特許第5736123号(P5736123)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5736123
(24)【登録日】2015年4月24日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】ロール紙搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 20/04 20060101AFI20150528BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20150528BHJP
【FI】
   B65H20/04
   G03G15/00 522
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2010-112263(P2010-112263)
(22)【出願日】2010年5月14日
(65)【公開番号】特開2011-241006(P2011-241006A)
(43)【公開日】2011年12月1日
【審査請求日】2013年5月13日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000165136
【氏名又は名称】桂川電機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】杉村 尚洋
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 一美
【審査官】 笹木 俊男
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−091658(JP,A)
【文献】 特開平08−101540(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 9/00 〜 9/20
B65H 13/00 〜 15/02
B65H 20/02 〜 20/04
B41J 11/66 〜 11/70
B41J 15/04 〜 15/14
G03G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール紙を収容したロール紙収容部と、該ロール紙を切断する切断手段と、該ロール紙収容部からロール紙を繰り出す繰り出しローラ対と、該切断手段から繰り出されたロール紙を搬送する第一搬送ローラ対と、該ロール紙に画像を形成する作像部と、該第一搬送ローラ対から繰り出されたロール紙を作像部に搬送する第二搬送ローラ対とを有し、前記第一ローラと前記第二搬送ローラ間にはバッファ機構が設けられ、前記バッファ機構は、たわんだ前記ロール紙の収容と切断した前記ロール紙の引き出しを行う空間部と、前記切断したロール紙は該ロール紙を収容した前記空間部を介して外部に引き出され、更に、前記ロール紙がたわんだ時に生じるループの大きさを規制するガイド部が設けられ 前記空間部は、前記ロール紙収容部側に形成され、前記ロール紙を切断した前記ロール紙を引き出す場合、前記第一搬送ローラ対により、前記ロール紙をロール紙の収容作業側に繰り出すことを特徴とするロール紙搬送装置。
【請求項2】
前記ガイド部には、ロール紙の各幅に対して、幅の異なるロール紙であっても一定の大きさのループを形成する調整手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載のロール紙搬送装置。
【請求項3】
前記ロール紙は、前記繰り出しローラ対、前記切断手段、前記第一搬送ローラ対、バッファ機構、前記第二搬送ローラ対の順に搬送されるとともに、前記繰り出しローラ対、前記切断手段、前記第一搬送ローラ対、バッファ機構の搬送経路が上方に向かうように形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のロール紙搬送装置。
【請求項4】
ロール紙を収容したロール紙収容部と、該ロール紙を切断する切断手段と、該ロール紙収容部からロール紙を繰り出す繰り出しローラ対と、該切断手段から繰り出されたロール紙を搬送する第一搬送ローラ対と、該ロール紙に画像を形成する作像部と、該第一ローラ対から繰り出されたロール紙を作像部に搬送する第二搬送ローラ対とを有し、前記第一搬送ローラと前記第二搬送ローラ間にはバッファ機構が設けられ、前記バッファ機構は、たわんだ前記ロール紙の収容と切断したロール紙の引き出しと行う空間部と、前記ロールかみがたわんだ時の生じるループの大きさを規制するガイド部とが設けられ、前記ガイド部には、ロール紙の各幅に対して、幅の異なるロール紙であっても一定の大きさのループを形成する調整手段が設けられ、前記ロール紙は、前記繰り出しローラ対、前記切断手段、前記第一搬送ローラ対、バッファ機構、前記第二搬送ローラ対の順に搬送されるとともに、前記繰り出しローラ対、前記切断手段、前記第一搬送ローラ対、バッファ機構の搬送経路が上方に向かうように形成され、前記空間部は、前記ロール紙収容部側に形成され、前記ロール紙を切断した前記ロール紙を引き出す場合、前記第一搬送ローラ対により、前記ロール紙をロール紙の収容作業側に繰り出すことを特徴とするロール紙搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール紙搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロール紙を搬送する構成として特許文献1のようなものがある。この構成は、複数の給紙ホルダにそれぞれロール紙を収容させ、これら複数のロール紙のうちの指定のものを選択的に搬送し、そのロール紙を走行させながら切断装置により原稿サイズに応じた適宜な長さに切断し、画像形成装置本体に記録紙として給送するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−12148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このような構成は、以下のような問題がある。先ず、例えば、ロール紙に画像を形成する作像部として電子写真方式を適用した場合、ロール紙に転写したトナー像を永久固定するために定着する必要がある。
【0005】
定着するときに、ロール紙に含まれている水分が蒸発して、定着を行う装置側にロール紙が引っ張られやすくなる。
【0006】
あるいは、ロール紙を繰り出している駆動手段(例えばローラ対)の機械的精度等によりロール紙を繰り出す搬送力がばらついて、ロール紙を一定の速度で送り出すことができない。この結果、ロール紙のカット長のばらつきが生じやすいという問題がある。
【0007】
また、特許文献1におけるロール紙の搬送は、図1図2に示すように、画像形成装置本体を経て原稿の画像を形成した後、用紙排出路を経て、その記録紙を記録紙排出部へと排出するものであるため、1)排出するまで時間がかかること、2)経路より短い長さのものは、ロール紙をカットして記録排出部に排出ことができないこと、3)ロール紙を所定の長さにカットする場合、画像形成装置本体を経由する必要があり、画像形成装置本体とロール紙の表面が接触する可能性があり、画像の品質に影響を及ぼすことがあった。
【0008】
ロール紙を収容したロール紙収容部と、該ロール紙を切断する切断手段と、該ロール紙収容部からロール紙を繰り出す繰り出しローラ対と、該切断手段から繰り出されたロール紙を搬送する第一搬送ローラ対と、該ロール紙に画像を形成する作像部と、該第一搬送ローラ対から繰り出されたロール紙を作像部に搬送する第二搬送ローラ対とを有し、前記第一ローラと前記第二搬送ローラ間にはバッファ機構が設けられ、前記バッファ機構は、たわんだ前記ロール紙の収容と切断した前記ロール紙の引き出しを行う空間部と、前記切断したロール紙は該ロール紙を収容した前記空間部を介して外部に引き出され、更に、前記ロール紙がたわんだ時に生じるループの大きさを規制するガイド部が設けられ 前記空間部は、前記ロール紙収容部側に形成され、前記ロール紙を切断した前記ロール紙を引き出す場合、前記第一搬送ローラ対により、前記ロール紙をロール紙の収容作業側に繰り出すことを特徴とするロール紙搬送装置。
【0009】
このため、新しいロール紙を給紙装置に装着または交換する時、ロール紙の先端部分に付着したテープを取り除いたり、ロール紙の先端を合わせたりするのに、ロール紙の先端を切断する必要がある。
【0010】
そうすると、切断したロール紙を取り出すために、給紙装置を画像形成装置から着脱作業を行わなければならない。この作業は、サイズの小さい、A4サイズの幅を持つロール紙の場合は、それほどわずらわしくない。しかし、サイズの大きい、A0サイズの幅程を持つロール紙の場合は、重量がかさみ、画像形成装置から給紙装置を着脱する作業はわずらわしいものとなる。
【0011】
解決しようとする問題点は、ロール紙のカット長のばらつきを少なくし、さらに、カットされたロール紙が容易に取り出すことにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記問題を解決するために、ロール紙を収容したロール紙収容部と、該ロール紙を切断する切断手段と、該ロール紙収容部からロール紙を繰り出す繰り出しローラ対と、該切断手段から繰り出されたロール紙を搬送する第一搬送ローラ対と、該ロール紙に画像を形成する作像部と、該第一搬送ローラ対から繰り出されたロール紙を作像部に搬送する第二搬送ローラ対とを有し、第一搬送ローラと第二搬送ローラ間にはバッファ機構が設けられ、バッファ機構は、たわんだロール紙の収容と切断したロール紙の引き出しとを行う空間部と、ロール紙がたわんだ時に生じるループの大きさを規制するガイド部とが設けられていることを特徴とする。
【0014】
さらに、請求項3において、ガイド部には、ロール紙の各幅に対して、幅の異なるロール紙であっても一定の大きさのループを形成する調整手段が設けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項4において、ロール紙は、繰り出しローラ対、切断手段、第一搬送ローラ対、バッファ機構、第二搬送ローラ対の順に搬送されるとともに、繰り出しローラ対、切断手段、第一搬送ローラ対、バッファ機構の搬送経路が上方に向かうように形成されていることを特徴とする。
【0016】
請求項5において、空間部は、ロール紙収容部側に形成され、ロール紙を切断したロール紙を引き出す場合、第一搬送ローラ対により、ロール紙をロール紙の収容作業側に繰り出すことを特徴とする。
【0017】
さらに、請求項6において、ロール紙を収容したロール紙収容部と、該ロール紙を切断する切断手段と、該ロール紙収容部からロール紙を繰り出す繰り出しローラ対と、該切断手段から繰り出されたロール紙を搬送する第一搬送ローラ対と、該ロール紙に画像を形成する作像部と、該第一搬送ローラ対から繰り出されたロール紙を作像部に搬送する第二搬送ローラ対とを有し、第一搬送ローラと第二搬送ローラ間にはバッファ機構が設けられ、バッファ機構は、たわんだロール紙の収容と切断したロール紙の引き出しとを行う空間部と、ロール紙がたわんだ時に生じるループの大きさを規制するガイド部とが設けられ、ガイド部には、ロール紙の各幅に対して、幅の異なるロール紙であっても一定の大きさのループを形成する調整手段が設けられ、ロール紙は、繰り出しローラ対、切断手段、第一搬送ローラ対、バッファ機構、第二搬送ローラ対の順に搬送されるとともに、繰り出しローラ対、切断手段、第一搬送ローラ対、バッファ機構の搬送経路が上方に向かうように形成され、空間部は、ロール紙収容部側に形成され、ロール紙を切断したロール紙を引き出す場合、第一搬送ローラ対により、ロール紙をロール紙の収容作業側に繰り出すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明のロール搬送装置は、バッファ機構を第一搬送ローラと第二搬送ローラ間に設け、バッファ機構に、たわんだロール紙の収容と切断したロール紙の引き出しとを行う空間部を設けることにより、所定の大きさのループとなるようにロール紙をたわませてロール紙のカット長のばらつきを少なくし、さらに、カットされたロール紙が容易に取り出すことができる。
【0019】
また、バッファ機構に、ロール紙がたわんだ時に生じるループの大きさを規制するガイド部を設けることにより、ロール紙の各幅に対し所定の大きさのループを形成することができる。
【0020】
さらに、請求項2において、ガイド部に調整手段を設けることにより、請求項2を具体化するとともに、異なる種類のロール紙であっても一定の大きさのループを形成することができる。
【0021】
請求項3において、ロール紙は、繰り出しローラ対、切断手段、第一搬送ローラ対、バッファ機構、第二搬送ローラ対の順に搬送されるとともに、繰り出しローラ対、切断手段、第一搬送ローラ対、バッファ機構の搬送経路が上方に向かうように形成することにより、カットしたロール紙を容易に取り出すことができる。
【0022】
請求項4において、空間部をロール紙収容部側に形成し、ロール紙を切断したロール紙を引き出す場合、第一搬送ローラ対により、ロール紙をロール紙の収容作業側に繰り出すことにより、カットしたロール紙を容易に取り出すことができる。
【0023】
請求項5において、ロール紙を収容したロール紙収容部と、該ロール紙を切断する切断手段と、該ロール紙収容部からロール紙を繰り出す繰り出しローラ対と、該切断手段から繰り出されたロール紙を搬送する第一搬送ローラ対と、該ロール紙に画像を形成する作像部と、該第一搬送ローラ対から繰り出されたロール紙を作像部に搬送する第二搬送ローラ対とを有し、第一搬送ローラと第二搬送ローラ間にはバッファ機構が設けられ、バッファ機構は、たわんだロール紙の収容と切断したロール紙の引き出しとを行う空間部と、ロール紙がたわんだ時に生じるループの大きさを規制するガイド部とが設けられ、ガイド部には、ロール紙の各幅に対して、幅の異なるロール紙であっても一定の大きさのループを形成する調整手段が設けられ、ロール紙は、繰り出しローラ対、切断手段、第一搬送ローラ対、バッファ機構、第二搬送ローラ対の順に搬送されるとともに、繰り出しローラ対、切断手段、第一搬送ローラ対、バッファ機構の搬送経路が上方に向かうように形成され、空間部は、ロール紙収容部側に形成され、ロール紙を切断したロール紙を引き出す場合、第一搬送ローラ対により、ロール紙をロール紙の収容作業側に繰り出すことにより、請求項1から5の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明のロール紙搬送装置の概略図。
図2図1の矢視Aから見た図。
図3】通常搬送モードの作動を示す図。
図4図3からの動作を示す図。
図5図4からの動作を示す図。
図6図5からの動作を示す図。
図7図6からの動作を示す図。
図8】先端カットモードの動作を示す図。
図9図8からの動作を示す図。
図10図9からの動作を示す図。
図11図10からの動作を示す図。
図12図11からの動作を示す図。
図13図12からの動作を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図を用いて、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明のロール紙搬送装置の概略を示す。
【0026】
図1に示すように、このロール紙搬送装置は、ロール紙Pと、ロール紙収容部10と、切断手段20と、繰り出しローラ対30と、第一搬送ローラ対40と、第二搬送ローラ対50と、バッファ機構60とからなる。
【0027】
ロール紙Pは、図示しない作像部により画像が形成されるものである。ロール紙Pは、コート紙、光沢紙、普通紙、トレーシングペーパー、フィルム等に関する材質、ロール紙Pをカットして所定のサイズにした長尺のものや予め定型サイズにカットされたもの等に関するサイズ等に限定されるものではない。
【0028】
ロール紙収容部10は、ロール紙Pを収容するものであり、各幅のロール紙Pを収納することが可能なスペースとロール紙Pを装着する構成を持っている。図示はしないが、例えば、ロール紙Pを着脱する機構として、スプールまたは軸によりロール紙Pを装着したり、一対のフォルダをロール紙Pの両端に装着したりする構成等がある。
【0029】
切断手段20は、ロール紙Pを所望の長さにカットして、このロール紙Pをシートとして形成するものである。切断手段20としてはオートカッタ式が用いられている。オートカッタ式の具体例として、ロータリ式、ギロチン式、円形回転刃等がある。
【0030】
繰り出しローラ対30は、ロール紙収容部10の装着されたロール紙Pの先端を切断手段20側に引き出すものである。なお、ロール紙Pの先端が引き出された後は、順次、ロール紙Pは繰り出されていく。
【0031】
また、図示されていないが、切断手段20側には、ロール紙Pの先端を検知し後、シートが繰り出された量を検知する検知手段が配置されている。この検知手段により、ロール紙Pが所望の長さにカットされてシートが形成される。
【0032】
第一搬送ローラ対40は、先に述べた繰り出しローラ対30から引き出されたロール紙Pの先端、または順次、繰り出されたロール紙Pを、さらに、繰り出すものである。具体的に、図2に示すように、この第一搬送ローラ40は、ローラ軸41とこのローラ軸41に設けられた複数の補助ローラ(42、42・・・)とからなる。
【0033】
なお、図3から明らかなように、ロール紙Pの装着・搬送はセンタ(ロール紙Pの中央)基準としている。これは、ロール紙Pの装着・搬送をサイド(ロール紙Pの一端側)基準としてもよいが、装置を形成する構成要素の配置のバランス等を考慮すると、センタ基準が優位である。このことから本発明の実施例では、センタ基準を前提として説明していく。
【0034】
この第一搬送ローラ40は、切断手段20とバッファ機構60と間に配置されている。具体的には、第一搬送ローラ対40によりロール紙Pを繰り出して、ループが形成しやすいように、切断手段20とバッファ機構60が略垂直に近いように配置されている。後に述べるが、この第一搬送ローラ40の配置は、ロール紙Pを作像部に繰り出す通常搬送モードと、ロール紙Pを途中で切断してシートを形成する先端カットモードとを行うにあったって重要なものとなる。
【0035】
第二搬送ローラ対50は、第一搬送ローラ対40から繰り出されたロール紙Pの先端を突き当てて、この先端をそろえる役割を持つ。また、この第二搬送ローラ50も、先に述べた第一搬送ローラ40と同様に、ローラ軸51と複数の補助ローラ52とからなる。
【0036】
バッファ機構60は、後に動作の説明で述べるが、次の機能を持つものである。一つは、通常搬送モードで、ロール紙Pの先端をそろえるときに生じるロール紙Pのたわみの吸収することである。一つは先端カットモードで、切断手段20によりロール紙Pの後端をカットしたシートを取り出すことである。
【0037】
再び図1に戻るが、バッファ機構60は、第一搬送ローラ対40と第二搬送ローラ対50との間に配置されている。バッファ機構60は、カバー部70とガイド部80と空間部Sとからなる。
【0038】
カバー部70は、先端カットモードでカットされたシートをロール紙P搬送装置外から取り出すものであり、ロール紙Pが搬送される方向に一端が軸支されている。つまり、先端カットモードでカットされたシートの取り出しは、ロール紙収容部10からロール紙Pを取付または交換する方向から行われる。
【0039】
これにより、ロール紙のシートの取り出し方向を、ロール紙収容部10からロール紙Pを取付または交換する場所と同一となり、シートの取り出し作業の効率を高めることができる。
【0040】
ガイド部80は、通常搬送モードおよび先端カットモードにおいて、ロール紙Pをたわました時に生じるループの大きさを規制するものである。図3に示すように、ガイド部80は、ロール紙P搬送装置に軸支されたガイド軸81と、ガイド軸81に設けられたガイド板82と、ガイド板82に設けられた調整手段90とからなる。
【0041】
ガイド軸81は、ロール紙Pの搬送方向に対し垂直に配置されている。ガイド板82は、ロール紙Pの幅のセンタを基準として左右対称に配置されている。この配置により、ロール紙Pの各幅に対して、ロール紙Pをたわましたときに生じるループの大きさを一定にすることができる。
【0042】
調整手段90はガイド板82の適宜位置に設けられている。調整手段90は、板状の部材からなり、ガイド板82の錘として機能する。調整手段90を設けることにより、ガイド板82に、異なる幅に限らず、同じ幅のロール紙Pであっても材質、厚さ、コシの強さなどの特性の違いがあっても、ロール紙Pをたわました時、ロール紙Pに一定の大きさのループを形成させる機能をもたせることができる。
【0043】
ここで、図3に示すように、調整手段90は、ガイド部80の自由端側に配置されている。これは、ガイド部80がガイド軸81に軸支されているため、この軸支した支点から最も効果を得ることができる(作用を受けやすい)位置とする。
【0044】
補足すると、図3において、重いガイド部80を用いて、例えば、こしの弱いロール紙、例えばトレーシングペーパーでループを形成する場合には、ガイド部80の重みに、トレーシングペーパーでループを形成するときに生じる力が負けてしまう。結果として、ループを形成しないまま図示しない作像部にロール紙Pが搬送されてしまう。
【0045】
また、軽いガイド部80を用いて、こしの強いロール紙、例えば、フィルムでループを形成する場合には、ガイド部80の重みが、フィルムでループを形成するときに生じる力に負けてしまう。結果として、ガイド部80が浮いた状態で図示しない作像部にロール紙Pが搬送されてしまう。そのため、これを両立するために、ガイド板82の適宜位置に調整手段90を設けている。
【0046】
ガイド板82は、ロール紙Pの各(例えばL)に対して配置されている。この理由は、ガイド板82の長さが最大幅のロール紙に対応した場合、幅の狭いロール紙を使用すると、幅の狭いロール紙にガイド板82の重さが作用してしまいロール紙に適正なループを形成して搬送することができないためからである。
【0047】
この構成により、例えば、図2において、幅Lを持つロール紙Pを搬送する場合、幅Lの領域にあるガイド板82の総重量は、コシの強い材質がループを形成する力に相当する重さを持たせるようになっている。
【0048】
また、ロール紙Pにループを形成する搬送路(切断手段20、第一搬送ローラ対40、バッファ機構60をロール紙Pが通過する搬送経路)が略垂直に近くなっていること、さらに、後に述べるが、空間部Sにより、ロール紙Pが座屈した状態から自らの弾性力で復元しようとしてもガイド部80の回転が規制され、コシの強い材質であってもループの形成を阻害することがないようになっている
【0049】
空間部Sは、通常搬送モード時に生じるたわんだロール紙Pの収容と、先端カットモード時の切断したロール紙Pの引き出しとを行うものである。
【0050】
空間部Sは、取付部130とカバー部70と、規制部100と副ガイド部110とからなる空間である。この空間部Sは、指を入れて作業ができない空間となっている。取付部130はガイド部80を取り付けるものである。カバー部70は、先端カットモードにおいてロール紙Pをカットしたシートを取り出すものであり、一端が軸支されている。
【0051】
規制部100はガイド部80の動きを規制するものである。副ガイド部110は、一定の大きさのループとするとともに先端カットモードにおいてロール紙Pをカットしたシートシート搬送装置の上方から取り出しやすいように導入するものである。副ガイド部110は、第一搬送ローラ対40の一方が取り付けられた取付部130に設けられている。
【0052】
次に、本発明の動作を説明する。先ず、通常搬送モードの作動を示す。図3に示すように、繰り出しローラ対30対を介して、第一搬送ローラ対40により、矢印方向にロール紙Pの先端を繰り出す。
【0053】
さらに、図4に示すように、第一搬送ローラ対40によりロールを繰り出し、ロール紙Pの先端を第二搬送ローラ対50に当接させる。この時、第二搬送ローラ対50は停止している。
【0054】
次いで、図5に示すように、ロール紙Pの先端が一対の搬送ローラに十分に当接するまでシートを繰り出す。この間、ロール紙Pがたわんでガイド部80を押し上げる状態で空間部Sにループが形成される。
【0055】
図5において、ロール紙Pの先端の位置合わせが完了した後、第二搬送ローラ対50を回転させ、図示しない作像部にロール紙Pを搬送する。この時、カバー部70によって、たわんだロール紙Pのループは、一定の大きさを維持しながら副ガイド部110に沿って成長していく。
【0056】
さらに、矢印方向に第二搬送ローラ対50を回転させて、ロール紙Pを繰り出していくと、図6に示すように、空間部Sに収容されたループは徐々に無くなっていく。
【0057】
最後は、図7に示すように、空間部Sにループがない状態で、ロール紙Pをカットして形成されたシートの後端が図示されない作像部に搬送されていく。
【0058】
次に、先端カットモードの作動を示す。先ず、図8に示すように、カバー部70を開ける。図8に示すように、第一搬送ローラ対40により、矢印方向にロール紙Pの先端を繰り出して、図9に示すようにロール紙Pの先端を第二搬送ローラ対50に突き当てる。
【0059】
さらに、図9の状態から、ロール紙Pの先端をそろえるために、ロール紙Pを繰り出していくと、図10に示すように、シート紙が座屈したるみが発生する。このたるみは、通常搬送モード時の動作で述べたように収容部に収容される。
【0060】
次いで、図10の状態からさらにロール紙Pを繰り出していくと、図11に示すように、ループの大きさが一定の状態でたるみが成長していく。ロール紙Pの繰り出しは、図12に示すように、カバー部70の開口部分からループがでるまで、つまり、ユーザがロール紙Pを外部に引き出しやすい位置まで行われる。なお、たるみの成長は、ガイド部80の作用により、副ガイド部110に沿って、ループの大きさが一定の状態で進んでいく。
【0061】
ユーザがロール紙Pを外部に引き出しやすい位置までロール紙Pが成長したところで、ロール紙Pがカットされシートが形成される。この時、切断されたロール紙Pの後端がシートの先端となる。なお、以下の説明では、ロール紙Pの先端がシートの後端として説明する。
【0062】
シートの先端は、所定の時間、シートを繰り出した後、停止する。これと同時に、第一搬送ローラ対40と第二搬送ローラ対50を空転させる状態にする。
【0063】
これにより、第一搬送ローラ対40にシートの先端が食い込んでいても、これらのローラ間で引っ張られることない。また、第二搬送ローラ対50にシートの後端が食い込んでいたとしても、これらのローラ間で引っ張られることない。
【0064】
この後、ループ部分を手で引き出すことにより、ロール紙搬送装置からシートが取り出される。特に、新しいロール紙を給紙装置に装着または交換する時、ロール紙の先端部分に付着したテープを取り除く時、またはこれらを行いロール紙の先端を合わせの時に、ロール紙の先端を切断して発生するシートの欠片をロール紙の収容作業と同じ位置で作業を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
ロール紙の画像を形成する作像部を備えた装置、例えば、インクジェット方式、サーマル方式等に適用できる。
【符号の説明】
【0066】
10 ロール紙収容部
20 切断手段
30 繰り出しローラ対
40 第一搬送ローラ対
50 第二搬送ローラ対
60 バッファ機構
70 カバー部
80 ガイド部
90 調整手段
P ロール紙
S 空間部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13