(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記蓋パネルが、一のスリット列上の一対のスリットの間、かつこのスリット列にそれぞれ隣接する二つのスリット列のスリットによって区画されるスリット非形成領域を有し、
このスリット非形成領域に折り返し線形成方向の直交方向に沿ってスリット非形成領域用折り曲げ容易線が形成されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の物品梱包用シート。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る物品梱包用シートを示す模式図であって、(a)は外面図、(b)は内面図である。
【
図2】
図1の物品梱包用シートの蓋パネルの外面を示す部分拡大図である。
【
図3】
図1の物品梱包用シートを用いた物品梱包体の組立工程を示す説明図である。
【
図4】
図1の物品梱包用シートを用いた物品梱包体を示す模式的部分拡大図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【
図5】本発明の他の実施形態に係る物品梱包用シートの蓋パネルを示す模式的外面図である。
【
図6】
図5とは異なる形態に係る物品梱包用シートの蓋パネルを示す模式的外面図である。
【
図7】
図5及び
図6とは異なる形態に係る物品梱包用シートの蓋パネルを示す模式的外面図である。
【
図8】
図5乃至
図7とは異なる形態に係る物品梱包用シートの蓋パネルを示す模式的外面図である。
【
図9】本発明の他の実施形態に係る物品梱包用シートの蓋パネルを示す模式的内面図である。
【
図10】
図9とは異なる形態に係る物品梱包用シートの蓋パネルを示す模式的内面図である。
【
図11】
図9及び
図10とは異なる形態に係る物品梱包用シートの蓋パネルを示す模式的内面図である。
【
図12】
図9乃至
図11とは異なる形態に係る物品梱包用シートの蓋パネルを示す模式的内面図である。
【0022】
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
【0023】
[第一実施形態]
<物品梱包用シート>
図1及び
図2の物品梱包用シート1は1枚のシートからなる。また、1枚のシートは段ボール紙から構成されている。上記段ボール紙としては、波形に形成された中芯、この中芯の表面側に積層される表ライナ及び裏面側に積層される裏ライナを有する。上記段ボール紙としては、強度の高さや物品梱包時の作業性等の観点から両面段ボールが好ましい。なお、後述する折り返し線4とこの段ボール紙の波目方向(中芯の稜線に沿う方向)とは垂直に配設されている。
【0024】
物品梱包用シート1は、台座パネル2と、蓋パネル3とを有する。台座パネル2及び蓋パネル3は、折り返し線4を介して連接されている。蓋パネル3は、折り返し線4に沿って折り返されることで台座パネル2との間に物品を梱包可能に構成されている。なお、以下の説明において、「内面」とは、蓋パネル3を折り返し線4に沿って折り返し、台座パネル2及び蓋パネル3の間に物品を梱包した状態における物品側の面をいい、「外面」とは上記内面の反対側の面をいう。
【0025】
蓋パネル3は、折り返し線形成方向に沿って形成される複数のスリット6を有する。これにより、蓋パネル3は、折り返し線形成方向の直交方向に伸長可能に構成されている。一方、台座パネル2は、台座パネル2を折り返し線形成方向の直交方向に伸長可能に構成されるスリット6を有しない。このため、台座パネル2は、折り返し線形成方向の直交方向及び折り返し線形成方向に伸長しないように構成されている。なお、上記「スリット」とは、シートの表面から裏面まで貫通した切れ目のことをいい、この切れ目は線状であってもよく、各部の幅が異なっていてもよい(例えば両端部に比べて中心部の幅が大きい等)。また、上記スリットは、蓋パネル3を伸長した場合に表面から裏面まで貫通可能に形成されていればよく、必ずしも伸長前の状態で表面から裏面まで貫通されていなくてもよい。
【0026】
台座パネル2は、略矩形状かつ平板状に形成されている。台座パネル2は、側面の四隅が湾曲して形成されている。台座パネル2は、折り返し線4と略直交する一対の側縁が内側に向けて湾曲した湾曲面として形成されている。また、台座パネル2は、折り返し線4側の端縁近傍に折り返し線4と略平行に形成される第一折り曲げ容易線5を有する。第一折り曲げ容易線5としては、例えば罫線、ミシン目、ハーフカット線又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。
【0027】
台座パネル2は、非伸長状態における蓋パネル3と略同一形状に形成されている。略同一形状とは、例えば略矩形状かつ平板状で、側面の四隅が湾曲した形状をいう。また、略同一形状とは、例えば折り返し線4で折り返した時に互いに重なり合う部分の面積が重ならない部分の面積の20倍以上であることをいう。折り返し線4で折り返した時の互いに重なり合う部分の面積の下限としては、重ならない部分の面積の30倍がより好ましく、50倍がさらに好ましい。
【0028】
蓋パネル3は、折り返し線形成方向に沿った複数の仮想線上に複数のスリット6が間隔をもって配設されることで、複数のスリット6から構成される複数列のスリット列を有する。換言すると、複数のスリット6は、折り返し線形成方向に沿った複数の仮想線上に間隔をもって配設される複数のスリット列上に形成されている。複数のスリット6は、各スリット列において略等間隔で形成されている。また、複数のスリット6のうち一部のスリット6は蓋パネル3の端縁に至るスリット6aとして形成されている。
【0029】
具体的には、蓋パネル3は、折り返し線形成方向に沿った複数の仮想線上にスリット6aを両端に具備する一のスリット形成パターンを有する第一スリット列7と、上記一のスリット形成パターンとは異なるスリット形成パターンを有する第二スリット列8とを有する。第一スリット列7及び第二スリット列8は交互に配設されている。このため、複数のスリット6は、千鳥状に配設されている。第一スリット列7及び第二スリット列8は、折り返し線形成方向と平行に配設されている。
【0030】
複数のスリット6の配設パターンとしては、一のスリット列上の一対のスリット間に、このスリット列に隣接する他のスリット列のスリットが位置し、この隣接する他のスリット列のスリットが、上記一対のスリットの少なくとも一方のスリットと重複する部位を有する。
【0031】
具体的には、複数のスリット6の配設パターンとしては、折り返し線形成方向の直交方向において、第一スリット列7上の一対のスリット6間に、第一スリット列7に隣接する第二スリット列8のスリット6が位置すると共に、第一スリット列7に隣接する第二スリット列8のスリット6が、第一スリット列7の一対のスリット6と重複する部位を有している。つまり、複数のスリット6の配設パターンとしては、隣接するスリット列に形成されるスリット6同士が、折り返し線形成方向の直交方向において、互いに重複する重複部位6bと、互いに重複しない非重複部位6cとを有している。
【0032】
折り返し線形成方向の直交方向における隣接するスリット列間距離d
1の下限としては、0.5cmが好ましく、0.7cmがより好ましく、0.9cmがさらに好ましい。一方、折り返し線形成方向の直交方向における隣接するスリット列間距離d
1の上限としては、2.5cmが好ましく、2cmがより好ましく、1.5cmがさらに好ましい。隣接するスリット列間距離d
1が上記下限未満の場合、蓋パネル3を物品の形状に沿って変形させた物品梱包状態における強度が十分に得られないおそれがある。逆に、隣接するスリット列間距離d
1が上記上限を超える場合、蓋パネル3を物品の形状に沿って容易かつ確実に変形できないおそれがある。なお、隣接するスリット列間距離d
1は、全てのスリット列間において同一距離である必要はないが、様々な物品に対する汎用性を向上させる点等からは全てのスリット列間距離d
1が略同一であることが好ましい。
【0033】
各スリット列上における隣接する一対のスリット間距離d
2の下限としては、1cmが好ましく、1.5cmがより好ましく、1.8cmがさらに好ましい。一方、各スリット列上における隣接する一対のスリット間距離d
2の上限としては、4cmが好ましく、3.5cmがより好ましく、3cmがさらに好ましい。スリット間距離d
2が上記下限未満の場合、一対のスリット間距離が小さくなり、蓋パネル3を物品の形状に沿って変形させた場合にこのスリット間において破断するおそれが高くなる。逆に、スリット間距離d
2が上記上限を超える場合、スリット6の長さが不足して蓋パネル3を十分に伸長できないおそれがある。なお、隣接する一対のスリット間距離d
2は、全てのスリット間において同一距離である必要はないが、様々な物品に対する汎用性を向上させる点等からは全てのスリット間にいて同一であることが好ましい。
【0034】
各スリット6の長さd
3の下限としては、4.5cmが好ましく、5cmがより好ましく、5.5cmがさらに好ましい。一方、各スリット6の長さd
3の上限としては、11cmが好ましく、10cmがより好ましく、9cmがさらに好ましい。各スリット6の長さd
3が上記下限未満の場合、蓋パネル3を十分に伸長できないおそれがある。逆に、各スリット6の長さd
3が上記上限を超える場合、物品の保護機能が十分に得られないおそれがある。なお、各スリット6の長さd
3としては、必ずしも全てのスリット6の長さが上記範囲に含まれる必要はなく、例えば端縁に至るスリット6aの長さについては上記範囲外であってもよい。
【0035】
スリット6の長さd
3の一対のスリット間距離d
2に対する長さ比d
3/d
2の下限としては、2が好ましく、2.5がより好ましく、2.8がさらに好ましい。一方、スリット6の長さd
3の一対のスリット間距離d
2に対する長さ比d
3/d
2の上限としては、5が好ましく、4がより好ましく、3.5がさらに好ましい。上記長さ比d
3/d
2が上記下限未満の場合、蓋パネル3を十分に伸長できないおそれがある。逆に、上記長さ比d
3/d
2が上記上限を超える場合、物品の保護機能が十分に得られないおそれがある。
【0036】
各スリット6の非重複部位6cの重複部位6bに対する長さ比6c/6bの下限としては、7/20が好ましく、2/5がより好ましく、9/20がさらに好ましい。一方、各スリット6の非重複部位6cの重複部位6bに対する長さ比6c/6bの上限としては、13/20が好ましく、3/5がより好ましく、11/20がさらに好ましい。上記長さ比6c/6bが上記下限未満の場合、蓋パネル3を物品の形状に沿って変形させた場合にこのスリット間において破断するおそれが高くなる。逆に、上記長さ比6c/6bが上記上限を超える場合、蓋パネル3を十分に伸長できないおそれがある。なお、上記長さ比6c/6bに関し、例えば端縁に至るスリット6aについては上記範囲外であってもよい。また、一のスリット6が重複部位6b又は非重複部位6cを複数有する場合、上記長さ比6c/6bは、一のスリット6における複数の重複部位6b及び複数の非重複部位6cの合計長さに基づいて求められる。
【0037】
蓋パネル3は、一のスリット列のスリット6の端縁と隣接する他のスリット列のスリットとの間に、折り返し線形成方向の直交方向に沿って形成されるスリット間用折り曲げ容易線9を有する。具体的には、
図1(b)に示すように、蓋パネル3は、第一スリット列7のスリット6の端縁と、第一スリット列7に隣接する第二スリット列8のスリット6との間、及び第二スリット列8のスリット6の端縁と、この第二スリット列8に隣接する第一スリット列7のスリット6との間に、折り返し線形成方向の直交方向に沿って形成されるスリット間用折り曲げ容易線9を有する。
【0038】
スリット間用折り曲げ容易線9は、全ての第一スリット列7のスリット6の端縁とこの第一スリット列7に隣接する第二スリット列8のスリット6との間、及び全ての第二スリット列8のスリット6の端縁とこの第二スリット列8に隣接する第一スリット列7のスリット6との間に形成されている。また、スリット間用折り曲げ容易線9は、第一スリット列7のスリット6の端縁からこの第一スリット列7に隣接する第二スリット列8のスリット6に亘って形成され、かつ第二スリット列8のスリット6の端縁からこの第二スリット列8に隣接する第一スリット列7のスリット6に亘って形成されている。スリット間用折り曲げ容易線9としては、例えば蓋パネル3の内面に形成される罫線が挙げられる。
【0039】
蓋パネル3は、一のスリット列上の一対のスリット6の間、かつこのスリット列にそれぞれ隣接する二つのスリット列のスリット6によって区画されるスリット非形成領域10を有し、このスリット非形成領域10に折り返し線形成方向の直交方向に沿ってスリット非形成領域用折り曲げ容易線11が形成されている。具体的には、
図1(b)に示すように、第一スリット列7上の一対のスリット6間、かつこの第一スリット列7にそれぞれ隣接する二つの第二スリット列8のスリット6(詳細には、スリット6における非重複部位6c)によって区画されるスリット非形成領域10、及び第二スリット列8上の一対のスリット6間、かつこの第二スリット列8にそれぞれ隣接する二つの第一スリット列7のスリット6(詳細には、スリット6における非重複部位6c)によって区画されるスリット非形成領域10を有する。また、蓋パネル3は、スリット非形成領域10に、折り返し線形成方向の直交方向に沿って形成されるスリット非形成領域用折り曲げ容易線11を有する。
【0040】
スリット非形成領域用折り曲げ容易線11は、一のスリット列に隣接する一対のスリット列における対向する一対の非重複部位6cに亘って形成されている。
【0041】
スリット非形成領域用折り曲げ容易線11は、折り曲げられた状態における折り曲げ形状を保持させる形状保持容易線11aを折り返し線4側に有する。形状保持容易線11aは、スリット非形成領域用折り曲げ容易線11の折り返し線4側の端部に亘って形成されている。スリット非形成領域用折り曲げ容易線11の具体的形状としては、例えば形状保持容易線11aが蓋パネル3の内面側に形成されたハーフカット線であり、その他の部分が蓋パネル3の内面側に形成された罫線である。
【0042】
折り返し線4は、台座パネル2及び蓋パネル3の連接部分に形成される。折り返し線4としては、例えば罫線、ミシン目、ハーフカット線又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。なかでも、折り返し線4としては、折り返し容易性の点から罫線及びミシン目の組み合わせが好ましく、両端及び中央が罫線、かつその他の部分がミシン目とされるのが特に好ましい。また、このように罫線及びミシン目が組合せて用いられる場合、折り返し線4全体の長さに対する各罫線の長さの比の下限としては、1/20が好ましく、1/17がより好ましい。一方、折り返し線4全体の長さに対する各罫線の長さの比の上限としては、1/13が好ましく、1/14がより好ましい。
【0043】
<物品梱包体の組立方法>
以下、
図3を参照して、当該物品梱包用シート1を用いた物品梱包体21の組立方法を説明する。
【0044】
まず、
図3(a)に示すように、物品22を物品梱包用シート1の台座パネル2の内面に載置する。台座パネル2の内面における物品22の載置場所としては、折り返し線4に沿って蓋パネル3を折り返した際に蓋パネル3によって被覆可能な場所である限り特に限定されるものではない。ただし、蓋パネル3を物品22の形状に沿って的確に変形させる点からは、蓋パネル3の被覆状態における蓋パネル3の平面視中心位置が好ましい。
【0045】
次に、
図3(b)に示すように、蓋パネル3を折り返し線4側から物品22上に被覆する。
【0046】
続いて、
図3(c)に示すように、台座パネル2と蓋パネル3との間に物品22が介在された状態の物品梱包用シート1をシュリンク装着機(図示せず)に通し、シュリンクフィルムから構成された包装体23によって物品梱包用シート1を被覆する。
【0047】
<物品梱包体>
図4の物品梱包体21は、当該物品梱包用シート1と、折り返し線4に沿って折り返されることで台座パネル2と蓋パネル3との間に介在される物品22と、シュリンクフィルムから構成され、物品22が介在された物品梱包用シート1を被覆することで梱包状態を維持する包装体23とを備える。物品梱包体21は、上述の組立方法によって組立てられる。
【0048】
物品梱包用シート1は、
図4(a)及び
図3(c)に示すように、蓋パネル3が物品22の形状に沿って変形されることで形成される複数の開口24を有する。物品梱包用シート1は、複数の開口24が形成されることで蓋パネル3の折り返し線形成方向の直交方向の表面長さが増加されている。
【0049】
また、物品梱包用シート1は、
図4(b)に示すように、第一スリット列7の両端に配設される一対のスリット6が蓋パネル3の端縁に至るスリット6aとして形成されているので、蓋パネル3の側端部同士を重ねあわせた状態で物品22を梱包することができる。さらに、物品梱包用シート1は、台座パネル2の一対の側縁が内側に向けて湾曲しているので、蓋パネル3の側端部同士を重ねあわせた場合でも、蓋パネル3の側縁形状と、台座パネル2の側縁形状とが略同一形状となり易く、成形性に優れる。
【0050】
<利点>
当該物品梱包用シート1は、台座パネル2及び蓋パネル3を備え、台座パネル2に物品を載置したうえ、蓋パネル3を折り返し線4に沿って物品22側に折り返すことでこの物品22を台座パネル2及び蓋パネル3で挟み込んで用いられる。当該物品梱包用シート1は、蓋パネル3に形成される複数のスリット6に基づいて、この蓋パネル3を折り返し線形成方向の直交方向に伸長することができるので、台座パネル2に物品22を載置した状態で、蓋パネル3を折り返し線4側から物品22を被覆するように重ねていった場合に蓋パネル3を物品22の形状に沿って変形させることができ、これにより台座パネル2上の物品22を台座パネル2と変形した蓋パネル3とにより容易かつ確実に挟み込むことができる。それゆえ、当該物品梱包用シート1は、種々の物品に対して用いることができ汎用性に優れる。また、当該物品梱包用シート1は、このように蓋パネル3を物品22の形状に沿って変形させることができるため、台座パネル2及び蓋パネル3によって挟持した物品22の揺動を防止することができると共に優れた緩衝性を有する。それゆえ、当該物品梱包用シート1は、優れた物品保護機能を有する。
【0051】
当該物品梱包用シート1は、折り返し線形成方向に沿った複数の仮想線上に複数のスリット6が間隔をもって配設されることで、蓋パネル3が複数のスリット6から構成される複数列のスリット列を有し、一のスリット列上の一対のスリット6の間に、このスリット列に隣接する他のスリット列のスリットが位置し、この隣接する他のスリット列のスリットが、一対のスリット6の少なくとも一方のスリット6と重複する部位を有するので、物品22の形状に沿って蓋パネル3を伸長させることができ、台座パネル2上の物品22を台座パネル2と変形した蓋パネル3とにより容易かつ確実に挟み込むことができる。
【0052】
当該物品梱包用シート1は、複数のスリット6のうち一部のスリット6が蓋パネル3の端縁に至るので、蓋パネル3の上記端縁を好適に伸長させることができ、ひいては蓋パネル3全体を好適に伸長させることができる。
【0053】
当該物品梱包用シート1は、蓋パネル3の一方の端縁に至るスリット6aを含むスリット列が、折り返し線形成方向の直交方向において少なくとも一つおきに配設されているので、蓋パネル3の変形性をさらに向上することができ、種々の物品に対する汎用性をさらに高めることができる。
【0054】
当該物品梱包用シート1は、複数のスリット6が千鳥状に配設されているので、蓋パネル3全体における変形性を向上することができ、物品保護機能を格段に向上することができる。
【0055】
当該物品梱包用シート1は、蓋パネル3が、一のスリット列のスリット6の端縁と隣接する他のスリット列のスリット6との間に、折り返し線形成方向の直交方向に沿って形成されるスリット間用折り曲げ容易線9を有するので、蓋パネル3のスリット6間における変形容易性を向上することができる。
【0056】
当該物品梱包用シート1は、蓋パネル3が、一のスリット列上の一対のスリットの間、かつこのスリット列にそれぞれ隣接する二つのスリット列のスリットによって区画されるスリット非形成領域10を有し、スリット非形成領域10に折り返し線形成方向の直交方向に沿ってスリット非形成領域用折り曲げ容易線11が形成されているので、蓋パネル3で物品22を被覆した場合に、スリット非形成領域用折り曲げ容易線11を物品22の形状に合わせて凹状又は凸状に折り曲げることができ、スリット非形成領域10における変形容易性を向上することができる。
【0057】
特に、当該物品梱包用シート1は、スリット非形成領域用折り曲げ容易線11が形状保持容易線11aを有するので、スリット非形成領域用折り曲げ容易線11を外面側に向けて凸状に折り曲げた場合でも、例えばハーフカット線からなる形状保持容易線11aによって分離される対向端縁同士が干渉し合うことでこの折り曲げ部分の形状が一定程度規定される。それゆえ、当該物品梱包用シート1は、この折り曲げ部分における強度の低下が抑制されると共にこの折り曲げ部分のつぶれが防止される。従って、当該物品梱包用シート1は、物品保護機能を効果的に高めることができる。
【0058】
当該物品梱包用シートは、段ボール紙から形成されるので、例えば物品保護機能を高めつつ、汎用性が促進された商品送付用シートとして好適に用いることができる。
【0059】
当該物品梱包体21は、台座パネル2に物品22を載置したうえ、蓋パネル3を折り返し線4に沿って折り返すことでこの物品22を台座パネル2及び蓋パネル3で挟み込み、さらにシュリンクフィルムから構成される包装体23によって被覆することで形成される。当該物品梱包体21は、当該物品梱包用シート1が台座パネル2及び蓋パネル3を備え、蓋パネル3が折り返し線形成方向の直交方向に伸長可能に構成されるので、台座パネル2に物品22を載置した状態で、蓋パネル3を折り返し線4側から物品22を被覆するように重ねていった場合に蓋パネル3を物品22の形状に沿って変形させることができ、これにより物品22を蓋パネル3と台座パネル2との間に挟み込むことができる。それゆえ、当該物品梱包用体21は、種々の物品に対して用いることができ汎用性に優れる。また、当該物品梱体21は、このように蓋パネル3を物品22の形状に基づいて変形させることができるため、台座パネル2及び蓋パネル3によって挟持した物品22の揺動を防止することができると共に優れた緩衝性を有する。それゆえ、当該物品梱包体21は、優れた物品保護機能を有する。
【0060】
[その他の実施形態]
なお、本発明に係る物品梱包用シート及び物品梱包体は、上記態様の他、種々の変更、改変を施した態様で実施することができる。例えば、複数のスリットの配設パターンとしては、必ずしも千鳥状である必要はなく、例えば
図5〜
図8に示すようなパターンであってもよい。以下、
図5〜
図8の各パターンについて説明する。
【0061】
図5(a)では、一のスリット形成パターンを有する第一スリット列31と、一のスリット形成パターンとは異なるスリット形成パターンを有する第二スリット列32とが交互に配設されている。また、第一スリット列31の延長線上に存在する両端縁には各々切欠き33が形成されている。
図5(a)では、このような切欠き33に基づいて、蓋パネルの端縁を伸長させることができる。ただし、このような切欠き33を有する場合であっても、
図5(b)に示すように、蓋パネルの端縁に切欠き33に至るスリット34を有する方が、蓋パネルの端縁をより好適に伸長させることができる。
【0062】
図6では、一のスリット形成パターンを有する第一スリット列41と、第一スリット列41のスリット形成パターンとは異なるスリット形成パターンを有する第二スリット列42と、第一スリット列41及び第二スリット列42のスリット形成パターンとは異なるスリット形成パターンを有する第三スリット列43とがこの順で繰り返し配設されている。
図6では、一のスリット列(例えば第二スリット列42)上の一対のスリット44間に、上記一のスリット列(第二スリット列42)に隣接するスリット列(例えば第一スリット列41)のスリット44が位置すると共に、第一スリット列41のスリット44が第二スリット列42上の一対のスリット44のうちの一方のスリット44と重複する部位を有している。当該物品梱包用シートは、このような構成によっても、一のスリット列のスリットが、隣接する他のスリット列上の一対のスリット間に位置すると共に、この一対のスリットの一方のスリットと重複する部位を有するので、蓋パネルを折り返し線形成方向の直交方向に伸長させることができる。ただし、上記第一実施形態のように一のスリット列のスリットが非重複部位と、この非重複部位の両側に形成される一対の重複部位とを有する方が蓋パネルを折り返し線形成方向の直交方向に伸長させる点から好ましい。
【0063】
図7では、蓋パネルの中央に折り曲げ容易線によって区画されるスリット非存在領域51が存在している。このスリット非存在領域51は、例えば送り状等が貼付される部位として用いられる。当該物品梱包用シートは、このような構成によっても、蓋パネルにおけるスリット非存在領域51以外の領域が伸長性を有することによって、優れた物品保護機能及び汎用性を有する。
【0064】
図8では、一のスリット形成パターンを有する第一スリット列61と、一のスリット形成パターンとは異なるスリット形成パターンを有する第二スリット列62とが交互に配設されている。
図8では、第一スリット列61のスリット及び第二スリット列62のスリットが、折り返し線形成方向に対して傾斜して形成されている。また、
図8では、第一スリット列61及び第二スリット列62の各々の中間に折り返し線形成方向と平行に伸びる折り曲げ容易線63が形成されている。当該物品梱包用シートは、このような構成によっても、蓋パネルを物品の形状に沿って変形することが可能である。ただし、上記第一実施形態のように各スリットが折り返し線形成方向と平行に形成される方が、蓋パネルを折り返し線形成方向の垂直方向により効果的に伸長することができる。
【0065】
また、スリット間用折り曲げ容易線及びスリット非形成領域用折り曲げ容易線の配設パターンとしては、上記第一実施形態におけるパターンに限られるものではなく、例えば
図9〜
図12に示すようなパターンであってもよい。以下、
図9〜
図12の各パターンについて説明する。
【0066】
図9では、形状保持容易線71がスリット非形成領域用折り曲げ容易線72の中央部に位置している。当該物品梱包用シートは、このような構成によっても、形状保持容易線71によって折り曲げ部分における強度の低下を抑制し、かつこの折り曲げ部分のつぶれを防止することができる。なお、形状保持容易線71は、
図9のようにスリット非形成領域用折り曲げ容易線72の中央部に位置する以外にも、例えば折り返し線の反対側に位置してもよい。また、かかる形状保持容易線71は存在しなくともよい。ただし、折り曲げ部分における強度の低下を抑制すると共にこの折り曲げ部分のつぶれを防止する点からは、形状保持容易線71は、スリット非形成領域用折り曲げ容易線72の一端又は両端に形成されるのが好ましい。
【0067】
図10では、スリット非形成領域用折り曲げ容易線82が形状保持容易線81から構成されている。当該物品梱包用シートは、このような構成によっても形状保持容易線81によって折り曲げ部分における強度の低下を抑制し、かつこの折り曲げ部分のつぶれを防止することができる。
【0068】
図11では、スリット間用折り曲げ容易線91の両端がスリット92と連結されていない。当該物品梱包用シートは、このような構成によっても、スリット間用折り曲げ容易線91を折り曲げることで、蓋パネルのスリット間における変形容易性を向上することができる。ただし、折り曲げ容易性の点からは、スリット間用折り曲げ容易線91は、上記第一実施形態のように一のスリット列のスリットの端縁からこのスリット列に隣接する他のスリット列のスリットに亘って形成される方が好ましい。
【0069】
図12では、スリット非形成領域用折り曲げ容易線102がスリット非形成領域101における折り返し線の反対側にのみ形成されている。また、このスリット非形成領域用折り曲げ容易線102は、形状保持容易線から構成されている。当該物品梱包用シートは、このような構成によっても、蓋パネルのスリット非形成領域における変形容易性を向上することができる。
【0070】
なお、スリット間用折り曲げ容易線及びスリット非形成領域用折り曲げ容易線の配設パターンとしては、上記パターン以外であってもよく、またスリット間用折り曲げ容易線及びスリット非形成領域用折り曲げ容易線自体を有しないことも可能である。例えばスリット間用折り曲げ容易線は、必ずしも一のスリットの両端側に形成される必要はなく、一のスリットの一端側にのみ形成されてもよく、また一部のスリットについてのみ形成されてもよい。また、スリット非形成領域用折り曲げ容易線は、全てのスリット非形成領域に形成される必要はなく、一部のスリット非形成領域のみに形成されてもよい。
【0071】
蓋パネルは、折り返し線と対向する端縁近傍に第二折り曲げ容易線を有してもよい。当該物品梱包用シートは、このような構成によれば、蓋パネルを折り返し線に沿って折り返した場合に、台座パネル及び蓋パネルの対向端縁同士をより的確に突き合わせることができる。なお、第二折り曲げ容易線としては、例えば罫線、ミシン目、ハーフカット線又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。
【0072】
当該物品梱包用シートは、台座パネルの折り返し線と対向する側の端縁近傍に係止部を有していてもよい。当該物品梱包用シートは、このような係止部を有することで、この係止部を蓋パネルのスリット等に係止することで台座パネル及び蓋パネルの対向端縁同士を的確に連結することができる。なお、かかる係止部は、例えば台座パネルに円弧状等の切込み線を形成することで設けられる。
【0073】
当該物品梱包用シートは、必ずしも段ボールから形成される必要はなく、例えば堅紙、厚紙等の紙材料や、プラスチック等から形成されてもよい。
【解決手段】本発明の物品梱包用シートは、台座パネル、及びこの台座パネルに折り返し線を介して連接され、この折り返し線に沿って折り返されることで台座パネルとの間に物品を梱包可能な蓋パネルを備え、この蓋パネルに、上記折り返し線形成方向に沿って複数のスリットが形成され、この複数のスリットが、上記蓋パネルを折り返し線形成方向の直交方向に伸長できるよう配設されている。上記蓋パネルが、折り返し線形成方向に沿った複数の仮想線上に複数のスリットから構成される複数のスリット列を有し、一のスリット列上の一対のスリットの間に、隣接する他のスリット列のスリットが位置し、この隣接する他のスリット列のスリットが、上記一対のスリットの少なくとも一方のスリットと重複する部位を有するとよい。