素基、直鎖状脂肪族炭化水素基、または分岐鎖状脂肪族炭化水素基から独立して選択され;R
1、R
2、R
3、およびR
4は、独立して、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基である)で示される第2のオルガノシロキサン成分B;C)シロキサン基のないエポキシ成分及び/又はオキセタン成分C;およびD)カチオン性開始剤D;を含む、紫外(UV)線及び/又は熱によって硬化可能な組成物が提供される。
【0016】
このようなカチオン重合可能(光硬化または熱硬化によって)な配合物は、驚くべきことに、硬化すると、極めて優れた光散乱/拡散特性と高い光透過率を有する層/コーティングを生じさせる。得られる層は、高度に光透過性で且つ高度に不透明である。硬化フィルムは、分散した第1の有機成分の、規則的に分布したマイクロメートルサイズのドメインを含み、第1の成分が第2の成分によって埋め込まれており、第1と第2の成分が、互いに異なる屈折率を有する。
【0017】
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物は、組成物の総重量を基準として、A)15〜75重量%(好ましくは25〜65重量%、さらに好ましくは35〜55重量%)の成分A;B)15〜75重量%(好ましくは25〜65重量%、さらに好ましくは35〜55重量%)の成分B;C)1〜40重量%(好ましくは3〜25重量%、さらに好ましくは5〜15重量%)の成分C;およびD)0.1〜10重量%(好ましくは1〜7重量%、さらに好ましくは1.5〜5重量%)の成分D;を含む。
【0018】
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物は、組成物の総重量を基準として、A)25〜65重量%の成分A;B)25〜65重量%の成分B;C)3〜25重量%の成分C;およびD)1〜7重量%の成分D;を含む。
【0019】
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物は、組成物の総重量を基準として、A)35〜55重量%の成分A;B)35〜55重量%の成分B;C)5〜15重量%の成分C;およびD)1.5〜5重量%の成分D;を含む。
【0020】
本発明の他の好ましい実施態様によれば、25℃の温度および1バールの圧力での硬化性組成物において、上記量の成分Cは上記量の成分B中に溶解せず、上記量の成分Cは上記量の成分A中に溶解し、上記量の成分Bは上記量の成分A中に溶解する。
【0021】
上記量のある成分と上記量の他の成分を混合すると、上記量のある成分が上記量の他の成分中に溶解し、前記2つの成分は、ある限定された温度(25℃)と圧力(1バール)においてのみ1つの相を生じる。
【0022】
本発明の配合物は、少なくとも2種の互いに不混和性の物質を含むのが好ましく、これらの物質は、反応性の極性有機物質および反応性の非極性オルガノシロキサン成分であってよい。配合物はさらに、相分離しつつある相に架橋反応を起こさせ、その架橋構造をフィルムに「凍結させる(freeze)」ために、2種の不混和性物質のそれぞれと溶解しうる反応性のオルガノシロキサン希釈剤を含むのが好ましい。これにより、両方のマトリックスを架橋させてフィルムを作製することができる。さらに、有機層を作製するために使用される他の有機物質または無機物質が組成物中に存在してよい。分離した相ドメイン間の界面にて光が反射/散乱/拡散され、この現象が、フィルムの極めて優れた拡散特性の原因となっている。
【0023】
第2の成分によって埋め込まれた第1の成分の分散ドメインを有する有機層は、少なくとも第1の液体有機物質の少なくとも第2の液体有機物質中への分散を果たす(第1と第2の液体有機物質は互いに不混和性である)ことによって得ることができる。不混和性の有機物質は、実質的に互いに溶解しない有機物質であると見なすことができる。この実施態様では、第1の有機物質を、例えば撹拌することによって第2の有機物質中に分散させる。この方法は、第1の成分によって形成されるドメインの平均サイズと有機層の光学的特性を、分散を果たす際に調節することができる、という利点を有する。有機層中の互いに不混和性の2種の物質は、極性有機物質と非極性物質を含んでよい。さらに、有機層を得るために使用される2種以上の有機物質が組成物中に存在してよい。
【0024】
本発明の他の実施態様においては、有機層を硬化させる工程により相分離が引き起こされ、この結果、第2の成分によって埋め込まれた第1の成分の複数のドメインが形成される。当該ケースでは、有機層を作製するのに使用される有機物質は互いに混和性であってよい。このことは、有機物質を、製造プロセスにおいてすぐに使用できる安定な混合物として調製できる、という利点を有する。安定な混合物はさらに、有機層を施すのに使用する印刷ユニット中に貯蔵することができ、したがって不使用時に印刷ユニットを清浄にする必要性がなくなる。
【0025】
第2の成分によって埋め込まれた分散した第1の有機成分のドメイン(第1と第2の成分は、互いに異なる屈折率を有する)により、これら成分の界面において放射線(radiation)の屈折が引き起こされる。このような光散乱層/箔は、例えば白色OLEDに取り付けられると、光子の軌道をランダムに変え、全基板光モード(all substrate light modes)の再利用を可能にする。したがって、空気との界面において反射される光子をOLEDの表面に方向変えすることができ、このため光抽出の確率とOLEDの効率が高くなる。さらに、該分散系は液体形態にて施すことができるという利点がある。例えば、有機物質は溶媒和状態であっても溶融状態であってもよい。重合によって引き続き硬化される液体有機物質を使用することができる。必要に応じて、有機物質の1種が、他の物質によって形成される「固体の海(solid sea)」の中の「島(islands)」として液体形態のまま残存してよい。該分散系は、液体形態にて施すことができるので、固体粒子を含む混合物とは逆に、容易に平坦化することができる。さらに、該分散系は、製造機械類にくっつきにくいので、製造プロセス(例えば印刷)に対して有利である。
【0026】
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分Bにおけるnは、7〜300(好ましくは7〜100、さらに好ましくは7〜50)の範囲の整数である。
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分A及び/又は成分Bにおけるx及び/又はyは1である。
【0027】
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分A及び/又は成分BにおけるPa及び/又はPbはエポキシ基である。
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分A及び/又は成分BにおけるPa及び/又はPbは脂環式エポキシ基である。
【0028】
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分A及び/又は成分BにおけるR
1及び/又はR
2は1〜3個のC原子を有する直鎖脂肪族基である。
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分Aはビス[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]テトラメチルジシロキサンである。
【0029】
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分BにおけるPa及び/又はPbはエポキシシクロヘキシル基であり、硬化性組成物の成分BにおけるR
1及び/又はR
2はメチル基である。
【0030】
本発明の好ましい実施態様によれば、硬化性組成物の成分Cは、2つのエポキシ基を有する脂環式エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、およびトリメチロールプロパンオキセタンの群から選択される。
【0031】
本発明の第2の態様によれば、a)5〜300マイクロメートルの厚さを有する、硬化性組成物の層をもたらす工程;およびb)前記層を紫外線及び/又は熱で硬化させる工程;を含む、不透明な光透過層の製造方法が提供される。
【0032】
コーティング/フィルムは、紫外線及び/又は熱を使用して極めて速やかに硬化させることができ、任意の印刷法や噴霧法によって塗布することができる。コーティング/フィルムは、どのような形状の素子に対しても、プロセスの任意の段階にて塗被することができ、容易にインライン処理に統合することができる。
【0033】
得られる有機層は、一般には5〜300μmの厚さを有する。有機層が300μmよりかなり厚い(例えば500μmより厚い)と、放射線(radiation)の吸収が過剰となったり、光の透過が低くなったりすることがある。したがってこのような有機層は、5〜100μmの厚さを示すのが好ましい。有機層を硬化させる工程が相分離を引き起こすのが好ましく、この結果、第2の相(海相)によって埋め込まれた第1の相(島相)のドメインが形成される。分離するフィルム相は、異なる屈折率を示すのが好ましい。相分離したドメインのサイズは、異なる相と光との相互作用を可能にするために、そして最終的な輝度増大特性を得るために、放射光の波長より大きいことが好ましい。このことは、島相ドメインが0.5〜20μm(好ましくは1〜10μm)の範囲の直径を示すのが好ましい、ということを意味している。第1の相のドメインは、レンズ状の成分を形成するのが好ましい。このようなレンズ状成分は、0.5〜20μm(好ましくは1〜10μm)の範囲の直径を示すのが好ましい。
【0034】
本発明の第3の態様によれば、400〜700nmの光波長範囲において70%より高い(好ましくは80%より高い)光透過率を示す不透明な光透過層が提供され、これにより拡散透過光/全透過光の比率が、400〜700nmの光波長範囲において90%より高くなる。
【0035】
エポキシ/アクリレートのハイブリッドネットワークがもたらされるよう、カチオン重合可能な成分を含む組成物中にアクリレートを加えることができる。
(A) 式(I)のオルガノシロキサン成分A
本発明によれば、硬化性樹脂組成物は、下記の式(I)
【0036】
【化3】
【0037】
(式中、PaとPbは、カチオン重合可能な基から独立して選択され;x+yは1以上の整数であり;SpとSp’は、脂環式炭化水素基、直鎖状脂肪族炭化水素基、または分岐鎖状脂肪族炭化水素基から独立して選択され;R
1とR
2は、独立して、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基である)で示される少なくとも1種のオルガノシロキサン成分Aを含む。
【0038】
このような化合物Aの例としては、ビス[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]テトラメチルジシロキサンや1,3−ビス(グリシドキシプロピル)テトラメチルジシロキサンがある。
【0039】
成分Aのための、市販のカチオン硬化可能なモノマーの例としては、PC1000(Polyset社)やSIB1115.0(Gelest社)がある。最も好ましいのはPC1000である。
【0040】
(B) 式(II)の第2のオルガノシロキサン成分B
本発明によれば、硬化性樹脂組成物は、下記の式(II)
【0041】
【化4】
【0042】
(式中、nは7〜300の範囲の整数であり;x+yは1以上の整数であり;PaとPbは、カチオン重合可能な基から独立して選択され;SpとSp’は、脂環式炭化水素基、直鎖状脂肪族炭化水素基、または分岐鎖状脂肪族炭化水素基から独立して選択され;R
1、R
2、R
3、およびR
4は、独立して、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基である)で示される少なくとも1種の第2のオルガノシロキサン成分Bを含む。
【0043】
このような化合物Bの例としては、エポキシプロポキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、エポキシプロポキシプロピル末端ポリフェニルメチルシロキサン、(エポキシプロポキシプロピル)ジメトキシシリル末端ポリジメチルシロキサン、モノ−(2,3−エポキシ)プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン、およびエポキシシクロヘキシルエチル末端ポリジメチルシロキサンなどがある。
【0044】
成分Bのための、市販のカチオン硬化可能なモノマーの例としては、DMS-E12、DMS-E21、DMS-EX21、MCR-E11、MCR-E21、DMS-EC13(Gelest社)、UV9200(Momentive社)、Sicolease UV POLY220、Sicolease UV POLY200、およびSicolease UV POLY201(Bluestar社)などがある。
【0045】
(C) シロキサン基のないエポキシ及び/又はオキセタン成分C
本発明によれば、硬化性樹脂組成物は、シロキサン基のない少なくとも1種のカチオン硬化可能な有機成分Cを含む。
【0046】
このようなカチオン硬化可能な有機成分Cは、カチオンによって開始される開環メカニズムを介して(あるいは開環メカニズムの結果として)反応してポリマーネットワークを形成することができる官能基を有することを特徴とする少なくとも1種のカチオン硬化可能な化合物を含む。このような官能基の例としては、化合物中のオキシラン−(エポキシド)環やオキセタン環がある。このような化合物は、脂肪族構造、芳香族構造、脂環式構造、アリール脂肪族構造、または複素環構造を有してよく、環基を側基として含んでよく、あるいは官能基が脂環式環系または複素環式環系の一部を形成してよい。このようなカチオン硬化可能な化合物Cは、単官能、二官能、または三官能であってよく、あるいは3つより多いカチオン硬化可能な基を含有してよい。カチオン硬化可能な成分Cは、カチオン硬化可能な単一の液体化合物、カチオン硬化可能な液体化合物の組み合わせ物、カチオン硬化可能な1種以上の液体化合物と該液体化合物中に溶解しうるカチオン硬化可能な1種以上の固体化合物との組み合わせ物、または液体成分A中に溶解しうるカチオン硬化可能な1種以上の固体化合物を含んでよい。
【0047】
カチオン硬化可能な成分Cは、エポキシド基が脂環式環系または複素環式環系の一部を形成する1種以上のエポキシド化合物を含んでよい。脂環式エポキシドは、1分子当たり好ましくは少なくとも2つのエポキシ基を有する少なくとも1種の脂環式ポリエポキシドを含むのが好ましい。脂環式ポリエポキシドは、オリゴマー(例えば、二量体や三量体など)の含量に関して比較的純粋な形態をとっているのが好ましい。脂環式ポリエポキシドの例としては、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、2,3−エポキシシクロペンチルグリシジルエーテル、1,2−ビス(2,3−エポキシシクロペンチルオキシ)エタン、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタンジグリシジルエーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシラート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシラート、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)ヘキサンジオアート、ジ(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ヘキサンジオアート、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシラート)、
エタンジオールジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンエポキシド、または2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−1,3−ジオキサンなどがある。
【0048】
硬化性組成物は、ポリグリシジルエーテル、ポリ(P−メチルグリシジル)エーテル、ポリグリシジルエステル、ポリ(P−メチルグリシジル)エステル、ポリ(N−グリシジル)化合物、およびポリ(S−グリシジル)化合物である、1種以上のカチオン硬化可能な化合物を含むのが好ましい。
【0049】
ポリグリシジルエーテルは、少なくとも2つの遊離アルコール性ヒドロキシル基及び/又はフェノール性ヒドロキシル基を有する化合物と適切に置換されたエピクロロヒドリンとを、アルカリ性条件下にて、あるいは酸性触媒の存在下にて反応させ、次いでアルカリ処理することによって得ることができる。このタイプのエーテルは、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、より高級のポリ(オキシエチレン)グリコール、プロパン−1,2−ジオール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール類、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール類、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、ヘキサン−2,4,6−トリオール、グリセロール、1,1,1−トリメチロールプロパン、ビストリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、およびソルビトール等の非環式アルコールから、ならびにポリエピクロロヒドリンから誘導することができる。適切なグリシジルエーテルはさらに、1,3−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、および1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキセ−3−エン等の脂環式アルコールから、あるいはN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン、p,p’−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタン、ビスフェノールA樹脂、ビスフェノールF樹脂、ビスフェノールS樹脂、および4,4’−オキシビスフェノール等の芳香族アルコールから得ることができる。好ましいポリグリシジルエーテルの例としては、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリプロポキシル化グリセロールのトリグリシジルエーテル、および1,4−シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテルなどがある。下記の製品は、成分Cに対する市販のカチオン硬化可能なモノマーの例である:Uvacure1500、Uvacure1530、Uvacure1534(Cytec社);Epalloy5000、Erysis GEシリース゛(CVC Specialty Chemicals社)、TYG-6105、TYG-6110(Tyger Scientific社);ビスフェノールAエポキシ液体樹脂であるAraldite GYシリーズ、ビスフェノールAエポキシ固体樹脂であるAraldite CTシリーズとGTシリーズ、ビスフェノールFエポキシ液体樹脂であるAraldite GYシリーズとPYシリーズ、脂環式エポキシドであるAraldite CY179とPY284、Araldite DY反応性希釈剤シリーズ(Huntsman社);Heloxy48、Heloxy48、Heloxy107(Hexion社);DERシリーズのフレキシブル脂肪族液体もしくは固体エポキシ樹脂およびビスフェノールA液体もしくは固体エポキシ樹脂(Dow社);Celoxide2021、Celoxide2021P、Celoxide2081、Celoxide3000、AOEX-24、Epolead GT-301、Epolead GT-401(ダイセル化学工業(株))、Glydexx N-10(Exxon-Mobile社)。
【0050】
ポリ(N−グリシジル)化合物は、例えば、少なくとも2つのアミン水素原子を含有するアミンとエピクロロヒドリンとの反応生成物の脱塩化水素によって得ることができる。これらのアミンは、例えば、n−ブチルアミン、アニリン、トルイジン、m−キシレンジアミン、ビス(4−アミノフェニル)メタン、またはビス(4−メチルアミノフェニル)メタンであってよい。ポリ(N−グリシジル)化合物の他の例としては、シクロアルキレンウレア(例えば、エチレンウレアや1,3−プロピレンウレア)のN,N’−ジグリシジル誘導体、およびヒダントイン(例えば5,5−ジメチルヒダントイン)のN,N’−ジグリシジル誘導体がある。ポリ(S−グリシジル)化合物の例としては、ジチオール〔例えば、エタン−1,2−ジチオールやビス(4−メルカプトメチルフェニル)エーテル〕から誘導されるジ−S−グリシジル誘導体がある。
【0051】
カチオン硬化可能な化合物Cは、オキセタン化合物であってよい。本発明において使用することができる、化合物中にオキセタン環を1つ有するオキセタン化合物の例を以下に挙げる:3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−(メタ)アリルオキシメチル−3−エチルオキセタン、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、4−フルオロ[1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、4−メトキシ−[1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、[1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)エチル]フェニルエーテル、イソブトキシメチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−エチルヘキシル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、
エチルジエチレングリコール(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンタジエン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラヒドロフルフリル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−テトラブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−トリブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、
2−ヒドロキシプロピル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ブトキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、およびボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等。本発明において使用することができる、化合物中に2つ以上のオキセタン環を有する化合物の例としては、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、3,3’−(1,3−(2−メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレン))ビス(3−エチルオキセタン)、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO−変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO−変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO−変性水素化ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO−変性水素化ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、およびEO−変性ビスフェノールF(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等がある。市販のオキセタン化合物としては、Perstorp社から市販のトリメチロールプロパンオキセタン(TMPO)、ならびに東亜合成(株)から市販のアロンオキセタンOXT−101、OXT−121、OXT−212、およびOXT−221がある。
【0052】
(D) カチオン性開始剤D
本発明によれば、硬化性組成物は少なくともカチオン性開始剤Dを含む。開始剤は、異なる開始剤及び/又は増感剤の組み合わせ物を含む開始系であってよい。しかしながら開始系はさらに、単独で使用したときには全く開始特性を示さないが、組み合わせて使用したときには開始特性を示す、異なる化合物の組み合わせ物を含む系であってよい。カチオン性開始剤は、カチオン性光開始剤であってもよいし、あるいは熱及び/又は温度の作用によって活性化されてもよい。
【0053】
光開始剤は、カチオン重合を開始させるのに一般的に使用される光開始剤から選ぶことができる。カチオン性光開始剤の例としては、非求核性アニオン〔例えば、ヘキサフルオロホスファート、ヘキサフルオロアンチモナート、テトラフルオロボラート、ヘキサフルオロアルセナート、テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボラート〕を有する、オニウム塩、スルホン酸のジアリールヨードニウム塩、スルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ボロン酸のジアリールヨードニウム塩、およびボロン酸のトリアリールスルホニウム塩などがあるが、これらに限定されない。
【0054】
カチオン性光開始剤は、コーティング組成物中に、コーティング組成物の総重量を基準として約0.01〜10重量%(好ましくは0.1〜5重量%、さらに好ましくは0.5〜3重量%)の範囲の量にて存在してよい。
【0055】
オニウム塩は、通常は+1の価数で正に帯電しており、負に帯電した対イオンが存在する。適切なオニウム塩としては、R
92I
+MX
z−、R
93S
+MX
z−、R
93Se
+MX
z−、R
94P
+MX
z−、およびR
94N
+MX
z−から選ばれる式〔式中、R
9は、独立して、1〜30個の炭素原子を有するヒドロカルビル基または置換ヒドロカルビル基であり;Mは、遷移金属、希土類金属、ランタニド金属、メタロイド、リン、およびイオウから選ばれる元素であり;Xはハロゲン(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード)であり;zは、z掛ける(X上の電荷+Mの酸化数)の積が−1となるような値である〕を有する塩がある。ヒドロカルビル基上の置換基の例としては、C
1−C
8アルコキシ、C
1−C
16アルキル、ニトロ、クロロ、ブロモ、シアノ、カルボキシル、メルカプト、および複素環芳香族基(例えば、ピリジル、チオフェニル、およびピラニル)などがあるが、これらに限定されない。Mで示される金属の例としては、Fe、Ti、Zr、Sc、V、Cr、およびMn等の遷移金属;PrやNd等のランタニド金属;Cs、Sb、Sn、Bi、Al、Ga、およびIn等の他の金属;およびPなどがあるが、これらに限定されない。式MX
z−は、非塩基性で非求核性のアニオンを示す。式MX
z−を有するアニオンの例としては、BF
4−、PF
6−、AsF
6−、SbF
6−、SbCl
6−、およびSnCl
6−などがあるが、これらに限定されない。
【0056】
オニウム塩の例としては、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセナート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモナート、およびジアルキルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモナート等のビス−ジアリールヨードニウム塩があるが、これらに限定されない。
【0057】
スルホン酸のジアリールヨードニウム塩の例としては、ペルフルオロブタンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ペルフルオロエタンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ペルフルオロオクタンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、およびトリフルオロメタンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩等の、ペルフルオロアルキルスルホン酸のジアリールヨードニウム塩;ならびに、p−トルエンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ベンゼンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、および3−ニトロベンゼンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、等のアリールスルホン酸のジアリールヨードニウム塩があるが、これらに限定されない。
【0058】
スルホン酸のトリアリールスルホニウム塩の例としては、ペルフルオロブタンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ペルフルオロエタンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ペルフルオロオクタンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、およびトリフルオロメタンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩等の、ペルフルオロアルキルスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩;ならびに、p−トルエンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ベンゼンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、および3−ニトロベンゼンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、等のアリールスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩があるが、これらに限定されない。
【0059】
ボロン酸のジアリールヨードニウム塩の例としては、ペルハロアリールボロン酸のジアリールヨードニウム塩があるが、これらに限定されない。ボロン酸のトリアリールスルホニウム塩の例としては、ペルハロアリールボロン酸のトリアリールスルホニウム塩があるが、これらに限定されない。ボロン酸のジアリールヨードニウム塩とボロン酸のトリアリールスルホニウム塩は当業界によく知られており、欧州特許出願公開第0562922号明細書に例示されている。
【0060】
市販のカチオン性光開始剤の例としては、UV9390C、UV9380C(Momentive社製)、Irgacure250(BASF社)、Rhodorsil2074、Rhodorsil2076(Rhodia社)、Uvacure1592(UCB Chemicals社)、およびEsacure1064(Lamberti社)などがある。最も好ましいのはUV9390CとRhodorsil2074である。
【0061】
熱によって開始される重合の場合は、熱により活性化可能なオニウム塩、オキソニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、または非求核性アニオンを有する第四アンモニウム塩等の、熱により活性化可能な開始剤が使用される。このような開始剤とこれらの適用は公知である。例えば、米国特許第4,336,363号明細書、欧州特許出願公開第0379464号明細書、および欧州特許出願公開第0580552号明細書において、特定のスルホニウム塩が、エポキシ樹脂に対する硬化剤として開示されている。米国特許第4,058,401号明細書には、該特定のスルホニウム塩に加えて、テルル塩とセレニウム塩が開示されている。
【0062】
熱により活性化可能な開始剤としての第四アンモニウム塩は、例えば、欧州特許出願公開第0066543号明細書および欧州特許出願公開第0673104号明細書に開示されている。これらの第四アンモニウム塩は、例えば、非求核性の錯体アニオンまたはハロゲン化物アニオン〔例えば、BF
4−、PF
6−、SbF
6−、SbF
5(OH)
−、およびAsF
6−〕を有する芳香族複素環窒素塩基の塩である。
【0063】
一般には、カチオン性開始剤の活性化温度は室温より高い温度であり、好ましくは60〜180℃(特に90〜150℃)の範囲の温度である。
一般には、カチオン硬化可能な樹脂中に含まれる熱により活性化可能なカチオン性開始剤の量は、カチオン重合可能な樹脂の量を基準として0.05〜30重量%(好ましくは0.5〜15重量%)である。
【0064】
本発明の組成物は、さらなる成分を含有してよい。さらなる成分の例としては、光安定剤;増感剤;酸化防止剤;充填剤(例えば、補強用充填剤、増量充填剤、および導電性充填剤);接着促進剤;および蛍光染料などがあるが、これらに限定されない。
(1) 紫外(UV)線によって硬化可能な光硬化性組成物であって、
(A)下記の式(I)
【数1】
[式中、PaとPbは、カチオン重合可能な基から互いに独立して選択され;x+yは1以上の整数であり;SpとSp’は、脂環式炭化水素基、直鎖状脂肪族炭化水素基、および分岐鎖状脂肪族炭化水素基から互いに独立して選択され;R1とR2は、互いに独立して、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基である]
で示される少なくとも1種のオルガノシロキサン成分A;
(B)下記の式(II)
【数2】
[式中、nは7〜300の範囲の整数であり;x+yは1以上の整数であり;PaとPbは、カチオン重合可能な基から互いに独立して選択され;SpとSp’は、脂環式炭化水素基、直鎖状脂肪族炭化水素基、および分岐鎖状脂肪族炭化水素基から互いに独立して選択され;R1、R2、R3、およびR4は、互いに独立して、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐鎖状脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族基、またはヘテロ芳香族基である]
で示される少なくとも1種の第2のオルガノシロキサン成分B;
(C)シロキサン基のない少なくとも1種のエポキシ成分及び/又はオキセタン成分C;および
(D)少なくとも1種のカチオン性光開始剤D;
を含む上記光硬化性組成物。
(2) 硬化性組成物の総重量を基準として、A)15〜75重量%の、好ましくは35〜55重量%の成分A;B)15〜75重量%の、好ましくは35〜55重量%の成分B;C)1〜40重量%の、好ましくは5〜15重量%の成分C;およびD)0.1〜10重量%の、好ましくは1.5〜5重量%の成分D;を含む、(1)に記載の硬化性組成物。
(3) 硬化性組成物の総重量を基準として、A)25〜65重量%の成分A;B)25〜65重量%の成分B;C)3〜25重量%の成分C;およびD)1〜7重量%の成分D;を含む、(1)に記載の硬化性組成物。
(4) 成分Bにおけるnが、7〜200の範囲の整数であり、好ましくは7〜100の範囲の整数であり、さらに好ましくは7〜50の範囲の整数である、(1)〜(3)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(5) 成分Aまたは成分Bにおけるxとyが1である、(1)〜(4)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(6) 成分Aまたは成分BにおけるPaとPbがエポキシ基である、(1)〜(5)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(7) 成分Aまたは成分BにおけるPaとPbが脂環式エポキシ基である、(1)〜(6)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(8) 成分Aまたは成分BにおけるR1とR2が1〜3個のC原子を有する直鎖状脂肪族基である、(1)〜(7)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(9) 成分Aがビス[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]テトラメチルジシロキサンである、(1)〜(8)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(10) 成分BにおけるPaとPbがエポキシシクロヘキシル基であり、成分BにおけるR1、R2、R3、およびR4がメチル基である、(1)〜(9)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(11) 成分Cが、2つのエポキシ基を有する脂環式エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、およびトリメチロールプロパンオキセタンの群から選ばれる、(1)〜(10)のいずれかに記載の硬化性組成物。
(12) 不透明で光透過性の層の製造方法であって、a)(1)〜(11)のいずれかに記載の硬化性組成物の、5〜300マイクロメートルの厚さを有する層を供給する工程;およびb)該層を紫外線及び/又は熱で硬化させる工程;を含む上記製造方法。
(13) (12)に記載の方法に従って得られる不透明で光透過性の層、または(1)〜(11)のいずれかに記載の硬化組成物。
(14) 400〜700nmの範囲の光波長範囲において70%より高い光透過率を示し、これにより400〜700nmの範囲の光波長範囲における拡散透過光/全透過光の比率が90%より高い、(13)に記載の不透明で光透過性の層。