(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5736039
(24)【登録日】2015年4月24日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】注入可能な食品のための密封パッケージ及び注入可能な食品のための密封パッケージを製造するための包装材料
(51)【国際特許分類】
B65D 5/40 20060101AFI20150528BHJP
B65D 5/42 20060101ALI20150528BHJP
B65D 5/74 20060101ALN20150528BHJP
【FI】
B65D5/40 B
B65D5/42 F
!B65D5/74 A
【請求項の数】23
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2013-513593(P2013-513593)
(86)(22)【出願日】2011年4月6日
(65)【公表番号】特表2013-531587(P2013-531587A)
(43)【公表日】2013年8月8日
(86)【国際出願番号】EP2011055385
(87)【国際公開番号】WO2011154173
(87)【国際公開日】20111215
【審査請求日】2014年4月4日
(31)【優先権主張番号】10165116.4
(32)【優先日】2010年6月7日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】591007424
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールデイングス エ フイナンス ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100066692
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 皓
(74)【代理人】
【識別番号】100072040
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100140028
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 義光
(74)【代理人】
【識別番号】100123180
【弁理士】
【氏名又は名称】白江 克則
(72)【発明者】
【氏名】バルビエリ、マルセロ
(72)【発明者】
【氏名】プッツェル、ジークリード
(72)【発明者】
【氏名】オリビエーリ、アリス
(72)【発明者】
【氏名】ペルトゥージ、ステファニア
(72)【発明者】
【氏名】ナッシフ、ジョイス
【審査官】
柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2009/030910(WO,A2)
【文献】
特開2005−035580(JP,A)
【文献】
特開2004−224411(JP,A)
【文献】
特開2002−173104(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第0277673(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/40
B65D 5/42
B65D 5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに反対側に位置する第1前方縁部(10)及び第2後方縁部(11)を含む四角形状の下部パネル(6)と、
前記下部パネル(6)の反対側に位置し、第3前方縁部(15)及び第4後方縁部(16)を含む四角形状の上部パネル(5)と、
前記第1及び第3縁部(10,15)間に延在する前部パネル(8)と、
前記第2及び第4縁部(15,16)間に延在する後部パネル(7,7’)と、
互いに反対側に位置し、前記前部及び後部パネル(8;7,7’)に隣接し、それぞれが前記前部パネル(8)から前記後部パネル(7,7’)に延在する2つの側部パネル(9)と
を含み、
前記第1及び第3縁部(10,15)間の距離が前記第2及び第4縁部(11,16)間の距離よりも短く、
前記上部パネル(5)は、前記第1及び第2縁部(10,11)によって画定される第1の平面に対して角度を有し、
前記第1及び第3縁部(10,15)は、第2の論理上基準平面(P)を画定し、
前記前部パネル(8)は、互いに反対側に位置するとともに前記第1及び第3縁部(10,15)間に延在する第5及び第6縁部(19,20)を含む、注入可能な食品のための密封パッケージ(1,1’)において、
前記第5及び第6の前方の縁部(19,20)のうちの少なくとも一方が、前記第2の理論上平面(P)を挟んで前記後部パネル(7,7’)の反対側に少なくとも部分的に延在し、
前記前部パネル(8)は、前記第2の理論上平面(P)を挟んで前記後部パネル(7,7’)の反対側に延在する第1領域を少なくとも含み、
前記側部パネル(9)は凹状である
ことを特徴とする注入可能な食品のための密封パッケージ(1,1’)。
【請求項2】
前記前部パネル(8)の前記第1領域は、前記第3縁部(15)によって境界が作られることを特徴とする、請求項1に記載の密封パッケージ。
【請求項3】
前記前部パネル(8)の全体が、前記第2の理論上平面(P)を挟んで前記後部パネル(7,7’)の反対側に延在することを特徴とする、請求項1に記載の密封パッケージ。
【請求項4】
前記第5及び第6縁部(19,20)がそれぞれ、前記第3縁部(15)から前記第1縁部(10)に向かって進むにつれて、前記第2の論理上基準平面(P)からの距離が増加するように延在する第1部分(40,41)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の密封パッケージ。
【請求項5】
前記第5及び第6縁部(19,20)がそれぞれ、第2部分(42,43)を更に含み、前記第2部分(42,43)は、対応する第1部分(40,41)に結合され、前記対応する第1部分(40,41)の反対側において、前記第1縁部(10)を起点とし、
前記第2部分(42,43)は、前記第1縁部(10)から前記第1部分(40,41)に向かって進むにつれて、前記第2の論理上基準平面(P)からの距離が増加するように延在することを特徴とする、請求項4に記載の密封パッケージ。
【請求項6】
前記第1及び第2部分(40,41;42,43)は、第1及び第2点(Q,R)で互いに結合し、前記第1及び第2点(Q,R)は、前記第1及び第3縁部(10,15)から同じ距離に配置され、セグメント(S)によって互いに接続され、
前記第1部分(40,41)は、前記第3縁部(15)から前記セグメント(S)に向かって互いに収束し、
前記第2部分(42,43)は、前記第1縁部(10)から前記セグメント(S)に向かって互いに収束することを特徴とする、請求項5に記載の密封パッケージ。
【請求項7】
前記前部パネル(8)は、軸線(C)に関して対称に延在し、前記軸線(C)は、前記第1縁部(10)の中間点と、前記セグメント(S)の中間点と、前記第3縁部(15)の中間点とを結合することを特徴とする、請求項6に記載の密封パッケージ。
【請求項8】
前記第5及び第6縁部(19,20)は、前記第1及び第3縁部(10,15)間に延在するただ2つの縁部であり、
前記第5及び第6縁部(19,20)は、互いに離間しているとともに独立していることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の密封パッケージ。
【請求項9】
前記第2及び第4縁部(11,16)は、第3の基準理論上平面(T’)を画定し、
前記後部パネル(7,7’)は、互いに反対側に位置するとともにどちらも前記第2及び前記第4縁部(11,16)間に延在する第7及び第8後方縁部(18a’,18b’)を含み、
前記第7及び第8縁部(18a’,18b’)のうちの少なくとも一方は、前記第3の理論上平面(T’)を挟んで前記前部パネル(8)の反対側に少なくとも部分的に延在していることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の密封パッケージ。
【請求項10】
前記第7及び第8縁部(18a’,18b’)は、前記第2及び第4縁部(11,16)間に延在するただ2つの縁部であり、
前記第7及び第8縁部(18a’,18b’)は、互いに独立しているとともに離間していることを特徴とする、請求項9に記載の密封パッケージ。
【請求項11】
第4の平面(U)に沿う前記パッケージ(1,1’)の断面が一定の周囲長を有し、前記第4の平面(U)は前記下部パネル(6)に平行であることを特徴とする、請求項1〜7、及び10のいずれか一項に記載の密封パッケージ。
【請求項12】
前記第1の平面と前記上部パネル(5)との間の角度は15〜20度の範囲であることを特徴とする、請求項1〜7、及び10のいずれか一項に記載の密封パッケージ。
【請求項13】
前記後部パネル(7,7’)は、平坦又は凸状であることを特徴とする、請求項1〜7、及び10のいずれか一項に記載の密封パッケージ。
【請求項14】
注入可能な食品の密封パッケージ(1,1’)を製造するためのシート状包装材料(M,M’)であって、
少なくとも1つの第1折り目線(67)の及び1つの第2折り目線(63)を含み、
前記第1折り目線(67)は、前記完成パッケージ(1,1’)の上部パネル(5)の第1前方縁部(15)を画定するようになっている第1部分(92)を含み、
前記第2折り目線(63)は、前記完成パッケージ(1,1’)の下部パネル(6)の第2前方縁部(10)を画定するようになっている第2部分(82)を含み、
前記シート状包装材料(M,M’)は更に、
前記第1及び第2折り目線(67,63)のそれぞれの第3部分(90,80)間に延在する第3折り目線(65,182’)と、
前記第1及び第2折り目線(67,63)のそれぞれの第4部分(94,84)間に延在する第4折り目線(66a,183’)と
を含み、
前記第1折り目線(67)は更に、対応する前記第1及び第3部分(92,90)間に介在する第5部分(91)と、対応する前記第1及び第4部分(92,94)間に介在する第6部分(93)と
を含み、
前記第2折り目線(63)は更に、対応する前記第2及び第3部分(82,80)間に介在する第7部分(81)と、対応する前記第2及び第4部分(82,84)間に介在する第8部分(83)と
を含み、
前記第3及び第4折り目線(65,182’;66a,183’)並びに前記第3及び第4部分(90,80;94,84)は、前記包装材料(M,M’)を前記第3及び第4折り目線(65,182’;66a,183’)並びに前記第3及び第4部分(90,80;94,84)に沿って折り曲げると、前記パッケージ(1,1’)の後部パネル(7,7’)の境界を作るようになっており、
前記第1折り目線(67)の前記第3及び第4部分(90;94)は、前記完成パッケージ(1,1’)の第1後方縁部(16)を画定するようになっており、
前記第2折り目線(63)の前記第3及び第4部分(80;84)は、前記完成パッケージ(1,1’)の第2後方縁部(11)を画定するようになっており、
前記第3部分(90,80)間及び前記第4部分(94,84)間の距離が、前記第1及び第2部分(92,82)間の距離よりも長く、それにより、前記第1後方縁部(16)と前記第2後方縁部(11)との間の距離が、前記完成パッケージ(1)の前記第1前方縁部(15)と前記第2前方縁部(10)との間の距離よりも長くなる、シート状包装材料(M,M’)において、
第1及び第2基準理論上セグメント(105,106)並びに前記第1及び第2部分(92,82)によって境界が作られる第1領域(123)内に少なくとも部分的に延在する第5及び第6折り目線(120,121)を含み、
前記第1基準理論上セグメント(105)は、前記第2部分(82)の第1端(100)と前記第1部分(92)の第2端(101)との間に延在し、
前記第2基準理論上セグメント(106)は、前記第1端(100)とは反対側の前記第2部分(82)の第3端(102)と前記第2端(101)とは反対側の前記第1部分(92)の第4端(103)との間に延在し、
前記第5及び第6折り目線(120,121)並びに前記第2及び第1部分(82,92)は、前記包装材料(M,M’)を前記第5及び第6折り目線(120,121)並びに前記第2及び第1部分(82,92)に沿って折り曲げると、前記パッケージ(1,1’)の前部パネル(8)の境界を作るようになっており、
前記第5及び第7部分(91,81)、前記第5折り目線(120)、並びに前記第3折り目線(65,182’)の少なくとも一部は、前記包装材料(M,M’)を前記第5折り目線(120)、前記第5及び第7部分(91,81)、並びに前記第3折り目線(65,182’)の前記少なくとも一部に沿って折り曲げると、前記パッケージ(1,1’)の前記前部パネル(8)から前記後部パネル(7,7’)に延在する第1の側部凹状パネル(9)を画定するようになっており、
前記第6及び第8部分(93,83)、前記第6折り目線(121)、並びに前記第4折り目線(66a,183’)の少なくとも一部は、前記包装材料(M,M’)を前記第6折り目線(121)、前記第6及び第8部分(93,83)、並びに前記第4折り目線(66a,183’)の前記少なくとも一部に沿って折り曲げると、前記パッケージ(1,1’)の前記前部パネル(8)から前記後部パネル(7,7’)に延在する第2の側部凹状パネル(9)を画定するようになっていることを特徴とするシート状包装材料(M,M’)。
【請求項15】
前記第5折り目線(120)は、前記第1及び第2端(100,101)のうちの一方の端(100)を起点とし、前記第1及び第2端(100,101)のうちの他方の端(101)に向かって延在する唯一の折り目線であり、
前記第6折り目線(121)は、前記第3及び第4端(102,103)のうちの一方の端(102)を起点とし、前記第3及び第4端(102,103)のうちの他方の端(103)に向かって延在する唯一の折り目線であることを特徴とする、請求項14に記載のシート状包装。
【請求項16】
前記第3及び第4部分(80,90;84,94)はそれぞれ、前記第1部分(92)の中間点と前記第2部分(82)の中間点とを結合する軸線(B)を挟んで互いに反対側に位置することを特徴とする、請求項15に記載のシート状包装材料。
【請求項17】
前記第5及び第6折り目線(120,121)は全体的に前記第1領域(123)内に延在することを特徴とする、請求項15に記載のシート状包装材料。
【請求項18】
前記第5及び第6折り目線(120,121)は、前記第1部分(92)から前記第2部分(82)に向かって進むにつれて、まず互いに対して収束し、その後互いから離れることを特徴とする、請求項15〜17のいずれか一項に記載のシート状包装材料。
【請求項19】
前記第5及び第6折り目線(120,121)は、前記第1部分(92)の中間点と前記第2部分(82)の中間点とを結合する前記軸線(B)に関して対称であることを特徴とする、請求項15〜17のいずれか一項に記載のシート状包装材料。
【請求項20】
前記第3折り目線(182’)は、第3基準理論上セグメント(180’)と、前記第3部分(90,80)と、前記シート状包装材料(M’)の第1縁部(64)とによって境界が作られる第2領域(184’)内に少なくとも部分的に延在し、
前記第4折り目線(183’)は、前記第4基準理論上セグメント(181’)と、前記第4部分(94,84)と、前記第1縁部(64)とは反対側の前記シート状包装材料(M’)の第2縁部とによって境界が作られる第3領域(185’)内に少なくとも部分的に延在し、
前記第3基準理論上セグメント(180’)は、前記第1折り目線(67)の前記第3部分(90)の第5端(188’)と前記第2折り目線(63)の前記第3部分(80)の第6端(187’)との間に延在し、
前記第4基準理論上セグメント(181’)は、前記第1折り目線(67)の前記第4部分(94)の第7端(190’)と前記第2折り目線(63)の前記第4部分(84)の第8端(189’)との間に延在していることを特徴とする、請求項15〜17のいずれか一項に記載のシート状包装材料。
【請求項21】
前記第3折り目線(182’)は、前記第6及び第5端(187’,188’)のうちの一方の端(187’)を起点とし、前記第6及び第5端(187’,188’)のうちの他方の端(188’)に向かって延在する唯一の折り目線(182’)であり、
前記第4折り目線(183’)は、前記第7及び第8端(189’,190’)のうちの一方の端(189’)を起点とし、前記第7及び第8端(189’,190’)のうちの他方の端(190’)に向かって延在する唯一の折り目線(182’)であることを特徴とする、請求項20に記載のシート状包装材料。
【請求項22】
請求項14〜21のいずれか一項に記載のシート状包装材料(M,M’)を使用することによって、請求項1〜13のいずれか一項に記載の密封パッケージ(1,1’)を形成するための方法であって、
前記シート状包装材料(M,M’)を前記第3及び第4折り目線(65,182’;66a,183’)並びに前記第3及び第4部分(90,80;94,84)に沿って折り曲げることによって、前記後部パネル(7,7’)を形成する工程と、
前記包装材料(M,M’)を前記第5及び第6折り目線(120,121)並びに前記第1及び第2部分(92,82)に沿って折り曲げることによって、前記前部パネル(8)を形成する工程と、
前記包装材料(M,M’)を前記第5折り目線(120)、前記第5及び第7部分(91,81)、並びに前記第3折り目線(65,182’)の少なくとも一部に沿って折り曲げることによって、第1の前記側部パネル(9)を形成する工程と、
前記包装材料(M,M’)を前記第6折り目線(121)、前記第6及び第8部分(93,83)、並びに前記第4折り目線(66a,183’)の少なくとも一部に沿って折り曲げることによって、第2の前記側部パネル(9)を形成する工程と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
対応する前記シート(M,M’)によってそれぞれ形成される基本ユニットの連続体を含む包装材料(2)のウェブを折り曲げる工程と、
前記ウェブに前記注入可能な食品を連続的に充填する工程と、
前記対応するシート(M,M’)の前記基本ユニットを分離するために、前記ウェブを密封し該ウェブを切断する工程と、
前記対応するシート(M,M’)の前記基本ユニットを折り曲げて、対応する前記パッケージ(1,1’)を形成する工程と
を含むことを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注入可能な食品のための密封パッケージに関する。
【0002】
本発明はまた、注入可能な食品のための密封パッケージを製造するためのシート状包装材料に関する。
【背景技術】
【0003】
周知のように、フルーツジュースやUHT(超高温加熱処理)牛乳、ワイン、トマトソース等の多くの液体又は注入可能な食品は、滅菌された包装材料からなるパッケージで販売されている。
【0004】
典型的な例が、テトラ・ブリック・アプセティック(登録商標)として知られる、液体又は注入可能な食品用の平行六面体形状のパッケージである。このパッケージは、積層ストリップ状の包装材料を折り曲げ、密封することにより作られる。この包装材料は、例えば紙からなるベース層と、該ベース層の両側を被覆するヒートシール性のプラスチック材料、例えばポリエチレンからなる層とを含む多層構造を有する。UHT牛乳等の長期保存品用の無菌パッケージの場合、上記包装材料は、酸素バリア性材料、例えばアルミ箔の層も含む。この層は、ヒートシール性のプラスチック材料の層に重ね合わせられ、更に、食品に最終的に接触することになるパッケージの内面を形成するヒートシール性のプラスチック材料の別の層によって被覆される。
【0005】
この種のパッケージは通常、全自動包装機械で製造される。この機械では、ウェブで供給される包装材料から連続的なチューブを形成する。包装機械において、包装材料のウェブは、例えば過酸化水素水等の化学的滅菌剤を塗布することによって滅菌される。滅菌が終了すると、化学的滅菌剤は、例えば加熱によって蒸発させることによって、包装材料の表面から除去される。こうして滅菌されたウェブは、密閉された滅菌環境内に保持され、長手方向に折り曲げられ密封されて、チューブに形成される。そしてチューブは鉛直方向に供給される。
【0006】
形成作業を完了させるために、チューブに滅菌又は滅菌処理された食品を充填し、そしてチューブを密封した後、等間隔の断面に沿って切断する。
【0007】
より正確には、チューブを、長手方向及び該チューブの軸線に対する横方向に沿って密封する。
【0008】
これによりピローパックが得られる。このピローパックは、長手方向シールと上下一対の横方向シールとを有する。
【0009】
あるいは、包装材料をブランク(blanks)に切断し、該ブランクをフォーミング・スピンドル上でパッケージに形成し、そしてこのパッケージに食品を充填し密封する。この種のパッケージの一例が、商品名テトラ・レックス(登録商標)で知られる、所謂「ゲーブルトップ」パッケージである。
【0010】
下部横方向シールが横断する矩形状の下部パネルと、
上部横方向シールが横断する矩形状の上部パネルと、
上部パネル及び下部パネルの対応する第1縁部間に延在する後部パネルと、
後部パネルの反対側に位置し、上部パネル及び下部パネルの第1縁部の反対側の対応する第2縁部間に延在する前部パネルと、
下部及び上部パネル間並びに後部及び前部パネル間に介在する一対の側部パネルと
を備えるパッケージが知られている。
【0011】
長手方向シールは、後部パネルの中央線に沿って、横方向シール間に垂直に延在している。
【0012】
より詳細には、後部パネル及び前部パネルは互いに平行であり、側部パネルは互いに平行であり、側部パネルは後部パネル及び前部パネルの両方に直交している。
【0013】
更に、上部パネルは、下部パネルに対して傾斜しており、その対応する第1縁部からその対応する第2縁部に進むにつれて下降している。
【0014】
言い換えれば、下部及び上部パネルの第1縁部間の距離は、該下部及び上部パネルの第2縁部間の距離よりも長い。
【0015】
その結果、後部パネルの高さは、前部パネルの高さよりも高い。
【0016】
上部パネルはまた、
開封装置を収容し、両側において第2縁部と横方向シールとによって境界が作られる第1領域と、
両側において第1縁部と横方向シールとによって境界が作られる第2領域と
を備える。
【0017】
より正確には、開封装置は実質的に、上部パネルの第1領域に取り付けられるフレームと、回して外すことで食品の注ぎ口を開口するように該フレームと脱着可能に連結されるキャップとを備える。
【0018】
上記した種類のパッケージは、テトラ・ブリック・エッジ(登録商標)という名称で知られている。このパッケージの主な特徴は、その傾斜した上部パネルであり、これにより以下の2つの利点がもたらされる。つまり、角度の付いた上部パネルによって注ぎ易さが向上することと、上部パネルを横断する横方向シールが後部パネル側にオフセットしているのでキャップを載置するための領域がより広くとることができることである。
【0019】
このような既知のパッケージは、棚の上、又は、段ボール箱等の二次パッケージ内に幾つかの他の同様のパッケージ間に立てられている場合特に、持ち上げるのが難しいことが考えられる。
【0020】
更に、他のカートンパッケージとの関係で、密に詰め込まれる結果、パッケージ間の空気の流通が悪化し、該パッケージ上に湿気が形成されてしまう場合がある。これは特に、プラスチックのラップや段ボール箱等の閉環境下で詰められたり、更には湿度の高い天候状況に晒されたりした時に顕著である。
【0021】
開封装置の高さ及び上部パネルの傾斜のために、
図1に示すように、開封装置は上部パネルの第1領域から前部パネルの仮想延長線よりも突出してしまうことが考えられる。今日の消費者は改良された飲み易さや改良された注ぎ性を求めてより大きなキャップを望むため、この問題も大きくなる。更に、新しく開発されたワンステップ開封キャップは、これまでのツーステップ開封キャップよりも高く、これは、キャップが前部パネルの更に外方へと突出することを意味する。ワンステップ開封キャップは、キャップを回して外す等、ユーザのただ1つの動作によって、パッケージから注いだり飲んだりすることができるようにするキャップである。
【0022】
一群のパッケージは、
図2aに示すように、箱に入れて保管・輸送されることが多い。この状態において、第2のパッケージの前部パネルが第1のパッケージの後部パネルに接触している。更に、先頭のパッケージの前部パネル及び最後尾のパッケージの後部パネルが、それぞれ箱の内壁に接触している。
【0023】
更に、第2のパッケージの開封装置が、第1のパッケージの後部パネルに干渉することによって、この後部パネルに対して圧力を加えている。
【0024】
従って、このような圧力によって、開封装置が、その対応するパッケージから外れ落ちてしまう恐れがある。また開封装置によって、隣接するパッケージに窪みが生じ、外観を損ない、消費者が該パッケージを拒否してしまう可能性がある。この窪みは、最悪の場合、パッケージの完全性に影響を与える可能性がある。
【0025】
更に、第2のパッケージの開封装置と第1のパッケージの後部パネルとが干渉することにより、第2のパッケージの前部パネルが第1のパッケージの後部パネルから僅かに離れてしまう傾向がある。
【0026】
よって、最後尾のパッケージの後部パネル及び第1のパッケージの前部パネルが、箱の壁に対して押し付けられる。
【0027】
その結果、箱やシュリンク包装内のパッケージが損傷し、更には二次箱又はシュリンク包装自体にも損傷を与える恐れがある。
【0028】
最後に、開封装置を貼着したパッケージは通常、包装工場内ではベルトコンベアによって搬送される。
【0029】
コンベアを止めたりパッケージを纏めたりする場合、開封装置を有するパッケージの列が形成される。これは、包装ラインでは比較的定期的に起こる。
【0030】
この状況において、パッケージは、互いに押し付けられ、
図2bに示すように、それらの開封装置と隣接するパッケージの後部パネルとが干渉すると、パッケージがコンベアに対してわずかに角度を持つ又は傾く可能性がある。
【0031】
その結果、パッケージのうちの1つ以上がコンベア上に倒れる恐れがある。これによって、ジャム(詰まり)が発生し、問題を修正するために充填ラインを停止させなければならない。この傾きによって幾つかのパッケージがコンベア上に倒れて、包装材料及び製品を無駄にしてしまう可能性もある。
【0032】
更に、当該産業においては、パッケージ内の注入可能な食品の発酵及び/又はパッケージ内への空気(又は他のガス)の漏入を容易に検出する必要性があると考えられている。
【0033】
特許文献1には、四角形状の上部壁と、四角形状の下部壁と、前方及び後方の側壁と、側方の側壁とを備える密封パッケージが開示されている。上部壁には、開封装置が設けられていない。
【0034】
前方及び後方並びに側方の4つの側壁のうち各2つの隣接する壁の接合部は、上部壁及び下部壁の対応する1対の角部を互いに接続する2つの稜線で形成されている。
【0035】
前部壁は、上部壁及び下部壁の前方の縁部間に延在する。後部壁は、上部壁及び下部壁の後方の縁部間に延在する。
【0036】
2つの稜線は、それらの上端及び下端において互いに結合されているが、これらの端部間では互いに離間している。該稜線はパッケージの内方に緩やかに湾曲して延在し、それらの間に結合壁を形成している。
【0037】
特許文献2には、上部壁及び下部壁並びに前部壁及び後部壁を備えるパッケージが開示されている。
【0038】
上部壁は、側壁に対して且つ下部壁に対して傾斜している。第1実施例において、上部壁の前方の縁部(前方の側壁の上部縁部と一致している)が湾曲している。
【0039】
第2実施例において、パッケージは、注ぎ口から直接飲む消費者の鼻を受け入れるための凹部を備える。この凹部は、パッケージを形成するためのシート状包装材料にレンズ形状のパネルを設けることにより形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0040】
【特許文献1】欧州特許出願公開第277673A号明細書
【特許文献2】国際公開第2009/030910A号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0041】
従って、本発明の目的は、既知のパッケージに関連する上記欠点の少なくとも1つを低減し、同時に既知のパッケージのパネルの数を維持することができる、食品のための密封パッケージを提供することである。
【0042】
本発明によれば、請求項1において特許を請求するような注入可能な食品のための密封パッケージが提供される。
【0043】
本発明の他の目的は、請求項13において特許を請求するような注入可能な食品の密封パッケージを製造するためのシート状包装材料を提供することである。
【0044】
本発明の他の目的は、請求項22において特許を請求するような注入可能な食品のための密封パッケージを形成するための方法を提供することである。
【0045】
以下、添付の図面を参照し、例を用いながら、本発明の2つの好適な非限定の実施例を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】本明細書の導入部で開示した既知の密封パッケージの列を示す。
【
図2a】箱内に収容した時の
図1の既知の密封パッケージを示す。
【
図2b】コンベア上に倒れる際の、列をなす既知のパッケージを示す。
【
図3】本発明の教示に係る注入可能な食品のための密封パッケージの第1実施例の前面図を示す。
【
図5】
図3及び4の密封パッケージの斜視図を示す。
【
図6】
図3〜5に示す種類の1つのパッケージを製造するためのシート状包装材料の基本ユニットの上面図を示す。
【
図7】
図3〜5に示す種類の密封パッケージの列を示す。
【
図8】注入可能な食品のための密封パッケージの第2実施例の斜視図を示す。
【
図11】
図7〜10に示す種類の1つのパッケージを製造するためのシート状包装材料の基本ユニットの上面図を示す。
【
図12】
図8〜10に示す種類の密封パッケージの列を示す。
【実施例1】
【0047】
図3において、符号1は、注入可能な食品のための密封パッケージの全体を示す。この注入可能な食品のための密封パッケージ1は、多層シート状包装材料2(
図6)からなり、好ましくはプラスチック材料からなる再密閉可能な開封装置3(
図7に示す)を取り付けることができる。
【0048】
開封装置3は、接着剤等の従来の接合システムによって、又は、マイクロフレーム(microflame)、電流誘起、超音波、レーザー、若しくはその他のヒートシール技術によってパッケージ1に貼着される。
【0049】
図3を参照し、パッケージ1は
四角形状の(図示の例では、矩形状又は正方形状の)上部パネル5と、
上部パネル5の反対側に位置する四角形状の(この場合、矩形状又は正方形状の)下部パネル6と、
上部パネル5と下部パネル6との間に延在する、平坦な後部パネル7と、
後部パネル7の反対側に位置し、上部パネル5と下部パネル6との間に延在する前部パネル8と、
互いに反対側に位置し、それぞれが上部パネル5と下部パネル6との間及び後部パネル7と前部パネル8との間に延在する2枚の側部パネル9と
を備える。
【0050】
側部パネル9は、それぞれ前部パネル8から後部パネル7に延在する。
【0051】
前部パネル8及び後部パネル7は、側部パネル9の両方に隣接している。
【0052】
下部パネル6は、互いに平行な2つの水平縁部10,11と、縁部10,11間に介在するとともに該縁部10,11に直交する2つの水平縁部12とを備える。縁部12は互いに平行である。
【0053】
パネル5は、互いに反対側に位置するとともに互いに平行な2つの水平縁部15,16を備える。より正確には、水平縁部15,16はそれぞれ、縁部10,11に対して平行であり且つ上方に配置される。
【0054】
縁部15,16は直線状である。
【0055】
パネル5はまた、縁部15,16間に延在するとともに互いに平行な2つの縁部17を備える。
【0056】
縁部17はそれぞれ縁部12の上方に配置される。
【0057】
特に、縁部11,16間の距離は、縁部10,15間の距離よりも長い。
【0058】
言い換えれば、後部パネル7の高さは前部パネル8よりも高い。
【0059】
縁部10,11,及び12によって平面が画定され、上部パネル5は、該平面に対して傾斜し、縁部16から縁部15に進むにつれて下降している。
【0060】
後部パネル7は縁部11,16間に延在し、2つの鉛直縁部18a,18bを備える。これら鉛直縁部18a,18bは互いに平行且つ縁部11,16間に延在している。
【0061】
前部パネル8は縁部10,15間に延在し、2つの縁部19,20を備える。これら縁部19,20は、縁部10,15間に延在している。
【0062】
各側部パネル9は、縁部12,17と、対応する縁部18a;18bと、また対応する縁部19;20とによって境界が作られている。
【0063】
縁部19,20は、縁部10,15間に延在するただ2つの縁部である。
【0064】
縁部19,20は、互いに独立しているとともに離間している。すなわち、それらは共通の点を何ら有さない。
【0065】
縁部19は、前部パネル8及び一方の側部壁9の両方の境界を作っている。
【0066】
縁部20は、前部パネル8及び他方の側部壁9の両方の境界を作っている。
【0067】
縁部10,15は、理論上平面Pを画定する。この理論上平面Pは、下部パネル6に対して垂直且つ後部パネル7に対して平行で、下部パネル6を下にしてパッケージ1を立設した時に、鉛直に配置される。
【0068】
パッケージ1はまた、上部横方向シール部21と下部横方向シール部(不図示)とを備える。これらは、上部パネル5及び下部パネル6をそれぞれ横断している。
【0069】
シールバンド21は、上部パネル5を2つの部分22,23に分割している。前部パネル8に隣接し縁部15によって境界が作られる一方の部分(22)は、開封装置3を貼着する可能性のある領域を画定し、後部パネル7に隣接し縁部16によって境界が作られる他方の部分(23)は、その中央線に沿って、パッケージ1の平坦な長手方向シールバンド24の端部を備える。より具体的には、シールバンド24はシールバンド21と下部のシールバンドとの間において、後部パネル7の中央線に略沿って垂直に延在する。
【0070】
シールバンド21は、パッケージ1の上部パネル5を超えて、包装材料の平坦な略三角形状の側方部分26へと延在している。側方部分26は、上部パネル5と同様、各側部パネル9上に同一平面をなすように折り曲げられる。
【0071】
シールバンド21はまた、平坦な上部タブ30を長手方向に形成している。タブ30は、部分22,23から且つ側方部分26から突出し、タブ30の基部に形成された曲げ線に沿って部分23上及び部分26上に折り曲げられている。
【0072】
縁部19,20が平面Pを挟んでパネル7の反対側に延在し、前部パネル8全体が平面Pを挟んでパネル7の反対側に延在し、パネル9が凹状であると有利である。
【0073】
より詳細には、縁部19,20は、縁部15から縁部10に向かって進むにつれて、
・平面Pからの距離が増加するように延在する各部分40,41と、
・平面Pからの距離が減少するように延在する各部分42,43と
を含む。
【0074】
言い換えれば、縁部19,20は、パネル7に対して平面Pの外側に延在している。
【0075】
縁部19,20と平面Pとの間の距離は、該平面Pに対する直交方向に計測する。
【0076】
部分40,42は点Qにおいて互いに結合し、部分41,43は点Rにおいて互いに結合している(
図3)。
【0077】
言い換えれば、各縁部19,20は、縁部15から縁部10に進むにつれて、平面Pからの距離が増加するように延在する、対応する部分40,41と、このような平面Pからの距離が減少するように延在する、対応する部分42,43とを含む。
【0078】
部分40,41は、互いに向かって収束している。すなわち、縁部15から、点QとRとを接続するセグメントSにかけて、互いの間の距離が減少している。セグメントSは、図示の実施例において、水平であり、縁部10,15を挟んで後部パネル7の反対側に配置されている。
【0079】
点Q及びRは、縁部10から等距離に、また、縁部15から等距離に配置されている。
【0080】
点Q〜点Rの距離、すなわち、セグメントSの長さは、縁部10,15間の距離の半分の±5%以内である。
【0081】
あるいは、点Q〜点Rの距離、すなわち、セグメントSの長さは、縁部10,15間の距離と縁部11,16間の距離との平均の±5%以内である。
【0082】
部分42,43は、互いに向かって収束している。すなわち、縁部10からにセグメントSにかけて、互いの間の距離が減少している。
【0083】
言い換えれば、部分40,41は、縁部15からセグメントSに向かって進むにつれて、平面Pからの距離が増加するとともに互いの間の距離が減少するように延在している。それとは異なり、部分42,43は、セグメントSから縁部10に向かって進むにつれて、平面Pからの距離が減少するとともに互いの間の距離が増加するように延在している。
【0084】
このように、縁部19,20は、点Q及びRにおいて互いの間の距離が最も狭くなるように配置されている。
【0085】
この縁部19,20の形状により、側部パネル9は平坦ではなく、各縁部17から各縁部12に向かって進むにつれて、まず互いに向かって収束し、その後互いから離れる対応する凹状の表面によって画定される。
【0086】
部分40,41,42,43は、図示の実施例において、曲線状である。
【0087】
より正確には、縁部19,20は、図示の実施例において、放射線状の弧のような形状を有する。
【0088】
パネル8は凸状である。
【0089】
パネル8の平面Pからの距離は、パッケージ1の中央部において、すなわち、平面Pに直行し縁部15,10からの距離が同じである平面において最大に達する。
【0090】
下部パネル6は、軸線D(
図4及び5)に直交する平面において上部パネル5の突出部と一致する。より正確には、軸線Dは、パネル5,6の中心点を結合する。パネル5,6の中心点は、それぞれパネル5,6の対角線の対応する交点と一致する。
【0091】
更に、縁部10,11によって画定される平面に対するパネル5の傾斜角度は、15〜20度の範囲内である。特に、該傾斜角度は17度である。
【0092】
前部パネル8は、縁部15の中間点と、セグメントSの中間点と、縁部10の中間点とを結合する曲線状の軸線Cに関して対称である。軸線Cは、前部パネル8上に位置し前部パネル8を追従している。
【0093】
軸線Cは、縁部15からセグメントSに向かって進むにつれて、平面Pからの距離が増加するように延在しており、また、セグメントSから縁部15に向かって進むにつれて、平面Pからの距離が減少するように延在している。
【0094】
軸線Cは、縁部19,20と同様の配置形態を有している。従って、図示の実施例において、軸線Cは、放射線状の弧のような形状を有しているが、他の曲率とすることも可能である。
【0095】
パッケージ1は、一定の直径を有する円筒状チューブから形成されるため、縁部10,15間の、下部パネル6に平行な平面U(
図4)に平行なパッケージ1の全ての部分は、同じ周囲長又は周囲の長さを有している。
【0096】
上部パネル5において、パッケージ1は、(
図6において不図示の)取り外し可能部分を有している。この部分は、使用時、開封装置3によって包装材料2から取り外すことができ、それにより、食品をパッケージ1から注ぐための注ぎ口を開放することができる。
【0097】
開封装置3は、上部パネル5の部分22上に貼着されるフレーム51と、フレーム51によって画定されるネックに螺合されるキャップ52とを実質的に備える(
図7)。
【0098】
パッケージ1を作るための包装材料2は、剛性のための例えば紙からなるベース層と、該ベース層の両側を被覆する多数のラミネーション層とを備える多層構造を有する。
【0099】
図示の例では、ラミネーション層は、酸素バリア性材料、例えばアルミ箔からなる第1層と、ベース層及び第1層の両方の両側を被覆するヒートシール性のプラスチック材料からなる多数の第2層とを備える。言い換えれば、このような解決法は、パッケージ1の内側を最終的に形成する側から順に、ヒートシール性のプラスチック材料の層、バリア性材料の層、ヒートシール性のプラスチック材料の他の層、ベース層、及びヒートシール性のプラスチック材料の他の層を備える。
【0100】
使用時に食品に接触する、ヒートシール性のプラスチック材料からなる内側の層は、例えば、強靭で特に高伸縮性のメタロセン触媒による低線密度(LLD)ポリエチレンからなる。
【0101】
通常、ヒートシール性のプラスチック材料の層は、溶融した状態でベース層に積層され、その後冷却される。
【0102】
可能な代替策として、少なくともプラスチック材料の内側層を、ベース層上に積層される予め製作されたフィルムとして設けてもよい。この技術によって、密封パッケージ1を製造するための形成作業中に、取り外し可能な部分やその周囲に穴や亀裂が形成される危険を低下させることができる。
【0103】
図6において文字Mは、包装材料2の基本ユニットを示す。この基本ユニットによりパッケージ1を製造し、この基本ユニットは、予め切断されたブランクであっても、ユニットMの連続体を含む包装材料のウェブの一部であってもよい。
【0104】
前者の場合、基本ユニットMは既知の折り曲げスピンドル(crease spindle)(不図示)で折り曲げられ、食品が充填され、そして上下部分にて封止されてパッケージ1が形成される。後者の場合、基本ユニットMの連続体を含む包装材料2のウェブを
・円筒体に折り曲げて、一定の周囲長さを有する鉛直チューブを形成し、
・食品を連続的に充填し、
・横方向に封止し、基本ユニットMに切断し、その後それらを折り曲げて各パッケージ1を形成する。
【0105】
基本ユニットMは、折り目パターン60、すなわち、多数の折り目線を有する。折り目線は、各折り曲げ線を画定し、これらの線に沿って包装材料2を折り曲げて完成パッケージ1を形成する。
【0106】
ここで述べておくべき重要なことは、本明細書において使用する「折り目線」という用語は、この線に沿って基本ユニットMを折り曲げて各パッケージ1,1’を形成する線を示すということである。特に、装飾線は、本明細書における意味において折り目線ではない。
【0107】
折り目パターン60は、
完成パッケージ1の縁部10,11,12を形成するための横方向折り目線63と、
完成パッケージ1の縁部15,16,17を形成するための区分的な横方向折り目線67と、
上部シール部21及び下部シール部の折り曲げを可能にするための一対の横方向折り目線61,62と、
完成パッケージ1の縁部18a,18bをそれぞれ形成するようになっている各主部86,87を有する一対の長手方向折り目線65,66aと、
互いに離間するとともに互いに対して配列され、内側端点100,101をそれぞれ含む一対の長手方向折り目線68,69と、
互いに離間するとともに互いに対して配列され、各折り目線68,69に対して平行で、内側端点102,103をそれぞれ含む一対の長手方向折り目線70,71と、
完成パッケージ1の縁部19,20をそれぞれ形成するための一対の折り目線120,121と、
基本ユニットMの反対側の縁部64に貼り付けられて円筒体を形成する縁部領域60と
を実質的に含む。
【0108】
折り目線63,61,62は互いに平行であり、折り目線65,66aに直交している。
【0109】
特に、折り目線63は、折り目パターン60の縁部64と折り目線65との間に延在する第1セグメント80と、
折り目線65と折り目線68の端点100との間に延在する第2セグメント81と、
線68の端点100と折り目線70の上部端点102との間に延在する第3セグメント82と、
線70の端点102と折り目線66aとの間に延在する第4セグメント83と、
折り目線66aと縁部領域66bとの間に延在する第5セグメント84とを含む。
【0110】
折り目線67は、線63の第1セグメント80に平行で、縁部64と折り目線65との間に延在する第1セグメント90と、
線63の第2セグメント81に対して傾斜し、折り目線65と折り目線69の端点101との間に延在する第2セグメント91と、
線63の第3セグメント82に平行で、端点101と折り目線71の端点103との間に延在する第3セグメント92と、
線63の第3セグメント83に対して傾斜し、折り目線71の端点103と折り目線66aとの間に延在する第4セグメント93と、
折り目線66aと縁部領域66bとの間に延在する第5セグメント94とを含む。
【0111】
更に、折り目パターン60は、
完成パッケージ1の上部折り返し部26をそれぞれ形成するようになっている二対の折り目線110,111及び112,113と、
完成パッケージ1の下部折り返し部(
図3〜5では不図示)を形成するようになっている二対の折り目線114,115及び116,117とを含む。
【0112】
より正確には、下部折り返し部は完成パッケージ1のパネル6上に折り返される。
【0113】
折り目線110(112;115;117)は、端点101(103;100;102)と折り目線65,69(66a,71;65,68;66a,70)間に挟まれる折り目線61(61;62;62)のセグメントの中間点との間に延在する。折り目線111(113;114;116)は、折り目線65,67(66a,67;65,63;66a,63)の交点と折り目線65,69(66a,71;65,68;66a,70)間に挟まれる折り目線61(61;62;62)のセグメントの中間点との間に延在する。
【0114】
端点100,101は、理論上基準セグメント105(
図6において点線で示すが基本ユニットM上には存在しない)によって結合され、端点102,103は、理論上基準セグメント106(
図6において点線で示すが基本ユニットM上には存在しない)によって結合されている。
【0115】
折り目線120,121は、折り目線63のセグメント82と、折り目線67のセグメント92と、理論上基準セグメント105,106とによって境界が作られる、図示の実施例において矩形状の領域123内に延在すると有利である。
【0116】
より詳細には、折り目線120,121は、端点100,102に一致する第1端と、折り目線69,71の端点101,103からそれぞれ一定の距離にある、第1端の反対側にある第2端124,125とを含む。
【0117】
折り目線120は、端点100,101のうちの一方(100)を起点とし、端点100,101のうちの他方(101)に向かって延在している唯一の折り目線である。
【0118】
全く同様に、折り目線121は、端点102,103のうちの一方(102)を起点とし、端点102,103のうちの他方(103)に向かって延在している唯一の折り目線である。
【0119】
折り目線120,121は、互いに独立しているとともに離間している。すなわち、それらは共通の点を有さない。
【0120】
折り目線120,121は、折り目線68,70の端点100,102から各第2端124,125に向かって進むにつれて、まず互いに向かって収束し、その後互いから離れる。
【0121】
折り目線120,121は、折り目線68,70の端点100,102から各第2端124,125に向かって進むにつれて、まず各理論上基準セグメント105,106からの距離が増加するように、その後各理論上基準セグメント105,106からの距離が減少するように延在している。
【0122】
折り目線120,121はまた、セグメント82,92の中間点を結合する軸線Bに関して対称に延在している。軸線Bは、図示の実施例において、鉛直である。
【0123】
基本ユニットMは、軸線Bに対する直交方向に測定される幅が一定である。このように、包装材料のチューブが形成され、この包装材料から、折り曲げ後パッケージ1が得られる。
【0124】
折り目線120,121は曲線状である。より正確には、折り目線120,121は、図示の実施例において、放射線状の弧のような形状を有している。
【実施例2】
【0125】
図8〜10及び12における番号1’は、本発明に係る密封パッケージの第2実施例を示し、密封パッケージ1,1’は互いに同様であり、以下の説明はそれらの相違点にのみ限定し、可能であれば同一又は対応する部分については同一の参照符号を使用する。
【0126】
この密封パッケージ1’は、縁部18a’,18b’が、縁部11,16によって画定される論理上基準平面T’を挟んでパネル8の反対側に延在している点と、パネル7’全体が、平面T’を挟んでパネル8の反対側に延在している点で、密封パッケージ1は異なる(
図12)。
【0127】
パネル7’は、特に、凸状である。
【0128】
縁部18a’,18b’は、縁部11,16間に延在する唯一の縁部である。
【0129】
縁部18a’,18b’は互いに独立しているとともに離間している。すなわち、それらは共通の点を何ら有さない。
【0130】
縁部18a’は、後部壁7と一方の側部壁9との両方の境界を作っている。
【0131】
縁部18b’は、後部壁7と一方の側部壁9との両方の境界を作っている。
【0132】
平面T’は、図示の実施例において、平面Pに平行である。
【0133】
より詳細には、縁部18a’,18b’は、縁部16から縁部11に向かって進むにつれて(
図10)、
・平面T’からの距離が増加するように延在して、互いに収束する、すなわち互いの間の距離が減少する各部分45’,46’と、
・平面T’からの距離が減少するように延在して、互いから離れる、すなわち互いの間の距離が増加する各部分47’,48’と
を含む。
【0134】
縁部18a’,18b’と平面T’との間の距離は、このような平面T’に対する直交方向に測定する。
【0135】
部分45’,47’及び46’,48’は、理論上基準セグメントV’によって結合される点W’,Z’においてそれぞれ互いに結合している。
【0136】
セグメントV’は、図示の実施例において水平であり、縁部11,16を挟んでパネル8の反対側に配置され、縁部11,16に対して平行且つずらして配置される。
【0137】
部分45’,46’,47’,48’は、図示の実施例において、曲線状である。
【0138】
より正確には、縁部18a’,18b’は、図示の実施例において、放射線状の弧のような形状を有している。縁部18a’,18b’は、他の曲率や形状とすることも可能である。
【0139】
後部パネル7’は、縁部16の中間点と、セグメントV’の中間点と、縁部11の中間点とを結合する曲線状の軸線A’に関して対称である。
【0140】
軸線A’は、縁部16からセグメントV’に進むにつれて、平面T’からの距離が増加するように延在しており、また、セグメントV’から縁部16に進むにつれて、平面T’からの距離が減少するように延在している。
【0141】
軸線A’は、縁部18a’,18b’と同様の配置形態を有している。従って、軸線A’は、図示の実施例において、放射線状の弧のような形状を有している。
【0142】
パネル7’の平面T’からの距離は、パッケージ1’の中央部において、すなわち、平面T’に直交し縁部16,11からの距離が同じである平面において最大に達する。
【0143】
パッケージ1’はまた、開封装置3’がフレーム51’を実質的に備える点でパッケージ1と異なる。フレーム51’は、縁部15に跨り、互いに所定の角度をなす2つの取付部53a’,53b’を備える(
図8)。キャップ52’は、フレーム51’のネック部分に取り外し可能に固定されている。
【0144】
より正確には、部分53a’が、上部パネル5の部分22上に貼着され、部分53b’が、縁部15に隣接する前部パネル8の領域に貼着される。
【0145】
図11において文字M’は、包装材料2’の基本ユニットの第2実施例を示す。この基本ユニットM’によりパッケージ1’を製造する。2種類の異なるパッケージの実施例1,1’を作成するための包装材料2,2’の基本ユニットは、互いに同様であり、以下の説明はそれらの相違点にのみ限定し、可能であれば同一又は対応する部分については同一の参照符号を使用する。
【0146】
包装材料2’の基本ユニットは、折り目パターン60’が折り目線65を含まない点で、包装材料2の基本ユニットと異なる。更に、折り目パターン60’は、折り目線65の代わりに、
・セグメント80の端点187’から折り目線67の反対側に且つセグメント80に直交するように延在するセグメント186’と、
・セグメント90の端点188’から折り目線63の反対側に且つセグメント90に直交するように延在するセグメント191’と
を含む。
【0147】
端点187’は、セグメント80,186’において共通であり、また端点188’は、セグメント90,191’において共通である。
【0148】
更に、包装材料2’の基本ユニットは、それが折り目線66aを含まない点で、包装材料2の基本ユニットと異なる。
【0149】
折り目パターン60’は、折り目線66aの代わりに、
・セグメント84の端点189’から折り目線67の反対側に且つセグメント84に直交するように延在するセグメント192’と、
・セグメント93の端点190’から折り目線63の反対側に且つセグメント94に直交するように延在するセグメント193’と
を含む。
【0150】
端点189’は、セグメント84,192’において共通であり、また端点190’は、セグメント94,193’において共通である。
【0151】
端点187’,188’は、理論上基準セグメント180’(
図11において点線で示すが基本ユニットM上には存在しない)によって結合され、端点189’,190’は、理論上基準セグメント181’(
図11において点線で示す)によって結合されている。
【0152】
最後に折り目パターン60’は、
・端点187’,188’間に延在し、完成パッケージ1’の縁部18a’を画定するようになっている折り目線182’と、
・端点189’,190’間に延在し、完成パッケージ1’の縁部18b’を画定するようになっている折り目線183’と
を含む。
【0153】
より正確には、折り目線182’は、端点187’を起点とし、端点188’に向かって延在する。一方、折り目線183’は、端点189’を起点とし、端点190’に向かって延在する。
【0154】
より詳細には、折り目線182’,183’はそれぞれ、対応する端点187’,189’にそれぞれ一致する第1端と、対応する端点188’,190’からそれぞれ一定の距離にある第2端とを含む。
【0155】
折り目線182’はセグメント80,90と、セグメント80,90間に介在する縁部64のセグメント85と、理論上基準セグメント180’とによって境界が作られる領域184’内に延在し、折り目線183’はセグメント84,94と、縁部領域66bに沿うセグメント88と、理論上基準セグメント181’とによって境界が作られる領域185’内に延在し、折り目線182’は端点187’,188’のうちの一方(187’)を起点とし、端点187’,188’のうちの他方(188)に向かって延在する唯一の折り目線であると有利である。
【0156】
全く同様に、折り目線183’は、端点189’,190’のうちの一方(189’)を起点とし、端点189’,190’のうちの他方(190)に向かって延在する。
【0157】
折り目線182’,183’は互いに独立している。すなわち、それらは共通の点を有さない。
【0158】
領域184’,185’は、図示の実施例において、矩形状である。
【0159】
より詳細には、折り目線182’(183’)は、端点188’(190’)から端点187’(189’)に向かって進むにつれて、まずセグメント85(88)に向かって収束し、その後該セグメント85(88)から離れる。
【0160】
折り目線182’(183’)は、端点188’(190’)から端点187’(189’)に向かって進むにつれて、まず理論上基準セグメント180’(181’)からの距離が増加するように延在し、その後、理論上基準セグメント180’(181’)からの距離が減少するように延在している。
【0161】
折り目線182’,183’は曲線状であり、図示の実施例において、放射線状の弧のような形状を有している。
【0162】
その結果、折り目パターン60’は、そのブランクM’をセグメント90,94及び折り目線181’,182’に沿って折り曲げ、縁部85を縁部領域66b上に貼り付けると、完成パッケージ1’の後部パネル7’を画定するようになっている第1領域及び第2領域を含む。
【0163】
特に、第1領域は、セグメント80,85,90と折り目線182’とによって境界が作られ、第2領域は、セグメント84,94,88と折り目線183’とによって境界が作られる。
【0164】
点Qに関して
本発明に係るパッケージ1,1’及びシート状包装材料2,2’並びにパッケージ1,1’を形成する方法の利点は、上記説明から明らかであろう。
【0165】
特に、パッケージ1,1’は、特に幾つかの他の同様のパッケージ1,1’の間に立てられている場合、掴みやすい。
【0166】
実際、小売店の棚等のように幾つかのパッケージ1,1’が並べて置かれている場合、前部パネル8(及び適用可能な場合後部パネル7’)の中央部が狭くなっていることによって作られるパッケージの腰部によって、個々のパッケージ1,1’の各側部に指を挿入して取り出し易くなる。
【0167】
このような間隙の存在は、前部パネル8が、平面Pを挟んで後部パネル7,7’の反対側に延在しているということによる。
【0168】
更に、各パッケージ1,1’が、隣接するパッケージ1,1’に完全に接触していないため、空気が、該パッケージ1,1’間を循環することができ、これにより、パッケージ1,1’の周囲の湿気を減らすことができる。
【0169】
その結果、パッケージ1,1’を極めて衛生的な環境に保存することができる。
【0170】
更に、後部パネル7から突出する開封装置3,3’を設けたとしても、パッケージ1,1’は、箱の中に複数の列で保管及び/又は輸送する時や包装工場において運搬する時に損傷を受けるのが防止される。
【0171】
その結果、パッケージ1,1’を、例えば保管及び/又は輸送するための箱の内部に何列にも配置する場合、たとえ第2のパッケージ1,1’の前部パネル8が第1のパッケージ1,1’の後部パネル7に接触しても、第2のパッケージ1,1’の開封装置3,3’のキャップ52,52’が第1のパッケージ1,1’の後部パネル7,7’に干渉するのが実質的に防止される(
図7及び12)。
【0172】
従って、開封装置3,3’のキャップ52,52’によって第1のパッケージ1,1’の後部パネル7,7’に対して加えられる圧力が大幅に低下する。その結果、上記圧力によって開封装置3,3’のキャップ52,52’が外れてしまう恐れも大幅に低下する。
【0173】
更に、箱の内壁に接触するパッケージ1,1’の後部パネル7,7’によって該内壁に対して圧力が加えられるのが実質的に防止される。
【0174】
従って、箱内のパッケージ1,1’が損傷する恐れも大幅に低下する。
【0175】
開封装置3,3’が貼着されたパッケージ1,1’がコンベア上で列をなす場合、パッケージ1,1’が互いに対して傾斜するのが実質的に防止される。
【0176】
このように、たとえ列が特に長くても、幾つかのパッケージ1,1’がコンベア上に倒れる恐れがない。
【0177】
パネル9が凹状のため、パッケージ1,1’は特に有利である。
【0178】
実際、パネル9によって、該パネル9が並んで配置されるように並置されるパッケージ2間に空間が作り出される。これは、シュリンク包装されたマルチパック及び/又は非常に困難な周囲条件下においてカビの発生を防止するのに効果的である。
【0179】
更に、パネル9の存在のおかげで、注入可能な製品が発酵しているかどうかを検出するのが非常に容易になる。このような場合、内圧がパネル9を容易に押出するので、利用可能な装置による検出を容易に行うことができるようになる。更に、不完全な密閉や微細な亀裂を介して空気(又は他のガス)がパッケージ1,1’内へと漏入すると、パネル9はその凹状形状を失い得る。この場合、この漏入を容易に検出して当該パッケージ1,1’を廃棄することができる。上記した両方の場合において、凹状のパネル9によってパッケージ1,1’内に小さな吸引圧力が生じ、これを上記可視化に使用する。
【0180】
最後に、縁部18a,18bが湾曲していると、それらは弓状の補強部のように働くことによって、隣接するパッケージから加えられる力に対して抗することが可能である。
【0181】
パッケージ1’は、前部パネル8よりも相当な距離延出する開封装置3’が取り付けられていても、前に特記した利点の全てが得られる。
【0182】
実際、パッケージ1’の前部パネル8が平面Pを挟んで後部パネル7’の反対側に延在するだけでなく、パッケージ1’の後部パネル7’が平面T’を挟んで前部パネル8の反対側に延在している。
【0183】
このように、
図12に示すように、開封装置3’のキャップ52’に利用可能な間隙は、
対応するパッケージ1’のセグメントSと平面Pとの間の距離と、
後続のパッケージ1’のセグメントVと平面T’との間の距離と
の合計に実質的に等しい。
【0184】
上記利点の全ては、パッケージ1,1’の四角形状を変えることなく本発明によって、すなわち、2つの四角形状の下部パネル及び上部パネル6,5並びに4つのパネル(前部パネル8、後部パネル7、及びそれらの間に介在する2枚のパネル9)を有するパッケージ1,1’によって実現できることを述べておくことが重要である。
【0185】
添付の特許請求の範囲に規定されている範囲から逸脱することなく、本明細書において説明及び例示した包装材料2,2’及びパッケージ1,1’に対して変更を加えてもよいことは明らかであろう。
【0186】
特に、縁部15に隣接する前部パネル8の部分だけを平面Pを挟んで後部パネル7の反対側に延在させてもよい。完全に同様に、縁部16に隣接する後部パネル7’の部分のみを平面T’を挟んで前部パネル8の反対側に延在させてもよい。
【0187】
更に、第2端124,125を、端点101,103に一致させてもよい。この場合、折り目線120,121は対応する端点100,102と対応する端点101,103との間に延在する。
【0188】
完全に同様に、折り目線182’,183’の第2端を、端点188’,190’に一致させてもよい。
【0189】
縁部18a,18b,19,20及び折り目線120,121,182’,183’は放射線状でなくてもよい。例えば、縁部18a,18b,19,20及び折り目線120,121,182’,183’は、互いに結合し互いに対して傾斜した一連の直線セグメントのような形状を有してもよい。
【0190】
最後に、パッケージ1,1’の長手方向シールは、後部パネル7,7’以外のパネルに沿って延在していてもよい。