特許第5736387号(P5736387)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5736387地磁界線を歪ませる物体の変位速度を計測する装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5736387
(24)【登録日】2015年4月24日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】地磁界線を歪ませる物体の変位速度を計測する装置
(51)【国際特許分類】
   G01P 3/50 20060101AFI20150528BHJP
   G08G 1/042 20060101ALI20150528BHJP
   G08G 1/052 20060101ALI20150528BHJP
【FI】
   G01P3/50 Z
   G08G1/042
   G08G1/052
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-547514(P2012-547514)
(86)(22)【出願日】2011年1月7日
(65)【公表番号】特表2013-516620(P2013-516620A)
(43)【公表日】2013年5月13日
(86)【国際出願番号】EP2011050185
(87)【国際公開番号】WO2011083149
(87)【国際公開日】20110714
【審査請求日】2013年12月2日
(31)【優先権主張番号】10/00063
(32)【優先日】2010年1月8日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】510132347
【氏名又は名称】コミサリア ア レネルジ アトミク エ オウ エネルジ アルタナティヴ
(74)【代理人】
【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一
(74)【代理人】
【識別番号】100087893
【弁理士】
【氏名又は名称】中馬 典嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100086726
【弁理士】
【氏名又は名称】森 浩之
(72)【発明者】
【氏名】アントワーヌ ロビネ
(72)【発明者】
【氏名】ローラン ブランペーン
【審査官】 山下 雅人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−187381(JP,A)
【文献】 特開2004−302550(JP,A)
【文献】 特開2009−053056(JP,A)
【文献】 特開平03−162674(JP,A)
【文献】 特開昭61−163499(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0243890(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01P 3/50
G08G 1/042
G08G 1/052
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地球の磁界線を歪ませる自動車等の物体(2)の移動速度を計測する計測装置(1)であって、
前記物体のために、交通道路(7)の両側に、前記交通道路(7)に対して実質的に垂直に配置され、前記道路(7)上を移動する前記物体(2)による地磁界線のひずみを計測するように構成された第1の磁力計(3)及び第2の磁力計(5)と、
前記磁力計(3;5)の各々について、前記物体の前記磁力計に対する距離を前記物体(2)の移動速度で割った商に相当する計測値を算出し、これらの計測値と、前記磁力計の相互間、及び前記交通道路に対する幾何学的配置から、前記物体の速度を計算する処理装置(11)とを備えることを特徴とする計測装置。
【請求項2】
前記磁力計(3;5)は、単軸、二軸、三軸、スカラー、又は傾斜フラックスゲート磁力計であることを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
【請求項3】
前記磁力計(3;5)は、前記交通道路に対して高い位置に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の計測装置。
【請求項4】
前記磁力計(3;5)は、1.5m〜3mの範囲内の高さに取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の計測装置。
【請求項5】
前記磁力計(3;5)の各々は、道路標識に取り付けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の計測装置。
【請求項6】
前記処理装置(11)は、更に、互いに続く2つの物体間の距離を、2番目の物体の移動速度と、前記磁力計の間を前記2つの物体の各々が通る通過の時間間隔とから決定するように構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の計測装置。
【請求項7】
前記処理装置(11)は、計算された速度を設定速度と比較する比較器(15)を備え、速度超過の場合に警告信号を送信することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の計測装置。
【請求項8】
前記処理装置(11)は、記憶された特性図の組と対応物体にしたがって、移動物体を、その磁気特性図によって識別するモジュール(19)を備え、前記設定速度は、検知された物体にしたがって適応されることを特徴とする請求項7に記載の計測装置。
【請求項9】
前記処理装置(11)は、2つの物体間の計算された相互間距離を設定相互間距離と比較する比較器(20)を備え、相互間距離が設定相互間距離以下である場合には、警告信号を送信するようになっていることを特徴とする請求項6並びに請求項6に従属する請求項7及び8のいずれか1項に記載の計測装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の計測装置(1)と、電源装置(22、23)と、計測結果の無線通信のための装置(18)とを備えることを特徴とする自動車の速度計測のための設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地球の磁界線を歪ませる物体の変位速度を計測する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両速度の計測は、道路における安全を確保するための懸案課題である。研究によれば、交通事故の数は、自動車の平均速度と直接的な相関関係があることが実証されている。
【0003】
現在、自動車の速度を計測するためのいくつかの装置が存在している。
例えば、固定式又は移動式のレーダー装置が公知である。これらの装置は、速度の正確な測定を可能とするものであるが、極めて高価で複雑なものである。
【0004】
レーダー観測装置は、速度計測のためにドップラー効果を利用するものであり、車両速度の正確な計測を可能とするものである。しかし、操作者は、車両に照準を定めなければならず、過失を起こした運転者は、違反の直後に逮捕されることとなる。
【0005】
また、道路の下に配置されている電磁誘導ループもある。しかし、その測定の正確性は高くなく、また電磁誘導ループを道路内へ配置すると邪魔となり、かつそのコストは高価である。更に、このような道路と一体化されたループは、特に重いトラックによる大きな応力により、その寿命が縮められる。
【0006】
特許文献1〜3(欧州特許出願第0629861号、米国特許第6208268号及び米国特許第5954299号)には、地上車の速度を計測する装置において、一方が他方の後ろに所定間隔をもって道路に沿って道路の側部に配置された2つのセンサーを備え、センサーに接続され、センサーからの電気出力信号の位相変動又は時間変動を測定し、これらから、センサー間の距離を用いて車両の速度を計算する計測装置を備える装置が記載されている。
【0007】
これらのセンサーは、車両(全体が強磁性)による地球の磁界線のひずみを検出する磁力計である。
【0008】
これらのセンサーの価格は手頃ではあるが、これらの組み付けには正確性が要求され、そのため、これらの使用は、より正確な速度計測が必要な都市部においては、明らかに不適当なものである。
【0009】
特許文献4(ドイツ国特許1020658号)には、頭上の信号橋を備える類似の装置が記載されている。信号橋には、レーン毎に2つの磁力計を、車両の流れの方向に従って、一方が他方の後ろとなるように取り付けられている。
【0010】
特許文献5(米国特許第3860869号)には、直線通路に沿った速度を検出する単独の磁力計を備えた、地上車の速度を計測するための装置が記載されている。
【0011】
しかしながら、この軍事車両について記載されている解決案は、車両が近接して、互いに続き得る交通を監視する場合には適用することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】欧州特許出願第0629861号
【特許文献2】米国特許第6208268号
【特許文献3】米国特許第5954299号
【特許文献4】ドイツ国特許1020658号
【特許文献5】米国特許第3860869号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、本発明の目的は、地球の磁界線をひずませる強磁性物体の移動速度を計測する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的のため、本発明は、地球の磁界線をひずませる自動車等の物体の移動速度を計測する装置であって、
‐前記物体のために、道路の両側に、道路に対してほぼ垂直に配置され、前記道路を移動する前記物体による地球の磁界線のひずみを計測するように構成された第1及び第2の磁力計と、
‐物体の磁力計に対する距離を物体の速度で割った商に相当する計測値を各磁力計について算出し、これらの計測値と磁力計の相互間及び交通道路に対する幾何学的配置から物体の速度を計算する処理装置と
を備えることを特徴とする装置に関する。
【0015】
速度計測装置は、更に、下記の特徴の少なくとも1つを、単独又は組み合わせで備えることがある。
‐磁力計は、単独、二軸、三軸、スカラー又は傾斜フラックスゲート磁力計である。
‐磁力計は、道路に対して高い位置に取り付けられている。
‐磁力計は、1.5m〜3mの範囲内の高さに取り付けられている。
‐各磁力計は、道路標識に支持されている。
‐処理装置は、計算された速度と設定速度との比較器を備え、速度超過の場合、警告信号を送信する。
‐処理装置は、移動物体の磁気特性図による、記憶された特性の組及び対応物体にしたがった移動物体の識別のためのモジュールを備え、設定速度は、検出された物体にしたがって定められる。
‐処理装置は、2つの物体間の計算された相互間距離と設定相互間距離との比較器を備え、相互間距離が設定値以下である場合、警告信号を送信する。
【0016】
また本発明は、自動車の速度を計測する設備において、上記のような計測装置と、電源装置と、計測結果の無線通信のための装置とを備えることを特徴とする設備に関する。
【0017】
さらに、本発明は、上記のような設備のために使用されるようになっている道路標識において、磁力計を支持していることを特徴とする道路標識である。
【0018】
1つの特徴においては、道路標識は、非磁性材料から形成されている。
他の特徴においては、道路標識は、磁力計のための非磁性支持部を備え、非磁性支持部は、道路標識の金属構造に対して所定の間隔をもって固定されている。
【0019】
本発明の他の特徴及び利点は、限定を目的とするものではない例として示す添付図面に関する以下の説明から明らかになると思う。
図面において、同一の構成要素には、同一の符号を付してある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明による装置の簡略化された透視図である。
図2】本発明による計測装置を備える本発明による設備の簡略化された回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、地球の磁界線をひずませる物体2、例えば自動車のような強磁性物体の移動速度を計測する装置1を示す。物体は、強磁性ではないが、磁石、電磁石、又は交流磁界発生装置を備えた物体であってもよい。
【0022】
自動車は、乗用車又はトラック、並びに電車、又は例えば空港において、誘導路又は滑走路上を動く航空機をも含むものである。
【0023】
本装置は、少なくとも、第1の磁気計3と第2の磁気計5とを備えている。第1の磁気計3及び第2の磁気計5は、前記物体のために、道路7の両側に、交通道路7に対してほぼ直交して配置されている。
【0024】
設計により、磁気計3及び5は、前記道路上を移動する前記物体の通過、換言すると、自動車の通過による地球の磁界のひずみを測定するように構成されている。
【0025】
道路7は、この実施形態では、2つの車線を有する一方向通行路、又は双方向通行路であるが、一方で高速道路の路側に又他方で中央分離帯に磁気計が配置された4車線の高速道路も、もちろん想定することができる。
【0026】
磁気遮蔽を用いることにより、磁力計は、計測のために、地表から突出した2つの磁力計間の距離Dを示す矢印9と一致する計測線を目標に設定するように設計されている。
【0027】
この目標線は、道路7に対して、ほぼ直交している。
【0028】
本装置は、速度の垂直成分V、すなわち目標線9に対して直交している速度成分を、両方向で測定することができるものである。
【0029】
単軸、二軸、三軸、スカラー又は傾斜フラックスゲート磁力計を用いることができる。後者は、計測結果からの雑音除去に有利である。
【0030】
図1から分かるように、磁力計は、道路7に対して、例えば1.5m〜3mの範囲内の高い位置(磁力計3はh1、磁力計5はh2)に取り付けられている。
【0031】
1つの良い解決策は、各磁力計3、5を、例えば時速48km(30マイル)の速度制限道路標識等の道路標識上に取り付けることである。これは、多くの場合、道路上には、同じ高さの2つの道路標識設けられているので、有利である。
【0032】
実際、高速道路において、速度制限は、両方向車線のそれぞれの側に明示されている。両面通行路において、一方の道路標識は、速度制限領域に入ったことを示し、他方の道路標識は、速度制限領域から出たことを示している。
【0033】
道路標識は、磁力計を支持する部分において、少なくとも部分的に非磁性材料で構成することができる。又は、道路標識は、金属構造体を備え、この金属構造体に対して、所定の間隔をもって固定された磁力計の非磁性支持構造体を備えていてもよい。
【0034】
磁力計3及び5は、処理装置11と接続されている(図2参照)。
【0035】
処理装置11は、モジュール13において、各磁力計3、5について、物体の磁力計からの距離を物体の移動速度で割った商に相当する計測値、すなわち磁力計3についての値d1/V、並びに磁力計5についての値d2/Vを算出する。d1及びd2は、それぞれ、磁力計3及び5の間を通過するときの磁力計3及び5に対する物体2の最小距離(「最接近点(closest point approach)」を表す「cpa」としても知られている)である。
【0036】
これは、移動物体の磁気特性図、すなわち時間経過による干渉信号の変化を測定し、これに対して、正規直交規定上の両極性信号の投影を介して適用することにより実行される。
【0037】
実際、各磁力計は、物体2の移動により変形された地磁界を計測する。これに応じて、各磁力計は、X、Y及びZ方向に沿って計測された磁界のx、y及びz成分にそれぞれ比例した3個の電気信号を生成する。
【0038】
所与の形態において、信号の処理は、少なくとも第1近似において、移動が等速直線運動であれば、単純化することができる。したがって、速度は、未知であるが、一次近似において一定であると仮定する。
【0039】
本実施形態において、物体2は、地磁界に対して常に同一の方向を向き、その誘導運動は一定である。
【0040】
そのため、永久運動と誘導運動の和である全運動は、磁力計3及び5の間を通過するとき、第1近似において不変である。
【0041】
磁力計3についての値d1/V、及び磁力計5についての値d2/Vを得るために、例えば下記の文献に記載されているアンダーソン関数に基づく適応フィルタリングを参照する。
‐アール・ブランパン(R.Blanpain)、「磁気異常検出のための磁気プローブからの信号のリアルタイム処理」グルノーブル理工大学論文 1979年。
‐「強磁性移動物体のリアルタイムでの検出及び位置測定」ワイ.カリトウ(Y.CARITU)、ビー.フラマン(B.FLAMENT)、エフ.ヴァシェラン(F.VACHERAND)、エール.ブランパン(R.BLANPAIN)、ジュアン・レ・パンにおける第15回GRETSI会議、1995年9月18日〜21日。
‐「分類法の比較:水面下の強磁性物体の識別への適用」、ア.キンキス(A.QUINQUIS)及びエ.ラドイ(E.RADOI)、信号処理レビュー 1998年−第15巻、No3
【0042】
実際、等速直線運動の場合、計測された信号S(t)は、アンダーソン関数として知られている下記の3つの直交する有理関数ei(t)(i=0、1、2)に基づいて分解しうる。
【数1】
ここで、Sijは、規格化定数である。
【0043】
この形態において、t=0は、計測磁力計3又は5に最も近づいたとき(最接近点(closest point approach)」を表す「cpa」としても知られている)の時間に対応している。
【0044】
数列Sj(t)の関数ei(t)の1つに対する投影は、例えば、数列Sj(t)と関数ei(t)との相関係数sijを計算することにより、実行される。この計算については、上記の文献に詳述されている。
【0045】
より正確には、各関数ei(t)は、時間tだけではなく、比V/Dにも依存する。まず第1に、比V/Djにおける値jの組が構成される。比V/Djの特定の値について得られた関数ei(t)は、eij(t)である。ここで、iは、アンダーソン関数の添え字(i=0、1又は2)であり、jは、前もって構成された上記値の組において選択された比V/Djの特定の値の添え字である。関数eij(t)は、予め記憶されている。
【0046】
数列S(t)は、記憶された関数eij(t)の各々に対して投影される。よって、この数列S(t)と対応関数eij(t)間のj相関係数sijが得られる。
【0047】
各添え字jに対して、エネルギーEj(t)が、下記の数式を用いて計算される。
【数2】
【0048】
その後、エネルギーEj(t)を最大にする添え字jの値mが選択される。この値は、相関係数sijの組に対応する。
【0049】
繰り返しによって最大相関関係を決定することにより、磁力計3についての値d1/Vと磁力計5についての値d2/Vが、それぞれ得られる。
【0050】
装置1の取り付けの間、高さh1、h2及び距離Dが正確に計測される。
【0051】
これらの計測値及び磁力計の相互間及び交通道路に対する幾何学的配置から、モジュール13により物体2の速度を計算するために、次の等式が、追加的に用いられる:
【数3】
ここで、d1及びd2は、それぞれ磁力計3及び5に対する物体2の距離である。
【0052】
3個の未知数を有する3個の式からなる連立方程式が、このようにして得られ、物体、すなわち自動車の移動速度Vを得るために、デジタル処理で解かれる。
【0053】
処理装置11、特にモジュール13は、更に、互いに続く2つの物体(車両)間の距離を、2番目の物体の移動速度及び磁力計間の2つの物体の通過の間の時間とから決定するように構成されている。
【0054】
次に、処理装置11は、計算された速度とメモリ17内に記憶された設定速度とを比較する比較器15を備えることができ、速度超過である場合には、例えば計測結果の無線通信のための装置18により、警告信号を送信する。
【0055】
この警告は、数10m先の単純な警告灯であってもよいし、車両速度の表示であってもよい。
【0056】
カメラによる識別のためのステーションと組み合わされて、車両の同一性及び許容速度制限を超えた量に関する情報は、地方自治体のセキュリティーセンターに送信し得る。
【0057】
1つの改良型において、処理装置11は、特性図と対応物体の記憶された組み合わせにしたがって、その磁気特性図により移動物体を識別するモジュール19を備え、メモリ17内の設定速度が、検知された物体にしたがって適応される。
【0058】
したがって、選択的速度制限が、例えば、一方で、かなりの重量を有するトラック、或いはバスのために、他方で、自動車その他のために、例えば高速道路への入場において考慮される。
【0059】
又、処理装置は、2つの物体間の計算された相互間距離を、メモリ21内に記憶された設定相互間距離と比較する比較器20を備え、相互間距離が設定相互間距離以下である場合に、警告信号を送信する。
【0060】
最後に、各磁力計は、それぞれ、例えば蓄電池或いは電池、太陽電池パネル、又はその他の再生可能エネルギー源である、それ自身の電力供給源22及び23を備えている。
【0061】
1つの特徴によれば、処理装置11、電源23及び磁力計5は、例えば第1モジュールM1を構成し、道路の一方の側に配置された同一の道路標識に取り付けられる。この組み立て体は、「主センサー」として機能する。一方、道路の他方の側に配置された電源22付きの磁力計3は、無線又は優先接続で装置11に接続されたモジュールM2を構成し、「従センサー」として機能し得る。
【0062】
したがって、本発明による装置は、低コストで信頼性が高く、気象条件とは独立した速度計測を可能とする。
【0063】
本発明は、通過車両によって損傷されることが無く、例えば既存の道路標識を利用することができれば、特別な道路計画をほとんど必要としない強固な装置である。又、特別な支持構造体を取り付ける必要もない。
【符号の説明】
【0064】
1 物体の移動速度を計測する装置
2 物体
3、5 磁力計
7 道路
11 処理装置
13 モジュール
15 比較器
17 メモリ
18 無線通信のための装置
19 モジュール
20 比較器
21 メモリ
22 電源
23 電源
図1
図2