特許第5736046号(P5736046)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5736046電磁波シールドフィルムの製造方法及びこれにより製造された電磁波シールドフィルム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5736046
(24)【登録日】2015年4月24日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】電磁波シールドフィルムの製造方法及びこれにより製造された電磁波シールドフィルム
(51)【国際特許分類】
   H05K 9/00 20060101AFI20150528BHJP
【FI】
   H05K9/00 W
【請求項の数】17
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-516486(P2013-516486)
(86)(22)【出願日】2010年11月12日
(65)【公表番号】特表2013-538439(P2013-538439A)
(43)【公表日】2013年10月10日
(86)【国際出願番号】KR2010008009
(87)【国際公開番号】WO2011162453
(87)【国際公開日】20111229
【審査請求日】2013年5月30日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0112970
(32)【優先日】2010年11月12日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2010-0059673
(32)【優先日】2010年6月23日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】505335441
【氏名又は名称】インクテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107984
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 雅紀
(74)【代理人】
【識別番号】100102255
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 誠次
(74)【代理人】
【識別番号】100096482
【弁理士】
【氏名又は名称】東海 裕作
(74)【代理人】
【識別番号】100188352
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 一弘
(74)【代理人】
【識別番号】100131093
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 真
(72)【発明者】
【氏名】チョン クヮンチュン
(72)【発明者】
【氏名】チョ ヒュンナム
(72)【発明者】
【氏名】ヨー ミュンポン
(72)【発明者】
【氏名】チョ ナンブー
(72)【発明者】
【氏名】ジン ソクピル
(72)【発明者】
【氏名】ノ ソンフン
【審査官】 遠藤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−246121(JP,A)
【文献】 特開2009−123799(JP,A)
【文献】 特開2009−290194(JP,A)
【文献】 特開平10−022683(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)第1保護フィルム上に単一の絶縁層を設ける段階であって、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の中から選択された1種以上の樹脂と、難燃性フィラー及び耐摩耗性フィラーの中から選択された1種以上のフィラーと、を含む絶縁層組成物で半硬化状態(B-Stage)の前記絶縁層を設ける段階と、
b)前記絶縁層上に金属層を設ける段階と、
c)前記金属層上に導電性接着剤層を設ける段階であって、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の中から選択された1種以上の樹脂と、導電性フィラーと、を含む導電性接着剤層組成物で前記導電性接着剤層を設ける段階と、
d)前記導電性接着剤層上に第2保護フィルムを設ける段階と、
を含み、
段階b)の前記金属層が、銀キレート化合物を含む銀インクコーティング溶液で形成されることを特徴とする電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項2】
前記a)段階の前記第1保護フィルムは、マット加工された離型フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項3】
前記a)段階の前記第1保護フィルムは、厚さが35〜90μmであり、粘着力が180gf/in以上250gf/in未満であることを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項4】
前記a)段階の前記絶縁層組成物は、追加添加剤及び溶媒をさらに含み、前記a)段階の前記絶縁層組成物は、前記絶縁層組成物の総100重量%に対して、前記樹脂10〜80重量%、前記フィラー2〜20重量%、前記追加添加剤0.5〜10重量%、及び前記溶媒5〜80重量%を含むことを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項5】
前記a)段階の前記絶縁層組成物において、前記難燃性フィラーは、水酸化アルミニウム、リン化合物、水酸化亜鉛、及び水酸化カルシウムの中から選択された1種以上を含み、前記a)段階の前記絶縁層組成物において、前記耐摩耗性フィラーは、水酸化チタン、シリカ、酸化ジルコニウム、及び酸化亜鉛の中から選択された1種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項6】
前記a)段階は、
a1)前記絶縁層組成物を製造する段階と、
a2)前記絶縁層組成物を前記第1保護フィルム上にコーティングしてコーティング層を形成する段階と、
a3)前記コーティング層を乾燥させて前記第1保護フィルム上に半硬化状態の絶縁層を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項7】
前記a)段階において、前記絶縁層は、3μm〜20μmの厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項8】
前記b)段階において、前記金属層は、銀(Ag)インクコーティング液で形成され、前記銀(Ag)インクコーティング液は、下記化学式1の一つ以上の銀化合物と下記化学式2〜化学式4から選択される1種または2種以上のカルバミン酸アンモニウム系または炭酸アンモニウム系化合物とを反応させて得られる銀キレート化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
[化学式1]
[化学式2]
[化学式3]
[化学式4]
前記化学式において、Xは、酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアネート、カーボネート、ニトレート、ナイトライト、スルファート、フォスフェート、チオシアネート、クロレート、ペルクロレート、テトラフルオロボラート、アセチルアセトネート、カルボキシラート、及びこれらの誘導体から選択される置換基であり、nは1〜4の整数であり、R1〜R6は互いに独立して水素、C1−C30の脂肪族や脂環族アルキル基、アリル基またはアラルキル(aralkyl)基、官能基が置換されたアルキル及びアリル基、そして、複素環化合物と高分子化合物及びその誘導体から選択される置換基であるが、R1〜R6が全部水素である場合は除外する。
【請求項9】
前記b)段階は、
b1)前記銀(Ag)インクコーティング液を製造する段階と、
b2)前記銀(Ag)インクコーティング液を前記絶縁層上にコーティングする段階と、
b3)前記b2)段階後、焼成して前記金属層を前記絶縁層上に形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項8に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項10】
前記b)段階の金属層は、0.05μm〜0.4μmの厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項11】
前記c)段階の前記導電性接着剤層組成物は、溶媒をさらに含み、前記c)段階の前記導電性接着剤層組成物は、前記導電性接着剤層組成物の総100重量%に対して、前記樹脂10〜60重量%、前記導電性フィラー10〜30重量%、及び前記溶媒30〜60重量%を含むことを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項12】
前記c)段階の前記導電性接着剤層組成物は、追加添加剤及び溶媒をさらに含み、前記c)段階の前記導電性接着剤層組成物は、前記導電性接着剤層組成物の総100重量%に対して、前記樹脂10〜60重量%、前記導電性フィラー10〜30重量%、前記追加添加剤1〜7重量%、及び前記溶媒29〜60重量%を含むことを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項13】
前記追加添加剤は、金属密着性向上剤及び熱硬化剤の中から選択された1種以上を使用し、前記金属密着性向上剤は、1〜5重量%含まれることを特徴とする請求項12に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項14】
前記c)段階の前記導電性接着剤層組成物において、前記導電性フィラーは、銀(Ag)球形(Sphere)粒子粉末及び銀(Ag)フレーク(Ag flake)タイプ粉末の中から選択された1種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項15】
前記c)段階は、
c1)前記導電性接着剤層組成物を製造する段階と、
c2)前記導電性接着剤層組成物を前記金属層上にコーティングして前記導電性接着剤層を形成する段階と、
c3)前記導電性接着剤層を乾燥させて前記金属層上に半硬化状態の導電性接着剤層を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項16】
前記c)段階において、前記導電性接着剤層は、5μm〜20μmの厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【請求項17】
前記d)段階では、前記c3)段階で前記導電性接着剤層組成物をコーティングした後、その上に前記第2保護フィルムをラミネーティング(laminating)することによって、前記第2保護フィルムを前記導電性接着剤層上に設けることを特徴とする請求項15に記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品及び機器で発生される電磁波シールドを目的にして印刷回路基板(PCB)、軟性回路基板(FPCB)などに使われる電磁波(EMI)シールドフィルムの製造方法及びこれにより製造された電磁波シールドフィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の軽薄短小化につれて印刷回路基板に適用される素材も小型化の要求が増大しており、高密度配線に適するためには、設計の自由度が高く、優れた屈曲性を有しなければならない。また、高性能化、高速化が向上し、高周波化によるノイズ(N oise)発生のため電磁波シールド材料の開発に対する重要性はさらに増大している。
【0003】
このような電子機器のシールド方法は、シールドフィルム方式、シルバーペースト(Silver Paste)を印刷回路基板にコーティングする方式、金属粒子を印刷回路基板に付着するスパッタリング(Sputtering)方式に区分することができ、工程作業性、信頼性、高性能化などを考慮すれば、フィルム(Film)形態のものが有利である。
【0004】
従来の電磁波シールドフィルムの一例として、韓国公開特許10−2008−0015447号には、分離フィルムと、離型層と、ハード層(Hard layer)及びソフト層(soft layer)で構成された2層構造のカバーフィルムと、金属層と、導電性接着剤層と、で構成された電磁波シールドフィルムに対して記載されている。
【0005】
この電磁波シールドフィルムの場合、カバーフィルムがもろくて(Brittle)、FPCB加工時、容易に裂けてカバーフィルムと金属層が剥離(Delamination)されることによって、メッキ液が染み込んで耐化学性に問題が発生するようになる。
【0006】
また、導電性接着剤が常温で粘着力が低くてFPCB(Flexible Printed Circuit Board)と事前積層時に容易に剥離される問題点がある。
【0007】
従来の電磁波シールドフィルムの他の一例として、韓国公開特許10−2007−0110369号には、補強フィルムと、微粘着剤層と、基材フィルムと、 ポリウレタンポリ尿素樹脂、2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、及び導電性フィラーを含む硬化性導電性接着剤層で構成された電磁波シールド性接着フィルムに対して記載されている。
【0008】
この電磁波シールドフィルムの場合、層間金属層がなく、導電性接着剤が異方性(Anisotropic)から等方性(Isotropic)で製造されて導電性接着剤層にシールド性能を付与するように設計されているが、長時間屈曲時に金属粒子により形成された膜が容易に裂けてシールド性能を維持することができないという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、長時間屈曲にもシールド性能が維持される高屈曲性と、FPCB作業時に信頼性、例えば、優れた耐化学性及びハンダリフロー時に高温に耐えることができる優れた耐熱性と、FPCB付着時に付着容易性が高い電磁波シールドフィルムの製造方法及びこれにより製造された電磁波シールドフィルムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、a)第1保護フィルム上に単一の絶縁層を設ける段階であって、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の中から選択された1種以上の樹脂と、難燃性フィラー及び耐摩耗性フィラーの中から選択された1種以上のフィラーと、を含む絶縁層組成物で絶縁層を設ける段階と、b)前記絶縁層上に金属層を設ける段階と、c)前記金属層上に導電性接着剤層を設ける段階であって、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の中から選択された1種以上の樹脂と、導電性フィラーと、を含む導電性接着剤層組成物で導電性接着剤層を設ける段階と、d)前記導電性接着剤層上に第2保護フィルムを設ける段階と、を含むことを特徴とする電磁波シールドフィルムの製造方法を提供する。
【0011】
本発明は、前記製造方法により製造された電磁波シールドフィルムを提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、電磁波シールド性能に優れ、高屈曲性、耐化学性、耐熱性、及び耐引き裂き性に優れ、FPCB付着時に付着が容易な電磁波シールドフィルムの製造方法が提供される。
【0013】
具体的に、本発明で第1保護フィルムとして非シリコン系無光(Matt:マット(艶消し)加工された)の離型フィルムを使用する場合、絶縁層との高い粘着力、絶縁層の消光効果を提供することができる。
【0014】
本発明で絶縁層を半硬化状態の単一層で形成するようになると、屈曲性及び金属層との付着力を向上させることができ、加熱、圧着時に十分なフロー(flow)が発生してクッション性を発揮することができ、FPCBの段差がある部位に流入されて充填可能になる。
【0015】
本発明で金属層を銀(Ag)インクコーティング液を使用してコーティング法により形成する場合、既存スパッタリング(sputtering)及び蒸着(Deposition)方式により金属層を形成する時に発生される絶縁層とのピール(Peel)問題、屈曲性低下問題を解消することができ、具体的に半硬化状態(B-Stage)の絶縁層に銀(Ag)インクコーティング液が染み込んで焼成される場合、高いピール(Peel)値を維持することができるため、FPCB加工時に層間剥離により裂けることを防止することができる。そして、金属層を銀(Ag)インクコーティング液を使用してコーティング法により形成する場合、既存方法に比べて生産性を向上させることができる。
【0016】
本発明で導電性接着剤層が伝導性に優れた銀(Ag)を含み、金属層と接着力に優れたポリエステル樹脂を含む場合、高屈曲性及び高伝導性を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明による電磁波シールドフィルムの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明による電磁波シールドフィルムの製造方法は、a)第1保護フィルム上に単一の絶縁層を設ける段階であって、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の中から選択された1種以上の樹脂と、難燃性フィラー及び耐摩耗性フィラーの中から選択された1種以上のフィラーと、を含む絶縁層組成物で絶縁層を設ける段階と、b)前記絶縁層上に金属層を設ける段階と、c)前記金属層上に導電性接着剤層を設ける段階であって、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の中から選択された1種以上の樹脂と、導電性フィラーと、を含む導電性接着剤層組成物で導電性接着剤層を設ける段階と、d)前記導電性接着剤層上に第2保護フィルムを設ける段階と、を含む。
【0019】
前記a)段階の前記第1保護フィルムは、マット加工された離型フィルムを使用することが好ましい。通常の離型フィルムであり、マット加工されていれば、本発明に多様に適用されることができ、このようにマット加工された離型フィルムを使用すると、絶縁層の消光効果を提供することができるため好ましい。
【0020】
前記第1保護フィルムの一例として、非シリコン系無光離型フィルム、即ち、非シリコン系のマット加工された(matt)離型フィルムを挙げることができ、このフィルムは、絶縁層との間が容易に剥離されないようにし、その上部に絶縁層組成物をコーティングした時、絶縁層の無光(matt)効果を付与して消光効果を提供することができ、摩擦による熱発生を最小化することができるため、屈曲性に優れる。
【0021】
また、絶縁層の無光(Matt)効果として、絶縁層上に金属層形成のために、一例として、銀(Ag)コーティング液コーティング時、絶縁層−金属層間のピール(Peel)値の向上に寄与することができる。
【0022】
前記a)段階の前記第1保護フィルムは、例えば、非シリコン系のマット加工された(matt)離型フィルムを使用する場合、その上部に絶縁層をコーティングした後に発生する収縮問題を解消し、また、FPCB作業性を改善する側面で35μm 〜90μmの厚さを有することが好ましい。
【0023】
前記a)段階の前記第1保護フィルムは、絶縁層との粘着力が180gf/in以上、好ましくは、200gf/in以上、さらに好ましくは、200gf/in以上250gf/in未満であることが好ましい。
【0024】
前記粘着力より低い場合には、導電性接着剤層に付着された第2保護フィルムより剥離が容易になるため、印刷回路基板に脱付着が可能に臨時に接合する仮接合作業をすることができず、前記粘着力より高い場合には、熱プレスで印刷回路基板に付着後に保護フィルムを除去しにくいという問題が発生する。
【0025】
前記a)段階の前記絶縁層組成物が、追加添加剤、及び溶媒をさらに含む場合、前記a)段階の前記絶縁層組成物は、前記絶縁層組成物の総100重量%に対して、前記樹脂10〜80重量%、前記フィラー2〜20重量%、前記追加添加剤0.5〜10重量%、及び前記溶媒5〜80重量%含むことができる。
【0026】
前記a)段階の前記絶縁層組成物において、前記樹脂として、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の中から選択された1種以上の樹脂を使用することができる。好ましくは、耐熱性ポリエステル樹脂またはポリウレタン樹脂を使用することができ、この場合、金属層との付着力向上及び優れた屈曲性を提供することができる。また、耐熱性に優れたエポキシ樹脂を使用する場合、無鉛ハンダリフロー性も優れ、また、FPCB加工作業時に容易に裂けない長所を提供することができる。また、耐熱性ポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂を共に使用することもできる。
【0027】
前記a)段階の前記難燃性フィラーは、水酸化アルミニウム、リン化合物、水酸化カルシウム、及び水酸化亜鉛の中から選択された1種以上を含み、
【0028】
前記a)段階の前記耐摩耗性フィラーは、水酸化チタン、シリカ、酸化ジルコニウム、及び酸化亜鉛の中から選択された1種以上を含むことができる。
【0029】
ここで、前記難燃性フィラー及び前記耐摩耗性フィラーを共に添加する場合、前記難燃性フィラーと前記耐摩耗性フィラーは、総2〜20重量%添加されることが好ましい。
【0030】
前記a)段階の前記絶縁層組成物において、前記追加添加剤が添加される場合、本発明が属する分野に知られた一般的な機能向上添加剤を使用することができる。具体的な例として、有機変性シリコン湿潤剤、非イオン性レーベリング剤、リン酸化合物、アミノトリメチルシラン、ポリチオール、カップリング剤などの付着増進剤などを使用することができるが、これに限定されるものではない。
【0031】
前記a)段階は、a1)前記絶縁層組成物を製造する段階と、a2)前記絶縁層組成物を前記第1保護フィルム上にコーティングしてコーティング層を形成する段階と、a3)前記コーティング層を乾燥させて前記第1保護フィルム上に半硬化状態の絶縁層を形成する段階と、を含むことができる。
【0032】
前記a2)段階において、前記絶縁組成物は、コンマ(comma)コーティング、グラビアコーティング、スロットダイコーティング、及びマイクログラビアコーティングなどの方法によりコーティングすることができ、本発明では一例として、マイクログラビアコーティング法によりコーティングし、コーティングされた絶縁層組成物を120℃で5分間乾燥させて半硬化状態の絶縁層で製造することができる。
【0033】
ここで、硬化状態(C-Stage)でない半硬化状態(B-Stage)で製造されると、加熱、圧着時に十分なフロー(flow)が発生してクッション性を発揮することができ、FPCBの段差がある部位に流入されて充填されることができるため、FPCBとの接着力も高めることができる。
【0034】
前記a)段階において、前記絶縁層は、3μm〜20μmの厚さを有することができ、好ましくは、5μm〜15μmである。前記厚さより薄い場合、絶縁層の樹脂流れ(レジンフロー)性が低くて印刷回路基板の回路段差により裂けることができ、前記厚さより厚い場合には絶縁層の軟性が低くなってスライド屈曲性が低くなることができる。
【0035】
前記b)段階において、前記金属層は、銀(Ag)インクコーティング液を意味する。
【0036】
前記銀(Ag)インクコーティング液は、下記化学式1の一つ以上の銀化合物と下記化学式2〜化学式4から選択される1種または2種以上のカルバミン酸アンモニウム系または炭酸アンモニウム系化合物を反応させて得られる銀キレート化合物を含むことを特徴とする。
【0037】
[化学式1]
【0038】
[化学式2]
【0039】
[化学式3]
【0040】
[化学式4]
【0041】
前記化学式において、
Xは、酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアネート、カーボネート、ニトレート、ナイトライト、スルファート、フォスフェート、チオシアネート、クロレート、ペルクロレート、テトラフルオロボラート、アセチルアセトネート、カルボキシラート及びこれらの誘導体から選択される置換基であり、nは1〜4の整数であり、R1〜R6は、互いに独立して水素、C1−C30の脂肪族や脂環族アルキル基、アリル基またはアラルキル(aralkyl)基、官能基が置換されたアルキル及びアリル基、そして、複素環化合物と高分子化合物及びその誘導体から選択される置換基であるが、R1〜R6が全部水素である場合は除外する。
【0042】
ここで、使われる銀インクコーティング液の場合、本願発明者により出願された韓国特許登録10−0727483号にその製造方法が記載されているため、具体的な内容を省略する。
【0043】
前記b)段階は、b1)前記銀(Ag)インクコーティング液を製造する段階と、b2)前記銀(Ag)インクコーティング液を前記絶縁層上にコーティングする段階と、及びb3)前記b2)段階後、焼成して前記金属層を前記絶縁層上に形成する段階と、を含むことができる。
【0044】
前記b2)段階において、前記絶縁層上に銀(Ag)インクを塗布する方法には、グラビアコーティング、フレキソコーティング、スロットダイコーティング、及びマイクログラビアコーティング方法を使用することができる。
【0045】
前記b3)段階において、焼成時、塗布された銀コーティング液が銀金属に変換する条件であれば、大きく制限されるものではないが、通常的に、60〜200℃で10秒〜20分程度放置して焼成することができる。本発明では一例として、マイクログラビアコーティング法により塗布し、塗布された銀(Ag)インクを150℃で5分間焼成して銀(Ag)金属層を製造することができる。
【0046】
前記b)段階の金属層は、0.05μm〜0.4μmの厚さを有することができ、好ましくは、0.15μm〜0.3μmである。
【0047】
前記金属層が前記厚さより薄い場合、電磁波シールド性能が低下されることができ、厚さが厚膜である場合、シールド性能は高いが、金属層の軟性低下のため屈曲性が低下されることができる。
【0048】
このように蒸着またはスパッタリング方法により金属層を形成する一方、付着力向上のためのアンカー(Anchor)層等、2層構造の絶縁層を具備しなければならない従来とは違って、電磁波シールド効率が高い銀(Ag)インクコーティング液をコーティング方式を利用して金属層で形成することによって、単一絶縁層だけで耐摩耗性と付着力、屈曲性に優れた製品を製造することができるようになる。これをさらに具体的に説明すると、既存金属層形成方式である蒸着、スパッタリング(Sputtering)の場合、絶縁層と低いピール(Peel)値を有するようになってFPCB屈曲時に絶縁層と金属層が剥離(Delamimnation)される問題、金属粒子による屈曲性低下問題、及び金属層亀裂及び破損の危険があるため、段差、即ち、PCBの配線厚さが高いFPCB作業や屈曲性が要求される製品には限界があった。
【0049】
しかし、本発明の場合、銀(Ag)インクコーティング液は、焼成される前に金属状態ではなく、有機銀錯体(Organic Ag Complex)の形態の溶液として存在するようになる。具体的に説明すると、銀(Ag)原子状態として存在し、コーティング時に絶縁層上にインクが湿潤(wetting)され、熱処理工程で半硬化状態の絶縁層に流れ(flow)が発生し、これにより、銀(Ag)インクコーティング液が絶縁層に染み込まれて物理的固着効果と同時に銀(Ag)がカルボキシル基(COOH)、アミン基(NH2)、ビドロキシル基(OH)などの樹脂官能基(Functional Group)と反応をするようになることで、化学的結合によりピール(Peel)値を向上させることができる。
【0050】
また、銀(Ag)粒子サイズ(Size)が既存金属粒子に比べて小さく、均一で軟性があるため屈曲性が相当優れる。
【0051】
また、本発明では、蒸着(Deposition)、スパッタリング(Sputtering)方式により形成された単一金属層でない微細銀(Ag)粒子連結構造(Multi Layer)で形成されることで、屈曲時に金属層のクラック(Crack)拡散が相当遅延されて優れたシールド性能を維持することができる。
【0052】
一方、前記b)段階で使われる銀(Ag)インクコーティング液の他の例として、ATH(アルミニウムトリ水酸化物)が合成された(composite)コーティング液を開発することによってフィルムの難軟性を付与することができ、銀(Ag)錯体(Complex)コーティング時、ATHマトリックス(Matrix)に分布されて銀(Ag)膜の熱によるクラックを防止することができる。
【0053】
前記c)段階の前記導電性接着剤層組成物が溶媒をさらに含む場合、前記c)段階の前記導電性接着剤層組成物は、前記導電性接着剤層組成物の総100重量%に対して、前記樹脂10〜60重量%、前記導電性フィラー10〜30重量%、及び前記溶媒30〜60重量%を含むことができる。
【0054】
前記c)段階の前記導電性接着剤層組成物が追加添加剤及び溶媒をさらに含む場合、前記c)段階の前記導電性接着剤層組成物は、前記導電性接着剤層組成物の総100重量%に対して、前記樹脂10〜60重量%、前記導電性フィラー10〜30重量%、前記追加添加剤1〜7重量%、及び前記溶媒29〜60重量%を含むことができる。
【0055】
また、本発明では前記c)段階の前記追加添加剤として熱硬化剤、難燃性リン化合物、及び金属密着性向上剤から選択される一つ以上の成分をさらに含むことができる。
【0056】
前記金属密着性向上剤には、Al系カップリング剤、Ti系カップリング剤、チオール化合物を使用することができる。前記金属密着性向上剤の具体的な例として、トリメトキシプロピルシラン、ビニルトリエトキシシラン、メルカプトトリメトキシシランなどのような有機変性シラン系付着増進剤とチオール化合物、スルホン基を含むアルキル化合物などとキレート化合物などを使用することができるが、これに限定されるものではない。
【0057】
前記金属密着性向上剤の含量は、1〜5重量%であることが好ましく、1.5〜3重量%である場合にさらに好ましい。
【0058】
前記金属密着性向上剤の含量が前記範囲より少なく添加されると、付着力増進の効果が少なく、前記範囲より多い量が添加されると、付着力が低下されることができる。このように金属密着性向上剤を添加すると、金属層と導電性接着剤層の剥離力(付着力)を向上させることができる。
【0059】
前記熱硬化剤として、イソシアネート、ジシアンアミド、トリエチレンテトラアミン、ジシアンジアミド、イミダゾール、尿素樹脂などを使用することができる。
【0060】
前記c)段階の前記導電性接着剤層組成物において、前記樹脂として、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の中から選択された1種以上の樹脂を使用することができ、好ましくは、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂を単独または混合使用することができる。
【0061】
前記c)段階の前記導電性接着剤層組成物において、前記導電性フィラーとして、優れた導電性と軟性が高い球形(Sphere)及びフレーク(flake)タイプの銀(Ag)を各々単独または混合して使用することができる。
【0062】
前記c)段階は、c1)前記導電性接着剤層組成物を製造する段階と、c2)前記導電性接着剤層組成物を前記金属層上にコーティングして前記導電性接着剤層を形成する段階と、及びc3)前記導電性接着剤層を乾燥させて前記金属層上に半硬化状態の導電性接着剤層を形成する段階と、を含むことができる。
【0063】
前記c2)段階において、前記導電性接着剤は、高粘度を有し、コンマ(comma)コーティング、またはスロットダイコーターを使用してコーティングすることができる。
【0064】
前記c3)段階において、乾燥時、60〜200℃の温度で10秒〜20分間進行することができる。本発明では一例として、スロットダイコーティング法によりコーティングし、コーティングされた導電性接着剤組成物を150℃で5分間乾燥させて半硬化状態で形成することができる。
【0065】
このように前記c)段階で形成された導電性接着剤層の場合、印刷回路基板と事前付着作業が相当容易であるという長所を提供することができる。
【0066】
また、半硬化状態(B-Stage状態)で導電性接着剤層の可撓性に優れるため、段差が高い製品に適用時、加熱により軟化した(softened)導電性接着剤層が段差を充填することができ、FPCBのグラウンド回路と安定的に接続することで、発生した電磁波ノイズが外部に放出されることを有効にシールドすることができる。
【0067】
前記c)段階において、前記導電性接着剤層は、5μm〜20μmの厚さを有することができる。前記厚さより薄い場合、段差を充填されることができなくて膜が裂けることができ、前記厚さより厚い場合、屈曲性が低下されることができる。
【0068】
前記d)段階では、前記c3)段階で前記導電性接着剤層組成物をコーティングした後、その上に前記第2保護フィルムをラミネーティング(laminating)することによって、前記第2保護フィルムを前記導電性接着剤層上に設けることができる。
【0069】
前記第2保護フィルムの材質は、シリコン離型コーティングされたPETフィルムが好ましく、粘着力は、200gf/in〜300gf/inの範囲が好ましい。
【0070】
前記粘着力より低ければ、仮接合作業中、容易に剥離されて汚染されることができ、前記粘着力より高ければ、第1保護フィルムが先に剥離されて作業が不可能になる。
【0071】
既存電磁波シールドフィルムの場合、強粘着保護フィルムを使用することで、FPCB工程作業時、作業者が手で容易に剥離しにくいが、本発明の第2保護フィルムの場合、適切な離型力を有するため、作業者が相当容易に導電性接着剤層から第2保護フィルムを剥離することができる。
【0072】
このような構成を有する電磁波シールドフィルムの製造方法の一例を図1を参照して説明するが、本発明の範囲が図1に限定されるものではない。
【0073】
第1保護フィルム50上に絶縁層組成物をコーティングして絶縁層40を形成し、絶縁層40上に銀インクコーティング液をコーティングし、焼成する過程を実行することで、絶縁層40上に金属層30として薄膜の銀(Ag)金属層を形成する。
【0074】
そして、このような銀(Ag)金属層30上に異方導電性接着剤組成物をコーティングし、半硬化状態で乾燥させ、加熱ラミネーター(Laminator)を利用して導電性接着剤層20と第2保護フィルム10を積層させることで、本発明による高機能性電磁波シールドフィルムを製造するようになる。
【0075】
一方、本発明による電磁波シールドフィルムは、前述した製造方法により製造され、第1保護フィルムと、絶縁層と、金属層と、導電性接着剤層と、第2保護フィルムと、を含むことができる。
【0076】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、これに本発明が限定されるものではなく、実施例及び比較例の原料物質は、別に限定しない限り、実施例1のものを使用した。
【0077】
(実施例1)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(LG化学、LER850S)18.0重量%、フェノキシエポキシ樹脂(JER、4275)7.2重量%、ラバー変性エポキシ樹脂(LG化学、TSR960)6.0重量%、水酸化アルミニウム(KC、平均粒径1.0μm)4.8重量%、ジシアンジアミド3.6重量%、カーボンブラック0.6重量%、ポリエステル樹脂(Bulim chemical、GR−HK4706)20重量%、ポリウレタン樹脂(Arakawa chemical、U201)10重量%、シリカ(Gematech、Purisol−HM21MK、50nm)3.0重量%、シクロヘキサノン20重量%、MEK6.8重量%を混合溶解して絶縁層コーティング液を製造した。
【0078】
前記絶縁層コーティング液を、第1保護フィルムとして非シリコン系のマット加工された第1離型フィルム(離型力200gf/in)にマイクログラビアコーターを使用して塗布し、150℃の温度で5分間乾燥させて厚さ5μmの半硬化状態の絶縁層を形成した。
【0079】
前記絶縁層上に、固形分13%Agインク(インクテック、TEC−R2A)をマイクログラビアコーターを使用してコーティングし、150℃の温度で5分間焼成させ、厚さ0.3μmの銀(Ag)金属層を形成した。
【0080】
ポリエステル樹脂(Bulim chemical、GR−HK4706)20.0重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(LG化学、LER850S)20.0重量%、Agフレークタイプ粉末(Metalor technologies USA、粒径3μm)5.0重量%、Ag球形粒子粉末(Yoo Chang Metal、S1A、平均粒径5μm)10.0重量%、金属密着性向上剤としてメルカプトトリメトキシシラン[デュポン(Dupont)社製造]2.0重量%、シクロヘキサノン30.0重量%、MEK10.0重量%、ジシアンジアミド3.0重量%を分散混合し、硬化性導電性接着剤組成物を得た。
【0081】
前記銀(Ag)金属層の面に、硬化性導電性接着剤組成物をスロットダイコーターを使用して塗布し、150℃の温度で5分間乾燥させて厚さ13μmの導電性接着剤層を製造した後、第2保護フィルムとしてシリコンがコーティングされたPET第2離型フィルム(離型力250gf/in)と共に積層し、電磁波シールドフィルムを製作した。
【0082】
(実施例2)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂18.0重量%、フェノキシエポキシ樹脂7.2重量%、ラバー変性エポキシ樹脂6.0重量%、水酸化アルミニウム4.8重量%、ジシアンジアミド3.6重量%、カーボンブラック0.6重量%、ポリエステル樹脂30重量%、シリカ8.0重量%、シクロヘキサノン15重量%、MEK6.8重量%を混合溶解して絶縁層コーティング液を製造した。
【0083】
前記絶縁層コーティング液を、第1保護フィルムとして非シリコン系のマット加工された第1離型フィルム(離型力200gf/in)にマイクログラビアコーターを使用して塗布し、150℃の温度で5分間乾燥させて厚さ5μmの半硬化状態の絶縁層を形成した。
【0084】
前記絶縁層上に、固形分13%Agインクをマイクログラビアコーターを使用してコーティングし、150℃の温度で5分間焼成させ、厚さ0.3μmの銀(Ag)金属層を形成した。
【0085】
ポリエステル樹脂20.0重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂20.0重量%、Agフレークタイプ粉末10.0重量%、Ag球形粒子粉末5.0重量%、金属密着性向上剤としてメルカプトトリメトキシシラン[デュポン(Dupont)社製造]2.0重量%、シクロヘキサノン30.0重量%、MEK10.0重量%、ジシアンジアミド3.0重量%を分散混合し、硬化性導電性接着剤組成物を得た。
【0086】
前記銀(Ag)金属層の面に、硬化性導電性接着剤組成物をスロットダイコーターを使用して塗布し、150℃の温度で5分間乾燥させて厚さ13μmの導電性接着剤層を製造した後、第2保護フィルムとしてシリコンがコーティングされたPET第2離型フィルム(離型力250gf/in)と共に積層し、電磁波シールドフィルムを製作した。
【0087】
(実施例3)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂18.0重量%、フェノキシエポキシ樹脂7.2重量%、ラバー変性エポキシ樹脂6.0重量%、水酸化アルミニウム4.8重量%、ジシアンジアミド3.6重量%、カーボンブラック0.6重量%、ポリエステル樹脂30重量%、シリカ8.0重量%、シクロヘキサノン15重量%、MEK6.8重量%を混合溶解して絶縁層コーティング液を製造した。
【0088】
前記絶縁層コーティング液を、第1保護フィルムとして非シリコン系のマット加工された第1離型フィルム(離型力200gf/in)にマイクログラビアコーターを使用して塗布し、150℃の温度で5分間乾燥させて厚さ5μmの半硬化状態の絶縁層を形成した。
【0089】
前記絶縁層上に、固形分13%Agインクをマイクログラビアコーターを使用してコーティングし、150℃の温度で5分間焼成させ、厚さ0.3μmの銀(Ag)金属層を形成した。
【0090】
ポリエステル樹脂10.0重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂30.0重量%、Ag球形粒子粉末15.0重量%、金属密着性向上剤としてメルカプトトリメトキシシラン[デュポン(Dupont)社製造]2.0重量%、シクロヘキサノン30.0重量%、MEK10.0重量%、ジシアンジアミド3.0重量%を分散混合し、硬化性導電性接着剤組成物を得た。
【0091】
前記銀(Ag)金属層の面に、硬化性導電性接着剤組成物をスロットダイコーターを使用して塗布し、150℃の温度で5分間乾燥させて厚さ13μmの導電性接着剤層を製造した後、第2保護フィルムとしてシリコンがコーティングされたPET第2離型フィルム(離型力250gf/in)と共に積層し、電磁波シールドフィルムを製作した。
【0092】
(実施例4)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂18.0重量%、フェノキシエポキシ樹脂7.2重量%、ラバー変性エポキシ樹脂6.0重量%、水酸化アルミニウム4.8重量%、ジシアンジアミド3.6重量%、カーボンブラック0.6重量%、ポリエステル樹脂30重量%、シリカ8.0重量%、シクロヘキサノン15重量%、MEK6.8重量%を混合溶解して絶縁層コーティング液を製造した。
【0093】
前記絶縁層コーティング液を、第1保護フィルムとして非シリコン系のマット加工された第1離型フィルム(離型力200gf/in)にマイクログラビアコーターを使用して塗布し、150℃の温度で5分間乾燥させて厚さ10μmの半硬化状態の絶縁層を形成した。
【0094】
前記絶縁層上に、固形分13%Agインクをマイクログラビアコーターを使用してコーティングし、150℃の温度で5分間焼成させ、厚さ0.3μmの銀(Ag)金属層を形成した。
【0095】
ポリエステル樹脂10.0重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂30.0重量%、Agフレークタイプ粉末15.0重量%、金属密着性向上剤としてメルカプトトリメトキシシラン[デュポン(Dupont)社製造]2.0重量%、シクロヘキサノン30.0重量%、MEK10.0重量%、ジシアンジアミド3.0重量%を分散混合し、硬化性導電性接着剤組成物を得た。
【0096】
前記銀(Ag)金属層の面に、硬化性導電性接着剤組成物をスロットダイコーターを使用して塗布し、150℃の温度で5分間乾燥させて厚さ13μmの導電性接着剤層を製造した後、第2保護フィルムとしてシリコンがコーティングされたPET第2離型フィルム(離型力250gf/in)と共に積層し、電磁波シールドフィルムを製作した。
【0097】
(比較例1)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂18.0重量%、フェノキシエポキシ樹脂7.2重量%、ラバー変性エポキシ樹脂6.0重量%、水酸化アルミニウム4.8重量%、ジシアンジアミド3.6重量%、カーボンブラック0.6重量%、ポリエステル樹脂30重量%、シクロヘキサノン23重量%、MEK6.8重量%を混合溶解して絶縁層コーティング液を製造した。
【0098】
前記絶縁層コーティング液を、第1保護フィルムとして非シリコン系のマット加工された第1離型フィルム(離型力250gf/in)にマイクログラビアコーターを使用して塗布し、150℃の温度で5分間乾燥させて厚さ5μmの半硬化状態の絶縁層を形成した。
【0099】
前記絶縁層上に、固形分13%Agインクをマイクログラビアコーターを使用してコーティングし、150℃の温度で5分間焼成させ、厚さ0.1μmの銀(Ag)金属層を形成した。
【0100】
ポリエステル樹脂20.0重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂20.0重量%、Agフレークタイプ粉末15.0重量%、シクロヘキサノン30.0重量%、MEK12.0重量%、ジシアンジアミド3.0重量%を分散混合し、硬化性導電性接着剤組成物を得た。
【0101】
前記銀(Ag)金属層の面に、硬化性導電性接着剤組成物をスロットダイコーターを使用して塗布し、150℃の温度で5分間乾燥させて厚さ8μmの導電性接着剤層を製造した後、第2保護フィルムとして第2離型フィルム(離型力250gf/in)と共に積層し、電磁波シールドフィルムを製作した。
【0102】
(比較例2)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂18.0重量%、フェノキシエポキシ樹脂7.2重量%、ラバー変性エポキシ樹脂6.0重量%、水酸化アルミニウム4.8重量%、ジシアンジアミド3.6重量%、カーボンブラック0.6重量%、ポリエステル樹脂30重量%、シリカ8.0重量%、シクロヘキサノン15重量%、MEK6.8重量%を混合溶解して絶縁層コーティング液を製造した。
【0103】
前記絶縁層コーティング液を、第1保護フィルムとして非シリコン系のマット加工された第1離型フィルム(離型力150gf/in)にマイクログラビアコーターを使用して塗布し、150℃の温度で5分間乾燥させて厚さ30μmの半硬化状態の絶縁層を形成した。
【0104】
前記絶縁層上に、固形分13%Agインクをマイクログラビアコーターを使用してコーティングし、150℃の温度で5分間焼成させ、厚さ0.3μmの銀(Ag)金属層を形成した。
【0105】
ポリエステル樹脂10.0重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂30.0重量%、Agフレークタイプ粉末5.0重量%、Ag球形粒子粉末10.0重量%、金属密着性向上剤としてメルカプトトリメトキシシラン[デュポン(Dupont)社製造]0.5重量%、シクロヘキサノン30.0重量%、MEK11.5重量%、ジシアンジアミド3.0重量%を分散混合し、硬化性導電性接着剤組成物を得た。
【0106】
前記銀(Ag)金属層の面に、硬化性導電性接着剤組成物をスロットダイコーターを使用して塗布し、150℃の温度で5分間乾燥させて厚さ13μmの導電性接着剤層を製造した後、第2保護フィルムとして第2離型フィルム(離型力250gf/in)と共に積層し、電磁波シールドフィルムを製作した。
【0107】
(比較例3)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂18.0重量%、フェノキシエポキシ樹脂7.2重量%、ラバー変性エポキシ樹脂6.0重量%、水酸化アルミニウム4.8重量%、ジシアンジアミド3.6重量%、カーボンブラック0.6重量%、ポリエステル樹脂30重量%、シリカ8.0重量%、シクロヘキサノン15重量%、MEK6.8重量%を混合溶解して絶縁層コーティング液を製造した。
【0108】
前記絶縁層コーティング液を、第1保護フィルムとして非シリコン系のマット加工された第1離型フィルム(離型力250gf/in)にマイクログラビアコーターを使用して塗布し、150℃の温度で5分間乾燥させて厚さ5μmの半硬化状態の絶縁層を形成した。
【0109】
前記絶縁層上に、真空スパッタリング(Sputtering)装置を使用して金属層として厚さ0.1μmのニッケル(Ni)層を形成した。
【0110】
ポリエステル樹脂20.0重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂20.0重量%、Agフレークタイプ粉末5.0重量%、Ag球形粒子粉末10.0重量%、シクロヘキサノン30.0重量%、MEK12.0重量%、ジシアンジアミド3.0重量%を分散混合し、硬化性導電性接着剤組成物を得た。
【0111】
前記銀(Ag)金属層の面に、硬化性導電性接着剤組成物をスロットダイコーターを使用して塗布し、150℃の温度で5分間乾燥させて厚さ13μmの導電性接着剤層を製造した後、第2保護フィルムとして第2離型フィルム(離型力250gf/in)と共に積層し、電磁波シールドフィルムを製作した。
【0112】
このような実施例1〜4及び比較例1〜3による電磁波シールドフィルムの構成を表1に示した。
【0113】
[表1]
【0114】
前記実施例1〜4及び比較例1〜3による電磁波シールドフィルムを以下のような方法によりテストし、その結果を表2に示した。
【0115】
(電磁波シールドフィルムの評価)
1)金属層−導電性接着剤層間のピール(kgf/cm)
第2保護フィルムを除去した後、電磁波シールドフィルムの導電性接着剤層面に25μmのPI Film(Kapton)を付着し、80度ラミネーティング(Laminating)して第1保護フィルムを剥離する。
【0116】
第1保護フィルムを剥離した絶縁層面にボンディングシート(Bonding sheet)として25μmのPI Filmを付着し、170℃、45kgf、70分の条件で圧着して半硬化状態(B-Stage)の絶縁層を完全硬化(C-Stage)させた。
【0117】
圧着後、23℃及び相対湿度50%雰囲気下で、引張速度58.8m/minで180度ピール試験を行った。導電性接着剤層と金属層との間の接着力を測定し、その平均値を接着強度(kgf/cm)で行った。
【0118】
2)Solder耐熱性
電磁波シールドフィルムを25μmのPI film(Kapton)に付着してホットプレス(Hotpress、温度=170℃、圧力=45Kgf、時間=70分)した後、ハンダ(15秒、280℃)に浮かべて肉眼で観察し、発泡、遊離、及び剥離のような外観不良の有無を評価した。各々5回ずつ試験を行って、外観不良が発生した回数により評価した。
【0119】
*NG:外観不良の発生が1回以上、Pass:外観不良が発生しない。
【0120】
3)耐折曲性の評価:Times
JIS−C6471方法により行われ、測定試片はエッチングにより用意した規定回路(L/S100/100)を使用し、曲率半径R=0.38mm、角度=135度、荷重=500gf、Test Speed=175cpmの条件で測定した。
【0121】
4)スライドフォンテーブルテスト(Slide Phone Cable Test):Times
【0122】
テラシステム(株)スライドサイクル(Slide Cycle)試験器を使用し、測定試片は、エッチングにより用意した規定回路(L/S100/100)を使用し、屈曲半径R=0.65mm、速度(Speed)=60cpm、ストローク(Stroke)=45mmの条件で測定した。
【0123】
5)電磁波シールド率測定
測定周波数範囲は30MHz〜1Ghz、測定方法は垂直、水平方向(アンテナクーポン使用)、測定距離は3M(電磁気波完全シールドチャンバー内部)とした。
【0124】
6)第1保護フィルムと絶縁層の剥離性
電磁波シールドフィルムを25μmのPI フィルム(film)(Kapton)に付着してホットプレス(Hotpress、温度=170℃、圧力=45Kgf、時間=70分)した後、手で第1保護フィルムを絶縁層と剥離させた場合、剥離される程度を表記した。
【0125】
*X:剥離がよくない(No Good)、△:剥離が容易に行われる(Moderate)、O:適切に剥離される(Good)
【0126】
[表2]
【0127】
表1及び表2からわかるように、本発明によると、電子機器分野において回路の電磁波シールド効果に優れ、高屈曲性、耐化学性、耐引き裂き性に優れた電磁波シールドフィルムを提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明で金属層を銀(Ag)インクコーティング液を使用してコーティング法により形成する場合、既存スパッタリング(sputtering)及び蒸着(Deposition)方式により金属層を形成する時に発生される絶縁層とのピール(Peel)問題、屈曲性低下問題を解消することができ、具体的に半硬化状態(B-Stage)の絶縁層に銀(Ag)インクコーティング液が染み込んで焼成される場合、高いピール(Peel)値を維持することができるため、FPCB加工時に層間剥離により裂けることを防止することができる。そして、金属層を銀(Ag)インクコーティング液を使用してコーティング法により形成する場合、既存方法に比べて生産性を向上させることができる。
【0129】
本発明で導電性接着剤層が伝導性に優れた銀(Ag)を含み、金属層と接着力に優れたポリエステル樹脂を含む場合、高屈曲性及び高伝導性を提供することができる。
【符号の説明】
【0130】
10 第2保護フィルム
20 導電性接着剤層
30 金属層
40 絶縁層
50 第1保護フィルム
図1