【実施例】
【0049】
実施例 1 -1-ベンジル-3-ピリジン-2-イルメチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 1)の合成
化合物1を以下に示されるスキーム1に従って合成した。
スキーム 1
【化15】
【0050】
工程 1 1-ベンジル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンの合成
室温のEtOH (15 ml) 中の1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (5.0 g, 37.6 ミリモル) の懸濁液にKOH (2.53 g, 45.1 ミリモル) を添加した。その反応液を1時間撹拌し、その後に臭化ベンジル (4.92 ml, 41.4 ミリモル) を導入し、次いで反応液を2日間撹拌した。この時間後に、その混合物を減圧で濃縮し、シリカによるクロマトグラフィーにより精製し、MeOH/ジクロロメタン (1.5-5% 勾配) で溶離した。これにより1-ベンジル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (4.47 g, 50%) を得た。HPLC-MS 224 [M+1]
+.
1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン及び適当なアルキルブロミド試薬を用いて同様の操作を使用して、表1中の化合物を調製した。下記の変更が注目される。
- 1-(3-ブロモ-ベンジル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン: 粗生成物をジクロロメタンと飽和NaHCO
3 の間に分配し、10分間撹拌した。この時間後に有機相を分離し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して標題化合物を得、これを更に精製しないで使用した。
- 1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン: その反応液を7日間撹拌した。
- 1-(3-フェノキシ-プロピル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン: その反応液を室温で3日間撹拌した。
- 1-(2-フェニルスルファニル-エチル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン: その反応液を2.5 日間撹拌した。
表 1
【0051】
【表3】
【0052】
工程 2 1-ベンジル-3-ピリジン-2-イルメチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 1)の合成
EtOH (3 ml) 中の1-ベンジル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (150 mg, 0.67 ミリモル) 、2-ブロモメチルピリジン臭化水素酸塩 (170 mg, 0.67 ミリモル) 及びNa
2CO
3 (71 mg, 0.67 ミリモル) の懸濁液をシールした管中で80℃に加熱した。5時間後、その反応液を室温に冷却し、濾過した。集めた固体を追加のEtOHで洗浄し、合わせた濾液及び洗浄液を減圧で濃縮した。シリカによるクロマトグラフィーにより精製し、8% MeOH/ジクロロメタンで溶離して1-ベンジル-3-ピリジン-2-イルメチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (17 mg, 22%) を得た。HPLC-MS 315 [M+1]
+.
1-ベンジル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン及び適当なアルキル化試薬を用いて同様の操作を使用して表2中の化合物を調製した。下記の変更が注目される。
- 化合物4について、使用したアルキル化剤はトルエン-4-スルホン酸テトラヒドロ-ピラン-4-イルメチルエステルであった。
表 2
【0053】
【表4】
【0054】
実施例 2 -1-(4'-フルオロ-ビフェニル4-イルメチル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 16)の合成
標題化合物をスキーム2に従って合成した。
スキーム 2
【化16】
【0055】
工程 1 1-(4-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 5)の合成
2-ブタノン (30 ml) 中の1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (0.40 g, 1.40 ミリモル) の溶液に4-ブロモベンジルブロミド (0.52 g, 2.1 ミリモル) を添加した。その反応液を16時間にわたって90℃に加熱した。この時間後に、得られる懸濁液を室温に冷却し、濾過した。集めた固体を追加の2-ブタノンで洗浄し、次いで固体をジクロロメタンとNaHCO
3 の飽和溶液の間に分配した。その2相混合物を室温で10分間撹拌し、次いで有機層を分離した。水相を追加のジクロロメタンで抽出し、合わせた有機画分をH
2O で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4)、濾過し、減圧で濃縮して1-(4-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンを白色の固体 (0.532 g, 83%) として得た。HPLC-MS 454, 456 [M+1]
+.
【0056】
表1からの適当な中間体及び適当なアルキルブロミドを用いて同様の操作を使用して、表3中の化合物を調製した。下記の変更が注目される。
- 1-(3-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンを1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン及び3-ブロモベンジルブロミドから調製した。
- 1-(4-ブロモ-ベンジル)-3-(3-フェノキシ-プロピル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンを1-(3-フェノキシ-プロピル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン及び4-ブロモベンジルブロミドから調製した。
- 1-(4-ブロモ-ベンジル)-3-(3-フェノキシ-プロピル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンを1-(3-フェノキシ-プロピル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン及び3-ブロモベンジルブロミドから調製した。
- 1-(4-ブロモ-ベンジル)-3-(2-フェニルスルファニル-エチル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンを1-(2-フェニルスルファニル-エチル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン及び4-ブロモベンジルブロミドから調製した。
- 1-(4-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(4-クロロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンを1-[3-(4-クロロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン及び4-ブロモベンジルブロミドから調製した。
- 1-(2-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン: その化合物を臭化水素酸塩として単離した (塩基処理を使用しなかった)。
- 1-[3-(4-クロロ-フェノキシ)-プロピル]-3-ピリジン-4-イルメチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン及び1-(4-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(4-クロロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン: EtOHを反応の溶媒として使用し、Na
2CO
3 (3 当量) を反応に使用した。
- 3-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-安息香酸メチルエステル: その化合物を臭化水素酸塩として単離した。
表 3
【0057】
【表5】
【0058】
工程 2 1-(4'-フルオロ-ビフェニル4-イルメチル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 16) の合成
窒素を室温の3:1 MeOH/1,4-ジオキサン (3 ml) 中の1-(4-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (80 mg, 0.18 ミリモル) 及び4-フルオロフェニルボロン酸 (37 mg, 0.26 ミリモル) の混合物に10分間吹き込み、その後に2M Na
2CO
3 の溶液(0.17 ml, 0.35 ミリモル) を導入した。その懸濁液を更に2分間脱気し、次いでPdCl
2(dppf) (14 mg, 0.02 ミリモル) を添加した。その反応混合物をシールし、100℃に加熱し、そこでそれを16時間維持した。この時間後に、その懸濁液を室温に冷却し、セライト(登録商標)により濾過した。濾液を減圧で濃縮し、残っている粗生成物を分取HPLCにより精製して1-(4'-フルオロ-ビフェニル4-イルメチル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (30 mg, 36%) を得た。HPLC-MS 470 [M+1]
+.
実施例 3 -1-[4-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3-メチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 17)の合成
標題化合物をスキーム3に示される方法に従って合成した。
スキーム 3
【0059】
【化17】
【0060】
工程 1 4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの合成
窒素雰囲気下で室温のジクロロメタン (150 ml)中のビフェニル-2-カルボアルデヒド (5.01 g, 27.5 ミリモル) の溶液にピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル (5.63 g, 30.2 ミリモル) 、続いて氷酢酸 (1.90 ml, 33.2 ミリモル) を添加した。その反応液を1時間撹拌し、その後にトリアセトキシホウ水素化ナトリウム (11.65 g, 55.0 ミリモル) を導入した。3時間後、5% NaOHの溶液 (約15 ml) を添加し、その混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を分離し、H
2O (x2) 、食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを油 (9.9 g, 100%) として得、これを更に精製しないで使用した。HPLC-MS 353 [M+1]
+.
4'-クロロ-ビフェニル-2-カルボアルデヒドから出発して同様の操作を使用して表4中の化合物を調製した。この化合物をシリカによるカラムクロマトグラフィーにより精製し、5% EtOAc/ヘプタンで溶離した。
表 4
【表6】
【0061】
工程 2 1-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジンの合成
室温のジクロロメタン (112.5 ml) 中の4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル (9.89 g, 28.1 ミリモル) の溶液にTFA (37.5 ml) を添加した。その反応液を4.5時間撹拌し、次いで減圧で濃縮した。粗生成物にH
2O (20 ml) 、続いて1M NaOH 、次いで5M NaOH を添加してそのpHを約8-9 に調節した。その混合物をジクロロメタン (x2) で抽出し、合わせた有機抽出物をH
2O 、食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して1-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン (6.55 g, 92%) を得、これを更に精製しないで使用した。HPLC-MS 253 [M+1]
+
4-(4'-クロロ-ビフェニル2-イルメチル)-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルから出発して同様の操作を使用して表5中の化合物を調製した。
表 5
【表7】
【0062】
工程 3 1-(4-ブロモ-ベンジル)-3-メチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンの合成
2-ブタノン (30 ml) 中の1-メチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (0.30 g, 2.04 ミリモル) の溶液に4-ブロモベンジルブロミド (0.70 g, 2.81 ミリモル) を添加した。その反応液を90℃に加熱し、そこでそれを30分間撹拌した。この時間後に、得られる懸濁液を室温に冷却し、濾過した。集めた固体をジクロロメタンとNaHCO
3 の飽和溶液の間に分配し、その混合物を10分間撹拌した。有機層を分離し、水相を追加のジクロロメタンで抽出した。有機画分を合わせ、H
2O で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、濾液を減圧で濃縮して1-(4-ブロモ-ベンジル)-3-メチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンを白色の固体 (0.39 g, 61%) として得た。HPLC-MS 316, 318 [M+1]
+.
1-ベンジル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンから出発して同様の操作を使用して表6中の化合物を調製した。
表 6
【表8】
【0063】
工程 4 1-[4-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3-メチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 17)の合成
無水トルエン (2 ml) 中の1-(4-ブロモ-ベンジル)-3-メチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (75 mg, 0.237 ミリモル) の脱気溶液にPd(OAc)
2 (20 mg, 0.047 ミリモル) を添加した。窒素をその懸濁液に10分間吹き込み、その後にBINAP (29 mg, 0.047 ミリモル) を添加した。更に2分後に脱気トルエン (2 ml) 中の1-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン (65 mg, 0.258 ミリモル) を導入し、次いで更に2分後にCs
2CO
3 (1.54 g, 4.75 ミリモル) を添加し、その反応液を2分間撹拌した。添加の全て中に窒素をその反応混合物に連続して吹き込んだ。次いで反応液をシールし、95℃に加熱し、そこでそれを16時間維持した。この時間後に暗赤色の混合物を室温に冷却し、セライト(登録商標)により濾過した。集めた固体を追加のトルエンで洗浄し、次いで合わせた濾液及び洗浄液を減圧で濃縮して粗生成物を得た。分取HPLCにより精製して1-[4-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3-メチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンを固体 (14 mg, 12%) として得た。HPLC-MS 488 [M+1]
+, 255.
1-ベンジル-3-(4-ブロモ-ベンジル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンから出発して同様の操作を使用して表7中の化合物を調製した。
表 7
【表9】
【0064】
実施例 4 -1-{4-[4-(4-クロロ-ベンジル)-ピペラジン-1-イル]-ベンジル}-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 19)の合成
標題化合物をスキーム4に従って調製した。
スキーム 4
【化18】
【0065】
工程 1 1-{4-[4-(4-クロロ-ベンジル)-ピペラジン-1-イル]-ベンジル}-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 19)の合成
トルエン (20 ml) 中の1-(4-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (0.25 g, 0.55 ミリモル) の溶液に1-(4-クロロ-ベンジル)-ピペラジン (0.16 g, 0.55 ミリモル) 、カリウムt-ブトキシド (216 mg, 1.93 ミリモル) 、Pd
2(dba)
3 (35 mg, 0.038 ミリモル) 及びBINAP (48 mg, 0.077 ミリモル) を添加した。窒素をその懸濁液に5分間吹き込み、次いでその反応液を24時間にわたって105℃に加熱した。この時間後に、その混合物を室温に冷却し、濾過した。集めた固体を追加のトルエンで洗浄し、次いで合わせた濾液及び洗浄液を減圧で濃縮した。粗生成物をシリカによるクロマトグラフィーにより精製して1-{4-[4-(4-クロロ-ベンジル)-ピペラジン-1-イル]-ベンジル}-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (57 mg, 18%) を得た。HPLC-MS 584 [M+1]
+, 293.
1-(4-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンから出発し、適当なアミンを使用して同様の操作を使用して表8中の化合物を調製した。
表 8
【表10】
【0066】
実施例 5 - 1-(4-{4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-イル}-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 23)の合成
スキーム5は標題化合物への合成経路を示す。
スキーム 5
【化19】
【0067】
工程 1 2-ブロモ-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンカルボアルデヒドの合成
窒素入口、温度計及び2M NaOH の溶液を含むスクラバーに連結された出口を備えた3口丸底フラスコに無水クロロホルム (15 ml) 及び無水N,N (2.5 ml, 32.3 ミリモル) を仕込んだ。その溶液を窒素雰囲気下で約3℃(内部温度)に冷却し、その後に反応を約3℃に維持するような速度で三臭化リン (2.8 ml, 30.0 ミリモル) を滴下して導入した。添加が完結した後、その反応液を約10℃に徐々に温め、次いで温度を70℃に上昇させ、そこでそれを30分間維持した。その反応液を室温に冷却し、4,4-ジメチルシクロヘキサノン (1.4 g, 11.1 ミリモル) を20分間にわたって徐々に添加した。添加が完結した後、その反応液を70℃に温め、それを1.5時間撹拌した。次いでその混合物を室温に冷却し、4M 酢酸ナトリウムの溶液 (15 ml) に注いだ。5M NaOH の溶液を使用して得られる溶液のpHを約7に調節し、次いでその混合物をヘプタン (x5) で抽出した。合わせた有機画分を乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して2-ブロモ-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンカルボアルデヒドを黄色の油 (1.4 g, 58%) として得た。
1H NMR (MeOD) δ10.05 (1H, s), 2.82 (2H, m), 2.10 (2H, m), 1.59 (2H, t), 0.96 (6H, s).
【0068】
工程 2 4-(2-ブロモ-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル)-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの合成
窒素雰囲気下の室温のジクロロメタン (70 ml) 中の2-ブロモ-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンカルボアルデヒド (1 g, 4.61 ミリモル) の溶液に氷酢酸 (0.29 ml, 5.1 ミリモル) 、続いてピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル (0.94 g, 5.07 ミリモル) を添加した。その反応液を1時間撹拌し、その後にトリアセトキシホウ水素化ナトリウム (2.05 g, 9.68 ミリモル) を導入した。16時間後に、5% NaOHの溶液 (20 ml) を添加し、その混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を分離し、H
2O で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して粗生成物を得た。シリカによるカラムクロマトグラフィーにより精製し、5% EtOAc/ヘプタンで溶離して4-(2-ブロモ-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル)-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル (1.3 g, 73%) を得た。
1H NMR (MeOD) δ 3.44 (4H, br t), 3.14 (2H, br s), 2.55 (2H, br m), 2.40 (4H, br t), 2.08 (2H, br s), 1.51 (2H, t), 1.48 (9H, s), 0.93 (6H, s).
工程 3 4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの合成
室温の2:1 MeOH/1,4-ジオキサン (20 ml) 中の4-(2-ブロモ-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル)-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル (1.3 g, 3.36 ミリモル) 及び4-クロロフェニルボロン酸 (0.78 g, 5.04 ミリモル) の脱気溶液に2M Na
2CO
3 の溶液(3.3 ml, 6.72 ミリモル) を添加した。窒素をその混合物に2分間吹き込み、次いでPdCl
2[dppf] (200 mg, 0.28 ミリモル) を添加した。反応フラスコをシールし、100℃に加熱し、そこでそれを1時間維持した。この時間後に、その懸濁液を室温に冷却し、セライト(登録商標)により濾過した。集めた固体を追加のジクロロメタンで洗浄し、合わせた濾液及び洗浄液を減圧で濃縮した。シリカによるカラムクロマトグラフィーにより精製し、6% EtOAc/ヘプタンで溶離して4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル (1.0 g, 71%) を得た。HPLC-MS 419, 421 [M+1]
+.
【0069】
工程 4 1-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジンの合成
ジクロロメタン (20 ml) 中の4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル (1.0 g, 2.39 ミリモル) の溶液にTFA (5 ml) を添加した。その反応液を1時間撹拌し、次いで減圧で濃縮した。NaHCO
3 の飽和溶液を添加してpHを約8-9 に調節し、その混合物をジクロロメタン (x2) で抽出した。合わせた抽出物を食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して1-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン (0.76 g, 100%) を得た。HPLC-MS 319, 321 [M+1]
+.
工程 5 1-(4-{4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-イル}-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 23)の合成
無水トルエン (2 ml) 中の1-(4-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (60 mg, 0.13 ミリモル) の脱気溶液にPd(OAc)
2 (0.3 mg, 0.7 μモル) を添加した。窒素をその懸濁液に10分間吹き込み、その後にBINAP (8 mg, 11 μモル) を添加した。更に2分後に脱気トルエン (2 ml) 中の1-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン (48 mg, 0.14 ミリモル) を導入し、次いで更に2分後にCs
2CO
3 (0.86 g, 2.6 ミリモル) を添加し、その反応液を2分間撹拌した。添加の全て中に窒素をその反応混合物に連続して吹き込んだ。次いでその反応液をシールし、95℃に加熱し、そこでそれを2時間維持した。この時間後に、その反応液を室温に冷却し、追加のPd(OAc)
2 及びBINAP を導入した。次いでその反応液をシールし、95℃に加熱し、そこでそれを更に22時間維持した。その混合物を室温に冷却し、セライト(登録商標)により濾過した。集めた固体を追加のトルエン及びジクロロメタンで洗浄し、次いで合わせた濾液及び洗浄液を減圧で濃縮して粗生成物を得た。分取HPLCによる精製後に、生成物をジクロロメタンに再度溶解し、飽和NaHCO
3 及びH
2O で洗浄した。有機相を分離し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過して1-(4-{4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-イル}-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (10 mg, 11%) を得た。HPLC-MS 692 [M+1]
+, 347 (100%).
【0070】
同様の操作並びに適当なブロミド試薬及びアミン試薬を使用して、表9中の化合物を調製した。下記の変更が注目される。
- 化合物 28: 追加の触媒及びリガンドを1日後に添加し、反応液を更に1日にわたって加熱した。カーボネート樹脂を使用して遊離塩基にした。
- 化合物 29: 反応液をマイクロウェーブ中で2時間にわたって110℃で加熱した。次いで追加の触媒及びリガンドを添加し、マイクロウェーブ中で50分間にわたって110℃で加熱した。追加の触媒及びリガンドを添加し、その反応液を更に50分間にわたってマイクロウェーブ中で110℃で加熱した。
- 化合物 32: 4時間加熱した。
表 9
【0071】
【表11】
【0072】
実施例 6 - 1-[2-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-チアゾール-4-イルメチル]-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 35)の合成
標題化合物をスキーム6に従って調製した。
スキーム 6
【化20】
【0073】
工程 1 1-(2-クロロ-チアゾール-4-イルメチル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 34)の合成
室温の2-ブタノン (58 ml) 中の1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (2.89 g, 10.1 ミリモル) の溶液に2-クロロ-4-クロロメチル-チアゾール (2.55 g, 15.2 ミリモル) 、続いて臭化カリウム (1.20 g, 10.1 ミリモル) を添加した。その反応混合物を95℃に加熱し、そこでそれを32時間維持した。この時間後に、その反応液を室温に冷却し、追加の臭化カリウム (0.30 g, 2.52 ミリモル) を導入した。その反応液を更に22時間にわたって90℃で撹拌し、次いでそれを室温に冷却し、濾過した。集めた固体をジクロロメタンとNaHCO
3 の飽和溶液(50 ml) の間に分配し、有機層を分離した。水相を追加のジクロロメタン (x1) で抽出し、合わせた有機画分をH
2O 、食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して1-(2-クロロ-チアゾール-4-イルメチル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンを褐色の油 (2.57 g, 61%) として得た。HPLC-MS 417 [M+1]
+.
【0074】
工程 2 1-[2-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-チアゾール-4-イルメチル]-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 35)の合成
N-メチルピロリジノン (2 ml) 中の1-(2-クロロ-チアゾール-4-イルメチル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (30 mg, 0.072 ミリモル) の溶液に1-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン (18 mg, 0.072 ミリモル) 、CuI (14 mg, 0.072 ミリモル) 及びK
2CO
3 (15 mg, 0.11 ミリモル) を添加した。その反応液をマイクロウェーブ中で合計1.5時間にわたって190℃で加熱した。この時間後に、その懸濁液を室温に冷却し、セライト(登録商標)により濾過した。集めた固体をジクロロメタンで洗浄し、次いで合わせた濾液及び洗浄液をH
2O で洗浄した。水相を追加のジクロロメタンで抽出し、次いで合わせた有機画分を食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過した。濾液を減圧で濃縮し、粗生成物を分取HPLCにより精製した。生成物をNaHCO
3 の飽和溶液とジクロロメタンの間に分配することにより遊離塩基にした。次いで有機層を分離し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して1-[2-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-チアゾール-4-イルメチル]-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (3.6 mg, 8%) を得た。HPLC-MS 633 [M+1]
+, 317 (100%).
1-(2-クロロ-チアゾール-4-イルメチル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン及び適当なアミンから出発して同様の操作を使用して、表10中の化合物を調製した。下記の変更が注目される。
- 化合物 36: マイクロウェーブ中で1時間加熱した。
- 化合物 37: 触媒のCuI (0.07 当量) を使用した。反応液を最初に加圧管中で16時間にわたって120℃に加熱し、次いでマイクロウェーブ中で20分間にわたって145℃で加熱した。
表 10
【0075】
【表12】
【0076】
実施例 7 1-[2-(4-ビフェニル2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 38)の合成
標題化合物の調製をスキーム7に従って行なった。
スキーム 7
【化21】
【0077】
工程 1 [1-(2-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-イリデン]-カルバミン酸 tert-ブチルエステルの合成
室温の1,4-ジオキサン (7.5 ml) 及びH
2O (7.5 ml) 中の1-(2-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン臭化水素酸塩 (480 mg, 1.05 ミリモル) の溶液にNa
2CO
3 (280 mg, 2.64 ミリモル) 、続いてジ-tert-ブチルジカーボネート (0.39 g, 1.79 ミリモル) を添加した。その反応液を40℃で2.5時間撹拌し、次いで80℃に温めた。その反応液を室温に冷却し、減圧で濃縮し、次いでシリカによるクロマトグラフィーにより精製し、30% EtOAc/ヘキサンで溶離して [1-(2-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-イリデン]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (200 mg, 34%) を得た。HPLC-MS 554, 556 [M+1]
+.
工程 2 [1-[2-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-イリデン]-カルバミン酸 tert-ブチルエステルの合成
無水トルエン (4 ml) 中の [1-(2-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-イリデン]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (200 mg, 0.36 ミリモル) の脱気溶液にPd(OAc)
2 (0.7 mg, 1.8 μモル)を添加した。窒素をその懸濁液に10分間吹き込み、その後にBINAP (17 mg, 27 μモル)を添加した。更に2分後に脱気トルエン (4 ml) 中の1-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン (99 mg, 0.36 ミリモル) を導入し、次いで更に2分後にCs
2CO
3 (0.86 g, 2.6ミリモル) を添加し、その反応液を2分間撹拌した。添加の全て中に窒素をその反応混合物に連続して吹き込んだ。2.75時間後にその反応液を室温に冷却し、セライト(登録商標)により濾過した。シリカによるクロマトグラフィーにより精製して[1-[2-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-イリデン]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (100 mg) を得、これを精製しないで次の工程で使用した。
【0078】
工程 3 1-[2-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 38)の合成
[1-[2-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-イリデン]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (100 mg, 0.14 ミリモル) に室温でジクロロメタン (5 ml) 中の25% TFA を添加した。その反応液を1時間撹拌し、次いで減圧で濃縮した。粗生成物を分取HPLCにより精製し、次いで飽和NaHCO
3 とジクロロメタンの間に分配した。有機相を分離し、H
2O で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して1-[2-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (2.8 mg, 3%) を得た。HPLC-MS 626 [M+1]
+, 324.
実施例 8 -1-{4-[4-(4-クロロ-ベンジル)-ピペラジン-1-イルメチル]-ベンジル}-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 39)の合成
標題化合物をスキーム8に示されるように合成した。
スキーム 8
【化22】
【0079】
工程 1 4-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-ベンズアルデヒドの合成
2-ブタノン (50 ml) 中の1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (0.96 g, 3.36 ミリモル) の溶液に4-ブロモメチルベンズアルデヒド (1.0 g, 5.03 ミリモル) を添加した。その反応液を加熱、還流し、そこでそれを48時間維持した。この時間後に、その懸濁液を室温に冷却し、濾過した。集めた固体を追加の2-ブタノンで洗浄し、次いで乾燥させて4-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-ベンズアルデヒド臭化水素酸塩 (0.80 g, 49%) を黄色の固体として得、これを更に精製しないで使用した。HPLC-MS 404 [M+1]
+.
工程 2 1-{4-[4-(4-クロロ-ベンジル)-ピペラジン-1-イルメチル]-ベンジル}-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 39)の合成
THF (10 ml) 中の1-(4-クロロ-ベンジル)-ピペラジン (70 mg, 0.33 ミリモル) の溶液に4-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-ベンズアルデヒド臭化水素酸塩 (0.20 g, 0.41 ミリモル) 、シアノホウ水素化ナトリウム (31 mg, 0.49 ミリモル) 、H
2O (1 滴) 及び氷酢酸 (0.068 ml) を添加した。その反応液を55℃に温め、そこでそれを6時間維持した。この時間後に、その混合物を室温に冷却し、16時間撹拌した。その混合物を減圧で濃縮し、次いで1N HCl とEtOAc の間に分配した。有機層を除去し、10% K
2CO
3 を使用して水相を塩基性にした。塩基性水相をEtOAc で抽出した。有機層を乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮した。シリカによるクロマトグラフィーにより精製し、MeOH/ジクロロメタンで溶離して1-{4-[4-(4-クロロ-ベンジル)-ピペラジン-1-イルメチル]-ベンジル}-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (23 mg, 11%) を得た。HPLC-MS 598 [M+1]
+, 300.
4-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-ベンズアルデヒドから出発し、適当なアミンを使用し、同様の操作を使用して表11中の化合物を調製した。
表 11
【0080】
【表13】
【0081】
実施例 9 -1-{4-[4-(2-クロロ-ベンジル)-ピペラジン-1-イルメチル]-ベンジル}-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 48)の合成
化合物48をスキーム9に示される方法により合成した。
スキーム 9
【化23】
【0082】
工程 1 1-{4-[4-(2-クロロ-ベンジル)-ピペラジン-1-イルメチル]-ベンジル}-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 48)の合成
室温の1,2-ジクロロエタン (5 ml) 中の4-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-ベンズアルデヒド臭化水素酸塩 (0.39 g, 0.81 ミリモル) 及びトリアセトキシホウ水素化ナトリウム (0.322 g, 1.52 ミリモル) の混合物に1-(2-クロロ-ベンジル)-ピペラジン (0.20 g, 0.95 ミリモル) を添加した。その反応液を8時間撹拌し、次いでNaHCO
3 の飽和溶液、H
2Oで洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮した。クロマトグラフィーにより精製して1-{4-[4-(2-クロロ-ベンジル)-ピペラジン-1-イルメチル]-ベンジル}-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (90 mg, 19%) を得た。HPLC-MS 598 [M+1]
+, 300.
4-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-ベンズアルデヒドから出発し、適当なアミンを使用し、同様の操作を使用して表12中の化合物を調製した。
表 12
【0083】
【表14】
【0084】
実施例 10 N-(3-クロロ-フェニル)-2-(4-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-ベンジルアミノ)-アセトアミド (化合物 50)の合成
標題化合物をスキーム10に従って調製した。
スキーム 10
【化24】
【0085】
工程 1 [(3-クロロ-フェニルカルバモイル)-メチル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステルの合成
室温のジクロロメタン (25 ml) 中のN-tert-ブトキシカルボニル グリシン (0.5 g,2.85 ミリモル) の溶液に3-クロロアニリン (0.43 g, 3.42 ミリモル) 、HOBt (0.58 g, 4.28 ミリモル) 、EDC (1.10 g, 5.7 ミリモル) 及びN-メチルモルホリン (0.43 g, 4.28 ミリモル) を添加した。その反応液を5時間撹拌し、次いで1M KHSO
4 、10% NaHCO
3 溶液及び食塩水で洗浄した。有機相を分離し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して [(3-クロロ-フェニルカルバモイル)-メチル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.7 g, 86%) を得た。HPLC-MS 284, 286 [M+1]
+.
N-tert-ブトキシカルボニルグリシン及び適当なアニリンから出発して同様の操作を使用して表13中の化合物を調製した。
表 13
【0086】
【表15】
【0087】
工程 2 2-アミノ-N-(3-クロロ-フェニル)-アセトアミドの合成
[(3-クロロ-フェニルカルバモイル)-メチル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.7 g, 2.46 ミリモル) に室温で1,4-ジオキサン HCl (10 ml) を添加した。その反応液を室温で16時間撹拌し、次いで濾過した。集めた固体は2-アミノ-N-(3-クロロ-フェニル)-アセトアミド塩酸塩 (0.6 g, 100%) であった。HPLC-MS 184, 186 [M+1]
+.
同様の操作を使用して、表14中の化合物を調製した。
表 14
【0088】
【表16】
【0089】
工程 3 N-(3-クロロ-フェニル)-2-(4-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-ベンジルアミノ)-アセトアミド (化合物 50)の合成
1,2-ジクロロエタン (25 ml) 中の4-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-ベンズアルデヒド臭化水素酸塩 (0.25 g, 0.52 ミリモル) 、2-アミノ-N-(4-クロロ-フェニル)-アセトアミド (114 mg, 0.62 ミリモル) 及びトリアセトキシホウ水素化ナトリウム (0.183 g, 0.87 ミリモル) の溶液を0℃で撹拌し、次いで室温に徐々に温め、そこでそれを16時間維持した。この時間後に、KHSO
4 の飽和溶液を導入し、その懸濁液を濾過した。集めた固体をMeOH及びH
2O で洗浄し、次いで乾燥させてN-(3-クロロ-フェニル)-2-(4-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-ベンジルアミノ)-アセトアミド (50 mg, 17%) を得た。HPLC-MS 572 [M+1]
+, 287.
4-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-ベンズアルデヒド及び適当なアミンから出発して同様の操作を使用して表15中の化合物を調製した。下記の変更が注目される。
- 化合物 51 - 精製をシリカ(トリエチルアミンで洗浄した)によるクロマトグラフィーにより行ない、MeOH/EtOAc で溶離した。1,4-ジオキサン中のHCl を使用してその精製された生成物をHCl 塩に変換した。
表 15
【0090】
【表17】
【0091】
実施例 11 -1-[6-(4-ベンジル-ピペラジン-1-イル)-ピリジン-3-イルメチル]-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 53)の合成
化合物53をスキーム11に従って調製した。
スキーム 11
【化25】
【0092】
工程 1 1-(6-クロロ-ピリジン-3-イルメチル)-3-(3-フェノキシ-プロピル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 52)の合成
室温の2-ブタノン (25 ml) 中の1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (2.0 g, 7.01 ミリモル) の溶液に2-クロロ-5-クロロメチル-ピリジン (2.27 g, 14.0 ミリモル) 、続いてNaBr (0.715 g, 7.01 ミリモル) を添加した。その反応液を90℃に加熱し、そこでそれを4日間維持した。この時間後に、その懸濁液を室温に冷却し、濾過した。集めた固体を追加の2-ブタノンで洗浄し、次いで乾燥させて1-(6-クロロ-ピリジン-3-イルメチル)-3-(3-フェノキシ-プロピル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン塩酸塩 (1.6 g, 51%) を得、これを更に精製しないで使用した。HPLC-MS 411, 413 [M+1]
+.
工程 2 1-[6-(4-ベンジル-ピペラジン-1-イル)-ピリジン-3-イルメチル]-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 53)の合成
室温のトルエン (5 ml) 中のカリウムt-ブトキシド (41 mg, 0.37 ミリモル) 、Pd(OAc)
2 (1 mg, 4.5 μモル) 及びトリイソブチルホスファトラン (3 mg, 9.8 μモル) の脱気懸濁液に1-(6-クロロ-ピリジン-3-イルメチル)-3-(3-フェノキシ-プロピル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン塩酸塩 (100 mg, 0.22 ミリモル) 及び1-ベンジル-ピペラジン (52 μl, 0.29 ミリモル) を添加した。反応フラスコを窒素雰囲気下でシールし、80℃に加熱し、そこでそれを16時間維持した。この時間後にその温度を120℃に上昇させ、そこでそれを更に16時間放置した。次いでその混合物を室温に冷却し、減圧で濃縮した。塩基性アルミナによるクロマトグラフィーにより精製し、EtOAc で溶離し、次いで塩酸塩に変換して1-[6-(4-ベンジル-ピペラジン-1-イル)-ピリジン-3-イルメチル]-3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン塩酸塩 (35 mg, 27%) を得た。HPLC-MS 551 [M+1]
+, 276.
1-(6-クロロ-ピリジン-3-イルメチル)-3-(3-フェノキシ-プロピル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンから出発し、適当なアミンを使用して同様の操作を使用して表16中にリストされた化合物を調製した。下記の変更が注目される。
- 化合物54-57 を塩酸塩に変換しなかった。
表 16
【0093】
【表18】
【0094】
実施例 12 -3-[4-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-5-メチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 62)の合成
スキーム12は標題化合物を得るのに使用した経路を示す。
スキーム 12
【化26】
【0095】
工程 1 (4-ブロモ-ベンジル)-(5-メチル-2-ニトロ-フェニル)-アミンの合成
窒素雰囲気下の室温のEtOH (18 ml) 中の3-フルオロ-4-ニトロトルエン (0.30 g, 1.93 ミリモル) の溶液に4-ブロモベンジルアミン (0.36 g, 1.93 ミリモル) を徐々に添加した。その反応液を還流まで温め、そこでそれを2日間維持した。この時間後に、その混合物を室温に冷却し、減圧で濃縮した。粗生成物をH
2O とEtOAc の間に分配し、有機相を分離し、5N HClで洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、減圧で濃縮して (4-ブロモ-ベンジル)-(5-メチル-2-ニトロ-フェニル)-アミン (0.45 g, 72%) を黄色の固体として得た。
適当なフルオロニトロベンゼン出発物質に同様の操作を使用して表17中の化合物を調製した。
表 17
【0096】
【表19】
【0097】
工程 2 N-2-(4-ブロモ-ベンジル)-4-メチル-ベンゼン-1,2-ジアミンの合成
t-ブタノール:水 (5:2, 40 ml) 中の鉄 (3 g, 0.107 モル) 及び塩化アンモニウム (3.5 g, 0.065 モル) を15分間にわたって加熱、還流した。この時間後に、温度を50℃に低下し、t-ブタノール (40 ml) 中の (4-ブロモ-ベンジル)-(5-メチル-2-ニトロ-フェニル)-アミン (0.35 g, 1.09 ミリモル) を10分間にわたって3回に分けて導入した。添加後、その反応液を加熱、還流し、次いで追加の鉄 (3 g, 0.107 モル) 及び塩化アンモニウム (3.5 g, 0.065 モル) を導入した。その混合物を更に1時間にわたって還流下で撹拌し、次いで室温に冷却し、減圧で濃縮した。残っている固体をEtOAc とH
2O の間に分配し、有機相を分離した。水層を追加のEtOAc で抽出し、合わせた有機画分を食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮した。シリカによるカラムクロマトグラフィーにより精製し、EtOAc:ヘキサン(2-16%からの勾配溶離) で溶離してN-2-(4-ブロモ-ベンジル)-4-メチル-ベンゼン-1,2-ジアミン (183 mg, 58%) を得た。HPLC-MS 291, 293 [M+1]
+.
表17からの適当なニトロベンゼン出発物質に同様の操作を使用して表18中の化合物を調製した。
表 18
【0098】
【表20】
【0099】
工程 3 1-(4-ブロモ-ベンジル)-6-メチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミンの合成
室温のEtOH (10 ml) 中のN-2-(4-ブロモ-ベンジル)-4-メチル-ベンゼン-1,2-ジアミン (0.20 g, 0.68 ミリモル) の溶液に臭化シアン (0.21 g, 2.06 ミリモル) を添加した。その反応液を室温で1時間撹拌し、次いで加熱、還流し、そこでそれを18時間維持した。この時間後に、その混合物を減圧で濃縮し、残った生成物をEtOAc とアンモニア水溶液の間に分配した。有機相を分離し、食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮した。残った固体をヘキサンですり砕き、次いでヘキサンを除去し、生成物を乾燥させて1-(4-ブロモ-ベンジル)-6-メチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (0.16 g, 74%) を得、これを更に精製しないで使用した。HPLC-MS 316, 318 [M+1]
+.
表18からの適当なジアミンに同様の操作を使用して表19中の化合物を調製した。
表 19
【0100】
【表21】
【0101】
工程 4 3-(4-ブロモ-ベンジル)-1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-5-メチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 58)の合成
室温の2-ブタノン (5 ml) 中の1-(4-ブロモ-ベンジル)-6-メチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (0.14 g, 0.44 ミリモル) の溶液に1-(3-ブロモ-プロポキシ)-4-フルオロ-ベンゼン (0.15 g, 0.66 ミリモル) を添加した。その反応液を10分間撹拌し、次いで追加の2-ブタノン (5 ml) を導入した。その混合物を加熱、還流し、そこでそれを48時間維持した。この時間後に、その反応を室温に冷却し、追加の1-(3-ブロモ-プロポキシ)-4-フルオロ-ベンゼン (0.05, 0.22 ミリモル) を添加した。次いでその反応液を更に15時間にわたって加熱、還流した。次いでそれを室温に冷却し、濾過した。集めた固体を乾燥させて3-(4-ブロモ-ベンジル)-1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-5-メチル-1,3-ジヒドロベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン臭化水素酸塩 (0.04 g, 16%) を得た。HPLC-MS 468, 470 [M+1]
+.
表19からの中間体及び4-ブロモベンジルブロミドを用いて同様の操作を使用して表20中の化合物を調製した。
表 20
【0102】
【表22】
【0103】
工程 5 3-[4-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-5-メチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 62)の合成
3-(4-ブロモ-ベンジル)-1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-5-メチル-1,3-ジヒドロベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン臭化水素酸塩 (20 mg, 0.036 ミリモル) をNaOH水溶液とEtOAc の間に分配した。有機相を分離し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、減圧で濃縮して3-(4-ブロモ-ベンジル)-1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-5-メチル-1,3-ジヒドロベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (0.036 ミリモル) を得た。40℃のトルエン (8 ml) 中のPd(OAc)
2 (0.04 mg, 0.16 μモル) 及びBINAP (0.44 mg, 0.71 ミリモル) の脱気溶液に1-ビフェニル2-イルメチル-ピペラジン (18 mg, 0.071 ミリモル) 、続いて3-(4-ブロモ-ベンジル)-1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-5-メチル-1,3-ジヒドロベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (0.036 ミリモル) 及びナトリウムt-ブトキシド (4.8 mg, 0.05 ミリモル) を添加した。次いでその懸濁液を130℃に加熱し、そこでそれを20時間維持した。この時間後に、その混合物を濾過し、次いで濾液をH
2O とEtOAc の間に分配した。有機相を分離し、減圧で濃縮して粗生成物を得た。分取HPLCにより精製して3-[4-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-5-メチル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (2.5 mg, 11%) を得た。HPLC-MS 640 [M+1]
+, 320 (100%).
3-(4-ブロモ-ベンジル)-5-フルオロ-1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン及び適当なアミンから出発して同様の操作を使用して表21中の化合物を合成した。
表 21
【0104】
【表23】
【0105】
実施例 13 -3-(4-{4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-イル}-ベンジル)-5-フルオロ-1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 64)の合成
スキーム13は化合物64への経路を示す。
スキーム 13
【化27】
【0106】
工程 1 3-(4-{4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-イル}-ベンジル)-5-フルオロ-1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (化合物 64)の合成
窒素雰囲気下の室温のトルエン (2 ml) 中の3-(4-ブロモ-ベンジル)-5-フルオロ-1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (0.060 g, 0.11 ミリモル) の脱気溶液にPd(OAc)
2 (0.9 mg, 4.0 μモル)及びBINAP (4.7 mg, 7.6 μモル) を添加した。窒素を10分間にわたってその混合物に吹き込み、その後にトルエン (1 ml) 中の1-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン (49 mg, 0.15 ミリモル) の脱気溶液を導入した。5分後、Cs
2CO
3 (0.41 g, 1.27 ミリモル) を添加した。全ての添加中に窒素を反応溶液に連続して吹き込んだ。添加が一旦完結すると、反応容器をシールし、次いで95℃に加熱し、そこでそれを18時間維持した。この時間後に、反応液を室温に冷却し、セライト(登録商標)により濾過し、集めた固体をジクロロメタンで洗浄した。合わせた濾液及び洗浄液を減圧で濃縮し、粗生成物を分取HPLCにより精製した。精製された生成物をNaHCO
3 の飽和溶液とジクロロメタンの間に分配し、有機相を分離した。水層を追加のジクロロメタンで抽出し、次いで合わせた有機画分を食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して3-(4-{4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-イル}-ベンジル)-5-フルオロ-1-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (34 mg, 45%) を得た。HPLC-MS 710 [M+1]
+, 348.
実施例 14 -3-(3-{3-[4-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸 (化合物 70)の合成
標題化合物への経路をスキーム14に示す。
スキーム 14
【化28】
【0107】
工程 1 3-(3-クロロ-プロポキシ)-安息香酸エチルエステルの合成
室温のアセトン (250 ml) 中のエチル-3-ヒドロキシベンゾエート (5.0 g, 30 ミリモル) の溶液に1-ブロモ-3-クロロ-プロパン (5.67 g, 36 ミリモル) 及びK
2CO
3 (12.4 g, 90 ミリモル) を添加した。得られる懸濁液を加熱、還流し、そこでそれを25時間維持した。この時間後に、その混合物を減圧で濃縮し、得られる固体をH
2O とEtOAc の間に分配した。有機相を分離し、水相を追加のEtOAc で抽出した。合わせた有機画分を1N HCl 及び食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して粗生成物を得た。シリカによるクロマトグラフィーにより精製し、5% EtOAc/ヘキサンで溶離して3-(3-クロロ-プロポキシ)-安息香酸エチルエステルを無色の油 (5.0 g, 68%)として得た。
工程 2 3-[3-(2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル)-プロポキシ]-安息香酸エチルエステルの合成
室温のDMF (150 ml) 中の3-(3-クロロ-プロポキシ)-安息香酸エチルエステル (5.50 g, 22.7 ミリモル) の溶液にCs
2CO
3 (14.8 g, 45.5 ミリモル) 及び1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (2.75 g, 20.7 ミリモル) を添加した。その反応液を12時間にわたって50℃に加熱した。この時間後に、得られる混合物を室温に冷却し、EtOAc とH
2O の間に分配した。有機層を分離し、水相を追加のEtOAc で抽出した。合わせた有機画分を食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮した。粗生成物をシリカによるクロマトグラフィーにより精製し、2% MeOH/ジクロロメタンで溶離して3-[3-(2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル)-プロポキシ]-安息香酸エチルエステル (4.9 g, 64%) を得た。HPLC-MS 340 [M+1]
+.
同様の操作を使用して表22中の化合物をつくった。下記の変更が注目される。
- メチル 4-(3-ブロモプロポキシ)べをアルキル化剤として使用し、反応が4時間後に完結した。
表 22
【0108】
【表24】
【0109】
工程 3 3-{3-[3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸エチルエステル (化合物 65)の合成
2-ブタノン (125 ml) 中の3-[3-(2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル)-プロポキシ]-安息香酸エチルエステル (2.45 g, 7.3 ミリモル) の溶液に4-ブロモベンジルブロミド (2.88 g, 11.7 ミリモル) を添加した。その反応液を80℃に加熱し、そこでそれを24時間維持した。この時間後に、その混合物を室温に冷却し、濾過した。集めた固体を追加の冷2-ブタノンで洗浄し、次いで乾燥させて3-{3-[3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸エチルエステル臭化水素酸塩 (2.5 g, 59%) を得た。HPLC-MS 508, 510 [M+1]
+.
適当なイミノベンゾイミダゾールから出発して同様の操作を使用して表23に示された化合物を調製した。
表 23
【0110】
【表25】
【0111】
工程 4 3-(3-{3-[4-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸エチルエステル (化合物 69)の合成
室温の3-{3-[3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸エチルエステル (0.50 g, 0.99 ミリモル) 、ナトリウム tert-ブトキシド (0.26 g, 2.67 ミリモル) 、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル (33 mg, 0.07 ミリモル) 及びPd(OAc)
2 (22 mg, 0.10 ミリモル) の混合物にトルエン (15 ml) 及びtert-ブタノール (3 ml) 中の1-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン (0.25 g, 0.99 ミリモル) の脱気溶液を添加した。その反応液を120℃に加熱し、そこでそれを3日間維持した。この時間後に、その反応液を室温に冷却し、減圧で濃縮した。残った物質をH
2O とEtOAc の間に分配し、有機相を分離し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮した。シリカによるクロマトグラフィーにより精製し、EtOAc/ヘキサンで溶離して3-(3-{3-[4-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸エチルエステル (42 mg, 6%) を得た。HPLC-MS 680 [M+1]
+, 341.
【0112】
工程 5 3-(3-{3-[4-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸 (化合物 70)の合成
室温のMeOH (2 ml) 中の3-(3-{3-[4-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸エチルエステル (20 mg, 0.03 ミリモル) の溶液に1M NaOH (2 ml) を添加した。その反応液を5時間にわたって80℃に加熱し、次いで減圧で濃縮した。残った物質をEtOAc とH
2O の間に分配し、有機層を分離し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して3-(3-{3-[4-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸 (10 mg, 52%) を得た。HPLC-MS [M+1]
+ 327. 1H NMR (500 MHz, クロロホルム-d) δppm 2.13 (2 H, br s), 2.36 (4 H, br s), 2.87 (4 H, br. s.), 3.39 (2 H, s), 3.99 (2 H, br s), 4.39 (2 H, br s), 5.24 - 5.55 (2 H, m), 6.37 - 6.87 (3 H, m), 7.09 (7 H, br s), 7.29 - 7.67 (11 H, m).
実施例 15 3-[3-(3-ベンジル-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル)-プロポキシ]-安息香酸エチルエステル (化合物 71)の合成
標題化合物をスキーム15に示された経路に従って合成した。
スキーム 15
【化29】
【0113】
工程 1 3-[3-(3-ベンジル-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル)-プロポキシ]-安息香酸エチルエステル (化合物 71)の合成
2-ブタノン (40 ml) 中の1-ベンジル-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (247 mg, 1.10 ミリモル) の溶液に3-(3-クロロ-プロポキシ)-安息香酸エチルエステル (0.40 g, 1.65 ミリモル) 及びKI (0.55 g, 3.32 ミリモル) を添加した。その反応液を85℃に加熱し、そこでそれを54時間維持した。この時間後に、その混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を減圧で濃縮し、集めた固体と合わせ、ジエチルエーテル及び石油エーテルで洗浄し、乾燥させて3-[3-(3-ベンジル-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル)-プロポキシ]-安息香酸エチルエステル (350 mg, 74%)を得た。HPLC-MS 430 [M+1]
+.
実施例 16 3-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-安息香酸 (化合物 72)の合成
標題化合物をスキーム16に示された経路に従って合成した。
スキーム 16
【化30】
【0114】
工程 1 3-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-安息香酸 (化合物 72)の合成
室温のMeOH (2 ml) 中の3-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-安息香酸メチルエステル (50 mg, 0.12 ミリモル) の溶液にNaOH水溶液 (1 ml) を添加した。その反応液を室温で1時間撹拌し、減圧で濃縮した。残った物質をEtOAc とH
2O の間に分配し、1M KHSO
4 を添加した。次いでその懸濁液を濾過し、集めた固体を乾燥させて3-{3-[3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロピル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イルメチル}-安息香酸 (20 mg, 41%) を得た。HPLC-MS 420 [M+1]
+.
実施例 17 -3-[3-(3-{4-[4-(4'-クロロ-ビフェニル-2-イルメチル)-ピペラジン-1-イル]-ベンジル}-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル)-プロポキシ]-安息香酸 (化合物 74)の合成
標題化合物をスキーム17に示された経路に従って合成した。
スキーム 17
【化31】
【0115】
工程 1 3-[3-(3-{4-[4-(4'-クロロ-ビフェニル-2-イルメチル)-ピペラジン-1-イル]-ベンジル}-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル)-プロポキシ]-安息香酸エチルエステル (化合物 73)の合成
無水トルエン (3 ml) 中の3-{3-[3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸エチルエステル臭化水素酸塩 (0.2 g, 0.34 ミリモル) の脱気溶液にPd(OAc)
2 (33 mg, 0.077 ミリモル) を添加した。窒素を10分間にわたってその懸濁液に吹き込み、その後にBINAP (49 mg, 0.079 ミリモル) を添加した。更に2分後に脱気トルエン (3 ml) 中の1-(4'-クロロ-ビフェニル-2-イルメチル)-ピペラジン (112 mg, 0.39 ミリモル) を導入し、次いで更に2分後にCs
2CO
3 (2.5 g, 7.69 ミリモル) を添加し、その反応液を2分間撹拌した。添加の全て中に窒素をその反応混合物に連続して吹き込んだ。次いでその反応液をシールし、95℃に加熱し、そこでそれを5時間維持した。この時間後に、その反応液を室温に冷却し、セライト(登録商標)により濾過した。集めた固体を追加のジクロロメタンで洗浄し、次いで合わせた濾液及び洗浄液を減圧で濃縮して粗生成物を得た。シリカによるクロマトグラフィーにより精製し、5% MeOH/ジクロロメタンで溶離して3-[3-(3-{4-[4-(4'-クロロ-ビフェニル-2-イルメチル)-ピペラジン-1-イル]-ベンジル}-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル)-プロポキシ]-安息香酸エチルエステル (147 mg, 61%) を得た。HPLC-MS 715 [M+1]
+, 358.
【0116】
工程 2 3-[3-(3-{4-[4-(4'-クロロ-ビフェニル-2-イルメチル)-ピペラジン-1-イル]-ベンジル}-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル)-プロポキシ]-安息香酸 (化合物 74)の合成
0℃のTHF (1.2 ml) 、MeOH (1.2 ml) 及びH
2O (0.6 ml) 中の3-[3-(3-{4-[4-(4'-クロロ-ビフェニル-2-イルメチル)-ピペラジン-1-イル]-ベンジル}-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル)-プロポキシ]-安息香酸エチルエステル (140 mg, 0.20 ミリモル) の溶液にLiOH.H
2O (16 mg, 0.39 ミリモル) を添加した。その反応液を室温に温め、そこでそれを20時間維持した。この時間後に、その混合物を減圧で濃縮し、次いで飽和NaHCO
3 とジクロロメタンの間に分配し、pHを約8に調節した。有機相を分離し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮した。分取HPLCにより精製して3-[3-(3-{4-[4-(4'-クロロ-ビフェニル-2-イルメチル)-ピペラジン-1-イル]-ベンジル}-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル)-プロポキシ]-安息香酸 (15 mg, 11%) を得た。HPLC-MS 686 [M+1]
+, 344.
実施例 18 -3-{3-[3-(3-{4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-イル}-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸 (化合物 75)の合成
化合物75をスキーム18に示された経路により合成した。
スキーム 18
【0117】
【化32】
【0118】
工程 1 3-(3-{3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-[tert-ブトキシカルボニルイミノ]-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸エチルエステルの合成
室温の1,4-ジオキサン (4 ml) 及びH
2O (1 ml) 中の3-{3-[3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸エチルエステル臭化水素酸塩 (0.15 g, 0.25 ミリモル) の溶液にNaOH (24 mg, 0.60 ミリモル) 及びジ-tert-ブチルジカーボネート (128 mg, 0.59 ミリモル) を添加した。その混合物を16時間撹拌し、次いで減圧で濃縮した。粗物質をH
2O とジクロロメタンの間に分配し、有機相を分離し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して3-(3-{3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-[tert-ブトキシカルボニルイミノ]-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸エチルエステル (155 mg, 100%) を得、これを更に精製しないで使用した。HPLC-MS 608, 610 [M+1]
+.
工程 2 3-(3-{3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-[tert-ブトキシカルボニルイミノ]-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸の合成
THF (2 ml) 、MeOH (2 ml) 及びH
2O (1 ml) 中の3-(3-{3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-[tert-ブトキシカルボニルイミノ]-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸エチルエステル (155 mg, 0.25 ミリモル) の溶液にLiOH.H
2O (53 mg, 1.27 ミリモル) を添加した。その反応液を40℃に温め、そこでそれを20時間維持した。この時間後に、その反応液を室温に冷却し、減圧で濃縮し、次いでEtOAc と1M HCl の間に分配した。有機相を分離し、水相を追加のEtOAc で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、濾過し、減圧で濃縮して3-(3-{3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-[tert-ブトキシカルボニルイミノ]-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸 (150 mg, 100%) を得た。HPLC-MS 580, 582 [M+1]
+.
【0119】
工程 3 3-{3-[2-[tert-ブトキシカルボニルイミノ]-3-(3-{4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-イル}-ベンジル)-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸の合成
窒素雰囲気下の室温のトルエン (2 ml) 中の3-(3-{3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-[tert-ブトキシカルボニルイミノ]-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸 (0.15 g, 0.25 ミリモル) の脱気溶液にPd(OAc)
2 (5 mg, 0.12 ミリモル) 及びBINAP (30 mg, 0.048 ミリモル) を添加した。窒素を10分間にわたってその混合物に吹き込み、その後にトルエン (1 ml) 中の1-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン (90 mg, 0.28 ミリモル) の脱気溶液を導入した。5分後にCs
2CO
3 (0.84 g, 2.58 ミリモル) を添加した。全ての添加中に窒素をその反応液に連続して吹き込んだ。添加が一旦完結すると、反応容器をシールし、次いで95℃に加熱し、そこでそれを3時間維持した。この時間後に、その反応液を室温に冷却し、追加のPd(OAc)
2 (5 mg, 0.12 ミリモル) 及びBINAP (30 mg, 0.048 ミリモル) を導入した。次いでその反応液を95℃に加熱し、そこでそれを更に2時間維持した。この時間後に、その反応液を室温に冷却し、セライト(登録商標)により濾過した。集めた固体をジクロロメタンで洗浄し、合わせた濾液及び洗浄液を減圧で濃縮した。粗生成物3-{3-[2-[tert-ブトキシカルボニルイミノ]-3-(3-{4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-イル}-ベンジル)-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸 (290 mg) を更に精製しないで次の工程で使用した。HPLC-MS 818, 820 [M+1]
+.
【0120】
工程 4 3-{3-[3-(3-{4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-イル}-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸 (化合物 75)の合成
室温のジクロロメタン (2.25 ml) 中の3-{3-[2-[tert-ブトキシカルボニルイミノ]-3-(3-{4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-イル}-ベンジル)-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸 (0.15 g, 0.18 ミリモル) の溶液にTFA (0.75 ml) を添加した。その反応液を室温で1時間撹拌し、次いで減圧で濃縮した。粗生成物を分取HPLCにより精製して3-{3-[3-(3-{4-[2-(4-クロロ-フェニル)-5,5-ジメチル-シクロヘキサ-1-エンイルメチル]-ピペラジン-1-イル}-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸 (8.5 mg, 6%) を得た。HPLC-MS 718 [M+1]
+, 360.
実施例 19 -1-{3-[3-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロパン-2-オール (化合物 82)の合成
スキーム19は標題化合物を得るのに使用した経路を示す。
スキーム 19
【化33】
【0121】
工程 1 1-[3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロパン-2-オール (化合物 76)の合成
室温のEtOH (30 ml) 中の1-(3-ブロモ-ベンジル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-2-イリデンアミン (0.50 g, 1.66 ミリモル) の溶液に2-(4-フルオロ-フェノキシメチル)-オキシラン (278 mg, 1.66 ミリモル) を添加した。その反応液を加熱、還流し、そこでそれを24時間維持した。この時間後に、追加の2-(4-フルオロ-フェノキシメチル)-オキシラン (278 mg, 1.66 ミリモル) を導入し、その反応液を加熱、還流し、そこでそれを更に6時間放置した。その混合物を室温に冷却し、減圧で濃縮した。シリカによるカラムクロマトグラフィーにより精製し、MeOH/ジクロロメタン (2-5% 勾配) で溶離して1-[3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロパン-2-オール (361 mg, 46%) を得た。HPLC-MS 470, 472 [M+1]
+.
同様の操作並びに適当なイミノベンゾイミダゾール及びオキシラン出発物質を使用して表24中の化合物を調製した。
表 24
【0122】
【表26】
【0123】
工程 2 1-{3-[3-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロパン-2-オール (化合物 82)の合成
窒素雰囲気下の室温のトルエン (3 ml) 中の1-[3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロパン-2-オール (0.100 g, 0.21 ミリモル) の脱気溶液にPd(OAc)
2 (1 mg, 4.45 μモル) 及びBINAP (5 mg, 8.03 μモル) を添加した。窒素を10分間にわたってその混合物に吹き込み、その後にトルエン (1 ml) 中の1-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン (64 mg, 0.25 ミリモル) の脱気溶液を導入した。5分後にCs
2CO
3 (1.39 g, 4.27 ミリモル) を添加した。全ての添加中に窒素をその反応液に連続して吹き込んだ。添加が一旦完結すると、その反応容器をシールし、次いで95℃に加熱し、そこでそれを1日間維持した。この時間後に、その反応液を室温に冷却し、追加のPd(OAc)
2 (1 mg, 4.45 μモル) 及びBINAP (5 mg, 8.03 μモル) を添加した。次いでその反応液を95℃に戻し、そこでそれを3日間維持した。次いでその懸濁液を室温に冷却し、セライト(登録商標)により濾過し、集めた固体をジクロロメタンで洗浄した。合わせた濾液及び洗浄液を減圧で濃縮し、粗生成物を分取HPLCにより2回精製した。精製された生成物をNaHCO
3 の飽和溶液とジクロロメタンの間に分配し、有機相を分離した。水層を追加のジクロロメタンで抽出し、次いで合わせた有機画分を食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na
2SO
4)、濾過し、減圧で濃縮して1-{3-[3-(4-ビフェニル-2-イルメチル-ピペラジン-1-イル)-ベンジル]-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-3-(4-フルオロ-フェノキシ)-プロパン-2-オール (10 mg, 7%) を得た。HPLC-MS 642 [M+1]
+, 322.
適当なブロミド及びアミン出発物質を用いて同様の操作を使用して表25中の化合物を調製した。
表 25
【0124】
【表27】
【0125】
実施例 20 -N-(3-{3-[3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-ベンゾイル)-メタンスルホンアミド (化合物 86)の合成
スキーム20は標題化合物を得るのに使用した経路を示す。
スキーム 20
【化34】
【0126】
工程 1 3-{3-[3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸ナトリウム塩 (化合物 84)の合成
室温のEtOH (10 ml) 中の3-{3-[3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸メチルエステル (0.50 g, 0.98 ミリモル) の溶液にNaOH (71 mg, 1.77 ミリモル) を添加した。出発物質の完全な消費をTLC により観察するまで、反応液を撹拌した。この時間後に、その混合物を減圧で濃縮し、次いで残った物質をEtOAc 及びH
2O 中で懸濁させた。その懸濁液を濾過し、集めた固体を乾燥させて3-{3-[3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸ナトリウム塩 (0.42 g, 85%) を得た。HPLC-MS 480, 482 [M+1]
+.
3-{3-[3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸エチルエステルを用いて同様の操作を使用して表26中の化合物を調製した。
表 26
【0127】
【表28】
【0128】
工程 2 3-(3-{3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-[tert-ブトキシカルボニルイミノ]-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸の合成
室温の1,4-ジオキサン及びH
2O 中の3-{3-[3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-安息香酸ナトリウム塩 (0.42 g, 0.84 ミリモル) の溶液にNa
2CO
3 (185 mg, 1.75 ミリモル) 及びジ-tert-ブチルジカーボネート (0.95 g, 4.38 ミリモル) を添加した。その反応液を50℃に温め、そこでTLC が出発物質の消費を明らかにするまでそれを維持した。この時間後に、その混合物をEtOAc で希釈し、H
2O で洗浄した。有機相を分離し、減圧で濃縮して粗生成物を得、これをシリカによるクロマトグラフィーにより精製し、10% MeOH/ クロロホルムで溶離して3-(3-{3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-[tert-ブトキシカルボニルイミノ]-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸を黄色の固体 (250 mg, 51%) として得た。LCMS 580, 582 [M+1]
+.
工程 3 [1-(3-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(3-メタンスルホニルアミノカルボニル-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-イリデン]-カルバミン酸 tert-ブチルエステルの合成
窒素雰囲気下の室温のtert-ブタノール (2.5 ml) 及びジクロロメタン (2.5 ml) の溶液にEDC (99 mg, 0.52 ミリモル) 、DMAP (44 mg, 0.36 ミリモル) 及び3-(3-{3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-[tert-ブトキシカルボニルイミノ]-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル}-プロポキシ)-安息香酸 (150 mg, 0.26 ミリモル) を添加した。その反応液を24時間撹拌し、次いでEtOAc で希釈し、KHSO
4 の水溶液で洗浄した。有機層を分離し、乾燥させ (Na
2SO
4) 、減圧で濃縮して [1-(3-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(3-メタンスルホニルアミノカルボニル-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-イリデン]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (120 mg, 71%) を得た。HPLC-MS 657, 659 [M+1]
+.
【0129】
工程 4 N-(3-{3-[3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-ベンゾイル)-メタンスルホンアミド (化合物 86)の合成
[1-(3-ブロモ-ベンジル)-3-[3-(3-メタンスルホニルアミノカルボニル-フェノキシ)-プロピル]-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-イリデン]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (90 mg, 0.14 ミリモル) に室温でMeOH (5 ml) 中のHCl を添加した。出発物質の消費をTLC により観察するまでその反応液を撹拌した。この時間後に、その混合物を減圧で濃縮し、塩基性アルミナによるクロマトグラフィーにより精製し、10% MeOH/クロロホルムで溶離してN-(3-{3-[3-(3-ブロモ-ベンジル)-2-イミノ-2,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-1-イル]-プロポキシ}-ベンゾイル)-メタンスルホンアミド (27 mg, 35%) を得た。HPLC-MS 557, 559 [M+1]
+.
合成した化合物に加えて、化合物87-106 (表27を参照のこと) は商用の源から購入され、生物学的アッセイでスクリーニングされた化合物に相当する。
表 27
【0130】
【表29】
【0131】
実施例21
Bcl-2 のインヒビターについての均一HTS アッセイを
図1に図示する。BH3 ドメイン相互作用は蛍光偏光に基づく。Bak BH3 ドメイン誘導蛍光標識ペプチドの固有の回転拡散がBcl-2 への結合後に減少する。回転拡散のこのシフトを二次元蛍光強さ分布分析 (2D-FIDA; Kask ら. 2000, Biophys. J. 78: 1703-1713)を使用して定量する。
2種の異なるBH3 ドメイン誘導ペプチドリガンドを合成し、続いて蛍光標識した。
- Bak タンパク質のアミノ酸72-87 をカバーする16mer ペプチド; このペプチドはWang及び共同研究者ら並びにHolinger及び共同研究者らにより彼らのBcl-2 タンパク質結合研究で使用されていた; Wang及び共同研究者らはBcl-2 タンパク質への約0.2μMの平衡結合定数K
D を報告していた;
- ペプチド配列: GQVGRQLAIIGDDINR-N (Wang ら. 2002, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 97: 7124-7129; Holinger ら. 1999, J. Biol. Chem. 274: 13298-13304).
結果を表28に示す。表中、
* は>100μMのIC
50 値を表す。
**は11〜100μMのIC
50 値を表す。
*** は≦10 μMのIC
50 値を表す。
表 28
【0132】
【表30】