(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5736225
(24)【登録日】2015年4月24日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】マルチレベルアーキテクチャを有するフラッシュメモリ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/8247 20060101AFI20150528BHJP
H01L 27/115 20060101ALI20150528BHJP
G11C 16/04 20060101ALI20150528BHJP
H01L 27/10 20060101ALI20150528BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20150528BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20150528BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20150528BHJP
【FI】
H01L27/10 434
G11C17/00 621Z
G11C17/00 622E
H01L27/10 481
H01L29/78 371
【請求項の数】25
【外国語出願】
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2011-90905(P2011-90905)
(22)【出願日】2011年4月15日
(65)【公開番号】特開2011-228709(P2011-228709A)
(43)【公開日】2011年11月10日
【審査請求日】2011年8月1日
(31)【優先権主張番号】12/764,060
(32)【優先日】2010年4月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100106851
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 泰久
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】アレッサンドロ,グロッシ
(72)【発明者】
【氏名】ジューリオ,アルビニ
(72)【発明者】
【氏名】アンナ,マリア,コンティ
【審査官】
鈴木 和樹
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−368140(JP,A)
【文献】
特表2008−509446(JP,A)
【文献】
特開2008−004765(JP,A)
【文献】
特開2008−140912(JP,A)
【文献】
特開2001−274355(JP,A)
【文献】
特開2010−045314(JP,A)
【文献】
特開2008−98602(JP,A)
【文献】
特開2008−4934(JP,A)
【文献】
特開2008−98641(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0108627(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0067573(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/82 − 21/8247
G11C 16/02 − 17/18
H01L 21/336
H01L 27/10 − 27/115
H01L 27/28
H01L 29/78 − 29/792
H01L 51/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリデバイスを製造する方法であって、
基板上に周辺回路を形成することと、
前記周辺回路および前記基板を層間誘電体層で覆うことであって、前記周辺回路は前記基板及び前記層間誘電体層の間に配置される、ことと、
前記層間誘電体層上に複数レベルのメモリアレイのスタックを形成することであって、垂直方向に異なるレベルにある前記メモリアレイが互いにずれて、該メモリアレイの各々が水平方向に異なる位置へと延びるように、前記メモリアレイの各々が前記垂直方向に異なるレベル上に連続して形成される、ことと、
前記複数のメモリアレイのレベルの各々、並びに前記周辺回路及び外部回路のうちの一方または両方への電気的接続を提供するために、前記メモリアレイの各々と接触する第1の組のコンタクトを形成することであって、前記第1の組のコンタクトは、前記メモリアレイ間で水平方向に重なり合うことのない前記メモリアレイの領域において、前記メモリアレイに接触している、ことと、
前記複数のメモリアレイのレベルの各々、並びに前記周辺回路及び外部回路のうちの一方または両方への電気的接続を提供するために、前記メモリアレイの各々と接触する第2の組のコンタクトのうちの少なくとも1つのコンタクトを形成することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記複数レベルのメモリアレイのうちの第1のレベルのメモリアレイを形成することは、
前記層間誘電体層をポリシリコン薄膜で少なくとも部分的に覆うことと、
実質的に平行な複数のポリシリコン線を形成するために、前記ポリシリコン薄膜の一部をパターニングすることと、
前記ポリシリコン薄膜及び前記複数のポリシリコン線を酸化物−窒化物−酸化物(ONO)スタックで少なくとも部分的に覆うことと、
前記ONOスタックを金属層で少なくとも部分的に覆うことと、
前記金属層及び前記ONOスタックの一部を除去することによって前記ポリシリコン薄膜を露出させることと、
前記第2の組のコンタクトのうちの少なくとも1つのコンタクトを形成するために、前記金属層及び前記ONOスタックの前記除去された部分を導電性物質に置き換えることと、
を含む請求項1の方法。
【請求項3】
平行なゲート線を画定するために、前記金属層および前記ONOスタックの一部を除去することによって前記ポリシリコン薄膜を露出させること、を更に含む請求項2の方法。
【請求項4】
2つの連続するメモリアレイレベルの間に前記第2の組のコンタクトのうちの第1のコンタクトを形成することと、
前記第1のコンタクト上に前記2つの連続するメモリアレイレベルのうちの一方のメモリアレイレベルのポリシリコン線を位置整合させることと、
前記ポリシリコン線と第3の連続するメモリアレイレベルとの間に前記第2の組のコンタクトのうちの第2のコンタクトを形成することと、
を更に含む請求項2の方法。
【請求項5】
前記複数のメモリアレイレベルを形成することの後で、前記メモリアレイレベルの中に前記第2の組のコンタクトのうちの少なくとも1つのコンタクトを形成すること、を更に含む請求項1の方法。
【請求項6】
前記メモリアレイは、電荷トラップNANDメモリセルアレイを含む請求項1の方法。
【請求項7】
基板上の周辺回路と、
前記周辺回路を覆う層間誘電体層であって、前記周辺回路は、前記基板及び前記層間誘電体層の間に配置されている、層間誘電体層と、
前記層間誘電体層上に形成された複数レベルのメモリアレイであって、垂直方向に異なるレベルにある前記メモリアレイが互いにずれて、該メモリアレイの各々が水平方向に異なる位置へと延びるように、前記メモリアレイの各々が前記垂直方向に異なるレベル上に配置されている、複数レベルのメモリアレイと、
前記複数のメモリアレイのレベルの各々、並びに前記周辺回路及び外部回路のうちの一方または両方への電気的接続を提供するための、前記メモリアレイの各々と接触する第1の組のコンタクトであって、前記第1の組のコンタクトは、前記メモリアレイ間で水平方向に重なり合うことのない前記メモリアレイの領域において、前記メモリアレイに接触している、第1の組のコンタクトと、
前記複数のメモリアレイのレベルの各々、並びに前記周辺回路及び外部回路のうちの一方または両方への電気的接続を提供するための、前記メモリアレイの各々と接触する第2の組のコンタクトのうちの少なくとも1つのコンタクトと、
を含む、メモリデバイス。
【請求項8】
前記複数のメモリアレイは、前記周辺回路の少なくとも一部を覆っている請求項7のメモリデバイス。
【請求項9】
前記層間誘電体層を少なくとも部分的に覆うポリシリコン薄膜と、
前記ポリシリコン薄膜を少なくとも部分的に覆う酸化物−窒化物−酸化物(ONO)スタック及び金属層と、
前記ポリシリコン薄膜の一部を露出させる、前記ONOスタック及び金属層の一部における開口と、
前記開口に配置された、前記第2の組のコンタクトのうちの少なくとも1つのコンタクトと、
を更に含む請求項7のメモリデバイス。
【請求項10】
前記メモリアレイは、個々のメモリセル中に電荷キャリアをトラップするための前記ONOスタックを含む請求項9のメモリデバイス。
【請求項11】
2つの連続するメモリアレイレベルの間の、前記第2の組のコンタクトのうちの第1のコンタクトと、
前記2つの連続するメモリアレイレベルのうちの一方のメモリアレイレベルのポリシリコンビット線と、第3の連続するメモリアレイレベルとの間の、前記第2の組のコンタクトのうちの第2のコンタクトと、
を更に含む請求項7のメモリデバイス。
【請求項12】
2つ以上の前記メモリアレイレベルを横切って延びる、前記第2の組のコンタクトのうちの少なくとも1つのコンタクトを更に含む請求項7のメモリデバイス。
【請求項13】
前記複数のメモリアレイ上の平行なゲート線を更に含む請求項9のメモリデバイス。
【請求項14】
前記メモリアレイは、電荷トラップNANDメモリセルアレイを含む請求項7のメモリデバイス。
【請求項15】
メモリデバイスであって、
基板上の周辺回路と、
前記周辺回路を覆う層間誘電体層であって、前記周辺回路は、前記基板及び前記層間誘電体層の間に配置されている、層間誘電体層と、
前記層間誘電体層上の複数のメモリアレイであって、垂直方向に異なるレベルにある前記メモリアレイが互いにずれて、該メモリアレイの各々が水平方向に異なる位置へと延びるように、前記メモリアレイの各々が前記垂直方向に異なるレベル上に配置されている、複数レベルのメモリアレイと、
前記複数のメモリアレイのレベルの各々、並びに前記周辺回路及び外部回路のうちの一方または両方への電気的接続を提供するための、前記メモリアレイの各々と接触する第1の組のコンタクトあって、前記第1の組のコンタクトは、前記メモリアレイ間で水平方向に重なり合うことのない前記メモリアレイの領域において、前記メモリアレイに接触している、第2の組のコンタクトと、
前記複数のメモリアレイのレベルの各々、並びに前記周辺回路及び外部回路のうちの一方または両方への電気的接続を提供するための、前記メモリアレイの各々と接触する第2の組のコンタクトのうちの少なくとも1つのコンタクトと、
を含むメモリデバイスと、
前記メモリデバイスを動作させるためのメモリコントローラと、
一つ以上のアプリケーションをホストし、かつ、前記メモリアレイ中のメモリセルへのアクセスを提供するために書き込みコマンドを前記メモリコントローラに伝える、プロセッサと、
を含むシステム。
【請求項16】
前記メモリデバイスは、
前記層間誘電体層を少なくとも部分的に覆うポリシリコン薄膜と、
前記ポリシリコン薄膜を少なくとも部分的に覆う酸化物−窒化物−酸化物(ONO)スタック及び金属層と、
前記ポリシリコン薄膜の一部を露出させる、前記ONOスタック及び金属層の一部における開口と、
前記開口に配置された、前記第2の組のコンタクトのうちの少なくとも1つのコンタクトと、
を更に含む請求項15のシステム。
【請求項17】
前記メモリデバイスは、
2つの連続するメモリアレイレベルの間の、前記第2の組のコンタクトのうちの第1のコンタクトと、
前記2つの連続するメモリアレイレベルのうちの1つのメモリアレイレベルのポリシリコンビット線と、第3の連続するメモリアレイレベルとの間の、前記第2の組のコンタクトのうちの第2のコンタクトと、
を更に含む、請求項15のシステム。
【請求項18】
前記メモリデバイスは、
2つ以上の前記メモリアレイレベルを横切って延びる、前記第2の組のコンタクトのうちの少なくとも1つのコンタクトを更に含む、請求項15のシステム。
【請求項19】
前記メモリアレイは、電荷トラップNANDメモリセルアレイを含む、請求項15のシステム。
【請求項20】
メモリデバイスを製造する方法であって、
基板上に周辺回路を形成することと、
前記周辺回路及び前記基板を層間誘電体層で覆うことであって、前記周辺回路は、前記基板及び前記層間誘電体層の間に配置される、ことと、
前記層間誘電体層上に形成された複数レベルのメモリアレイのスタックを形成することであって、前記メモリアレイの各々は、垂直方向に異なるレベル上に連続して形成される、ことと、
前記複数のメモリアレイのレベルの各々、並びに前記周辺回路及び外部回路のうちの一方または両方への電気的接続を提供するために、前記メモリアレイの各々の内部と接触する少なくとも1つのコンタクトを形成することと、
を含む方法。
【請求項21】
前記少なくとも1つのコンタクトは、隣接する層間に延びる複数の層間コンタクトを含み、前記層間コンタクトは、互いに垂直方向に位置整合され、かつ、互いに電気的に接続される、請求項20の方法。
【請求項22】
前記複数のメモリアレイの各々を連続して形成することは、
各レベル上に導電性プラグを形成するために、メモリアレイ内にコンタクト開口をエッチングし、かつ、前記メモリアレイの各レベル上の前記開口を充填することと、
前記プラグの各々の間に導電体を提供することと、
を含む、請求項21の方法。
【請求項23】
メモリデバイスであって、
基板上の周辺回路と、
前記周辺回路を覆う層間誘電体層であって、前記周辺回路は、前記基板及び前記層間誘電体層の間に配置されている、層間誘電体層と、
前記層間誘電体層上に形成された垂直方向の複数レベルのメモリアレイと、
前記複数のメモリアレイのレベルの各々、並びに前記周辺回路及び外部回路のうちの一方または両方への電気的接続を提供するための、前記メモリアレイの各々の内部と接触する少なくとも1つのコンタクトと、
を含む、メモリデバイス。
【請求項24】
前記少なくとも1つのコンタクトは、隣接する層間に延びる複数の層間コンタクトを含み、前記層間コンタクトは、互いに垂直方向に位置整合され、かつ、互いに電気的に接続されている、請求項23のメモリデバイス。
【請求項25】
前記層間コンタクト間の接続は、ポリシリコンを含む、請求項24のメモリデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書中で開示される発明の主題は、マルチレベルフラッシュメモリおよびそれを形成する処理フローに関する。
【背景技術】
【0002】
メモリデバイスは、たとえば、コンピュータ、携帯電話、PDA、データロガー、ゲーム、およびナビゲーションギアなど、多くのタイプの電子機器中で使用され得る。より小さくそしてより高性能な電子装置への絶え間ない要求は、原子または分子レベルでの物質的および電子挙動に関連する下方限界に近い小さな半導体最小加工寸法値を含み得る、より小さく、より高密度なメモリデバイスに対する要望を引き起す。したがって、半導体最小加工寸法値を減らすというよりむしろメモリ密度を増やすアプローチは、3次元メモリ構造のような新しい構成を含み得る。そのようなアプローチは、しかしながら、実装するには比較的高価であり得る新しい製造技術および/または新しい処理フローへの劇的な変更を含むことがある。よって、より良く知られている2次元メモリ構造の製造のために用いられる処理フローから比較的小さく修正された処理フローを用いて製造され得る3次元メモリ構造に対する要望が存在し得る。
【図面の簡単な説明】
【0003】
非限定的かつ非網羅的な実施形態が、以下の図面を参照しながら記載されるが、図面中で特に指定しない限り、類似の参照番号は、幾つかの図面を通じて、類似の部品を指す。
【
図1】実施形態にしたがう、マルチレベルメモリデバイスの断面図である。
【
図2】実施形態にしたがう、マルチレベルメモリデバイスの別の断面図である。
【
図3】実施形態にしたがう、マルチレベルメモリデバイスを形成する処理のフローダイアグラムである。
【
図4】実施形態にしたがう、メモリデバイスのトランジスタ部分のゲートスタック層の断面図である。
【
図5】実施形態にしたがう、メモリデバイスのトランジスタ部分の断面図である。
【
図6】実施形態にしたがう、層間誘電層を含むメモリデバイスのトランジスタ部分の断面図である。
【
図7】実施形態にしたがう、メモリアレイを製造するために準備されたメモリデバイスの断面図である。
【
図8】実施形態にしたがう、メモリアレイを含むメモリデバイスの断面図である。
【
図9】実施形態にしたがう、メモリアレイを含むメモリデバイスの別の断面図である。
【
図10】実施形態にしたがう、ソースコンタクトを製造するために準備されたメモリデバイスの断面図である。
【
図11】別の実施形態にしたがう、メモリデバイスの断面図である。
【
図12】実施形態にしたがう、マルチレベルメモリアレイを製造するために準備されたメモリデバイスの断面図である。
【
図13】実施形態にしたがう、マルチレベルメモリアレイ中のドレインまたはソースコンタクトの断面図である。
【
図14】実施形態にしたがう、コンピュータシステムおよびメモリデバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
この明細書を通じて“一実施形態”または“実施形態”の参照は、実施形態に関連して記載された特定のフィーチャ、構造、または特性が、クレームされた発明の特徴の少なくとも一実施形態中に含まれることを意味する。よって、この明細書を通じて様々な箇所で出現する“一実施形態中で”または“実施形態”というフレーズは、必ずしも全てが同一の実施形態を参照しているわけではない。さらに、特定のフィーチャ、構造、または特性は、一つ以上の実施形態中で組み合わせられ得る。
【0005】
ある実施形態では、3次元メモリ構造は基板上の周辺回路、周辺回路を覆うための層間誘電
体層(ILD)、およびILD上の2レベル以上のメモリセルアレイを含み得る。そのようなILDは、たとえば、低圧化学気相成長(LPCVD)、化学気相成長(CVD)、および/または原子層堆積(ALD)を含む様々な技術を用いて堆積されたシリコン酸化物を含み得る。そのような周辺回路は、たとえば、ゲート線、ビット線、および/またはドレイン−ソース線を選択する、および/または動作させるための制御回路を含み得る。そのような周辺回路はまた、クレームされた発明の主題はそのようには限定されないが、センスアンプ回路を含み得る。その名前にも関わらず、周辺回路はメモリ構造の周囲にある必要はない。特に、そのような周辺回路は、その上に周辺回路が構築される基板と2レベル以上のメモリセルアレイの間に配置され得る。一つの実装では、そのような3次元メモリ構造は、クレームされた発明の主題はそのようには限定されないが、NANDフラッシュメモリを含み得る。
【0006】
ある実施形態では、メモリセルのアレイは、電荷トラップNANDフラッシュメモリを含み得る。そのようなメモリセルは、選択的に電荷キャリアを捕獲するための酸化物−窒化物−酸化物(ONO)スタック、およびソース/ドレイン領域間のチャンネル領域を含み得る。様々なレベルのメモリアレイ
と共にあるソース/ドレインコンタクトは様々なレベルのメモリアレイ
を通って延びる伝導性
(導電性)プラグを含み得る。特定の実施形態では、ドレインコンタクトは最上位のメモリセルアレイレベルから最下位のメモリセルアレイレベルに延びていても良い。
【0007】
ある実施形態では、3次元メモリ構造を製造するための処理フローは、基板上に周辺回路を形成することから開始され得る。周辺回路を絶縁物質および/またはILDで覆ったあと、第1のメモリアレイレベルが形成され得る。第1のメモリアレイレベルをさらなる絶縁物質および/またはILDで覆ったあと、別のメモリアレイレベルなどが形成され得る。様々なメモリアレイレベルへの
コンタクト線は次に、下記のように形成され得る。もちろん、3次元メモリ構造を製造するための処理のそのような詳細は、単なる例であり、クレームされた発明の主題はそのようには限定されない。
【0008】
別の実施形態では、3次元メモリ構造を製造するための処理フローは、基板上に第1のメモリアレイレベルを形成することから開始され得る。第1のメモリアレイレベルを追加の絶縁物質および/またはILDで覆ったあと、別のメモリアレイレベルなどが形成され得る。最後のメモリアレイレベルを形成したあと、回路領域中のアレイILDの選択的除去によって、周辺回路が基板上に形成され得る。周辺回路を追加の絶縁物質および/またはILDで覆ったあと、様々なメモリアレイレベルへの
コンタクト線が次に、下記のように形成され得る。この場合もやはり、3次元メモリ構造を製造するための処理のそのような詳細は、単なる例であり、クレームされた発明の主題はそのようには限定されない。
【0009】
図1は、実施形態にしたがう、第1の方向
に見たマルチレベルメモリデバイス100の断面図である。
図2は、実施形態にしたがう、第1の方向と
は実質的に直交する第2の方向
に見たマルチレベルメモリデバイス100の別の断面図である。そのような3次元メモリデバイスは複数のアレイレベルを互いにスタックすることによって、比較的高密度なメモリの充填を許容し得る。ここで、単語“スタックすること”は、そのようなメモリアレイレベルが他の場所に形成され、その後、互いの上に配置されることをほのめかすことを意味しない。その代わりに、そのようなメモリアレイレベルは、基板に構築された周辺回路上のその場所に製造され得る。たとえば
、上側部分がメモリアレイスタック110を含み得る一方で、
メモリデバイス100の下側部分は基板105上
の周辺回路120を含み得る。特に、周辺回路120は、たとえば、ILD145中に埋め込まれた様々な伝導線
(導電線)130を介して互いに接続される1つ以上のトランジスタ125を含み得る。メモリアレイスタック110は、メモリセル140のアレイを含む1つ以上のメモリアレイレベル115を含み得る。
互いに隣接するメモリアレイレベル115
は、少なくともILD135によって
互いに絶
縁および/または分離され得る
が、他の物質および/または層が使用されてもよい。特定の実装では、ONOスタック205は、
ポリシリコン(ポリ)層260上の特定の領域255がエッチングされて、アレイレベル115
内にソースコンタクト1015を形成す
る。ポリシリコンは、たとえば、LPCVD、CVD、ALDおよび/または分子ビームエピタキシー(MBE)などの様々な技術を用いて堆積し得るし、堆積後にその場に(たとえば、堆積中に)ドーピングまたはインプラントされ得る。もちろん、そのような物質は、単なる例であり、クレームされた発明の主題はそのようには限定されない。
【0010】
図3は、実施形態にしたがう、マルチレベルメモリデバイスを形成するための処理300のフローダイアグラムである。
図4〜13は、製造の様々なステージにおけるそのようなマルチレベルメモリデバイスの断面図を示している。ブロック310では、基板上に周辺回路を形成する処理が、
図4中に示されているように、基板105で開始される。特に、周辺回路中に含まれるトランジスタを
画定するために、井戸/スレッショルド
注入、高電圧(HV)酸化、低電圧(LV)酸化515、およびポリ層
420の堆積が実行され得る。次に、酸化物充填および引き続いての化学機械研磨を用いてシャロートレンチアイソレーション(STI)を
画定し、たとえばタングステンシリコン(WSi
2)のような伝導層
(導電層)430が、基板105上に堆積され得る。そのような堆積処理は、たとえばCVD、MBE、および/またはALDを含み得る。
【0011】
伝導層430およびポリ層420の少なくとも一部をパターニングするために、基板400上にマスクが堆積され得る。結果として生じるパターンは、たとえば、周辺回路120に含まれるトランジスタの複数のトランジスタゲートを
画定し得る。トランジスタのゲートの
画定の後、LDD
注入、スペーサ
画定、ならびにn+およびp+
注入555が、そのようなトランジスタのソース/ドレイン領域近くで実行され得る。
図5中に示されているように、結果として生じるトランジスタ125は、ポリパターン425を含むゲートスタックおよびスペーサ505によって覆われる側面を有する伝導
(導電)パターン435を含み得る。トランジスタ125は、たとえばメモリデバイスのアドレッシングおよび/または入力/出力動作を制御するために用いられ得る。
【0012】
図6は、トランジスタ125を包囲するILD145を含むメモリデバイスのトランジスタ部分の断面図である。たとえば、誘電酸化物は、基板105およびトランジスタ125を覆うために堆積され、その後、たとえばCMPを介して研磨され得る。結果として生じるILD145の部分は、たとえば、ソース/ドレインおよび/またはゲートコンタクトのためにトランジスタ125の特定の領域を露出させるためにエッチングによって除去され得る。
図7に示されているように、そのような除去された部分はその後、伝導線130を形成するために金属のような伝導性物質を用いて充填され得る。特定の実施例では、そのような伝導線は、たとえばタングステンを含み得る。つぎにILD145の頂上部分および伝導線130を研磨するためにCMP処理が用いられ得る。処置300のブロック320では、追加のILD147が、伝導線130および/または周辺回路の他の部分を覆うために堆積され得る。ブロック330では、ILD147を覆うためにポリ層を堆積することによって第1レベルメモリセルアレイを形成することが開始され得る。そのようなポリ層はILD147の領域730を露出するポリパターン720を形成するためにパターニングし、およびエッチングされ得る。ある実施例では、ポリパターン720は、完成したメモリ構造ではメモリセルのビット線に対応し得る実質的に平行な複数のポリシリコン線を含み得る。もちろん、メモリデバイスの様々な部分を形成するための処理のそのような詳細は単なる例であり、クレームされた発明の主題はそのようには限定されない。
【0013】
図8を参照すると、ONO810はポリパターン720
上に
コンフォーマルに堆積され得る。特に、ONO810は、ブロッキング誘電
体層820(たとえば、酸化シリコン酸化)、トラッピング誘電
体層825(たとえば、窒化シリコン)、およびトンネル酸化物層830(たとえば、酸化シリコン)を含み得る。金属キャップ860は、ONOに覆われたポリパターン720
上を
コンフォーマルに覆い、間にある領域805を充填するために、堆積され得る。そのような金属キャップは、たとえば窒化タンタルを含み得る。
図12中に示されているように、低抵抗金属層1210が、次に結果として生じるメモリセル140を
コンフォーマルに覆うために堆積され得る。そのような金属層は、たとえば、チタン、窒化チタン、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)、タングステンシリサイド(WSi2)、および/またはそれらの組み合わせを含み得る。もちろん、そのような物質は単なる例であり、クレームされた発明の主題はそのようには限定されない。特定の実施例では、酸化物を含み得るILD135は、低抵抗金属層1210
上に
コンフォーマルに堆積され得る。追加の
コンフォーマルな窒化物層1240がILD135を覆って、結果的に、たとえばブロック340におけるように、追加のメモリアレイレベル115を製造するための基礎を形成しても良い。
【0014】
図9は、実施形態に従う、
図8の断面図に実質的に直交する断面図である。
図9の断面図では、ポリパターン720はILD147を覆うように示されている。ONO810および金属キャップ860は、続いてポリパターン720を覆う。特定の実施例では、ONO810および金属キャップ860の一部は、
図10に示されているように、ポリパターン720の領域1010を露出するようにエッチングされ得る。露出領域1010は、次にたとえばn+ソース
注入のようなキャリア
注入を受けても良い。そのような埋め込みの後、
図11に示されているように、低抵抗金属層1210は、露出領域1010を充填し覆い、金属キャップ860を覆うために堆積され得る。そのような伝導層は、たとえば、チタン、窒化チタン、タングステン、窒化タングステン、および/またはそれらの組み合わせを含み得る。そのようなアプローチを用いると、ソースコンタクト1165は、セルパターニングを用いて形成され得て、そのようなアプローチは、専用の金属化処理を含む必要がない。セルパターニングと同時に、ソースセレクタトランジスタ1172、ドレインセレクタトランジスタ1178、ゲート1174が形成され得る。さらに、(図示されていない)ソースセレクタトランジスタに対するコンタクトストラップ、(図示されていない)ドレインセレクタトランジスタに対するコンタクトストラップ、および(図示されていない)ゲートに対するコンタクトストラップが形成され得る。(図示されていない)ドレインコンタクトは、領域1168に形成され得る。もちろん、そのような物質は単なる例であり、クレームされた発明の主題はそのようには限定されない。その次の誘電
体層135は、低抵抗金属層1210を覆うために堆積されても良い。そのような誘電
体層は、たとえば、酸化シリコンを含み得る。窒化シリコンのようなハードマスク1140は、誘電
体層135の上に堆積され得る。ハードマスク1140は、引き続いてワード線を
画定するために用いられ得る。傾斜したソース/ドレイン
注入1120が、ソース領域250および/またはドレイン領域251をドープするために実行され得る。次に、ゲート間の空間を充填するために、ILD堆積が実行され得る。選択的処理(たとえば、ILDのみを除去する処理)を用いて、ハードマスク1140までの平坦化処理が実行され得る。この段階では、新しいメモリアレイレベルを形成することが、たとえばILD堆積およびポリシリコン堆積を用いて開始され得る。
【0015】
図13は、幾つかの実施形態にしたがう、様々なドレイン
コンタクトおよび/またはソースコンタクトを示すマルチレベルメモリ構造1300の断面図である。そのようなソース/ドレインコンタクトは、メモリアレイの一つ以上のレベル、周辺回路、および/またはたとえばメモリコントローラなどの外部回路の間の電気的
接続を与えるために、
図3の処理300のブロック350の間に形成され得る。周辺回路を含む一実施例では、ストラップソース/ワード線コンタクト1310、1320、1330、および1340は、金属のような伝導性物質のプラグを含み得る。特に、コンタクト1320は、メモリアレイレベル1380の周辺領域に電気的に接続され得るし、コンタクト1330はメモリアレイレベル1382の周辺領域に電気的に接続され得るし、コンタクト1340は、メモリアレイレベル1384の周辺領域に電気的に接続され得る。加えて、コンタクト1310は、上述のように、周辺回路の一部を含み得る伝導線
(導電線)130に電気的に繋がっていても良い。そのようなコンタクトを構成するための技術は、特定のメモリアレイレベルに到達するために適切なエッチング深さを選択しつつ酸化物のみをエッチングする処理を含み得る。エッチングによって酸化物を除去することに引き続いて、結果として生じる穴は金属で充填され得て、その後、たとえばCMP処理が実行され得る。
【0016】
ドレインコンタクトを含む実施例では、一つ以上のメモリアレイレベル
を越えて延びるコンタクトは、伝導性
(導電性)プラグを介して互いに繋がる複数のレベル間コンタクトを含み得る。しかし、たとえば、そのようなドレインコンタクトであっても、クレームされた発明の主題はそのようには限定されない。特定の例では、(図示されていない)
外部回路
が、レベル間コンタクト1350、1355、および1360を介してメモリアレイレベル1380に繋がっても良い。そのような区分的コンタクトを構成するための技術は、個々のメモリアレイレベルに対するドレインコンタクトエッチングおよび充填処理、たとえばポリシリコンを用いる伝導性プラグを追加すること、およびその後平坦化処理(たとえば、CMP)を実行することを含み得る。よって、たとえば、レベル間コンタクト1360は、メモリセルアレイレベル1380を形成した後であるが、メモリセルアレイレベル1382を形成する前に形成され得る。同様に、レベル間コンタクト1355は、メモリセルアレイレベル1382を形成した後であるが、メモリセルアレイレベル1384を形成する前に形成され得る、という風である。
【0017】
ドレインコンタクトを含む別の実施例では、一つ以上のメモリアレイレベル
を越えて延びるコンタクトは、最上位のメモリセルアレイレベルから最下位のメモリセルアレイレベルに延びる単一のプラグ1370を含み得る。プラグ1370は、たとえば、ドレインコンタクトを含み得る。単一のプラグ1370に固有の比較的高いアスペクト比は、エッチングおよび/または充填を困難にすることがある。加えて、複数のメモリセルアレイレベルを横切るオーバーレイ処理は、単一のプラグ1370の形成を困難にすることがある。たとえば、メモリセルアレイレベル1380の上の表面上のマスクをメモリアレイレベル1380上のメモリセルフィーチャと並べることは難しかろう。
【0018】
個々のメモリセルレベルに対応するビットライン(たとえば、ポリパターン720)は、様々なドレインコンタクト技術のいずれかを用いて、互いに電気的に短絡されても良い。
【0019】
図14は、実施形態にしたがう、コンピュータシステムおよびメモリデバイの概略図である。そのようなコンピューティングデバイスは、アプリケーションおよび/または他のコードを実行するために、たとえば、一つ以上のプロセッサを含み得る。たとえば、メモリデバイス1410は、
図1中に示されているマルチレベルメモリデバイス100を含み得る。コンピューティングデバイス1404は、メモリデバイス1410を管理するように構成され得る任意のデバイス、アプライアンス、または機械の典型であり得る。メモリデバイス1410は、メモリコントローラ1415およびメモリ1422を含み得る。限定ではない例では、コンピューティングデバイス1404は:たとえば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ワークステーション、サーバデバイスなどのような、一つ以上のコンピューティングデバイスおよび/もしくはプラットフォーム;たとえば、パーソナルデジタルアシスタント、携帯通信デバイス、などのような、一つ以上のパーソナルコンピューティングまたは通信デバイスまたはアプライアンス;たとえば、データベースもしくはデータストレージサービスプロバイダ/システムなどの、コンピューティングシステムおよび/もしくは付随するサービスプロバイダ能力;ならびに/またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0020】
システム1400中に示されている様々なデバイスの全てまたは一部、および本明細書中でさらに記載されるような処理および方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組み合わせを用いてまたはさもなければそれらを用いて実装され得る。よって、限定ではない例では、コンピューティングデバイス1404は、バス1440を介してメモリ1422に動作的に結合される少なくとも一つのプロセッシングユニット1420およびホストまたはメモリコントローラ1415を含み得る。プロセッシングユニット1420は、データコンピューティング手続きまたは処理の少なくとも一部を実行するように構成された一つ以上の回路の典型である。限定ではない例では、プロセッシングユニット1420は、一つ以上のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、アプリケーション専用集積回路、デジタル信号プロセッサ、プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイなど、またはこれらの任意の組み合わせを含み得る。プロセッシングユニット1420は、メモリコントローラ1415と通信するように構成されたオペレーティングシステムを含み得る。そのようなオペレーティングシステムは、たとえば、メモリコントローラ1415にバス1440を介して送られるコマンドを生成し得る。そのようなコマンドは読み出しおよび/または書き込みコマンドを含み得る。書き込みコマンドに応答して、たとえば、メモリコントローラ1415は、たとえば、書き込みコマンドに付随する情報をメモリ部分に書き込むためのセットまたはリセットパルスのような、バイアス信号を提供し得る。実施例では、メモリコントローラ1415はメモリデバイス1410を動作し得るが、プロセッシングユニット1420は、一つ以上のアプリケーションをホストする、および/または、たとえば、メモリデバイス1410中のメモリセルへのアクセスを提供するために書き込みコマンドをメモリコントローラに伝えても良い。
【0021】
メモリ1422は、任意のデータストレージ機構の典型である。メモリ1422は、たとえば、主たるメモリ1424および/または副たるメモリ1426を含み得る。主たるメモリ1424は、たとえば、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ他を含み得る。本例ではプロセッシングユニット1420とは別のものとして示されているが、主たるメモリの全てまたは一部はプロセッシングユニット1420内に備えても良いし、またはさもなければプロセッシングユニット1420と同じ場所に配置されても良い/結合されても良いことは理解されよう。
【0022】
副たるメモリ1426は、たとえば主たるメモリと同一もしくは類似のタイプのメモリおよび/または、たとえばディスクドライブ、光学ディスクドライブ、テープドライブ、固体メモリドライブ、他などの一つ以上のデータストレージデバイスもしくはシステムを含み得る。ある例においては、副たるメモリ1426は、コンピュータ読み取り可能媒体1428を動作可能に受容するものであっても良いし、またはさもなければコンピュータ読み取り可能媒体1428に結合するように構成されても良い。コンピュータ読み取り可能媒体1428は、たとえば、システム1400中の一つ以上のデバイスに対するデータ、コード、および/もしくは命令を運ぶことが出来る、ならびに/またはアクセス可能とすることができる任意の媒体を含み得る。
【0023】
コンピューティングデバイス1404は、たとえば、入出力1432を含み得る。入出力1432は、人間入力もしくは機械入力を受ける、もしくは導入するように構成され得る一つ以上のデバイスもしくはフィーチャ、および/または人間出力または機械出力を送達する、もしくは与えるように構成され得る一つ以上のデバイスもしくはフィーチャの典型である。限定ではない例では、入出力1432は、動作可能に構成されたディスプレイ、スピーカ、キーボード、マウス、トラックボール、タッチスクリーン、データポートを含み得る。
【0024】
現在のところ実施形態の例であると考えられることを示し、記載してきたが、クレームされた発明の主題を逸脱することなく、様々な他の変更を行うことができ、均等物が置き換えられ得ることは、当業者には理解されるだろう。加えて、本明細書中に記載された中心的概念から逸脱することなく、多くの変更が、特定の状況がクレームされた発明の主題の教示に合うように、行われ得る。したがって、クレームされた発明の主題は、開示された特定の実施形態に限定されず、そのようなクレームされた発明の主題はまた、添付のクレームおよびその均等物の範囲内におさまる全ての実施形態を含み得る。