特許第5736077号(P5736077)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5736077フレキシブルケーブルのためのコネクタの載置構造および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5736077
(24)【登録日】2015年4月24日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】フレキシブルケーブルのためのコネクタの載置構造および方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/62 20110101AFI20150528BHJP
【FI】
   H01R12/62
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-108678(P2014-108678)
(22)【出願日】2014年5月27日
(65)【公開番号】特開2014-239035(P2014-239035A)
(43)【公開日】2014年12月18日
【審査請求日】2014年5月27日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0065152
(32)【優先日】2013年6月7日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス インコーポレイテド
【氏名又は名称原語表記】MOLEX INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(72)【発明者】
【氏名】キム スクミン
【審査官】 関 信之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−12618(JP,A)
【文献】 特開2006−128018(JP,A)
【文献】 国際公開第2000/036708(WO,A1)
【文献】 特開平10−134885(JP,A)
【文献】 特開平9−171857(JP,A)
【文献】 特開2010−3645(JP,A)
【文献】 特開2010−272226(JP,A)
【文献】 特開2007−173043(JP,A)
【文献】 実開平6−29065(JP,U)
【文献】 特開2004−214093(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブルケーブルコネクタ載置構造であって、フレキシブルケーブルの挿入および引き出しを可能にして前記フレキシブルケーブルと接触する接触端子が載置される筐体と、開放/閉鎖し、回転を可能にするような方式で前記筐体に載置されるアクチュエータと、前記筐体に備え付けられ、該筐体をPCBに貼り付ける取付釘と、を備え、前記接触端子、前記アクチュエータ、および前記取付釘が各々前記筐体に載置された、完全に組み立てられた前記フレキシブルケーブルコネクタは、前記PCBの底部から上部を通過し、前記接触端子の底部および前記取付釘の底部は、前記PCBの下面にはんだ付けされる、フレキシブルケーブルコネクタ載置構造。
【請求項2】
前記接触端子が前記筐体から後方へ突出して前記PCBの底面にはんだ付けされ、前記取付釘が前記筐体の前方および両側へ突出して前記PCBの下面にはんだ付けされる、請求項1に記載のフレキシブルケーブルコネクタ載置構造。
【請求項3】
前記アクチュエータが閉鎖するときに後方に逆回転する、請求項2に記載のフレキシブルケーブルコネクタ載置構造。
【請求項4】
前記アクチュエータが閉鎖するとき、前記端子は、前記筐体の後部端よりもさらに後の方へ突出し、前記突出する端子は、前記アクチュエータが押圧されるとき前記PCBの上面に接触し、前記アクチュエータを支持する支持突起部は、下方に突出するように作製される、請求項3に記載のフレキシブルケーブルコネクタ載置構造。
【請求項5】
完全に組み立てられた前記フレキシブルケーブルコネクタが前記PCBを通過するとき前記アクチュエータを開放状態で維持するために閉鎖防止構造を有する、請求項4に記載のフレキシブルケーブルコネクタ載置構造。
【請求項6】
前記アクチュエータが、前記筐体の両側上に備え付けられる側面取付釘上に回転可能に固定され、前記アクチュエータが開放状態で維持されるように、前記側面取付釘の上部に触れるアクチュエータ回転軸の一部にフラット領域が形成される、請求項5に記載のフレキシブルケーブルコネクタ載置構造。
【請求項7】
前記フレキシブルケーブルが前記PCBから離れて配置される、請求項1に記載のフレキシブルケーブルコネクタ載置構造。
【請求項8】
フレキシブルケーブルコネクタを載置するための方法であって、(a)フレキシブルケーブルが、筐体上に接触端子、アクチュエータ、および取付釘を載置することにより組み立てられるステップと、(b)完全に載置された前記フレキシブルケーブルコネクタが、前記アクチュエータが開放状態にあるまま、反転した前記PCBの穴を通って前記コネクタに挿入されるステップと、(c)前記筐体の外部に突出している前記接触端子の底部端および前記取付釘の底部端が、前記PCBの底面に接触するようにはんだ付けする面にはんだ付けされるステップと、(d)はんだ付けの後、前記PCBが反転され、フレキシブルケーブルが前記筐体に挿入されるステップと、(e)前記アクチュエータが、後方に回転することにより閉鎖されるステップと、を含む、フレキシブルケーブルコネクタを載置するための方法。
【請求項9】
前記ステップ(b)で、前記アクチュエータが開放状態に維持される、請求項8に記載のフレキシブルケーブルコネクタを載置するための方法。
【請求項10】
前記ステップ(d)で、前記アクチュエータが、前記フレキシブルケーブルの挿入を促進するようにさらに前方に回転する、請求項8または請求項9に記載のフレキシブルケーブルコネクタを載置するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブルケーブルコネクタ、より具体的には、ケーブルがプリント回路基板の上面に載置されるがプリント回路基板の下面ではんだ付けが行われる、フレキシブルケーブルコネクタの載置構造および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
情報技術製品等における設計の自由度を向上するために、剛性プリント回路基板よりもフレキシブルプリント回路(FPC)およびフレキシブルフラットケーブル(FFC)の使用が増えている。典型的には、この種のフラット回路ケーブルとプリント回路基板を電気的に接続するためにコネクタが使用される。
【0003】
近年、フレキシブルケーブルコネクタを含む製品内に載置される部材を有する電気製品の厚みが減少し、両面PCBが片面PCBに徐々に取って代わられている。
【0004】
片面PCBにおいて、上部にのみパターンが形成され、上部と底部をつなぐ穴は存在せず、底部は基部としての役目のみを果たし、生産コストを削減するという利点を有する。片面PCBに載置されるフレキシブルケーブルコネクタの例は、本出願人により申請かつ登録された大韓民国登録特許第1221506号(以下、「先行特許」)に開示される。これに加えて、上述の利点のため、多くのフレキシブルケーブルは、片面PCBに載置される。
【0005】
しかしながら、先行特許のコネクタ等のフレキシブルケーブルコネクタは上述の利点を有するが、全ての部品が、それらが載置されるのと同時にはんだ付けされなければならないため、はんだ付けのための部品間のスペースを確保することは、多くの場合、困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の先行技術の問題を解決するために考案された本発明の目的は、PCBの上面に載置されるが下面ではんだ付けを行わせる部品を有することにより、PCBに載置される部品に十分なはんだ付けスペースを可能にし得るフレキシブルケーブルコネクタの取り付け構造および方法を提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、筐体の4方向でPCBへのはんだ付けが行われるため、フレキシブルケーブルコネクタがPCBに強固に載置されることを可能にするフレキシブルケーブルコネクタの取り付け構造および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のフレキシブルケーブルコネクタ載置構造は、フレキシブルケーブルの挿入および引き出し、ならびにフレキシブルケーブルとの接触を可能にする、接触端子が載置される筐体と、開放/閉鎖し、かつ筐体上で回転を可能にするような方式で取り付けられるアクチュエータと、筐体に備え付けられ、かつ筐体をPCBに固定する取付釘と、を備える、フレキシブルケーブルコネクタであり、接触端子、アクチュエータ、および取付釘がそれぞれ筐体に載置された、完全に組み立てられたフレキシブルケーブルコネクタは、PCBの底部から上部までを通過し、接触端子の底部および取付釘の底部は、PCBの下面にはんだ付けされる。
【0009】
接触端子が筐体の後方へ突出してPCBの底面にはんだ付けされ、取付釘が筐体両側および前方に突出してPCBの下面にはんだ付けされる。
【0010】
筐体の正面を介してフレキシブルケーブルが挿入されおよび引き出され、アクチュエータが閉鎖するときに後方に回転する。
【0011】
アクチュエータが閉鎖するとき、端子が筐体の後部端よりもさらに後部の方へ突出し、突出する端子はアクチュエータが押圧されるときPCBの上面に接触し、アクチュエータを支持する支持突起部は下方に突出するように作製される。
【0012】
アクチュエータは、完全に組み立てられたフレキシブルケーブルコネクタがPCBを貫通するとき、アクチュエータが開放状態に留まるように、閉鎖防止構造を有する。
【0013】
アクチュエータが、筐体の両側上に備え付けられる側面取付釘上に回転可能に固定され、アクチュエータが開放状態で維持されるように、側面取付釘の上部に触れる側面取付釘に接触するアクチュエータ回転軸の一部にフラット領域が形成される。
【0014】
フレキシブルケーブルが挿入されるとき、フレキシブルケーブルはPCBからある距離をおいて留まる。
【0015】
フレキシブルケーブルコネクタを載置するための本発明の方法は、(a)フレキシブルケーブルが、筐体上に接触端子、アクチュエータ、および取付釘を載置することにより組み立てられるステップと、(b)完全に載置されたフレキシブルケーブルコネクタが、アクチュエータが開放状態にあるまま、反転したPCBの穴を通ってコネクタに挿入されるステップと、(c)筐体の外部に突出している接触端子の底部端および取付釘の底部端がPCBの下面に接触するようにはんだ付けする面にはんだ付けされるステップと、(d)はんだ付けの後、PCBが反転され、フレキシブルケーブルが筐体に挿入されるステップと、(e)アクチュエータが後方に回転することにより閉鎖されるステップと、を含む。
【0016】
ステップ(b)では、アクチュエータが開放状態に留まる。
【0017】
ステップ(d)では、フレキシブルケーブルの挿入を促進するようにアクチュエータがさらに前方に回転する。
【発明の効果】
【0018】
本発明のフレキシブルケーブルコネクタ載置構造および方法は以下の効果を有する。
【0019】
第1に、フレキシブルケーブルコネクタはPCBの上面に載置されるがPCBの下面ではんだ付けが行われるため、PCBの上部に載置される他の部品のための十分なはんだ付けスペースを確保することができるため回路構成を促進する。
【0020】
第2に、筐体の4方向でPCBへのはんだ付けが行われるためフレキシブルケーブルコネクタがPCBに強固に載置されることが可能である。具体的には、先行技術では、フレキシブルケーブルコネクタが筐体の上面にはんだ付けされた場合、載置の信頼性において筐体の3方向でのみPCBへのはんだ付けが行われても問題はなかったが、PCBの下面ではんだ付けが行われた場合、次いで筐体の3方向でのみPCBへのはんだ付けが行われた場合、次いでアクチュエータがそれ自体を閉鎖するために押圧されたとき、載置するコネクタの信頼性が損なわれることを避けられなく、筐体の4方向ではんだ付けが行われることによってこれを解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の好ましい実施形態におけるフレキシブルケーブルコネクタ載置構造の横断面図である。
図2】フレキシブルケーブルコネクタおよび相互に分離されるPCBを示す斜視図である。
図3】フレキシブルケーブルコネクタの分解斜視図である。
図4】フレキシブルケーブルコネクタの底面図である。
図5】フレキシブルケーブルコネクタを載置する過程を示す図である。
図6】フレキシブルケーブルコネクタを載置する過程を示す図である。
図7】フレキシブルケーブルコネクタを載置する過程を示す図である。
図8】フレキシブルケーブルコネクタを載置する過程を示す図である。
図9】アクチュエータが側面取付釘に回転可能に係合される状態を示すための筐体の部分切り取り図である。
図10】アクチュエータのそれぞれの側面が側面取付釘に回転可能に係合される状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下で、本発明の好ましい実施形態におけるフレキシブルケーブルコネクタ載置構造および載置方法が、添付の図面を参照して詳細に説明される。
【0023】
図1は、本発明の好ましい実施形態におけるフレキシブルケーブルコネクタ載置構造の横断面図であり、図2は、フレキシブルケーブルコネクタおよび相互に分離されるPCBを示す斜視図である。図2は反転した状態でのPCBで分離されるコネクタを示すことに注目されたい。
【0024】
本発明のフレキシブルケーブルコネクタ載置構造において、コネクタ(1)は組み立てられる筐体(10)、接触端子(20)、アクチュエータ(30)、および取付釘(40)(50)でPCB(2)を貫通する。コネクタ(1)は次いで下位から上位にPCB(2)を通過して、PCB(2)上で載置される。アクチュエータ(30)およびフレキシブルケーブル(3)が挿入される筐体(10)の一部は、PCB(2)の上部に位置され、筐体(10)を超えて突出する接触端子(20)の端部、および取付釘(40)(50)の底部は、PCB(2)の下面にはんだ付けされる。穴(2a)を通るコネクタは、コネクタ(1)が貫通するPCB(2)上に形成され、はんだ付けが行われるはんだ付けの面(2b)(2c)はPCB(2)の下面上の穴(2a)を通ってコネクタの近位に形成される。
【0025】
フレキシブルケーブル(3)が筐体(10)に挿入されるとき、フレキシブルケーブル(3)はPCB(2)から離れて配置されるためフレキシブルケーブル(3)は容易に挿入され、引き出され得る。
【0026】
図1に示されるように、アクチュエータ(30)が閉鎖するとき、端子は筐体(10)の後部を越えて後方に突出し、突出する端子上で、アクチュエータ(30)を支持する支持突起部(31)は、後方に突出すると同時に、アクチュエータ(30)が押圧されるときにPCB(2)の上面に接触する。支持突起部(31)が接触する位置は、好ましくは、接触端子(20)がはんだ付けされるはんだ付け面(2b)から反対の側面上であるべきである。この構造を用いて、アクチュエータ(30)が手で押下されて閉鎖されるとき、これらの部品の変形は、PCB(2)にはんだ付けされる部品にいかなる問題も引き起こすことなく阻止される。
【0027】
図3は、フレキシブルケーブルコネクタの分解斜視図であり、図4は、フレキシブルケーブルコネクタの底面図である。
【0028】
上に記載されるように、フレキシブルケーブルコネクタ(1)は、筐体(10)、接触端子(20)、アクチュエータ(30)、および取付釘(40)(50)を備える。
【0029】
フレキシブルケーブルは、筐体(10)の前部分を介して挿入および引き出され、フレキシブルケーブルに接触する接触端子(20)は、後部分を介して筐体(10)に載置される。
【0030】
接触端子(20)は、筐体(10)に挿入されるフレキシブルケーブルに接触するように筐体(10)に載置される。接触端子(20)の底部は、PCBの下面上で形成されるはんだ付け面(パターン)にはんだ付けされる。
【0031】
アクチュエータ(30)は、筐体(10)に回転可能に取り付けられて、開放しているときフレキシブルケーブルが挿入されフレキシブルケーブルが挿入された後、後方に回転することにより閉鎖し、よって、フレキシブルケーブルが確実に接触端子(20)に接触することを可能にする。アクチュエータ(30)がフレキシブルケーブルおよび接触端子(20)を合わせてきつく押下するため、アクチュエータ(30)が閉鎖位置にあるとき、フレキシブルケーブルと接触端子(20)との間の接触は、フレキシブルケーブルが手動で引っ張り出されない限り、安定したままである。
【0032】
取付釘(40)(50)は、筐体(10)をPCB(2)に強固に保持するように筐体(10)上に備え付けられ、筐体(10)の両側に固定される一対の側面取付釘(40)、および筐体(10)の前部分に固定される複数の前方取付釘(50)とを備える。筐体(10)の両側上で、側面取付釘(40)は、スライド様式で貼り付けられ、筐体(10)の前部上で、複数の取付釘を保持する溝(11)は、互いにある距離をおいて形成され、その中に前方取付釘(50)が挿入される。
【0033】
図4に示されるように、接触端子(20)、側面取付釘(40)、および前方取付釘 (50)は、筐体(10)上に組み立てられ、その下部は、筐体(10)を超えて突出する。具体的には、接触端子(20)の底部は筐体(10)の後方に突出し、側面取付釘(40)は筐体(10)の両側に突出し、前方取付釘(50)は筐体(10)の前方に突出する。
【0034】
図5から8は、フレキシブルケーブルコネクタを載置する過程を示す図である。
【0035】
フレキシブルケーブルコネクタ(1)が載置される前に、接触端子(20)、アクチュエータ(30)、および取付釘(40)(50)が筐体(10)上に組み立てられる組み立て過程が行われる。
【0036】
フレキシブルケーブルコネクタ(1)が組み立てられた後、図5に示されるように、コネクタ(1)は、PCB(2)が反転し、かつピックアップノズル(4)を使用して組み立てられたフレキシブルケーブルコネクタ(1)も反転した状態で、PCB(2)の穴(2a)を通って上位から下位へ(PCBの下面から上面へ)コネクタに挿入される。アクチュエータ(30)が挿入過程で穴(2a)を通るコネクタへの入り口で引っ掛からないために、図面に示されるように、アクチュエータ(30)は垂直に開放されなければならない。アクチュエータ(30)の端子が筐体(10)から後方に突出するため、アクチュエータ(30)が閉鎖位置にあるときにコネクタ(1)が挿入される場合、アクチュエータ(30)の端子は、穴(2a)を通るコネクタに引っ掛かり、その結果としてコネクタ(1)は、アクチュエータ(30)が開放しているときに挿入される。
【0037】
図6に示されるように、組み立てられたコネクタ(1)が、完全に挿入された場合、筐体(10)から外側に突出する接触端子(20)の底部および取付釘(40)(50)の底部は、それぞれPCB(2)の下面上に形成されるはんだ付け部分に接触してはんだ付けされる。
【0038】
はんだ付けが行われた後、図7に示されるように、PCB(2)が反転され垂直状態にあるアクチュエータ(30)はそれをさらに開放するためにさらに前方に回転し、それによりフレキシブルケーブルは容易に挿入される。
【0039】
アクチュエータ(30)が完全に開放された後、図8に示されるように、フレキシブルケーブル(3)は挿入され、アクチュエータ(30)は後方に回転することにより閉鎖される。アクチュエータ(30)が閉鎖されるとき、フレキシブルケーブル(3)および接触端子(20)は安定した接続のために一緒に強固に押下される。アクチュエータ(30)を閉鎖する過程で、アクチュエータ(30)の端子は手で押圧され、アクチュエータ(30)の端子上に形成される支持突起部(31)は、アクチュエータ(30)を支持するPCB(2)の上面と接触する。
【0040】
図9は、アクチュエータが側面取付釘に回転可能に係合される状態を示すための筐体の部分切り取り図であり、図10は、アクチュエータのそれぞれの側面が側面取付釘に回転可能に係合される状態を示す図である。
【0041】
側面取付釘(40)の上部端で、回転軸挿入部分(41)が穴の形態で形成され、その中で、アクチュエータ(30)の両側上に形成される回転軸(32)が挿入される。回転軸挿入部分(41)は後方に向かって開放される形状を有する。
【0042】
アクチュエータ(30)が垂直に開放されているとき、回転軸挿入部分(41)の上部に触れる回転軸(32)の外観面の部分がフラットスペース(32a)として形成される。したがって、アクチュエータ(30)が垂直に開放されているとき、アクチュエータ(30)は、アクチュエータ(30)が手動で押される場合を除いて、その垂直に開放された状態が維持されて、閉鎖を阻止する。
【0043】
上記本発明のフレキシブルケーブルコネクタ載置構造および方法において、以下の技術的な特性が期待され得る。
【0044】
第1に、フレキシブルケーブルコネクタ(1)がPCB(2)の上面に載置されるが、PCB(2)の下面ではんだ付けが行われるという理由から、PCB(2)の上面に載置される他の部品に十分なはんだ付けスペースを確保することができるため、回路構成を促進する。電気製品の薄さを強化するために部品がPCB(2)の一方の側面にのみ載置されるときに特に顕著な効果が得られ得る。
【0045】
第2に、フレキシブルケーブルコネクタ(1)は、筐体(10)の4方向でPCB(2)へのはんだ付けが行われるためPCB(2)に強固に載置される。特に、先行技術では、フレキシブルケーブルコネクタが筐体の上面にはんだ付けされた場合、載置の信頼性において筐体の3方向でのみPCB(2)へのはんだ付けが行われても問題はなかったが、PCBの下面ではんだ付けが行われた場合、次いで先行技術にあるような筐体の3方向でのみはんだ付けが行われた場合、次いでアクチュエータがそれ自体を閉鎖するために押圧されたとき、載置するコネクタの信頼性が損なわれることを避けられなく、前方取付釘(50)を追加することおよび筐体(10)の4方向ではんだ付けが行われることによる本発明によってこれが解決されることが可能である。
【0046】
本明細書上文に、本発明のフレキシブルケーブルコネクタ載置構造および載置方法の好ましい実施形態に基づいて説明されているが、本発明は、特定の実施形態に限定されず、関連分野の技術者であれば、特許請求の範囲に開示される範囲から逸脱することなく、これらの実施形態を任意の程度に修正することができる。
【符号の説明】
【0047】
1:コネクタ
2:PCB
3:フレキシブルケーブル
10:筐体
11:取付釘を保持する溝
20:接触端子
30:アクチュエータ
31:支持突起部
32:回転軸
40:側面取付釘
41:回転軸挿入部分
50:前方取付釘
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10